説明

建築部材を設置するための装置および方法

本発明は、例えば杭(2)といったようなあるいはトンネル部分といったような建築部材を、基礎部分内へと設置するための装置(1)に関するものであって、この装置は、建築部材(2)を具備している。部材(2)に対して衝撃を伝達するための2つあるいはそれ以上の杭打ち機(3)が、部材に対して動作可能であるようにして取り付けられている。本発明を使用すれば、風力タービンのための5mを超える直径を有したスチールチューブからなるモノパイルやトンネル部分といったような大きな部材を、比較的小さな複数の杭打ち機を使用することによって設置することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば杭といったような特に5mを超える直径を有したモノパイルといったようなあるいはトンネル部分といったような建築部材を、基礎部分内へと設置するための装置および方法に関するものである。この装置は、そのような建築部材と、杭打ち機と、を備えている。本発明は、さらに、建築部材に対して取り付けられるべきあるいは動作可能に連結されるべきアセンブリに関するものである。
【背景技術】
【0002】
基礎部分内へと複数の建築部材を設置するための構成は、一般に公知である。例えば、特許文献1は、油圧杭打ち機を開示している。この杭打ち機は、往復移動可能に取り付けられたインパクト錘を内部に含有したハウジングを備えている。
【0003】
特許文献2には、杭打ち機が開示されている。この杭打ち機は、複数のハンマーと、共通の金床と、ハンマーと金床との間における位置合わせパッドと、を備えている。杭打ち機は、さらに、複数のハンマーの動作タイミングを調整するための手段や、タイミングずれを起こしているハンマーの動作の影響を補償するための手段や、および/または、それらの組合せ、を備えている。
【特許文献1】欧州特許出願公開第0 095 801号明細書
【特許文献2】米国特許第3,595,324号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の目的は、上述したような装置を改良することである。
【0005】
この目的のために、本発明による装置は、部材に対して衝撃を伝達するための2つあるいはそれ以上の杭打ち機が、部材に対して動作可能であるようにして取り付けられていることを特徴としている。杭打ち機の各々は、90〜3200kJ(キロジュール)という範囲の最大衝撃エネルギーを有している、好ましくは90〜900kJという範囲の最大衝撃エネルギーを有している、最も好ましくは150〜750kJという範囲の最大衝撃エネルギーを有している、ことが好ましい。
【0006】
本発明を使用すれば、風力タービンのための5mを超える直径を有したスチールチューブからなるモノパイルやトンネル部分といったような大きな部材を、比較的小さな複数の杭打ち機を使用することによって設置することができる。
【0007】
また、大規模プロジェクト現場においては、従来より、予備をなす少なくとも1つの杭打ち機が準備される。本発明においては、1つの非常に大きな予備の杭打ち機を準備するような従来技術とは異なり、1つまたは2つの比較的小さな予備の杭打ち機を準備するだけで十分である。これにより、コストを大幅に削減し得るとともに、取扱いをずっと容易なものとすることができる。
【0008】
杭打ち機の各々が、それぞれの杭打ち機から部材へと衝撃エネルギーを伝達するための個々の金床を備えていることが好ましい。なぜなら、同等に大きな金床を必要とすることなく、大きな部材を設置し得るからである。例えば5m以上といったような直径を有している金床は、製造および取扱いが非常に困難なものである。さらに、2つ以上のより小さな金床により、1つのより大きな金床の場合よりも、より効果的に衝撃エネルギーを伝達することができる。
【0009】
少なくとも、対称的な建築部材に関しては、杭打ち機のすべてが、互いに同じあるいは互いに実質的に同じ最大衝撃エネルギーを有していること、および/または、部材の周縁リム上にわたって互いに等間隔で配置されていること、が好ましい。
【0010】
少なくとも1つのあるいは好ましくはすべてのインパクト錘の中心軸線が、金床によってカバーされている部材の壁の横断面における局所的質量中心に対して位置合わせされていることが、さらに好ましい。適切に位置合わせされた複数のインパクト錘は、部材内における曲げ力を低減させ、これにより、このような曲げ力に起因するいわゆる『寿命消費』を低減させる。
【0011】
