説明

情報処理システム、更新サーバ装置、ユーザ管理装置、ソフトウェア更新方法、およびプログラム

【課題】従来、バージョンアップの対象となるソフトウェアの使用者が、現在も使用者であるかどうか判断せずにバージョンアップを行っていた。
【解決手段】ソフトウェアをバージョンアップするための権利を示す情報であり、ユーザを識別するユーザ識別子に対応する情報であるチケット情報と、更新されたソフトウェアである更新ソフトを対に有するバージョンアップ情報を1以上格納し得るバージョンアップ情報格納部と、ユーザ識別子を受信するユーザ識別子受信部と、前記ユーザ識別子受信部が受信したユーザ識別子を用いて、チケット情報を検索し、当該検索されたチケット情報に対応する更新ソフトを、前記ユーザ識別子を送信してきた装置に送信する更新ソフト送信部を具備する更新サーバ装置により、ソフトウェアのバージョンアップをする権利を有するユーザのみが、確実にバージョンアップできる

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チケット情報を用いて、ソフトウェア等のバージョンアップを行う銀行の業務システム等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ソフトウェアをバージョンアップするために、更新ソフトをCD−ROM等の記憶媒体に格納し、当該記憶媒体を発送してユーザにインストールしてもらう必要があった。
【0003】
また、従来、サポート担当者がユーザ、最新バージョンを使っていることを確認できなかったため、サポートに時間がかかっていた。
【0004】
また、従来、以下のように、デバイスドライバーを効率的にバージョンアップする情報処理システムがあった。つまり、周辺機器から、管理サーバ装置に保持されているデバイスドライバーのバージョン情報の問合せを行い、周辺機器のデバイスドライバーのバージョンが古い場合に、デバイスドライバーをインストールする周辺機器の技術があった(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−125773号公報(第1頁、第1図等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の情報処理システムにおいては、バージョンアップの対象となるソフトウェアの使用者が、現在も使用者であるかどうか判断せずにバージョンアップを行っていた。したがって、ソフトウェアの使用期限が切れているユーザや、保守契約に入っていないユーザ等、ソフトウェアのバージョンアップをすることが許可されていないユーザの端末でも、ソフトウェアのバージョンアップがなされてしまう、という課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本第一の発明の情報処理システムは、銀行業務に用いる銀行業務システムにおいて、更新されたソフトウェアをバージョンアップする情報処理システムであって、更新サーバ装置、銀行サーバ装置、銀行ユーザ端末を具備する情報処理システムであり、前記更新サーバ装置は、ソフトウェアをバージョンアップするための権利を示す情報であり、ユーザを識別するユーザ識別子に対応する情報であるチケット情報と、更新されたソフトウェアである更新ソフトを対に有するバージョンアップ情報を1以上格納し得るバージョンアップ情報格納部と、前記銀行サーバ装置からユーザ識別子を受信するユーザ識別子受信部と、前記ユーザ識別子受信部が受信したユーザ識別子を用いて、チケット情報を検索し、当該検索されたチケット情報に対応する更新ソフトを、前記銀行サーバ装置に送信する更新ソフト送信部とを具備し、前記銀行サーバ装置は、ユーザ識別子を受け付けるユーザ識別子受付部と、前記ユーザ識別子受付部が受け付けたユーザ識別子を前記更新サーバ装置に送信するユーザ識別子送信部と、前記更新サーバ装置から更新ソフトを受信する更新ソフト受信部と、前記銀行ユーザ端末から、銀行業務の依頼を示す情報である銀行業務依頼情報を受信する銀行業務依頼情報受信部と、前記銀行業務依頼情報に応じた処理を行う業務処理部とを具備し、前記銀行ユーザ端末は、銀行業務依頼情報を受け付ける銀行業務依頼情報受付部と、前記銀行業務依頼情報を前記銀行サーバ装置に送信する銀行業務依頼情報送信部と、前記銀行業務依頼情報が入出金明細、振込入金明細、口座振替などの照会サービスの依頼を示す情報である場合、当該銀行業務依頼情報に応じた情報を受信する照会情報受信部と、前記照会情報受信部が受信した情報を出力する照会情報出力部とを具備する情報処理システムである。
【0007】
かかる構成により、ソフトウェアのバージョンアップをする権利を有するユーザのみが、確実にバージョンアップできる。
【0008】
また、本第二の発明の情報処理システムは、第一の発明に対して、前記情報処理システムは、アップデート端末およびユーザ管理装置をさらに具備し、前記アップデート端末は、更新ソフトを識別するソフト識別情報を含む情報であり、更新ソフトを出荷するための情報である出荷情報を受け付ける出荷情報受付部と、前記出荷情報を前記ユーザ管理装置に送信する出荷情報送信部とを具備し、前記ユーザ管理装置は、ユーザを識別するユーザ識別子、当該ユーザが使用しているソフトウェアを識別するソフト識別情報、当該ソフトウェアに対する前記ユーザの保守契約の有無を示す保守契約情報とを有するユーザ情報を格納しているユーザ情報格納部と、前記出荷情報を受信する出荷情報受信部と、前記出荷情報受信部が受信した出荷情報が有するソフト識別情報を用いて、当該ソフト識別情報に対応する保守契約情報が、保守契約があることを示す情報である場合に、当該保守契約情報と対になる1以上のユーザ識別子を取得するユーザ識別子取得部と、前記1以上のユーザ識別子と、前記出荷情報受信部が受信した出荷情報が有するソフト識別情報を用いて、1以上のチケット情報を生成するチケット情報生成部と、前記1以上のチケット情報を前記更新サーバ装置に送信するチケット情報送信部とを具備し、前記更新サーバ装置は、前記1以上のチケット情報を受信するチケット情報受信部と、前記1以上のチケット情報を、更新ソフトと対にしたバージョンアップ情報を前記バージョンアップ情報格納部に蓄積するバージョンアップ情報蓄積部をさらに具備する情報処理システムである。
【0009】
かかる構成により、ソフトウェアのバージョンアップをする権利を有するユーザのみが、確実にバージョンアップできる。
【0010】
また、本第三の発明の情報処理システムは、第二の発明に対して、前記チケット情報は、本運用を行うための通常区分を示す情報、または本運用前のテストを行うためのテスト区分を示す情報であるモード情報を有し、前記銀行サーバ装置が受け付けるユーザ識別子は、モード情報を有し、前記更新サーバ装置の更新ソフト送信部は、前記ユーザ識別子受信部が受信したモード情報を用いて、当該モード情報に対応するチケット情報を検索し、当該検索されたチケット情報に対応する更新ソフトを、前記銀行サーバ装置に送信する情報処理システムである。
【0011】
かかる構成により、バージョンアップのための処理のテストを行ってから、確実に、ソフトウェアのバージョンアップをする権利を有するユーザのみがバージョンアップできる。また、テスト者が不要なソフトウェアをダウンロードする必要が無くなる。
【0012】
また、本第四の発明の情報処理システムは、第二の発明に対して、前記出荷情報は、更新ソフトをダウンロードするための条件を示す情報である条件情報を含み、前記チケット情報送信部は、前記1以上のチケット情報と前記条件情報を前記更新サーバ装置に送信し、前記チケット情報受信部は、前記1以上のチケット情報と前記条件情報を受信し、前記バージョンアップ情報蓄積部は、前記1以上のチケット情報と前記条件情報を、更新ソフトと対にしたバージョンアップ情報を前記バージョンアップ情報格納部に蓄積し、前記更新ソフト送信部は、前記条件情報を用いて条件に合致するか否かを判断し、かつ、前記ユーザ識別子受信部が受信したユーザ識別子を用いて、チケット情報を検索し、当該条件に合致する場合のみ、当該検索されたチケット情報に対応する更新ソフトを、前記銀行サーバ装置に送信する情報処理システムである。
【0013】
かかる構成により、ソフトウェアのバージョンアップをする権利、環境を有するユーザのみが、確実にバージョンアップできる。
【0014】
また、本第五の発明の情報処理システムは、第四の発明に対して、前記条件情報は、前記銀行サーバ装置におけるレジストリ値を含む情報であり、前記更新ソフト送信部は、前記銀行サーバ装置におけるレジストリ値が、前記条件情報を満たすか否かを判断する情報処理システムである。
【0015】
かかる構成により、ソフトウェアのバージョンアップをする権利、環境を有するユーザのみが、確実にバージョンアップできる。
【0016】
また、本第六の発明の情報処理システムは、第一から第五いずれかの発明に対して、前記チケット情報は、ソフトウェア製品を識別する製品識別子、ユーザ識別子、およびソフトウェア製品の部分ソフトウェアを識別する部分ソフト識別子を有する情報処理システムである。
【0017】
かかる構成により、ソフトウェアの部品部分ソフトウェアについても、バージョンアップをする権利を有するユーザのみが、確実にバージョンアップできる。
【0018】
また、本第七の発明の情報処理システムは、第一から第六いずれかの発明に対して、前記更新サーバ装置は、前記更新ソフト送信部が更新ソフトを送信した旨を示す情報である履歴情報を、ユーザ識別子と対応付けて蓄積する履歴情報蓄積部をさらに具備する情報処理システムである。
【0019】
かかる構成により、サポート担当者が、各ユーザが使用しているソフトウェアのバージョンが用意に把握でき、サポートが容易になる
【発明の効果】
【0020】
本発明による情報処理システムによれば、ソフトウェアのバージョンアップをする権利を有するユーザのみが、確実にバージョンアップできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、情報処理システム等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0022】
(実施の形態1)
【0023】
本実施の形態において、チケット情報を用いて、ソフトウェアのバージョンアップを行う情報処理システムについて説明する。本システムがバージョンアップを行うソフトウェアは、例えば、銀行業務システム(以下、適宜「EB」とも言う。)を実現するソフトウェアである。
【0024】
