説明

情報処理システム、画像処理装置および情報処理装置

【課題】情報処理装置に記憶されたブックマーク情報を、画像処理装置での処理に適した状態で移行することのできる情報処理システム、画像処理装置および情報処理装置を提供する。
【解決手段】情報処理システムは、画像形成機能およびスキャン機能の少なくとも一方を有する画像処理装置と、画像処理装置の機能を利用可能な情報処理装置とを含む。情報処理システムは、ユーザによる情報処理装置に対する操作に応じて指定されたブックマーク情報を記憶するブックマーク記憶手段と、ユーザが画像処理装置とネットワークサービスとを連携させて利用した履歴である連携利用履歴情報を取得する連携利用履歴情報取得手段と、ブックマーク記憶手段によって記憶されているブックマーク情報を取得するとともに、連携利用履歴情報を参照して、取得したブックマーク情報を画像処理装置の機能に関連付けた上で、画像処理装置に記憶するブックマーク移行手段とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークサービスを利用可能な情報処理システム、画像処理装置および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の情報技術の進歩に伴って、様々な装置がネットワーク化され、情報の遣り取りが可能となっている。このような技術進歩は、コピー、ファクシミリ、スキャンといった複数の機能が搭載された事務機器である複合機(Multi Function Peripheral)にも及んでいる。
【0003】
具体的には、近年の複合機では、各種機能を提供するファームウェアをアップデートすることが可能であったり、ネットワークを介してネットワークサービスと連携して動作することが可能であったりする。このような構成を利用することで、複合機に新たな機能を追加したり、販売時にプリインストールされていた機能を追加/補完したりすることができるようになっている。
【0004】
ところで、オフィスで使用されるアプリケーションを、いわゆるクラウド・コンピューティング環境などに代表されるネットワークサービスとして利用することが多くなっている。このようなネットワークサービスの典型例として、Google Apps(登録商標)などが知られている。
【0005】
このような背景から、同じオフィスで利用される複合機についても、このようなネットワークサービスとの連携が重要になってきている。提供されるネットワークサービスは増加し続けており、複合機と連携可能なネットワークサービスも同様に増加し続けている。このようなネットワークサービスとの連携により、複合機が提供できる機能もいわば無限の増加させることができると考えられる。このようなニーズに応えようと、近年の複合機には、ネットワークサービスを十分に利用できるだけのフルブラウザ機能や、サービス操作のためのWidget搭載機能が実装されている。
【0006】
上述のように、複合機においてもネットワークサービスを利用する場合を考えると、多くのユーザは、自身がパーソナルコンピュータを用いて利用しているネットワークサービスと同じネットワークサービスを複合機(厳密には、その操作パネル)上でも利用することを希望するであろう。したがって、複合機の操作パネル上に、ユーザが普段利用しているネットワークサービスを利用できるような環境を実現したいというニーズが存在する。なお、ネットワークサービスを利用できるような環境を実現するということは、典型的には、複合機において、目的のネットワークサービスのブックマーク(お気に入り)に登録されている、目的のネットワークサービスにリンクしたショートカットが存在している、目的のネットワークサービスを利用するためのWidgetがインストールされているといった状態を含む。
【0007】
公知の方法として、パーソナルコンピュータ(あるいは、パーソナルコンピュータにインストールされているブラウザ)との間で、ブックマーク情報(お気に入り情報)をエクスポート/インポートする方法が知られている。あるいは、ブックマーク情報(お気に入り情報)をクラウド・コンピューティング環境上のいずれかのサーバに格納して、複数のパーソナルコンピュータ(あるいは、ブラウザ)間で共有するという方法も知られている。
【0008】
たとえば、特開2009−140108号公報(特許文献1)には、ソーシャルブックマークの有用性を評価する方法が開示されている。また、特開2008−46984号公報(特許文献2)には、端末装置のWebブラウザにおいて、画像処理装置におけるWebブラウザでアクセスしたURLに、アクセスすることを簡易にすることが可能な構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2009−140108号公報
【特許文献2】特開2008−46984号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
一見すれば、上述したような方法を採用すれば、ユーザがパーソナルコンピュータを用いて利用しているネットワークサービスと同じサービスを複合機上で容易に利用できるように思われる。しかしながら、現実的には、パーソナルコンピュータ(あるいは、ブラウザ)において登録されたネットワークサービスについてのブックマーク情報を、そのまま複合機におけるネットワークサービスについてのブックマーク情報としては使うことはできない。これは、多くの場合、パーソナルコンピュータ(あるいは、ブラウザ)においては多数のブックマークが登録されており、かつ、これらの登録されたブックマークのうち、複合機では全く使用しない情報も含まれるからである。
【0011】
このように複合機に登録するには多すぎるブックマーク情報を、ユーザが自ら仕分けした上で複合機に移行させるということは、手間がかかり現実的ではない。そのため、ユーザによる仕分け作業などを発生させずに、パーソナルコンピュータ上で利用しているネットワークサービスを、複合機上で使いやすく整理された形で利用するための方法が求められる。
【0012】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、その目的は、情報処理装置に記憶されたブックマーク情報を、画像処理装置での処理に適した状態で移行することのできる情報処理システム、画像処理装置および情報処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明のある局面に従う情報処理システムは、画像形成機能およびスキャン機能の少なくとも一方を有する画像処理装置と、画像処理装置の機能を利用可能な情報処理装置とを含む。画像処理装置および情報処理装置は、ネットワークを介してネットワークサービスを利用可能に構成されている。情報処理システムは、ユーザによる情報処理装置に対する操作に応じて指定されたブックマーク情報を記憶するブックマーク記憶手段と、ユーザが画像処理装置とネットワークサービスとを連携させて利用した履歴である連携利用履歴情報を取得する連携利用履歴情報取得手段と、ブックマーク記憶手段によって記憶されているブックマーク情報を取得するとともに、連携利用履歴情報を参照して、取得したブックマーク情報を画像処理装置の機能に関連付けた上で、画像処理装置に記憶するブックマーク移行手段とを含む。
【0014】
好ましくは、画像処理装置に記憶されたブックマーク情報を関連付けられた機能の別に選択可能に表示する選択受付手段をさらに含む。
【0015】
好ましくは、ブックマーク情報は、ブックマーク先を示すネットワークアドレスを含み、連携利用履歴情報は、利用されたネットワークサービスを示すネットワークアドレスを含む。ブックマーク移行手段は、ブックマーク情報に含まれるネットワークアドレスと連携利用履歴情報に含まれるネットワークアドレスとを比較することで、機能についての関連付けを行なう。
【0016】
さらに好ましくは、ブックマーク移行手段は、ブックマーク情報に含まれるネットワークアドレスと連携利用履歴情報に含まれるネットワークアドレスとのうち、少なくとも一部が共通するものを互いに関連付ける。
【0017】
好ましくは、連携利用履歴情報取得手段は、複数のユーザがそれぞれ画像処理装置とネットワークサービスとを連携させて利用した情報を単一の連携利用履歴情報として取得する。
