説明

弱酸性からpH中性であるハロゲン漂白剤含有洗浄組成物のための腐食防止剤系

腐食防止剤系、および活性ハロゲン系の漂白系、および水溶液を含み、特に、金属表面上の組成物の乾燥前に洗浄組成物が処理金属表面から洗い流されない場合に、この組成物が適用された金属表面の腐食を防止するための洗浄組成物が開示される。腐食防止剤は、少なくともアルキルホスホネート化合物およびその塩であり、ここで、アルキル基は6個以上の炭素原子を含む。漂白系は、安定化次亜塩素酸塩溶液、特にN−クロロスルファミン酸塩の混合物などの、次亜ハロゲン酸源または次亜ハロゲン酸イオン源を1種類以上含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、活性ハロゲン系の漂白系を含有する弱酸性からpH中性である水性洗浄剤組成物のための、腐食防止剤系に向けられている。この腐食防止剤系は、少なくともアルキルホスホネート化合物を含む。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
洗浄組成物は、洗浄組成物を保持および/または分配する容器部品、ならびにそのような洗浄組成物の製造に用いられる工業設備に対してだけでなく、洗浄組成物が適用される金属表面に対しても腐食性であり得る。組成物の腐食性は、使用において、適用された表面上での残留時間が長時間にわたる家庭用洗浄製品で特に重要性を持つ。この種の家庭用洗浄製品の例としては、日常的なシャワー/浴槽用洗浄剤であり、このような製品は、水性液体の表面処理剤として適用され、適用された表面上で洗い流されることなく乾燥させられる。一般的に、この種の製品は、次のシャワー/入浴時に表面から洗い流されるまで、処理表面上に数時間または数日間残留する場合がある。シャワーおよび浴槽の囲い部分(enclosure)は、一般に金属製の備品(例えば、蛇口、管差し込み口(spigot)、排水溝、引戸、配管など)を用いて構築されていることから、家庭用洗浄剤によるこのような金属表面の腐食は、製品中に効果的な腐食防止化合物を含めるなどの適切な洗浄剤製剤化学(cleaner formulation chemistry)を用いて回避することが望ましい。
【0003】
ハロゲン系酸化剤を家庭用洗浄剤に含有させることは、製品のより優れた洗浄(漂白)性能および殺菌性能を達成するという観点からは望ましい場合がある一方、そのような製品は、家庭内の多くの金属表面の望ましくない腐食を引き起こし得る。このことは、アルミニウム、真鍮、および銅などの「軟」金属表面に対して特に当てはまり、これらは、家庭用住居で一般的に見ることができる金属である。従って、ハロゲン系酸化(漂白)剤を含有する家庭用洗浄剤のための効果的な腐食防止剤系が求められている。このような腐食防止剤系が、腐食防止剤およびハロゲン系酸化剤の両方を含む洗浄剤組成物に製剤される場合、ハロゲン系酸化剤に対して許容される化学的適合性を示すことも強く望まれている。
【0004】
ハロゲン系酸化(漂白)剤は、多くの様々な個別の化合物として入手可能であり、そのうちの一部は、一般的に洗浄組成物に用いられる。しかし、ハロゲン系酸化剤は、均一な水溶液として製剤した場合、長期間安定である(すなわち、含有される酸化剤が、何ヶ月もの間など長期間にわたって環境条件下にて実質的に分解しない)ものはほとんどない。無機次亜塩素酸塩の強アルカリ性水溶液は長期間安定であるが、反応性も極めて高く、それらが適用された表面に対して化学的な破壊性/腐食性を有する。さらに、これらの溶液は、適用された表面上で洗い流されることなく長期間かけて乾燥させた場合、不快かつ有害な塩素含有ガスを発生する傾向にある。このようなアルカリ性次亜塩素酸塩溶液は、一般的に、損傷されやすい表面があり、換気制御が不十分であり、利用者の防御のレベルが低い家庭(住居)環境において、刺激性であり、ある程度の有害性を持つことは利用者に広く認識されている。対照的に、「安定化次亜塩素酸塩溶液」、すなわち特許文献1および2に記載のN‐クロロスルファミン酸塩の弱酸性からpH中性である水溶液は、長期間安定であり、化学的な反応性が弱くなっており、表面および利用者に対する有害性が実質的に低くなっている。このような安定化次亜塩素酸塩溶液は、アルカリ性次亜塩素酸塩溶液と比べて表面およびヒト組織に対する攻撃性が低いことに加えて、表面上で乾燥させた時の不快な/有害な塩素ガスの発生もない。従って、洗浄効果および安全性の両方に対して高いレベルが求められる場合、洗浄剤を表面処理剤として適用して、洗い流すことなく乾燥させる用途に対して、安定化次亜塩素酸塩含有洗浄組成物を用いることが非常に望ましい。
【0005】
