説明

情報入力方法、携帯端末、及びネットワークシステム

【課題】複雑な操作を要する携帯端末において、容易な情報入力の実現と、操作性の向上を実現する。
【解決手段】携帯電話機1は、携帯端末の直線変位又は回転変位を検出する加速度センサ70を備えており、加速度センサ70により検出された検出データに基づいて、制御部10は携帯電話機1の変位パターンを認識し、この認識された変位パターンに対応する一又は複数のコメントを、記憶部20に記憶された属性テーブルT1とコメントテーブルT2を参照することによって表示部40に表示させ、操作部50によって選択されたコメントを電子メールの文章として入力させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報入力方法、携帯端末、及びネットワークシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の携帯電話機に代表される携帯端末は、持ち運びの利便性から携帯端末のサイズが小型化される傾向にある。携帯端末のサイズの小型化に伴い、ユーザが当該携帯端末に対して指示を入力するためのテンキー等の操作部が小型化されたり、操作部を構成するテンキー等の数が少なくなる傾向がある。
【0003】
携帯端末へ指示を入力するための操作補助として、例えば、特許文献1においては、携帯端末等に対して与えられた振動等の加速度を検出することのできる加速度センサを利用して、電子メールの送信や発話処理のような、予め設定した機能の処理を行わせる技術が開示されている。
【特許文献1】特開2003−163742号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の特許文献1に記載の技術の場合、携帯端末への動作入力のためにテンキー等の操作部から入力を行う必要は無くなるが、電子メールの送信等のような予め設定された機能の指示を行うことしかできない。
【0005】
したがって、電子メールを作成する際に必要とされる文字入力等のような、複雑な操作のための入力補助を行うことができず、複雑な操作を要する場面における携帯端末の操作性の向上を図ることはできないという問題があった。
【0006】
本発明は、上述したような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複雑な操作を要する携帯端末において、容易な情報入力の実現と、操作性の向上を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、自身の直線変位又は回転変位を検出する検出部を有する携帯端末の情報入力方法であって、前記検出部にて検出された自身の直線変位又は回転変位の検出データを出力する検出データ出力ステップと、この検出データ出力ステップにて出力された検出データに基づいて、前記直線変位又は回転変位の変位パターンを認識する認識ステップと、この認識ステップにて認識された変位パターンに対応する入力候補情報を表示部に表示させる表示ステップと、この表示ステップにて表示された入力候補情報に基づいて入力すべき情報を特定する特定ステップとを含むことを特徴とする。
【0008】
また、上記課題を解決するため、請求項2に記載の発明は、自身の直線変位又は回転変位を検出する変位検出手段と、この変位検出手段によって検出された自身の直線変位又は回転変位の検出データを出力する検出データ出力手段と、この検出データ出力手段によって出力された検出データに基づいて、前記直線変位又は回転変位の変位パターンを認識する認識手段と、この認識手段によって認識された変位パターンに対応する入力候補情報を表示する表示手段と、この表示手段によって表示された入力候補情報に基づいて入力すべき情報を特定する特定手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
また、請求項3に記載の発明は、上記請求項2に記載の発明において、前記検出データと前記変位パターンとの対応関係を記憶する記憶手段を更に備え、前記認識手段は、前記記憶手段の記憶内容に基づいて前記変位パターンの認識を行うことを特徴とする。
【0010】
また、請求項4に記載の発明は、上記請求項3に記載の発明において、前記検出データと前記変位パターンとの対応関係を記憶する記憶手段を更に備え、前記認識手段は、前記記憶手段の記憶内容に基づいて前記変位パターンの認識を行うことを特徴とする。
【0011】
また、上記課題を解決するため、請求項5に記載の発明は、通信回線を介して互いに接続される携帯端末とサーバとを含むネットワークシステムであって、前記携帯端末は、自身の直線変位又は回転変位を検出する変位検出手段と、この変位検出手段によって検出された自身の直線変位又は回転変位の検出データを前記サーバへ送信する検出データ送信手段とを備え、前記サーバは、前記検出データ送信手段によって送信された検出データを受信し、この検出データに基づいて、前記直線変位又は回転変位の変位パターンを認識する認識手段と、この認識手段によって認識された変位パターンに対応する入力候補情報を前記携帯端末に送信する情報送信手段とを備え、前記携帯端末は更に、前記情報送信手段によって送信された入力候補情報を受信し、表示する表示手段と、この表示手段によって表示された入力候補情報に基づいて入力すべき情報を特定する特定手段と、この特定手段によって特定され入力された情報を前記サーバに送信する入力情報送信手段とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、複雑な操作を要する携帯端末において、容易な情報入力の実現と、操作性の向上を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
〔実施形態1〕
まず、本発明の実施形態1における構成について説明する。
図1に、本発明を適用した携帯電話機1の構成例を示す。図1に示すように、携帯電話機1は制御部10、記憶部20、RAM(Random Access Memory)30、表示部40、操作部50、撮像部60、加速度センサ70、A/D(Analog/Digital)変換部80、通信部90によって構成される。
【0014】
制御部10は、CPU(Central Processing Unit)等により構成され、記憶部20に記憶されているシステムプログラムや処理プログラム等の各種プログラムを読み出してRAM30に展開し、展開されたプログラムに従って後述するアクション返信処理(図2参照)をはじめとする各種処理を実行する。
【0015】