【0018】
好ましくは、連携利用履歴情報取得手段は、複数の画像処理装置におけるそれぞれの連携利用履歴情報を統合して単一の連携利用履歴情報として取得する。
【0019】
本発明の別の局面に従えば、画像形成機能およびスキャン機能の少なくとも一方を有する画像処理装置を提供する。画像処理装置は、情報処理装置が画像処理装置の機能を利用するためのインターフェイスを含む。画像処理装置および情報処理装置は、ネットワークを介してネットワークサービスを利用可能に構成されている。画像処理装置は、さらに、ユーザが画像処理装置とネットワークサービスとを連携させて利用した履歴である連携利用履歴情報を取得する連携利用履歴情報取得手段と、ユーザによる情報処理装置に対する操作に応じて指定されたブックマーク情報を取得するとともに、連携利用履歴情報を参照して、取得したブックマーク情報を画像処理装置の機能に関連付けた上で、に記憶するブックマーク移行手段とを含む。
【0020】
本発明のさらに別の局面に従えば、画像処理装置の機能を利用可能な情報処理装置を提供する。画像処理装置は、画像形成機能およびスキャン機能の少なくとも一方を有しており、画像処理装置および情報処理装置は、ネットワークを介してネットワークサービスを利用可能に構成されている。情報処理装置は、ユーザによる情報処理装置に対する操作に応じて指定されたブックマーク情報を記憶するブックマーク記憶手段と、ユーザが画像処理装置とネットワークサービスとを連携させて利用した履歴である連携利用履歴情報を取得する連携利用履歴情報取得手段とを含む。ブックマーク記憶手段によって記憶されているブックマーク情報は、連携利用履歴情報取得手段によって取得される連携利用履歴情報が参照されることで、画像処理装置の機能に関連付けられ、さらに、画像処理装置に記憶される。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、情報処理装置に記憶されたブックマーク情報を、画像処理装置での処理に適した状態で移行することのできる情報処理システム、画像処理装置および情報処理装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施の形態に従う情報処理システムの一例を示す模式図である。
【図2】本発明の実施の形態に従う複合機のハードウェア構成を示す模式図である。
【図3】本発明の実施の形態に従うパーソナルコンピュータのハードウェア構成を示す模式図である。
【図4】本発明の実施の形態に従う情報処理システムに含まれる制御構造を示す模式図である。
【図5】本発明の実施の形態に従うパーソナルコンピュータに登録されるブックマーク情報の一例を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態に従うパーソナルコンピュータで取得される連携利用履歴情報の一例を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態に従う複合機で生成されるブックマーク情報の一例を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態に従うパーソナルコンピュータにおいてユーザが複合機のプリント機能とネットワークサービスとを連携して利用した場合の連携利用履歴情報の取得処理を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態に従うパーソナルコンピュータにおいてユーザが複合機のスキャン機能とネットワークサービスとを連携して利用した場合の連携利用履歴情報の取得処理を示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施の形態に従う複合機においてパーソナルコンピュータに登録されているブックマーク情報を移行する際の処理内容を示す模式図である。
【図11】本発明の実施の形態に従う複合機においてパーソナルコンピュータに登録されているブックマーク情報を移行する際の処理を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施の形態に従う複合機の操作パネルにおけるブックマーク情報の表示例を示す模式図である。
【図13】本発明の実施の形態の変形例1に従うパーソナルコンピュータで取得される連携利用履歴情報の一例を示す図である。
【図14】本発明の実施の形態の変形例1に従う複合機で生成されるブックマーク情報の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0024】
<A.用語>
本実施の形態において「ネットワークサービス」とは、ネットワーク上に存在し、ユーザに何らかの機能を提供する主体あるいはその処理自体を意味する。この「ネットワークサービス」は、インターネット上などの、いわゆるクラウド・コンピューティング環境において提供される。「ネットワークサービス」の具体例としては、GoogleDocsといったドキュメントサービスの機能を提供するもの、GmailなどのWebメールのサービスを提供するもの、その他ニュースサイトなどの一般的なWebページが挙げられる。
【0025】
<B.システム構成>
図1は、本発明の実施の形態に従う情報処理システムの一例を示す模式図である。図1を参照して、本実施の形態に従う情報処理システムは、画像処理装置の典型例である複合機(Multi Function Peripheral)MFPと、情報処理システムの典型例であるパーソナルコンピュータPCとがデータ交換可能にネットワーク接続されている。図1に示す例では、複合機MFPおよびパーソナルコンピュータPCが同一のネットワークLANに接続されている形態を示す。また、図1に示す情報処理システムでは、複数の複合機MFPおよび複数のパーソナルコンピュータPCがネットワークLANに接続されている例を示すが、1つの複合機MFPと1つのパーソナルコンピュータPCとからなる情報処理システムとして実現してもよい。
【0026】
図1に示すネットワークLANに接続されている範囲は、同一のオフィスなどが想定される。
【0027】
ネットワークLANは、インターネット(図示しない、広域ネットワーク(Wide Area Network))などを介して、クラウド・コンピューティング環境200に接続されているものとする。このようなネットワーク構成を採用することで、複合機MFPおよびパーソナルコンピュータPCは、いずれもネットワークを介してネットワークサービスを利用可能となっている。
【0028】
クラウド・コンピューティング環境200は、典型的には、ドキュメントサービス202、メールサービス204、その他のネットワークサービス206を提供するものとする。なお、このクラウド・コンピューティング環境200が提供するサービスの種類については、図1に示すものに限定されることはない。
【0029】
後述するように、複合機MFPは、画像形成機能(プリント機能)およびスキャン機能の少なくとも一方を有している。複合機MFPは、ユーザが直接操作することで、これらの機能を利用することもできるし、パーソナルコンピュータPCから指令を与えることで、これらの機能を利用することもできる。すなわち、パーソナルコンピュータPCは、ネットワークLANを介して複合機MFPの機能を利用可能となっている。
【0030】
さらに、複合機MFPは、自装置に搭載されている画像形成機能(プリント機能)やスキャン機能に加えて、ネットワークを介して、クラウド・コンピューティング環境200が提供する各種のネットワークサービスを利用した機能を提供する。より具体的には、複合機MFPは、ブラウザ機能を搭載しており、ユーザは、複合機MFPの操作パネルなどを操作して、画像形成機能(プリント機能)やスキャン機能の他、ネットワークサービスの閲覧や操作を行なうことができる。
【0031】
<C.画像処理装置の構成>
次に、画像処理装置の典型例である複合機MFPのハードウェア構成について説明する。図2は、本発明の実施の形態に従う複合機MFPのハードウェア構成を示す模式図である。
【0032】
