強誘電性液晶表示素子及びその製造方法
【課題】強誘電性液晶が室温に戻る際の収縮により、色むらが発生するのを防止する。
【解決手段】液晶表示素子は、液晶注入口を成すシール部材３と、前記シール部材３により所定の間隔で貼り合わされた基板１と基板２から構成されている。液晶表示素子の両側面に応力部材となる接着剤１１を塗布し焼成硬化させる。そして真空高温にて液晶を注入後、室温に戻し、部分的に応力部材を取り除く。これにより基板１と基板２は基板間隔が均一に保たれる。このようにすれば、液晶パネルの基板間隔を均一に維持することができ、色むらの発生を防ぐことができる。
【解決手段】液晶表示素子は、液晶注入口を成すシール部材３と、前記シール部材３により所定の間隔で貼り合わされた基板１と基板２から構成されている。液晶表示素子の両側面に応力部材となる接着剤１１を塗布し焼成硬化させる。そして真空高温にて液晶を注入後、室温に戻し、部分的に応力部材を取り除く。これにより基板１と基板２は基板間隔が均一に保たれる。このようにすれば、液晶パネルの基板間隔を均一に維持することができ、色むらの発生を防ぐことができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は強誘電性液晶表示素子及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
液晶表示素子は、薄型で低消費電力である特徴を生かし、幅広い分野において使用されている。近年液晶の応答時間が早いことで強誘電性液晶を使用した液晶表示素子が使用されてきている。
【０００３】
図３は液晶表示素子の形成方法を説明するための図で上面図である。２枚のマザー基板６には複数の液晶表示素子領域（Ｄ１〜Ｄ９）が形成され、シール部材３を介して貼付される。シール部材３を硬化後、図４に示す液晶表示素子になるよう切断される。
【０００４】
図４は液晶表示素子の構造を示す図で、（Ａ）は上面図、（Ｂ）はＡ−Ａ断面図、（Ｃ）はＢ−Ｂ断面図である。複数の画素電極５を形成した基板１と、画素電極５に対向する共通電極（不図示）を形成した透明基板２をシール部材３により貼付している。シール部材３の一部には液晶注入口４が形成されている。本図では（Ｂ）に示すように基板１と基板２はオフセットされている。
【０００５】
基板１、基板２及びシール部材３で形成された空間に液晶注入口４より液晶を注入するが、一般に真空注入法が用いられている。真空注入法とは、前記空間内の空気を真空引きにより排気した後、液晶注入口近傍４Ａに液晶を塗布、滴下等で供給し、毛細管現象と液晶表示素子内外の圧力差を利用して液晶を前記空間内に注入する方法である。注入後、液晶注入口４を封口する。強誘電性液晶は室温で流動性がないため、ヒーターで液晶を加熱して粘性を低めて注入する。（特許文献１参照）
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００６】
【特許文献１】特開２００８−７０７１７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
本発明に係る強誘電性液晶表示素子は、シール部材には２枚の基板間隙を確保するためのスペーサが混入されているが、シール部材で囲まれた内側にはスペーサを設けない構造であるため、強誘電性液晶表示素子に高温にした強誘電性液晶を注入する方法では、加熱され高温で注入した強誘電性液晶が室温に戻る際の体積の収縮により、強誘電性液晶注入後の基板間の間隔が不均一（基板の中央部が凹み、液晶層が薄くなる）になるため、色むらが発生する。
【０００８】
本発明は、高温にした強誘電性液晶を注入した強誘電性液晶表示素子が、強誘電性液晶が常温に戻ったときに基板間隔が不均一にならないようにして色むらの発生を防止することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
