説明

建設機械

【課題】 従来の建設機械は、アイドリングストップ制御によってエンジンが再始動される際、エンジンに掛かる負荷が高負荷となり、エンジンの始動性が悪くなる。
【解決手段】 コントローラ1は、動作指令出力遅延手段を構成しており、操作検出手段によって操作レバー2または操作スイッチ3の操作が検出されて、アイドリングストップ制御手段によってエンジン5が再始動される場合に、動作指令出力手段による動作指令の出力を、操作検出手段によって操作レバー2または操作スイッチ3の操作が検出された時刻tから一定時間T経過するまでの時刻tに遅延させる。このため、アクチュエータ9,10に供給される圧油の流量が電磁比例弁7または電気指令可変油圧ポンプ8bによって制御されるタイミングは、動作指令の出力の遅延に伴って遅れ、アクチュエータ9,10を駆動するエンジン負荷の発生は、エンジン5の再始動時よりも遅れる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作部の操作が所定時間検出されないとエンジンのアイドリングを停止させるアイドリングストップ制御手段を備えた建設機械に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の建設機械としては、例えば、下記の特許文献1に開示された油圧ショベルがある。
【0003】
この油圧ショベルは、エンジンにより駆動されるメイン油圧ポンプから油圧回路に圧油が供給される。圧力スイッチは、この油圧回路により作動する負荷が有負荷状態であるか無負荷状態であるかを検出する。コントローラは、圧力スイッチが検出した無負荷状態の時間を監視しており、無負荷状態が数秒程度の所定時間継続したときには、エンジン回転速度をローアイドル状態まで低下させ、無負荷状態が数十秒の一定時間経過したときには、ローアイドル状態のエンジンを停止させるアイドリングストップ制御を行う。また、このアイドリングストップ制御によってエンジンがローアイドル状態または停止した状態で、操作レバーが操作されると、油圧回路が有負荷状態になる。コントローラは、油圧回路が有負荷状態になると、エンジン回転速度をローアイドル状態または停止状態から、アクセルダイヤルで設定された本来のアクセル位置に応じた回転数に戻す。
【特許文献1】特開2004−300947号公報(段落[0030]〜[0031],[0034],[0054],図1参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の油圧ショベルは、エンジン回転速度がローアイドル状態または停止状態から本来のアクセル位置に応じた回転数に戻されると、直ちにメイン油圧ポンプから圧油が各負荷に供給されて、各負荷が駆動される。このため、アイドリングストップ制御によってエンジンが再始動される際、エンジンに掛かる負荷が高負荷となり、エンジンの始動性が悪くなる。さらに、このエンジンの始動性の悪化に伴い、バッテリーが消耗し、また、エンジンから排出される排出ガスの浄化度が悪化する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、
アクチュエータを操作する操作部と、
この操作部の操作に応じてアクチュエータの動作指令を出力する動作指令出力手段と、
バッテリーから供給される電力を使用してアクチュエータに供給される圧油の流量を動作指令に従って制御する流量制御手段と、
操作部の操作の有無を検出する操作検出手段と、
この操作検出手段によって操作部の操作が所定時間検出されないとエンジンのアイドリングを停止させるアイドリングストップ制御手段とを備えた建設機械において、
操作検出手段によって操作部の操作が検出されてアイドリングストップ制御手段によってエンジンが再始動される場合に、動作指令出力手段による動作指令の出力を、操作検出手段によって操作部の操作が検出されてから一定時間経過するまで遅延させる動作指令出力遅延手段を備えていることを特徴とする。
【0006】
この構成によれば、アイドリングストップ制御手段によってエンジンが再始動される場合、動作指令出力手段による動作指令の出力は、動作指令出力遅延手段により、操作検出手段によって操作部の操作が検出されてから一定時間経過するまで遅延される。このため、アクチュエータに供給される圧油の流量が流量制御手段によって制御されるタイミングは、動作指令の出力の遅延に伴って遅れ、アクチュエータを駆動するエンジン負荷の発生は、エンジンの再始動時よりも遅れる。この結果、アイドリングストップ制御手段による再始動時にエンジンに掛かる負荷は高負荷とならず、エンジンの始動性は良くなる。
