説明

当接予熱装置を含む定着システムとマーキング材料を下地に定着させる方法

【課題】マーキング材料を下地に定着させる定着システムおよび定着方法を、提供する。
【解決手段】第1の定着部材182と、第1のニップ190を形成する第2の定着部材184と、第1の定着部材182と第2の定着部材184の少なくとも一方を加熱する熱エネルギー源とを含み、下地102が第1のニップ190に受容されたときに、下地102の表面に付着させるトナーを含むマーキング材料104とに当接して予熱し、Tambを周囲温度、Tintを前記マーキング材料104と前記下地102の表面との間の境界温度、Tをトナーの融点としたときに、温度条件Tamb<Tint<Tを生み出し、予熱装置180の下流に配置した定着装置220であって、第3の定着部材222と第2のニップ230を形成する第4の定着部材224が、予熱された下地102とマーキング材料104とに第2のニップ230において圧力を印加し、トナーを下地に定着させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、「MULTI−STAGE FIXING SYSTEMS, PRINTING APPARATUSES AND METHODS OF FIXING MARKING MATERIAL TO SUBSTRATES(マーキング材料を下地に定着させる多段定着システムと印刷装置および印刷方法)」(代理人整理番号第056−0236号)と題する出願と、「FIXING DEVICES FOR FIXING MARKING MATERIAL TO A WEB WITH CONTACT PRE−HEATING OF WEB AND MARKING MATERIAL AND METHODS OF FIXING MARKING MATERIAL TO A WEB(ウェブとマーキング材料の当接予熱を用いマーキング材料をウェブに定着させる定着装置とマーキング材料をウェブに定着させる方法)」(代理人整理番号第056−0238号)と題する出願と、「FIXING DEVICES INCLUDING LOW−VISCOSITY RELEASE AGENT APPLICATOR SYSTEM AND METHODS OF FIXING MARKING MATERIAL TO SUBSTRATES(低粘度解離剤塗布システムを含む定着システムとマーキング材料を下地に定着させる方法)」(代理人整理番号第056−0242号)と題する出願と、「FIXING SYSTEMS INCLUDING IMAGE CONDITIONER AND IMAGE PRE−HEATER AND METHODS OF FIXING MARKING MATERIAL TO SUBSTRATES(画像調整器と画像予熱器とを含む定着システムとマーキング材料を下地に定着させる方法)」(代理人整理番号第056−0255号)と題する出願と、「FIXING DEVICES INCLUDING EXTENDED−LIFE COMPONENTS AND METHODS OF FIXING MARKING MATERIAL TO SUBSTRATES(長寿命化した構成要素を含む定着装置とマーキング材料を下地に定着させる方法)」(代理人整理番号第056−0271号)と題する出願と、「LOW ADHESION COATINGS FOR IMAGE FIXING(画像定着用の低付着被覆)」(代理人整理番号第0010.0219号)と題する出願とに関連するものであり、各出願とも本出願の譲受人に譲渡された本出願と同日に出願されており、その全体を参照により本願明細書に組み込むものとする。
【背景技術】
【0002】
一部の印刷装置では、下地にトナーを塗布して画像を形成する。画像は、定着装置による圧力にさらす間加熱され、下地にトナーを定着させることができる。これらの装置にあっては、定着装置は定着装置の構成要素の寿命を縮める温度条件にさらされることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
より低い稼働コストと所望の画像品質を可能にする温度条件を用いることのできるマーキング材料を下地に定着させる定着システムおよび定着方法を提供することが、望ましい筈である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