記憶部20は、HDD(Hard Disk Drive)や半導体の不揮発性メモリ等により構成される。記憶部20には、前述のように各種プログラムが記憶されているほか、このプログラムの動作に必要な各種パラメータ等が記憶されている。また、携帯電話機1において通信部90を介して送受信された電子メールや、後述するアクション返信処理の際に使用される属性テーブルT1やコメントテーブルT2等が記憶されている。アクション返信処理においては、属性テーブルT1とコメントテーブルT2は変換テーブルとしての役割を果たすことになる。
なお、上記記憶部20以外のその他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、SD(Secure Digital)カードやUSB(Universal Serial Bus)メモリのようなフラッシュメモリ等の不揮発性メモリ等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータ等の各種データを、搬送波(キャリアウェーブ)に重畳させて通信部90を介して提供することも可能である。
【0016】
RAM30は、制御部10によって実行される各種プログラムや、これらプログラムによって処理されたデータ等を一時的に記憶するワークエリアとして機能する。
【0017】
表示部40は、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成され、制御部10から入力される各種情報を表示する。
【0018】
操作部50は、テンキーや数字ボタン、各種機能ボタンからなるボタンを備えて構成され、押下されたボタンに対応する操作信号をCPU10に出力する。なお、必要に応じてタッチパネル等のポインティングデバイスを含むこととしても良い。
【0019】
撮像部60は、レンズユニットやCCD(Charge Coupled Device)等から構成され、レンズユニットを介して入射された撮影画像をアナログ信号に光電変換する。
【0020】
加速度センサ70は、3軸加速度センサから構成され、3次元空間を構成する3軸の加速度を検出することができる。本実施例では、携帯電話機1を縦に振ったり、円を描くように回したりさせた時の、携帯電話機1の直線変位又は回転変位(検出データ)を検出する。この検出された携帯電話機1の直線変位又は回転変位によって、携帯電話機1の変位パターンを検出することができる。具体的には、例えば、携帯電話機1を円を描くように回した場合には、当該変位パターンにおける3軸の加速度が加速度センサ70によって検出され、この検出された信号がA/D変換部80を介して制御部10に対して入力されることになる。制御部10は、当該入力された信号によって、携帯電話機1が円を描くように回された等と認識する認識手段として機能する。
【0021】
尚、加速度センサ70に代えて、撮像部60にて順次画像を撮影し、これら順次撮影された画像のずれから携帯電話機1の直線変位又は回転変位(検出データ)を検出するようにしてもよい。このようにすることで、加速度センサという特別なデバイスを備えることなく、製造コストの削減を実現させることができる。
【0022】
A/D変換部80は、撮像部60及び加速度センサ70で得られたアナログ信号をデジタル信号に変換し、制御部10に対して入力する。
【0023】
通信部90は、基地局等を介して通信相手の他の携帯電話機1等との通話のための音声データや電子メール等の各種データを送受信する。
【0024】
次に、本発明の実施形態1における動作について説明する。
図2に、本実施の形態における携帯電話機1によって行われるアクション返信処理を示す。アクション返信処理は、通信部90を介して電子メールを受信した際、又は記憶部20に記憶された電子メールの一覧表示の指示が制御部10に入力された際に、制御部10と記憶部20に記憶されたプログラムとの協働によるソフトウェア処理により実現される。
アクション返信処理では、加速度センサ70によって検出された携帯電話機1の変位パターンに基づいて文字入力補助を行う。
【0025】
図2に示すように、通信部90を介して受信された電子メール、又は記憶部20に記憶された電子メールの一覧が表示画面G1に表示され、当該電子メールの開封処理が行われたか否かが判断される(ステップS101)。
【0026】
図4(a)に、ステップS101において表示部40に表示される表示画面G1を示す。図4(a)に示すように、表示画面G1は機能ボタンG1a〜G1c、電子メール一覧表示エリアG1d等から構成される。
機能ボタンG1a〜G1cは、制御部10に対して電子メールの返信処理の入力等を行う各種機能ボタンである。例えば、機能ボタンG1cを操作部50より選択することにより、表示画面G1に重畳させてメニュー画面(図示せず)が表示され、当該メニュー画面を選択することによって、電子メールの返信処理等を行うことができる。
なお、後述する表示画面G2〜G8における機能ボタンは、表示画面G1における機能ボタンG1a〜G1cと同様であるので本説明を援用する。
電子メール一覧表示エリアG1dは、通信部90を介して受信された電子メール、又は記憶部20に記憶された電子メールの一覧が表示される領域である。
ステップS101においては、具体的には、表示画面G1の電子メール一覧表示エリアG1dに表示された電子メールを操作部50より選択されたか否かが判断されることにより、電子メールの開封処理が行われたか否かが判断されることになる。
【0027】
電子メールの開封処理が行われたと判断された場合(ステップS101;YES)、表示部40に表示画面G2が表示され、操作部50より開封処理が行われた電子メールに対して返信処理が入力されたか否かが判断される(ステップS102)。
【0028】
図4(b)に、ステップS102において表示部40に表示される表示画面G2を示す。図4(b)に示すように、表示画面G2は、機能ボタンG2a〜G2c、テキストエリアG2d等から構成される。
テキストエリアG2dは、ステップS101において開封処理が行われたと判断された電子メールの内容が表示される領域である。
ステップS102においては、表示画面G2が表示された状態で、操作部50からの入力により当該電子メールの返信処理が入力されたか否かが判断されることになる。
【0029】
開封処理が行われた電子メールに返信処理が入力されたと判断された場合(ステップS102;YES)、アクション返信モードがオンであるか否かが判断される(ステップS103)。アクション返信モードは、予めオン/オフが指定されており、このオン/オフに対応する値が記憶部20に記憶されている。ステップS103においては、具体的には記憶部20に記憶されている当該値が参照されることによって、アクション返信モードがオンであるか否かが判断されることになる。
【0030】
アクション返信モードがオンであると判断された場合(ステップS103;YES)、記憶部20に記憶された属性テーブルT1が参照され、表示画面G2に表示された電子メールの送信者の属性が判断される(ステップS104)。
【0031】
