説明

情報共有システム

【課題】共有情報に関係した自己の書込データの入力を容易にでき、有益な集計結果を迅速に確認することが可能な情報共有システムを提供すること。
【解決手段】共有情報を予め備えた情報管理装置と、共有情報を利用する複数の情報端末とからなり、情報端末が、情報管理装置から配信された共有情報を表示する表示部と、表示された共有情報に関係した書込データを入力する入力部と、入力された書込データを情報管理装置へ送信する書込データ処理部と、情報管理装置から、複数の書込データを用いて前記共有情報に対する分析処理をした集計結果を受信し表示部に表示する集計結果受信部とを備え、情報管理装置が、共有情報を情報端末へ配信する共有情報配信部と、受信された複数の書込データを用いて、共有情報に対する分析処理を行い集計結果を生成する自動集計部と、生成した集計結果を情報端末へ送信する集計結果送信部とを備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、情報共有システムに関し、特に、ネットワークを介して接続された複数の情報端末において入力された各種情報を比較し、複数の情報を集計および分類してペーパレスで情報を共有することのできる情報共有システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ブレーンストーミング等の会議においては、たとえば議長が議題を提示し、各参加者がその議題に対する回答,提案,あるいはアイデア等を提出して、書記が提出された回答案等を集計して分類した後、参加者に、その集計結果を配布するというような手順で行われている。
このような会議では、各参加者が回答を用紙に手書き入力したり、口頭でアイデアを提案したりする場合があり、いずれの場合も各参加者の回答やアイデアを収集した後に、書記等の担当者が、多数の回答の異同の判定やアイデアの分類集計等の作業を行う必要があった。
【0003】
また、手書き入力された解答の正誤をコンピュータで判定する装置として、手書き入力された文字の筆順及び形状と、予め記憶手段に記憶された文字等の正しい筆順と形状とを比較して正答又は誤答を判定し、正誤を表示することにより、文字の書き順あるいは正確な形状を学習することのできる学習装置が提案されている(特許文献1参照)。
【0004】
また、手書き入力用装置に書いた手書き文字を、記憶手段に予め記憶してあるその文字の正しい画数、筆順、字形等と比較、解析して、その正誤判定を総合的に行い、表示装置上に判定結果を表示し、同時に正しい文字と手書き文字を重ね合わせて表示したり、各々の文字を筆順に従って一画毎に色分けをして表示して、画数、筆順、字形等の比較を行い、手書き入力された文字の正誤を判定して適切な注意を与えることにより、子供が一人で「文字」の練習をすることができるようにした手書き入力パターン正誤判定システムが提案されている(特許文献2参照)。
【0005】
また、入力装置及びコンピュータ、モニターテレビ等を備えたホスト側と、コンピュータ、モニターテレビ等を備えた端末側とを通信回線で接続し、入力手段の1つとしてホスト側、端末側夫々に手書き入力タブレットを備え、この手書き入力タブレットに書いた端末側の入力パターンをホスト側で受取って、コンピュータに予め記憶してある標準パターンとの比較、並びに添削者による評価、診断、正誤判定等の添削内容を端末側に送り出し、モニターテレビ上に判定結果を表示することにより、ホスト側から夫々の端末毎に別々に判定結果等を与えて、各端末を利用する個々の子供が分からないところを丁寧に繰り返して教えるようにした添削指導システムが提案されている(特許文献3参照)。
【0006】
また、コンピュータ・ネットワークを介して参加者にテーマを提示し、参加者は提示されたテーマから情報を発生させて主催者にオンラインで提供、主催者は提供される情報群を分類・系統化しながら一覧画面に提示公開するとともに有意性の高低による評価を付与し、評価結果をもって報奨金を配当するブレーンストーミング方法が提示されている(特許文献4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平02−170183号公報
【特許文献2】特開平05−297793号公報
【特許文献3】特開平06−161343号公報
【特許文献4】特開2003−067561号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、従来のように、コンピュータを使わずに、参加者が回答を用紙に手書きする場合や、参加者が口頭で提案したアイデアを書記が筆記する場合には、その回答等を集計および分類するのに、非常に手間と時間がかかっていた。
また、多数の者が参加している場合には、参加者は、その集計結果が出るまで長時間待たなければならない場合もあった。
特に、ある議題に対して各自のアイデアを提案する場合や、回答が画一的なものでない場合には、類似のアイデア等を1つにまとめたり、意味的に同じ回答を1つのグループにまとめたりする作業には長時間を要することがあり、集計結果を迅速に参加者に提供することは難しかった。
【0009】
また、従来の特許文献(1〜3)に記載したものは、いずれも、それぞれのシステムを利用する特定の利用者に対して、その利用者にとって適切な判定結果や学習情報を提供するものであり、多数の参加者が参加する会議等において、複数の参加者が提出した情報を集計分類するものではないので、上記したような問題点を解決することはできない。
【0010】
さらに、各参加者は、どのようなアイデアが出されたかなどについて、集計後に集計結果を見ることによって知ることができるが、アイデア検討段階においては他の参加者のアイデアを参考にすることができなかった。従来の特許文献(4)に記載したものは、複数の参加者が提示した情報を集計分類しているが、途中に主催者が介在しているため、案出されたアイデアの全容を把握するのに時間がかかる点、表示・編集画面では参加者のアイデアを単に列挙しているだけなので、参加者やアイデアの数が増えると視認性、操作性が著しく損なわれる点で問題があった。
すなわち、ブレーンストーミングの本質である、他の参加者のアイデアに基づき、そこから想起される異なるアイデアを案出しようとしても、従来では、全体のアイデアを集計・分類した後でないと実施することができないという問題があった。
【0011】
したがって、各参加者に集計結果を迅速に提供できる情報共有システムや、アイデア検討段階等であっても、必要に応じて他の参加者がすでに書き込んだアイデア等を容易に参照でき、アイデア等の入力も容易にできる情報共有システムを利用することが望まれる。
【0012】
そこで、この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであり、会議への複数の参加者が、容易にアイデア等の情報を入力することができ、複数の参加者の入力情報を共有情報として利用でき、複数の入力情報の集計結果を迅速に各参加者に送信することのできる情報共有システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この発明は、共有情報を予め備えた情報管理装置と、その共有情報を利用する複数の情報端末とがネットワークを介して接続された情報共有システムであって、前記情報端末が、前記情報管理装置から配信された共有情報を記憶する第1の記憶部と、前記共有情報を表示する表示部と、前記表示された共有情報に関係した書込データを入力する入力部と、前記入力された書込データを、前記情報管理装置へ送信する書込データ処理部と、前記情報管理装置から、前記複数の書込データを用いて前記共有情報に対する分析処理をした集計結果を受信し、かつその集計結果を表示部に表示する集計結果受信部とを備え、前記情報管理装置が、前記共有情報と、前記情報端末から送信された書込データとを記憶する第2の記憶部と、前記共有情報を、前記情報端末へ配信する共有情報配信部と、前記第2の記憶部に記憶された複数の書込データを用いて、前記共有情報に対する分析処理を行い集計結果を生成する自動集計部と、前記自動集計部が生成した集計結果を、前記情報端末へ送信する集計結果送信部とを備えたことを特徴とする情報共有システムを提供するものである。
これによれば、情報端末の利用者は、表示された共有情報を見ながら容易に書込データを入力でき、情報管理装置で生成された集計結果を、迅速かつ容易に、ペーパレスで確認することができる。
【0014】
また、情報管理装置と、複数の情報端末とがネットワークを介して接続され、第1の情報端末において入力された共有情報を前記情報管理装置に送信し、前記情報管理装置が、前記共有情報を他の複数の情報端末へ配信する情報共有システムであって、前記他の複数の情報端末が、前記情報管理装置から配信された共有情報を記憶する第1の記憶部と、前記共通情報を表示する表示部と、前記表示された共有情報に関係した書込データを入力する入力部と、前記入力された書込データを、前記情報管理装置へ送信する書込データ処理部と、前記情報管理装置から、前記複数の書込データを用いて、前記共有情報に対する分析処理をした集計結果を受信し、かつその集計結果を表示部に表示する集計結果受信部とを備え、前記情報管理装置が、前記第1の情報端末から送信された共有情報を登録する情報登録部と、前記他の複数の情報端末からそれぞれ送信された書込データを登録する書込データ登録部と、前記共有情報と、前記情報端末から送信された書込データとを記憶する第2の記憶部と、前記共有情報を、前記情報端末へ配信する共有情報配信部と、前記第2の記憶部に記憶された複数の書込データを用いて、前記共有情報に対する分析処理を行い集計結果を生成する自動集計部と、前記自動集計部が生成した集計結果を、前記情報端末へ送信する集計結果送信部とを備えたことを特徴とする情報共有システムを提供するものである。
これによれば、特定の情報端末(第1の情報端末)で入力された共有情報を、情報管理装置に記憶して管理するので、情報端末の利用者によって、共有情報の追加,変更,削除等が容易にでき、柔軟な会議の運用が可能となる。
【0015】
また、集計結果は、情報管理装置で自動的に生成されるので、利用者が書込データを検討中であっても、あるいは書込データを入力した後であっても、利用者は必要に応じて、情報管理装置に対して、集計結果を要求することができる。
【0016】
また、前記共有情報には、会議の議題が含まれ、前記自動集計部は、前記情報端末から送信されてきた前記会議の議題に関係する複数の書込データ同士を比較することにより、前記会議の議題に対する分析処理を行うことを特徴とする。
