説明

建築用ガスケット

【課題】製造コストを高めることなく、水密作用と屋外気圧の調整作用とを確実に奏する建築用ガスケットを提供。
【解決手段】中空部を有する長尺の止水部1と脚部2とから構成され、前記脚部2に、その全幅に亘る略円形の通し孔3を間隔をおいて穿設し、当該通し孔3に、前記脚部2の中空部を複数の通気室4に仕切る仕切ピース5を、当該脚部2の全幅に亘って装填し、前記脚部2の中空部へ空気を流通させる略円形の流通孔6を、前記仕切ピース5に隣接して互い違いに穿設してなる構造を備え、前記仕切ピース5は、ゴム素材の押出成形により円柱状に成形されると共に、その側面に、当該仕切ピース5の長手方向に走る溝7が全周に亘って波状に刻設され、当該仕切ピース5の断面における波底円の径は前記通し孔3の径にほぼ等しく、且つ、当該仕切ピース5の断面における波頭円の径は前記通し孔3に装填できる寸法を限度として前記通し孔3の径より大きく設定した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築物の外壁の目地部にシール部材として用いられる建築用ガスケットに関する。
【背景技術】
【0002】
建築用ガスケットは、外壁の目地部を介した雨水等の建築物内への侵入を防止すべく用いられるものであるが、同時に、従来より、内外気圧を等しくする為の通気口が、雨水等の浸入防止に配慮しつつ設けられた建築用ガスケットも紹介されている(例えば、下記特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特許第3468931号公報
【0004】
前記従来の建築用ガスケットは、連続押出し加硫により、それぞれが中空部を有する止水用保持片と取付脚片とを一体に形成した長尺のガスケット本体を形成し、該ガスケット本体の前記取付脚片に所定間隔で凹欠部を形成し、該凹欠部に仕切り板を嵌め込み、前記取付脚片に複数の中空室を形成すると共に、該中空室へ空気を導入するための通気孔を、前記仕切り板に隣接して千鳥状に穿設した構造を特徴とする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記従来の建築用ガスケットは、製造段階において、前記凹欠部を穿設する工程、及び当該凹欠部に仕切り板を嵌め込み接着する工程、並びに前記通気孔を穿設する工程を伴うことが製造コストを高める要因となっており、前記凹欠部への仕切り板の嵌合が不十分とならない様に、当該凹欠部に仕切り板を嵌め込んだ後に糊等で確実に接着しなければならないと言う問題があった。
【0006】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、その目的は、製造コストを高めることなく、水密作用と屋外気圧の調整作用とを確実に奏する建築用ガスケットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するためになされた本発明による第一の建築用ガスケットは、前記従来の建築用ガスケットは、ゴム素材の押出成形により一体に成形した、それぞれが中空部を有する長尺の止水部と脚部とから構成され、前記脚部に、その全幅に亘る略円形の通し孔を間隔をおいて穿設し、当該通し孔に、前記脚部の中空部を複数の通気室に仕切る仕切ピースを、当該脚部の全幅に亘って装填し、前記脚部の中空部へ空気を流通させる略円形の流通孔を、前記仕切ピースに隣接して互い違いに穿設してなる構造を備え、前記仕切ピースは、ゴム素材の押出成形により円柱状に成形されると共に、その側面に、当該仕切ピースの長手方向に走る溝が全周に亘って波状に刻設され、当該仕切ピースの断面における波底円の径は前記通し孔の径にほぼ等しく、且つ、当該仕切ピースの断面における波頭円の径は当該仕切ピースの弾性や形状に応じ、前記通し孔に装填できる寸法を限度として前記通し孔の径より大きく設定されたことを特徴とする。
【0008】
ゴム素材の押出成形とは、生ゴムやエラストマの様に弾性を備えた一様な断面の長尺成形物の成形が押出成形によって行われる事を意味する。
【0009】