図6に、本実施の形態における属性テーブルT1の一例を示す。図6に示すように、属性テーブルT1は、「属性」フィールド、「ドメイン」フィールドから構成される。
「属性」フィールドには、電子メールの送信者の属性が格納される。送信者の属性とは、送信者を分類するための情報であり、本実施の形態においては、送信者のメールアドレスに含まれるドメインによって送信者が「家族」、「ビジネス」のように分類されている。
「ドメイン」フィールドには、電子メールの送信者のメールアドレスに含まれるドメインが先述した分類ごとに格納される。
本実施の形態における属性テーブルT1では、返信処理が入力された電子メールの送信者、すなわちあて先のメールアドレスに含まれるドメインと属性が対応付けられている。つまり、図6に示す例では、返信処理が入力された電子メールの送信者のメールアドレスに含まれるドメインが、「kazoku.ne.jp」又は「zikka.com」であれば、当該送信者の属性は「家族」であり、「kaisya.co.jp」、「torihikisaki.co.jp」、又は「okyakusama.co.jp」であれば、当該送信者の属性は「ビジネス」である。
【0032】
ステップS104においては、返信処理が入力された電子メールの送信者のメールアドレスからドメインが抽出され、属性テーブルT1の「ドメイン」フィールドに格納された値と比較されることになる。比較の結果、一致するドメインが属性テーブルT1に格納されていた場合、当該レコードに該当する「属性」フィールドの値が属性として判断される。本実施の形態においては、一致するドメインが属性テーブルT1に格納されていない場合には、ステップS104においては、当該送信者の属性は「知人」として判断される。
【0033】
ステップS104において、表示画面G2に表示された電子メールの送信者の属性が「家族」であると判断された場合(ステップS104;家族)、記憶部20に記憶されたコメントテーブルT2から「家族」用のコメントが読み出される(ステップS105)。
【0034】
図7に、本実施の形態におけるコメントテーブルT2の一例を示す。図7に示すように、コメントテーブルT2は、「動作」フィールド、「家族」フィールド、「ビジネス」フィールド、及び「知人」フィールドから構成される。
「動作」フィールドには、加速度センサ70によって検出された携帯電話機1の変位パターンに対応する値が格納される。具体的には、図7に示す例では、加速度センサ70によって携帯電話機1がユーザの手により前に倒されたと検出された場合、「前に倒す」という値と対応することになる。同様に、携帯電話機1が丸く円を描くようにユーザの手により操作されたと検出された場合には「丸く円を描く」という値と対応し、携帯電話機1がユーザの手により横に振られた場合には「横に振る」という値と対応することになる。
「家族」フィールド、「ビジネス」フィールド、及び「知人」フィールドには、それぞれステップS104によって判断された送信者の属性に対応するコメント(入力候補情報)が格納されることになる。
【0035】
ステップS105においては、具体的には、ステップS104において送信者の属性が「家族」であると判断されているので、コメントテーブルT2から「動作」フィールドと「家族」フィールドが読み出されることになる。
【0036】
ステップS104において、表示画面G2に表示された電子メールの送信者の属性が「ビジネス」であると判断された場合(ステップS104;ビジネス)、記憶部20に記憶されたコメントテーブルT2から「ビジネス」用のコメントが読み出される(ステップS106)。具体的には、ステップS104において送信者の属性が「ビジネス」であると判断されているので、コメントテーブルT2から「動作」フィールドと「ビジネス」フィールドが読み出されることになる。
【0037】
ステップS104において、表示画面G2に表示された電子メールの送信者の属性が「知人」であると判断された場合(ステップS104;知人)、記憶部20に記憶されたコメントテーブルT2から「知人」用のコメントが読み出される(ステップS107)。具体的には、ステップS104において送信者の属性が「知人」であると判断されているので、コメントテーブルT2から「動作」フィールドと「知人」フィールドが読み出されることになる。
【0038】
次いで、表示部40に表示画面G3が表示され、操作部50から返信内容を編集する旨の指示が入力されると、表示部40に表示画面G4が表示され、加速度センサ70から携帯電話機1の変位パターンが検知されたか否かが判断される(ステップS108)。
【0039】
図4(c)に、ステップS108において表示部40に表示される表示画面G3の一例を示す。
図4(c)に示すように、表示画面G3は機能ボタンG3a〜G3c、返信ウィンドウG3d等から構成される。返信ウィンドウG3dが操作部50より選択されると表示画面G4に画面遷移することになる。
【0040】
図4(d)に、ステップS108において表示部40に表示される表示画面G4の一例を示す。
図4(d)に示すように、表示画面G4は機能ボタンG4a〜G4c、テキストエリアG4d等から構成される。テキストエリアG4dは、電子メールの返信用の文章を編集するための領域である。
ステップS108においては、表示画面G4が表示され、加速度センサ70から携帯電話機1の変位パターンの検知が入力されたか否かが待ち受けられることになる。
【0041】
加速度センサ70から携帯電話機1の変位パターンが検知されたと判断されない場合(ステップS108;NO)、処理はステップS117に移行する。
【0042】
加速度センサ70から携帯電話機1の変位パターンが検知されたと判断された場合(ステップS108;YES)、加速度センサ70によって検知された当該変位パターンが解析される(ステップS109)。具体的には、加速度センサ70が検知した携帯電話機1の変位パターンに対応する信号が、A/D変換部80を介して制御部10に対して入力され、制御部10によって記憶部20に記憶された当該信号に対応する動作が参照されることにより、携帯電話機1の変位パターンが解析されることになる。
【0043】
次いで、ステップS109によって解析された携帯電話機1の変位パターンが、ステップS105〜ステップS107で読み出されたコメントテーブルT2にあるか否かが判断される(ステップS110)。具体的には、ステップS105、ステップS106、又はステップS107において読み出されたコメントテーブルT2の「動作」フィールドが参照され、ステップS109によって解析された携帯電話機1の動作に対応する値が格納されているか否かによって判断される。
【0044】
ステップS109によって解析された携帯電話機1の動作が、ステップS105〜ステップS107で読み出されたコメントテーブルT2にあると判断されない場合(ステップS110;NO)、表示部40にエラーを通知する旨が表示され(ステップS111)、処理はステップS108に戻る。