また、受信した出荷情報を用いてチケット情報を生成するユーザ管理装置についても説明する。また、チケット情報は、テスト用と通常用のものが存在し得る。さらに、ソフトウェアのバージョンアップ(ダウンロードでも良い)の履歴情報が残る情報処理システムについて説明する。
【0025】
図1は、本実施の形態における情報処理システム1の概念図である。情報処理システム1は、アップデート端末11、ユーザ管理装置12、更新サーバ装置13、銀行サーバ装置14、銀行ユーザ端末15を具備する。アップデート端末11は、例えば、更新されたソフトウェア(以下、「更新ソフト」という。)を登録する端末であり、例えば、更新ソフトの開発者が使用する。ユーザ管理装置12は、ユーザの情報を管理している装置である。ユーザ管理装置12は、更新ソフト以外のソフトウェアのユーザの情報を管理しても良い。また、更新サーバ装置13は、ソフトウェアのバージョンアップの処理を行う装置である。銀行サーバ装置14は、銀行業務を主として行うソフトウェアがインストールされているサーバ装置である。銀行サーバ装置14は、銀行ユーザ端末15からの要求に対応して、各種の銀行業務を行う。ここで、銀行業務とは、例えば、総合振込、給与賞与振込、地方税納付、口座振替、海外送金などのサービス、入出金明細、振込入金明細、口座振替などの照会サービスなどである。また、更新とは、例えば、機能追加や不具合対応などのためにソフトウェアを修正すること、銀行支店辞書データや市町村コード辞書データなどのデータを更新したり、追加したり、置き換えたりすること等である。また、バージョンアップとは、旧ソフトウェアを更新されたソフトウェアに置き換える処理である。バージョンアップについて、自動的にどこまで行うかは問わない。バージョンアップは、更新ソフトのダウンロードのみでも良いし、更新ソフトのインストールまでも含んでも良い。
【0026】
図2は、本実施の形態における情報処理システムのブロック図である。
【0027】
アップデート端末11は、出荷情報受付部111、更新ソフト受付部112、出荷情報送信部113、端末更新ソフト送信部114を具備する。
【0028】
ユーザ管理装置12は、ユーザ情報格納部121、出荷情報受信部122、ユーザ識別子取得部123、チケット情報生成部124、チケット情報送信部125を具備する。
【0029】
更新サーバ装置13は、バージョンアップ情報格納部131、更新ソフト受信部132、更新ソフト蓄積部133、チケット情報受信部134、バージョンアップ情報蓄積部135、ユーザ識別子受信部136、更新ソフト送信部137、履歴情報蓄積部138を具備する。
【0030】
銀行サーバ装置14は、第一ユーザ識別子受付部141、第一ユーザ識別子送信部142、第一更新ソフト受信部143、第一更新ソフトインストール部144、銀行業務依頼情報受信部145、業務処理部146を具備する。
【0031】
銀行ユーザ端末15は、第二ユーザ識別子受付部151、第二ユーザ識別子送信部152、第二更新ソフト受信部153、第二更新ソフトインストール部154、銀行業務依頼情報受付部155、銀行業務依頼情報送信部156、照会情報受信部157、照会情報出力部158を具備する。
【0032】
出荷情報受付部111は、更新ソフトを出荷するための情報である出荷情報を受け付ける。出荷情報は、更新ソフトを識別するソフト識別情報を含む情報である。出荷情報は、条件情報を含んでも良い。条件情報は、更新ソフトを出荷するための条件を示す情報である。条件情報は、例えば、レジストリ値、ファイル名などの情報である。レジストリ値は、例えば、フォルダ名である。レジストリ値がフォルダ名である場合、当該フォルダが、更新ソフトのダウンロード先の装置に存在すれば、更新ソフトは送信される。また、条件情報がファイル名である場合、当該ファイル名のファイルが、更新ソフトのダウンロード先の装置に存在すれば、更新ソフトは送信される。ソフト識別情報は、例えば、更新ソフトの名称、ID、バージョン情報(バージョン番号など)の組み合わせの情報である。ソフト識別情報は、例えば、ソフトウェア製品を識別する製品識別子、およびソフトウェア製品の部分ソフトウェアを識別する部分ソフト識別子を有する情報でも良い。出荷情報は、ソフト識別情報だけでも良いし、他の情報を含んでも良い。他の情報とは、例えば、ソフトウェアの更新日付や開発者名などである。また、ソフト識別情報や出荷情報の構造は問わない。ソフト識別情報は、一つのソフトウェア製品を識別する情報でも良いし、複数のソフトウェア製品を含むパッケージを識別する情報でも良いし、部分ソフトウェア(例えば、一ライブラリ、一実行モジュールなど)を識別する情報でも良い。出荷情報の入力手段は、テンキーやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。出荷情報受付部111は、テンキーやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0033】
更新ソフト受付部112は、更新ソフトを受け付ける。この受付は、更新ソフトを更新サーバ装置13に送信するための受け付けである。更新ソフトの入力手段は、テンキーやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。更新ソフト受付部112は、テンキーやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0034】
出荷情報送信部113は、出荷情報受付部111が受け付けた出荷情報をユーザ管理装置12に送信する。出荷情報送信部113は、例えば、ユーザ管理装置12のIPアドレスやMACアドレス等の、ユーザ管理装置12と通信するための情報を知っている。出荷情報送信部113は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
【0035】
端末更新ソフト送信部114は、更新ソフト受付部112が受け付けた更新ソフトを、更新サーバ装置13に送信する。なお、端末更新ソフト送信部114は、更新ソフト受付部112が受け付けた更新ソフトを、ユーザ管理装置12に送信しても良い。かかる場合、ユーザ管理装置12は、更新ソフトを受信し、更新サーバ装置13に転送する。端末更新ソフト送信部114は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
【0036】
ユーザ情報格納部121は、ユーザ情報を格納している。ユーザ情報は、ユーザ識別子、ソフト識別情報、保守契約情報を有する。ユーザ識別子は、ユーザを識別する情報である。ソフト識別情報は、ここでは、ユーザが使用しているソフトウェアを識別する情報である。ソフト識別情報は、通常、更新ソフトのソフト識別情報と同様の構造であるが、異なる構造でも良い。保守契約情報は、ソフトウェアに対するユーザの保守契約の有無を示す情報である。ユーザ識別子とは、バージョンアップ対象のソフトウェアの使用者を識別する情報である。ソフトウェアの使用者は、ソフトウェアの購入者、購入者から使用許可が与えられた者などである。ユーザ情報格納部121は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。ユーザ情報格納部121にユーザ情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介してユーザ情報がユーザ情報格納部121で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信されたユーザ情報がユーザ情報格納部121で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力されたユーザ情報がユーザ情報格納部121で記憶されるようになってもよい。
【0037】
出荷情報受信部122は、アップデート端末11から出荷情報を受信する。出荷情報受信部122は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。
【0038】
ユーザ識別子取得部123は、出荷情報受信部122が受信した出荷情報を用いて、1以上のユーザ識別子を取得する。つまり、まず、ユーザ識別子取得部123は、出荷情報受信部122が受信した出荷情報からソフト識別情報を抽出する。次に、ユーザ識別子取得部123は、ユーザ情報格納部121を検索し、抽出したソフト識別情報を用いて、当該ソフト識別情報に対応する1以上のユーザ識別子を取得する。なお、この1以上のユーザ識別子は、ソフト識別情報で識別されるソフトウェアを使用しているユーザを識別する情報である。そして、ユーザ識別子取得部123は、1以上のユーザ識別子と対になる保守契約情報を読み出し、当該保守契約情報が、保守契約があることを示す情報であるか否かを判断する。保守契約情報が、保守契約があることを示す情報である場合に、当該保守契約情報と対になる1以上のユーザ識別子を取得する。ユーザ識別子取得部123は、ソフト識別情報と保守契約情報を用いて、ソフトウェアのバージョンアップをする権利を有するユーザのユーザ識別子を取得することとなる。なお、ユーザ識別子取得部123は、ソフト識別情報と保守契約情報のどちらか一方を用いて、ユーザ識別子を取得しても良い。また、ユーザ識別子取得部123は、出荷情報にモード情報が含まれる場合、当該モード情報に対応するユーザ識別子を取得することは好適である。ユーザ識別子取得部123は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。ユーザ識別子取得部123の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0039】
チケット情報生成部124は、1以上のユーザ識別子と、出荷情報受信部122が受信した出荷情報が有するソフト識別情報を用いて、1以上のチケット情報を生成する。チケット情報とは、ソフトウェアのバージョンアップの権利があることを示す情報、または、権利があることを確認するための情報である。チケット情報は、通常、ユーザ識別子ごと、およびソフト識別情報ごとに存在する。チケット情報は、ソフトウェアをバージョンアップするための情報であり、ユーザを識別するユーザ識別子に対応する情報である。ここで、生成とは、ユーザ識別子とソフト識別情報を単に結合するだけでも良いし、ユーザ識別子とソフト識別情報と他の情報を単に結合するだけでも良いし、ユーザ識別子またはソフト識別情報を暗号化して結合しても良い。チケット情報に含まれているユーザ識別子、ソフト識別情報が特定できれば良い。チケット情報生成部124は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。チケット情報生成部124の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0040】
