建物広告構造体
【課題】 昼夜において高い広告宣伝効果を発揮すると共に、昼間における保護シート内での作業において支障の少ない建物広告構造体を提供する。
【解決手段】 建物の外壁7の外方に設置された足場板42a、42bを有する足場の外方側には、保護シート5a、5bが設置されており、その外方側には外面が上方且つ外方側に傾斜する半透光性の広告用シート10a、10bが設置されている。(1)で示す昼間では、広告用シート10a、10bに表示した広告内容は太陽光を受けて視認される。更に、二点鎖線で示すように太陽光がスペース19a、19bを介して保護シート5a、5bに照射されるため、足場上が暗くならない。(2)で示す夜間においては、照明器具21a、21bからの照射によって広告用シート10a、10bの内面に光が照射され、夜間における視認性が高まる。従って、昼夜における広告宣伝効果が高い建物広告構造体となる。
【解決手段】 建物の外壁7の外方に設置された足場板42a、42bを有する足場の外方側には、保護シート5a、5bが設置されており、その外方側には外面が上方且つ外方側に傾斜する半透光性の広告用シート10a、10bが設置されている。(1)で示す昼間では、広告用シート10a、10bに表示した広告内容は太陽光を受けて視認される。更に、二点鎖線で示すように太陽光がスペース19a、19bを介して保護シート5a、5bに照射されるため、足場上が暗くならない。(2)で示す夜間においては、照明器具21a、21bからの照射によって広告用シート10a、10bの内面に光が照射され、夜間における視認性が高まる。従って、昼夜における広告宣伝効果が高い建物広告構造体となる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は建物広告構造体に関し、特に、工事等の際に建物の外壁の周りに仮設された足場に設置される建物広告構造体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の建物広告構造体においては、仮設足場を覆うように設置された保護シート上に広告内容として直接文字や図形を表示したものがある(例えば、特許文献1)。
【0003】
図11はこのような建物広告構造体の使用状態を示す概略斜視図である。
【0004】
図を参照して、地面74上の建物71の外壁の周りには、図示しない足場が仮設されている。そして、この足場の外方を覆うように垂直方向に保護シート75が設置されている。
【0005】
保護シート75には図形76a〜76cが印刷されているため、外方側から図形76a〜76cを認識することができる。更に、保護シート75の広範囲に亘って印刷された図形76aのような大きな広告内容を表示することによって、保護シート75で構成された建物広告構造体は、高い広告効果を発揮することができる。
【0006】
このような建物広告構造体にあっては、昼間は太陽光によって図形76a〜76cを視認することができるが、夜間にあってはこれらを視認し難いものとなっていた。更に、照明器具によって保護シート75を内側から照射すると、足場のブレース等が影となって保護シート75上に映ってしまうため、見栄えが悪く、広告宣伝効果の低いものとなる。
【0007】
そこで、夜間における視認性を高め、昼夜を通して広告宣伝効果の高い建物広告構造体が提案されている(例えば、特許文献2)。
【0008】
図12は特許文献2で開示された建物広告構造体の正面図であり、図13は図12で示したXIII−XIIIラインの断面図である。
【0009】
これらの図を参照して、建設工事用仮設足場81の前面(外方面)に、組枠82が固定されている。組枠82の最前面には、その表面に文字を表示した半透光性シート84が取付けられている。更に、組枠82の半透光性シート84の背面側には、光反射性シート86が取付けられていると共に、その上下及び両側にも光反射性シート87a、87b(両側は図示せず)が取付けられている。そして、組枠82の内部、即ち上述した各シートで囲まれている範囲に、水銀灯88が設置されている。
夜間においては、水銀灯88を点灯することによって、その光は直接又は光反射性シート86、87a、87bによって反射して半透光性シート84の内面に照射される。従って、半透光性シート84の夜間での視認性が高まると共に、建設工事用仮設足場81のブレース等の影が半透光性シート84に映り込むことが無いため、昼夜を通して宣伝効果の高い建物広告構造体となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】実開平2−74450号公報
【特許文献2】実開平2−13284号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上記のような特許文献2で開示された建物広告構造体では、昼間における足場での作業において支障を生じる虞が有る。即ち、建物広告構造体を構成する各シートによって、太陽光がこれらの内方側に照射され難くなり、足場(作業スペース)が暗くなってしまう。更に、図11の図形76aのような大きな広告を表示しようとすると、当然大きな建物広告構造体が必要となるため、足場が更に暗くなってしまい、作業に支障を生じることになる。
【0012】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、昼夜において高い広告宣伝効果を発揮すると共に、昼間における保護シート内での作業において支障の少ない建物広告構造体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、建物の外壁の周りに仮設された足場を覆うように垂直方向に設置された保護シートと、保護シートの外方側に取り付けられ、その外面が上方且つ外方側に傾斜した状態に配置された半透光性の広告用シートと、広告用シートと保護シートとの間に設置され、広告用シートの内面側に光を照射することができる光照射手段とを備え、広告用シートの上縁と保護シートとの間のスペースは透光状態に保持されるものである。
【0014】
このように構成すると、昼間は太陽光が広告用シートの上縁と保護シートとの間のスペースを介して保護シートの外面に照射し、夜間は広告シートの内面に光が照射される。
【0015】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、広告用シートは矩形シート形状を有し、下辺が保護シートに近接した状態で取り付けられると共に、上辺が保護シートの外面に平行な離れた位置に取り付けられるものである。
【0016】
このように構成すると、広告用シートの傾斜の程度によって保護シートへの透光量が変化する。
【0017】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の構成において、広告用シートは上下に複数設けられ、上方の広告用シートの下辺の水平レベルと、下方の広告用シートの上辺の水平レベルとは一致し、光照射手段は広告用シートに対応して複数設けられ、各々は広告用シートの各々と保護シートとの間の空間の上方に配置されるものである。
【0018】
このように構成すると、広告用シートは上下に連続するように外方から視認され、光照射手段は広告用シートによって覆われると共に、下方にいくに従って広告用シートと保護シートとの間の間隔が狭まる。
【0019】
請求項4記載の発明は、請求項2又は請求項3記載の発明の構成において、広告用シートの両辺の各々と保護シートとの間のスペースを覆う半透光性の側面シートを更に備えたものである。
【0020】
このように構成すると、夜間において広告用シートと側面シートとから光の一部が外方に透過する。
【0021】
請求項5記載の発明は、建物の外壁の周りに仮設された足場を覆うように垂直方向に設置された保護シートと、保護シートの外方側に取り付けられ、その外面が上方且つ外方側に傾斜した状態に配置された半透光性の広告用パネルと、広告用パネルと保護シートとの間に設置され、広告用パネルの内面側に光を照射することができる光照射手段とを備え、広告用パネルの上縁と保護シートとの間のスペースは透光状態に保持されるものである。
【0022】
このように構成すると、昼間は太陽光が広告用パネルの上縁と保護シートとの間のスペースを介して保護シートの外面に照射し、夜間は広告用パネルの内面に光が照射される。