図2を参照して、複合機MFPは、CPU(Central Processing Unit)10と、メモリ12と、ネットワークインターフェイス(I/F)14と、ハードディスク16と、原稿搬送機構18と、スキャナ20と、プリントエンジン22と、操作パネル24とを含む。これらの各部は、バス26を介して、互いにデータ通信可能に構成されている。
【0033】
CPU10は、メモリ12などに予め格納されているプログラムを読み出してタイミングをはかりながら各動作を統一的に制御し、たとえば、プリントエンジン22において処理されるプリントジョブを統括的に制御する。メモリ12は、プログラムなどを格納する不揮発性メモリと、動作時のワークメモリとして使用される揮発性メモリとを含む。
【0034】
ネットワークインターフェイス14は、ネットワークLANを介してパーソナルコンピュータPC(図1)などと電気的に接続する。後述するように、ネットワークインターフェイス14を介して、パーソナルコンピュータPCから複合機MFPに対して、パーソナルコンピュータPCからブックマーク情報42および連携利用履歴情報44が転送される。
【0035】
ハードディスク16は、スキャナ20によるスキャン動作によって得られた画像や、パーソナルコンピュータPCなどからのプリントジョブに対応する画像を格納する他、後述するように、複合機MFPに適合されたブックマーク情報46を格納する。このブックマーク情報46の生成処理の詳細については、後述する。
【0036】
原稿搬送機構18は、スキャナ20に原稿30を自動的に供給する機構であり、原稿30をセットするための戴荷台と、戴荷台にセットされた原稿30を原稿台ガラスに自動的に1枚ずつ搬送する搬送部とを含む。
【0037】
スキャナ20は、原稿30に光を照射し、その反射光を受光することで、原稿30の内容を示す画像を読取る。典型的には、スキャナ20は、原稿30を照射する露光ランプ、原稿30からの反射光の向きを変える反射ミラー、反射ミラーからの光路を変えるミラー、反射光を集光するレンズ、および、受光した反射光に応じて電気信号を発生する3列のCCD(Charge Coupled Device)などの光電変換素子を含む。
【0038】
プリントエンジン22は、物理的に画像形成処理(プリント処理)を実行する主体であり、典型的には、感光体ユニット、現像ユニット、定着器ユニット、および、搬送機構などを含む。プリントエンジン22による画像処理動作によって、紙媒体の表面に画像を形成した印刷物40が出力される。
【0039】
操作パネル24は、ユーザに複合機MFPの操作や状態に係る情報を通知するとともに、ユーザからの操作を受付けて、その操作に応じた命令をCPU10へ与える。この操作パネル24は、典型的には、筐体に埋め込まれた液晶ディスプレイと、液晶ディスプレイ上に配置されたタッチセンサと、液晶ディスプレイの周辺に配置された各種の操作ボタンなどを含む。後述するように、操作パネル24には、パーソナルコンピュータPCから複合機MFPに移行されたブックマーク情報46に基づく情報(ブックマーク)が表示されるとともに、この表示されるブックマークの選択に応じて、対応する宛て先へのネットワークアクセスが実行される。
【0040】
<D.情報処理装置の構成>
次に、情報処理装置の典型例であるパーソナルコンピュータPCのハードウェア構成について説明する。図3は、本発明の実施の形態に従うパーソナルコンピュータPCのハードウェア構成を示す模式図である。
【0041】
図3を参照して、パーソナルコンピュータPCは、オペレーティングシステム(以下、「OS」とも記載する。)を含む各種プログラムを実行するCPU50と、CPU50でのプログラムの実行に必要なデータを一時的に記憶するメモリ52と、CPU50で実行されるプログラムを不揮発的に記憶するハードディスク56とを有する。これらの各部は、バス66を介して、互いにデータ通信可能に構成されている。
【0042】
CPU50で実行されるプログラムは、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)ドライブ62またはフレキシブルディスク(FD:Flexible Disk)ドライブ64によって、それぞれCD−ROM62aまたはフレキシブルディスク64aなどから読取られる。
【0043】
ハードディスク56には、ブックマーク情報42および連携利用履歴情報44も格納される。このブックマーク情報42および連携利用履歴情報44のデータ構造や生成処理などについては、後述する。
【0044】
CPU50は、キーボードやマウスなどからなる入力部を介して、ユーザからの操作を受付けるとともに、プログラムの実行によって生成される各種情報をディスプレイ58へ出力する。また、ネットワークインターフェイス(I/F)54は、典型的には、LANカードなどであり、ネットワークLANを介して複合機MFP(図1)などと電気的に接続する。後述するように、ネットワークインターフェイス54を介して、パーソナルコンピュータPCから複合機MFPに対して、パーソナルコンピュータPCからブックマーク情報42および連携利用履歴情報44が転送される。
【0045】
<E.処理の概要>
本実施の形態に従う情報処理システムでは、パーソナルコンピュータPCに実装されているブラウザなどにおいて登録されているブックマーク情報を複合機MFPへ効率的に移行させる。より具体的には、パーソナルコンピュータPC上でネットワークサービスを利用する際に、複合機MFPが提供する機能を連携して利用する場合があり、このような利用の履歴に基づいて、ブックマーク情報の区別(すなわち、属性情報の付加)を行なう。
【0046】
このような複合機MFPとネットワークサービスとを連携して利用する形態としては、(1)ネットワークサービスを利用して作成したドキュメントなどを複合機MFPでプリントする処理、(2)複合機MFPのスキャン機能を用いて取得した画像データを、ネットワークサービスを利用して加工したり編集したりする処理、などが挙げられる。
【0047】
本実施の形態に従う情報処理システムでは、このような複合機MFPとネットワークサービスとを連携させて利用した履歴情報(図3に示す連携利用履歴情報44)を記憶/取得しておき、この連携利用履歴情報に基づいて、パーソナルコンピュータPCに記憶されたブックマーク情報を複合機MFPの提供する機能に関連付けた上で、複合機MFPへ移行する。
【0048】
以下、このような処理を実現するためのより詳細な処理について説明する。
<F.制御構造>
次に、本実施の形態に従う情報処理システムの制御構造について説明する。図4は、本発明の実施の形態に従う情報処理システムに含まれる制御構造を示す模式図である。
【0049】
図4を参照して、パーソナルコンピュータPC上では、オペレーティングシステム(OS)が実行されており、このOS環境上で、ブラウザ100、スキャンドライバ106、およびプリンタドライバ108といった公知のプログラム(ドライバ/モジュール)が実行される。
【0050】
ブラウザ100は、公知のネットワークへアクセスするための機能を提供する。また、ブラウザ100は、その機能を自由に拡張するためのプラグイン102と呼ばれるモジュールを利用可能となっている。本実施の形態に従うプラグイン102には、ネットワークサービスを利用するための機能を提供する処理を実現するものも含まれる。
【0051】
さらに、ブラウザ100は、ブックマーク(お気に入り)を登録する公知の機能を有している。すなわち、ブラウザ100は、ユーザによるパーソナルコンピュータPCに対する操作に応じて指定されたブックマーク情報を記憶するブックマーク記憶手段として機能する。このブックマーク情報は、ブックマーク先のネットワークサービス(Webページ)を示すネットワークアドレス(典型的には、URL(Uniform Resource Locator)やIPアドレス)を含む。このブックマーク情報は、ハードディスク56にブックマーク情報42として格納される(図3参照)。
【0052】
図5は、本発明の実施の形態に従うパーソナルコンピュータPCに登録されるブックマーク情報42の一例を示す図である。図5を参照して、ブックマーク情報42は、少なくとも、目的のアクセス先を示すネットワークアドレスを保持するアドレス列422と、アドレス列422の各行に対応付けて対応するアクセス先を示すタイトルを保持するタイトル列421とを含む。なお、タイトル列421の保持される内容は、ユーザが適宜変更することができる。
