説明

情報をOTPディスクに記録する方法及び装置

情報を記録する方法は、オポジットトラックパス(OTP)方式の多層記録担体に情報を記憶する。OTPディスクは、論理的には単一の記録領域を備えるが、物理的には層0(L0)上に位置する第1部分(54)及び層1(L1)上の第2部分(57)を備える。第1総量のデータ及びそれに続く第1総量より大きい第2総量のデータを記録するため、少なくとも大部分の第1総量のデータを、第1部分内の充填領域も含めて第1部分に記録すること、及び少なくとも大部分の第2総量のデータを第2部分に記録することによって、第1部分のサイズが少なくとも第2部分のデータサイズと等しくなるように適合される。これは、異なる総量のデータが双方の層に適合され、同時に、層間ジャンプが容易になるという利点を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は記録担体上で記録層のトラックに記録担体の入射面を通して入射する放射線ビームによって情報を記録する方法であって、記録担体が少なくとも第1記録層及び第2記録層、並びに第1方向に延びている第1記録層のトラック及び第1方向と反対の第2方向に延びている第2記録層のトラックであり、第1記録層の第1部分、第2記録層の第2部分、及び第1部分と第2部分との間に位置する中間区域を備える記録領域を構成するためのトラック、を有する方法に関する。
【0002】
本発明はさらに記録担体に情報を記録する装置及びコンピュータプログラムに関する。
【0003】
特に、本発明は2層又は多層のオポジットトラックパス(OTP)記録可能ディスクに情報を記録することに関する。
【背景技術】
【0004】
2層型光学記録担体が特許文献1から知られている。記録担体は当該記録担体の同一入射面から光学的に記録可能な2つの記録層を有する。媒体は2つの透明基板の積層体を備え、各々の透明基板はその内側に記録層を持つ。各々の記録層は情報を表すマークを記録するための螺旋状トラックを有し、そのトラックは、通常L0層及びL1層と呼ばれるオポジットトラックパス(OTP)を備える反対方向の螺旋を有する。その代わりに同一方向のトラックを備える記録層を有するディスクはパラレルトラックパス(PTP)と呼ばれる。OTPではL0層の螺旋状トラックの末尾において中間領域が備えられ、L1層上の同一の半径位置において第2の中間領域が備えられる。中間領域は、記録されたユーザデータを収容するL0部分の末尾に到達した走査ビームをL1上に再び収束させることを容易にするように意図される。記録されたユーザデータを収容するL1部分の先頭において、走査処理がL1上で反対方向に継続される。L0は第1の記録層の先頭に位置する導入区域に先導されるユーザデータのための第1部分を収容する。L1は第2の記録層の末尾に位置する導出情報を後に従えるユーザデータのための第2部分を収容する。第1部分の末尾での層間切り替えにおけるデータ読み出しを円滑にするため、L1の中間領域は少なくともL0の中間領域と同じ大きさで形成される。従来の記録担体の問題点は、データ記憶容量又はL1の大きさが、中間領域の位置のために、L0の大きさと結合されることである。
【特許文献1】特開平9−231613号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、データ記憶容量をより自由に取り決めることが可能な、OTP型多層記録担体に記録するシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の観点に従って、記録担体上で記録層のトラックに前記記録担体の入射面を通して入射する放射線ビームによって情報を記録する方法であって、当該方法が、前記記録領域に第1総量のデータを記録し続いて第2総量のデータを記録するための命令を受け取る工程であり、前記第2総量が前記第1総量より大きいところの工程、並びに前記第1部分のデータサイズを前記第2部分のデータサイズ以上にする適合工程であって、前記第1総量のデータの少なくとも大部分を前記第1部分に記録すること、充填領域を前記第1部分に含めること、前記第2総量のデータの少なくとも大部分を前記第2部分に記録すること、第1中間領域を記録することにより前記第1部分を終わらせること、及び前記第2部分の先頭の前に位置する第2中間領域を記録すること、によって適合する工程、を有し、前記第1中間領域の先頭及び前記第2中間領域の末尾が実質的に同一の半径位置を有し、かつ、前記第1中間領域及び前記第2中間領域が前記中間区域を構成することを特徴とする方法により目的が達成される。
【0007】
本発明の第2の観点に従って、背景技術にて述べた記録担体に情報を記録する装置であって、当該装置が前記ビームを供給するヘッド、及び制御ユニットであり、前記記録領域に第1総量のデータを記録し続いて第2総量のデータを記録するための命令を受け取る工程であり、前記第2総量が前記第1総量より大きいところの工程、並びに前記第1部分のデータサイズを前記第2部分のデータサイズ以上にする適合工程であって、前記第1総量のデータの少なくとも大部分を前記第1部分に記録すること、充填領域を前記第1部分に含めること、前記第2総量のデータの少なくとも大部分を前記第2部分に記録すること、第1中間領域を記録することにより前記第1部分を終わらせること、及び前記第2部分の先頭の前に位置する第2中間領域を記録すること、によって適合する工程、のための制御ユニット、を有し、前記第1中間領域の先頭及び前記第2中間領域の末尾が実質的に同一の半径位置を有し、かつ、前記第1中間領域及び前記第2中間領域が前記中間区域を構成することを特徴とする装置により目的が達成される。