これによれば、共有情報である会議の議題に関係した複数の書込データに対して、迅速に分析を行うことができ、書込データを入力したその会議の参加者に対して、その集計結果を迅速に提供できる。
【0017】
また、前記自動集計部は、前記第2の記憶部に記憶された前記複数の書込データが、文字列データの場合は、その文字列データ同士の比較を行い、前記複数の書込データが、手書き入力された文字の場合は、その手書き入力された文字のストローク情報同士の比較、その手書き入力された文字を文字認識した認識結果同士の比較、あるいは、前記認識結果の言い換え処理、類似性判断処理、シソーラスデータベース解析処理、および形態素解析処理を含む言語処理を用いた比較のいずれかの処理を行うことにより、前記複数の書込データが同一か否かを判定し、同一の書込データの数を集計し、同一の書込データまたは、所定の類似範囲内にあると判定される複数の書込データを、同一のグループのデータとして分類することにより、前記会議の議題に対する分析処理を行うことを特徴とする。
【0018】
ここで、前記所定の類似範囲内にあると判定される複数の書込データは、互いに同義語であることを特徴とする。
これによれば、複数の利用者の入力した書込データが完全に同一でない場合でも、同一グループのデータとして分類することが可能となるので、より柔軟な分析ができ、実用的な集計結果を利用者に提供することができる。
特に同一の書込データと、同義語の書き込みデータを同一のグループに分類する場合には、ブレーンストーミング等の会議において、有益な集計結果を提供することができる。
【0019】
また、前記書込データは、前記会議の議題に対する端末の利用者の回答,意見,アイデア,および提案内容のいずれかを含むことを特徴とする。
さらに、前記集計結果は、前記同一グループに分類した書込データと、同一の書込データの集計数とが視覚的に理解できる図表により、表示部に表示されることを特徴とする。
これによれば、利用者は、集計結果を容易かつ的確に把握でき、会議の進行を円滑にすることができる。
【0020】
前記情報端末に配信される共有情報には、会議の議題と、前記情報端末から送信されてきた書込データとを含み、前記表示部に会議の議題と他の情報端末で入力された書込データとを表示させた状態で、前記入力部により、表示された会議の議題に関係した書込データを入力することを特徴とする。
これによれば、情報端末に表示される共有情報に、他の情報端末の利用者がすでに入力した書込データが含まれるので、これから書込データを入力しようとする利用者は、他の利用者の書込データを参考にしながら自己の書込データを考えることができるようになり、利用者にとって容易かつ適切な書込データの入力が可能となる。
【0021】
また、前記入力部は、前記書込データを、手書きにより入力することが可能なタブレットと、所定の文字列データおよび記号データを入力することが可能なキーボードとの少なくともどちらか一方を備え、前記タブレットは、前記表示部の表示画面に重ねて配置された入力検知部を備え、表示部に表示された前記共有情報の所定の書込データ入力位置に対応する入力検知部に、前記書込データを手書き入力することを特徴とする。
これにより、利用者は、書込データを手書き入力により入力することができ、表示部に表示された共有情報を確認した状態で、紙媒体を介さずに、書込データの入力を容易にすることができる。
【0022】
また、この発明は、情報管理装置と、複数の情報端末とがネットワークを介して接続された情報共有システムの情報共有方法であって、第1の情報端末において入力された共有情報を前記情報管理装置に送信するステップと、他の複数の情報端末において入力された前記共有情報に関係する書込データを前記情報管理装置へ送信するステップと、前記情報管理装置が、前記第1の情報端末から送信された共有情報と、前記他の複数の情報端末から送信された書込データとを受信するステップと、前記受信された複数の書込データを比較することにより前記共有情報に対する分析処理を行って、前記書込データの分類と集計を行うステップと、その分類と集計の結果を、前記複数の情報端末へ送信するステップと、前記複数の情報端末が、前記分類と集計の結果を表示させるステップとを備え、前記入力される書込データは、前記情報端末に備えられた表示部に表示された共有情報の中の所定の書込データ入力位置に重ね合わせて手書き入力するか、または、その書込データ入力位置にデータ入力することを特徴とする情報共有システムの情報共有方法を提供するものである。
【0023】
さらに、コンピュータに、前記請求項10に記載した情報共有方法の各ステップを実行させるための情報共有システムのプログラムを提供するものである。
【発明の効果】
【0024】
この発明によれば、情報端末の利用者は、表示部に会議の議題等の共有情報を表示させた状態で、その共有情報に関係する書込データを入力することができるので、容易かつ適切な書込データを入力することができ、さらに、情報管理装置が複数の利用者が入力した複数の書込データを用いて、共有情報に対する分析処理を自動的に行うので、利用者は、迅速かつ容易に、自己の書込データの入力の前後を問わず、有益な集計結果を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】情報共有システムの概略構成図である。
【図2】情報端末の構成ブロック図である。
【図3】サーバの構成ブロック図である。
【図4】サーバに記憶されるユーザ情報と議題の説明図である。
【図5】情報端末で入力されサーバに記憶される書込データの説明図である。
【図6】サーバで生成される集計結果データの説明図である。
【図7】参加者の書込データの相関図である。
【図8】参加者の書込データの集計結果を示したツリー図である。
【図9】参加者の書込データの集計結果を示したフィッシュボーン図である。
【図10】端末の起動処理のフローチャートである。
【図11】端末の終了処理のフローチャートである。
【図12】サーバにおけるユーザ管理処理のフローチャートである。
【図13】サーバにおける端末終了処理のフローチャートである。
【図14】端末における議題送信処理のフローチャートである。
【図15】サーバにおける議題登録処理のフローチャートである。
【図16】端末における書込データ送信処理のフローチャートである。
【図17】サーバにおける書込データ登録処理のフローチャートである。
【図18】端末における集計結果受信処理のフローチャートである。
【図19】サーバにおける集計処理のフローチャートである。
【図20】起動処理に対し、端末とサーバ間の通信シーケンスの説明図である。
【図21】終了処理に対し、端末とサーバ間の通信シーケンスの説明図である。
【図22】議題の送信登録処理に対し、端末とサーバ間の通信シーケンスの説明図である。
【図23】書込データの送信登録処理に対し、端末とサーバ間の通信シーケンスの説明図である。
【図24】集計要求と受信および集計処理に対し、端末とサーバ間の通信シーケンスの説明図である。
【図25】ログイン操作をする表示画面の説明図である。
【図26】モード選択用の初期画面の説明図である。
【図27】議題登録用の初期画面の説明図である。
【図28】USBメモリ接続時のファイル名表示画面の説明図である。
【図29】議題ファイルの選択時のファイル名表示画面の説明図である。
【図30】議題選択後のファイル名表示画面の説明図である。
【図31】書込データを入力する表示画面の説明図である。
【図32】書込データを入力する表示画面の説明図である。
【図33】集計結果を要求する表示画面の説明図である。
【図34】集計結果の表示画面(ツリー図)の説明図である。
【図35】集計結果の表示画面(フィッシュボーン図)の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を使用して本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の実施例の記載によって、この発明が限定されるものではない。
以下の実施例では、この発明の情報端末を、会議端末または単に端末と記す。また、この発明の情報管理装置を、サーバと記す。
また、共有情報には、会議の議題を含み、必要に応じて、参加者が入力した書込データも含まれるものとする。サーバから会議モード(詳細は後述する)の端末へ配信される共有情報には、会議の議題(以下、単に議題とも呼ぶ)と、他の参加者が入力した書込データとが含まれる。
第1の記憶部は、後述する端末の記憶部61に相当し、第2の記憶部は、サーバの記憶部141に相当する。
共有情報を登録する情報登録部は、後述するサーバの議題登録部167に対応する。
第1の情報端末は、登録モード(詳細は後述する)の端末に相当し、たとえば、議長が使用する端末である。
【0027】
<この発明の情報共有システムの構成>
図1に、この発明の情報共有システムの一実施例の概略構成図を示す。
図1において、この発明の情報共有システムは、主として、1台のサーバ1と、複数台の情報端末(以下、単に端末とも呼ぶ)2とから構成される。
サーバ1と、各情報端末2とは、ネットワークを介して接続される。
【0028】
サーバ1は、共有情報等の保存と提供を行う情報管理装置であり、主として端末から送信されてきた各種情報の保存,利用者情報の管理,端末の動作モードの承認,書込データの集計処理および分類処理,ユーザ認証,機器認証,通信暗号化などの処理を行うものである。
また、情報端末2は、会議の議題を提出する者(たとえば議長)が議題を作成しサーバへ送信する第1の機能と、会議への参加者が議題に関係する自己の回答,意見,アイデアおよび提案内容などを書込む第2の機能を有するものであり、どちらの機能を利用するかは、端末の利用者の操作により、起動時に選択されるものとする。
【0029】
以下、第1の機能を実行する端末を、登録モードの端末と呼び、第2の機能を実行する端末を、会議モードの端末と呼ぶ。
端末の汎用性を持たせるためには、会議に参加するすべての端末は、2つの機能を予め有していることが望ましい。
また、この発明では、端末を起動させるときに、どちらのモードを実行させるかを、利用者に選択入力させるようにする。そして選択されたモードに対応して、そのモードに予め設定されている機能が実行できるように起動処理が行われる。
たとえば、端末で「登録モード」が選択された場合、登録モードの起動処理が実行され、以後、議題のサーバへの登録処理ができるようになる。この登録処理の中で、その端末が「登録モード」で起動されたことを示す情報(端末モード通知)が、サーバへ送信される。
【0030】
ただし、議題提出者用の第1の機能のみを有する登録モード専用端末と、会議への参加者用の第2の機能のみを有する会議モード専用端末を設けてもよい。