マーキング材料を下地に定着させる定着システムおよび定着方法を提供する。定着システムの例示的実施形態は、予熱装置であって、第1の面を含む第1の定着部材と、第1の面と共に第1のニップを形成する第2の面を含む第2の定着部材と、第1の面と第2の面の少なくとも一方を加熱する第1の熱エネルギー源とを備え、下地が第1のニップに受容されたときに、第1の面と第2の面が下地とこの下地の表面に付着するトナーを含むマーキング材料とに当接して予熱し、Tambを周囲温度、Tintをマーキング材料と下地の表面との間の境界温度、Tをトナーの融点としたときに、温度条件Tamb<Tint<Tを生み出し、予熱されたトナーを第1の面または第2の面に実質的に付着させることなく、下地に付着させる予熱装置と、予熱装置の下流に配置した定着装置であって、第3の面を含む第3の定着部材と、予熱された下地を受容する第3の面と共に第2のニップを形成する第4の面を含む第4の定着部材とを備える定着装置とを備える。第3の定着部材と第4の定着部材が予熱された下地とマーキング材料とに第2のニップにおいて圧力を印加し、トナーを下地に定着させる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】定着装置の構成要素とトナーと定着ニップにおける解離剤との間で発生しうる機械的かつ化学的な相互作用を示す。
【図2】印刷装置の例示実施形態を示す。
【図3】予熱装置と定着装置とを含む定着システムの例示実施形態を示す。
【図4】例示トナー材料についての熱流の示差走査熱量計(DSC:differential scanning calorimetry)走査対温度を示す。
【図5】予熱ニップを形成する対向するロールを含む当接予熱装置を用いトナーの付いた表面を有する重量のある非被覆下地を加熱する数値シミュレーションの結果を示す。
【図6】周囲温度22℃において47℃のトナー/用紙境界温度からの下地面上にトナーを有する用紙下地の冷却の数値シミュレーションの結果を示す。
【図7】用紙とトナーの能動的な加熱を用いることなくトナーを圧力を用いて用紙に定着させる3種類の異なる用紙にトナーを付着させる直線摩擦痕対用紙予熱温度のプロットを示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
開示実施形態は、マーキング材料を下地に定着させる定着システムを含む。定着システムの例示実施形態は、予熱装置であって、第1の面を含む第1の定着部材と、第1の面と共に第1のニップを形成する第2の面を含む第2の定着部材と、第1の面と第2の面の少なくとも一方を加熱する第1の熱エネルギー源とを備え、下地が第1のニップに受容されたときに、第1の面と第2の面が下地とこの下地の表面に付着させるトナーを含むマーキング材料とに当接して予熱し、Tambを周囲温度、Tintをマーキング材料と下地の表面との間の境界温度、Tをトナーの融点としたときに、温度条件Tamb<Tint<Tを生み出し、予熱されたトナーを第1の面または第2の面に実質的に付着させることなく、下地に付着させる予熱装置と、予熱装置の下流に配置した定着装置であって、第3の面を含む第3の定着部材と、予熱された下地を受容する第3の面と共に第2のニップを形成する第4の面を含む第4の定着部材とを備える定着装置とを備える。第3の定着部材と第4の定着部材が予熱された下地とマーキング材料とに第2のニップにおいて圧力を印加し、トナーを下地に定着させる。
【0007】
定着システムの別の例示実施形態は、予熱装置であって、第1の面を含む第1の定着部材と、第1の面と共に第1のニップを形成する第2の面を含む第2の定着部材と、第1の面と第2の面の少なくとも一方を加熱する第1の熱エネルギー源とを備え、下地が第1のニップに受容されるときに、第1の面と第2の面が下地とこの下地の表面に付着させるトナーを含むマーキング材料とに当接して予熱する定着装置と、予熱装置の下流に配置した定着装置であって、第3の面を含む第3の定着部材と、予熱された下地を受容する第3の面と共に第2のニップを形成する第4の面を含む第4の定着部材と、第3の面と第4の面の少なくとも一方を加熱する第2の熱エネルギー源とを備え、加熱する第3の面と第4の面の少なくとも一方を120℃未満の温度に加熱する定着装置とを備える。第3の定着部材と第4の定着部材が、予熱された下地とマーキング材料とに第2の定着ニップにおいて熱と圧力とを印加し、トナーを下地に定着させる。
【0008】
開示実施形態はさらに、トナーを下地に定着させる方法を含むものである。本方法の例示実施形態は、トナーを含むマーキング材料をマーキング装置を用いて下地に塗布する工程と、下地を予熱装置の第1のニップに給送する工程であって、ニップが第1の定着部材の第1の面と第2の定着部材の第2の面とにより形成される工程と、第1の面と前記第2の面の少なくとも一方を加熱する工程と、下地とマーキング材料とを第1のニップにおいて当接させて予熱し、Tambを周囲温度、Tintをマーキング材料と下地の表面との間の境界温度、Tをトナーの融点としたときに、温度条件Tamb<Tint<Tを生み出す工程であって、予熱されたトナーを第1の面または第2の面に実質的に付着させることなく、下地に付着させる工程と、予熱された下地とマーキング材料とを予熱装置の下流に配置された定着装置の第2のニップに給送する工程であって、第2のニップが第3の定着部材の第3の面と第4の定着部材の第4の面との間に形成される工程と、予熱された下地とマーキング材料とに第2のニップにおいて圧力を印加し、トナーを下地に定着させる工程とを含む。
【0009】
