説明

弦楽器用の装置

互いに距離を置いてフレット板の長さ方向に沿って並べられフレット板を横切るように延在する複数のフレットを具えた楽器に用いられる装置である。フレット板の上には、フレット板に沿って前記フレットの上をフレットに直交する方向に延在し、音を生成する振動を発生するよう長さ方向にテンションをかけられた弦(8)が設けられ、弦の振動部分の長さは、弦を選択可能なフレットに押し付けることによるピッチの変化に応じて変化する。
少なくともフレットのいくつかは、少なくとも1本の弦(8)の下に配置されフレット直線部分(18)を具え、このフレット直線部分は、同じフレットにある他のフレット部分に対して弦の長さ方向にずれている。この装置の製造方法において、正しい調音のため、弦(8)とフレットとの接触点に対するフレット板上の位置に対応する値が測定され、それに基づいて、フレット板上の接触点に対する先に決定された測定値で、対応するフレット溝がフレット板を横切る方向に個別に彫られ、そのあと、比較的柔らかい材料よりなる元型材料が溝に押し込まれ、対応するフレット元型が作られる。このフレット元型の周囲に鋳型が形成され、それに基づいて、鋳型の中でフレットが鋳造されるが、このフレットは、このあと、フレット溝に挿入される。金属ガラス材料よりなる楽器の弦についても記載されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、互いに距離を置いてフレット板の長さ方向に沿って並べられフレット板を横切るように延在する複数のフレットを具えた楽器に用いられる装置に関する。フレット板の上には、フレット板に沿って前記フレットの上をフレットに直交する方向に延在し、音を生成する振動を発生するよう長さ方向にテンションをかけられた弦が設けられ、弦の振動部分の長さは、弦を選択可能なフレットに押し付けることによるピッチの変化に応じて変化する。本発明は、そのような装置の製造方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
上に述べたタイプの弦楽器において、フレット板の別々の部分に対して正確に調音することが難しいという問題がある。これに対して、例えばギターのフレット板についてフレットを増やすことによって調音を改善することは可能である。しかしながら、このような解決方法は、新しい演奏テクニックを、手間を掛けて獲得することが必要となり、これは、ミュージシャンにとって魅力的なものとはならないであろう。
【0003】
上記に記したタイプの楽器について音の間隔に関する調音を改良する他の方法は、米国特許5,760,322号公報、スエーデン特許522,974号公報に記載されているように、フレット板を横切るフレットを曲線形状にした楽器をデザインすることである。米国特許5,760,322号公報には、各弦の下に配置されて楽器のヘッドに向くように曲げられた2本のフレットをデザインすることによって、2つの音が調音される弦楽器が記載さていて、このように2つの音を下げることができる。このことは、ある間隔(よって、あるコード)については、調音の改善をもたらすであろう。しかし、同じ音を用いた他の近い間隔(よって、他のコード)については、調音は悪化する。このように、例えばギターについての、同じ音が楽器の異なる弦の異なる場所で出せると言う事実に関連する他の調音問題についてはこの技術では解決されない。
【0004】
例えばギターの演奏中、ミュージシャンが、1本の弦もしくは複数のの弦をフレット板に押し付けるとき、彼らはほとんどいつも、いくらかなりとも弦を横方向にずらす。上記の文献に従う従来の技術においては、フレットの上に位置する弦の静止点を中心にしてフレットが曲げられカーブされており、弦の接触点のフレット上のずれは、ピッチの大幅な変化を招き、不純な音を出させる結果となってしまう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、このような問題を解消することにある。
【0006】
この目的は、上記に記載されたタイプの装置に請求項1に記載の特徴を導入することによって達成することができる。
【0007】
弦の下に置かれ、同じフレットの他の部分と弦の長さ方向にずれて配置されたフレット直線部分を有するフレットをデザインすることによって、弦をフレット直線部分に押し付けて出された音を実際的に変化させることなく同時に音の間隔を調整することが可能となる。言い換えれば、仮に、演奏中、弦の、フレット部分との接触点が横方向にずれたとしても、ピッチの変化を最低に抑えることができる。
