情報システム、およびプログラム
【課題】企業等の組織が行う物品の管理・確認作業と紛失時の措置を自動化し、物品管理の労力を削減する。
【解決手段】情報システムは、被管理機器がネットワーク上の情報機器にアクセスしたときに生成されるログ情報から被管理機器が情報機器にアクセスした日付情報を取得する日付情報取得手段と、取得された日付情報を被管理機器の保有が確認された確認日付として記憶する確認日付記憶手段と、日付情報取得手段と確認日付記憶手段とを定期的に実行する制御手段と、を備える
【解決手段】情報システムは、被管理機器がネットワーク上の情報機器にアクセスしたときに生成されるログ情報から被管理機器が情報機器にアクセスした日付情報を取得する日付情報取得手段と、取得された日付情報を被管理機器の保有が確認された確認日付として記憶する確認日付記憶手段と、日付情報取得手段と確認日付記憶手段とを定期的に実行する制御手段と、を備える
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品を管理する情報システムに関する。
【背景技術】
【0002】
企業が保持する物品、例えば情報機器の管理は、機密情報を取り扱う機会の増加により企業の信用の面でも疎かにできない。しかし、企業活動を進めていく中で、管理物品の増加や保管場所の移動機会の増加により、人が厳密に的確に情報機器のような物品を管理していく労力が増大している。このため、人が物品を確認する間隔である確認周期が長くなる場合がある。確認周期が長くなると、物品を紛失した場合に、紛失した物品の発見の遅れが生じる。また、紛失した情報機器からの情報漏洩というような危機状況の把握が遅れてしまう。
【0003】
通常、物品管理を行なう場合に、管理する物品情報を記した物品管理台帳で物品管理者が一元管理している。物品管理台帳での管理では、物品の状況を確認するため、物品管理者は、例えば、物品を使用している物品保有者に連絡をとり、その回答を集計している。また、物品保有者に対する確認作業においても、それぞれの物品保有者が保持する物品を一つ一つ全てを目視確認する必要がある。以上のように、管理者が人手で管理する従来の物品管理作業においては、作業状況、作業場所、保有物品数等により、確認作業が遅れる場合もある。
【0004】
図1に、従来の物品保有確認作業の概要を示す。ここで、(A1)等の符号は、図1に付された符号と対応している。
(A1)物品の管理は台帳を用いて行われる。台帳には物品を識別する情報、物品の保有者、物品の設置場所・保管場所、および物品の存在確認日付等が記録される。物品管理者は、前回の確認作業以降に発生した物品の増減や保有者の変更、設置場所の変更等を台帳に反映し、最新化し、物品の管理情報を維持管理する。
(A2)物品管理者は物品保有者Aに物品管理者自らが電子メールや電話で連絡をとり、確認対象の保有確認を依頼する。
(A3)物品保有者Aは物品管理者からの確認依頼を受け確認対象の保管状況を目視で行い、確認結果を報告する。
(A4)物品管理者は複数の物品保有者(物品保有者B等)、他の遠隔作業所の物品保有者と自ら連絡をとり、他の遠隔作業所の物品保有者B等に対しても保有確認の依頼を行い、報告を受ける。
(A5)物品管理者は、各事業所・部署(組織)に所属する物品保有者からの保有確認結果(報告)を集計し、集計結果を上位管理者に報告する。
(A6)上位管理者は物品管理者より報告を受ける。
(A7)物品保有者が所有する確認対象の増加に伴い、物品保有者の負荷も増加する。
(A8)確認対象及び保有者数の増加に伴い、確認依頼件数が増加するため物品管理者の負荷が増加する。
(A9)確認対象の増加に伴い確認結果集計にかかる時間が増加するため、物品管理者の負荷が増加する。
【0005】
さらに、機器の紛失事故については、以下のような対応がとられる。
(A10)定期的な確認作業の他、物品保有者Aが機器の紛失を確認した場合、物品保有者Aは直ちに物品管理者に電話等で報告を行なう。
(A11)紛失連絡を受けた物品管理者は、物品保有者Aに紛失状況、経緯等をヒアリングの上、上位管理者に紛失事故発生の報告を行なう。
(A12)紛失連絡を受けた上位管理者は、物品管理者に紛失状況、経緯、対応措置等をヒアリングの上、必要な追加指示を行なう。
(A13)上位管理者から指示を受けた物品管理者は、物品保有者Aに追加措置等の指示を行なう。
(A14)物品管理者の指示等に従い、物品保有者Aは携帯電話の紛失等では通信事業者に連絡し、紛失した携帯電話の利用停止措置を行なう。
(A15)一通りの紛失事故の対応措置を実施後、物品保有者Aは、紛失までの経緯や対処状況を取りまとめ、早急に状況等説明を行なう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−260543号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来は、情報機器を含む物品を物品管理者が人手で管理していため、物品を管理する物品管理者、および管理される物品の保有者双方に管理のための労力が要求されていた。そこで、本発明の課題は、企業等の組織が行う物品の管理・確認作業と紛失時の措置を自動化し、物品管理の労力を削減する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、被管理機器がネットワーク上の情報機器にアクセスしたときに生成されるログ情報から被管理機器が情報機器にアクセスした日付情報を取得する日付情報取得手段と、取得された日付情報を被管理機器の保有が確認された確認日付として記憶する確認日付記憶手段と、日付情報取得手段と確認日付記憶手段とを定期的に実行する制御手段と、を備える情報システムとして例示できる。
【0009】
また、本情報システムは、被管理機器の保有が確認された確認日付を記憶する確認日付記憶手段と、被管理装置について、確認日付記憶手段に記憶された確認日付から現在までの経過期間が所定の自動実行判定期間を超えた場合に、被管理装置の保有者に対して、保有者が被管理装置を保有していることを示す確認情報の入力を促す手段と、保有者からの確認情報の入力を受け付ける手段と、を備えるものでもよい。
【0010】
また、本情報システムは、被管理装置について、所定の起点日から現在までの経過期間が所定の自動実行判定期間を超えた場合に、被管理装置の保有者に対して、保有者が被管理装置を保有していることを示す確認情報の入力を促す手段と、保有者からの確認情報の入力を受け付ける手段と、を備えるものでもよい。
【0011】
また、本情報システムは、管理中の携帯電話の状態に関する情報を識別情報と対応付けて格納したデータベースと、ネットワーク上の情報機器にアクセスする携帯電話から通知された該携帯電話に固有の識別情報を取得したら、該携帯電話の前記データベース上の状態に関する情報を更新する更新手段と、を備えるものでもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、企業等の組織が行う物品の管理・確認作業と紛失時の措置を自動化することで、物品管理の労力を削減することができる。
【0013】
また、本発明では、物品の管理・確認作業が定期的に自動で実行されるので、機器の紛失等を早期に検出できる。さらに、物品の確認を徹底させる効果が生じる。
【0014】
また、本発明によれば、最新情報が組織内の物品保有者、上位管理者等、その他の管理者間で共有できる。
【0015】
また、本発明によれば、物品管理者の携帯電話等の物品保有者への確認依頼作業の手間を削減できる。また、本発明によれば、情報システムが物品保有者あるいは上位管理者と自動で連絡をとり、その結果を確認日付記憶手段等に反映するので、記述・転記のミスを防止し、作業負荷を低減する効果が期待できる。
【0016】
さらに、本発明によれば、情報システムが利用者の指定等による優先順にしたがい、可能な限りの連絡手段で利用者と連絡をとろうと自動で判定して、連絡手段を切り替えていくので、連絡が取れるまでの時間が短くなる。さらに保管状況を確認する作業時間の短縮が見込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】従来の物品確認方法を示す概要図である。
【図2】実施例1に係る物品の確認処理を示す概要図である。
【図3】物品の確認処理を実行するシステムの構成図である。
【図4】機器情報表のデータ例である。
【図5】利用者情報表のデータ例である。
【図6】携帯電話管理表のデータ例である。
【図7】キャリアオペレータ表のデータ例である。
【図8】管理PC表のデータ例である。
【図9】接続サーバ情報のデータ例である。
【図10】紛失時通話表のデータ例である。
【図11】電子メールによる自動通知文面例である。
【図12】電子メールによる自動紛失判定通知の例である。
【図13】電子メールによる自動ロック報告の例である。
【図14】電子メールによる利用停止報告の例である。
【図15A】自動保有確認機能実行時の処理を示すフローチャートである。
【図15B】自動保有確認機能のデータ関連図である。
【図16A】自動確通知実行時の処理を示すフローチャートである。
【図16B】自動通知処理のデータ関連図である。
【図17A】自動応答確認実行時の処理を示すフローチャートである。
【図17B】自動応答確認処理のデータ関連図である。
【図18A】自動紛失判定実行時の処理を示すフローチャートである。
【図18B】自動紛失判定処理のデータ関連図である。
【図19A】携帯電話ロック時の処理を示すフローチャートである。
【図19B】携帯電話ロック処理のデータ関連図である。
【図20A】携帯電話利用停止処理を示すフローチャートである。
【図20B】携帯電話利用停止処理のデータ関連図である。
【図21A】携帯電話利用停止時の通話再生処理を示すフローチャートである。
【図21B】携帯電話利用停止時の通話再生処理のデータ関連図である。
【図22A】携帯電話自動保有確認機能実行時の通話再生処理を示すフローチャートである。
【図22B】携帯電話自動保有確認機能のデータ関連図である。
【図23】実施例2に係るシステムの構成図である。
【図24】起点日基準の自動通知実行時の処理を示すフローチャートである。
【図25】起点日基準の携帯電話に対する自動応答確認実行時の処理を示すフローチャートである。
【図26】起点日基準の携帯電話に対する自動紛失判定実行時の処理を示すフローチャートである。
【図27】起点日基準の携帯電話ロック時の処理を示すフローチャートである。
【図28】起点日に、物品保有者に保有確認を依頼する処理のフローチャートである。
【図29】第一の変形例に係る情報システムの情報処理の流れを示した図である。
【図30】携帯電話の画面に表示される画面の例である。
【図31】ログイン情報と機体識別情報の組み合わせが正しくなかった場合の情報処理の流れを示した図である。
【図32】第一の変形例に係る情報システムの構成図である。
【図33】情報システムで実行される物品保有確認の処理フロー図である。
【図34】機器情報の携帯電話管理表のデータ構造を示した図である。
【図35】機器情報の利用者情報表のデータ構造を示した図である。
【図36】第二の変形例に係る情報システムの情報処理の流れを示した図である。
【図37】ユーザID・機体識別番号組み合わせ確認結果ログの一例を示した図である。
【図38】第二の変形例に係る情報システムの構成図である。
【図39】第二の変形例に係る情報システムで実行される本人確認の処理フロー図である。
【図40】第二の変形例に係る情報システムで実行される物品保有確認の処理フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して、一実施形態に係る情報システム1について説明する。以下の実施形態の構成は例示であり、情報システム1の構成は実施形態の構成には限定されない。情報システム1は、人による連絡・目視・集計等、物品保有状況の確認に要する一連の作業のうち、例えば、物品の確認作業と物品を紛失したときの対応をシステム化することで、物品保有確認作業に要する労力を軽減させる。
【0019】
すなわち、情報システム1は、企業が保有する物品の利用状況の確認作業を、洩れなく、正確に、そして速やかに実施することを可能にする。情報システム1は、適時その確認状況を収集し、システム利用者にはその状況をオンラインで随時確認できる手段を提供する。さらに、情報システム1は、携帯電話等機器の紛失を自動判定し、その紛失後の措置と上位管理者への警告通知を自動で行い、紛失事故の対応もサポートする物品保有自動確認システムとして機能する。
【実施例1】
【0020】
図2から図22Bの図面を参照して、実施例1の情報システム1を説明する。
<機能の概要とシステム構成>
図2を参照してシステム化された確認方法について、システムの動作とデータの流れを説明する。図2は、実施例1に係る物品の確認処理を示す概要図である。図2のように、情報システム1は、物品保有者の端末21、上位管理者の端末22、人事管理システム53、設備購入システム54、および通信事業者のオペレータ装置55と連携し、物品保有自動確認システムとして機能する。
【0021】
情報システム1は、機器情報データベース11を有し、管理対象となる機器の登録機能、ネットワークに接続された情報機器(ネットワーク機器ともいう)自動保有確認機能、機器の自動確認依頼機能、機器紛失時の応答機能、上位管理者への警告機能等を提供する。以下、図2に付した符号B1〜B24を参照して、情報システム1の機能を説明する。ネットワーク機器、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯電話等の通信端末等が被管理機器に相当する。
【0022】
<<機器情報の登録機能、利用者の登録機能、および物品保有確認システムの利用のための機能>>
(B1)設備購入の手続きがシステム化され、例えば、設備購入システム54が稼働している場合には、機器を購入し物品保有者となる購入者がその設備購入システム54を使って新しい機器の購入手続きを実行する。購入手続きでは、物品保有者は、購入対象の機器について、メーカ、品名、機種番号等を指定する。一方、設備購入システム54は、購入対象の機器に対して、情報システム1にてユニークに識別できる財産管理番号を付与する。なお、財産管理番号の付与は、購入対象の機器が購入されたことを示す入力がなされた時点でもよい。
(B2)設備購入の手続きがシステム化されている場合は、情報システム1は、新しく購入した機器のデータを設備購入システム54から受け取り、機器情報として登録する。この登録処理においては、情報システム1と設備購入システム54との間で、情報授受の手順を定めておけばよい。例えば、設備購入システム54に、機器の納入、検収等が完了したことの入力がなされたことをトリガにして、設備購入システム54が、情報システム1に登録要求を通知すればよい。登録要求には、機器の財産管理番号、物品名、品目、機器保有者の社員を特定する情報(例えば、社員番号)、機器保有者の上位管理者を識別する情報(例えば、社員番号)等を含める。また、例えば、購入した機器が携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)等の通信事業者のサービス提供を受ける機器の場合には、設備購入システム54が登録要求とともに、通信事業者名(いわゆるキャリア名)、契約番号(例えば、携帯電話のサービスを変更する際に指定する暗唱番号)、電話番号、およびキャリアごとのオペレータ電話番号等を通知すればよい。
【0023】
また、設備購入の手続きがシステム化されていない場合は、物品保有者、または、検収を担当する物品の管理者等が情報システム1にオンラインでアクセスし、例えば、ウェブサイトの画面から、上記で説明した設備購入システム54が提供する情報と同様の機器情報を登録すればよい。
(B3)人事管理がシステム化され、例えば、人事管理システム53が稼働している場合には、情報システム1は、B2で登録要求のあった機器の機器保有者および上位管理者に関する情報を人事管理システム53より受け取り、利用者・組織情報として登録する。利用者・組織情報には、例えば、機器保有者について、社員番号、利用者名、通知手段(メール、電話等の優先順位等)、連絡先電話番号、連絡先メールアドレス、上位管理者の社員番号、および上位管理者の連絡先等の情報を含む。情報システム1は、B2での登録要求を受け付けたことをトリガにして、利用者・組織情報を人事管理システム53から取得すればよい。
【0024】
なお、人事管理がシステム化されていない場合は、機器保有者、機器保有者の上位管理者、あるいは、組織内の機器管理者が情報システム1にオンラインでアクセスし、画面から、利用者・組織情報を登録すればよい。
(B4)いずれにしても、新しく購入した機器については、物品保有者が使用する前に、機器と物品保有者とが情報システム1に登録される。
(B5)上位管理者は、自身が管理する機器の保有状態を情報システム1が提供するオンライン画面で随時閲覧できる。
(B6)物品保有者は、自身が保持する機器の保有確認状態を情報システム1が提供するオンライン画面で随時閲覧できる。
【0025】
<<ネットワーク機器の自動確認>>
(B7)情報システム1は、登録されている機器情報のうち、ネットワークを構成する機器についてネットワーク管理サーバ(図3のDHCPサーバ56)のNW(ネットワーク)管理サーバログ57から機器の存在状況を定期的に確認する。管理サーバログ57がロ
グ情報に相当する。
(B8)情報システム1は、NW管理サーバログ57の検索結果を機器情報データベース11の管理記録に反映する。この機能をネットワーク自動保有確認機能と称する。
【0026】
<<自動確認できなかった機器の自動確認依頼通知>>
(B9)情報システム1は、保持する機器情報データベース11中の管理記録より、未確認の機器についての情報を抽出する。そして、情報システム1は、抽出された未確認機器の物品保有者に自動で確認依頼を通知する。この機能を自動確認依頼機能と称する。
【0027】
自動確認依頼機能が用いる確認手段としては、以下の2つを例示できる。第1の手段は、物品保有者の電話連絡先への電話の自動発信機能と確認依頼の音声ガイダンスメッセージの自動再生機能である。第2の手段は、物品保有者の電子メール連絡先への確認依頼メールの自動送付機能である。第1および第2の手段は、物品保有者の指定で、どちらを優先するかが機器情報データベース11に設定されている。
(B10)確認依頼を受けると、物品保有者は物品を目視確認してオンライン画面から物品の存在確認をしたことを設定する。
(B11)情報システム1は、物品保有者から存在確認の入力を受けた場合、機器情報データベース11に確認日を反映する。
(B12)確認依頼に対して、物品保有者からの保有確認の登録がない場合、情報システム1は、その物品保有者への連絡のための次の手段で再度確認依頼を通知する。次の手段は、上記第1および第2の手段のうち、優先しない設定がされている手段、あるいは、2番目に優先すると設定されている手段である。
(B13)自動確認依頼機能が用いる手段で、機器情報データベース11に登録されたすべての手段を実施しても物品保有者から返信がない場合、情報システム1はその物品の上位管理者に通知をする。
(B14)上位管理者は、情報システム1からの通知を基に、物品保有者に連絡を入れ物品の確認を督促する。もしくは上位管理者自身が物品の存在を確認の上、オンラインで保有確認を設定する。
【0028】
<<携帯電話の自動確認>>
(B9)情報システム1が保持する機器情報データベース11より、未確認の携帯電話機器情報を抽出し、その物品保有者に自動で確認依頼を通知する。
【0029】
確認依頼を通知する手段には、以下の第1の携帯電話確認手段、および第2の携帯電話確認手段を例示できる。第1の携帯電話確認手段は、携帯電話への音声ガイダンスの再生である。また、第2の携帯電話確認手段は、物品保有者の電子メール連絡先への確認依頼メールの自動送付である。第1および第2の携帯電話確認手段は、物品保有者の指定でどちらを優先するか設定されている。なお、ここでは、携帯電話を例にして説明したが、PHSについても、同様に管理できる。
(B10)確認依頼を受けた物品保有者は、機器を確認の上、情報システム1に返信する。音声応答の場合には、第1の携帯電話確認手段が音声で保有確認番号の入力を物品保有者に促す。保有確認番号が確認情報に相当する。すると、物品保有者は、入力を促されたときに、自身に付与された携帯電話の保有確認番号を携帯電話の番号ボタンで応答する。情報システム1は、図3に示す構内交換機58を通じて、応答のあった番号ボタンの信号を取得する。電子メールで確認依頼を受けた場合には、物品保有者は、オンライン画面から保有確認情報を登録する。
(B11)確認依頼に対して、物品保有者から存在確認の入力を受けた場合、情報システム1は、機器情報データベース11に確認日を反映する。
(B12)確認依頼に対して、物品保有者からの存在確認の入力がない場合、その物品保有者への連絡のための次の手段で再度確認依頼を通知する。
【0030】
<<携帯電話の紛失(情報システム1の自動判断)>>
(B13)携帯電話を保有する物品保有者から、携帯電話の保有確認が音声で応答されず、かつ保有確認のオンラインの画面を通じた登録がされない場合、情報システム1は携帯電話を物品保有者が紛失した疑いがあると判断する。そして、情報システム1は、紛失事故の疑いがある携帯電話の上位管理者に紛失事故疑いの発生を通知する。
(B14)紛失事故発生の通知を受けた上位管理者は、物品保有者に連絡を入れる。
(B15)連絡を受けた物品保有者は、携帯電話の存在を確認し存在が確認できた場合はオンライン画面で存在確認を登録する。
(B16)存在確認が登録された場合、情報システム1は上位管理者に携帯電話の存在確認を電子メールで通知する。
【0031】
<<携帯電話の紛失(物品保有者からの申告)>>
(B17)携帯電話を保有する物品保有者は、携帯電話を紛失したことを確認した場合、情報システム1の紛失応答窓口に別の電話機を使用して連絡を入れる。
【0032】
<<携帯電話の紛失対処(携帯ロック)>>
(B18)紛失事故疑いの携帯電話の保存確認が所定期間にされない場合、情報システム1は、自動で機器ロックのコマンドを携帯電話に送信し、携帯電話が操作されないよう遠隔操作によるロックを行なう。機器ロックのコマンドは、携帯電話網を通じて、それぞれ該当する携帯電話に送信され、コマンドを受信した携帯電話は、ロック解除まで機能を停止する。
(B19)紛失した携帯電話が、電源が入ってないか電波の届かないところにあり、その携帯電話の呼び出しができない場合、情報システム1は遠隔操作による機器ロックできるか利用停止措置がとられるまで定期的に、機器ロックのコマンドの送信を試行する。
【0033】
<<携帯電話の紛失対処(利用停止、録音、再生)>>
(B20)情報システム1が開設している携帯電話紛失対応窓口に電話が着信した場合、音声応答によりガイダンスする。
(B21)情報システム1は、当該携帯電話の携帯事業者のサポートセンターに自動で電話を接続する。携帯事業者のサポートセンターの受付電話番号は、機器情報データベース11に記録されている。携帯電話は、情報システム1よって携帯事業者のサポートセンターに接続され、機器保有者は、通信事業者オペレータに、利用停止を申請する。情報システム1は、物品保有者と通信事業者オペレータの携帯電話の利用停止措置のやり取りを自動録音する。
(B22)情報システム1は、物品保有者の利用停止措置が完了したら録音した音声情報を自動保存する。
(B23)情報システム1は、上位管理者に携帯電話紛失の警告を電子メールで通知する。
(B24)携帯電話紛失の警告を電子メールで受信した上位管理者は、電子メールで、録音した音声情報の再生依頼を情報システム1に送信できる。情報システム1は、電子メールによる依頼があれば、電子メール発信元に折り返し自動で電話をして、物品保有者とオペレータとのやり取りを録音した音声を再生する。上位管理者は、再生された録音聞くことで、携帯電話の利用停止措置が完了したことを確認できる。
【0034】
<<システム構成の説明>>
図3は、物品の確認処理を実行するシステムの構成図である。情報システム1は、図2で説明した人事管理システム53、設備購入システム54の他、NW管理サーバとして機能するDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバ56、構内交換機58
、メールサーバ59と連携して、物品保有自動確認システムとして機能する。
【0035】
DHCPサーバ56は、ネットワークに接続された情報機器であるIP(Internet Protocol)ネットワーク機器からの要求を受け付け、それぞれのIPネットワーク機器にI
Pアドレスを付与する。
【0036】
構内交換機58は、例えば、IP−PBX(Internet Protocol Private Branch eXchange)と呼ばれるものでもよい。IP−PBXは、IPネットワーク内で、IP電話の回
線交換を実行する。
【0037】
メールサーバ59は、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)にしたがって、メ
ールの送信依頼を情報システム1から受け付け、宛先にメールを送信する。
【0038】
その他に、情報システム1は、HTTP(HyperText Transfer Protocol)にしたがっ
て、情報機器にウェブサイトを通じたユーザインタフェースを提供し、各種情報の登録、削除、照会、検索等の機能を提供する。以下、情報システム1が実行する処理を説明する。
【0039】
情報システム1は、ネットワークに接続されたコンピュータであり、CPU、メモリ、外部記憶装置、着脱可能な記憶媒体、NIC(Network Interface Card)等の構成を有する。CPUは、メモリ上に展開されたプログラムを実行し、以下に説明する機能をユーザに提供する。
(1)情報機器の登録機能(図3の[(1)登録][(7)Web更新]);
情報機器の登録機能は、物品保有者の保有する物品、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話等の情報機器を購入したときに、機器情報データベース11に、その物品および物品保有者に関する情報を登録する機能である。
(1−1)情報システム1は、PC(パーソナルコンピュータ)に関するデータの登録要求があると、機器情報データベース11にPC管理情報として登録する。情報システム1は、PCに関するデータの登録要求を所定のレコードフォーマットで受け付ける。
(1−2)また、情報システム1は、所定のレコードフォーマットで携帯電話の登録要求を受けた場合、受けた情報を機器情報データベース11に携帯電話管理情報として登録する。
(1−3)情報システム1は、所定のレコードフォーマットの利用者データを指定された場合、機器情報データベース11に利用者情報として登録する。
(1−4)情報システム1は、PCまたは携帯電話よりオンライン画面で、PCデータ、携帯電話データ、利用者データを入力された場合、その内容を機器情報データベース11に登録する(以下、図3の[(7)Web更新])。
(1−5)情報システム1は、PCもしくは携帯電話よりオンライン画面で、登録されているPCもしくは携帯電話の利用者と上位管理者を指定された情報が入力された場合、その内容を機器情報データベース11に登録する。
(1−6)情報システム1は、利用者または上位管理者の変更を入力された場合、指示にしたがい機器情報データベース11を更新する。
(1−7)情報システム1は、携帯電話の情報の変更を入力された場合、指示にしたがい機器情報データベース11を更新する。
(1−8)情報システム1は、PCの情報の変更を入力された場合、指示にしたがい機器情報データベース11を更新する。
(1−9)情報システム1は、利用者の情報の変更を入力された場合、指示にしたがい機器情報データベース11を変更する。
(2)携帯電話以外のネットワーク機器の自動存在確認;
(2−1)情報システム1は、ネットワーク機器の存在を以下の手順にしたがって自動確認する(図3の[(2)[機能1]自動保有確認])。
(2−1−1)情報システム1は、機器情報データベース11を定期的に確認する。
(2−2−2)情報システム1は、NW管理サーバログ57において、DHCPサーバのログ情報を解析し、ログ情報に存在している機器情報を取得する。
(2−2−3)情報システム1は、機器情報データベース11に登録されているPCと一致するPCがログに存在するか確認する。
(2−2−4)機器情報データベース11に登録されているPCと一致するPCがNW管理サーバログ57において存在している場合は、情報システム1は、機器情報データベース11の確認日のフィールドにログ情報から取得した日付を設定し、状態のフィールドを「利用中」にする。
(3)携帯電話以外のネットワーク機器で、自動では機器の存在が確認できなかった場合の保有確認依頼の自動通知;
(3−1)情報システム1は、機器保有確認を促す通知を物品管理者に自動送付する(図3の(3)[機能2]自動通知)。
(3−1−1)情報システム1は、機器情報データベース11を定期的に確認する。
(3−1−2)情報システム1は、機器情報データベース11に登録されている携帯電話以外の機器で確認日がシステム日付から自動実行判定期間(例えば、1ヶ月以上2ヶ月未満)経過している場合には、通知先相手を利用者とする。実施例1でシステム日付とは、情報システム1が有するコンピュータで計時され、例えば、OS(オペレーティングシステム)を通じて、プログラムあるいはコンピュータの利用者に提供される現在の日付をいう。
(3−1−3)情報システム1は、機器情報データベース11に登録されている携帯電話以外の機器で確認日から現在のシステム日付が紛失疑い期間(例えば、2ヶ月)経過しているものは、通知先相手を上位管理者とする。
(3−2)通知先相手が利用者の場合に、情報システム1は、通知手段を決定する。通知先相手が上位管理者の場合に、情報システム1は、機器情報データベース11に指定されている通知手段とする。
(3−2−1)通知先相手が通知手段に「電話」を指定していて、確認日から所定の手段変更期間(例えば、15日)を経過していない場合、情報システム1は、通知手段に「電話」を選択するようにしてもよい。
(3−2−2)通知先相手が通知手段に「電話」を指定していて確認日から手段変更期間を経過している場合、情報システム1は、通知手段に「メール」を選択するようにしてもよい。
(3−2−3)通知先相手が通知手段に「メール」を指定していて確認日から手段変更期間を経過していない場合、情報システム1は、通知手段に「メール」を選択するようにしてもよい。
(3−2−4)通知先相手が通知手段に「メール」を指定していて確認日から手段変更期間を経過している場合、情報システム1は、通知手段に「電話」を選択するようにしてもよい。
(3−3)通知手段が「電話」の場合、情報システム1は、通知先相手の連絡先電話番号に自動で電話する。通知先相手が応答した場合、情報システム1は、通知先相手が利用者なら自動音声で「自動通知(その他機器)通話」を再生し、保存確認するようアナウンスする。ここで、「自動通知(その他機器)通話」は、例えば、『xxx システムよりお知らせします。yyy様の管理しております機器におきまして、セキュリティチェックがxx日
未実施のものがございます。セキュリティチェックのご確認をお願いいたします。』という音声メッセージである。
【0040】
また、情報システム1は、通知先相手が上位管理者なら自動音声で「紛失判定通話」を再生し、物品の存在確認をするようアナウンスする。ここで、「紛失判定通話」は、例えば、『xxx システムよりお知らせします。yyy様の機器におきまして、セキュリティチェ
ックがxx日実施されていません。至急、利用者yyy様に確認をお願いいたします。』と
いう音声メッセージである。
(3−4)通知手段が「電話」の場合で、通知先の電話がつながらない、もしくは着信コールに応答しない場合、情報システム1は、自動で電話を切断する。相手が応答しない場合には、次回の確認実行時に、再度通知が実行される。
(3−5)通知手段が「メール」の場合、情報システム1は通知先の連絡先メールアドレスに「自動通知」を送信し、保存確認するよう通知する。
(3−6)情報システム1は、PCまたは携帯よりオンライン画面から機器情報の確認をした入力をされた場合、その内容にしたがって機器情報データベース11の確認日のフィールドにシステム日付を設定し、状態のフィールドを「利用中」にする[(7)Web更新]。
(4)携帯電話の自動応答による機器の存在を確認;
(4−1)情報システム1は、携帯電話機器に自動応答で保有確認を行なう。
