説明

情報信号再生装置、情報信号記録装置、情報信号記録再生装置、情報信号通信装置、再生専用の情報信号記録媒体

【課題】 情報信号記録媒体とバッファメモリとの間でn個の情報信号の転送レートの差を吸収する。
【解決手段】 情報信号記録媒体13に対する一つのピックアップヘッド14によるn個の情報信号への転送レートと、バッファメモリ19内のn個の情報信号の転送レートとの差を吸収する際に、一つのピックアップヘッドによるによるn個の情報信号への転送レート…Rp、n個の情報信号の各転送レートの総和…ΣRn、n個の情報信号の各容量の総和…ΣYn、ヘッドが情報信号記録媒体上での現在の領域から次の領域に移動に要する各シーク時間の総和…ΣSn とし、ΣYn≧Rp×ΣRn×ΣSn/(Rp−ΣRn)の関係式を満たすようにし、情報信号記録媒体とバッファメモリとの間で一つのピックアップヘッドにn個の情報信号を時分割で転送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の映画等の映像情報や複数の音楽等の音声情報などによるn個(但し、nは2以上の整数)の情報信号を、n個のバッファメモリを介して一つのピックアップ(又はヘッド)により時分割で光又は磁気などの情報信号記録媒体に記録及び/又は再生する情報信号記録及び/又は再生装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、情報信号記録媒体として光ディスクを適用する光ディスク装置(例えばDVDプレーヤ)などでは、映画等の映像情報や音楽等の音声情報などの情報信号を圧縮して光ピックアップにより光ディスクに記録し、再生時に光ディスクから光ピックアップにより読み出した圧縮情報信号を伸長している。また、この種の圧縮伸長技術を適用した装置では、例えば、4Mビット程度のバッファメモリを装置の内部に持っていて、光ディスクから読み出した10.08Mbpsの転送レートの信号を、この10.08Mbpsより低い可変転送レートの信号の転送レートに変換する際に転送レートの差をバッファメモリで吸収している。
【0003】
更に、特開平10−92158号公報には、複数のストーリーやシーンのデータを記録媒体に記録する場合に、再生時の光ピックアップの物理的な移動距離が少なくて済み、再生機のとぎれや乱れが生じるのを抑圧できるようにする技術的思想が開示されている。ここでは、光学式ディスクに、例えば同時進行する同一イベントを複数のアングルから撮影したマルチアングルシーンを記録することも考えられており、このマルチアングルシーン等の機能を実現するために光学式ディスク上の光ピックアップの位置を移動する間のデータを再生出来ない時間をバッファメモリで吸収している。この際、光学式ディスクから数種類のアングル中に希望した1つのアングルを選択した際に、光学式ディスクに間欠的に記録してある1つのアングルの信号を、光ピックアップをジャンプさせながら選択的に再生し、この間の信号の連続性をバッファメモリにて吸収するに必要な、光ピックアップのシーク時間と、バッファメモリ容量との関係が開示されている。
【0004】
また、本出願人は、特開平6−139696号公報に、バッファメモリにて転送レートの差を吸収し、1つのディスクから2つ以上の信号を記録再生する提案を行っている。即ち、特開平6−139696号公報に開示された記録再生装置では、記録再生対象の記録信号の情報量を圧縮して発生させた第1の転送レートを有するデジタルデータを、予め定められた変調方式に従って変調されているとともに前記した第1の転送レートよりも高い第2の転送レートを有する記録再生用のデジタルデータに変換して記録媒体に書込む記録動作と、記録媒体に記録されている記録再生用のデジタルデータを、第1の転送レートを有するデジタルデータに復元した後に再生信号に変換して出力する再生動作とを、記録媒体に記録するための情報信号と、記録媒体から再生された情報信号とが同時信号となるように時分割的に行うものである。
【特許文献1】特開平10−92158号公報
【特許文献2】特開平6−139696号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記特開平6−139696号公報に開示された記録再生装置では、一つのデジタルオーディオ信号の圧縮比率が1/5の場合に適用して、遊び時間が無い状態で記録再生動作を良好に行うことができるように構成されているが、近年、光ディスクなどの情報信号記録媒体の高密度、大容量化、デジタル化に伴い2つ以上の情報信号を情報信号記録媒体の異なる領域に記録して、情報信号記録媒体上で一つの光ピックアップヘッドにより2つ以上(ここではn個)の情報信号を時分割で交互に記録再生することが要求されており、本発明は上記の要求を満たすために従来の技術に対して改良を図ったものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、第1の発明は、n個(但し、nは2以上の整数)の情報信号をn個の領域にそれぞれ予め記録した再生専用の情報信号記録媒体を回転させる手段と、
前記n個の情報信号を一時的に記憶し、且つ、一時的に記憶した前記n個の情報信号をそれぞれの転送レートで出力するバッファメモリと、
前記情報信号記録媒体の径方向に移動自在に設けられ、且つ、前記情報信号記録媒体から前記n個の情報信号を時分割で再生して、該n個の情報信号を前記バッファメモリからの出力時よりも速い一定の転送レートで前記バッファメモリに時分割で転送する一つのヘッドとを少なくとも備え、
前記ヘッドによる前記n個の情報信号への転送レートと、前記バッファメモリから出力する前記n個の情報信号の各転送レートとの差を該バッファメモリで吸収するように構成した情報信号再生装置であって、
前記ヘッドによる前記n個の情報信号への転送レート…Rp、
前記n個の情報信号の各転送レートの総和…ΣRn、
前記n個の情報信号の各容量の総和…ΣYn、
前記ヘッドが前記情報信号記録媒体上での現在の領域から次の領域に移動に要する各シーク時間の総和…ΣSn
とし、
ΣYn≧Rp×ΣRn×ΣSn/(Rp−ΣRn)の関係式を満たして前記情報信号記録媒体から前記n個の情報信号を時分割で再生することを特徴とする情報信号再生装置である。
【0007】
また、第2の発明は、それぞれの転送レートで入力したn個(但し、nは2以上の整数)の情報信号を一時的に記憶するバッファメモリと、
前記n個の情報信号をそれぞれ記録するn個の領域を形成した情報信号記録媒体を回転させる手段と、
前記情報信号記録媒体の径方向に移動自在に設けられ、且つ、前記バッファメモリから読み出した前記n個の情報信号をそれぞれの転送レートより速い一定の転送レートで前記情報信号記録媒体上の前記n個の領域に時分割で記録する一つのヘッドとを少なくとも備え、
前記ヘッドによる前記n個の情報信号への転送レートと、前記バッファメモリに入力した前記n個の情報信号の各転送レートとの差を該バッファメモリで吸収するように構成した情報信号記録装置であって、
前記ヘッドによる前記n個の情報信号への転送レート…Rp、
前記n個の情報信号の各転送レートの総和…ΣRn、
前記n個の情報信号の各容量の総和…ΣYn、
前記ヘッドが前記情報信号記録媒体上での現在の領域から次の領域に移動に要する各シーク時間の総和…ΣSn
とし、
ΣYn≧Rp×ΣRn×ΣSn/(Rp−ΣRn)の関係式を満たして前記バッファメモリから前記n個の情報信号を前記情報信号記録媒体に時分割で記録することを特徴とする情報信号記録装置である。
【0008】
また、第3の発明は、n個(但し、nは2以上の整数)の情報信号のうち少なくとも一つを記録し、残りを再生するためにn個の領域を形成した記録再生用の情報信号記録媒体を回転させる手段と、
前記nの情報信号を一時的に記憶し、且つ、前記情報信号記録媒体への記録用の情報信号と再生用の情報信号とをそれぞれの転送レートで入出するバッファメモリと、
前記情報信号記録媒体の径方向に移動自在に設けられ、且つ、前記バッファメモリに入力した情報信号をこの信号の転送レートより速い一定の転送レートで前記情報信号記録媒体に記録する動作と、前記情報信号記録媒体から再生した情報信号をこの信号の転送レートより速い一定の転送レートで前記バッファメモリに転送する動作とを時分割して行う一つのヘッドとを少なくとも備え、
前記ヘッドによる前記n個の情報信号への転送レートと、前記バッファメモリに入出力する前記n個の情報信号の転送レートとの差を該バッファメモリで吸収するように構成した情報信号記録再生装置であって、
前記ヘッドによる前記n個の情報信号への転送レート…Rp、
前記n個の情報信号の各転送レートの総和…ΣRn、
前記n個の情報信号の各容量の総和…ΣYn、
前記ヘッドが前記情報信号記録媒体上での現在の領域から次の領域に移動に要する各シーク時間の総和…ΣSn
とし、
ΣYn≧Rp×ΣRn×ΣSn/(Rp−ΣRn)の関係式を満たして前記情報信号記録媒体に前記n個の情報信号を記録再生することを特徴とする情報信号記録再生装置である。
【0009】
また、第4の発明は、n個(但し、nは2以上の整数)の情報信号をn個の領域にそれぞれ予め記録した再生専用の情報信号記録媒体を回転させる手段と、
前記n個の情報信号を一時的に記憶し、且つ、一時的に記憶した前記n個の情報信号をそれぞれの転送レートで出力するバッファメモリと、
前記情報信号記録媒体の径方向に移動自在に設けられ、且つ、前記情報信号記録媒体から前記n個の情報信号を時分割で再生して、該n個の情報信号を前記バッファメモリからの出力時よりも速い一定の転送レートで前記バッファメモリに時分割で転送する一つのヘッドとを少なくとも備え、
前記ヘッドによる前記n個の情報信号への転送レートと、前記バッファメモリから出力する前記n個の情報信号の各転送レートとの差を該バッファメモリで吸収するように構成した情報信号再生装置であって、
前記ヘッドによる前記n個の情報信号への転送レート…Rp、
前記n個の情報信号の各転送レートの総和…ΣRn、
前記n個の情報信号の各容量の総和…ΣYn、
前記ヘッドが前記情報信号記録媒体上での現在の領域から次の領域に移動に要する許容シーク時間…Sとし、
ΣYn≧Rp×ΣRn×n×S/(Rp−ΣRn)の関係式を満たして前記情報信号記録媒体から前記n個の情報信号を時分割で再生することを特徴とする情報信号再生装置である。
【0010】
また、第5の発明は、それぞれの転送レートで入力したn個(但し、nは2以上の整数)の情報信号を一時的に記憶するバッファメモリと、
前記n個の情報信号をそれぞれ記録するn個の領域を形成した情報信号記録媒体を回転させる手段と、
前記情報信号記録媒体の径方向に移動自在に設けられ、且つ、前記バッファメモリから読み出した前記n個の情報信号をそれぞれの転送レートより速い一定の転送レートで前記情報信号記録媒体上の前記n個の領域に時分割で記録する一つのヘッドとを少なくとも備え、
前記ヘッドによる前記n個の情報信号への転送レートと、前記バッファメモリに入力した前記n個の情報信号の各転送レートとの差を該バッファメモリで吸収するように構成した情報信号記録装置であって、
前記ヘッドによる前記n個の情報信号への転送レート…Rp、
前記n個の情報信号の各転送レートの総和…ΣRn、
前記n個の情報信号の各容量の総和…ΣYn、
前記ヘッドが前記情報信号記録媒体上での現在の領域から次の領域に移動に要す
る許容シーク時間…S
とし、
ΣYn≧Rp×ΣRn×n×S/(Rp−ΣRn)の関係式を満たして前記バッファメモリから前記n個の情報信号を前記情報信号記録媒体に時分割で記録することを特徴とする情報信号記録装置である。
【0011】
また、第6の発明は、n個(但し、nは2以上の整数)の情報信号のうち少なくとも一つを記録し、残りを再生するためにn個の領域を形成した記録再生用の情報信号記録媒体を回転させる手段と、
前記nの情報信号を一時的に記憶し、且つ、前記情報信号記録媒体への記録用の情報信号と再生用の情報信号とをそれぞれの転送レートで入出するバッファメモリと、
前記情報信号記録媒体の径方向に移動自在に設けられ、且つ、前記バッファメモリに入力した情報信号をこの信号の転送レートより速い一定の転送レートで前記情報信号記録媒体に記録する動作と、前記情報信号記録媒体から再生した情報信号をこの信号の転送レートより速い一定の転送レートで前記バッファメモリに転送する動作とを時分割して行う一つのヘッドとを少なくとも備え、
前記ヘッドによる前記n個の情報信号への転送レートと、前記バッファメモリに入出力する前記n個の情報信号の転送レートとの差を該バッファメモリで吸収するように構成した情報信号記録再生装置であって、
前記ヘッドによる前記n個の情報信号への転送レート…Rp、
前記n個の情報信号の各転送レートの総和…ΣRn、
前記n個の情報信号の各容量の総和…ΣYn、
前記ヘッドが前記情報信号記録媒体上での現在の領域から次の領域に移動に要する許容シーク時間…Sn
とし、
ΣYn≧Rp×ΣRn×n×S/(Rp−ΣRn)の関係式を満たして前記情報信号記録媒体に前記n個の情報信号を記録再生することを特徴とする情報信号記録再生装置である。
【0012】
また、第7の発明は、n個(但し、nは2以上の整数)の情報信号をn個の領域にそれぞれ予め記録した再生専用の情報信号記録媒体を回転させる手段と、
前記n個の情報信号を一時的に記憶し、且つ、一時的に記憶した前記n個の情報信号をそれぞれの転送レートで出力するバッファメモリと、
前記情報信号記録媒体の径方向に移動自在に設けられ、且つ、前記情報信号記録媒体から前記n個の情報信号を時分割で再生して、該n個の情報信号を前記バッファメモリからの出力時よりも速い一定の転送レートで前記バッファメモリに時分割で転送する一つのヘッドとを少なくとも備え、
前記ヘッドによる前記n個の情報信号への転送レートと、前記バッファメモリから出力する前記n個の情報信号の各転送レートとの差を該バッファメモリで吸収するように構成した情報信号再生装置であって、
前記ヘッドによる前記n個の情報信号への転送レート…Rp、
