説明

心電計システム

【課題】被診断者の胸にベルトを巻き回し電極を胸に押し付けて心電波形を測定する心電計において、接触不良または心電計を駆動する電池電圧が所定のレベル以下であった場合に警告して被診断者に知らせることのできる心電計を提供すること。
【解決手段】心電計1で測定して心電波形データをコンピュータ2に送信してその波形が正常であるとコンピュータ2が判断したときに心電計1に取付けられた記憶媒体7に記録するように指示し、正常でないときは胸に振動を与える振動モータ9を駆動し、また記憶媒体7に記録中に電池電圧が所定電圧以下のときは赤LED5Rで警告するが、更に低下したときは前記振動モータ9を駆動して被診断者にしらせるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長時間にわたって心電を測定するか、または必要なときに心電を測定し記録する心電計システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の心電測定システムは、ホルタ式心電計として複数の被測定部に電極を貼り付けるとか、前記電極を装置したベルトを被診断者の胸に巻き回して心電を測定し、必要なときに心電を測定し記録する心電計はあった。
【0003】
例えば、図9、図10で示す特許文献1に示すように、本発明の実施形態の心電計システムは、生体に粘着された生体電極100からの心電波形に関する信号(以下、単に「心電波形」という)を検出し、検出した心電波形を記録する心電波形記録装置200、および心電波形記録装置200と通信するためのモニタ装置300を有する。さらに、この心電波形システムは、心電波形記録装置200によって被診断者の疾病の有無を診断するために必要な測定時間(たとえば、24時間)にわたって記録された検出結果としての心電波形を解析するために用いられる解析装置400を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許4210973号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以上に述べた被診断者の生体に粘着された生体電極からの心電波形に関する信号を検出し、検出した心電波形を記録する心電波形記録装置では、心電波形記録装置200からモニタ装置300に心電波形が送信されるため、モニタ装置300はリアルタイムで心電波形を表示することが可能となる。このモニタ装置300による心電波形の表示は、心電波形記録装置200へ生体電極100の接続状態が良好か否かを判断するためにも利用されている。しかしながら心電波形記録装置200とモニタ装置300は離れているので気づかないで長時間経過する場合がある。また心電計を駆動する電池電圧が不十分で正しく記録されていない場合があった。特にホルタ式の心電測定のように24時間のような長時間の経過を待って測定されたデータを観察しようとしてデータが得られていない場合は時間を無駄にしてしまう場合があった。
【0006】
本発明は、このような従来の構成が有していた問題を解決しようとするものであり、被診断者の生体に粘着された生体電極の接触不良または心電計を駆動する電池電圧が所定のレベル以下であった場合に警告して被診断者に知らせることを目的とする。また、警告の方法として重要度に応じて被診断者に振動を与えるとか種々の色を発光するLEDで表示する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の請求項1は、被診断者の胸にベルトを巻き回すことにより電極を、前記被診断者の胸に押し付けて心電を測定する心電計と該心電計に心電の測定を開始するための指示信号を送信するコンピュータからなる心電計システムにおいて、前記心電計は、被診断者の心電波形を検出する検出手段と、前記検出された心電波形を前記コンピュータに送信する心電計側送信手段と、前記コンピュータから前記指示信号を受信する心電計側受信手段と、を備え、前記コンピュータは、前記心電計に対して被診断者の氏名等の個人情報を設定する個人情報設定手段と、前記心電波形が正常であることを検出したときに前記心電計に対して前記指示信号を送信し、前記心電波形が正常でないときに前記心電計に組み込まれた振動手段を作動するよう駆動指示信号を送信するコンピュータ側送信手段と、を備え、
前記心電計は、前記心電波形を記憶する記憶媒体を挿入する記憶媒体挿入部を有し、前記コンピュータからの前記指示信号を受信して前記心電波形を前記記憶媒体に記録を開始し、前記心電計は前記記録媒体に前記心電波形を記録している間は第1表示手段を作動させ、前記心電計の電池の電圧が所定レベル以下になったことを検知したときに第2の表示手段を作動させる心電計制御手段を備えた心電計システムを提供することにある。
