説明

弦楽器用糸巻装置

【課題】 本体にガイド筒を一体的に形成していない糸巻装置において、巻取軸の中心をヘッドの孔の中心に一致させることができ、バックラッシュや部品の早期摩耗を防止する。
【解決手段】 糸巻装置1では、巻取軸45に貫通されるとともに弦楽器のヘッド200の孔200aに嵌合するリング状のガイド部材60を、本体10に対して巻取軸45の軸線方向に差し込んで固定している。これにより、巻取軸45の中心が孔200aの中心に一致し、巻取軸45のガイドブッシュ65への接触が防止される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ギターなどの弦楽器の糸巻装置に係り、特に、巻取軸の中心をヘッドの孔の中心に一致させる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ギターなどの弦楽器は、弦のチューニングを行うための糸巻装置を備えている。糸巻装置は、図11に示すように、本体110と、この本体110に回転自在に支持されたウォームギヤ120と、ウォームギヤ120の一端部に固定された摘み130と、本体110に回転自在に支持された巻取軸140と、この巻取軸140の端部に接続されるとともにウォームギヤ120に噛み合うウォームホイール150とを備えている。
【0003】
このような糸巻装置100は、巻取軸140を弦楽器のヘッド200に形成された孔200aを貫通させて巻取軸140の巻取面141を孔200aから突出させるとともに、本体110をビス(図示略)によって弦楽器のヘッド200の下面に固定することにより、弦楽器のヘッド200に取り付けられる。そして、巻取軸140に弦を巻き、摘み130を回転させて弦を巻き取ったり巻き解いたりすることによって、チューニングを行うようになっている。ここで、図示は省略するが、ヘッド200の上面から孔200aにガイドブッシュが嵌合され、ガイドブッシュの先端の小径部外周に形成されたネジがガイド筒110aの内周に螺合される。これにより、巻取軸140は、本体110とガイドブッシュによって回転自在に支持されるとともに、本体110はヘッド200に固定される。
【0004】
上記糸巻装置100の本体110は、ガイド筒110aが例えばダイキャストで一体的に成形されたものであり、ガイド筒110aをヘッド200の孔200aに嵌合させることにより、巻取軸140の中心は孔200aの中心に一致する。このような糸巻装置としては、例えば特許文献1に開示されたものがある。
【0005】
【特許文献1】特開昭59−184395号公報(要約、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、糸巻装置には、上記のように本体がダイキャストで製造されたものの他に、金属板をプレス成形して本体を構成したガイド筒の無いヴィンテージタイプのものも広く普及している。このような糸巻装置をヘッドに組み付けるに際しては、先ず、ヘッドの上面側から孔にガイドブッシュを圧入する。次いで、糸巻装置の巻取軸をヘッドの下面側から孔に挿入してガイドブッシュの内側に嵌合させる。次に、本体に形成された取付孔にビスを通してヘッドに形成した孔にねじ込み、本体をヘッドに取り付ける。ところが、巻取軸とガイドブッシュにはクリアランスがあるため、巻取軸をガイドブッシュの中心に位置合わせするには、作業者の勘に頼るところが大きい。また、糸巻装置の本体に形成した取付孔とビスにはクリアランスがあるため、本体のヘッドに対する取付位置がずれることがある。さらに、ヘッドに形成された孔にビスをねじ込む際に、ビスが真っ直ぐに挿入されないことがある。このように、糸巻装置をヘッドに取り付ける作業には、本体の位置ずれを起こす要因が多く存在し、その結果、糸巻装置の中心とガイドブッシュの中心とが一致せず、巻取軸がガイドブッシュの内壁と接触した状態で配置される。
【0007】
本出願人が先に提案した糸巻装置(WO02/091350A1、PCT/JP01/03798)では、ウォームホイールが弦の張力によって回転させられるように構成することにより、その歯面の一方が常にウォームギヤの一方の歯面に接触する。したがって、この糸巻装置では、バックラッシュによる遊びが無いために摘みの回転に対してウォームホイールが正確に追従し、チューニングを正確かつ容易に行うことができる。ところが、上記のように巻取軸がイドブッシュの内壁と接触した状態で配置されると、巻取軸の回転摩擦抵抗が大きくて弦の張力ではウォームホイールが回転し得なくなり、バックラッシュがウォームホイールの回転の遊びとなってしまう。さらに、ウオームホイールとウオームギヤが接触する歯面に不自然な力が作用し、これら部品が早期に摩耗してしまう。