チケット情報送信部125は、チケット情報生成部124が生成した1以上のチケット情報を更新サーバ装置13に送信する。チケット情報送信部125は、1以上のチケット情報と条件情報を更新サーバ装置13に送信しても良い。チケット情報送信部125は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
【0041】
バージョンアップ情報格納部131は、チケット情報と更新ソフトとを対に有するバージョンアップ情報を1以上格納し得る。バージョンアップ情報のデータ構造は問わない。バージョンアップ情報格納部131は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。バージョンアップ情報格納部131にバージョンアップ情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介してバージョンアップ情報がバージョンアップ情報格納部131で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信されたバージョンアップ情報がバージョンアップ情報格納部131で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力されたバージョンアップ情報がバージョンアップ情報格納部131で記憶されるようになってもよい。
【0042】
更新ソフト受信部132は、アップデート端末11から、直接、または間接的に更新ソフトを受信する。間接的に更新ソフトを受信する場合は、更新ソフト受信部132は、例えば、ユーザ管理装置12経由で、更新ソフトを受信する。更新ソフト受信部132は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。
【0043】
更新ソフト蓄積部133は、更新ソフト受信部132が受信した更新ソフトを、バージョンアップ情報格納部131に蓄積する。更新ソフト蓄積部133は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。更新ソフト蓄積部133の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0044】
チケット情報受信部134は、ユーザ管理装置12から、1以上のチケット情報を受信する。また、チケット情報受信部134は、ユーザ管理装置12から、1以上のチケット情報と条件情報を受信しても良い。チケット情報受信部134は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。
【0045】
バージョンアップ情報蓄積部135は、チケット情報受信部134が受信した1以上のチケット情報と更新ソフト蓄積部133が蓄積した更新ソフトとを対にしたバージョンアップ情報を構成し、当該バージョンアップ情報をバージョンアップ情報格納部131に蓄積する。また、バージョンアップ情報蓄積部135は、1以上のチケット情報と条件情報と更新ソフトとを対にしたバージョンアップ情報を構成し、当該バージョンアップ情報をバージョンアップ情報格納部131に蓄積しても良い。なお、チケット情報がソフト識別情報を含む場合、バージョンアップ情報蓄積部135は、単に、チケット情報を蓄積しても良い。バージョンアップ情報は、例えば、チケット情報とソフト識別情報の対である。また、バージョンアップ情報は、例えば、チケット情報と条件情報とソフト識別情報の対である。ソフト識別情報とは、更新ソフトを識別する情報である。更新ソフトは、アップデート端末から直接に送信されても良いし、アップデート端末からユーザ管理装置経由で送信されても良いし、記憶媒体を介して格納されても良い。バージョンアップ情報蓄積部135は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。バージョンアップ情報蓄積部135の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0046】
ユーザ識別子受信部136は、銀行サーバ装置14からユーザ識別子を受信する。また、ユーザ識別子受信部136は、銀行ユーザ端末15からユーザ識別子を受信しても良い。ユーザ識別子受信部136は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。
【0047】
更新ソフト送信部137は、ユーザ識別子受信部136が受信したユーザ識別子を用いて、チケット情報を検索し、当該検索されたチケット情報に対応する更新ソフトを銀行サーバ装置14、または銀行ユーザ端末15に送信する。更新ソフトを送信する装置は、ユーザ識別子を送信してきた装置である。なお、更新ソフト送信部137は、受信したユーザ識別子に対応するチケット情報が存在しなければ、更新ソフトを銀行サーバ装置14に送信しない。また、更新ソフト送信部137は、条件情報を用いて条件に合致するか否かを判断し、かつ、ユーザ識別子受信部136が受信したユーザ識別子を用いて、チケット情報を検索しても良い。かかる場合、更新ソフト送信部137は、例えば、条件情報が示す条件を満たすか否かを判断し、満たす場合に、ユーザ識別子受信部136が受信したユーザ識別子を用いて、チケット情報を取得する。そして、更新ソフト送信部137は、取得したチケット情報に対応する更新ソフトを、ユーザ識別子を送信してきた装置に送信する。
【0048】
更新ソフト送信部137は、例えば、銀行サーバ装置14または銀行ユーザ端末15に格納されているレジストリ値を取得し、当該取得したレジストリ値が、条件情報を満たすか否かを判断する。そして、条件情報を満たし、かつ、受信したユーザ識別子を用いて、チケット情報を検索した結果、チケット情報を取得できた場合、更新ソフト送信部137は、ユーザ識別子を送信してきた装置に、更新ソフトを送信する。なお、チケット情報に含まれるユーザ識別子と、ユーザ識別子受信部が受信したユーザ識別子は同じであるとは限らない。ただし、ユーザ識別子受信部が受信したユーザ識別子から、チケット情報に含まれるユーザ識別子が導出できる必要はある。また、更新ソフト送信部137は、受信されたモード情報を用いて、当該モード情報に対応するチケット情報を検索し、検索されたチケット情報に対応する更新ソフトを装置に送信しても良い。更新ソフト送信部137は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
【0049】
履歴情報蓄積部138は、端末更新ソフト送信部114が更新ソフトを送信した旨を示す情報である履歴情報を、ユーザ識別子と対応付けて蓄積する。履歴情報は、例えば、ソフト識別情報を含む。また、履歴情報は、例えば、ソフト識別情報と更新日付等を含む。また、履歴情報蓄積部138が履歴情報を蓄積する先は、図示しない記憶媒体である。履歴情報蓄積部138は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。履歴情報蓄積部138の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0050】
第一ユーザ識別子受付部141は、ユーザ識別子を受け付ける。ユーザ識別子の入力目的は問わない。例えば、ユーザがシステムにログインするために入力したユーザ識別子であったり、ユーザがソフトのバージョンアップをするために入力したユーザ識別子であったり等でも良い。ユーザ識別子の入力手段は、テンキーやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。第一ユーザ識別子受付部141は、テンキーやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0051】
第一ユーザ識別子送信部142は、第一ユーザ識別子受付部141が受け付けたユーザ識別子を、更新サーバ装置13に送信する。第一ユーザ識別子送信部142は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
【0052】
第一更新ソフト受信部143は、更新サーバ装置13から更新ソフトを受信する。第一更新ソフト受信部143は、ユーザ識別子の送信に対応して、更新ソフトを受信しても良いし、ユーザが、選択した更新ソフトを受信しても良い。かかる場合、ユーザが受信できる更新ソフトの一覧(メニュー)が銀行サーバ装置14に出力され、ユーザが、マウス等の入力手段を用いて、一覧からダウンロードする更新ソフトを選択する。そして、更新サーバ装置13は、選択された更新ソフトを送信する。次に、第一更新ソフト受信部143は、選択された更新ソフトを受信する。第一更新ソフト受信部143は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。
【0053】
第一更新ソフトインストール部144は、第一更新ソフト受信部143が受信した更新ソフトをインストールする。なお、インストールは、自動的でなくて、手動ででも良い。第一更新ソフトインストール部144は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。第一更新ソフトインストール部144の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0054】
銀行業務依頼情報受信部145は、銀行ユーザ端末15から、銀行業務の依頼を示す情報である銀行業務依頼情報を受信する。銀行業務依頼情報は、依頼する業務が識別できれば良い。銀行業務依頼情報の構造は問わない。銀行業務依頼情報受信部145は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。
【0055】
業務処理部146は、銀行業務依頼情報に応じた処理を行う。業務処理部146は、EBにおける公知技術により実現可能であるので、詳細な説明を省略する。業務処理部146は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。業務処理部146の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0056】
