説明

情報処理システム及びその制御方法、プログラム

【課題】商品マスタファイルの価格と、商品に対して印刷するPOP広告等の価格とが異なることを防止すると共に、担当者の作業を軽減する仕組みを提供すること。
【解決手段】携帯端末は、入力された商品を識別する識別情報と当該商品の変更価格とを情報処理装置に送信し、情報処理装置は、携帯端末から受信した識別情報と変更価格とを含む値札を印刷させると、該識別情報と該変更価格とを対応付けて記憶する。そして、携帯端末は、印刷された該値札に含まれる識別情報を読み取り情報処理装置に送信し、情報処理装置は、商品の価格を、該識別情報の商品の該変更価格に変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム及びその制御方法、プログラムに関し、特に、売上計算で用いる商品価格と、商品に対して付す値札等の価格とが異なることを防止する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、スーパーマーケット等の商品棚に、値札や購買時点広告(Point of Purchase Advertising(以下、POP広告とも言う))が付されている。また、この値札やPOP広告に印字された商品価格は、キャッシュレジスター(単にレジとも言う)での売上計算に用いられる商品マスタファイルに登録されている。
【0003】
スーパーマーケット等では、タイムセール(所定時間内での値引き等)などのセールが行われている。このようなタイムセールの場合、タイムセール時の価格が印字された値札やそのPOP広告を対象商品の商品棚等に付している。また、レジでの売上を、タイムセール時での価格で計算するために、商品マスタファイルを値引き後の価格に変更しておかなければならない。
従来、ハンディターミナル等の携帯端末を用いて、商品マスタファイルを変更することが特許文献1や特許文献2に開示されている。
【0004】
特許文献1には、売場担当者が売場でハンディターミナルに入力した商品の変更後価格をハンディターミナルから読み取り、POSシステムで用いられる商品マスタファイルに登録された当該商品の価格を、当該読み取った変更後価格に変更することが開示されている。また、商品マスタファイルに登録された当該商品の価格を変更した後に、価格変更する商品の品名、変更前価格及び変更後価格をハンディターミナルのプリンタから印刷することが開示されている。(商品マスタファイルの価格を変更した後に変更後価格の値札を印刷する)
【0005】
また、特許文献2には、携帯型値札発行機が、ユーザにより入力された商品の変更後価格の値札を発行すると、当該変更後価格を記憶することと、商品情報管理装置が、当該記憶された変更後価格を携帯型値札発行機から読み取ると、商品情報ファイルに記憶されている該商品の価格を、当該読み取られた変更後価格に更新することが開示されている。(変更後価格の値札を発行した後に商品マスタファイルの価格を変更する)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−228588号公報
【特許文献2】特開平11−073468号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記従来技術では、携帯端末のプリンタで値札を印刷している。通常、携帯端末のプリンタは小型のモノクロプリンタであるため、カラーのプリンタ付きの携帯端末を使用しなければ、売場でカラーのPOP広告を携帯端末から印刷することは難しい。
更に、プリンタ付きの携帯端末をスーパーマーケットが所有していない場合は、売場で携帯端末から値札やカラーのPOP広告を印刷することは困難となる。
【0008】
そこで、プリンタ付き携帯端末を所有していないスーパーマーケットでは、スーパーマーケットの事務所に設置されているカラー印刷可能な印刷装置(MFP等)から、カラーのPOP広告や値札を印刷することが考えられる。
【0009】
しかしながら、変更される価格が印字されるPOP広告及び/又は変更される値札を事務所に設置されている印刷装置から印刷する場合、従来技術では、印刷装置に接続されている事務所内の広告値札作成装置(コンピュータ)に変更する価格をユーザが入力し、当該広告値札作成装置から印刷装置に対してPOP広告及び/又は値札を印刷しなければならなかった。そして、売上計算に用いられる商品マスタファイルに記憶されている商品の価格も、事務所内の別の商品価格管理装置(コンピュータ)をユーザが操作して商品の価格を変更しなければならなかった。
【0010】
そのため、POP広告及び/又は変更される値札を事務所に設置されている印刷装置から印刷するタイミングと、商品マスタファイルに記憶されている商品の価格を変更するタイミングとが、ユーザの操作時間が長くなるにつれて大きく異なってしまい、レジでの売上計算で用いられる価格と、実際の売場での値札等での価格とが異なってしまう。
【0011】
更に、広告値札作成装置(コンピュータ)と商品価格管理装置(コンピュータ)のそれぞれに対して変更後価格などの情報を入力する作業を行わなければならないため、担当者の作業が煩雑となる。
【0012】
更に、POP広告及び/又は変更される値札を事務所で印刷して、その印刷物をユーザが売場に設置しに行く間は、レジでの売上計算で用いられる商品マスタファイルの価格と、実際の売場での値札の価格とが異なってしまう。
【0013】
更に、担当者が売場で商品の変更後価格を携帯端末に入力すると、商品マスタファイルの価格が変更後価格に変更されると共に事務所内の印刷装置から変更後価格のPOP広告などが印刷される仕組みにおいては、印刷されるPOP広告が1つしか印刷されず効率的に印刷することが困難となる。
【0014】
更に、変更後価格が携帯端末に入力される都度、印刷されてしまうため、効率的よく値札やPOP広告を印刷することが困難となる。すなわち、従来は、担当者が担当している商品のPOP広告を複数まとめて効率的に印刷することが困難であった。
【0015】
本発明の目的は、商品マスタファイルの価格と、商品に対して印刷するPOP広告等の価格とが異なることを防止すると共に、担当者の作業を軽減する仕組みを提供することである。

