説明

建設機械の燃料タンク

【課題】燃料タンク内の燃料を清浄な状態に維持し易い建設機械の燃料タンクを提供する。
【解決手段】燃料タンク34は、上壁58に装着孔60を有するタンク本体40と、タンク本体40の上壁58に装着孔60を閉塞した状態で脱着可能に取り付けられた給油口アセンブリ62であって、タンク本体40内に装着孔60を通じて配置され、燃料フィラーチューブ36から注入された燃料を通過させてタンク本体40内に導入するフィルタユニット70を含む給油口アセンブリ62とを備え、フィルタユニット70は、タンク本体40内への燃料導入口106を有したフィルタケース100と、フィルタケース100内に取り外し可能に収容され、燃料をろ過する袋形状のフィルタ114とを含み、フィルタ114は、シート状のフィルタ素材から形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建設機械に搭載される燃料タンクに関する。
【背景技術】
【0002】
油圧ショベル等の建設機械は、エンジンに供給される燃料を貯留する燃料タンクを搭載している。この燃料タンクには、給油の際、外部から砂利等の異物が燃料タンク内に入り込まないように給油口に金網製のストレーナを設置したものが知られている(例えば、特許文献1に記載されている燃料タンク等)。この公知の燃料タンクは、タンク本体の上面部に設けられた筒状の給油口と、この給油口の内壁に支持部材を介して支持されたカップ形状のフィルタ、即ち、ストレーナを備えており、このストレーナは金属製のメッシュ材からなり、その上部開口端に支持部材と係合するフランジを有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−205814号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、この種のストレーナは、比較的目が粗いメッシュ材を用い、主に、砂利等を捕集することを目的として給油口に設置されている。
しかしながら、近年の建設機械に用いられるエンジンに対しても、排出ガス規制をクリアしつつ高出力と低燃費とを両立させる要求が強く、燃料噴射ノズルからの燃料の噴射タイミングや噴射量をきめ細かく、且つ、高精度に制御する必要がある。このためには、燃料噴射ノズルの目詰まりを確実に阻止しなければならない。そこで、燃料タンク内への塵埃の混入は極力避けなければならず、また同時に、燃料タンク自体も常に清浄な状態に維持されている必要があり、定期的に燃料タンクを清掃することが欠かせない。
【0005】
通常、燃料タンクの清掃は、タンク下部に設けられたドレーン口を開放した状態で、給油口から洗浄剤噴射ノズルを挿入し、このノズルから洗浄剤をタンク内壁に向かって噴射し、タンク内に溜まった塵埃を洗浄剤とともにドレーン口から排出する方法が一般的である。
しかしながら、通常、燃料タンクの給油口は、燃料給油ノズルが入る程度の口径を有しているに過ぎず、しかも、給油口内にはその内壁に上述した支持部材が配設されているので、この支持部材は、給油口を部分的に塞ぎ、給油口の有効開口面積を更に小さくしている。このため、洗浄剤噴射ノズルを給油口から燃料タンク内に挿入し難く、タンクの清掃作業には手間を要する。
【0006】
本発明は、上記の事情に基づいてなされたものであり、その目的とするところは、燃料タンク内の燃料を清浄な状態に維持し易い建設機械の燃料タンクを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の燃料タンクは、上部に給油口を有した建設機械の燃料タンクにおいて、上壁に前記給油口の外径よりも大きな内径の装着孔を有したタンク本体と、前記タンク本体の前記上壁に前記装着孔を閉塞した状態で脱着可能に取付けられた給油口アセンブリであって、タンク本体内に前記装着孔を通じて配置され、前記給油口から注入された燃料を通過させて前記タンク本体内に導入するフィルタユニットを含む、給油口アセンブリとを備え、前記フィルタユニットは、前記タンク本体内への燃料の導入口を有したフィルタケースと、前記フィルタケース内に取り外し可能に収容され、燃料をろ過する袋形状のフィルタとを含み、前記フィルタはシート状のフィルタ素材から形成されていることを特徴とするものである(請求項1)。