腐食防止の用途では、種々の有機ホスホネート化合物が用いられる。例えば、数多くの官能化アルキルホスホネート化合物が、腐食防止を含む多くの用途に対して、DEQUEST(登録商標)という商品名でSolutia,Inc.(セントルイス,ミズーリ州,米国)より販売されている。活性塩素酸化剤を含有する水溶液用としてSolutia,Inc.によって示されるこのような2種類の化合物は、DEQUEST(登録商標)2010(1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ホスホン酸)およびDEQUEST(登録商標)7000(2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸)、ならびにこれらの中和塩類である。しかし、Solutia,Inc.は、これらの物質は活性塩素化合物の存在下でゆっくり分解されると説明している。アルキル−アミノホスホネートなど、Solutia,Inc.から販売されているその他の官能化アルキルホスホネート腐食防止剤は、活性塩素または活性臭素酸化剤を含む水溶液中で急速に分解され、Solutia,Inc.は、活性ハロゲン酸化剤が関与する用途でのこれらの使用を推奨していない。
【0006】
特許文献3は、炭素数12〜24のアルキルホスホネート類および炭素数9〜18のアルキルベンジルホスホネート類を、アルミニウム、洋銀、およびザマック金属(Zamac metal)を保護するための腐食防止剤として、食器の洗浄など水性洗浄用途に用いられるアルカリ性洗浄剤組成物中で使用することを教示している。しかし、特許文献3で開示されるホスホネート類は、長鎖(炭素数12の、およびそれよりも長い)アルキルホスホネート類に限定されており、活性ハロゲン系酸化剤を含む水性洗浄組成物に含有させることは教示されていない。
【0007】
特許文献4は、金属薄膜、特にアルミニウムの腐食防止のためのアルキルおよびアリールホスホネート類の使用が教示されており、金属表面をホスホン酸溶液で前処理するものである。炭素数10〜14のアルキルホスホネート類が特に効果的であることが明らかにされた。記載されているホスホネート類による腐食防止は、沸騰水中での脱金属化(demetalization)に対して実証されたが、活性ハロゲン系酸化剤を含む水性洗浄組成物に含有させることは教示されていない。
【0008】
pHが8.5〜11のアルカリ性食器洗浄剤組成物のための界面活性剤として、約10〜24個の炭素原子を有する飽和(ランダム)アルキルホスホネート類が特許文献5に開示されており、これは活性塩素漂白剤の発生源を含有する。このアルキルホスホネート類は、選択された脂肪アルコールエトキシレート共界面活性剤と組み合わせて、自動食器洗浄機において優れた汚れの除去を提供すると記載されている。記載されている組成物にアルキルホスホネート化合物を含有させることは、腐食防止ではなく、特に洗浄性としての利点に向けられている。この特許文献5の特許は、その目的のために、発明組成物に不特定の腐食防止剤化合物を含有させることを一般的に開示しているだけである。
【0009】
特許文献6には、水処理用途における鉄および非鉄金属の両方に対する腐食防止剤として、ポリマー性有機ホスホネート類(ポリホスホネート類)の使用が教示されている。特許文献6には、そのような用途は、酸化殺菌剤/漂白剤(塩素、臭素、次亜塩素酸塩、次亜臭素酸塩など)などのその他の水処理剤との組み合わせを含むことができると記載されている。特許文献6の開示は、ポリホスホネート化合物に限定されている。
【0010】
特許文献7および特許文献8は、水の軟化用途のためのアルカリ性洗浄剤組成物中での有機ホスホネート金属封鎖剤の使用を開示しており、ここで、そのような組成物は、水性洗浄組成物として用いられた場合、有機的な汚れの実質的な除去性も提供する。そのような洗浄剤組成物は、活性塩素または活性臭素漂白剤を含む種々のその他の洗浄成分を含有することができる。これらの特許には、種々の官能化有機ホスホネート類が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許第6,162,371号
【特許文献2】米国特許第6,471,974号
【特許文献3】米国特許第3,351,558号
【特許文献4】米国特許第3,630,790号
【特許文献5】米国特許第4,105,573号
【特許文献6】米国特許第6,767,989号
【特許文献7】米国特許第6,831,054号
【特許文献8】米国特許第6,835,706号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
発明の簡単な説明