【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、商品の価格を入力する携帯端末と、売上を計算するために用いる当該商品の価格と当該商品を識別する識別情報を含む商品マスタ情報を記憶する情報処理装置とが通信可能な情報処理システムであって、前記携帯端末は、前記商品を識別する識別情報と当該商品の変更価格とを入力する入力手段と、前記入力手段により入力された識別情報と変更価格とを前記情報処理装置に送信する第1の送信手段と、前記第1の送信手段による送信の結果、印刷された当該商品の値札に含まれる前記識別情報を読み取る読取手段と、前記読取手段により読み取られた前記識別情報を前記情報処理装置に送信する第2の送信手段と、を備え、前記情報処理装置は、前記第1の送信手段により前記携帯端末から送信される前記識別情報と前記変更価格とを受信する第1の受信手段と、前記第1の受信手段で受信した前記識別情報と前記変更価格とを含む値札を印刷させるべく出力する出力手段と、前記第1の受信手段により受信した前記識別情報と前記変更価格とを対応付けて記憶する記憶手段と、前記第2の送信手段により前記携帯端末から送信される前記識別情報を受信する第2の受信手段と、前記第2の受信手段で受信した前記識別情報により識別される、前記商品マスタ情報に含まれる商品の価格を、前記記憶手段で記憶された該識別情報に対応する変更価格に変更する変更手段と、を備えることを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、商品の価格を入力する携帯端末と、売上を計算するために用いる当該商品の価格と当該商品を識別する識別情報を含む商品マスタ情報を記憶する情報処理装置とが通信可能な情報処理システムにおける制御方法であって、前記携帯端末は、前記携帯端末の入力手段が、前記商品を識別する識別情報と当該商品の変更価格とを入力する入力工程と、前記携帯端末の第1の送信手段が、前記入力工程により入力された識別情報と変更価格とを前記情報処理装置に送信する第1の送信工程と、前記携帯端末の読取手段が、前記第1の送信工程による送信の結果、印刷された当該商品の値札に含まれる前記識別情報を読み取る読取工程と、前記携帯端末の第2の送信手段が、前記読取工程により読み取られた前記識別情報を前記情報処理装置に送信する第2の送信工程と、を備え、前記情報処理装置は、前記情報処理装置の第1の受信手段が、前記第1の送信工程により前記携帯端末から送信される前記識別情報と前記変更価格とを受信する第1の受信工程と、前記情報処理装置の出力手段が、前記第1の受信工程で受信した前記識別情報と前記変更価格とを含む値札を印刷させるべく出力する出力工程と、前記情報処理装置の記憶手段が、前記第1の受信工程により受信した前記識別情報と前記変更価格とを対応付けて記憶する記憶工程と、前記情報処理装置の第2の受信手段が、前記第2の送信工程により前記携帯端末から送信される前記識別情報を受信する第2の受信工程と、前記情報処理装置の変更手段が、前記第2の受信工程で受信した前記識別情報により識別される、前記商品マスタ情報に含まれる商品の価格を、前記記憶工程で記憶された該識別情報に対応する変更価格に変更する変更工程と、を備えることを特徴とする。
【0018】
また、本発明は、商品の価格を入力する携帯端末と、売上を計算するために用いる当該商品の価格と当該商品を識別する識別情報を含む商品マスタ情報を記憶する情報処理装置とが通信可能な情報処理システムで実行されるプログラムであって、前記携帯端末を、前記商品を識別する識別情報と当該商品の変更価格とを入力する入力手段と、前記入力手段により入力された識別情報と変更価格とを前記情報処理装置に送信する第1の送信手段と、前記第1の送信手段による送信の結果、印刷された当該商品の値札に含まれる前記識別情報を読み取る読取手段と、前記読取手段により読み取られた前記識別情報を前記情報処理装置に送信する第2の送信手段として機能させ、前記情報処理装置を、前記第1の送信手段により前記携帯端末から送信される前記識別情報と前記変更価格とを受信する第1の受信手段と、前記第1の受信手段で受信した前記識別情報と前記変更価格とを含む値札を印刷させるべく出力する出力手段と、前記第1の受信手段により受信した前記識別情報と前記変更価格とを対応付けて記憶する記憶手段と、前記第2の送信手段により前記携帯端末から送信される前記識別情報を受信する第2の受信手段と、前記第2の受信手段で受信した前記識別情報により識別される、前記商品マスタ情報に含まれる商品の価格を、前記記憶手段で記憶された該識別情報に対応する変更価格に変更する変更手段として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、商品マスタファイルの価格と、商品に対して印刷するPOP広告等の価格とが異なることを防止すると共に、担当者の作業を軽減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本実施形態に係るシステムの構成例を示す図である。
【図2】図1に示した情報処理装置100、200、300、400、700、800、900のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】図1における携帯端末400が実行する第1の制御処理手順を示すフローチャートである。
【図4】図3のステップS302の詳細処理を示すフローチャートである。
【図5】商品マスタテーブル1001の価格を変更する処理を示す図である。
【図6】POP広告を印刷する処理を示す図である。
【図7】POP−WEBサーバ700にPOP広告の出力の依頼を行う処理を示す図である。
【図8】商品マスタテーブルの販売価格を変更(更新)する処理を示すフローチャートである。
【図9】携帯端末400の表示部に表示される画面である。
【図10】商品マスタテーブル及び価格変更レコードである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付図面を参照して、本発明を好適な実施形態に従って詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態を以下に説明する。
<図1の説明>
図1は、本実施形態に係るシステムの構成例を示す図である。
【0022】