【0008】
請求項1に記載の燃料タンクによれば、フィルタはフィルタケースの内面にて支持されることから、そのろ過面積を安定して確保でき、塵埃の捕集を良好な状態で行うことができる。また、給油口アセンブリは、着脱可能であり、簡単にフィルタの交換ができる。しかも、給油口アセンブリを取り外すと、タンク本体上面に比較的大径の装着孔が露出するので、この装着孔から洗浄剤噴射ノズルを簡単にタンク内に挿通でき、燃料タンク内の清掃が容易に行える。
【0009】
また、前記フィルタは、5μm〜40μmの平均細孔径、0.5m〜1.0mのろ過面積を有する構成とすることが好ましい(請求項2)。
請求項2に記載の燃料タンクによれば、給油口アセンブリ内に高性能のフィルタを備えていることから、燃料タンクへ燃料を給油する際に、給油口の部分で微細な塵埃を予め捕集することができ、燃料配管に介挿されている燃料フィルタと併せて燃料中の微細な塵埃を極力排除することができる。
【0010】
また、前記給油口アセンブリは、前記給油口を形成する燃料フィラーチューブを備え、この燃料フィラーチューブを通じて給油された燃料をフィルタケース内に導くアセンブリプレートと、前記フィルタケースに設けられたケースフランジとを更に含み、前記アセンブリプレート及び前記ケースフランジは互いに重ね合わされた状態で、前記タンク本体の上壁に脱着可能に取付けられ、前記装着孔を閉塞する構成とすることが好ましい(請求項3)。
【0011】
請求項3に記載の燃料タンクによれば、フィルタケースを安定して保持することができる。
【発明の効果】
【0012】
請求項1〜3の建設機械の燃料タンクは、燃料タンクを含めた燃料流路内の微細な塵埃を極力少なくし、清浄な燃料をエンジンに供給できるので、燃料噴射ノズルの目詰まりは防止され、きめ細かい燃料供給制御に対応できる。このため、この燃料タンクを備えた建設機械は、微細な塵埃に起因するエンジントラブルの発生を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の燃料タンクを備えたクローラ型の油圧ショベルを示す側面図である。
【図2】図1の燃料タンクを示す一部切欠側面図である。
【図3】図2中の円A内を拡大して示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の燃料タンクを説明するに先立ち、建設機械について図面を参照して説明する。
図1は建設機械としてのクローラ型の油圧ショベル2を示し、この油圧ショベル2は大きく分けて見たとき、下部走行体4と、この下部走行体4上に配設された上部旋回体6とからなっている。
【0015】
下部走行体4は、左右のクローラ8と、これらクローラ8をそれぞれ駆動する左右の油圧式走行モータ(図示せず)とを備えている。
上部旋回体6は、下部走行体4上に旋回ベアリング10を介して旋回可能に設けられた上部フレーム12を備え、この上部フレーム12上の前部左側に運転室14が設けられている。また、上部フレーム12には作業装置が配設されており、この作業装置は運転室14の右側に、上部フレーム12の前側中央部から延びるブーム16を備えている。ブーム16はその両側の一対のブームシリンダ18を伸縮させることで起伏される。このブーム16の先にはアーム20が回動可能に連結され、このアーム20の先端にはリンク機構22を介して、バケット24が取り付けられている。そして、これらアーム20およびバケット24もまた、そのアームシリンダ26およびバケットシリンダ28の伸縮を受けて回動される。
【0016】
一方、運転室14の後方にはエンジン室30が配設され、このエンジン室30内にはエンジン及びこのエンジンにより駆動される油圧ポンプ(ともに図示せず)等が配設されている。
また、上部フレーム12の右側、即ち、ブーム16を挟んで運転室14と反対側には、前記エンジンへ供給される燃料を貯留する燃料タンク34が配設されている。この燃料タンク34はその上壁から突出する燃料フィラーチューブ36を有し、この燃料フィラーチューブ36は円形のキャップ38により開閉可能に閉塞されている。
【0017】
次いで、燃料タンク34について詳述する。
図2に示すように、燃料タンク34は、中空のタンク本体40を備え、このタンク本体40は直方体形状をなしている。