【0053】
再度図4を参照して、パーソナルコンピュータPCには、さらに、MFP−ネットワークサービス連携管理モジュール104がインストールされているとする。このMFP−ネットワークサービス連携管理モジュール104は、本実施の形態に係る処理の主要部分を担うことになる。すなわち、MFP−ネットワークサービス連携管理モジュール104(連携利用履歴情報取得手段)は、ユーザが複合機MFPと(クラウド・コンピューティング環境200で提供される)ネットワークサービスとを連携させて利用した履歴である連携利用履歴情報を取得する。
【0054】
より具体的には、MFP−ネットワークサービス連携管理モジュール104は、ブラウザ100のプラグイン102またはプリンタドライバ108から、複合機MFPとネットワークサービスとが連携した情報を取得する。この取得された連携情報は、ハードディスク56に連携利用履歴情報44として格納される(図3参照)。MFP−ネットワークサービス連携管理モジュール104は、複合機MFPなどからの要求に応答して、この格納された連携利用履歴情報44を複合機MFPへ送信する。
【0055】
スキャンドライバ106は、一般的なスキャンドライバの機能、すなわち複合機MFPと通信することで、複合機MFPのスキャン機能を利用して取得された画像データをパーソナルコンピュータPC内に取得するための機能を提供する。また、スキャンドライバ106は、複合機MFPの状態を取得したり、各種の指令を複合機MFPへ与えたりすることもできる。
【0056】
さらに、本実施の形態に従うスキャンドライバ106は、パーソナルコンピュータPCのユーザが複合機MFPを利用したことをプラグイン102へ通知する。具体的には、スキャンドライバ106は、複合機MFPのスキャン機能を利用して取得した画像データ(スキャン結果ファイル)に対して、複合機MFPを利用したことを示す属性情報を付加する。たとえば、取得した画像データのヘッダ部分に「from MFP」といった属性情報を付加する。この属性情報が付加されたスキャン結果ファイルは、プラグイン102によって利用可能となっている。
【0057】
プラグイン102は、ネットワークサービスにアップロードされるデータ(ファイル)の内容を監視する。このとき、上述したような「from MFP」といった属性情報が付加されたスキャン結果ファイルがネットワークサービスにアップロードされたことを検知すると、アップロード先のネットワークサービス(Webページ)のネットワークアドレス(一例として、URL)をMFP−ネットワークサービス連携管理モジュール104へ通知する。
【0058】
プリンタドライバ108は、一般的なプリンタドライバの機能、すなわち複合機MFPと通信することで、複合機MFPの画像形成機能(プリント機能)を利用することで、パーソナルコンピュータPCで表示または作成されたコンテンツを紙媒体にプリントする。また、プリンタドライバ108は、複合機MFPの状態を取得したり、各種の指令を複合機MFPへ与えたりすることもできる。
【0059】
さらに、本実施の形態に従うプリンタドライバ108は、パーソナルコンピュータPCのユーザがネットワークサービスで得られた結果を用いて複合機MFPを利用したことを検出する。具体的には、プリンタドライバ108は、プリント指示の対象となるアプリケーションを監視する。このとき、ブラウザ100(プラグイン102)からプリント指示されたネットワークサービス(Webページ)のネットワークアドレス(一例として、URL)をMFP−ネットワークサービス連携管理モジュール104へ通知する。
【0060】
MFP−ネットワークサービス連携管理モジュール104は、ブラウザ100のプラグイン102またはプリンタドライバ108から通知されたネットワークアドレスなどの情報を用いて、連携利用履歴情報44を逐次更新する。
【0061】
図6は、本発明の実施の形態に従うパーソナルコンピュータPCで取得される連携利用履歴情報44の一例を示す図である。図6を参照して、連携利用履歴情報44は、少なくとも、利用されたネットワークサービス(Webページ)を示すネットワークアドレスを保持するアドレス列441と、連携利用された複合機MFPの機能を示す機能列442とを含む。図6に示す例では、アドレス列441には、プロトコルを示す部分(たとえば、「http://」、「https://」、「ftp://」など)については本来のアドレスからは除かれている。また、機能列442に保持されるデータは、ネットワークアドレスの通知を受けた先(すなわち、ブラウザ100のプラグイン102から通知を受けたか、あるいは、プリンタドライバ108から通知を受けたかという情報)に応じて、判断される。図6において「プリント」は、プリンタドライバ108からの通知によって、複合機MFPのプリント機能がネットワークサービスと連携して利用されたことを示し、「スキャン」は、プラグイン102からの通知によって、複合機MFPのスキャン機能がネットワークサービスと連携して利用されたことを示す。
【0062】
一方、複合機MFP上においても、オペレーティングシステム(OS)が実行されており、このOS環境上に、MFP−ネットワークサービス連携管理モジュール120、ブックマーク情報管理モジュール122、ブックマーク情報表示モジュール124、および、ブラウザモジュール126が実装される。また、上述したように、複合機MFPは操作パネル24を有しており、この操作パネル24が受付けるユーザ操作を示す内部指令は、対象のモジュールへ通知され、あるいは、いずれかのモジュールで生成された情報は操作パネル24で表示される。
【0063】
MFP−ネットワークサービス連携管理モジュール120は、パーソナルコンピュータPCからブックマーク情報を取得し、当該取得したブックマーク情報を複合機MFPに適した状態に変形した上で、複合機MFPのユーザがより利用し易い形態で複合機MFP内に登録する。MFP−ネットワークサービス連携管理モジュール120は、このようなブックマーク情報の移行処理を主として実現する。
【0064】
すなわち、MFP−ネットワークサービス連携管理モジュール120は、パーソナルコンピュータPCのブックマーク記憶手段(ブラウザ100/ハードディスク56)によって記憶されているブックマーク情報42を取得するとともに、連携利用履歴情報44を参照して、取得したブックマーク情報42を複合機MFPの機能に関連付けた上で、複合機MFPに記憶するブックマーク移行手段として機能する。
【0065】
より具体的には、MFP−ネットワークサービス連携管理モジュール120は、パーソナルコンピュータPCのMFP−ネットワークサービス連携管理モジュール104と通信することで、パーソナルコンピュータPCに保持されているブックマーク情報42および連携利用履歴情報44を取得する。そして、MFP−ネットワークサービス連携管理モジュール120は、ブックマーク情報42に含まれるネットワークアドレスと連携利用履歴情報44に含まれるネットワークアドレスとを比較することで、複合機MFPが提供する機能についての関連付けを行なう。このとき、MFP−ネットワークサービス連携管理モジュール120は、ブックマーク情報42に含まれるネットワークアドレスと連携利用履歴情報44に含まれるネットワークアドレスとのうち、少なくとも一部が共通するものを互いに関連付ける。この関連付けの処理については、後述する。
【0066】
このような関連付け処理によって、複合機MFP用に適合されたブックマーク情報46が生成される。
【0067】
ブックマーク情報管理モジュール122は、MFP−ネットワークサービス連携管理モジュール120によって複合機MFP用に適合されたブックマーク情報46を記憶するとともに、ユーザ操作などに応じて編集操作などを行なう。この適合後のブックマーク情報は、ハードディスク16にブックマーク情報46として格納される(図2参照)。
【0068】