【0023】
請求項6記載の発明は、建物の外壁の周りに仮設された足場を覆うように垂直方向に設置された保護シートと、保護シートの外方側に取り付けられ、その外面が上方且つ外方側に傾斜した状態に配置された広告用シートと、広告用シートの外面側に光を照射することができる光照射手段とを備え、広告用シートの上縁と保護シートとの間のスペースは透光状態に保持されるものである。
【0024】
このように構成すると、昼間は太陽光が広告用シートの上縁と保護シートとの間のスペースを介して保護シートの外面に照射し、夜間は広告用シートの外面に光が照射される。
【0025】
請求項7記載の発明は、建物の外壁の周りに仮設された足場を覆うように垂直方向に設置された保護シートと、保護シートの外方側に取り付けられ、その外面が上方且つ外方側に傾斜した状態に配置された広告用パネルと、広告用パネルの外面側に光を照射することができる光照射手段とを備え、広告用パネルの上縁と保護シートとの間のスペースは透光状態に保持されるものである。
【0026】
このように構成すると、昼間は太陽光が広告用パネルの上縁と保護シートとの間のスペースを介して保護シートの外面に照射し、夜間は広告用パネルの外面に光が照射される。
【発明の効果】
【0027】
以上説明したように、請求項1記載の発明は、昼間は太陽光が保護シートの外面に照射し、夜間は広告シートの内面に光が照射されるため、昼夜における広告宣伝効果が高まると共に、昼間における保護シート内の作業に支障が少なくなる。
【0028】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、広告用シートの傾斜の程度によって保護シートへの透光量が変化するため、透光量の調整が容易となり、使い勝手が向上する。
【0029】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の効果に加えて、広告用シートは上下に連続するように外方から視認され、光照射手段は広告用シートによって覆われるため、光照射手段が外方に現れることなく、上下に大きな広告等を広告用シートに表示することが可能となる。又、下方にいくに従って広告用シートと保護シートとの間の間隔が狭まるため、広告用シートを明るくするための照射効率が高まる。
【0030】
請求項4記載の発明は、請求項2又は請求項3記載の発明の効果に加えて、夜間において広告用シートと側面シートとから光の一部が外方に透過するため、広告用シートと側面シートとが夜間に浮かび上がり、宣伝効果がより高まる。
【0031】
請求項5記載の発明は、昼間は太陽光が保護シートの外面に照射し、夜間は広告用パネルの内面に光が照射されるため、昼夜における広告宣伝効果が高まると共に、昼間における保護シート内の作業に支障が少なくなる。
【0032】
請求項6記載の発明は、昼間は太陽光が保護シートの外面に照射し、夜間は広告用シートの外面に光が照射されるため、昼夜における広告宣伝効果が高まると共に、昼間における保護シート内の作業に支障が少なくなる。
【0033】
請求項7記載の発明は、昼間は太陽光が保護シートの外面に照射し、夜間は広告用パネルの外面に光が照射されるため、昼夜における広告宣伝効果が高まると共に、昼間における保護シート内の作業に支障が少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】この発明の第1の実施の形態による建物広告構造体の使用状態を示す概略斜視図である。
【図2】図1で示したX部分の一部破断状態の拡大正面図である。
【図3】図2で示したIII−IIIラインの断面図である。
【図4】図2で示したIV−IVラインの一部破断状態の断面図である。
【図5】図2で示したV−Vラインの断面図である。
【図6】図1で示した建物広告構造体の一部を模式的に示す図であって、(1)は昼間の状態であり、(2)は夜間の状態である。
【図7】この発明の第2の実施の形態による建物広告構造体を示す一部破断状態の拡大正面図であって、第1の実施の形態の図2に対応するものである。
【図8】図7で示したVIII−VIIIラインの断面図である。
【図9】この発明の第3の実施の形態による建物広告構造体を示す断面図であって、第1の実施の形態の図3に対応するものである。
【図10】図9で示した建物広告構造体の一部を模式的に示す図であって、(1)は昼間の状態であり、(2)は夜間の状態である。
【図11】従来の建物広告構造体の使用状態を示す概略斜視図である。
【図12】従来の他の建物広告構造体の正面図である。
【図13】図12で示したXIII−XIIIラインの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図1はこの発明の第1の実施の形態による建物広告構造体の使用状態を示す概略斜視図である。
【0036】
図を参照して、地面4上の工事中の建物3の外壁の周りには、図示しない足場が仮設されている。そして、建物広告構造体1aの構成部材の一つとして、足場の外方を覆うように保護シート5が垂直方向に設置されている。保護シート5は、落下防止性及び防音性を有しており、メッシュ状又は布状に形成されている。建物広告構造体1aは、建物3の一方面の略全体を覆っており、その表面には広告内容として図形9aが印刷されている。又、建物広告構造体1b、1cにおいては、各々が建物3の他方面の一部を覆っており、各々の表面には広告内容として図形9b、9cが印刷されている。これによって、図11で示したような建物広告構造体と同様の広告効果を発揮することができる。建物広告構造体1a〜1cの詳細な構造について、以下に説明する。
【0037】
図2は図1で示したX部分の一部破断状態の拡大正面図であり、図3は図2で示したIII−IIIラインの断面図であり、図4は図2で示したIV−IVラインの一部破断状態の断面図であり、図5は図2で示したV−Vラインの断面図である。
【0038】
これらの図を参照して、図1で示した建物広告構造体1aの内方側であって建物の外壁7の周りに仮設された足場40は、上下に垂直に、且つ左右に平行に設置された鳥居型の建枠41a〜41i(一部図示せず)と、隣接する建枠41a〜41iの各々の間に設置された足場板42a〜42i(一部図示せず)と、建枠41a〜41iの各々及び外壁7を固定するための足場繋ぎ金具44a〜44d(一部図示せず)とから構成されている。このように構成された足場40は、建物の外壁7の全周を覆うように設置されている。
【0039】
そして、足場40の外方側の全面を覆うように、矩形シート形状の保護シート5a〜5h(一部図示せず)が設置されている。保護シート5a〜5hの各々は、各々の外縁付近に複数の鳩目51が形成されており、鳩目51を介して建枠41a〜41iの各々及び上下に並ぶ保護シート5a〜5hの各々に図示しない紐等で固定されている。従って、保護シート5a〜5hの設置方向は垂直となる。
【0040】
又、建枠41a〜41fの各々の上方には、外方側に水平に延びる棒状のブラケット31a〜31f(一部図示せず)が、固定部材36a〜36f(一部図示せず)によって建枠41a〜41fの各々に取り付けられている。そして、隣接するブラケット31a〜31fの各々の外壁7側の上方には、棒状の下フレーム33a〜33f(一部図示せず)が保護シート5a〜5fの各々の外面と平行になると共に、保護シート5a〜5fの各々に近接した位置に架橋されている。更に、隣接するブラケット31a〜31fの各々の下方側の外方端には、棒状の上フレーム32a〜32f(一部図示せず)が保護シート5a〜5fの各々の外面と離れた位置で平行となるように架橋されている。
【0041】
更に、垂直方向に上下に並ぶブラケット31a〜31fの各々には、上方側の上フレーム32a〜32fの各々の端部と下方側の下フレーム33a〜33fの各々の端部とを連結するように、棒状の縦フレーム34a〜34h(一部図示せず)が設置されている。尚、図3で示すブラケット31a〜31fの各々の間の距離Aは1700mmに設定されると共に、ブラケット31a〜31fの各々の水平方向の長さBは約400mmに形成されている。従って、縦フレーム34a〜34hの各々の上方且つ外方側への傾斜角度θは約13°となる。
【0042】