【0008】
請求項2は、前記心電計は、前記電極の側に、電池室を閉鎖する電池蓋を、前記電極の裏側に前記表示手段を配し、その間に前記電池を装填する電池室、前記電池の端子と接触する端子を備えた回路基板と、前記振動手段と、前記記憶媒体挿入部と、を配した請求項1に記載の心電計システムを提供することにある。
【0009】
請求項3は、前記電極の他に、誘導コードを接続する接続端子の前記電極の裏側に配した請求項1に記載の心電計システムを提供することにある。
【0010】
請求項4は、前記ベルトは合成樹脂製で作られ、電源と被診断者の被測定部に当接する接点と回路が備えられ、前記ベルトの内部には前記接点の近傍に銅線が配されている請求項1に記載の心電計システムを提供することにある。
【0011】
請求項5は、前記心電波形を長時間記録するホルタモードと設定された所定時間のみ記録するイベントモードとを備えた請求項1に記載の心電計システムを提供することにある。
【0012】
請求項6は、前記イベントモードを設定するスイッチが作動されたときに、前記心電計に配された加速度センサの出力を記録する請求項5に記載の心電計システムを提供することにある。
【0013】
請求項7は、前記心電計は、前記記憶媒体が装着されても心電波形の記録が開始されないときに、または、電源電圧が前記所定レベルよりも更に低いレベルに下がったときに前記振動手段を動作させるよう制御される請求項1に記載の心電計システムを提供することにある。
【0014】
請求項8は、前記イベントスイッチを押すオン時間を測定する手段を備え、前記イベントスイッチを所定の時間より短く押すことにより前記ホルタモードから前記イベントモードに切り換えられ、所定時間後にホルタモードに切り換わるように制御される請求項5に記載の心電計システムを提供することにある。
【0015】
請求項9は、前記イベントスイッチを所定時間以上オンすると、前記ホルタモードが一旦停止し、前記所定時間と異なる時間経過後に前記ホルタモードに復帰するように制御される請求項5に記載の心電計システムを提供することにある。
【発明の効果】
【0016】
上述したように、被診断者の生体に粘着された生体電極の接触不良または心電計を駆動する電池電圧が所定のレベル以下であった場合に警告して心電測定の際して接触不良状態とか電池電圧が不十分である場合に被診断者側にある心電計で警告するのでそのような問題に直ちに対処できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の心電計システムの概念図
【図2】本発明の心電計システムにおける1チャネル心電測定モード
【図3】本発明の心電計システムにおける2チャネル心電測定モード
【図4】本発明の心電計システムにおける心電計の表面
【図5】本発明の心電計システムにおける心電計の裏面
【図6】本発明の心電計システムにおける心電計の組立構成図
【図7】本発明の心電計システムにおけるブロック図
【図8】本発明の心電計システムにおける制御部のプログラムの内容を示すフローチャート
【図9】従来例
【図10】従来例
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、本発明の心電計システムの概念図を示す。
【0019】
1は、心電計を、2はコンピュータを示し、心電計1とコンピュータ2は双方向通信を行なうことができるよう1Cで示す通信部、2Cで示す通信アダプターを備えている。
【0020】
3は、心電計1を不図示の固定部材で固定するためのベルトを示し、3L、3Rを示す孔を有し、不図示の背面ゴムベルトが取り付けられ、被診断者の胸に巻き回して固定できる。
【0021】
4Lは左胸部電極、4R1、4R2は右胸部電極を示し、被診断者の胸にそれぞれ接触し、心電信号を出力する。
【0022】
5R、5G、5Yはそれぞれ赤LED、緑LED、黄LEDを示し、動作状態を示す。
【0023】
6はイベントスイッチを示し、イベントスイッチ6を押してオンしたときに、その前後の心電波形を記録する。
【0024】
7は被診断者の名前等の被診断者情報等および心電波形を記録するメモリカードを示す。
【0025】
8は、誘導コードを接続する接続端子を示す。
【0026】
9は振動モータを示し、記録開始信号が出力されてもメモリカードに記録がされないと振動モータ9が駆動されて被診断者に振動を伝達して知らせる。
【0027】