前記脚部の全幅に亘って穿設する略円形の通し孔とは、前記中空部に相当する空間を含めて当該脚部を直線的に横切る孔であって、その実態としては、当該脚部の両側の側壁に前記仕切ピースの内径とほぼ等しい円状を直線的に投影した孔とする場合が多い。当該投影方向は、実際に目地部に取り付けた際に、建築用ガスケットの長手方向に対して室内側から室外側へ下向きの傾斜を持たせることが望ましい。
【0010】
前記流通孔について、前記仕切ピースに隣接して互い違いに穿設するとは、例えば、当該仕切ピースによって仕切られた隣接する二つの通気室の相反する側の側壁に、前記流通孔が当該仕切ピースに隣接してそれぞれ一つずつ設けられた場合、一対の流通孔を結ぶ直線が、当該仕切ピースと交差する様に設けることである。それ以外にも、必要に応じて、前記仕切ピースの存在とは無関係に、相反する側の側壁に流通孔が互いに向かい合わない状態で設けても良い。
【0011】
前記仕切ピースの側面に刻設される溝について、仕切ピースの長手方向に走る溝とは、当該溝が前記通し孔に対して当該仕切ピースが進入する方向に伸びる溝を言い、全周に亘って形作られる波状は、矩形波、三角波、正弦波、或いは鋸波の何れであっても良い。また、ここで、前記波底円とは、前記仕切ピースの断面において各溝の最深部を繋ぐことにより形作られる仮想円を指し、前記波頭円とは、前記仕切ピースの断面において各溝の最頂部を繋ぐことにより形作られる仮想円を指す。
【0012】
上記課題を解決するためになされた本発明による第二の建築用ガスケットは、ゴム素材の押出成形により一体に成形した、それぞれが中空部を有する長尺の止水部と脚部とから構成され、前記脚部に、その全断面に亘る一定長の切欠部を間隔をおいて穿設し、当該切欠部に、前記脚部の中空部を複数の通気室に仕切ると共に、当該切欠部の両側に隣接する脚部片を連結する仕切ピースを装着してなる構造を備え、前記仕切ピースは、前記切欠部の両側に隣接した脚部片の側壁及び底壁に連続する側壁及び底壁、並びにそれらに囲まれた凹部を仕切る隔壁を備え、前記脚部の中空部へ空気を流通させる凹欠部を、前記隔壁に隣接して互い違いに穿設してなることを特徴とする。
【0013】
前記止水部は、ゴム素材の押出成形により一体に成形した、中空部を有する長尺の脚部と、当該脚部の表面にその長手方向に沿って相互に離隔して平行に立設された複数のヒレからなる止水部と、から構成してもよく、前記脚部を、パネルやフレームに嵌合し得る、例えば、クサビ状等のアンカー部を具備した構成としても良い。
前記凹欠部について、前記仕切ピースの隔壁に隣接して互い違いに穿設するとは、例えば、当該隔壁によって仕切られた隣接する二つの通気室の相反する側の側壁に、前記凹欠部が当該隔壁に隣接してそれぞれ一つずつ設けられた場合、一対の凹欠部を結ぶ直線が、当該隔壁と交差する様に設けることである。尚、前記切欠部には、当該仕切ピースを位置決めする為の凹凸を適宜設けることもある。
【発明の効果】
【0014】
上記構造を持った本発明による第一の建築用ガスケットによれば、前記仕切ピースを装填する為の通し孔と通気孔の双方を穿設する必要はあるものの、双方共に略円形の孔の穿設工程であることから比較的低いコストに止めることができる。また、前記円柱状の仕切ピースを当該略円形の通し孔に装填する構成を採ることによって、前記脚部における通し孔周辺の強度を大きく損なうこともなくなる。
【0015】
また、前記仕切ピースを、ゴム素材の押出成形により円柱状に成形すると共に、その側面に、当該仕切ピースの長手方向に走る溝を全周に亘って波状に刻設し、当該仕切ピースの断面における波底円の径は前記通し孔の径にほぼ等しく、且つ、当該仕切ピースの断面における波頭円の径は前記通し孔に装填できる寸法を限度として前記通し孔の径より大きく設定した構成とすることによって、前記通し孔への仕切ピースが比較的容易となるにも関わらず、当該ガスケット本体と仕切ピースとの弾性が相俟ってその嵌合が不十分となる事がなく、当該通し孔に仕切ピースを嵌め込んだ後に糊等で接着することなく十分な接合強度が得られる。また、糊等で接着する場合にも、前記仕切ピースの波状の側面状態によって糊付け時の作業性や接着強度も良好となる。この様に、煩雑な作業手間が回避出来るので、製造工程が極めて効率の良いものとなる。