サーバ1は、主として、議題提出者が所有してもよく、あるいは、ASP(Application Service Provider)やネットワークサービス業者の施設等に設置してもよい。
一方、端末2は、参加者個人の所有するパソコンや携帯端末、あるいは企業等に設置される情報処理装置を用いてもよい。
【0031】
利用者が、端末でログインするときに、利用者に、氏名,利用者ID,パスワードなどからなるユーザ情報を入力してもらい、これらのユーザ情報をサーバへ送信して、サーバにおいて予め登録されている利用者のユーザ情報と照合することにより、利用者が会議に参加できる者であるかを判断する。照合が成功した場合、その端末で選択された動作モードが、サーバへ送信される。
登録モードで起動された端末(TE0)では、サーバからの承認通知を受信した後、議題の入力や編集が可能となり、議題が、サーバへ送信される。サーバには、議題が記憶される。この議題は、複数の端末へ配信される共有情報となる。
【0032】
また、会議モードで起動された端末(TE1〜TEn)では、サーバから配信される共有情報である議題が各参加者の端末の表示画面に表示され、参加者が与えられた議題に関係する回答などの書込データを入力できるようになる。書込データが入力された後、その書込データがサーバに送信される。
【0033】
サーバでは、受信した書込データを、いわゆるマルチレイヤ構造で保存する。その後、サーバでは、複数の参加者から送られてきた書込データを用いて、議題に対する分析処理を行う。この分析処理では、たとえば、同一書込データの数の集計や、同義語を同一グループのデータとして分類する処理を行う。
サーバが集計および分類した結果(以下、集計結果と呼ぶ)は、各端末からの集計要求に応じて、サーバから各参加者の端末に送信され、その端末の画面に表示される。
ここで、集計結果は、主として同一グループに分類した書込データと、同一の書込データの集計数とが、視覚的に理解できるような図表により表示されることが好ましい。
以上が、この発明のサーバと各端末との間で行われる情報通信の概要である。
【0034】
サーバ1と端末2(TE1〜TEn)との接続は、たとえば有線の通信ケーブルによって直接接続してもよく、また、いわゆる無線LAN等の無線通信方式によって接続してもよい。
また、各種のネットワーク(LAN(N1),インターネット(N2),専用通信網(N3)など)を介して、サーバ1と端末2とを接続してもよい。
利用者が会議モードで端末(TE1)を利用する場合、その端末TE1とサーバ1との間の通信回線を接続し、リンクを確立させた後、端末TE1で作成した書込データが、サーバ1に送信される。
このとき、書込データ等の情報伝送における機密性,秘匿性を考慮し、送信データの暗号化(たとえば、AES:Advanced Encryption Standard,3DES:Triple-Data Encryption Standard等)を、行うことが望ましい。また、ネットワーク伝送量を軽減する目的で、データの可逆圧縮符号化を行ってもよい。
【0035】
<自動集計処理の説明>
この発明では、サーバにおいて、複数の端末から送られてきた複数の書込データを用いて、議題等の共有情報に対する分析処理を行い、自動的に集計結果を生成することを特徴とする。主として、参加者が手書き入力した書込データ同士を比較して、同一か否かを判定し、同一の書込データ、または、所定の類似範囲内にあると判定される複数の書込データを、同一グループのデータとして分類する。
ここで、分析処理には、複数の書込データをいくつかのグループに分ける分類処理と、同一の書込データの数を集計(カウント)する集計処理とを含むものとする。
複数の書込データが、端末からサーバへ送信されてきた場合、分類処理では、同じ内容あるいは類似する内容が記入されている書込データ同士を同一グループに属するものとみなし、また、異なる内容が記入されている書込みデータ同士は異なるグループに属するものとみなし、いくつかのグループを設定する。
たとえば、10個の書込データのうち、4種類の異なる内容のデータがあれば、4つのグループ(A,B,C,D)を設定し、10個の書込みデータをそれぞれ対応するグループに属するように分類する。
【0036】
また、集計処理では、1つのグループの中に属する同一の書込データの数がカウントされる。
たとえば、3人の参加者が同一の書込データを入力した場合、この書込データは1つのグループの中に分類され、その書込データの集計数は「3」に設定される。分類処理では、サーバへ送信されてきた任意の2つの書込データを選択し、この2つの書込データ同士を比較して、同一データと判定できるか否か、あるいは所定の類似範囲内にある書込データと判定できるか否かのチェックを行う。
たとえば、「桜」と「さくら」のように、意味的に類似する同義語である書込データ同士は、類似範囲内にある書込データと判定し、同じグループに属するものとして分類する。
【0037】
このような分類処理は、主として、以下に示すように、キーボード等で入力された文字列データの比較、タブレット等で入力されたストローク情報の比較、ストローク情報を手書き文字認識によって変換した文字列データの比較、意味解析などの言語処理を利用した比較などを利用して、複数の端末から送られてきた書込データ同士を比較して行う。
【0038】
(1)文字列データの比較
2つの書込データが、どちらも文字列データの場合に、その文字列データ同士の比較を行う。
ここでは、キーボード等を用いて入力された文字に予め付与されたコード(文字列データ)を比較する。
たとえば、ある書込データAが、キーボードを用いて入力された「チューリップ」という文字列データであった場合に、他の書込データBも、キーボードを用いて入力された「チューリップ」という文字列データであった場合、各文字の文字コードが比較され、文字列データ全体としてすべての文字コードが一致したとき、書込データAとBは同一と判定する。
一方、文字列の文字コードの中に、1つでも異なる文字コードがあるときは、両書込データは異なるものであると判定する。
ただし、書込データが異なる場合でも、意味的に同一または類似すると考えられるものは、同じグループに属するものと判定してもよい。
たとえば、同一の意味を持つ書込データとして、「桜」、「さくら」、「サクラ」という3つの文字列データを予めデータベースに登録しておき、2つの書込データ同士がこれらの登録された文字列データのいずれかと一致する場合は、同一グループに属すると判定してもよい。これにより、柔軟な分類が可能となる。
【0039】
(2)入力ストローク情報の比較
これは、タブレットを利用して手書き入力により書込データを入力する場合の比較方法の1つであり、2つの書込データ同士が手書き入力された文字や記号の場合に、その手書き入力された文字や記号のストローク情報同士を比較するものである。
たとえば、「桜」という文字が手書き入力される場合、いくつかの線分を重ね合わせた1かたまりの形状として認識され、各線分の開始点と終了点とは、相対的な位置情報(ストローク情報)として算出することができる。ある参加者が手書き入力した「桜」という文字を形成するストローク情報を、他の参加者が手書き入力した「桜」という文字を形成するストローク情報とを比較して、両者の手書き入力文字の特徴が所定の類似度の範囲内にあれば、同一文字であると判定し、同一グループに分類する。
また、「桜」という手書き文字と、「桃」という手書き文字のストローク情報とが所定の類似度の範囲内になければ、異なる文字と判定され、異なるグループに分類される。
また、2つの文字が同一文字と判断された場合は、集計処理においてその文字の集計数を「2」に設定する。
また、3人以上が同一文字を書き込んだ場合は、その人数分だけ、集計数をカウントする。
【0040】
(3)手書き文字認識による比較
ここでは、タブレット等を利用して入力されたストローク情報を手書き文字認識によって変換した文字データ同士の比較を行う。
たとえば、ある参加者が「桜」という文字を手書き入力した場合、従来から利用されている文字認識用データベースおよび、文字認識アルゴリズム(手書きストロークもしくは文字画像等の特徴パターンと、文字認識用データベースに記録される認識辞書パターンとのマッチング)を利用して、入力された文字の認識を行い、その認識結果として、「桜」という文字列データが抽出される。また、他の参加者が手書き入力した文字についても同様の文字認識処理を行い、その認識結果である文字データが、同じ「桜」という文字列データであった場合、両者は同じ文字を書き込んだと判定され、同一グループに分類され、その文字の集計数は「2」に設定される。
一方、他の参加者によって手書き入力された文字が、「桜」以外の異なる文字列データ(たとえば「桃」)に認識された場合は、両文字は異なる文字であると判定し、異なるグループの文字として分類する。
【0041】
(4)言語処理を利用した比較
ここでは、上記した(3)の手書き文字認識をした後、その認識結果そのものとは別に、意味的に類似した書込データは、同一または類似するものとして扱うようにするために、認識結果に対して所定の言語処理を用いた比較を行う。
たとえば、手書き入力された書込データが、文字列データ「桜」として認識された場合、この「桜」に対して言語処理を行い、「さくら」、「サクラ」のように文字としての形状や表現が異なるが、意味的に同じものは同一の書込データが入力されたとして扱うようにする。
すなわち、他の参加者が「さくら」というひらがなの文字列を手書き入力した場合、文字認識処理では、「さ」、「く」、「ら」という3つの文字からなる文字列データに認識されたとしても、この「さくら」という文字列データは、別の参加者の書込データ「桜」とは一致しないが、言語処理によって「さくら」と「桜」とは意味的に同一とみなすことができるので、同一データを書込んだと判定する。同一データと判定された「桜」と「さくら」は、同一グループに分類される。
ここで、利用する言語処理としては、たとえば、ひらがな,カタカナ,漢字相互間の言い換え処理,類似性判断処理,シソーラスデータベース解析処理,形態素解析処理などの処理を用いることができる。これらのいずれか1つを用いてもよく、また、これらの処理をいくつか組合せてもよい。
以上のような比較処理を用いることにより、タブレットを利用して利用者が文字列を手書き入力する場合でも、自動的な分類が可能となる。
【0042】
<情報端末の構成>
図2に、この発明の情報端末の一実施例の構成ブロック図を示す。
この発明の情報端末2(TE)は、主として、入力部11,表示部21,通信部31,認証部41,外部記憶IF部51,記憶部61,および制御部71から構成される。