本発明は、次亜ハロゲン酸源または次亜ハロゲン酸イオン源を1種類以上、水溶液中に含む活性ハロゲン系の漂白系を含有する、弱酸性からpH中性である水性洗浄剤製剤または組成物のための、効果的な腐食防止剤系に関する。好ましい漂白系は、安定化次亜塩素酸塩溶液を含み、より好ましくは、N−ハロスルファメート酸化剤類の混合物を含む。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、弱酸性〜pH中性である水性洗浄剤製剤または組成物のための、少なくともアルキルホスホネート化合物を含む効果的な腐食防止剤系を含み、ここで、この腐食防止剤系は、活性ハロゲン系の漂白系、特には安定化次亜塩素酸塩溶液、より好ましくは、N−クロロスルファメート酸化剤との許容される化学的適合性を示す。
【0014】
腐食防止剤系は、活性ハロゲン系酸化剤、特には、活性塩素および臭素酸化剤を含有する、弱酸性〜pH中性、すなわち、pHが約2〜約8である洗浄剤溶液において用いることを意図している。活性塩素/臭素系酸化剤は、水溶液中において、次亜ハロゲン酸(HOClおよび/もしくはHOBr)源、または次亜ハロゲン酸イオン(OCl-および/もしくはOBr-)源を提供する。本発明の好ましい酸化剤は、活性塩素系酸化剤であり、N−塩素化スルファミン酸および/またはN−塩素化スルファメートアニオンのアルカリ金属塩またはアルカリ土類塩を含む。本発明の特に好ましい形態は、pHが約3〜約7である緩衝水性(液体)組成物であり、安定化次亜塩素酸塩酸化剤を含有し、この安定化次亜塩素酸塩酸化剤は、米国特許第6,162,371号および同第6,471,974号(これらの開示内容は参照により本明細書に組み入れられる)に記載のような、モノ−N−クロロスルファメート塩およびジ−N−クロロスルファメート塩である。
【0015】
安定化次亜塩素酸溶液中に存在する全有効塩素濃度は、約10〜50,000ppmであり、好ましくは、約100〜10,000ppmの範囲内である。「全有効塩素」(TAC)濃度という用語は、溶液1kgに対するCl2のmg数(ppmCl2)という従来の表し方で表される。
【0016】
腐食防止剤は、アルキルホスホネート化合物である。アルキルホスホネート化合物は、式R−P(O)(OH)2により、中性の形で表すことができ、ここで、Rは、6個以上の炭素原子を有する飽和アルキル基である。対応する一価および二価のホスホネートアニオンが好ましい形であり、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属から誘導されるカチオンとの、またはアンモニウムカチオンとの塩として存在する。好ましくは、R基は、炭素数6〜12の直鎖飽和アルキル基である。最も好ましくは、R基は、炭素数8の直鎖アルキル基であり、腐食防止剤は、オクチルホスホネートまたはハイドロジェンオクチルホスホネートのアルカリ金属塩である。
【0017】
より詳細には、本発明のアルキルホスホネート化合物は、以下の式の化合物群を含み:
(I) R−P(O)(OH)2
ここで、RはCn2n+1であり、n≧6であり、好ましくは、Rは、n=6〜12である直鎖アルキル基であり、最も好ましくは、n=8であり;
(II)ハイドロジェンアルキルホスホネートの一価アニオンの塩:
[R−P(O)2(OH)]MX
(III)アルキルホスホネートの二価アニオン塩:
[R−P(O)3]MY
ここで、上記の塩(II)および(III)に関して:Rは、上記の式(I)に関して定義される通りであり、Mはアルカリ金属、アルカリ土類、またはアンモニウムカチオンであり、Na+およびK+が最も好ましく、一価カチオンに対してはX=1であり、二価カチオンに対してはX=1/2であり、一価カチオンに対してはY=2であり、二価カチオンに対してはY=1である。
【0018】
腐食防止剤は、N‐塩素化スルファミン酸および/またはN‐塩素化スルファメートアニオンのアルカリ金属塩もしくはアルカリ土類塩、またはそれらのN‐ブロモ‐N‐クロロ類似体類の混合物を含有する、弱酸性〜pH中性である水性洗浄組成物に製剤された場合、家庭用住居で一般的に見られる酸化されやすい非鉄金属表面の腐食防止に極めて効果的である。金属表面としては、特には、アルミニウム、真鍮、および銅が挙げられる。洗浄組成物中のアルキルホスホネート腐食防止剤の有効範囲は、少なくとも約0.001重量%であり、好ましい範囲は、約0.005重量%〜約0.1重量%であり、最も好ましい範囲は、約0.01重量%〜約0.05重量%である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
好適な実施形態の詳細な説明