(4−1−1)情報システム1は、機器情報データベース11を定期的に確認する(図3の[(4)[機能3]自動応答確認])。
(4−1−2)情報システム1は、機器情報データベース11に登録されている携帯電話機器で確認日がシステム日付から自動実行判定期間(例えば、1ヶ月以上2ヶ月未満)経過しているものについて、利用者に携帯電話の保持確認を行なう。
(4−2)情報システム1は、利用者への通知手段を決定する。
(4−2−1)情報システム1は、確認日がシステム日付から所定の手段変更期間(例えば、1.5ヶ月)を経過していない場合、利用者が指定している通知手段を選択する。
(4−2−2)情報システム1は、確認日がシステム日付から上記手段変更期間を経過している場合、利用者が指定している通知手段でない次の通知手段を選択するようにしてもよい。
(4−3)通知手段が「電話」の場合;
(4−3−1)情報システム1は、利用者の連絡先電話番号に自動で電話をかける。
(4−3−2)情報システム1は、電話に相手が出たら、「IVR(Interactive Voice Response)共通応答内容機能選択」を音声ガイダンスする。
(4−3−3)物品保有者は、音声ガイダンスにしたがい、番号ボタン1(自動保有確認要求)を入力するか電源を切る。
(4−3−4)1(自動保有確認要求)が入力された場合、情報システム1は、「自動保有確認要求IVR−1」を音声ガイダンスする。「自動保有確認要求IVR−1」は、例えば、『社給携帯の所持確認を行います。確認用の番号と#(シャープ)を押してください。』という音声メッセージである。
(4−3−5)情報システム1は、入力された確認番号と機器情報データベース11に登録されている確認番号を比較し、正しい値が入力された場合は、携帯電話の確認日にシステム日付を設定、状態を「利用中」に設定し、「自動保有確認要求IVR−2」を音声ガイダンスし、自動で電話を切る。「自動保有確認要求IVR−2」は、例えば、『所持確認が完了しました。ありがとうございました。』という音声メッセージである。
(4−3−6)誤った値が入力された場合は、例えば、誤り入力が3回までなら 、情報
システム1は、「自動保有確認要求IVR−3」を音声ガイダンスし、さらに「自動保有確認要求IVR−1」を音声ガイダンスし、確認番号を再入力させる。「自動保有確認要求IVR-3」は、例えば、『入力番号に誤りがあります。』という音声メッセージである。(4−3−7)3回(例)以上入力誤りがあった場合、情報システム1は、「自動保有確認要求IVR−4」を音声ガイダンスし、自動で電話を切る。「自動保有確認要求IVR-4」は、例えば、『恐れ入りますが、管理者までご連絡ください。』という音声メッ
セージである。
(4−3−8)情報システム1が物品保有者の連絡先電話番号に自動で電話をかけたとき、携帯電話につながらない、もしくはつながっても相手が出ない場合は、情報システム1は、電話を自動切断する。
(4−4)通知手段が「メール」の場合
(4−4−1)情報システム1は、物品保有者の連絡先メールアドレスに「自動通知」を送信し、保有確認するよう通知する。
(4−4−2)電子メールで通知を受け取った物品保有者は、機器の存在を確認する。物品保有者は、オンライン画面から確認番号を入力する。
(4−5)情報システム1は、PCまたは携帯よりオンライン画面から携帯電話の情報と確認番号が入力された場合、機器情報データベース11の当該携帯電話の確認番号と入力された確認番号を比較する。比較の結果、正しい確認番号だった場合、情報システム1は、携帯電話の確認日にシステム日付を設定し、状態を「利用中」に設定する[(7)Web
更新]。
(4−6)比較の結果、誤った確認番号だった場合、情報システムは、ウェブサイトの画面に「確認番号が誤っている」を表示する[(7)Web更新]。
(4−7)物品保有者が音声ガイダンスで携帯電話の保有確認を登録したい場合の処理;
音声受付窓口にかかってきた電話が「IVR共通応答内容機能選択」を音声ガイダンスし、電話の押しボタン1が入力されたら、情報システム1は、(4−3−4)以降の電話での自動応答に遷移する。
(5)機器が携帯電話の場合の紛失の自動判定;
(5−1)情報システム1は、携帯電話の紛失判定をする(図3の[(5)[機能4]自
動紛失判定])。
(5−1−1)情報システム1は、機器情報データベース11を定期的に確認する。
(5−1−2)情報システム1は、機器情報データベース11に登録されている携帯電話機器で、確認日がシステム日付から紛失疑い期間を経過している場合、上位管理者の通知手段が「メール」の場合、連絡先メールアドレスに「自動紛失判定通知」を送信する。通知手段が「電話」の場合、上位管理者の連絡先電話番号に電話し、「紛失判定通話」を音声ガイダンスする。
(5−1−3)情報システム1は、当該携帯電話の機器情報データベース11のレコードの状態フィールドに「紛失」を設定し、紛失日フィールドにシステム日付を設定する。
(5−2)紛失疑い通知を受けた上位管理者は、物品保有者と連絡をとり携帯電話の存在を確認させる。
(5−3)物品保有者と連絡がとれない場合、上位管理者は利用停止措置をするため、音声受付窓口に電話する。
(5−4)物品保有者と連絡がとれ、携帯電話を確認できた場合、上位管理者は、オンライン画面から確認情報を登録する。また、上位管理者は、当該携帯を保有する物品保有者に、オンライン画面から確認情報を登録するように指示する。
(5−5)情報システム1は、PCまたは携帯よりオンライン画面から携帯電話の情報と確認番号を入力された場合、機器情報データベース11の当該携帯電話の確認番号と比較する。比較の結果、正しい確認番号だった場合、情報システム1は、当該携帯電話のレコードの確認日フィールドにシステム日付を設定し、状態フィールドを「利用中」にする(図3の[(7)Web更新])。
(5−6)(5−5)の比較の結果、誤った保有確認番号だった場合、情報システム1は、「確認番号が誤っている」を表示する(図3の[(7)Web更新])。
(5−7)物品保有者と連絡がとれ、携帯電話の存在を確認できなかった場合、物品保有者は利用停止措置をするため、音声受付窓口に電話する。
(6)紛失した携帯電話の自動ロックと利用停止;
(6−1)情報システム1は、機器情報データベース11の状況が「紛失」の携帯電話情報を検出した場合、当該携帯電話に対し自動ロックをかける(図3の[(6)[機能5]
利用停止])。
(6−1−1)情報システム1は、機器情報データベース11を定期的に確認する。
(6−1−2)情報システム1は、機器情報データベース11に登録されている携帯電話機器で紛失日がシステム日付からロック判定期間(例えば、2ヶ月+1日)経過したもの
について、携帯電話のロックを行う。
(6−2)情報システム1は、PCまたは携帯よりオンライン画面から携帯電話のロック指示を入力された場合、携帯電話のロックを行う(図3の[(7)Web更新])。
(6−3)物品保有者への通知手段;
(6−3−1)情報システム1は、機器情報データベース11の携帯電話の通信事業者情報を元に通信事業者に対応する自動ロック措置を行う。
(6−3−2)自動ロックが成功した場合、情報システム1は、機器情報データベース11の状況を「ロック」に更新する。
(6−3−3)情報システムは、携帯電話をロックしたことを報告するメールを上位管理者の連絡先メールアドレスに自動送付する(「利用停止(自動ロック)報告」という)。(6−3−4)携帯電話につながらない等、自動ロックが失敗した場合、情報システムは何もしない。すなわち、情報システムは、ロック作業を中止する。
(6−4)情報システム1は、音声受付窓口に掛かってきた電話で利用停止を選択された場合、携帯電話の利用停止措置をガイダンスする(図3の[(6)[機能5]利用停止])。
(6−4−1)音声受付窓口にかかってきた電話が「IVR共通応答内容機能選択」を音声ガイダンスし、例えば押しボタン2(利用停止)が入力されると、情報システム1は、利用停止措置を開始する。
(6−4−2)情報システム1は、「利用停止通話−1」を音声ガイダンスし、社員番号と携帯番号を入力させる。「利用停止通話−1」は、例えば、『社員番号と最後に#を押してください。続けて携帯電話番号と最後に#を押してください。』という音声メッセージである。
(6−4−3)機器情報データベース11に登録されている携帯電話の電話番号および利用者社員番号と、入力された電話番号および社員番号とが一致しなかった場合、例えば、誤り入力が3回までなら、情報システム1は、「利用停止通話−3」を音声ガイダンスし、さらに「利用停止通話−1」 を音声ガイダンスし、再入力させる。「利用停止通話−
3」は、例えば、『社員番号または携帯電話番号が存在せず、入力番号に誤りがあります。』という音声メッセージである。
(6−4−4)さらに、例えば、3回以上入力誤りがあった場合、情報システム1は、「利用停止通話−4」を音声ガイダンスし、自動で電話を切る。「利用停止通話−4」は、例えば、『恐れ入りますが、管理者までご連絡ください。』という音声メッセージである。
(6−4−5)機器情報データベース11に登録されている携帯電話の電話番号および利用者社員番号と、入力された電話番号および社員番号とが合致する携帯電話の情報があった場合;
i 携帯電話の状態が「紛失・ロック」でなかった場合、情報システム1は、「利用停止通話−4」を音声ガイダンスし、自動で電話を切る。
【0041】
ii 情報システム1は、「利用停止通話−2」を音声ガイダンスする。「利用停止通話−2」は、例えば、『利用停止する携帯電話の番号は、0xx-yyyy-zzzzで 暗証番号はxxxxです。利用停止を行う際に必要となりますので、メモに控えてください。もう一度、 聞きたい場合は1を、コールセンタにつなぐ場合はそのままお待ちください
。』という音声メッセージである。
【0042】
iii 物品保有者がそのまま待つと「利用停止通話−5]を音声ガイダンスし、携帯電話の通信事業者のコールセンタに自動で電話をかける。「利用停止通話−5」は、例えば、『yyyy オペレータセンタにつなぎます。利用停止を忘れずに申請してくださ
い。なお、オペレータセンタとの会話はすべて録音されております。ご承知おきください。』という音声メッセージである。
(6−4−6)通信事業者のコールセンタとつながったら、情報システム1は、オペレータと電話をかけてきた者との音声会話を自動録音する。
(6−4−7)電話をかけてきた者はオペレータと会話し利用停止の措置を行う。
(6−4−8)利用停止措置が完了したら、電話をかけてきた者は電話を切る。
(6−4−9)情報システム1は、通話が完了したら音声会話の録音を停止し、音声情報を保存する。
(6−5)情報システム1は、利用停止した携帯電話の上位管理者の連絡先メールアドレスに「利用停止報告」メールを送付する。
(6−6)情報システム1は、利用停止した携帯電話の機器情報データベース11の状況を「停止」に更新する。
(6−7)情報システム1は、音声再生窓口にメールしてきた相手にコールバックし、利用停止したときに録音した音声を再生する(図3の[(6)[機能4]利用停止])。
(6−7−1)情報システム1は、音声再生窓口に再生依頼してきた相手のメール本文に埋め込まれた受付番号を元に再生依頼されている音声情報を特定する。
(6−7−2)情報システム1は、音声再生窓口に再生依頼してきた相手の連絡先電話番号に自動で電話をかける。
(6−7−3)情報システム1は、相手が電話に出たら「利用停止通話再生」を音声ガイダンスする。
(6−7−4)情報システム1は、(6−7−1)で特定した音声情報を再生する。
(6−7−5)情報システム1は、電話を自動で切断する。
(7)オンライン画面のそのほか機能[(7)Web更新];
(7−1)上位管理者は、自身が管理する機器の保有状態を情報システム1が提供するオンライン画面で随時検索、参照、更新、削除することができる。
(7−2)物品保有者は、自身が保持する機器の保有確認状態を情報システム1が提供するオンライン画面で随時検索、参照、更新、削除することができる。
<データ構造>
以下、図4−図14を参照し、本実施例で情報システム1が取り扱う情報のデータ例を説明する。
【0043】
図4は、機器情報表のデータ例である。機器情報表は、機器情報データベース11内で被管理機器の情報を格納するテーブルである。図4の表の各行が、それぞれの被管理機器の情報のレコードに対応する。図4のように、機器情報表の各行は、確認日、財産管理番号、物品名、品目、利用者社員番号、上司社員番号、状態、および紛失日のフィールドを含む。
【0044】
確認日は、当該被管理機器の保有が確認された日付である。財産管理番号は、情報システム1が被管理機器をユニークに識別する識別情報である。物品名は、当該被管理機器の名称であり、物品の種類ごとに付与される。品目は、物品を分類する分類名である。品目は、例えば、PC、携帯電話等である。品目は、文字列で指定すればよい。ただし、品目に対応するコードを規定しておき、品目をコードで入力するようにしてもよい。例えば、コード=1がPC、コード=2が携帯電話等である。利用者社員番号は、物品保有者の識別情報であり、例えば、社員番号である。上司社員番号は、物品保有者を管理する上位管理者、すなわち、上司の識別情報であり、例えば、社員番号である。状態は、利用中、紛失等、物品の現在の状態を示す情報である。紛失日は、物品が紛失したと判断された日である。
【0045】
図5は、利用者情報表のデータ例である。利用者表は、機器情報データベース11内で、情報システム1の利用者の情報を格納するテーブルである。情報システム1の利用者とは、例えば、被管理機器を保有する物品保有者、物品保有者の上位管理者等である。図5の表の各行が、それぞれの利用者の情報のレコードに対応する。図5のように、利用者情報表の各行は、社員番号、利用者名、通知手段、連絡先電話番号、および連絡先メールアドレスのフィールドを含む。
【0046】
社員番号は、利用者の社員番号である。利用者名は、利用者の名前である。通知手段は、情報システム1から利用者への通知手段であり、利用者が優先的に使用されることを指定したものである。連絡先電話番号は、利用者の連絡先の電話番号である。連絡先メールアドレスは、利用者のメールアドレスである。
【0047】
図6は、携帯電話管理表のデータ例である。携帯電話管理表は、機器情報データベース11内で、被管理機器である携帯電話の情報を格納するテーブルである。図6の表の各行が、それぞれの携帯電話の情報のレコードに対応する。図6のように、携帯電話管理表の各行は、財産管理番号、キャリア名、確認番号(保有確認番号、確認情報ともいう)、契約番号、および電話番号の各フィールドを有する。
【0048】
財産管理番号は、図4の場合と同様である。キャリア名は、当該携帯電話による通信通話サービスを提供する通信事業者の名称である。キャリア名は文字列で指定してもよい。ただし、キャリアごとに識別コードを定義しておいてもよい。確認番号は、当該携帯電話の保有を確認するため、物品保有者から情報システム1に入力される情報である。情報システム1は、財産管理番号で特定される携帯電話について、物品保有者に保有の状況を問い合わせ、物品保有者から確認番号の入力があると、その携帯電話が保有されていることを確認する。契約番号は、通信事業者に対して、当該携帯電話が受けるサービス種別その他の情報を変更するときに利用者に対して入力を要求される情報であり、例えば、暗唱番号である。電話番号は、当該携帯電話の電話番号である。
【0049】
図7は、キャリアオペレータ表のデータ例である。キャリアオペレータ表は、機器情報データベース11内で、携帯電話の通信事業者ごとの連絡先電話番号を格納するテーブルである。図7のように、キャリアオペレータ表の各行は、キャリア名と、オペレータ電話番号の各フィールドを有する。
【0050】
図8は、管理PC表のデータ例である。管理PC表は、機器情報データベース11内で、被管理機器であるPCの情報のレコードを格納するテーブルである。図8の表の各行が、それぞれのPCの情報に対応する。図8のように、管理PC表の各行は、財産管理番号、管理サーバ名、およびMAC(Media Access Control)アドレスの各フィールドを有する。
【0051】
財産管理番号は、図4の場合と同様である。管理サーバ名は、当該PCがネットワークのセグメント上で接続される管理サーバ、例えば、DHCPサーバ56のノード名である。MACアドレスは、当該PCのMACアドレスであり、当該PCのNICをユニークに識別する。MACアドレスは、DHCPサーバ56のNW管理サーバログ57から、当該PCの情報を取得する際の識別情報として利用される。
【0052】
図9は、接続サーバ情報のデータ例である。接続サーバ情報は、機器情報データベース11内で、情報システム1と連携するサーバの情報を格納するテーブルである。図9の表の各行が、それぞれのサーバの情報のレコードに対応する。図9のように、利用者情報表の各行は、管理サーバ名、ログファイルパス、存在確認メッセージ、ログ情報分割指定文字、MACアドレス位置、および日時フォーマットの各フィールドを有する。
【0053】
管理サーバ名は、サーバを識別するノード名である。ログファイルパス名は、サーバがログ情報のファイル、例えば、NW管理サーバログ57のパス名、すなわち、ドライブ、ディレクトリ、フォルダ、およびファイル名を指定する文字列である。存在確認メッセージは、ログファイルパス名で指定されるログファイルから、被管理機器の存在を確認するためのメッセージを識別する文字列である。例えば、図9の例では、情報システム1は、
管理サーバ名=Aで指定されるサーバのログファイル/var/log/dhcp.logから、文字列DHCPACKを含むメッセージを抽出し、被管理装置の存在を確認する。また、情報システム1は、管理サーバ名=Bで指定されるサーバのログファイル/var/log/messagesから、文字列REQUESTを含むメッセージを抽出し、被管理装置の存在を確認する。
【0054】
ログ情報分割指定文字は、ログ情報から、メッセージを抽出した後に、抽出したメッセージを分割して、MACアドレス、日時情報等を取得するためのメッセージ中の区切り記号である。また、MACアドレス位置とは、ログ情報をログ情報分割指定文字で区切ったときに、区切られたメッセージ中のどの位置にMACアドレスが定義されているか、を示す情報である。例えば、図9の例では、管理サーバAのログ情報では、区切られた3番目の位置にMACアドレスが記述され、サーバBのログ情報では、区切られた4番目の位置にMACアドレスが記述される。日時フォーマットは、ログ情報に含まれるメッセージ中の日付、あるいは時間を示すフォーマットである。
【0055】
実施例1では、情報システム1は、接続サーバ情報にしたがって、ログ情報から、被管理機器に関するメッセージを抽出し、MACアドレスと日付を得る。したがって、例えば、サーバが出力するメッセージフォーマットが変更された場合、あるいは、サーバ自体が他の機種に変更されメッセージフォーマットが変更された場合、接続サーバ情報の設定を変更することで、情報システム1は、被管理機器に関するメッセージを抽出し、MACアドレスと日付を得ることができる。
【0056】
図10は、紛失時通話表のデータ例である。紛失時通話表は、被管理機器が携帯電話であって、紛失が発覚したときに、通信サービス業者のオペレータに利用停止を申請したときの通話を録画した音声ファイルを管理する。図10のように紛失時通話表は、ファイルIDとファイルパスとを含む。ファイルIDは、被管理機器の物品保有者とオペレータとの通話を録音したときに、物品保有者の上位管理者に宛てたメール中に記述されるファイルIDである。上位管理者が、受信したメールを情報システム1に返信すると、情報システム1は、ファイルIDに対して定義されたファイルパスから音声ファイルを取得し、上位管理者に電話を接続し、音声ファイルを再生する。音声ファイルの再生処理によって、上位管理者は、携帯電話の利用停止がなされたことを確認できる。
【0057】
図11は、電子メールによる自動通知文面例である。図11の文例は、被管理機器の確認日付から自動実行判定期間を経過したときに、情報システム1が、当該被管理機器の物品保有者に送信する電子メールのメッセージである。この電子メールでは、被管理機器の保有確認ができていないこと、至急確認するようにとの依頼、被管理機器の品目、財産管理番号、および前回の保有確認日付等が通知される。
【0058】
図12は、電子メールによる自動紛失判定通知の例である。図12の文例も、図11と同様である。ただし、図12の文例は、例えば、自動実行判定期間を超えて、紛失疑い期間を経過したときに、物品保有者の上位管理者に通知される。
【0059】
図13は、電子メールによる自動ロック報告の例である。図13の文例は、確認日付からロック判定期間が経過し、携帯電話が紛失したと見なされ、携帯電話の遠隔操作による自動ロックがなされた場合に、情報システム1から当該携帯電話を保有する物品保有者の上位管理者に通知される。
【0060】
図14は、電子メールによる利用停止報告の例である。図14の文例は、携帯電話を保有する物品保有者が保有する携帯電話の紛失を認識し、情報システム1の受け付け電話に電話を掛け、情報システム1を通じて、通信サービス業者のオペレータに、利用停止を申
請したときに、情報システム1が当該物品保有者の上位管理者に通知する。この文例では、該当する携帯電話が紛失され、利用停止されたこと、品目、携帯電話の電話番号、受け付け番号(音声ファイルのファイルID)が通知される。上位管理者が図14の様式で記述されたメールを情報システム1に返信すると、情報システム1は、当該上位管理者に電話を掛け、受け付け番号で指定される音声ファイルに記録された音声を再生する。
<処理フロー>
図15Aから図22Bを参照して、情報システム1の各機能の処理手順を説明する。情報システム1は、メモリ上に展開されたコンピュータプログラムを実行し、図15Aから図22Bに示した処理を実行する。
【0061】
図15Aは、自動確認機能実行時の処理を示すフローチャートである。また、図15Bは、自動確認機能のデータ関連図である。なお、情報システム1は、図15Aの処理を定期的に、例えば、1日に1回の割合で(毎日午後3時等に)実行する。
【0062】
図15Aの処理では、情報システム1は、機器情報データベース11から、接続サーバ情報を取得する(S11)。接続サーバ情報は、図15Bに例示されている。図15Bのように、情報システム1は、接続サーバ情報から、それぞれのサーバについて、存在確認メッセージ、ログ文章分割指定文字、MACアドレス位置、および日時フォーマットを取得する。
【0063】
次に、情報システム1は、機器情報データベース11の機器情報表から、PCに関する機器情報を取得する(S12)。機器情報表は、図15Bに例示されている。そして、情報システム1は、機器情報表から、品目が「PC」のレコードを読み出し、情報システム1が管理するPCの財産管理番号を取得する。
【0064】
さらに、情報システム1は、品目である「PC」を基に機器情報データベース11の管理PC表を取得し、PCの財産管理番号を基に、PC情報を取得する(S13)。図15Bに例示されるように、管理PC表から取得されるPC情報は、当該PCの管理サーバ名および当該PCのMACアドレスを含む。
【0065】
そして、情報システム1は、当該PCの管理サーバについて、S11で求めた接続サーバ情報から、管理サーバのログファイルパスを取得し、ログファイルを取得する(S14)。そして、情報システム1は、ログファイルの情報を解析する(S15)。したがって、この処理は、PC機器数だけ繰り返される。
【0066】
すなわち、情報システム1は、接続サーバ情報で指定された存在確認メッセージの文字列を基に、ログファイルから当該管理サーバの出力メッセージのうち、被管理機器である当該PCの存在を確認可能なメッセージを抽出する。そして、情報システム1は、接続サーバ情報で指定されたログ情報分割指定文字を区切り記号にして、メッセージを分割する。そして、情報システム1は、接続サーバ情報で指定されたMACアドレス位置で指定されるメッセージの分割位置から、MACアドレスを取得する。
【0067】
そして、情報システム1は、ログファイル中のメッセージから取得されたMACアドレス中に、被管理機器である当該PCのMACアドレスが存在するか否かを判定する(S16)。当該PCのMACアドレスがログファイル中に存在する場合、情報システム1は、当該MACアドレスを含むメッセージから、日付情報を取得する。情報システム1のCPUは、日付情報取得手段として、S16の処理を実行する。
【0068】
すなわち、情報システム1は、接続サーバ情報で指定された日時フォーマットに相当する日時を、当該MACアドレスを含むメッセージから取得する。そして、情報システム1
は、取得した日付で機器情報表の確認日を更新する(S17)。以上の処理によって、当該PCの保有情報が更新される。情報システム1のCPUは、確認日付情報記憶手段として、S17の処理を実行し、機器情報データベース11の機器情報表の確認日フィールドに日付が記憶される。図15Aの処理を定期的に起動する情報システム1が制御手段に相当する。
【0069】
図16Aは、自動通知実行時の処理を示すフローチャートである。また、図16Bは、自動通知処理のデータ関連図である。なお、情報システム1は、図16Aの処理を定期的に、例えば、1日に1回の割合で(毎日午後3時等に)実行する。
【0070】
この処理では、情報システム1は、機器情報表から、機器情報を取得する(S21)。したがって、この処理は、機器情報表の該当機器の行数分だけ繰り返す。この処理では、図16Bに示すように、情報システム1は、機器情報表の品目がPCの行を抽出し、確認日付を読み出し、保有確認期間をチェックする(S22)。保有確認期間は、機器情報表の確認日付のフィールドの日付と、現在の日付(システム日付)との差で求められる期間である。
【0071】
そして、PCについて保有確認期間が自動実行判定期間を経過している場合(S22でYESの場合)、情報システム1は、図16Bに示すように、機器情報表から当該PCの利用者社員番号を読み出し、通知先相手を特定する(S23)。
【0072】
次に、情報システム1は、当該PCの利用者社員番号を基に、利用者情報表に指定される通知手段を読み出す。そして、通知手段が電話の場合に、連絡先電話番号を読み出し、通知手段がメールの場合に、連絡先メールアドレスを読み出し、通知手段を決定する(S24)。なお、手段変更期間を設定しておき、期間内なら優先的に指定された通知手段を選択し、手段変更期間を経過した場合に次の通知手段を選択するようにしてもよい。以下の通知手段の決定手順も同様である。
【0073】
そして、利用者情報表の通知手段が電話の場合に(S25で電話の場合)、情報システム1は、連絡先電話番号に電話する(S26)。そして、電話がつながると(S27でYESの場合)、情報システム1は、確認の督促をアナウンスする(S28)。アナウンスの内容は、例えば、以下の通りである。すなわち、「yyy様の管理しております機器にお
きまして、セキュリティチェックがxx日未実施のものがございます。セキュリティチェックのご確認をお願いいたします。」等である。つながらない場合(S27でNOの場合)、電話による処理は、終了し、次回の処理起動時に、再度同様の処理が繰り返される。
【0074】
一方、利用者情報表の通知手段がメールの場合に(S25でメールの場合)、情報システム1は、連絡先メールアドレスに電子メールを送信する(S26)。電子メールの内容は、例えば、図11の文例のものである。情報システム1のCPUは、確認情報の入力を促す手段として、S26−S28の処理、または、S29の処理を実行する。
【0075】
図17Aは、携帯電話に対する自動応答確認実行時の処理を示すフローチャートである。また、図17Bは、自動応答確認処理のデータ関連図である。なお、情報システム1は、図17Aの処理を定期的に、例えば、1日に1回の割合で(毎日午後3時等に)実行する。
【0076】
この処理では、情報システム1は、機器情報表から、機器情報を取得する(S31)。したがって、この処理は、機器情報表の該当機器の行数分だけ繰り返す。この処理では、図17Bに示すように、情報システム1は、機器情報表の品目が携帯電話の行を抽出し、確認日付を読み出し、保有確認期間をチェックする(S32)。保有確認期間は、機器情
報表の確認日付のフィールドの日付と、現在の日付(システム日付)との差で求められる期間である。
【0077】
そして、携帯電話について保有確認期間が自動実行判定期間を経過している場合(S32でYESの場合)、情報システム1は、図17Bに示すように、機器情報表から当該携帯電話の利用者社員番号を読み出し、通知先相手を特定する。次に、情報システム1は、当該携帯電話の利用者社員番号を基に、利用者情報表に指定される通知手段を読み出す。そして、通知手段が電話の場合に、連絡先電話番号を読み出し、通知手段がメールの場合に、連絡先メールアドレスを読み出し、通知手段を決定する(S34)。
【0078】
そして、利用者情報表の通知手段が電話の場合に(S35で電話の場合)、情報システム1は、連絡先電話番号に電話する(S36)。そして、電話がつながると(S37でYESの場合)、情報システム1は、確認の督促をアナウンスする(S38)。アナウンスの内容は、例えば、以下の通りである。すなわち、「こちらは、xxxシステムです。本電
話機についてセキュリティチェックが実施されていません。このまま保有確認を実施する場合は、1を、今は実施しない場合はそのまま電源をお切りください。」等である。
【0079】
次に、情報システム1は、入力値を判定する(S39)。そして、入力値が1、すなわち、保有確認を実施する入力の場合、情報システムは、保有確認要求機能を実行する(S40)。保有確認要求機能の詳細は、図22Aにしたがって、後述する。
【0080】
S37でつながらない場合、および、S39で保有確認を実施しない入力の場合には、電話による処理は、終了し、次回の処理起動時に、再度同様の処理が繰り返される。
【0081】
一方、利用者情報表の通知手段がメールの場合に(S35でメールの場合)、情報システム1は、連絡先メールアドレスに電子メールを送信する(S41)。電子メールの内容は、例えば、図11の文例のものである。情報システム1のCPUは、確認情報の入力を促す手段として、S36−S39の処理、または、S41の処理を実行する。
【0082】
図18Aは、携帯電話に対する紛失自動判定実行時の処理を示すフローチャートである。また、図18Bは、自動紛失判定処理のデータ関連図である。なお、情報システム1は、図18Aの処理を定期的に、例えば、1日に1回の割合で(毎日午後3時等に)実行する。
【0083】
この処理では、情報システム1は、機器情報表から、機器情報を取得する(S51)。したがって、この処理は、機器情報表の該当機器の行数分だけ繰り返す。この処理では、図18Bに示すように、情報システム1は、機器情報表の品目が携帯電話の行を抽出し、確認日付を読み出し、保有確認期間をチェックする(S52)。保有確認期間は、機器情報表の確認日付のフィールドの日付と、現在の日付(システム日付)との差で求められる期間である。
【0084】
そして、携帯電話について保有確認期間が紛失疑い期間を経過している場合(S52でYESの場合)、情報システム1は、図18Bに示すように、機器情報表から当該携帯電話の上司社員番号を読み出し、通知先相手を特定する。次に、情報システム1は、当該上司社員番号を基に、利用者情報表に指定される通知手段を読み出す。そして、通知手段が電話の場合に、連絡先電話番号を読み出し、通知手段がメールの場合に、連絡先メールアドレスを読み出し、通知手段を決定する(S54)。
【0085】
そして、利用者情報表の通知手段が電話の場合に(S55で電話の場合)、情報システム1は、連絡先電話番号に電話する(S56)。そして、電話がつながると(S57でY
ESの場合)、情報システム1は、紛失疑いをアナウンスする(S58)。アナウンスの内容は、例えば、以下の通りである。すなわち、「xxx システムよりお知らせします。yyy様の機器におきまして、セキュリティチェックがxx日実施されていません。至急、利
用者yyy様に確認をお願いいたします。」等である。
【0086】
次に、情報システム1は、状態を設定する(S60)。すなわち、図18Bに示すように、当該携帯電話について、機器情報表の状態フィールドを「利用中」から「紛失」に変更し、さらに、紛失日フィールドに現在のシステム日付を設定する。
【0087】
S57でつながらない場合には、電話による処理は、終了し、次回の処理起動時に、再度同様の処理が繰り返される。
【0088】
