患者が免疫療法に対するレスポンダーかそうでなきかを同定するための方法
1つ以上の遺伝子の発現差異に基づき、患者を、療法に対するレスポンダーまたはノンレスポンダーとして特徴付けるための方法が提供される。遺伝子発現プロファイル、遺伝子発現プロファイルを表す核酸配列を含むマイクロアレイ、ならびに新規診断キットおよび治療方法もまた提供される。キットおよび方法は、例えば、MAGE発現腫瘍を患う、遺伝子発現プロファイルにより特徴づけられる癌患者の特定の集団の治療に関する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者をある療法に対するレスポンダーまたはノンレスポンダーとして特徴付ける方法であって、
(a)患者由来のサンプルを、表1の1つ以上の遺伝子の遺伝子産物の発現差異について分析すること;および
(b)工程(a)の結果に基づき、前記サンプルが由来する患者を、レスポンダーまたはノンレスポンダーとして特徴付けること
を含み、
前記特徴付け工程は、標準またはトレーニングセットを参照または比較することにより、あるいはパラメータが標準またはトレーニングセットから得られたアルゴリズムを使用することにより実施される、方法。
【請求項2】
(a)患者由来のサンプルの、表1の1つ以上の遺伝子の遺伝子産物の発現差異について分析を得る工程であって、結果は、患者を免疫療法薬に対するレスポンダーまたはノンレスポンダーとして特徴付け、前記特徴付け工程は、標準またはトレーニングセットを参照または比較することにより、あるいはパラメータが標準またはトレーニングセットから得られたアルゴリズムを使用することにより実施されること;および
(b)前記患者が前記免疫療法薬に対するレスポンダーとして特徴付けられた場合、前記患者を、適切な免疫療法薬の少なくとも1つの投与のために選択すること、
を含む、患者を治療する方法。
【請求項3】
患者が免疫療法薬に対するレスポンダーであるか、またはノンレスポンダーであるかを決定する方法であって、
(a)患者由来のサンプルを入手すること;および
(b)前記患者由来のサンプルを表1の1つ以上の遺伝子の遺伝子産物の発現差異について分析すること
を含み、結果は、前記患者が免疫療法薬に対するレスポンダーか、またはノンレスポンダーとして特徴付けられるかを決定し、前記特徴付け工程は、標準またはトレーニングセットを参照または比較することにより、あるいはパラメータが標準またはトレーニングセットから得られたアルゴリズムを使用することにより実施される、方法。
【請求項4】
前記表1の1つ以上の遺伝子は、表1で列挙される少なくとも63の遺伝子または表2、5もしくは7で特定される実質的にすべての遺伝子である、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
患者由来のサンプル中で、標的配列が表3で示される、1つ以上の、表1に列挙されたプローブセットより認識される遺伝子産物を分析することを含む、患者を療法に対するレスポンダーまたはノンレスポンダーとして特徴付ける方法であって、
前記特徴付け工程は、標準またはトレーニングセットを参照または比較することにより、あるいはパラメータが標準またはトレーニングセットから得られたアルゴリズムを使用することにより実施される、方法。
【請求項6】
表1の前記1つ以上のプローブセットは、表1で列挙されるプローブセットの少なくとも74または表2、5もしくは7における遺伝子のためのプローブセット全てである、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
患者をレスポンダーとして同定し、前記患者を療法のために選択する工程をさらに含む、請求項1、または3〜6のいずれかで規定される方法。
【請求項8】
前記標準はそれぞれ、公知の臨床成績を有する1または複数の患者からの、1または複数の患者由来のサンプルである、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
前記療法または治療は癌免疫療法、好ましくはメラノーマおよび/または肺癌のための癌免疫療法である、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記癌免疫療法はMAGEである、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記MAGE免疫療法はMAGE A3免疫療法である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記表1の1つ以上の遺伝子は、少なくとも63、少なくとも68、少なくとも70、少なくとも75、少なくとも80または実質的にすべての、表1で列挙される遺伝子および/またはそれらの任意の組み合わせである、請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