【0016】
上記構造を持った本発明による第二の建築用ガスケットによれば、前記脚部に切欠部を穿設し、前記仕切ピースを装着する必要はあるものの、当該仕切ピースに通気孔となる凹欠部、及び前記中空部を仕切る隔壁が設けられているので、通気孔等その他の孔の穿設工程や、前記中空部を仕切る部材の装着工程は必要ないことから比較的低い製造コストに止めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明による建築用ガスケット(以下、ガスケットと記す)の実施の形態を、パネルの目地部に当該ガスケットを用いたパネル17の保持構造の一例に基づき図面を示しつつ説明する。
【0018】
ここで示す第一のガスケットは、パネル17が連続的に配列した状態で貼り付けられる壁面、もしくは屋根面において、隣接するパネル17,17間の目地部に図5の如く介在し水密性を保持するガスケットであって、シリコンゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル等の弾性保持力が高く耐候性の高いゴム素材を用いた押出成形により長尺の止水部1と脚部2とをそれぞれが一連の中空部を有する様に一体成形したガスケット本体18と、前記脚部2の中空部を仕切る仕切ピース5を備えたものである(図2参照)。
【0019】
前記脚部2は、横長の長方形状の断面形状を有し、その全幅を等しい傾斜を以て横切る略円形の通し孔3が一定の間隔をおいて穿設されている。当該通し孔3の中央部は、当該脚部2の中空部と同化し、見かけ上は、当該脚部2の両側に面する側壁11,11に、一対の丸孔が、当該側壁11,11の長手方向へ僅かにずれた位置関係で設けられている様な外観となる(図1参照)。
【0020】
前記通し孔3には、前記脚部2の中空部を複数の通気室4に仕切る仕切ピース5が、当該脚部2の全幅に亘って装填される。その際、当該仕切ピース5は、前記通し孔3の傾斜、即ち、前記丸孔が設けられた位置の僅かなずれによって、前記ガスケット本体18がパネル17の目地部に、その長手方向が上下を指す状態で装着された状態で、当該パネル17の屋内側から屋外側へ下向きに傾斜する様に装填されることとなる(図1(A)(B)参照)。
【0021】
当該仕切ピース5は、前記ガスケット本体18と同様の素材を用いた連続押出加硫により円柱状に成形されると共に、その側面に、当該仕切ピース5の長手方向に走る18本(適宜変更可能)の溝7が全周に亘って三角波状に刻設され(図3参照)、当該仕切ピース5の断面における波底円の径は、前記通し孔3の直径、及び前記脚部2が備える中空部の高さにほぼ等しく、且つ、当該仕切ピース5の断面における波頭円の径は前記通し孔3の径より約一割程度大きく設定されている(図4参照)。
【0022】
前記脚部2の中空部に形成された複数の通気室4には、それぞれの通気室4へ空気を流通させる略円形の流通孔6が、当該脚部2の両側に面した側壁11,11に、前記仕切ピース5に隣接して互い違いに穿設されている。即ち、前記流通孔6は、両側壁11,11に一つずつ、当該ガスケット本体18に装填された仕切ピース5に対し当該ガスケット本体18の長手方向の相反する方向に振り分けて穿設され、一方は、前記仕切ピース5の傾斜の下端における上位に、他方は、前記仕切ピース5の傾斜の上端における下位に穿設されている(図1(A)(B)参照)。
【0023】
この様な構成を採ることによって、前記ガスケット本体18がパネル17,17間の目地部に、その長手方向が上下を指す状態で装着された際、前記前記脚部2の中空部を仕切ピース5により仕切る事で得られた複数の通気室4に浸入した水分を屋外に誘導して当該通気室4内に滞留することを防止することができると共に、外部の風雨が、パネル17の屋外側から屋内側へ直接吹き込む事を防止できる。更に、それぞれの通気室4を囲う側壁11には、外部の風雨が、パネル17の屋外側から屋内側へ直接吹き込む事が回避できる位置関係で流通孔6が適宜追加されている。
【0024】