第二ユーザ識別子受付部151は、ユーザ識別子を受け付ける。ユーザ識別子の入力目的は問わない。例えば、ユーザがシステムにログインするために入力したユーザ識別子であったり、ユーザがソフトのバージョンアップをするために入力したユーザ識別子であったり等でも良い。ユーザ識別子の入力手段は、テンキーやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。第二ユーザ識別子受付部151は、テンキーやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0057】
第二ユーザ識別子送信部152は、第二ユーザ識別子受付部151が受け付けたユーザ識別子を、更新サーバ装置13に送信する。第二ユーザ識別子送信部152は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
【0058】
第二更新ソフト受信部153は、更新サーバ装置13から更新ソフトを受信する。第二更新ソフト受信部153の動作は、第一更新ソフト受信部143の動作と同様でも良い。第二更新ソフト受信部153は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。
【0059】
第二更新ソフトインストール部154は、第二更新ソフト受信部153が受信した更新ソフトをインストールする。なお、インストールは、自動的でなくて、手動ででも良い。第二更新ソフトインストール部154は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。第二更新ソフトインストール部154の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0060】
銀行業務依頼情報受付部155は、ユーザから銀行業務依頼情報を受け付ける。銀行業務依頼情報の入力手段は、テンキーやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。銀行業務依頼情報受付部155は、テンキーやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0061】
銀行業務依頼情報送信部156は、銀行業務依頼情報受付部155が受け付けた銀行業務依頼情報を銀行サーバ装置14に送信する。銀行業務依頼情報送信部156は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
【0062】
照会情報受信部157は、銀行業務依頼情報が入出金明細、振込入金明細、口座振替などの照会サービスの依頼を示す情報である場合、当該銀行業務依頼情報に応じた情報を受信する。なお、照会情報受信部157は、他の情報を受信しても良い。他の情報とは、例えば、総合振込、給与賞与振込、地方税納付、口座振替、海外送金などのサービス依頼に対応する処理が正常に行われた旨の情報や、処理がエラーになった旨の情報などである。照会情報受信部157は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。
【0063】
照会情報出力部158は、照会情報受信部157が受信した情報を出力する。ここで、出力とは、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタへの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラム等への処理結果の引渡し等を含む概念である。照会情報出力部158は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。照会情報出力部158は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
【0064】
次に、情報処理システムの動作について説明する。まず、アップデート端末11の動作について説明する。開発者が更新ソフトと、更新ソフトを出荷するための情報である出荷情報をアップデート端末11に入力する。次に、アップデート端末11の出荷情報受付部111は、出荷情報を受け付ける。また、更新ソフト受付部112は、更新ソフトを受け付ける。そして、出荷情報送信部113は、出荷情報受付部111が受け付けた出荷情報をユーザ管理装置12に送信する。次に、端末更新ソフト送信部114は、更新ソフト受付部112が受け付けた更新ソフトを、更新サーバ装置13に送信する。
【0065】
次に、ユーザ管理装置12の動作について、図3のフローチャートを用いて説明する。
【0066】
(ステップS301)出荷情報受信部122は、アップデート端末11から出荷情報を受信したか否かを判断する。出荷情報を受信すればステップS302に行き、出荷情報を受信しなければステップS301に戻る。
【0067】
(ステップS302)ユーザ識別子取得部123は、出荷情報受信部122が受信した出荷情報からソフト識別情報を取得する。例えば、出荷情報にソフト識別情報が暗号化され、埋め込まれている場合は、復号化し、ソフト識別情報を取得する。
【0068】
(ステップS303)ユーザ識別子取得部123は、カウンタiに1を代入する。
【0069】
(ステップS304)ユーザ識別子取得部123は、i番目のユーザ情報が、ユーザ情報格納部121に存在するか否かを判断する。i番目のユーザ情報が存在すればステップS305に行き、存在しなければステップS311に行く。ここで、i番目のユーザ情報が存在すれば、ユーザ識別子取得部123は、i番目のユーザ情報を取得する。
【0070】
(ステップS305)ユーザ識別子取得部123は、ステップS304で取得したi番目のユーザ情報に含まれる保守契約情報を取得する。
【0071】
(ステップS306)ユーザ識別子取得部123は、ステップS305で取得した保守契約情報が、保守契約があることを示す情報であるか否かを判断する。保守契約があることを示す情報であればステップS307に行き、保守契約があることを示す情報でなければステップS310に行く。
【0072】
(ステップS307)ユーザ識別子取得部123は、ステップS304で取得したi番目のユーザ情報に含まれるユーザ識別子を取得する。
【0073】
(ステップS308)チケット情報生成部124は、ステップS307で取得したユーザ識別子、ステップS302で取得したソフト識別情報、出荷情報に含まれる条件情報等を用いて、チケット情報を構成する。
【0074】
(ステップS309)チケット情報生成部124は、ステップS308で構成したチケット情報を、バッファ上に一時格納する。
【0075】
(ステップS310)ユーザ識別子取得部123は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS304に戻る。
【0076】
(ステップS311)チケット情報送信部125は、バッファ上に1以上のチケット情報が存在するか否かを判断する。チケット情報が存在すればステップS312に行き、チケット情報が存在しなければステップS301に戻る。
【0077】
(ステップS312)チケット情報送信部125は、バッファ上に1以上のチケット情報を、更新サーバ装置13に送信する。ステップS301に戻る。
【0078】
なお、図3のフローチャートにおいて、保守契約情報のチェック処理(ステップS305)は存在しなくても良い。
【0079】
また、図3のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0080】
次に、ユーザ管理装置12の動作について、図4のフローチャートを用いて説明する。
【0081】
(ステップS401)更新ソフト受信部132は、更新ソフトを受信したか否かを判断する。更新ソフトを受信すればステップS402に行き、更新ソフトを受信しなければステップS403に行く。
【0082】
(ステップS402)更新ソフト蓄積部133は、ステップS401で受信した更新ソフトを、バージョンアップ情報格納部131に蓄積する。ステップS401に戻る。
【0083】
(ステップS403)チケット情報受信部134は、1以上のチケット情報を受信したか否かを判断する。チケット情報を受信すればステップS404に行き、チケット情報を受信しなければステップS405に行く。
【0084】
(ステップS404)バージョンアップ情報蓄積部135は、チケット情報受信部134が受信した1以上のチケット情報と更新ソフト蓄積部133が蓄積した更新ソフトとを対にしたバージョンアップ情報をバージョンアップ情報格納部131に蓄積する。ステップS401に戻る。なお、バージョンアップ情報とチケット情報が同じ情報である場合もある。
【0085】
(ステップS405)ユーザ識別子受信部136は、ユーザ識別子を受信したか否かを判断する。ユーザ識別子を受信すればステップS406に行き、ユーザ識別子を受信しなければステップS401に戻る。
【0086】
(ステップS406)更新ソフト送信部137は、ステップS405で受信したユーザ識別子をキーとして、バージョンアップ情報格納部131を検索し、チケット情報を取得し、メモリ上に配置する。なお、ここで、検索されるチケット情報が無い場合もあり得る。
【0087】
(ステップS407)更新ソフト送信部137は、カウンタiに1を代入する。
【0088】
(ステップS408)更新ソフト送信部137は、ステップS406で取得されたチケット情報の中で、i番目のチケット情報が存在するか否かを判断する。i番目のチケット情報が存在すればステップS409に行き、i番目のチケット情報が存在しなければステップS401に戻る。
【0089】
(ステップS409)更新ソフト送信部137は、条件情報を取得する。なお、条件情報は、通常、i番目のチケット情報が有するが、例えば、更新サーバ装置13の中で、一つだけ存在しても良い。また、i番目のチケット情報に対応する条件情報が存在しない場合もあり得る。
【0090】
(ステップS410)更新ソフト送信部137は、ステップS409で取得された条件情報を満たすか否かを判断する。例えば、条件情報がレジストリ値(フォルダ名)である場合、更新ソフト送信部137は、当該フォルダ名のフォルダが、更新ソフトがインストールされる装置(ユーザ識別子を送信してきた装置)に存在するか否かを問い合わせ、存在するとの回答を受信した場合、条件情報を満たす、と判断する。条件情報を満たせばステップS411に行き、条件情報を満たさなければステップS415に行く。
【0091】