前記n個の情報信号の各転送レートの総和…ΣRn、
前記バッファメモリの容量…Ym、
前記ヘッドが前記情報信号記録媒体上での現在の領域から次の領域に移動に要する各シーク時間の総和…ΣSn
とし、
Ym≧Rp×ΣRn×ΣSn/(Rp−ΣRn)の関係式を満たして前記情報信号記録媒体から前記n個の情報信号を時分割で再生することを特徴とする情報信号再生装置である。
【0013】
また、第8の発明は、それぞれの転送レートで入力したn個(但し、nは2以上の整数)の情報信号を一時的に記憶するバッファメモリと、
前記n個の情報信号をそれぞれ記録するn個の領域を形成した情報信号記録媒体を回転させる手段と、
前記情報信号記録媒体の径方向に移動自在に設けられ、且つ、前記バッファメモリから読み出した前記n個の情報信号をそれぞれの転送レートより速い一定の転送レートで前記情報信号記録媒体上の前記n個の領域に時分割で記録する一つのヘッドとを少なくとも備え、
前記ヘッドによる前記n個の情報信号への転送レートと、前記バッファメモリに入力した前記n個の情報信号の各転送レートとの差を該バッファメモリで吸収するように構成した情報信号記録装置であって、
前記ヘッドによる前記n個の情報信号への転送レート…Rp、
前記n個の情報信号の各転送レートの総和…ΣRn、
前記バッファメモリの容量…Ym、
前記ヘッドが前記情報信号記録媒体上での現在の領域から次の領域に移動に要する各シーク時間の総和…ΣSn
とし、
Ym≧Rp×ΣRn×ΣSn/(Rp−ΣRn)の関係式を満たして前記バッファメモリから前記n個の情報信号を前記情報信号記録媒体に時分割で記録することを特徴とする情報信号記録装置である。
【0014】
また、第9の発明は、n個(但し、nは2以上の整数)の情報信号のうち少なくとも一つを記録し、残りを再生するためにn個の領域を形成した記録再生用の情報信号記録媒体を回転させる手段と、
前記nの情報信号を一時的に記憶し、且つ、前記情報信号記録媒体への記録用の情報信号と再生用の情報信号とをそれぞれの転送レートで入出するバッファメモリと、
前記情報信号記録媒体の径方向に移動自在に設けられ、且つ、前記バッファメモリに入力した情報信号をこの信号の転送レートより速い一定の転送レートで前記情報信号記録媒体に記録する動作と、前記情報信号記録媒体から再生した情報信号をこの信号の転送レートより速い一定の転送レートで前記バッファメモリに転送する動作とを時分割して行う一つのヘッドとを少なくとも備え、
前記ヘッドによる前記n個の情報信号への転送レートと、前記バッファメモリに入出力する前記n個の情報信号の転送レートとの差を該バッファメモリで吸収するように構成した情報信号記録再生装置であって、
前記ヘッドによる前記n個の情報信号への転送レート…Rp、
前記n個の情報信号の各転送レートの総和…ΣRn、
前記バッファメモリの容量…Ym、
前記ヘッドが前記情報信号記録媒体上での現在の領域から次の領域に移動に要する各シーク時間の総和…ΣSn
とし、
Ym≧Rp×ΣRn×ΣSn/(Rp−ΣRn)の関係式を満たして前記情報信号記録媒体に前記n個の情報信号を記録再生することを特徴とする情報信号記録再生装置である。
【0015】
また、第10の発明は、それぞれの転送レートで入力したn個(但し、nは2以上の整数)の情報信号を一時的に記憶するバッファメモリと、
前記n個の情報信号をそれぞれ記録するn個の領域を形成可能とした情報信号記録媒体を回転させる手段と、
前記情報信号記録媒体の径方向に移動自在に設けられ、且つ、前記バッファメモリから読み出した前記n個の情報信号を前記情報信号記録媒体上の前記n個の領域に時分割で記録する一つのヘッドとを少なくとも備え、
前記ヘッドによる前記n個の情報信号への転送レートと、前記バッファメモリに入力した前記n個の情報信号の各転送レートとの差を該バッファメモリで吸収するように構成した情報信号記録装置であって、
前記ヘッドによる前記n個の情報信号への転送レート…Rp、
前記n個の情報信号の各転送レートの総和…ΣRn、
前記n個の情報信号の各容量の総和…ΣYn、
前記ヘッドが前記情報信号記録媒体上での現在の領域から次の領域に移動に要する各シーク時間の総和…ΣSn
とし、
ΣYn≧Rp×ΣRn×ΣSn/(Rp−ΣRn)の関係式を満たす場合には、前記バッファメモリから時分割で読み出した前記n個の情報信号を前記ヘッドを介して前記情報信号記録媒体上の前記n個の領域に時分割で記録し、一方、上記関係式を満たさない場合には、前記n個の情報信号のうちから記録すべき情報信号の数を減らしてn’(但し、2≦n’<n)個の情報信号を選び、このn’個の情報信号に対して再度上記関係式を満たすか否かを判断し、前記n’個の情報信号が上記関係式を満たして記録可能な場合に該n’個の情報信号を前記ヘッドを介して前記情報信号記録媒体上のn’個の領域に時分割で記録することを特徴とする情報信号記録装置である。
【0016】
また、第11の発明は、それぞれの転送レートで入力したn個(但し、nは2以上の整数)の情報信号を一時的に記憶するバッファメモリと、
前記n個の情報信号をそれぞれ記録するn個の領域を形成可能とした情報信号記録媒体を回転させる手段と、
前記情報信号記録媒体の径方向に移動自在に設けられ、且つ、前記バッファメモリから読み出した前記n個の情報信号を前記情報信号記録媒体上の前記n個の領域に時分割で記録する一つのヘッドとを少なくとも備え、
前記ヘッドによる前記n個の情報信号への転送レートと、前記バッファメモリに入力した前記n個の情報信号の各転送レートとの差を該バッファメモリで吸収するように構成した情報信号記録装置であって、
前記ヘッドによる前記n個の情報信号への転送レート…Rp、
前記n個の情報信号の各転送レートの総和…ΣRn、
前記n個の情報信号の各容量の総和…ΣYn、
前記ヘッドが前記情報信号記録媒体上での現在の領域から次の領域に移動に要する各シーク時間の総和…ΣSn
とし、
ΣYn≧Rp×ΣRn×ΣSn/(Rp−ΣRn)の関係式を満たす場合には、
前記バッファメモリから時分割で読み出した前記n個の情報信号を前記ヘッドを介して前記情報信号記録媒体上の前記n個の領域に時分割で記録し、一方、上記関係式を満たさない場合には、前記n個の情報信号を前記ヘッドを介して前記情報信号記録媒体上の同一の領域に時分割で記録することを特徴とする情報信号記録装置である。
【0017】
また、第12の発明は、上記した第11の発明の情報信号記録装置において、
前記n個の情報信号を前記ヘッドを介して前記情報信号記録媒体上の同一の領域に時分割で記録する場合に、前記n個の情報信号を前記バッファメモリから時分割して読み出した順に記録するか、もしくは、前記n個の情報信号を複数サイクルの間に亘って前記バッファメモリに一時記憶させた後に各情報信号の複数サイクルがそれぞれ一かたまりつづになるように該バッファメモリ内で並び替えを行い、並び替えた前記n個の情報信号を時分割して読み出した順に記録することを特徴とするものである。
【0018】
また、第13の発明は、それぞれの転送レートで入力したn個(但し、nは2以上の整数)の情報信号を一時的に記憶するバッファメモリと、
前記n個の情報信号をそれぞれ記録するn個の領域を形成可能とした情報信号記録媒体を回転させる手段と、
前記情報信号記録媒体の径方向に移動自在に設けられ、且つ、前記バッファメモリから読み出した前記n個の情報信号を前記情報信号記録媒体上の前記n個の領域に時分割で記録する一つのヘッドとを少なくとも備え、
前記ヘッドによる前記n個の情報信号への転送レートと、前記バッファメモリに入力した前記n個の情報信号の各転送レートとの差を該バッファメモリで吸収するように構成した情報信号記録装置であって、
前記ヘッドによる前記n個の情報信号への転送レート…Rp、
前記n個の情報信号の各転送レートの総和…ΣRn、
前記n個の情報信号の各容量の総和…ΣYn、
前記ヘッドが前記情報信号記録媒体上での現在の領域から次の領域に移動に要する各シーク時間の総和…ΣSn
とし、
ΣYn≧Rp×ΣRn×ΣSn/(Rp−ΣRn)の関係式に基づいて、前記バッファメモリから時分割で読み出した前記n個の情報信号を前記ヘッドを介して前記情報信号記録媒体上の少なくとも2以上の領域に時分割して記録する第1の記録モードと、前記n個の情報信号を前記ヘッドを介して前記情報信号記録媒体上の同一の領域に時分割して記録する第2の記録モードとを持ち、前記第1の記録モードと前記第2の記録モードとを選択可能としたことを特徴とする情報信号記録装置である。
【0019】
また、第14の発明は、上記した第13の発明の情報信号記録装置において、
前記第1の記録モードと前記第2の記録モードの選択は、記録する情報信号の種類によって決定するか、ユーザーの選択によって決定するか、情報信号記録装置の仕様によって決定するか、前記情報信号記録媒体の種類によって決定するか、前記情報信号記録媒体の記録可能な領域の状況によって決定するか、のいずれかであることを特徴とするものである。
【0020】
また、第15の発明は、上記した第1乃至第14の発明のいずれかの装置内に設けた前記バッファメモリは、前記n個の情報信号を一時的にそれぞれ記憶するn個の領域を、前記n個の情報信号の各転送レートの値に応じて分割したことを特徴とする情報信号再生装置、情報信号記録装置、情報信号記録再生装置のうちのいずれか一つの装置である。
【0021】
また、第16の発明は、上記した第1乃至第14の発明のいずれかの装置内に設けた前記バッファメモリは、前記n個の情報信号を一時的にそれぞれ記憶するn個の領域を、前記n個の情報信号のそれぞれの記録または再生のモードに応じて分割したことを特徴とする情報信号再生装置、情報信号記録装置、情報信号記録再生装置のうちのいずれか一つの装置である。
【0022】
また、第17の発明は、上記した第1乃至第16の発明のいずれかの装置内に設けた前記バッファメモリの出力側に外部と通信接続するためのインターフェースを備えたことを特徴とする情報信号通信装置である。
【0023】
更に、第18の発明は、n個(但し、nは2以上の整数)の情報信号をn個の領域にそれぞれ予め記録し、且つ、装置内に設けた移動自在な一つのヘッドにより前記n個の情報信号を時分割再生して一定の転送レートで該n個の情報信号を前記装置内のバッファメモリに一時的に記憶させ、前記ヘッドによる前記n個の情報信号への転送レートと、前記バッファメモリから出力する前記n個の情報信号の各転送レートとの差を該バッファメモリで吸収して前記n個の情報信号を再生できるように形成した再生専用の情報信号記録媒体であって、
前記ヘッドによる前記n個の情報信号への転送レート…Rp、
前記n個の情報信号の各転送レートの総和…ΣRn、
前記n個の情報信号の各容量の総和…ΣYn、
前記ヘッドが前記情報信号記録媒体上での現在の領域から次の領域に移動に要する各シーク時間の総和…ΣSn
とし、
ΣYn≧n×Rp×ΣSn×T/(Rp−ΣRn)の関係式を満たすように形成したことを特徴とする再生専用の情報信号記録媒体である。
【発明の効果】
【0024】
以上詳述したように本発明に係る情報信号再生装置、情報信号記録装置、情報信号記録再生装置及び情報信号通信装置によると、第1,第2,……,第nの情報信号を第1,第2,……,第nの領域に記録及び/又は再生する情報信号記録媒体と、それぞれの転送レートの第1,第2,……,第nの情報信号を一時的に記憶するバッファメモリとの間で、この情報信号記録媒体の径方向に移動自在な一つのヘッドによりそれぞれの転送レートより速い一定の転送レートで時分割に転送する際、一つのヘッドによるによるn個の情報信号への転送レート…Rp、n個の情報信号の各転送レートの総和…ΣRn、n個の情報信号の各容量の総和…ΣYn、ヘッドが情報信号記録媒体上での現在の領域から次の領域に移動に要する各シーク時間の総和…ΣSn とし、
ΣYn≧Rp×ΣRn×ΣSn/(Rp−ΣRn)の関係式を満たすようにしたので、これにより、情報信号記録媒体の最大の転送能力を引き出すことができ、且つ、バッファメモリ内でn個の情報信号の領域を効率よく分割できると共に、ユーザとしてはスムースにn個の情報信号の連続再生、連続記録、又は連続記録再生等の機能が得られるなどの効果を奏するものである。
また、一つのヘッドによるn個の情報信号への転送レート…Rp、n個の情報信号の各転送レートの総和…ΣRn、n個の情報信号の各容量の総和…ΣYn、ヘッドが情報信号記録媒体上での現在の領域から次の領域に移動に要する許容シーク時間…S とし、
ΣYn≧Rp×ΣRn×n×S/(Rp−ΣRn)の関係式を満たすようにしたので、上記と同様な効果が得られるものである。
また、一つのヘッドによるn個の情報信号への転送レート…Rp、n個の情報信号の各転送レートの総和…ΣRn、バッファメモリの容量…Ym、ヘッドが情報信号記録媒体上での現在の領域から次の領域に移動に要する各シーク時間の総和…ΣSn とし、
Ym≧Rp×ΣRn×ΣSn/(Rp−ΣRn)の関係式を満たすようにしたので、上記と同様な効果が得られるものである。
また、本発明に係る情報信号記録装置及び情報信号通信装置によると、第1,第2,……,第nの情報信号を第1,第2,……,第nの領域に記録及び/又は再生する情報信号記録媒体と、それぞれの転送レートの第1,第2,……,第nの情報信号を一時的に記憶するバッファメモリとの間で、この情報信号記録媒体の径方向に移動自在な一つのヘッドによりそれぞれの転送レートより速い一定の転送レートで時分割に転送する際、一つのヘッドによるによるn個の情報信号への転送レート…Rp、n個の情報信号の各転送レートの総和…ΣRn、n個の情報信号の各容量の総和…ΣYn、ヘッドが情報信号記録媒体上での現在の領域から次の領域に移動に要する各シーク時間の総和…ΣSn とし、