本発明は、活性ハロゲン酸化剤を含有する弱酸性〜pH中性である水性液体洗浄組成物に用いられる腐食防止剤化合物に関する。腐食防止剤は、アルキルホスホネート化合物であり、金属の腐食防止、特には、「軟金属」の腐食防止、特に家庭用浴槽/シャワーの囲い部分で通常見られる一般的な金属表面であるアルミニウム、真鍮、および銅の腐食防止に効果的である。水性洗浄組成物のpHは、約pH2〜約pH8の範囲である。活性塩素系または臭素系酸化剤を本発明の腐食防止剤と共に用いることにより、水溶液中での次亜ハロゲン酸(HOClおよび/もしくはHOBr)源、または次亜ハロゲン酸イオン(OCl-および/もしくはOBr-)源が提供される。本発明の酸化剤は、活性塩素系酸化剤であり、好ましくは、N−塩素化スルファミン酸および/またはN−塩素化スルファメートアニオンのアルカリ金属塩もしくはアルカリ土類塩、またはそのN‐ブロモ‐N‐クロロ類似体類の混合物を含む。洗浄組成物の特に好ましい形態は、約pH3〜約pH7の範囲内に緩衝処理した水性液体組成物であり、安定化次亜塩素酸塩酸化剤を含有し、この安定化次亜塩素酸塩酸化剤は、米国特許第6,162,371号および同第6,471,974号に記載のように、モノ−N−クロロスルファメート塩およびジ−N−クロロスルファメート塩である。本発明の好ましい水性洗浄組成物は、いわゆる「表面処理用」製品であり、このような製品は、表面に適用され、乾燥させられ、長時間(何時間〜何日間)にわたり表面に残留させられ、後に、通常は水で洗い流すことにより除去される。本発明で言う表面処理用製品は、浴槽およびシャワーの囲い部分に用いた場合、汚れの蓄積の防止、カビ/白カビの増殖/汚染の防止、および悪臭の防止に特に効果的である。
【0020】
本発明の腐食防止剤は、アルキルホスホネート化合物である。アルキルホスホネート腐食防止剤は、式R−P(O)(OH)2により、中性の形で表すことができ、ここで、Rは、6個以上の炭素原子を有する飽和アルキル基である。対応する一価および二価のホスホネートアニオンが好ましい形であり、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属から誘導されるカチオン(単数又は複数)との、またはアンモニウムカチオンとの塩として存在する。好ましくは、R基は、炭素数6〜12の直鎖飽和アルキル基である。最も好ましくは、R基は、炭素数8の直鎖アルキル基であり、腐食防止剤は、オクチルホスホネートまたはハイドロジェンオクチルホスホネートのアルカリ金属塩である。
【0021】
より詳細には、本発明のホスホネート腐食防止剤は、以下の式の化合物群を含み:
(I) R−P(O)(OH)2
ここで、R=Cn2n+1であり、n≧6であり、好ましくは、Rは、n=6〜12である直鎖アルキル基であり、最も好ましくは、n=8であり;
(II) ハイドロジェンアルキルホスホネートの一価アニオン塩:
[R−P(O)2(OH)]MX
(III) アルキルホスホネートの二価アニオン塩:
[R−P(O)3]MY
ここで、上記の塩(II)および(III)に関して:Rは、上記の式(I)で定義される通りであり、Mはアルカリ金属、アルカリ土類、またはアンモニウムカチオンであり、Na+およびK+が最も好ましく、一価カチオンに対してはX=1であり、二価カチオンに対してはX=1/2であり、一価カチオンに対してはY=2であり、二価カチオンに対してはY=1である。
【0022】
腐食防止剤は、これらの腐食防止剤、および安定化次亜塩素酸塩酸化剤などの活性ハロゲン系の漂白系を含有する、弱酸性〜pH中性の水性組成物が、本発明の組成物で処理可能な金属表面に適用された場合、家庭用住居で一般的に見られる酸化されやすい非鉄金属表面の腐食防止に極めて効果的である。金属表面としては、特には、アルミニウム、真鍮、および銅が挙げられる。洗浄組成物中の腐食防止剤系のアルキルホスホネート化合物(単数又は複数)の有効範囲は、少なくとも約0.001重量%であり、より好ましくは、約0.005重量%〜約0.1重量%の範囲であり、最も好ましくは、約0.01重量%〜約0.05重量%(100〜500ppm)の範囲である。
【0023】
好ましい腐食防止剤は、n−オクチルホスホネートであり、ナトリウム対イオンまたはカリウム対イオンとの、一価および二価アニオン含有中和塩として用いられる。本発明のアルキルホスホネート腐食防止剤は、単独の腐食防止剤として用いてもよく、または少量の1種類以上の共腐食防止剤(co−inhibitor)と組み合わせて用いてもよい。共腐食防止剤は、好ましくは、1種類以上の炭素数8〜12の直鎖アルキルカルボン酸塩である。最も好ましいアルキルカルボン酸塩は、カプリン酸(デカン酸)およびラウリン酸(ドデカン酸)のアルカリ金属塩であり、特に、ナトリウム塩またはカリウム塩である。存在する場合、アルキルカルボン酸塩共腐食防止剤の濃度は、約0.001重量%〜約0.1重量%の範囲であり、好ましい範囲は、約0.005重量%〜約0.03重量%である。
【0024】
アルキルホスホネート腐食防止剤は、長期安定性に対する活性ハロゲン系の漂白系の悪影響を最小限に抑えつつ、このような活性ハロゲン系の漂白系も含有し、弱酸性〜pH中性である水性洗浄組成物へ製剤することができる。
【0025】
