説明

建築材料用表面フィルム

【課題】
耐磨耗性・耐傷つき性を有し、かつ基材層と充分な接着強度を発現することができる建築材料表面に用いられるフィルムを提供する。
【解決手段】
建築材料用表面フィルムは、少なくとも3層を有するフィルムであって、表面層(A)が融点140℃以上かつ重量平均分子量が100,000〜300,000、クロス分別法による0℃以上70℃以下の樹脂溶出量が0〜30重量%であり、70℃超え125℃以下での樹脂溶出量が70〜100重量%であるポリプロピレン樹脂であって、中間層(B)が融点160℃以上かつ重量平均分子量が160,000〜250,000、0℃以上10℃以下の樹脂溶出量が45〜55重量%であり、10℃超え70℃以下での樹脂溶出量が15〜25重量%であり、70℃超え95℃以下での樹脂溶出量が1〜5重量%であり、95℃超え125℃以下での樹脂溶出量が25〜35重量%であるポリプロピレン系樹脂であって、表面層(C)は、不飽和カルボン酸で変性した変性ポリエチレン系樹脂を主成分とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は床、壁などの建築材料の表面に使用されるフィルムに関する。更に詳しくは、フィルムの裏面に意匠フィルム、発泡体、無機充填材を多量に含有させた樹脂層、ガラス繊維マット、不織布等の基材を張り合わせて床、壁等の建築材料として利用する建築材料用表面フィルムに関する。
【0002】
従来より、床材として塩化ビニル樹脂、ゴム等が使用されており、特に、その大半は塩化ビニル樹脂が使用されている。しかしながら、塩化ビニル樹脂は燃焼時に塩化水素ガスを発生し、ダイオキシンの原因になると言われており、塩化ビニル樹脂の他の材料への代替要求が高まっている。そこで、例えば、特許文献1にあるような非塩化ビニル系樹脂を用いた床材などが提案されているが、表面層に耐磨耗性、耐擦傷性を付与させるために、硬質樹脂を使用したり、あるいは表面保護層を設ける等して表面層と基材からなる積層体が用いられている。特に表面層に固い樹脂を使用する際には、施工時の扱いなどを考慮し、基材にはオレフィン系熱可塑性エラストマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの柔軟な樹脂が使用されることが多い。この場合、表面層と基材を押出ラミネートあるいは熱ラミネートにより積層するが充分な接着強度が得られ難い場合があり、積層加工方法が限定される。更に、床材、あるいは壁材などの建築材料用フィルム全体としての柔軟さが不足してしまい施工しにくいといった問題が生じることがあり十分なものとはいえなかった。
【特許文献1】特開平9−143888号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、ポリオレフィン系樹脂材料を用いて耐磨耗性・耐擦傷性有し、かつ基材と押出ラミあるいは熱ラミした場合にも充分な接着強度が発現することができる床あるいは壁などの建築材料表面に用いられる建築材料用表面フィルムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
以下、本発明を詳細に説明する。
請求項1の発明は、少なくとも3層を有するフィルムであって、表面層(A)が融点140℃以上、かつ重量平均分子量(Mw)が100,000〜300,000の範囲にあるランダムまたはブロックブロックまたはホモタイプのポリプロピレン樹脂であって、クロス分別法による0℃以上70℃以下の樹脂溶出量が全ポリプロピレン樹脂量の0〜30重量%であり、70℃超え125℃以下での樹脂溶出量が全ポリプロピレン樹脂量の70〜100重量%であるポリプロピレン樹脂であって、中間層(B)が融点160℃以上かつ、重量平均分子量(Mw)が160,000〜250,000の範囲にあるポリプロピレン系樹脂であり、クロス分別法による0℃以上10℃以下の樹脂溶出量が全ポリプロピレン系樹脂量の45〜55重量%であり、10℃超え70℃以下での樹脂溶出量が全ポリプロピレン系樹脂量の15〜25重量%であり、70℃超え95℃以下での樹脂溶出量が全ポリプロピレン系樹脂量の1〜5重量%であり、95℃超え125℃以下での樹脂溶出量が全ポリプロピレン系樹脂量の25〜35重量%であるポリプロピレン系樹脂であって、表面層(A)とは反対の表面層(C)は、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で変性された変性ポリエチレン系樹脂を主成分とすることを特徴とする建築材料用表面フィルムである。
【0005】
請求項2の発明は、中間層(B)にのみ顔料を添加したことを特徴とする請求項1記載の建築材料用表面フィルムである。
【0006】
本発明で用いられる表面層(A)又は中間層(B)のポリプロピレン系樹脂とは、プロピレンの単独重合体もしくは、プロピレンにプロピレン以外のα−オレフィンが共重合されたものであり、ブロック共重合体、ランダム共重合体のいずれでも良いが耐擦傷性の観点からは、プロピレン単独重合体が好ましい。上記α−オレフィンとしては、例えば、1−ブテン等が挙げられる。