本発明の強誘電性液晶表示素子は、少なくとも、一対の基板と、該一対の基板の周辺部を一部に液晶を注入するための注入口を設け、所定の間隔で接着するシール部材と、前記注入口より注入される液晶と、前記注入口を封止する封口材とで構成される液晶表示素子であって、前記一対の基板の側面には前記シール部材を支点として互いに向かい合う方向に張力を与える応力部材が各々の基板の側面を跨るようにして形成されており、該応力部材を部分的に除去することによって前記一対の基板間隔が均一化されるよう調整して成ることを特徴とする。
【００１０】
本発明の強誘電性液晶表示素子の製造方法は、少なくとも、一対の基板の周辺部に液晶注入口を成すシール部材を設けて前記一対の基板を所定の間隔で貼り合わせる工程と、前記貼り合わされた一対の基板の側面に、前記シール部材を支点として互いに向かい合う方向に張力を与える応力部材を、各々の基板の側面を跨るように形成する工程と、前記液晶注入口から液晶を注入する工程と、前記液晶注入口を封口材で封口する工程と、前記該応力部材を部分的に除去することによって前記一対の基板間隔が均一化されるよう調整する工程と、を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【００１１】
前記シール部材の外周で個々の強誘電性液晶表示素子部に切断した後、強誘電性液晶表示素子の上下基板を接着するシール部材の外側に上下基板を繋いで硬化収縮率の高い接着剤を応力部材として塗布・硬化する事により、基板中央が凸状態になる。その後、加熱され膨張した高温の強誘電性液晶を注入し、そして強誘電性液晶の温度が低下すると体積が収縮することに伴い、基板中央部が僅かに窪む。さらにその後、該応力部材を部分的に除去して応力を緩和させることによって、基板が平坦化された強誘電性液晶表示素子が得られる。
【図面の簡単な説明】
【００１２】
【図１】本発明の一実施例に係る強誘電性液晶表示素子の構造を説明するための上面図
【図２】本発明による強誘電性液晶表示素子の製造方法を説明するための断面図
【図３】液晶表示素子の形成方法を説明するための上面図
【図４】液晶表示素子の構造を示す図で、（Ａ）は上面図、（Ｂ）はＡ−Ａ断面図、（Ｃ）はＢ−Ｂ断面図
【発明を実施するための形態】
【００１３】
図１は、本実施例を説明するもので、強誘電性液晶表示素子の構造を示す上面図である。基板１と基板２は、シール部材３を介して貼り合わされており、その外側には、上下基板１，２を繋いで硬化収縮率の高い接着剤１１が塗布・硬化されている。この接着剤１１は、前記シール部材３を支点として互いに向かい合う方向に張力を与える応力部材であり、これにより、一対の基板を膨らませている。この状態で強誘電性液晶を注入し常温に戻すと、注入された強誘電性液晶の体積が収縮し、基板の膨らみ（凸状）が僅かに窪むが、完全には平坦化されない。そこで、応力部材である前記接着材１１を部分的に除去することによりその応力を緩和させることで２枚の上下基板１,２間の隙間をより一様にしている。図１に示す１２は接着剤１１の除去部である。
【００１４】
図２は本発明による強誘電性液晶表示素子の製造方法を説明するための断面図（図４（Ｃ）に相当する）であり、（Ａ）は切断後、（Ｂ）は接着剤塗布後、（Ｃ）は接着剤硬化後、（Ｄ）は強誘電性液晶を注入して冷却後、（Ｅ）は接着剤を部分的に除去した後の状態を示している。
【００１５】
本実施例において、基板１はＴＦＴや回路網が形成された単結晶シリコン基板であり、上面にはアルミニウム膜７による画素電極７ａが形成され、その上にポリイミドによる配向膜９が形成されている。基板２はガラス基板であり、透明な共通電極８と配向膜９が積層されている。各配向膜を対向させ、スペーサ１０を混入したシール部材３を介して貼りあわせる。実際には図３で説明したようにマザー基板上に複数の液晶表示素子領域を形成し、切断（分断）したのが図２（Ａ）である。この状態で、２枚の基板間の隙間Ｔはスペーサ１０により決まり一様である。