好ましい活性ハロゲン系の漂白系は、単正電荷(unipositive)塩素イオン源(すなわち、水に溶解すると、このイオン源が、次亜塩素酸または次亜塩素酸イオンを発生する)から、スルファミン酸またはスルファメートイオンと組み合わせて作製された安定化次亜塩素酸塩溶液である。都合の良いイオン源としては、無機次亜塩素酸塩である。その他の都合の良い単正電荷塩素イオン源としては、例えば、塩素ガス水溶液およびN−クロロ化合物が挙げられる。本発明で有用な無機次亜塩素酸塩としては、例えば、次亜塩素酸カリウム、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸リチウム、および次亜塩素酸カルシウムが挙げられる。N−クロロ化合物の例としては、1,3−ジクロロ−5,5−ジメチルヒダントイン、N−クロロスクシンイミド、およびN−クロロ−N−ソジオベンゼン−スルホンアミデート(N−chloro−N−sodiobenzene−sulfonamidate)が挙げられる。通常、次亜塩素酸イオン源は、組成物に対して約0.001重量%〜約5重量%、好ましくは、組成物に対して約0.01重量%〜約1重量%の量で用いられる。
【0026】
本発明の安定化次亜塩素酸塩溶液は、HClNSO3-(モノ−N−クロロスルファメート)およびCl2NSO3-(ジ−N−クロロスルファメート)の組み合わせを含有し、本明細書において、「安定化次亜塩素酸塩」と称し、スルファメート源(すなわち、スルファミン酸またはスルファメート含有塩)および単正電荷塩素源の化学的な組み合わせから誘導される。本発明の安定化次亜塩素酸塩組成物は、少なくとも約0.5:1.0のスルファメート対次亜塩素酸塩モル比(例えば、全次亜塩素酸塩1モルに対してスルファメート0.75モル)から誘導されると化学的に説明することができる。好ましくは、スルファメート対次亜塩素酸塩モル比は、約0.5:1〜約5:1であり、より好ましくは、このモル比は約0.7:1〜約3:1であり、最も好ましくは、このモル比は約1:1〜約2:1である。
【0027】
本発明の水性洗浄組成物のpHは、約pH2〜約pH8であり、好ましくは、約pH3〜約pH7の範囲であり、最も好ましくは約pH3〜約pH6の範囲である。
【0028】
本発明の水性洗浄組成物は、緩衝水溶液の形態で最適に実践される。このような溶液は、適切な不活性緩衝剤で緩衝処理されるべきである。好ましい不活性緩衝系は、弱酸(酸解離定数pKaが約2〜約7)およびその共役塩基を含み、pHを約2〜約6.5の範囲内に安定化させることができる、酸性系である。適切な緩衝剤の例としては、クエン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、酢酸、プロパン酸、ポリアクリル酸、リン酸、ホウ酸、マレイン酸とビニルエーテルとのコポリマー、アクリル酸とマレイン酸とのコポリマー、およびアクリル酸とビニルエーテルとのコポリマー、から誘導されたものが挙げられる。酸から「誘導」された緩衝剤とは、その緩衝剤が、酸をその共役塩基と組み合わせることによって均一な系を形成するようにして調製されることを意味する。好ましい緩衝剤系は、クエン酸およびポリアクリル酸を主体とするものである。緩衝剤系は、組成物に対して約0.05重量%〜約5重量%の範囲の量で存在し、好ましくは、組成物に対して約0.1重量%〜約1重量%である。乳酸およびリンゴ酸から誘導された緩衝剤など、活性塩素源による酸化を非常に受けやすくする二級ヒドロキシル基を有し、酸化に対して本質的に不安定である緩衝剤は使用すべきではない。
【0029】
本発明の洗浄組成物は、そのコストの低さ、ならびに環境および安全面での有益性のため、水を溶媒として含有する。しかし、所望する場合は、それに、その他の耐酸化性溶媒を混合してもよい。そのような溶媒の典型例としては、例えばtert‐ブチルアルコールおよびtert‐アミルアルコールなどの三級アルコール類、ならびに種々のグリム類およびポリグリム類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、およびジプロピレングリコールのジアルキルエーテル類)が挙げられ、これらは、油系汚れに対する洗浄性を高めることができる。
【0030】
本発明の組成物または溶液は、界面活性剤、キレート化剤、表面改質ポリマー(surface‐modifying polymer)、ヒドロトロープ剤(hydrotroping agent)、香料、臭化物イオン含有塩、次亜臭素酸イオン源、および増粘剤などのその他の成分を含んでもよい。前述の緩衝剤の多くは、キレート化剤としても用いることができる(例えば、クエン酸塩またはアクリル酸塩)。
【0031】