【0043】
入力部11は、キーボード12,マウス13,タブレット14などのポインティングデバイスを備え、これらの入力を受信し、制御部71へ送信するための信号に変換する入力処理部16とを備える。
入力部11からは、主として、利用者のログイン情報,共有情報である議題,共有情報に関係する書込データ等が入力され、集計要求やモード選択などの入力も行われる。
【0044】
入力部11のうち、キーボード12は、文字列データおよび記号データを入力するものであり、入力された文字列データ等に対するコード情報が入力信号として出力される。
また、タブレット14は、書込データを、手書き情報として入力するものであり、表示部21の表示画面に重ねて配置された入力検知部を備える。この入力検知部に対して、指もしくは専用の入力ペンを押圧することにより、手書き情報を入力する。手書きされた情報は、線分の開始点と終了点を結ぶストローク情報として入力される。
【0045】
また、タブレット14の入力検知部には、抵抗膜式,静電容量式,あるいは赤外線式など、従来から用いられている各種の方式を利用することができる。また、表示部と入力部を一体化した光センサ液晶等を用いてもよい。
たとえば、表示部に共有情報である議題が表示された場合には、その表示画面の中の書込データ入力領域に対応する入力検知部に、書込データを手書き入力するようにする。
【0046】
また、共有情報として、議題と、すでに入力されている他の参加者の書込データとが与えられた場合、表示部には、議題と他の参加者の書込データとが重ならないように表示させる。ただし、他の参加者の書込データは必ずしも表示しなくてもよい。
他の参加者の書込データがすでに2以上ある場合も、互いに重ならないように表示させる。この場合、参加者は、表示された議題と他の参加者の書込データを見て、入力検知部に対して自己の書込データを手書き入力すればよい。
このとき、自己の書込データを手書き入力する位置は、他の参加者の書込データが表示されている位置とは異なる位置とすることが好ましい。また、図32に示すように、現在の自動分類・集計状況を表示し、参加者全体の案出状況の全容を把握できるようにしても良い。
【0047】
表示部21は、共有情報である議題や他者の書込データ、あるいは各種入力選択画面を表示する部分であり、LCD,CRTなどのディスプレイ22と、ディスプレイ22へ表示させる表示信号を生成する表示処理部23とを備える。
【0048】
通信部31は、サーバとの間で、データ送信やデータ受信を行う部分であり、種々のネットワークを介して所定の通信プロトコルでデータ通信ができるように、データの通信制御を行う。また、必要に応じてデータの秘匿化や、データ量の削減のために、データの暗号化処理(たとえば、AES:Advanced Encryption Standard,3DES:Triple-Data Encryption Standard等)、データの圧縮処理を行う。
したがって、通信部31は、通信暗号部32および通信復号部33を備えることが望ましい。
【0049】
認証部41は、利用者の特定や端末および情報共有システムへのログイン認証を行う部分であり、主として利用者のユーザIDとパスワードを入力して事前に登録管理されているユーザIDやパスワードと照合することにより、認証を行う。
【0050】
記憶部61は、端末の利用者の情報(ユーザ情報),各種の入力情報,表示情報,送受信データ,サーバから配信された共有情報などの情報を記憶する部分である。
記憶部61には、入力情報62として、たとえば参加者のユーザ情報62−1と、その端末を利用する参加者が書き込んだ自己書込データ62−2とが記憶される。端末が登録モードとして起動された場合は、議題は、入力情報の一つとして記憶される。
また、サーバから配信される受信共有情報63として、議題63−1と、他の参加者がすでに書き込んだ他者書込データ63−2とが記憶される。共有情報としては、議題は必須の情報であるが、他者書込データは共有情報に含めなくてもよい。たとえば、議長が議題をサーバに登録するときに、参加者の書込データを共有情報とはせずに、他の参加者へは配信しないように設定してもよい。
ユーザ情報62−1は、端末を利用する者を特定する情報であり、たとえば、参加者のユーザ名,ログイン名,パスワードなどを含む情報である。このユーザ情報62−1は、サーバにも予め転送され、サーバの記憶部141にもユーザ情報142として記憶される。
【0051】
記憶部61の議題63−1は、会議を進行する議長等が入力したデータであり、たとえば、後述するように、「思いつく花を記入して下さい」というような文書ファイルである。文書ファイルは、各種アプリケーションプログラムで作成されたファイルであり、特に作成されるプログラムは限定されるものではない。
また、そのような議題の文書ファイルは、この発明の端末で作成する必要はなく、他のパソコンやサーバで作成してもよい。議題63−1には、議題そのものだけが書かれたページの他、議題と書込データ記入欄を含むページを含めてもよい。
以下、作成された議題のオリジナルファイルを、議題元ファイルとも呼ぶ。
この議題元ファイルは、サーバへ転送され、サーバの記憶部141に保存される。
【0052】
また、サーバに保存された議題143は、後に、参加者に配信する際に、直接書き込みや変更ができないように、各ページごとに画像化(イメージ処理)する。すなわち、サーバでは、受信した議題の元ファイルを、画像変換した後、記憶部141に保存する。
たとえば、図4(b)に示すように、「議題001.doc」という8ページからなる議題元ファイルは、各ページごとに画像変換をした後、「a01.jpg」から「a08.jpg」までの8つの画像ファイル(イメージ変換ファイル)として保存される。
1つの議題を構成する画像変換された後の複数の画像ファイルは、レイヤ構造で保存され、各ページごとにディスプレイに表示され、順次ページ送りやページ戻しを意味する入力操作により、利用者がページを進めたり戻したりすることができるようにする。
【0053】
自己書込データ62−2や他者書込データ63−2は、会議モードで起動された端末で入力されるデータである。
これらの書込データの入力をする場合、たとえば共有情報である議題のページを順次ディスプレイに表示させながら、自ら考えた情報を、タブレット上に手書き入力していく。
ここで、書込データは、議題のページや他者書込データのページそのものに入力するのではなく、議題のページと重ねて表示した異なるページ情報(書込情報)として入力するものとする。書込データの入力は、参加者がディスプレイに表示された議題等の共有情報を見ながら行う。その入力は、たとえば、入力部11のキーボード,マウスによる入力、あるいはタブレットを用いた手書き入力により行う。すなわち、議題と、書込データとは、別ファイルとして保存され、議題と他者書込データと新たに書き込んだ自己書込データの各ページは、相対的にレイヤ構造を持って保存される。
【0054】
また、書込データは、その入力位置が、議題や他者書込データの表示位置と重ならない位置となるように、その入力位置情報も記憶しておくことが好ましい。これにより、議題や他者書込データのページと、新たに入力された書込データのページとを重ねて表示したときに、新たな書込データの入力位置と、議題および他者の書込データの表示位置とが重ならないように表示できるので、利用者は、議題と複数の書込データとを同一画面上で容易に確認できるようになる。
【0055】
外部記憶IF部51は、議題元ファイルが記憶された外部記憶装置50を、端末に接続するインタフェース部分である。
たとえば、外部記憶装置50としては、CD,DVDなどの記憶媒体、USBメモリやカード型メモリなどの携帯メモリを用いることができる。
議題を作成する利用者は、議題を予め他のパソコン等で作成して、外部記憶装置50に保存しておき、この外部記憶装置50を、端末の外部記憶IF部51に接続すればよい。
【0056】
また、議題を端末へ転送する方法としては、この他に、作成に利用したパソコン等をケーブルで直接端末に接続するか、あるいは、LAN等のネットワークを介して、議題を保存しているパソコンからダウンロードするようにしてもよい。
記憶部61には、ROM,RAMなどの半導体素子,ハードディスク,CD,DVD,USBメモリなどの記憶媒体などが用いられる。
また、記憶部61には、端末TEの各機能を実行させるためのプログラムも記憶される。
【0057】
制御部71は、CPU,ROM,RAM,I/Oコントローラ,タイマー等を含むマイクロコンピュータに相当する部分であり、CPUが、記憶部61に記憶されたプログラムをRAM(主記憶)に読み出すことにより、各種ハードウェアを有機的に動作させて、端末の各機能を実行させる。
図2では、制御部71の内部に、ログイン要求部72から、集計結果受信部82まで、11個の機能を示しているが、実現される機能はこれに限るものではない。
これらの機能ブロックの各機能は、CPUが、その機能ごとのプログラムに基づいて、入力部11から入力された情報等を用いて、それぞれ所定の処理を実行することにより実現される。
【0058】
図2において、ログイン要求部72は、端末の利用者が、ログインを意味する操作をしたときに、ログイン要求情報を、サーバへ送信する部分である。たとえば、ログイン要求情報としては、ユーザ情報,IPアドレス,端末IDなどからなるデータが含まれる。
端末モード通知部73は、サーバに、端末モードの情報を送信する部分である。この送信情報には、「登録モード」および「会議モード」のうち、いずれかのモードを特定する情報が含まれる。
たとえば、「登録モード」であることを示す情報を送信した端末は、サーバから承認通知を受信した後、登録モードの端末として起動させられ、議題の入力ができるようになる。
【0059】
ログオフ要求部74は、端末の利用者が、ログオフを意味する操作をしたときに、ログオフ要求情報を、サーバへ送信する部分である。たとえば、ログオフ要求情報には、ユーザ情報,IPアドレス,端末IDなどのデータが含まれる。
ログオフ処理部75は、サーバからのログオフを許可する情報を受信したときに、その端末を実際にログオフさせる部分である。ログオフ処理としては、たとえば、サーバとの接続を論理的に切断する処理や、端末の利用を終了する処理を行う。
ユーザ情報をサーバ側で一元管理する場合、端末の認証とサーバを通じた情報共有システム全体の認証を共通化し、認証部41とログイン要求部72、ログオフ要求部74、ログオフ処理部75を統合的に構成してもよい。
【0060】