【0007】
表面層(A)のポリプロピレン系樹脂は、フィルムの耐傷付き性の観点から、融点が140℃以上かつ、重量平均分子量(Mw)は100,000〜300,000の範囲とする。分子量がこの範囲から外れた場合には、フィルムの製膜時に問題がでる惧れがある。
【0008】
表面層(A)のポリプロピレン系樹脂はクロス分別法による0℃以上70℃以下での樹脂溶出量が全ポリプロピレン樹脂量の0〜30重量%であり、70℃超え125℃以下での溶出量が全ポリプロピレン樹脂量の70〜100重量%である。
【0009】
表面層(A)のポリプロピレン系樹脂のクロス分別法による0℃以上70℃以下での樹脂溶出量が30重量%を超えると、耐擦傷性が不十分あるいはブロッキング等の問題がでる惧れがある。70℃超え125℃の樹脂溶出量が70%未満では充分な耐傷付き性が得られない。
【0010】
表面層(A)には、結晶化核材が添加されても良く、結晶化核材の添加により耐磨耗性、耐擦傷性がより優れたものとなる。結晶化核材としては、ポリプロピレン系重合体に増核作用を有するものであれば特に限定されず、例えば、有機カルボン酸の金属塩、ベンズアルデヒド及びその環置換体と多価アルコールとの縮合物、高分子核剤などが挙げられる。
【0011】
中間層(B)に用いられるポリプロピレン系樹脂は、耐擦傷性と柔軟性の観点から、融点が160℃以上かつ、重量平均分子量(Mw)が160,000〜250,000の範囲にあることが必要である。分子量がこの範囲から外れた場合には、製膜時に問題がでる惧れある。さらに本発明の中間層(B)のポリプロピレン系樹脂は、クロス分別法による0℃以上10℃以下の樹脂溶出量が全ポリプロピレン系樹脂量の45〜55重量%であり、10℃超え70℃以下での樹脂溶出量が全ポリプロピレン系樹脂量の15〜25重量%であり、70℃超え95℃以下での樹脂溶出量が全ポリプロピレン系樹脂量の1〜5重量%であり、95℃超え125℃以下での樹脂溶出量が全ポリプロピレン系樹脂量の25〜35重量%であることが必要である。
【0012】
中間層(B)に用いられるポリプロピレン系樹脂は、クロス分別法による0℃以上10℃以下の樹脂溶出量は、45重量%未満では柔軟性に欠け、55重量%を超えるとフィルムの延展性に劣る。
【0013】
また、10℃超え70℃以下での樹脂溶出量は、15重量%未満では柔軟性に欠け、25重量%を超えるとフィルムの延展性に劣る。
【0014】
また、70℃超え95℃以下での樹脂溶出量は、1重量%未満では変形回復性に劣り、5重量%を超えるとフィルムとしての強度が得られない。
【0015】
また、95℃超え125℃以下での樹脂溶出量は、25重量%未満では充分な強度が得られず、35重量%を超えるとフィルムの柔軟性が劣る。
【0016】
本発明で用いられるプロピレン系樹脂の重量平均分子量は、例えば、WATERS社製高温GPC(150CV)で測定することができる。
【0017】
本発明で用られるクロス分別法による樹脂の溶出量の測定は以下のように行われる。
【0018】
ポリプロピレン系樹脂をまず完全に溶解する温度のo−ジクロロベンゼンに溶解し、一定速度で冷却し、予め用意した不活性担体表面に薄いポリマー層を結晶性の高い順及び分子量の大きい順に生成させる。次に、この生成したポリマー層を連続又は段階的に昇温し、順次溶出した成分の濃度を検出し、その組成分布(結晶性分布)を測定する(温度上昇溶離分別)。同時に、その成分について高温型GPCにより分子量および分子量分布を測定する。
【0019】
本発明で用いられるクロス分別法には、上記の温度上昇溶離分別(TREF:TemperatureRising Elution Fractionation)部分と高温GPC(SEC:Size Exclution Chromatograph)部分とをシステムとして備えているクロス分別クロマトグラフ装置(CFC−T150A型:三菱油化社製)を使用することができる。
【0020】
本発明に用いられる表面層(A),中間層(B)のポリプロピレン系樹脂において、融点、分子量、クロス分別法による各温度域での溶出量を上記範囲内することにより、本発明の建築材料用表面フィルムの弾性率、強度、耐熱性、2次加工性などの物性を制御する上で非常に重要である。特に本発明で上記ポリプロピレン系樹脂を用いることは、本発明の建築材料用表面フィルムを用いた建築材用フィルムを施工する際の作業性を確保する柔軟性を得るためにも極めて重要である。また、本発明で意図する柔軟性を一般のポリプロピレン系樹脂で克服しようとした場合には、ビニル芳香族系エラストマー等の熱可塑性エラストマーを多量に加える必要があり、経済的に容易ではなかった。しかしながら、本発明で特定されるポリプロピレン系樹脂を用いることにより、施工時に問題が起こらない柔軟性、耐磨耗性・耐擦傷性有し、かつ基材と押出ラミあるいは熱ラミした場合にも充分な接着強度が発現することができる床あるいは壁などの建築材料表面に用いられる建築材料用表面フィルムを低コスト提供することができる。