界面活性剤(単数または複数)を組成物に含有させて、組成物の洗浄性および/または泡立ち性を高めることができる。そのような界面活性剤としては、これらに限定されないが、例えば、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、およびアルコールエーテル硫酸塩などのスルホン化または硫酸化アニオン性界面活性剤が挙げられる。好ましい界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、二級アルキルスルホン酸塩、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、アルコールエトキシカルボン酸塩、およびアルキルジフェニルオキシドジスルホン酸塩である。存在してもよいが、これらよりは好ましくないその他の界面活性剤としては、エトキシ化非イオン性界面活性剤、例えば、ラウリルジメチルアミンオキシドなどのアミンオキシド、N−アルキルピロリドン、スルホコハク酸塩、アルキルベタイン、アルキルスルホベタイン、およびテトラアルキル四級アンモニウム界面活性剤である。本発明の組成物に用いられる界面活性剤の量は、界面活性剤の所望される洗浄性、ならびに組成物が製剤される特定の用途によって決定される。通常、界面活性剤は、組成物に対して約0.05重量%〜約5重量%の量で、好ましくは、組成物に対して約0.1重量%〜約2重量%で存在する。
【0032】
洗浄組成物中に存在してもよいヒドロトロープ剤としては、アルキル化アリールスルホン酸塩、アルキル化ジフェニルオキシドジスルホン酸塩、短鎖アルキル硫酸塩、および短鎖アルキルスルホン酸塩が挙げられる。代表的なヒドロトロープ剤としては、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、クメンスルホン酸、2−エチル−ヘキシル硫酸、およびn−オクチルスルホン酸のアルカリ金属塩が挙げられる。通常、ヒドロトロープ剤は、組成物に対して0重量%〜約5重量%の量で、好ましくは、組成物に対して約0.1重量%〜約2重量%で存在する。
【0033】
洗浄組成物の殺菌性は、米国特許第6,471,974号(参照により本明細書に組み入れられる)に詳細に記述されているように、特定の有機ドーパント(ドーピング剤または促進剤(enhancing agent)としても知られる)を添加することによって、著しく高めることができる。効果の高い殺菌性促進ドーパント(antimicrobial enhancing dopant)としては、ジアルキルヒダントイン(好ましくは、5,5−ジアルキルヒダントイン)、アリールスルホンアミド、およびスクシンイミドが挙げられる。5,5−ジアルキルヒダントインの例としては、5,5−ジメチルヒダントイン、5−エチル−5−メチルヒダントイン、および5,5−ジエチルヒダントインが挙げられる。アリールスルホンアミドの例としては、ベンゼンスルホンアミド、トルエンスルホンアミド、4−カルボキシベンゼンスルホンアミド、およびこれらの化合物のいずれか一つの置換誘導体が挙げられる。上述の親化合物の種々のその他の置換誘導体も、効果的な促進剤であり得る(例えば、4−エチルベンゼンスルホンアミド)。これらより効果の低いドーパントとしては、グリコールウリルが挙げられる。好ましくは、ドーパントの次亜塩素酸塩に対するモル比は、少なくとも約1:25である(例えば、25モルの全次亜塩素酸塩に対して1モルのベンゼンスルホンアミド)。最も好ましくは、ドーパントの次亜塩素酸塩に対するモル比は、少なくとも約1:10である(例えば、10モルの全次亜塩素酸塩に対して1モルのジメチルヒダントイン)。
【0034】
単正電荷臭素イオン源を、所望により、本発明の組成物に添加することで、漂白性能および微生物制御性能がさらに高められる。単正電荷臭素イオン源とは、本発明のN−クロロスルファメート水溶液に添加されると、次亜臭素酸源または次亜臭素酸イオン源として作用する化合物と定義される。元素状臭素、またはリチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、もしくは亜鉛の臭化物または臭素酸塩を、単正電荷塩素イオン源と組み合わせることにより、単正電荷臭素イオン源として作用させることができる。NaOBrなどの無機次亜臭素酸塩は、直接添加することもできる。臭素化ヒダントイン、スクシンイミド、アレーンスルホンアミド、イソシアヌル酸、およびグリコールウリルなどの安定化次亜臭素酸塩化合物も、次亜臭素酸源として用いることができる。例としては、N−ブロモ‐スクシンイミド、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、およびN−ブロモ−N−ソジオ−ベンゼンスルホンアミデートが挙げられる。単正電荷臭素イオン源は、約0.001%〜約2%の範囲の量で、好ましくは、約0.01%〜約0.1%で存在し得る。
【0035】