【0008】
本発明に係る装置の有利な実施形態によれば、静止位置にある弦が実質的にフレット直線部分の中心の上に位置するように、フレット直線部分とこれに関係する弦とは互いに中心が合わせられ、フレット直線部分は、弦の静止位置の各側に好ましくは隣接する弦との間の間隔の中央まで延在している。このように、弦のフレット直線部分との接触点がフレット直線部分に沿うどちらの側に少しずれたとしても、音のピッチの変化を実質的には全く生じなくなり、また、フレット直線部分を隣接する弦との間の間隔の中央まで実質的に延在させることにより、音のピッチを保持した条件下での弦の接触点の最大のずれ量を許容するデザインを実現することができる。
【0009】
本発明に従う更なる有利な実施形態によれば、各フレットは、その上に配置された弦の下でセンタリングされたフレット直線部分を含んでいる。このことによって、全フレット板にわたって全ての音に対する音ピッチの調整を必要に応じて行うことができ、そして、この調整を、音を下げるもしくは上げることによって行うことができる。
【0010】
本発明は、上記に記載された装置を含む、ギター、マンドリン、マンドラ、バンジョー、バスあるいは同様の楽器用のネックに用いられるフレット板、また、ネックおよびそのようなネックを含む弦楽器にも関係する。接着されたネックを有する楽器において、フレット板はカッターでネックからフレット板を取り除き、そこに新しいフレット板を接着することによって交換することができる。従来の上記に記載されたタイプの弦楽器に着けられているネックを、本発明に係るネックに取り替えることは、通常は、比較的簡単な作業であり、取り替えることによって極めて改良された音調の楽器に生まれ変わるであろう。
【0011】
本発明に係る装置のさらに他の実施形態によれば、フレットは、オクターブ内に19音を有するよう、さらに好ましくは、オクターブ内に31音を有するよう構成されている。オクターブ内に19音を有するということは、調音において、オクターブ内に12音しかもたない現在一般的に用いられている平均律に比べて、大きく改良されたことを表している。オクターブ内に31音を有する場合には、調音と、演奏可能性との完全な両立を実現させることができる。
【0012】
本発明は、上記の発明に従う装置の製造のための、請求項13に記載の方法をも含んでいる。本発明に従う方法の有利な実施形態によれば、フレットは、CuNiよりなる。これは、低い摩擦係数を有する比較的硬い合金であり、このことは、材料、したがって、フレットは、摩耗の進行が遅いという結果をもたらしている。
【0013】
本発明は、金属ガラスよりなる弦楽器用弦にも関係する。このような弦は、非常に長い持続性を有し、そしてこの材料のユニークな、強度と柔軟性の組み合わせによって、これらの弦は、極めて高い耐久性と調音特性とを発揮する。
【0014】
本発明の弦の実施形態によれば、コアは丸い、もしくは6角形の断面を有する。6角形の断面は、巻弦については特に好ましく、これは、滑るという危険性なしに、巻付けがコア上できっちり行われること、そして、コアが、巻付け状態をより効率よく保持するからである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明をより詳しく説明するため、本発明の選ばれた実施形態について、以下に、添付の図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明に従う装置を有する、ギターの形状をした弦楽器の例の概略正面図であり、そして、図2は、ここに記載されたタイプの弦楽器用の、本発明に従う装置を有するネックの、ヘッド(ペグヘッド)に近い部分を拡大して示す。
【0016】
図1は、本発明に従う装置を具えた弦楽器の、ギターの形状をしたものの場合の例を示す。この楽器は、ボディ2と、ペグヘッドを有する細長いネック4とを具える。弦8は、チューニングペグ10からネック4の表面上を長さ方向に沿ってボディ2上のブリッジ12にある弦固定部11に至るまで間でテンションが付与されている。
【0017】
ネック4は、その上部がナット16で終端するフレット板で構成されており、弦8はナット16を超えて延在する。フレット板にはそれを横切るフレット14が設けられ、フレット14は、演奏者の指によって弦8が押し付けられたフレット14と、ブリッジ12との間の弦8の振動部分の長さを規定する。
【0018】