前記表1の1つ以上のプローブセットは、少なくとも74、少なくとも75、少なくとも80、少なくとも85、少なくとも90または全ての、表1で列挙されるプローブセットおよび/またはそれらの任意の組み合わせである、請求項5〜11のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
前記1つ以上の遺伝子は、それらの正常発現に比べ上方制御される、請求項1〜13のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
少なくとも80%の遺伝子が、それらの正常発現に比べ上方制御される、請求項1〜14のいずれかに記載の方法。
【請求項16】
前記遺伝子産物が上方制御および/または下方制御されたかを決定する工程をさらに含む、請求項1〜15のいずれかに記載の方法。
【請求項17】
前記遺伝子産物が上方制御および/または下方制御されたという決定は、レスポンダーを示す、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
遺伝子は免疫関連遺伝子である、請求項1〜17のいずれかに記載の方法。
【請求項19】
1つ以上の遺伝子産物の同定のためのプローブの使用を含む、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
遺伝子発現を分析するためのマイクロアレイキットまたはPCRの使用を含む、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
患者が療法、例えば癌免疫療法に対するレスポンダーまたはノンレスポンダーである可能性があるかどうかの分析を実施するための、少なくとも63の、表1の遺伝子またはそれから作成されるデータ、あるいは少なくとも74の、表1のプローブセットまたはそれから作成されるデータの遺伝子リストの使用。
【請求項22】
前記遺伝子リストは、実質的にすべての、表1の遺伝子またはプローブセットを含む、またはそれらから構成される、請求項20に記載の使用。
【請求項23】
表1で列挙される遺伝子から選択される少なくとも1つの遺伝子の遺伝子産物の配列に相補的およびハイブリダイズ可能なポリヌクレオチドプローブを含み、前記表1の遺伝子に相補的およびハイブリダイズ可能なポリヌクレオチドプローブまたはプローブセットは、前記マイクロアレイ上の少なくとも50%のプローブまたはプローブセットを構成する、マイクロアレイ。
【請求項24】
表1で列挙される遺伝子から選択される少なくとも1つの遺伝子の遺伝子産物の配列に相補的およびハイブリダイズ可能なポリヌクレオチドプローブを含む、マイクロアレイ。
【請求項25】
表2に列挙される遺伝子の遺伝子産物の配列に相補的およびハイブリダイズ可能なポリヌクレオチドプローブを含む、請求項23または請求項24に記載のマイクロアレイ。
【請求項26】
発現を測定するための手段、例えば、請求項1〜20のいずれか1つの方法を実施するための、表1で列挙される1つ以上の遺伝子の、または表1で列挙される遺伝子の遺伝子産物の、mRNAまたはcDNA遺伝子産物にハイブリダイズするプローブを含む、診断キット。
【請求項27】
腫瘍関連抗原を含む組成物を患者に投与することを含む、請求項1〜20の方法に従いレスポンダーとして特徴付けられた患者を治療する方法または請求項23〜25のマイクロアレイもしくは請求項26の診断キットの使用。
【請求項28】
請求項1〜20の方法または請求項23〜25のマイクロアレイもしくは請求項26の診断キットの使用に従い、レスポンダーを有すると決定された、またはレスポンダーとして特徴付けられた患者の治療のための、腫瘍関連抗原を含む組成物。
【請求項29】
請求項1〜20の方法または請求項23〜25のマイクロアレイもしくは請求項26の診断キットの使用に従い、レスポンダーを有すると決定された、またはレスポンダーとして特徴付けられた患者の治療のための、薬剤の調製における、腫瘍関連抗原を含む、組成物の使用。
【請求項30】
前記腫瘍関連抗原はMAGE抗原である、請求項27〜29のいずれか一項に記載の方法、組成物または使用。
【請求項31】
前記組成物はアジュバントをさらに含む、請求項27〜30のいずれか一項に記載の方法、組成物または使用。
【請求項32】
少なくとも63の、表1で列挙される遺伝子の複数の検出試薬が結合された固体表面であって、その検出試薬は前記遺伝子の発現または前記遺伝子によりコードされるポリペプチドを検出することができる、固体表面。
【請求項1】
患者をある療法に対するレスポンダーまたはノンレスポンダーとして特徴付ける方法であって、
(a)患者由来のサンプルを、表1の1つ以上の遺伝子の遺伝子産物の発現差異について分析すること;および
(b)工程(a)の結果に基づき、前記サンプルが由来する患者を、レスポンダーまたはノンレスポンダーとして特徴付けること
を含み、