【0021】
表面層(A)と反対側の表面層(C)は、基材と接する層である。
【0022】
表面層(C)は、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で変性されたポリエチレン系樹脂を主成分とする。
【0023】
上記変性ポリエチレン系樹脂は、ポリエチレン系樹脂が不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で変性されたものが好ましい。変性方法としては、例えば、有機過酸化物の存在下にポリエチレン系樹脂と不飽和カルボン酸もしくはその誘導体を溶媒中もしくは溶媒の不存在下で加熱処理する公知の方法が挙げられる。また、ポリエチレン系樹脂を重合する際に、不飽和カルボン酸またはその誘導体を共重合させて得られる変性ポリエチレン系樹脂を用いても良い。
【0024】
また、変性ポリエチレン系樹脂の製造に用いられる不飽和カルボン酸又はその誘導体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、シトラコン酸及びこれらの酸無水物、エステル、アミド、イミド、金属塩などが例示でき、具体的には、例えば、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸グリシジル、マレイン酸モノエチルエステル、マレイン酸ジエチルエステル、フマル酸モノエチルエステル、フマル酸ジエチルエステル、フマル酸モノメチルエステル、マレイン酸モノアミド、マレイン酸ジアミド、マレイン酸−N−モノエチルアミド、マレイン酸−N、N−ジエチルアミド、フマル酸モノアミド、フマル酸ジアミド、マレイミド、N−ブチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、アクリル酸ナトリウム、メタクリル酸ナトリウム、アクリル酸カリウム、メタクリル酸カリウム等を挙げることができる。特に無水マレイン酸を用いることが好ましい。
【0025】
変性ポリエチレン系樹脂の中の上記不飽和カルボン酸またはその誘導体の量は、0.01〜5重量%が好ましく、より好ましくは0.05〜1重量%である。
【0026】
表面層(C)には、本発明の意図を損なわない範囲でポリオレフィン系樹脂等の熱可塑性樹脂あるいは熱可塑性エラストマーが混合されていてもよい。
【0027】
また、本発明の建築材料用表面フィルムの表面層(A)、表面層(C)、中間層(B)には、発明の意図を損なわない範囲で、顔料、染料、あるいは酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐候剤、帯電防止剤など添加剤が添加されていてもよい。
【0028】
顔料は、中間層(B)にのみ添加するのがより好ましく、表面層(A)層に顔料を添加した場合には、もし傷がついた場合に、その傷が目立つ惧れがある。また表面層(C)に添加した場合には、添加量によっては、基材との接着強度が低下する惧れがある。
【0029】
本発明の建築材料用表面フィルムを得る方法としては、特に限定されず、樹脂シートやフィルムを成形するための公知の方法が用いられ、例えば、それぞれ表面層(A)、表面層(C)、中間層(B)のフィルムをTダイ法やインフレーション法で作成し、ラミネートする方法、Tダイ法やインフレーション法で多層フィルムを作成する方法が挙げられるが、Tダイ法やインフレーション法で多層フィルムを作成する方法が好ましい。
【0030】
本発明の建築材料用表面フィルムの厚さは、特に限定されず、用途や要求される風合いによって適宜決定できる。ただし、表面層(A)の全層に占める厚さの割合は5%以上30%以下であることが好ましい。厚さの割合が5%以下である場合、充分な耐擦傷性が得られない惧れがある。また、30%より割合が大きい場合には、柔軟性が不足し2次加工性あるいは施工適性が得られない惧れがある。また、表面層(C)の厚さは、特に限定されないが、全層厚さに対する割合が50%以下であることが好ましい。50%を超えた場合、用途によっては耐擦傷性が不足する惧れがある。
【0031】
また、本発明の建築材料用表面フィルム表面には、必要に応じてコーティング等が施されても良い。
【発明の効果】
【0032】