例えば土壌抵抗が小さいような場所においてはあるいはパイルに印加される力が比較的小さくなければならない場合には、非同期的な駆動が効果的であり得るけれども、本発明による装置が、部材に対して伝達されることとなる複数の衝撃を互いに同期させるための制御システムを具備していることが、一般的には好ましい。そのような制御システムは、好ましくは10ミリ秒という範囲内において、より好ましくは5ミリ秒という範囲内において、最も好ましくは2ミリ秒という範囲内において、複数の衝撃を同期させる。複数の衝撃を互いに同期させることにより、寿命消費が、さらに低減され、衝撃エネルギーが、部材に対して、より効率的に伝達される。
【0012】
本発明は、また、例えば杭といったような特に5mを超える直径を有したモノパイルといったようなあるいはトンネル部分といったような建築部材に対して動作可能に取り付けられるアセンブリに関するものであり、共通フレーム上に取り付けられた2つあるいはそれ以上の杭打ち機を具備しており、フレームは、好ましくは、部材の寸法に応じて、その寸法を調節可能なものとされる。
【0013】
本発明は、さらに、例えば杭といったようなあるいはトンネル部分といったような建築部材を、基礎部分内へと設置するための方法に関するものであり、この方法においては、
−部材を所定位置に配置し、
−部材に対して、2つ以上の杭打ち機を、動作可能に連結し、
−2つ以上の杭打ち機を互いに同時に動作させることにより、基礎部分内へと部材を打ち込む。
【0014】
複数の衝撃を、10ミリ秒という範囲内において、好ましくは5ミリ秒という範囲内において、より好ましくは2ミリ秒という範囲内において、互いに同期させることが好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下においては、本発明について、本発明による装置の好ましい一例を示している添付図面を参照しつつ、より詳細に説明する。
【0016】
この好ましい装置1は、基本的部材を備えている。この場合には、風力タービンのための鉛直方向をなすいわゆるモノパイル2を備えている。この杭2は、6mという直径を有したスチールチューブから構成されている。互いに個別の4つの油圧杭打ち機3が、パイル2の上部リム上にわたって、互いに等間隔でもって配置されている。すなわち、互いに90°ずつ離間して配置されている。油圧杭打ち機3は、当該技術分野においては公知のものであり、ハウジング4を備えている。ハウジング4の上端には、クレーンによって杭打ち機3を吊り上げるための、アイフック5が形成されている。ハウジング4は、内部に、往復移動可能な態様でもって、インパクト錘を備えている。これら杭打ち機に関するさらなる詳細に関しては、上記特許文献1を参照することができる。好ましい杭打ち機は、IHC Hydrohammer B. V. 社によるS−90〜S−900およびSC−110〜SC−250というハンマーである。
【0017】
杭打ち機3は、パイル2上において互いに個別的に取り付けられている。しかしながら、フレーム(図示せず)によって杭打ち機どうしを相互連結することもできる。その場合、フレームは、パイルの寸法に応じて調節可能なものとされ、例えば、2つの伸縮式ビームを備えている。その場合、複数の杭打ち機とフレームとからなるアセンブリを、先に所定位置に配置されたパイル上に取り付けることができる。あるいは、複数の杭打ち機とフレームとパイルとからなるアセンブリは全体を、所定位置に配置することができる。
【0018】
さらに、杭打ち機3は、流体コネクタ6を介して、2つの油圧源(図示せず)に対して接続される。油圧源は、好ましくは、フレームに対して取り付けられたいわゆるパワーパックとされ、例えば、IHC Hydrohammer B. V. 社による2つのP−1600Wとされる。ハウジング4に対しての一体部分を形成している上下のアタッチメント7は、複数の杭打ち機3を、リーダーガイドに対してまたは上記フレームに対して、固定するように機能することができる。これに代えて、すべての杭打ち機を、単一の圧力源に対して、あるいは、各杭打ち機に対して、あるいは、個々の圧力源に対して、接続することもできる。
【0019】
各杭打ち機3の下端は、フランジ8およびボルトを使用して、U字形状パイルスリーブ9に対して取り付けられる。U字形状パイルスリーブ9は、パイル2の両側壁と、シート状パイルを駆動する際に使用されるものといったような金床10と、に対して当接し得るよう構成されている。金床10は、パイル2の上部リムに対する接線方向において、比較的長いものとされている。これにより、杭打ち機3によって印加される衝撃のエネルギーをパイル2に対して効果的に伝達することができる。
【0020】
動作時には、パイル2は基礎部分に対して配置され、個々の杭打ち機3は、パイル2上に取り付けられ、そして、パイル2は、制御ユニットによって5ミリ秒以内でもって互いに同期しているものとされた複数の衝撃によって、基礎部分内へと打ち込まれる。