ステップS109によって解析された携帯電話機1の動作が、ステップS105〜ステップS107で読み出されたコメントテーブルT2にあると判断された場合(ステップS110;YES)、表示部40に表示画面G5が表示され、当該コメントテーブルT2に格納されているコメントの一覧が表示される(ステップS112)。
【0045】
図4(e)に、ステップS112において表示部40に表示される表示画面G5の一例を示す。図4(e)に示すように、表示画面G5は機能ボタンG5a〜G5c、コメント一覧G5d等から構成される。
コメント一覧G5dは、加速度センサ70によって検知された動作に対応するコメントの一覧が表示される。
ステップS112においては、具体的には、ステップS105、ステップS106、又はステップS107において読み出されたコメントテーブルの「動作」フィールドに格納された値とステップS109によって解析された携帯電話機1の動作が比較され、当該値と一致するレコードのそれぞれ「家族」フィールド、「ビジネス」フィールド、又は「知人」フィールドの値が読み出され、表示部40のコメント一覧G5dに表示されることになる。
【0046】
以降の処理は、図3を参照して説明する。
表示画面G5に表示されたコメント一覧G5dのコメントが、操作部50によって決定されたか否かが判断される(ステップS113)。具体的には、表示画面G5のコメント一覧G5dに表示されたコメント(図4(e)に示す表示画面G5の例の場合、コメント一覧G5dに表示された「メールありがとう」、「ごめんね」、又は「ありがとう」の何れか1つをいう)を決定する旨の指示が操作部50からの制御部10に対して入力されたか否かによって判断されることになる。
【0047】
表示画面G5に表示されたコメント一覧G5dのコメントが、操作部50によって決定されたと判断されない場合(ステップS113;NO)、表示画面G5のコメント一覧G5dに表示された他のコメントが選択されたか否かが判断される(ステップS114)。
他のコメントが選択されたと判断されない場合(ステップS114;NO)、処理はステップS108に戻る。
【0048】
表示画面G5のコメント一覧G5dに表示された他のコメントが選択されたと判断された場合(ステップS114;YES)、当該コメントが操作部50からの入力により決定されたか否かが判断される(ステップS115)。当該コメントが操作部50からの入力により決定されたと判断されない場合(ステップS115;NO)、処理はステップS114に戻る。
【0049】
一方、ステップS113において、コメントが操作部50からの入力により決定されたと判断された場合(ステップS113;YES)、及びステップS115において、コメントが操作部50からの入力により決定されたと判断された場合(ステップS115;YES)、表示部40に表示画面G6が表示され、当該決定されたコメントがテキストエリアG6dに表示される(ステップS116)。
【0050】
図4(f)に、ステップS116において表示部40に表示される表示画面G6の一例を示す。図4(f)に示すように、表示画面G6は機能ボタンG6a〜G6c、テキストエリアG6dから構成される。テキストエリアG6dは、電子メールの返信用の文章を編集するための領域である。
ステップS116においては、具体的には、ステップS113又はステップS115において決定されたコメントが表示画面G6のテキストエリアG6dに表示されることになる。
【0051】
次いで、操作部50を構成するテンキー等から文字の入力指示がされたか否かが判断される(ステップS117)。操作部50を構成するテンキー等から文字の入力指示がされたと判断された場合には(ステップS117;YES)、当該テンキー等による入力指示に従って文字が入力され、表示画面G6のテキストエリアG6dに表示される(ステップS118)。
操作部50を構成するテンキー等から文字の入力指示がされたと判断されない場合には(ステップS117;NO)、電子メールの送信指示が操作部50より入力されたか否かが判断される(ステップS119)。電子メールの送信指示が操作部50より入力されたと判断されない場合(ステップS119;NO)、処理はステップS108に戻る。
【0052】
図5(a)に、ステップS119における判断により、処理がステップS108に戻り、加速度センサ70によって別の変位パターンが検出された場合に、ステップS112において表示部40に表示される表示画面G7の一例を示す。表示画面G7の構成は、表示画面G5と同様であるので説明を省略する。
表示画面G7は、ステップS109において加速度センサ70によって「丸く円を描く」動作が検知された場合を示す。表示画面G5と同様に、コメントテーブルの「動作」フィールドが「丸く円を描く」の値となっているレコードに対応するコメントが表示画面G7に表示されることになる。
【0053】
図5(b)に、ステップS119における判断により、処理がステップS108に戻り、加速度センサ70によって別の変位パターンが検出された場合に、ステップS116において表示部40に表示される表示画面G8の一例を示す。表示画面G8の構成は、表示画面G6と同様であるので説明を省略する。
表示画面G8は、表示画面G7のコメント一覧G7dにおいて表示されたコメントが選択及び決定され、テキストエリアG8dに表示されることになる。
【0054】
電子メールの送信指示が操作部50より入力されたと判断された場合(ステップS119;YES)、当該電子メールを通信部90を介して送信するよう指示が行われ(ステップS120)、処理は終了する。
【0055】
一方、電子メールの開封処理が行われたと判断されない場合(ステップS101;NO)、操作部50より開封処理が行われた電子メールに対して返信処理が入力されたと判断されない場合(ステップS102;NO)、アクション返信モードがオンであると判断されない場合(ステップS103;NO)、処理は終了する。
【0056】
以上のように、本実施の形態における携帯電話機1は、アクション返信処理によって、加速度センサ70で検知された携帯電話機1の変位パターンに応じて、電子メール作成のための入力補助をすることができ、電子メール作成の際の複雑な入力操作に対する操作性が向上する。
【0057】
また、アクション返信処理では携帯電話機1における変位パターンに応じて、電子メールの返信用のコメントを変えることができ、携帯電話機1の変位パターンと返信コメントとの対応関係が明確となる。つまり、携帯電話機1を丸く円を描くように動作させると肯定的な返信コメントが対応付けられ、首を振るような動作をさせると否定的な返信コメントが対応付けられる等のように、ユーザが返信用のコメントの内容を把握する事が容易となる。
【0058】