【0008】
本発明に係る手段の効果は、第1部分が第1総量のデータの前記少なくとも大部分に割り当てられた領域及び充填領域の後ろで終了され、それ故に第1部分の大きさが単に第1総量のデータを記憶するために必要な大きさに対して大きくされることである。第2部分の大きさは第2総量のデータに依存する。第1部分を適合したため、第1部分の大きさは第2部分の大きさ以上となる。このことは、異なる総量のデータが双方の層に適合され、同時に、第1層の第1部分の末尾から第2層へ層間ジャンプを行う再生装置が、短い半径方向の距離で第2部分の先頭を見つけられるという利点を有する。
【0009】
本発明はまた次の認識に基づく。実際問題として、記録担体は例えばDVD(デジタル多用途ディスク)再生装置等の既存の読み取り装置で読み取り可能であることが要求される。既存の読み取り装置は層間ジャンプを予想可能な方法で実行する。特に、既存の読み取り装置はOTPディスクにおける双方の層の記録された領域間に、第1部分の末尾が第2部分の先頭に対し半径方向に一致するという関係を必要とする。それ故、第2部分の大きさは第1部分の大きさ以下となる。実際の標準化環境においては、2層PTPソースから提供される、第1層からの第1総量のデータ及び第2層からの第2総量のデータであり、第2総量のデータが第1総量のデータより大きいものも記録できる必要があることを、本発明の発明者は認識するに到った。一般に、データを他の層に移動することは、必ず情報検索に影響を及ぼすと言われてきた。例えば、もしデータが異なる層にわたって分布されていると、1つのファイルの異なる部分にアクセスする時間が影響を受けるであろう。それ故に、少なくとも、ユーザが記録担体からアプリケーションを利用するときに違いに悩むことのないように、情報検索に実質的に影響を及ぼさないデータ記録が要求される。層に記録される部分の大きさを調整することにより、他層へのデータ移動が防止、あるいは、情報検索に影響を及ぼさないデータ移動に制限される。
【0010】
装置の実施形態において、論理区画を前記記録領域に割り当てることを含む所定の記録フォーマットに従って情報を記録すること、及び、前記第1記録層の前記区画の先頭を前記第1方向に移動させることであり、前記充填領域を前記第1部分の前記区画の該先頭の前に含めるために移動させることのために、前記制御ユニットがアレンジされる。この装置は、区画内のユーザデータの論理アドレスが変更されないという利点を有する。
【0011】
装置の実施形態において、データのサブセットを前記第2総量のデータから選択すること、前記サブセットを前記第1部分の前記充填領域に記録すること、及び前記サブセット以外の前記第2総量のデータを前記第2部分に記録すること、のために、前記制御ユニットがアレンジされる。この装置は、サブセットデータについてのみソースディスクと異なる層が用いられるという利点を有する。装置の或る特定の実施形態において、データが所定の記録フォーマットに従って記録されたアプリケーションデータであり、かつ、前記制御ユニットが前記サブセットを前記アプリケーションデータに応じて選択することのためにアレンジされる。アプリケーションデータは異なる層に移動される前に分析され、選択される。この装置はデータ検索がより小さい影響しか受けないという利点を有する。
【0012】
装置の実施形態において、前記アプリケーションデータがビデオデータであり、前記制御ユニットが前記サブセットを自然なブレイクに応じて選択することのためにアレンジされ、前記自然なブレイクが再生性能に実質的に影響を及ぼすことなく、当該自然なブレイクより前のデータが前記第1記録層に記録され、かつ当該自然なブレイクより後のデータが前記第2記録層に記録されることを可能にするブレイクである。この装置は、アプリケーションデータを変更する必要が実質的にないという利点を有する。
【0013】
本発明に従った方法及び装置の更なる好ましい実施形態が更なる請求項にて与えられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図面において、それ以前に記載された要素に対応する要素には同一の参照符号を付する。
【0015】