図1に示すように、ストアオートメーションサーバ100とストアコントロールサーバ200とPOPクライアント300と複合機600(カラープリンター)とレジ(POS端末)500とPOP−WEBサーバ700とPOP通信サーバ900と基幹サーバ800とは、ネットワーク600を介して相互に通信可能に接続されている。ストアコントロールサーバ200と携帯端末(ハンディターミナル)400は、専用回線のネットワークを通じて相互に通信可能に接続されている。また、携帯端末(ハンディターミナル)400は、携帯端末に備え付けられた無線装置を用いて、例えばネットワーク600上のストアコントロールサーバ200に無線通信が可能で接続することができる。
【0023】
ストアオートメーションサーバ100とストアコントロールサーバ200とPOPクライアント300とPOP−WEBサーバ700とPOP通信サーバ900と基幹サーバ800は、情報処理装置(コンピュータ)である。また、携帯端末(ハンディターミナル)400は、携帯可能な可搬型の情報処理装置(コンピュータ)である。レジ(POS端末)500は、キャッシュレジスターのことを示している。
【0024】
複合機(印刷装置)600は、いわゆるMFP(Multifunction Peripheral)であって、例えば、プリンタ(印刷装置)とスキャナー、コピー機、FAXなどの機能を備えた装置である。
【0025】
ストアオートメーションサーバ100とストアコントロールサーバ200とPOPクライアント300と複合機600と携帯端末(ハンディターミナル)400とレジ(POS端末)500は、例えばスーパーマーケットの店舗内に配置されている。携帯端末(ハンディターミナル)400とレジ(POS端末)500は、店舗内の店頭に配置されている。また、ストアオートメーションサーバ100とストアコントロールサーバ200とPOPクライアント300と複合機600は、店舗の事務所に設置されている。事務所は、店頭の裏等、店頭からから離れた場所にある。
【0026】
また、POP−WEBサーバ700とPOP通信サーバ900と基幹サーバ800は、各店舗の売上等のデータの集計や解析を行う会社の本部(データセンター)に設置されている。
【0027】
<図2の説明>
以下、図2を用いて、図1に示した情報処理装置100、200、300、400、700、800、900のハードウェア構成について説明する。 図2は、図1に示した情報処理装置100、200、300、400、700、800、900のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0028】
図2において、201はCPUで、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM202あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PC(情報処理装置)の実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。
【0029】
203はRAMで、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM202あるいは外部メモリ211からRAM203にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0030】
また、205は入力コントローラで、キーボード(KB)209や不図示のマウス等のポインティングデバイス等からの入力を制御する。206はビデオコントローラで、CRTディスプレイ(CRT)210等の表示器(表示部)への表示を制御する。なお、図2では、CRT210と記載しているが、表示器はCRTだけでなく、液晶ディスプレイ等の他の表示器であってもよい。これらは必要に応じて管理者が使用するものである。
【0031】
207はメモリコントローラで、ブートプログラム,各種のアプリケーション,フォントデータ,ユーザファイル,編集ファイル,各種データ等を記憶する外部記憶装置(ハードディスク(HD))や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
【0032】
208は通信I/Fコントローラで、ネットワーク600を介して外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
【0033】
なお、CPU201は、例えばRAM203内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、CRT210上での表示を可能としている。また、CPU201は、CRT210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0034】
本発明を実現するための後述する各種プログラムは、外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM203にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。さらに、上記プログラムの実行時に用いられるファイル及び各種テーブル等も、外部メモリ211に格納されている。
【0035】
<図3の説明>
【0036】
図3は、図1における携帯端末400が実行する第1の制御処理手順を示すフローチャートである。
【0037】
図3に示すステップS301からステップS313までの処理は、携帯端末400の外部メモリ211に記憶されたプログラムをCPU201が実行することにより実現される。
【0038】
価格を変更する担当者は携帯端末400を持ち、担当者(ユーザ)が所属している部門又は価格変更を行う商品の分類を示す部門コードを入力した後、商品に印刷されているバーコード(JANコード等)に、携帯端末400に備え付けられたバーコードリーダ(バーコード読取装置)を近づけることにより、図3に示す処理が開始される。
まず、携帯端末400のCPU201は、ユーザの指示により部門コードが入力され、バーコードリーダから、商品に印刷されているバーコードをスキャンして読み取る(ステップS301)。
【0039】
次に、携帯端末400のCPU201は、ストアコントロールサーバ200に、バーコード(商品コード)の読取結果(商品コード)(商品を識別するための識別情報)を送信して、商品コードを読み取った商品の商品名や販売価格の問い合わせ処理を行う(ステップS302)。
【0040】