【００１６】
シール部材３の外周と基板の側面は図示するＷの幅を設けておき、２枚の基板に跨るように接着剤１１を塗布する。（図２（Ｂ））
接着剤１１は硬化時の収縮率の高いものであり、例えばスリーボンド社製ＴＢ３０２６Ｅである。
【００１７】
接着剤１１の硬化により接着剤１１は収縮し、基板側面近傍で隙間Ｔが小さくなる方向（図中の矢印方向）に引っ張り力がかかるので、スペーサ１０を支点にして基板中央が膨らみ凸状になる。（図２（Ｃ））
【００１８】
本実施例において基板１は単結晶シリコン、基板２はガラスで構成されているので、主にガラス基板側（基板２側）の中央部が凸になる変形をした状態で維持される。
【００１９】
続いて、加熱され膨張した高温の強誘電性液晶（ＦＬＣ）を注入し、その後、強誘電性液晶の温度が低下すると強誘電性液晶の体積が収縮するので、基板２は図２（Ｄ）に示す矢印方向に引っ張られ、２枚の基板間の隙間は、小さくなり僅かな凸状態にまで戻る。
【００２０】
強誘電性液晶が常温に戻った液晶表示素子の２枚の基板１，２間の隙間は、注入前より狭まるが、僅かに凸の状態となっており、平坦化されてはいない。しかしながら、この後、接着剤１１を部分的に除去することで接着剤１１が基板１，２に加える応力を緩和させ、強誘電性液晶の体積が収縮する方向へ追従し易くすることによって、前記２枚の基板１，２間の隙間は図２（Ｅ）に示すように一様になり平坦化される。（図２（Ｅ）は、図１のＡ−Ａ断面図に相当）
【００２１】
前記接着剤１１の部分的な除去方法は、例えばルーターにより応力部材を研削除去する機械的な除去方法、また、他の方法として、ＹＡＧレーザーにより接着界面を破壊し接着力を取り除く物理的な除去方法がある。図２（Ｅ）の１２は、機械的に応力部材を取り除いた除去部を示している。
【００２２】
前記接着剤１１（応力部材）の除去の条件は、基板の厚さ、大きさ、形状、材質、一対の基板間の距離、強誘電性液晶の性状、接着剤の種類等により変わり一概には決まらないので、前記強誘電性液晶の注入後のパネルの凸度合いや、除去中の隙間の変化により調整することになる。
【００２３】
これにより基板１、基板２間の中央部の隙間は平坦化され一様になり、課題であった色むらの発生を無くす事が出来る。
【符号の説明】
【００２４】
１ 基板
２ 基板
３ シール部材
４ 液晶注入口
４Ａ 液晶注入口近傍
５ 画素電極
６ マザー基板
７ アルミニウム薄膜
７ａ 画素電極
８ 共通電極
９ 配向膜
１０ スペーサ
１１ 接着剤（応力部材）
１２ 除去部
ＦＬＣ 強誘電性液晶
【技術分野】
【０００１】
本発明は強誘電性液晶表示素子及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
液晶表示素子は、薄型で低消費電力である特徴を生かし、幅広い分野において使用されている。近年液晶の応答時間が早いことで強誘電性液晶を使用した液晶表示素子が使用されてきている。
【０００３】
図３は液晶表示素子の形成方法を説明するための図で上面図である。２枚のマザー基板６には複数の液晶表示素子領域（Ｄ１〜Ｄ９）が形成され、シール部材３を介して貼付される。シール部材３を硬化後、図４に示す液晶表示素子になるよう切断される。
【０００４】
図４は液晶表示素子の構造を示す図で、（Ａ）は上面図、（Ｂ）はＡ−Ａ断面図、（Ｃ）はＢ−Ｂ断面図である。複数の画素電極５を形成した基板１と、画素電極５に対向する共通電極（不図示）を形成した透明基板２をシール部材３により貼付している。シール部材３の一部には液晶注入口４が形成されている。本図では（Ｂ）に示すように基板１と基板２はオフセットされている。
【０００５】