一方、利用者情報表の通知手段がメールの場合に(S55でメールの場合)、情報システム1は、連絡先メールアドレスに電子メールを送信する(S59)。電子メールの内容は、例えば、図12の文例のものである。
【0089】
情報システム1のCPUは、紛失疑い期間を超えたことを通知する手段として、S56−S58の処理、または、S59の処理を実行する。
【0090】
図19Aは、携帯電話ロック時の処理を示すフローチャートである。また、図19Bは、携帯電話ロック処理のデータ関連図である。なお、情報システム1は、図19Aの処理を定期的に、例えば、1日に1回の割合で(毎日午後3時等に)実行する。
【0091】
この処理では、情報システム1は、機器情報表から、機器情報を取得する(S71)。したがって、この処理は、機器情報表の該当機器の行数分だけ繰り返す。この処理では、図19Bに示すように、情報システム1は、機器情報表の品目が携帯電話の行を抽出し、確認日付を読み出し、保有確認期間をチェックする(S72)。保有確認期間は、機器情報表の確認日付のフィールドの日付と、現在の日付(システム日付)との差で求められる期間である。
【0092】
そして、携帯電話について保有確認期間がロック要求日期間を経過している場合(S52でYESの場合)、情報システム1は、ロック処理を実行する(S73)。情報システム1のCPUは、コマンド情報を送信する手段として、S73の処理を実行する。
【0093】
ロック処理では、図19Bに示すように、情報システム1は、当該携帯電話の財産管理番号を基に、携帯電話管理表から、当該携帯電話のキャリア名、および当該携帯電話の電話番号を取得する。そして、情報システム1は、キャリアの提供するサーバを通じて、当該携帯電話を遠隔操作でロックするためのロックコマンドを送信する。ロックコマンドは、既定のURLまたはIPによって指定される通信サービス業者の提供するサーバを経由して、携帯電話網を通じて、当該携帯電話に送信される。
【0094】
次に、情報システム1は、ロックが成功したか否かの判定値を通信サービス業者の提供するサーバから受け取る。そして、ロックが成功した場合(S74でYESの場合)、情報システム1は、ロック成功メールを送信する(S75)。ロック送信メールは、図19Bに示すように、当該携帯電話の機器情報に記載された物品保有者の上位管理者を示す上司社員番号を基に、利用者情報表の連絡先メールアドレスを取得することで送信される。ロック成功メールの内容は、例えば、図13の文例に示されている。
【0095】
図20Aは、携帯電話利用停止処理を示すフローチャートである。また、図20Bは、携帯電話利用停止処理のデータ関連図である。この処理では、情報システム1は、構内交
換機(IP−PBX)56を介して物品保有者からの着呼待ちのプロセスを実行させている(S81、S82)。なお、S81の判定において、情報システム1上で図20Aの処理を実行するプロセスにOSから終了シグナルが着信すると、処理は、終了する。
【0096】
そして、物品保有者からの着呼があると、情報システム1は、構内交換機(IP−PBX)56を介して、電話を掛けた相手である物品保有者の電話に、受け付けアナウンスの音声を再生する(S83)。そして、情報システム1は、受け付けアナウンスの指示にしたがった、物品保有者による電話の押しボタンへの入力を判定する(S84)。
【0097】
そして、情報システム1は、入力値を判定する(S84)。そして、入力値が1、すなわち、保有確認を実施する入力の場合、情報システムは、保有確認要求機能を実行する(S85)。保有確認要求機能の詳細は、図22Aにしたがって、後述する。
【0098】
一方、入力値が2、すなわち、利用停止要求の場合、情報システムは、構内交換機(IP−PBX)56を介して、物品保有者の電話に、利用停止アナウンスの音声を再生する(S83)。利用停止アナウンスでは、情報システム1は、社員番号を確認する。社員番号の確認は、例えば、「社員番号と最後に#を押してください。続けて携帯電話番号と最後に#を押してください。」等である。
【0099】
そして、情報システム1は、構内交換機(IP−PBX)56を介して入力された値を取得する。そして、情報システム1は、番号確認、すなわち、入力された値が社員番号に合致する携帯電話番号であるか、否かを確認する(S88)。情報システム1のCPUは、通信サービス停止要求を電話にて受け付ける手段として、S81−S88の処理を実行する。
【0100】
そして、結果がOKの場合、情報システム1は、構内交換機(IP−PBX)56を介して、物品保有者の電話に、暗証番号をアナウンスする(S89)。暗唱番号のアナウンスは、例えば、「利用停止する携帯電話の番号は、0xx-yyyy-zzzzで 暗証番号はxxxxです。利用停止を行う際に必要となりますので、メモに控えてください。もう一度、聞きたい場合は1を、コールセンタにつなぐ場合はそのままお待ちください。」等である。
【0101】
そして、情報システムは、入力値を判定し(S90)、入力値が1の場合には、再度S89のアナウンスを実行する。一方、入力値が1以外か、または、未入力のまま所定期間が経過した場合、情報システム1は、構内交換機(IP−PBX)56を介して、物品保有者の電話に、センター接続アナウンスを再生する(S91)。センター接続アナウンスは、例えば、「yyy オペレータセンタにつなぎます。利用停止を忘れずに申請してく
ださい。なお、オペレータセンタとの会話はすべて録音されております。ご承知おきください。」等である。
【0102】
そして、情報システムは、通話の録音を開始するとともに、構内交換機(IP−PBX)56を介して、物品保有者の電話を通信サービス業者(キャリア)のオペレータセンタに接続する(S92)。そして、情報システム1は、録音した音声情報を所定のファイル、すなわち、図20Bの紛失通話表で示されるファイルパスのファイルに保存する(S93)。情報システム1のCPUは、サービス停止支援手段として、S89−S92の処理を実行する。情報システム1のCPUは、データファイルに格納する手段として、S93の処理を実行する。
【0103】
次に、情報システム1は、図20Bに示すように、上司社員番号を基に、利用者情報表から、連絡先メールアドレスを取得し、上位管理者に宛てた報告メールを送信する(S9
4)。報告メールの内容は、例えば、図14の文例である。情報システム1のCPUは、データファイルの格納先を前記保有者の管理者に対して通知する手段として、S94の処理を実行する。
【0104】
一方、S88の判定の結果、NGの場合、情報システム1は、失敗回数を判定する(S95)。そして、失敗回数が所定回数以内の場合(例えば、限度回数3回以内の場合)、情報システム1は、入力失敗をアナウンスする(S97)。入力失敗のアナウンスは、例えば、「社員番号または携帯電話番号が存在せず入力番号に誤りがあります。」等である。そして、情報システム1は、制御をS86に戻し、再度番号の入力を要求する。
【0105】
一方、失敗回数が所定回数を超えた場合(例えば、限度回数3回を超えた場合)、情報システム1は、失敗回数超過アナウンスをする(S96)。失敗回数超過アナウンスは、例えば、「恐れ入りますが、管理者までご連絡ください。」等である。そして、情報システム1は、制御をS81に戻し、シグナルおよび着呼待ちの状態となる。
【0106】
図21Aは、携帯電話利用停止時の通話再生処理を示すフローチャートである。図21Bは、携帯電話利用停止時の通話再生処理のデータ関連図である。なお、情報システム1は、図19Aの処理を例えばメール受信の度に実行すればよい。
【0107】
この処理では、情報システム1は、受信したメール本文を解析する(S101)。そして、情報システム1は、メール本文中の受け付け番号を判定する(S102)。そして、受け付け番号で指定された音声データを保存したファイルが存在する場合(S102でYES)、次に、送信元を判定する(S103)。そして、送信元のメールアドレスが利用者情報表に登録されている場合(S103でYES)、図21Bに示すように、利用者情報表から、送信元の利用者の連絡先電話番号を取得し、電話をかける(S104)。そして、電話がつながると、構内交換機(IP−PBX)56を介して、物品保有者の電話に、音声データのファイルからの音声を再生する(S106)。一方、S102で該当ファイルなし、S103の判定で該当する利用者がいない、あるいはS105の判定でつながらない、のうちのいずれかの場合には、情報システム1は、そのまま処理を終了する。
【0108】
図22Aは、携帯電話自動保有確認機能実行時の処理を示すフローチャートである。譲歩システム1のCPUは、受け付ける手段として、図22Aの処理を実行する。図22Bは、携帯電話自動保有確認機能のデータ関連図である。
【0109】
この処理では、情報システム1は、まず、構内交換機(IP−PBX)56を介して、物品保有者の電話にて確認番号ガイダンスを出力する(S111)。確認番号ガイダンスは、例えば、「社給携帯の所持確認を行います。確認用の番号と#(シャープ)を押してください。」という音声メッセージである。
【0110】
そして、情報システム1は、物品保有者の電話の押しボタンで入力された番号を確認する(S112)。確認は、入力された番号が図22Bの携帯電話管理表中の確認番号と一致するか否かである。確認結果が、OKの場合、情報システム1は、保有情報、すなわち、機器情報の確認日を更新し(S114)、構内交換機(IP−PBX)56を介して、物品保有者の電話にて確認成功アナウンスを出力する(S115)。確認成功アナウンスは、例えば、「所持確認が完了しました。ありがとうございました。」である。
【0111】
一方、結果がNGの場合、情報システム1は、失敗回数を判定する(S116)。そして、失敗回数が所定回数以内の場合(例えば、限度回数3回以内の場合)、情報システム1は、入力失敗をアナウンスする(S117)。入力失敗のアナウンスは、例えば、「入力番号に誤りがあります。」等である。そして、情報システム1は、制御をS111に戻
し、再度番号の入力を要求する。
【0112】
一方、失敗回数が所定回数を超えた場合(例えば、限度回数3回を超えた場合)、情報システム1は、失敗回数超過アナウンスをする(S118)。失敗回数超過アナウンスは、例えば、「恐れ入りますが、管理者までご連絡ください。」等である。そして、情報システム1は、携帯電話自動保有確認機能実行時の処理を終了する。
【0113】
以上述べたように、情報システム1によれば、設備購入システム54に、機器の納入、検収等が完了したことの入力がなされたことをトリガにして、設備購入システム54が、情報システム1に登録要求を通知するので、被管理機器を自動登録することできる。したがって、機器を管理する際に、登録漏れの可能性を低減できる。
【0114】
また、情報システム1は、NW管理サーバログ57から機器の存在状況を定期的に確認するので、物品保有者の機器確認作業という手間の増加を抑制した上で、機器の存在を確認できる。また、情報システム1は、機器の存在状況を定期的に確認するので、機器の紛失等を早期に発見できる可能性が高まる。さらに、情報システム1は、例えば、DHCPサーバ56のような既存の設備に設けられたログを解析するので、機器を管理するために新たにログを生成するように、被管理機器のプログラムを変更する必要がない。
【0115】
また、情報システム1は、NW管理サーバログ57から機器の存在状況を定期的に確認するため、図9に示したようにサーバごとに、ログファイルパス名、存在確認メッセージを識別する文字列、ロブ文章分割指定文字、MACアドレス位置、日時フォーマットを保持する。したがって、情報システム1は、ログのフォーマット変更、サーバの追加、変更等に柔軟に対応して、機器の存在状況を確認できる。
【0116】
また、情報システム1は、機器の存在を自動確認できない場合に、物品保有者あるいは、物品保有者の上位管理者に、電話あるいは電子メールで督促をするので、物品の確認を徹底させることができる。
【0117】
また、情報システム1は、携帯電話あるいはPHSの物品保有者に対して、電話による通話またはメールによる督促で、保有状態を確認するので、物品保有者の機器確認の定期的な実施を促進でき、機器の存在を確認できる。さらに、通話による確認では、自動応答アナウンスにしたがって、保有確認を促すので、物品保有者は、機器確認作業手順を正確に記憶していなくても、確認を実施できる。
【0118】
PC、携帯電話の確認いずれの場合でも、電話とメールとで、物品保有者が連絡手段の優先順位を指定でき、一方の連絡手段によって情報システム1が物品保有者と連絡がとれない場合には、他方の連絡手段で連絡をとる。したがって、例えば、物品保有者と可能な限り連絡をとりやすい連絡を優先し、連絡がとれない場合に他の連絡手段に切り替えて、連絡をとることができる。したがって、情報システム1によれば、連絡を完了するまでの時間が短縮され、物品の保有状況確認完了までの時間が短縮される。
【0119】
情報システム1は、期間を定めて、期間が経過すると、紛失の可能性があると自動判定するので、紛失の疑いのある状態を効果的に摘出できる。また、紛失の疑いがある場合に、機器の利用を自動的に停止するので、情報漏洩の可能性を低減できる。また、紛失の疑いがある場合に、物品保有者の上位管理者に電話またはメールで連絡するので、紛失の疑いのある場合の確認作業を促進できる。その場合に、例えば、携帯電話等の通信端末の紛失の疑いが摘出された場合に、遠隔操作によるコマンドで、迅速に通信端末をロックできる。
【0120】
また、情報システム1は、物品保有者または上位管理者から携帯電話等の通信端末の紛失の申告があった場合に、利用停止のため、物品保有者または上位管理者をガイドし、通信事業者のオペレータへの利用停止申告を支援する。したがって、物品保有者または上位管理者は、携帯電話等の通信端末の紛失時にも、迅速適切に通信事業者のサービスを停止できる。
【実施例2】
【0121】
図23から図28Bの図面を参照して本発明の実施例2に係る情報システム1を説明する。上記実施例1では、物品の確認日を記憶しておき、現在の日付であるシステム日付が物品の確認日から所定の期間経過した場合に、情報システム1は、物品保有者に物品の存在確認を促し、あるいは、物品の紛失とし、それぞれの処理を実行した。実施例2では、情報システム1は、起点日という概念を導入し、起点日を基準に物品の保有確認、紛失判定、携帯電話ロック等を実行する。実施例2の情報システム1の他の構成および作用は、実施例1の場合と同様である。そこで、同一の構成要素については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0122】
<システム日付による管理の課題>
システム日付にしたがって物品の保有確認を行う場合、機器一つ一つに平等な保有確認サイクルを適用できる。しかし、管理する機器台数が多くなると、機器の最終確認日が前回の確認日付に応じて機器ごとにずれることになる。したがって、それぞれの機器の保有確認サイクルがずれるため、情報システム1が管理する被管理機器全体の状況は、情報システム1の管理者、利用者等には把握しづらい。
【0123】
本実施例では、それぞれの機器の保有確認サイクルがずれることの対応として、基点日ベースで保有確認を行なう技術を提案する。基点日とは、一連の保有確認のサイクルを開始する基準の日であり、基点日ベースとは、その基点日を基に保有確認サイクルを適用、コントロールするものである。
【0124】
基点日を設けると、機器一つ一つに平等な保有確認サイクルの適用はできなくなる。例えば、起点日を毎月1日とし、起点日から1ヶ月で保有確認する場合、前回先月の1日に保有確認した被管理機器にとっては、先月1ヶ月+今月1ヶ月の2ヶ月の期間、保有確認されない可能性がある。一方、前回先月の末日に保有確認した被管理機器にとっては、長くても今月1ヶ月で保有確認されることになる。
【0125】
しかし、例えば月初めは一斉確認期間、月中以降は一斉警告期間と、すべての機器が同じ保有確認サイクルであるため、情報システム1の管理者、あるいは利用者は、状況をより把握しやすい。また、紛失疑いとするまでの期間や、利用停止までの期間が短縮される。
【0126】
図23は、実施例2に係る情報システム1の構成図である。図23では、情報システム1の機能として、(8)[機能6]起点日通知が追加されている点で、図3と相違する。以下、実施例1の場合と異なる機能について説明する。
(3A)携帯電話以外のネットワーク機器で、自動では機器の存在が確認できなかった場合の保有確認依頼の自動通知;
(3A−1)情報システム1は、機器保有確認を促す通知を物品管理者に自動送付する(図23の(3)[機能2]自動通知)。
(3A−1−1)システム日付で認識できるいずれかの日、例えば、毎月1日が基点日に設定されていると仮定する。
(3A−1−2)情報システム1は、機器情報データベース11を定期的に確認する。
(3A−1−3)機器情報データベース11に登録されている携帯電話以外の機器で確認
日が基点日より前で1ヶ月以内のものは、通知先相手を物品保有者とする。
(3A−1−4)機器情報データベース11に登録されている携帯電話以外の機器で確認日が基点日より前で1ヶ月以上経過しているものは、通知先相手を上司とする。
(3A−2)通知先相手が物品保有者の場合、通知手段を決定する。通知先相手が上司の場合、指定されている通知手段とする。
(3A−2−1)通知先相手が通知手段に「電話」を指定していてシステム日付の日が、例えば、毎月20日以前の場合は、通知手段に「電話」を選択する。
(3A−2−2)通知先相手が通知手段に「電話」を指定していてシステム日付の日が、例えば、毎月20日より後の場合は、通知手段に「メール」を選択する。
(3A−2−3)通知先相手が通知手段に「メール」を指定していてシステム日付の日が、例えば、毎月20日以前の場合は、通知手段に「メール」を選択する。
(3A−2−4)通知先相手が通知手段に「メール」を指定していてシステム日付の日が、例えば、毎月20日より後の場合は、通知手段に「電話」を選択する。
(4A)携帯電話の自動応答による機器の存在を確認;
(4A−1)情報システム1は、携帯電話機器に自動応答で保有確認を行なう(図23の(4)[機能3]自動応答確認)。
(4A−1−1)同様に、システム日付で認識できるいずれかの日、例えば、毎月1日が基点日に設定されていると仮定する。
(4A−1−2)機器情報データベース11を定期的に確認する。
(4A−1−3)機器情報データベース11に登録されている携帯電話機器で確認日が基点日より前で、かつ、システム日付の日が、例えば、毎月10日より前の場合、物品保有者に携帯電話の保持確認を行なう。
(4A−2)物品保有者への通知手段を決定する。
(4A−2−1)システム日付の日が例えば、毎月1日〜5日の場合、物品保有者が指定している通知手段を選択する。
(4A−2−2)システム日付の日が例えば、毎月6日〜10日の場合、物品保有者が指定している通知手段でない次の通知手段を選択する。
(5A)機器が携帯電話の場合の紛失の自動判定;
(5A−1)情報システム1は、携帯電話の紛失判定をする(図23の(5)[機能4]自動紛失判定)。
(5A−1−1)同様に、システム日付で認識できるいずれかの日、例えば、毎月1日が基点日に設定されていると仮定する。
(5A−1−2)機器情報データベース11を定期的に確認する。
(5A−1−3)機器情報データベース11に登録されている携帯電話機器で、確認日が基点日より前でシステム日付の日が、例えば、11日以後で、上司の通知手段が「メール」の場合、連絡先メールアドレスに「自動紛失判定通知」を送信する。通知手段が「電話」の場合、上司の連絡先電話番号に電話し、「紛失判定通話」を音声ガイダンスする。
(5A−1−4)状態に「紛失」を設定する。紛失日にシステム日付を設定する。
(6A)紛失した携帯電話の自動ロックと利用停止;
(6A−1)情報システム1は、機器情報データベース11の状況が「紛失」の携帯電話情報を検出した場合、当該携帯電話に対し自動ロックをかける(図23の(6)[機能5]利用停止])。
(6A−1−1)システム日付で認識できるいずれかの日、例えば、毎月1日が基点日に設定されていると仮定する。
(6A−1−2)情報システム1は、機器情報データベース11を定期的に確認する。
(6A−1−3)情報システム1は、機器情報データベース11に登録されている携帯電話機器で確認日が起点日以前のものについて、システム日付の日が21日以降になると、携帯電話のロックを行う。
(8A)起点日通知(図23の(8)[機能6]基点日通知)
(8A−1)情報システム1は、基点日となるシステム日付の日、例えば、毎月初日(1
日)に、起点日通知を実行する。
(8A−2)機器情報データベース11を確認する。
(8A−3)機器情報データベース11の状況が「利用中」の機器について、その物品保有者が指定している通知手段で、保有確認を依頼する通知を行う。
【0127】
<処理フロー>
図24は、起点日基準の自動通知実行時の処理を示すフローチャートである。なお、図24の処理は、起点日基準としたこと以外は、図16Aと同様であるので、図16Aと同様の処理ステップについては、図16Aと同一の符号を付している。
【0128】
この処理では、情報システム1は、機器情報表から、機器情報を取得する(S21)。S21の処理は、図17Aの場合と同様である。したがって、この処理は、機器情報表の該当機器の行数分だけ繰り返す。
【0129】
次に、情報システム1は、起点日を求める(S22A)。起点日は、機器情報データベース11の所定のテーブルに保持されている。そして、情報システム1は、S21で取得した機器情報の被管理機器の品目は、PCか否かを判定する(S22B)。被管理機器の品目がPCでない場合、情報システム1は、機器情報表の次のレコードを読み出す。また、被管理機器の品目がPCの場合、情報システム1は、自動実行判定期間が経過しているか否かを判定する(S22C)。実施例2で、自動実行判定期間は、起点日を基準に算出される。例えば、起点日から、10日間を自動実行判定期間とすればよい。ただし、例えば、毎月1日を起点日とし、例えば、毎月の所定日、例えば、10日までを自動実行判定期間としてもよい。
【0130】
自動実行判定期間が経過していない場合、情報システム1は、処理を終了する。一方、自動実行判定期間が経過している場合、情報システム1は、S23以下の処理を実行する。S23以下の処理は、図16Aと同様であるので、その説明を省略する。
【0131】
図25は、起点日基準の携帯電話に対する自動応答確認実行時の処理を示すフローチャートである。なお、図25の処理は、起点日基準としたこと以外は、図17Aと同様であるので、図17Aと同様の処理ステップについては、図17Aと同一の符号を付している。
【0132】
この処理では、情報システム1は、機器情報表から、機器情報を取得する(S31)。そして、情報システム1は、起点日を求める(S32A)。そして、情報システム1は、S31で取得した機器情報の被管理機器は、携帯電話か否かを判定する(S32B)。被管理機器の品目が携帯電話でない場合、情報システム1は、処理を終了する。また、被管理機器の品目が携帯電話の場合、情報システム1は、自動実行判定期間が経過しているか否かを判定する(S32C)。自動実行判定期間が経過していない場合、情報システム1は、処理を終了する。一方、自動実行判定期間が経過している場合、情報システム1は、S34以下の処理を実行する。S34以下の処理は、図17Aと同様であるので、その説明を省略する。
【0133】
図26は、起点日基準の携帯電話に対する自動紛失判定実行時の処理を示すフローチャートである。なお、図26の処理は、起点日基準としたこと以外は、図18Aと同様であるので、図18Aと同様の処理ステップについては、図18Aと同一の符号を付している。
【0134】
この処理では、情報システム1は、機器情報表から、機器情報を取得する(S51)。そして、情報システム1は、起点日を求める(S52A)。そして、情報システム1は、
S51で取得した機器情報の被管理機器は、携帯電話か否かを判定する(S52B)。被管理機器の品目が携帯電話でない場合、情報システム1は、機器情報表の次のレコードを読み出す。また、被管理機器の品目が携帯電話の場合、情報システム1は、紛失疑い確認期間が経過しているか否かを判定する(S52C)。
【0135】
実施例2で、紛失疑い確認期間は、起点日を基準に算出される。例えば、起点日から、自動実行判定期間経過後、10日間を紛失疑い確認期間とすればよい。ただし、例えば、毎月1日を起点日とし、例えば、毎月の所定日、例えば、10日から20日までを自動実行判定期間としてもよい。紛失疑い確認期間が経過していない場合、情報システム1は、処理を終了する。一方、紛失疑い確認期間が経過している場合、情報システム1は、S54以下の処理を実行する。S54以下の処理は、図18Aと同様であるので、その説明を省略する。
【0136】
図27は、起点日基準の携帯電話に対する自動紛失判定実行時の処理を示すフローチャートである。なお、図27の処理は、起点日基準としたこと以外は、図19Aと同様であるので、図19Aと同様の処理ステップについては、図19Aと同一の符号を付している。
【0137】
この処理では、情報システム1は、機器情報表から、機器情報を取得する(S71)。そして、情報システム1は、起点日を求める(S72A)。そして、情報システム1は、S71で取得した機器情報の被管理機器は、携帯電話か否かを判定する(S72B)。被管理機器の品目が携帯電話でない場合、情報システム1は、次の被管理機器に処理を進める。また、S71で読み出したすべての被管理機器を処理した場合には、情報システム1は、処理を終了する。
【0138】
また、被管理機器の品目が携帯電話の場合、情報システム1は、ロック要求確認期間が経過しているか否かを判定する(S72C)。実施例2で、ロック要求確認期間は、起点日を基準に算出される。例えば、起点日から、紛失疑い期間経過後、5日間をロック要求確認期間とすればよい。ただし、例えば、毎月1日を起点日とし、例えば、毎月の所定日、例えば、20日から25日までを自動実行判定期間としてもよい。ロック要求確認期間が経過していない場合、情報システム1は、処理を終了する。一方、ロック要求確認期間が経過している場合、情報システム1は、S73以下の処理を実行する。S73以下の処理は、図19Aと同様であるので、その説明を省略する。
【0139】
図28は、情報システム1が起点日に、物品保有者に保有確認を依頼する処理のフローチャートである。この処理では、情報システム1は、機器情報表から、機器情報を取得する(S121)。したがって、この処理も、図24から図27と同様に、機器情報表の該当機器の行数分だけ繰り返す。
【0140】
この処理では、情報システム1は、S121で機器情報を取得した機器が通知対象の機器か否かを判定する(S122)。通知対象の機器とは、機器情報で、状態が「利用中」の機器である。機器が通知対象でない場合、情報システム1は、次の機器に処理を進める。また、S121で機器情報を取得した機器をすべて処理した場合、情報システム1は、処理を終了する。
【0141】
機器が通知対象である場合、情報システム1は、機器情報表から当該携帯電話の社員番号を読み出し、通知先相手を特定する(S123)。そして、情報システム1は、通知先相手がまだ通知していない物品保有者か否かを判定する(S124)。なお、情報システム1は、メモリ上のテーブルに通知済み利用者社員番号を記憶している。
【0142】
通知先相手がすでに通知した物品保有者の場合、情報システム1は、被管理機器の品目が携帯電話でない場合、情報システム1は、次の被管理機器に処理を進める。
【0143】
次に、情報システム1は、当該社員番号を基に、利用者情報表に指定される通知手段を読み出す。そして、通知手段が電話の場合に、連絡先電話番号を読み出し、通知手段がメールの場合に、連絡先メールアドレスを読み出し、通知手段を決定する(S125)。
【0144】
そして、利用者情報表の通知手段が電話の場合に(S126で電話の場合)、情報システム1は、連絡先電話番号に電話する(S127)。そして、電話がつながると(S127でYESの場合)、情報システム1は、起点日通知であることをアナウンスする(S128)。アナウンスの内容は、例えば、以下の通りである。すなわち、「物品保有自動確認システムよりお知らせします。2009年2月の機器のセキュリティチェックをお願いします。」等である。
【0145】
次に、情報システム1は、通知済み利用者の利者社員番号をメモリ上のテーブルに保持する(S130)。そして、情報システム1は、情報システム1は、被管理機器の品目が携帯電話でない場合、情報システム1は、次の被管理機器に処理を進める。
【0146】
S128でつながらない場合には、電話による処理は、終了し、次回の処理起動時に、再度同様の処理が繰り返される。
【0147】
一方、利用者情報表の通知手段がメールの場合に(S126でメールの場合)、情報システム1は、連絡先メールアドレスに電子メールを送信する(S131)。電子メールの内容は、例えば、「物品保有自動確認システムよりお知らせします。2009年2月の機器のセキュリティチェックをお願いします。」等の内容を含む。
【0148】
以上述べたように、実施例2の情報システム1は、起点日を基準に、物品保有者に物品の保有確認を依頼し、保有確認期間経過の判定、自動応答確認の実行、紛失疑い期間経過の判定、ロック要求期間の経過等を判定する。したがって、情報システム1が管理する物品について、起点日から一律に定められる日を基準に、物品の保有確認の有無等を判定し、管理できる。情報システム1の管理者にとっては、管理すべき日が物品間で一律となるので、確認の有無の把握が容易となる。また、紛失の判断、ロック処理の実行についても、起点日から一律に実行でき、早期に物品の紛失に対応できる。
【0149】
なお、上述した実施例1や実施例2では、機器情報表の確認日付を定期的に読み出して保有確認期間をチェックし、保有確認期間が自動実行判定期間を経過している場合に、機器の確認処理を実行していた。しかし、携帯電話の保有確認や紛失時の処理等は以下のように変形してもよい。
【0150】
図29は、第一の変形例に係る情報システム101の情報処理の流れを示した図である。社内ネットワーク102にある情報である社内メール、社内広報、グループウェアといった社内情報103に対して、携帯電話104からアクセスできるようにする場合、インターネット105から社内情報103が直接参照できないようにするために、一般的に、インターネット105と社内ネットワーク102とを連携させるサーバとしてリバースプロキシサーバ106が用意される。そして、携帯電話104の利用者は、携帯電話104から社内情報103にアクセスしたい場合、自身のIDや暗証番号といった情報(以下、ログイン情報という)を携帯電話104に入力する。すると、携帯電話104からリバースプロキシサーバ106へログイン情報が機体識別情報と共に送られる。ここで、機体識別情報とは、携帯電話を特定するための情報であり、携帯電話に予め個別に割り振られている番号の情報である。リバースプロキシサーバ106は、携帯電話104から送られた
ログイン情報と機体識別番号に基づいて認証されたユーザからのアクセスを許可する。
【0151】
以上に述べたように、携帯電話104から社内情報103にアクセスする場合、本人確認を行なうための情報や携帯電話を特定するための情報がリバースプロキシサーバ106へ送られる。そこで、本変形例に係る情報システム101(物品保有自動確認システム)は、リバースプロキシサーバ106へ送られるログイン情報や機体識別情報を利用して物品の保有確認を行なう。すなわち、本変形例に係る情報システム101は、社内ネットワーク102内にあり、携帯電話104の情報や管理状況を機器情報データベース107に携帯電話管理情報として登録する。
【0152】
以下、情報システム101が実現する情報処理の流れを説明する。また、この情報処理において携帯電話104の画面に表示される画面の例を図30に示す。
【0153】
(101)携帯電話からのアクセスによるログの蓄積;
(101−1)携帯電話104の利用者は、リバースプロキシサーバ106にアクセスしたら表示される画面(図30(1))に従い、ログイン情報(すなわち、「ユーザID」と「確認番号(暗証番号)」)を入力する(図30(2))。そして、送信ボタンを押したら表示される携帯電話情報(機体識別情報)の送信の可否の画面(図30(3))で肯定ボタンを押す。これにより、ログイン情報と機体識別情報が携帯電話104からリバースプロキシサーバ106へ送信される。
(101−2)ログイン情報と機体識別情報を受け取ったリバースプロキシサーバ106は、これらの情報を情報システム101へ送る。