図1はトラック9及び中心孔10を有するディスク状の記録担体11を示している。トラック9は、実質的に平行なトラックを情報層に構成する回転螺旋パターンに従って配置される。記録担体は記録可能型の光ディスクとしてもよく、少なくとも2つの記録可能な情報層を有する。記録可能なディスクの例はCD−R及びCD−RW、DVD+RW及びDVD+R、並びにDVD−RW及びDVD−Rである。トラック9は、空白の記録担体の製造途中に設けられる例えばプリグルーブなどのプリトラック構造によって表される。プリグルーブは走査中に読み取り及び/又は書き込みヘッドをトラック9に追従させることを可能にする。プリグルーブは、窪みと隆起の何れとして実施されてもよく、或いは、プリグルーブの材料と異なる光学特性を有する材料で構成されてもよい。プリグルーブ構造はまた、周期的にサーボ信号を発生させる規則的に広がるサブトラック又はプリピットで形成されてもよい。記録される情報は、トラックに沿って記録される光学的に検出可能なマークによって層上に表される。マークは様々な物理パラメータによって構成され、それによってその周囲とは異なる光学特性を有する。例えば、色素、合金若しくは相変化物質等の材料に記録する場合に得られる、周囲とは反射係数が異なる領域の形態、又は、磁気光学材料に記録する場合に得られる、周囲とは偏光方向が異なる領域の形態等がある。マークは、例えば反射における変化など、反射ビームの変化によって検出可能である。記録担体は、例えばビデオ情報若しくは音声情報等の実時間情報、又はコンピュータデータ等のその他の情報を備えるように意図されてもよい。
【0016】
本発明に従った情報を記録するシステムは、記録担体の同一側から記録可能な少なくとも2つの層を有する多層記録担体に関する。DVDでは、第1の記録層(L0、論理記録順序が最初である層を指す)は第2の記録層(L1)より入射面に近い位置にある。ここで、上側はレーザの入射面に最も近い層を指し、下側はレーザの入射面からさらに離れた層を指すこととする。ただし、実際にはレーザの位置に応じて記録担体の上面であることも底面であることもある。これに代えて、第1の記録層L0が下側層、一方L1及び(もしあれば)さらなる上側層群が入射面の近くにあってもよい。
【0017】
図2は多層光ディスクを示している。L0は第1の記録層40であり、L1は第2の記録層41である。第1の透明層43が第1の記録層40を覆い、スペーサ層42が双方の記録層40、41を分離しており、基板層44が第2の記録層41の下側に示されている。第1の(すなわち上側の)記録層40は第2の(すなわち下側の)記録層41より記録担体の入射面47に近い位置にある。L0層に焦点が合わされる第1状態45のレーザビーム、及びL1層に焦点が合わされる第2状態46のレーザビームが示されている。
【0018】
多層ディスクは、例えばDVD−ROM又はDVD−Video等の再生専用のプリ記録ディスクとして既に利用可能である。2層DVD−ROM規格と互換性を持たせた2層DVD+Rディスクが最近提案されている。何れの層の反射率も18%より高い。L0層は約50乃至70%の透過率を有する。スペーサ層は30μmと60μmとの間の典型的な厚さで2層を分離する。L1層は高反射率を有し高い感度を必要とする。また、書き換え可能な2層ディスクも提案されている。L0層は約40乃至60%の透過率を有する。何れの層も実効反射率は典型的に7%であるが、より低い値もより高い値も可能である(3%乃至18%)。3層以上の記録層を有する書き込み可能及び書き換え可能な光学記憶媒体もまた考えられる。
【0019】
図3は記録装置を示している。この装置は記録担体11のトラックを走査するための走査手段を備え、該走査手段は記録担体を回転させるための駆動ユニット21、ヘッド22、ヘッド22をトラックに位置決めするサーボユニット25、及び制御ユニット20を含む。ヘッド22は放射線ビーム24を発生するための公知の光学システムを有し、その放射線ビームは光学素子に導かれ、記録担体の情報層にあるトラック上の放射線スポット23に集光される。放射線ビーム24は例えば半導体レーザなどの放射線源により発生される。ヘッドはさらに放射線ビームの焦点を該ビームの光軸に沿って移動させるためのフォーカシングアクチュエータ、及び半径方向においてスポット23をトラックの中心に正確に位置決めするためのトラッキングアクチュエータを有する(図示せず)。トラッキングアクチュエータは、光学素子を半径方向に移動させるためのコイルを有してもよいし、その代わりに反射素子の角度を変えるように配置されてもよい。フォーカシング及びトラッキングのアクチュエータはサーボユニット25からのアクチュエータ信号によって駆動される。読み取りのため、情報層により反射された放射線が、ヘッド22内の検出信号を生成するための例えば4象限ダイオード等の通常形式の検出器によって検出される。また、この検出器は、主走査信号33並びにトラッキング及びフォーカシングのための誤差信号35を含む種々の走査信号を発生するフロントエンドユニット31と結合される。誤差信号35は前記トラッキングアクチュエータ及びフォーカシングアクチュエータを制御するためのサーボユニット25に結合される。主走査信号33は、情報を読み出すための復調器、デフォーマッター及び出力ユニットを有する通常式の読み取り処理ユニット30によって処理される。制御ユニット20は例えばマイクロプロセッサ、プログラム記憶装置及び制御ゲート等の制御回路を有する。制御ユニット20はまた、論理回路の状態機械(state machine)として実施されてもよい。
【0020】
