説明

弾球遊技機

【課題】空気を使用することにより意外性に富みしかも躍動感に溢れた役物演出装置を、簡便な構成によって提供する。
【解決手段】空気流出口63bを有する外ケース63と、外ケース内に収納され、回動自在に形成された巻取部材64と、巻取部材に一端が固定され、他端が空気流出口から外ケース外へと延出した布状装飾体62と、布状装飾体の収納空間部と、空気流出口に向けて送風して布状装飾体を揺動させる送風手段65と、布状装飾体の照明手段66と、巻取部材を回動させて布状装飾体を収納空間部に収納する第1位置と、収納しない第2位置とに移動させる第1移動手段Mと、を備えた役物演出装置を有する弾球遊技機。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機等の弾球遊技機に関し、特に、遊技盤の中央に役物装置を有する弾球遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
弾球遊技機において、図9に示すように、遊技盤1上のレール8a、8bに囲まれた遊技領域9内の略中央に役物装置2を有する弾球遊技機が知られている。
該役物装置2は、全体が外枠部3に囲まれており、その内部中央には液晶表示装置4が設けられている。また、該外枠部3の下部には遊技球を一時的に転動させるステージ5、側部には遊技球を該ステージ5上に案内する流入口6が設けられている。
また、該役物装置2の下方の遊技領域9内には、始動入賞口10aや一般入賞口10b、その下方には大入賞口(いわゆるアタッカー)11が配置されている。
さらに、最下方には、上記したどの入賞口にも入賞しなかった遊技球を回収するアウト口13が配置され、その他、風車14や障害釘15等も、適宜配置されている。
このような遊技機は、遊技者が球発射ハンドル7を操作することにより、遊技球はレール8a、8bで囲まれた発射通路を通り、遊技領域9内に発射される。
発射された遊技球が該始動入賞口10aに入賞すると、その入賞に伴って抽せんが行われ、その抽せん結果は、遊技機右下部に設けられた特別図柄表示装置12に表示される。
この抽せん結果を表示するにあたり、該液晶表示装置4における映像演出や、外枠部3に付属して設けられる役物演出装置16の動作による動作演出等が併せて行われ、これらにより、遊技者に対し当せんに対する期待感を一層醸成させている。
そして、該抽せんに当せんするといわゆる特別遊技状態となり、大入賞口11が大きく開口する。開口した該大入賞口11には、容易に遊技球を多数入賞させることができるので、遊技者は大量の賞球を得ることができる。
【0003】
このような演出を行う役物演出装置として、実際の風を使った演出を行う役物装置も提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平2008−119123号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような液晶表示装置4による映像演出や、役物演出装置16による動作演出では、予め決められた動作でしか演出できず、しかも風を使用する役物装置だとしてもそれ自体が移動するように構成されていないので、意外性や面白味に欠けるものとなっている。
【0006】
本発明はこの点に鑑みなされたものであり、遊技者に対し、意外性に富みしかも躍動感に溢れた役物演出装置を、簡便な構成によって提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述した目的を達成する解決手段として、弾球遊技機において、空気流出口を有する外ケースと、前記外ケース内に収納され、回動自在に形成された巻取部材と、前記巻取部材に一端が固定され、他端が前記空気流出口から前記外ケース外へと延出した布状装飾体と、前記外ケースの内周面と前記巻取部材との間に形成された前記布状装飾体を収納する収納空間部と、前記空気流出口に向けて送風して前記布状装飾体を揺動させる送風手段と、前記巻取部材を回動させて、前記布状装飾体を前記収納空間部に収納する第1位置と、収納しない第2位置とに移動させる第1移動手段と、を備えた役物演出装置を有することを特徴とする構成とした。
【0008】
さらに、本発明は、遊技盤内に液晶表示演出装置を有し、前記役物演出装置の前記空気流出口を前記液晶表示演出装置の方向に向けない第3位置と、前記液晶表示演出装置の方向に向ける第4位置とに移動させる第2移動手段を有し、前記第2移動手段が前記空気流出口を前記第4位置に移動させたときに、前記第1移動手段が前記巻取部材を前記第2位置に移動させて、前記布状装飾体の先端部を前記液晶表示演出装置の表示領域内に位置させることを特徴とする構成とした。