【0008】
したがって、本発明は、本体にガイド筒を一体的に形成していない糸巻装置において、巻取軸の中心をヘッドの孔の中心に一致させることができ、よって、バックラッシュや部品の早期摩耗を防止することができる弦楽器用糸巻装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の弦楽器用糸巻装置は、弦楽器のヘッドに取り付けられる本体と、この本体に回転自在に設けられ、一端部に摘みを有するウォームギヤと、本体に回転自在に支持されてウォームギヤに噛み合うウォームホイールと、このウォームホイールに接続されるとともに、本体をヘッドに取り付けた状態でヘッドに形成された孔に挿通される巻取軸とを備えた弦楽器用糸巻装置において、巻取軸に貫通されるとともに、ヘッドの孔に嵌合するリング状のガイド部材を本体に対して巻取軸の軸線方向に差し込んで固定したことを特徴としている。
【0010】
本発明の弦楽器用糸巻装置では、巻取軸に貫通されるとともに弦楽器のヘッドの孔に嵌合するリング状のガイド部材を、本体に対して巻取軸の軸線方向に差し込んで固定しているから、糸巻装置をヘッドに取り付ける際に、ヘッドに形成した孔にガイド部材を嵌合させることにより、巻取軸の中心を孔の中心に一致させることができる。したがって、ヘッドの孔に表側から挿入したガイドブッシュの中心と巻取軸の中心とが一致し、巻取軸のガイドブッシュとの接触を防止することができる。これにより、ウォームホイールをスムーズに回転させることができるので、バックラッシュや部品の早期摩耗を防止することができる。
【0011】
ここで、ガイド部材の本体への取付手段としては種々の構成を採用することができる。たとえば、本体は、ガイド部材の端面と重複するように円周方向に沿って配置された複数の差込み孔を備えることができ、ガイド部材は差込み孔に挿入される突起を有することができる。この場合において、突起を差込み孔に圧入するように構成すると組み立てが簡単である。
【0012】
ガイド部材は、金属で構成することもできる。その場合には、突起を差込み孔から突出させて本体にかしめ固定することができる。しかしながら、かしめ固定では、ガイド部材と本体との間に隙間が生じ易く、ガイド部材が本体に対して動いてしまう。その結果、演奏中にガイド部材が共振して倍音のノイズが発生する。したがって、ガイド部材をプラスチック材料で構成し、突起を差込み孔から突出させて熱で溶融することにより差込み孔の開口部に固定することが望ましい。このような固定方法では、ガイド部材と本体とのに隙間ができ難く、ガイド部材の共振によるノイズの発生を防止することができる。また、ガイド部材が本体から離脱することも考えられる。この場合、リング部材が金属製であれば、ガイド部材が孔の内壁とぶつかって大きな音が発生するが、プラスチック製であれば音が小さい。
【0013】
突起は、半径方向外側に向けて突出する肉厚部を備えていることが望ましい。リング部材の肉厚が薄い場合には、狭い差込み孔をプレス成形することが困難となる。突起に肉厚部を設けることにより、差込み孔の幅を広くしてプレス成形を容易にすることができる。また、突起を差込み孔から突出させて熱で溶融する場合には、その突出量を少なくして溶融工程を簡略化することができる。
【0014】
ガイド部材を本体に取り付ける他の構成としては、突起に半径方向外側に向けて突出するフック部を備えることができる。この場合、フック部は、突起が内側へ弾性変形しつつ差込み孔に挿入されることにより、弾性復帰して差込み孔の縁部に係合する。このような態様では、ガイド部材の本体への取付けをワンタッチで簡単に行うことができる。なお、この態様においても、突起の突出部を熱で溶融して差込み孔の開口部に固定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
1.第1実施形態
本発明の第1実施形態について図1〜図5を参照して説明する。図1〜図3は本発明の第1実施形態の糸巻装置1の概略構成を表すものであり、図1は糸巻装置1が弦楽器のヘッド200に取り付られた状態をヘッド200の側方から見た側面図、図2はその断面図、図3は図2と直交する断面図である。まず、糸巻装置1の全体構成の概略について説明する。図中符号10は糸巻き装置1の本体であり、符号20はカバーである。カバー20と本体10との間には、ウオームギヤ30が回転自在に支持されている。ウォームギヤ30には、それを回転させるための摘み35(図3参照)が取り付けられている。また、ウオームギヤ30には、ウオームホイール40が噛み合わされている。弦楽器のヘッド200の孔200aには、巻取軸45が貫通させられ、巻取軸45の下端部はウォームホイール40に取り付けられている。