この装置は書き込み可能型又は書き換え可能型の多層記録担体に情報を記録するための記録手段を備える。記録手段は、入力ユニット27、フォーマッター28及びレーザユニット29を有し、ヘッド22及びフロントエンドユニット31と協働して書き込み用放射線ビームを発生する。フォーマッター28は、例えば誤り訂正符号(ECC)、同期化パターン、インターリーブ及びチャネル符号化など、制御データを付加し、記録フォーマットに従ってデータをフォーマット及び符号化するためのものである。フォーマットされた構成単位はアドレス情報を有し、制御ユニット20の制御下で記録担体の対応するアドレス可能な位置に書き込まれる。フォーマッター28の出力からのフォーマットされたデータは、選択された記録層にマークを書き込むためにレーザパワーを制御するレーザユニット29に移される。
【0021】
一実施形態において記録装置は、コンピュータで使用される光ディスクドライブ等の単なる記憶装置である。制御ユニット20はホストコンピュータシステムの処理ユニットと標準化インターフェースを介して通信するようにアレンジされる。デジタルデータはフォーマッター28及び読み取り処理ユニット30と直接インターフェース接続される。
【0022】
一実施形態において装置は、例えば民生用のビデオ録画機器等の独立型ユニットとしてアレンジされる。制御ユニット又は当該装置内に含まれる追加のホスト制御ユニットは、ユーザによって直接制御されるように、かつファイル管理システムの機能を果たすようにアレンジされる。この装置は例えば音声及び/又はビデオ処理回路などのアプリケーションデータ処理を有する。ユーザ情報が入力ユニット27に与えられるが、入力ユニットはアナログ音声/ビデオ、又はデジタル非圧縮音声/ビデオ等の入力信号に対する圧縮手段を有してもよい。適当な圧縮手段は、例えば、音声に対しては国際公開第WO98/16014号パンフレットに、ビデオに対してはMPEG2標準規格に記載されている。入力ユニット27は音声及び/又はビデオを、フォーマッター28に移される情報単位群へと処理する。読み取り処理ユニット30は適当な音声/ビデオ復号化ユニットを有してもよい。
【0023】
制御ユニット20は、後に図4及び5を参照して記載されるように、多層OTPディスクへの記録機能を果たすためにアレンジされる。記録機能は少なくとも部分的に異なる処理ユニットで実行されてもよく、例えばソフトウェアドライブを介してホストコンピュータで実行されてもよい。
【0024】
例えばDVD−ROM規格等の既存の再生専用標準化記録担体に対して要求される互換性のため、DVD型2層記録可能型(又は書き換え可能型)ディスクについて、ディスクの配置に2通りの可能な選択肢がある。これら2通りの選択肢は、双方の層内の螺旋の巻き方向を指し示すパラレルトラックパス(PTP)及びオポジットトラックパス(OTP)として参照される。PTPディスクでは層当たり1つの情報区域(これは論理的に単一のアドレス可能空間に結合される)が存在する。一方、OTPディスクでは情報区域は上側層(L0)の第1部分及び下側層(L1)の第2部分を有する。オポジットトラックパス(OTP)式の2層ディスクに向けたDVD−ROM規格では、2層にわたって拡がる単一の情報区域が規定されている。
【0025】
図4はオポジットトラックパス記録担体を概略的に示している。矢印51は半径位置(外側に向かって増加する)を表し、矢印52はL0層の物理アドレス、すなわち次第に増加するセクター番号を表している。矢印53は内側に行くほど増加するL1層41のアドレスを表している。記録区域はL0上の第1部分54及びL1上の第2部分57を有し、それらはL0記録層40の末尾にある第1中間領域55及びL1記録層41の(トラック方向で)先頭にある第2中間領域56から構成される中間区域によって中断される。記録区域はL0記録層の先頭にある導入区域50によって先導され、L1記録層の末尾にある導出区域58によって終結される。導入区域50の末尾は通常、例えばDVDの2FFFFhといった所定の半径位置及び物理アドレスにあり、既存の再生機がこれに対応する固定オフセットをL0上の論理アドレスを計算するために用いているため、変更することができない。L1上のアドレスを計算するためのオフセットが記録担体の或る所定の位置に記憶される。記録区域は、単一の連続した論理アドレス範囲を有する単一の論理ボリュームを構成する。
【0026】
2層を超える多層ディスクは、第2の記録層の末尾に第3中間領域、及び第3の記録層の先頭に第4中間領域、等々を有する。導出区域は最後の記録層を終結する。以降の説明では、2層OTPディスクの“下側層”又は“L1層”は、2層を超える層を有するディスクの事案で更なる下側の層を有すると見なされる発明を説明するために用いられる。
【0027】
図5はパラレルトラックパス記録担体を概略的に示している。矢印51は半径位置(外側に向かって増加する)を表し、矢印52はL0層の物理アドレス、すなわち次第に増加するセクター番号を表している。矢印59はこれまた外側に行くほど増加するL1層41のアドレスを表している。L0上の第1の記録区域60は導入区域50によって先導され、導出区域62で終結される。L1上の第2の記録区域61は導入区域65によって先導され、導出区域63で終結される。DVDでは双方の層の物理アドレスは、導入区域の後の30000hから始まる番号が等しく付される。しかし、双方の記録区域を含む単一の論理アドレスボリュームが規定され、そこでは連続して付された論理アドレスがゼロから始まる。