(ステップS411)更新ソフト送信部137は、i番目のチケット情報に対応するソフト識別情報を取得し、当該ソフト識別情報に対応する更新ソフトを、バージョンアップ情報格納部131から取得する。
【0092】
(ステップS412)更新ソフト送信部137は、ステップS411で取得した更新ソフトを、ユーザ識別子を送信してきた装置に送信する。
【0093】
(ステップS413)履歴情報蓄積部138は、ソフト識別情報を有する履歴情報を構成する。
【0094】
(ステップS414)履歴情報蓄積部138は、ステップS413で構成した履歴情報を、ユーザ識別子と対応付けて蓄積する。なお、履歴情報は、ユーザ識別子を有しても良い。かかる場合、履歴情報は、ユーザ識別子と対応付けて蓄積された、こととする。
【0095】
(ステップS415)更新ソフト送信部137は、カウンタiを1,インクリメントする。ステップS408に戻る。
【0096】
なお、図4のフローチャートにおいて、条件情報の存在は必須ではない。条件情報が存在しない場合、ステップS409、410の処理は不要である。
【0097】
また、図4のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0098】
次に、銀行サーバ装置14の動作について説明する。銀行サーバ装置14の第一ユーザ識別子受付部141は、ユーザ識別子を受け付ける。そして、第一ユーザ識別子送信部142は、第一ユーザ識別子受付部141が受け付けたユーザ識別子を、更新サーバ装置13に送信する。次に、ユーザ識別子の送信に対応して、第一更新ソフト受信部143は、更新サーバ装置13から更新ソフトを受信する。なお、ユーザ識別子の送信に対応して、更新ソフトの一覧が銀行サーバ装置14に表示され、ユーザは、当該一覧から、ダウンロードする更新ソフトを選択しても良い。そして、さらに、第一更新ソフトインストール部144は、第一更新ソフト受信部143が受信した更新ソフトをインストールする。なお、インストールは、ユーザの指示により開始されても良いし、更新ソフトの受信後、直ちに開始されても良い。
【0099】
また、銀行業務依頼情報受信部145は、銀行ユーザ端末15から、銀行業務依頼情報を受信する。そして、業務処理部146は、銀行業務依頼情報に応じた処理を行う。処理の内容は、例えば、総合振込、給与賞与振込、地方税納付、口座振替、海外送金などのサービス処理、入出金明細、振込入金明細、口座振替などの照会サービスのための情報の検索、および、銀行ユーザ端末15への送信などである。
【0100】
次に、銀行ユーザ端末15の動作について説明する。まず、銀行ユーザ端末15の第二ユーザ識別子受付部151は、ユーザ識別子を受け付ける。すると、第二ユーザ識別子送信部152は、第二ユーザ識別子受付部151が受け付けたユーザ識別子を、更新サーバ装置13に送信する。そして、ユーザ識別子の送信に対応して、第二更新ソフト受信部153は、更新サーバ装置13から更新ソフトを受信する。なお、ユーザ識別子の送信に対応して、更新ソフトの一覧が銀行ユーザ端末15に表示され、ユーザは、当該一覧から、ダウンロードする更新ソフトを選択しても良い。そして、さらに、第二更新ソフトインストール部154は、第二更新ソフト受信部153が受信した更新ソフトをインストールする。なお、インストールは、ユーザの指示により開始されても良いし、更新ソフトの受信後、直ちに開始されても良い。
【0101】
また、銀行ユーザ端末15の銀行業務依頼情報受付部155は、ユーザから銀行業務依頼情報を受け付ける。すると、銀行業務依頼情報送信部156は、銀行業務依頼情報受付部155が受け付けた銀行業務依頼情報を銀行サーバ装置14に送信する。そして、銀行業務依頼情報が入出金明細、振込入金明細、口座振替などの照会サービスの依頼を示す情報である場合、照会情報受信部157は、当該銀行業務依頼情報に応じた情報を受信する。次に、照会情報出力部158は、照会情報受信部157が受信した情報を出力する。
【0102】
以下、本実施の形態における情報処理システムの具体的な動作について説明する。情報処理システムの概念図は図1である。
【0103】
今、ユーザ管理装置12のユーザ情報格納部121は、図5に示すユーザ情報管理表を格納している、とする。ユーザ情報管理表は、「ID」「ユーザ識別子」「ソフト識別情報」「保守契約情報」などの属性値を有するレコードを1以上、格納している。「ID」は、表のレコード管理のための属性である。「ソフト識別情報」は、ここでは、「製品ID」「システムID」を有する。「製品ID」は、ソフトウェア製品を識別する製品識別子が格納される属性である。「システムID」は、ソフトウェア製品の部分ソフトウェアを識別する部分ソフト識別子が格納される属性である。「保守契約情報」について、「1」の場合は、保守契約があることを示す。「0」の場合は、保守契約がないことを示す。
【0104】
かかる状況において、アップデート端末11のユーザ(更新ソフトの開発者である、とする)は、アップデート端末11に表示されている、図6の画面の各フィールドに対して、図6に示すデータを入力した、とする。すると、アップデート端末11の出荷情報受付部111、および更新ソフト受付部112は、それぞれ、出荷情報、更新ソフトを受け付ける。
【0105】
次に、ユーザは、図6の「登録」ボタンを押下した、とする。なお、図6の「説明」フィールドには、今回のバージョンアップの内容、更新ソフトの説明などが記載され得る。また、「優先度」フィールドには、優先度が記載され得る。「優先度」とは、ダウンロードプログラムの内容に関する優先度で、例えば、「重要・任意」などの分類、「高・標準・低」などの分類があり得る。重要度が「重要」「高」の場合、対応するソフトウェアは、例えば、不具合で金額に影響するような重要度の高いソフトウェアである。また、重要度が「任意」の場合、対応するソフトウェアは、例えば、辞書関連の更新などお客様の都合でいつでもダウンロードしてもしなくても問題ないもの等である。「ファイル」フィールドには、更新ソフトの実体であるファイル名が記載され得る。「条件情報」フィールドには、ここでは、レジストリ値が記載される。レジストリ値は、ここでは、フォルダ名であり、更新ソフトのインストール先の装置に、当該フォルダ名のフォルダが存在するか否かが、後に判断される。また、「区分」は、モード情報を示す。図6において「通常」は、本運用を行う区分であることを示す。なお、モード情報として、「通常」以外に「テスト」がある。「テスト」は、ダウンロード等のテストを行うモードである。
【0106】
ユーザが「登録」ボタンを押下すると、アップデート端末11の出荷情報送信部113は、出荷情報受付部111が受け付けた出荷情報を、図7に示すような、送信するためのデータ構造に構成し、図7の出荷情報をユーザ管理装置12に送信する。なお、図7において、区分「1」は、本運用を行うための通常区分を示す情報である。また、区分が「0」の場合、本運用前のテストを行うためのテスト区分を示す情報である。
【0107】
また、端末更新ソフト送信部114は、更新ソフト受付部112が受け付けた更新ソフト(ファイル「Setup」)を、更新サーバ装置13に送信する。
【0108】
次に、ユーザ管理装置12の出荷情報受信部122は、アップデート端末11から、図7の出荷情報を受信する。
【0109】
次に、ユーザ識別子取得部123は、図7の出荷情報から、ソフト識別情報「CWLK,SE」を抽出する。次に、ユーザ識別子取得部123は、図5のユーザ情報管理表を検索し、抽出したソフト識別情報「CWLK,SE」を用いて、当該ソフト識別情報「CWLK,SE」に対応する1以上のユーザ識別子を取得する。ここで、ユーザ識別子取得部123は、「10000」「10001」等のユーザ識別子を取得した、とする。
【0110】
そして、まず、ユーザ識別子取得部123は、1番目のユーザ識別子「10000」に対して、以下の処理を行う。つまり、ユーザ識別子取得部123は、ユーザ識別子「10000」対応する保守契約情報「1」を、図5のユーザ情報管理表から取得する。
【0111】
そして、ユーザ識別子取得部123は、取得した保守契約情報「1」から、ユーザ識別子「10000」に対して、ソフト識別情報「CWLK,SE」のソフトウェアの、保守契約があると、判断する。そして、ユーザ識別子取得部123は、1番目のユーザ情報に含まれるユーザ識別子「10000」を、バッファに一時格納する。
【0112】
次に、チケット情報生成部124は、ユーザ識別子「10000」、ソフト識別情報「CWLK,SE」、出荷情報に含まれる条件情報「C:¥CWLK¥bin」、説明「銀行業務の・・・・」、優先度「重要」、区分「1」を用いて、図8に示すチケット情報を構成する。図8に示すチケット情報は、ユーザ識別子、ソフト識別情報、条件情報、説明、優先度、公開日、区分を有する。「公開日」とは、更新ソフトを登録した日付である。なお、チケット情報は、図8の構造に限られないことは言うまでもない。例えば、チケット情報は、「CWLK10000SE」など、ソフト識別情報とユーザ識別子のみから構成されても良い。「CWLK10000SE」は、「製品識別子」「ユーザ識別子」「部分ソフト識別子」を有する構成である。
【0113】
そして、チケット情報生成部124は、図8のチケット情報を、バッファ上に一時格納する。
【0114】
次に、ユーザ識別子取得部123は、2番目のユーザ識別子「10001」に対して、以下の処理を行う。つまり、ユーザ識別子取得部123は、ユーザ識別子「10001」対応する保守契約情報「0」を、図5のユーザ情報管理表から取得する。
【0115】
そして、ユーザ識別子取得部123は、取得した保守契約情報「0」から、ユーザ識別子「10001」に対して、ソフト識別情報「CWLK,SE」のソフトウェアの、保守契約がないと、判断する。そして、2番目のユーザ識別子「10001」に対する処理は終了する。
【0116】
次に、ユーザ識別子取得部123、チケット情報生成部124は、取得した3番目以降のユーザ識別子に対して、同様の処理を行う。
【0117】
そして、すべてのユーザ識別子に対しての処理が完了した後、チケット情報送信部125は、バッファ上の1以上のチケット情報(図8のチケット情報は含まれる)を、更新サーバ装置13に送信する。
【0118】
次に、アップデート端末11の端末更新ソフト送信部114は、更新ソフト受付部112が受け付けた更新ソフト「Setup」を、更新サーバ装置13に送信する。
【0119】
そして、更新サーバ装置13の更新ソフト受信部132は、更新ソフト「Setup」を受信する。次に、更新ソフト蓄積部133は、受信した更新ソフト「Setup」を、バージョンアップ情報格納部131に蓄積する。