タンク本体40の底壁42は、その中央部に燃料導出口44を備えており、この燃料導出口44には、燃料供給配管46の一端が接続されている。この燃料供給配管46は、その他端がエンジン48に接続されており、途中に燃料フィルタ50が介挿されている。また、底壁42には燃料導出口44を避けた部位に、ドレーン口52が設けられており、このドレーン口52は、通常、ドレーンキャップ54により閉塞されている。
【0018】
タンク本体40の上壁58には、その中央部分に装着孔60が設けられている。この装着孔60は、燃料フィラーチューブ36の外径寸法よりも充分に大きな内径寸法、つまり、洗浄剤噴射ノズル(図示せず)が余裕をもって挿通できる大きさを有している。より詳しくは、図3に示すように、上壁58には装着孔60を囲む環状の台座リブ66が形成されている。この台座リブ66はタンク本体40の上方に向けて突出し、装着孔60と同一の内径を有する。また、台座リブ66の上面には複数のねじ穴68が形成され、これらねじ穴68は台座リブ66の周方向に間隔を存して配置されている。
【0019】
図3から明らかなように、上述した台座リブ66上には前述した燃料フィラーチューブ36を含む給油口アセンブリ62が装着されており、この給油口アセンブリ62は、燃料フィラーチューブ36とフィルタユニット70とを円形のアセンブリプレート64を介して組付けたものとなっている。
詳しくは、アセンブリプレート64はその中央に貫通孔96を有しており、燃料フィラーチューブ36はアセンブリプレート64の上面から貫通孔96と同軸にして立設されている。燃料フィラーチューブ36は、給油ノズル(図示せず)を受け入れ可能な内径を有し、前述したキャップ38は燃料フィラーチューブ36の上端部に螺合されている。具体的には、燃料フィラーチューブ36における内周面80の上端部に雌ねじ84が形成されている一方、キャップ38はその内部に環状のプラグ部82を有し、このプラグ部82の外周面に雌ねじ84と螺合する雄ねじ86が形成されている。即ち、キャップ38はその内径が燃料フィラーチューブ36の外径よりも大きく、プラグ部82が燃料フィラーチューブ36の上端部内にねじ込まれている。また、燃料フィラーチューブ36の上端面とキャップ38の内端面との間には樹脂ガスケット78が挟み込まれており、この樹脂ガスケット78はキャップ38の内端面、即ち、その外周壁88とプラグ部82との間の環状溝90の底に装着されている。
【0020】
更に、アセンブリプレート64はその外周縁に外縁リブ92を有し、この外縁リブ92は下方、即ち、タンク本体40側に突出し、台座リブ66の外径寸法よりも僅かに大きな内径寸法を有する。
前述したフィルタユニット70は、アセンブリプレート64の下面側に配置され、フィルタエレメント98を収容したフィルタケース100を備えている。このフィルタケース100は有底円筒形状のケース本体102と、このケース本体102の上端に設けられたケースフランジ104とを有する。ケースフランジ104はその外径が台座リブ66の外径と同一であり、アセンブリプレート64と台座リブ66との間にそれぞれシール(図示しない)を介して挟み込まれ、これらアセンブリプレート64及びケースフランジ104は複数のボルト118を介して台座リブ66に締結されている。即ち、アセンブリプレート64及びケースフランジ104には台座リブ66のねじ穴68にそれぞれ対応した貫通孔94,110がそれぞれ形成され、ボルト118は貫通孔94,110を通じてねじ穴68にねじ込まれている。
【0021】
上述の締結状態にあるとき、アセンブリプレート64及びケースフランジ104は装着孔60を閉塞する蓋として機能し、また、アセンブリプレート64の外縁リブ92はケースフランジ104の外周面上部に嵌合されている。
上述したケース本体102は前述した装着孔60を通じてタンク本体40内に延び、
その下部の外周面には複数の側方開口が燃料導入口106として形成されている。また、ケースフランジ104の上面にはその中央にケース本体102の内径よりも大きな凹所107が形成されており、この凹所107は、環状の底面108を有している。
【0022】