(101−3)情報システム101は、リバースプロキシサーバ106から受け取ったログイン情報と機体識別情報の組み合わせが正しいか否かの認証処理を、機器情報データベース107に格納されている機器情報に基づいて行なう。情報システム101は、ログイン情報と機体識別情報の組み合わせが正しければ、「物品保有確認」と「本人確認」が正常に行なわれたものとする。
(101−4)情報システム101は、「物品保有確認」と「本人確認」の確認結果を機器情報データベース107に格納する。すなわち、情報システム101は、ログイン情報と機体識別情報の組み合わせが正しければ、機器情報データベース107の機器状態の情報を「利用中」にする。また、情報システム101は、同一携帯電話からのアクセスにおいて、ログイン情報と機体識別情報の組み合わせが正しくない状態が続いた場合、機器情報データベース107の機器状態の情報を「紛失」に変更する。
(101−5)情報システム101は、「物品保有確認」と「本人確認」の確認結果をリバースプロキシサーバ106に送る。
(101−6)リバースプロキシサーバ106は、情報システム101から受け取った「物品保有確認」と「本人確認」の確認結果が正常であった場合、当該携帯電話104から社内情報103へのアクセスを許可する。アクセスが許可されると、携帯電話104の画面にはメニュー画面(図30(4))が表示される。ユーザは、携帯電話104のメニュー画面で例えばメールサービス等を選択することにより、社内情報103に格納されているメールを受信トレイの画面(図30(5))で確認することができる。なお、アクセスが許可されなかった場合、認証されなかった旨の画面が携帯電話104に表示される(図30(6))。
【0154】
(102)紛失した携帯電話の自動ロック;
情報システム1は、リバースプロキシサーバ106から受け取ったログイン情報と機体識別情報の組み合わせが正しくなかった場合、当該携帯電話104に対し自動ロックをかける。図31は、ログイン情報と機体識別情報の組み合わせが正しくなかった場合の情報処理の流れを示した図である。図31で符号102−1〜5に示す処理は上述した図29の符号101−1〜5に示す処理に相当するため、その説明を省略する。
(102−6)情報システム101は、ログイン情報と機体識別情報の組み合わせが正しくなかった場合、携帯電話の事業者に対して当該携帯電話104の遠隔ロック指示を行なう。これにより、紛失疑いのある当該携帯電話104が携帯電話の事業者によってロックされる。
【0155】
図32は、本変形例に係る情報システム101の構成図である。情報システム101は、図32に示すように、機器情報データベース107を備え、リバースプロキシサーバ106や社内情報103を構成するグループウェアサーバ、メールサーバ、社内広報サーバ等と連携して、物品保有自動確認システムとして機能する。メールサーバやHTTP等については実施例1で既に説明した通りである。リバースプロキシサーバ106は、携帯電話104から社内情報103を構成するグループウェアサーバ、メールサーバ、社内広報サーバ等へのアクセスを中継する。
【0156】
図33は、情報システム101で実行される物品保有確認の処理フロー図である。以下、情報システム101で実行される物品保有確認の処理について詳細に説明する。
【0157】
この処理では、情報システム101は、リバースプロキシサーバ106が携帯電話104からのアクセスがあった旨のシグナルを検知したら(S1101)、携帯電話104からログイン情報と機体識別情報が通知されるのを待つ(S1102)。情報システム101は、リバースプロキシサーバ106にアクセスしてきた携帯電話104から送られるログイン情報と機体識別情報を得たら、機器情報データベース107にアクセスして機体識別情報に一致する携帯電話を検索する(S1103)。
【0158】
情報システム101がこのときにアクセスする機器情報の携帯電話管理表のデータ構造を図34に示す。情報システム101がこのときにアクセスする携帯電話管理表は、上述した実施例1の説明において図6で示したものと同等のデータ構造を有しており、図34に示すように、財産管理番号、キャリア名、契約番号、および電話番号の各フィールドを有する。但し、図6と図34とを比較すると明らかなように、本変形例で情報システム101がアクセスする携帯電話管理表は、確認番号のフィールドが無く、代わりに機体識別情報と認証連続失敗回数のフィールドが設けられている。
【0159】
情報システム101は、機器情報データベース107の携帯電話管理表にアクセスして、リバースプロキシサーバ106から通知された機体識別情報に一致する携帯電話を検索し、機体識別情報に一致する携帯電話の情報の有無を判定する(S1104)。
【0160】
情報システム101は、リバースプロキシサーバ106から通知された機体識別情報に一致する携帯電話の情報が携帯電話管理表から索出されなかったら、認証されなかった旨をリバースプロキシサーバ106へ通知する(S1105)。この場合、携帯電話104の画面には認証されなかった旨の画面(図30(6))が表示され、携帯電話104から社内情報103へのアクセスが拒否される。情報システム101は、再びS1101の処理に戻る。
【0161】
情報システム101は、リバースプロキシサーバ106から通知された機体識別情報に一致する携帯電話の情報が携帯電話管理表から索出されたら、次に利用者検索を行なう(S1106)。すなわち、情報システム101は、機器情報データベース107にアクセスしてログイン情報に一致する利用者の情報を検索する。
【0162】
情報システム101がこのときにアクセスする機器情報の利用者情報表のデータ構造を図35に示す。情報システム101がこのときにアクセスする利用者情報表は、上述した実施例1の説明において図5で示したものと同等のデータ構造を有しており、図35に示
すように、社員番号、利用者名、通知手段、連絡先電話番号、及び連絡先メールアドレスの各フィールドを有する。但し、図5と図35とを比較すると明らかなように、本変形例で情報システム101がアクセスする利用者情報表は、ユーザID(携帯アクセス用)と確認番号のフィールドが設けられている。なお、ユーザIDは、携帯電話104で入力しやすい文字列であれば社員番号であってもよい。利用者情報表の各フィールドのうちのユーザIDが、携帯電話104でリバースプロキシサーバ106にアクセスした際に表示される画面(図30(1))で入力を求められるユーザIDに対応する。また、利用者情報表の各フィールドのうちの確認番号が、携帯電話104でリバースプロキシサーバ106にアクセスした際に表示される画面(図30(1))で入力を求められる暗証番号に対応する。
【0163】
情報システム101は、機器情報データベース107の利用者情報表にアクセスして、リバースプロキシサーバ106から通知されたログイン情報のユーザIDと暗証番号とが一致する利用者を検索し、ログイン情報に一致する利用者の有無を判定する(S1107)。
【0164】
情報システム101は、S1107の処理における判定結果が肯定判定だったら、利用者と携帯電話との組み合わせを検索する(S1108)。すなわち、情報システム101は、機器情報データベース107の利用者情報表にアクセスして、ユーザIDに対応する社員番号から、機器情報データベース107の機器情報表の利用者社員番号が利用者情報表の社員番号と一致する携帯電話の情報を検索する。
【0165】
情報システム101は、S1108の処理においてユーザIDに対応する携帯電話の情報がリバースプロキシサーバ106から通知された機体識別情報に対応する携帯電話の情報と一致すれば、アクセスしてきたユーザは自ら管理する携帯電話でアクセスを試みていると判断し、肯定判定を行なう(S1109)。一方、情報システム101は、S1108の処理においてユーザIDに対応する携帯電話の情報がリバースプロキシサーバ106から通知された機体識別情報に対応する携帯電話の情報と一致しなければ、アクセスしてきたユーザは自ら管理する携帯電話以外の携帯電話でアクセスを試みていると判断し、否定判定を行なう。
【0166】
情報システム101は、S1109の処理における判定結果が肯定判定だったら、機器情報データベース107の携帯電話管理表にアクセスして認証連続失敗回数をゼロにする(S1110)。そして、機器情報データベース107の機器情報表にアクセスして当該携帯電話の状態を「利用中」に変更する(S1111)。機器情報データベース107の機器情報表で「利用中」となっている機器は、物品確認が行なわれたものであることを意味する。
【0167】
情報システム101は、S1111の処理で当該携帯電話の状態を「利用中」に変更したら、本人確認結果が正常であった旨をリバースプロキシサーバ106へ通知する(S1112)。リバースプロキシサーバ106は、情報システム101から本人確認結果が正常であった旨を通知されたら、当該ユーザによる社内情報103へのアクセスを許可する。
【0168】
一方、情報システム101は、S1107あるいはS1109の処理における判定結果が否定判定だったら、機器情報データベース107の携帯電話管理表にアクセスして連続認証失敗回数を加算(+1)する(S1113)。そして、本人確認結果が異常であった旨をリバースプロキシサーバ106へ通知する(S1114)。リバースプロキシサーバ106は、情報システム101から本人確認結果が異常であった旨を通知されたら、当該ユーザによる社内情報103へのアクセスを拒否する。
【0169】
情報システム101は、S1114の処理を終えたら、紛失判定処理を行う(S1115)。すなわち、情報システム101は、S1114の処理を終えたら、機器情報データベース107の携帯電話管理表にアクセスして当該携帯電話104の認証連続失敗回数の情報を取得する。情報システム101は、取得した認証連続失敗回数が所定の閾値を超えていたら(連続してN回認証失敗等)、機器情報データベース107の機器情報表にアクセスして当該携帯電話の状態を「紛失」に変更する。そして、遠隔の自動ロック処理を行う(S1117)。遠隔の自動ロック処理の内容については既述した実施例1の処理S73〜S75の処理と同様である。これにより、当該携帯電話が利用不可能になる。所定の閾値は、例えば、3回とか5回といった通常の入力ミスで想定される回数とすることが望ましいが、本願はこのような回数に限定されるものではなく、如何なる回数を設定してもよい。
【0170】
情報システム101は、S1115の処理で認証連続失敗回数が所定の閾値を超えていなかったり、或いはS1105,S1112,S1117の処理を終えたら、再びS1101以降の処理を行う。
【0171】
本変形例では、情報システム101がこのように上記S1101〜S1117の処理を実行することにより、ユーザが社内情報103にアクセスしようとするたびに物品確認が行なわれる。よって、既述した実施例1や実施例2のように情報システム1が能動的に物品確認を行なう必要がなく、ユーザに物品確認のための認証操作と社内情報103へのアクセスのための認証操作という2つの同様な操作を課さなくて済み、ユーザの利便性が向上する。
【0172】
図36は、第二の変形例に係る情報システム201の情報処理の流れを示した図である。上述した第一の変形例に係る情報システム101では、情報システム101単体で物品保有確認を行なっていた。本変形例に係る情報システム201では、情報システム201がリバースプロキシサーバ206と協働して物品保有確認を行なう。
【0173】
以下、情報システム201がリバースプロキシサーバ106と協働して実現する情報処理の流れを説明する。
【0174】
(201)携帯電話からのアクセスによるログの蓄積;
(201−1)携帯電話104の利用者は、上述した変形例1のステップ101−1と同様、リバースプロキシサーバ206にアクセスしたら表示される画面(図30(1))に従い、ログイン情報と機体識別情報を携帯電話104からリバースプロキシサーバ206へ送信する。
(201−2)ログイン情報と機体識別情報を受け取ったリバースプロキシサーバ206は、ログイン情報を情報システム201へ送る。
(201−3)情報システム201は、リバースプロキシサーバ206から受け取ったログイン情報のユーザIDと確認番号との組み合わせが正しいか否かの処理を、機器情報データベース107に格納されている機器情報に基づいて行なう。情報システム201は、ログイン情報のユーザIDと確認番号との組み合わせが正しければ、「本人確認」が正常に行なわれたものとする。
(201−4)情報システム201は、「本人確認」の確認結果と、当該ユーザIDに該当する利用者が使用可能な携帯電話の機体識別情報をリバースプロキシサーバ206に送る。
(201−5)リバースプロキシサーバ206は、情報システム201から受け取った情報と携帯電話104から通知された機体識別番号とに基づく確認結果を、ユーザID・機体識別番号組み合わせ確認結果ログ208に格納する。このようにして生成されるユーザ
ID・機体識別番号組み合わせ確認結果ログ208の一例を図37に示す。ここで、リバースプロキシサーバ206は、情報システム201から受け取った「本人確認」の確認結果が正常であり且つ情報システム201から送られた機体識別番号の情報と携帯電話104から通知された機体識別番号とが一致していれば、組み合わせ確認結果が正常であると判定する。一方、リバースプロキシサーバ206は、情報システム201から受け取った「本人確認」の確認結果が正常であり且つ情報システム201から送られた機体識別番号の情報と携帯電話104から通知された機体識別番号とが不一致、或いは、情報システム201から受け取った「本人確認」の確認結果が異常であれば、組み合わせ確認結果が異常であると判定する。
(201−6)リバースプロキシサーバ206は、情報システム201から受け取った情報と携帯電話104から通知された機体識別番号とに基づく確認結果が正常であった場合、当該携帯電話104から社内情報103へのアクセスを許可する。
(201−7)情報システム201は、ユーザID・機体識別番号組み合わせ確認結果ログ208を定期的に参照する。
(201−8)情報システム201は、ユーザID・機体識別番号組み合わせ確認結果ログ208で確認結果が正常であった携帯電話については、機器情報データベース107の機器状態の情報を「利用中」にする。また、情報システム201は、ユーザID・機体識別番号組み合わせ確認結果ログ208で確認結果が連続して異常であった携帯電話については、機器情報データベース107の機器状態の情報を「紛失」に変更する。
(201−9)情報システム201は、機器情報データベース107の機器状態の情報が「紛失」に変更された携帯電話について、上述した変形例1の処理(102)と同様、携帯電話事業者に対して遠隔による自動ロックの指示処理を行う。
(201−10)情報システム201から携帯電話事業者に対して遠隔ロックの指示処理が行われると、当該紛失状態の携帯電話がロックされる。
【0175】
図38は、本変形例に係る情報システム201の構成図である。情報システム201は、図38に示すように、機器情報データベース107を備え、リバースプロキシサーバ106や社内情報103を構成するグループウェアサーバ、メールサーバ、社内広報サーバ等と連携して、物品保有自動確認システムとして機能する。メールサーバ等については実施例1で既に説明した通りである。本人確認についてはLDAP(Lightweight Directory Access Protocol)やRADIUS(Remote Authentication Dial In User Service)
、或いはDIAMETER等を用いる。リバースプロキシサーバ206は、携帯電話104から社内情報103を構成するグループウェアサーバ、メールサーバ、社内広報サーバ等へのアクセスを中継する。
【0176】
図39は、情報システム201で実行される第一の処理である本人確認の処理フロー図である。以下、情報システム201で実行される本人確認の処理について詳細に説明する。
【0177】
この処理では、情報システム201は、リバースプロキシサーバ206が携帯電話104からのアクセスがあった旨のシグナルを検知したら(S1201)、携帯電話104からログイン情報が通知されるのを待つ(S1202)。情報システム201は、リバースプロキシサーバ206にアクセスしてきた携帯電話104から送られるログイン情報を得たら、機器情報データベース107の利用者情報表にアクセスしてユーザIDに一致する確認番号を検索する(S1203)。情報システム201は、S1203の処理で索出した確認番号が、リバースプロキシサーバ206から通知されたログイン情報の暗証番号と一致するか否かを判定する(S1204)。
【0178】
情報システム201は、S1204の処理における判定結果が肯定判定だったら、利用者と携帯電話との組み合わせを検索する(S1205)。すなわち、情報システム201
は、機器情報データベース107の利用者情報表にアクセスして、ユーザIDに対応する社員番号から、機器情報データベース107の機器情報表の利用者社員番号が利用者情報表の社員番号と一致する携帯電話の情報を検索する。そして、情報システム101は、索出した携帯電話の情報を、本人確認が正常だった旨の判定結果と共にリバースプロキシサーバ206へ通知したのち、再びS1201以降の処理を繰り返す。リバースプロキシサーバ206では、情報システム201から送られた情報に基づいて認証処理が行われ、認証結果に応じて社内情報103へのユーザアクセスの許否の処理が行われる。
【0179】
一方、情報システム201は、S1204の処理における判定結果が否定判定だったら、本人確認が異常だった旨の判定結果をリバースプロキシサーバ206へ通知したのち、再びS1201以降の処理を繰り返す。リバースプロキシサーバ206では、情報システム201から送られた情報に基づいて認証処理が行われ、本人確認が異常だったユーザからの社内情報103へのアクセスが拒否される。
【0180】
図40は、情報システム201で実行される第二の処理である物品保有確認の処理フロー図である。以下、情報システム201で実行される物品保有確認の処理について詳細に説明する。
【0181】
この処理は、情報システム201によって定期的に実行される。本処理が実行される頻度は、例えば、各回の間隔が既述の自動実行判定期間となるようにする。情報システム201は、メモリ上に確保される処理対象携帯一覧の情報をクリアにする(S1301)。
【0182】
次に、情報システム201は、ユーザID・機体識別情報組み合わせ確認結果ログ208にアクセスしてログを取得する(S1302)。情報システム201は、所得した組み合わせ確認結果ログ208に記録されている各レコードの機体識別番号が、機器情報データベース107の携帯電話管理表で管理されている携帯電話の機体識別番号に一致するものを検索する(S1303)。情報システム201は、機体識別番号が一致するレコードがあれば(S1304)、当該機体識別番号が一致する携帯電話が、メモリ上に確保される処理対象携帯一覧に存在するか否かを判定する(S1305)。
【0183】
情報システム201は、レコードに記録されていた携帯電話の機体識別情報と一致する携帯電話が処理対象携帯一覧に存在していなかったら、当該携帯電話の情報を処理対象携帯一覧に追加する(S1306)。一方、情報システム201は、レコードに記録されていた携帯電話の機体識別情報と一致する携帯電話が処理対象携帯一覧に存在していれば、S1306の処理を飛ばして次の処理(S1307)を実行する。
【0184】
情報システム201は、ステップS1305またはステップS1306の処理を終えたら、次に、当該レコードの携帯電話について、ユーザID・機体識別情報組み合わせ確認結果ログ208に記録されている組み合わせ確認結果を確認する(S1307)。情報システム201は、当該レコードの携帯電話について、ユーザID・機体識別情報組み合わせ確認結果ログ208に記録されている組み合わせ確認結果が異常であったならば、機器情報データベース107の携帯電話管理表にアクセスして当該携帯電話の認証連続失敗回数を加算(+1)する(S1308)。一方、情報システム201は、当該レコードの携帯電話について、ユーザID・機体識別情報組み合わせ確認結果ログ208に記録されている組み合わせ確認結果が正常であったならば、機器情報データベース107の携帯電話管理表にアクセスして当該携帯電話の認証連続失敗回数をゼロにする(S1309)。また、機器情報データベース107の機器情報表にアクセスして機器の状態を「利用中」に変更する(S1310)。
【0185】
情報システム201は、ステップS1303〜ステップS1310の処理を、ユーザI
D・機体識別情報組み合わせ確認結果ログ208に記録されているレコードの数だけ繰り返す。この処理が終わると、機器情報データベース107の携帯電話管理表で管理されている携帯電話のうち、自動実行判定期間内に社内情報103へのアクセスが認証された携帯電話の物品の状態が「利用中」として取得される。
【0186】
次に、情報システム201は、物品の状態が「利用中」とならなかった携帯電話について、当該携帯電話が紛失中であるのか否かの判定処理を行う。すなわち、情報システム201は、ステップS1303〜ステップS1310の処理を、ユーザID・機体識別情報組み合わせ確認結果ログ208に記録されているレコードの数だけ繰り返したら、処理対象携帯一覧に載っている各携帯電話について、機器情報データベース107の携帯電話管理表を検索して連続認証失敗回数を取得する(S1311)。そして、情報システム201は、取得した連続認証失敗回数から、当該携帯電話が紛失しているか否かの判定を行なう(S1312)。
【0187】
すなわち、情報システム201は、取得した連続認証失敗回数が所定の閾値を超えていた場合(連続してN回認証失敗等)、機器情報データベース107の機器情報表にアクセスして当該携帯電話の状態を「紛失」に変更する(S1313)。そして、上述した変形例1の処理(ステップS1117)と同様、当該携帯電話について、遠隔の自動ロック処理を行う(S1314)。情報システム201は、上記ステップS1311〜S1314の処理を、処理対象携帯一覧のレコード数だけ繰り返す。なお、情報システム201は、取得した連続認証失敗回数が所定の閾値を超えていない場合、ステップS1313やステップS1314の処理を行わない。これは、連続認証失敗回数が所定の閾値以下であれば、ログインの際の単なる入力ミスの可能性があるため、紛失と断定できないためである。
【0188】
本変形例では、既述した実施例1や実施例2のように情報システム201が能動的に物品確認を行なっているが、その際、実施例1や実施例2のように、ユーザに物品確認のための認証操作と社内情報103へのアクセスのための認証操作という2つの同様な操作を課さなくて済み、ユーザの利便性が向上する。
【0189】
上記変形例1に係る情報システム101や変形例2に係る情報システム201であれば、全ての携帯電話に割り振られている機体識別情報を利用し、社内情報103にアクセスする際にこの機体識別情報を使って物品管理を行なっているため、ユーザに対し、物品確認に際して必要な操作を強いることなく物品の状態を把握できる。なお、上記変形例1や変形例2は、既述した実施例1や実施例2に適宜組み合わせることが可能である。
【0190】
《コンピュータが読み取り可能な記録媒体》
コンピュータその他の機械、装置(以下、コンピュータ等)に上記いずれかの機能を実現させるプログラムをコンピュータ等が読み取り可能な記録媒体に記録することができる。そして、コンピュータ等に、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、その機能を提供させることができる。
【0191】
ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体をいう。このような記録媒体のうちコンピュータ等から取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R/W、DVD、ブルーレイディスク、DAT、8mmテープ、フラッシュメモリなどのメモリカード等がある。また、コンピュータ等に固定された記録媒体としてハードディスクやROM(リードオンリーメモリ)等がある。
【符号の説明】
【0192】
1 情報システム
11 機器情報データベース
21 利用者端末
53 人事管理システム
54 設備購入システム
56 DHCPサーバ
57 NW管理サーバログ
58 構内交換機(IP−PBX)
101 201 情報システム
102 社内ネットワーク
103 社内情報
104 携帯電話
105 インターネット
106 206 リバースプロキシサーバ
107 機器情報データベース
208 ユーザID・機体識別番号組み合わせ確認結果ログ
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品を管理する情報システムに関する。
【背景技術】
【0002】
企業が保持する物品、例えば情報機器の管理は、機密情報を取り扱う機会の増加により企業の信用の面でも疎かにできない。しかし、企業活動を進めていく中で、管理物品の増加や保管場所の移動機会の増加により、人が厳密に的確に情報機器のような物品を管理していく労力が増大している。このため、人が物品を確認する間隔である確認周期が長くなる場合がある。確認周期が長くなると、物品を紛失した場合に、紛失した物品の発見の遅れが生じる。また、紛失した情報機器からの情報漏洩というような危機状況の把握が遅れてしまう。
【0003】
通常、物品管理を行なう場合に、管理する物品情報を記した物品管理台帳で物品管理者が一元管理している。物品管理台帳での管理では、物品の状況を確認するため、物品管理者は、例えば、物品を使用している物品保有者に連絡をとり、その回答を集計している。また、物品保有者に対する確認作業においても、それぞれの物品保有者が保持する物品を一つ一つ全てを目視確認する必要がある。以上のように、管理者が人手で管理する従来の物品管理作業においては、作業状況、作業場所、保有物品数等により、確認作業が遅れる場合もある。
【0004】
図1に、従来の物品保有確認作業の概要を示す。ここで、(A1)等の符号は、図1に付された符号と対応している。
(A1)物品の管理は台帳を用いて行われる。台帳には物品を識別する情報、物品の保有者、物品の設置場所・保管場所、および物品の存在確認日付等が記録される。物品管理者は、前回の確認作業以降に発生した物品の増減や保有者の変更、設置場所の変更等を台帳に反映し、最新化し、物品の管理情報を維持管理する。
(A2)物品管理者は物品保有者Aに物品管理者自らが電子メールや電話で連絡をとり、確認対象の保有確認を依頼する。
(A3)物品保有者Aは物品管理者からの確認依頼を受け確認対象の保管状況を目視で行い、確認結果を報告する。
(A4)物品管理者は複数の物品保有者(物品保有者B等)、他の遠隔作業所の物品保有者と自ら連絡をとり、他の遠隔作業所の物品保有者B等に対しても保有確認の依頼を行い、報告を受ける。
(A5)物品管理者は、各事業所・部署(組織)に所属する物品保有者からの保有確認結果(報告)を集計し、集計結果を上位管理者に報告する。
(A6)上位管理者は物品管理者より報告を受ける。
(A7)物品保有者が所有する確認対象の増加に伴い、物品保有者の負荷も増加する。
(A8)確認対象及び保有者数の増加に伴い、確認依頼件数が増加するため物品管理者の負荷が増加する。
(A9)確認対象の増加に伴い確認結果集計にかかる時間が増加するため、物品管理者の負荷が増加する。
【0005】
さらに、機器の紛失事故については、以下のような対応がとられる。
(A10)定期的な確認作業の他、物品保有者Aが機器の紛失を確認した場合、物品保有者Aは直ちに物品管理者に電話等で報告を行なう。
(A11)紛失連絡を受けた物品管理者は、物品保有者Aに紛失状況、経緯等をヒアリングの上、上位管理者に紛失事故発生の報告を行なう。
(A12)紛失連絡を受けた上位管理者は、物品管理者に紛失状況、経緯、対応措置等をヒアリングの上、必要な追加指示を行なう。
(A13)上位管理者から指示を受けた物品管理者は、物品保有者Aに追加措置等の指示を行なう。
(A14)物品管理者の指示等に従い、物品保有者Aは携帯電話の紛失等では通信事業者に連絡し、紛失した携帯電話の利用停止措置を行なう。
(A15)一通りの紛失事故の対応措置を実施後、物品保有者Aは、紛失までの経緯や対処状況を取りまとめ、早急に状況等説明を行なう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−260543号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来は、情報機器を含む物品を物品管理者が人手で管理していため、物品を管理する物品管理者、および管理される物品の保有者双方に管理のための労力が要求されていた。そこで、本発明の課題は、企業等の組織が行う物品の管理・確認作業と紛失時の措置を自動化し、物品管理の労力を削減する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、被管理機器がネットワーク上の情報機器にアクセスしたときに生成されるログ情報から被管理機器が情報機器にアクセスした日付情報を取得する日付情報取得手段と、取得された日付情報を被管理機器の保有が確認された確認日付として記憶する確認日付記憶手段と、日付情報取得手段と確認日付記憶手段とを定期的に実行する制御手段と、を備える情報システムとして例示できる。
【0009】
また、本情報システムは、被管理機器の保有が確認された確認日付を記憶する確認日付記憶手段と、被管理装置について、確認日付記憶手段に記憶された確認日付から現在までの経過期間が所定の自動実行判定期間を超えた場合に、被管理装置の保有者に対して、保有者が被管理装置を保有していることを示す確認情報の入力を促す手段と、保有者からの確認情報の入力を受け付ける手段と、を備えるものでもよい。
【0010】
また、本情報システムは、被管理装置について、所定の起点日から現在までの経過期間が所定の自動実行判定期間を超えた場合に、被管理装置の保有者に対して、保有者が被管理装置を保有していることを示す確認情報の入力を促す手段と、保有者からの確認情報の入力を受け付ける手段と、を備えるものでもよい。
【0011】
また、本情報システムは、管理中の携帯電話の状態に関する情報を識別情報と対応付けて格納したデータベースと、ネットワーク上の情報機器にアクセスする携帯電話から通知された該携帯電話に固有の識別情報を取得したら、該携帯電話の前記データベース上の状態に関する情報を更新する更新手段と、を備えるものでもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、企業等の組織が行う物品の管理・確認作業と紛失時の措置を自動化することで、物品管理の労力を削減することができる。
【0013】
また、本発明では、物品の管理・確認作業が定期的に自動で実行されるので、機器の紛失等を早期に検出できる。さらに、物品の確認を徹底させる効果が生じる。
【0014】
また、本発明によれば、最新情報が組織内の物品保有者、上位管理者等、その他の管理者間で共有できる。
【0015】
また、本発明によれば、物品管理者の携帯電話等の物品保有者への確認依頼作業の手間を削減できる。また、本発明によれば、情報システムが物品保有者あるいは上位管理者と自動で連絡をとり、その結果を確認日付記憶手段等に反映するので、記述・転記のミスを防止し、作業負荷を低減する効果が期待できる。
【0016】
さらに、本発明によれば、情報システムが利用者の指定等による優先順にしたがい、可能な限りの連絡手段で利用者と連絡をとろうと自動で判定して、連絡手段を切り替えていくので、連絡が取れるまでの時間が短くなる。さらに保管状況を確認する作業時間の短縮が見込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】従来の物品確認方法を示す概要図である。
【図2】実施例1に係る物品の確認処理を示す概要図である。
【図3】物品の確認処理を実行するシステムの構成図である。
【図4】機器情報表のデータ例である。
【図5】利用者情報表のデータ例である。
【図6】携帯電話管理表のデータ例である。
【図7】キャリアオペレータ表のデータ例である。
【図8】管理PC表のデータ例である。
【図9】接続サーバ情報のデータ例である。
【図10】紛失時通話表のデータ例である。
【図11】電子メールによる自動通知文面例である。
【図12】電子メールによる自動紛失判定通知の例である。
【図13】電子メールによる自動ロック報告の例である。
