説明

情報処理装置、プログラム及び印刷システム

【課題】使用者が2以上の管理装置で印刷指令を順番待ちさせることを抑制することが可能な情報処理装置を提供する。
【解決手段】本発明の情報処理装置は、印刷指令を実行する順番を管理する各々の指示端末4から、順番に追加された印刷指令とそれを発行したユーザとを表す順番待ち情報を受付ける順番待ち情報受付部35と、順番待ち情報を保持する順番待ち総合管理部36と、順番待ち情報に基づき、指示端末4の2以上でユーザが共通する印刷指令が順番待ちしているか否かを判定する二重待ち判定部37と、ユーザが共通する印刷指令が順番待ちしている場合に、指示端末4の2以上の少なくとも1つに、ユーザが共通する印刷指令を順番から削除させる削除命令を出力する削除命令出力部38と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、プログラム及び印刷システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、印刷装置が使用中であるときに、使用の予約が可能な技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−193923号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、使用者が2以上の管理装置で印刷指令を順番待ちさせることを抑制することが可能な情報処理装置、プログラム及び印刷システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、印刷指令を実行する順番を管理する各々の管理装置から、前記順番に追加された印刷指令とそれを発行した使用者とを表す順番待ち情報を受付ける受付手段と、前記順番待ち情報を保持する保持手段と、前記順番待ち情報に基づき、前記管理装置の2以上で使用者が共通する印刷指令が順番待ちしているか否かを判定する判定手段と、前記使用者が共通する印刷指令が順番待ちしている場合に、前記管理装置の2以上の少なくとも1つに、前記使用者が共通する印刷指令を前記順番から削除させる削除命令を出力する出力手段と、を備えることを特徴とする情報処理装置である。
【0006】
また、請求項2に記載の発明は、前記判定手段は、前記管理装置の2以上で使用者が共通する同じ内容の印刷指令が順番待ちしているか否かを判定する、請求項1に記載の情報処理装置である。
【0007】
また、請求項3に記載の発明は、前記出力手段は、前記順番待ちしている印刷指令が特定の印刷指令である場合に、前記削除命令を出力しない、請求項1に記載の情報処理装置である。
【0008】
また、請求項4に記載の発明は、前記出力手段は、前記2以上の管理装置の何れかで前記特定の印刷指令の順番が到来した後に、他の管理装置に前記削除命令を出力する、請求項3に記載の情報処理装置である。
【0009】
また、請求項5に記載の発明は、印刷指令を実行する順番を表す順番管理情報を保持する保持手段と、前記順番に新たな印刷指令が追加された場合に、前記順番に追加された印刷指令とそれを発行した使用者とを表す順番待ち情報を、他の管理装置で使用者が共通する印刷指令が順番待ちしているか否かを判定する判定装置に出力する出力手段と、を備えることを特徴とする情報処理装置である。
【0010】
また、請求項6に記載の発明は、前記使用者が共通する印刷指令を前記順番から削除させる削除命令を受付ける受付手段と、前記削除命令に応じて、前記使用者が共通する印刷指令を前記順番から削除する削除手段と、をさらに備える請求項5に記載の情報処理装置である。
【0011】
また、請求項7に記載の発明は、印刷指令を実行する順番を管理する各々の管理装置から、前記順番に追加された印刷指令とそれを発行した使用者とを表す順番待ち情報を受付ける受付手段と、前記順番待ち情報を保持する保持手段と、前記順番待ち情報に基づき、前記管理装置の2以上で使用者が共通する印刷指令が順番待ちしているか否かを判定する判定手段と、前記使用者が共通する印刷指令が順番待ちしている場合に、前記管理装置の2以上の少なくとも1つに、前記使用者が共通する印刷指令を前記順番から削除させる削除命令を出力する出力手段と、としてコンピュータを機能させるプログラムである。
【0012】