【0028】
多くの場合、OTPディスクはDVD−Videoディスク上の映画のために用いられる。これは、映画の途中での層間ジャンプがPTPディスクのそれより遙かに短いからである。今日のDVD再生機の殆どはOTP層トラックジャンプにわたり(ほぼ)途切れずに再生することができる。しかし、コンテンツ供給者がPTPディスクを好む場合がある。例えば、映画サイズが第1の層(L0)に合うほど充分に短いとき、おまけの素材を第2の層(L1)に追加することができる。この場合、(ほぼ)途切れのないトラックジャンプは不要である。作り直す必要なく単に同一のおまけコンテンツをディスクの異言語版に追加することもできる。
【0029】
ユーザがOTP2層記録可能ディスクにデータを記録したいときで、L1層のデータ総量がL0層のデータ総量より大きいとき、例えば図5に示されるような大きなL1層を有するPTPディスクのコピーを作成するときに、問題が生じる。何れの形式のディスクも単に1つの論理ボリュームを含んではいるが、L0より大きなL1を有するPTPディスクは単純にはOTPディスクにコピーすることができない。例えば、DVD−Videoは層ブレイクの位置に関して特別な要求を有するが、同時に他の応用は実時間ファイルの割り当てについて、例えば実時間ファイルは一方の層に完全に含まれなければならない等の、或る特定の規則に頼っている。
【0030】
本発明に従って、記録領域に第1総量のデータを記録し引き続いて第1総量より大きい第2総量のデータを記録するという命令を受け取る工程のために、記録方法が提供される。このような命令を検出したとき、OTPディスクの記録領域にある(L0層上の)第1部分のデータサイズが、少なくとも(L1層上の)第2部分のデータサイズに等しくなるように適合される。第1総量のデータは第1部分に記録される。加えて、図4に示されるように、L0層のデータサイズを増やすために充填領域(49)が第1部分に含められる。第2総量のデータはL1上の第2部分に記録される。さらに、後述のように、第2総量のデータの幾らかがL0に記録されてもよく、且つ/或いは、第1総量のデータの幾らかがL1に記録されてもよい。双方の記録領域の部分は導入区域、中間領域及び導出区域に上述のように先導され、後に従われる。充填領域(49)を含めることによって、第1中間領域の先頭及び第2中間領域の末尾が実質的に同一の半径位置に位置決めされながら、第1部分のデータサイズが適合される。
【0031】
一実施形態において、充填領域は、(例えばソースのL1層からの)第2総量のデータサイズから(例えばソースのL0層からの)第1総量のデータサイズを引いた差の大きさを与えられる。従って、L0はもはやL1と同一の大きさを有する。充填領域は記録されないままでよいが、再生専用ディスクとの互換性のため、記録担体の記録されていない領域が記録されるよう要求されることもある。
【0032】
一実施形態において、例えばゼロデータ又は規格に従った所定の値で満たされたデータブロック等の充填データがトラックの未記録部分に記録される。例えば、異なる記録層のアクセス処理が予期される未記録部分等が記録されることになる。ビデオのような実時間データを記録している間は、中間領域に記録することができなくてもよい。従って、記録処理が終了するとき、下側層のアクセス処理が予期される半径領域に少なくとも部分的に充填データを書き込むことによって、中間領域が追加的に記録される。
【0033】
一実施形態において、第2総量のデータからのデータサブセットを選択し、該サブセットを第1部分の充填領域に記録し、かつ、該サブセットを除く第2総量のデータを第2部分に記録できるように、制御ユニット20が整えられる。従って、大部分の第2総量のデータがL1に記録される。例えば、層ブレイクの位置がそのアプリケーションにとって問題とならないとき、(ソースのL1からの)第2総量の先頭部分からのデータ部分がL0の充填領域に記録される。その同一のデータ部分は、L1層の先頭部分を記録する前に第2総量から除去される。例えば、充填領域は、データの第1総量と第2総量との差の50%の大きさを有し、第1部分の末尾に配置される。このとき、記録区域全体の大きさは変化せず、論理セクターアドレスも原型と同一のままである。このような方法は通常、再生性能に影響を及ぼさずにDVD−Videoディスクに適用できないと言える。
【0034】
一実施形態において、論理区画を記録領域に割り当てることを含む所定のフォーマットに従って情報が記録される。この方法は第1記録層の区画の始まりを第1部分の末尾側に移動させることを有する。充填領域は、第1部分の先頭部分にある制御情報と移動された区画の始まりとの間に含まれる。この方法は特に、DVD−Videoディスク並びにPC及びMacプラットフォーム用のDVD−ROMディスクのようなUDFファイルシステムを含むディスクに適用可能である。UDFファイルシステムに従って、論理区画が記録領域内に定められる。UDFについての更なる詳細事項はECMA−167“情報交換のための非系列的記録を用いた追記型及び書き換え可能型媒体用のボリューム及びファイル構造”にある。L0のデータサイズを少なくともソースのL1のデータサイズと同一とするため、この方法は以下を有する。対象ディスク上で、L0上のUDF区画が、拡大されたL0の末尾側に変更されずに移動される。区画直前のUDFデータ構造は層の先頭に対して同一の位置にとどまり、主及び逆ボリューム記述子系列中のUDF区画記述子が、区画位置の変化を反映するように更新される(ECMA−167 3/10.5参照)。ソースの層1からのデータは軽微な変更だけで複製され、利用可能な余白の大きさの変化を反映するように、第2のAVDPが更新される(ECMA−167 3/7.2参照)。