10はコンピュータ2のディスプレイ、11はコンピュータ2で被診断者の名前等の被診断者情報等を入力するキーボードを示す。
【0028】
図2は、1つのチャネル、例えばCC5誘導データを出力する1チャネル心電測定モードを示す。
【0029】
Hは被診断者で心電計1を装着したベルト3を胸に巻いて例えばCC5誘導データを測定する1チャネル心電測定モードを示す。
【0030】
図3は、2つのチャネル、例えばCC5とCM5誘導データを出力する2チャネル誘導データを出力する2チャネル心電測定モードを示す。
【0031】
被診断者Hに心電計1を装着したベルト3を胸に巻くと共に2チャネル用接続端子8に一端を接続する12で示す2チャネル誘導コードの他端に13で示すディスポ電極を胸の中央上部に貼り付けてCC5とCM5誘導データを出力する2チャネル心電測定モードを示す。
【0032】
図4は、本発明の心電計システムに用いるベルトに装着された心電計のおもて面を表す。
【0033】
14はメンプレンシートを示し、メンプレンシート14の中央にイベントスイッチ6を配し、例えば胸がドキドキしたり、心拍が速くなったりしたときにイベントスイッチ6を押すと、例えばイベントスイッチ6が押される前後30秒の心電波形がメモリカード7に記録される。
【0034】
メンプレンシート14の左側に2チャネル用接続端子8が配され、下部には発光素子赤LED、緑LED、黄LEDが配されている。
【0035】
15Lは左胸部電極4Lに対向した電極樹脂部品を示し、後述する樹脂ネジによって左胸部電極4Lと固定され、15R1、15R2は右胸部電極4Rに対向した電極樹脂部品を示し、後述する樹脂ネジによって右胸部電極4Lと固定される。また両側に背面ゴムベルト取付け部3L、3Rが設けられている。
【0036】
図5は、図4が本発明の心電計システムに用いるベルトに装着された心電計のおもて面であるのに対して裏面を表す。
【0037】
その裏面には被診断者の胸に接触する左胸部電極4Lと右胸部電極4R1、4R2が設けられており、後述する回路基板23と接続し、例えば本出願人の登録特許3817163号公報の図3、図4に示されているような心電波形が得られる。また、左胸部電極4Lと右胸部電極4R1、4R2の周囲には各電極に対するノイズが回路に入らないように不図示の銅線がベルト3の中に埋め込まれている。また、右胸部電極4R1、4R2の4R2はアースとして用をなす。
【0038】
そして16は電池蓋を、17は不図示の電池室に電池を装填して電池蓋16で閉鎖して締める電池蓋固定ねじを示し、18は機器ナンバー板を、19は製造銘板を示す。
【0039】
図6は、本発明の心電計システムにおける心電計の組立構成図を示す。
【0040】
ベルト3のおもて面に20で示す上ケースに振動モータ9、21で示すメモリカード挿入口用ゴムキャップを取付け、さらに22で示す防水透湿性シートを貼付する。
【0041】
上ケース20には23で示す2階建の回路基板を配し、回路基板23には、電池と接触するための24で示す電池切片が配されている。
【0042】
回路基板23の電池切片24の反対側には、ここでは図示していないが、赤色の色を発光する赤LED5R、緑色の色を発光する緑LED5G、黄色の色を発光する黄LED5Yが、上ケース20のみ3つの孔に対向して配されている。
【0043】
回路基板23が挿入された上ケース20がベルト3の中央の開口部3Aの傍にある4つの開口部3Bに上ケース20の固定軸20Aを組み込む。
【0044】
25は下ケースを示し、下ケース25には電池を挿入する4つの電池開口部25Aと、26で示すタッピングネジを通すネジ開口部25Bが設けられている。
【0045】
4つのタッピングネジ26を、ネジ開口部25Bを介して、ベルト3の開口部3Bに組み込まれた固定軸20Aに設けられた孔にねじ込むことにより、上ケース20、回路基板24、ベルト3、上ケース25とが一体化される。
【0046】
下ケース25の電池開口部25Aに不図示の電池を装填し、27で示す防水効果を上げるためのOリングを装着して電池蓋16を介して、電池蓋固定ネジ17を下ケース25に設けられたネジ孔に締め付けることにより電池開口部25Aを閉鎖する。
【0047】
次に左胸部電極4L、右胸部電極4R1、4R2をベルト3の裏側に配し、ベルト3のおもて側に防水のために28L、28R1、28R2で示すOリング、電極樹脂部品15L、15R1、15R2を介して29L、29R1、29R2で示す樹脂製の樹脂ネジをねじ込んで左胸部電極4L、右胸部電極4R1、4R2をベルト3に固定する。
【0048】
図7は、本発明の心電計システムにおける各要素の関係を示すブロック図を示す。