また、請求項8に記載の発明は、印刷指令を実行する順番を表す順番管理情報を保持する保持手段と、前記順番に新たな印刷指令が追加された場合に、前記順番に追加された印刷指令とそれを発行した使用者とを表す順番待ち情報を、印刷指令を実行する順番を管理する他の装置で使用者が共通する印刷指令が順番待ちしているか否かを判定する判定装置に出力する出力手段と、としてコンピュータを機能させるプログラムである。
【0013】
また、請求項9に記載の発明は、印刷指令を生成する複数の生成装置と、前記複数の生成装置から受付けた前記印刷指令を保持する保持装置と、前記印刷指令を実行する順番を管理し、実行の順番が到来した印刷指令を前記保持装置から取得する複数の管理装置と、前記各々の管理装置から受付けた印刷指令を実行する複数の印刷装置と、判定装置と、を備え、前記各々の管理装置は、前記印刷指令を実行する順番を表す順番管理情報を保持する保持手段と、前記順番に新たな印刷指令が追加された場合に、前記順番に追加された印刷指令とそれを発行した使用者とを表す順番待ち情報を前記判定装置に出力する出力手段と、を含み、前記判定装置は、前記各々の管理装置から前記順番待ち情報を受付ける受付手段と、前記順番待ち情報を保持する保持手段と、前記順番待ち情報に基づき、前記管理装置の2以上で使用者が共通する印刷指令が順番待ちしているか否かを判定する判定手段と、前記使用者が共通する印刷指令が順番待ちしている場合に、前記管理装置の2以上の少なくとも1つに、前記使用者が共通する印刷指令を前記順番から削除させる削除命令を出力する出力手段と、を含む、ことを特徴とする印刷システムである。
【発明の効果】
【0014】
請求項1,7によると、使用者が2以上の管理装置で印刷指令を順番待ちさせることを抑制することが可能である。
【0015】
請求項2によると、使用者が2以上の管理装置で同じ内容の印刷指令を順番待ちさせることを抑制することが可能である。
【0016】
請求項3によると、特定の印刷指令を2以上の管理装置で順番待ちさせることを許可することが可能である。
【0017】
請求項4によると、順番の到来が早い管理装置を特定の印刷指令の実行に利用し、他の管理装置を特定の印刷指令の実行に利用しないことが可能である。
【0018】
請求項5,8によると、2以上の管理装置で使用者が共通する印刷指令が順番待ちしているか否かの判定に必要な情報を提供することが可能である。
【0019】
請求項6によると、2以上の管理装置で使用者が共通する印刷指令を削除することが可能である。
【0020】
請求項9によると、使用者が2以上の管理装置で印刷指令を順番待ちさせることを抑制することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態に係る印刷システムの構成例を表すブロック図である。
【図2】上記印刷システムに含まれるプリントサーバの機能構成例を表すブロック図である。
【図3】上記印刷システムに含まれる指示端末の機能構成例を表すブロック図である。
【図4】上記印刷システムの動作例を表すタイミングチャートである。
【図5】上記印刷システムの動作例を表すタイミングチャートである。
【図6】上記印刷システムの動作例を表すタイミングチャートである。
【図7】上記印刷システムに含まれる指示端末が保持するテーブルの例を表す図である。
【図8】上記印刷システムに含まれるプリントサーバが保持するテーブルの例を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の情報処理装置、プログラム及び印刷システムの実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【0023】
図1は、印刷システム1の構成例を表すブロック図である。印刷システム1は、印刷指令を生成する生成装置の例としての複数のパーソナルコンピュータ(以下、PCという。)2と、PC2から受付けた印刷指令を保持する保持装置及び判定装置の例としてのプリントサーバ3と、印刷指令を実行する順番を管理し、実行の順番が到来した印刷指令をプリントサーバ3から取得する管理装置の例としての複数の指示端末4と、指示端末4から受付けた印刷指令を実行する印刷装置の例としての複数のプリンタ5と、を備えている。プリントサーバ3及び指示端末4は、コンピュータ等の情報処理装置である。PC2、プリントサーバ3及び指示端末4は、ネットワーク等の通信線を介して相互にデータ通信する。また、指示端末4とプリンタ5は、ケーブル等の通信線を介して相互にデータ通信する。