基板１、基板２及びシール部材３で形成された空間に液晶注入口４より液晶を注入するが、一般に真空注入法が用いられている。真空注入法とは、前記空間内の空気を真空引きにより排気した後、液晶注入口近傍４Ａに液晶を塗布、滴下等で供給し、毛細管現象と液晶表示素子内外の圧力差を利用して液晶を前記空間内に注入する方法である。注入後、液晶注入口４を封口する。強誘電性液晶は室温で流動性がないため、ヒーターで液晶を加熱して粘性を低めて注入する。（特許文献１参照）
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００６】
【特許文献１】特開２００８−７０７１７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
本発明に係る強誘電性液晶表示素子は、シール部材には２枚の基板間隙を確保するためのスペーサが混入されているが、シール部材で囲まれた内側にはスペーサを設けない構造であるため、強誘電性液晶表示素子に高温にした強誘電性液晶を注入する方法では、加熱され高温で注入した強誘電性液晶が室温に戻る際の体積の収縮により、強誘電性液晶注入後の基板間の間隔が不均一（基板の中央部が凹み、液晶層が薄くなる）になるため、色むらが発生する。
【０００８】
本発明は、高温にした強誘電性液晶を注入した強誘電性液晶表示素子が、強誘電性液晶が常温に戻ったときに基板間隔が不均一にならないようにして色むらの発生を防止することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
本発明の強誘電性液晶表示素子は、少なくとも、一対の基板と、該一対の基板の周辺部を一部に液晶を注入するための注入口を設け、所定の間隔で接着するシール部材と、前記注入口より注入される液晶と、前記注入口を封止する封口材とで構成される液晶表示素子であって、前記一対の基板の側面には前記シール部材を支点として互いに向かい合う方向に張力を与える応力部材が各々の基板の側面を跨るようにして形成されており、該応力部材を部分的に除去することによって前記一対の基板間隔が均一化されるよう調整して成ることを特徴とする。
【００１０】
本発明の強誘電性液晶表示素子の製造方法は、少なくとも、一対の基板の周辺部に液晶注入口を成すシール部材を設けて前記一対の基板を所定の間隔で貼り合わせる工程と、前記貼り合わされた一対の基板の側面に、前記シール部材を支点として互いに向かい合う方向に張力を与える応力部材を、各々の基板の側面を跨るように形成する工程と、前記液晶注入口から液晶を注入する工程と、前記液晶注入口を封口材で封口する工程と、前記該応力部材を部分的に除去することによって前記一対の基板間隔が均一化されるよう調整する工程と、を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【００１１】
前記シール部材の外周で個々の強誘電性液晶表示素子部に切断した後、強誘電性液晶表示素子の上下基板を接着するシール部材の外側に上下基板を繋いで硬化収縮率の高い接着剤を応力部材として塗布・硬化する事により、基板中央が凸状態になる。その後、加熱され膨張した高温の強誘電性液晶を注入し、そして強誘電性液晶の温度が低下すると体積が収縮することに伴い、基板中央部が僅かに窪む。さらにその後、該応力部材を部分的に除去して応力を緩和させることによって、基板が平坦化された強誘電性液晶表示素子が得られる。
【図面の簡単な説明】
【００１２】
【図１】本発明の一実施例に係る強誘電性液晶表示素子の構造を説明するための上面図
【図２】本発明による強誘電性液晶表示素子の製造方法を説明するための断面図
【図３】液晶表示素子の形成方法を説明するための上面図
【図４】液晶表示素子の構造を示す図で、（Ａ）は上面図、（Ｂ）はＡ−Ａ断面図、（Ｃ）はＢ−Ｂ断面図
【発明を実施するための形態】
【００１３】