本方法の別の例示実施形態は、トナーを含むマーキング材料をマーキング装置を用いて下地に塗布する工程と、下地を予熱装置の第1のニップに給送する工程であって、第1のニップが第1の定着部材の第1の面と第2の定着部材の第2の面とにより形成される工程と、第1の面と第2の面の少なくとも一方を加熱する工程と、下地とマーキング材料を第1のニップにおいて第1の面と第2の面に当接させて予熱する工程と、予熱された下地とマーキング材料とを予熱装置の下流に配置された定着装置の第2のニップに給送する工程であって、第2のニップが第3の定着部材の第3の面と第4の定着部材の第4の面との間に形成される工程と、第3の面と第4の面の少なくとも一方を120℃未満の温度に加熱する工程であって、加熱する第3の面と第4の面の少なくとも一方を120℃未満の温度に加熱する工程と、予熱された下地とマーキング材料とに第2のニップにおいて熱エネルギーと圧力とを印加し、トナーを下地に定着させる工程とを含む。
【0010】
一部の印刷工程では、画像は乾燥トナーを含むマーキング材料を用いて下地上に形成される。これらの印刷工程は、定着ニップを両者間に形成する対向する定着部材を有する当接定着装置を用いることができる。例えば、一方の定着部材には定着ロールあるいは定着ベルトを含めることができ、他の定着部材には加圧ロールを含めることができる。これらの定着装置では、下地上に形成する画像は、定着ニップにおいて定着部材に当接させて下地とトナー画像に対し十分な熱エネルギーと圧力を印加することで定着すなわち融着させられる。
【0011】
下地へのトナーの定着は、当接定着装置内での高温と低圧の使用により達成することができる。これらの装置は、エラストマー性材料で出来たロールあるいはベルト面を活用することができる。これらの装置にあっては、エラストマー性材料は通常150℃から200℃の高表面温度と60psiから100psiの比較的低い定着ニップ圧力にさらされる。これら定着装置は高温で動作し、ミリ秒の滞留時間内で定着ニップにおいて下地に対しトナー材料を定着させる。これらの高温状態では、高温適合エラストマー性材料が必要である。液体解離剤を、定着装置内のエラストマー性表面に塗布することができる。
【0012】
図1は、定着ニップにおいて下地に対しトナーを定着させる期間中に、当接定着装置内で下地とトナーと解離剤と定着ロールとの間で起きうる複合された機械的かつ化学的相互作用を示すものである。これらの相互作用は、機械性能と耐用寿命とに影響を及ぼす。高い定着温度と反応性化学物質の使用が、定着部材の露出エラストマー性材料の苛酷な機械的かつ化学的な動作環境を生み出す。高温適合エラストマー性材料の使用にも拘わらず、当接定着装置内に存在する苛酷な条件は一般に定着部材の早発性故障に通ずる。
【0013】
印刷に使用されてきた下地にトナーを定着させる別の手法には、低圧の輻射エネルギー源の使用によりトナー材料を加熱する非当接融着工程が含まれる。これらの融着工程は、輻射エネルギーを用いたトナーの照射から生ずる輻射エネルギー吸収とトナー材料による粘弾性流とに依存する。この手法が限定された画像品質を生み出し、トナー材料に課される追加の特性要件に起因するより高い材料コストを導入し、制限された下地適合性にも帰結することが判っている。
【0014】
印刷に適用されたトナー定着に対する別の手法には、周囲温度での高圧を用いてトナーを下地に定着する当接定着工程が含まれる。この手法は定着ニップにおける高温条件を排除するものであるが、それはまたトナー材料に下地に対するトナーの適切な定着を可能にする追加の要件を課し、通常は特にカラー印刷工程において制限された画像をもって画像を生成する。
【0015】
本願明細書に使用する用語「印刷装置」には、マーキング材料を用いて下地上に画像を形成するのに使用する様々な種類の装置を包含させることができる。これらの装置には、印刷機や複写機やファクシミリ機や多機能機等を含めることができる。
【0016】
高い定着温度を用いる当接定着装置内に生ずることのある機械的かつ化学的な相互作用に関する上記の観察に鑑み、トナーを含むマーキング材料を下地に定着させる印刷装置と印刷方法とが提供される。印刷装置と印刷方法は、トナーを下地に定着させるのに新たな枠組みの被印加圧力および温度を用いる。本装置と方法には、高画質出力を生成し、その一方で耐性のある長寿命のサブシステム構成要素を可能にする。この印刷装置と印刷方法は、多段トナー定着工程を用いるものである。定着工程には、第1のニップにおける伝導熱の伝達を用い、下地上のトナー材料を比較的低温に予熱することが含まれる。予熱されたトナーを続いて圧力にさらすか、あるいは第2のニップにおいて圧力と熱にさらし、予熱されたトナーを流動させ、下地に対しトナーの適切な凝集と付着とをもたらす。印刷装置と印刷方法は、低温で適当な圧力の第2のニップ、すなわち「定着ニップ」を用い、予熱されたトナーの定着を達成することができる。
【0017】
より低温での多段工程としてトナー定着工程を遂行することで、定着装置に対しより低い要求を課し、耐性のある長寿命の構成要素が可能になる。加えて、より低い温度と適当な圧力の使用が、トナー材料組成と特性に対する要求を緩和することができる。印刷装置および印刷方法の実施形態は、高画質と高レベルの印刷画像耐久性と低減された印刷コストとを提供することができる。