図7は、本発明の実施の形態に従う複合機MFPで生成されるブックマーク情報46の一例を示す図である。図7を参照して、ブックマーク情報46は、少なくとも、目的のアクセス先を示すネットワークアドレスを保持するアドレス列462と、アドレス列462の各行に対応付けて対応するアクセス先を示すタイトルを保持するタイトル列461とに加えて、各エントリに対応付けられる複合機MFPの機能を示す機能列463を含む。すなわち、図5に示すパーソナルコンピュータPCに登録されているブックマーク情報42に比較して、ブックマーク情報46は、機能列463が追加されたものに相当する。
【0069】
このように、パーソナルコンピュータPCに登録されていた各ブックマークに対して、複合機MFPが提供する機能のうち連携して利用された機能を示す属性情報が付加される(機能列463に格納されるデータ)。なお、複合機MFPと連携した利用の履歴がないブックマークについては、「その他」という属性情報が付加される。
【0070】
再度図4を参照して、ブックマーク情報表示モジュール124は、複合機MFP用に適合されたブックマーク情報46に基づいて、操作パネル24にブックマークをユーザが選択可能に表示する。すなわち、ブックマーク情報表示モジュール124は、複合機MFPに記憶されたブックマーク情報46を関連付けられた機能の別に選択可能に表示する選択受付手段として機能する。この操作パネル24における表示例については後述する。このように機能の別にブックマークを表示することで、操作パネル24上でのユーザによるブックマークの選択が容易になる。
【0071】
さらに、ブックマーク情報表示モジュール124は、ユーザが操作パネル24上でいずれかのブックマークを選択すると、当該選択されたブックマークに対応するネットワークアドレスをブラウザモジュール126へ通知する。すると、ブラウザモジュール126は、通知されたアクセス先から取得された情報を操作パネル24上に表示する。
【0072】
ブラウザモジュール126は、基本的には、パーソナルコンピュータPC上でネットワークサービスを利用するのと同様の環境を提供する。そのため、ユーザは、複合機MFPの操作パネル24を操作することで、複合機MFPが提供する機能と連携させて、ネットワークサービスを利用することができる。すなわち、複合機MFPのスキャナ20を利用して取得した画像データ(スキャン結果ファイル)をネットワークサービスが提供する機能において利用することができ(たとえば、画像データを電子メールに添付して送信するなど)、また、ネットワークサービスが提供する機能によって生成されたドキュメントを複合機MFPのプリント機能を利用して紙媒体にプリントすることができる。
【0073】
<G.処理手順>
次に、上述した各機能を実現するためのより詳細な処理手順について説明する。
【0074】
(g1:連携利用履歴情報の取得方法(プリント機能))
まず、ユーザが複合機MFPのプリント機能とネットワークサービスとを連携して利用した場合の履歴を取得する方法について説明する。
【0075】
図8は、本発明の実施の形態に従うパーソナルコンピュータPCにおいてユーザが複合機MFPのプリント機能とネットワークサービスとを連携して利用した場合の連携利用履歴情報44の取得処理を示すフローチャートである。図8に示す処理は、典型的には、ネットワークサービス上のコンテンツについて、プリンタドライバ108を利用して複合機MFPでプリント処理をした場合などに実行される。なお、図8に示す各ステップは、パーソナルコンピュータPCのCPU50によって実行される。
【0076】
図8を参照して、パーソナルコンピュータPCのCPU50は、ブラウザ100(プラグイン102)からプリンタドライバ108が呼び出されたか否かを判断する(ステップS100)。すなわち、ユーザがブラウザ100を操作してネットワークサービスから提供されるコンテンツを表示中のブラウザ100に対して、ユーザが「印刷ボタン」などを選択することでプリンタドライバ108が呼び出される。
【0077】
プリンタドライバ108が呼び出されていなければ(ステップS100においてNO)、ステップS100の処理が周期的またはイベント的に実行される。なお、実装形態としては、ユーザの操作に応答して、ブラウザ100がプリント要求を発行したというイベントに応答して、ステップS102以下の処理を開始するようにしてもよい(イベントドリブン型)。
【0078】
プリンタドライバ108が呼び出されていれば(ステップS100においてYES)、CPU50は、ブラウザ100において表示中のコンテンツを提供したネットワークサービスの出所を示すネットワークアドレス(一例として、URL)を取得する(ステップS102)。このネットワークアドレスの取得は、プリンタドライバ108に含まれる命令コードによって実現される。
【0079】
続いて、CPU50は、ユーザからプリント実行の指示が与えられたか否かを判断する(ステップS104)。すなわち、パーソナルコンピュータPCの画面上には、プリンタドライバ108に含まれるコードによってプリント処理に関するユーザインターフェイス(たとえば、プリント設定を行なうためのポップアップウィンドウ)が提供される。ユーザが、「印刷実行ボタン」などを選択することでプリント実行の指示が内部的に発行される。
【0080】
ユーザからプリント実行の指示が与えられなければ(ステップS104においてNO)、以降の処理はスキップされて一連の処理は終了する。すなわち、ユーザが「キャンセルボタン」などを選択した場合には、以降の処理は実行されない。この場合には、ステップS100以下の処理が再度実行される。すなわち、プリンタドライバ108が再度呼び出されるまで待機状態となる。
【0081】
ユーザからプリント実行の指示が与えられれば(ステップS104においてYES)、CPU50は、プリント対象のコンテンツに対して所定の処理を行なうことでプリントジョブを生成し、複合機MFPへ送信する(ステップS106)。これにより、複合機MFPにおいて、ネットワークサービス上のコンテンツに対するプリント処理が実行される。このプリントジョブの生成および送信は、プリンタドライバ108に含まれるコードによって実現される。
【0082】
続いて、CPU50は、ステップS102において取得したネットワークサービスの出所を示すネットワークアドレスと、連携利用された複合機MFPの機能として「プリント」の情報とを1つのエントリにまとめて、連携利用履歴情報44に格納する(ステップS108)。この連携利用履歴情報44への格納処理は、MFP−ネットワークサービス連携管理モジュール104に含まれるコードによって実現される。なお、後述するように、連携利用履歴情報44には、上述したような情報に加えて、パーソナルコンピュータPCを利用するユーザの識別情報(ユーザ情報)をあわせて格納してもよい。このようなユーザ情報は、パーソナルコンピュータPCのOSが管理するため、容易に取得することができる。
【0083】
その後、プリンタドライバ108が再度呼び出されるまで待機状態となる。
(g2:連携利用履歴情報の取得方法(スキャン機能))
次に、ユーザが複合機MFPのスキャン機能とネットワークサービスとを連携して利用した場合の履歴を取得する方法について説明する。
【0084】
図9は、本発明の実施の形態に従うパーソナルコンピュータPCにおいてユーザが複合機MFPのスキャン機能とネットワークサービスとを連携して利用した場合の連携利用履歴情報44の取得処理を示すフローチャートである。図9に示す処理は、典型的には、スキャンドライバ106を介して、複合機MFPのスキャン機能を利用してコンテンツをデータ化し、さらに、当該コンテンツをブラウザ100(プラグイン102)を介してネットワークサービス上にアップロードした場合などに実行される。なお、図9に示す各ステップについても、パーソナルコンピュータPCのCPU50によって実行される。
【0085】
図9を参照して、パーソナルコンピュータPCのCPU50は、ブラウザ100において表示中のネットワークサービスに対して、画像データ(スキャン結果ファイル)がアップロードされたか否かを判断する(ステップS200)。画像データ(スキャン結果ファイル)がアップロードされていなければ(ステップS200においてNO)、ステップS200の処理が周期的またはイベント的に実行される。なお、実装形態としては、ユーザの操作に応答して、ブラウザ100によって画像データがアップロードされたというイベントに応答して、ステップS202以下の処理を開始するようにしてもよい(イベントドリブン型)。
