説明

弾球遊技機

【課題】広い設置スペースを必要とすることなく、製作も簡単であって製作コストを低廉になし得、更に、遊技球の高速払い出しも支障なく行える弾球遊技機を提供する。
【解決手段】球供給源104から供給される遊技球Bを球流通樋107を介して球払出装置108に供給するようにし、球払出装置108から上流側へ所要寸法上がった位置までの間の球流通樋107が真直ぐに起立する円筒状の流通管1からなり、該流通管1の内径は遊技球Bの外径よりもやや大きく該流通管1の内周面7aにはその中心軸線方向に沿って螺旋突条8が周設され、流通管1内の遊技球Bが螺旋突条8に沿って該螺旋突条8に支持されつつ流下するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、球供給源から供給される遊技球を球流通樋を介して球払出装置に供給するようにした弾球遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、弾球遊技機の一つであるパチンコ遊技機は、その裏面を裏側から見て左側の上部に球供給源としての球タンクが配置され、右側のほぼ中間高さ位置に遊技球を排出する球払出装置が配置されている。前記球タンクの下方には、該球タンクから排出される遊技球を右側へ流下させるタンクレールが配置され、該タンクレールの流下端に下方へ屈曲するカーブレールが設けられている。そして、該カーブレールと球払出装置との間に球流通樋が設けられている。前記球タンクに貯留される遊技球はタンクレールに排出されると共に該タンクレールを流下してカーブレールを介し球流通樋に流入し、該球流入樋を流下して球払出装置に達する(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−258165号公報(第2−4頁、図1、図6)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、前記球払出装置へ遊技球を供給する球流通樋は流下する遊技球の球圧を軽減し球払出装置に負担を掛けないように幾重にも屈曲しており、このため、球流通樋の幅寸法が長くなり広い設置スペースを必要とする。しかるに、パチンコ遊技機の裏面は、球タンク、タンクレール、遊技を制御する基板ボックス等の多くの裏面部品が隙間のないほどぎっしり配設され、各裏面部品が少しでも少ないスペースで取り付けられるように凌ぎを削っており、球流通樋が広い設置スペースを必要とすることは致命的な欠点である。また、球流通樋の内部構造が複雑化し、成形金型の設計が面倒になり製作コストが高くつくといった課題が有る。
【0005】
更に、球流通樋が幾重にも屈曲していることから、速く流下させようとすると流下する遊技球と遊技球との間に間隔が開き易い。このように遊技球間に間隔が開くと、球払出装置に間隔を開けて遊技球が供給されることになり、これが原因で所謂球噛み現象が起きる危険性高い。このため、高速での遊技球の払い出しが難しくなるという課題も有る。
【0006】
そこで、本発明は前記課題を解決すべくなされたもので、広い設置スペースを必要とすることなく、製作も簡単であって製作コストを低廉になし得、更に、遊技球の高速払い出しも支障なく行えるようにした弾球遊技機を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる目的を達成するため本発明に係る弾球遊技機は、球供給源から供給される遊技球を球流通樋を介して球払出装置に供給するようにした弾球遊技機であって、前記球払出装置から上流側へ所要寸法上がった位置までの間の球流通樋が真直ぐに起立する円筒状の流通管からなり、前記流通管の内径は遊技球の外径よりもやや大きく該流通管の内周面にはその中心軸線方向に沿って螺旋突条が周設され、前記流通管内の遊技球が前記螺旋突条に沿って該螺旋突条に支持されつつ流下するようにしたことを特徴とする。
【0008】
この際、前記流通管に前記螺旋突条に沿って該流通管内に溜まるゴミを排出するためのゴミ排出口が開設されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る弾球遊技機は、球払出装置から上流側へ所要寸法上がった位置までの間の球流通樋が真直ぐに起立する円筒状の流通管からなり、流通管の内径は遊技球の外径よりもやや大きく該流通管の内周面にはその中心軸線方向に沿って螺旋突条を周設した構成からなり、球流通樋は一本の円筒状の流通管からなるにすぎないので、スリムであって広い設置スペースを必要としない。よって、その取付が容易に行なえる。また、構造が簡単なことから製作も簡単となり制作費を低廉になし得る。更に、流通管内の遊技球が螺旋突条に沿って該螺旋突条に支持されつつ流下するので、遊技球の流下速度が制御され続いて流下する遊技球と遊技球との間に間隔ができにくい。これにより球噛みの発生がほとんどなく、高速払い出しが支障なく行なえるという効果を奏する。