前記特徴付け工程は、標準またはトレーニングセットを参照または比較することにより、あるいはパラメータが標準またはトレーニングセットから得られたアルゴリズムを使用することにより実施される、方法。
【請求項2】
(a)患者由来のサンプルの、表1の1つ以上の遺伝子の遺伝子産物の発現差異について分析を得る工程であって、結果は、患者を免疫療法薬に対するレスポンダーまたはノンレスポンダーとして特徴付け、前記特徴付け工程は、標準またはトレーニングセットを参照または比較することにより、あるいはパラメータが標準またはトレーニングセットから得られたアルゴリズムを使用することにより実施されること;および
(b)前記患者が前記免疫療法薬に対するレスポンダーとして特徴付けられた場合、前記患者を、適切な免疫療法薬の少なくとも1つの投与のために選択すること、
を含む、患者を治療する方法。
【請求項3】
患者が免疫療法薬に対するレスポンダーであるか、またはノンレスポンダーであるかを決定する方法であって、
(a)患者由来のサンプルを入手すること;および
(b)前記患者由来のサンプルを表1の1つ以上の遺伝子の遺伝子産物の発現差異について分析すること
を含み、結果は、前記患者が免疫療法薬に対するレスポンダーか、またはノンレスポンダーとして特徴付けられるかを決定し、前記特徴付け工程は、標準またはトレーニングセットを参照または比較することにより、あるいはパラメータが標準またはトレーニングセットから得られたアルゴリズムを使用することにより実施される、方法。
【請求項4】
前記表1の1つ以上の遺伝子は、表1で列挙される少なくとも63の遺伝子または表2、5もしくは7で特定される実質的にすべての遺伝子である、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
患者由来のサンプル中で、標的配列が表3で示される、1つ以上の、表1に列挙されたプローブセットより認識される遺伝子産物を分析することを含む、患者を療法に対するレスポンダーまたはノンレスポンダーとして特徴付ける方法であって、
前記特徴付け工程は、標準またはトレーニングセットを参照または比較することにより、あるいはパラメータが標準またはトレーニングセットから得られたアルゴリズムを使用することにより実施される、方法。
【請求項6】
表1の前記1つ以上のプローブセットは、表1で列挙されるプローブセットの少なくとも74または表2、5もしくは7における遺伝子のためのプローブセット全てである、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
患者をレスポンダーとして同定し、前記患者を療法のために選択する工程をさらに含む、請求項1、または3〜6のいずれかで規定される方法。
【請求項8】
前記標準はそれぞれ、公知の臨床成績を有する1または複数の患者からの、1または複数の患者由来のサンプルである、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
前記療法または治療は癌免疫療法、好ましくはメラノーマおよび/または肺癌のための癌免疫療法である、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記癌免疫療法はMAGEである、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記MAGE免疫療法はMAGE A3免疫療法である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記表1の1つ以上の遺伝子は、少なくとも63、少なくとも68、少なくとも70、少なくとも75、少なくとも80または実質的にすべての、表1で列挙される遺伝子および/またはそれらの任意の組み合わせである、請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
前記表1の1つ以上のプローブセットは、少なくとも74、少なくとも75、少なくとも80、少なくとも85、少なくとも90または全ての、表1で列挙されるプローブセットおよび/またはそれらの任意の組み合わせである、請求項5〜11のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
前記1つ以上の遺伝子は、それらの正常発現に比べ上方制御される、請求項1〜13のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
少なくとも80%の遺伝子が、それらの正常発現に比べ上方制御される、請求項1〜14のいずれかに記載の方法。
【請求項16】
前記遺伝子産物が上方制御および/または下方制御されたかを決定する工程をさらに含む、請求項1〜15のいずれかに記載の方法。
【請求項17】
前記遺伝子産物が上方制御および/または下方制御されたという決定は、レスポンダーを示す、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