【0086】
画像データ(スキャン結果ファイル)がアップロードされていれば(ステップS200においてYES)、CPU50は、アップロードされた画像データに複合機MFPを利用したことを示す属性情報(上述したように、属性情報「from MFP」)が付加されているか否かを判断する(ステップS202)。なお、上述したように、パーソナルコンピュータPCに実装されているスキャンドライバ106が複合機MFPを利用して画像データ(スキャン結果ファイル)を取得した場合には、スキャンドライバ106に含まれるコードに従って、当該画像データに「from MFP」という属性情報が付加される。そのため、アップロードされた画像データが複合機MFPを利用して得られたものであるか否かを容易に判断することができる。
【0087】
アップロードされた画像データに複合機MFPを利用したことを示す属性情報が付加されていなければ(ステップS202においてNO)、以降の処理はスキップされて一連の処理は終了する。すなわち、他のリソース(たとえば、デジタルカメラ)から得た画像データなどをアップロードした場合などには、以降の処理は実行されない。この場合には、ステップS100以下の処理が再度実行される。すなわち、何らかの画像データが再度アップロードされるまで待機状態となる。
【0088】
アップロードされた画像データに複合機MFPを利用したことを示す属性情報が付加されていれば(ステップS202においてYES)、CPU50は、ブラウザ100において表示中のネットワークサービスの出所を示すネットワークアドレス(一例として、URL)を取得する(ステップS204)。このネットワークアドレスの取得は、ブラウザ100のプラグイン102に含まれる命令コードによって実現される。
【0089】
続いて、CPU50は、ステップS204において取得したネットワークサービスの出所を示すネットワークアドレスと、連携利用された複合機MFPの機能として「スキャン」の情報とを1つのエントリにまとめて、連携利用履歴情報44に格納する(ステップS206)。この連携利用履歴情報44への格納処理は、MFP−ネットワークサービス連携管理モジュール104に含まれるコードによって実現される。なお、後述するように、連携利用履歴情報44には、上述したような情報に加えて、パーソナルコンピュータPCを利用するユーザの識別情報(ユーザ情報)をあわせて格納してもよい。このようなユーザ情報は、パーソナルコンピュータPCのOSが管理するため、容易に取得することができる。
【0090】
その後、何らかの画像データが再度アップロードされるまで待機状態となる。
(g3:ブックマーク情報の移行処理)
次に、パーソナルコンピュータPCに登録されているブックマーク情報を複合機MFPに移行する際の処理について説明する。
【0091】
図10は、本発明の実施の形態に従う複合機MFPにおいてパーソナルコンピュータPCに登録されているブックマーク情報を移行する際の処理内容を示す模式図である。図10を参照して、複合機MFPのMFP−ネットワークサービス連携管理モジュール120(図4)は、公知の方法により、パーソナルコンピュータPCからブックマーク情報42および連携利用履歴情報44を取得する。これらのデータは、ネットワークLANを介して転送されてもよいし、ユーザが、何らかの記録媒体を介して手動でデータを移してもよい。
【0092】
なお、一般的なブラウザアプリケーションでは、登録されているブックマーク情報(お気に入り情報)を汎用性の高いフォーマット(たとえば、html形式、テキスト形式、CSV形式など)のデータファイルを入力/出力する、「インポート」/「エクスポート」機能が実装されている。このような機能を利用することで、ブックマーク情報を装置間で容易に遣り取りすることができる。
【0093】
なお、このようなブックマーク情報(お気に入り情報)は、図10に示すように、ネットワークアドレスと対応するタイトルとが最小の構成となり得るが、さらに、各種の情報、たとえば、ユーザが明示的に指示した分類情報といった属性情報を付加することもできる。
【0094】
さらに、複合機MFPのMFP−ネットワークサービス連携管理モジュール120(図4)は、取得したブックマーク情報42に含まれるネットワークアドレスと、連携利用履歴情報44に含まれるネットワークアドレスとを比較する。そして、これらの比較の結果、部分一致するエントリがあれば、ブックマーク情報46の当該部分一致したエントリに対応する機能列(利用MFP機能)の値を、連携利用履歴情報44の機能列(利用MFP機能)に格納されている値に設定する。典型的には、ブックマーク情報46に格納されているネットワークアドレスと、連携利用履歴情報44に含まれるネットワークアドレスと野間で、共通のドメイン部分を有するものがあれば、それらについては、連携利用がなされたと判断し、対応する複合機MFPの機能を割当てる。何らの一致もしないエントリについては、ブックマーク情報46の当該部分一致したエントリに対応する機能列(利用MFP機能)の値として「その他」を設定する。
【0095】
この比較処理は、パーソナルコンピュータPCに登録されていたブックマーク情報42に含まれるすべてのエントリに対して実行される。このような一連の処理によって、「利用MFP機能」の属性情報が付加された、複合機MFPに適合されたブックマーク情報46が生成される。
【0096】
図11は、本発明の実施の形態に従う複合機MFPにおいてパーソナルコンピュータPCに登録されているブックマーク情報を移行する際の処理を示すフローチャートである。図11に示す処理は、ユーザがパーソナルコンピュータPCからブックマーク情報の移行を複合機MFPに対して指示したことで実行される。なお、図11に示す各ステップは、複合機MFPのCPU10によって実行される。
【0097】
図11を参照して、複合機MFPのCPU10は、パーソナルコンピュータPCからのブックマーク情報42および連携利用履歴情報44を取得する(ステップS300)。続いて、CPU10は、初期処理として、ブックマーク情報42の処理対象のエントリ番号iを「1」に設定する(ステップS302)。すなわち、ブックマーク情報42に含まれるエントリのうち、i番目のエントリが処理対象となる。第1回目の処理では、iが「1」であるので、ブックマーク情報42の1番目のエントリが処理対象となる。
【0098】
続いて、CPU10は、ブックマーク情報42(図5)のi番目のエントリに対応するタイトル列421およびアドレス列422のそれぞれの値を、ブックマーク情報46(図7)のi番目のエントリに対応するタイトル列461およびアドレス列462の値として、それぞれ追記する(ステップS304)。なお、後述するように、ブックマーク情報42の処理対象のエントリ番号iは順次インクリメントされる。
【0099】
続いて、CPU10は、続いて、CPU10は、初期処理として、連携利用履歴情報44の比較対象のエントリ番号jを「1」に設定する(ステップS306)。すなわち、連携利用履歴情報44に含まれるエントリのうちj番目のエントリが、ブックマーク情報42のi番目のエントリと比較される。第1回目の比較処理では、jが「1」であるので、連携利用履歴情報44の1番目のエントリが比較対象となる。
【0100】
そして、CPU10は、ブックマーク情報42のi番目のエントリのアドレス列422に格納されている値(ネットワークアドレス)と、連携利用履歴情報44のj番目のエントリのアドレス列441に格納されている値(ネットワークアドレス)とが部分一致しているか否かを判断する(ステップS308)。
【0101】
部分一致していれば(ステップS308においてYES)、CPU10は、連携利用履歴情報44のj番目のエントリの機能列442に格納されている値(「プリント」または「スキャン」)を、ブックマーク情報46のi番目のエントリに対応する機能列463の値として追記する(ステップS310)。
【0102】