次に、携帯端末400のCPU201は、ステップS302での問い合わせ処理の結果、ストアコントロールサーバ200からエラーを示すデータを受信したか否かを判定する(ステップS303)。そして、エラーを示すデータを受信したと判定した場合、処理をステップS312に移行する。一方、エラーを示すデータを受信せず、商品名とその定価及び販売価格をストアコントロールサーバ200から受信したと判定した場合は、処理をステップS304に移行する。
【0041】
ステップS304では、携帯端末400のCPU201は、ストアコントロールサーバ200から受信した商品名とその定価及び販売価格を表示する。図9の901に、ここで表示する表示画面の一例を示す。
図9は、携帯端末400の表示部に表示される画面の一例である。
【0042】
図9の901には、商品コード、商品名、定価、実販売価格(販売価格)が表示されている。また、ボタン904は、前画面に戻るためのボタンであり、ボタン905は、カーソルを移動させるためのボタンである。ボタン905が押下されるとカーソルが移動し、カーソルにより指定される商品コード、商品名、定価、実販売価格(販売価格)を携帯端末400のキーボードから入力することができ、これらのデータを変更することができる。また、906はOKボタンであり、907は完了ボタン(チェック完了キー)である。
【0043】
次に、携帯端末400のCPU201は、担当者(ユーザ)によりOKボタン906が押下されたか否かを判定し(ステップS305)、OKボタン906が押下されたと判定された場合は、処理をステップS312に移行する。
ステップS305でOKボタン906が押下されていないと判定された場合は、処理をステップS306に移行する。
【0044】
ステップS306では、ユーザによりボタン905が押下されカーソルが実販売価格の位置に移動された後に、ユーザによるキーボードからの変更後価格の入力を受け付ける。ここで変更後価格(変更価格とも言う)とは、ステップS302で取得した実販売価格(販売価格)から変更される価格である。
【0045】
そして、携帯端末400のCPU201は、ユーザにより不図示の「次へボタン」が押下されると、図9の903の画面を表示する。
【0046】
図9の903には、POPフォームを選択できるプルダウンが表示されている。画面903は、このプルダウンで表示される複数のPOPフォームの中から、ユーザが任意にPOPフォームを選択することができるようになっている。ここで表示される複数のPOPフォーム(名)を識別する識別情報は、携帯端末に記憶されている。また、POP−WEBサーバには、当該識別情報により識別されるPOPフォームのデータを記憶している。
【0047】
そして、携帯端末400のCPU201は、ユーザの指示によるPOPフォームの選択を受け付けると(ステップS307)、次に、POPキャンペーンの選択を受け付ける(ステップS308)。
【0048】
図9の903には、POPキャンペーンを選択できるプルダウンが表示されている。画面903は、このプルダウンで表示される複数のキャンペーンの中から、ユーザが任意にキャンペーンを選択することができるようになっている。ここで、キャンペーンとは、作成するPOP広告のPOPフォームに印字するキャンペーン名などであり、ステップS307で選択されたPOPフォームにオーバレイされるデータである。図9の例では、キャンペーン名として、「店長お勧め」が選択されている。ここで表示される複数のキャンペーン(名)を識別する識別情報は、携帯端末に記憶されている。また、POP−WEBサーバには、当該識別情報により識別されるキャンペーンのデータを記憶している。
【0049】
次に、携帯端末400のCPU201は、ステップS306、S307、S308で入力された商品名、販売価格(変更後価格)、POPフォーム、キャンペーンを、携帯端末400の表示部に表示する(ステップS309)。その一例を903に示す。
【0050】
そして、携帯端末400のCPU201は、903の確認ボタン908がユーザにより押下されると(ステップS310)、価格変更レコードを生成する(ステップS311)。一方、確認ボタン908がユーザにより押下されない場合は、処理をステップS306に移行させる。
【0051】
ステップS311では、ステップS306、S307、S308で入力された部門コード、商品名、商品コード、販売価格(変更後価格)、POPフォーム、キャンペーンの情報から構成される価格変更レコード(図10の1002)を生成する。ここで、価格変更レコード内のPOPフォーム及び/又はキャンペーンの情報が含まれているフィールド部分を、POP作成レコードという。また、ここで、価格変更レコードに含まれるPOPフォームとは、フォームを識別するための識別情報(POP識別情報)のことを示している。また、ここで、価格変更レコードに含まれるキャンペーンの情報とは、キャンペーンを識別するための識別情報(キャンペーンコード)のことを示している。
【0052】
そして、携帯端末400のCPU201は、完了ボタン907がユーザにより押下されたことを検知すると、ステップS311で生成された価格変更レコードをストアオートメーションサーバ100に送信する(ステップS313)。
【0053】
一方、ステップS312で、完了ボタン907がユーザにより押下されない場合は、処理をステップS301に戻す。
【0054】
<図4の説明>
図4は、図3のステップS302の詳細処理を示すフローチャートである。
【0055】
図4に示すステップS401、S410は、携帯端末400のCPU201が実行することにより実現される。また、図4に示すステップS402からステップS409までの処理は、ストアコントロールサーバ200のCPU201が実行することにより実現される。
【0056】
まず、携帯端末400のCPU201は、ステップS301で読み取った商品コードをストアコントロールサーバ100に送信する(ステップS402)。
【0057】
そして、ストアコントロールサーバ200のCPU201は、携帯端末400から商品コードを受信する(ステップS402)。
【0058】
次に、ストアコントロールサーバ200のCPU201は、ステップS402で取得した商品コードをキーに商品マスタテーブル(商品マスタ情報ともいう)内に、当該商品コードと一致するレコードはあるか否かを検索する(ステップS403)。
【0059】
ここで、商品マスタテーブル1001(図10)は、ストアコントロールサーバ200の外部メモリ211などの記憶手段に記憶されている。
【0060】
図10の1001に、商品マスタテーブルの一例を示す。
【0061】