そして、隣接する縦フレーム34a〜34hの各々とこれらの端部に位置する上フレーム32a〜32fの各々と下フレーム33a〜33fの各々とによって矩形枠が形成され、これらの外方側には、図形9aの一部が印刷された矩形シート形状の広告用シート10a〜10fが取り付けられている。広告用シート10a〜10fは、ポリエステル基布に白色顔料を添加した軟質塩化ビニル樹脂を積層したもので構成されており、半透光性を有している。
【0043】
広告用シート10a〜10fの各々の外縁側には複数の鳩目15が形成されており、上述した保護シート5a〜5fと同様に図示しない紐等で各フレームに固定されている。即ち、広告用シート10a〜10fの各々の上辺は上フレーム32a〜32fの各々に取り付けられ、各々の下辺は下フレーム33a〜33fの各々に取り付けられ、各々の両辺は縦フレーム34a〜34hの各々に取り付けられている。従って、その外面は上方且つ外方側に傾斜した状態となる。更に、ブラケット31a〜31fは水平に設置されているため、上下に並ぶ広告用シート10a〜10fの各々の下側のシートの上辺と上側のシートの下辺との水平レベルは一致する。
【0044】
そして、このように配置された広告用シート10a〜10fの各々の上縁と、対応する保護シート5a〜5fの各々の上縁との間には、図5で示すように開放されたスペース19a〜19f(一部図示せず)が形成される。スペース19a〜19fの各々は透光状態となっているため、太陽光が保護シート5a〜5fの各々に直接照射される。これらの詳細な効果については後述する。
【0045】
又、図4で示すように、建設広告用構造体の端部においては、広告用シート10a〜10cの各々と保護シート5a〜5cの各々との間の直角三角形状のスペースを覆う半透光性の側面シート11a〜11cが設置されている。側面シート11a〜11cを構成する素材は広告用シート10a〜10fと同様である。そして、側面シート11bは、ブラケット31a、縦フレーム34b及び建枠41aに固定されており、その固定方法は広告用シート10a〜10fと同様である。側面シート11a、11cについても、側面シート11bと同様に固定されている。
【0046】
又、隣接するブラケット31a〜31fの各々の略中央の下方には、水平に延びる筒状の固定部材22a〜22f(一部図示せず)が図示しないボルト等によって固定されている。そして、固定部材22a〜22fの長手方向の中央部には、光照射手段である照明器具21a〜21fが設置されている。即ち、照明器具21a〜21fは、広告用シート10a〜10fの各々に対応して設けられていると共に、広告用シート10a〜10fの各々と保護シート5a〜5fの各々との間の空間の上方に配置されている。そして、照明器具21a〜21fの各々は図示しない電源及び操作盤に接続されていると共に、この位置から下方に向かって光を照射するように設定されている。
【0047】
ここで、このように構成された建物広告構造体の効果について説明する。
【0048】
図6は図1で示した建物広告構造体の一部を模式的に示す図であって、(1)は昼間の状態であり、(2)は夜間の状態である。
【0049】
まず(1)を参照して、昼間においては、広告用シート10a、10bの各々の外面に印刷された広告内容は、太陽光によって照らされて特に正面側から全体を一体的に視認することができる。即ち、広告宣伝効果を有することになる。
【0050】
又、上述した通り、広告用シート10aはその外面が上方且つ外方側に傾斜しているため、その上縁と保護シート5aとの間にスペース19aが生じている。従って、昼間においては、二点鎖線で示すように太陽光がスペース19aを介して保護シート5aに照射される。そして、太陽光が保護シート5aの内方側に届くので、この部分が暗くならない。そのため、昼間における足場板42a上での作業において、太陽光の照射を遮るものが保護シート5aのみとなるため、通常の足場構造とあまり変わらず、暗くなるという支障が少なくなる。
【0051】
又、上述した通り広告用シート10aは矩形シート形状を有しており、その下辺が保護シート5aに近接した状態で取り付けられていると共に、上辺が保護シート5aの外面に平行な離れた位置に取り付けられている。そして、広告用シート10aの傾斜の程度によって、上述した太陽光の照射による保護シート5aへの透光量が変化する。即ち、例えばブラケットを長くしてスペース19aの間隔を広げれば透光量が多くなり、ブラケットを短くしてスペース19aの間隔を狭めれば透光量が少なくなる。従って、保護シート5aへの透光量の調整が容易となり、使い勝手が向上する。尚、この傾斜角度は図3で示した13°程度が好ましいが、傾斜角度は5〜20°程度に設定されていれば良い。
【0052】
又、広告用シート10aの下方に配置された広告用シート10bは、広告用シート10aと同様に構成されている。従って、上方側に広告用シート10aを有する広告用シート10bにおいても、太陽光がスペース19bを介して保護シート5bに照射されるため、足場板42b上での作業に支障が少なくなる。従って、広告用シート10a、10bの上下及び左右にこれらと同一の広告用シートを更に連続させても、各広告用シートで同様の効果が発揮される。
【0053】
次に(2)を参照して、夜間においては、照明器具21aによって下方に光を照射すると、二点鎖線で示すように直接又は保護シート5aに反射して、広告用シート10aの内面に光が照射される。すると、広告用シート10aは半透光性を有しているため、光の一部が外方に透過するので、夜間における視認性が高まる。従って、(1)で示した昼間の状態と合わせて、昼夜における広告宣伝効果が高まる。このような効果は広告用シート10bにおいても同様であることは言うまでもない。即ち、上下左右に並ぶ全ての広告用シートにおいて昼夜における高い視認性が発揮される。
【0054】
又、上述したように広告用シート10aの下辺の水平レベルと広告用シート10bの上辺の水平レベルとが一致していると共に、照明器具21a、21bの各々は広告用シート10a、10bの各々と保護シート5a、5bとの間の空間の上方に配置されている。そのため、照明器具21a、21bが正面視において外方に現れることがない。更に、広告用シート10a、10bは上下に連続するように特に正面側から視認される。従って、例えば広告用シート10a、10bの上下に更に複数の広告用シートを設置し、各シートの広告内容を考慮することによって、上下に大きな図形等を表示させた広告を表示することが可能となる。
【0055】
又、広告用シート10a、10bの各々は下方にいくに従って保護シート5a、5bの各々との間の間隔が狭まる。従って、照明器具21a、21bは上方にのみ配置されているが、広告用シート10a、10bを明るくするための照射効率が高まる。
【0056】
又、図4で示したように、広告用シート10a、10bの両辺の各々と保護シート5a、5bの各々との間に側面シートが設けられているため、夜間において広告用シート10a、10bと共に、側面シートからも光の一部が外方に透過する。従って、共に半透光性を有する広告用シート10a、10bと側面シートとが夜間の状態において浮かび上がるため、建物広告構造体における広告宣伝効果が更に高まる。
【0057】
更に、足場板42a上での作業における作業員の外方側への落下防止の観点からは、保護シート5a、5bと広告用シート10a、10bとの二重で防止することができるため、安全性が更に向上する。
【0058】
図7はこの発明の第2の実施の形態による建物広告構造体を示す一部破断状態の拡大正面図であって、第1の実施の形態の図2に対応するものであり、図8は図7で示したVIII−VIIIラインの断面図である。
【0059】
これらの図を参照して、この実施の形態による建物広告構造体の基本的な構造は、図2で示した建物広告構造体と同様であるので、相違点を中心に説明する。この実施の形態においては、広告用シート10a、10bの上下間を長く設定している点が異なっている。具体的には、広告用シート10bは建枠41e、41fの2段に亘る上下長さに形成されており、広告用シート10bの傾斜角度は約10°となるように設定されているが、傾斜角度は5〜15°程度であっても良い。そして、広告用シート10bの傾斜に対応してブラケット31g、31hの水平長さが相違するように設定されている。
【0060】