一方、前記止水部1は、二等辺三角形状の断面形状を有し、三つの角にそれぞれ丸みが与えられ、特にその頂角の丸みは、他の角と比較して十分緩やかなカーブとなっている(図4参照)。当該止水部1は、壁面を被うパネル17の目地部に装着された際には、図5の如く前記頂角の部分が扁平に変形し、当該目地部からの風雨の浸入を確実に遮る事となる。
【0025】
第二のガスケットは、前記第一のガスケットと同様に、パネル17が連続的に配列した状態で貼り付けられる壁面、もしくは屋根面において、隣接するパネル17,17間の目地部に介在し水密性を保持するガスケットであって、シリコンゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル等の弾性保持力が高く耐候性の高いゴム素材を用いた押出成形により長尺の止水部1と脚部2とをそれぞれが一連の中空部を有する様に一体成形したガスケット本体19と、前記脚部2の中空部を仕切る仕切ピース10を備えたものである(図6参照)。
【0026】
前記脚部2は、横長の長方形状の断面形状を有し、その全断面に亘る一定長の切欠部8を間隔をおいて穿設し、当該切欠部8に、当該切欠部8によって脚部2が分断されて成る当該切欠部8の両側に隣接する脚部片20を連結する仕切ピース10を装着してなる構造を備えたものである(図6(A)(B)参照)。
【0027】
前記仕切ピース10は、金型を用いた成形品であって、前記切欠部8の両側に隣接した脚部2の側壁11及び底壁12に連続する側壁13及び底壁14、並びにそれらに囲まれた凹部を仕切る隔壁15を備え、当該仕切ピース10の装着によって前記脚部2の中空部を複数の通気室9に仕切る構造を有している。前記隔壁15は、前記ガスケット本体19がパネル17の目地部に、その長手方向が上下を指す様に装着された状態で、当該パネル17の屋内側から屋外側へ下向きに傾斜する様に設けてあり、前記脚部2の中空部へ外部からの空気を流通させる凹欠部16が、当該隔壁15に隣接して互い違いに穿設されている(図7参照)。
【0028】
即ち、前記切欠部8への当該仕切ピース10の装着によって、前記脚部2の中空部には、前記隔壁15によって仕切られた複数の通気室9が形成されるが、前記仕切ピース10の側壁13,13には、各側壁13に一つずつ方形状の凹欠部16が、前記隔壁15に対し当該ガスケット本体19の長手方向の相反する方向に振り分けて穿設され、一方は、前記隔壁15の傾斜の下端における上位に、他方は、前記隔壁15の傾斜の上端における下位に穿設されている(図6(A)(B)参照)。
【0029】
この様な構成を採り、前記仕切ピース10を装着する切欠部8が、適度な間隔をおいて穿設されることによって、前記ガスケット本体19がパネル17の目地部に、その長手方向が上下を指す状態で装着された際、前記前記脚部2の中空部を仕切ピース10の隔壁15で仕切る事により得られた複数の通気室9に浸入した水分を屋外に誘導し当該通気室9内に滞留することを防止することができると共に、外部の風雨がパネル17の屋外側から屋内側へ直接吹き込む事を防止できる。
【0030】
尚、前記切欠部8を穿設する間隔とは、最寄りの仕切ピース10の凹欠部16が、パネル17の屋外側から屋内側へ外部の風雨が直接吹き込む事を回避できる位置関係となる間隔である。
【0031】
当該第二のガスケットの止水部1も、前記第一のガスケットと同様に、二等辺三角形状の断面形状を有し、三つの角にそれぞれ丸みが与えられ、特にその頂角の丸みは、他の角と比較して十分緩やかなカーブとなっている(図4参照)。当該止水部は、壁面を被うパネル17の目地部に装着された際には、図5の如く前記頂角の部分が扁平に変形し、当該目地部からの風雨の浸入を確実に遮る事となる。
【0032】
本発明によるガスケットの止水部1としては、上記二等辺三角形状の断面形状を有する中空の止水部の他に、ゴム素材の押出成形により一体に成形した、脚部の表面にその長手方向に沿って相互に離隔して平行に立設された複数のヒレからなる止水部を採用し、比較的強度の弱いパネル材等に対する弱い圧着をもってしても良好な止水性を得ることが出来る構造としてもよい。図8及び図9に示した例は、一対のヒレ22,22を脚部2における表面の両端縁から起立する形で設けられたものであって、両ヒレ22,22は、パネルの左張り仕様となる場合と右張り仕様となる場合に備えて、その止水効果を高めるべく幅方向の片方(設置時における外側)へ等しく沿った形状となっている。当該両ヒレ22,22の間の空隙の存在によって、前記第一及び第二のガスケットの止水部1と同様に良好な止水効果が得られることとなる。