【0049】
31で示す心電計側制御回路に対して心電計と被診断者と接触する電極4L、4R1、4R2が32で示す増幅回路、33で示すA/D変換回路を介して接続し、34で示すメモリカード記録部に心電波形を記録する。さらにイベントスイッチ6が接続している。
【0050】
さらに36で示す加速度センサが36で示す増幅回路、37で示すA/D変換回路を介して心電計側制御回路31に接続している。
【0051】
さらに心電計側制御回路31の出力側には振動モータ9、黄色の光を発する黄LED5B、緑色の色を発する緑LED5G、赤色の色を発する赤LED5Rが接続している。
【0052】
心電計1の心電計側制御回路31に接続した通信部1Cとコンピュータ2の41で示すコンピュータ側制御回路に接続する通信アダプター2Cとの間で図8のフローチャートで示すような情報の通信を行なう。
【0053】
図8は、本発明の心電計システムを構成する心電計1の心電計側制御回路31とコンピュータ2のコンピュータ側制御回路41のプログラムを示す。
【0054】
本発明の心電計システムを構成する心電計1を一点鎖線の左側に、コンピュータ2を一点鎖線の右側に配して説明する。
【0055】
まず、S1でコンピュータ2で被診断者の氏名等の個人情報を入力し、S2に進み、心電計1に送信する。
【0056】
S3で心電計1においてコンピュータ2からの情報を受信すると、S4で心電計1により心電波形をモニタ測定し、S5で心電波形をモニタ情報としてコンピュータ2に送信する。
【0057】
S6で出力値、出力波形が正常かどうかを判定し、異常であると判断すると、S7に進み、振動モータ9を回転して被診断者にその旨を知らせる。
【0058】
心電計1の出力値、波形が正常なときには、S8に進み、心電計1にメモリカード7に記録開始をするよう記録開始信号を送信し、S9で記録開始信号を受信し、S10に進み、記録開始するかどうかを判定し、記録開始しないときはS11に進み、赤色の光を発光する赤LEDを高速に点滅させ、S12に進み、t秒毎に振動モータ9を駆動して被診断者に記録できないことを知らせる。
【0059】
記録開始するが、S13で電池の電圧が所定レベル以上かどうかを判断し、もしも所定レベル以上でないときはS14に進み、赤色の光を発光する赤LED5Rを低速に点滅表示させ、S15に進み、更に電池電圧が低下したときにはS7に進み振動モータ9を駆動して電池電圧が低下したことを知らせる。
【0060】
S13で電池電圧が所定レベル以上であると判断すると、S16に進み、ホルタモードで測定し、黄色の色を発光する黄LED5Yを低速で点滅させる。
【0061】
S17でホルタモードが終了時間かどうかを判定し、終了時間であるときはS18に進みホルタモードを終了する。
【0062】
ホルタモードが終了時間でないときは、S19に進み、イベントスイッチ6を所定時間t1秒以上押すと、S20に進み、心電波形の記録が停止されるとともに緑LED5Gが点滅し、S21に進んでt3時間経過するとS16に戻ってホルタモードを再開する。
【0063】
S19で、イベントスイッチ6がt1時間以上押されていないときはS22に進み、短時間オンされると判定すると、S23に進んで、イベントモードとなりイベントスイッチ6のオン前後のt2時間の心電波形を記録するとともに加速度センサ35による加速度センサ出力も記録され、S24に進みt2時間後にS16に戻りホルタモードになる。
【0064】
イベントスイッチ6をオンするときは心拍が急に速くなったり、胸に異常を感じたときにオンするのでそのときの加速度センサの出力をみることによって運動したあとかの状態がわかる。
【0065】
加速度センサ35を搭載していない場合でもホルタモードで測定されたのか、イベントモードで測定されたのかは、メモリカード7に記録の際にモードを表示して記録する。
【0066】
もしもS22でイベントスイッチが短時間オンもされなければ、S14に戻りホルタモードを継続する。
【符号の説明】
【0067】
1・・・・・・・・・・・・・心電計
2・・・・・・・・・・・・・コンピュータ
2C・・・・・・・・・・・・通信アダプター
3・・・・・・・・・・・・・ベルト
4L・・・・・・・・・・・・左胸部電極
4R1、4R2・・・・・・・右胸部電極
5R、5G、5Y・・・・・・LED
6・・・・・・・・・・・・・イベントスイッチ
7・・・・・・・・・・・・・メモリカード
8・・・・・・・・・・・・・2チャネル用接続端子
9・・・・・・・・・・・・・振動モータ
10・・・・・・・・・・・・ディスプレイ
11・・・・・・・・・・・・キー