また、本実施の形態におけるアクション返信処理では、属性テーブルT1、コメントテーブルT2を参照することによって電子メールの返信用のコメントの入力の操作補助が可能となり、電子メールを返信する相手に合わせた返信用のコメントの管理を容易に行うことができる。つまり、予めユーザが属性テーブルT1及びコメントテーブルT2の内容をカスタマイズしておくことにより、ユーザの好みに応じて電子メールの返信用のコメントの入力の操作補助を行うことができる。
【0059】
なお、本実施の形態において属性テーブルT1は図6に示す例を構成として挙げ、携帯電話機1が受信した電子メールの送信者のメールアドレスに含まれるドメインによって、送信者の属性が判別されたが、他の要素によって送信者の属性が判別されてもよい。例えば、メールアドレスによって属性が判別されてもよいし、電子メールに添付された添付ファイルの種類によって送信者の属性が判別されてもよい。この場合、アクション返信処理のステップS104においては、メールアドレスや添付ファイル等の要素によって送信者の属性が判断されることになる。他にも、電子メールに絵文字(イラストによって表現された文字をいう)が含まれていれば、当該電子メールの送信者の属性は「友人」であると判別されたり、電子メールの文体や特定のURL(Uniform Resource Locator)等のように予め定められたキーワード等から属性が判別されるようにしてもよい。
【0060】
なお、本実施の形態においては、コメントテーブルT2は図7に示す構成を例として挙げたが、コメントテーブルT2の構成はこれに限られない。加速度センサ70によって検出できる携帯電話機1の変位パターンは、図7に示すコメントテーブルT2の例に限られず、他の変位パターンに対応したコメントが用意されていてもよい。例えば、コメントテーブルT2の「動作」フィールドに、「バツを描く」等のように、加速度センサ70が検出できる他の変位パターンに対応するコメントが格納されるようにしてもよい。
【0061】
なお、本実施の形態においては、携帯電話機1の変位パターンを加速度センサ70によって検出されるようにしたが、携帯電話機1の変位パターンの検出の方法はこれに限られない。例えば、撮像部60によって撮像されている画像の動きによって携帯電話機1の動作が判別されるようにしてもよい。この場合、撮像部60によって撮像される画像の動きと携帯電話機1の動作が対応付けられて記憶部20に記憶され、この対応関係を参照することによって携帯電話機1の変位パターンを検出することになる。
【0062】
なお、本実施の形態においては、アクション返信処理のステップS113において、コメント一覧G5dに表示されたコメントが決定される際に、操作部50を構成するテンキー等から入力させるようにしたが、加速度センサ70によって検出された携帯電話機1の変位パターンに基づいてコメント一覧G5dに表示されたコメントが決定されてもよい。例えば、表示部40に表示画面G5が表示されている状態で、ステップS109において検出された携帯電話機1の変位パターンと同じ動作がされた場合に、当該コメントが決定されるようにしてもよい。
【0063】
なお、本実施の形態においては、携帯電話機1における電子メールの返信用の文章を作成する際の入力補助の場面を例として説明したが、携帯電話機1の操作部50から入力する場面であればよく、入力補助の方法はこれに限られない。例えば、新規メールを送信する場合であってもよい。この場合は、当該新規メールの宛先が参照されることにより、属性が判断されることになる。
【0064】
なお、本実施の形態においては、本発明を適用した携帯電話機1を例として説明したが、本発明が適用できる携帯端末は携帯電話機1に限られない。例えば、撮像した写真に対してコメントを入力できるデジタルカメラや、PDA(Personal Digital Assistant)等であってもよい。
【0065】
その他、携帯電話機1を構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【0066】
〔実施形態2〕
以下、本発明の実施形態2について説明する。
実施形態1においては、携帯電話機1におけるアクション返信処理により、加速度センサ70によって検知された携帯電話機1の変位パターンに応じて、電子メール作成の際の入力補助を行った。しかし、携帯電話機1の操作のみによって電子メールを作成することができる場合はよいが、Webメール等のようなサーバを仲介して電子メールを送信する必要がある場合の入力補助をすることはできない可能性がある。
そこで、実施形態2においては、Webメール等のようなサーバを仲介して電子メールを送信する場合に、加速度センサ70によって検知された携帯電話機1の変位パターンに応じて、電子メール作成の際の文字入力補助を行う。
【0067】
まず、実施形態2の構成を説明する。
図8に、実施形態2におけるネットワークシステムSの構成例を示す。図8に示すように、本実施形態におけるネットワークシステムSは、携帯電話機1とサーバ100から構成され、それぞれがネットワークNによって接続されている。図8に示す例では、携帯電話機1とサーバ100はそれぞれ1つずつ記載しているが、携帯電話機1とサーバ100はそれぞれ複数台あり、携帯電話機1は任意のサーバ100と接続されることになる。
【0068】
携帯電話機1の構成は、実施形態1と同様であるので説明を省略する。
【0069】
ネットワークNは、各地に設置された基地局等により構成され、携帯電話機1とサーバ100間の情報の送受信を仲介する。
【0070】
図8に示すように、サーバ100は制御部110、記憶部120、RAM130、表示部140、操作部150、通信部160等から構成される。
サーバ100を構成する制御部110等の構成は、携帯電話機1を構成する制御部10等の構成とほぼ同様であるので説明を省略し、以下異なる部分について説明する。
【0071】
記憶部120は、Webメールの電子メールデータ等の各種データを記憶する。また、記憶部120はユーザDB部121を備える点で記憶部20と構成が異なる。
ユーザDB部121には、実施形態1における属性テーブルT1、コメントテーブルT2、及び後述する実施形態2におけるアクション返信処理(実施形態1と区別するためにアクション返信処理Bという)において使用されるパラメータ等の各種データが記憶されている。
なお、実施形態2における属性テーブルT1、コメントテーブルT2の構成は実施形態1と同様であるので説明を省略する。
【0072】
次に、実施形態2における動作について説明する。
図9に、実施形態2におけるアクション返信処理Bを示す。
アクション返信処理Bは、携帯電話機1においてWebメール閲覧の指示が制御部10に対して入力された際に行われる。