このように、広告用シート10a、10bの上下間の長さの設定においては、昼間の太陽光による保護シート5a、5bへの透光量と、照明器具21a、21bの各々からの光の照射による夜間の視認性とを考慮する必要がある。そして、広告用シート10aの上下間を長く設定することで、建物広告構造体に必要となる照明器具21a、21bの数が減少して経済的になる。更に、広告用シート10a、10bの数も同じ大きさの広告としては減少するため、建物広告構造体全体の繋ぎ目が少なくなり、視認性が向上する。
【0061】
図9はこの発明の第3の実施の形態による建物広告構造体を示す断面図であって、第1の実施の形態の図3に対応するものである。
【0062】
図を参照して、この実施の形態による建物広告構造体の基本的な構造は、図2で示した建物広告構造体と同様であるので、相違点を中心に説明する。この実施の形態においては、照明器具21e、21fが上方に光を照射するように設置されている点が異なっている。このような建物広告構造体の効果について、以下に説明する。
【0063】
図10は図9で示した建物広告構造体の一部を模式的に示す図であって、(1)は昼間の状態であり、(2)は夜間の状態である。
【0064】
まず(1)を参照して、昼間の状態においては、第1の実施の形態の図6の(1)と同様に、二点鎖線で示した太陽光はスペース19a、19bの各々を介して保護シート5a、5bの各々に照射される。従って、足場板42a、42b上での作業において、暗くなるという支障が少なくなる。
【0065】
次に(2)を参照して、夜間の状態においては、照明器具21a、21bの各々から光を上方に向けて照射する。すると、光が直接広告用シート10a、10bの各々の外面に照射される。すると、照射された光の一部が反射して、夜間においても広告用シート10a、10bが視認できるようになる。従って、第1の実施の形態と同様に、昼夜における宣伝効果が高まる。
【0066】
又、最下方を除く照明器具は、第1の実施の形態と同様に外方から正面視において外方に現れることがない。従って、上下左右に並べた広告用シート全体の広告効果が更に高まる。
【0067】
尚、上記の第1及び第2の実施の形態では、広告用シートはポリエステル基布に白色顔料を添加した軟質塩化ビニル樹脂を積層したもので構成されているが、広告用シートが半透光性を有していれば、例えばガラス基布に白色顔料を添加したフッ素樹脂を積層したもの等、他の素材によって構成されていても良い。又は、シートに限らず、例えばアクリル板等で構成したパネルであっても良い。
【0068】
又、上記の第1及び第2の実施の形態では、照明器具は広告用シートと保護シートとの間の空間の上方に位置するように配置されているが、広告用シートと保護シートとの間に配置され、広告用シートの内面側に光を照射することができれば、他の位置であっても良い。
【0069】
更に、上記の第3の実施の形態では、広告用シートはポリエステル基布に白色顔料を添加した軟質塩化ビニル樹脂を積層したもので構成されているが、広告用シートが半透光性を有していれば、例えばガラス基布に白色顔料を添加したフッ素樹脂を積層したもの等、他の素材によって構成されていても良い。又、広告用シートは半透光性に限らず、非透光性を有していても良い。又は、シートに限らず、例えばアクリル板等の樹脂板やアルミ板等の金属板で構成したパネルであっても良い。
【0070】
更に、上記の第3の実施の形態では、照明器具は広告用シートと保護シートとの間の空間の上方に位置するように配置されているが、広告用シートの外面側に光を照射することができれば、他の位置であっても良い。
【0071】
更に、上記の各実施の形態では、広告用の図形を広告用シートに直接印刷して表示しているが、例えば広告用シートの外面への着色フィルムの貼り合わせ、又は熱転写等、他の方法によって広告用の図形を表示しても良いことは言うまでもない。又は、広告用シートをシート単位で着色し、全体で広告模様を表示するように構成しても良い。
【0072】
更に、上記の各実施の形態では、ブラケット及び上フレーム等、特定部材によって広告用シートが固定されているが、広告用シートの外面が上方且つ外方側に傾斜した状態に取り付けられていれば、他の方法で固定されていても良い。
【0073】
更に、上記の各実施の形態では、広告用シートの上縁と保護シートとの間のスペースに部材を設けていないが、このスペースが透光状態に保持されていれば良い。例えば透明なシートによってこのスペースを覆い、照明器具を保護するように構成しても良い。
【0074】
更に、上記の各実施の形態では、広告用シートは矩形シート形状に形成されているが、例えば広告宣言効果を有する特徴のある形状等、他の形状に形成されていても良い。
【0075】
更に、上記の各実施の形態では、広告用シートの下辺は保護シートに近接した状態で取り付けられると共に、上辺は保護シートの外面に離れた位置に取り付けられているが、広告用シートの外面が上方且つ外方側に傾斜した状態に取り付けられていれば、このような位置でなくても良い。
【0076】
更に、上記の各実施の形態では、広告用シートは上下左右に整列して複数設けられているが、上下のみ又は左右のみに複数設けられていても良い。又は、広告用シートは単独で構成されていても良い。その際、照明器具及びブラケット等は、広告用シートに対応して設けられていれば良い。
【0077】
更に、上記の各実施の形態では、上方の広告用シートの下辺の水平レベルと、下方の広告用シートの上辺の水平レベルとが一致しているが、これらが一致しない形状であっても、上下の広告用シートの連続性がある程度視認できるものであれば良い。
【0078】
更に、上記の各実施の形態では、側面シートが設けられているが、側面シートは無くても良い。
【0079】
更に、上記の各実施の形態では、各シートは各々に形成された鳩目を介して紐等で各フレーム等に取り付けられているが、各シートを固定できれば他の方法によって取り付けられていても良い。
【符号の説明】
【0080】
1…建物広告構造体
3…建物
5…保護シート
7…外壁
10…広告用シート
11…側面シート
19…スペース
21…照明器具
40…足場
尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。
【技術分野】
【0001】
この発明は建物広告構造体に関し、特に、工事等の際に建物の外壁の周りに仮設された足場に設置される建物広告構造体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の建物広告構造体においては、仮設足場を覆うように設置された保護シート上に広告内容として直接文字や図形を表示したものがある(例えば、特許文献1)。
【0003】
図11はこのような建物広告構造体の使用状態を示す概略斜視図である。
【0004】
図を参照して、地面74上の建物71の外壁の周りには、図示しない足場が仮設されている。そして、この足場の外方を覆うように垂直方向に保護シート75が設置されている。
【0005】
保護シート75には図形76a〜76cが印刷されているため、外方側から図形76a〜76cを認識することができる。更に、保護シート75の広範囲に亘って印刷された図形76aのような大きな広告内容を表示することによって、保護シート75で構成された建物広告構造体は、高い広告効果を発揮することができる。
【0006】
このような建物広告構造体にあっては、昼間は太陽光によって図形76a〜76cを視認することができるが、夜間にあってはこれらを視認し難いものとなっていた。更に、照明器具によって保護シート75を内側から照射すると、足場のブレース等が影となって保護シート75上に映ってしまうため、見栄えが悪く、広告宣伝効果の低いものとなる。
【0007】
そこで、夜間における視認性を高め、昼夜を通して広告宣伝効果の高い建物広告構造体が提案されている(例えば、特許文献2)。
【0008】
図12は特許文献2で開示された建物広告構造体の正面図であり、図13は図12で示したXIII−XIIIラインの断面図である。
【0009】
これらの図を参照して、建設工事用仮設足場81の前面(外方面)に、組枠82が固定されている。組枠82の最前面には、その表面に文字を表示した半透光性シート84が取付けられている。更に、組枠82の半透光性シート84の背面側には、光反射性シート86が取付けられていると共に、その上下及び両側にも光反射性シート87a、87b(両側は図示せず)が取付けられている。そして、組枠82の内部、即ち上述した各シートで囲まれている範囲に、水銀灯88が設置されている。