楽器は、チューニングペグ10で弦8のテンションを上げたり下げたりすることにより調整される。
【0019】
オクターブを12の等しい半音に分割する西洋音楽において一般的に用いられる平均律は、妥協の産物であり、不純な音調をもたらす。この不便さを低減する1つの方法は、フレット14を適度に曲げることである。フレット14は、例えば、楽器の全部の3分の1の音が純音になるように曲げることができる。
【0020】
本発明に従う装置でもって、全フレット14は、図2に示すように、各フレットの、弦8によって横切られる部分に含まれるフレット直線部分18を具える。これらのフレット直線部分18は、フレット板の長さ方向に対して直角に延び、静止位置にある弦8がフレット直線部分18の中央に来るよう、各弦8のそれぞれの静止位置に関して真ん中に配置されている。フレット直線部分18は、可能な限り、すぐ隣の弦8に属するフレット直線部分と干渉することなく、弦8の静止位置の両側に少なくとも数ミリメートル延在するのが好ましい。したがって、フレット直線部分18は、隣接する弦8との間隔の実質的に中心まで延在させるのが最適である。
【0021】
弦8が演奏者の指によって操作されて演奏されている間、弦8が、フレット直線部分18の中心に真っ直ぐ押し付けられることは極めて希であって、コード演奏のときでもメロディ演奏のときでもある程度はいつも横にずれている。もし、フレット14が、弦8の真下で弓なりになっていたら、どんな小さな横方向のずれであっても、それは不必要に大きな煩わしいピッチの変化を招きその結果、音調の劣化をもたらす。この問題は、フレット14のフレット直線部部18を、弦8の下の領域に配置することによってなくすことができ、前記領域においては、フレット直線部分18が、正しい音調を得るために隣接するフレット直線部分18との関係で普通ずらされる。
【0022】
各フレット14内にあるフレット直線部分18は、弦8同士の間に位置する曲線遷移部分20を介して互いに接続され、このことによって、図2に示すように連続なフレット14を実現することができる。
【0023】
あるいはその代わりに、1本のフレットを互いに離れたフレット直線部分18で構成することもでき、フレット直線部分18は各弦に対して1つ、フレット板の長さ方向に沿って配置され、それらの間にはそれらを繋ぐフレット部分はなく、フレットは、フレット板を横切る方向には連続していないようにすることもできる。
【0024】
本発明に従う装置は、上記に記載したタイプの弦楽器用のネックの取替用に有利に用いることができる。少なくともあるタイプの弦楽器について、ネックの取り替えは比較的簡単な作業で済む。このようにこの発明を、かなり単純な方法、したがって低価格で、既存の楽器に対しても用いることが可能となった。
【0025】
弦楽器に特殊な音調を適用する際、最適な調音の可能性を得るために、普通はフレット板上の全ての音が正しく調整されなければならない。本発明に従う装置の製造方法は、したがって、フレット板上の全ての音位置にある音が、好ましくはマイクロフォンによって、モニターされ、周波数が測定されることを必要とする。このことは、周波数カウンターやストロボチューナのような、精度の高い測定器が必要となる。耳によるモニタリングももちろん可能である。
【0026】
フレット板のピッチ測定のあと、例えばナットのような適当な参照ポイントからの距離測定によって、フレット板上のすべての音位置に対する座標位置が決められる。この測定のため、フレット板に沿って弦の下を正しい音が得られるまで移動することのできるミニチュアフレットが用いられ、ミニチュアフレットと参照ポイントまでの距離が測定される。音位置の配置についての純粋に数学的な計算は、弦の振動に影響を与える、異なる弦部分における質量、重量、剛性等の動的特性を考慮したものではないため、このような所謂動的な調音が必要であることが分かってきた。
【0027】
所謂金属ガラス材料あるいは金属ガラス合金よりなる弦はこの点において明かな利点を有していることが示されてきた。
【0028】
金属ガラス合金は、いくつかの異なるタイプとして存在する。金属ガラス合金は、例えば、鉄、タンタル、ボロンのような、サイズが大幅に異なる原子を有する少なくとも3つの元素よりなっている。さらに、材料が固化するとき、これらの原子は結晶構造において配向せず、例えばガラスの状態に似て溶融物全体に広がるカオス状態として存在する。これらの弦は、強度と柔軟性とのユニークな組み合わせを示す。その結果、弦の振動の第1の最外のノード点における弦の振動は押し下げられたフレット位置に近づき、そして、弦の他の最外のノード点は弦のブリッジサドルのブレークポイントに近づく。このように、通常の金属の弦の特徴である、剛性に対する音位置の補償の必要性が低減し、しかして、純粋な間隔を達成するための音位置の調整は、使われているそのときの音調に対してピッチの調整に限定することができる。