商品マスタテーブルには、店番、商品コード、商品名、定価、実売単価(販売価格)、単位、数量、最終更新日時の項目から構成されている。
【0062】
携帯端末400のCPU201は、ステップS403で、商品コードと一致するレコードが存在すると判定された場合は(ステップS404:YES)、検索されたレコードが複数あるか否かを判定し(ステップS405)、複数あると判定された場合は、検索された複数のレコードの中から、実売単価(販売価格)が最安値のレコードを抽出する(ステップS406)。
【0063】
携帯端末400のCPU201は、ステップS404で、商品コードと一致するレコードが存在しないと判定された場合は(ステップS404:NO)、エラーを示すデータを携帯端末に送信する(ステップS409)。また、ステップS405で、検索されたレコードが1つと判定された場合は、ステップS407に処理を移行する。
【0064】
ステップS407では、ステップS406で抽出されたレコード又は、ステップS403で1つだけ検索されたレコードの中から、商品名と定価と実販売価格(実売単価)を抽出し(ステップS407)、携帯端末400に送信する(ステップS408)。
【0065】
そして、携帯端末400のCPU201は、ストアコントロールサーバから送信された商品名と定価と実販売価格(実売単価)を受信すると、処理を図3のステップS303に移行する。
【0066】
<図5の説明>
図5は、携帯端末400からの価格変更レコードに従って商品マスタテーブル1001の価格を変更する処理の一例を示す図である。
【0067】
図5に示すステップS501からS505までの処理は、ストアオートメーションサーバ100のCPU201が実行することにより実現される。また、ステップS509からステップS513までの処理は、ストアコントロールサーバ200のCPU201が実行することにより実現される。
【0068】
まず、ストアオートメーションサーバ100のCPU201は、携帯端末400がステップS313で送信した価格変更レコードを受信すると(ステップS501)、受信したデータが価格変更レコードか否かを判定する(ステップS502)。そして、受信したデータが価格変更レコードであると判定された場合は(YES)、ストアコントロールサーバに、受信した価格変更レコードを送信する(ステップS503)。一方、受信したデータが価格変更レコードではないと判定された場合は(NO)処理を終了する。
【0069】
次に、ストアオートメーションサーバ100のCPU201は、ステップS501で受信した価格変更レコードの中に、POP作成レコードが含まれているか否かを判定する(ステップS504)。そして、POP作成レコードが含まれていると判定された場合は(ステップS504:YES)、ステップS501で受信した価格変更レコードをPOP−WEBサーバに送信する(ステップS505)。一方、POP作成レコードが含まれていないと判定された場合は(ステップS504:NO)、処理を終了する。
【0070】
ストアコントロールサーバ200のCPU201は、ストアオートメーションサーバ100がステップS503で送信した価格変更レコードを受信する(ステップS509)。
【0071】
そして、ストアコントロールサーバ200のCPU201は、価格変更レコードに含まれる商品コードと一致するレコードを商品マスタテーブル1001の中から検索する(ステップS510)。
【0072】
そして、ストアコントロールサーバ200のCPU201は、ステップS510で商品コードと一致するレコードが複数検索されたか否かを判定し(ステップS511)、複数検索されたと判定された場合は、検索された複数のレコードの中から、価格変更レコードに含まれる変更後価格よりも安い販売価格(実売単価)が含まれているレコードを全て削除する(ステップS512)。
【0073】
そして、商品マスタテーブルの販売価格(実売単価)を、価格変更レコード内の販売価格に変更し(ステップS513)、処理を終了する。ステップS511で商品コードと一致するレコードが複数検索されなかったと判定された場合は、ステップS513に処理を移行して、商品マスタテーブルの販売価格(実売単価)を、価格変更レコード内の販売価格に変更する。
【0074】
ステップS513で、価格変更レコードに含まれる商品コードと一致するレコードがステップS510で1つ検索された場合は、当該検索されたレコードの販売価格を価格変更レコードに含まれる販売価格に変更(更新)する。また、価格変更レコードに含まれる商品コードと一致するレコードが複数検索された場合は、ステップS512で対象のレコードを全て削除した後に残る実売単価より大きいレコードの実売単価を変更(更新)する。また、価格変更レコードに含まれる商品コードと一致するレコードが検索されなかった場合は、価格変更レコードのデータから新規に商品マスタテーブルのレコードを生成し、価格変更レコードを登録する。
【0075】
<図6の説明>
図6は、価格変更レコードに従って、POP広告を印刷する処理の一例を示す図である。
図6に示すステップS601からS607までの処理は、POP−WEBサーバ700のCPU201が実行することにより実現される。
【0076】
まず、POP−WEBサーバ700のCPU201は、ステップS505でストアオートメーションサーバ100から送信されたPOP作成レコードを含む価格変更レコードを受信する(ステップS601)。
【0077】
そして、受信した価格変更レコードに含まれる商品コード、商品名、POP識別情報、キャンペーンコード、販売価格から生成するPOP広告のデータを識別するPOPコードを生成する。ここで、POPコードとは、生成するPOP広告を一意に識別するための識別情報(POP識別情報)(フォーム識別情報とも言う)である。
【0078】
次に、ステップS601で受信した、全てのPOP作成レコードが含まれている価格変更レコードを対象にステップS602の処理を実行したか否かを判定する(ステップS603)。そして、全てのPOP作成レコードが含まれている価格変更レコードに対して、ステップS602の処理を実行したと判定された場合は、生成されたPOPコードで識別されるPOP広告の生成を行う(ステップS604)。一方、ステップS603で、全てのPOP作成レコードが含まれている価格変更レコードに対して、ステップS602の処理を実行していないと判定された場合は、次の価格変更レコードを処理対象としてステップS602の処理を実行する。
【0079】