【0120】
そして、更新サーバ装置13のチケット情報受信部134は、1以上のチケット情報を受信する。
【0121】
次に、バージョンアップ情報蓄積部135は、チケット情報受信部134が受信した1以上のチケット情報と更新ソフト蓄積部133が蓄積した更新ソフト「Setup」とを対にしたバージョンアップ情報をバージョンアップ情報格納部131に蓄積する。ここで、「対応付けて」とは、チケット情報に「Setup」という更新ソフト名を付加しても良いし、チケット情報と更新ソフト「Setup」をリンク付けても良い。また、元のチケット情報がソフト識別情報を含むようにしても良い。つまり、更新ソフト名の「Setup」を、例えば、「CWLK−SE.exe」などとしても良い。
【0122】
以上の処理を、他の更新ソフトに対しても行う。そして、更新サーバ装置13は、図9に示すバージョンアップ情報管理表を、バージョンアップ情報格納部131に得た、とする。バージョンアップ情報管理表は、1以上のバージョンアップ情報を格納している表である。バージョンアップ情報管理表のレコードは、「ID」「ユーザ識別子」「ソフト識別情報」「条件情報」「説明」「優先度」「公開日」「区分」「更新ソフト名」の属性値を有する。「更新ソフト名」は、更新ソフトにアクセスするための名称(例えば、ファイル名)である。
【0123】
なお、バージョンアップ情報格納部131には、別途、更新ソフトの実体ファイルが存在している。
【0124】
かかる状況において、例えば、銀行サーバ装置14のユーザ(ユーザ識別子「10000」で識別されるユーザ)は、ユーザ識別子「10000」を入力し、更新サーバ装置13にログインした、とする。
【0125】
次に、銀行サーバ装置14の第一ユーザ識別子受付部141は、ユーザ識別子「10000」を受け付ける。そして、第一ユーザ識別子送信部142は、第一ユーザ識別子受付部141が受け付けたユーザ識別子「10000」と、区分「1」とを、更新サーバ装置13に送信する、とする。なお、銀行サーバ装置14の、ユーザ識別子等の入力画面には、区分を入力するフィールドが存在しない場合でも、銀行サーバ装置14は、区分「1」を付加して、ユーザ識別子とともに、更新サーバ装置13に送信する、とする。また、例えば、アップデート端末11からユーザ識別子を入力する場合、必ず区分は「0」となる。アップデート端末11は、開発者端末であり、テストを行うためである。また、ユーザ識別子の中にモード情報(ここでの区分)が埋め込まれていれば、ユーザ識別子から区分が判断され得る。
【0126】
次に、更新サーバ装置13のユーザ識別子受信部136は、ユーザ識別子「10000」と、区分「1」とを受信する。
【0127】
次に、更新ソフト送信部137は、受信したユーザ識別子「10000」をキーとして、図9のバージョンアップ情報管理表を検索し、3つのチケット情報(図9の「ID=1」「ID=8」「ID=15」のレコード」を取得し、メモリ上に配置する。
【0128】
また、更新ソフト送信部137は、受信した区分「1」を用いて、メモリ上の3つのチケット情報をチェックし、該当しないものが存在するか否かを判断する。ここでは、3つのチケット情報は、区分「1」を含むので、3つのチケット情報は、そのままメモリ上に残される。
【0129】
そして、更新ソフト送信部137は、3つのレコードに対して、順番に、以下のように処理を行う。
【0130】
まず、更新ソフト送信部137は、図9の「ID=1」のレコードが有する条件情報「C:¥CWLK¥bin」を取得する。
【0131】
次に、更新ソフト送信部137は、条件情報「C:¥CWLK¥bin」を満たすか否かを判断する。つまり、更新ソフト送信部137は、フォルダ「C:¥CWLK¥bin」が銀行サーバ装置14に存在するか否かを、銀行サーバ装置14に問い合わせる。そして、例えば、更新ソフト送信部137は、銀行サーバ装置14にフォルダ「C:¥CWLK¥bin」が存在するとの回答を得た、とする。
【0132】
そして、更新ソフト送信部137は、1番目のチケット情報に対応するソフト識別情報「CWLK,SE」を取得し、当該ソフト識別情報に対応する更新ソフト「Setup」を、バージョンアップ情報格納部131から取得する。
【0133】
次に、更新ソフト送信部137は、取得した更新ソフト「Setup」を、ユーザ識別子を送信してきた銀行サーバ装置14に送信する。
【0134】
次に、履歴情報蓄積部138は、ソフト識別情報「CWLK,SE」を有する履歴情報を構成する。ここでは、例えば、図10に示す履歴情報を構成する。図10において、ユーザ識別子、ソフト識別情報、ダウンロード日時を有する。次に、履歴情報蓄積部138は、図10の履歴情報を蓄積する。
【0135】
次に、銀行サーバ装置14の第一更新ソフト受信部143は、更新ソフト「Setup」を受信する。そして、さらに、第一更新ソフトインストール部144は、第一更新ソフト受信部143が受信したソフト「Setup」を実行し、更新ソフトをインストールする。
【0136】
次に、更新ソフト送信部137は、図9の「ID=8」のレコードが有する条件情報を取得しようとするが、条件情報が存在しない。したがって、更新ソフト送信部137は、条件情報を用いた判断処理は行わない。
【0137】
そして、更新ソフト送信部137は、2番目のチケット情報に対応するソフト識別情報「XYZW,PR」を取得し、当該ソフト識別情報に対応する更新ソフト「XYZW」を、バージョンアップ情報格納部131から取得する。
【0138】
次に、更新ソフト送信部137は、取得した更新ソフト「XYZW」を、ユーザ識別子を送信してきた銀行サーバ装置14に送信する。
【0139】
次に、履歴情報蓄積部138は、ソフト識別情報「XYZW,PR」を有する履歴情報を構成する。次に、履歴情報蓄積部138は、履歴情報を蓄積する。なお、履歴情報の構造は、図10の通りである。
【0140】
次に、銀行サーバ装置14の第一更新ソフト受信部143は、更新ソフト「XYZW」を受信する。そして、さらに、第一更新ソフトインストール部144は、第一更新ソフト受信部143が受信した更新ソフト「XYZW」をインストールする。
【0141】
次に、更新ソフト送信部137は、図9の「ID=15」のレコードが有する条件情報「C:¥xx.ini」を取得する。
【0142】
次に、更新ソフト送信部137は、条件情報「C:¥xx.ini」を満たすか否かを判断する。つまり、更新ソフト送信部137は、ファイル「C:¥xx.ini」が銀行サーバ装置14に存在するか否かを、銀行サーバ装置14に問い合わせる。そして、例えば、更新ソフト送信部137は、銀行サーバ装置14にファイル「C:¥xx.ini」が存在するとの回答を得た、とする。
【0143】
そして、更新ソフト送信部137は、3番目のチケット情報に対応するソフト識別情報「PQRS,XX」を取得し、当該ソフト識別情報に対応する更新ソフト「PQRS」を、バージョンアップ情報格納部131から取得する。
【0144】
次に、更新ソフト送信部137は、取得した更新ソフト「PQRS」を、ユーザ識別子を送信してきた銀行サーバ装置14に送信する。
【0145】
次に、履歴情報蓄積部138は、ソフト識別情報「PQRS,XX」を有する履歴情報を構成する。次に、履歴情報蓄積部138は、履歴情報を蓄積する。なお、履歴情報の構造は、図10の通りである。
【0146】
次に、銀行サーバ装置14の第一更新ソフト受信部143は、更新ソフト「PQRS」を受信する。そして、さらに、第一更新ソフトインストール部144は、第一更新ソフト受信部143が受信した更新ソフト「PQRS」をインストールする。
【0147】
以上により、銀行サーバ装置14から、直接的に、または結果として、要求されたソフトウェアのバージョンアップ処理が完了する。「結果としてバージョンアップ処理が完了する」とは、ユーザは意識しないで、バージョンアップ処理が完了することを示す。
【0148】
なお、銀行ユーザ端末15からユーザ識別子を入力した場合も、上記と同様の処理により、銀行ユーザ端末15において必要な更新ソフトがインストールされる。
【0149】
また、上記の具体例において、更新ソフトのインストール処理が、人手を介さずに自動的に行われたが、インストールすべき更新ソフトの候補をユーザに提示し、ユーザの選択指示に基づいて、選択された更新ソフトのみをダウンロードやインストールをしても良い。更新ソフトの候補をユーザに提示した画面例を図11に示す。図11は、上記のユーザ識別子「10000」のユーザ用の更新ソフトに対応する選択画面である、図11において、更新プログラム名は、図示しない手段により、ソフト識別情報に対応付けて保持されている、とする。
【0150】
図11において、ユーザが選択した更新ソフトのみが、銀行サーバ装置14にインストールされる。なお、図11において複数の更新ソフトを選択しても良い、とする。
【0151】
また、ダウンロード処理まで自動的に行い、インストール処理は、ユーザの指示により行うようにしても良い。
【0152】
以上、本実施の形態によれば、チケット情報を用いた更新ソフトのインストール可否の判断を行うことにより、ソフトウェアのバージョンアップをする権利を有するユーザのみが、確実にバージョンアップできる。
【0153】
また、本実施の形態によれば、チケット情報がモード情報を有することにより、バージョンアップのための処理のテストを行ってから、確実に、ソフトウェアのバージョンアップをする権利を有するユーザのみがバージョンアップできる。
【0154】
また、本実施の形態によれば、条件情報を用いて、更新ソフトのインストール可否の判断を行うことにより、ソフトウェアのバージョンアップをする権利、環境を有するユーザのみが、確実にバージョンアップできる。
【0155】
また、本実施の形態によれば、チケット情報は、ソフトウェア製品を識別する製品識別子、ユーザ識別子、およびソフトウェア製品の部分ソフトウェアを識別する部分ソフト識別子を有することにより、ソフトウェアの部品部分ソフトウェアについても、バージョンアップをする権利を有するユーザのみが、確実にバージョンアップできる。
【0156】
また、本実施の形態によれば、更新ソフトを送信した旨を示す情報である履歴情報を、ユーザ識別子と対応付けて蓄積することにより、サポート担当者が、各ユーザが使用しているソフトウェアのバージョンが用意に把握でき、サポートが容易になる。
【0157】