【0029】
金属ガラスは、巻弦、非巻弦の両方を作る際に用いることができる。金属ガラスの巻弦の直径は0.5mm以上の範囲で変化することができる。巻弦は、金属ガラスからなる丸いまたは六角形の断面を有するコアワイヤを具える。このコアワイヤは、それよりも細い金属ガラスのワイヤ、もしくは、例えば青銅のような現在適切に使われている他のワイヤで外側を巻かれている。
【0030】
丸い金属ガラスの非巻弦としては直径が0.1mm〜0.5mmの細い弦が好ましく用いられる。
【0031】
金属ガラス弦の他の利点は、従来の結晶原子構造を有する材料よりなる従来の弦に比べたときこの材料が低エネルギー損失であることによるその長い持続時間である。長い持続性は、本発明に係る装置を有する楽器を動的に調音する際に、特に望ましい。コードを演奏した後の長期の持続性は、演奏者と聞き手とに、上記に述べた発明によって可能にされた動的な調音の利点を感じるよりよい機会を与えることができる。
【0032】
全フレット板のすべての音位置は、提案された音律に対して正しい結果を出すためには動的調音に含まれねばならない。このように、本発明に係る装置のすべてのフレットは、全ての音位置にある、言い換えれば全ての弦に対応する、フレット直線部分よりできている。音位置、すなわち、フレット直線部分の相対位置は、音を下げるためのナットに向かう方向、および、音を上げるためのブリッジに向かう反対方向の両方の要求に応じて調整される。
【0033】
フレット直線部分の移動量は、通常、楽器のヘッドに近い位置で最も大きく、共通に用いられるスケールで数ミリメートル、最大で20mm程度である。また、移動量の大きさは使われる音律、上記に説明したような弦のタイプ、そして、楽器のブリッジにもっとも近いフレットからの弦の長さに依存する。
【0034】
上記に説明したようにして音位置の座標が決定されたあと、これらの座標値はCNC彫刻機、または、デザインされた溝に対する適切な精度を得るため、ギターのフレット板を横切る各溝に対して132の測定値が用いられる。
【0035】
フレットを製造するためには、彫られたフレット溝に押し込まれる、例えば銀のような比較的柔らかい材料よりなる型素材を用いて各フレットの元型が作られる。材料は、それがデザインされた溝に倣い正確にその形を反映するためには、比較的柔らかいことが重要である。
【0036】
このようにして作られたフレットの元型は、このあと、フレットの溝から取り出され、そして、元型の周り鋳型が作られる。その後、より硬い材料、好ましくは、シリコン青銅よりなる材料をこれらの鋳型の中に鋳込んでフレットが鋳造され、フレット板のそれぞれの溝に挿入される。これに使われているシリコン青銅材料は、広く使われている銅/ニッケルのフレットに対する弦の摩擦係数よりも低い、対弦摩擦係数を有している点で有利であり、このことは、弦とフレットとの両方に対して摩耗を減少させる。この提案されたシリコン青銅材料は、また、ニッケルアレルギーで苦しんでいる人にとっても好ましい。
【0037】
フレットを鋳造するのに好ましい他の有利な材料は上記に記載した金属ガラス材料である。これらの材料は、材料のエネルギー損失が極めて小さいため、優れた音伝達特性を示し、このことによって、弦の振動が楽器本体に伝達される振動を通過させる全ての楽器部分に実際に有利に用いることができる。
【0038】
上記に記載した製造方法を用いて、修理の状況において、フレットをフレット板上で交換することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明に係る装置を有する、ギターの形状をした弦楽器の例を模式的に示す正面図である。
【図2】弦楽器用の、本発明に従う装置を有するネックの、ヘッドに近い部分を拡大して示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに距離を置いて並べられフレット板を横切るように延在する複数のフレット(14)と、フレット板に沿って前記フレットの上をフレットに直交する方向に延在し、音を生成する振動を発生するよう長さ方向にテンションをかけられた弦とを有するフレット板を具え、弦を選択可能なフレットに押し付けることによるピッチの変化に応じて弦の振動部分の長さが変化するように構成された弦楽器用の装置において、