【0033】
当該例における脚部2は、前記第一及び第二のガスケットで示した底面が扁平な脚部を具備してパネル17の端面に貼着される形態の他、パネルやフレーム等の端面に設けられた保持溝(図示省略)に嵌合し得る、例えば、クサビ状等のアンカー部21を具備した構成としても良い。即ち、アンカー部21は、例えば、中空押出成形により上記止水部1、及び前記第一又は第二のガスケットと同様に成形された脚部2と共に一体成形された中空形状であって、当該アンカー部には、その両側面に対照的に張り出した当該ガスケットの全長に亘る二条の掛止ヒレが、当該アンカー部の基端側に反る形態で設けられている(例えば、図8及び図9参照)。これら脚部2にあっては、前記図に示す様に適宜フサギ板23を装着することによって、ガスケットの端面から通気室4へ雨水等が浸入する事を防止することが出来る。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明による建築用ガスケットは、壁面に張られたパネルの目地部における水密性を担保しつつ、屋内側と屋外側の気圧を等しくする措置を採り、且つそれによる風雨の吹き込みを防止する目的が課されているので、通常の建築用ガスケットと比較して製造上コスト高となることは避けられないが、当該目的を達成する建築用ガスケットが本願発明の様により安価となることによって、屋内側と屋外側の気圧の不均衡により躯体に生じる様々な問題点を安価に解決し、また、防止することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】(A)は、本発明による建築用ガスケットの一例における脚部の横断面図、(B)は、その下面図、(C)は(B)のA−A矢視断面図、(D)は(B)のB−B矢視断面図、(E)は(B)のC−C矢視断面図、(F)は(B)のD−D矢視断面図である。
【図2】本発明による建築用ガスケットの一例の外観を現した斜視図である。
【図3】本発明による建築用ガスケットの一例に用いる仕切ピースの外観を現した斜視図である。
【図4】図1(F)の拡大図、及び図3に表した仕切ピースの断面図である。
【図5】本発明による建築用ガスケットの実施態様例を示す横断面図である。
【図6】(A)は、本発明による建築用ガスケットの一例における脚部の横断面図、(B)は、その下面図、(C)は(B)のA−A矢視断面図、(D)は(B)のB−B矢視断面図、(E)は(B)のC−C矢視断面図、(F)は(B)のD−D矢視断面図である。
【図7】本発明による建築用ガスケットの一例の外観をガスケット本体と仕切ピースとを分解した状態で現した斜視図である。
【図8】(A)は、本発明による建築用ガスケットの一例における脚部の横断面図、(B)は、本発明による建築用ガスケットの一例を示す上面図である。
【図9】(A)は、図8のA−A矢視断面図、(B)はB−B矢視断面図、(C)はC−C矢視断面図、(D)はD−D矢視断面図、(E)はE−E矢視断面図、(F)は脚部の空隙孔を封鎖した状態の端面図、(G)脚部の空隙孔を開放した状態の端面図である。
【符号の説明】
【0036】
1 止水部,2 脚部,3 通し孔,
4 通気室,5 仕切ピース, 6 流通孔,7 溝,8 切欠部,
9 通気室,10 仕切ピース,11 側壁,12 底壁,
13 側壁,14 底壁,15 隔壁,16 凹欠部,17 パネル,
18 ガスケット本体,19 ガスケット本体,20 脚部片,
21 アンカー部,22 ヒレ,23 フサギ板,