夜間においては、水銀灯88を点灯することによって、その光は直接又は光反射性シート86、87a、87bによって反射して半透光性シート84の内面に照射される。従って、半透光性シート84の夜間での視認性が高まると共に、建設工事用仮設足場81のブレース等の影が半透光性シート84に映り込むことが無いため、昼夜を通して宣伝効果の高い建物広告構造体となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】実開平2−74450号公報
【特許文献2】実開平2−13284号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上記のような特許文献2で開示された建物広告構造体では、昼間における足場での作業において支障を生じる虞が有る。即ち、建物広告構造体を構成する各シートによって、太陽光がこれらの内方側に照射され難くなり、足場(作業スペース)が暗くなってしまう。更に、図11の図形76aのような大きな広告を表示しようとすると、当然大きな建物広告構造体が必要となるため、足場が更に暗くなってしまい、作業に支障を生じることになる。
【0012】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、昼夜において高い広告宣伝効果を発揮すると共に、昼間における保護シート内での作業において支障の少ない建物広告構造体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、建物の外壁の周りに仮設された足場を覆うように垂直方向に設置された保護シートと、保護シートの外方側に取り付けられ、その外面が上方且つ外方側に傾斜した状態に配置された半透光性の広告用シートと、広告用シートと保護シートとの間に設置され、広告用シートの内面側に光を照射することができる光照射手段とを備え、広告用シートの上縁と保護シートとの間のスペースは透光状態に保持されるものである。
【0014】
このように構成すると、昼間は太陽光が広告用シートの上縁と保護シートとの間のスペースを介して保護シートの外面に照射し、夜間は広告シートの内面に光が照射される。
【0015】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、広告用シートは矩形シート形状を有し、下辺が保護シートに近接した状態で取り付けられると共に、上辺が保護シートの外面に平行な離れた位置に取り付けられるものである。
【0016】
このように構成すると、広告用シートの傾斜の程度によって保護シートへの透光量が変化する。
【0017】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の構成において、広告用シートは上下に複数設けられ、上方の広告用シートの下辺の水平レベルと、下方の広告用シートの上辺の水平レベルとは一致し、光照射手段は広告用シートに対応して複数設けられ、各々は広告用シートの各々と保護シートとの間の空間の上方に配置されるものである。
【0018】
このように構成すると、広告用シートは上下に連続するように外方から視認され、光照射手段は広告用シートによって覆われると共に、下方にいくに従って広告用シートと保護シートとの間の間隔が狭まる。
【0019】
請求項4記載の発明は、請求項2又は請求項3記載の発明の構成において、広告用シートの両辺の各々と保護シートとの間のスペースを覆う半透光性の側面シートを更に備えたものである。
【0020】
このように構成すると、夜間において広告用シートと側面シートとから光の一部が外方に透過する。
【0021】
請求項5記載の発明は、建物の外壁の周りに仮設された足場を覆うように垂直方向に設置された保護シートと、保護シートの外方側に取り付けられ、その外面が上方且つ外方側に傾斜した状態に配置された半透光性の広告用パネルと、広告用パネルと保護シートとの間に設置され、広告用パネルの内面側に光を照射することができる光照射手段とを備え、広告用パネルの上縁と保護シートとの間のスペースは透光状態に保持されるものである。
【0022】
このように構成すると、昼間は太陽光が広告用パネルの上縁と保護シートとの間のスペースを介して保護シートの外面に照射し、夜間は広告用パネルの内面に光が照射される。
【0023】
請求項6記載の発明は、建物の外壁の周りに仮設された足場を覆うように垂直方向に設置された保護シートと、保護シートの外方側に取り付けられ、その外面が上方且つ外方側に傾斜した状態に配置された広告用シートと、広告用シートの外面側に光を照射することができる光照射手段とを備え、広告用シートの上縁と保護シートとの間のスペースは透光状態に保持されるものである。
【0024】
このように構成すると、昼間は太陽光が広告用シートの上縁と保護シートとの間のスペースを介して保護シートの外面に照射し、夜間は広告用シートの外面に光が照射される。
【0025】
請求項7記載の発明は、建物の外壁の周りに仮設された足場を覆うように垂直方向に設置された保護シートと、保護シートの外方側に取り付けられ、その外面が上方且つ外方側に傾斜した状態に配置された広告用パネルと、広告用パネルの外面側に光を照射することができる光照射手段とを備え、広告用パネルの上縁と保護シートとの間のスペースは透光状態に保持されるものである。
【0026】
このように構成すると、昼間は太陽光が広告用パネルの上縁と保護シートとの間のスペースを介して保護シートの外面に照射し、夜間は広告用パネルの外面に光が照射される。
【発明の効果】
【0027】
以上説明したように、請求項1記載の発明は、昼間は太陽光が保護シートの外面に照射し、夜間は広告シートの内面に光が照射されるため、昼夜における広告宣伝効果が高まると共に、昼間における保護シート内の作業に支障が少なくなる。
【0028】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、広告用シートの傾斜の程度によって保護シートへの透光量が変化するため、透光量の調整が容易となり、使い勝手が向上する。
【0029】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の効果に加えて、広告用シートは上下に連続するように外方から視認され、光照射手段は広告用シートによって覆われるため、光照射手段が外方に現れることなく、上下に大きな広告等を広告用シートに表示することが可能となる。又、下方にいくに従って広告用シートと保護シートとの間の間隔が狭まるため、広告用シートを明るくするための照射効率が高まる。
【0030】
請求項4記載の発明は、請求項2又は請求項3記載の発明の効果に加えて、夜間において広告用シートと側面シートとから光の一部が外方に透過するため、広告用シートと側面シートとが夜間に浮かび上がり、宣伝効果がより高まる。
【0031】
請求項5記載の発明は、昼間は太陽光が保護シートの外面に照射し、夜間は広告用パネルの内面に光が照射されるため、昼夜における広告宣伝効果が高まると共に、昼間における保護シート内の作業に支障が少なくなる。
【0032】
請求項6記載の発明は、昼間は太陽光が保護シートの外面に照射し、夜間は広告用シートの外面に光が照射されるため、昼夜における広告宣伝効果が高まると共に、昼間における保護シート内の作業に支障が少なくなる。
【0033】
請求項7記載の発明は、昼間は太陽光が保護シートの外面に照射し、夜間は広告用パネルの外面に光が照射されるため、昼夜における広告宣伝効果が高まると共に、昼間における保護シート内の作業に支障が少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】この発明の第1の実施の形態による建物広告構造体の使用状態を示す概略斜視図である。
【図2】図1で示したX部分の一部破断状態の拡大正面図である。
【図3】図2で示したIII−IIIラインの断面図である。
【図4】図2で示したIV−IVラインの一部破断状態の断面図である。
【図5】図2で示したV−Vラインの断面図である。
【図6】図1で示した建物広告構造体の一部を模式的に示す図であって、(1)は昼間の状態であり、(2)は夜間の状態である。