【0016】
次に、糸巻装置1の各部について詳細に説明する。図4(A),(B)は本体10の平面図(A)と断面図(B)であり、本体10は、鋼板等の金属板をプレス成形して構成されたもので、その全周の縁部が折曲げ形成されることにより、取付状態においてヘッド200との間に空間が形成されるようになっている。本体10の中央部には支持孔11が形成され、支持孔11には、巻取軸45の下端部が回転自在に支持されている。支持孔11の周囲には、複数(本実施形態では3つ)の差込み孔12が円周方向に等間隔に形成されている。本体10の両端部には、取付孔13が形成され、取付孔13の内側にはカバー取付孔14が形成されている。
【0017】
本体10は、取付孔13に挿通したビス(図示略)によりヘッド200に取り付けられている。また、カバー取付孔14には、カバー20に形成された舌片21が挿通され(図2参照)、舌片21を内側へ折り曲げることによってカバー20は本体10にかしめ固定されている。カバー20は、略十字状をなす金属板を折曲げ形成して一面(本体10側を向く面)が開放された箱状なすもので、互いに対向する一対の面には、U字状をなす軸受部22が形成されている。
【0018】
一方、ウォームギヤ30の両端部にはウォーム軸31が形成され、ウォーム軸31の一端部に摘み35が取り付けられている。ウォーム軸31は上記軸受部22に収容されている。ウォーム軸31には、プラスチック製のリング32が嵌合されている。図3に示すように、ウォーム軸31は、カバー20の軸受部22によって下方および左右方向への移動が阻止され、リング32によって上方への移動が阻止されている。これにより、ウォームギヤ30は、移動が阻止された状態でカバー20および本体10によって回転自在に支持されている。
【0019】
巻取軸45の一端部には、鼓状に中央部が縮径した巻取面46が形成されている。巻取面46の中央部には貫通孔47が形成され、そこに弦の端部を挿通して弦を巻き始めるようになっている。巻取軸45の他端部には取付軸48が形成されている。取付軸48は、大径軸部48aと小径軸部48bとからなり、大径軸部48aは、本体10の支持孔11に回転自在に支持されている。また、小径軸部48bは、ウォームホイール40に相対回転しない状態で嵌合され、その下端部にネジ41が螺合されることにより、ウォームホイール40に取り付けられている。なお、図3において符号49は樹脂ワッシャ49aやスプリングワッシャ49b等からなるワッシャ積層体であり、このワッシャ積層体49によって巻取軸45の回転抵抗が低減されている。
【0020】
さて、本実施形態の糸巻装置1には、巻取軸45の中心をヘッド200の孔200aの中心に一致させるためのガイド筒(ガイド部材)60が設けられている。以下、ガイド筒60等の構成について説明する。図5(A)〜(D)はガイド筒60の概略構成を示す。これらの図に示すように、ガイド部材60は略円筒状をなし、プラスチック等の合成樹脂で構成されている。ガイド筒60は、円筒部61を備え、円筒部61の一端面には複数の(この実施形態では3個)突起62が円周方向に等間隔に形成されている。突起62には、半径方向外側に向けて突出する肉厚部62aが形成されている。肉厚部62aには、突起62を差込み孔12に挿入し易くするための傾斜面62bが形成されている。
【0021】
また、円筒部61の底部の突起62どうしの間の領域の1つには切欠63が形成されている。切欠63は、ガイド筒60を本体10に取り付けた状態でカバー取付孔14の一方の側を向いている。これにより、カバー20の舌片21を折り曲げたときに、舌片21がガイド筒60と干渉しないようになっている。
【0022】
上記構成からなるガイド筒60は、図4(C)に示すように、突起62を本体10の差込み孔12に挿入して僅かに突出させ、突出した肉厚部62aを半田コテ等で溶融することで本体10に固定されている。図1に示すように、ガイド筒60はヘッド200の孔200aに嵌合している。これにより、巻取軸45の中心は、孔200aの中心と一致している。また、ヘッド200の上面側では、孔200aにガイドブッシュ65が圧入され、巻取軸45を回転自在に支持している。なお、ガイドブッシュ65の外周にはセレーション66が形成され、その回り止め及び抜け止めとして機能している。