【0035】
さらなる一実施形態において、論理ボリュームはまたISO−9660ファイルシステム(例えばUDFブリッジ)をも含む。ISO9660は適応され得る参照開始点を有さないため、ファイルのアドレスがファイル位置の変化を反映するように更新される。UDF区画の始まりの移動量がファイルアドレスに追加される。ISO−9660システムの所定アドレス上のボリューム記述子はボリュームの新サイズに適合されるべきである。あるいは、殆どの再生機はUDF情報のみを使用するので、ISO−9660情報は削除されてもよい。
【0036】
この解法は次のような利点を有する。ユーザデータが変更されず、それ故にこの方法は記録担体に記憶されたアプリケーションに依存しない。全てのユーザデータがソース上と同じ層にとどまり、かつ、全てのユーザデータが層境界位置も含めてUDF区画の始まりに対して同じ相対位置にとどまる(DVD−Video領域のファイルにとって重要)。
【0037】
一実施形態においてデータは、DVD−Video規格に従って記録されたビデオデータ等の、所定の記録フォーマットに従って記録されたアプリケーションデータである。制御ユニット20は後述するようにアプリケーションデータに依存してデータのサブセットを選択するようにアレンジされる。
【0038】
第1実施形態ではDVD−Videoアプリケーションデータが自然なブレイク(natural breaks)の存在を調べるために検査される。自然なブレイクとは、再生性能を妥協することなく層ブレイクが可能な論理ボリューム内の位置である。好ましくは、制御ユニット20は記録単位間の境界にある自然なブレイクを選択するようにアレンジされる。記録単位とは、DVDのECCブロック等の所定の記録フォーマットに従った誤り訂正符号も含めて記録可能な最小データ量である。
【0039】
自然なブレイクの例は、実時間ビデオデータ(VOBファイル)を含まずPCデータ又は制御データを含むセクター、VOBファイルデータ内の途切れた結合部などである。途切れのない結合を表す情報がDVD−Video規格(プログラム連鎖情報内のC_PBIであり、その情報がVOBファイルのビデオ再生を制御する)のセル再生情報に含まれる。自然なブレイクはビデオ制御及び情報ファイル(DVD−Video上のVIDEO_TS.ifo、VTS_01_0_.ifo等のビデオタイトルセットのための所謂ifoファイル)を検査することにより発見されるので、記録される全データを調べる必要はない。もし、L0≧L1でありL0及びL1の各々のサイズが単一層に合うような自然なブレイクが発見され得る場合、新しい層ブレイクポイントを適用しながらデータが記録され得る。ボリューム内容の変更は必要ない。
【0040】
第2実施形態では、もし自然なブレイクが検出されない場合、自然なブレイクが生成される。自然なブレイクは、DVD−Video区域を自然なブレイクの状況となるように移動させることによって作成される場合がある。これを実現するため、ダミーデータがDVD−Video区域の直前に挿入され得る。例えば、セル間の途切れた結合がECCブロック境界上に位置決めされ得るであろう。自然なブレイクの前のデータは、L0がL1と比較して少なくとも等しい大きさになるように、L0の充填領域に移動される。もしこの方法が必ず適用され、ファイルシステム構造がファイル位置変化を反映するよう更新されなければならないとすると、一般に論理ボリュームは増大する。この実施形態において再生性能は影響を受けない。
【0041】
第3実施形態では、他のデータを挿入することによってアプリケーションデータを移動するように、制御ユニット20がアレンジされる。ただし、他のデータは、自然なブレイクを生成するためのアプリケーションデータを含むアプリケーションデータ区域内の他のデータである。他のデータはダミーデータでもよく、再生性能に影響を及ぼさないデータでもよい。例えば、DVDディスクのビデオアプリケーションデータ区域において、ビデオタイトルセット間、又はビデオマネージャと第1のビデオタイトルセットとの間に、自然なブレイクの基準を満たすようにダミーデータを挿入することが可能である。その場合、ビデオマネージャ情報ファイル(VMGI)の内容も更新されなければならない。なぜなら、VMGIの論理開始アドレスに関連するポインタ及びアドレスをVMGIが含んでいるからである。更なる一実施形態では、ダミーデータがifo及びvobファイルの間、又はメニュー及びタイトルのvobファイルの間に、自然なブレイクを生成するように挿入される。その場合、ビデオタイトルセットのビデオタイトルセット情報(VTSI)ファイルの内容が更新されなければならない。なぜなら、VTSIは相対アドレスを含んでいるからである。
【0042】