なお、本実施の形態において、銀行業務システム(EB)を実現する装置構成を銀行サーバ装置14、銀行ユーザ端末15により説明した。しかし、図12に示すように、ANSERセンターと言われる中継装置16をも用いて、銀行業務を行っても良い。かかる場合、例えば、銀行サーバ装置14と銀行ユーザ端末15により行われる通信手順(1)は、全銀協TCP/IP手順(全国銀行協会の定める通信手順)である。また、銀行サーバ装置14と中継装置16と銀行ユーザ端末15により行われる通信手順(2)は、銀行ユーザ端末15から中継装置16を通じて銀行サーバ装置14に接続し、残高照会、入出金明細照会、振込/振替等の銀行取引をリアルタイムに行うことのできるサービスを提供できる手順である。例えば、10日締め、20日締めの振込といった大量の振込を行う場合は(1)の手順を使用する。また、イレギュラーな振込や振込を忘れていた場合の振込・自口座間の資金移動は(2)の手順を使用する。ここで、全銀協TCP/IP手順とは、サービスごとに全国銀行協会(全銀協)が定めたルールに基づいたデータを作って送受信するような通信方法である。また、全銀協が定めたルール(データの形式)のことを全銀協レコードフォーマットと言う。
【0158】
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD−ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における更新サーバ装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、ユーザ識別子を受信するユーザ識別子受信部と、前記ユーザ識別子受信部が受信したユーザ識別子を用いて、記憶媒体に格納されているチケット情報を検索し、当該検索されたチケット情報に対応する更新ソフトを記憶媒体から取得し、当該更新ソフトを、前記ユーザ識別子を送信してきた装置に送信する更新ソフト送信部として機能させるためのプログラム、である。
【0159】
また、本実施の形態におけるユーザ管理装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、更新ソフトを識別するソフト識別情報を含む情報であり、更新ソフトを出荷するための情報である出荷情報を受信する出荷情報受信部と、前記出荷情報受信部が受信した出荷情報が有するソフト識別情報を用いて、当該ソフト識別情報に対応する保守契約情報が、保守契約があることを示す情報である場合に、当該保守契約情報と対になる1以上のユーザ識別子を、記憶媒体に格納されているユーザ情報から取得するユーザ識別子取得部と、前記1以上のユーザ識別子と、前記出荷情報受信部が受信した出荷情報が有するソフト識別情報を用いて、1以上のチケット情報を生成するチケット情報生成部と、前記1以上のチケット情報を更新サーバ装置に送信するチケット情報送信部として機能させるためのプログラム、である。
【0160】
また、図13は、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した実施の形態の更新サーバ装置等を実現するコンピュータの外観を示す。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。図13は、このコンピュータシステム340の概観図であり、図14は、コンピュータシステム340のブロック図である。
【0161】
図13において、コンピュータシステム340は、FD(Flexible Disk)ドライブ、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)ドライブを含むコンピュータ341と、キーボード342と、マウス343と、モニタ344とを含む。
【0162】
図14において、コンピュータ341は、FDドライブ3411、CD−ROMドライブ3412に加えて、CPU(Central Processing Unit)3413と、CPU3413、CD−ROMドライブ3412及びFDドライブ3411に接続されたバス3414と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM(Read−Only Memory)3415と、CPU3413に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM(Random Access Memory)3416と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク3417とを含む。ここでは、図示しないが、コンピュータ341は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでも良い。
【0163】
コンピュータシステム340に、上述した実施の形態の更新サーバ装置等の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM3501、またはFD3502に記憶されて、CD−ROMドライブ3412またはFDドライブ3411に挿入され、さらにハードディスク3417に転送されても良い。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ341に送信され、ハードディスク3417に記憶されても良い。プログラムは実行の際にRAM3416にロードされる。プログラムは、CD−ROM3501、FD3502またはネットワークから直接、ロードされても良い。
【0164】
プログラムは、コンピュータ341に、上述した実施の形態の更新サーバ装置等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくても良い。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいれば良い。コンピュータシステム340がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
【0165】
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信する送信ステップや、情報を受信する受信ステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
【0166】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0167】
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段(端末情報送信部、端末情報受信部など)は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
【0168】
また、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。つまり、本情報処理システムにより、以下のソフトウェア更新方法が実現されれば良い。つまり、出荷情報受付部、ユーザ識別子取得部、チケット情報生成部、ユーザ識別子受信部、および更新ソフト送信部により実現されるソフトウェア更新方法であって、前記出荷情報受付部により、更新ソフトを識別するソフト識別情報を含む情報であり、更新ソフトを出荷するための情報である出荷情報を受け付ける出荷情報受付ステップと、前記ユーザ識別子取得部により、前記出荷情報が有するソフト識別情報を用いて、当該ソフト識別情報に対応する保守契約情報が、保守契約があることを示す情報である場合に、当該保守契約情報と対になる1以上のユーザ識別子を、記憶媒体から取得するユーザ識別子取得ステップと、前記チケット情報生成部により、前記1以上のユーザ識別子と、前記出荷情報が有するソフト識別情報を用いて、1以上のチケット情報を生成するチケット情報生成ステップと、前記ユーザ識別子受信部により、ユーザ識別子を受信するユーザ識別子受信ステップと、前記更新ソフト送信部により、前記ユーザ識別子受信ステップで受信したユーザ識別子を用いて、チケット情報を検索し、当該検索されたチケット情報に対応する更新ソフトを記憶媒体から取得し、当該更新ソフトを、ユーザ識別子を送信してきた装置に送信する更新ソフト送信ステップを具備するソフトウェア更新方法、である。
【0169】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0170】
以上のように、本発明にかかる情報処理システムは、ソフトウェアのバージョンアップをする権利を有するユーザのみが、確実にバージョンアップできる、という効果を有し、情報処理システム等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0171】
【図1】実施の形態1における情報処理システムの概念図
【図2】同情報処理システムのブロック図
【図3】同ユーザ管理装置の動作について説明するフローチャート
【図4】同ユーザ管理装置の動作について説明するフローチャート
【図5】同ユーザ情報管理表を示す図
【図6】同出荷情報の入力画面の例を示す図
【図7】同出荷情報の例を示す図
【図8】同チケット情報の例を示す図
【図9】同バージョンアップ情報管理表を示す図
【図10】同履歴情報の例を示す図
【図11】同更新ソフトの候補をユーザに提示した画面例を示す図
【図12】同銀行業務システムの構成例を示す図
【図13】同コンピュータシステムの概観図
【図14】同コンピュータシステムのブロック図
【符号の説明】
【0172】
1 情報処理システム
11 アップデート端末
12 ユーザ管理装置
13 更新サーバ装置
14 銀行サーバ装置
15 銀行ユーザ端末
16 中継装置
111 出荷情報受付部
112 更新ソフト受付部
113 出荷情報送信部
114 端末更新ソフト送信部
121 ユーザ情報格納部
122 出荷情報受信部
123 ユーザ識別子取得部
124 チケット情報生成部
125 チケット情報送信部
131 バージョンアップ情報格納部
132 更新ソフト受信部
133 更新ソフト蓄積部
134 チケット情報受信部
135 バージョンアップ情報蓄積部
136 ユーザ識別子受信部
137 更新ソフト送信部
138 履歴情報蓄積部
141 第一ユーザ識別子受付部
142 第一ユーザ識別子送信部
143 第一更新ソフト受信部
144 第一更新ソフトインストール部
145 銀行業務依頼情報受信部
146 業務処理部
151 第二ユーザ識別子受付部
152 第二ユーザ識別子送信部
153 第二更新ソフト受信部
154 第二更新ソフトインストール部
155 銀行業務依頼情報受付部
156 銀行業務依頼情報送信部
157 照会情報受信部