ステップS604では、POP作成レコードが含まれている価格変更レコードに従ってPOP広告のデータを生成する処理である。ここで、ステップS604の処理の詳細を説明する。まず、価格変更レコードに含まれるPOP識別情報から一意に特定されるPOPフォームのデータをPOP−WEBサーバ700の外部メモリ211から取得する。
【0080】
ここで、POPフォームとは、作成するPOP広告のレイアウトのテンプレートである。POP−WEBサーバ700の外部メモリ211には、POP識別情報と対応したPOPフォームが記憶されているため、これを参照して、POP識別情報から一意にPOPフォームのデータを特定することができる。
【0081】
また、POP−WEBサーバ700の外部メモリ211には、キャンペーンコードに対応したキャンペーン画像のデータが記憶されているため、これを参照して、変更価格レコードに含まれるキャンペーンコードに対応したキャンペーン画像を該外部メモリ211から取得することができる。
【0082】
このようにして取得したPOPフォームと、変更価格レコードに含まれる商品名及び変更後価格と、キャンペーン画像とをオーバレイして、POP広告のデータを生成する。
【0083】
次に、現在処理対象としているレコード内の部門コード(部門情報)以外に、同一の部門コードがある他のレコードがあるか否かを判定する。そして、次に処理する変更価格レコードに含まれる部門コードが現在と異なるか否かを判定する(ステップS605)。
【0084】
そして、他のレコードに同一の部門コードがある、即ち、次に処理するレコードの部門コードは現在と同じであると判定された場合は(ステップS605:NO)、処理をステップS607に移行する。
【0085】
ステップS607では、まず、現在処理しているレコードのPOP識別情報に対応して、POP−WEBサーバ700の外部メモリに記憶されている印刷数を取得する。ここで印刷数とは、1枚の用紙に印刷できるPOP広告の最大数である。
【0086】
そして、現在処理しているレコードのPOP識別情報に対応したフォームで作成したPOP広告の数が、現在処理しているレコードのPOP識別情報に対応する印刷数に達したか(同一か)否かを判定する(ステップS607)。ここで、POP識別情報に対応して印刷数(所定数)が記憶されている。
【0087】
そして、作成したPOP広告の数が印刷数に達したと判定された場合は(ステップS607:YES)、ステップS604で生成されたPOP広告のデータを1ページに、該印刷枚数分、配置されるPDL(ページ記述言語)の印刷データを、複合機600のプリンタドライバを用いて生成する。ここでのプリンタドライバは、POP−WEBサーバ700に記憶されているが、他のサーバに記憶させ、そのサーバで生成させてもよい。
そして、生成された印刷データを複合機600に送信(出力)することにより印刷要求を行う(ステップS606)。そして、複合機600が当該印刷データを受信すると、複合機600が値札やPOP広告を印刷する。
【0088】
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態を以下に説明する。
【0089】
第2の実施の形態は、上述した第1の実施の形態の説明で説明した図1から4までと共通しており、第1の実施の形態の図5の処理の代わりに図7の処理を実行する。そのため、図1から4までの説明は省略する。
【0090】
<図7の説明>
図7は、携帯端末400からの価格変更レコードに従ってPOP−WEBサーバ700にPOP広告の出力の依頼を行う処理の一例を示す図である。
図7に示すステップS701からS703までの処理は、ストアオートメーションサーバ100のCPU201が実行することにより実現される。
【0091】
まず、ストアオートメーションサーバ100のCPU201は、携帯端末400がステップS313で送信した価格変更レコードを受信すると(ステップS701)、受信した価格変更レコードの中に、POP作成レコードが含まれているか否かを判定する(ステップS702)。そして、POP作成レコードが含まれていると判定された場合は(ステップS702:YES)、ステップS701で受信した価格変更レコードをPOP−WEBサーバに送信する(ステップS703)。ステップS703で価格変更レコードをPOP−WEBサーバに送信する際に、ステップS701で受信した価格変更レコードをストアオートメーションサーバ100の外部メモリに記憶する。そして、外部メモリに記憶された価格変更レコードに対して、商品マスタテーブルの販売価格を変更するためのフラグを設定する。
【0092】
ステップS702で、POP作成レコードが含まれていないと判定された場合は、処理を終了する。
【0093】
次に、ストアオートメーションサーバ100が送信した価格変更レコードを、POP−WEBサーバ700が受信すると、POP−WEBサーバ700は図6で説明した通りの処理を実行する。
【0094】
図6に示す処理をPOP−WEBサーバ700が実行された後、担当者が印刷されたPOP広告を売場に持って行き、POP広告の設置を行う。ここで設置する際に図8に示す処理を実行することにより、商品マスタテーブルの販売価格の変更(更新)を行う。
【0095】
<図8の説明>
図8は、POP広告に印刷された商品のバーコードを読み取ることで商品マスタテーブルの販売価格を変更(更新)する処理の一例を示すフローチャートである。
【0096】
図8に示すステップS801、S802、S814、S815の処理は、携帯端末400のCPU201が実行することにより実現される。また、図8に示すステップS803からS805、及びS812、S813の処理は、ストアオートメーションサーバ100のCPU201が実行することにより実現される。また、図8に示すステップS806からS811の処理は、ストアコントロールサーバ200のCPU201が実行することにより実現される。
【0097】
携帯端末400のCPU201は、設置するPOP広告に印字された、商品を識別するバーコード(商品コード)をスキャンすることにより読み取る(ステップS801)。そして、読み取った商品コードをストアオートメーションサーバ100に送信する(ステップS802)。
【0098】
ストアオートメーションサーバ100のCPU201は、携帯端末400から送信された商品コードを受信すると(ステップS803)、ステップS703で、ストアオートメーションサーバ100の外部メモリに記憶された複数の価格変更レコードの中から、当該商品コードのある価格変更レコードを検索して特定する。