【発明の効果】
【0009】
本発明における弾球遊技機は、送風によって揺動が発生する役物演出装置を簡便な構成によって提供することができるので、遊技者に対して意外性に富んだ、かつ躍動感に溢れた興趣を与えることができるとともに、そのような弾球遊技機を安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1の実施例に係る弾球遊技機の正面図。
【図2】本発明の第1の実施例に係る役物装置の正面図。
【図3】本発明の第1の実施例に係る役物装置の断面図(図2のA−A断面図)。
【図4】本発明の第1の実施例に係る役物装置における役物演出装置の説明図。
【図5】本発明の第1の実施例に係る役物装置の右下部を拡大した正面図。
【図6】本発明の第2の実施例に係る役物演出装置の正面図。
【図7】本発明の第2の実施例に係る役物演出装置の動作説明図。
【図8】本発明の第2の実施例に係る役物装置の正面図。
【図9】従来例における中央役物装置を有する弾球遊技機の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の弾球遊技機は、図1に示すように、遊技盤上1のレール8a、8bに囲まれた遊技領域9内の略中央に役物装置20を有する弾球遊技機であって、該役物装置20以外は従来のものと同様であり、該遊技領域9内には、始動入賞口10a、一般入賞口10b及び大入賞口(いわゆるアタッカー)11、障害釘15等が適宜配置されている。
【0012】
本発明の第1の実施例に係る役物装置20は、図2に示すように、周囲を外枠部3によって囲まれており、その中央に液晶表示演出装置4、下部に遊技球の流下に変化を与えるステージ部5、側部に遊技球を役物装置20内部に進入させて該ステージ部5上に導く流入口6を有している。
そして、該液晶表示演出装置4の前方(遊技者から見て手前側)であって、該ステージ部5の後方には、後述するように、左右下方に一対の役物演出装置60が配置されている。
【0013】
該役物演出装置60は、本体部61と、該本体部61から延出する複数の布状装飾体62とから構成されている。
そして、図3に示すように、該液晶表示演出装置4の前面側とステージ5の後方側とをアクリル等の透明材料からなる前板53で仕切った演出空間部54に、該布状装飾体62が配置され、該演出空間部54の下部に連通口55を介して設けられた本体収納部56に、該本体部61が配置されている。
つまり、該布状装飾体62は、該本体部61から延出して該連通口55を通り、該演出空間部54にその先端部を常在するように配置されている。しかしながら、この状態では、その先端部は、該液晶表示演出装置4の液晶表示領域外とされており、遊技者側からは視認できない。
また、該本体収納部56の下部には空気取り入れ口57が設けられ、該演出空間部54の上部には空気吐き出し口58が設けられている。
【0014】
該布状装飾体62は、ポリエステル繊維等からなる薄い布状長尺体を赤炎色に着色して形成したものであり、赤色発光ダイオード等によって照明されると、あたかも炎であるかのごとく疑似炎を演出できるように構成されている。
【0015】
役物演出装置60の本体部61の正面から見た断面図を、図4に示す。
該本体部61の外ケース63内には、その軸方向に沿って複数の該布状装飾体62を巻回可能な巻取部材64が配置され、該巻取部材64と該外ケース62の内周面との間に収納空間部67が形成されている。
該布状装飾体62は、巻取部材64にその一端が固定され、該収納空間部67に収納されている。
また、該外ケースには、その下部に空気流入口63a、上部に空気流出口63bが設けられている。
また、該巻取部材64の下方には、空気流出口63bの方向へ送風する送風手段65が設けられ、該巻取部材64の上方には、空気流出口63bの方向を照明する複数の発光ダイオード等からなる照明手段66がそれぞれ配置されている。
さらに、該巻取部材64を正逆回転させて、布状装飾体を巻き取りあるいは巻き戻すための駆動モータM(第1移動手段)が、該外ケース63に固定されて設けられている。
【0016】
ここで、該送風手段65は、常態においてONされており、空気は常時、空気流入口63aから流入し、上部の空気流出口63bから流出している。これにより、該空気流出口63bから延出する布状装飾体62は、その先端部が、該空気流出口63bを通って連通口55から演出空間部54内へ常在するように保証されている。
また、該照明手段66による照明光は、空気流出口63bを通り、ビーム状となって演出空間部54内に投射される。