ΣYn≧Rp×ΣRn×ΣSn/(Rp−ΣRn)の関係式を満たす場合には、バッファメモリから時分割で読み出したn個の情報信号をヘッドを介して情報信号記録媒体上のn個の領域に時分割で記録し、一方、上記関係式を満たさない場合には、n個の情報信号のうちから記録すべき情報信号の数を減らしてn’(但し、2≦n’<n)個の情報信号を選び、このn’個の情報信号に対して再度上記関係式を満たすか否かを判断し、n’個の情報信号が上記関係式を満たして記録可能な場合にn’個の情報信号をヘッドを介して情報信号記録媒体上のn’個の領域に時分割で記録するか、あるいは、上記関係式を満たさない場合には、n個の情報信号をヘッドを介して情報信号記録媒体上の同一の領域に時分割で記録するようにしているので、とくに、上記関係式を満たさない場合の対応が明確になり、情報信号記録装置及び情報信号通信装置の使用勝手が良好になる。
また、本発明に係る情報信号記録装置及び情報信号通信装置によると、第1,第2,……,第nの情報信号を第1,第2,……,第nの領域に記録及び/又は再生する情報信号記録媒体と、それぞれの転送レートの第1,第2,……,第nの情報信号を一時的に記憶するバッファメモリとの間で、この情報信号記録媒体の径方向に移動自在な一つのヘッドによりそれぞれの転送レートより速い一定の転送レートで時分割に転送する際、一つのヘッドによるによるn個の情報信号への転送レート…Rp、n個の情報信号の各転送レートの総和…ΣRn、n個の情報信号の各容量の総和…ΣYn、ヘッドが情報信号記録媒体上での現在の領域から次の領域に移動に要する各シーク時間の総和…ΣSn とし、
ΣYn≧Rp×ΣRn×ΣSn/(Rp−ΣRn)の関係式に基づいて、バッファメモリから時分割で読み出したn個の情報信号をヘッドを介して情報信号記録媒体上の少なくとも2以上の領域に時分割して記録する第1の記録モードと、n個の情報信号をヘッドを介して情報信号記録媒体上の同一の領域に時分割して記録する第2の記録モードとを持ち、第1の記録モードと第2の記録モードとを選択可能としたので、第1又は第2の記録モードの選択は、記録する情報信号の種類によって決定するか、ユーザーの選択によって決定するか、情報信号記録装置の仕様によって決定するか、情報信号記録媒体の種類によって決定するか、情報信号記録媒体の記録可能な領域の状況によって決定するか、のいずれかを選択できるので、これまた、上記関係式を満たさない場合の対応が明確になり、情報信号記録装置及び情報信号通信装置の使用勝手が良好になる。
また、情報信号再生装置、情報信号記録装置、情報信号記録再生装置及び情報信号通信装置のいずれかの装置内に設けたバッファメモリは、n個の情報信号を一時的にそれぞれ記憶するn個の領域を、n個の情報信号の各転送レートの値に応じて分割するとか、あるいは、n個の情報信号のそれぞれの記録又は再生のモードに応じて分割したため、バッファメモリの効率を高めることができる。
更に、本発明に係る再生専用の情報信号記録媒体によると、n個の情報信号をn個の領域にそれぞれ予め記録し、且つ、装置内に設けた移動自在な一つのヘッドによりn個の情報信号を時分割再生して一定の転送レートでn個の情報信号を装置内のバッファメモリに一時的に記憶させ、ヘッドによるn個の情報信号への転送レートと、バッファメモリから出力するn個の情報信号の各転送レートとの差を該バッファメモリで吸収してn個の情報信号を再生できるように再生専用の情報信号記録媒体を形成する際、ヘッドによるn個の情報信号への転送レート…Rp、n個の情報信号の各転送レートの総和…ΣRn、n個の情報信号の各容量の総和…ΣYn、ヘッドが情報信号記録媒体上での現在の領域から次の領域に移動に要する各シーク時間の総和…ΣSn とし、
ΣYn≧n×Rp×ΣSn×T/(Rp−ΣRn)の関係式を満たすように形成したので、再生専用の情報信号記録媒体内にn個の情報信号を効率良く配置できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下に本発明に係る情報信号再生装置、情報信号記録装置、情報信号記録再生装置、情報信号通信装置、情報信号再生媒体の一実施例を図1乃至図10を参照して<第1実施例>,<第2実施例>,<第3実施例>の順に詳細に説明する。
<第1実施例>
本発明に係る第1実施例の情報信号記録及び/又は再生装置では、情報信号記録媒体として、DVD−RAM,DVD−RW,DVD+RWなどの光ディスクや、ハードディスク,フロッピー(登録商標)ディスクなどの磁気ディスクや、半導体を用いた固体メモリー装置等に適用できるものであるが、以下の実施例では情報信号記録媒体として光ディスクを適用した場合について説明する。
【0026】
図1は本発明に係る第1実施例の情報信号記録及び/又は再生装置の全体構成を説明するためのブロック図である。
【0027】
図1に示した如く、本発明に係る第1実施例の情報信号記録及び/又は再生装置(光ディスクプレーヤ)10では、スピンドルモータ11の軸に取り付けたターンテーブル12上に光ディスク(情報信号記録媒体)13が回転自在に設けられている。
【0028】
また、光ディスク13と対向して光学式のヘッド(以下、光ピックアップと記す)14が光ディスク13の径方向に移動自在に設けられている。上記した光ピックアップ14は、図示を省略するものの内部に設けた半導体レーザーを光源とし、コリメータレンズ、対物レンズ等により光ディスク13上にレーザースポットを照射する。この際、半導体レーザーはレーザー駆動回路により駆動されるが、オーディオ信号とかビデオ信号などの情報信号を記録する場合に入力した情報信号は波形補正回路により波形補正された後にレーザー駆動回路へ入力される。
【0029】
また、複数のキー23の選択操作により記録及び/又は再生開始の指令をシステムコントローラ22が判断して信号処理回路18、サーボ回路17に指令し、光ピックピック14から読み出した信号はプリアンプ16により、再生信号とサーボ信号とを生成し、光ピックアップ14はサーボ回路17で前記サーボ信号を処理することにより、光ディスク13上のトラックに対してフォーカシング,トラッキングの信号を生成し、ドライバー回路15により光ピックアップ14内のアクチュエータを駆動することにより光ピックアップ14の一巡のサーボ制御を行い、光ディスク13上のコントロールデータに基づいて、光ディスク13上の目的のトラックのセクターを再生するように光ピックアップ14をフィードモータにより光ディスク13の径方向に移動している。
【0030】
また、光ピックアップ14から一つの訂正ブロックを最小の単位として読み出した再生信号は、プリアンプ16で再生信号をイコライザーで周波数特性を最適化し、PLLをかけ、また、PLLのビットクロックと、データの時間軸の比較から生成したジッタ生成回路を持っていて、このジッタ値をシステムコントローラ22がA/D変換して測定しこの値に従って記録時の波形補正回路を変更している。
【0031】
また、信号処理回路18にて、ディジタル信号に変換され、例えば同期検出を行い、光ディスク13上のEFM+信号から、NRZIデータにデコードされ、訂正ブロック単位でエラー訂正処理を行い、セクターのアドレス信号と後述する第1,第2,……第n(但し、nは2以上の整数)の情報信号を得ている。これらn個の情報信号は、可変転送レートで圧縮された信号であるので、これを、一時記憶手段となる64MB(64メガバイト)のDRAMを用いたトラック・バッファメモリ19に一つの訂正ブロックを最小の単位として一時的に記憶し、第1,第2,……第nの情報信号の可変転送レートの時間軸の吸収を行っている。トラック・バッファメモリ19から読み出された信号は、オーディオ・ビデオ/エンコーダ・デコーダ(以下、AV−ENDECと記す)20内のデコーダにより、MPEG2に基づいて圧縮したn個の情報信号からオーディオ信号とビデオ信号とを伸長して分離し、これらオーディオ信号とビデオ信号とをNTSCエンコーダ24を介して音声と映像信号としてディスプレイ25に出力している。
【0032】
また、26a〜26nは記録すべき第1,第2,……第nの情報信号をそれぞれ入力するための入力端子である。そして、複数の入力端子26a〜26nから入力された第1,第2,……第nの情報信号は、AV−ENDEC20内のエンコーダで設定した圧縮レートで圧縮処理されてAV−ENDEC20に接続したバッファメモリ21に一時的記憶され、時分割で各情報信号を信号処理18に入力している。
【0033】
一方、記録すべき第1,第2,……第nの情報信号として圧縮された情報信号形態(トランスポートストリーム信号形態)で入力することも可能である。この場合には、例えば、衛星放送受信用アンテナ41で受信した複数の情報信号をディジタル衛星デコーダ部42内でQPSK復調し、エラー訂正処理を行い、トランスポートストリーム信号(188バイト単位)を生成し、SW43を介してストリーム変換部44にてプログラムストリーム(2048バイト単位)に変換し、必要に応じて光ディスク13に記録されたキー情報に基づいてスクランブルにより暗号化を行った情報信号を信号処理部18に入力して、信号処理部18にてエラー訂正符号を付してトラック・バッファメモリ19に一時記憶させれば良い。この際、SW43は、衛星放送受信用アンテナ41で受信した複数の情報信号と、インターネット端子45から入力した複数の情報信号とを選択的に切り換えている。
【0034】
上記AV−ENDEC20では、光ディスク13上に書かれたコントロールデータにより、後述する記録及び/又は再生モードに対応して、伸長する速度が決定されこれに従って伸長が行われると共に、バッファメモリ21が接続されている。
【0035】
また、プリアンプ16のPLLで生成した光ディスク13の速度信号をサーボ回路17に送り、この速度信号により、光ディスク13をCLVでの回転制御を行っている。また、スピンドルモータ11のホール素子などの回転位置信号をサーボ回路17へ帰還し、この信号から生成した速度信号から、一定回転のFG制御も持っている構成としている。このLSI間の全体の制御を、システムコントローラ22が行っている。
【0036】
また、記録したい画像の解像度や、カーレースなどのスピードの速いシーン等を取り分ける場合や、記録時間優先で設定するために、キー入力や外部よりの制御データをシステムコントローラ22内のマイコンが認識し、切り替え端子をもっていて、これにより記録時間を変更可能とし、設定を外部のユーザーが選択出来るようになっている。
【0037】
また、後述するように、ユーザーは光ディスク13に記録してある映像信号等を再生することや、映像信号を記録する他、現在記録中の映像信号をそのまま記録している状態で、光ディスク13上の異なる領域の映像信号等を再生することができるように構成されている。また、現在再生中の映像信号をそのまま再生している状態で、光ディスク13上の異なる領域に映像信号等を記録することができるように構成されている。また、同様に、現在記録中の映像信号をそのまま記録している状態で、光ディスク13上の異なる領域に映像信号等を記録することができるように構成されている。これにより、ユーザーはアフレコ記録や、裏番組記録等の機能を楽しむことができる。
【0038】
ここで、本発明に係る情報信号記録及び/又は再生装置10において、光ディスク13上の第1,第2,……,第nの領域13a,13b,……,13nと、トラック・バッファメモリ19内の第1,第2,……,第nの領域19a,19b,……,19nとの間で一つの光ピックアップ14により映像情報や音声情報などによるn個の情報信号を時分割で記録及び/又は再生する場合について図2,図3を用いて説明する。
【0039】
図2は本発明に係る第1実施例の情報信号記録及び/又は再生装置において、光ディスク上の第1,第2,……,第nの領域と、トラック・バッファメモリ内の第1,第2,……,第nの領域との間で、第1,第2,……,第nの情報信号を一つの光ピックアップにより時分割で記録及び/又は再生する状態を模式的に示した図である。尚、図2中では説明をわかりやすくするためにプリアンプ,信号処理回路の図示を省略している。
また、図3は光ディスク上で第1,第2,……,第nの領域(データ領域)のアドレスと、管理領域のアドレスとを示した図である。
【0040】
図2に示した如く、光ディスク13上の第1の領域13aは記録容量Yaを記録再生の最小単位(例えば図3のアドレスA1領域)とする第1の情報信号Aを記録するデータ領域であり、第2の領域13bは記録容量Ybを記録再生の最小単位(例えば図3のアドレスB1領域)とする第2の情報信号Bを記録するデータ領域であり、以下同様に、第nの領域13nは記録容量Ynを記録再生の最小単位(例えば図3のアドレスN1領域)とする第nの情報信号Nを記録するデータ領域であるものとする。この際、第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nは、互いに関連のある情報である場合と、全く関連のない情報である場合のいずれでも良い。
【0041】
ここで、図3(A)に示した如く、光ディスク13上の第1の領域13aは、後述するシーク時間が守れる範囲内で複数の領域に分離され且つ各領域ごとにアドレスA1,A2,A3,…が付与されて第1の情報信号Aをそれぞれ分割して記録再生できるようになっている。また、図3(B)に示した如く、光ディスク13上の第2の領域13bも後述するシーク時間が守れる範囲内で複数に分離され且つ各領域ごとにアドレスB1,B2,B3,…が付与されて第2の情報信号Bをそれぞれ分割して記録再生できるようになっている。以下同様に、図3(N)に示した如く、光ディスク13上の第nの領域13nも後述するシーク時間が守れる範囲内で複数に分離され且つ各領域ごとにアドレスN1,N2,N3,…が付与されて第nの情報信号Nをそれぞれ分割して記録再生できるようになっている。
【0042】
この際、例えば最初に記録又は再生する第1の領域13a中で1番目のアドレス領域A1と次に記録又は再生する第2の領域13b中で1番目のアドレス領域B1との間は、光ピックアップ14が例えば1.5秒以内に移動できる範囲に設定されており、以下同様に、全体的に現在記録中又は現在再生中のアドレス領域から次に記録又は再生するアドレス領域との間を移動する光ピックアップ14のシーク時間は最大で1.5秒以内である。