【0024】
図2は、プリントサーバ3の機能構成例を表すブロック図である。プリントサーバ3は、印刷指令受付部31と、印刷指令管理部32と、印刷指令出力部33と、順番待ち情報受付部35と、保持部の例としての順番待ち総合管理部36と、二重待ち判定部37と、削除命令出力部38と、を備えている。
【0025】
図3は、指示端末4の機能構成例を表すブロック図である。指示端末4は、保持部及び削除部の例としての順番待ち管理部41と、順番待ち要求受付部42と、順番待ち情報出力部43と、削除命令受付部44と、予約番号発行部45と、順番到来通知部46と、開始要求受付部47と、印刷指令取得部48と、を備えている。
【0026】
図2及び図3に示される各部は、CPU(Central Processing Unit)等の演算部がROM(Read Only Memory)等の記憶部に記憶されたプログラムを実行することによって実現される。プログラムは、CD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な情報記録媒体から提供されてもよいし、インターネット等の通信線を介して提供されてもよい。
【0027】
[第1の動作例]
図4は、印刷システム1の第1の動作例を表すタイミングチャートである。以下、図4に示される第1の動作例を、図1〜図3を参照しながら説明する。
【0028】
まず、ユーザがPC2を操作して、印刷開始要求を入力する。
【0029】
次に、PC2は、印刷指令を生成し、これをプリントサーバ3に送信する。印刷指令は、印刷ジョブとも呼ばれる。具体的には、図2に示されるプリントサーバ3の印刷指令受付部31は、PC2から印刷指令を受付けると、これを印刷指令管理部32に出力する。印刷指令管理部32は、受付けた印刷指令をハードディスクドライブ等の記憶部39に格納する。
【0030】
次に、ユーザは、指示端末4まで出向き、指示端末4を操作して、順番待ち要求を入力する。順番待ち要求は、前のステップでプリントサーバ3に送信した印刷指令を指示端末4が管理する実行の順番に追加するための要求である。具体的には、図3に示される指示端末4の順番待ち要求受付部42は、順番待ち要求を受付けると、これを順番待ち管理部41に出力する。順番待ち要求の入力は、例えば、プリントサーバ3が保持する印刷指令のリストを指示端末4の画面に表示して、このリストからユーザが所望の印刷指令を選択することで実現される。
【0031】
次に、指示端末4は、順番待ち要求で指定された印刷指令を、自己が管理する実行の順番に追加する。具体的には、図3に示される指示端末4の順番待ち管理部41は、印刷指令を実行する順番を表す順番管理テーブルを保持しており、順番待ち要求で指定された印刷指令と、順番待ち要求を入力したユーザと、を順番管理テーブルに記述する。新たな印刷指令は、順番の最後に追加される。図7は、順番管理テーブルの例を表す図である。順番管理テーブルは、例えば、順番、印刷指令ID及びユーザIDの項目を含んでいる。
【0032】
次に、指示端末4は、順番待ち情報を生成し、これをプリントサーバ3に出力する。具体的には、図3に示される指示端末4の順番待ち管理部41は、順番管理テーブルに新たな印刷指令が追加されると、追加された印刷指令と、これに関連付けられたユーザと、を表す順番待ち情報を生成し、順番待ち情報出力部43に出力する。順番待ち情報出力部43は、受付けた順番待ち情報に自装置の識別情報を付加した上で、順番待ち情報をプリントサーバ3に出力する。
【0033】
順番待ち情報を受付けたプリントサーバ3は、順番待ち情報を保持して、順番待ちを総合的に管理する。プリントサーバ3には、印刷システム1に含まれる各々の指示端末4から順番待ち情報が送信される。具体的には、図2に示されるプリントサーバ3の順番待ち情報受付部35は、順番待ち情報を受付けると、これを順番待ち総合管理部36に出力する。順番待ち総合管理部36は、総合管理テーブルを保持しており、順番待ち情報及びこれに付加された識別情報の内容を総合管理テーブルに記述する。図8は、総合管理テーブルの例を表す図である。総合管理テーブルは、例えば、印刷指令ID、ユーザID及び装置IDの項目を含んでいる。
【0034】