フィルタエレメント98は、上端に円環状の固定具112と、この固定具112に一体的に設けられたフィルタ114とを備えている。この固定具112は、耐油性の樹脂素材からなり、上述した底面108上に保持されている。なお、固定具112はその内孔116がアセンブリプレート64の貫通孔96と同径であり、貫通孔96と合致した状態にある。
【0023】
フィルタ114はケース本体102の内部形状と同様な袋状をなし、固定具112からケース本体102内に垂下されている。フィルタ114は、平均細孔径が5μm〜40μm、ろ過面積が0.5m〜1.0mの柔軟な布状のフィルタ素材から形成されている。ここで、フィルタ素材としては、グラスファイバ、不織布、紙等を用いることができ、特に限定されるものでない。本実施形態の場合、フィルタ114のフィルタ素材はグラスファイバ製の布であり、その平均細孔径及びろ過面積はそれぞれ20μm、0.5mである。
【0024】
平均細孔径及びろ過面積に関して更に説明を加えると、平均細孔径が5μm未満では、フィルタ114の目詰まりを起こし易くなり、フィルタ114の交換頻度が高くなる。逆に、平均細孔径が40μmを超えると細かい塵埃がフィルタ114を通過してしまい、後段の燃料フィルタ50の負担が増えてしまう。よって、平均細孔径は上記範囲内にて設定されているのが好ましい。一方、ろ過面積が0.5m未満では、単位時間当たりフィルタ114を通過する燃料のろ過流量が少なくなり、燃料の注入に時間がかかってしまったり、燃料が燃料フィラーチューブ36から外部に溢れ出す虞がある。また、ろ過面積が1.0mを超えると、フィルタ114が過度に大形化する。このため、ろ過面積は、上記範囲内にて設定されていることが好ましい。
【0025】
以上のような燃料タンク34の働きについて以下に説明する。
空の燃料タンク34に給油をする場合、先ず、キャップ38を取り外して、燃料フィラーチューブ36内に給油装置の給油ノズル(図示せず)を挿入し、燃料タンク34内に燃料を注入していく。注入された燃料は、燃料フィラーチューブ36からフィルタユニット70内に導入され、そのケース本体102内のフィルタ114によりろ過された後、ケース本体102の側方開口、即ち、燃料導入口106からタンク本体40内に導入される。このとき、燃料中に存在する塵埃は勿論、給油中に燃料フィラーチューブ36の上端開口から入り込む塵埃はフィルタ114により捕集され、燃料タンク34内には清浄な燃料が貯留される。
【0026】
なお、燃料タンク34内の燃料は、燃料導出口44から燃料供給配管46を介してエンジン48に向けて送り出されるが、この過程にて、燃料は燃料フィルタ50を通過する際、燃料フィルタ50にて再度ろ過され、更に清浄化された燃料がエンジン48に供給される。
このように、本発明に係る燃料タンク34は、高性能なフィルタ114を給油口アセンブリ62内に備えているので、給油の際、数μm〜数十μmの塵埃を予め捕集できる。
【0027】
給油時、燃料がフィルタ114を急激に通過しても、フィルタ114はケース本体102の内面にて支持されることから、そのろ過面積を安定して確保できるばかりでなく、その損傷をも防止可能となる。また、万一、石等の大きな異物がフィルタ114内に入ったとしても、その異物の重みによってフィルタ114の底部が変形したり、損傷したりすることは防止される。更に、フィルタ114の側部及び底部を含むフィルタ114の外面全体がケース本体102に覆われていることから、油圧ショベル2の動作中に生じる衝撃等によって燃料タンク内の燃料が動き、燃料の波打ちが起きたとしても、その燃料がフィルタ114の側面に直接衝突することはなく、フィルタ114自体に大きな力が作用することは防止される。このため、フィルタ114が燃料タンク内の燃料の移動にともない損傷してしまうような不具合の発生は有効に抑えることができる。以上のように、フィルタ114は、ケース本体102により保護されているので、フィルタ114自体の強度を特に高める必要はなく、比較的安価なフィルタを採用することができ経済的にも優れている。
【0028】
また、上記フィルタ114が目詰まりを起こした場合、給油口アセンブリ62を締結しているボルト118を弛めて、給油口アセンブリ62をタンク本体40から取り外し、そして、給油口アセンブリ62をフィルタユニット70と燃料フィラーチューブ36を含むアセンブリプレート64とに分解する。そして、フィルタユニット70内からフィルタエレメント98を取り出し、新しいフィルタエレメント98と交換する。新しいフィルタエレメント98を含むフィルタユニット70は、アセンブリプレート64と再度組み合わされ、給油口アセンブリ62として、タンク本体40に締結される。このように、本発明の燃料タンク34によれば、フィルタ交換も簡単に行える。