【0043】
図2に戻り、光ディスク13の内周部位には管理領域13xが設けられており、この管理領域13xはアドレスX{例えば図3(X)のアドレスX1,X2,……領域}の領域として割り付けられており、第1,第2,……,第nの領域13a,13b,……,13nの各アドレス領域に第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nが記録されていない場合には、空き領域としての開始アドレス,終了アドレスが管理される一方、記録されている場合には、これら第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nに付随する開始アドレス,終了アドレス,これらの情報信号の転送レート,タイトル情報、著作権情報等を記録して管理されるようになっている。
【0044】
また、トラック・バッファメモリ19内の第1のバッファメモリ(以下、第1の領域と記す)19aは第1の情報信号Aを一時的に記憶する領域であり、トラック・バッファメモリ19内の第2のバッファメモリ(以下、第2の領域と記す)19bは第2の情報信号Bを一時的に記憶する領域であり、以下同様に、トラック・バッファメモリ19内の第nのバッファメモリ(以下、第nの領域と記す)19nは第nの情報信号Nを一時的に記憶する領域であるものとする。
【0045】
また、一つの光ピックアップ14は、第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nを光ディスク13とトラック・バッファメモリ19との間で時分割に転送するものであり、且つ、光ピックアップ14による第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nへの転送レートRpは一定に設定されており、この一定の転送レートRpは例えば25Mbpsであるものとする。上記した一つの光ピックアップ14による第1,第2の情報信号A,B,……,Nへの転送レートRpは、後述する第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nの転送レートRa,Rb,……,Rnよりも速い値に設定されている。
【0046】
また、トラック・バッファメモリ19とAV−ENDEC20との間で第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nを転送するものであり、この時に第1の情報信号Aの転送レートを転送レートRaとし、第2の情報信号Bの転送レートを転送レートRbとし、以下同様に、第nの情報信号Nの転送レートを転送レートRnする。そして、本発明では、後述するように第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nを連続して記録及び/又は再生できることを特徴とするものである。
【0047】
ここで、第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nの転送レートRa,Rb,……,Rnは、画質優先での選択が可能であり、下記1)〜3)に示す例えば、8Mbps,4Mbps,2Mbpsのうちのいずれかの転送レートとする。
1).高画質用の転送レートで例えば8Mbpsの記録時間2時間のモード、
2).やや高画質用の転送レートで例えば4Mbpsの記録時間4時間のモード、
3).普通画質用の転送レートで例えば2Mbpsの記録時間8時間のモード、
の3種類のモードを用意し、光ディスク13への記録時にはユーザによるキー入力でモードを指定することで第1,第2,……第nの情報信号A,B,……,Nの転送レートRa,Rb,……,Rnが設定される一方、光ディスク13からの再生時には管理領域13xに第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nに付随して記録したコントロールデータから記録時の圧縮レートを読み出し、この値に従って、第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nの転送レートRa,Rb,……,Rnが設定されるものとする。
【0048】
また、図1に示したシステムコントローラ22は、64MB(64メガバイト)のトラック・バッファメモリ19内の第1,第2,……,第nの領域19a,19b,……,19nを第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nの転送レートRa,Rb,……,Rnの値に応じて分割設定すると共に、各領域19a,19b,……,19nには記憶容量が空き状態を示すEMPTY値と記憶容量が満杯状態を示すFULL値とを第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nの転送レートRa,Rb,……,Rnの値に応じて設定するものとする。そして、システムコントローラ22は、トラック・バッファメモリ19内の各領域19a,19b,……,19nのEMPTY値とFULL値との間の記憶残量を常に監視している。
【0049】
尚、異なる実施形態としては、前記のように第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nの転送レートRa,Rb,……,Rnの値によってトラック・バッファメモリ19内の各領域19a,19b,……,19nを分割するのではなく、記録モードまたは再生のモードによって分割する。例えば、n個の情報信号A,B,……Nは共に同じ転送レートであるとして、再生信号は多少再生時に再生の連続性が損なわれても大きな問題にはならないが、記録信号は連続して記録できない場合には、致命的な欠陥になるので、例えば記録の方をトラック・バッファメモリ19内で領域を多く占有しておく。この処理は、システムコントローラ22が記録又は再生の指示を入力した時点で、前記同様に、トラック・バッファメモリ19中にあるデータを確認し、再生または記録中の途中データが無いことを確認した時点で行う。
【0050】
上記した本発明に係る情報信号記録及び/又は再生装置10では、
1).再生専用の光ディスク13から第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nを一つの光ピックアップ14により時分割で再生して、各情報信号A,B,……,Nの各転送レートRa,Rb,……,Rnより速い一定の転送レートRpでトラック・バッファメモリ19に一時的に記憶させ、トラック・バッファメモリ19から第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nを各転送レートRa,Rb,……,Rnで出力する場合と、
2).第1,第2,……,第nの転送レートRa,Rb,……,Rnでそれぞれ入力してトラック・バッファメモリ19内の第1,第2,……,第nの領域19a,19,……,19nbに一時的に記憶した第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nを、光ピックアップ14により各転送レートRa,Rb,……,Rnより速い一定の転送レートRpで光ディスク13上の第1,第2,……,第nの領域13a,13b,……,13nに時分割で記録を行う場合と、
3).記録再生用の光ディスク13上から第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nのうちでいずれかの情報信号を光ピックアップ14により時分割で再生して各転送レートRa,Rb,……,Rnより速い一定の転送レートRpでトラック・バッファメモリ19に一時的に記憶させ、且つ、第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nのうちで再生しない情報信号をトラック・バッファメモリ19から光ピックアップ14により一定の転送レートRpで読み出して光ディスク13上に時分割で記録する場合とを備えるものである。
この際、一つの光ピックアップ14により第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nのうちでいずれか一つの情報信号だけを記録したり再生することも可能になっている。
【0051】
さて、ここで、一つの光ピックアップ14によりn個の情報信号A,B,……,Nを光ディスク13に時分割で記録及び/又は再生する時に、光ピックアップ14を介して光ディスク13とトラック・バッファメモリ19との間で時分割時の連続性を維持するための動作条件について説明する。
【0052】
光ピックアップ14による第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,
Nへの転送レート…Rp(Mbps)
第1の情報信号Aの転送レート…Ra(Mbps)
第2の情報信号Bの転送レート…Rb(Mbps)
……
……
第nの情報信号Nの転送レート…Rn(Mbps)
トラック・バッファメモリ19の最小の記憶容量…Ym(Mbit)
光ディスク13上の第1の領域13aに記録した第1の情報信号Aの記録容量…Ya(Mbit)
光ディスク13上の第2の領域13bに記録した第2の情報信号Bの記録容量…Yb(Mbit)
……
光ディスク13上の第nの領域13nに記録した第nの情報信号Nの記録容量…Yn(Mbit)
光ピックアップ14が光ディスク13上で現在の領域から次の領域に移動に要するシーク時間…Sn(s) {但し、S1(=Sab)は光ディスク13上の第1の領域13aから第2の領域13bに、S2(=Sbc)は第2の領域13bから第3の領域13cに、以下同様に、Sn(=Sna)は第nの領域13nから次の第1の領域13aに移動に要するシーク時間}とすると、この関係は本発明の要部となる後述の(10式,11式,13式),(14式〜16式)を満足する必要がある。
【0053】
ここでのシーク時間Snとは、光ディスク13上の現在の領域中の記録終了位置又は再生終了位置で現在の情報信号の記録又は再生を中止し、次の領域まで光ピックアップ14が移動する時間と、次の領域に移動した光ピックアップ14がこの領域中の目的のトラック上のアドレスを確認して記録又は再生のための準備作業を終了し、次の情報信号の記録又は再生を開始するまでの時間とを合計した時間を示している。
【0054】
また、n個の情報信号A,B,……,Nを時分割で記録又は記録再生する際に、トラック・バッファメモリ19の第1,第2,……,第nの領域19a,19b,……,19nに入出力する第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nの転送レートRa,Rb,……,Rnの和(ΣRn=Ra+Rb……+Rn)は、光ディスク13上の第1,第2,……,第nの領域13a,13b,……,13nとトラック・バッファメモリ19内の第1,第2,……,第nの領域19a,19b,……,19nとの間で第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nを時分割で転送する一つの光ピックアップ14による転送レートRpを越えてはならない。
【0055】
上記した場合を式で表すと、
Rp>Ra+Rb……+Rn …(1式)
となる。
【0056】
また、光ピックアップ14が第1の情報信号Aを記録又は再生する記録時間又再生時間Ta(s)は、Ta=Ya/Rp …(2式)
であり、光ピックアップ14が第2の情報信号Bを記録又は再生する記録時間又は再生時間Tb(s)は、Tb=Yb/Rp …(3式)
……
……
以下同様に、光ピックアップ14が第nの情報信号Nを記録又は再生する記録時間又再生時間Tn(s)は、Tn=Yn/Rp …(4式)
である。
【0057】
また、光ピックアップ14による第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nへの転送レートRpと、この転送レートRpから第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nの転送レートRa,Rb,……,Rnを引き算した差分値との比率は、 Rp/(Rp−Ra−Rb……−Rn) …(5式)
である。
【0058】
この際、上記したRpは、第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nを時分割で記録又は記録再生して次に第1の情報信号Aを記録又は再生するまでの1サイクル期間分に対応し、また、上記した(Rp−Ra−Rb……−Rn)は、この1サイクル期間中のシーク期間分に対応している。
【0059】
一方、第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nを時分割で記録又は記録再生して次に第1の情報信号Aを記録又は再生するまでにの1サイクル分の時間と、この1サイクル期間中の合計シーク時間との比率は、
(Ta+S1+Tb+S2……+Tn+Sn)/(S1+S2……+Sn)
…(6式)
である。
【0060】
ここで、上記した(5式)の比率と、上記した(6式)の比率は等しい関係にあるので、
Rp/(Rp−Ra−Rb……−Rn)=(Ta+S1+Tb+S2……+Tn+Sn)/(S1+S2……+Sn) …(7式)
となり、この(7式)を変形すると、
(Ta+Tb……+Tn)=(Ra+Rb……+Rn)×(S1+S2……+Sn)/(Rp−Ra−Rb……−Rn) …(8式)
となる。この(8式)に(2式),(3式)を代入すると、
(Ya+Yb……+Yn)=Rp×(Ra+Rb……+Rn)×(S1+S2……+Sn)/(Rp−Ra−Rb……−Rn) …(9式)
となる。
【0061】