【0017】
該布状装飾体62は、上記した駆動モータM(第1移動手段)によって、巻取部材64にその大部分が巻き取られて先端部のみが演出空間部54内に常在する第1位置(該先端部が液晶表示演出装置4の表示領域内に位置しない非表示位置。)と、その大部分が巻き戻されて該演出空間54内に位置することができる第2位置(該先端部が液晶表示演出装置4の表示領域内に位置する表示位置)とに選択的に位置させることができる。
【0018】
役物装置20の正面右下部を拡大し、役物演出装置60の配置状態を透視した図を、図5に示す。
役物演出装置60の外ケース63は、巻取部材64の軸方向が液晶表示演出装置4の表示面と平行になるように本体収納部56内に配置され、該外ケース63に設けられた回動支点70を支点に、該軸方向を平行にしたまま回動可能とされている。
また、該外ケース63は、該外ケース63の一端と本体収納部55との間に設けられたソレノイド等からなる駆動装置71(第2移動手段)によって、図5の点線で示したような、空気流出口63bを液晶表示演出装置4の方向に向けないホームポジション位置(第3位置)と、該空気流出口63bを液晶表示演出装置4の方向に傾動させたアクション位置(第4位置)とに選択的に位置させることができる。
そして、前記第3位置では、例え複数の布状装飾体62が巻き戻されているとしても遊技者は視認できない状態とされており、前記第4位置において初めて、該布状装飾体62が巻き戻されているならば、該複数の布状装飾体62が図5に示すように視認できる状態とされている。
【0019】
そして、液晶表示演出装置4における演出表示と同期して、これら駆動モータM(第1移動手段)及び駆動装置71(第2移動手段)を制御する演出役物制御装置が設けられている。該演出役物制御装置は、送風手段55や照明手段66をスイッチングする機能も有している。
【0020】
以上のように構成された本発明における弾球遊技機は、以下のように駆動される。
始動入賞口21に遊技球が入賞すると、該入賞に伴う抽せんが行われるが、その抽せん結果を表示するために特別図柄表示装置12の変動表示が開始されるとともに、所定個数の賞球が払い出される。
次に、この特別図柄表示装置12の変動表示の開始に合わせ、液晶表示演出装置4による演出表示が開始される。
そして、該液晶表示演出装置4による演出表示が終了し、該特別図柄表示装置25の変動表示が特定の図柄の組み合わせで停止した場合に、遊技者に利益が生じ得る特別遊技状態となり、大入賞口(アタッカ)27が所定ラウンド数、開放する。
この所定ラウンドの開放中に大入賞口(アタッカ)27に入賞した遊技球数に対して、所定個数の賞球が払い出される。
【0021】
ここで、上記液晶表示演出装置4による演出が、いわゆる「リーチ」状態の表示演出となったとき、上記した演出役物制御装置により駆動装置71(第2移動手段)が駆動されて、外ケース63の空気流出口63bは、図5に示す破線位置つまりホームポジション位置(第3位置)から、実線位置つまりアクション位置(第4位置)へ移動する。
次に、照明手段66がONされ、駆動モータM(第1移動手段)の駆動が開始されて、布状装飾体62の巻き戻しが開始される。
これにより、該布状装飾体62は、その先端部のみが演出空間部54内に位置する前記第1位置(非表示位置)から、その大部分が巻き戻されて該演出空間54内に位置することができる前記第2位置(表示位置)に移動可能とされる。
このとき、送風手段65は、常態においてONされており、布状装飾体62の先端部を、空気流出口63bを経て、連通口55から演出空間部54内に常在するように送風している。
したがって、該第2位置への移動に伴い、布状装飾体62はビーム状となって演出空間64内に延出して行き、遊技者に対し液晶表示演出装置4の表示領域内にあたかも炎のビームが実際に走ったような錯覚を生じさせることができる。
また、このような錯覚は、液晶表示演出装置4における映像演出内容と協働させることで、一層顕著にすることができる。
【0022】
演出役物制御装置による上記した演出によれば、本体部61の空気流出口63bを第3位置から第4位置に移動させた後、布状装飾体62を第1位置から第2位置に移動させているが、他の実施例として、布状装飾体62を第1位置から第2位置に移動させた後、送風開口63bを第3位置から第4位置に移動させる演出を行うように構成することもでき、そのような演出をした場合には、立ち上がった炎ビームが役物装置の枠外から一斉に現れるというダイナミックな演出とすることもできる。
【0023】