【0099】
そして、ここで特定された価格変更レコードに商品マスタテーブルの販売価格を変更するためのフラグが設定されているか否かを判定し(ステップS804)、フラグが設定されていれば、フラグが設定されている価格変更レコードをストアコントロールサーバ200に送信する(ステップS805)。一方、フラグが設定されていないと判定された場合は処理を終了する。
【0100】
ここでは、フラグが設定されているか否かを判定することにより、価格変更レコードをストアコントロールサーバ200に送信するか否かを決定する例を示したが、他の方法も紹介する。
【0101】
ステップS703で、ストアオートメーションサーバ100の外部メモリに記憶された複数の価格変更レコードの中から、当該商品コードのある価格変更レコード(変更後価格を含む)を検索し、当該商品コードのある価格変更レコードが検索されれば、価格変更レコードをストアコントロールサーバ200に送信する(ステップS805)。一方、当該商品コードのある価格変更レコードが検索されなければ、携帯端末に、価格変更する商品を間違えている旨の警告を示す情報(警告情報)を送信する。そして、当該情報を受信した携帯端末は、当該情報に従って価格変更する商品を間違えている旨の警告を出力するようにしてもよい。
【0102】
次に、ストアコントロールサーバ200のCPU201は、ストアオートメーションサーバ100から送信された価格変更レコードを受信する(ステップS806)。
【0103】
ストアコントロールサーバ200のCPU201が、次に実行するステップS807からステップS810までの処理は、ステップS510からステップS513までの処理と同じであるため、ここでは説明を省略する。
【0104】
ステップS807からステップS810の処理により、商品マスタテーブルの販売価格が変更されると、ストアコントロールサーバ200のCPU201は、販売価格の変更が完了した旨を示す価格変更完了データをストアオートメーションサーバ100に送信(通知)する(ステップS811)。
【0105】
ストアオートメーションサーバ100のCPU201は、ストアコントロールサーバ200から価格変更完了データを受信すると(ステップS812)、ステップS805で送信した価格変更レコードに設定されたフラグを解除し(外し)て、携帯端末400に価格変更完了データを送信する(ステップS813)。
【0106】
携帯端末400のCPU201は、ストアオートメーションサーバ100から価格変更完了データを受信すると(ステップS814)、携帯端末400の表示部に販売価格が変更された旨の表示を行う。担当者は、この表示を確認してPOP広告の付け替えを行う。
【0107】
以上説明したように、本実施の形態によれば、商品マスタファイルの価格と、商品に対して印刷するPOP広告等の価格とが異なることを防止すると共に、担当者の作業を軽減させることができる。
【0108】
以上、本発明の一実施形態を詳述したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。 具体的には、ストアオートメーションサーバ100とストアコントロールサーバ200とが同一筐体の情報処理装置により実現しても構わない。
【0109】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0110】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、プログラムコード自体及びそのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0111】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
【0112】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(基本システム或いはオペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0113】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0114】
100 ストアオートメーションサーバ
200 ストアコントロールサーバ
300 POPクライアント
400 携帯端末(ハンディターミナル)
500 レジ(POS端末)
600 ネットワーク
700 POP−WEBサーバ
800 POP通信サーバ
900 基幹サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品の価格を入力する携帯端末と、売上を計算するために用いる当該商品の価格と当該商品を識別する識別情報を含む商品マスタ情報を記憶する情報処理装置とが通信可能な情報処理システムであって、
前記携帯端末は、
前記商品を識別する識別情報と当該商品の変更価格とを入力する入力手段と、
前記入力手段により入力された識別情報と変更価格とを前記情報処理装置に送信する第1の送信手段と、
前記第1の送信手段による送信の結果、印刷された当該商品の値札に含まれる前記識別情報を読み取る読取手段と、
前記読取手段により読み取られた前記識別情報を前記情報処理装置に送信する第2の送信手段と、
を備え、
前記情報処理装置は、
前記第1の送信手段により前記携帯端末から送信される前記識別情報と前記変更価格とを受信する第1の受信手段と、
前記第1の受信手段で受信した前記識別情報と前記変更価格とを含む値札を印刷させるべく出力する出力手段と、
前記第1の受信手段により受信した前記識別情報と前記変更価格とを対応付けて記憶する記憶手段と、
前記第2の送信手段により前記携帯端末から送信される前記識別情報を受信する第2の受信手段と、
前記第2の受信手段で受信した前記識別情報により識別される、前記商品マスタ情報に含まれる商品の価格を、前記記憶手段で記憶された該識別情報に対応する変更価格に変更する変更手段と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記携帯端末は、
ユーザによる値札のフォームの選択を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けた値札のフォームを識別するフォーム識別情報を前記情報処理装置に送信するフォーム送信手段と、を更に備え、