【0021】
同期は、様々な手法によって達成することができる。例えば、各杭打ち機上に、近接スイッチ(好ましい例)や油圧ゲージや加速度計といったようなセンサを設け;複数の杭打ち機の中の1つのものを『主動』杭打ち機として割り当て、他の杭打ち機を『従動』杭打ち機として割り当て;各杭打ち機のインパクトの瞬間を計算または測定し;各従動杭打ち機に関して、主動杭打ち機のインパクトの瞬間に対しての差を、例えばミリ秒単位でもって、計算し;計算で求めた差に基づいて各従動杭打ち機による衝撃のタイミングを調節する;ことによって達成することができる。
【0022】
第1の代替可能なかつ好ましい実施形態においては、個々の杭打ち機の各々のインパクト錘に関し、必要な落下時間と伝達されるエネルギーとを、いくつかの持上高さについて、確立する。この情報に基づいて、制御ユニットは、錘の解放に関して初期設定された衝撃エネルギーと時間とに対応させた高さにまで、錘を持ち上げる。これにより、複数の衝撃を、実質的に同時に印加することができる。
【0023】
第2の代替可能な実施形態においては、図2に示すように、ハウジング12の内部において往復移動可能であるようにしてインパクト錘11を各々が備えているすべての杭打ち機3は、単一の杭打ち機として制御され、流量制御バルブ13,14を介して、油圧制御システムに対して接続される。このシステムは、1つまたは複数の油圧源15と、第1バルブ17を介して各杭打ち機3の圧力ライン18に対して接続された高圧アキュムレータ16と、第2バルブ20を介して各杭打ち機3の戻りライン21に対して接続された低圧アキュムレータ19と、を備えている。第1バルブ17を開くと、加圧流体が、杭打ち機3に対して供給され、インパクト錘11が持ち上げられる。流量制御バルブ13により、各杭打ち機3に対して、互いに実質的に同量の油圧流体が、互いに実質的に同じ流速でもって流される。これにより、各インパクト錘11を同期させることができる。第1バルブ17を閉じなおかつ第2バルブ20を開くと、インパクト錘11が落下し、互いに実質的に同量の加圧流体が、互いに同期しながら、各杭打ち機3から、流量制御バルブ14を通して、流れる。
【0024】
第3の代替可能な実施形態においては、図3に示すように、流量制御バルブが、油圧制御システムと各杭打ち機3とを油圧的に分離している同期シリンダ22によって、代替されている。ピストン23どうしは、互いに堅固に相互連結されている。すべてのピストン23は、それぞれ対応するシリンダ22に対して同じ位置とされている。さらに、圧力ライン18および戻りライン21には、逆流防止バルブ24,25が設けられている。第1バルブ17を開くと、加圧油圧流体が、シリンダ22に対して供給される。そして、すべてのピストン23が、互いに実質的に同じ距離だけ移動する。この結果、油圧流体は、圧力ライン18を通してさらに一方向性バルブ24を介して、各杭打ち機3へと、流れる。互いに剛直に相互連結されたピストンにより、互いに実質的に同量の油圧流体を、各杭打ち機3に対して、互いに実質的に同じ流速でもって、流すことができる。これにより、複数のインパクト錘11を同期させることができる。第1バルブ17を閉じなおかつ第2バルブ20を開くと、複数のインパクト錘11が落下し、互いに実質的に同量の油圧流体が、互いに全く同じ速度でもって、ピストン23を外向きに押圧しつつ、各杭打ち機3から流れる。この場合にも、複数のインパクト錘11を同期させることができる。
【0025】
例えば基礎部分が比較的脆いものである場合といったように、より正確な測定が要求される場合には、例えば大きな中空のコンクリート製(モノ)パイルの場合には、あるいは、基礎部分の性質が杭打ち作業を複雑化させるものである場合には、例えば加速度計や歪みゲージといったようなセンサを、基礎部分自体に設けることができる。これらセンサにより得られるデータを使用することにより、各衝撃を同期させることができ、部材に対して伝達されるエネルギーの分配を計算することができ、部材内における曲げ力およびこのような曲げ力に起因する寿命消費を計算することができる。
【0026】
油圧杭打ち機が、本発明による装置において使用するのに特に好適であることに注意されたい。その理由は、油圧流体の流れおよびバルブのタイミングが、よって、ラム(衝撃エネルギー)の頻度およびストロークが、互いに個別的に調節可能であるからであり、また、各衝撃を効果的に同期させて均等化させるようにして使用し得るからである。
【0027】