各フレット(14)は、フレット直線部分(18)を具え、このフレット直線部分は、その上に位置する弦(8)の下に配置され、各フレットに対して音の間隔を個別に修正できるよう、同じフレットにある他のフレット部分に対して弦の長さ方向にずれていることを特徴とする弦楽器用装置。
【請求項2】
フレット直線部分(18)と、対応する弦(8)とは、静止位置にある弦が実質的にフレット直線部分の中心を通って延びるよう相互にセンターに配置されていることを特徴とする請求項1に記載の弦楽器用装置。
【請求項3】
前記フレット直線部分(18)は、前記ストリング(8)の静止位置の両側に数ミリメートルの距離だけ延在していることを特徴とする請求項2に記載の弦楽器用装置。
【請求項4】
前記フレット直線部分(18)は、前記ストリング(8)の静止位置の両側に、隣接する弦との隙間の実質的中央まで延在していることを特徴とする請求項2もしくは3に記載の弦楽器用装置。
【請求項5】
前記ずれて配置されたフレット直線部分(18)の各は、フレット(14)内で遷移部分(20)によって互いに連結され、前記遷移部分(20)は、弦(8)同士の間の隙間部分において、隣接するフレット直線部分に繋がるようカーブしていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の弦楽器用装置。
【請求項6】
互いに離隔した、弦の下の中央位置に配置されたフレット直線部分よりなっていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の弦楽器用装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の装置を含むことを特徴とする、ギター、マンドリン、マンドラ、バンジョー、バスあるいは同様の楽器用のフレット板。
【請求項8】
請求項7に記載のフレット板を含むことを特徴とする、ギター、マンドリン、マンドラ、バンジョー、バスあるいは同様の楽器用のネック。
【請求項9】
請求項8に記載のネック(4)を含むことを特徴とする弦楽器。
【請求項10】
請求項9に記載の楽器であって、すべての3度の音が純音となることを特徴とする楽器。
【請求項11】
オクターブ内に19の音を設けることが可能なようにフレット(14)が配設されていることを特徴とする請求項9に記載の楽器。
【請求項12】
オクターブ内に31の音を設けることが可能なようにフレット(14)が配設されていることを特徴とする請求項9に記載の楽器。
【請求項13】
請求項1〜6のいずれかの装置を製造する方法であって、全ての音に関する正確な調音について、弦(8)とフレット(14)との接触点のフレット板上の位置を表す値を測定し、フレット板上の前記接触点の位置を表す前記測定数値を決定することによって、対応するフレットの溝を、フレット板を横切って1つ1つフライス加工し、その後、比較的柔らかい材料よりなる型素材を前記溝に押し込んでこれに対応する形状を有する元型を作成して、この元型の周りに鋳型を製作し、その後、この鋳型内でフレットを型成形し、これらのフレットをそれぞれのフレット溝に差し込む弦楽器用装置の製造方法。
【請求項14】
前記型素材が銀よりなることを特徴とする請求項13に記載の弦楽器用装置の製造方法。
【請求項15】
フレット(14)がシリコン青銅を型成形してできていることを特徴とする請求項13もしくは14に記載の弦楽器用装置の製造方法。
【請求項16】
フレット(14)が金属ガラス材料を型成形してできていることを特徴とする請求項13もしくは14に記載の弦楽器用装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2009−532737(P2009−532737A)
【公表日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−504163(P2009−504163)
【出願日】平成19年4月2日(2007.4.2)
【国際出願番号】PCT/SE2007/050205
【国際公開番号】WO2007/114782
【国際公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【出願人】(508298400)
【Fターム(参考)】