ステップS310の実行後、または、部分一致していなければ(ステップS308においてNO)、CPU10は、エントリ番号jが連携利用履歴情報44に含まれる最終のエントリの値に到達しているか否かを判断する(ステップS312)。エントリ番号jが連携利用履歴情報44に含まれる最終のエントリの値に到達していなければ(ステップS312においてNO)、CPU10は、エントリ番号jを「1」だけインクリメントする(ステップS314)。そして、ステップS308以下の処理が再度繰返される。
【0103】
エントリ番号jが連携利用履歴情報44に含まれる最終のエントリの値に到達していれば(ステップS312においてYES)、CPU10は、ブックマーク情報46のi番目のエントリに対応する機能列463に何らかの値が格納されているか否かを判断する(ステップS316)。すなわち、CPU10は、ブックマーク情報42のi番目のエントリに対応するアドレス列422に格納されているネットワークアドレスが、連携利用履歴情報44に格納されているいずれかのネットワークアドレスと少なくとも部分一致したか否かを判断する。
【0104】
ブックマーク情報46のi番目のエントリに対応する機能列463に何らの値も格納されていなければ(ステップS316においてNO)、CPU50は、ブックマーク情報46のi番目のエントリに対応する機能列463の値として「その他」を追記する(ステップS318)。
【0105】
ステップS318の実行後、または、ブックマーク情報46のi番目のエントリに対応する機能列463に何らかの値が格納されていれば(ステップS316においてYES)、CPU10は、エントリ番号iがブックマーク情報42に含まれる最終のエントリの値に到達しているか否かを判断する(ステップS320)。エントリ番号iがブックマーク情報42に含まれる最終のエントリの値に到達していなければ(ステップS320においてNO)、CPU10は、エントリ番号iを「1」だけインクリメントする(ステップS322)。そして、ステップS304以下の処理が再度繰返される。
【0106】
一方、エントリ番号iがブックマーク情報42に含まれる最終のエントリの値に到達していれば(ステップS320においてYES)、CPU10は、生成されたブックマーク情報46を格納する(ステップS324)。そして、処理は終了する。
【0107】
<H.表示処理>
上述のような移行処理によって得られた、複合機MFPに適合されたブックマーク情報46を用いた表示処理について説明する。図7に示すように、ブックマーク情報46においては、各ブックマークのエントリに「利用MFP機能」の属性情報が付加されているので、このような属性情報を用いて、よりユーザフレンドリな表示インターフェイスを提供することができる。すなわち、少なくとも「利用MFP機能」の別に区分して各ブックマーク(お気に入り)を選択可能に表示することで、よりユーザは利用したいネットワークサービスなどを容易に選択することができる。
【0108】
図12は、本発明の実施の形態に従う複合機MFPの操作パネル24におけるブックマーク情報の表示例を示す模式図である。なお、操作パネル24には、タッチパネル241の他、その周囲に各種操作を行なうためのボタン群242が設けられている。
【0109】
図12(a)に示すように、「利用MFP機能」として同一の属性値を有するブックマークをグループ化して表示することができる。このようにグループ化した上で、たとえば、ユーザが複合機MFPのプリント機能を操作中には、「プリント」の属性値を有するブックマーク情報(お気に入り情報)のみを表示するといったユーザインターフェイスを提供できる。
【0110】
このとき、図12(a)に示すように、「利用MFP機能」の属性値を示すタブ(プリントタブ、スキャンタブ、その他タブ)を設けて、それぞれの属性値を有するブックマーク情報(お気に入り情報)を選択的に表示するようにしてもよい。
【0111】
さらに、図12(b)に示すように、キーワードを用いてブックマーク情報を検索するような画面を表示する場合には、プリント、スキャン、その他といった、「利用MFP機能」の属性値を検索条件に含めるようにすることもできる。
【0112】
<I.作用効果>
ユーザがパーソナルコンピュータPCなどで登録しているブックマーク情報(お気に入り情報)をそのまま複合機MFPで使おうとすると、登録しているブックマークの数が多すぎて目的のブックマークを検索するのに手間がかかってしまう。しかしながら、本実施の形態に従う方法を採用することで、ユーザが使おうとしている複合機MFPの機能を用いて利用される可能性が高いブックマーク情報を選択的にユーザに提示することができる。そのため、ユーザは、複合機MFPを用いてネットワークサービスを利用する場合であっても、その操作性や作業性を低下させることがない。また、目的のブックマーク情報を効率的に検索および利用できる。
【0113】
<J.変形例1>
上述したようなブックマーク情報の移行処理を採用することで、ユーザが複合機MFPとネットワークサービスとを連携させて利用した履歴に基づいて、複合機MFPに適合されたブックマーク情報46を生成することができる。
【0114】
但し、各ユーザ単位で見れば、特定のネットワークサービスのみを利用している場合もある。このような場合には、「利用MFP機能」という属性情報を付加できるブックマークの数が制限されることになる。
【0115】
そこで、複合機MFPにブックマーク情報を移行する際に、複数のユーザについての連携利用履歴情報44を利用することで、より多くのブックマーク情報に対して、「利用MFP機能」の属性情報を付加することができる。これによりより利便性を高めることができる。
【0116】
すなわち、本変形例においては、図4に示すMFP−ネットワークサービス連携管理モジュール104(連携利用履歴情報取得手段)は、複数のユーザがそれぞれ複合機MFPとネットワークサービスとを連携させて利用した情報を単一の連携利用履歴情報44Aとして取得する。
【0117】
図13は、本発明の実施の形態の変形例1に従うパーソナルコンピュータPCで取得される連携利用履歴情報44Aの一例を示す図である。図14は、本発明の実施の形態の変形例1に従う複合機MFPで生成されるブックマーク情報46Aの一例を示す図である。
【0118】
図13に示す本変形例に従う連携利用履歴情報44Aは、図6に示す連携利用履歴情報44に比較して、複合機MFPの対応する機能を利用したユーザを示すユーザ列443が追加されている。
【0119】
このような複合機MFPとネットワークサービスとの連携を利用したユーザの情報は、複合機MFPに適合されたブックマーク情報46Aにも付加される。すなわち、図14に示す本変形例に従うブックマーク情報46Aは、図7に示すブックマーク情報46に比較して、複合機MFPの対応する機能を利用したユーザを示すユーザ列464が追加されている。
【0120】
なお、このようなブックマーク情報46Aを利用することができる場合には、図12に示すようなユーザインターフェイスにおいて、ユーザの属性情報に関連付けた表示を行なうこともできる。たとえば、ユーザ別にブックマークを表示し、あるいは、ブックマークの検索の条件としてユーザの情報を利用できるようにしてもよい。さらに、ユーザの情報を用いて、表示されるブックマーク情報に優先順位を付けるなどのよりユーザフレンドリなユーザインターフェイスを提供することもできる。
【0121】
本変形例によれば、連携利用履歴情報44に含まれる連携情報の母数が相対的に少ない場合であっても、パーソナルコンピュータPCから複合機MFPへ移行した際のブックマークにより多くの「利用MFP機能」の属性情報を付加することができる。
【0122】
<K.変形例2>
連携利用履歴情報44に含まれる連携情報の母数をさらに増加させるために、複数の複合機MFPにそれぞれ格納されている連携利用履歴情報44や、サーバ装置などにアーカイブされている過去の同じ機種の複合機MFPで生成された連携利用履歴情報44を利用してもよい。
【0123】
すなわち、本変形例においては、図4に示すMFP−ネットワークサービス連携管理モジュール104(連携利用履歴情報取得手段)は、複数の複合機MFPにおけるそれぞれの連携利用履歴情報44を統合して単一の連携利用履歴情報44として取得する。そして、このように複数の複合機MFPからそれぞれ取得された連携利用履歴情報44を統合して、複合機MFPに適合されたブックマーク情報46を生成する。
【0124】