【0007】
また、本発明は、バッテリーから供給される電力を使用してエンジンを始動させる始動手段を備え、
動作指令出力遅延手段は、始動手段によってエンジンが始動させられて一定時間が経過するまで、動作指令出力手段による動作指令の出力を遅延させることを特徴とする。
【0008】
本構成によれば、始動手段によってエンジンが再始動させられた後に、アクチュエータを駆動する負荷がエンジンに発生するので、アイドリングストップ制御手段によってエンジンを再始動させるときに、アクチュエータを駆動する負荷が始動手段に掛からなくなる。このため、エンジンの再始動時において、バッテリーが消耗するのを低減させることができる。
【0009】
また、本発明は、エンジンの回転数を検出する回転数検出手段を備え、
動作指令出力遅延手段は、回転数検出手段によってエンジンの回転数が一定の回転数に達したことが検出されて一定時間が経過するまで、動作指令出力手段による動作指令の出力を遅延させることを特徴とする。
【0010】
本構成によれば、エンジンの回転数が一定の回転数に達したのが回転数検出手段によって検出された後に、アクチュエータを駆動する負荷がエンジンに発生する。このため、エンジンの再始動時におけるその回転数が安定しない時に、アクチュエータを駆動する負荷がエンジンに掛からなくなり、この結果、エンジンから排出される排出ガスの浄化度は悪化しなくなる。
【発明の効果】
【0011】
本発明による建設機械によれば、上記のように、アイドリングストップ制御手段による再始動時にエンジンに掛かる負荷は高負荷とならず、エンジンの始動性は良くなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次に、本発明による建設機械をクローラ式のアスファルトフィニッシャに適用した場合における、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
【0013】
図1は、第1の実施の形態によるアスファルトフィニッシャの機器構成を示すブロック図である。
【0014】
アスファルトフィニッシャは、コントローラ1によって制御される。コントローラ1には、オペレータがアスファルトフィニッシャの走行方向を前後左右に操作するための操作レバー2と、後述するエンジン5やアクチュエータ9,10等を操作するための操作スイッチ3とが接続されている。これら操作レバー2および操作スイッチ3は、アスファルトフィニッシャの運転席に設けられたコントロールユニットに備えられており、アクチュエータ9,10を操作する操作部を構成している。なお、同図には操作スイッチ3が1つしか図示されていないが、実際はコントロールユニットに操作スイッチ3がエンジン5や各アクチェエータ9,10毎に複数個設けられている。
【0015】
また、コントローラ1は、操作部の操作に応じてアクチュエータ9,10の動作指令を出力する動作指令出力手段を構成しており、操作レバー2および操作スイッチ3に対するオペレータの操作に応じて、アクチュエータ9,10を動作させる動作指令信号を油圧回路に設けられた電磁比例弁7または傾転レギュレータ8aに出力する。
【0016】
電磁比例弁7は、コントローラ1から入力される動作指令信号に応じて、図示しないバッテリーから供給される電力を使用し、電磁ソレノイドに電流を流してスプールを駆動させ、油圧回路からアクチュエータ9に供給する圧油の流量を制御する。また、傾転レギュレータ8aは、コントローラ1から入力される動作指令信号に応じて、バッテリーから供給される電力を使用し、傾転レギュレータ8aのスプールを制御する圧油吐出量切換ソレノイドの励磁状態を変化させる。そして、電気指令可変油圧ポンプ8bの傾斜角変更装置を構成するシリンダに供給される圧油量を増加または減少させて、電気指令可変油圧ポンプ8bの圧油吐出量を調整し、アクチュエータ10に供給する圧油の流量を制御する。電磁比例弁7、傾転レギュレータ8aおよび電気指令可変油圧ポンプ8bは、バッテリーから供給される電力を使用して、アクチュエータ9,10に供給される圧油の流量を動作指令に従って制御する流量制御手段を構成している。
【0017】