次に、指示端末4は、ユーザに対して予約番号を発行する。具体的には、図3に示される指示端末4の予約番号発行部45は、順番待ち管理部41が管理する順番管理テーブルに新たな印刷指令が追加されると、追加された印刷指令を識別するための予約番号をユーザに対して発行する。予約番号の発行は、例えば、指示端末4の画面に予約番号を表示することによって実現される。これに限られず、例えば、発券機を設置して予約番号が記述された券を印刷してもよいし、予め登録されたユーザの携帯電話などの端末に予約番号が記述されたメール等を送信してもよい。また、指示端末4は、順番待ちの印刷指令について、ユーザが操作するPC2や指示端末4、携帯電話などから、印刷部数や用紙サイズ等の印刷設定の修正指示を受付けてもよい。
【0035】
次に、指示端末4は、順番待ちしていた印刷指令の実行が進み、上記新たに追加された印刷指令の実行の順番が近づくと、ユーザに対して順番の到来を通知する。具体的には、図3に示される指示端末4の順番到来通知部46は、順番待ち管理部41が管理する順番管理テーブルに基づき、直前の印刷指令の実行が完了する前までに、次の印刷指令のユーザに対して順番の到来を通知する。例えば、順番到来通知部46は、直前の印刷指令の実行が完了する時点の数分前になったら、次の印刷指令の実行が後数分で可能になることを通知する。印刷指令の実行に要する時間は、例えば、印刷指令を解析することで見積もられる。順番到来の通知は、例えば、スピーカーから予約番号を音声で出力してもよいし、予め登録されたユーザの携帯電話などの端末にメール等を送信してもよい。
【0036】
次に、ユーザは、再び指示端末4まで出向き、指示端末4を操作して、指示端末4に接続されたプリンタ5で印刷指令を実行させるための印刷開始要求を入力する。具体的には、図3に示される指示端末4の開始要求受付部47は、印刷開始要求を受付けると、これを順番待ち管理部41に出力する。
【0037】
次に、指示端末4は、印刷開始要求で指定された印刷指令の取得要求をプリントサーバ3に送信する。具体的には、図3に示される指示端末4の印刷指令取得部48は、順番待ち管理部41からの指令に応じて、印刷開始要求で指定された印刷指令の取得要求をプリントサーバ3に送信する。
【0038】
次に、プリントサーバ3は、取得要求で指定された印刷指令を指示端末4に送信する。具体的には、図2に示されるプリントサーバ3の印刷指令出力部33が取得要求を受付けると、印刷指令管理部32は、取得要求で指定された印刷指令を記憶部39から読み出す。印刷指令出力部33は、読み出された印刷指令を指示端末4に出力する。なお、指示端末4に出力された印刷指令の情報は、順番待ち総合管理部36で保持される総合管理テーブルから削除される。
【0039】
次に、指示端末4は、受付けた印刷指令をプリンタ5に出力して、プリンタ5に印刷指令を実行させる。具体的には、図3に示される指示端末4の印刷指令取得部48は、印刷指令を受付けると、これをプリンタ5に出力する。なお、プリンタ5に出力された印刷指令の情報は、順番待ち管理部41で保持される順番管理テーブルから削除される。以上の一連の処理によって、ユーザは、指示端末4の近くで列を作って待機する必要がなくなる。
【0040】
[第2の動作例]
図5は、印刷システム1の第2の動作例を表すタイミングチャートである。以下、図5に示される第2の動作例を、図1〜図3を参照しながら説明する。なお、上記動作例と重複する処理については、詳細な説明を省略する。
【0041】
ユーザが複数の指示端末4で順番待ち要求を入力した場合、各々の指示端末4は、順番待ち情報をプリントサーバ3に出力し、予約番号をユーザに発行する。プリントサーバ3は、各々の指示端末4から受付けた順番待ち情報を総合管理テーブルに保持する。
【0042】
プリントサーバ3は、複数の指示端末4でユーザが共通する印刷指令が順番待ちしているか否かを判定し、ユーザが共通する印刷指令が順番待ちしている場合に、複数の指示端末4の少なくとも一方に対して、当該印刷指令を順番から削除させる削除命令を出力する。具体的には、図2に示されるプリントサーバ3の二重待ち判定部37は、順番待ち総合管理部36が管理する総合管理テーブルを定期的に参照し、総合管理テーブルにユーザが共通する印刷指令が存在するか否かを判定する。ユーザが共通する印刷指令が存在する場合、削除命令出力部38は、指示端末4に対して削除命令を出力する。
【0043】