洗浄組成物に増粘剤を含有させて、組成物の粘度を上昇させることもできる。組成物の粘度を上昇させることにより、垂直表面上への最適な使用を改善することができる。このような増粘組成物は、通常、室温にて、約10センチポイズ〜約3500センチポイズの範囲、好ましくは、約50センチポイズ〜約2500センチポイズ、最も好ましくは、約100センチポイズ〜約1000センチポイズの粘度を有する。典型的な増粘剤としては、アルキルエーテル硫酸塩などの界面活性剤、アクリレート樹脂(例えば、Carbopol(登録商標)672または676、B.F.Goodrich Specialty Chemicals,クリーブランド,オハイオ州)などの耐酸化性ポリマー、またはクレー(例えば、Laponite(登録商標),Southern Clay Products,Inc.,ゴンザレス,テキサス州)が挙げられる。
【実施例】
【0036】
実施例:以下の実施例は、アルミニウム、真鍮、および銅の金属表面の腐食防止に関して、製剤中の本発明のアルキルホスホネート腐食防止剤の効果を例証するために提供するものである。
【0037】
組成物1:浴槽/シャワー洗浄剤の腐食防止剤を含まない基本配合(成分は重量%で表す):
0.50% クエン酸三ナトリウム二水和物
0.195% スルファミン酸
2.22% ヒドロトロープ界面活性剤溶液(活性成分45%)
0.94% アニオン性界面活性剤溶液(活性成分45%)
0.22% ポリアクリル酸ナトリウム溶液(活性成分45%)
0.13% 1,3−ジクロロ−5,5−ジメチルヒダントイン
0.10% 非イオン性界面活性剤
pH=5.2
活性塩素含有量=0.098%(重量%NaOClで表す)(全有効塩素(TAC)約930ppm)
組成物2:モノナトリウムおよびジナトリウムn−オクチルホスホネート含有溶液:
53.6gの固体NaOH(1.34モル)を、746.6gの脱イオン水へ、攪拌しながらゆっくり添加し、完全に溶解させる。得られたNaOH溶液へ、199.8gのn−オクチルホスホン酸をゆっくり添加し、完全に溶解するまで数時間攪拌する。得られた淡黄色溶液をろ過して異物粒子を除去する。最終的に得られた中間体溶液は、15.6重量%のモノナトリウムn‐オクチルホスホネートおよび7.4重量%のジナトリウムn−オクチルホスホネートを含有し、pHは7.6である。この溶液は、20.0%のオクチルホスホン酸(OPA)を含有し、これは、水溶性のモノ−およびジ−ナトリウム塩誘導体の形態で存在する。
【0038】
実施例1:真鍮およびアルミニウム片(coupon)、ならびに銅配管を用いた腐食防止効果の評価
【0039】
(i)アルミニウム(Al)片:1.5×2.5インチ片、0.025ゲージ(gauge)、平滑表面、光沢のある金属アルミニウム色
【0040】
(ii)真鍮片:1.5×2.5インチ片、0.025ゲージ、平滑表面、光沢のある金属真鍮色
【0041】
(iii)銅(Cu)配管:長さ1インチ、直径0.5インチの銅管切断片(section)、平滑表面、光沢のある金属銅色
上記の金属基材に対する腐食効果を評価した組成物は、以下を用いて調製した:
コントロール溶液
上記組成物1の腐食防止剤を含まないシャワー洗浄剤基本配合。
腐食防止添加剤
上記組成物2の、モノ−およびジ−ナトリウム塩としての、20.0%オクチルホスホン酸(OPA)
10.0% ラウリン酸カリウム(Kラウレート)溶液;および
10.0% カプリン酸ナトリウム(Naカプレート)溶液。
上記の各腐食防止添加剤をコントロール溶液へ添加する(コントロールへ添加される活性成分の重量%として表す)。
手順:
金属サンプルをそれぞれ125mL容量のガラスビンに投入し、50.0g(+/−0.2g)の試験溶液を各ビンに添加した。真鍮片およびアルミニウム片は、一部が試験液に浸漬されただけであったが、銅管切断片は完全に浸漬した。ビンをプラスチック製の蓋で密封し、基材が完全に液体で被覆されるように振とうした。ビンを室温で14日間、暗所にて保存し、その後、サンプルをビンから取り出して、温水道水の流水でよく洗浄し、空気乾燥させた。乾燥後、金属サンプルの浸漬していた部分を、変色、曇り、点腐食、表面析出物、または類似の腐食の徴候について目視にて評価した。
【0042】
【表1】

【0043】
オクチルホスホネートは、アルミニウム、真鍮、および銅の金属基材に対して、非常に高い効果を持つ腐食防止剤である。少量のラウリン酸塩またはカプリン酸塩のカルボン酸塩を添加することで、アルミニウム金属基材の保護効果が高められると思われる。
【0044】
アルミニウム片および真鍮片を用いて類似の方法で評価した以下の別の選択肢としてのホスフェートおよびホスホネート化合物は、コントロール溶液と同様に、得られた結果は不良であった(処理片の浸漬部分には曇った変色が発生し、アルミニウム片の場合は、中程度から激しい程度の点腐食が見られた):