【図7】この発明の第2の実施の形態による建物広告構造体を示す一部破断状態の拡大正面図であって、第1の実施の形態の図2に対応するものである。
【図8】図7で示したVIII−VIIIラインの断面図である。
【図9】この発明の第3の実施の形態による建物広告構造体を示す断面図であって、第1の実施の形態の図3に対応するものである。
【図10】図9で示した建物広告構造体の一部を模式的に示す図であって、(1)は昼間の状態であり、(2)は夜間の状態である。
【図11】従来の建物広告構造体の使用状態を示す概略斜視図である。
【図12】従来の他の建物広告構造体の正面図である。
【図13】図12で示したXIII−XIIIラインの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図1はこの発明の第1の実施の形態による建物広告構造体の使用状態を示す概略斜視図である。
【0036】
図を参照して、地面4上の工事中の建物3の外壁の周りには、図示しない足場が仮設されている。そして、建物広告構造体1aの構成部材の一つとして、足場の外方を覆うように保護シート5が垂直方向に設置されている。保護シート5は、落下防止性及び防音性を有しており、メッシュ状又は布状に形成されている。建物広告構造体1aは、建物3の一方面の略全体を覆っており、その表面には広告内容として図形9aが印刷されている。又、建物広告構造体1b、1cにおいては、各々が建物3の他方面の一部を覆っており、各々の表面には広告内容として図形9b、9cが印刷されている。これによって、図11で示したような建物広告構造体と同様の広告効果を発揮することができる。建物広告構造体1a〜1cの詳細な構造について、以下に説明する。
【0037】
図2は図1で示したX部分の一部破断状態の拡大正面図であり、図3は図2で示したIII−IIIラインの断面図であり、図4は図2で示したIV−IVラインの一部破断状態の断面図であり、図5は図2で示したV−Vラインの断面図である。
【0038】
これらの図を参照して、図1で示した建物広告構造体1aの内方側であって建物の外壁7の周りに仮設された足場40は、上下に垂直に、且つ左右に平行に設置された鳥居型の建枠41a〜41i(一部図示せず)と、隣接する建枠41a〜41iの各々の間に設置された足場板42a〜42i(一部図示せず)と、建枠41a〜41iの各々及び外壁7を固定するための足場繋ぎ金具44a〜44d(一部図示せず)とから構成されている。このように構成された足場40は、建物の外壁7の全周を覆うように設置されている。
【0039】
そして、足場40の外方側の全面を覆うように、矩形シート形状の保護シート5a〜5h(一部図示せず)が設置されている。保護シート5a〜5hの各々は、各々の外縁付近に複数の鳩目51が形成されており、鳩目51を介して建枠41a〜41iの各々及び上下に並ぶ保護シート5a〜5hの各々に図示しない紐等で固定されている。従って、保護シート5a〜5hの設置方向は垂直となる。
【0040】
又、建枠41a〜41fの各々の上方には、外方側に水平に延びる棒状のブラケット31a〜31f(一部図示せず)が、固定部材36a〜36f(一部図示せず)によって建枠41a〜41fの各々に取り付けられている。そして、隣接するブラケット31a〜31fの各々の外壁7側の上方には、棒状の下フレーム33a〜33f(一部図示せず)が保護シート5a〜5fの各々の外面と平行になると共に、保護シート5a〜5fの各々に近接した位置に架橋されている。更に、隣接するブラケット31a〜31fの各々の下方側の外方端には、棒状の上フレーム32a〜32f(一部図示せず)が保護シート5a〜5fの各々の外面と離れた位置で平行となるように架橋されている。
【0041】
更に、垂直方向に上下に並ぶブラケット31a〜31fの各々には、上方側の上フレーム32a〜32fの各々の端部と下方側の下フレーム33a〜33fの各々の端部とを連結するように、棒状の縦フレーム34a〜34h(一部図示せず)が設置されている。尚、図3で示すブラケット31a〜31fの各々の間の距離Aは1700mmに設定されると共に、ブラケット31a〜31fの各々の水平方向の長さBは約400mmに形成されている。従って、縦フレーム34a〜34hの各々の上方且つ外方側への傾斜角度θは約13°となる。
【0042】
そして、隣接する縦フレーム34a〜34hの各々とこれらの端部に位置する上フレーム32a〜32fの各々と下フレーム33a〜33fの各々とによって矩形枠が形成され、これらの外方側には、図形9aの一部が印刷された矩形シート形状の広告用シート10a〜10fが取り付けられている。広告用シート10a〜10fは、ポリエステル基布に白色顔料を添加した軟質塩化ビニル樹脂を積層したもので構成されており、半透光性を有している。
【0043】
広告用シート10a〜10fの各々の外縁側には複数の鳩目15が形成されており、上述した保護シート5a〜5fと同様に図示しない紐等で各フレームに固定されている。即ち、広告用シート10a〜10fの各々の上辺は上フレーム32a〜32fの各々に取り付けられ、各々の下辺は下フレーム33a〜33fの各々に取り付けられ、各々の両辺は縦フレーム34a〜34hの各々に取り付けられている。従って、その外面は上方且つ外方側に傾斜した状態となる。更に、ブラケット31a〜31fは水平に設置されているため、上下に並ぶ広告用シート10a〜10fの各々の下側のシートの上辺と上側のシートの下辺との水平レベルは一致する。
【0044】
そして、このように配置された広告用シート10a〜10fの各々の上縁と、対応する保護シート5a〜5fの各々の上縁との間には、図5で示すように開放されたスペース19a〜19f(一部図示せず)が形成される。スペース19a〜19fの各々は透光状態となっているため、太陽光が保護シート5a〜5fの各々に直接照射される。これらの詳細な効果については後述する。
【0045】
又、図4で示すように、建設広告用構造体の端部においては、広告用シート10a〜10cの各々と保護シート5a〜5cの各々との間の直角三角形状のスペースを覆う半透光性の側面シート11a〜11cが設置されている。側面シート11a〜11cを構成する素材は広告用シート10a〜10fと同様である。そして、側面シート11bは、ブラケット31a、縦フレーム34b及び建枠41aに固定されており、その固定方法は広告用シート10a〜10fと同様である。側面シート11a、11cについても、側面シート11bと同様に固定されている。
【0046】
又、隣接するブラケット31a〜31fの各々の略中央の下方には、水平に延びる筒状の固定部材22a〜22f(一部図示せず)が図示しないボルト等によって固定されている。そして、固定部材22a〜22fの長手方向の中央部には、光照射手段である照明器具21a〜21fが設置されている。即ち、照明器具21a〜21fは、広告用シート10a〜10fの各々に対応して設けられていると共に、広告用シート10a〜10fの各々と保護シート5a〜5fの各々との間の空間の上方に配置されている。そして、照明器具21a〜21fの各々は図示しない電源及び操作盤に接続されていると共に、この位置から下方に向かって光を照射するように設定されている。
【0047】
ここで、このように構成された建物広告構造体の効果について説明する。
【0048】
図6は図1で示した建物広告構造体の一部を模式的に示す図であって、(1)は昼間の状態であり、(2)は夜間の状態である。
【0049】
まず(1)を参照して、昼間においては、広告用シート10a、10bの各々の外面に印刷された広告内容は、太陽光によって照らされて特に正面側から全体を一体的に視認することができる。即ち、広告宣伝効果を有することになる。
【0050】
又、上述した通り、広告用シート10aはその外面が上方且つ外方側に傾斜しているため、その上縁と保護シート5aとの間にスペース19aが生じている。従って、昼間においては、二点鎖線で示すように太陽光がスペース19aを介して保護シート5aに照射される。そして、太陽光が保護シート5aの内方側に届くので、この部分が暗くならない。そのため、昼間における足場板42a上での作業において、太陽光の照射を遮るものが保護シート5aのみとなるため、通常の足場構造とあまり変わらず、暗くなるという支障が少なくなる。