例えばトンネル部分といったような部材が、傾斜しつつあるいは水平方向でもって、基礎部分内へと打ち込まれるべき場合には、スプリングを備えた杭打ち機を使用することが好ましい。好ましくは、実質的に気密的なチャンバが、加圧ガスを収容し、チャンバは、ラムの一部に対して、好ましくはラムの上表面に対して、流体連通している。油圧杭打ち機の場合のように、例えば加圧液体のための供給源によって、ガスを圧縮している方向にラムを移動させることにより、たとえ杭打ち機が傾斜していたりあるいは水平方向をなしていたりしていたとしても、例えば2gといったような加速度でもって、ラムを、加圧ガスによって実質的に加速させることができる。さらに、ガス圧力を、インパクトの瞬間を制御するための、よって、杭打ち機を同期させるための、さらなるパラメータとして使用することができる。これに加えてあるいはこれに代えて、ガスの圧力を増減させることによって、衝撃エネルギーを増減することができる。いわゆる圧力キャップを備えている杭打ち機の詳細については、上記特許文献1を参照することができる。
【0028】
同期は、金床に対して、それ自体は公知であるようないわゆるクッションを付設することによって、衝撃の持続時間を長くすることにより、容易なものとすることができる。そのようなクッションのための好ましい材料は、プラスチックおよび木である。
【0029】
上記の説明により、本発明を使用した場合には、例えば風力タービンまたはトンネル部分さえのためのモノパイルといったような大きな部材を、比較的小さな複数の杭打ち機を使用することによって設置し得ることは、明らかである。
【0030】
本発明は、上記実施形態に制限されるものではなく、特許請求の範囲内において多様に変更することができる。
【0031】
例えば、本発明による装置および方法を使用することによって、非対称であるようなすなわち軸線に関して非対称であるような建築部材を、基礎部分内へと打ち込むことができる。2つまたはそれ以上の杭打ち機を使用することにより、各衝撃によって伝達されるエネルギーの分布を、例えば部材が1つまたは複数の比較的厚い部分を有している場合といったように形状的な観点からおよび/または質量的な観点から非対称であるような非対称部材すなわち軸線非対称部材に関する要求に応じて、正確に調節することができる。
【0032】
さらに、すべてのものが互いに同じ最大衝撃エネルギーを有した複数のインパクト杭打ち機を使用することに代えて、互いに異なる最大衝撃エネルギーを有した複数の杭打ち機を使用することもできる。その場合でも、複数の杭打ち機を、互いに同じ衝撃エネルギーでもって動作させることができる。また、基礎部分内へと部材を打ち込んでいる際にでも、複数の衝撃を互いに異なるものとすることによって、部材の向きを修正することもできることに、注意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明による装置を示す斜視図であって、モノパイル上に取り付けられた4つの油圧杭打ち機を備えている。
【図2】各杭打ち機によって伝達される各衝撃を同期させるための手段を概略的に示す図である。
【図3】各杭打ち機によって伝達される各衝撃を同期させるためのさらなる手段を概略的に示す図である。
【符号の説明】
【0034】
1 装置
2 モノパイル、建築部材
3 杭打ち機
9 金床
22 油圧制御シリンダ
23 ピストン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
例えば杭といったような特に5mを超える直径を有したモノパイル(2)といったようなあるいはトンネル部分といったような建築部材を、基礎部分内へと設置するための装置(1)であって、
前記建築部材(2)を具備し、
このような装置において、
前記部材(2)に対して衝撃を伝達するための2つあるいはそれ以上の杭打ち機(3)が、前記部材に対して動作可能であるようにして取り付けられていることを特徴とする装置。
【請求項2】
請求項1記載の装置において、
前記杭打ち機(3)の各々が、90〜3200kJという範囲の最大衝撃エネルギーを有している、好ましくは90〜900kJという範囲の最大衝撃エネルギーを有している、最も好ましくは150〜750kJという範囲の最大衝撃エネルギーを有している、ことを特徴とする装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の装置において、
前記杭打ち機(3)の各々が、それぞれの杭打ち機(3)から前記部材(2)へと衝撃エネルギーを伝達するための個々の金床(9)を備えていることを特徴とする装置。
【請求項4】
請求項3記載の装置において、
前記金床(9)のうちの少なくとも1つが、クッションを備えており、これにより、前記杭打ち機(3)の衝撃の持続時間を長くし得るものとされていることを特徴とする装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の装置において、