【0010】
更にまた、前記流通管に螺旋突条に沿って該流通管内に溜まるゴミを排出するためのゴミ排出口を開設するようにすれば、流通管内に溜まるゴミがそれらゴミ排出口から流通管の外側へ排出されることになり、流通管内が綺麗になるばかりか遊技球の汚れも軽減できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係る球流通樋の分解斜視図。
【図2】同正面図。
【図3】図2のX−X線拡大断面図。
【図4】球流通樋の一部拡大正面断面図。
【図5】球払出装置の斜視図。
【図6】同分解斜視図。
【図7】同拡大中央縦断面図。
【図8】(イ)〜(ニ)は作用を示す球払出装置の正面断面図。
【図9】(イ)は球受部材の作用説明図、(ロ)は球受部材の動作状態を示す縦断面図。
【図10】本発明が適用されるパチンコ遊技機の裏面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る弾球遊技機の最良の実施の形態を図面に基き詳しく説明する。本発明は、パチンコ遊技機、アレパチ機、雀球遊技機などの弾球遊技機に適用されるが、そのうちパチンコ遊技機に適用される場合について説明する。まず、本発明が適用されるパチンコ遊技機について説明する。
【0013】
図10は、本発明が適用されるパチンコ遊技機の裏面図である。パチンコ遊技機Pは正面縦長長方形状の外枠100に内枠101が開閉自在に装着され、該内枠101に遊技盤102が配設されている。また、前記内枠101の裏面に、遊技盤102の裏面を覆う合成樹脂製の機構板103が開閉自在に装着されている。該機構板103の裏面には、その上部の一側に遊技球であるパチンコ球を貯留しておく球タンク104が配置されている。また、球タンク104の下方に該球タンク104から排出されるパチンコ球を下流へ誘導するタンクレール105が配設され、該タンクレール105の流下端にカーブレール106を介して上下方向に設けられた球流通樋107が配置されている。そして、該球流通樋107の流下端に、球払出装置108が配設される。前記球払出装置108の下方には球排出樋109が設けられ、該球排出樋109はパチンコ遊技機P前面に装着された球受皿(図示せず。)と連通している。
【0014】
そこで、前記球タンク104内の遊技球は、その下方のタンクレール105に排出されカーブレール106を介して球流通樋107を流下し、球払出装置108に達する。そこで、例えば遊技中に入賞球が発生した場合、該球払出装置108から規定量のパチンコ球が賞球として球排出樋109に払い出されることになるが、これらパチンコ球は前記内枠101の前側に誘導されて前記球受皿に貯留されることになる。
【0015】
次に、図1乃至図4に基き本発明に係る球流通樋107について説明する。図1は本発明に係る球流通樋の分解斜視図、図2は同正面図、図3は図2のX−X線拡大断面図、図4は球流通樋の一部拡大正面断面図である。該球流通樋107は、真直ぐな円筒状の流通管1からなる。該流通管1は上端が前記カーブレール106に接続され、下端が球払出装置108に接続され、ほぼ鉛直に起立している。流通管1の長さは、球払出装置108から少なくとも上方へ約200mmあれば良い。これは、球払出装置108から一回に払い出されるパチンコ球の最大個数は15個であって、パチンコ球の直径が約11mmであることから設定される。
【0016】
流通管1は、両端が開放されると共にその中心軸線に沿って二分割される一対の半割筒体2,2からなり、各半割筒体2の中心軸線と平行な両側縁に互いに対向位置して外側へ広がる取付片3,3が設けられている。これら取付片3,3には、その長手方向に沿って複数の取付孔4が開設され、両半割筒体2,2を開放面を互いに向かい合わせ、両取付片3,3の互いに連通する取付孔4,4にビス5,5を挿通すると共にナット6,6を螺締めして流通管1が組立てられるようになっている。
【0017】