登録モード起動部76は、サーバに通知した登録モードが、サーバによって承認された場合、その端末を登録モードとして起動させる部分である。ここでは、たとえば、登録モードで実行可能な機能のメニュー一覧をディスプレイに表示させる処理を行う。
その後、所定の操作をすることにより、議題の入力、送信および表示等ができるようになる。
【0061】
会議モード起動部77は、サーバに通知した「会議モード」が、サーバによって承認された場合、その端末を会議モードとして起動させる部分である。ここでは、たとえば、会議モードで実行可能な機能のメニュー一覧をディスプレイに表示させる処理を行う。
その後、所定の操作をすることにより、議題の表示と、書込データの入力、送信および表示等ができるようになる。
【0062】
議題送信部78は、登録モードとして起動された端末で動作可能な機能であり、その端末で作成された議題を、サーバへ送信する部分である。すなわち、議題元ファイルが、サーバへ送信される。
書込データ処理部79は、会議モードとして起動された端末で動作可能な機能であり、その端末で書込データを入力する処理、入力された書込データをサーバへ送信する処理、サーバから書込データの登録が完了したことを示す通知を受信する処理などを行う部分である。
【0063】
共有情報処理部80は、サーバに対して共有情報を送信または受信する部分である。
たとえば、登録モードで起動させられた端末では、入力した議題を、サーバへ送信する。
また、会議モードで起動させられた端末は、サーバから、共有情報である議題を受信する。あるいは、閲覧可能な他者の書込データがすでにサーバに存在する場合は、サーバから議題と他者書込データとを受信する。
【0064】
集計要求部81は、会議モードとして起動された端末で動作可能な機能であり、サーバに対して、その端末で書込データの集計および分類をするように要求する情報を送信する部分である。この要求情報には、たとえば、ユーザ情報,IPアドレス,端末IDなどのデータが含まれる。
また、この集計の要求は、原則として自己の書込データの入力が終了した後にするが、必要に応じて自己の書込データを検討中でも可能とすることが好ましい。
【0065】
集計結果受信部82は、サーバから、複数の書込データを用いて共有情報である議題に対する分析処理をし生成された集計結果を受信し、受信した集計結果をディスプレイに表示する部分である。または、集計結果は、必要に応じて、図示しないプリンタによって印刷してもよい。
集計結果は、後述するように、視覚的に理解しやすい図表で表示させることが好ましく、たとえば、ツリー図やフィッシュボーン図などで表示させることが好ましい。また、図32に示すように、現在の自動分類・集計状況を表示し、参加者全体の案出状況の全容を把握できるようにしても良い。
【0066】
以上が、端末の主要な機能ブロックであるが、制御部71によって実現される機能は、これに限るものではない。集計結果等を印刷する情報出力部を設けてもよい。
これらの機能は、主としてソフトウェアによって実現されるものであるので、必要に応じて他の機能を実行するプログラムを記憶部61に格納し、そのプログラムに基づいてCPUがハードウェアを有機的に動作させることにより、その機能を実行させてもよい。
また、プログラムは、予めROM等に固定記憶して提供してもよいが、その後に削除,追加,変更,アップデート等をするために、ハードディスク等の書きかえ可能な記憶装置に記憶してもよく、CDやDVDなどの記録媒体によって提供してもよく、あるいはネットワークを介してサーバ等からダウンロードするようにしてもよい。
【0067】
<サーバの構成>
図3に、この発明のサーバの一実施例の構成ブロック図を示す。
サーバ1は、主として、入力部101,表示部111,通信部121,認証部131,記憶部141,および制御部161から構成される。
【0068】
入力部101は、各種情報を入力する部分であり、キーボード102,マウス103,およびこれらの入力デバイスからの入力を、制御部161へ送信することのできる信号に変換する入力処理部104とを備える。
表示部111は、LCD,CRTなどのディスプレイ112と、ディスプレイに表示する表示信号を生成する表示処理部113とからなる。
ただし、サーバ1を完全に無人で運用する場合は、入力部や表示部はなくてもよい。
【0069】
通信部121は、ネットワークを介して、端末TEとデータの送受信をする部分であり、端末と同様に、所定の通信プロトコルでデータ通信し、送受信する情報を所定の規格(たとえば、前記したAESや3DESなど)で暗号化処理をする通信暗号部122と通信復号部123とを備える。
認証部131は、端末TEと同様に、利用者の特定や端末および情報共有システムへのログイン認証等を行う部分である。
【0070】
記憶部141は、サーバで実行される処理で利用される各種データを記憶する部分であり、ユーザ情報142,共有情報である議題143、端末から送信されてきた書込データ144,集計結果データ145,言語処理データベース146,文字認識データベース147を記憶する部分である。
この言語処理データベース146と、文字認識データベース147は、手書き入力された書込データを認識し、文字列データに変換するときに利用される。
【0071】
ユーザ情報142は、上記したように端末の利用者を識別するための情報であり、たとえば、図4(a)に示すようなデータ(U1〜U5)から構成される。この中のデータ(U1〜U3)は、予めサーバに登録されるものとする。接続状態U4は、その利用者が現在ログイン状態にあるか、ログオフ状態にあるかを識別する情報である。端末状態U5は、利用者がログインした後、どのモード(登録モードまたは会議モード)で起動させられたかを示す情報である。
また、利用者が、ある端末でログイン操作を行うとき、その端末でユーザ名と、ログイン名と、パスワードとを入力し、これらの情報が、ログイン情報としてサーバに送信され、サーバの記憶部に記憶されているユーザ情報142のユーザ名U1,ログイン名U2,およびパスワードU3と照合されて、すべて一致した場合に、そのログインが許可される。
ここで、機密性,秘匿性を考慮して、ユーザ名U1,ログイン名U2,パスワードU3は、暗号化されることが望ましい。
【0072】
議題143は、上記したように、登録モードの端末で作成され送信されてきたデータであり、たとえば、図4(b)に示すようなファイル(f1, f2)から構成される。
ファイル(f1)は、議題元ファイル名を示し、ファイル(f2)は、その元ファイル名に対応づけられた実際の議題のイメージ変換ファイル群を示している。
ここでは、「議題001.doc」という元ファイル名の議題は、8つのイメージ変換ファイル(a01.jpg〜a08.jpg)からなり、「議題002.pdf」という元ファイル名の議題は、6つのイメージ変換ファイル(b01.jpg〜b06.jpg)からなることを示している。また、端末から送られてくる議題の元ファイルそのものを、サーバに保存しておいてもよい。
書込データ144は、会議モードの端末で入力された自己書込データ62−2であり、議題とレイヤ構造により結びつけられたデータとして保存される。
【0073】
図5に、書込データの一実施例の説明図を示す。
図5(a)は、参加者1が入力した書込データ144の一実施例を示しており、書込データa1と、手書き文字認識の結果(テキスト)a2と、その書込データが対応付けられたイメージ変換ファイルa3(f2)と、議題元ファイル名a4(f1)と、ログイン名a5(U2)とが対応付けられて記憶される。
ここで、書込データの「a01_01.dat」は、会議モードの端末で入力された情報のファイルを示しており、手書き文字認識結果(テキスト)「梅」は、入力された書込データが手書き文字であった場合、その手書き文字を文字認識した結果である文字列データを示している。あるいは、キーボード等で入力された文字列データは、そのままテキストデータとして保存される。
【0074】
図5(a)において、「議題001.doc」に対する1番目の書込データ「a01_01.dat」として手書き入力された文字は、「梅」であることを示している。
また、「議題002.pdf」に対する3番目の書込データ「b01_03.dat」として手書き入力された文字は、「ペルシャ」であることを示している。
図5(b)は、他の参加者2が入力した書込データ144の一実施例を示しており、同様に、書込データa1と、手書き文字認識結果(テキスト)a2と、イメージ変換ファイルa3(f2)と、議題元ファイル名a4(f1)と、ログイン名a5(U2)とが対応付けられて記憶される。
【0075】
ここで、たとえば、図5(b)の書込データの「a01_01.dat」は、会議モードの端末で参加者2が入力した情報のファイルを示しており、その手書き文字認識した結果(テキスト)「桜」は、入力された書込データが手書き文字であった場合、その手書き文字を文字認識した結果である文字列データを示している。
ここで、「議題001.doc」に記載された議題が、「思いつく花を記入して下さい」であったとする。このとき、参加者は複数の花の名前を手書き入力するので、その入力順序を問わないものとする。
図5(a)において、参加者1は、「梅」,「桃」,「桜」,「チューリップ」という4つの花の種別を、この順に入力している。
また、図5(b)では、参加者2は、「桜」,「梅」,「向日葵」,「紫陽花」という4つの花の種別を、この順に入力している。
さらに、「議題002.pdf」に記載された議題が、「思いつく猫を記入して下さい」であったとした場合、2人の参加者は、それぞれ、図5(a)と図5(b)に示すように、4つの猫の種別を書き込んでいる。
サーバでは、後述するように、このような複数の書込データがそれぞれ比較され、自動的に分類と集計処理が行われる。
【0076】
図5においては、2つの議題ごとに、2人の参加者によって入力された書込データについて、それぞれの手書き文字認識結果(テキスト)が比較され、一致するものがある場合は、同一グループに属すると判定され、一致しない場合は別のグループに分類される。
たとえば、「議題001.doc」に対して、参加者1が入力した4つの書込データ(梅,桃,桜,チューリップ)と、参加者2が入力した4つの書込データ(桜,梅,向日葵,紫陽花)とが比較され、分類処理と集計処理が行われる。
この場合は、2人とも同じ「桜」を入力しているので、これは同一グループに属し、「桜」という花の集計数は「2」とされる。
他の花は、重複していないので、それぞれ異なるグループとして分類され、その集計数はそれぞれ「1」とされる。
同様に、「議題002.pdf」に対しては、それぞれ入力した4つの猫の名が比較され、「ペルシャ」と「シャム」については、2人とも書込んでいるので、集計数は「2」とされる。