ここで、プリントサーバ3は、印刷指令が異なっていてもユーザが同じであれば削除命令を出力するように設定されてもよいし、印刷指令もユーザも同じである場合に削除命令を出力するように設定されてもよい。また、削除命令が出力される先は、順番待ち要求を先に受付けた指示端末4であってもよいし、順番待ち要求を後に受付けた指示端末4であってもよいし、両方の指示端末4であってもよい。なお、各々の指示端末4が、ユーザが共通する印刷指令の順番待ちを制限する制限手段を有していれば、プリントサーバ3が保持する総合管理テーブルに、指示端末4もユーザも同じである印刷指令が含まれることはない。
【0044】
削除命令を受付けた指示端末4は、削除命令で指定された印刷指令を自己が管理する順番から削除する。具体的には、図3に示される指示端末4の削除命令受付部44は、削除命令を受付けると、これを順番待ち管理部41に出力する。順番待ち管理部41は、削除命令で指定された印刷指令を順番管理テーブルから削除する。その後、指示端末4は、印刷指令の削除完了通知をプリントサーバ3及びユーザに出力する。また、プリントサーバ3も、削除完了通知を受付けると、総合管理テーブルから該当する印刷指令を削除する。
【0045】
[第3の動作例]
図6は、印刷システム1の第3の動作例を表すタイミングチャートである。以下、図6に示される第3の動作例を、図1〜図3を参照しながら説明する。なお、上記動作例と重複する処理については、詳細な説明を省略する。
【0046】
本例では、例えば、印刷システム1を利用した講義における講師等の、特別な権限を持ったユーザによって生成された印刷指令や、講義におけるレポート等の緊急性のある印刷指令などを、特定の印刷指令とする。まず、ユーザが操作するPC2からプリントサーバ3に特定の印刷指令が送信される。特定の印刷指令を受信したプリントサーバ3は、全ての指示端末4に順番待ち要求を出力する。順番待ち要求を受付けた各々の指示端末4は、特定の印刷指令を自己が管理する順番に追加すると共に、順番待ち情報をプリントサーバ3に出力する。特定の印刷指令や順番待ち要求などには、特定の印刷指令である旨の情報が付加される。ここで、図2に示されるプリントサーバ3の順番待ち総合管理部36が管理する総合管理テーブルには、ユーザが共通する複数の印刷指令が含まれることになるが、二重待ち判定部37は、それらが特定の印刷指令である場合には、削除命令出力部38に削除命令を出力させない。
【0047】
その後、複数の指示端末4のうち、特定の印刷指令を実行する順番が最も早く到来した指示端末4は、ユーザに対して順番の到来を通知する。通知を受付けたユーザは、指示端末4まで出向き、印刷開始要求を入力する。印刷開始要求が入力された指示端末4は、プリントサーバ3から特定の印刷指令を取得して、プリンタ5に出力する。さらに、プリントサーバ3は、その他の指示端末4に特定の印刷指令の削除命令を出力する。具体的には、図2に示されるプリントサーバ3の二重待ち判定部37は、特定の印刷指令が指示端末4に出力された後、総合管理テーブルに含まれる残りの特定の印刷指令を通常の印刷指令と同様に扱う。その結果、削除命令出力部38は、残りの特定の印刷指令が順番待ちしている指示端末4に対して削除命令を出力する。
【0048】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形実施が当業者にとって可能であるのはもちろんである。
【符号の説明】
【0049】
1 印刷システム、2 PC、3 プリントサーバ、4 指示端末、5 プリンタ、31 印刷指令受付部、32 印刷指令管理部、33 印刷指令出力部、35 順番待ち情報受付部、36 順番待ち総合管理部、37 二重待ち判定部、38 削除命令出力部、39 記憶部、41 順番待ち管理部、42 順番待ち要求受付部、43 順番待ち情報出力部、44 削除命令受付部、45 予約番号発行部、46 順番到来通知部、47 開始要求受付部、48 印刷指令取得部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷指令を実行する順番を管理する各々の管理装置から、前記順番に追加された印刷指令とそれを発行した使用者とを表す順番待ち情報を受付ける受付手段と、
前記順番待ち情報を保持する保持手段と、
前記順番待ち情報に基づき、前記管理装置の2以上で使用者が共通する印刷指令が順番待ちしているか否かを判定する判定手段と、