前記流通管1における管通路7の内径は、パチンコ球Bの外径よりもやや大きくパチンコ球Bが一個通過できる程度の寸法、例えば12〜13mmの間で設定される。そして、管通路7の内周面7aに所定のピッチHで螺旋突条8が周設されている。詳しくは、図3に示すように管通路7の内周面7aからこれと対向する螺旋突条8の上端面8aまでの寸法A1は例えば12mmに設定され、螺旋突条8の内周面7aからの高さA2は例えば0.5mmに設定されている。また、図4に示すように螺旋突条8のピッチHは例えば17mmに設定されている。このピッチHはこれに限定されるものではなく、たとえば、13、14、15、16、18、19、20、21,22,23mmまたはそれ以上で適正な寸法が選択される。
【0018】
これにより、流通管1の管通路7内のパチンコ球Bは、螺旋突条8に沿って該螺旋突条8に支持されつつ回転して流下することになる。なお、前記螺旋突条8のピッチHを狭くすると管通路7内を流下するパチンコ球Bの流下速度が遅くなり、ピッチHを広くすると管通路7内を流下するパチンコ球Bの流下速度が速くなる。
【0019】
流通管1内を螺旋突条8に沿って遊技球Bが回転して流下する場合、図3に示すように該流通管1の中心軸Dから遊技球Bの中心O2までの距離rが遊技球Bの半径よりも短く、非常に小回りに回転する。しかも、螺旋突条8のピッチHにより制御されることもあって、管通路7内を連続して流下するパチンコ球Bはその流下速度がほとんど一定となる。よって、上下のパチンコ球B,B間に隙間ができにくく、球払出装置108にパチンコ球Bがスムーズに供給されて安定する。これにより、球払出装置108にて球噛みの生ずるおそれもなく、高速での払い出しも支障なく行なえる。
【0020】
また、球流通樋107の流通管1は、真直ぐに起立するばかりか流通管1の内径はパチンコ球Bの外径よりもやや大きい程度にすぎないことから、球流通樋107は広いスペースを採らない。よって、球流通樋107の設置スペースが小さくて済む。また、球流通樋107は流通管1が円筒状に形成されると共にその中心軸線に沿って二分割され、各分割端縁にはそれぞれ対向位置して互いに連結するための取付片3,3が設けられるという簡単な構造であって、製作が簡単となる。
【0021】
流通管1には、両半割筒体2,2ごとに両取付片3,3に沿ってかつ前記螺旋突条8に沿って複数のゴミ排出口9が列設されている。一方の取付片3に沿って列設されるゴミ排出口9と他方の取付片3に沿って列設されるゴミ排出口9とは、段違いになるように設けられている。すなわち、図4に示すように一方の取付片3側ではゴミ排出口9(9a)の下縁で螺旋突条8と接しており、他方の取付片3側ではゴミ排出口9(9b)の上縁で螺旋突条8と接している。これらゴミ排出口9(9a),9(9b)は、流通管1の管通路7内に溜まるゴミを排出するためのものである。このように、パチンコ球Bが螺旋突条8に沿って回転しながら流下し、しかも、いずれのゴミ排出口9(9a),9(9b)も螺旋突条8に沿って設けられるので、ゴミが管通路7内に溜まり難く、流通管1内が綺麗になるばかりかパチンコ球Bの汚れも軽減できる。
【0022】
次に、図5乃至9に基づき球払出装置について説明する。図5は球払出装置の斜視図、図6は同分解斜視図、図7は同拡大中央縦断面図、図8(イ)〜(ニ)は作用を示す球払出装置の正面断面図、図9(イ)は球受部材の作用説明図、同図(ロ)は球受部材の動作状態を示す縦断面図である。球払出装置108は、合成樹脂材からなる中空直方体形状のケース本体10からなる。該ケース本体10は、ほぼ中央で縦方向に切断して左右に二分割され、正面から見て右側の右半割体10aと、正面から見て左側の左半割体10bと、から構成される。そして、右半割体10aと左半割体10bとを合わせることにより、その中央の前側に上下方向に設けられ上端に球入口12a、下端に球出口12bが開設された球通路11が形成されている。
【0023】
前記球通路11は、上半分11aが上下方向に真直ぐ起立しており、下半分11bが少し前側へ湾曲している。球通路11の上端部に球検出器13が配設され、その下方であって球通路11の後側に空洞部14が形成されている。そして、該空洞部14に球通路11と向き合い鉛直面内で自在に回転する球受部材15が配置されている。該球受部材15は、軸筒部15aの前側に該軸筒部15aの中心軸線に対して直交する回転円板15bが一体に設けられている。また、図9に示すように該回転円板15bの前面がその回転中心O1から放射状に延びる複数の法線hにより6等分され、その一個おきの領域の外周縁に沿ってそれぞれ前記回転中心O1を中心とする円弧状に湾曲した球受部としての球受片16a〜16cが前方へ突設されている。各球受片16a〜16c間の間隔wは、パチンコ球Bが通過できる範囲で設定される。
【0024】