他の猫については、それぞれ異なるグループに分類され、その集計数は「1」とされる。
【0077】
以上のように、対応する議題ごとに、複数の参加者が入力した複数の書込データの比較が行われ、自動集計が行われる。
図6に、上記のように、分類および集計処理をした結果(集計結果データ145)の一実施例の説明図を示す。ここでは、議題元ファイル名c1である「議題001.doc」についての集計結果を示している。また、3人の参加者(tarou, saburou, jirou)が書込データを入力している。
複数の参加者による書込データの比較の結果(c2)として、手書き文字の認識結果c21と、言語処理による解析の結果から、同一グループに属する同義語(類似データ)として判定された単語c22とが抽出され、分類されている。
たとえば、手書き文字認識結果c21の「梅」に対しては、「ウメ」と「うめ」の2つの文字列も同義語として認識されることを示している。
また、分類,集計結果c3としては、同一データ数c31とその同一データを入力したユーザ名c32と、類似データ数c33とその類似データを入力したユーザ名c34とが示されている。ここで、同一データ数c31とは、同一書込データの数を集計した値(集計数)である。類似データ数c33とは、所定の類似範囲内にあると判定された書込データの数、すなわち同義語と判定された書込データの数を集計した値である。
【0078】
図7は、図6に示した集計結果データを得るために、3人の参加者が入力した書込データ(花の名)の相互関係を示した相関図である。
たとえば、図7において、2人の参加者が同一のデータ「梅」や「桜」を入力しており、他の1人の参加者が、「桜」と類似する「さくら」を入力している。
【0079】
図6において、「梅」の同一データ数が2であることから、2人の参加者(ユーザ名:tarou, saburou)が同一の花を入力したことがわかる。
また、「桜」について、同一データ数が2であることから2人の参加者(tarou, saburou)が同一の花を入力したことがわかり、類似データ数が3であることから、「桜」と同義語である「さくら」または「サクラ」を含めて、3人の参加者(tarou, saburou, jirou)が意味的に同じ花を入力したことがわかる。
この図6に示した集計結果データは、その分類集計結果の情報c3を基にして、ツリー図(図8参照)や、フィッシュボーン図(図9参照)が作成され、利用者にとって視覚的に理解しやすい形式で表示させることが好ましい。
図8は、図7の書込データの相関図をツリー図で表したものであり、図9は、図7の書込データの相関図をフィッシュボーン図で表したものである。
【0080】
記憶部141には、この他に、サーバの各機能を実行するのに必要なプログラムも、記憶される。
記憶部141には、ROM,RAM,ハードディスク,CDやDVDなどの記録媒体などが用いられる。
【0081】
制御部161は、CPU,ROM,RAM,I/Oコントローラ,タイマー等からなるマイクロコンピュータに相当する部分であり、CPUが、記憶部141に記憶されたプログラムに基づいて、各種ハードウェアを有機的に動作させることにより、サーバの各機能が実現される。
図3では、制御部161内部に、ログイン要求受信部162から集計結果送信部171まで、10個の機能を示しているが、実現される機能はこれに限るものではない。
【0082】
図3において、ログイン要求受信部162は、端末から送られてくるログイン要求情報を受信する部分である。
ユーザ照合部163は、ログイン時に端末から送られてくる利用者のユーザ情報を受信して、その受信したユーザ情報と、サーバの記憶部141に予め記憶されたユーザ情報とを比較し、一致するものが存在するか否かを確認する部分である。一致するものが存在した場合はユーザの照合が成功し、一致するものがなかった場合はユーザの照合に失敗したと判断する。
また、ユーザの照合に成功した場合、その端末に、ログインを承認したことを示す通知を送信し、その端末の利用者に対応する接続状態U4を、「ログイン」に設定する。
【0083】
端末モード受信部164は、端末から送られてくる端末モードの情報を受信する部分である。端末では、利用者の選択操作により、「端末モード」が決定され、サーバに送信される。
端末モードとしては上記したように、「登録モード」と、「会議モード」とがある。
また、サーバは、「端末モード」を受信した後、その端末モードを受理したことを示す承認通知を、その端末へ送信し、その端末の利用者に対する端末状態U5を、受信したモードに設定する。
【0084】
ログオフ要求受信部165は、端末から送られてくるログオフ要求情報を受信する部分である。
ログオフ許可部166は、受信したログオフ要求情報を確認し、記憶部141のユーザ情報142と比較してその内容が正当なものである場合には、端末に対して、ログオフを許可する情報を送信する部分である。
【0085】
議題登録部167は、登録モードの端末から送信されてきた議題を、記憶部141に記憶させる部分である。
ここで、受信した議題は、上記したようにイメージ変換された後、イメージ変換ファイルの状態で記憶される。記憶後は、登録が完了したことを示す登録完了通知を、端末へ送信する。
書込データ登録部168は、会議モードの端末から送信されてきた書込データを、記憶部141に記憶させる部分である。ここで、書込データ144としては、図5に示すような情報が記憶される。
【0086】
共有情報配信部169は、サーバから情報端末へ、共有情報を配信する部分である。サーバから端末へ配信される共有情報には、議題が必ず含まれ、他者書込データが含まれる場合もある。
【0087】
自動集計部170は、会議モードの端末から送られてきた複数の書込データを用いて、共有情報に対する分析処理を行い、集計結果を生成する部分である。
たとえば、異なる参加者が入力し異なる端末から送信されてきた複数の書込データ同士を比較することにより、主として分類と集計とからなる分析処理を行う。
集計結果送信部171は、自動集計部170によって生成された集計結果145(たとえば図6)を、集計要求をした参加者の端末へ、送信する部分である。
集計結果データ145は、図6のようなデータ情報として送信してもよいし、あるいは、サーバ側で、図8や図9のような図形式に変換した後送信してもよい。
【0088】
<サーバと情報端末間の情報通信の説明>
以下に、この発明のサーバと情報端末との間で行われる情報通信の一実施例の処理内容について説明する。
(1)端末の起動処理
図10に、端末の起動処理のフローチャートを示す。
図10のステップS101において、端末の利用者が、ログインに相当する操作をした場合に、端末のログイン要求部72が、サーバに対してログイン要求を意味する情報を送信する(ログイン要求処理)。
図25に、ログイン操作をする表示画面の一実施例を示す。
図25の表示画面において、利用者は、氏名と、ログイン名と、パスワードを入力する。ここで、ログイン名とパスワードは、予めサーバに登録されたものと同じデータを入力する。氏名は手書き文字で入力するものを図示しているが、キーボード等を使って文字入力してもよい。このような入力をした後、ログイン要求を意味する操作入力をすることにより、ログイン要求が、サーバに送信される。
ステップS102において、ログイン要求部72が、サーバから、ログインを承認する通知を受信するか否か、確認する(ログイン承認受信処理)。
【0089】
ログイン承認の情報を受信した場合、ステップS103において、端末モード選択処理を実行する。
端末モード選択処理では、図26に示すようなモード選択画面を表示させ、利用者に、3つの項目のうち、いずれかをペンで入力させるようにする。
図26では、「議題登録」と、「会議開始」と、「ログアウト」の3つのいずれかを選択できるものとする。
ここで、「議題登録」と表示された領域をペンで選択入力したとすると、「登録モード」が選択されたと判断する。
また、「会議開始」と表示された領域をペンで選択入力したとすると、「会議モード」が選択されたと判断する。
【0090】
ステップS104において、選択したモードが登録モードであった場合、ステップS105へ進み、会議モードの場合、ステップS106へ進む。
ステップS105において、登録モード起動部76が、その端末を、登録モードの端末として起動させる。
図27に、登録モードとして起動させられたときの初期画面の一実施例を示す。
この初期画面では、後述するように、議題を入力することができる。
【0091】
ステップS106において、会議モード起動部77が、その端末を、会議モードの端末として起動させる。
会議モードで起動された端末は、サーバから議題を含む共有情報が配信される。端末からサーバへ、議題の配信を要求する情報を送信してもよい。
サーバからの配信により受信された議題は、端末の利用者の所定の操作により、ディスプレイに表示させられる。
ステップS105あるいはステップS106の後、いずれの場合もステップS107へ進み、サーバへ、選択された端末モードの情報を、送信する。
【0092】
ステップS108において、サーバから端末モードを承認する通知が送られてくるのを待ち、この承認通知を受信した場合は処理を終了する。一方受信できない場合はステップS107へ戻り、たとえば一定時間間隔で、端末モードの情報を再送する。
その後、会議モードの参加者は、ディスプレイに表示された議題を見て、自己の書込データを入力していく。このとき、入力される書込データは、参加者にとっては、あたかも議題のページそのものに書き込むように入力するが、書き込まれた情報は、議題とは別のデータファイルとして記憶される。
このように、会議モードの端末では、議題の表示や、書込データの入力を行うことができるようになる。
【0093】
図31には、参加者2が、「桃」という書込みデータを、ペンで手書き入力した状態を示している。また、図31では、サーバから受信した共有情報として、議題(思いつく花を記入して下さい)のページと、すでに書込が行われていた参加者1の書込データ(桜という手書き入力文字のイメージ変換ファイル)のページとが重ね合わせられて表示させられている。新たに入力された「桃」は、別のページに書き込まれたデータとして記憶される。
【0094】
参加者2は、このような議題と書込データ(桜)とからなる共有情報が表示された画面に対して、その空き領域の中の書込データ入力位置に、自分が思いついた花を手書き入力すればよい。
図31の場合は、参加者2は、参加者1が書き込んだ「桜」という文字を見ながら、自分の思い付いた花の名を書くことになる。このとき、参加者は、「桜」と異なる花を書き込んでもよく、また思いつかない場合は、同じ「桜」という花を書き込んでもよい。