電磁比例弁7によって制御されるアクチュエータ9には、車体前部に設けられたホッパの傾斜を調節する油圧シリンダや、車体後部に設けられたスクリード装置の高さを調節する油圧シリンダ等がある。また、傾転レギュレータ8aおよび電気指令可変油圧ポンプ8bによって制御されるアクチュエータ10には、アスファルトフィニッシャを走行させる左右のクローラを操作レバー2の操作に応じて駆動させる走行油圧モータや、コンベヤによってホッパから搬送された舗装材を舗装路面上に撒き広げる車体の中央下部に設けられたスクリュスプレッダ等がある。
【0018】
また、コントローラ1は、操作部の操作の有無を検出する操作検出手段を構成しており、操作レバー2および操作スイッチ3から入力される操作信号を検出することにより、操作レバー2および操作スイッチ3の操作の有無を検出する。コントローラ1は、この操作検出手段により、操作レバー2および操作スイッチ3の操作が所定時間検出されないと、エンジン5のアイドリングを停止させるアイドリングストップ制御手段を構成している。
【0019】
エンジン5は、オペレータがエンジン5の始動及び停止を操作する操作スイッチ3を操作し、図示しないセルモータが回転することにより、始動させられる。セルモータは、バッテリーから供給される電力を使用してエンジン5を始動させる始動手段を構成している。エンジン5は、ECM(エンジン・コントロール・モジュール)4を介してコントローラ1に接続されており、油圧回路に圧油を供給する図示しない油圧ポンプを駆動する。ECM4は、エンジン5の回転をコントローラ1からの指令に従って制御する。エンジン5の回転数は、エンジン5に接続されたエンジン回転数センサ6によって検出される。エンジン回転数センサ6は、検出したエンジン5の回転数をエンジン回転数信号としてコントローラ1へ出力する。エンジン回転数センサ6は、エンジン5の回転数を検出する回転数検出手段を構成している。
【0020】
また、コントローラ1は、動作指令出力遅延手段を構成しており、操作検出手段によって操作レバー2または操作スイッチ3の操作が検出されて、アイドリングストップ制御手段によってエンジン5が再始動される場合に、動作指令出力手段による動作指令の出力を、操作検出手段によって操作レバー2または操作スイッチ3の操作が検出されてから一定時間経過するまで遅延させる。本実施形態では、この動作指令出力遅延手段は、セルモータによってエンジン5が始動させられて一定時間が経過するまで、動作出力指令手段による動作指令の出力を遅延させる。従って、操作レバー2または操作スイッチ3に応じた動作指令信号は、エンジン5が再始動して一定時間経過してから、電磁比例弁7または傾転レギュレータ8aへ出力され、アクチュエータ9,10が動作させられる。
【0021】
次に、図2に示すタイミングチャートを参照して、アイドリングストップ制御手段によってエンジン5が再始動される場合に、コントローラ1によって行われるアスファルトフィニッシャの制御動作について説明する。
【0022】
同図(a)はコントローラ1が検出する操作レバー2のレバー操作信号、同図(b)はセルモータへ出力されるエンジンセルモータ駆動信号、同図(c)は傾転レギュレータ8aへ出力される動作指令信号を表した図であり、各横軸は時間を表している。
【0023】
アイドリングストップ制御手段によってエンジン5が停止させられた状態において、オペレータが操作レバー2の操作を行うと、操作レバー2から出力された操作信号がコントローラ1に入力され、同図(a)に示すように、レバー操作信号が時刻tにOFFからONに切り替わるのが、コントローラ1によって検出される。コントローラ1は、このレバー操作信号を検出すると、同図(b)に示すように、エンジンセルモータ駆動信号を同じ時刻tにOFFからONに切り替え、セルモータへエンジンセルモータ駆動信号を出力させる。これらレバー操作信号およびエンジンセルモータ駆動信号がOFFからONに切り替わる時刻tでは、同図(c)に示すように、動作指令信号はOFFの状態を維持している。
【0024】
エンジンセルモータ駆動信号は、セルモータの駆動によってエンジン5が再始動させられると、同図(b)に示すようにONからOFFに切り替わる。その後、コントローラ1は、アクチュエータ10の動作指令信号を、同図(c)に示すように、操作レバー2の操作が検出された時刻tから所定時間Tが経過した時刻tにおいて、OFFからONに切り替える。この動作指令信号の切り替えにより、操作レバー2の操作に応じて電気指令可変油圧ポンプ8bの傾斜角変更装置を構成するシリンダへ供給される圧油の流量が制御され、アクチュエータ10の1つであるクローラ走行油圧モータが駆動される。