また、空気流出口63bを常に第4位置に位置させる構成にして、前記第1移動手段のみを備え、第2移動手段を省略する構成とすることもできる。このように構成すると、構成がより一層簡便となる。
また、布状装飾体62の巻き戻し量を複数段階にして、上記第4位置を複数位置にすることもできる。このようにすると、長く巻き戻しする位置では、遊技者に対し炎ビームとして認識させる度合いがより強くなるので、興趣を一層高める演出とすることができる。
本発明による構成では、このような演出は、単に第1移動手段による回動量を調節すればよいので、容易に可能となる。
【0024】
このように、本発明では、送風によって形態に揺動(揺らぎ)が発生する動作役物装置を簡便な構成によって提供することができ、しかも液晶表示演出装置の演出と同期して稼働させることにより、遊技者に対し、意外性に富んだ、かつダイナミックな興趣を与えることができる。
【0025】
なお、上記した第1の実施例では、照明手段66を外ケース63の内部に配置したが、必ずしもこのように配置する必要はなく、演出空間部54の下部に、連通口55に臨むように設けても良い。あるいは、液晶表示演出装置4における液晶表示からの照明を使用する等により、必ずしも設ける必要がない。
【0026】
また、送風手段65を外ケース63の内部に配置したが、必ずしもこのように配置する必要はなく、該外ケース63の下方の、本体収納部56の下部に設けることもできる。
さらに、送風手段65は、常態においてONしているが、この常態においては弱風状態として、布状装飾体62の先端部を演出空間部54内に常在するように保証し、遊技者に視認する必要があるタイミングで強風状態として、該布状装飾体62をあたかも炎状ビームであるかのように演出させるように制御し、効率の良い送風手段として構成することができる。
【0027】
次に、本発明の第2の実施例について、図6〜8を用いて説明する。
この第2の実施例では、役物演出装置が、図6に示す役物演出装置160として構成される。
該役物演出装置160は、本体部161と布状装飾体162とから構成されており、該本体部161および該布状装飾体162は、それぞれ、前記した第1の実施例と同様に、本体収納部および演出空間部内に配置される(図示せず)。
【0028】
該本体部161は、断面扇形の外ケース170と、該外ケース170内に収納された、前記外ケース170と同様の曲率を有する断面扇形のスライダ171(巻取部材)を有している。
そして、該外ケース170とスライダ171とは、曲率中心に配置された回動軸164の回転中心を共通にして回動可能とされており、さらに、該該外ケース170とスライダ171との間には、布状装飾体162を収納することができるように収納空間部167が設けられている。このように、該外ケース170とスライダ171とは、その曲率が形成された面が、該回動軸164を中心とした同心円状に配置されている。
外ケース170およびスライダ171の回動中心を同一とした回動軸164には、回転駆動手段(図示しない)が連結され、図示しないクラッチ手段により、外ケース170およびスライダ171をそれぞれ、互いに独立して回動(移動)することができるように構成されている。
【0029】
該外ケース170には、下方に空気流入口163aが設けられ、上方に複数の空気流出口163bが曲率面に沿って所定間隔で設けられている。
また、該外ケース170の内部には送風手段165が配置されており、該送風手段165により下方の空気流入口163aから取り入れられた空気は、上方の空気流出口163bから流出し、更に前記第1の実施例と同様に、演出空間部を経てその上方の空気吐き出し口から吐き出されるように構成されている。
【0030】
さらに、該外ケース170の内部には、発光ダイオード等からなる照明手段166が配置されている。該照明手段166が、図6に示すように、スライダ171の下方に配置されている場合は、該スライダ171は光透過部材で形成される。
【0031】
布状装飾体162は、第1の実施例と同様に、長尺状の複数本の布状体からなり、それらの基端部は、いずれもスライダ171の曲率が形成された上面に、空気流出口163bと同様の所定間隔をもって固定され、それらの先端部は、外ケース170の複数の空気流出口163bのそれぞれから該外ケース外方へ延出されている。
したがって、該布状装飾体162は、送風手段165によって発生した空気流により、収納空間部167を経て、空気流出口163bから排出され、スライダ171の移動に伴って更に演出空間部内に運ばれることとなる。
また、外ケース170の左端部下面には、スライダ171の左端部を位置決めするストッパ部170aが形成されており、スライダ171がこのストッパ170aに当接する位置では、布状装飾体162の空気流出口162bからの排出長さが最大とされている。