あるいは、「桃」を手書き入力しようとした場合、その漢字がわからない場合は、「もも」、あるいは「モモ」というように、ひらがな等で手書き入力してもよい。上記したように、「桃」という漢字を入力した場合も、「もも」や「モモ」と入力した場合も、意味的に同じ語として取り扱われる。
【0095】
図12に、サーバにおけるユーザ管理処理のフローチャートを示す。
ステップS1において、サーバのログイン要求受信部162が、端末から送信されてくるログイン要求情報を受信するか否か、確認する(ログイン要求受信処理)。
【0096】
ログイン要求情報を受信した場合、ステップS2に進み、ユーザ照合部163が、ログイン要求情報に含まれるユーザ情報を取得して、サーバの記憶部141に記憶されているユーザ情報142と比較して、端末の利用者の照合を行う。
両ユーザ情報が一致した場合、ステップS3へ進み、ユーザ照合部163が、その端末のログインを承認したことを示す情報を、端末へ送信する。
ステップS4において、サーバがログイン承認を送信した端末から、端末モードの情報が受信されるか否か、確認する(端末モード受信処理)。
端末モードの情報が受信された場合、ステップS5において、その端末モードの情報を受信したことを示す端末モード承認情報を、その端末に対して送信する(端末モード承認処理)。
【0097】
図20に、この端末の起動処理に対応して実行される端末とサーバ間の通信シーケンスの一実施例の説明図を示す。
図10と図12に示したような一連の処理を実行することにより、端末からのログイン要求と端末モードの通知に対して、サーバからそれらを承認する通知が、端末へ送信される。
この後、端末は、選択された端末モードに従って、登録モードあるいは会議モードの端末として動作することになる。
【0098】
(2)端末の終了処理
図11に、端末の終了処理のフローチャートを示す。
ステップS111において、端末の利用者がログオフに相当する操作をすると、ログオフ要求部74が、ログオフ要求情報を、サーバへ送信する(ログオフ要求処理)。
ステップS112において、サーバから、ログオフを許可する情報が送られてくるか否かを、チェックする。
ログオフ許可情報が受信された場合、ステップS113へ進み、そうでない場合、ステップS111をループする。
ステップS113において、ログオフ処理部75が、ログオフ処理を実行する。ここで、ログオフ処理としては、たとえば、サーバおよび情報共有システムの利用終了,端末の利用終了などの処理を行う。
【0099】
図13に、サーバにおける端末終了処理のフローチャートを示す。
ステップS7において、ログオフ要求受信部165が、端末からログオフ要求情報を受信したか否か、チェックする(ログオフ要求受信処理)。
ログオフ要求を受信した場合、ステップS8へ進み、ログオフ許可部166が、そのログオフを許可するか否かを確認し、許可してよい場合は、ログオフ許可情報を、端末に送信する。
【0100】
図21に、この端末の終了処理に対応して実行される端末とサーバ間の通信シーケンスの一実施例の説明図を示す。
図11と図13に示したような一連の処理を実行することにより、端末からのログオフ要求に対して、サーバから、ログオフを許可する通知が送信される。
この後、端末では、ログオフ処理が実行され、たとえばログインを受け付ける表示画面が表示される。
【0101】
(3)議題送信処理
図14に、端末における議題送信処理のフローチャートを示す。
この処理は、登録モードとして起動された端末で実行されるものである。
上記した図26の表示画面が表示されている状態で、「議題登録」の部分を選択する入力をしたとする。このとき、たとえば、図27に示すような議題登録用の初期画面が表示される。この表示状態で、USBメモリが接続された場合について、以下に説明する。
ステップS121において、利用者が、議題が記憶された外部メモリ(たとえば、USBメモリ)を、外部記憶IF部51に接続したか否かを確認する。USBメモリが接続されたことを確認した場合、議題送信部78が、USBメモリの中に、議題元ファイルが存在するか否か、チェックする。
ステップS122において、元ファイルが存在する場合、ステップS123へ進み、存在しない場合は、処理を終了する。
【0102】
元ファイルが存在する場合は、ステップS123において、利用者が、存在する元ファイルのうち、利用するファイルを選択したか否か、チェックする。ここで、USBメモリに議題の元ファイルが存在する場合は、議題の元ファイルのファイル名を読み出して、図28に示すように、外部記録装置に存在する元ファイルのファイル名を、外部記録フォルダの領域に表示させる。
すなわち、利用者にどの元ファイルを利用するかを選択させる画面を、表示部に表示させる。
【0103】
利用者はこの表示画面を見ながら、利用したい元ファイルを選択入力すればよい。
たとえば、図29に示すように、ペンで外部記録フォルダ内の「議題001.doc」アイコンを選択し、議題登録ボタンの部分を入力する。この後、図30に示すように、選択された「議題001.doc」アイコンは、「会議サーバ変換」の領域内に表示され、利用者に選択されたことを知らせる。
このように、利用者が元ファイルを選択する入力をした場合は、ステップS124へ進む。
ステップS124において、選択した議題を、サーバへ送信する。
【0104】
ステップS125において、サーバから議題の登録が完了したことを示す通知を受信したか否か、チェックする。この登録完了通知を受信した場合は、ステップS126へ進む。
ステップS126では、表示部に表示される表示画面を更新し、議題の送信が正常に完了したことを利用者に知らせる画面を表示するようにしてもよい。
【0105】
図15に、サーバにおける議題登録処理のフローチャートを示す。
ステップS11において、サーバは端末から議題元ファイルを受信したか否か、チェックし、受信しなかった場合は処理を終了する。
一方、元ファイルを受信した場合は、ステップS12へ進み、議題登録部167が、受信した議題元ファイルを、イメージ変換して、画像化データを生成する(イメージ変換処理)。
ここで、図4(b)に示したようなイメージ変換ファイル(f2)が生成される。このイメージ変換ファイルが、議題143としてサーバの記憶部141に記憶される。
【0106】
ステップS13において、議題登録部167が、端末に、議題の登録が完了したことを示す情報を送信する。
【0107】
図22に、この議題の送信処理と登録処理に対応して実行される端末とサーバ間の通信シーケンスの一実施例の説明図を示す。
図14と図15に示した一連の処理を実行することにより、利用者によって作成された議題元ファイルがサーバに送信され、イメージ変換された後、サーバに議題として記憶される。
議題が記憶された後、その登録完了通知が端末へ送信されることにより、端末の利用者は、登録が完了したことを知ることができる。
【0108】
(4)書込データ送信処理
図16に、端末における書込データ送信処理のフローチャートを示す。この処理は会議モードとして起動された端末で実行されるものである。
ステップS131において、利用者が、入力部11を用いて、書込データの入力操作をすると、書込データ処理部79が、その入力された情報を用いて、所定の書込データのデータファイルを生成する。
【0109】
ここで、書込データの入力は、たとえば、受信した共有情報の議題や他者書込データの所定のページを表示画面に表示させた状態で、画面上の空きスペースである書込データ入力位置に、文字等を手書き入力することに行えばよい。
たとえば、図31に示すように、イメージ変換された議題と参加者1の書込データのページを表示させ、重ならずに入力できる空きスペース位置に、参加者2は、書込データをペンで手書き入力する。ここでは、「桃」を手書き入力したことを示している。これにより、入力された手書き文字情報と、入力位置等の情報からなる自己書込データが生成される。
また、手書き入力された手書き文字情報は、画像としてだけでなく、文字認識処理を実行して、文字列データ(テキスト情報)に変換してもよい。また、図32に示すように、現在の自動分類・集計状況を表示し、参加者全体の案出状況の全容を把握できるようにしても良い。
他者書込データもしくは現在の自動分類・集計状況を表示することで、他者の書込データを参考にしながら、そこから想起される自己の書込データを考えることができるようになる。また、同様もしくは同一の書込みがどのくらいの頻度で入力されたかが容易に把握できるだけでなく、異なる観点で案出された斬新なアイデアを迅速に発見することができるようになる。
【0110】
生成された自己書込データのデータファイル(自己書込データ62−2)は、記憶部61に記憶される。このとき、自己書込データ62−2は、議題63−1の対応するページと対応付けられて記憶される。
ステップS132において、書込データ処理部79が、生成された自己書込データを、サーバへ送信する。
ステップS133において、書込データの入力が完了したか否か、チェックする。たとえば、利用者によって入力完了を意味する操作がされたか否か、チェックする。入力完了を意味する操作がされた場合、ステップS134へ進み、そうでない場合は、ステップS131へ戻る。
ステップS134において、サーバから、書込データの登録が完了したことを示す通知が受信されたか否か、チェックする。この通知が受信された場合、処理を終了する。
【0111】
図17に、サーバにおける書込データ登録処理のフローチャートを示す。
ステップS21において、サーバは、端末から書込データが受信されたか否か、チェックする。受信された場合、ステップS22へ進み、そうでない場合、処理を終了する。
ステップS22において、書込データ登録部168が、受信した書込データを、記憶部141に登録する。たとえば、書込データは、図5に示すような情報として登録される。
ステップS23において、登録が完了すると、書込データ登録部168は、端末に対して、書込データの登録が完了したことを示す情報を送信する。
【0112】
図23に、この書込データの送信処理と登録処理に対応して実行される端末とサーバ間の通信シーケンスの一実施例の説明図を示す。
図16と図17に示した一連の処理を実行することにより、作成された書込データがサーバへ送信され、サーバで登録された後、登録が完了したことを示す情報が端末へ送信される。これにより、端末の利用者は、書込データの登録が完了したことを知ることができる。
【0113】
(5)集計結果要求と受信処理
図18に、端末における集計結果受信処理のフローチャートを示す。この処理は、会議モードとして起動された端末で実行される。