【0018】
図2は、下地102上に画像を形成する印刷装置100の例示実施形態を示すものである。下地102は、シート形状をなす。連続するウェブ下地を、代替的に印刷装置100に用いることができる。下地102は、例えば被覆紙や非被覆紙あるいは包装材料にて構成することができる。印刷装置100は、処理方向に沿って下地給送装置120とマーキング装置140と定着装置160とを含む。下地102は下地給送装置120によりマーキング装置140に給送され、マーキング材料104を下地102の前面106に塗布する。マーキング材料104は、トナーを含んでいる。下地102は定着システム160へ前進させられ、トナーを前面106に定着させる。
【0019】
マーキング装置140には、トナーを含むマーキング材料を下地102に塗布する任意の適当な構成を持たせることができる。実施形態では、トナー材料は乾燥トナー粒子を含む。マーキング材料には、1以上の添加剤を含めることもできる。マーキング装置140は、下地102にマーキング材料を直接塗布してトナー画像を形成するよう構成することができる。他の実施形態では、マーキング装置140はマーキング材料をロールあるいはベルト等の中間部材に塗布し、続いて中間部材から下地102へマーキング材料を転写する構成とすることができる。
【0020】
マーキング装置140は、工程方向に沿って直列に配置したマーキングステーション142,144,146,148を含む。マーキングステーション142,144,146,148は、それぞれブラックやシアンやマゼンタやイエロー等の異色に着色されたトナーをそれぞれ下地102の前面106に塗布してカラー画像を形成することができる。マーキング装置140は、単色画像の生成にも使用することができる。マーキング装置140はマーキング材料104を下地102の前面106にだけ塗布するとして示したが、両面印刷用に印刷装置100の他の実施形態を構成することができる。
【0021】
定着システム160は印刷装置100内に配設され、下地102の前面106にマーキング材料を定着する。図3は、定着装置160の例示実施形態を示すものである。図示の如く、定着システム160は予熱装置180と処理方向Pに沿って予熱装置180の下流に配置した定着装置220とを含む。
【0022】
予熱装置180は、マーキング材料104と下地102に当接して予熱する熱エネルギーを供給する対向面を有する定着部材を含む。図示の実施形態では、定着部材は第1のロール182と第2のロール184とを含んでいる。第1のロール182は第1の外面186を含んでおり、第2のロール184は第2の外面188を含んでいる。第1の外面186と第2の外面188は互いに当接し、そこに下地102を受容する第1のニップ190を形成する。
【0023】
第1のロール182の第1の外面186と第2のロール184の第2の外面188は、これらの面のいずれに対してもマーキング材料104のオフセットを最小化すべく、それぞれマーキング材料104を化学的あるいは静電的に吸着しない材料で構成することができる。例えば、第1のロール182と第2のロール184は剛性のある伝熱性のコアで構成し強度を持たせることができる。コアは、アルミニウムやアルミニウムを母材とする合金や銅や銅を母材とする合金や鋼等の金属で構成することができる。第1のロール182と第2のロール184は、テフロン(登録商標)(ポリテトラフロオロエチレン)やテフロン(登録商標)PFA(ペルフルオロアルコキシル共重合体)等のトナー解離特性および/または高耐性を有する材料からなる薄い(例えば、ほぼ15μmからほぼ300μm)外層で構成することができる。
【0024】
他の実施形態では、第1のロール182と第2のロール184に、解離特性をもたらす材料を含浸させた表面領域を有する金属下地あるいはセラミック下地を含めることができる。例えば、第1のロール182と第2のロール184は、第1の外面186と第2の外面188とを含め下地の表面領域を多孔質の陽極酸化処理アルミニウム(酸化アルミニウム、Al)に変換する陽極酸化処理を施したアルミニウム下地で構成することができる。陽極酸化処理を施した表面領域の孔には、適当な液体物質を含浸させ開口する孔を封止することができる。開口する孔には、孔を封止するためにテフロン(登録商標)やテフロン(登録商標)PFA等の所望の解離特性を有する下地を含浸させることができる。この封止工程では、潤滑剤は内部に閉じ込められる。得られた第1の外面186と第2の外面188は、所望の硬度と解離特性とをもたらす。
【0025】
予熱装置180は、第1の外面186および/または第2の外面188を加熱する熱エネルギー源を含んでいる。マーキング材料104を図示の如く下地102の前面106にのみ塗布すると、第1の外面186は加熱され、第2の外面188もまた随意選択的に加熱することができる。図示の如く、第1のロール182は第1の外面186を所望温度に加熱する内部加熱素子192を含んでおり、第2のロール184は第2の外面188を所望温度に加熱する内部加熱素子194を含んでいる。温度センサ196が第1の外面186に隣接配置してあり、温度センサ198が第2の外面188に隣接配置してある。他の実施形態では、第1のロール182および/または第2のロール184は代替的にあるいは追加的に外部から加熱することができる。