【0025】
なお、図2では、操作レバー2が操作された場合を説明したが、操作スイッチ3が操作された場合でも、同様のタイミングでエンジンセルモータ駆動信号および動作指令信号が出力される。
【0026】
本実施形態によるアスファルトフィニッシャは、上述したように、アイドリングストップ制御手段によってエンジン5が再始動される場合、コントローラ1による動作指令の出力が、動作指令出力遅延手段により、操作レバー2または操作スイッチ3の操作が検出された時刻tから一定時間T経過するまでの時刻tに、遅延される。このため、アクチュエータ9,10に供給される圧油の流量が電磁比例弁7または電気指令可変油圧ポンプ8bによって制御されるタイミングは、動作指令の出力の遅延に伴って遅れ、アクチュエータ9,10を駆動するエンジン負荷の発生は、エンジン5の再始動時よりも遅れる。この結果、アイドリングストップ制御手段による再始動時にエンジン5に掛かる負荷は高負荷とならず、エンジン5の始動性は良くなる。
【0027】
また、本実施形態では、セルモータによってエンジン5が再始動させられた後に、アクチュエータ9,10を駆動する負荷がエンジン5に発生するので、アイドリングストップ制御手段によってエンジン5を再始動させるときに、アクチュエータ9,10を駆動する負荷がセルモータに掛からなくなる。このため、エンジン5の再始動時において、バッテリーが消耗するのを低減させることができる。
【0028】
次に、本発明による建設機械をクローラ式のアスファルトフィニッシャに適用した第2の実施の形態について説明する。
【0029】
この第2の実施の形態によるアスファルトフィニッシャは、第1の実施の形態で説明した図1と同様の機器構成を有している。しかし、動作指令出力遅延手段による動作指令の出力が、第1の実施の形態では、セルモータによってエンジン5が再始動させられて一定時間T経過するまで遅延されたが、この第2の実施の形態では、エンジン回転数センサ6によってエンジン5の回転数が一定の回転数に達したことが検出されて一定時間が経過するまで、遅延される。
【0030】
次に、図3に示すタイミングチャートを参照して、第2の実施の形態において、アイドリングストップ制御手段によってエンジン5が再始動される場合に、コントローラ1によって行われるアスファルトフィニッシャの制御動作について説明する。
【0031】
同図(a)はコントローラ1が検出する操作レバー2のレバー操作信号、同図(b)はエンジン回転数センサ6からコントローラ1へ出力されるエンジン回転数信号、同図(c)は傾転レギュレータ8aへ出力される動作指令信号を表した図であり、各横軸は時間を表している。
【0032】
アイドリングストップ制御手段によってエンジン5が停止させられた状態において、オペレータが操作レバー2の操作を行うと、操作レバー2から出力された操作信号がコントローラ1に入力され、同図(a)に示すように、レバー操作信号が時刻tにOFFからONに切り替わるのが、コントローラ1によって検出される。コントローラ1は、このレバー操作信号を検出すると、セルモータへエンジンセルモータ駆動信号を出力させ、エンジン5を再始動させる。エンジン回転数センサ6は、再始動したエンジン5の回転数を検出しており、検出した同図(b)に示すエンジン回転数信号をコントローラ1へ出力する。
【0033】
エンジン回転数信号は、同図(b)に示すように、時刻tから一定時間Tが経過した時刻tにおいて、一定の回転数、すなわち定格またはアイドリング回転数に達する。コントローラ1は、エンジン5の回転数が一定の回転数に達したことを検出すると、同図(c)に示すように、時刻tにおいて動作指令信号をOFFからONに切り替える。この動作指令信号の切り替えにより、操作レバー2の操作に応じて電気指令可変油圧ポンプ8bの傾斜角変更装置を構成するシリンダへ供給される圧油の流量が制御され、アクチュエータ10の1つであるクローラ走行油圧モータが駆動される。
【0034】
なお、図3においても第1の実施の形態の図2と同様、操作レバー2が操作された場合を説明したが、操作スイッチ3が操作された場合でも、同様のタイミングでエンジン回転数信号および動作指令信号が出力される。