ケース本体10の後面に電動アクチュエータとしてのステッピングモータ17が配置され、その水平な駆動軸18の前端側に前記球受部材15の軸筒部15aが嵌着固定されている。これにより、ステッピングモータ17の回転に伴い球受部材15が回転する。この場合、球受部材15が必要時に60度の回転角度をもって回転することになる。
【0025】
更に詳しく説明すると、球受部材15は球通路11に対しその回転面が前側を向いて対向位置している。そして、球受部材15の回転円板15bが球通路11から少し後方へずれ、上端に位置する球受片16a〜16cがそれぞれ回転円板15bの回転と共に球通路11の両側に開設された切欠部19,19を介して該球通路11内に介入し得るようになっている。例えば、図8(イ)に示すように回転円板15bの上端に一番目の球受片16aが位置するとき、反時計回り方向で二番目の球受片16bと三番目の球受片16cとは球通路11の外側下方であってその両側に位置する。一番目の球受片16aが球通路11の上半部11a内に位置しているときは、図7に示すようにその先端と対向する球通路11の内周面との間隔はパチンコ球Bの直径より短く半径より長い寸法に設定されている。
【0026】
これにより、図7に示すように一番目の球受片16aによって球通路11内に流入するパチンコ球Bを受け止めたとき、球受片16aの先端位置Fはそのパチンコ球Bの球中心O2を通り球受部材15の移動方向である回転方向と直交する面内で球中心O2から後方へずれている。また、そのパチンコ球Bによる球受部材15に加わる球圧の方向と該球受部材15の回転方向とは前記面内で互いに直交するようになっており、その球圧は球受部材15を回転し得る方向には働かない。よって、該パチンコ球Bの球圧により球受部材15が必要もなく回転することはない。換言すれば、パチンコ球Bの球圧によって球受部材15を回転させる力は生じない。
【0027】
前記球検出器13は近接スイッチが使用され、図9(ロ)の想像線に示すように球検出器13の上面13aを基準として、その基準面から7.4mm下がった位置が球検出状態となる位置aであり、それより更に2.7mm下がった位置が球非検出状態となる位置bであって、パチンコ球Bの検出と共に該パチンコ球Bのそれぞれの位置a,bをも検出できるようになっている。そして、前記位置a〜位置bまでの間が球検出範囲にあたる。すなわち、球検出器13によりパチンコ球Bの検出と球受部材15の原点検出を併せ行なうことができるようになっている。
【0028】
前記ケース本体10における右・左半割体10a,10bの必要個所に螺子挿通孔20や螺子孔21が設けられ、右・左半割体10a,10bを合わせ螺子挿通孔20を介して各螺子孔21に各螺子22を螺締することにより、右・左半割体10a,10bが組み合わされる。同様にステッピングモータ17にも前面両側に螺子挿通孔20,20が設けられると共に、右・左半割体10a,10b側にこれらに対応して螺子孔21,21が設けられている。そして、各螺子挿通孔20を介して各螺子孔21に螺子22を螺締めすることによりステッピングモータ17が取り付けられる。
【0029】
次に、図7乃至図9に基づき作用を説明する。まず、図7、図8(イ)に示すようにステッピングモータ17が停止しているときは、球受部材15の一番目の球受片16aが回転円板15bの上端に位置すると共に球通路11内に位置している。この状態で、球流通樋107である流通管1内を螺旋突条8に沿って回転しつつ連続して流下するパチンコ球Bが球通路11内に流入することになるが、球入口12aから球通路11内へは最先のパチンコ球B1が一個入り、前記一番目の球受片16aの先端に受け止められる。この際、前記最先のパチンコ球B1は、球通路11における上半部11aに位置する球検出器13の検出孔23の内周面23aにもたれかかりながら球受片16aの先端で受け止められている。
【0030】
この状態で、例えば入賞球が発生し、賞球として規定量のパチンコ球Bの払出命令が出されると、図8(ロ)に示すようにステッピングモータ17が駆動して球受部材15を同図(ロ)の矢視方向へ60度回転させる。これにより、それまで受け止められていた最先のパチンコ球B1が、支持を失って一番目と二番目の球受片16a,16bの間隔wの間から自重で落下する。同時に、続く第二番目のパチンコ球B2が球通路11内に入ると共に球検出器13内に入る。これに伴い、二番目のパチンコ球B2が球検出器13により検出されると共に二番目のパチンコ球B2が流下して球検出状態となる位置a及びその下方の球非検出状態となる位置bで検出され、そのまま下方へ自然に落下する。このようにして、球検出器13を通過するパチンコ球Bが検出されながら規定量払い出される。