アクション返信処理Bでは、加速度センサ70によって検出された携帯電話機1の変位パターンをサーバ100に対して送信し、サーバ100は当該受信した携帯電話機1の変位パターンに対応したコメントを携帯電話機1に対して送信する。携帯電話機1においては、当該受信したコメントが選択及び決定され、返信用の電子メールのコメントが入力されることになる。
【0073】
図9に示すように、携帯電話機1の操作部50からの入力により、Webメールにアクセスする旨の指示が、通信部90を介してサーバ100に対して送信される(ステップS201)。サーバ100においては、当該指示が受信されるとWebメールのログインページを表示させるよう携帯電話機1に対して通信部160を介して指示が送信される(ステップS202)。
携帯電話機1においては、当該指示が受信されると、表示部40に表示画面G10が表示され、ユーザに一意に割り当てられたIDとパスワードが操作部50より入力され、通信部90を介してサーバ100に対してIDとパスワードが送信される(ステップS203)。
【0074】
図12(a)に、ステップS203において表示部40に表示される表示画面G10の一例を示す。図12(a)に示すように、表示画面G10は機能ボタンG10a〜G10c、ID入力欄G10d、パスワード入力欄G10e、OKボタンG10f、戻るボタンG10g等から構成される。
機能ボタンG10a〜G10cは実施形態1における表示画面G1の機能ボタンG1a〜G1cと同様であるので説明を省略する。
なお、後述する表示画面G11〜G19における機能ボタンについても、実施形態1における表示画面G1の機能ボタンG1a〜G1cと同様であるので説明を省略する。
ID入力欄G10dは、ステップS203において携帯電話機1の操作部50から入力されたIDが表示される領域である。
パスワード入力欄G10cは、ステップS203において携帯電話機1の操作部50から入力されたパスワードが表示される領域である。
OKボタンG10fは、操作部50から入力されたIDとパスワードをサーバ100に対して送信するか否かを入力するためのボタンである。
戻るボタンG10gは、表示部40に表示画面G10が表示される前に表示されていた画面に遷移するためのボタンである。
【0075】
サーバ100においては、ステップS203において送信されたIDとパスワードが受信され、当該受信されたIDとパスワードが、記憶部120のユーザDB部121に記憶されたIDとパスワードと比較され、正当なユーザであるか否かが判断される(ステップS204)。
正当なユーザであると判断されない場合(ステップS204;NO)、処理は終了する。
【0076】
正当なユーザであると判断された場合(ステップS204;YES)、記憶部120に記憶された当該ユーザのWebメールのデータが読み出され、携帯電話機1の表示部40に表示させるよう指示が送信される(ステップS205)。
携帯電話機1においては、ステップS205においてサーバ100より送信された指示が受信されると、受信メールの一覧として表示部40に表示画面G11が表示される(ステップS206)。
【0077】
図12(b)に、ステップS206において表示部40に表示される表示画面G11の一例を示す。図12(b)に示すように、表示画面G11は機能ボタンG11a〜G11c、受信メール一覧表示エリアG11d等から構成される。
受信メール一覧表示エリアG11dは実施形態1における表示画面G1の受信メール一覧表示エリアG1dと同様であるので説明を省略する。
図12(b)に示すように、表示画面G11においては、ステップS205においてサーバ100から携帯電話機1に対して送信された、ユーザのWebメールの受信一覧が、受信メール一覧表示エリアG11dに表示されることになる。
【0078】
次いで、操作部50からの入力により、表示画面G11の受信メール一覧表示エリアG11dに表示された電子メールの開封処理が行われたか否かが判断される(ステップS207)。ステップS207における処理は、実施形態1のステップS101と同様であるので具体的な説明を省略する。
【0079】
表示画面G11の受信メール一覧表示エリアG11dに表示された電子メールの開封処理が行われたと判断された場合(ステップS207;YES)、開封処理が行われた旨がサーバ100に対して送信され、サーバ100においては、当該開封処理が行われた電子メールが記憶部120から読み出され、当該電子メールを展開するよう、携帯電話機1に対して指示が送信される(ステップS208)。
携帯電話機1においては、表示部40に表示画面G12が表示され、操作部50より開封処理が行われた電子メールに対して返信処理が入力されたか否かが判断される(ステップS209)。ステップS209における処理は、実施形態1のステップS102と同様であるので具体的な説明を省略する。
【0080】
図12(c)に、ステップS209において表示部40に表示される表示画面G12を示す。図12(c)に示すように、表示画面G12は、機能ボタンG12a〜G12c、テキストエリアG12d等から構成される。
テキストエリアG12dは実施形態1における表示画面G2のテキストエリアG2dと同様であるので説明を省略する。
【0081】
開封処理が行われた電子メールに対して返信処理が入力されたと判断された場合(ステップS209;YES)、アクション返信モードがオンであるか否かが判断される(ステップS210)。
ステップS209における処理は、実施形態1のステップS103と同様であるので説明を省略する。
アクション返信モードがオンであると判断された場合(ステップS210;YES)、アクション返信モードがオンである旨がサーバ100に対して送信され、サーバ100においては、記憶部120のユーザDB部121に記憶された、携帯電話機1のユーザに対応する属性テーブルT1が参照され、表示画面G12に表示された電子メールの送信者の属性が判断され、当該属性に対応するコメントテーブルT2が読み出される(ステップS211)。ステップS211における処理は、実施形態1におけるステップS104〜ステップS107と同様であるので具体的な説明を省略する。
【0082】
以降は図10を参照して説明する。
携帯電話機1においては、表示部40に表示画面G13が表示され、操作部50から返信内容を編集する旨の指示が入力されると、表示部40に表示画面G14が表示され、加速度センサ70から携帯電話機1の変位パターンが検知されたか否かが判断される(ステップS212)。ステップS212における処理は、実施形態1におけるステップS108と同様であるので具体的な説明を省略する。
【0083】
図12(d)に、ステップS212において表示部40に表示される表示画面G13の一例を示す。
図12(d)に示すように、表示画面G13は機能ボタンG13a〜G13c、返信ウィンドウG13d等から構成される。返信ウィンドウG13dは、実施形態1の表示画面G3の返信ウィンドウG3dと同様であり、返信ウィンドウG13dが操作部50より選択されると表示画面G14に画面遷移することになる。