【図14】電子メールによる利用停止報告の例である。
【図15A】自動保有確認機能実行時の処理を示すフローチャートである。
【図15B】自動保有確認機能のデータ関連図である。
【図16A】自動確通知実行時の処理を示すフローチャートである。
【図16B】自動通知処理のデータ関連図である。
【図17A】自動応答確認実行時の処理を示すフローチャートである。
【図17B】自動応答確認処理のデータ関連図である。
【図18A】自動紛失判定実行時の処理を示すフローチャートである。
【図18B】自動紛失判定処理のデータ関連図である。
【図19A】携帯電話ロック時の処理を示すフローチャートである。
【図19B】携帯電話ロック処理のデータ関連図である。
【図20A】携帯電話利用停止処理を示すフローチャートである。
【図20B】携帯電話利用停止処理のデータ関連図である。
【図21A】携帯電話利用停止時の通話再生処理を示すフローチャートである。
【図21B】携帯電話利用停止時の通話再生処理のデータ関連図である。
【図22A】携帯電話自動保有確認機能実行時の通話再生処理を示すフローチャートである。
【図22B】携帯電話自動保有確認機能のデータ関連図である。
【図23】実施例2に係るシステムの構成図である。
【図24】起点日基準の自動通知実行時の処理を示すフローチャートである。
【図25】起点日基準の携帯電話に対する自動応答確認実行時の処理を示すフローチャートである。
【図26】起点日基準の携帯電話に対する自動紛失判定実行時の処理を示すフローチャートである。
【図27】起点日基準の携帯電話ロック時の処理を示すフローチャートである。
【図28】起点日に、物品保有者に保有確認を依頼する処理のフローチャートである。
【図29】第一の変形例に係る情報システムの情報処理の流れを示した図である。
【図30】携帯電話の画面に表示される画面の例である。
【図31】ログイン情報と機体識別情報の組み合わせが正しくなかった場合の情報処理の流れを示した図である。
【図32】第一の変形例に係る情報システムの構成図である。
【図33】情報システムで実行される物品保有確認の処理フロー図である。
【図34】機器情報の携帯電話管理表のデータ構造を示した図である。
【図35】機器情報の利用者情報表のデータ構造を示した図である。
【図36】第二の変形例に係る情報システムの情報処理の流れを示した図である。
【図37】ユーザID・機体識別番号組み合わせ確認結果ログの一例を示した図である。
【図38】第二の変形例に係る情報システムの構成図である。
【図39】第二の変形例に係る情報システムで実行される本人確認の処理フロー図である。
【図40】第二の変形例に係る情報システムで実行される物品保有確認の処理フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して、一実施形態に係る情報システム1について説明する。以下の実施形態の構成は例示であり、情報システム1の構成は実施形態の構成には限定されない。情報システム1は、人による連絡・目視・集計等、物品保有状況の確認に要する一連の作業のうち、例えば、物品の確認作業と物品を紛失したときの対応をシステム化することで、物品保有確認作業に要する労力を軽減させる。
【0019】
すなわち、情報システム1は、企業が保有する物品の利用状況の確認作業を、洩れなく、正確に、そして速やかに実施することを可能にする。情報システム1は、適時その確認状況を収集し、システム利用者にはその状況をオンラインで随時確認できる手段を提供する。さらに、情報システム1は、携帯電話等機器の紛失を自動判定し、その紛失後の措置と上位管理者への警告通知を自動で行い、紛失事故の対応もサポートする物品保有自動確認システムとして機能する。
【実施例1】
【0020】
図2から図22Bの図面を参照して、実施例1の情報システム1を説明する。
<機能の概要とシステム構成>
図2を参照してシステム化された確認方法について、システムの動作とデータの流れを説明する。図2は、実施例1に係る物品の確認処理を示す概要図である。図2のように、情報システム1は、物品保有者の端末21、上位管理者の端末22、人事管理システム53、設備購入システム54、および通信事業者のオペレータ装置55と連携し、物品保有自動確認システムとして機能する。
【0021】
情報システム1は、機器情報データベース11を有し、管理対象となる機器の登録機能、ネットワークに接続された情報機器(ネットワーク機器ともいう)自動保有確認機能、機器の自動確認依頼機能、機器紛失時の応答機能、上位管理者への警告機能等を提供する。以下、図2に付した符号B1〜B24を参照して、情報システム1の機能を説明する。ネットワーク機器、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯電話等の通信端末等が被管理機器に相当する。
【0022】
<<機器情報の登録機能、利用者の登録機能、および物品保有確認システムの利用のための機能>>
(B1)設備購入の手続きがシステム化され、例えば、設備購入システム54が稼働している場合には、機器を購入し物品保有者となる購入者がその設備購入システム54を使って新しい機器の購入手続きを実行する。購入手続きでは、物品保有者は、購入対象の機器について、メーカ、品名、機種番号等を指定する。一方、設備購入システム54は、購入対象の機器に対して、情報システム1にてユニークに識別できる財産管理番号を付与する。なお、財産管理番号の付与は、購入対象の機器が購入されたことを示す入力がなされた時点でもよい。
(B2)設備購入の手続きがシステム化されている場合は、情報システム1は、新しく購入した機器のデータを設備購入システム54から受け取り、機器情報として登録する。この登録処理においては、情報システム1と設備購入システム54との間で、情報授受の手順を定めておけばよい。例えば、設備購入システム54に、機器の納入、検収等が完了したことの入力がなされたことをトリガにして、設備購入システム54が、情報システム1に登録要求を通知すればよい。登録要求には、機器の財産管理番号、物品名、品目、機器保有者の社員を特定する情報(例えば、社員番号)、機器保有者の上位管理者を識別する情報(例えば、社員番号)等を含める。また、例えば、購入した機器が携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)等の通信事業者のサービス提供を受ける機器の場合には、設備購入システム54が登録要求とともに、通信事業者名(いわゆるキャリア名)、契約番号(例えば、携帯電話のサービスを変更する際に指定する暗唱番号)、電話番号、およびキャリアごとのオペレータ電話番号等を通知すればよい。
【0023】
また、設備購入の手続きがシステム化されていない場合は、物品保有者、または、検収を担当する物品の管理者等が情報システム1にオンラインでアクセスし、例えば、ウェブサイトの画面から、上記で説明した設備購入システム54が提供する情報と同様の機器情報を登録すればよい。
(B3)人事管理がシステム化され、例えば、人事管理システム53が稼働している場合には、情報システム1は、B2で登録要求のあった機器の機器保有者および上位管理者に関する情報を人事管理システム53より受け取り、利用者・組織情報として登録する。利用者・組織情報には、例えば、機器保有者について、社員番号、利用者名、通知手段(メール、電話等の優先順位等)、連絡先電話番号、連絡先メールアドレス、上位管理者の社員番号、および上位管理者の連絡先等の情報を含む。情報システム1は、B2での登録要求を受け付けたことをトリガにして、利用者・組織情報を人事管理システム53から取得すればよい。
【0024】
なお、人事管理がシステム化されていない場合は、機器保有者、機器保有者の上位管理者、あるいは、組織内の機器管理者が情報システム1にオンラインでアクセスし、画面から、利用者・組織情報を登録すればよい。
(B4)いずれにしても、新しく購入した機器については、物品保有者が使用する前に、機器と物品保有者とが情報システム1に登録される。
(B5)上位管理者は、自身が管理する機器の保有状態を情報システム1が提供するオンライン画面で随時閲覧できる。
(B6)物品保有者は、自身が保持する機器の保有確認状態を情報システム1が提供するオンライン画面で随時閲覧できる。
【0025】
<<ネットワーク機器の自動確認>>
(B7)情報システム1は、登録されている機器情報のうち、ネットワークを構成する機器についてネットワーク管理サーバ(図3のDHCPサーバ56)のNW(ネットワーク)管理サーバログ57から機器の存在状況を定期的に確認する。管理サーバログ57がロ
グ情報に相当する。
(B8)情報システム1は、NW管理サーバログ57の検索結果を機器情報データベース11の管理記録に反映する。この機能をネットワーク自動保有確認機能と称する。
【0026】
<<自動確認できなかった機器の自動確認依頼通知>>
(B9)情報システム1は、保持する機器情報データベース11中の管理記録より、未確認の機器についての情報を抽出する。そして、情報システム1は、抽出された未確認機器の物品保有者に自動で確認依頼を通知する。この機能を自動確認依頼機能と称する。
【0027】
自動確認依頼機能が用いる確認手段としては、以下の2つを例示できる。第1の手段は、物品保有者の電話連絡先への電話の自動発信機能と確認依頼の音声ガイダンスメッセージの自動再生機能である。第2の手段は、物品保有者の電子メール連絡先への確認依頼メールの自動送付機能である。第1および第2の手段は、物品保有者の指定で、どちらを優先するかが機器情報データベース11に設定されている。
(B10)確認依頼を受けると、物品保有者は物品を目視確認してオンライン画面から物品の存在確認をしたことを設定する。
(B11)情報システム1は、物品保有者から存在確認の入力を受けた場合、機器情報データベース11に確認日を反映する。
(B12)確認依頼に対して、物品保有者からの保有確認の登録がない場合、情報システム1は、その物品保有者への連絡のための次の手段で再度確認依頼を通知する。次の手段は、上記第1および第2の手段のうち、優先しない設定がされている手段、あるいは、2番目に優先すると設定されている手段である。
(B13)自動確認依頼機能が用いる手段で、機器情報データベース11に登録されたすべての手段を実施しても物品保有者から返信がない場合、情報システム1はその物品の上位管理者に通知をする。
(B14)上位管理者は、情報システム1からの通知を基に、物品保有者に連絡を入れ物品の確認を督促する。もしくは上位管理者自身が物品の存在を確認の上、オンラインで保有確認を設定する。
【0028】
<<携帯電話の自動確認>>
(B9)情報システム1が保持する機器情報データベース11より、未確認の携帯電話機器情報を抽出し、その物品保有者に自動で確認依頼を通知する。
【0029】
確認依頼を通知する手段には、以下の第1の携帯電話確認手段、および第2の携帯電話確認手段を例示できる。第1の携帯電話確認手段は、携帯電話への音声ガイダンスの再生である。また、第2の携帯電話確認手段は、物品保有者の電子メール連絡先への確認依頼メールの自動送付である。第1および第2の携帯電話確認手段は、物品保有者の指定でどちらを優先するか設定されている。なお、ここでは、携帯電話を例にして説明したが、PHSについても、同様に管理できる。
(B10)確認依頼を受けた物品保有者は、機器を確認の上、情報システム1に返信する。音声応答の場合には、第1の携帯電話確認手段が音声で保有確認番号の入力を物品保有者に促す。保有確認番号が確認情報に相当する。すると、物品保有者は、入力を促されたときに、自身に付与された携帯電話の保有確認番号を携帯電話の番号ボタンで応答する。情報システム1は、図3に示す構内交換機58を通じて、応答のあった番号ボタンの信号を取得する。電子メールで確認依頼を受けた場合には、物品保有者は、オンライン画面から保有確認情報を登録する。
(B11)確認依頼に対して、物品保有者から存在確認の入力を受けた場合、情報システム1は、機器情報データベース11に確認日を反映する。
(B12)確認依頼に対して、物品保有者からの存在確認の入力がない場合、その物品保有者への連絡のための次の手段で再度確認依頼を通知する。
【0030】
<<携帯電話の紛失(情報システム1の自動判断)>>
(B13)携帯電話を保有する物品保有者から、携帯電話の保有確認が音声で応答されず、かつ保有確認のオンラインの画面を通じた登録がされない場合、情報システム1は携帯電話を物品保有者が紛失した疑いがあると判断する。そして、情報システム1は、紛失事故の疑いがある携帯電話の上位管理者に紛失事故疑いの発生を通知する。
(B14)紛失事故発生の通知を受けた上位管理者は、物品保有者に連絡を入れる。
(B15)連絡を受けた物品保有者は、携帯電話の存在を確認し存在が確認できた場合はオンライン画面で存在確認を登録する。
(B16)存在確認が登録された場合、情報システム1は上位管理者に携帯電話の存在確認を電子メールで通知する。
【0031】
<<携帯電話の紛失(物品保有者からの申告)>>
(B17)携帯電話を保有する物品保有者は、携帯電話を紛失したことを確認した場合、情報システム1の紛失応答窓口に別の電話機を使用して連絡を入れる。
【0032】
<<携帯電話の紛失対処(携帯ロック)>>
(B18)紛失事故疑いの携帯電話の保存確認が所定期間にされない場合、情報システム1は、自動で機器ロックのコマンドを携帯電話に送信し、携帯電話が操作されないよう遠隔操作によるロックを行なう。機器ロックのコマンドは、携帯電話網を通じて、それぞれ該当する携帯電話に送信され、コマンドを受信した携帯電話は、ロック解除まで機能を停止する。
(B19)紛失した携帯電話が、電源が入ってないか電波の届かないところにあり、その携帯電話の呼び出しができない場合、情報システム1は遠隔操作による機器ロックできるか利用停止措置がとられるまで定期的に、機器ロックのコマンドの送信を試行する。
【0033】
<<携帯電話の紛失対処(利用停止、録音、再生)>>
(B20)情報システム1が開設している携帯電話紛失対応窓口に電話が着信した場合、音声応答によりガイダンスする。
(B21)情報システム1は、当該携帯電話の携帯事業者のサポートセンターに自動で電話を接続する。携帯事業者のサポートセンターの受付電話番号は、機器情報データベース11に記録されている。携帯電話は、情報システム1よって携帯事業者のサポートセンターに接続され、機器保有者は、通信事業者オペレータに、利用停止を申請する。情報システム1は、物品保有者と通信事業者オペレータの携帯電話の利用停止措置のやり取りを自動録音する。
(B22)情報システム1は、物品保有者の利用停止措置が完了したら録音した音声情報を自動保存する。
(B23)情報システム1は、上位管理者に携帯電話紛失の警告を電子メールで通知する。
(B24)携帯電話紛失の警告を電子メールで受信した上位管理者は、電子メールで、録音した音声情報の再生依頼を情報システム1に送信できる。情報システム1は、電子メールによる依頼があれば、電子メール発信元に折り返し自動で電話をして、物品保有者とオペレータとのやり取りを録音した音声を再生する。上位管理者は、再生された録音聞くことで、携帯電話の利用停止措置が完了したことを確認できる。
【0034】
<<システム構成の説明>>
図3は、物品の確認処理を実行するシステムの構成図である。情報システム1は、図2で説明した人事管理システム53、設備購入システム54の他、NW管理サーバとして機能するDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバ56、構内交換機58
、メールサーバ59と連携して、物品保有自動確認システムとして機能する。
【0035】
DHCPサーバ56は、ネットワークに接続された情報機器であるIP(Internet Protocol)ネットワーク機器からの要求を受け付け、それぞれのIPネットワーク機器にI
Pアドレスを付与する。
【0036】
構内交換機58は、例えば、IP−PBX(Internet Protocol Private Branch eXchange)と呼ばれるものでもよい。IP−PBXは、IPネットワーク内で、IP電話の回
線交換を実行する。
【0037】
メールサーバ59は、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)にしたがって、メ
ールの送信依頼を情報システム1から受け付け、宛先にメールを送信する。
【0038】
その他に、情報システム1は、HTTP(HyperText Transfer Protocol)にしたがっ
て、情報機器にウェブサイトを通じたユーザインタフェースを提供し、各種情報の登録、削除、照会、検索等の機能を提供する。以下、情報システム1が実行する処理を説明する。
【0039】
情報システム1は、ネットワークに接続されたコンピュータであり、CPU、メモリ、外部記憶装置、着脱可能な記憶媒体、NIC(Network Interface Card)等の構成を有する。CPUは、メモリ上に展開されたプログラムを実行し、以下に説明する機能をユーザに提供する。
(1)情報機器の登録機能(図3の[(1)登録][(7)Web更新]);
情報機器の登録機能は、物品保有者の保有する物品、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話等の情報機器を購入したときに、機器情報データベース11に、その物品および物品保有者に関する情報を登録する機能である。
(1−1)情報システム1は、PC(パーソナルコンピュータ)に関するデータの登録要求があると、機器情報データベース11にPC管理情報として登録する。情報システム1は、PCに関するデータの登録要求を所定のレコードフォーマットで受け付ける。
(1−2)また、情報システム1は、所定のレコードフォーマットで携帯電話の登録要求を受けた場合、受けた情報を機器情報データベース11に携帯電話管理情報として登録する。
(1−3)情報システム1は、所定のレコードフォーマットの利用者データを指定された場合、機器情報データベース11に利用者情報として登録する。
(1−4)情報システム1は、PCまたは携帯電話よりオンライン画面で、PCデータ、携帯電話データ、利用者データを入力された場合、その内容を機器情報データベース11に登録する(以下、図3の[(7)Web更新])。
(1−5)情報システム1は、PCもしくは携帯電話よりオンライン画面で、登録されているPCもしくは携帯電話の利用者と上位管理者を指定された情報が入力された場合、その内容を機器情報データベース11に登録する。
(1−6)情報システム1は、利用者または上位管理者の変更を入力された場合、指示にしたがい機器情報データベース11を更新する。
(1−7)情報システム1は、携帯電話の情報の変更を入力された場合、指示にしたがい機器情報データベース11を更新する。
(1−8)情報システム1は、PCの情報の変更を入力された場合、指示にしたがい機器情報データベース11を更新する。
(1−9)情報システム1は、利用者の情報の変更を入力された場合、指示にしたがい機器情報データベース11を変更する。
(2)携帯電話以外のネットワーク機器の自動存在確認;
(2−1)情報システム1は、ネットワーク機器の存在を以下の手順にしたがって自動確認する(図3の[(2)[機能1]自動保有確認])。
(2−1−1)情報システム1は、機器情報データベース11を定期的に確認する。
(2−2−2)情報システム1は、NW管理サーバログ57において、DHCPサーバのログ情報を解析し、ログ情報に存在している機器情報を取得する。
(2−2−3)情報システム1は、機器情報データベース11に登録されているPCと一致するPCがログに存在するか確認する。
(2−2−4)機器情報データベース11に登録されているPCと一致するPCがNW管理サーバログ57において存在している場合は、情報システム1は、機器情報データベース11の確認日のフィールドにログ情報から取得した日付を設定し、状態のフィールドを「利用中」にする。
(3)携帯電話以外のネットワーク機器で、自動では機器の存在が確認できなかった場合の保有確認依頼の自動通知;
(3−1)情報システム1は、機器保有確認を促す通知を物品管理者に自動送付する(図3の(3)[機能2]自動通知)。
(3−1−1)情報システム1は、機器情報データベース11を定期的に確認する。
(3−1−2)情報システム1は、機器情報データベース11に登録されている携帯電話以外の機器で確認日がシステム日付から自動実行判定期間(例えば、1ヶ月以上2ヶ月未満)経過している場合には、通知先相手を利用者とする。実施例1でシステム日付とは、情報システム1が有するコンピュータで計時され、例えば、OS(オペレーティングシステム)を通じて、プログラムあるいはコンピュータの利用者に提供される現在の日付をいう。
(3−1−3)情報システム1は、機器情報データベース11に登録されている携帯電話以外の機器で確認日から現在のシステム日付が紛失疑い期間(例えば、2ヶ月)経過しているものは、通知先相手を上位管理者とする。
(3−2)通知先相手が利用者の場合に、情報システム1は、通知手段を決定する。通知先相手が上位管理者の場合に、情報システム1は、機器情報データベース11に指定されている通知手段とする。
(3−2−1)通知先相手が通知手段に「電話」を指定していて、確認日から所定の手段変更期間(例えば、15日)を経過していない場合、情報システム1は、通知手段に「電話」を選択するようにしてもよい。
(3−2−2)通知先相手が通知手段に「電話」を指定していて確認日から手段変更期間を経過している場合、情報システム1は、通知手段に「メール」を選択するようにしてもよい。
(3−2−3)通知先相手が通知手段に「メール」を指定していて確認日から手段変更期間を経過していない場合、情報システム1は、通知手段に「メール」を選択するようにしてもよい。
(3−2−4)通知先相手が通知手段に「メール」を指定していて確認日から手段変更期間を経過している場合、情報システム1は、通知手段に「電話」を選択するようにしてもよい。
(3−3)通知手段が「電話」の場合、情報システム1は、通知先相手の連絡先電話番号に自動で電話する。通知先相手が応答した場合、情報システム1は、通知先相手が利用者なら自動音声で「自動通知(その他機器)通話」を再生し、保存確認するようアナウンスする。ここで、「自動通知(その他機器)通話」は、例えば、『xxx システムよりお知らせします。yyy様の管理しております機器におきまして、セキュリティチェックがxx日
未実施のものがございます。セキュリティチェックのご確認をお願いいたします。』という音声メッセージである。
【0040】
また、情報システム1は、通知先相手が上位管理者なら自動音声で「紛失判定通話」を再生し、物品の存在確認をするようアナウンスする。ここで、「紛失判定通話」は、例えば、『xxx システムよりお知らせします。yyy様の機器におきまして、セキュリティチェ
ックがxx日実施されていません。至急、利用者yyy様に確認をお願いいたします。』と
いう音声メッセージである。
(3−4)通知手段が「電話」の場合で、通知先の電話がつながらない、もしくは着信コールに応答しない場合、情報システム1は、自動で電話を切断する。相手が応答しない場合には、次回の確認実行時に、再度通知が実行される。
(3−5)通知手段が「メール」の場合、情報システム1は通知先の連絡先メールアドレスに「自動通知」を送信し、保存確認するよう通知する。
(3−6)情報システム1は、PCまたは携帯よりオンライン画面から機器情報の確認をした入力をされた場合、その内容にしたがって機器情報データベース11の確認日のフィールドにシステム日付を設定し、状態のフィールドを「利用中」にする[(7)Web更新]。
(4)携帯電話の自動応答による機器の存在を確認;
(4−1)情報システム1は、携帯電話機器に自動応答で保有確認を行なう。
(4−1−1)情報システム1は、機器情報データベース11を定期的に確認する(図3の[(4)[機能3]自動応答確認])。
(4−1−2)情報システム1は、機器情報データベース11に登録されている携帯電話機器で確認日がシステム日付から自動実行判定期間(例えば、1ヶ月以上2ヶ月未満)経過しているものについて、利用者に携帯電話の保持確認を行なう。
(4−2)情報システム1は、利用者への通知手段を決定する。
(4−2−1)情報システム1は、確認日がシステム日付から所定の手段変更期間(例えば、1.5ヶ月)を経過していない場合、利用者が指定している通知手段を選択する。
(4−2−2)情報システム1は、確認日がシステム日付から上記手段変更期間を経過している場合、利用者が指定している通知手段でない次の通知手段を選択するようにしてもよい。
(4−3)通知手段が「電話」の場合;
(4−3−1)情報システム1は、利用者の連絡先電話番号に自動で電話をかける。
(4−3−2)情報システム1は、電話に相手が出たら、「IVR(Interactive Voice Response)共通応答内容機能選択」を音声ガイダンスする。
(4−3−3)物品保有者は、音声ガイダンスにしたがい、番号ボタン1(自動保有確認要求)を入力するか電源を切る。
(4−3−4)1(自動保有確認要求)が入力された場合、情報システム1は、「自動保有確認要求IVR−1」を音声ガイダンスする。「自動保有確認要求IVR−1」は、例えば、『社給携帯の所持確認を行います。確認用の番号と#(シャープ)を押してください。』という音声メッセージである。
(4−3−5)情報システム1は、入力された確認番号と機器情報データベース11に登録されている確認番号を比較し、正しい値が入力された場合は、携帯電話の確認日にシステム日付を設定、状態を「利用中」に設定し、「自動保有確認要求IVR−2」を音声ガイダンスし、自動で電話を切る。「自動保有確認要求IVR−2」は、例えば、『所持確認が完了しました。ありがとうございました。』という音声メッセージである。
(4−3−6)誤った値が入力された場合は、例えば、誤り入力が3回までなら 、情報
システム1は、「自動保有確認要求IVR−3」を音声ガイダンスし、さらに「自動保有確認要求IVR−1」を音声ガイダンスし、確認番号を再入力させる。「自動保有確認要求IVR-3」は、例えば、『入力番号に誤りがあります。』という音声メッセージである。(4−3−7)3回(例)以上入力誤りがあった場合、情報システム1は、「自動保有確認要求IVR−4」を音声ガイダンスし、自動で電話を切る。「自動保有確認要求IVR-4」は、例えば、『恐れ入りますが、管理者までご連絡ください。』という音声メッ
セージである。
(4−3−8)情報システム1が物品保有者の連絡先電話番号に自動で電話をかけたとき、携帯電話につながらない、もしくはつながっても相手が出ない場合は、情報システム1は、電話を自動切断する。
(4−4)通知手段が「メール」の場合
(4−4−1)情報システム1は、物品保有者の連絡先メールアドレスに「自動通知」を送信し、保有確認するよう通知する。
(4−4−2)電子メールで通知を受け取った物品保有者は、機器の存在を確認する。物品保有者は、オンライン画面から確認番号を入力する。
(4−5)情報システム1は、PCまたは携帯よりオンライン画面から携帯電話の情報と確認番号が入力された場合、機器情報データベース11の当該携帯電話の確認番号と入力された確認番号を比較する。比較の結果、正しい確認番号だった場合、情報システム1は、携帯電話の確認日にシステム日付を設定し、状態を「利用中」に設定する[(7)Web
更新]。
(4−6)比較の結果、誤った確認番号だった場合、情報システムは、ウェブサイトの画面に「確認番号が誤っている」を表示する[(7)Web更新]。
(4−7)物品保有者が音声ガイダンスで携帯電話の保有確認を登録したい場合の処理;
音声受付窓口にかかってきた電話が「IVR共通応答内容機能選択」を音声ガイダンスし、電話の押しボタン1が入力されたら、情報システム1は、(4−3−4)以降の電話での自動応答に遷移する。
(5)機器が携帯電話の場合の紛失の自動判定;
(5−1)情報システム1は、携帯電話の紛失判定をする(図3の[(5)[機能4]自
動紛失判定])。
(5−1−1)情報システム1は、機器情報データベース11を定期的に確認する。
(5−1−2)情報システム1は、機器情報データベース11に登録されている携帯電話機器で、確認日がシステム日付から紛失疑い期間を経過している場合、上位管理者の通知手段が「メール」の場合、連絡先メールアドレスに「自動紛失判定通知」を送信する。通知手段が「電話」の場合、上位管理者の連絡先電話番号に電話し、「紛失判定通話」を音声ガイダンスする。
(5−1−3)情報システム1は、当該携帯電話の機器情報データベース11のレコードの状態フィールドに「紛失」を設定し、紛失日フィールドにシステム日付を設定する。
(5−2)紛失疑い通知を受けた上位管理者は、物品保有者と連絡をとり携帯電話の存在を確認させる。
(5−3)物品保有者と連絡がとれない場合、上位管理者は利用停止措置をするため、音声受付窓口に電話する。
(5−4)物品保有者と連絡がとれ、携帯電話を確認できた場合、上位管理者は、オンライン画面から確認情報を登録する。また、上位管理者は、当該携帯を保有する物品保有者に、オンライン画面から確認情報を登録するように指示する。
(5−5)情報システム1は、PCまたは携帯よりオンライン画面から携帯電話の情報と確認番号を入力された場合、機器情報データベース11の当該携帯電話の確認番号と比較する。比較の結果、正しい確認番号だった場合、情報システム1は、当該携帯電話のレコードの確認日フィールドにシステム日付を設定し、状態フィールドを「利用中」にする(図3の[(7)Web更新])。
(5−6)(5−5)の比較の結果、誤った保有確認番号だった場合、情報システム1は、「確認番号が誤っている」を表示する(図3の[(7)Web更新])。
(5−7)物品保有者と連絡がとれ、携帯電話の存在を確認できなかった場合、物品保有者は利用停止措置をするため、音声受付窓口に電話する。
(6)紛失した携帯電話の自動ロックと利用停止;
(6−1)情報システム1は、機器情報データベース11の状況が「紛失」の携帯電話情報を検出した場合、当該携帯電話に対し自動ロックをかける(図3の[(6)[機能5]
利用停止])。
(6−1−1)情報システム1は、機器情報データベース11を定期的に確認する。
(6−1−2)情報システム1は、機器情報データベース11に登録されている携帯電話機器で紛失日がシステム日付からロック判定期間(例えば、2ヶ月+1日)経過したもの
について、携帯電話のロックを行う。
(6−2)情報システム1は、PCまたは携帯よりオンライン画面から携帯電話のロック指示を入力された場合、携帯電話のロックを行う(図3の[(7)Web更新])。
(6−3)物品保有者への通知手段;
(6−3−1)情報システム1は、機器情報データベース11の携帯電話の通信事業者情報を元に通信事業者に対応する自動ロック措置を行う。
(6−3−2)自動ロックが成功した場合、情報システム1は、機器情報データベース11の状況を「ロック」に更新する。
(6−3−3)情報システムは、携帯電話をロックしたことを報告するメールを上位管理者の連絡先メールアドレスに自動送付する(「利用停止(自動ロック)報告」という)。(6−3−4)携帯電話につながらない等、自動ロックが失敗した場合、情報システムは何もしない。すなわち、情報システムは、ロック作業を中止する。
(6−4)情報システム1は、音声受付窓口に掛かってきた電話で利用停止を選択された場合、携帯電話の利用停止措置をガイダンスする(図3の[(6)[機能5]利用停止])。
(6−4−1)音声受付窓口にかかってきた電話が「IVR共通応答内容機能選択」を音声ガイダンスし、例えば押しボタン2(利用停止)が入力されると、情報システム1は、利用停止措置を開始する。
(6−4−2)情報システム1は、「利用停止通話−1」を音声ガイダンスし、社員番号と携帯番号を入力させる。「利用停止通話−1」は、例えば、『社員番号と最後に#を押してください。続けて携帯電話番号と最後に#を押してください。』という音声メッセージである。
(6−4−3)機器情報データベース11に登録されている携帯電話の電話番号および利用者社員番号と、入力された電話番号および社員番号とが一致しなかった場合、例えば、誤り入力が3回までなら、情報システム1は、「利用停止通話−3」を音声ガイダンスし、さらに「利用停止通話−1」 を音声ガイダンスし、再入力させる。「利用停止通話−
3」は、例えば、『社員番号または携帯電話番号が存在せず、入力番号に誤りがあります。』という音声メッセージである。
(6−4−4)さらに、例えば、3回以上入力誤りがあった場合、情報システム1は、「利用停止通話−4」を音声ガイダンスし、自動で電話を切る。「利用停止通話−4」は、例えば、『恐れ入りますが、管理者までご連絡ください。』という音声メッセージである。