図１は、本実施例を説明するもので、強誘電性液晶表示素子の構造を示す上面図である。基板１と基板２は、シール部材３を介して貼り合わされており、その外側には、上下基板１，２を繋いで硬化収縮率の高い接着剤１１が塗布・硬化されている。この接着剤１１は、前記シール部材３を支点として互いに向かい合う方向に張力を与える応力部材であり、これにより、一対の基板を膨らませている。この状態で強誘電性液晶を注入し常温に戻すと、注入された強誘電性液晶の体積が収縮し、基板の膨らみ（凸状）が僅かに窪むが、完全には平坦化されない。そこで、応力部材である前記接着材１１を部分的に除去することによりその応力を緩和させることで２枚の上下基板１,２間の隙間をより一様にしている。図１に示す１２は接着剤１１の除去部である。
【００１４】
図２は本発明による強誘電性液晶表示素子の製造方法を説明するための断面図（図４（Ｃ）に相当する）であり、（Ａ）は切断後、（Ｂ）は接着剤塗布後、（Ｃ）は接着剤硬化後、（Ｄ）は強誘電性液晶を注入して冷却後、（Ｅ）は接着剤を部分的に除去した後の状態を示している。
【００１５】
本実施例において、基板１はＴＦＴや回路網が形成された単結晶シリコン基板であり、上面にはアルミニウム膜７による画素電極７ａが形成され、その上にポリイミドによる配向膜９が形成されている。基板２はガラス基板であり、透明な共通電極８と配向膜９が積層されている。各配向膜を対向させ、スペーサ１０を混入したシール部材３を介して貼りあわせる。実際には図３で説明したようにマザー基板上に複数の液晶表示素子領域を形成し、切断（分断）したのが図２（Ａ）である。この状態で、２枚の基板間の隙間Ｔはスペーサ１０により決まり一様である。
【００１６】
シール部材３の外周と基板の側面は図示するＷの幅を設けておき、２枚の基板に跨るように接着剤１１を塗布する。（図２（Ｂ））
接着剤１１は硬化時の収縮率の高いものであり、例えばスリーボンド社製ＴＢ３０２６Ｅである。
【００１７】
接着剤１１の硬化により接着剤１１は収縮し、基板側面近傍で隙間Ｔが小さくなる方向（図中の矢印方向）に引っ張り力がかかるので、スペーサ１０を支点にして基板中央が膨らみ凸状になる。（図２（Ｃ））
【００１８】
本実施例において基板１は単結晶シリコン、基板２はガラスで構成されているので、主にガラス基板側（基板２側）の中央部が凸になる変形をした状態で維持される。
【００１９】
続いて、加熱され膨張した高温の強誘電性液晶（ＦＬＣ）を注入し、その後、強誘電性液晶の温度が低下すると強誘電性液晶の体積が収縮するので、基板２は図２（Ｄ）に示す矢印方向に引っ張られ、２枚の基板間の隙間は、小さくなり僅かな凸状態にまで戻る。
【００２０】
強誘電性液晶が常温に戻った液晶表示素子の２枚の基板１，２間の隙間は、注入前より狭まるが、僅かに凸の状態となっており、平坦化されてはいない。しかしながら、この後、接着剤１１を部分的に除去することで接着剤１１が基板１，２に加える応力を緩和させ、強誘電性液晶の体積が収縮する方向へ追従し易くすることによって、前記２枚の基板１，２間の隙間は図２（Ｅ）に示すように一様になり平坦化される。（図２（Ｅ）は、図１のＡ−Ａ断面図に相当）
【００２１】
前記接着剤１１の部分的な除去方法は、例えばルーターにより応力部材を研削除去する機械的な除去方法、また、他の方法として、ＹＡＧレーザーにより接着界面を破壊し接着力を取り除く物理的な除去方法がある。図２（Ｅ）の１２は、機械的に応力部材を取り除いた除去部を示している。
【００２２】
前記接着剤１１（応力部材）の除去の条件は、基板の厚さ、大きさ、形状、材質、一対の基板間の距離、強誘電性液晶の性状、接着剤の種類等により変わり一概には決まらないので、前記強誘電性液晶の注入後のパネルの凸度合いや、除去中の隙間の変化により調整することになる。
【００２３】
これにより基板１、基板２間の中央部の隙間は平坦化され一様になり、課題であった色むらの発生を無くす事が出来る。
【符号の説明】
【００２４】
１ 基板
２ 基板
３ シール部材
４ 液晶注入口
４Ａ 液晶注入口近傍
５ 画素電極
６ マザー基板
７ アルミニウム薄膜