【0026】
第1のロール182と第2のロール184にそれぞれ力FとFが印加され、第1のニップ190に所望量の圧力を生成する。一般に、第1のニップ190の圧力はほぼ300psiからほぼ2000psiとすることができる。第1のニップ190における圧力を増大させることで、第1のニップ190の長さは増大する。滞留時間は、ニップ長/工程速度として規定することができる。従って、ニップ圧力を増大させることで第1のニップ190における滞留時間を増大させる。第1のニップ190において、第1の外面186と第2の外面188が前面106上に配置された下地102とマーキング材料104とを伝熱により加熱し、その間に下地102とマーキング材料104に圧力を印加し、下地102とトナー104との間の境界108を所望の予熱温度に加熱する。一般に、滞留時間は第1のニップ190においてほぼ10msからほぼ30msまでの範囲とすることができる。
【0027】
第1のニップ190において、伝導予熱の使用がマーキング材料104がさらされる最大温度を制御して制限し、またマーキング材料104に対し効率的な熱伝導をもたらしもする。予熱装置180は、下地102とマーキング材料104とを加熱し、マーキング材料104に含まれるトナーにとって望ましい下地102とトナー104との間の境界108に温度Tintを達成するよう作動可能としてある。下地102とマーキング材料104は、第1のニップ190に達する前には印刷装置100内で能動的に加熱することもあるいはしないこともできる。下地102とマーキング材料104を能動的に加熱しない場合、下地102とマーキング材料はほぼ印刷装置100の空腔の周囲温度Tambで第1のニップ190に進入する。ニップ190において、Tintはほぼ周囲温度からトナーの溶融温度T未満まで増大し、すなわちTamb<Tint<Tとなる。例えば、Tintは第1のニップ190においてほぼ30℃からほぼ100℃に達することがある。トナーの弾性係数は低減され、トナーはこの加熱により部分的に融着させることができる。第1の外面186と第2の外面188の温度は、Tintの所望値を達成するのに有効な同じ温度設定点に設定することができる。例えば、温度設定点はほぼ50℃からほぼ100℃とすることができる。下地102とトナーとを低温予熱することで、トナーの著しい軟化は回避され、第1の外面186および/または第2の外面188に対するマーキング材料のオフセット性向を低減することができる。また、第1のニップ190において100℃未満のTint最大値に達することで、媒体に対する被害(気泡形成)および/または画像に対する被害(例えば、吹き消えや氷柱形成)を含む印刷媒体に含まれる水の蒸発が引き起こす問題を印刷装置100内で回避することができる。
【0028】
図3中、マーキング材料104は第1のニップ190に達する前に概ね球状のトナー粒子を含むものとして図示してある。下地102上のマーキング材料104’の予熱されたトナー粒子は、第1のニップ190の通過から生ずる平坦化された形状を有する。マーキング材料104’のトナー粒子は、互いに分離された離散粒子として図示してある。当接予熱を用いた予熱装置180による下地102とトナーの予熱により、定着装置220は予熱を用いない定着装置に比べより低い定着温度で作動させることができ、定着ニップにおける短い滞留時間内に周囲温度から定着温度まで加熱することが要求される。定着装置220内でこれらの低減された定着温度を使用すると、印刷装置100内で適度に高速の処理速度もまた達成することができる。
【0029】
定着装置220の図示の実施形態は、予熱された下地102とトナーに対し追加のエネルギーを印加し、トナー粒子を合着(凝集)させ、また印刷物の使用に対し下地102に適切な画像の付着をもたらしもする。第1のニップ190において下地102とマーキング材料104に供給されるエネルギーの総量は、第1のロール182と第2のロール184から伝導する熱エネルギーと圧力の印加によりもたらされるエネルギーとを含むが、比較的低温で適度な圧力にて動作することと、加えてより短い滞留時間でもって作動しながら、定着装置220が適切なトナーの付着と凝集とを達成するのに十分である。
【0030】
図示の定着装置220は、第3のロール222と第4のロール224を含む。第2のニップ230を形成すべく、第3のロール222は第3の外面236を含んでおり、第4のロール224は第4の外面228を含んでいる。図示の如く、第3のロール222と第4のロール224には第1のロール182と第2のロール184を上回る外径を持たせることができる。第2のニップ230において、下地102とマーキング材料104’に第3のロール222と第4のロール224を当接させ、追加の加熱と印加圧力とにさらす。図3は、より平坦化された形状を有し、第2のニップ230を通過する結果として凝集させられるマーキング材料104”のトナー粒子を示すものである。
