説明

建築用ボード

【課題】本発明は住宅建築で天井要素又は壁要素として用いるための建築用ボードに関する。
【解決手段】この建築用ボードは、複数の層をなして互いに接着されている複数の並設されたOSBプレート(1,2,3;1a,2a,3a;1b,2b,3b)を具備することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅建築で天井要素又は壁要素として用いるための建築用ボードに関する。
【背景技術】
【0002】
中間天井は、家では、積層板の天井として、露出した及び露出していない梁骨組構造に載って固定される板張りの床として及びコンクリート製の中実天井として用いられる。これらの天井は現場で製造されねばならない。天井の製造はこのことに応じて時間がかかる。プレハブの家屋建築では、予め製造された積層板要素が用いられる。
【0003】
壁がレンガで築かれないか、コンクリートで注型されていないとき、壁は柱組立方法(Staenderbauweise)で形成される。すなわち、木材又はサンドイッチ型石膏ボードで覆われる梁骨組構造が作られる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
高い断熱・遮音性を有しかつ製造において安価である予め製造された要素として用いられることができ、住宅建築で天井要素又は壁要素として用いるための建築用ボードを提供するという課題が、本発明の基礎になっている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、建築用ボードは、複数の層をなして互いに接着されている複数の並設されたOSBプレートを具備することを特徴とする。
【0006】
複数のプレートを結合して、夫々互いにずれた複数の層を形成することによって、建築用ボードの、高いが容易な安定性が得られる。OSM(オリエンティッド・スタンダード・ボード)は良好な機械的特性を有する。
【0007】
建築用ボードの安定性を高めるために、複数のプレートの層は、好ましくは追加的に、機械的な結合手段(釘、ねじ、クランプ)によって結合されている。個々の層の間には追加的な固定のための釘付きプレートが用いられるとき、製造は容易化される。
【0008】
遮音及び断熱を高めるために、複数の層の間に、プラスチックマットが設けられていてもよい。
【0009】
或る層の複数のプレートの間に中間空間が設けられるとき、足音の特性が改善されることができる。これらの中間空間には、遮断材料が埋められていてもよい。
【0010】
建築用ボードは2乃至20mの、特に2乃至10mの又は4乃至6mの長さを有する。厚さは50乃至900mm、特に100乃至400mm又は100乃至250mmである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、建築用ボードの斜視図を示す図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。建築用ボードは、重なり合って接着されて複数の層を形成する複数のOSBプレート1,2,3;1a,2a,3a;1b,2b,3bからなる。接着剤としては、アミノプラスト樹脂、特に、メラニン強化尿素樹脂、MUF、フェノール樹脂及びレソルシノール樹脂、あるいは、ポリウレタン及びシアン酸塩並びに酢酸ビニル、特にPVAcをベースにした接着剤が適切である。OSBの表面は研磨されていてもよいし、研磨されていなくてもよい。個々のプレート1,2,3,...は、8と60mmの間の厚さを有することができる。或る層の個々のプレート1a,2a,3a,…の間には、中間空間4が設けられている。これらの中間空間4に遮断材料5を埋めることができる。中間空間4は遮音性を改善する。この遮音性は、該中間空間4に遮断材料5が埋められているとき、一層改善されることができる。中間空間4は約20mmの幅がある。断熱・遮音性は、個々の層の間にプラスチックマット6が設けられているとき、更に高められることができる。
【0012】
個々の層の接着を助けるために、釘付きプレート(Nagelbleche)7が設けられていることができる。個々の層は、追加的に、互いに釘付け、螺着又は締付されていることもできる。
【0013】
天井の場合には、建築用ボードを用いて、4乃至10mの、好ましくは4と6mの間のスパンを達成することができる。壁の場合には、2乃至20mのスパン及び2乃至10mの幅を達成することができる。天井要素として用いるための建築用ボードの厚さは5と90cmの間、好ましくは10と40cmの間である。壁要素の厚さは5と30cmの間、好ましくは10と25cmの間である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】建築用ボードの斜視図を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の層をなして互いに接着されている複数の並設されたOSBプレート(1,2,3;1a,2a,3a;1b,2b,3b)を具備することを特徴とする、住宅建築で天井要素又は壁要素として用いるための建築用ボード。
【請求項2】
前記複数のプレート(1,2,3;1a,2a,3a;1b,2b,3b)の層は、追加的に、機械的な結合手段によって互いに結合されていることを特徴とする請求項1に記載の建築用ボード。
【請求項3】
2つずつの重なり合っている層の間には、少なくとも1つの釘付きプレート(7)が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の建築用ボード。
【請求項4】
2つの重なり合っている層の間には、少なくとも1つのプラスチックマット(6)が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の建築用ボード。
【請求項5】
或る層の前記複数のプレート(1,2,3;1a,2a,3a;1b,2b,3b)の間には、中間空間(4)が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の建築用ボード。
【請求項6】
前記中間空間(4)には遮断材料(5)が埋められていることを特徴とする請求項5に記載の建築用ボード。
【請求項7】
2乃至20mの、特に2乃至10mの又は4乃至6mの長さを有することを特徴とする前記すべての請求項のいずれか1に記載の建築用ボード。
【請求項8】
50乃至90mmの、特に100乃至400mmの又は100乃至250mmの厚さを有することを特徴とする前記すべての請求項のいずれか1に記載の建築用ボード。

【図1】
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【公表番号】特表2006−517629(P2006−517629A)
【公表日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−501492(P2006−501492)
【出願日】平成16年2月10日(2004.2.10)
【国際出願番号】PCT/DE2004/000226
【国際公開番号】WO2004/071764
【国際公開日】平成16年8月26日(2004.8.26)
【出願人】(501206633)クロノテック・アーゲー (6)
【氏名又は名称原語表記】Kronotec AG
【Fターム(参考)】