不良な腐食防止剤
(1)モノ/ジナトリウムホスフェート*
(2)フェニルホスホン酸(ナトリウム塩として);
(3)ブチルホスホン酸(ナトリウム塩として);
(4)2‐ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸(DEQUEST(登録商標)7000,Solutia,Inc.)*
(5)ビス(2−エチルヘキシル)リン酸エステル*;および、
(6)1‐ヒドロキエチリデン−1,1−ホスホン酸(DEQUEST(登録商標)2010,Solutia,Inc.)*
*=市販の腐食防止剤化合物。
【0045】
従って、本発明のアルキルホスホネート腐食防止剤化合物によって達成された効果の高い性能は、その他のホスフェートおよびホスホネート腐食防止剤化合物を用いて観察された非常に効果の低い性能に比べて、予想外のものであり、独特のものでもある。
【0046】
当業者には明らかなように、上述の説明の範囲内において、種々の変更を行うことが可能である。当業者の能力の範囲内であるそのような変更は、本発明の一部を成し、添付の請求項によって包含される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属表面に適用した際に腐食防止効果を有する洗浄組成物であって、前記組成物は、
(a)以下の式(I):R−P(O)(OH)2(ここで、R=Cn2n+1であり、n≧6である)のアルキルホスホネート化合物、およびその塩を少なくとも含む腐食防止剤系を少なくとも約0.001重量%と;
(b)水溶液中に次亜ハロゲン酸源または次亜ハロゲン酸イオン源を1種類以上含む活性ハロゲン系の漂白系を約0.001重量%〜約5重量%と;
(c)水溶液と、
を含み、
ここで、前記組成物のpHが約2〜約8の範囲である、洗浄組成物。
【請求項2】
前記アルキルホスホネート化合物が、式I、式II、および/または式IIIで表される少なくとも1種類の化合物を含み、ここで、式IIおよび式IIIは以下の通りであり:
(II) [R−P(O)2(OH)]MX
(III) [R−P(O)3]MY
ここで、上記の式(II)および(III)に関して:Rは、式(I)に関して定義される通りであり、Mは、アルカリ金属、アルカリ土類、またはアンモニウムカチオンであり、一価カチオンに対してはX=1であり、二価カチオンに対してはX=1/2であり、一価カチオンに対してはY=2であり、二価カチオンに対してはY=1である、請求項1に記載の洗浄組成物。
【請求項3】
Rが直鎖アルキル基であり、n=6〜12である、請求項2に記載の洗浄組成物。
【請求項4】
前記アルキルホスホネート化合物が、オクチルホスホン酸またはその塩である、請求項1に記載の洗浄組成物。
【請求項5】
前記腐食防止剤が、約0.005重量%〜約0.1重量%の量で存在する、請求項1に記載の洗浄組成物。
【請求項6】
前記漂白系が、安定化次亜塩素酸塩溶液を含む、請求項1に記載の洗浄組成物。
【請求項7】
前記漂白系が、モノ−N−クロロスルファメート化合物とジ−N−クロロスルファメート化合物との混合物を含む、請求項1に記載の洗浄組成物。
【請求項8】
前記漂白系が、スルファメート源および次亜塩素酸塩源から誘導される、モノ−N−クロロスルファメート化合物とジ−N−クロロスルファメート化合物との混合物を含み、スルファメートの次亜塩素酸塩に対するモル比が、少なくとも約0.5:1である、請求項1に記載の洗浄組成物。
【請求項9】
前記漂白系が、約0.01重量%〜約1重量%の量で存在する、請求項1に記載の洗浄組成物。
【請求項10】
前記腐食防止剤系が、約0.005重量%〜約0.03重量%の炭素数8〜12の直鎖カルボン酸塩をさらに含む、請求項1に記載の洗浄組成物。
【請求項11】
前記カルボン酸塩が、カプリン酸アルカリ金属塩およびラウリン酸アルカリ金属塩から選択される、請求項10に記載の洗浄組成物。
【請求項12】
前記腐食防止効果が、前記の組成物をアルミニウム、真鍮、または銅へ適用した際に提供される、請求項1に記載の洗浄組成物。

【公表番号】特表2010−509435(P2010−509435A)
【公表日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−536248(P2009−536248)
【出願日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際出願番号】PCT/US2007/023066
【国際公開番号】WO2008/057380
【国際公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【出願人】(500106743)エス.シー. ジョンソン アンド サン、インコーポレイテッド (168)
【Fターム(参考)】