【0051】
又、上述した通り広告用シート10aは矩形シート形状を有しており、その下辺が保護シート5aに近接した状態で取り付けられていると共に、上辺が保護シート5aの外面に平行な離れた位置に取り付けられている。そして、広告用シート10aの傾斜の程度によって、上述した太陽光の照射による保護シート5aへの透光量が変化する。即ち、例えばブラケットを長くしてスペース19aの間隔を広げれば透光量が多くなり、ブラケットを短くしてスペース19aの間隔を狭めれば透光量が少なくなる。従って、保護シート5aへの透光量の調整が容易となり、使い勝手が向上する。尚、この傾斜角度は図3で示した13°程度が好ましいが、傾斜角度は5〜20°程度に設定されていれば良い。
【0052】
又、広告用シート10aの下方に配置された広告用シート10bは、広告用シート10aと同様に構成されている。従って、上方側に広告用シート10aを有する広告用シート10bにおいても、太陽光がスペース19bを介して保護シート5bに照射されるため、足場板42b上での作業に支障が少なくなる。従って、広告用シート10a、10bの上下及び左右にこれらと同一の広告用シートを更に連続させても、各広告用シートで同様の効果が発揮される。
【0053】
次に(2)を参照して、夜間においては、照明器具21aによって下方に光を照射すると、二点鎖線で示すように直接又は保護シート5aに反射して、広告用シート10aの内面に光が照射される。すると、広告用シート10aは半透光性を有しているため、光の一部が外方に透過するので、夜間における視認性が高まる。従って、(1)で示した昼間の状態と合わせて、昼夜における広告宣伝効果が高まる。このような効果は広告用シート10bにおいても同様であることは言うまでもない。即ち、上下左右に並ぶ全ての広告用シートにおいて昼夜における高い視認性が発揮される。
【0054】
又、上述したように広告用シート10aの下辺の水平レベルと広告用シート10bの上辺の水平レベルとが一致していると共に、照明器具21a、21bの各々は広告用シート10a、10bの各々と保護シート5a、5bとの間の空間の上方に配置されている。そのため、照明器具21a、21bが正面視において外方に現れることがない。更に、広告用シート10a、10bは上下に連続するように特に正面側から視認される。従って、例えば広告用シート10a、10bの上下に更に複数の広告用シートを設置し、各シートの広告内容を考慮することによって、上下に大きな図形等を表示させた広告を表示することが可能となる。
【0055】
又、広告用シート10a、10bの各々は下方にいくに従って保護シート5a、5bの各々との間の間隔が狭まる。従って、照明器具21a、21bは上方にのみ配置されているが、広告用シート10a、10bを明るくするための照射効率が高まる。
【0056】
又、図4で示したように、広告用シート10a、10bの両辺の各々と保護シート5a、5bの各々との間に側面シートが設けられているため、夜間において広告用シート10a、10bと共に、側面シートからも光の一部が外方に透過する。従って、共に半透光性を有する広告用シート10a、10bと側面シートとが夜間の状態において浮かび上がるため、建物広告構造体における広告宣伝効果が更に高まる。
【0057】
更に、足場板42a上での作業における作業員の外方側への落下防止の観点からは、保護シート5a、5bと広告用シート10a、10bとの二重で防止することができるため、安全性が更に向上する。
【0058】
図7はこの発明の第2の実施の形態による建物広告構造体を示す一部破断状態の拡大正面図であって、第1の実施の形態の図2に対応するものであり、図8は図7で示したVIII−VIIIラインの断面図である。
【0059】
これらの図を参照して、この実施の形態による建物広告構造体の基本的な構造は、図2で示した建物広告構造体と同様であるので、相違点を中心に説明する。この実施の形態においては、広告用シート10a、10bの上下間を長く設定している点が異なっている。具体的には、広告用シート10bは建枠41e、41fの2段に亘る上下長さに形成されており、広告用シート10bの傾斜角度は約10°となるように設定されているが、傾斜角度は5〜15°程度であっても良い。そして、広告用シート10bの傾斜に対応してブラケット31g、31hの水平長さが相違するように設定されている。
【0060】
このように、広告用シート10a、10bの上下間の長さの設定においては、昼間の太陽光による保護シート5a、5bへの透光量と、照明器具21a、21bの各々からの光の照射による夜間の視認性とを考慮する必要がある。そして、広告用シート10aの上下間を長く設定することで、建物広告構造体に必要となる照明器具21a、21bの数が減少して経済的になる。更に、広告用シート10a、10bの数も同じ大きさの広告としては減少するため、建物広告構造体全体の繋ぎ目が少なくなり、視認性が向上する。
【0061】
図9はこの発明の第3の実施の形態による建物広告構造体を示す断面図であって、第1の実施の形態の図3に対応するものである。
【0062】
図を参照して、この実施の形態による建物広告構造体の基本的な構造は、図2で示した建物広告構造体と同様であるので、相違点を中心に説明する。この実施の形態においては、照明器具21e、21fが上方に光を照射するように設置されている点が異なっている。このような建物広告構造体の効果について、以下に説明する。
【0063】
図10は図9で示した建物広告構造体の一部を模式的に示す図であって、(1)は昼間の状態であり、(2)は夜間の状態である。
【0064】
まず(1)を参照して、昼間の状態においては、第1の実施の形態の図6の(1)と同様に、二点鎖線で示した太陽光はスペース19a、19bの各々を介して保護シート5a、5bの各々に照射される。従って、足場板42a、42b上での作業において、暗くなるという支障が少なくなる。
【0065】
次に(2)を参照して、夜間の状態においては、照明器具21a、21bの各々から光を上方に向けて照射する。すると、光が直接広告用シート10a、10bの各々の外面に照射される。すると、照射された光の一部が反射して、夜間においても広告用シート10a、10bが視認できるようになる。従って、第1の実施の形態と同様に、昼夜における宣伝効果が高まる。
【0066】
又、最下方を除く照明器具は、第1の実施の形態と同様に外方から正面視において外方に現れることがない。従って、上下左右に並べた広告用シート全体の広告効果が更に高まる。
【0067】
尚、上記の第1及び第2の実施の形態では、広告用シートはポリエステル基布に白色顔料を添加した軟質塩化ビニル樹脂を積層したもので構成されているが、広告用シートが半透光性を有していれば、例えばガラス基布に白色顔料を添加したフッ素樹脂を積層したもの等、他の素材によって構成されていても良い。又は、シートに限らず、例えばアクリル板等で構成したパネルであっても良い。
【0068】
又、上記の第1及び第2の実施の形態では、照明器具は広告用シートと保護シートとの間の空間の上方に位置するように配置されているが、広告用シートと保護シートとの間に配置され、広告用シートの内面側に光を照射することができれば、他の位置であっても良い。
【0069】
更に、上記の第3の実施の形態では、広告用シートはポリエステル基布に白色顔料を添加した軟質塩化ビニル樹脂を積層したもので構成されているが、広告用シートが半透光性を有していれば、例えばガラス基布に白色顔料を添加したフッ素樹脂を積層したもの等、他の素材によって構成されていても良い。又、広告用シートは半透光性に限らず、非透光性を有していても良い。又は、シートに限らず、例えばアクリル板等の樹脂板やアルミ板等の金属板で構成したパネルであっても良い。
【0070】
更に、上記の第3の実施の形態では、照明器具は広告用シートと保護シートとの間の空間の上方に位置するように配置されているが、広告用シートの外面側に光を照射することができれば、他の位置であっても良い。
【0071】
更に、上記の各実施の形態では、広告用の図形を広告用シートに直接印刷して表示しているが、例えば広告用シートの外面への着色フィルムの貼り合わせ、又は熱転写等、他の方法によって広告用の図形を表示しても良いことは言うまでもない。又は、広告用シートをシート単位で着色し、全体で広告模様を表示するように構成しても良い。