前記使用者が共通する印刷指令が順番待ちしている場合に、前記管理装置の2以上の少なくとも1つに、前記使用者が共通する印刷指令を前記順番から削除させる削除命令を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記判定手段は、前記管理装置の2以上で使用者が共通する同じ内容の印刷指令が順番待ちしているか否かを判定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記出力手段は、前記順番待ちしている印刷指令が特定の印刷指令である場合に、前記削除命令を出力しない、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記出力手段は、前記2以上の管理装置の何れかで前記特定の印刷指令の順番が到来した後に、他の管理装置に前記削除命令を出力する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
印刷指令を実行する順番を表す順番管理情報を保持する保持手段と、
前記順番に新たな印刷指令が追加された場合に、前記順番に追加された印刷指令とそれを発行した使用者とを表す順番待ち情報を、他の管理装置で使用者が共通する印刷指令が順番待ちしているか否かを判定する判定装置に出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
前記使用者が共通する印刷指令を前記順番から削除させる削除命令を受付ける受付手段と、
前記削除命令に応じて、前記使用者が共通する印刷指令を前記順番から削除する削除手段と、
をさらに備える請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
印刷指令を実行する順番を管理する各々の管理装置から、前記順番に追加された印刷指令とそれを発行した使用者とを表す順番待ち情報を受付ける受付手段と、
前記順番待ち情報を保持する保持手段と、
前記順番待ち情報に基づき、前記管理装置の2以上で使用者が共通する印刷指令が順番待ちしているか否かを判定する判定手段と、
前記使用者が共通する印刷指令が順番待ちしている場合に、前記管理装置の2以上の少なくとも1つに、前記使用者が共通する印刷指令を前記順番から削除させる削除命令を出力する出力手段と、
としてコンピュータを機能させるプログラム。
【請求項8】
印刷指令を実行する順番を表す順番管理情報を保持する保持手段と、
前記順番に新たな印刷指令が追加された場合に、前記順番に追加された印刷指令とそれを発行した使用者とを表す順番待ち情報を、印刷指令を実行する順番を管理する他の装置で使用者が共通する印刷指令が順番待ちしているか否かを判定する判定装置に出力する出力手段と、
としてコンピュータを機能させるプログラム。
【請求項9】
印刷指令を生成する複数の生成装置と、
前記複数の生成装置から受付けた前記印刷指令を保持する保持装置と、
前記印刷指令を実行する順番を管理し、実行の順番が到来した印刷指令を前記保持装置から取得する複数の管理装置と、
前記各々の管理装置から受付けた印刷指令を実行する複数の印刷装置と、
判定装置と、
を備え、
前記各々の管理装置は、
前記印刷指令を実行する順番を表す順番管理情報を保持する保持手段と、
前記順番に新たな印刷指令が追加された場合に、前記順番に追加された印刷指令とそれを発行した使用者とを表す順番待ち情報を前記判定装置に出力する出力手段と、
を含み、
前記判定装置は、
前記各々の管理装置から前記順番待ち情報を受付ける受付手段と、
前記順番待ち情報を保持する保持手段と、
前記順番待ち情報に基づき、前記管理装置の2以上で使用者が共通する印刷指令が順番待ちしているか否かを判定する判定手段と、
前記使用者が共通する印刷指令が順番待ちしている場合に、前記管理装置の2以上の少なくとも1つに、前記使用者が共通する印刷指令を前記順番から削除させる削除命令を出力する出力手段と、
を含む、
ことを特徴とする印刷システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2012−226668(P2012−226668A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−95340(P2011−95340)
【出願日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】