【0084】
図12(e)、ステップS212において表示部40に表示される表示画面G14の一例を示す。
図12(e)に示すように、表示画面G14は機能ボタンG14a〜G14c、テキストエリアG14d等から構成される。テキストエリアG14dは、実施形態1の表示画面G4のテキストエリアG4dと同様であり、電子メールの返信用の文章を編集するための領域である。
【0085】
加速度センサ70から携帯電話機1の変位パターンが検知されたと判断されない場合(ステップS212;NO)、処理はステップS224に移行する。
【0086】
加速度センサ70から携帯電話機1の変位パターンが検知されたと判断された場合(ステップS212;YES)、加速度センサ70によって検知された当該変位パターンが解析される(ステップS213)。ステップS213における処理は、実施形態1におけるステップS109と同様であるので具体的な説明を省略する。
【0087】
次いで、ステップS213によって解析された携帯電話機1の変位パターンが表示部40の表示画面G15に表示され、当該変位パターンに対応する信号をサーバ100に対して送信するか否かが判断される(ステップS214)。
【0088】
図12(f)に、ステップS214において表示部40に表示される表示画面G15の一例を示す。
図12(f)に示すように、表示画面G15は機能ボタンG15a〜G15c、「はい」ボタンG15d、「いいえ」ボタンG15e等から構成される。
ステップS214においては、具体的には表示画面G15の「はい」ボタンG15dが操作部50より選択されると、ステップS213によって検出された変位パターンに対応する信号をサーバ100に対して送信すると判断される。
「いいえ」ボタンG15eが操作部50より選択されると、ステップS213によって検出された変位パターンに対応する信号をサーバ100に対して送信すると判断されないことになる。
【0089】
当該変位パターンに対応する信号をサーバ100に対して送信すると判断されない場合(ステップS214;NO)、処理はステップS212に戻る。
当該変位パターンに対応する信号をサーバ100に対して送信すると判断された場合(ステップS214;YES)、当該変位パターンに対応する信号が通信部90を介してサーバ100に対して送信され、サーバ100においては通信部160を介して受信した当該変位パターンが、ステップS211で読み出されたコメントテーブルT2にあるか否かが判断される(ステップS215)。ステップS215における処理は、実施形態1におけるステップS110と同様であるので具体的な説明を省略する。
【0090】
受信した当該変位パターンが、ステップS211で読み出されたコメントテーブルT2にあると判断された場合(ステップS215;YES)、サーバ100においては、当該コメントテーブルT2に格納されているコメントの一覧を表示するよう通信部160を介して携帯電話機1に対して指示が送信される(ステップS216)。
受信した当該変位パターンが、ステップS211で読み出されたコメントテーブルT2にあると判断されない(ステップS215;NO)、サーバ100においては、エラーの表示をするよう通信部160を介して携帯電話機1に対して指示が送信される(ステップS217)。
【0091】
携帯電話機1においては、エラー表示をする旨を通信部90を介して受信したか否かが判断される(ステップS218)。エラー表示をする旨を通信部90を介して受信したと判断された場合(ステップS218;YES)、表示部40にエラーが表示され、処理はステップS212に戻る。
エラー表示をする旨を通信部90を介して受信したと判断されない場合(ステップS218;NO)、表示部40に表示画面G16が表示され、ステップS216においてサーバ100が携帯電話機1に対して送信したコメントの一覧が表示される(ステップS219)。
【0092】
図12(g)に、ステップS219において表示部40に表示される表示画面G16の一例を示す。図12(g)に示すように、表示画面G16は機能ボタンG16a〜G16c、コメント一覧G16d等から構成される。表示画面G16は、実施形態1における表示画面G5と同様であるので説明を省略する。
【0093】
図10に示すステップS220から図11に示すステップS225までの処理は、それぞれ実施形態1におけるステップS113からステップS118と同様であるので説明を省略する。
【0094】
図12(h)にステップS223において表示部40に表示される表示画面G17の一例を示す。表示画面G17は実施形態1における表示画面G6と同様であるので、説明を省略する。図12(h)に示すように、表示画面G17においては、ステップS222において選択されたコメントがテキストエリアG17dに記載されることになる。
【0095】
次いで、電子メールの送信指示が操作部50より入力されたか否かが判断される(ステップS226)。電子メールの送信指示が操作部50より入力されたと判断されない場合(ステップS226;NO)、処理はステップS212に戻る。
【0096】
図13(a)に、ステップS226における判断により、処理がステップS212に戻り、加速度センサ70によって別の変位パターンが検出された場合に、ステップS219において表示部40に表示される表示画面G18の一例を示す。表示画面G18は、実施形態1における表示画面G7と同様であるので説明を省略する。
表示画面G18は、ステップS212において加速度センサ70によって「丸く円を描く」動作が検知された場合を示す。
【0097】
図13(b)に、ステップS226における判断により、処理がステップS212に戻り、加速度センサ70によって別の変位パターンが検出された場合に、ステップS223において表示部40に表示される表示画面G19の一例を示す。表示画面G19は、実施形態1における表示画面G8と同様であるので説明を省略する。
表示画面G19は、表示画面G18のコメント一覧G18dにおいて表示されたコメントが選択及び決定され、テキストエリアG19dに表示されることになる。
【0098】
電子メールの送信指示が操作部50より入力されたと判断された場合(ステップS226;YES)、当該電子メールを通信部90を介して送信するよう指示が行われ、テキストエリアG19dに表示された電子メールの返信用の文章と共に、メール送信の指示が通信部90を介してサーバ100に対して送信される(ステップS227)。
【0099】
サーバ100においては、通信部160を介して携帯電話機1より受信された電子メールの返信用の文章を確定させ(ステップS228)、通信部160を介して電子メールが返信先のメールアドレスに対して送信され(ステップS229)、処理は終了する。
【0100】