ここで、光ディスク13とトラック・バッファメモリ19間の転送レートRpは、第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nの転送レートRa,Rb,……,Rnより速い一定の転送レートに設定されている。一方、第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nの転送レートRa,Rb,……,Rnは、記録時にはユーザーの設定により決定され、再生時には光ディスク13に記録した記録状態によって決定されている。更に、再生を行う光ディスク13上のアドレス及び装置の仕様等によって、上記した光ピックアップ14のシーク時間Snは決定されるから、この関係を安定に満足するためには、記録又は記録再生を連続的に行うための最小の容量である第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nの全記録容量ΣYnは以下の(10式,11式,13式)を満足しなければならないし、また、各記録容量Ya,Yb,……,Ynは以下の(14式〜16式)を満足しなければならない。
【0062】
即ち、
(Ya+Yb……+Yn)≧Rp×(Ra+Rb……+Rn)×(S1+S2……+Sn)/(Rp−Ra−Rb……−Rn) …(10式)
ここで、ΣYn=Ya+Yb……+Yn
, ΣRn=Ra+Rb……+Rn
ΣSn=S1+S2……+Sn
として、上記(10式)を一般式で表現すると、
ΣYn≧Rp×ΣRn×ΣSn/(Rp−ΣRn) …(11式)
となる。
【0063】
また、上記したシーク時間Snは、次の場所に移動に要する時間で可変値であるが、シーク時間を光ディスク13の最内周と最外周との間を移動するに要する同一の固定時間となる許容シーク時間Sとした場合には、
ΣSn=n×S …(12式)
であるので、(12式)を(11式)に代入すると、
ΣYn≧Rp×ΣRn×n×S/(Rp−ΣRn) …(13式)
となる。上記した許容シーク時間Sは、記録型のDVD用の光ディスク13において約1.5秒に設定されている。
【0064】
また、各記録容量Ya,Yb,……,Ynは、各転送レートRa,Rb,……,Rnに対して、下記の(14式)〜(16式)を満足しなければならない。
【0065】
Ya≧Rp×Ra×(S1+S2……+Sn)/(Rp−Ra−Rb……−Rn) …(14式)
Yb≧Rp×Rb×(S1+S2……+Sn)/(Rp−Ra−Rb……−Rn) …(15式)
……
……
Yn≧Rp×Rn×(S1+S2……+Sn)/(Rp−Ra−Rb……−Rn) …(16式)
つまり、光ピックアップ14による転送レートRpと、第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nの転送レートRa,Rb,……,Rnと、光ディスク13上の第1,第2,……,第nの領域13a,13b,……,13n間を移動する光ピックアップ14のシーク時間S1,S2,……,Snとを決定すると、第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nの最小の記録単位の記録容量Ya,Yb,……Yn、又は、記録時間又は再生時間Ta,Tb,……,Tnが上記(10式,11式,13式),(14式〜16式)を満足しない場合は、各情報信号A,B,……,Nの記録又は記録再生時の連続性が無くなることになる。
要するに、n個の情報信号A,B,……,Nを光ディスク13上に時分割で記録又は記録再生する際に、続いて記録又は再生されるべきデータの存在する位置が光ディスク13上で続いていないで、離れた位置にあってもこれを連続的に記録又は記録再生できることを示している。
また、上記(10式,11式,13式)及び(14式〜16式)は、n個の情報信号A,B,……,Nの全記録領域の全記録容量ΣYn及び各記録容量Ya,Yb,……,Ynを決定し、トラック・バッファメモリ19の最大のサイズを決定し、且つ、EMPTY値及びFULL値を決定する。
【0066】
次に、n個の情報信号A,B,……,Nの記録及び/又は再生する場合の、トラック・バッファメモリ19の基本的な最小の記憶容量Ymは、
Ym>Rp×ΣRn×ΣSn/(Rp−ΣRn) …(17式)
となる。
【0067】
また、上記したシーク時間Snを、光ディスク13の最内周と最外周との間を移動するに要する同一の固定時間となる許容シーク時間Sとした場合には、
Ym>Rp×ΣRn×n×S/(Rp−ΣRn) …(18式)
となる。
【0068】
ここで、トラック・バッファメモリ19は本実施例では図1の信号処理回路18に接続されている64MB(64メガバイト)のトラック・バッファメモリ19であるが、当然この図1のAV−ENDEC20に接続されている64MB(64メガバイト)のバッファメモリ21の一部を同様にトラック・バッファメモリとして使用してもかまわない。
【0069】
次に、一つの光ピックアップ14によりn個の情報信号A,B,……,Nを光ディスク13に時分割で記録する場合には、光ディスク13上の第1,第2,……,第nの領域内の各空き領域を知る必要がある。
【0070】
そこで、ここでは、光ディスク13上の管理領域13c内に記録されているデータ領域の開始アドレスと終了アドレスの間隔から、空き領域の開始アドレスと終了アドレスを特定し、独立した空き領域の容量を計算し、この空き領域の容量と空き領域の位置情報とを共に記憶し、これを繰り返して全ての空き領域に対して同様に計算して記憶する。
【0071】
この際、記録すべき情報信号の転送レートを例えば2,4,8Mbpsの3種類の場合において、それぞれの独立した空き領域の容量が連続記録または連続記録再生が可能かを計算によって求めている。
【0072】
また、一つの光ピックアップ14のシーク時間については、光ディスク13の回転がCLV制御なので、アドレス間のアドレス差を計算し、システムコントローラ22内のプログラムROMに記憶されているシークテーブルを参照することにより、アドレス差に基づいたトラック移動本数を求める。これに所定の係数演算をすることによって、光ピックアップ14のシーク時間を計算する。または、光ピックアップ14のシーク時間については、その装置によって所定の一定値として設定しても良いし、規格で決められた許容シーク時間として設定しても良い。
【0073】
(情報信号再生装置)
情報信号再生装置では、再生専用に形成された光ディスク13から第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nを一つの光ピックアップにより時分割で再生するものである。
【0074】
ここでは、光ディスク13が再生専用に形成されており、光ディスク13上に記録容量Yaを有する第1の情報信号Aが第1の領域13aに予め記録され、且つ、記録容量Ybを有する第2の情報信号Bが第2の領域13bに予め記録され、以下同様に、記録容量Ynを有する第nの情報信号Nが第nの領域13nに予め記録されているものとする。
【0075】
図4は光ディスクから第1〜第nの情報信号を一つの光ピックアップにより時分割で再生する状態を示したタイミングチャートである。尚、図4では、第1〜第nの情報信号の転送レートを図示の都合上同一の転送レートで図示しているが、両者が異なる場合でも同じ傾向を示すものである。
【0076】
まず、光ディスク13への再生動作が開始されると、光ピックアップ14が光ディスク13上の管理領域13cを再生して各アドレス領域を把握し、この後、光ピックアップ14が第1の領域13a中で1番目のアドレス領域A1から再生を開始して第1の情報信号Aを転送レートRpでトラック・バッファメモリ19内の第1の領域19aに一時的に記憶させる。この際、システムコントローラ22(図1)は、トラック・バッファメモリ19内の第1の領域19aのEMPTY値とFULL値とを常に監視しており、最初の1回目のサイクルだけ第1の情報信号AがEMPTY値に至るまで転送レートRpで記憶される。
【0077】
次に、第1の情報信号AがEMPTY値を越えたら第1の情報信号Aが転送レートRaでAV−ENDEC20側に読み出されるので、図4に示したようにEMPTY値とFULL値との間では第1の情報信号Aがトラック・バッファメモリ19の第1の領域19aに書き込まれる転送レートRpと、第1の情報信号Aが第1の領域19aからAV−ENDEC20側に読み出される転送レートRaの差分(Rp−Ra)の傾斜で増加しながら第1の情報信号Aが第1の領域19aに一時的に記憶される。
【0078】
次に、トラック・バッファメモリ19内の第1の領域19aに記憶された第1の情報信号AがFULL値に至ったら、光ピックアップ14は光ディスク13上の第1の領域13a中で1番目のアドレス領域A1での再生を中止する。ここで、第1の情報信号Aの再生が中止された段階から、トラック・バッファメモリ19内の第1の領域19aに記憶された第1の情報信号AがAV−ENDEC20側に転送レートRaで引き続き読み出されるが、この読み出し動作は図4から明らかなようにEMPTY値に至るまでの期間が第1の領域13a中で2番目のアドレス領域A2を再生開始する前までに終了すれば良い。
【0079】
次に、光ピックアップ14が次に再生する光ディスク13上の第2の領域13b中で1番目のアドレス領域B1に移動する。この際、光ピックアップ14が光ディスク13上の第1の領域13a中で1番目のアドレス領域A1から第2の領域13b中で1番目のアドレス領域B1に移動するシーク時間S1は最大で1.5秒以内である。
【0080】
次に、光ピックアップ14が光ディスク13上の第2の領域13bのアドレス領域B1(目的位置)に至ると、光ピックアップ14は光ディスク13上の第2の領域13b中で1番目のアドレス領域B1から再生を開始して第2の情報信号Bを転送レートRpでトラック・バッファメモリ19内の第2の領域19bに一時的に記憶させる。この際、最初の1回目のサイクルだけ第2の情報信号BがEMPTY値に至るまで転送レートRpで記憶される。
【0081】
次に、トラック・バッファメモリ19内の第2の領域19bに記憶した第2の情報信号BがEMPTY値を越えたら第2の情報信号Bが転送レートRbでAV−ENDEC20側に読み出されるので、図4に示したようにEMPTY値とFULL値との間では第2の情報信号Bがトラック・バッファメモリ19の第2の領域19bに書き込まれる転送レートRpと、第2の情報信号Bが第2の領域19bからAV−ENDEC20側に読み出される転送レートRbの差分(Rp−Rb)の傾斜で増加しながら第2の情報信号Bが第2の領域19bに一時的に記憶される。
【0082】
次に、トラック・バッファメモリ19内の第2の領域19bに記憶された第2の情報信号BがFULL値に至ったら、光ピックアップ14は光ディスク13上の第2の領域13bのアドレス領域B1での再生を中止する。ここで、第2の情報信号Bの再生が中止された段階から、トラック・バッファメモリ19内の第2の領域19bに記憶された第2の情報信号BがAV−ENDEC20側に転送レートRbで引き続き読み出されるが、この読み出し動作は図4から明らかなようにEMPTY値に至るまでの期間が第2の領域13b中で2番目のアドレス領域B2を再生開始する前までに終了すれば良い。
【0083】
次に、光ピックアップ14が次に再生する光ディスク13上の領域に移動し、これを以下同様に繰り返して、光ピックアップ14が光ディスク13上の第nの領域13nのアドレス領域N1から第nの情報信号Nの再生を終了すると、光ピックアップ14は次に再生する光ディスク13上の第1の領域13a中で2番目のアドレス領域A2に移動する。
【0084】
上記のように、光ピックアップ14によって第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nを光ディスク13上のアドレス領域A1,B1,……,N1,A2,B2,……,N2,……から順に連続して再生できる。
【0085】
そして、情報信号再生装置の再生動作では、先に説明した(1式)乃至(18式)を満たすものであり、ここでの詳述を省略する。
【0086】
(情報信号記録装置)
情報信号記録装置は、第1,第2,……,第nの転送レートRa,Rb,……,Rnでトラック・バッファメモリ19の第1,第2,……,第nの領域19a,19b,……,19nにそれぞれ入力した第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nを、光ピックアップ14により第1,第2,……,第nの転送レートRa,Rb,……,Rnより速い一定の転送レートで光ディスク13上の第1,第2,……,第nの領域13a,13b,……,13nに時分割で記録動作を行うものである。
【0087】
ここでは、光ディスク13が記録再生可能に形成されており、この光ディスク13上には記録容量Yaを有する第1の情報信号Aを記録するための第1の領域13aと、記録容量Ybを有する第2の情報信号Bを記録するための第2の領域13bと、以下同様に、記録容量Ynを有する第nの情報信号Nを記録するための第nの領域13nとが予め用意されている。また、光ディスク13上の管理領域13xによって各アドレス領域から各空き領域を把握することが可能になっている。
【0088】
また、光ディスク13への記録時に、AV−ENDEC20内のMPEGエンコーダは、第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nの転送レートRa,Rb,……,Rnをユーザーが指定する記録モード(高画質用の転送レート8Mbps,やや高画質用の転送レート4Mbps,普通画質用の転送レート2Mbps)により設定可能になっており、記録すべき第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,NをAV−ENDEC20から信号処理回路20(図1)に接続した64MB(64メガバイト)のトラック・バッファメモリ19の第1,第2,……,第nの領域19a,19b,……,19nに一時的に記憶させ、この時は光ピックアップ14は待機状態として所定の記録すべき光ディスク13上のトラックでキック待ちの状態としている。そして、トラック・バッファメモリ19の各領域19a,19b,……,19n内の残量の制御を行いながら、トラック・バッファメモリ19の各領域19a,19b,……,19n内の容量がFULL値になったら、光ディスク13への記録時にエラー訂正コード、アドレスやシンク信号を加えて訂正単位のトラック・バッファメモリ19に記憶した第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nを時分割で読み出して、光ピックアップ14により転送レートRa,Rb,……,Rnより速い一定の転送レートRpで読み出した第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nを光ディスク13上に時分割でそれぞれ記録している。これを繰り返して、連続的な記録を行っている。