７ａ 画素電極
８ 共通電極
９ 配向膜
１０ スペーサ
１１ 接着剤（応力部材）
１２ 除去部
ＦＬＣ 強誘電性液晶
【特許請求の範囲】
【請求項１】
少なくとも、一対の基板と、該一対の基板の周辺部を一部に液晶を注入するための注入口を設け、所定の間隔で接着するシール部材と、前記注入口より注入される液晶と、前記注入口を封止する封口材とで構成される強誘電性液晶表示素子であって、前記一対の基板の側面には前記シール部材を支点として互いに向かい合う方向に張力を与える応力部材が各々の基板の側面を跨るようにして形成されており、該応力部材を部分的に除去することによって前記一対の基板間隔が均一化されるよう調整して成ることを特徴とする強誘電性液晶表示素子。
【請求項２】
少なくとも、
一対の基板の周辺部に液晶注入口を成すシール部材を設けて前記一対の基板を所定の間隔で貼り合わせる工程と、
前記貼り合わされた一対の基板の側面に、前記シール部材を支点として互いに向かい合う方向に張力を与える応力部材を、各々の基板の側面を跨るように形成する工程と、
前記液晶注入口から液晶を注入する工程と、
前記液晶注入口を封口材で封口する工程と、
前記該応力部材を部分的に除去することによって前記一対の基板間隔が均一化されるよう調整する工程と、
を具備することを特徴とする強誘電性液晶表示素子の製造方法。
【請求項１】
少なくとも、一対の基板と、該一対の基板の周辺部を一部に液晶を注入するための注入口を設け、所定の間隔で接着するシール部材と、前記注入口より注入される液晶と、前記注入口を封止する封口材とで構成される強誘電性液晶表示素子であって、前記一対の基板の側面には前記シール部材を支点として互いに向かい合う方向に張力を与える応力部材が各々の基板の側面を跨るようにして形成されており、該応力部材を部分的に除去することによって前記一対の基板間隔が均一化されるよう調整して成ることを特徴とする強誘電性液晶表示素子。
【請求項２】
少なくとも、
一対の基板の周辺部に液晶注入口を成すシール部材を設けて前記一対の基板を所定の間隔で貼り合わせる工程と、
前記貼り合わされた一対の基板の側面に、前記シール部材を支点として互いに向かい合う方向に張力を与える応力部材を、各々の基板の側面を跨るように形成する工程と、
前記液晶注入口から液晶を注入する工程と、
前記液晶注入口を封口材で封口する工程と、
前記該応力部材を部分的に除去することによって前記一対の基板間隔が均一化されるよう調整する工程と、
を具備することを特徴とする強誘電性液晶表示素子の製造方法。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図２】
【図３】
【図４】
【公開番号】特開２０１２−２０８１９８（Ｐ２０１２−２０８１９８Ａ）
【公開日】平成２４年１０月２５日（２０１２．１０．２５）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−７２０２５（Ｐ２０１１−７２０２５）
【出願日】平成２３年３月２９日（２０１１．３．２９）
【出願人】（０００１６６９４８）シチズンファインテックミヨタ株式会社 (438)
【出願人】（０００００１９６０）シチズンホールディングス株式会社 (1,939)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年１０月２５日（２０１２．１０．２５）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年３月２９日（２０１１．３．２９）
【出願人】（０００１６６９４８）シチズンファインテックミヨタ株式会社 (438)
【出願人】（０００００１９６０）シチズンホールディングス株式会社 (1,939)
【Ｆターム（参考）】
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