一方、電子メールの開封処理が行われたと判断されない場合(ステップS207;NO)、操作部50より開封処理が行われた電子メールに対して返信処理が入力されたと判断されない場合(ステップS209;NO)、アクション返信モードがオンであると判断されない場合(ステップS210;NO)、処理は終了する。
【0101】
以上のように、実施形態2におけるネットワークシステムSによれば、サーバ100において属性テーブルT1とコメントテーブルT2を管理し、携帯電話機1とサーバ100によってアクション返信処理Bを実行することができる。したがって、携帯電話機1の機種に依存せず、携帯電話機1を機種変更した際に、属性テーブルT1とコメントテーブルT2の設定処理等を行わなくても、アクション返信処理Bを実行することができる。また、サーバ100において属性テーブルT1とコメントテーブルT2を管理しているので、携帯電話機1の故障等によって属性テーブルT1、コメントテーブルT2の内容が失われてしまう恐れも回避することができる。
【0102】
なお、実施形態2においては、サーバ100を介して送信するWebメールを例に挙げて説明したが、本発明の適用例はこれに限られない。例えば、インターネットにおけるブログの更新や掲示板への書き込みを行う際に、アクション返信処理Bと同様に、携帯電話機1の変位パターンに対応する文字入力の補助が行われるようにしてもよい。
【0103】
その他、ネットワークシステムSを構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本発明の実施形態1における携帯電話機の構成例を示すブロック図である。
【図2】図1の携帯電話機により実行されるアクション返信処理を示すフローチャートである。
【図3】図1の携帯電話機により実行されるアクション返信処理を示すフローチャートである。
【図4】実施形態1におけるアクション返信処理が実行された際に、図1の携帯電話機に表示される画面の例である。
【図5】実施形態1におけるアクション返信処理が実行された際に、図1の携帯電話機に表示される画面の例である。
【図6】図1の携帯電話機に記憶される属性テーブルのデータ格納例を示す図である。
【図7】図1の携帯電話機に記憶されるコメントテーブルのデータ格納例を示す図である。
【図8】本発明の実施形態2におけるネットワークシステムの構成例を示すブロック図である。
【図9】図8のネットワークシステムにより実行されるアクション返信処理Bを示すフローチャートである。
【図10】図8のネットワークシステムにより実行されるアクション返信処理Bを示すフローチャートである。
【図11】図8のネットワークシステムにより実行されるアクション返信処理Bを示すフローチャートである。
【図12】実施形態2におけるアクション返信処理Bが実行された際に、図1の携帯電話機に表示される画面の例である。
【図13】実施形態2におけるアクション返信処理Bが実行された際に、図1の携帯電話機に表示される画面の例である。
【符号の説明】
【0105】
1 携帯電話機
10 制御部
20 記憶部
30 RAM
40 表示部
50 操作部
60 撮像部
70 加速度センサ
80 A/D変換部
90 通信部
100 サーバ
110 制御部
120 記憶部
121 ユーザDB部
130 RAM
140 表示部
150 操作部
160 通信部
T1 属性テーブル
T2 コメントテーブル
S ネットワークシステム
N ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自身の直線変位又は回転変位を検出する検出部を有する携帯端末の情報入力方法であって、
前記検出部にて検出された自身の直線変位又は回転変位の検出データを出力する検出データ出力ステップと、
この検出データ出力ステップにて出力された検出データに基づいて、前記直線変位又は回転変位の変位パターンを認識する認識ステップと、
この認識ステップにて認識された変位パターンに対応する入力候補情報を表示部に表示させる表示ステップと、
この表示ステップにて表示された入力候補情報に基づいて入力すべき情報を特定する特定ステップと
を含むことを特徴とする携帯端末の情報入力方法。
【請求項2】
自身の直線変位又は回転変位を検出する変位検出手段と、
この変位検出手段によって検出された自身の直線変位又は回転変位の検出データを出力する検出データ出力手段と、
この検出データ出力手段によって出力された検出データに基づいて、前記直線変位又は回転変位の変位パターンを認識する認識手段と、
この認識手段によって認識された変位パターンに対応する入力候補情報を表示する表示手段と、
この表示手段によって表示された入力候補情報に基づいて入力すべき情報を特定する特定手段と
を備えたことを特徴とする携帯端末。
【請求項3】
前記検出データと前記変位パターンとの対応関係を記憶する記憶手段を更に備え、
前記認識手段は、前記記憶手段の記憶内容に基づいて前記変位パターンの認識を行うことを特徴とする請求項2に記載の携帯端末。
【請求項4】
前記特定手段によって特定され入力された情報を特定のあて先に送信する送信手段を更に備え、
前記記憶手段は、前記変位パターン毎に前記あて先の属性に応じて入力候補情報を複数種記憶することを特徴とする請求項3に記載の携帯端末。
【請求項5】
通信回線を介して互いに接続される携帯端末とサーバとを含むネットワークシステムであって、
前記携帯端末は、
自身の直線変位又は回転変位を検出する変位検出手段と、
この変位検出手段によって検出された自身の直線変位又は回転変位の検出データを前記サーバへ送信する検出データ送信手段と
を備え、
前記サーバは、
前記検出データ送信手段によって送信された検出データを受信し、この検出データに基づいて、前記直線変位又は回転変位の変位パターンを認識する認識手段と、
この認識手段によって認識された変位パターンに対応する入力候補情報を前記携帯端末に送信する情報送信手段と
を備え、
前記携帯端末は更に、
前記情報送信手段によって送信された入力候補情報を受信し、表示する表示手段と、
この表示手段によって表示された入力候補情報に基づいて入力すべき情報を特定する特定手段と、
この特定手段によって特定され入力された情報を前記サーバに送信する入力情報送信手段と
を備えたことを特徴とするネットワークシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−271613(P2009−271613A)
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−119476(P2008−119476)
【出願日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【出願人】(300051847)株式会社ブロスコム (3)
【Fターム(参考)】