【0032】
図7に示すように、外ケース170に対しスライダ171を、ストッパ170aとは反対方向にスライドさせることにより、布状装飾体162は収納空間部167に収納される(第1位置)。反対に、図6に示すように、スライダ171がストッパ170aに当接した状態では、該布状装飾体162は空気流により外ケース170外へ最大限吐き出されることとなる(第2位置)。
【0033】
図8に示すように、該役物演出装置160の本体部161は、その外ケース170およびスライダ171が、それらの回動方向を液晶表示演出装置4の表示面と平行とするように、かつ該液晶表示演出装置4の左右に1対となるように配置されている。
また、外ケース170を前記した回転駆動手段により回動させて、その空気流出口163bを液晶表示演出装置4の方向に向けた第4位置と、向けない第3位置とに選択的に移動させることができるように構成されている。
したがって、外ケース170の空気流出口163bが、液晶表示演出装置4の方向に向けられ、かつ、スライダ171が外ケース170に対し左回転状態で停止している状態では、複数の該布状装飾体162が、遊技者から見て、液晶表示演出装置4の表示画面上に最大限延出されることとなる。
このとき、照明手段166により該布状装飾体162のそれぞれが照明されるとともに、その照明光はスポット光(ビーム光)180として遊技者に認識されることとなる。
【0034】
この第2の実施例は、前記第1の実施例と同様の作用効果を奏することが出来ると共に、更に、外ケース170とスライダ171の回動機構が回動軸164を共通としているので、回転駆動手段が1つで済むこととなり、構成が簡単となる。なお、この第2の実施例では、外ケース170およびスライダ171をそれぞれ、互いに独立して回動(移動)することができるように構成したが、これに限ることなく、スライダ171の移動に伴って外ケース171が連動して移動するように構成してもよい。
つまり、スライダ171がストッパ170aと当接した位置から更にストッパ170a方向に回動(移動)することにより、スライダ171の回動(移動)に連動させて外ケース170を回動させるものである。なお、この場合、外ケース170は常態において前記第3位置に位置するように付勢されており、スライダ171はこの付勢に抗して回動(移動)するように構成されていると好ましい。
このように構成すると、スライダ171を回転駆動手段により回動(移動)させることで、布状装飾体162の空気流出口162bからの排出長さを変更することができると共に、外ケース170を回動させることもできて一層好適である。
【符号の説明】
【0035】
4 液晶表示演出装置
5 ステージ
20 役物装置
54 演出空間部
56 本体収納部
60 役物演出装置
61、161 本体部
62、162 布状装飾体
63、170 外ケース
63a 空気流入口
63b、163b空気流出口
64 巻取部材
65 送風手段
66 照明手段
67 収納空間部
71 駆動装置(第2移動手段)
171 スライダ
M 駆動モータ(第1移動手段)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気流出口を有する外ケースと、
前記外ケース内に収納され、回動自在に形成された巻取部材と、
前記巻取部材に一端が固定され、他端が前記空気流出口から前記外ケース外へと延出した布状装飾体と、
前記外ケースの内周面と前記巻取部材との間に形成された前記布状装飾体を収納する収納空間部と、
前記空気流出口に向けて送風して前記布状装飾体を揺動させる送風手段と、
前記巻取部材を回動させて、前記布状装飾体を前記収納空間部に収納する第1位置と、収納しない第2位置とに移動させる第1移動手段と、
を備えた役物演出装置を有する弾球遊技機。
【請求項2】
請求項1において、遊技盤内に液晶表示演出装置を有し、前記役物演出装置の前記空気流出口を前記液晶表示演出装置の方向に向けない第3位置と、前記液晶表示演出装置の方向に向ける第4位置とに移動させる第2移動手段を有し、
前記第2移動手段が前記空気流出口を前記第4位置に移動させたときに、前記第1移動手段が前記巻取部材を前記第2位置に移動させて、前記布状装飾体の先端部を前記液晶表示演出装置の表示領域内に位置させることを特徴とする弾球遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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