(6−4−5)機器情報データベース11に登録されている携帯電話の電話番号および利用者社員番号と、入力された電話番号および社員番号とが合致する携帯電話の情報があった場合;
i 携帯電話の状態が「紛失・ロック」でなかった場合、情報システム1は、「利用停止通話−4」を音声ガイダンスし、自動で電話を切る。
【0041】
ii 情報システム1は、「利用停止通話−2」を音声ガイダンスする。「利用停止通話−2」は、例えば、『利用停止する携帯電話の番号は、0xx-yyyy-zzzzで 暗証番号はxxxxです。利用停止を行う際に必要となりますので、メモに控えてください。もう一度、 聞きたい場合は1を、コールセンタにつなぐ場合はそのままお待ちください
。』という音声メッセージである。
【0042】
iii 物品保有者がそのまま待つと「利用停止通話−5]を音声ガイダンスし、携帯電話の通信事業者のコールセンタに自動で電話をかける。「利用停止通話−5」は、例えば、『yyyy オペレータセンタにつなぎます。利用停止を忘れずに申請してくださ
い。なお、オペレータセンタとの会話はすべて録音されております。ご承知おきください。』という音声メッセージである。
(6−4−6)通信事業者のコールセンタとつながったら、情報システム1は、オペレータと電話をかけてきた者との音声会話を自動録音する。
(6−4−7)電話をかけてきた者はオペレータと会話し利用停止の措置を行う。
(6−4−8)利用停止措置が完了したら、電話をかけてきた者は電話を切る。
(6−4−9)情報システム1は、通話が完了したら音声会話の録音を停止し、音声情報を保存する。
(6−5)情報システム1は、利用停止した携帯電話の上位管理者の連絡先メールアドレスに「利用停止報告」メールを送付する。
(6−6)情報システム1は、利用停止した携帯電話の機器情報データベース11の状況を「停止」に更新する。
(6−7)情報システム1は、音声再生窓口にメールしてきた相手にコールバックし、利用停止したときに録音した音声を再生する(図3の[(6)[機能4]利用停止])。
(6−7−1)情報システム1は、音声再生窓口に再生依頼してきた相手のメール本文に埋め込まれた受付番号を元に再生依頼されている音声情報を特定する。
(6−7−2)情報システム1は、音声再生窓口に再生依頼してきた相手の連絡先電話番号に自動で電話をかける。
(6−7−3)情報システム1は、相手が電話に出たら「利用停止通話再生」を音声ガイダンスする。
(6−7−4)情報システム1は、(6−7−1)で特定した音声情報を再生する。
(6−7−5)情報システム1は、電話を自動で切断する。
(7)オンライン画面のそのほか機能[(7)Web更新];
(7−1)上位管理者は、自身が管理する機器の保有状態を情報システム1が提供するオンライン画面で随時検索、参照、更新、削除することができる。
(7−2)物品保有者は、自身が保持する機器の保有確認状態を情報システム1が提供するオンライン画面で随時検索、参照、更新、削除することができる。
<データ構造>
以下、図4−図14を参照し、本実施例で情報システム1が取り扱う情報のデータ例を説明する。
【0043】
図4は、機器情報表のデータ例である。機器情報表は、機器情報データベース11内で被管理機器の情報を格納するテーブルである。図4の表の各行が、それぞれの被管理機器の情報のレコードに対応する。図4のように、機器情報表の各行は、確認日、財産管理番号、物品名、品目、利用者社員番号、上司社員番号、状態、および紛失日のフィールドを含む。
【0044】
確認日は、当該被管理機器の保有が確認された日付である。財産管理番号は、情報システム1が被管理機器をユニークに識別する識別情報である。物品名は、当該被管理機器の名称であり、物品の種類ごとに付与される。品目は、物品を分類する分類名である。品目は、例えば、PC、携帯電話等である。品目は、文字列で指定すればよい。ただし、品目に対応するコードを規定しておき、品目をコードで入力するようにしてもよい。例えば、コード=1がPC、コード=2が携帯電話等である。利用者社員番号は、物品保有者の識別情報であり、例えば、社員番号である。上司社員番号は、物品保有者を管理する上位管理者、すなわち、上司の識別情報であり、例えば、社員番号である。状態は、利用中、紛失等、物品の現在の状態を示す情報である。紛失日は、物品が紛失したと判断された日である。
【0045】
図5は、利用者情報表のデータ例である。利用者表は、機器情報データベース11内で、情報システム1の利用者の情報を格納するテーブルである。情報システム1の利用者とは、例えば、被管理機器を保有する物品保有者、物品保有者の上位管理者等である。図5の表の各行が、それぞれの利用者の情報のレコードに対応する。図5のように、利用者情報表の各行は、社員番号、利用者名、通知手段、連絡先電話番号、および連絡先メールアドレスのフィールドを含む。
【0046】
社員番号は、利用者の社員番号である。利用者名は、利用者の名前である。通知手段は、情報システム1から利用者への通知手段であり、利用者が優先的に使用されることを指定したものである。連絡先電話番号は、利用者の連絡先の電話番号である。連絡先メールアドレスは、利用者のメールアドレスである。
【0047】
図6は、携帯電話管理表のデータ例である。携帯電話管理表は、機器情報データベース11内で、被管理機器である携帯電話の情報を格納するテーブルである。図6の表の各行が、それぞれの携帯電話の情報のレコードに対応する。図6のように、携帯電話管理表の各行は、財産管理番号、キャリア名、確認番号(保有確認番号、確認情報ともいう)、契約番号、および電話番号の各フィールドを有する。
【0048】
財産管理番号は、図4の場合と同様である。キャリア名は、当該携帯電話による通信通話サービスを提供する通信事業者の名称である。キャリア名は文字列で指定してもよい。ただし、キャリアごとに識別コードを定義しておいてもよい。確認番号は、当該携帯電話の保有を確認するため、物品保有者から情報システム1に入力される情報である。情報システム1は、財産管理番号で特定される携帯電話について、物品保有者に保有の状況を問い合わせ、物品保有者から確認番号の入力があると、その携帯電話が保有されていることを確認する。契約番号は、通信事業者に対して、当該携帯電話が受けるサービス種別その他の情報を変更するときに利用者に対して入力を要求される情報であり、例えば、暗唱番号である。電話番号は、当該携帯電話の電話番号である。
【0049】
図7は、キャリアオペレータ表のデータ例である。キャリアオペレータ表は、機器情報データベース11内で、携帯電話の通信事業者ごとの連絡先電話番号を格納するテーブルである。図7のように、キャリアオペレータ表の各行は、キャリア名と、オペレータ電話番号の各フィールドを有する。
【0050】
図8は、管理PC表のデータ例である。管理PC表は、機器情報データベース11内で、被管理機器であるPCの情報のレコードを格納するテーブルである。図8の表の各行が、それぞれのPCの情報に対応する。図8のように、管理PC表の各行は、財産管理番号、管理サーバ名、およびMAC(Media Access Control)アドレスの各フィールドを有する。
【0051】
財産管理番号は、図4の場合と同様である。管理サーバ名は、当該PCがネットワークのセグメント上で接続される管理サーバ、例えば、DHCPサーバ56のノード名である。MACアドレスは、当該PCのMACアドレスであり、当該PCのNICをユニークに識別する。MACアドレスは、DHCPサーバ56のNW管理サーバログ57から、当該PCの情報を取得する際の識別情報として利用される。
【0052】
図9は、接続サーバ情報のデータ例である。接続サーバ情報は、機器情報データベース11内で、情報システム1と連携するサーバの情報を格納するテーブルである。図9の表の各行が、それぞれのサーバの情報のレコードに対応する。図9のように、利用者情報表の各行は、管理サーバ名、ログファイルパス、存在確認メッセージ、ログ情報分割指定文字、MACアドレス位置、および日時フォーマットの各フィールドを有する。
【0053】
管理サーバ名は、サーバを識別するノード名である。ログファイルパス名は、サーバがログ情報のファイル、例えば、NW管理サーバログ57のパス名、すなわち、ドライブ、ディレクトリ、フォルダ、およびファイル名を指定する文字列である。存在確認メッセージは、ログファイルパス名で指定されるログファイルから、被管理機器の存在を確認するためのメッセージを識別する文字列である。例えば、図9の例では、情報システム1は、
管理サーバ名=Aで指定されるサーバのログファイル/var/log/dhcp.logから、文字列DHCPACKを含むメッセージを抽出し、被管理装置の存在を確認する。また、情報システム1は、管理サーバ名=Bで指定されるサーバのログファイル/var/log/messagesから、文字列REQUESTを含むメッセージを抽出し、被管理装置の存在を確認する。
【0054】
ログ情報分割指定文字は、ログ情報から、メッセージを抽出した後に、抽出したメッセージを分割して、MACアドレス、日時情報等を取得するためのメッセージ中の区切り記号である。また、MACアドレス位置とは、ログ情報をログ情報分割指定文字で区切ったときに、区切られたメッセージ中のどの位置にMACアドレスが定義されているか、を示す情報である。例えば、図9の例では、管理サーバAのログ情報では、区切られた3番目の位置にMACアドレスが記述され、サーバBのログ情報では、区切られた4番目の位置にMACアドレスが記述される。日時フォーマットは、ログ情報に含まれるメッセージ中の日付、あるいは時間を示すフォーマットである。
【0055】
実施例1では、情報システム1は、接続サーバ情報にしたがって、ログ情報から、被管理機器に関するメッセージを抽出し、MACアドレスと日付を得る。したがって、例えば、サーバが出力するメッセージフォーマットが変更された場合、あるいは、サーバ自体が他の機種に変更されメッセージフォーマットが変更された場合、接続サーバ情報の設定を変更することで、情報システム1は、被管理機器に関するメッセージを抽出し、MACアドレスと日付を得ることができる。
【0056】
図10は、紛失時通話表のデータ例である。紛失時通話表は、被管理機器が携帯電話であって、紛失が発覚したときに、通信サービス業者のオペレータに利用停止を申請したときの通話を録画した音声ファイルを管理する。図10のように紛失時通話表は、ファイルIDとファイルパスとを含む。ファイルIDは、被管理機器の物品保有者とオペレータとの通話を録音したときに、物品保有者の上位管理者に宛てたメール中に記述されるファイルIDである。上位管理者が、受信したメールを情報システム1に返信すると、情報システム1は、ファイルIDに対して定義されたファイルパスから音声ファイルを取得し、上位管理者に電話を接続し、音声ファイルを再生する。音声ファイルの再生処理によって、上位管理者は、携帯電話の利用停止がなされたことを確認できる。
【0057】
図11は、電子メールによる自動通知文面例である。図11の文例は、被管理機器の確認日付から自動実行判定期間を経過したときに、情報システム1が、当該被管理機器の物品保有者に送信する電子メールのメッセージである。この電子メールでは、被管理機器の保有確認ができていないこと、至急確認するようにとの依頼、被管理機器の品目、財産管理番号、および前回の保有確認日付等が通知される。
【0058】
図12は、電子メールによる自動紛失判定通知の例である。図12の文例も、図11と同様である。ただし、図12の文例は、例えば、自動実行判定期間を超えて、紛失疑い期間を経過したときに、物品保有者の上位管理者に通知される。
【0059】
図13は、電子メールによる自動ロック報告の例である。図13の文例は、確認日付からロック判定期間が経過し、携帯電話が紛失したと見なされ、携帯電話の遠隔操作による自動ロックがなされた場合に、情報システム1から当該携帯電話を保有する物品保有者の上位管理者に通知される。
【0060】
図14は、電子メールによる利用停止報告の例である。図14の文例は、携帯電話を保有する物品保有者が保有する携帯電話の紛失を認識し、情報システム1の受け付け電話に電話を掛け、情報システム1を通じて、通信サービス業者のオペレータに、利用停止を申
請したときに、情報システム1が当該物品保有者の上位管理者に通知する。この文例では、該当する携帯電話が紛失され、利用停止されたこと、品目、携帯電話の電話番号、受け付け番号(音声ファイルのファイルID)が通知される。上位管理者が図14の様式で記述されたメールを情報システム1に返信すると、情報システム1は、当該上位管理者に電話を掛け、受け付け番号で指定される音声ファイルに記録された音声を再生する。
<処理フロー>
図15Aから図22Bを参照して、情報システム1の各機能の処理手順を説明する。情報システム1は、メモリ上に展開されたコンピュータプログラムを実行し、図15Aから図22Bに示した処理を実行する。
【0061】
図15Aは、自動確認機能実行時の処理を示すフローチャートである。また、図15Bは、自動確認機能のデータ関連図である。なお、情報システム1は、図15Aの処理を定期的に、例えば、1日に1回の割合で(毎日午後3時等に)実行する。
【0062】
図15Aの処理では、情報システム1は、機器情報データベース11から、接続サーバ情報を取得する(S11)。接続サーバ情報は、図15Bに例示されている。図15Bのように、情報システム1は、接続サーバ情報から、それぞれのサーバについて、存在確認メッセージ、ログ文章分割指定文字、MACアドレス位置、および日時フォーマットを取得する。
【0063】
次に、情報システム1は、機器情報データベース11の機器情報表から、PCに関する機器情報を取得する(S12)。機器情報表は、図15Bに例示されている。そして、情報システム1は、機器情報表から、品目が「PC」のレコードを読み出し、情報システム1が管理するPCの財産管理番号を取得する。
【0064】
さらに、情報システム1は、品目である「PC」を基に機器情報データベース11の管理PC表を取得し、PCの財産管理番号を基に、PC情報を取得する(S13)。図15Bに例示されるように、管理PC表から取得されるPC情報は、当該PCの管理サーバ名および当該PCのMACアドレスを含む。
【0065】
そして、情報システム1は、当該PCの管理サーバについて、S11で求めた接続サーバ情報から、管理サーバのログファイルパスを取得し、ログファイルを取得する(S14)。そして、情報システム1は、ログファイルの情報を解析する(S15)。したがって、この処理は、PC機器数だけ繰り返される。
【0066】
すなわち、情報システム1は、接続サーバ情報で指定された存在確認メッセージの文字列を基に、ログファイルから当該管理サーバの出力メッセージのうち、被管理機器である当該PCの存在を確認可能なメッセージを抽出する。そして、情報システム1は、接続サーバ情報で指定されたログ情報分割指定文字を区切り記号にして、メッセージを分割する。そして、情報システム1は、接続サーバ情報で指定されたMACアドレス位置で指定されるメッセージの分割位置から、MACアドレスを取得する。
【0067】
そして、情報システム1は、ログファイル中のメッセージから取得されたMACアドレス中に、被管理機器である当該PCのMACアドレスが存在するか否かを判定する(S16)。当該PCのMACアドレスがログファイル中に存在する場合、情報システム1は、当該MACアドレスを含むメッセージから、日付情報を取得する。情報システム1のCPUは、日付情報取得手段として、S16の処理を実行する。
【0068】
すなわち、情報システム1は、接続サーバ情報で指定された日時フォーマットに相当する日時を、当該MACアドレスを含むメッセージから取得する。そして、情報システム1
は、取得した日付で機器情報表の確認日を更新する(S17)。以上の処理によって、当該PCの保有情報が更新される。情報システム1のCPUは、確認日付情報記憶手段として、S17の処理を実行し、機器情報データベース11の機器情報表の確認日フィールドに日付が記憶される。図15Aの処理を定期的に起動する情報システム1が制御手段に相当する。
【0069】
図16Aは、自動通知実行時の処理を示すフローチャートである。また、図16Bは、自動通知処理のデータ関連図である。なお、情報システム1は、図16Aの処理を定期的に、例えば、1日に1回の割合で(毎日午後3時等に)実行する。
【0070】
この処理では、情報システム1は、機器情報表から、機器情報を取得する(S21)。したがって、この処理は、機器情報表の該当機器の行数分だけ繰り返す。この処理では、図16Bに示すように、情報システム1は、機器情報表の品目がPCの行を抽出し、確認日付を読み出し、保有確認期間をチェックする(S22)。保有確認期間は、機器情報表の確認日付のフィールドの日付と、現在の日付(システム日付)との差で求められる期間である。
【0071】
そして、PCについて保有確認期間が自動実行判定期間を経過している場合(S22でYESの場合)、情報システム1は、図16Bに示すように、機器情報表から当該PCの利用者社員番号を読み出し、通知先相手を特定する(S23)。
【0072】
次に、情報システム1は、当該PCの利用者社員番号を基に、利用者情報表に指定される通知手段を読み出す。そして、通知手段が電話の場合に、連絡先電話番号を読み出し、通知手段がメールの場合に、連絡先メールアドレスを読み出し、通知手段を決定する(S24)。なお、手段変更期間を設定しておき、期間内なら優先的に指定された通知手段を選択し、手段変更期間を経過した場合に次の通知手段を選択するようにしてもよい。以下の通知手段の決定手順も同様である。
【0073】
そして、利用者情報表の通知手段が電話の場合に(S25で電話の場合)、情報システム1は、連絡先電話番号に電話する(S26)。そして、電話がつながると(S27でYESの場合)、情報システム1は、確認の督促をアナウンスする(S28)。アナウンスの内容は、例えば、以下の通りである。すなわち、「yyy様の管理しております機器にお
きまして、セキュリティチェックがxx日未実施のものがございます。セキュリティチェックのご確認をお願いいたします。」等である。つながらない場合(S27でNOの場合)、電話による処理は、終了し、次回の処理起動時に、再度同様の処理が繰り返される。
【0074】
一方、利用者情報表の通知手段がメールの場合に(S25でメールの場合)、情報システム1は、連絡先メールアドレスに電子メールを送信する(S26)。電子メールの内容は、例えば、図11の文例のものである。情報システム1のCPUは、確認情報の入力を促す手段として、S26−S28の処理、または、S29の処理を実行する。
【0075】
図17Aは、携帯電話に対する自動応答確認実行時の処理を示すフローチャートである。また、図17Bは、自動応答確認処理のデータ関連図である。なお、情報システム1は、図17Aの処理を定期的に、例えば、1日に1回の割合で(毎日午後3時等に)実行する。
【0076】
この処理では、情報システム1は、機器情報表から、機器情報を取得する(S31)。したがって、この処理は、機器情報表の該当機器の行数分だけ繰り返す。この処理では、図17Bに示すように、情報システム1は、機器情報表の品目が携帯電話の行を抽出し、確認日付を読み出し、保有確認期間をチェックする(S32)。保有確認期間は、機器情
報表の確認日付のフィールドの日付と、現在の日付(システム日付)との差で求められる期間である。
【0077】
そして、携帯電話について保有確認期間が自動実行判定期間を経過している場合(S32でYESの場合)、情報システム1は、図17Bに示すように、機器情報表から当該携帯電話の利用者社員番号を読み出し、通知先相手を特定する。次に、情報システム1は、当該携帯電話の利用者社員番号を基に、利用者情報表に指定される通知手段を読み出す。そして、通知手段が電話の場合に、連絡先電話番号を読み出し、通知手段がメールの場合に、連絡先メールアドレスを読み出し、通知手段を決定する(S34)。
【0078】
そして、利用者情報表の通知手段が電話の場合に(S35で電話の場合)、情報システム1は、連絡先電話番号に電話する(S36)。そして、電話がつながると(S37でYESの場合)、情報システム1は、確認の督促をアナウンスする(S38)。アナウンスの内容は、例えば、以下の通りである。すなわち、「こちらは、xxxシステムです。本電
話機についてセキュリティチェックが実施されていません。このまま保有確認を実施する場合は、1を、今は実施しない場合はそのまま電源をお切りください。」等である。
【0079】
次に、情報システム1は、入力値を判定する(S39)。そして、入力値が1、すなわち、保有確認を実施する入力の場合、情報システムは、保有確認要求機能を実行する(S40)。保有確認要求機能の詳細は、図22Aにしたがって、後述する。
【0080】
S37でつながらない場合、および、S39で保有確認を実施しない入力の場合には、電話による処理は、終了し、次回の処理起動時に、再度同様の処理が繰り返される。
【0081】
一方、利用者情報表の通知手段がメールの場合に(S35でメールの場合)、情報システム1は、連絡先メールアドレスに電子メールを送信する(S41)。電子メールの内容は、例えば、図11の文例のものである。情報システム1のCPUは、確認情報の入力を促す手段として、S36−S39の処理、または、S41の処理を実行する。
【0082】
図18Aは、携帯電話に対する紛失自動判定実行時の処理を示すフローチャートである。また、図18Bは、自動紛失判定処理のデータ関連図である。なお、情報システム1は、図18Aの処理を定期的に、例えば、1日に1回の割合で(毎日午後3時等に)実行する。
【0083】
この処理では、情報システム1は、機器情報表から、機器情報を取得する(S51)。したがって、この処理は、機器情報表の該当機器の行数分だけ繰り返す。この処理では、図18Bに示すように、情報システム1は、機器情報表の品目が携帯電話の行を抽出し、確認日付を読み出し、保有確認期間をチェックする(S52)。保有確認期間は、機器情報表の確認日付のフィールドの日付と、現在の日付(システム日付)との差で求められる期間である。
【0084】
そして、携帯電話について保有確認期間が紛失疑い期間を経過している場合(S52でYESの場合)、情報システム1は、図18Bに示すように、機器情報表から当該携帯電話の上司社員番号を読み出し、通知先相手を特定する。次に、情報システム1は、当該上司社員番号を基に、利用者情報表に指定される通知手段を読み出す。そして、通知手段が電話の場合に、連絡先電話番号を読み出し、通知手段がメールの場合に、連絡先メールアドレスを読み出し、通知手段を決定する(S54)。
【0085】
そして、利用者情報表の通知手段が電話の場合に(S55で電話の場合)、情報システム1は、連絡先電話番号に電話する(S56)。そして、電話がつながると(S57でY
ESの場合)、情報システム1は、紛失疑いをアナウンスする(S58)。アナウンスの内容は、例えば、以下の通りである。すなわち、「xxx システムよりお知らせします。yyy様の機器におきまして、セキュリティチェックがxx日実施されていません。至急、利
用者yyy様に確認をお願いいたします。」等である。
【0086】
次に、情報システム1は、状態を設定する(S60)。すなわち、図18Bに示すように、当該携帯電話について、機器情報表の状態フィールドを「利用中」から「紛失」に変更し、さらに、紛失日フィールドに現在のシステム日付を設定する。
【0087】
S57でつながらない場合には、電話による処理は、終了し、次回の処理起動時に、再度同様の処理が繰り返される。
【0088】
一方、利用者情報表の通知手段がメールの場合に(S55でメールの場合)、情報システム1は、連絡先メールアドレスに電子メールを送信する(S59)。電子メールの内容は、例えば、図12の文例のものである。
【0089】
情報システム1のCPUは、紛失疑い期間を超えたことを通知する手段として、S56−S58の処理、または、S59の処理を実行する。
【0090】
図19Aは、携帯電話ロック時の処理を示すフローチャートである。また、図19Bは、携帯電話ロック処理のデータ関連図である。なお、情報システム1は、図19Aの処理を定期的に、例えば、1日に1回の割合で(毎日午後3時等に)実行する。
【0091】
この処理では、情報システム1は、機器情報表から、機器情報を取得する(S71)。したがって、この処理は、機器情報表の該当機器の行数分だけ繰り返す。この処理では、図19Bに示すように、情報システム1は、機器情報表の品目が携帯電話の行を抽出し、確認日付を読み出し、保有確認期間をチェックする(S72)。保有確認期間は、機器情報表の確認日付のフィールドの日付と、現在の日付(システム日付)との差で求められる期間である。
【0092】
そして、携帯電話について保有確認期間がロック要求日期間を経過している場合(S52でYESの場合)、情報システム1は、ロック処理を実行する(S73)。情報システム1のCPUは、コマンド情報を送信する手段として、S73の処理を実行する。
【0093】
ロック処理では、図19Bに示すように、情報システム1は、当該携帯電話の財産管理番号を基に、携帯電話管理表から、当該携帯電話のキャリア名、および当該携帯電話の電話番号を取得する。そして、情報システム1は、キャリアの提供するサーバを通じて、当該携帯電話を遠隔操作でロックするためのロックコマンドを送信する。ロックコマンドは、既定のURLまたはIPによって指定される通信サービス業者の提供するサーバを経由して、携帯電話網を通じて、当該携帯電話に送信される。
【0094】
次に、情報システム1は、ロックが成功したか否かの判定値を通信サービス業者の提供するサーバから受け取る。そして、ロックが成功した場合(S74でYESの場合)、情報システム1は、ロック成功メールを送信する(S75)。ロック送信メールは、図19Bに示すように、当該携帯電話の機器情報に記載された物品保有者の上位管理者を示す上司社員番号を基に、利用者情報表の連絡先メールアドレスを取得することで送信される。ロック成功メールの内容は、例えば、図13の文例に示されている。
【0095】
図20Aは、携帯電話利用停止処理を示すフローチャートである。また、図20Bは、携帯電話利用停止処理のデータ関連図である。この処理では、情報システム1は、構内交
換機(IP−PBX)56を介して物品保有者からの着呼待ちのプロセスを実行させている(S81、S82)。なお、S81の判定において、情報システム1上で図20Aの処理を実行するプロセスにOSから終了シグナルが着信すると、処理は、終了する。
【0096】
そして、物品保有者からの着呼があると、情報システム1は、構内交換機(IP−PBX)56を介して、電話を掛けた相手である物品保有者の電話に、受け付けアナウンスの音声を再生する(S83)。そして、情報システム1は、受け付けアナウンスの指示にしたがった、物品保有者による電話の押しボタンへの入力を判定する(S84)。
【0097】
そして、情報システム1は、入力値を判定する(S84)。そして、入力値が1、すなわち、保有確認を実施する入力の場合、情報システムは、保有確認要求機能を実行する(S85)。保有確認要求機能の詳細は、図22Aにしたがって、後述する。
【0098】
一方、入力値が2、すなわち、利用停止要求の場合、情報システムは、構内交換機(IP−PBX)56を介して、物品保有者の電話に、利用停止アナウンスの音声を再生する(S83)。利用停止アナウンスでは、情報システム1は、社員番号を確認する。社員番号の確認は、例えば、「社員番号と最後に#を押してください。続けて携帯電話番号と最後に#を押してください。」等である。
【0099】
そして、情報システム1は、構内交換機(IP−PBX)56を介して入力された値を取得する。そして、情報システム1は、番号確認、すなわち、入力された値が社員番号に合致する携帯電話番号であるか、否かを確認する(S88)。情報システム1のCPUは、通信サービス停止要求を電話にて受け付ける手段として、S81−S88の処理を実行する。
【0100】
そして、結果がOKの場合、情報システム1は、構内交換機(IP−PBX)56を介して、物品保有者の電話に、暗証番号をアナウンスする(S89)。暗唱番号のアナウンスは、例えば、「利用停止する携帯電話の番号は、0xx-yyyy-zzzzで 暗証番号はxxxxです。利用停止を行う際に必要となりますので、メモに控えてください。もう一度、聞きたい場合は1を、コールセンタにつなぐ場合はそのままお待ちください。」等である。
【0101】
そして、情報システムは、入力値を判定し(S90)、入力値が1の場合には、再度S89のアナウンスを実行する。一方、入力値が1以外か、または、未入力のまま所定期間が経過した場合、情報システム1は、構内交換機(IP−PBX)56を介して、物品保有者の電話に、センター接続アナウンスを再生する(S91)。センター接続アナウンスは、例えば、「yyy オペレータセンタにつなぎます。利用停止を忘れずに申請してく
ださい。なお、オペレータセンタとの会話はすべて録音されております。ご承知おきください。」等である。
【0102】
そして、情報システムは、通話の録音を開始するとともに、構内交換機(IP−PBX)56を介して、物品保有者の電話を通信サービス業者(キャリア)のオペレータセンタに接続する(S92)。そして、情報システム1は、録音した音声情報を所定のファイル、すなわち、図20Bの紛失通話表で示されるファイルパスのファイルに保存する(S93)。情報システム1のCPUは、サービス停止支援手段として、S89−S92の処理を実行する。情報システム1のCPUは、データファイルに格納する手段として、S93の処理を実行する。
【0103】
次に、情報システム1は、図20Bに示すように、上司社員番号を基に、利用者情報表から、連絡先メールアドレスを取得し、上位管理者に宛てた報告メールを送信する(S9
4)。報告メールの内容は、例えば、図14の文例である。情報システム1のCPUは、データファイルの格納先を前記保有者の管理者に対して通知する手段として、S94の処理を実行する。
【0104】
一方、S88の判定の結果、NGの場合、情報システム1は、失敗回数を判定する(S95)。そして、失敗回数が所定回数以内の場合(例えば、限度回数3回以内の場合)、情報システム1は、入力失敗をアナウンスする(S97)。入力失敗のアナウンスは、例えば、「社員番号または携帯電話番号が存在せず入力番号に誤りがあります。」等である。そして、情報システム1は、制御をS86に戻し、再度番号の入力を要求する。
【0105】
一方、失敗回数が所定回数を超えた場合(例えば、限度回数3回を超えた場合)、情報システム1は、失敗回数超過アナウンスをする(S96)。失敗回数超過アナウンスは、例えば、「恐れ入りますが、管理者までご連絡ください。」等である。そして、情報システム1は、制御をS81に戻し、シグナルおよび着呼待ちの状態となる。
【0106】
図21Aは、携帯電話利用停止時の通話再生処理を示すフローチャートである。図21Bは、携帯電話利用停止時の通話再生処理のデータ関連図である。なお、情報システム1は、図19Aの処理を例えばメール受信の度に実行すればよい。
【0107】
この処理では、情報システム1は、受信したメール本文を解析する(S101)。そして、情報システム1は、メール本文中の受け付け番号を判定する(S102)。そして、受け付け番号で指定された音声データを保存したファイルが存在する場合(S102でYES)、次に、送信元を判定する(S103)。そして、送信元のメールアドレスが利用者情報表に登録されている場合(S103でYES)、図21Bに示すように、利用者情報表から、送信元の利用者の連絡先電話番号を取得し、電話をかける(S104)。そして、電話がつながると、構内交換機(IP−PBX)56を介して、物品保有者の電話に、音声データのファイルからの音声を再生する(S106)。一方、S102で該当ファイルなし、S103の判定で該当する利用者がいない、あるいはS105の判定でつながらない、のうちのいずれかの場合には、情報システム1は、そのまま処理を終了する。
【0108】
図22Aは、携帯電話自動保有確認機能実行時の処理を示すフローチャートである。譲歩システム1のCPUは、受け付ける手段として、図22Aの処理を実行する。図22Bは、携帯電話自動保有確認機能のデータ関連図である。
【0109】
この処理では、情報システム1は、まず、構内交換機(IP−PBX)56を介して、物品保有者の電話にて確認番号ガイダンスを出力する(S111)。確認番号ガイダンスは、例えば、「社給携帯の所持確認を行います。確認用の番号と#(シャープ)を押してください。」という音声メッセージである。