前記杭打ち機(3)のすべてが、互いに同じあるいは互いに実質的に同じ最大衝撃エネルギーを有していること、および/または、前記部材(2)の周縁リム上にわたって互いに等間隔で配置されていることを特徴とする装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の装置において、
前記部材(2)に対して伝達されることとなる複数の衝撃を互いに同期させるための制御システムを具備していることを特徴とする装置。
【請求項7】
請求項6記載の装置において、
前記制御システムが、10ミリ秒という範囲内において、好ましくは5ミリ秒という範囲内において、より好ましくは2ミリ秒という範囲内において、前記複数の衝撃を同期させ得るものとされていることを特徴とする装置。
【請求項8】
請求項6または7記載の装置において、
前記制御システムが、
前記複数の杭打ち機の中の1つのものを『主動』杭打ち機として割り当て、他の杭打ち機を『従動』杭打ち機として割り当て;
前記各杭打ち機のインパクトの瞬間を計算または測定し;
前記各従動杭打ち機に関して、前記主動杭打ち機のインパクトの瞬間に対しての差を、例えばミリ秒単位でもって、計算し;
計算で求めた差に基づいて前記各従動杭打ち機による衝撃のタイミングを調節する;
よう機能するものとされていることを特徴とする装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の装置において、
前記杭打ち機(3)の各々に関し、エネルギー量および衝撃頻度を、互いに独立に調節可能なものとすることを特徴とする装置。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1項に記載の装置において、
少なくとも1つの前記杭打ち機(3)が、好ましくはすべての前記杭打ち機(3)が、油圧杭打ち機とされていることを特徴とする装置。
【請求項11】
請求項6または7記載の装置において、
少なくとも1つの前記杭打ち機(3)が、好ましくはすべての前記杭打ち機(3)が、油圧杭打ち機とされている場合に、
少なくとも2つの前記杭打ち機(3)が、油圧杭打ち機とされ、
前記制御システムが、互いに同期するように制御される複数の油圧制御シリンダ(22)あるいは複数のモータを備えていることを特徴とする装置。
【請求項12】
請求項11記載の装置において、
前記シリンダが、ピストン(23)を備え、
これらピストンどうしが、互いに堅固に相互接続されていることを特徴とする装置。
【請求項13】
例えば杭といったような特に5mを超える直径を有したモノパイル(2)といったようなあるいはトンネル部分といったような建築部材に対して動作可能に取り付けられるアセンブリであって、
共通フレーム上に取り付けられた2つあるいはそれ以上の杭打ち機(3)を具備していることを特徴とするアセンブリ。
【請求項14】
請求項13記載のアセンブリにおいて、
前記フレームが、前記部材(2)の寸法に応じて、その寸法を調節可能なものとされていることを特徴とするアセンブリ。
【請求項15】
例えば杭といったような特に5mを超える直径を有したモノパイル(2)といったようなあるいはトンネル部分といったような建築部材を、基礎部分内へと設置するための方法であって、
−前記部材(2)を所定位置に配置し、
−前記部材(2)に対して、2つ以上の杭打ち機(3)を、動作可能に連結し、
−前記2つ以上の杭打ち機(3)を互いに同時に動作させることにより、基礎部分内へと前記部材(2)を打ち込む、
ことを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項15記載の方法において、
複数の衝撃を、10ミリ秒という範囲内において、好ましくは5ミリ秒という範囲内において、より好ましくは2ミリ秒という範囲内において、互いに同期させることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2008−508449(P2008−508449A)
【公表日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−523078(P2007−523078)
【出願日】平成17年7月26日(2005.7.26)
【国際出願番号】PCT/EP2005/053638
【国際公開番号】WO2006/010758
【国際公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【出願人】(507009331)
【Fターム(参考)】