【0023】
上記構成の糸巻装置1をヘッド200に取り付けるには以下の工程を行う。まず、ガイドブッシュ65をヘッド200の上面側から孔200aに圧入する。次に、巻取軸45をヘッド200の下面側から孔200aに挿通し、ガイド筒60を孔200aに嵌合させると同時に巻取軸45をガイドブッシュ65に嵌合させる。次いで、本体10の取付孔13にビスを挿入し、ヘッド200に予め形成しておいた下孔にねじ込む。
【0024】
上記実施形態の糸巻装置1では、ヘッド200の孔200aに嵌合するガイド筒60を本体10に対して巻取軸45の軸線方向に差し込んで固定しているから、糸巻装置1をヘッド200に取り付ける際に、孔200aにガイド筒60を嵌合させることにより、巻取軸45の中心を孔200aの中心に一致させることができる。したがって、ガイドブッシュ65の中心と巻取軸45の中心とが一致し、巻取軸45のガイドブッシュ65への接触を防止することができる。これにより、ウォームホイール40をスムーズに回転させることができるので、バックラッシュや部品の早期摩耗を防止することができる。
【0025】
特に、上記実施形態では、ガイド筒60をプラスチック材料で構成し、突起62を差込み孔12から突出させて熱で溶融することにより本体10に固定しているから、ガイド筒60と本体10とのに隙間ができ難く、ガイド筒60の共振によるノイズの発生を防止することができる。また、ガイド筒60が本体10から離脱した場合であっても、ガイド筒60が孔200aの内壁とぶつかって生じる音を小さくすることができる。また、上記実施形態では、半径方向外側に向けて突出する肉厚部62aを備えているから、差込み孔12の幅を広くしてプレス成形を容易にすることができる。また、突起62を差込み孔12から突出させて熱で溶融するに際しては、肉厚部62aの突出量を少なくして溶融工程を簡略化することができる。
【0026】
2.第2実施形態
図6〜図10を参照して本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態は、糸巻装置の本体のみでウォームギヤの軸受を構成し、カバーを使用しない点で第1実施形態と異なっている。そこで、以下の説明では、第1実施形態と同等の構成要素には同符号を付してその説明を省略する。
【0027】
図において符号70は糸巻装置2の本体であり、図10にその詳細を示す。本体70は、鋼板等の金属板をプレス成形して構成されたもので、その中央部には支持孔71が形成され、支持孔71には、巻取軸45の下端部が回転自在に支持されている。支持孔71の周囲には、複数(本実施形態では3つ)の差込み孔72が円周方向に等間隔に形成されている。本体70の両端部には、取付孔73が形成されている。本体70の両側部はほぼ直角に折り曲げられて軸受部75が形成されている。軸受部75の中央部には、軸受孔76が形成され、軸受孔76には、ウォームギヤ30の両端部に形成されたウォーム軸31が回転自在に支持されている。このような本体70は、取付孔73に挿通したビス(図示略)によりヘッド200に取り付けられている。
【0028】
一方、ウォーム軸31には、フランジ32が形成されている。図8に示すように、フランジ32の外周には、複数の(この実施形態では4つ)切欠33が円周方向に等間隔に形成されている。そして、フランジ32と本体70の軸受部75との間には、樹脂ワッシャ34が介装されている。樹脂ワッシャ34の一面の外周縁部には、複数の(この実施形態では4つ)突起39が形成されている。突起39は、フランジ32の切欠33に嵌合し、これにより、樹脂ワッシャ34はフランジ32とともに回転する。また、ウォーム軸31のフランジ32と反対側の端部には、樹脂ワッシャ36が嵌合され、樹脂ワッシャ36は、プッシュナット37によって軸受部75側へ押圧されている。なお、この実施形態では、ウォームホイール40と本体70との間にも樹脂ワッシャ49aが介装されている。上記第2実施形態の糸巻装置2においても、ガイド筒60は第1実施形態と同じ構成であり、したがって、第2実施形態も第1実施形態と同じ作用および効果を奏する。
【0029】
3.変更例
図4(D)は第1実施形態の変形例を示すものであり、この変形例は第2実施形態にも適用可能である。この図に示すように、ガイド筒60aの突起62の端部には、外側へ向けて突出するフック62cが形成されている。フック62cの外側を向く面は、外側へ向かって下り勾配となる傾斜面に形成されている。一方、本体10aの差込み孔12aは、フック62cを含む突起62が通過できるように第1実施形態のものよりも幅広とされている。