【0110】
そして、情報システム1は、物品保有者の電話の押しボタンで入力された番号を確認する(S112)。確認は、入力された番号が図22Bの携帯電話管理表中の確認番号と一致するか否かである。確認結果が、OKの場合、情報システム1は、保有情報、すなわち、機器情報の確認日を更新し(S114)、構内交換機(IP−PBX)56を介して、物品保有者の電話にて確認成功アナウンスを出力する(S115)。確認成功アナウンスは、例えば、「所持確認が完了しました。ありがとうございました。」である。
【0111】
一方、結果がNGの場合、情報システム1は、失敗回数を判定する(S116)。そして、失敗回数が所定回数以内の場合(例えば、限度回数3回以内の場合)、情報システム1は、入力失敗をアナウンスする(S117)。入力失敗のアナウンスは、例えば、「入力番号に誤りがあります。」等である。そして、情報システム1は、制御をS111に戻
し、再度番号の入力を要求する。
【0112】
一方、失敗回数が所定回数を超えた場合(例えば、限度回数3回を超えた場合)、情報システム1は、失敗回数超過アナウンスをする(S118)。失敗回数超過アナウンスは、例えば、「恐れ入りますが、管理者までご連絡ください。」等である。そして、情報システム1は、携帯電話自動保有確認機能実行時の処理を終了する。
【0113】
以上述べたように、情報システム1によれば、設備購入システム54に、機器の納入、検収等が完了したことの入力がなされたことをトリガにして、設備購入システム54が、情報システム1に登録要求を通知するので、被管理機器を自動登録することできる。したがって、機器を管理する際に、登録漏れの可能性を低減できる。
【0114】
また、情報システム1は、NW管理サーバログ57から機器の存在状況を定期的に確認するので、物品保有者の機器確認作業という手間の増加を抑制した上で、機器の存在を確認できる。また、情報システム1は、機器の存在状況を定期的に確認するので、機器の紛失等を早期に発見できる可能性が高まる。さらに、情報システム1は、例えば、DHCPサーバ56のような既存の設備に設けられたログを解析するので、機器を管理するために新たにログを生成するように、被管理機器のプログラムを変更する必要がない。
【0115】
また、情報システム1は、NW管理サーバログ57から機器の存在状況を定期的に確認するため、図9に示したようにサーバごとに、ログファイルパス名、存在確認メッセージを識別する文字列、ロブ文章分割指定文字、MACアドレス位置、日時フォーマットを保持する。したがって、情報システム1は、ログのフォーマット変更、サーバの追加、変更等に柔軟に対応して、機器の存在状況を確認できる。
【0116】
また、情報システム1は、機器の存在を自動確認できない場合に、物品保有者あるいは、物品保有者の上位管理者に、電話あるいは電子メールで督促をするので、物品の確認を徹底させることができる。
【0117】
また、情報システム1は、携帯電話あるいはPHSの物品保有者に対して、電話による通話またはメールによる督促で、保有状態を確認するので、物品保有者の機器確認の定期的な実施を促進でき、機器の存在を確認できる。さらに、通話による確認では、自動応答アナウンスにしたがって、保有確認を促すので、物品保有者は、機器確認作業手順を正確に記憶していなくても、確認を実施できる。
【0118】
PC、携帯電話の確認いずれの場合でも、電話とメールとで、物品保有者が連絡手段の優先順位を指定でき、一方の連絡手段によって情報システム1が物品保有者と連絡がとれない場合には、他方の連絡手段で連絡をとる。したがって、例えば、物品保有者と可能な限り連絡をとりやすい連絡を優先し、連絡がとれない場合に他の連絡手段に切り替えて、連絡をとることができる。したがって、情報システム1によれば、連絡を完了するまでの時間が短縮され、物品の保有状況確認完了までの時間が短縮される。
【0119】
情報システム1は、期間を定めて、期間が経過すると、紛失の可能性があると自動判定するので、紛失の疑いのある状態を効果的に摘出できる。また、紛失の疑いがある場合に、機器の利用を自動的に停止するので、情報漏洩の可能性を低減できる。また、紛失の疑いがある場合に、物品保有者の上位管理者に電話またはメールで連絡するので、紛失の疑いのある場合の確認作業を促進できる。その場合に、例えば、携帯電話等の通信端末の紛失の疑いが摘出された場合に、遠隔操作によるコマンドで、迅速に通信端末をロックできる。
【0120】
また、情報システム1は、物品保有者または上位管理者から携帯電話等の通信端末の紛失の申告があった場合に、利用停止のため、物品保有者または上位管理者をガイドし、通信事業者のオペレータへの利用停止申告を支援する。したがって、物品保有者または上位管理者は、携帯電話等の通信端末の紛失時にも、迅速適切に通信事業者のサービスを停止できる。
【実施例2】
【0121】
図23から図28Bの図面を参照して本発明の実施例2に係る情報システム1を説明する。上記実施例1では、物品の確認日を記憶しておき、現在の日付であるシステム日付が物品の確認日から所定の期間経過した場合に、情報システム1は、物品保有者に物品の存在確認を促し、あるいは、物品の紛失とし、それぞれの処理を実行した。実施例2では、情報システム1は、起点日という概念を導入し、起点日を基準に物品の保有確認、紛失判定、携帯電話ロック等を実行する。実施例2の情報システム1の他の構成および作用は、実施例1の場合と同様である。そこで、同一の構成要素については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0122】
<システム日付による管理の課題>
システム日付にしたがって物品の保有確認を行う場合、機器一つ一つに平等な保有確認サイクルを適用できる。しかし、管理する機器台数が多くなると、機器の最終確認日が前回の確認日付に応じて機器ごとにずれることになる。したがって、それぞれの機器の保有確認サイクルがずれるため、情報システム1が管理する被管理機器全体の状況は、情報システム1の管理者、利用者等には把握しづらい。
【0123】
本実施例では、それぞれの機器の保有確認サイクルがずれることの対応として、基点日ベースで保有確認を行なう技術を提案する。基点日とは、一連の保有確認のサイクルを開始する基準の日であり、基点日ベースとは、その基点日を基に保有確認サイクルを適用、コントロールするものである。
【0124】
基点日を設けると、機器一つ一つに平等な保有確認サイクルの適用はできなくなる。例えば、起点日を毎月1日とし、起点日から1ヶ月で保有確認する場合、前回先月の1日に保有確認した被管理機器にとっては、先月1ヶ月+今月1ヶ月の2ヶ月の期間、保有確認されない可能性がある。一方、前回先月の末日に保有確認した被管理機器にとっては、長くても今月1ヶ月で保有確認されることになる。
【0125】
しかし、例えば月初めは一斉確認期間、月中以降は一斉警告期間と、すべての機器が同じ保有確認サイクルであるため、情報システム1の管理者、あるいは利用者は、状況をより把握しやすい。また、紛失疑いとするまでの期間や、利用停止までの期間が短縮される。
【0126】
図23は、実施例2に係る情報システム1の構成図である。図23では、情報システム1の機能として、(8)[機能6]起点日通知が追加されている点で、図3と相違する。以下、実施例1の場合と異なる機能について説明する。
(3A)携帯電話以外のネットワーク機器で、自動では機器の存在が確認できなかった場合の保有確認依頼の自動通知;
(3A−1)情報システム1は、機器保有確認を促す通知を物品管理者に自動送付する(図23の(3)[機能2]自動通知)。
(3A−1−1)システム日付で認識できるいずれかの日、例えば、毎月1日が基点日に設定されていると仮定する。
(3A−1−2)情報システム1は、機器情報データベース11を定期的に確認する。
(3A−1−3)機器情報データベース11に登録されている携帯電話以外の機器で確認
日が基点日より前で1ヶ月以内のものは、通知先相手を物品保有者とする。
(3A−1−4)機器情報データベース11に登録されている携帯電話以外の機器で確認日が基点日より前で1ヶ月以上経過しているものは、通知先相手を上司とする。
(3A−2)通知先相手が物品保有者の場合、通知手段を決定する。通知先相手が上司の場合、指定されている通知手段とする。
(3A−2−1)通知先相手が通知手段に「電話」を指定していてシステム日付の日が、例えば、毎月20日以前の場合は、通知手段に「電話」を選択する。
(3A−2−2)通知先相手が通知手段に「電話」を指定していてシステム日付の日が、例えば、毎月20日より後の場合は、通知手段に「メール」を選択する。
(3A−2−3)通知先相手が通知手段に「メール」を指定していてシステム日付の日が、例えば、毎月20日以前の場合は、通知手段に「メール」を選択する。
(3A−2−4)通知先相手が通知手段に「メール」を指定していてシステム日付の日が、例えば、毎月20日より後の場合は、通知手段に「電話」を選択する。
(4A)携帯電話の自動応答による機器の存在を確認;
(4A−1)情報システム1は、携帯電話機器に自動応答で保有確認を行なう(図23の(4)[機能3]自動応答確認)。
(4A−1−1)同様に、システム日付で認識できるいずれかの日、例えば、毎月1日が基点日に設定されていると仮定する。
(4A−1−2)機器情報データベース11を定期的に確認する。
(4A−1−3)機器情報データベース11に登録されている携帯電話機器で確認日が基点日より前で、かつ、システム日付の日が、例えば、毎月10日より前の場合、物品保有者に携帯電話の保持確認を行なう。
(4A−2)物品保有者への通知手段を決定する。
(4A−2−1)システム日付の日が例えば、毎月1日〜5日の場合、物品保有者が指定している通知手段を選択する。
(4A−2−2)システム日付の日が例えば、毎月6日〜10日の場合、物品保有者が指定している通知手段でない次の通知手段を選択する。
(5A)機器が携帯電話の場合の紛失の自動判定;
(5A−1)情報システム1は、携帯電話の紛失判定をする(図23の(5)[機能4]自動紛失判定)。
(5A−1−1)同様に、システム日付で認識できるいずれかの日、例えば、毎月1日が基点日に設定されていると仮定する。
(5A−1−2)機器情報データベース11を定期的に確認する。
(5A−1−3)機器情報データベース11に登録されている携帯電話機器で、確認日が基点日より前でシステム日付の日が、例えば、11日以後で、上司の通知手段が「メール」の場合、連絡先メールアドレスに「自動紛失判定通知」を送信する。通知手段が「電話」の場合、上司の連絡先電話番号に電話し、「紛失判定通話」を音声ガイダンスする。
(5A−1−4)状態に「紛失」を設定する。紛失日にシステム日付を設定する。
(6A)紛失した携帯電話の自動ロックと利用停止;
(6A−1)情報システム1は、機器情報データベース11の状況が「紛失」の携帯電話情報を検出した場合、当該携帯電話に対し自動ロックをかける(図23の(6)[機能5]利用停止])。
(6A−1−1)システム日付で認識できるいずれかの日、例えば、毎月1日が基点日に設定されていると仮定する。
(6A−1−2)情報システム1は、機器情報データベース11を定期的に確認する。
(6A−1−3)情報システム1は、機器情報データベース11に登録されている携帯電話機器で確認日が起点日以前のものについて、システム日付の日が21日以降になると、携帯電話のロックを行う。
(8A)起点日通知(図23の(8)[機能6]基点日通知)
(8A−1)情報システム1は、基点日となるシステム日付の日、例えば、毎月初日(1
日)に、起点日通知を実行する。
(8A−2)機器情報データベース11を確認する。
(8A−3)機器情報データベース11の状況が「利用中」の機器について、その物品保有者が指定している通知手段で、保有確認を依頼する通知を行う。
【0127】
<処理フロー>
図24は、起点日基準の自動通知実行時の処理を示すフローチャートである。なお、図24の処理は、起点日基準としたこと以外は、図16Aと同様であるので、図16Aと同様の処理ステップについては、図16Aと同一の符号を付している。
【0128】
この処理では、情報システム1は、機器情報表から、機器情報を取得する(S21)。S21の処理は、図17Aの場合と同様である。したがって、この処理は、機器情報表の該当機器の行数分だけ繰り返す。
【0129】
次に、情報システム1は、起点日を求める(S22A)。起点日は、機器情報データベース11の所定のテーブルに保持されている。そして、情報システム1は、S21で取得した機器情報の被管理機器の品目は、PCか否かを判定する(S22B)。被管理機器の品目がPCでない場合、情報システム1は、機器情報表の次のレコードを読み出す。また、被管理機器の品目がPCの場合、情報システム1は、自動実行判定期間が経過しているか否かを判定する(S22C)。実施例2で、自動実行判定期間は、起点日を基準に算出される。例えば、起点日から、10日間を自動実行判定期間とすればよい。ただし、例えば、毎月1日を起点日とし、例えば、毎月の所定日、例えば、10日までを自動実行判定期間としてもよい。
【0130】
自動実行判定期間が経過していない場合、情報システム1は、処理を終了する。一方、自動実行判定期間が経過している場合、情報システム1は、S23以下の処理を実行する。S23以下の処理は、図16Aと同様であるので、その説明を省略する。
【0131】
図25は、起点日基準の携帯電話に対する自動応答確認実行時の処理を示すフローチャートである。なお、図25の処理は、起点日基準としたこと以外は、図17Aと同様であるので、図17Aと同様の処理ステップについては、図17Aと同一の符号を付している。
【0132】
この処理では、情報システム1は、機器情報表から、機器情報を取得する(S31)。そして、情報システム1は、起点日を求める(S32A)。そして、情報システム1は、S31で取得した機器情報の被管理機器は、携帯電話か否かを判定する(S32B)。被管理機器の品目が携帯電話でない場合、情報システム1は、処理を終了する。また、被管理機器の品目が携帯電話の場合、情報システム1は、自動実行判定期間が経過しているか否かを判定する(S32C)。自動実行判定期間が経過していない場合、情報システム1は、処理を終了する。一方、自動実行判定期間が経過している場合、情報システム1は、S34以下の処理を実行する。S34以下の処理は、図17Aと同様であるので、その説明を省略する。
【0133】
図26は、起点日基準の携帯電話に対する自動紛失判定実行時の処理を示すフローチャートである。なお、図26の処理は、起点日基準としたこと以外は、図18Aと同様であるので、図18Aと同様の処理ステップについては、図18Aと同一の符号を付している。
【0134】
この処理では、情報システム1は、機器情報表から、機器情報を取得する(S51)。そして、情報システム1は、起点日を求める(S52A)。そして、情報システム1は、
S51で取得した機器情報の被管理機器は、携帯電話か否かを判定する(S52B)。被管理機器の品目が携帯電話でない場合、情報システム1は、機器情報表の次のレコードを読み出す。また、被管理機器の品目が携帯電話の場合、情報システム1は、紛失疑い確認期間が経過しているか否かを判定する(S52C)。
【0135】
実施例2で、紛失疑い確認期間は、起点日を基準に算出される。例えば、起点日から、自動実行判定期間経過後、10日間を紛失疑い確認期間とすればよい。ただし、例えば、毎月1日を起点日とし、例えば、毎月の所定日、例えば、10日から20日までを自動実行判定期間としてもよい。紛失疑い確認期間が経過していない場合、情報システム1は、処理を終了する。一方、紛失疑い確認期間が経過している場合、情報システム1は、S54以下の処理を実行する。S54以下の処理は、図18Aと同様であるので、その説明を省略する。
【0136】
図27は、起点日基準の携帯電話に対する自動紛失判定実行時の処理を示すフローチャートである。なお、図27の処理は、起点日基準としたこと以外は、図19Aと同様であるので、図19Aと同様の処理ステップについては、図19Aと同一の符号を付している。
【0137】
この処理では、情報システム1は、機器情報表から、機器情報を取得する(S71)。そして、情報システム1は、起点日を求める(S72A)。そして、情報システム1は、S71で取得した機器情報の被管理機器は、携帯電話か否かを判定する(S72B)。被管理機器の品目が携帯電話でない場合、情報システム1は、次の被管理機器に処理を進める。また、S71で読み出したすべての被管理機器を処理した場合には、情報システム1は、処理を終了する。
【0138】
また、被管理機器の品目が携帯電話の場合、情報システム1は、ロック要求確認期間が経過しているか否かを判定する(S72C)。実施例2で、ロック要求確認期間は、起点日を基準に算出される。例えば、起点日から、紛失疑い期間経過後、5日間をロック要求確認期間とすればよい。ただし、例えば、毎月1日を起点日とし、例えば、毎月の所定日、例えば、20日から25日までを自動実行判定期間としてもよい。ロック要求確認期間が経過していない場合、情報システム1は、処理を終了する。一方、ロック要求確認期間が経過している場合、情報システム1は、S73以下の処理を実行する。S73以下の処理は、図19Aと同様であるので、その説明を省略する。
【0139】
図28は、情報システム1が起点日に、物品保有者に保有確認を依頼する処理のフローチャートである。この処理では、情報システム1は、機器情報表から、機器情報を取得する(S121)。したがって、この処理も、図24から図27と同様に、機器情報表の該当機器の行数分だけ繰り返す。
【0140】
この処理では、情報システム1は、S121で機器情報を取得した機器が通知対象の機器か否かを判定する(S122)。通知対象の機器とは、機器情報で、状態が「利用中」の機器である。機器が通知対象でない場合、情報システム1は、次の機器に処理を進める。また、S121で機器情報を取得した機器をすべて処理した場合、情報システム1は、処理を終了する。
【0141】
機器が通知対象である場合、情報システム1は、機器情報表から当該携帯電話の社員番号を読み出し、通知先相手を特定する(S123)。そして、情報システム1は、通知先相手がまだ通知していない物品保有者か否かを判定する(S124)。なお、情報システム1は、メモリ上のテーブルに通知済み利用者社員番号を記憶している。
【0142】
通知先相手がすでに通知した物品保有者の場合、情報システム1は、被管理機器の品目が携帯電話でない場合、情報システム1は、次の被管理機器に処理を進める。
【0143】
次に、情報システム1は、当該社員番号を基に、利用者情報表に指定される通知手段を読み出す。そして、通知手段が電話の場合に、連絡先電話番号を読み出し、通知手段がメールの場合に、連絡先メールアドレスを読み出し、通知手段を決定する(S125)。
【0144】
そして、利用者情報表の通知手段が電話の場合に(S126で電話の場合)、情報システム1は、連絡先電話番号に電話する(S127)。そして、電話がつながると(S127でYESの場合)、情報システム1は、起点日通知であることをアナウンスする(S128)。アナウンスの内容は、例えば、以下の通りである。すなわち、「物品保有自動確認システムよりお知らせします。2009年2月の機器のセキュリティチェックをお願いします。」等である。
【0145】
次に、情報システム1は、通知済み利用者の利者社員番号をメモリ上のテーブルに保持する(S130)。そして、情報システム1は、情報システム1は、被管理機器の品目が携帯電話でない場合、情報システム1は、次の被管理機器に処理を進める。
【0146】
S128でつながらない場合には、電話による処理は、終了し、次回の処理起動時に、再度同様の処理が繰り返される。
【0147】
一方、利用者情報表の通知手段がメールの場合に(S126でメールの場合)、情報システム1は、連絡先メールアドレスに電子メールを送信する(S131)。電子メールの内容は、例えば、「物品保有自動確認システムよりお知らせします。2009年2月の機器のセキュリティチェックをお願いします。」等の内容を含む。
【0148】
以上述べたように、実施例2の情報システム1は、起点日を基準に、物品保有者に物品の保有確認を依頼し、保有確認期間経過の判定、自動応答確認の実行、紛失疑い期間経過の判定、ロック要求期間の経過等を判定する。したがって、情報システム1が管理する物品について、起点日から一律に定められる日を基準に、物品の保有確認の有無等を判定し、管理できる。情報システム1の管理者にとっては、管理すべき日が物品間で一律となるので、確認の有無の把握が容易となる。また、紛失の判断、ロック処理の実行についても、起点日から一律に実行でき、早期に物品の紛失に対応できる。
【0149】
なお、上述した実施例1や実施例2では、機器情報表の確認日付を定期的に読み出して保有確認期間をチェックし、保有確認期間が自動実行判定期間を経過している場合に、機器の確認処理を実行していた。しかし、携帯電話の保有確認や紛失時の処理等は以下のように変形してもよい。
【0150】
図29は、第一の変形例に係る情報システム101の情報処理の流れを示した図である。社内ネットワーク102にある情報である社内メール、社内広報、グループウェアといった社内情報103に対して、携帯電話104からアクセスできるようにする場合、インターネット105から社内情報103が直接参照できないようにするために、一般的に、インターネット105と社内ネットワーク102とを連携させるサーバとしてリバースプロキシサーバ106が用意される。そして、携帯電話104の利用者は、携帯電話104から社内情報103にアクセスしたい場合、自身のIDや暗証番号といった情報(以下、ログイン情報という)を携帯電話104に入力する。すると、携帯電話104からリバースプロキシサーバ106へログイン情報が機体識別情報と共に送られる。ここで、機体識別情報とは、携帯電話を特定するための情報であり、携帯電話に予め個別に割り振られている番号の情報である。リバースプロキシサーバ106は、携帯電話104から送られた
ログイン情報と機体識別番号に基づいて認証されたユーザからのアクセスを許可する。
【0151】
以上に述べたように、携帯電話104から社内情報103にアクセスする場合、本人確認を行なうための情報や携帯電話を特定するための情報がリバースプロキシサーバ106へ送られる。そこで、本変形例に係る情報システム101(物品保有自動確認システム)は、リバースプロキシサーバ106へ送られるログイン情報や機体識別情報を利用して物品の保有確認を行なう。すなわち、本変形例に係る情報システム101は、社内ネットワーク102内にあり、携帯電話104の情報や管理状況を機器情報データベース107に携帯電話管理情報として登録する。
【0152】
以下、情報システム101が実現する情報処理の流れを説明する。また、この情報処理において携帯電話104の画面に表示される画面の例を図30に示す。
【0153】
(101)携帯電話からのアクセスによるログの蓄積;
(101−1)携帯電話104の利用者は、リバースプロキシサーバ106にアクセスしたら表示される画面(図30(1))に従い、ログイン情報(すなわち、「ユーザID」と「確認番号(暗証番号)」)を入力する(図30(2))。そして、送信ボタンを押したら表示される携帯電話情報(機体識別情報)の送信の可否の画面(図30(3))で肯定ボタンを押す。これにより、ログイン情報と機体識別情報が携帯電話104からリバースプロキシサーバ106へ送信される。
(101−2)ログイン情報と機体識別情報を受け取ったリバースプロキシサーバ106は、これらの情報を情報システム101へ送る。
(101−3)情報システム101は、リバースプロキシサーバ106から受け取ったログイン情報と機体識別情報の組み合わせが正しいか否かの認証処理を、機器情報データベース107に格納されている機器情報に基づいて行なう。情報システム101は、ログイン情報と機体識別情報の組み合わせが正しければ、「物品保有確認」と「本人確認」が正常に行なわれたものとする。
(101−4)情報システム101は、「物品保有確認」と「本人確認」の確認結果を機器情報データベース107に格納する。すなわち、情報システム101は、ログイン情報と機体識別情報の組み合わせが正しければ、機器情報データベース107の機器状態の情報を「利用中」にする。また、情報システム101は、同一携帯電話からのアクセスにおいて、ログイン情報と機体識別情報の組み合わせが正しくない状態が続いた場合、機器情報データベース107の機器状態の情報を「紛失」に変更する。
(101−5)情報システム101は、「物品保有確認」と「本人確認」の確認結果をリバースプロキシサーバ106に送る。
(101−6)リバースプロキシサーバ106は、情報システム101から受け取った「物品保有確認」と「本人確認」の確認結果が正常であった場合、当該携帯電話104から社内情報103へのアクセスを許可する。アクセスが許可されると、携帯電話104の画面にはメニュー画面(図30(4))が表示される。ユーザは、携帯電話104のメニュー画面で例えばメールサービス等を選択することにより、社内情報103に格納されているメールを受信トレイの画面(図30(5))で確認することができる。なお、アクセスが許可されなかった場合、認証されなかった旨の画面が携帯電話104に表示される(図30(6))。
【0154】
(102)紛失した携帯電話の自動ロック;
情報システム1は、リバースプロキシサーバ106から受け取ったログイン情報と機体識別情報の組み合わせが正しくなかった場合、当該携帯電話104に対し自動ロックをかける。図31は、ログイン情報と機体識別情報の組み合わせが正しくなかった場合の情報処理の流れを示した図である。図31で符号102−1〜5に示す処理は上述した図29の符号101−1〜5に示す処理に相当するため、その説明を省略する。
(102−6)情報システム101は、ログイン情報と機体識別情報の組み合わせが正しくなかった場合、携帯電話の事業者に対して当該携帯電話104の遠隔ロック指示を行なう。これにより、紛失疑いのある当該携帯電話104が携帯電話の事業者によってロックされる。
【0155】
図32は、本変形例に係る情報システム101の構成図である。情報システム101は、図32に示すように、機器情報データベース107を備え、リバースプロキシサーバ106や社内情報103を構成するグループウェアサーバ、メールサーバ、社内広報サーバ等と連携して、物品保有自動確認システムとして機能する。メールサーバやHTTP等については実施例1で既に説明した通りである。リバースプロキシサーバ106は、携帯電話104から社内情報103を構成するグループウェアサーバ、メールサーバ、社内広報サーバ等へのアクセスを中継する。
【0156】
図33は、情報システム101で実行される物品保有確認の処理フロー図である。以下、情報システム101で実行される物品保有確認の処理について詳細に説明する。
【0157】
この処理では、情報システム101は、リバースプロキシサーバ106が携帯電話104からのアクセスがあった旨のシグナルを検知したら(S1101)、携帯電話104からログイン情報と機体識別情報が通知されるのを待つ(S1102)。情報システム101は、リバースプロキシサーバ106にアクセスしてきた携帯電話104から送られるログイン情報と機体識別情報を得たら、機器情報データベース107にアクセスして機体識別情報に一致する携帯電話を検索する(S1103)。
【0158】
情報システム101がこのときにアクセスする機器情報の携帯電話管理表のデータ構造を図34に示す。情報システム101がこのときにアクセスする携帯電話管理表は、上述した実施例1の説明において図6で示したものと同等のデータ構造を有しており、図34に示すように、財産管理番号、キャリア名、契約番号、および電話番号の各フィールドを有する。但し、図6と図34とを比較すると明らかなように、本変形例で情報システム101がアクセスする携帯電話管理表は、確認番号のフィールドが無く、代わりに機体識別情報と認証連続失敗回数のフィールドが設けられている。
【0159】
情報システム101は、機器情報データベース107の携帯電話管理表にアクセスして、リバースプロキシサーバ106から通知された機体識別情報に一致する携帯電話を検索し、機体識別情報に一致する携帯電話の情報の有無を判定する(S1104)。
【0160】
情報システム101は、リバースプロキシサーバ106から通知された機体識別情報に一致する携帯電話の情報が携帯電話管理表から索出されなかったら、認証されなかった旨をリバースプロキシサーバ106へ通知する(S1105)。この場合、携帯電話104の画面には認証されなかった旨の画面(図30(6))が表示され、携帯電話104から社内情報103へのアクセスが拒否される。情報システム101は、再びS1101の処理に戻る。
【0161】
情報システム101は、リバースプロキシサーバ106から通知された機体識別情報に一致する携帯電話の情報が携帯電話管理表から索出されたら、次に利用者検索を行なう(S1106)。すなわち、情報システム101は、機器情報データベース107にアクセスしてログイン情報に一致する利用者の情報を検索する。
【0162】
情報システム101がこのときにアクセスする機器情報の利用者情報表のデータ構造を図35に示す。情報システム101がこのときにアクセスする利用者情報表は、上述した実施例1の説明において図5で示したものと同等のデータ構造を有しており、図35に示
すように、社員番号、利用者名、通知手段、連絡先電話番号、及び連絡先メールアドレスの各フィールドを有する。但し、図5と図35とを比較すると明らかなように、本変形例で情報システム101がアクセスする利用者情報表は、ユーザID(携帯アクセス用)と確認番号のフィールドが設けられている。なお、ユーザIDは、携帯電話104で入力しやすい文字列であれば社員番号であってもよい。利用者情報表の各フィールドのうちのユーザIDが、携帯電話104でリバースプロキシサーバ106にアクセスした際に表示される画面(図30(1))で入力を求められるユーザIDに対応する。また、利用者情報表の各フィールドのうちの確認番号が、携帯電話104でリバースプロキシサーバ106にアクセスした際に表示される画面(図30(1))で入力を求められる暗証番号に対応する。
【0163】
情報システム101は、機器情報データベース107の利用者情報表にアクセスして、リバースプロキシサーバ106から通知されたログイン情報のユーザIDと暗証番号とが一致する利用者を検索し、ログイン情報に一致する利用者の有無を判定する(S1107)。
【0164】
情報システム101は、S1107の処理における判定結果が肯定判定だったら、利用者と携帯電話との組み合わせを検索する(S1108)。すなわち、情報システム101は、機器情報データベース107の利用者情報表にアクセスして、ユーザIDに対応する社員番号から、機器情報データベース107の機器情報表の利用者社員番号が利用者情報表の社員番号と一致する携帯電話の情報を検索する。
【0165】
情報システム101は、S1108の処理においてユーザIDに対応する携帯電話の情報がリバースプロキシサーバ106から通知された機体識別情報に対応する携帯電話の情報と一致すれば、アクセスしてきたユーザは自ら管理する携帯電話でアクセスを試みていると判断し、肯定判定を行なう(S1109)。一方、情報システム101は、S1108の処理においてユーザIDに対応する携帯電話の情報がリバースプロキシサーバ106から通知された機体識別情報に対応する携帯電話の情報と一致しなければ、アクセスしてきたユーザは自ら管理する携帯電話以外の携帯電話でアクセスを試みていると判断し、否定判定を行なう。
【0166】
情報システム101は、S1109の処理における判定結果が肯定判定だったら、機器情報データベース107の携帯電話管理表にアクセスして認証連続失敗回数をゼロにする(S1110)。そして、機器情報データベース107の機器情報表にアクセスして当該携帯電話の状態を「利用中」に変更する(S1111)。機器情報データベース107の機器情報表で「利用中」となっている機器は、物品確認が行なわれたものであることを意味する。
【0167】
情報システム101は、S1111の処理で当該携帯電話の状態を「利用中」に変更したら、本人確認結果が正常であった旨をリバースプロキシサーバ106へ通知する(S1112)。リバースプロキシサーバ106は、情報システム101から本人確認結果が正常であった旨を通知されたら、当該ユーザによる社内情報103へのアクセスを許可する。