【0031】
第3のロール222は、熱エネルギー源により内部および/または外部から加熱することができる。図示の如く、熱エネルギー源は、第3のロール222の外面226を定着温度に加熱するよう給電される内部加熱素子232で構成することができる。温度センサ234が、第3の外面226に隣接配置してある。
【0032】
実施形態では、第3のロール222は予熱装置の第1のロール182や第2のロール184と同じ1(または複数)の材料で構成することができ、あるいは異なる材料で構成することができる。
【0033】
第4のロール224は、中実(非可変形)コアとこのコアを被覆して外面228を形成する可変形ポリマー材料とで構成することができる。例えば、ポリマー材料はポリウレタンやニトリルブダジェン・ゴム等とすることができる。ポリマー材料は、単一層として、あるいは2以上の層として塗布することができる。層の異なる多層構造には、互いに異なる組成と特性、例えば異なる弾性係数を持たせることができる。
【0034】
定着装置220の他の実施形態では、第4のロール224もまた随意選択的に内部および/または外部から加熱し、第4の外面228を加熱することができる。
【0035】
第3のロール222と第2のロール224にそれぞれ力FとFが印加され、第2のニップ230に所望量の圧力を生成する。通常、第2のニップ230における圧力はほぼ50psiからほぼ500psiとすることができる。
【0036】
第2のニップ230において、伝導予熱の使用が予熱マーキング材料104’がさらされる最大温度を制限もし、またマーキング材料104’に対する効率的な熱伝導もまたもたらす。定着装置220は、下地102とマーキング剤104’を加熱し、下地102とマーキング材料104との間の境界108’においてトナーの適切な凝集と付着を達成するのに十分な温度Tintを達成するよう作動可能としてある。下地102とマーキング材料104’のある程度の冷却は、第1のニップ190と第2のニップ230との間の動き期間中に生ずることになる。印刷装置100の処理速度と第1のニップ190と第2のニップ230との間の処理方向に沿う距離とに応じ、下地102は第1のニップ190を出た後、通常ほぼ100msからほぼ1000ms内に第2のニップ230の入口に達することができる。この移動時間を短縮することで、下地102とマーキング材料104’の冷却は低減される。
【0037】
下地102とマーキング材料104’が第2のニップ230に進入すると、境界108’のTintはTambを上回る。第2のニップ230では、TintはトナーのTを上回って増大させられる。第2のニップ230では、Tintは、ほぼ70℃からほぼ100℃、あるいはほぼ70℃からほぼ90℃の如く、ほぼ50℃からほぼ120℃に達し、トナーを下地102に定着することができる。第3のロール222の外面226についての温度設定点は、ほぼ70℃からほぼ100℃あるいはほぼ70℃からほぼ90℃の如く、ほぼ50℃からほぼ120℃とすることができる。第2のニップ230において100℃未満のTintの最大値で動作させることで、印刷媒体に含まれる水の蒸発を回避することができる。
【0038】
印刷装置100では、予熱装置180により達成される予熱温度と定着装置220により達成される定着温度は、異なる下地材料と種別に合わせ調整することができる。例えば、重量のある用紙下地102(被覆紙あるいは非被覆紙)については、予熱温度および/または定着温度を軽量の用紙下地102に用いることのできる予熱温度や定着温度に比べ増大させることができる。
【0039】
定着システムの他の実施形態では、定着装置には第4のロール224との組み合わせで配設される定着ベルト等の1以上の定着部材向けのベルト構成を含む構成を持たせることができる。
【0040】
実施形態では、予熱装置180と定着装置220には、第1のロール182の第1の外面186と第2のロールの第2の外面188と第3のロール222の第3の外面226にそれぞれ解離剤を塗布する解離剤塗布システム(図示せず)をそれぞれ含めることができる。解離剤は十分な画像耐性を有する画像の生成を向上させ、一方で予熱装置180と定着装置220とに使用するより低い温度での画像オフセットを回避する。解離剤は、定着に続く定着ロール222からの下地の剥離もまた支援することができる。定着装置220では、第2のニップ230におけるより低温の定着温度の使用が、より高温の定着温度での使用に適した解離剤よりも低い粘度(と蒸気圧力)を有する解離剤の使用を可能にする。
【0041】
印刷装置100では、第2のニップ230における比較的低温と組み合わせた下地102の当接予熱の使用が例えば低融点や超低融点トナー材料の使用を促すことができる。例示超低融点トナーは、結晶質ポリエステル材料等の結晶質ポリマー材料と、非晶質ポリエステル材料等の非晶質ポリマー材料とで構成され、非晶質材料は結晶質材料の融点(T)とは別個のガラス転移温度(T)を有する。これらのトナーにあっては、結晶質ポリマー材料がトナーに対し低融点を分与する。