【0089】
図5は光ディスクに第1,第2,……,第nの情報信号を一つの光ピックアップにより時分割で記録する状態を示したフローチャートである。尚、図5では、第1〜第nの情報信号の転送レートを図示の都合上同一の転送レートで図示しているが、両者が異なる場合でも同じ傾向を示すものである。
【0090】
まず、光ディスク13への記録動作が開始されると、光ピックアップ14が光ディスク13上の管理領域13cを再生して各アドレス領域から各空き領域を把握する。そして、光ピックアップ14は第1の情報信号Aを記録するために光ディスク13上の第1の領域13a中で1番目のアドレス領域A1に移動する。
【0091】
一方、AV−ENDEC20側から転送レートRaで送られた第1の情報信号Aをトラック・バッファメモリ19の第1の領域19aに一時的に記憶させる。
この際、システムコントローラ22(図1)は、トラック・バッファメモリ19内の第1の領域19aのEMPTY値とFULL値とを常に監視しており、第1の情報信号AがFULL値に至るまで転送レートRaで記憶される。
【0092】
ここで、トラック・バッファメモリ19内の第1の領域19aに記憶した第1の情報信号AがFULL値になったら第1の情報信号Aが一定の転送レートRpで光ピックアップ14側に読み出されるので、図5に示したようにFULL値とEMPTY値との間では第1の情報信号Aが差分(Rp−Ra)の傾斜で減少しながら第1の情報信号Aが光ピックアップ14によって一定の転送レートRpで光ディスク13上の第1の領域13aに記録される。
【0093】
次に、トラック・バッファメモリ19内の第1の領域19aに記憶された第1の情報信号AがEMPTY値に至ったら、光ピックアップ14は光ディスク13上の第1の領域13a中で1番目のアドレス領域A1での記録を中止する。ここで、第1の情報信号Aの記録が中止された段階から、トラック・バッファメモリ19内の第1の領域19aに第1の情報信号AがAV−ENDEC20側から転送レートRaで引き続き送られるが、この書き込み動作は図5から明らかなようにFULL値に至るまでの期間が第1の領域13a中で2番目のアドレス領域A2を記録開始する前までに終了すれば良い。
【0094】
次に、光ピックアップ14が次に第2の情報信号Bを記録するために光ディスク13上の第2の領域13b中で1番目のアドレス領域B1に移動する。この際、光ピックアップ14が光ディスク13上の第1の領域13a中で1番目のアドレス領域A1から第2の領域13b中で1番目のアドレス領域B1に移動するシーク時間S1は最大で1.5秒以内である。
【0095】
一方、AV−ENDEC20側から転送レートRbで送られた第2の情報信号Bがトラック・バッファメモリ19の第2の領域19bにFULL値に至るまで転送レートRbで一時的に記憶される。そして、トラック・バッファメモリ19内の第2の領域19bに記憶した第2の情報信号BがFULL値にになったら第2の情報信号Bが一定の転送レートRpで光ピックアップ14側に読み出されるので、図5に示したようにFULL値とEMPTY値との間では第2の情報信号Bが差分(Rp−Rb)の傾斜で減少しながら第2の情報信号Bが光ピックアップ14によって一定の転送レートRpで光ディスク13上の第2の領域13bに記録される。
【0096】
この後、トラック・バッファメモリ19内の第2の領域19bに記憶された第2の情報信号BがEMPTY値に至ったら、光ピックアップ14は光ディスク13上の第2の領域13bのアドレス領域B1での記録を中止する。ここで、第2の情報信号Bの記録が中止された段階から、トラック・バッファメモリ19内の第2の領域19bに第2の情報信号BがAV−ENDEC20側から引き続き送られるが、この書き込み動作は図5から明らかなようにFULL値に至るまでの期間が第2の領域13b中で2番目のアドレス領域B2を記録開始する前までに終了すれば良い。
【0097】
次に、光ピックアップ14が次に記録する光ディスク13上の領域に移動し、これを以下同様に繰り返して、光ピックアップ14が光ディスク13上の第nの領域13nのアドレス領域N1に第nの情報信号Nの記録を終了すると、光ピックアップ14は次に記録する光ディスク13上の第1の領域13a中で2番目のアドレス領域A2に移動する。
【0098】
上記のように、光ピックアップ14によって第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nを光ディスク13上のアドレス領域A1,B1,……,N1,A2,B2,……,N2,……に順に連続して記録できる。
【0099】
そして、情報信号記録装置の記録動作でも、先に説明した(1式)乃至(18式)を満たすものであり、ここでの詳述を省略する。
【0100】
(情報信号記録再生装置)
情報信号記録再生装置は、先に説明した情報信号記録装置と情報信号再生装置とを組み合わせたものであり、第1,第2,……,第nの転送レートRa,Rb,……,Rnを有する第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nのうちでいずれかを光ディスク13から光ピックアップ14により時分割で再生して第1,第2,……,第nの転送レートRa,Rb,……,Rnより速い一定の転送レートRpでトラック・バッファメモリ19に記憶させる動作と、第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nのうちで再生しない情報信号をトラック・バッファメモリ19から光ピックアップ14により一定の転送レートRpで読み出して光ディスク13上に記録する動作とを時分割で行うものである。
【0101】
この情報信号記録再生装置の記録再生動作については、図示を省略するものの、記録すべき情報信号と再生されるべき情報信号とを、先に説明した情報信号記録装置の記録動作と情報信号再生装置の再生動作から適宜組み合わせて行えば良く、ここでも光ピックアップ14のシーク時間Snは最大で1.5秒以内である。
【0102】
そして、情報信号記録再生装置の記録再生動作でも、先に説明した(1式)乃至(18式)を満たすものであり、ここでの詳述を省略する。
【0103】
<第2実施例>
図6は本発明に係る第2実施例の情報信号通信装置の全体構成を説明するためのブロック図である。
尚、説明の便宜上、先に示した構成部材と同一構成部材に対しては同一の符号を付して適宜説明し、且つ、新たな構成部材に新たな符号を付す共に、この第2実施例では第1実施例と異なる点を中心に説明する。
【0104】
先に説明した第1実施例の情報信号記録及び/又は再生装置10が映像信号や音声信号を圧縮して伸張を行う行う光ディスクプレーヤであるのに対して、図6に示した本発明に係る第2実施例の情報信号通信装置30では圧縮伸張のブロックを持たない光ディスクドライブの構成である点と、この光ディスクドライブに設けたトラック・バッファメモリ19の出力側に外部との通信接続を行うATAPIインターフェース31設けている点と、外部にはホストコンピュータとして、ホスト32と、AV−ENDEC(オーディオ・ビデオ/エンコーダ・デコーダ)20の圧縮伸張のブロックとが接続されている点と、衛星放送受信用アンテナ41で受信してディジタル衛星デコーダ部42内でデコードした複数の情報信号又はインターネット端子45からの複数の情報信号とをSW43,ストリーム変換部44を経て圧縮した状態で選択的にATAPIインターフェース31に入力可能に接続されている点とが異なるが、それ以外の部分は第1実施例と同様である。尚、上記した光ディスクドライブは、第1実施例の情報信号記録及び/又は再生装置10においてAV−ENDEC20,バッファメモリ21,キー23を除いたものである。
【0105】
より具体的には、ATAPIインターフェース31内にI/Fブロックがあり、また、AV−ENDEC20のI/F部分にI/Fブロックがあり、ATAPIインターフェース31で接続し、コンピュータ周辺ディスク記憶装置のコマンドを規定している業界団体のマウントフジMt.Fujiのコマンド体系を基本に光ディスクドライブの制御を行っている。
【0106】
つまり、先に説明した第1実施例においては、光ディスクプレーヤ10の記録時に入力した第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nを分析してそれぞれの転送レートRa,Rb,……,Rnを決定し、また、光ディスクプレーヤ10の再生時に光ディスク13の記録状態から第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nの転送レートRa,Rb,……,Rnを計算により決定していたが、本発明の第2実施例においては、光ディスクドライブにキー入力部や光ディスク13からのコントロールデータのデコード部を持たないために、記録時には記録する第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nの転送レートRa,Rb,……,Rnがホスト側からATAPIインターフェース31内のI/Fブロックを介して入力される。
【0107】
この際、記録処理の場合、例えば転送レート2Mbpsのビデオ信号が入力されると、ホスト32はAV−ENDEC20のI/F部にその内容を転送し、下記のように記録コマンドと記録開始アドレス等の情報に加えて、前記の信号の転送レートフラグを光ディスクドライブに転送する。これを、光ディスクドライブの信号処理部分でデコードして、その種類に応じて前記のように記録処理を行う。
次に、再生処理の場合、前記のようにマウントフジのコマンド体系に基づいて、再生のコマンドに従って、光ディスク13の所定のアドレスに記録されている例えばビデオ信号を再生する。このデータをホスト32が解釈し、前記のように転送レートを計算する。そして、例えば転送レート2Mbpsのビデオ信号であることを、ホスト32はAV−ENDEC20内のI/F部にその内容を転送し、下記のように再生コマンドに加えて、前記の信号の転送レートフラグを転送する。これを、信号処理部分でデコードして、その転送レートに応じて前記のように再生処理を行う。
【0108】
なお、通信を行う実施例として外部との通信接続を行うTAPIインターフェース31を用いて説明したが、IEEE1394等の規格でも良く、また、このようなケーブルも用いた通信以外の電波や光を利用した通信でもよい。また、記録再生されるべき信号は、映像データを主に説明したが、音声や音楽データでも、静止画、サブピクチャーでも良くまたこれらを復号した復号信号でも良いことは言うまでもない。つまり、ここで言う転送レートとは、平均的にデータをある程度の範囲の転送レートで転送しないと情報として成立しない範囲のデータの転送レートを示している。
【0109】
更に、上述した第1実施例の情報信号記録及び/又は再生装置10及び第2実施例の情報信号通信装置30において、n個の情報信号A,B,……,Nを記録及び/又は再生する際に、各情報信号A,B,……,Nに対して重要度に応じて優先順位をつけておき、記録及び/又は再生中に転送レートが変更になったり、シーク時にシークエラーなどが発生し、前記した式の範囲外になり各情報信号A,B,……,Nが連続しなくなる場合に、優先順位の低い情報信号を切り捨ても良い。また、光ディスク13への記録動作と再生動作とを組み合わせた場合に、各情報信号A,B,……,Nの記録動作を再生動作よりも優先することで、記録動作が失敗せずに確実に記録でき、記録後の再生が有効となる。
【0110】
また更に、第1実施例の情報信号記録及び/又は再生装置10の一部を変形するか、又は、第2実施例の情報信号通信装置30の一部を変形して、光ディスクドライブD側として光ディスク回転手段11,12,光ピックアップ14,ドライバー回路15,プリアンプ16,サーボ回路17をユニット化して設け、一方、固体メモリM側として信号処理回路18,トラック・バッファメモリ19,システムコントローラ22をユニット化して設け、固体メモリM側が光ディスクドライブD側及びATAPIインターフェース31側に対して図示しないコネクタ接続により着脱可能にしても良い。この際、トラック・バッファメモリ19の容量は64MB(64メガバイト)であるので、オーディオ信号では1時間程度再生でき、ビデオ信号では10分程度再生できる。
【0111】
<第3実施例>
図7は本発明に係る情報信号記録装置又は情報信号通信装置において、(11式)の関係式を満たさない場合の第1記録態様を説明するための図、
図8は本発明に係る情報信号記録装置又は情報信号通信装置において、(11式)の関係式を満たさない場合の第1記録態様の変形例を説明するための図、
図9は本発明に係る情報信号記録装置又は情報信号通信装置において、(11式)の関係式を満たさない場合の第2記録態様を説明するための図、
図10は本発明に係る情報信号記録装置又は情報信号通信装置において、(11式)の関係式を満たさない場合の第3記録態様を説明するための図である。
【0112】