158 照会情報出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
銀行業務に用いる銀行業務システムにおいて、更新されたソフトウェアをバージョンアップする情報処理システムであって、更新サーバ装置、銀行サーバ装置、銀行ユーザ端末を具備する情報処理システムであり、
前記更新サーバ装置は、
ソフトウェアをバージョンアップするための権利を示す情報であり、ユーザを識別するユーザ識別子に対応する情報であるチケット情報と、更新されたソフトウェアである更新ソフトを対に有するバージョンアップ情報を1以上格納し得るバージョンアップ情報格納部と、
前記銀行サーバ装置からユーザ識別子を受信するユーザ識別子受信部と、
前記ユーザ識別子受信部が受信したユーザ識別子を用いて、チケット情報を検索し、当該検索されたチケット情報に対応する更新ソフトを、前記銀行サーバ装置に送信する更新ソフト送信部とを具備し、
前記銀行サーバ装置は、
ユーザ識別子を受け付けるユーザ識別子受付部と、
前記ユーザ識別子受付部が受け付けたユーザ識別子を前記更新サーバ装置に送信するユーザ識別子送信部と、
前記更新サーバ装置から更新ソフトを受信する更新ソフト受信部と、
前記銀行ユーザ端末から、銀行業務の依頼を示す情報である銀行業務依頼情報を受信する銀行業務依頼情報受信部と、
前記銀行業務依頼情報に応じた処理を行う業務処理部とを具備し、
前記銀行ユーザ端末は、
銀行業務依頼情報を受け付ける銀行業務依頼情報受付部と、
前記銀行業務依頼情報を前記銀行サーバ装置に送信する銀行業務依頼情報送信部と、
前記銀行業務依頼情報が入出金明細、振込入金明細、口座振替などの照会サービスの依頼を示す情報である場合、当該銀行業務依頼情報に応じた情報を受信する照会情報受信部と、
前記照会情報受信部が受信した情報を出力する照会情報出力部とを具備する情報処理システム。
【請求項2】
前記情報処理システムは、
アップデート端末およびユーザ管理装置をさらに具備し、
前記アップデート端末は、
更新ソフトを識別するソフト識別情報を含む情報であり、更新ソフトを出荷するための情報である出荷情報を受け付ける出荷情報受付部と、
前記出荷情報を前記ユーザ管理装置に送信する出荷情報送信部とを具備し、
前記ユーザ管理装置は、
ユーザを識別するユーザ識別子、当該ユーザが使用しているソフトウェアを識別するソフト識別情報、当該ソフトウェアに対する前記ユーザの保守契約の有無を示す保守契約情報とを有するユーザ情報を格納しているユーザ情報格納部と、
前記出荷情報を受信する出荷情報受信部と、
前記出荷情報受信部が受信した出荷情報が有するソフト識別情報を用いて、当該ソフト識別情報に対応する保守契約情報が、保守契約があることを示す情報である場合に、当該保守契約情報と対になる1以上のユーザ識別子を取得するユーザ識別子取得部と、
前記1以上のユーザ識別子と、前記出荷情報受信部が受信した出荷情報が有するソフト識別情報を用いて、1以上のチケット情報を生成するチケット情報生成部と、
前記1以上のチケット情報を前記更新サーバ装置に送信するチケット情報送信部とを具備し、
前記更新サーバ装置は、
前記1以上のチケット情報を受信するチケット情報受信部と、
前記1以上のチケット情報を、更新ソフトと対にしたバージョンアップ情報を前記バージョンアップ情報格納部に蓄積するバージョンアップ情報蓄積部をさらに具備する請求項1記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記チケット情報は、
本運用を行うための通常区分を示す情報、または本運用前のテストを行うためのテスト区分を示す情報であるモード情報を有し、
前記銀行サーバ装置が受け付けるユーザ識別子は、モード情報を有し、
前記更新サーバ装置の更新ソフト送信部は、
前記ユーザ識別子受信部が受信したモード情報を用いて、当該モード情報に対応するチケット情報を検索し、当該検索されたチケット情報に対応する更新ソフトを、前記銀行サーバ装置に送信する請求項2記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記出荷情報は、
更新ソフトをダウンロードするための条件を示す情報である条件情報を含み、
前記チケット情報送信部は、
前記1以上のチケット情報と前記条件情報を前記更新サーバ装置に送信し、
前記チケット情報受信部は、
前記1以上のチケット情報と前記条件情報を受信し、
前記バージョンアップ情報蓄積部は、
前記1以上のチケット情報と前記条件情報を、更新ソフトと対にしたバージョンアップ情報を前記バージョンアップ情報格納部に蓄積し、
前記更新ソフト送信部は、
前記条件情報を用いて条件に合致するか否かを判断し、かつ、前記ユーザ識別子受信部が受信したユーザ識別子を用いて、チケット情報を検索し、
当該条件に合致する場合のみ、当該検索されたチケット情報に対応する更新ソフトを、前記銀行サーバ装置に送信する請求項2記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記条件情報は、
前記銀行サーバ装置におけるレジストリ値を含む情報であり、
前記更新ソフト送信部は、
前記銀行サーバ装置におけるレジストリ値が、前記条件情報を満たすか否かを判断する請求項4記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記チケット情報は、
ソフトウェア製品を識別する製品識別子、ユーザ識別子、およびソフトウェア製品の部分ソフトウェアを識別する部分ソフト識別子を有する請求項1から請求項5いずれか記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記更新サーバ装置は、
前記更新ソフト送信部が更新ソフトを送信した旨を示す情報である履歴情報を、ユーザ識別子と対応付けて蓄積する履歴情報蓄積部をさらに具備する請求項1から請求項6いずれか記載の情報処理システム。
【請求項8】
請求項1から請求項7いずれか記載の情報処理システムを構成する更新サーバ装置。
【請求項9】
請求項2から請求項7いずれか記載の情報処理システムを構成するユーザ管理装置。
【請求項10】
ソフトウェアをバージョンアップするための権利を示す情報であり、ユーザを識別するユーザ識別子に対応する情報であるチケット情報と、更新されたソフトウェアである更新ソフトを対に有するバージョンアップ情報を1以上格納し得るバージョンアップ情報格納部と、
ユーザ識別子を受信するユーザ識別子受信部と、
前記ユーザ識別子受信部が受信したユーザ識別子を用いて、チケット情報を検索し、当該検索されたチケット情報に対応する更新ソフトを、前記ユーザ識別子を送信してきた装置に送信する更新ソフト送信部を具備する更新サーバ装置。
【請求項11】
ユーザを識別するユーザ識別子、当該ユーザが使用しているソフトウェアを識別するソフト識別情報、当該ソフトウェアに対する前記ユーザの保守契約の有無を示す保守契約情報とを有するユーザ情報を格納しているユーザ情報格納部と、
出荷情報を受信する出荷情報受信部と、
前記出荷情報受信部が受信した出荷情報が有するソフト識別情報を用いて、当該ソフト識別情報に対応する保守契約情報が、保守契約があることを示す情報である場合に、当該保守契約情報と対になる1以上のユーザ識別子を取得するユーザ識別子取得部と、
前記1以上のユーザ識別子と、前記出荷情報受信部が受信した出荷情報が有するソフト識別情報を用いて、1以上のチケット情報を生成するチケット情報生成部と、
前記1以上のチケット情報を更新サーバ装置に送信するチケット情報送信部とを具備するユーザ管理装置。
【請求項12】
出荷情報受付部、ユーザ識別子取得部、チケット情報生成部、ユーザ識別子受信部、および更新ソフト送信部により実現されるソフトウェア更新方法であって、
前記出荷情報受付部により、更新ソフトを識別するソフト識別情報を含む情報であり、更新ソフトを出荷するための情報である出荷情報を受け付ける出荷情報受付ステップと、
前記ユーザ識別子取得部により、前記出荷情報が有するソフト識別情報を用いて、当該ソフト識別情報に対応する保守契約情報が、保守契約があることを示す情報である場合に、当該保守契約情報と対になる1以上のユーザ識別子を、記憶媒体から取得するユーザ識別子取得ステップと、
前記チケット情報生成部により、前記1以上のユーザ識別子と、前記出荷情報が有するソフト識別情報を用いて、1以上のチケット情報を生成するチケット情報生成ステップと、
前記ユーザ識別子受信部により、ユーザ識別子を受信するユーザ識別子受信ステップと、
前記更新ソフト送信部により、前記ユーザ識別子受信ステップで受信したユーザ識別子を用いて、チケット情報を検索し、当該検索されたチケット情報に対応する更新ソフトを記憶媒体から取得し、ユーザ識別子を送信してきた装置に当該更新ソフトを送信する更新ソフト送信ステップを具備するソフトウェア更新方法。
【請求項13】
コンピュータを、
ユーザ識別子を受信するユーザ識別子受信部と、
前記ユーザ識別子受信部が受信したユーザ識別子を用いて、記憶媒体に格納されているチケット情報を検索し、当該検索されたチケット情報に対応する更新ソフトを記憶媒体から取得し、当該更新ソフトを、前記ユーザ識別子を送信してきた装置に送信する更新ソフト送信部として機能させるためのプログラム。
【請求項14】
コンピュータを、
更新ソフトを識別するソフト識別情報を含む情報であり、更新ソフトを出荷するための情報である出荷情報を受信する出荷情報受信部と、
前記出荷情報受信部が受信した出荷情報が有するソフト識別情報を用いて、当該ソフト識別情報に対応する保守契約情報が、保守契約があることを示す情報である場合に、当該保守契約情報と対になる1以上のユーザ識別子を、記憶媒体に格納されているユーザ情報から取得するユーザ識別子取得部と、
前記1以上のユーザ識別子と、前記出荷情報受信部が受信した出荷情報が有するソフト識別情報を用いて、1以上のチケット情報を生成するチケット情報生成部と、
前記1以上のチケット情報を更新サーバ装置に送信するチケット情報送信部として機能させるためのプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2009−181185(P2009−181185A)
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−17675(P2008−17675)
【出願日】平成20年1月29日(2008.1.29)
【出願人】(593089895)株式会社オービックビジネスコンサルタント (52)
【Fターム(参考)】