本発明の建築材料用表面フィルムは少なくとも3層を有するフィルムであって、表面層(A)が融点140℃以上かつ、重量平均分子量(Mw)が100,000〜300,000の範囲にあるランダムまたはブロックブロックまたはホモタイプのポリプロピレン樹脂であって、クロス分別法による0℃以上70℃以下の樹脂溶出量が全ポリプロピレン樹脂量の0〜30重量%であり、70℃超え125℃以下での樹脂溶出量が全ポリプロピレン樹脂量の70〜100重量%である範囲内の組成を有するポリプロピレン樹脂であって、中間層(B)が融点160℃以上かつ、重量平均分子量(Mw)が160,000〜250,000の範囲にあるポリプロピレン系樹脂であり、クロス分別法による0℃以上10℃以下の樹脂溶出量が全ポリプロピレン系樹脂量の45〜55重量%であり、10℃超え70℃以下での樹脂溶出量が全ポリプロピレン系樹脂量の15〜25重量%であり、70℃超え95℃以下での樹脂溶出量が全ポリプロピレン系樹脂量の1〜5重量%であり、95℃超え125℃以下での樹脂溶出量が全ポリプロピレン系樹脂量の25〜35重量%である範囲内の組成を有するポリプロピレン系樹脂であって、表面層(C)は、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で変性された変性ポリエチレン系樹脂を主成分とすることを特徴とするので、耐磨耗性、耐擦傷性を有し、かつ基材と押出ラミあるいは熱ラミした場合にも充分な接着強度を発現することができるので耐磨耗、耐擦傷性を有する床あるいは壁などの建築材料表面に用いられるフィルム又はシートとして利用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下に実施例を挙げて、本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
【0034】
(実施例・比較例)
表1に示すポリプロピレン系樹脂を用いて、表2記載の配合に示す成分の樹脂組成物を作成しTダイ法にて厚さ200μmの建築材料用表面フィルムを得た。得られた建築材料用表面フィルムについて、耐磨耗性、基材との接着性、施工性について評価を行ない、結果を表2に示した。
【0035】
評価項目と評価方法は下記の通りである。
(耐磨耗性)
磨耗輪H−18、荷重7.35Nの条件にてテーバー磨耗試験を実施し、1500回転させた後の減少重量を測定し下記の基準で耐磨耗性評価を行った。
○:減少重量0.1g 未満
△:減少重量0.1g 以上〜0.2g 未満
×:減少重量0.2g 以上
【0036】
(基材との接着性)
ヒートプレス機で130℃、98N/cm2、10秒の条件で、厚さ3mmの基材シート(粒径2μmの炭カル50wt%を含有する酢酸ビニル(VA)含有量15wt%のエチレン−酢酸ビニル共重合体のシート)と熱接着後、25mm幅に切り出して、その接着強度を測定し、下記の基準で基材との接着性の評価を行なった。
○:9.8N/25mm 以上
×:9.8N/25mm 未満
【0037】
(施工性)
上記実施で得られた建築材料用表面フィルムと上記基材シートからなる1m巾の積層シートを作成し、施工テストを行ない、施工のし易さを以下の基準で施工性を評価した。
○:適度な柔軟性を持ち、施工に全く問題がない
△:やや違和感があるものの、それほど施工に違和感はない
×:コシが固すぎるなどで、非常に施工しにくい
【0038】
【表1】

【0039】
【表2】

【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明の建築材料用表面フィルムは、裏面に意匠フィルム、発泡体、無機充填材を多量に含有させた樹脂層、ガラス繊維マット、不織布等の基材を張り合わせて床、壁等の建築材料として利用する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも3層を有するフィルムであって、表面層(A)が融点140℃以上、かつ重量平均分子量(Mw)が100,000〜300,000の範囲にあるランダムまたはブロックブロックまたはホモタイプのポリプロピレン樹脂であって、クロス分別法による0℃以上70℃以下の樹脂溶出量が全ポリプロピレン樹脂量の0〜30重量%であり、70℃超え125℃以下での樹脂溶出量が全ポリプロピレン樹脂量の70〜100重量%であるポリプロピレン樹脂であって、中間層(B)が融点160℃以上かつ、重量平均分子量(Mw)が160,000〜250,000の範囲にあるポリプロピレン系樹脂であり、クロス分別法による0℃以上10℃以下の樹脂溶出量が全ポリプロピレン系樹脂量の45〜55重量%であり、10℃超え70℃以下での樹脂溶出量が全ポリプロピレン系樹脂量の15〜25重量%であり、70℃超え95℃以下での樹脂溶出量が全ポリプロピレン系樹脂量の1〜5重量%であり、95℃超え125℃以下での樹脂溶出量が全ポリプロピレン系樹脂量の25〜35重量%であるポリプロピレン系樹脂であって、表面層(A)とは反対の表面層(C)は、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で変性された変性ポリエチレン系樹脂を主成分とすることを特徴とする建築材料用表面フィルム。
【請求項2】
中間層(B)にのみ顔料を添加したことを特徴とする請求項1記載の建築材料用表面フィルム。



【公開番号】特開2006−1249(P2006−1249A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−182873(P2004−182873)
【出願日】平成16年6月21日(2004.6.21)
【出願人】(596111276)積水フイルム株式会社 (133)
【Fターム(参考)】