先に説明したように、本発明に係る情報信号記録装置又は情報信号通信装置では、入力した第1,第2,……,第nの情報信号A,B,……,Nをトラック・バッファメモリ19内の各領域19a,19b,……,19nに一時的に記憶させ、トラック・バッファメモリ19から情報信号A,B,……,Nを時分割して読み出して、これらの情報信号A,B,……,Nを光ピックアップ14により光ディスク13上の各領域13a,13b,……,13nに時分割してそれぞれ記録する場合には、先に説明した(11式)の関係式を満たしていることが必要であり、この判断はシステムコントローラ22にて行っているが、(11式)の関係式を満たせない場合も当然生じる。
【0113】
そこで、第3実施例では、先に第1実施例で説明した情報信号記録装置又は第2実施例で説明した情報信号通信装置において、光ディスク13の構造及びトラック・バッファメモリ19の構造を同じくするもものの、入力したn個の情報信号(情報信号A,B,……,N)を光ディスク13に記録する際、光ピックアップ14によりn個の情報信号を光ディスク13上でそれぞれ異なる領域に時分割して記録するにはシーク時間が間に合わないと判断した場合、即ち、先に説明した(11式)の関係式を満たさない場合について以下に記載する第1〜第3記録態様のいずれかの記録態様を選択することを特徴とするものである。
【0114】
まず、第1記録態様では、入力したn個の情報信号(情報信号A,B,……,N)が(11式)の関係式を満たさない場合に、n個の情報信号のうちから記録すべき情報信号の数を減らしてn’(但し、2≦n’<n)個の情報信号を選んで、このn’個の情報信号に対して再度(11式)の関係式を満たすか否かを判断し、(11式)の関係式を満たした場合にはn個の情報信号のうちから選んだn’個の情報信号をトラック・バッファメモリ19内の各領域19a,19b,……,19n’に一時的に記憶させてからn’個の情報信号を光ピックアップ14により光ディスク13上の異なる各領域13a,13b,……,13n’に時分割して記録するものである。この際、n’個の情報信号の転送レートの差、チャンネルの位置(例えばNHKと民放)、情報信号のジャンル(映画、アニメ、教育)等によって、自動的に或いはユーザーの設定によって重み付けして記録することができる。更に、選択しなかった(n−n’)個の情報信号はトラック・バッファメモリ19内に一時記憶せずに破棄すれば良い。
【0115】
より具体的に第1記録態様を説明すると、図7に示した如く、入力したA,B,C,Dの4種類の情報信号が(11式)の関係式を満たさない場合には、入力したA〜Dの4種類の情報信号のうちからAとBの2種類の情報信号を選んで、このA,Bの情報信号に対して再度(11式)を満足するか否かを判断し、A,Bの情報信号の転送レートと光ディスク13への光ピックアップ14による転送レートとシーク時間との関係が(11式)を満足する場合には、AとB(A1,B1,A2,B2,……)の情報信号をトラック・バッファメモリ19に一時記憶させた後、トラック・バッファメモリ19からAとBの情報信号を時分割して交互に読み出して、光ピックアップ14によりA領域にA1のデータを記録し、記録後に領域間をシークし、B領域にB1のデータを記録し、再度A2領域にシークしてA2のデータを記録し、これを繰り返すことにより、結果的にA,B領域に個別のデータを連続的に記録する。
【0116】
この第1記録態様によれば、入力したn個の情報信号のうちから記録すべき情報信号の数を減らしてn’(但し、2≦n’<n)個の情報信号を選んで、n’個の情報信号を光ディスク13のそれぞれの領域に個別に記録しているので、再生時に安定した動作が確保でき、早送りやスキップ等の特殊再生に有利であるが、記録途中で記録を中止した場合に、それぞれの記録領域の残りの空き領域が、分断されてしまい、その後の記録の管理が複雑となる。また、情報信号記録装置としては大きなトラック・バッファメモリ19の容量が必要であり、前記した(11式)のように入力した複数の情報信号の転送レートによっては、このような記録を行えない場合がある。
【0117】
次に、第1記録態様の変形例では、入力したn個の情報信号(情報信号A,B,……,N)が(11式)の関係式を満たさない場合に、n個の情報信号をトラック・バッファメモリ19に一時記憶させた後、n個の情報信号のうちの一部の情報信号をつなぎ合わせてブロック化を図ることで、n個のうちでそれぞれ個別に記録する情報信号と、ブロック化した上で記録する情報信号とをトラック・バッファメモリ19から時分割して読み出して、光ピックアップ14により光ディスク13のそれぞれの領域に時分割して記録するものであり、言い換えると、n個の情報信を光ディスク13上の少なくとも2以上の領域に時分割して記録するものである。
【0118】
より具体的に第1記録態様の変形例を説明すると、図8に示した如く、入力したA,B,C,Dの4種類の情報信号が(11式)の関係式を満たさない場合には、入力したA〜Dの4種類の情報信号のうちからAと、ブロック化したい(B+C)の2種類の情報信号を選んで、このAと(B+C)の情報信号に対して再度(11式)を満足するか否かを判断し、(11式)を満足する場合には、Aと(B+C)の情報信号をトラック・バッファメモリ19に一時記憶させた後、トラック・バッファメモリ19からAと(B+C)の情報信号を時分割して交互に読み出して、光ピックアップ14によりA領域にA1のデータを記録し、記録後に領域間をシークし、B領域に(B1+C1)のデータを記録し、再度A2領域にシークしてA2のデータを記録し、記録後に領域間をシークし、B領域に(B2+C2)のデータを記録し、これを繰り返すことにより、結果的にAに個別のデータを、B領域にブロック化したデータを連続的に記録する。
【0119】
この第1記録態様の変形例によれば、入力したn個の情報信号のうちから個別に記録したい情報信号と、ブロック化しても良い情報信号とを選んでいるので、光ピックアップ14によるシーク時間を短縮でき、且つ、情報信号の必要度に応じて個別記録とブロック記録との併用処理が可能となる。
【0120】
次に、第2記録態様では、入力したn個の情報信号(情報信号A,B,……,N)が(11式)の関係式を満たさない場合に、n個の情報信号をトラック・バッファメモリ19に一時記憶させた後、トラック・バッファメモリ19からn個の情報信号を転送順に時分割して読み出して、光ピックアップ14によりn個の情報信号全てを光ディスク13上の同一の領域(一つの領域)に記録するものである。
【0121】
より具体的に第2記録態様を説明すると、図9に示した如く、入力したA,B,C,Dの4種類の情報信号が(11式)の関係式を満たさない場合には、A〜Dの4種類の情報信号をトラック・バッファメモリ19に一時記憶させた後、トラック・バッファメモリ19からA〜Dの情報信号を時分割して読み出して、A1,B1,C1,D1,A2,B2,C2,D2,……の順に転送されてくるデータを並び替えを行わずに光ピックアップ14により光ディスク13上のA領域にそのまま記録する。
【0122】
この第2記録態様によれば、n個の情報信号をトラック・バッファメモリ19から時分割して読み出した順に、光ピックアップ14により光ディスク13の同一の領域(一つの領域)に記録しているので、再生時に記録単位ごとにキックする必要があり、再生での安定性を欠く可能性がある。しかし、第1記録態様のように、その後の記録の管理は複雑にならない。また、情報信号記録装置としても大きなトラック・バッファメモリ19の容量を必要とせずに、その記録の転送レートを越えない範囲で、記録が可能である。
【0123】
次に、第3記録態様では、入力したn個の情報信号(情報信号A,B,……,N)が(11式)の関係式を満たさない場合に、n個の情報信号を複数サイクルの間に亘ってトラック・バッファメモリ19に一時記憶させた後、トラック・バッファメモリ19内で各情報信号の複数サイクルがそれぞれ一かたまりつづになるように並び替えを行い、並び替えたn個の情報信号をトラック・バッファメモリ19から時分割して読み出して、n個の情報信号を並び替えたかたまりごとにまとめて光ピックアップ14により光ディスク13上の同一の領域(一つの領域)に記録するものである。
【0124】
より具体的に第3記録態様を説明すると、図10に示した如く、入力したA,B,C,Dの4種類の情報信号が(11式)の関係式を満たさない場合には、A〜Dの4種類の情報信号を複数サイクルの間に亘ってトラック・バッファメモリ19に一時記憶記憶させた後、トラック・バッファメモリ19内でA1,B1,C1,D1,A2,B2,C2,D2,……の順に転送されてくるデータをA1,A2,B1,B2,C1,C2,D1,D2,……の順に1つのデータ単位を大きな単位のかたまりに並び替えて、並び替えた各情報信号のかたまりごとに時分割して読み出して、(A1,A2),(B1,B2),(C1,C2),(D1,D2),……の順に光ピックアップ14により光ディスク13上のA領域に記録する。
【0125】
この第3記録態様によれば、光ディスク13上で同一の領域(一つの領域)に記録してあるデータの記録単位が大きいので、再生時にある程度安定した動作が確保でき、連続した記録単位の範囲では、早送りやスキップ等の特殊再生に多少有利であり、かつ第1記録形態のように、その後の記録の管理は複雑にならない。また、情報信号記録装置としては多少大きなトラック・バッファメモリ19の容量が必要であり、そのトラック・バッファメモリ19を越える記録単位では、このような記録を行えない。
【0126】
ここで、上記した第1〜第3記録形態では、大きく分けて2つの記録モードを取るものであり、第1の記録モードは、n個の情報信号を光ディスク13上で少なくとも2つ以上の領域にシークを介在させながらそれぞれ記録するもので上記した第1記録形態(図7)及び第1記録形態の変形例(図8)が該当する。一方、第2の記録モードは、n個の情報信号を光ディスク13上で同一の領域(一つの領域)にシークを介在させないで記録するもので上記した第2記録形態(図9)及び第3記録形態の変形例(図10)が該当する。
【0127】
そして、上記した第1〜第3記録形態による3種類の記録方法は、それぞれ長所短所を持っており、前記した(11式)の結果によって記録形態を選択したり、ユーザが任意に記録形態を選択したり、それぞれ条件によって使い分けられることによってユーザーにとって有用であり、上記第1〜第3記録形態のうちいずれかの記録形態を選択する判断基準は、下記1)〜6)項のいずれかによる。
【0128】
1).n個の情報信号を前記した(11式)にて光ディスク13上でそれぞれ異なる領域に記録可能の可否を判断する場合に、(11式)にて記録不可能と判断した際には、記録すべき情報信号の数を減らして再度(11式)を満足するか否かを判断し、(11式)を満足した場合は第1記録形態を選択し、不可能と判断した場合は第2又は第3の記録形態を選択する。
【0129】
2).ユーザーが第1〜第3記録形態を選択する。つまり、ユーザーが任意に選択する場合は、上記した例えば第1記録形態を選択した場合、前記した(11式)に設定した複数の情報信号が記録可能か判断し、記録可能である場合には、第1〜第3記録形態を選択可能と表示し、選択した入力結果に応じて記録を行う。
一方、記録不可能である場合には、第2又は第3の記録形態を選択可能と表示し、選択した入力結果に応じて記録を行う。
【0130】
3).情報信号又はソースの種類によって自動選択する場合、例えば、n個の情報信号がAV−ENDEC20から入力される場合は、圧縮時の転送レートがユーザーによって設定可能であるので第1記録形態で記録を行う。また、ディジタル衛星やインターネットから圧縮された情報信号としてのトランスポートストリーム信号として入力された場合には、第2又は第3記録形態で記録を行う。また、記録する複数の情報信号の転送レートの差、チャンネルの位置(例えばNHKと民放)、情報信号のジャンル(映画、アニメ、教育)等によって、ユーザーの設定によって記録することができる。
【0131】
4).情報信号記録装置又は情報信号通信装置の仕様によって、例えば装置をAC電源に接続して据え置き状態で使用する場合には、前記した(11式)の許容する範囲で第1記録形態で記録を行う。そして、この装置をAC電源から切り離してバッテリー駆動で使用する場合には、第2又は第3記録形態を選択する。
また、トラック・バッファメモリ19の容量を着脱自在として、トラック・バッファメモリ19の容量を変更可能とする装置の場合に、トラック・バッファメモリ19の容量が大きければ第1記録形態を選択し、一方、トラック・バッファメモリ19の容量が小さければ第2又は第3記録形態を選択する。
【0132】
5).システムコントローラ22にて光ディスク13の種類を検出して、この種類によって例えばDVD−RAMのように高速なシークが可能な場合は第1記録形態を選択し、DVD−RWのようにシークに多少時間を要する場合は第2又は第3記録形態を選択してもかまわない。
【0133】
6).光ディスク13上の管理領域を再生し、システムコントローラ22にて光ディスク13の記録可能領域の状況を判断することによって、例えば所定以上の連続記録可能な空き領域が十分にある場合は第1記録形態を選択し、所定以上の連続記録可能な空き領域が無く空き領域が点在しているような場合は第2又は第3記録形態を選択してもかまわない。
【0134】
尚、上記1)〜6)項以外にも様々な仕様によって選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0135】
【図1】本発明に係る第1実施例の情報信号記録及び/又は再生装置の全体構成を説明するためのブロック図である。
【図2】本発明に係る第1実施例の情報信号記録及び/又は再生装置において、光ディスク上の第1,第2,……,第nの領域と、トラック・バッファメモリ内の第1,第2,……,第nの領域との間で、第1,第2,……,第nの情報信号を一つの光ピックアップにより時分割で記録及び/又は再生する状態を模式的に示した図である。
【図3】光ディスク上で第1,第2,……,第nの領域(データ領域)のアドレスと、管理領域のアドレスとを示した図である。