たとえば、図33の表示画面が表示された状態で、「分類・集計」の表示部分をペンで選択入力したとする。
ステップS141において、端末で参加者が集計を要求するための操作をしたとすると、集計要求部81が、サーバに対して、集計要求を意味する情報を送信する。ここで、集計要求情報としては、たとえば、ユーザ情報,IPアドレス,端末ID等からなる情報である。
【0114】
ステップS142において、集計結果受信部82が、サーバから、集計結果が送られてくるのを待ち、集計結果が受信された場合、ステップS143へ進む。
ステップS143において、受信した集計結果は、たとえば、図34あるいは図35のような図で表示される。
【0115】
図19に、サーバにおける集計処理のフローチャートを示す。
ステップS41において、サーバは、端末から送られてくる集計要求が受信されるか否かチェックする。集計要求が受信された場合、ステップS42へ進み、そうでない場合は処理を終了する。
ステップS42において、自動集計部170が、上記した集計方法を用いて、受信した書込データに対する分類と集計を行う。
図6に示したような集計結果データ145を、記憶部に記憶する。
ステップS43において、集計結果送信部171が、集計結果を、集計を要求してきた端末に送信する。
【0116】
図24に、集計要求と受信処理およびサーバの集計処理に対応して実行される端末とサーバ間の通信シーケンスの一実施例の説明図を示す。
図18と図19に示した一連の処理を実行することにより、集計要求がサーバに送信されると、サーバで自動集計処理が行われ、その集計結果が集計要求をしてきた端末に、送信され表示される。これにより、端末の利用者である参加者は、データ書込後すぐに集計要求をすることにより、参加者全員の書込が終了していない場合でも、現時点での集計結果を画面上で確認することができる。
【0117】
集計結果は、端末に接続されたプリンタがある場合には、印刷してもよく、あるいは、端末が利用者の所有するパソコンである場合は、その端末の記憶部に保存してもよく、また、個人のパソコンでない場合は、外部記憶IF部51に接続した外部記憶装置(USBメモリなど)50に、保存して持って帰ってもよい。
また、集計要求としては、利用者が集計要求を意味する特定の操作をするのではなく、書込の終了を意味する特定の操作をしたときに、書込の終了と集計要求の両方を意味する情報を、サーバに送信するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0118】
1 サーバ
2 情報端末(会議端末)
11 入力部
12 キーボード
13 マウス
14 タブレット
16 入力処理部
21 表示部
22 ディスプレイ
23 表示処理部
31 通信部
32 通信暗号部
33 通信復号部
41 認証部
50 外部記憶装置
51 外部記憶IF部
61 記憶部
62 入力情報
62−1 ユーザ情報
62−2 自己書込データ
63 受信共有情報
63−1 議題
63−2 他者書込データ
71 制御部
72 ログイン要求部
73 端末モード通知部
74 ログオフ要求部
75 ログオフ処理部
76 登録モード起動部
77 会議モード起動部
78 議題送信部
79 書込データ処理部
80 共有情報処理部
81 集計要求部
82 集計結果受信部
101 入力部
111 表示部
121 通信部
131 認証部
141 記憶部
142 ユーザ情報
143 議題
144 書込データ
145 集計結果データ
146 言語処理データベース
147 文字認識データベース
161 制御部
162 ログイン要求受信部
163 ユーザ照合部
164 端末モード受信部
165 ログオフ要求受信部
166 ログオフ許可部
167 議題登録部
168 書込データ登録部
169 共有情報配信部
170 自動集計部
171 集計結果送信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
共有情報を予め備えた情報管理装置と、その共有情報を利用する複数の情報端末とがネットワークを介して接続された情報共有システムであって、
前記情報端末が、前記情報管理装置から配信された共有情報を記憶する第1の記憶部と、前記共有情報を表示する表示部と、前記表示された共有情報に関係した書込データを入力する入力部と、前記入力された書込データを、前記情報管理装置へ送信する書込データ処理部と、前記情報管理装置から、前記複数の書込データを用いて前記共有情報に対する分析処理をした集計結果を受信し、かつその集計結果を表示部に表示する集計結果受信部とを備え、
前記情報管理装置が、前記共有情報と、前記情報端末から送信された書込データとを記憶する第2の記憶部と、前記共有情報を、前記情報端末へ配信する共有情報配信部と、前記第2の記憶部に記憶された複数の書込データを用いて、前記共有情報に対する分析処理を行い集計結果を生成する自動集計部と、前記自動集計部が生成した集計結果を、前記情報端末へ送信する集計結果送信部とを備えたことを特徴とする情報共有システム。
【請求項2】
情報管理装置と、複数の情報端末とがネットワークを介して接続され、第1の情報端末において入力された共有情報を前記情報管理装置に送信し、前記情報管理装置が、前記共有情報を他の複数の情報端末へ配信する情報共有システムであって、
前記他の複数の情報端末が、前記情報管理装置から配信された共有情報を記憶する第1の記憶部と、前記共通情報を表示する表示部と、前記表示された共有情報に関係した書込データを入力する入力部と、前記入力された書込データを、前記情報管理装置へ送信する書込データ処理部と、前記情報管理装置から、前記複数の書込データを用いて、前記共有情報に対する分析処理をした集計結果を受信し、かつその集計結果を表示部に表示する集計結果受信部とを備え、
前記情報管理装置が、前記第1の情報端末から送信された共有情報を登録する情報登録部と、前記他の複数の情報端末からそれぞれ送信された書込データを登録する書込データ登録部と、前記共有情報と、前記情報端末から送信された書込データとを記憶する第2の記憶部と、前記共有情報を、前記情報端末へ配信する共有情報配信部と、前記第2の記憶部に記憶された複数の書込データを用いて、前記共有情報に対する分析処理を行い集計結果を生成する自動集計部と、前記自動集計部が生成した集計結果を、前記情報端末へ送信する集計結果送信部とを備えたことを特徴とする情報共有システム。
【請求項3】
前記共有情報には、会議の議題が含まれ、
前記自動集計部は、前記情報端末から送信されてきた前記会議の議題に関係する複数の書込データ同士を比較することにより、前記会議の議題に対する分析処理を行うことを特徴とする請求項1または2の情報共有システム。
【請求項4】
前記自動集計部は、
前記第2の記憶部に記憶された前記複数の書込データが、文字列データの場合は、その文字列データ同士の比較を行い、
前記複数の書込データが、手書き入力された文字の場合は、
その手書き入力された文字のストローク情報同士の比較、その手書き入力された文字を文字認識した認識結果同士の比較、あるいは、前記認識結果の言い換え処理、類似性判断処理、シソーラスデータベース解析処理、および形態素解析処理を含む言語処理を用いた比較のいずれかの処理を行うことにより、前記複数の書込データが同一か否かを判定し、同一の書込データの数を集計し、
同一の書込データまたは、所定の類似範囲内にあると判定される複数の書込データを、同一のグループのデータとして分類することにより、前記会議の議題に対する分析処理を行うことを特徴とする請求項3の情報共有システム。
【請求項5】
前記所定の類似範囲内にあると判定される複数の書込データは、互いに同義語であることを特徴とする請求項4の情報共有システム。
【請求項6】
前記書込データは、前記会議の議題に対する端末の利用者の回答,意見,アイデア,および提案内容のいずれかを含むことを特徴とする請求項3,4または5のいずれかの情報共有システム。
【請求項7】
前記集計結果は、前記同一グループに分類した書込データと、同一の書込データの集計数とが視覚的に理解できる図表により、表示部に表示されることを特徴とする請求項3,4,5または6のいずれかの情報共有システム。
【請求項8】
前記情報端末に配信される共有情報には、会議の議題と、前記情報端末から送信されてきた書込データとを含み、
前記表示部に会議の議題と他の情報端末で入力された書込データとを表示させた状態で、前記入力部により、表示された会議の議題に関係した書込データを入力することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかの情報共有システム。
【請求項9】
前記入力部は、前記書込データを、手書きにより入力することが可能なタブレットと、
所定の文字列データおよび記号データを入力することが可能なキーボードとの少なくともどちらか一方を備え、
前記タブレットは、前記表示部の表示画面に重ねて配置された入力検知部を備え、
表示部に表示された前記共有情報の所定の書込データ入力位置に対応する入力検知部に、前記書込データを手書き入力することを特徴とする請求項1乃至8に記載したいずれかの情報共有システム。
【請求項10】
情報管理装置と、複数の情報端末とがネットワークを介して接続された情報共有システムの情報共有方法であって、
第1の情報端末において入力された共有情報を前記情報管理装置に送信するステップと、
他の複数の情報端末において入力された前記共有情報に関係する書込データを前記情報管理装置へ送信するステップと、
前記情報管理装置が、前記第1の情報端末から送信された共有情報と、前記他の複数の情報端末から送信された書込データとを受信するステップと、
前記受信された複数の書込データを比較することにより前記共有情報に対する分析処理を行って、前記書込データの分類と集計を行うステップと、
その分類と集計の結果を、前記複数の情報端末へ送信するステップと、
前記複数の情報端末が、前記分類と集計の結果を表示させるステップとを備え、
前記入力される書込データは、前記情報端末に備えられた表示部に表示された共有情報の中の所定の書込データ入力位置に重ね合わせて手書き入力するか、または、その書込データ入力位置にデータ入力することを特徴とする情報共有システムの情報共有方法。
【請求項11】
コンピュータに、前記請求項10に記載した情報共有方法の各ステップを実行させるための情報共有システムのプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate

【図33】
image rotate

【図34】
image rotate

【図35】
image rotate