12・・・・・・・・・・・・誘導コード
13・・・・・・・・・・・・ディスポ電極
14・・・・・・・・・・・・メンプレンシート
15L、15R1、15R2・電極樹脂部品
16・・・・・・・・・・・・電池蓋
17・・・・・・・・・・・・電池蓋固定ネジ
18・・・・・・・・・・・・機器ナンバー板
19・・・・・・・・・・・・製造銘板
20・・・・・・・・・・・・上ケース
21・・・・・・・・・・・・メモリカード挿入口用ゴムキャップ
22・・・・・・・・・・・・防水透湿性シート
23・・・・・・・・・・・・回路基板
24・・・・・・・・・・・・電池切片
25・・・・・・・・・・・・下ケース
26・・・・・・・・・・・・タッピングネジ
27・・・・・・・・・・・・Oリング
28・・・・・・・・・・・・Oリング
29・・・・・・・・・・・・樹脂ネジ
31・・・・・・・・・・・・心電計側制御回路
32・・・・・・・・・・・・増幅回路
33・・・・・・・・・・・・A/D変換回路
34・・・・・・・・・・・・メモリカード記録部
35・・・・・・・・・・・・加速度センサ
36・・・・・・・・・・・・増幅回路
37・・・・・・・・・・・・A/D変換回路
41・・・・・・・・・・・・コンピュータ側制御回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被診断者の胸にベルトを巻き回すことにより電極を、前記被診断者の胸に押し付けて心電を測定する心電計と該心電計に心電の測定を開始するための指示信号を送信するコンピュータからなる心電計システムにおいて、
前記心電計は、被診断者の心電波形を検出する検出手段と、前記検出された心電波形を前記コンピュータに送信する心電計側送信手段と、前記コンピュータから前記指示信号を受信する心電計側受信手段と、を備え、
前記コンピュータは、前記心電計に対して被診断者の氏名等の個人情報を設定する個人情報設定手段と、前記心電波形が正常であることを検出したときに前記心電計に対して前記指示信号を送信し、前記心電波形が正常でないときに前記心電計に組み込まれた振動手段を作動するよう駆動指示信号を送信するコンピュータ側送信手段と、を備え、
前記心電計は、前記心電波形を記憶する記憶媒体を挿入する記憶媒体挿入部を有し、前記コンピュータからの前記指示信号を受信して前記心電波形を前記記憶媒体に記録を開始し、前記心電計は前記記録媒体に前記心電波形を記録している間は第1表示手段を作動させ、前記心電計の電池の電圧が所定レベル以下になったことを検知したときに第2の表示手段を作動させる心電計制御手段を備えた心電計システム。
【請求項2】
前記心電計は、前記電極の側に、電池室を閉鎖する電池蓋を、前記電極の裏側に前記表示手段を配し、その間に前記電池を装填する電池室、前記電池の端子と接触する端子を備えた回路基板と、前記振動手段と、前記記憶媒体挿入部と、を配した請求項1に記載の心電計システム。
【請求項3】
前記電極の他に、誘導コードを接続する接続端子の前記電極の裏側に配した請求項1に記載の心電計システム。
【請求項4】
前記ベルトは合成樹脂製で作られ、電源と被診断者の被測定部に当接する接点と回路が備えられ、前記ベルトの内部には前記接点の近傍に銅線が配されている請求項1に記載の心電計システム。
【請求項5】
前記心電波形を長時間記録するホルタモードと設定された所定時間のみ記録するイベントモードとを備えた請求項1に記載の心電計システム。
【請求項6】
前記イベントモードを設定するスイッチが作動されたときに、前記心電計に配された加速度センサの出力を記録する請求項5に記載の心電計システム。
【請求項7】
前記心電計は、前記記憶媒体が装着されても心電波形の記録が開始されないときに、または、電源電圧が前記所定レベルよりも更に低いレベルに下がったときに前記振動手段を動作させるよう制御される請求項1に記載の心電計システム。
【請求項8】
前記イベントスイッチを押すオン時間を測定する手段を備え、前記イベントスイッチを所定の時間より短く押すことにより前記ホルタモードから前記イベントモードに切り換えられ、所定時間後にホルタモードに切り換わるように制御される請求項5に記載の心電計システム。
【請求項9】
前記イベントスイッチを所定時間以上オンすると、前記ホルタモードが一旦停止し、前記所定時間と異なる時間経過後に前記ホルタモードに復帰するように制御される請求項5に記載の心電計システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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