【図4】光ディスクから第1〜第nの情報信号を一つの光ピックアップにより時分割で再生する状態を示したタイミングチャートである。
【図5】光ディスクに第1,第2,……,第nの情報信号を一つの光ピックアップにより時分割で記録する状態を示したフローチャートである。
【図6】本発明に係る第2実施例の情報信号通信装置の全体構成を説明するためのブロック図である。
【図7】本発明に係る情報信号記録装置又は情報信号通信装置において、(11式)の関係式を満たさない場合の第1記録態様を説明するための図である。
【図8】本発明に係る情報信号記録装置又は情報信号通信装置において、(11式)の関係式を満たさない場合の第1記録態様の変形例を説明するための図である。
【図9】本発明に係る情報信号記録装置又は情報信号通信装置において、(11式)の関係式を満たさない場合の第2記録態様を説明するための図である。
【図10】本発明に係る情報信号記録装置又は情報信号通信装置において、(11式)の関係式を満たさない場合の第3記録態様を説明するための図である。
【符号の説明】
【0136】
10…情報信号記録及び/又は再生装置、
13…情報信号記録媒体(光ディスク)、
13a…第1の領域、13b…第1の領域、13n…第nの領域、
14…ヘッド(光ピックアップ)、
19…トラック・バッファメモリ、
19a…第1の領域、19b…第1の領域、19n…第nの領域、
20…オーディオ・ビデオ/エンコーダ・デコーダ(AV−ENDEC)、
26a〜26n…入力端子、
30……情報信号通信装置、
31…ATAPIインターフェース、32…ホスト、
41…衛星放送受信用アンテナ、42…ディジタル衛星デコーダ部、
44…ストリーム変換部、45…インターネット端子。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれの転送レートで入力したn個(但し、nは2以上の整数)の情報信号をバッファメモリに一時的に記憶し、
前記n個の情報信号をそれぞれの転送レートより速い転送レートで前記バッファメモリから読み出して、前記n個の情報信号に対応する情報信号記録媒体上の位置に、少なくとも一つのヘッドにより時分割で記録し、
前記ヘッドによる前記n個の情報信号への転送レートと、前記バッファメモリに入力した前記n個の情報信号の各転送レートとの差を前記バッファメモリで吸収し、
前記ヘッドに前記バッファメモリから転送する前記n個の情報信号の転送レート…Rp、前記n個の情報信号を前記バッファメモリに入力する各転送レートの総和…ΣRn=Ra+Rb+
… +Rn、
前記n個の情報信号の各記録情報単位量の総和…ΣYn=Ya+Yb+ … +Yn、
前記ヘッドを一体的に移動する移動体が前記情報信号記録媒体上での現在の位置から次の位置に移動し記録までに要する各時間の総和…ΣSnとし、
ΣYn≧Rp×ΣRn×ΣSn/(Rp−ΣRn)
Ya≧Rp×Ra×ΣSn/(Rp−ΣRn)
Yb≧Rp×Rb×ΣSn/(Rp−ΣRn)
・・・
Yn≧Rp×Rn×ΣSn/(Rp−ΣRn)の関係式に基づいて、
前記n個の情報信号の前記情報信号記録媒体の空き領域を検出することを特徴とする情報信号記録装置。
【請求項2】
n個(但し、nは2以上の整数)の情報信号のうち少なくとも一つの情報信号を記録し、残りの情報信号を再生するために、前記n個の情報信号を一時的にバッファメモリに記憶し、
情報信号記録媒体に記録する情報信号と、前記情報信号記録媒体から再生する情報信号とをそれぞれの転送レートでバッファメモリに入出力し、
前記バッファメモリに入力した情報信号の転送レートより速い転送レートで少なくとも一つのヘッドを用いて前記情報信号記録媒体に記録し、
再生すべき情報信号の転送レートより速い転送レートで、前記情報信号記録媒体から前記ヘッドにより前記バッファメモリに転送するステップとを時分割して行い、
前記ヘッドによる前記n個の情報信号への転送レートと、前記バッファメモリに入出力する前記n個の情報信号の転送レートとの差を前記バッファメモリで吸収し、
前記ヘッドにより前記バッファメモリに対して入出力される前記n個の情報信号の転送レート…Rp、前記n個の情報信号を前記バッファメモリに入出力する各転送レートの総和…ΣRn=Ra+Rb+
… +Rn、前記n個の情報信号の各記録再生情報単位量の総和…ΣYn=Ya+Yb+… +Yn、
前記ヘッドを一体的に移動する移動体が前記情報信号記録媒体上での現在の位置から次の位置に移動し記録または再生までに要する各時間の総和…ΣSnとし、
ΣYn≧Rp×ΣRn×ΣSn/(Rp−ΣRn)
Ya≧Rp×Ra×ΣSn/(Rp−ΣRn)
Yb≧Rp×Rb×ΣSn/(Rp−ΣRn)
・・・
Yn≧Rp×Rn×ΣSn/(Rp−ΣRn)の関係式に基づいて、
記録すべき情報信号の前記情報信号記録媒体の空き領域を検出することを特徴とする情報信号記録装置。
【請求項3】
n個(但し、nは2以上の整数)の情報信号のうち少なくとも一つの情報信号を記録し、残りの情報信号を再生するために、前記n個の情報信号を一時的にバッファメモリに記憶し、
情報信号記録媒体に記録する情報信号と、前記情報信号記録媒体から再生する情報信号とをそれぞれの転送レートでバッファメモリに入出力し、
前記バッファメモリに入力した情報信号の転送レートより速い転送レートで少なくとも一つのヘッドを用いて前記情報信号記録媒体に記録し、
再生すべき情報信号の転送レートより速い転送レートで、前記情報信号記録媒体から前記ヘッドにより前記バッファメモリに転送するステップとを時分割して行い、
前記情報信号記録媒体から再生すべき情報信号よりも、前記情報信号記録媒体に記録する情報信号の前記バッファメモリの制御を優先し、
前記ヘッドによる前記n個の情報信号への転送レートと、前記バッファメモリに入出力する前記n個の情報信号の転送レートとの差を前記バッファメモリで吸収し、
前記ヘッドにより前記バッファメモリに対して入出力される前記n個の情報信号の転送レート…Rp、前記n個の情報信号を前記バッファメモリに入出力する各転送レートの総和…ΣRn=Ra+Rb+
… +Rn、前記n個の情報信号の各記録再生情報単位量の総和…ΣYn=Ya+Yb+… +Yn、
前記ヘッドを一体的に移動する移動体が前記情報信号記録媒体上での現在の位置から次の位置に移動し記録または再生までに要する各時間の総和…ΣSnとし、
ΣYn≧Rp×ΣRn×ΣSn/(Rp−ΣRn)
Ya≧Rp×Ra×ΣSn/(Rp−ΣRn)
Yb≧Rp×Rb×ΣSn/(Rp−ΣRn)
・・・
Yn≧Rp×Rn×ΣSn/(Rp−ΣRn)の関係式を満たして前記情報信号記録媒体に前記n個の情報信号を記録再生することを特徴とする情報信号記録再生装置。
【請求項4】
それぞれの転送レートで入力したn個(但し、nは2以上の整数)の情報信号をバッファメモリに一時的に記憶するステップと、前記n個の情報信号をそれぞれの転送レートより速い転送レートで前記バッファメモリから読み出して、前記n個の情報信号に対応する情報信号記録媒体上の位置に、少なくとも一つのヘッドにより時分割で記録するステップと、前記ヘッドによる前記n個の情報信号への転送レートと、前記バッファメモリに入力した前記n個の情報信号の各転送レートとの差を前記バッファメモリで吸収するステップと、前記ヘッドに前記バッファメモリから転送する前記n個の情報信号の転送レート…Rp、前記n個の情報信号を前記バッファメモリに入力する各転送レートの総和…ΣRn=Ra+Rb+
… +Rn、
前記n個の情報信号の各記録情報単位量の総和…ΣYn=Ya+Yb+ … +Yn、
前記ヘッドを一体的に移動する移動体が前記情報信号記録媒体上での現在の位置から次の位置に移動し記録までに要する各時間の総和…ΣSnとし、
ΣYn≧Rp×ΣRn×ΣSn/(Rp−ΣRn)
Ya≧Rp×Ra×ΣSn/(Rp−ΣRn)
Yb≧Rp×Rb×ΣSn/(Rp−ΣRn)
・・・
Yn≧Rp×Rn×ΣSn/(Rp−ΣRn)の関係式に基づいて、
前記n個の情報信号の前記情報信号記録媒体の空き領域を検出するステップとを有することを特徴とする情報信号記録方法。
【請求項5】
n個(但し、nは2以上の整数)の情報信号のうち少なくとも一つの情報信号を記録し、残りの情報信号を再生するために、前記n個の情報信号を一時的にバッファメモリに記憶し、
情報信号記録媒体に記録する情報信号と、前記情報信号記録媒体から再生する情報信号とをそれぞれの転送レートでバッファメモリに入出力するステップと、前記バッファメモリに入力した情報信号の転送レートより速い転送レートで少なくとも一つのヘッドを用いて前記情報信号記録媒体に記録するステップと、
再生すべき情報信号の転送レートより速い転送レートで、前記情報信号記録媒体から前記ヘッドにより前記バッファメモリに転送するステップとを時分割して行うステップと、
前記ヘッドによる前記n個の情報信号への転送レートと、前記バッファメモリに入出力する前記n個の情報信号の転送レートとの差を前記バッファメモリで吸収するステップと、前記ヘッドにより前記バッファメモリに対して入出力される前記n個の情報信号の転送レート…Rp、前記n個の情報信号を前記バッファメモリに入出力する各転送レートの総和…ΣRn=Ra+Rb+
… +Rn、前記n個の情報信号の各記録再生情報単位量の総和…ΣYn=Ya+Yb+… +Yn、
前記ヘッドを一体的に移動する移動体が前記情報信号記録媒体上での現在の位置から次の位置に移動し記録または再生までに要する各時間の総和…ΣSnとし、
ΣYn≧Rp×ΣRn×ΣSn/(Rp−ΣRn)
Ya≧Rp×Ra×ΣSn/(Rp−ΣRn)
Yb≧Rp×Rb×ΣSn/(Rp−ΣRn)
・・・
Yn≧Rp×Rn×ΣSn/(Rp−ΣRn)の関係式基づいて、
記録すべき情報信号の前記情報信号記録媒体の空き領域を検出するステップとを有することを特徴とする情報信号記録再生方法。
【請求項6】
n個(但し、nは2以上の整数)の情報信号のうち少なくとも一つの情報信号を記録し、残りの情報信号を再生するために、前記n個の情報信号を一時的にバッファメモリに記憶し、
情報信号記録媒体に記録する情報信号と、前記情報信号記録媒体から再生する情報信号とをそれぞれの転送レートでバッファメモリに入出力するステップと、
前記バッファメモリに入力した情報信号の転送レートより速い転送レートで少なくとも一つのヘッドを用いて前記情報信号記録媒体に記録するステップと、
再生すべき情報信号の転送レートより速い転送レートで、前記情報信号記録媒体から前記ヘッドにより前記バッファメモリに転送するステップとを時分割して行うステップと、
前記情報信号記録媒体から再生すべき情報信号よりも、前記情報信号記録媒体に記録する情報信号の前記バッファメモリの制御を優先し、
前記ヘッドによる前記n個の情報信号への転送レートと、前記バッファメモリに入出力する前記n個の情報信号の転送レートとの差を前記バッファメモリで吸収するステップと、前記ヘッドにより前記バッファメモリに対して入出力される前記n個の情報信号の転送レート…Rp、前記n個の情報信号を前記バッファメモリに入出力する各転送レートの総和…ΣRn=Ra+Rb+
… +Rn、前記n個の情報信号の各記録再生情報単位量の総和…ΣYn=Ya+Yb+… +Yn、
前記ヘッドを一体的に移動する移動体が前記情報信号記録媒体上での現在の位置から次の位置に移動し記録または再生までに要する各時間の総和…ΣSnとし、
ΣYn≧Rp×ΣRn×ΣSn/(Rp−ΣRn)
Ya≧Rp×Ra×ΣSn/(Rp−ΣRn)
Yb≧Rp×Rb×ΣSn/(Rp−ΣRn)
・・・
Yn≧Rp×Rn×ΣSn/(Rp−ΣRn)の関係式を満たして前記情報信号記録媒体に前記n個の情報信号を記録再生するステップとを有することを特徴とする情報信号記録再生方法。
【請求項7】
n個(但し、nは2以上の整数)の情報信号のうち少なくとも一つの情報信号を記録し、残りの情報信号を再生するために、前記n個の情報信号を一時的にバッファメモリに記憶し、
情報信号記録媒体に記録する情報信号と、前記情報信号記録媒体から再生する情報信号とをそれぞれの転送レートでバッファメモリに入出力するステップと、
前記バッファメモリに入力した情報信号の転送レートより速い転送レートで少なくとも一つのヘッドを用いて前記情報信号記録媒体に記録するステップと、
再生すべき情報信号の転送レートより速い転送レートで、前記情報信号記録媒体から前記ヘッドにより前記バッファメモリに転送するステップとを時分割して行うステップと、
前記情報信号記録媒体から再生すべき情報信号よりも、前記情報信号記録媒体に記録する情報信号の前記バッファメモリの制御を優先し、
前記ヘッドによる前記n個の情報信号への転送レートと、前記バッファメモリに入出力する前記n個の情報信号の転送レートとの差を前記バッファメモリで吸収するステップと、前記ヘッドにより前記バッファメモリに対して入出力される前記n個の情報信号の転送レート…Rp、前記n個の情報信号を前記バッファメモリに入出力する各転送レートの総和…ΣRn=Ra+Rb+
… +Rn、前記n個の情報信号の各記録再生情報単位量の総和…ΣYn=Ya+Yb+… +Yn、
前記ヘッドを一体的に移動する移動体が前記情報信号記録媒体上での現在の位置から次の位置に移動し記録または再生までに要する各時間の総和…ΣSnとし、
ΣYn≧Rp×ΣRn×ΣSn/(Rp−ΣRn)の関係式を満たして前記情報信号記録媒体に前記m個の情報信号を記録再生するステップとを有することを特徴とする情報信号記録再生方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−198348(P2008−198348A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−62293(P2008−62293)
【出願日】平成20年3月12日(2008.3.12)
【分割の表示】特願2000−97418(P2000−97418)の分割
【原出願日】平成12年3月31日(2000.3.31)
【出願人】(000004329)日本ビクター株式会社 (3,896)
【Fターム(参考)】