【0168】
一方、情報システム101は、S1107あるいはS1109の処理における判定結果が否定判定だったら、機器情報データベース107の携帯電話管理表にアクセスして連続認証失敗回数を加算(+1)する(S1113)。そして、本人確認結果が異常であった旨をリバースプロキシサーバ106へ通知する(S1114)。リバースプロキシサーバ106は、情報システム101から本人確認結果が異常であった旨を通知されたら、当該ユーザによる社内情報103へのアクセスを拒否する。
【0169】
情報システム101は、S1114の処理を終えたら、紛失判定処理を行う(S1115)。すなわち、情報システム101は、S1114の処理を終えたら、機器情報データベース107の携帯電話管理表にアクセスして当該携帯電話104の認証連続失敗回数の情報を取得する。情報システム101は、取得した認証連続失敗回数が所定の閾値を超えていたら(連続してN回認証失敗等)、機器情報データベース107の機器情報表にアクセスして当該携帯電話の状態を「紛失」に変更する。そして、遠隔の自動ロック処理を行う(S1117)。遠隔の自動ロック処理の内容については既述した実施例1の処理S73〜S75の処理と同様である。これにより、当該携帯電話が利用不可能になる。所定の閾値は、例えば、3回とか5回といった通常の入力ミスで想定される回数とすることが望ましいが、本願はこのような回数に限定されるものではなく、如何なる回数を設定してもよい。
【0170】
情報システム101は、S1115の処理で認証連続失敗回数が所定の閾値を超えていなかったり、或いはS1105,S1112,S1117の処理を終えたら、再びS1101以降の処理を行う。
【0171】
本変形例では、情報システム101がこのように上記S1101〜S1117の処理を実行することにより、ユーザが社内情報103にアクセスしようとするたびに物品確認が行なわれる。よって、既述した実施例1や実施例2のように情報システム1が能動的に物品確認を行なう必要がなく、ユーザに物品確認のための認証操作と社内情報103へのアクセスのための認証操作という2つの同様な操作を課さなくて済み、ユーザの利便性が向上する。
【0172】
図36は、第二の変形例に係る情報システム201の情報処理の流れを示した図である。上述した第一の変形例に係る情報システム101では、情報システム101単体で物品保有確認を行なっていた。本変形例に係る情報システム201では、情報システム201がリバースプロキシサーバ206と協働して物品保有確認を行なう。
【0173】
以下、情報システム201がリバースプロキシサーバ106と協働して実現する情報処理の流れを説明する。
【0174】
(201)携帯電話からのアクセスによるログの蓄積;
(201−1)携帯電話104の利用者は、上述した変形例1のステップ101−1と同様、リバースプロキシサーバ206にアクセスしたら表示される画面(図30(1))に従い、ログイン情報と機体識別情報を携帯電話104からリバースプロキシサーバ206へ送信する。
(201−2)ログイン情報と機体識別情報を受け取ったリバースプロキシサーバ206は、ログイン情報を情報システム201へ送る。
(201−3)情報システム201は、リバースプロキシサーバ206から受け取ったログイン情報のユーザIDと確認番号との組み合わせが正しいか否かの処理を、機器情報データベース107に格納されている機器情報に基づいて行なう。情報システム201は、ログイン情報のユーザIDと確認番号との組み合わせが正しければ、「本人確認」が正常に行なわれたものとする。
(201−4)情報システム201は、「本人確認」の確認結果と、当該ユーザIDに該当する利用者が使用可能な携帯電話の機体識別情報をリバースプロキシサーバ206に送る。
(201−5)リバースプロキシサーバ206は、情報システム201から受け取った情報と携帯電話104から通知された機体識別番号とに基づく確認結果を、ユーザID・機体識別番号組み合わせ確認結果ログ208に格納する。このようにして生成されるユーザ
ID・機体識別番号組み合わせ確認結果ログ208の一例を図37に示す。ここで、リバースプロキシサーバ206は、情報システム201から受け取った「本人確認」の確認結果が正常であり且つ情報システム201から送られた機体識別番号の情報と携帯電話104から通知された機体識別番号とが一致していれば、組み合わせ確認結果が正常であると判定する。一方、リバースプロキシサーバ206は、情報システム201から受け取った「本人確認」の確認結果が正常であり且つ情報システム201から送られた機体識別番号の情報と携帯電話104から通知された機体識別番号とが不一致、或いは、情報システム201から受け取った「本人確認」の確認結果が異常であれば、組み合わせ確認結果が異常であると判定する。
(201−6)リバースプロキシサーバ206は、情報システム201から受け取った情報と携帯電話104から通知された機体識別番号とに基づく確認結果が正常であった場合、当該携帯電話104から社内情報103へのアクセスを許可する。
(201−7)情報システム201は、ユーザID・機体識別番号組み合わせ確認結果ログ208を定期的に参照する。
(201−8)情報システム201は、ユーザID・機体識別番号組み合わせ確認結果ログ208で確認結果が正常であった携帯電話については、機器情報データベース107の機器状態の情報を「利用中」にする。また、情報システム201は、ユーザID・機体識別番号組み合わせ確認結果ログ208で確認結果が連続して異常であった携帯電話については、機器情報データベース107の機器状態の情報を「紛失」に変更する。
(201−9)情報システム201は、機器情報データベース107の機器状態の情報が「紛失」に変更された携帯電話について、上述した変形例1の処理(102)と同様、携帯電話事業者に対して遠隔による自動ロックの指示処理を行う。
(201−10)情報システム201から携帯電話事業者に対して遠隔ロックの指示処理が行われると、当該紛失状態の携帯電話がロックされる。
【0175】
図38は、本変形例に係る情報システム201の構成図である。情報システム201は、図38に示すように、機器情報データベース107を備え、リバースプロキシサーバ106や社内情報103を構成するグループウェアサーバ、メールサーバ、社内広報サーバ等と連携して、物品保有自動確認システムとして機能する。メールサーバ等については実施例1で既に説明した通りである。本人確認についてはLDAP(Lightweight Directory Access Protocol)やRADIUS(Remote Authentication Dial In User Service)
、或いはDIAMETER等を用いる。リバースプロキシサーバ206は、携帯電話104から社内情報103を構成するグループウェアサーバ、メールサーバ、社内広報サーバ等へのアクセスを中継する。
【0176】
図39は、情報システム201で実行される第一の処理である本人確認の処理フロー図である。以下、情報システム201で実行される本人確認の処理について詳細に説明する。
【0177】
この処理では、情報システム201は、リバースプロキシサーバ206が携帯電話104からのアクセスがあった旨のシグナルを検知したら(S1201)、携帯電話104からログイン情報が通知されるのを待つ(S1202)。情報システム201は、リバースプロキシサーバ206にアクセスしてきた携帯電話104から送られるログイン情報を得たら、機器情報データベース107の利用者情報表にアクセスしてユーザIDに一致する確認番号を検索する(S1203)。情報システム201は、S1203の処理で索出した確認番号が、リバースプロキシサーバ206から通知されたログイン情報の暗証番号と一致するか否かを判定する(S1204)。
【0178】
情報システム201は、S1204の処理における判定結果が肯定判定だったら、利用者と携帯電話との組み合わせを検索する(S1205)。すなわち、情報システム201
は、機器情報データベース107の利用者情報表にアクセスして、ユーザIDに対応する社員番号から、機器情報データベース107の機器情報表の利用者社員番号が利用者情報表の社員番号と一致する携帯電話の情報を検索する。そして、情報システム101は、索出した携帯電話の情報を、本人確認が正常だった旨の判定結果と共にリバースプロキシサーバ206へ通知したのち、再びS1201以降の処理を繰り返す。リバースプロキシサーバ206では、情報システム201から送られた情報に基づいて認証処理が行われ、認証結果に応じて社内情報103へのユーザアクセスの許否の処理が行われる。
【0179】
一方、情報システム201は、S1204の処理における判定結果が否定判定だったら、本人確認が異常だった旨の判定結果をリバースプロキシサーバ206へ通知したのち、再びS1201以降の処理を繰り返す。リバースプロキシサーバ206では、情報システム201から送られた情報に基づいて認証処理が行われ、本人確認が異常だったユーザからの社内情報103へのアクセスが拒否される。
【0180】
図40は、情報システム201で実行される第二の処理である物品保有確認の処理フロー図である。以下、情報システム201で実行される物品保有確認の処理について詳細に説明する。
【0181】
この処理は、情報システム201によって定期的に実行される。本処理が実行される頻度は、例えば、各回の間隔が既述の自動実行判定期間となるようにする。情報システム201は、メモリ上に確保される処理対象携帯一覧の情報をクリアにする(S1301)。
【0182】
次に、情報システム201は、ユーザID・機体識別情報組み合わせ確認結果ログ208にアクセスしてログを取得する(S1302)。情報システム201は、所得した組み合わせ確認結果ログ208に記録されている各レコードの機体識別番号が、機器情報データベース107の携帯電話管理表で管理されている携帯電話の機体識別番号に一致するものを検索する(S1303)。情報システム201は、機体識別番号が一致するレコードがあれば(S1304)、当該機体識別番号が一致する携帯電話が、メモリ上に確保される処理対象携帯一覧に存在するか否かを判定する(S1305)。
【0183】
情報システム201は、レコードに記録されていた携帯電話の機体識別情報と一致する携帯電話が処理対象携帯一覧に存在していなかったら、当該携帯電話の情報を処理対象携帯一覧に追加する(S1306)。一方、情報システム201は、レコードに記録されていた携帯電話の機体識別情報と一致する携帯電話が処理対象携帯一覧に存在していれば、S1306の処理を飛ばして次の処理(S1307)を実行する。
【0184】
情報システム201は、ステップS1305またはステップS1306の処理を終えたら、次に、当該レコードの携帯電話について、ユーザID・機体識別情報組み合わせ確認結果ログ208に記録されている組み合わせ確認結果を確認する(S1307)。情報システム201は、当該レコードの携帯電話について、ユーザID・機体識別情報組み合わせ確認結果ログ208に記録されている組み合わせ確認結果が異常であったならば、機器情報データベース107の携帯電話管理表にアクセスして当該携帯電話の認証連続失敗回数を加算(+1)する(S1308)。一方、情報システム201は、当該レコードの携帯電話について、ユーザID・機体識別情報組み合わせ確認結果ログ208に記録されている組み合わせ確認結果が正常であったならば、機器情報データベース107の携帯電話管理表にアクセスして当該携帯電話の認証連続失敗回数をゼロにする(S1309)。また、機器情報データベース107の機器情報表にアクセスして機器の状態を「利用中」に変更する(S1310)。
【0185】
情報システム201は、ステップS1303〜ステップS1310の処理を、ユーザI
D・機体識別情報組み合わせ確認結果ログ208に記録されているレコードの数だけ繰り返す。この処理が終わると、機器情報データベース107の携帯電話管理表で管理されている携帯電話のうち、自動実行判定期間内に社内情報103へのアクセスが認証された携帯電話の物品の状態が「利用中」として取得される。
【0186】
次に、情報システム201は、物品の状態が「利用中」とならなかった携帯電話について、当該携帯電話が紛失中であるのか否かの判定処理を行う。すなわち、情報システム201は、ステップS1303〜ステップS1310の処理を、ユーザID・機体識別情報組み合わせ確認結果ログ208に記録されているレコードの数だけ繰り返したら、処理対象携帯一覧に載っている各携帯電話について、機器情報データベース107の携帯電話管理表を検索して連続認証失敗回数を取得する(S1311)。そして、情報システム201は、取得した連続認証失敗回数から、当該携帯電話が紛失しているか否かの判定を行なう(S1312)。
【0187】
すなわち、情報システム201は、取得した連続認証失敗回数が所定の閾値を超えていた場合(連続してN回認証失敗等)、機器情報データベース107の機器情報表にアクセスして当該携帯電話の状態を「紛失」に変更する(S1313)。そして、上述した変形例1の処理(ステップS1117)と同様、当該携帯電話について、遠隔の自動ロック処理を行う(S1314)。情報システム201は、上記ステップS1311〜S1314の処理を、処理対象携帯一覧のレコード数だけ繰り返す。なお、情報システム201は、取得した連続認証失敗回数が所定の閾値を超えていない場合、ステップS1313やステップS1314の処理を行わない。これは、連続認証失敗回数が所定の閾値以下であれば、ログインの際の単なる入力ミスの可能性があるため、紛失と断定できないためである。
【0188】
本変形例では、既述した実施例1や実施例2のように情報システム201が能動的に物品確認を行なっているが、その際、実施例1や実施例2のように、ユーザに物品確認のための認証操作と社内情報103へのアクセスのための認証操作という2つの同様な操作を課さなくて済み、ユーザの利便性が向上する。
【0189】
上記変形例1に係る情報システム101や変形例2に係る情報システム201であれば、全ての携帯電話に割り振られている機体識別情報を利用し、社内情報103にアクセスする際にこの機体識別情報を使って物品管理を行なっているため、ユーザに対し、物品確認に際して必要な操作を強いることなく物品の状態を把握できる。なお、上記変形例1や変形例2は、既述した実施例1や実施例2に適宜組み合わせることが可能である。
【0190】
《コンピュータが読み取り可能な記録媒体》
コンピュータその他の機械、装置(以下、コンピュータ等)に上記いずれかの機能を実現させるプログラムをコンピュータ等が読み取り可能な記録媒体に記録することができる。そして、コンピュータ等に、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、その機能を提供させることができる。
【0191】
ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体をいう。このような記録媒体のうちコンピュータ等から取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R/W、DVD、ブルーレイディスク、DAT、8mmテープ、フラッシュメモリなどのメモリカード等がある。また、コンピュータ等に固定された記録媒体としてハードディスクやROM(リードオンリーメモリ)等がある。
【符号の説明】
【0192】
1 情報システム
11 機器情報データベース
21 利用者端末
53 人事管理システム
54 設備購入システム
56 DHCPサーバ
57 NW管理サーバログ
58 構内交換機(IP−PBX)
101 201 情報システム
102 社内ネットワーク
103 社内情報
104 携帯電話
105 インターネット
106 206 リバースプロキシサーバ
107 機器情報データベース
208 ユーザID・機体識別番号組み合わせ確認結果ログ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被管理機器がネットワーク上の情報機器にアクセスしたときに生成されるログ情報から前記被管理機器が前記情報機器にアクセスした日付情報を取得する日付情報取得手段と、
前記取得された日付情報を前記被管理機器の保有が確認された確認日付として記憶する確認日付記憶手段と、
前記日付情報取得手段と前記確認日付記憶手段とを定期的に実行する制御手段と、を備える情報システム。
【請求項2】
被管理機器の保有が確認された確認日付を記憶する確認日付記憶手段と、
前記被管理装置について、前記確認日付記憶手段に記憶された確認日付から現在までの経過期間が所定の自動実行判定期間を超えた場合に、前記被管理装置の保有者に対して、前記保有者が前記被管理装置を保有していることを示す確認情報の入力を促す手段と、
前記保有者からの確認情報の入力を受け付ける手段と、を備える情報システム。
【請求項3】
被管理装置について、所定の起点日から現在までの経過期間が所定の自動実行判定期間を超えた場合に、前記被管理装置の保有者に対して、前記保有者が前記被管理装置を保有していることを示す確認情報の入力を促す手段と、
前記保有者からの確認情報の入力を受け付ける手段と、を備える情報システム。
【請求項4】
前記被管理装置について、前記確認日付記憶手段に記憶された確認日付から現在までの経過期間が所定の自動実行判定期間を超えた場合に、前記被管理装置の保有者に対して、前記保有者が前記被管理装置を保有していることを示す確認情報の入力を促す手段と、
前記保有者からの確認情報の入力を受け付ける手段と、をさらに備える請求項1に記載の情報システム。
【請求項5】
前記確認日付記憶手段に記憶された確認日付から現在までの経過期間が所定の紛失疑い期間を超えた場合に、前記被管理機器の保有者の管理者に対して、前記経過期間が紛失疑い期間を超えたことを通知する手段をさらに備える請求項1、2または4に記載の情報システム。
【請求項6】
前記被管理機器が通信事業者の提供するネットワーク上の通信サービスによって情報を授受する端末装置である場合で、かつ、前記確認日付記憶手段に記憶された確認日付から現在までの経過期間が所定のロック判定期間を超えた場合に、前記通信事業者のネットワークを介して前記被管理機器に対して、機能を停止するロック状態となるに指示するコマンド情報を送信する手段をさらに備える請求項1、2、4、または5に記載の情報システム。
【請求項7】
前記被管理機器が通信事業者の提供するネットワーク上の通信サービスによって情報を授受する端末装置である場合に、前記被管理装置の保有者からの通信サービス停止要求を電話にて受け付ける手段と、
前記通信サービス停止要求を電話にて受け付けたときに、前記保有者からの通話を前記通信事業者の受付窓口に接続するとともに、前記保有者に対して前記通信サービス停止要求を連絡するための情報を提供するサービス停止支援手段と、をさらに備える請求項1から5のいずれか1項に記載の情報システム。
【請求項8】
前記保有者が前記通信事業者の受付窓口に前記通信サービス停止要求を連絡するときの通話を録音し、データファイルに格納する手段と、
前記通話を前記データファイルに格納したことを前記保有者の管理者に対して通知する手段と、をさらに備える請求項7に記載の情報システム。
【請求項9】
前記入力を受け付ける手段は、前記保有者からの電話の着信を受け付け、前記被管理装置を特定する確認情報の入力を前記着信後の電話回線から取得する請求項2から8のいずれか1項に記載の情報システム。
【請求項10】
前記起点日から現在までの経過期間が所定の紛失疑い期間を超えた場合に、前記被管理機器の保有者の管理者に対して、前記経過期間が紛失疑い期間を超えたことを通知する手段をさらに備える請求項3に記載の情報システム。
【請求項11】
前記被管理機器が通信事業者の提供するネットワーク上の通信サービスによって情報を授受する端末装置である場合で、かつ、前記起点日から現在までの経過期間が所定のロック判定期間を超えた場合に、前記前記通信事業者のネットワークを介して前記被管理機器に対して、機能を停止するロック状態となるに指示するコマンド情報を送信する手段をさらに備える請求項3または10に記載の情報システム。
【請求項12】
コンピュータに、被管理機器がネットワーク上の情報機器にアクセスしたときに生成されるログ情報から前記被管理機器が前記情報機器にアクセスした日付情報を取得する日付情報取得ステップと、
前記取得された日付情報を前記被管理機器の保有が確認された確認日付として記憶する確認日付記憶ステップと、を実行させるためのプログラム。
【請求項13】
コンピュータが、被管理機器の保有が確認された確認日付を記憶するステップと、
前記被管理装置について、前記確認日付記憶手段に記憶された確認日付から現在までの経過期間が所定の自動実行判定期間を超えた場合に、前記被管理装置の保有者に対して、前記保有者が前記被管理装置を保有していることを示す確認情報の入力を促すステップと、
前記保有者からの確認情報の入力を受け付けるステップと、を実行させるためのプログラム。
【請求項14】
被管理装置について、所定の起点日から現在までの経過期間が所定の自動実行判定期間を超えた場合に、前記被管理装置の保有者に対して、前記保有者が前記被管理装置を保有していることを示す確認情報の入力を促すステップと、
前記保有者からの確認情報の入力を受け付けるステップと、を実行させるためのプログラム。
【請求項15】
管理中の携帯電話の状態に関する情報を識別情報と対応付けて格納したデータベースと、
ネットワーク上の情報機器にアクセスする携帯電話から通知された該携帯電話に固有の識別情報を取得したら、該携帯電話の前記データベース上の状態に関する情報を更新する更新手段と、を備える、
情報システム。
【請求項16】
携帯電話から前記情報機器へのアクセスの認証を、該携帯電話の利用者に付与された認証情報と該携帯電話の識別情報とに基づいて行なう認証手段を更に備え、
前記更新手段は、前記認証手段が前記情報機器へのアクセスを拒否した携帯電話から通知された該携帯電話に固有の識別情報を取得したら、該携帯電話の前記データベース上の状態に関する情報を、該携帯電話が紛失中である旨の情報に更新する、
請求項15に記載の情報システム。
【請求項17】
前記更新手段は、前記認証手段が前記情報機器へのアクセスを許可した携帯電話から通
知された該携帯電話に固有の識別情報を取得したら、該携帯電話の前記データベース上の状態に関する情報を、該携帯電話が利用中である旨の情報に更新する、
請求項16に記載の情報システム。
【請求項18】
前記認証手段が前記情報機器へのアクセスを拒否した携帯電話に対し、該携帯電話の通信サービスを提供する通信事業者のネットワークを介して、該携帯電話の機能の停止を指示するコマンドを送信する送信手段を更に備える、
請求項16または17に記載の情報システム。
【請求項19】
前記送信手段は、前記データベースを定期的に検索し、該データベース上で状態が紛失中となっている携帯電話に対し、該携帯電話の通信サービスを提供する通信事業者のネットワークを介して、該携帯電話の機能の停止を指示するコマンドを送信する、
請求項18に記載の情報システム。
【請求項20】
管理中の携帯電話の状態に関する情報を識別情報と対応付けて格納したデータベースと繋がるコンピュータに、
ネットワーク上の情報機器にアクセスする携帯電話から通知された該携帯電話に固有の識別情報を取得したら、該携帯電話の前記データベース上の状態に関する情報を更新する更新処理を実行させる、
プログラム。
【請求項1】
被管理機器がネットワーク上の情報機器にアクセスしたときに生成されるログ情報から前記被管理機器が前記情報機器にアクセスした日付情報を取得する日付情報取得手段と、
前記取得された日付情報を前記被管理機器の保有が確認された確認日付として記憶する確認日付記憶手段と、
前記日付情報取得手段と前記確認日付記憶手段とを定期的に実行する制御手段と、を備える情報システム。
【請求項2】
被管理機器の保有が確認された確認日付を記憶する確認日付記憶手段と、
前記被管理装置について、前記確認日付記憶手段に記憶された確認日付から現在までの経過期間が所定の自動実行判定期間を超えた場合に、前記被管理装置の保有者に対して、前記保有者が前記被管理装置を保有していることを示す確認情報の入力を促す手段と、
前記保有者からの確認情報の入力を受け付ける手段と、を備える情報システム。
【請求項3】
被管理装置について、所定の起点日から現在までの経過期間が所定の自動実行判定期間を超えた場合に、前記被管理装置の保有者に対して、前記保有者が前記被管理装置を保有していることを示す確認情報の入力を促す手段と、
前記保有者からの確認情報の入力を受け付ける手段と、を備える情報システム。
【請求項4】
前記被管理装置について、前記確認日付記憶手段に記憶された確認日付から現在までの経過期間が所定の自動実行判定期間を超えた場合に、前記被管理装置の保有者に対して、前記保有者が前記被管理装置を保有していることを示す確認情報の入力を促す手段と、
前記保有者からの確認情報の入力を受け付ける手段と、をさらに備える請求項1に記載の情報システム。
【請求項5】
前記確認日付記憶手段に記憶された確認日付から現在までの経過期間が所定の紛失疑い期間を超えた場合に、前記被管理機器の保有者の管理者に対して、前記経過期間が紛失疑い期間を超えたことを通知する手段をさらに備える請求項1、2または4に記載の情報システム。
【請求項6】
前記被管理機器が通信事業者の提供するネットワーク上の通信サービスによって情報を授受する端末装置である場合で、かつ、前記確認日付記憶手段に記憶された確認日付から現在までの経過期間が所定のロック判定期間を超えた場合に、前記通信事業者のネットワークを介して前記被管理機器に対して、機能を停止するロック状態となるに指示するコマンド情報を送信する手段をさらに備える請求項1、2、4、または5に記載の情報システム。
【請求項7】
前記被管理機器が通信事業者の提供するネットワーク上の通信サービスによって情報を授受する端末装置である場合に、前記被管理装置の保有者からの通信サービス停止要求を電話にて受け付ける手段と、
前記通信サービス停止要求を電話にて受け付けたときに、前記保有者からの通話を前記通信事業者の受付窓口に接続するとともに、前記保有者に対して前記通信サービス停止要求を連絡するための情報を提供するサービス停止支援手段と、をさらに備える請求項1から5のいずれか1項に記載の情報システム。
【請求項8】
前記保有者が前記通信事業者の受付窓口に前記通信サービス停止要求を連絡するときの通話を録音し、データファイルに格納する手段と、
前記通話を前記データファイルに格納したことを前記保有者の管理者に対して通知する手段と、をさらに備える請求項7に記載の情報システム。
【請求項9】
前記入力を受け付ける手段は、前記保有者からの電話の着信を受け付け、前記被管理装置を特定する確認情報の入力を前記着信後の電話回線から取得する請求項2から8のいずれか1項に記載の情報システム。
【請求項10】
前記起点日から現在までの経過期間が所定の紛失疑い期間を超えた場合に、前記被管理機器の保有者の管理者に対して、前記経過期間が紛失疑い期間を超えたことを通知する手段をさらに備える請求項3に記載の情報システム。
【請求項11】
前記被管理機器が通信事業者の提供するネットワーク上の通信サービスによって情報を授受する端末装置である場合で、かつ、前記起点日から現在までの経過期間が所定のロック判定期間を超えた場合に、前記前記通信事業者のネットワークを介して前記被管理機器に対して、機能を停止するロック状態となるに指示するコマンド情報を送信する手段をさらに備える請求項3または10に記載の情報システム。
【請求項12】
コンピュータに、被管理機器がネットワーク上の情報機器にアクセスしたときに生成されるログ情報から前記被管理機器が前記情報機器にアクセスした日付情報を取得する日付情報取得ステップと、
前記取得された日付情報を前記被管理機器の保有が確認された確認日付として記憶する確認日付記憶ステップと、を実行させるためのプログラム。
【請求項13】
コンピュータが、被管理機器の保有が確認された確認日付を記憶するステップと、
前記被管理装置について、前記確認日付記憶手段に記憶された確認日付から現在までの経過期間が所定の自動実行判定期間を超えた場合に、前記被管理装置の保有者に対して、前記保有者が前記被管理装置を保有していることを示す確認情報の入力を促すステップと、
前記保有者からの確認情報の入力を受け付けるステップと、を実行させるためのプログラム。
【請求項14】
被管理装置について、所定の起点日から現在までの経過期間が所定の自動実行判定期間を超えた場合に、前記被管理装置の保有者に対して、前記保有者が前記被管理装置を保有していることを示す確認情報の入力を促すステップと、
前記保有者からの確認情報の入力を受け付けるステップと、を実行させるためのプログラム。
【請求項15】
管理中の携帯電話の状態に関する情報を識別情報と対応付けて格納したデータベースと、
ネットワーク上の情報機器にアクセスする携帯電話から通知された該携帯電話に固有の識別情報を取得したら、該携帯電話の前記データベース上の状態に関する情報を更新する更新手段と、を備える、
情報システム。
【請求項16】
携帯電話から前記情報機器へのアクセスの認証を、該携帯電話の利用者に付与された認証情報と該携帯電話の識別情報とに基づいて行なう認証手段を更に備え、
前記更新手段は、前記認証手段が前記情報機器へのアクセスを拒否した携帯電話から通知された該携帯電話に固有の識別情報を取得したら、該携帯電話の前記データベース上の状態に関する情報を、該携帯電話が紛失中である旨の情報に更新する、
請求項15に記載の情報システム。
【請求項17】
前記更新手段は、前記認証手段が前記情報機器へのアクセスを許可した携帯電話から通
知された該携帯電話に固有の識別情報を取得したら、該携帯電話の前記データベース上の状態に関する情報を、該携帯電話が利用中である旨の情報に更新する、
請求項16に記載の情報システム。
【請求項18】
前記認証手段が前記情報機器へのアクセスを拒否した携帯電話に対し、該携帯電話の通信サービスを提供する通信事業者のネットワークを介して、該携帯電話の機能の停止を指示するコマンドを送信する送信手段を更に備える、
請求項16または17に記載の情報システム。
【請求項19】
前記送信手段は、前記データベースを定期的に検索し、該データベース上で状態が紛失中となっている携帯電話に対し、該携帯電話の通信サービスを提供する通信事業者のネットワークを介して、該携帯電話の機能の停止を指示するコマンドを送信する、
請求項18に記載の情報システム。
【請求項20】
管理中の携帯電話の状態に関する情報を識別情報と対応付けて格納したデータベースと繋がるコンピュータに、
ネットワーク上の情報機器にアクセスする携帯電話から通知された該携帯電話に固有の識別情報を取得したら、該携帯電話の前記データベース上の状態に関する情報を更新する更新処理を実行させる、
プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図16A】
【図16B】
【図17A】
【図17B】
【図18A】
【図18B】
【図19A】
【図19B】
【図20A】
【図20B】
【図21A】
【図21B】
【図22A】
【図22B】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図16A】
【図16B】
【図17A】
【図17B】
【図18A】
【図18B】
【図19A】
【図19B】
【図20A】
【図20B】
【図21A】
【図21B】
【図22A】
【図22B】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【公開番号】特開2011−54151(P2011−54151A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−81723(P2010−81723)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(591128763)株式会社富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ (57)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(591128763)株式会社富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ (57)
【Fターム(参考)】
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