このような使用形態の一例としては、新たに複合機MFPを導入した場合には、当該複合機MFPについての連携利用履歴情報44は存在しないが、過去に使用されていた複合機MFPの連携利用履歴情報44をサーバ装置などに保存しておき、その保存しておいた連携利用履歴情報44を用いて、ブックマーク情報の移行処理を行なうことができる。
【0125】
あるいは、同一のネットワークLAN上に複数の複合機MFPが接続されている場合には、それぞれの複合機MFPに格納されている連携利用履歴情報44を統合的に用いて、ブックマーク情報の移行処理を行なうことができる。
【0126】
本変形例によれば、連携利用履歴情報44に含まれる連携情報の母数をさらに増加させることができ、また、複合機MFPを新規に導入した場合であっても、ブックマーク情報により多くの「利用MFP機能」の属性情報を付加することができる。そのため、ユーザの利便性および作業効率をより高めることができる。
【0127】
なお、変形例1および変形例2を組み合わせた形態も実現可能である。この場合には、それぞれの効果がより顕著に得られる。
【0128】
<L.その他の実施の形態>
本発明に係るプログラム(コード)は、コンピュータのオペレーティングシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼び出して処理を実行させることで提供されてもよい。この場合、プログラム自体には上記のようなモジュールは含まれず、OSと協働して処理が実行される。また、本発明に係るプログラムは、他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。このような場合にも、プログラム自体には上記のような他のプログラムに含まれるモジュールは含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。
【0129】
上述のような一部のモジュールを含まないプログラムであっても、本発明に係るプログラムの技術的範囲に含まれる。
【0130】
さらに、本発明に係るプログラムによって実現される機能の一部または全部を専用のハードウェアによって構成してもよい。
【0131】
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0132】
10,50 CPU、12,52 メモリ、14,54 ネットワークインターフェイス、16,56 ハードディスク、18 原稿搬送機構、20 スキャナ、22 プリントエンジン、24 操作パネル、26,66 バス、30 原稿、40 印刷物、42,46,46A ブックマーク情報、44,44A 連携利用履歴情報、58 ディスプレイ、62 CD−ROMドライブ、64 フレキシブルディスクドライブ、62a CD−ROM、64a フレキシブルディスク、100 ブラウザ、102 プラグイン、104,120 MFP−ネットワークサービス連携管理モジュール、106 スキャンドライバ、108 プリンタドライバ、122 ブックマーク情報管理モジュール、124 ブックマーク情報表示モジュール、126 ブラウザモジュール、200 コンピューティング環境、202 ドキュメントサービス、204 メールサービス、206 ネットワークサービス、241 タッチパネル、242 ボタン群、LAN ネットワーク、MFP 複合機、PC パーソナルコンピュータ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成機能およびスキャン機能の少なくとも一方を有する画像処理装置と、
前記画像処理装置の機能を利用可能な情報処理装置とを含む情報処理システムであって、
前記画像処理装置および前記情報処理装置は、ネットワークを介してネットワークサービスを利用可能に構成されており、
前記情報処理システムは、
ユーザによる前記情報処理装置に対する操作に応じて指定されたブックマーク情報を記憶するブックマーク記憶手段と、
ユーザが前記画像処理装置と前記ネットワークサービスとを連携させて利用した履歴である連携利用履歴情報を取得する連携利用履歴情報取得手段と、
前記ブックマーク記憶手段によって記憶されているブックマーク情報を取得するとともに、前記連携利用履歴情報を参照して、取得したブックマーク情報を前記画像処理装置の機能に関連付けた上で、前記画像処理装置に記憶するブックマーク移行手段とを備える、情報処理システム。
【請求項2】
前記画像処理装置に記憶されたブックマーク情報を関連付けられた機能の別に選択可能に表示する選択受付手段をさらに備える、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記ブックマーク情報は、ブックマーク先を示すネットワークアドレスを含み、
前記連携利用履歴情報は、利用されたネットワークサービスを示すネットワークアドレスを含み、
前記ブックマーク移行手段は、前記ブックマーク情報に含まれるネットワークアドレスと前記連携利用履歴情報に含まれるネットワークアドレスとを比較することで、機能についての関連付けを行なう、請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記ブックマーク移行手段は、前記ブックマーク情報に含まれるネットワークアドレスと前記連携利用履歴情報に含まれるネットワークアドレスとのうち、少なくとも一部が共通するものを互いに関連付ける、請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記連携利用履歴情報取得手段は、複数のユーザがそれぞれ前記画像処理装置と前記ネットワークサービスとを連携させて利用した情報を単一の連携利用履歴情報として取得する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記連携利用履歴情報取得手段は、複数の前記画像処理装置におけるそれぞれの連携利用履歴情報を統合して単一の連携利用履歴情報として取得する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
画像形成機能およびスキャン機能の少なくとも一方を有する画像処理装置であって、
情報処理装置が前記画像処理装置の機能を利用するためのインターフェイスを備え、前記画像処理装置および前記情報処理装置は、ネットワークを介してネットワークサービスを利用可能に構成されており、さらに、
ユーザが前記画像処理装置と前記ネットワークサービスとを連携させて利用した履歴である連携利用履歴情報を取得する連携利用履歴情報取得手段と、
ユーザによる前記情報処理装置に対する操作に応じて指定されたブックマーク情報を取得するとともに、前記連携利用履歴情報を参照して、取得したブックマーク情報を前記画像処理装置の機能に関連付けた上で、に記憶するブックマーク移行手段とを備える、画像処理装置。
【請求項8】
画像処理装置の機能を利用可能な情報処理装置であって、前記画像処理装置は、画像形成機能およびスキャン機能の少なくとも一方を有しており、前記画像処理装置および前記情報処理装置は、ネットワークを介してネットワークサービスを利用可能に構成されており、前記情報処理装置は、
ユーザによる前記情報処理装置に対する操作に応じて指定されたブックマーク情報を記憶するブックマーク記憶手段と、
ユーザが前記画像処理装置と前記ネットワークサービスとを連携させて利用した履歴である連携利用履歴情報を取得する連携利用履歴情報取得手段とを備え、
前記ブックマーク記憶手段によって記憶されているブックマーク情報は、連携利用履歴情報取得手段によって取得される連携利用履歴情報が参照されることで、前記画像処理装置の機能に関連付けられ、さらに、前記画像処理装置に記憶される、情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−216136(P2012−216136A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−82046(P2011−82046)
【出願日】平成23年4月1日(2011.4.1)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】