第4実施形態では、ビデオデータセルの結合が途切れても再生可能なタイプであることを表す状態に、アプリケーション状態情報を改変することによって、自然なブレイクを生成するように制御ユニット20がアレンジされる。例えば、無理にダミーデータを挿入して自然なブレイクを生成することができない場合、セル間の途切れのない結合を表す状態情報が層ブレイクを許容するために途切れたものに合わせられてもよい。途切れのない結合を途切れた結合に変えること、及び恐らくはVTS又はDVD−Video区域をECCブロック境界と揃えるように移動することにより、途切れた結合が自然なブレイクのために用いられ得る。如何なるデータ挿入も必要ない場合、この工程が先述の工程以上に好ましい場合がある。なぜなら、ファイルシステムの変更が必要なく、かつ、DVD−Video情報ファイルへの変更が非常に小さいからである。
【0043】
既存の自然なブレイクが発見される事案では、記録処理がデータへの如何なる変更もなく為される。DVD−Video区域の直前又は内部にダミーデータを挿入することによって自然なブレイクが生成される事案では、付加的な途切れた結合が削除される。途切れのない結合が途切れた結合に変化され得る事案では、再生成、再多重化又は再符号化が回避され得る。さらに、ダミーデータをDVD−Video区域の直前に挿入することに代えて、原型のDVD−Videoディスクに存在する場合があるPCデータファイルが、DVD−Video区域の直前の位置に動かされ得る。このように、利用可能な空間がより効率的に用いられる。
【0044】
本発明は主として螺旋状トラックを備える2層光ディスクを用いる実施形態によって説明されてきたが、本発明はまた、長方形の光学カード、磁気光学ディスク、磁気ディスク、又は、反対方向に記録される多数の記録可能層を備える他の如何なる形式の情報記憶システムのような他の記録担体にも適したものである。さらに、何らかの記憶媒体(例えばHDD)で利用可能な、所定のビデオ仕様に従ってフォーマットされた単一で多量のビデオコンテンツが、2層記録可能ディスクに複製されなければならないときにも、提案された方法は応用され得る。DVD−Videoコンテンツは、ソフトウェアツールにより作成されたもの、又は、2層DVD−Videoディスクから以前に複製されたものであろう。後者の場合、層ブレイクポイントはコンテンツ自体には見られないが、自然なブレイクとして上で示した方法で選択されることが可能である。
【0045】
なお、‘有する’という語はその他の要素又は工程の存在を排除するものではなく、要素に先立つ‘或る’という語は複数のそのような要素が存在することを排除するものではない。如何なる参照符号も請求項の範囲を限定するものではない。また、本発明はハードウェア及びソフトウェアの双方によって実施されてもよく、幾つかの‘手段’又は‘ユニット’がハードウェア又はソフトウェアの同一の品目によって表されてもよい。さらに、本発明の範囲は実施形態に限定されるものではなく、本発明は各々の及び全ての新規の特徴、あるいは上述の特徴の組合せにある。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】ディスク状の記録担体を示す図である。
【図2】多層光ディスクを示す図である。
【図3】記録装置を示す図である。
【図4】オポジットトラックパス記録担体の概略図である。
【図5】パラレルトラックパス記録担体の概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録担体上で記録層のトラックに前記記録担体の入射面を通して入射する放射線ビームによって情報を記録する方法であって、前記記録担体が
少なくとも第1記録層及び第2記録層、並びに
第1方向に延びている前記第1記録層の前記トラック及び前記第1方向と反対の第2方向に延びている前記第2記録層の前記トラックであり、前記第1記録層の第1部分、前記第2記録層の第2部分、及び前記第1部分と前記第2部分との間に位置する中間区域を備える記録領域を構成するための前記トラック、
を有し、当該方法が
前記記録領域に第1総量のデータを記録し続いて第2総量のデータを記録するための命令を受け取る工程であり、前記第2総量が前記第1総量より大きいところの工程、並びに
前記第1部分のデータサイズを前記第2部分のデータサイズ以上にする適合工程であって、
前記第1総量のデータの少なくとも大部分を前記第1部分に記録すること、
充填領域を前記第1部分に含めること、
前記第2総量のデータの少なくとも大部分を前記第2部分に記録すること、
第1中間領域を記録することにより前記第1部分を終わらせること、及び
前記第2部分の先頭の前に位置する第2中間領域を記録すること、
によって適合する工程、
を有し、
前記第1中間領域の先頭及び前記第2中間領域の末尾が実質的に同一の半径位置を有し、かつ、前記第1中間領域及び前記第2中間領域が前記中間区域を構成することを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、論理区画を前記記録領域に割り当てることを含む所定の記録フォーマットに従って情報を記録する工程、及び、前記第1記録層の前記区画の先頭を前記第1方向に移動させる工程であり、前記充填領域を前記第1部分の前記区画の前記先頭の前に含めることのための工程、を有する方法。