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴム素材の押出成形により一体に成形した、それぞれが中空部を有する長尺の止水部(1)と脚部(2)とから構成され、前記脚部(2)に、その全幅に亘る略円形の通し孔(3)を間隔をおいて穿設し、当該通し孔(3)に、前記脚部(2)の中空部を複数の通気室(4)に仕切る仕切ピース(5)を、当該脚部(2)の全幅に亘って装填し、前記脚部(2)の中空部へ空気を流通させる略円形の流通孔(6)を、前記仕切ピース(5)に隣接して互い違いに穿設してなる構造を備え、
前記仕切ピース(5)は、ゴム素材の押出成形により円柱状に成形されると共に、その側面に、当該仕切ピース(5)の長手方向に走る溝(7)が全周に亘って波状に刻設され、当該仕切ピース(5)の断面における波底円の径は前記通し孔(3)の径にほぼ等しく、且つ、当該仕切ピース(5)の断面における波頭円の径は前記通し孔(3)に装填できる寸法を限度として前記通し孔(3)の径より大きく設定された建築用ガスケット。
【請求項2】
ゴム素材の押出成形により一体に成形した、それぞれが中空部を有する長尺の止水部(1)と脚部(2)とから構成され、前記脚部(2)に、その全断面に亘る一定長の切欠部(8)を間隔をおいて穿設し、当該切欠部(8)に、前記脚部(2)の中空部を複数の通気室(9)に仕切ると共に、当該切欠部(8)の両側に隣接する脚部片(20)を連結する仕切ピース(10)を装着してなる構造を備え、
前記仕切ピース(10)は、前記切欠部(8)の両側に隣接した脚部片(20)の側壁(11)及び底壁(12)に連続する側壁(13)及び底壁(14)、並びにそれらに囲まれた凹部を仕切る隔壁(15)を備え、前記脚部(2)の中空部へ空気を流通させる凹欠部(16)を、前記隔壁(15)に隣接して互い違いに穿設してなる建築用ガスケット。
【請求項3】
ゴム素材の押出成形により一体に成形した、中空部を有する長尺の脚部(2)と、当該脚部(2)の表面にその長手方向に沿って相互に離隔して平行に立設された複数のヒレ(22)からなる止水部(1)と、から構成され、
前記脚部(2)に、その全幅に亘る略円形の通し孔(3)を間隔をおいて穿設し、当該通し孔(3)に、前記脚部(2)の中空部を複数の通気室(4)に仕切る仕切ピース(5)を、当該脚部(2)の全幅に亘って装填し、前記脚部(2)の中空部へ空気を流通させる略円形の流通孔(6)を、前記仕切ピース(5)に隣接して互い違いに穿設してなる構造を備え、
前記仕切ピース(5)は、ゴム素材の押出成形により円柱状に成形されると共に、その側面に、当該仕切ピース(5)の長手方向に走る溝(7)が全周に亘って波状に刻設され、当該仕切ピース(5)の断面における波底円の径は前記通し孔(3)の径にほぼ等しく、且つ、当該仕切ピース(5)の断面における波頭円の径は前記通し孔(3)に装填できる寸法を限度として前記通し孔(3)の径より大きく設定された建築用ガスケット。
【請求項4】
ゴム素材の押出成形により一体に成形した、中空部を有する長尺の脚部(2)と、当該脚部(2)の表面にその長手方向に沿って相互に離隔して平行に立設された複数のヒレ(22)からなる止水部(1)と、から構成され、
前記脚部(2)に、その全断面に亘る一定長の切欠部(8)を間隔をおいて穿設し、当該切欠部(8)に、前記脚部(2)の中空部を複数の通気室(9)に仕切ると共に、当該切欠部(8)の両側に隣接する脚部片(20)を連結する仕切ピース(10)を装着してなる構造を備え、
前記仕切ピース(10)は、前記切欠部(8)の両側に隣接した脚部片(20)の側壁(11)及び底壁(12)に連続する側壁(13)及び底壁(14)、並びにそれらに囲まれた凹部を仕切る隔壁(15)を備え、前記脚部(2)の中空部へ空気を流通させる凹欠部(16)を、前記隔壁(15)に隣接して互い違いに穿設してなる建築用ガスケット。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2006−104926(P2006−104926A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−47248(P2005−47248)
【出願日】平成17年2月23日(2005.2.23)
【出願人】(595140284)北星ゴム工業株式会社 (9)
【Fターム(参考)】