【0042】
図4は、印刷装置100の実施形態に用いることのできる例示トナー材料について異なる熱流の示差走査熱量計(DSC)走査対温度を示す。トナーは、結晶質ポリエステル樹脂と非晶質ポリエステル樹脂とワックスとを含んでいる。図示の如く、非晶質基剤樹脂は47℃のガラス転移開始温度Tを有し、結晶質ポリエステル樹脂は66℃の融点CPE Tを有し、ワックスは88℃のワックスTを有する。
【0043】
定着装置に使用することのできる代替可能な融点特性を有する例示トナーは、米国特許第7,402,371号や第7,494,757号や第7,547,499号に開示されており、そのそれぞれは参照によりその全体を本願明細書に組み込むものとする。
【0044】
印刷装置の実施形態に使用する動作設定点は低い下地温度に対応するため、上昇した処理温度で生ずることのある下地の歪み問題を回避することができる。この特徴は、静電写真印刷システムを用いて達成される下地応用空間を拡張することができる。例えば、包装に用いられる高分子フィルム材料を下地として印刷装置に用いることができる。低い動作温度の使用はまた、用紙による水の蒸発や再吸着を低減あるいは排除し、その結果、用紙の歪みに対するこの潜在的な源泉を最小化あるいは除去することができる。
【0045】
定着装置220は本願明細書では熱エネルギー源を含むものとして説明したが、印刷装置に使用することのできる定着装置の他の実施形態には第3のロール222や第4のロール224のいずれかを加熱する熱エネルギー源を含めないようにできる。
【0046】
実施例
【0047】
図5は、予熱ニップを形成する対向するロールを含む当接予熱装置を用いトナーの付いた表面を有する重量のある非被覆下地を加熱する数値シミュレーションの結果を示すものである。ロールは、それぞれ50℃の温度設定点を有する。図5において、温度Tはニップ滞留時間0ms、1ms、2ms、3ms、4ms、5msについて位置xに対しプロットしてある。x=0μmは、トナー層の上面の位置に対応する。トナーと下地面との間の境界位置が、図示してある。用紙とトナーは、加熱前は22℃の周囲温度にある。この結果は、設定温度点50℃で5msに亙り用紙とトナーを加熱することで、トナー/用紙境界温度がニップから出るときに47℃まで増大していることを示すものである。
【0048】
図6は、周囲温度22℃において47℃のトナー/用紙境界温度(5msの滞留時間)から始めた図5と同じ用紙下地およびトナーの冷却についての数値シミュレーションの結果を示すものである。0msと42.6msと85.2msと127.8msと170.4msと213msの冷却時間を、用いた。その結果は、213msの冷却時間後に、トナー/用紙境界温度は38℃に低下したことを示している。
【0049】
図7は、120g/mの被覆紙と90g/mの非被覆紙と75g/mの非被覆紙について、用紙に施した直線摩擦痕対用紙予熱温度のプロットを示すものであり、ここでは当接予熱装置を用いて用紙とトナーを予熱し、ロールの能動的加熱を用いないロールを含む定着装置において5,000psiの定着圧力を用いてトナーを用紙に定着させる。その結果について、40未満の直線摩擦痕は用紙に対するトナーの良好な定着を示すものと考えられる。実験データは、定着ニップにおいて用紙とトナーとを能動的に加熱することなく、定着ニップに進入させる前に少なくともほぼ38℃のトナー/用紙境界温度に達するよう用紙とトナーを予熱することで、許容可能な定着性能が得られることを示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マーキング材料を下地に定着させる定着システムであって、
予熱装置であって、
第1の面を含む第1の定着部材と、
前記第1の面と共に第1のニップを形成する第2の面を含む第2の定着部材と、前記第1の面と前記第2の面の少なくとも一方を加熱する第1の熱エネルギー源とを備え、
下地が第1のニップに受容されたときに、第1の面と第2の面が下地とこの下地の表面に付着するトナーを含むマーキング材料とに当接して予熱し、Tambを周囲温度、Tintを前記マーキング材料と前記下地の表面との間の境界温度、Tをトナーの融点としたときに、温度条件Tamb<Tint<Tを生み出し、予熱されたトナーを第1の面または第2の面に実質的に付着させることなく、下地に付着させる予熱装置と、
前記予熱装置の下流に配置した定着装置であって、
第3の面を含む第3の定着部材と、
前記予熱された下地を受容する前記第3の面と共に第2のニップを形成する第4の面を含む第4の定着部材とを備え、
前記第3の定着部材と前記第4の定着部材が前記予熱された下地とマーキング材料とに前記第2のニップにおいて圧力を印加し、前記トナーを前記下地に定着させる前記定着装置とを備える、定着システム。
【請求項2】
前記定着装置は、前記第3の面と前記第4の面の少なくとも一方を加熱する第2の熱エネルギー源を備え