【0031】
そして、払い出されるパチンコ球Bが規定量に達し、最後のパチンコ球Bが球検出器13を通過する。それ以後は規定量外のパチンコ球Bとなるが、図8(ハ)に示すように規定量外のパチンコ球Bのうちの最先のパチンコ球Bnが球検出器13に入る。このとき、該パチンコ球Bnが球検出状態となる位置aと球非検出状態となる位置bとでそれぞれ検出され、その間にステッピングモータ17が作動して図8(ニ)に示すように球受部材15が更に時計回り方向へ60度回転する。これにより、二番目の球受片16bが最も高い位置に来て規定量外の最先のパチンコ球Bnを受け止める。
【0032】
本発明にあっては、ステッピングモータ17により球受部材15を回転させるようにしたが、構造を変えソレノイドを使って球受部材を進退動させ、該球受部材を水平面内で往復動させることによりパチンコ球を受け止めるようにしても良い。
【0033】
このように、球通路11に流入するパチンコ球Bを検出しつつ自然に落下させて排出することになる。規定量のパチンコ球Bを自然に落下させて排出するようにしているので、多くのパチンコ球Bを一度に払い出すのに都合が良い高速の払出しが可能となる。例えば、本発明の球払出装置108によれば、一分間に1000〜1500個のパチンコ球Bを払い出すことができる。
【0034】
また、図9(ロ)実線に示すように球受部材15における球受片16a〜16cにより規定量外のパチンコ球Bのうちの最先のパチンコ球Bnを受け止めたとき、その受け止めた先端位置Fがそのパチンコ球Bnの球中心O2を通り球受部材15の回転方向と直交する面内で該パチンコ球Bnの球中心O2からずれている。このため、球受片16a〜16cは必ず上下方向でパチンコ球Bnの球中心O2よりもずれた下方位置で接触しパチンコ球Bnを受け止めることになる。よって、パチンコ球Bnが球受部材15の球受片16a〜16cと球通路11の内周面との間で挟まれる所謂球噛みが防止される。
【0035】
更に、球受部材15に加わるパチンコ球Bnの球圧の方向と該球受部材15の回転方向とはパチンコ球Bnの球中心O2を通り球受部材15の回転方向と直交する面内で互いに直交することから、仮にパチンコ球Bnからの球圧が球受部材15に加わったとしても、球受部材15を回転させようとする力が生じない。このため、球圧により誤って規定量以上のパチンコ球Bを払い出すという誤動作がなくなり、ホールにおけるパチンコ球Bの管理が行ない易い。
【0036】
更にまた、球払出装置108はその構成部品が、二分割されるケース本体10、球検出器13、球受部材15及びステッピングモータ17という5点と少なく、該球払出装置108の組立てが簡単であるばかりか、製作費用も低廉になし得る。球受部として球受片16a〜16cを示したが、これに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0037】
1 流通管
7a 内周面
8 螺旋突条
9 ゴミ排出口
104 球供給源(球タンク)
107 球流通樋
108 球払出装置
B 遊技球(パチンコ球)
B1 遊技球(パチンコ球)
B2 遊技球(パチンコ球)
Bn 遊技球(パチンコ球)
P 弾球遊技機(パチンコ遊技機)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
球供給源から供給される遊技球を球流通樋を介して球払出装置に供給するようにした弾球遊技機であって、
前記球払出装置から上流側へ所要寸法上がった位置までの間の球流通樋が真直ぐに起立する円筒状の流通管からなり、前記流通管の内径は遊技球の外径よりもやや大きく該流通管の内周面にはその中心軸線方向に沿って螺旋突条が周設され、
前記流通管内の遊技球が前記螺旋突条に沿って該螺旋突条に支持されつつ流下するようにしたことを特徴とする弾球遊技機。
【請求項2】
前記流通管に前記螺旋突条に沿って該流通管内に溜まるゴミを排出するためのゴミ排出口が開設されている請求項1記載の弾球遊技機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2013−106814(P2013−106814A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−254529(P2011−254529)
【出願日】平成23年11月22日(2011.11.22)
【出願人】(593045053)株式会社内藤商会 (112)
【Fターム(参考)】