【請求項3】
請求項1又は2の何れかに記載の方法であって、
アプリケーションデータのサブセットを前記第2総量のデータから前記アプリケーションデータに応じて選択する工程、
前記サブセットを前記第1部分の前記充填領域に記録する工程、及び
前記サブセット以外の前記第2総量のデータを前記第2部分に記録する工程、
を有する方法。
【請求項4】
情報を記録するためのコンピュータプログラムであって、処理装置に請求項1乃至3の何れかに記載の方法を実行させるように作動するプログラム。
【請求項5】
記録担体上で記録層のトラックに前記記録担体の入射面を通して入射する放射線ビームによって情報を記録する装置であって、前記記録担体が
少なくとも第1記録層及び第2記録層、並びに
第1方向に延びている前記第1記録層の前記トラック及び前記第1方向と反対の第2方向に延びている前記第2記録層の前記トラックであり、前記第1記録層の第1部分、前記第2記録層の第2部分、及び前記第1部分と前記第2部分との間に位置する中間区域を備える記録領域を構成するための前記トラック、
を有し、当該装置が
前記ビームを供給するヘッド、及び
制御ユニットであり、
前記記録領域に第1総量のデータを記録し続いて第2総量のデータを記録するための命令を受け取る工程であり、前記第2総量が前記第1総量より大きいところの工程、並びに
前記第1部分のデータサイズを前記第2部分のデータサイズ以上にする適合工程であって、
前記第1総量のデータの少なくとも大部分を前記第1部分に記録すること、
充填領域を前記第1部分に含めること、
前記第2総量のデータの少なくとも大部分を前記第2部分に記録すること、
第1中間領域を記録することにより前記第1部分を終わらせること、及び
前記第2部分の先頭の前に位置する第2中間領域を記録すること、
によって適合する工程、
のための制御ユニット、
を有し、
前記第1中間領域の先頭及び前記第2中間領域の末尾が実質的に同一の半径位置を有し、かつ、前記第1中間領域及び前記第2中間領域が前記中間区域を構成することを特徴とする装置。
【請求項6】
請求項5に記載の装置であって、論理区画を前記記録領域に割り当てることを含む所定の記録フォーマットに従って情報を記録すること、及び、前記第1記録層の前記区画の先頭を前記第1方向に移動させることであり、前記充填領域を前記第1部分の前記区画の前記先頭の前に含めるために移動させることのために、前記制御ユニットが整えられる装置。
【請求項7】
請求項5又は6の何れかに記載の装置であって、
データのサブセットを前記第2総量のデータから選択すること、
前記サブセットを前記第1部分の前記充填領域に記録すること、及び
前記サブセット以外の前記第2総量のデータを前記第2部分に記録すること、
のために、前記制御ユニットが整えられる装置。
【請求項8】
請求項7に記載の装置であって、前記データが所定の記録フォーマットに従って記録されたアプリケーションデータであり、かつ、前記制御ユニットが前記サブセットを前記アプリケーションデータに応じて選択することのために整えられる装置。
【請求項9】
請求項8に記載の装置であって、前記アプリケーションデータがビデオデータであり、前記制御ユニットが前記サブセットを自然なブレイクに応じて選択することのために整えられ、前記自然なブレイクが、再生性能に実質的に影響を及ぼすことなく、当該自然なブレイクより前のデータが前記第1記録層に記録され、かつ当該自然なブレイクより後のデータが前記第2記録層に記録されることを可能にするブレイクである装置。
【請求項10】
請求項9に記載の装置であって、前記制御ユニットが記録単位間の境界にある前記自然なブレイクを選択することのために整えられ、前記記録単位が前記所定の記録フォーマットに従った誤り訂正符号を含む記録可能なデータの最小量である装置。
【請求項11】
請求項9に記載の装置であって、前記制御ユニットが前記アプリケーションデータを含む区域の前又は内部に他のデータを挿入することによって前記アプリケーションデータを移動することのために整えられ、前記他のデータが前記自然なブレイクを生成するための、ダミーデータ又は再生性能に影響を及ぼさないデータである装置。
【請求項12】
請求項9に記載の装置であって、前記制御ユニットがアプリケーション状態情報を途切れのある形式のビデオデータセルの結合を表す状態に改変することによって前記自然なブレイクを生成することのために整えられる装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2007−510251(P2007−510251A)
【公表日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−537524(P2006−537524)
【出願日】平成16年10月27日(2004.10.27)
【国際出願番号】PCT/IB2004/052214
【国際公開番号】WO2005/043539
【国際公開日】平成17年5月12日(2005.5.12)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】