【0030】
上記のような変更例においては、突起62を差込み孔12aに挿入すると、フック62cの傾斜面が差込み孔12aの縁部に押されて突起62が内側へ弾性変形し、差込み孔12a内を通過する。そして、フック62cが差込み孔12aから突出すると、突起62が弾性復帰してフック62cが外側へ突出し、差込み孔12aの縁部に係合する。これにより、ガイド筒60aは、その軸線方向への移動が阻止された状態となる。この変更例では、ガイド筒60aの本体10aへの取付けをワンタッチで簡単に行うことができる。なお、この変更例においても、突起62の突出部を熱で溶融して差込み孔12aの開口部に固定することができる。
【0031】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、ダイキャスト等によって本体にガイド筒が一体成形されるもの以外の全ての糸巻装置に適用可能であり、さらに、アコースティックギター、エレキギター、エレキアコースティックギター、ベースギター、マンドリン、ウクレレなどあらゆる弦楽器に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の第1実施形態の糸巻装置であって、糸巻装置が弦楽器のヘッドに取り付られた状態を表す側面図である。
【図2】図1に示す糸巻装置の断面図である。
【図3】図2に示す糸巻装置の図2と直交する断面図である。
【図4】糸巻装置の本体を示す図であって、(A)は平面図、(B)は(A)のB−B線断面図、(C)は(B)に示す本体にガイド筒を装着した状態を示す断面図、(D)は(B)の変更例を示す断面図である。
【図5】ガイド部材を示す図であって、(A)は裏面図、(B)は平面図、(C)は(A)の矢印C方向矢視、(D)は(A)のD−D線断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態の糸巻装置であって、糸巻装置が弦楽器のヘッドに取り付られた状態を表す側面図である。
【図7】第2実施形態の糸巻装置の裏面図である。
【図8】図7の矢印VIII方向矢視である。
【図9】第2実施形態の糸巻装置の断面図である。
【図10】第2実施形態における本体を示す図であって、(A)は裏面図、(B)は(A)の矢印B方向矢視、(C)は(B)の矢印C方向矢視である。
【図11】従来の糸巻装置を示す断面図である。
【符号の説明】
【0033】
1…糸巻装置、10…本体、12…差込み孔、20…カバー、
30…ウォームギヤ、35…摘み、40…ウォームホイール、
45…巻取軸、60…ガイド筒(ガイド部材)、62…突起、
62a…肉厚部、200…ヘッド、200a…孔。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弦楽器のヘッドに取り付けられる本体と、
この本体に回転自在に設けられ、一端部に摘みを有するウォームギヤと、
前記本体に回転自在に支持されて前記ウォームギヤに噛み合うウォームホイールと、
このウォームホイールに接続されるとともに、前記本体をヘッドに取り付けた状態で前記ヘッドに形成された孔に挿通される巻取軸とを備えた弦楽器用糸巻装置において、
前記巻取軸に貫通されるとともに、前記ヘッドの前記孔に嵌合するリング状のガイド部材を前記本体に対して前記巻取軸の軸線方向に差し込んで固定したことを特徴とする弦楽器用糸巻装置。
【請求項2】
前記本体は、前記ガイド部材の端面と重複するように円周方向に沿って配置された複数の差込み孔を備え、前記ガイド部材は前記差込み孔に挿入される突起を有することを特徴とする請求項1に記載の弦楽器用糸巻装置。
【請求項3】
前記ガイド部材および突起は、プラスチック材料からなるとともに、前記突起が前記差込み孔から突出して熱で溶融されることにより、前記差込み孔の開口部に固定されることを特徴とする請求項2に記載の弦楽器用糸巻装置。
【請求項4】
前記突起は、半径方向外側に向けて突出する肉厚部を備えていることを特徴とする請求項2または3に記載の弦楽器用糸巻装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−154435(P2006−154435A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−346229(P2004−346229)
【出願日】平成16年11月30日(2004.11.30)
【出願人】(592201092)後藤ガット有限会社 (4)
【Fターム(参考)】