【0072】
更に、上記の各実施の形態では、ブラケット及び上フレーム等、特定部材によって広告用シートが固定されているが、広告用シートの外面が上方且つ外方側に傾斜した状態に取り付けられていれば、他の方法で固定されていても良い。
【0073】
更に、上記の各実施の形態では、広告用シートの上縁と保護シートとの間のスペースに部材を設けていないが、このスペースが透光状態に保持されていれば良い。例えば透明なシートによってこのスペースを覆い、照明器具を保護するように構成しても良い。
【0074】
更に、上記の各実施の形態では、広告用シートは矩形シート形状に形成されているが、例えば広告宣言効果を有する特徴のある形状等、他の形状に形成されていても良い。
【0075】
更に、上記の各実施の形態では、広告用シートの下辺は保護シートに近接した状態で取り付けられると共に、上辺は保護シートの外面に離れた位置に取り付けられているが、広告用シートの外面が上方且つ外方側に傾斜した状態に取り付けられていれば、このような位置でなくても良い。
【0076】
更に、上記の各実施の形態では、広告用シートは上下左右に整列して複数設けられているが、上下のみ又は左右のみに複数設けられていても良い。又は、広告用シートは単独で構成されていても良い。その際、照明器具及びブラケット等は、広告用シートに対応して設けられていれば良い。
【0077】
更に、上記の各実施の形態では、上方の広告用シートの下辺の水平レベルと、下方の広告用シートの上辺の水平レベルとが一致しているが、これらが一致しない形状であっても、上下の広告用シートの連続性がある程度視認できるものであれば良い。
【0078】
更に、上記の各実施の形態では、側面シートが設けられているが、側面シートは無くても良い。
【0079】
更に、上記の各実施の形態では、各シートは各々に形成された鳩目を介して紐等で各フレーム等に取り付けられているが、各シートを固定できれば他の方法によって取り付けられていても良い。
【符号の説明】
【0080】
1…建物広告構造体
3…建物
5…保護シート
7…外壁
10…広告用シート
11…側面シート
19…スペース
21…照明器具
40…足場
尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の外壁の周りに仮設された足場を覆うように垂直方向に設置された保護シートと、
前記保護シートの外方側に取り付けられ、その外面が上方且つ外方側に傾斜した状態に配置された半透光性の広告用シートと、
前記広告用シートと前記保護シートとの間に設置され、前記広告用シートの内面側に光を照射することができる光照射手段とを備え、
前記広告用シートの上縁と前記保護シートとの間のスペースは透光状態に保持される、建物広告構造体。
【請求項2】
前記広告用シートは矩形シート形状を有し、下辺が前記保護シートに近接した状態で取り付けられると共に、上辺が前記保護シートの外面に平行な離れた位置に取り付けられる、請求項1記載の建物広告構造体。
【請求項3】
前記広告用シートは上下に複数設けられ、
上方の前記広告用シートの下辺の水平レベルと、下方の前記広告用シートの上辺の水平レベルとは一致し、
前記光照射手段は前記広告用シートに対応して複数設けられ、各々は前記広告用シートの各々と前記保護シートとの間の空間の上方に配置される、請求項2記載の建物広告構造体。
【請求項4】
前記広告用シートの両辺の各々と前記保護シートとの間のスペースを覆う半透光性の側面シートを更に備えた、請求項2又は請求項3記載の建物広告構造体。
【請求項5】
建物の外壁の周りに仮設された足場を覆うように垂直方向に設置された保護シートと、
前記保護シートの外方側に取り付けられ、その外面が上方且つ外方側に傾斜した状態に配置された半透光性の広告用パネルと、
前記広告用パネルと前記保護シートとの間に設置され、前記広告用パネルの内面側に光を照射することができる光照射手段とを備え、
前記広告用パネルの上縁と前記保護シートとの間のスペースは透光状態に保持される、建物広告構造体。
【請求項6】
建物の外壁の周りに仮設された足場を覆うように垂直方向に設置された保護シートと、
前記保護シートの外方側に取り付けられ、その外面が上方且つ外方側に傾斜した状態に配置された広告用シートと、
前記広告用シートの外面側に光を照射することができる光照射手段とを備え、
前記広告用シートの上縁と前記保護シートとの間のスペースは透光状態に保持される、建物広告構造体。
【請求項7】
建物の外壁の周りに仮設された足場を覆うように垂直方向に設置された保護シートと、
前記保護シートの外方側に取り付けられ、その外面が上方且つ外方側に傾斜した状態に配置された広告用パネルと、
前記広告用パネルの外面側に光を照射することができる光照射手段とを備え、
前記広告用パネルの上縁と前記保護シートとの間のスペースは透光状態に保持される、建物広告構造体。
【請求項1】
建物の外壁の周りに仮設された足場を覆うように垂直方向に設置された保護シートと、
前記保護シートの外方側に取り付けられ、その外面が上方且つ外方側に傾斜した状態に配置された半透光性の広告用シートと、
前記広告用シートと前記保護シートとの間に設置され、前記広告用シートの内面側に光を照射することができる光照射手段とを備え、
前記広告用シートの上縁と前記保護シートとの間のスペースは透光状態に保持される、建物広告構造体。
【請求項2】
前記広告用シートは矩形シート形状を有し、下辺が前記保護シートに近接した状態で取り付けられると共に、上辺が前記保護シートの外面に平行な離れた位置に取り付けられる、請求項1記載の建物広告構造体。
【請求項3】
前記広告用シートは上下に複数設けられ、
上方の前記広告用シートの下辺の水平レベルと、下方の前記広告用シートの上辺の水平レベルとは一致し、
前記光照射手段は前記広告用シートに対応して複数設けられ、各々は前記広告用シートの各々と前記保護シートとの間の空間の上方に配置される、請求項2記載の建物広告構造体。
【請求項4】
前記広告用シートの両辺の各々と前記保護シートとの間のスペースを覆う半透光性の側面シートを更に備えた、請求項2又は請求項3記載の建物広告構造体。
【請求項5】
建物の外壁の周りに仮設された足場を覆うように垂直方向に設置された保護シートと、
前記保護シートの外方側に取り付けられ、その外面が上方且つ外方側に傾斜した状態に配置された半透光性の広告用パネルと、
前記広告用パネルと前記保護シートとの間に設置され、前記広告用パネルの内面側に光を照射することができる光照射手段とを備え、
前記広告用パネルの上縁と前記保護シートとの間のスペースは透光状態に保持される、建物広告構造体。
【請求項6】
建物の外壁の周りに仮設された足場を覆うように垂直方向に設置された保護シートと、
前記保護シートの外方側に取り付けられ、その外面が上方且つ外方側に傾斜した状態に配置された広告用シートと、
前記広告用シートの外面側に光を照射することができる光照射手段とを備え、
前記広告用シートの上縁と前記保護シートとの間のスペースは透光状態に保持される、建物広告構造体。
【請求項7】
建物の外壁の周りに仮設された足場を覆うように垂直方向に設置された保護シートと、
前記保護シートの外方側に取り付けられ、その外面が上方且つ外方側に傾斜した状態に配置された広告用パネルと、
前記広告用パネルの外面側に光を照射することができる光照射手段とを備え、
前記広告用パネルの上縁と前記保護シートとの間のスペースは透光状態に保持される、建物広告構造体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2010−281096(P2010−281096A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−134638(P2009−134638)
【出願日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【出願人】(509157007)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【出願人】(509157007)
【Fターム(参考)】
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