遺伝子は免疫関連遺伝子である、請求項1〜17のいずれかに記載の方法。
【請求項19】
1つ以上の遺伝子産物の同定のためのプローブの使用を含む、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
遺伝子発現を分析するためのマイクロアレイキットまたはPCRの使用を含む、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
患者が療法、例えば癌免疫療法に対するレスポンダーまたはノンレスポンダーである可能性があるかどうかの分析を実施するための、少なくとも63の、表1の遺伝子またはそれから作成されるデータ、あるいは少なくとも74の、表1のプローブセットまたはそれから作成されるデータの遺伝子リストの使用。
【請求項22】
前記遺伝子リストは、実質的にすべての、表1の遺伝子またはプローブセットを含む、またはそれらから構成される、請求項20に記載の使用。
【請求項23】
表1で列挙される遺伝子から選択される少なくとも1つの遺伝子の遺伝子産物の配列に相補的およびハイブリダイズ可能なポリヌクレオチドプローブを含み、前記表1の遺伝子に相補的およびハイブリダイズ可能なポリヌクレオチドプローブまたはプローブセットは、前記マイクロアレイ上の少なくとも50%のプローブまたはプローブセットを構成する、マイクロアレイ。
【請求項24】
表1で列挙される遺伝子から選択される少なくとも1つの遺伝子の遺伝子産物の配列に相補的およびハイブリダイズ可能なポリヌクレオチドプローブを含む、マイクロアレイ。
【請求項25】
表2に列挙される遺伝子の遺伝子産物の配列に相補的およびハイブリダイズ可能なポリヌクレオチドプローブを含む、請求項23または請求項24に記載のマイクロアレイ。
【請求項26】
発現を測定するための手段、例えば、請求項1〜20のいずれか1つの方法を実施するための、表1で列挙される1つ以上の遺伝子の、または表1で列挙される遺伝子の遺伝子産物の、mRNAまたはcDNA遺伝子産物にハイブリダイズするプローブを含む、診断キット。
【請求項27】
腫瘍関連抗原を含む組成物を患者に投与することを含む、請求項1〜20の方法に従いレスポンダーとして特徴付けられた患者を治療する方法または請求項23〜25のマイクロアレイもしくは請求項26の診断キットの使用。
【請求項28】
請求項1〜20の方法または請求項23〜25のマイクロアレイもしくは請求項26の診断キットの使用に従い、レスポンダーを有すると決定された、またはレスポンダーとして特徴付けられた患者の治療のための、腫瘍関連抗原を含む組成物。
【請求項29】
請求項1〜20の方法または請求項23〜25のマイクロアレイもしくは請求項26の診断キットの使用に従い、レスポンダーを有すると決定された、またはレスポンダーとして特徴付けられた患者の治療のための、薬剤の調製における、腫瘍関連抗原を含む、組成物の使用。
【請求項30】
前記腫瘍関連抗原はMAGE抗原である、請求項27〜29のいずれか一項に記載の方法、組成物または使用。
【請求項31】
前記組成物はアジュバントをさらに含む、請求項27〜30のいずれか一項に記載の方法、組成物または使用。
【請求項32】
少なくとも63の、表1で列挙される遺伝子の複数の検出試薬が結合された固体表面であって、その検出試薬は前記遺伝子の発現または前記遺伝子によりコードされるポリペプチドを検出することができる、固体表面。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公表番号】特表2013−505008(P2013−505008A)
【公表日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−529295(P2012−529295)
【出願日】平成22年9月17日(2010.9.17)
【国際出願番号】PCT/EP2010/063751
【国際公開番号】WO2011/033095
【国際公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(305060279)グラクソスミスクライン バイオロジカルズ ソシエテ アノニム (169)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月17日(2010.9.17)
【国際出願番号】PCT/EP2010/063751
【国際公開番号】WO2011/033095
【国際公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(305060279)グラクソスミスクライン バイオロジカルズ ソシエテ アノニム (169)
【Fターム(参考)】
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