前記情報処理装置は、
フォームのデータを記憶するフォーム記憶手段を更に備え、
前記第1の受信手段は、更に、前記フォーム送信手段により前記携帯端末から送信されたフォーム識別情報を受信し、
前記第1の受信手段で所定数の前記識別情報を受信したか否かを判定する受信判定手段を更に備え、
前記出力手段は、前記受信判定手段で所定数の前記識別情報を受信したと判定された場合に、更に、前記第1の受信手段により受信したフォーム識別情報から識別される、前記フォーム記憶手段に記憶されたフォームのデータを用いて、前記第1の受信手段で受信した前記識別情報と前記変更価格とを含む値札を印刷させるべく出力することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記情報処理装置は、
前記フォーム識別情報に対して前記所定数を記憶する所定数記憶手段を更に備え、
前記受信判定手段は、前記第1の受信手段で受信したフォーム識別情報に対応する、前記所定数記憶手段に記憶された所定数分の商品の識別情報を、前記第1の受信手段で受信したか否かを判定することを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記情報処理装置は、
前記第1の受信手段でユーザ又は商品の部門を示す部門情報を更に受信し、
前記第1の受信手段で受信した部門情報が、前に受信した部門情報と異なるか否かを判定する部門判定手段と、
前記出力手段は、前記部門判定手段で前に受信した部門情報と異なると判定された場合に出力することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記情報処理装置は、
前記変更手段により商品マスタ情報の商品の価格が変更価格に変更された場合に、前記携帯端末に通知する通知手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記情報処理装置は、
前記第2の受信手段で受信した前記識別情報に対応する変更価格が前記記憶手段に記憶されているか否かを判定する変更価格判定手段と、
前記変更価格判定手段で当該変更価格が前記記憶手段に記憶されていないと判定された場合に、前記携帯端末に警告情報を送信する警告送信手段と、
を更に備え、
前記携帯端末は、
前記警告送信手段により前記情報処理装置から送信される警告情報に従って警告を出力する警告手段と、
を更に備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記値札は商品の価格を含む広告であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の情報処理システム。

【請求項8】
商品の価格を入力する携帯端末と、売上を計算するために用いる当該商品の価格と当該商品を識別する識別情報を含む商品マスタ情報を記憶する情報処理装置とが通信可能な情報処理システムにおける制御方法であって、
前記携帯端末は、
前記携帯端末の入力手段が、前記商品を識別する識別情報と当該商品の変更価格とを入力する入力工程と、
前記携帯端末の第1の送信手段が、前記入力工程により入力された識別情報と変更価格とを前記情報処理装置に送信する第1の送信工程と、
前記携帯端末の読取手段が、前記第1の送信工程による送信の結果、印刷された当該商品の値札に含まれる前記識別情報を読み取る読取工程と、
前記携帯端末の第2の送信手段が、前記読取工程により読み取られた前記識別情報を前記情報処理装置に送信する第2の送信工程と、
を備え、
前記情報処理装置は、
前記情報処理装置の第1の受信手段が、前記第1の送信工程により前記携帯端末から送信される前記識別情報と前記変更価格とを受信する第1の受信工程と、
前記情報処理装置の出力手段が、前記第1の受信工程で受信した前記識別情報と前記変更価格とを含む値札を印刷させるべく出力する出力工程と、
前記情報処理装置の記憶手段が、前記第1の受信工程により受信した前記識別情報と前記変更価格とを対応付けて記憶する記憶工程と、
前記情報処理装置の第2の受信手段が、前記第2の送信工程により前記携帯端末から送信される前記識別情報を受信する第2の受信工程と、
前記情報処理装置の変更手段が、前記第2の受信工程で受信した前記識別情報により識別される、前記商品マスタ情報に含まれる商品の価格を、前記記憶工程で記憶された該識別情報に対応する変更価格に変更する変更工程と、
を備えることを特徴とする情報処理システムの制御方法。
【請求項9】
商品の価格を入力する携帯端末と、売上を計算するために用いる当該商品の価格と当該商品を識別する識別情報を含む商品マスタ情報を記憶する情報処理装置とが通信可能な情報処理システムで実行されるプログラムであって、
前記携帯端末を、
前記商品を識別する識別情報と当該商品の変更価格とを入力する入力手段と、
前記入力手段により入力された識別情報と変更価格とを前記情報処理装置に送信する第1の送信手段と、
前記第1の送信手段による送信の結果、印刷された当該商品の値札に含まれる前記識別情報を読み取る読取手段と、
前記読取手段により読み取られた前記識別情報を前記情報処理装置に送信する第2の送信手段として機能させ、
前記情報処理装置を、
前記第1の送信手段により前記携帯端末から送信される前記識別情報と前記変更価格とを受信する第1の受信手段と、
前記第1の受信手段で受信した前記識別情報と前記変更価格とを含む値札を印刷させるべく出力する出力手段と、
前記第1の受信手段により受信した前記識別情報と前記変更価格とを対応付けて記憶する記憶手段と、
前記第2の送信手段により前記携帯端末から送信される前記識別情報を受信する第2の受信手段と、
前記第2の受信手段で受信した前記識別情報により識別される、前記商品マスタ情報に含まれる商品の価格を、前記記憶手段で記憶された該識別情報に対応する変更価格に変更する変更手段として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−59890(P2011−59890A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−207410(P2009−207410)
【出願日】平成21年9月8日(2009.9.8)
【出願人】(592135203)キヤノンITソリューションズ株式会社 (528)
【Fターム(参考)】