【0035】
本実施形態では、上述したように、エンジン回転数センサ6で検出されるエンジン5の回転数が一定の回転数に達したことがコントローラ1で検出されて一定時間が経過した時刻tに、アクチュエータ9,10を駆動する負荷がエンジン5に発生する。このため、エンジン5の再始動時におけるその回転数が安定しない時刻t〜t時に、アクチュエータ9,10を駆動する負荷がエンジン5に掛からなくなり、この結果、エンジン5から排出される排出ガスの浄化度は悪化しなくなる。
【産業上の利用可能性】
【0036】
上記の各実施の形態においては、本発明による建設機械をクローラ式のアスファルトフィニッシャに適用した場合について説明したが、操作部の操作が所定時間検出されないとエンジンのアイドリングを停止させるアイドリングストップ制御手段を備えた、油圧ショベルといった他の建設機械に本発明を適用することも可能である。このような建設機械に本発明を適用した場合においても、上記各実施の形態と同様な作用効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の第1および第2の実施の形態によるアスファルトフィニッシャの機器構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における各信号を示したもので、(a)はコントローラが検出する操作レバーのレバー操作信号、同図(b)はセルモータへ出力されるエンジンセルモータ駆動信号、同図(c)は傾転レギュレータへ出力される動作指令信号である。
【図3】本発明の第2の実施の形態における各信号を示したもので、(a)はコントローラが検出する操作レバーのレバー操作信号、同図(b)はエンジン回転数センサからコントローラへ出力されるエンジン回転数信号、同図(c)は傾転レギュレータへ出力される動作指令信号である。
【符号の説明】
【0038】
1…コントローラ
2…操作レバー
3…操作スイッチ
4…ECM
5…エンジン
6…エンジン回転数センサ
7…電磁比例弁
8a…傾転レギュレータ
8b…電気指令可変油圧ポンプ
9,10…アクチュエータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクチュエータを操作する操作部と、
この操作部の操作に応じて前記アクチュエータの動作指令を出力する動作指令出力手段と、
バッテリーから供給される電力を使用して前記アクチュエータに供給される圧油の流量を前記動作指令に従って制御する流量制御手段と、
前記操作部の操作の有無を検出する操作検出手段と、
この操作検出手段によって前記操作部の操作が所定時間検出されないとエンジンのアイドリングを停止させるアイドリングストップ制御手段とを備えた建設機械において、
前記操作検出手段によって前記操作部の操作が検出されて前記アイドリングストップ制御手段によってエンジンが再始動される場合に、前記動作指令出力手段による前記動作指令の出力を、前記操作検出手段によって前記操作部の操作が検出されてから一定時間経過するまで遅延させる動作指令出力遅延手段を備えていることを特徴とする建設機械。
【請求項2】
バッテリーから供給される電力を使用してエンジンを始動させる始動手段を備え、
前記動作指令出力遅延手段は、前記始動手段によってエンジンが始動させられて前記一定時間が経過するまで、前記動作指令出力手段による前記動作指令の出力を遅延させることを特徴とする請求項1に記載の建設機械。
【請求項3】
エンジンの回転数を検出する回転数検出手段を備え、
前記動作指令出力遅延手段は、前記回転数検出手段によってエンジンの回転数が一定の回転数に達したことが検出されて前記一定時間が経過するまで、前記動作指令出力手段による前記動作指令の出力を遅延させることを特徴とする請求項1に記載の建設機械。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−84475(P2010−84475A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−256937(P2008−256937)
【出願日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【出願人】(502246528)住友建機株式会社 (346)
【Fターム(参考)】