前記第3の定着部材と前記第4の定着部材が前記予熱された下地とマーキング材料とに前記第2のニップにおいて熱と圧力とを印加し、前記トナーを前記下地に定着させ、
前記第1の定着部材が前記第1の面を含む第1のロールを備え、
前記第2の定着部材が前記第2の面を含む第2のロールを備え、
前記第3の定着部材が前記第3の面を含む第3のロールを備え、
前記第4の定着部材が前記第4の面を含む第4のロールを備える、請求項1に記載の定着システム。
【請求項3】
前記第1のロールは剛体コアと該コア上の前記第1の面を含む第1の外層とを備え、該第1の外層がトナー解離特性を有する材料で構成され、
前記第2のロールは剛体コアと該コア上の前記第2の面を含む第2の外層とを備え、該第2の外層がトナー解離特性を有する材料で構成された、請求項2に記載の定着システム。
【請求項4】
前記第1のロールの前記第1の面と前記第2のロールの前記第2の面に、トナー解離特性を有する材料を含浸させた、請求項2に記載の定着システム。
【請求項5】
前記第1の熱エネルギー源は前記第1の面と前記第2の面の少なくとも一方をほぼ50℃からほぼ100℃の温度に加熱し、
前記第2の熱エネルギー源は前記第3の面をほぼ70℃からほぼ120℃の温度に加熱し、
前記第1のロールと前記第2のロールが、前記第1のニップにおいて前記下地とマーキング材料に対しほぼ300psiからほぼ2000psiの圧力を印加するよう作動し、
前記第3のロールと前記第4のロールが、前記第2のニップにおいて前記予熱された下地とマーキング材料に対しほぼ50psiからほぼ500psiの圧力を印加するよう作動する、請求項3に記載の定着システム。
【請求項6】
トナーを下地に定着させる方法であって、
トナーを含むマーキング材料をマーキング装置を用いて下地に塗布する工程と、
前記下地を予熱装置の第1のニップに給送する工程であって、該第1のニップが第1の定着部材の第1の面と第2の定着部材の第2の面とにより形成される工程と、
前記第1の面と前記第2の面の少なくとも一方を加熱する工程と、
前記第1のニップにおいて前記下地とマーキング材料とを当接させて予熱し、Tambを周囲温度、Tintを前記マーキング材料と前記下地の表面との間の境界温度、Tをトナーの融点としたときに、温度条件Tamb<Tint<Tを生み出す工程であって、予熱されたトナーを前記第1の面または前記第2の面に実質的に付着させることなく、前記下地に付着させる工程と、
前記予熱された下地とマーキング材料とを前記予熱装置の下流に配置された定着装置の第2のニップに給送する工程であって、該第2のニップが第3の定着部材の第3の面と第4の定着部材の第4の面との間に形成される工程と、
前記第2のニップにおいて前記予熱された下地とマーキング材料とに圧力を印加し、前記トナーを前記下地に定着させる工程とを含む、方法。
【請求項7】
前記第3の面と前記第4の面の少なくとも一方を加熱する工程と、
前記第2のニップにおいて前記予熱された下地とマーキング材料とに熱と圧力とを印加し、前記トナーを前記下地に定着させる工程と、
前記第1の面と前記第2の面の少なくとも一方をほぼ50℃からほぼ100℃の温度に加熱する工程と、
前記第3の面をほぼ70℃からほぼ120℃の温度に加熱する工程と、
前記第1のニップにおいて、前記下地とマーキング材料とにほぼ300psiからほぼ2000psiの圧力を印加する工程と、
前記第2のニップにおいて、前記予熱された下地とマーキング材料とにほぼ50psiからほぼ500psiの圧力を印加する工程とをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記下地は、前記予熱装置の前記第1のニップから前記定着装置の前記第2のニップへほぼ100msからほぼ1000msの範囲で前進させる、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記下地とマーキング材料は前記予熱装置の前記第1のニップへ給送される前は能動的に加熱せず、前記第1のニップへ給送するときにほぼTambの温度とする、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記トナーは、結晶質ポリマー材料と非晶質ポリマー材料とを備え、前記トナーは、該トナーを閾値温度を超えた温度に加熱したときに低下させられる融点を有する、請求項6に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−42944(P2012−42944A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−165970(P2011−165970)
【出願日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(596170170)ゼロックス コーポレイション (1,961)
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
【Fターム(参考)】