【0029】
更に、燃料タンク34内を清掃する場合、まず、タンク本体40の底壁42のドレーンキャップ54を外し(図2参照)、内部に残っている燃料を放出する。次いで、フィルタ交換の際と同様にして、給油口アセンブリ62をタンク本体40から取り外し、装着孔60を露出させる。そして、この装着孔60から洗浄剤噴射ノズル(図示せず)をタンク本体40内へ挿入し、タンク本体40の内壁に向かって洗浄剤を噴射すれば、タンク本体40内の塵埃を洗浄剤とともにドレーン口52から排出でき、タンク本体40内の清掃が行える。この装着孔60は、燃料フィラーチューブ36の外径よりも大きいので、洗浄剤噴射ノズルをタンク本体40内へ導入し易く、清掃作業の高効率化に寄与する。
【0030】
以上のような燃料タンク34を備えた油圧ショベル2によれば、燃料タンク34を含めた燃料流路内の燃料を常に清浄な状態に保つことができることから、清浄な燃料の安定供給が維持され、燃料に混入した塵埃に起因するエンジントラブルの発生を有効に防止することができる。
なお、本発明は、上記した一実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
【0031】
例えば、本実施形態においては、クローラ型の油圧ショベル2について説明したが、本発明は、この態様に限定されるものではなく、ホイール式油圧ショベル、あるいは、油圧ショベル以外のタイプの建設機械に同様に採用しても構わない。
【符号の説明】
【0032】
2 油圧ショベル(建設機械)
4 下部走行体
6 上部旋回体
34 燃料タンク
36 燃料フィラーチューブ
40 タンク本体
58 上壁
60 装着孔
62 給油口アセンブリ
64 アセンブリプレート
70 フィルタユニット
98 フィルタエレメント
100 フィルタケース
102 ケース本体
104 ケースフランジ
106 燃料導入口
114 フィルタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部に給油口を有した建設機械の燃料タンクにおいて、
上壁に前記給油口の外径よりも大きな内径の装着孔を有したタンク本体と、
前記タンク本体の前記上壁に前記装着孔を閉塞した状態で脱着可能に取付けられた給油口アセンブリであって、タンク本体内に前記装着孔を通じて配置され、前記給油口から注入された燃料を通過させて前記タンク本体内に導入するフィルタユニットを含む、給油口アセンブリと
を備え、
前記フィルタユニットは、
前記タンク本体内への燃料の導入口を有したフィルタケースと、
前記フィルタケース内に取り外し可能に収容され、燃料をろ過する袋形状のフィルタと
を含み、
前記フィルタはシート状のフィルタ素材から形成されている
ことを特徴とする建設機械の燃料タンク。
【請求項2】
前記フィルタは、5μm〜40μmの平均細孔径、0.5m〜1.0mのろ過面積を有することを特徴とする請求項1に記載の建設機械の燃料タンク。
【請求項3】
前記給油口アセンブリは、
前記給油口を形成する燃料フィラーチューブを備え、この燃料フィラーチューブを通じて給油された燃料をフィルタケース内に導くアセンブリプレートと、
前記フィルタケースに設けられたケースフランジと
を更に含み、
前記アセンブリプレート及び前記ケースフランジは互いに重ね合わされた状態で、前記タンク本体の上壁に脱着可能に取付けられ、前記装着孔を閉塞することを特徴とする請求項1又は2に記載の建設機械の燃料タンク。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−260425(P2010−260425A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−111950(P2009−111950)
【出願日】平成21年5月1日(2009.5.1)
【出願人】(000005522)日立建機株式会社 (2,611)
【Fターム(参考)】