説明

情報処理装置、印刷装置、印刷処理システム、印刷処理方法、プログラムおよび記憶媒体

【課題】各種のアプリケーションで作成した文書ファイルに対して指定したページの文書データを取り込み、1つの印刷ジョブとして統合印刷する印刷処理において、印刷結果と共に印刷結果のページ番号と印刷元ファイル及びそのページ番号の対応関係が簡単に把握できるようにすることを提供することを目的とする。
【解決手段】PC上で編集支援アプリケーション11を起動することにより、情報処理装置10は、UI画面から印刷元ファイルの選択やページ指定を行えるようにするUI制御部12、UI画面からユーザが印刷元となる文書ファイルの選択およびページ指定することにより、それらのページの文書データを指定した順序で割付けて統合し、1つの印刷ジョブを生成する印刷ジョブ生成部13、それぞれの印刷元ファイルのページ番号と印刷先のページ番号の対応関係を表すインデックスを生成するインデックス生成部14の各機能が実現される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種のアプリケーションソフトで作成されたドキュメントファイルに対して、ユーザが指定したページのドキュメントデータを取り込み、1つの印刷ジョブとして統合印刷するための統合印刷技術に関し、さらに詳細には、印刷先のページ番号と印刷元のドキュメントファイル名および指定ページ番号との対応関係を容易に把握することのできる統合印刷技術に関する。
【背景技術】
【0002】
各種のアプリケーションソフトで作成したドキュメントファイルに対して指定したページのドキュメントデータを取り込み、1つの印刷ジョブとして統合印刷する技術として、例えば、特許文献1のように、割り込みページ情報に基づき、同一の統一ジョブIDを持つ印刷ジョブから新たなドキュメントを生成することにより、複数の印刷ジョブに対して任意のドキュメント構成で印刷できるようにしたものがある。
【特許文献1】特開2004−151889号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の統合印刷技術は、印刷結果と印刷元ドキュメントとの対応関係が複雑で分かりにくいという問題があった。例えば、印刷結果を見て印刷元ドキュメントを修正したい場合などに、どのドキュメントの何ページ目を修正すれば良いのかすぐには把握できないことがある。
【0004】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、印刷結果と共に印刷結果のページ番号と印刷元ドキュメント及びそのページ番号の対応関係が簡単に把握できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために本発明は、次の技術手段を備えることを特徴とする。
第1の技術手段は、プリンタドライバを備えると共に、UI画面を表示し、それぞれ異なるアプリケーション・プログラムによって作成されたそれぞれのドキュメントファイルにおけるドキュメントデータに対して前記UI画面からそれぞれページ指定することにより該当するドキュメントファイルの指定ページからドキュメントデータを取り込み、指定された順序で印刷先のページに順次割り付けて1つの印刷ジョブを生成する編集支援アプリケーションソフトを実行する情報処理装置であって、前記編集支援アプリケーションは、それぞれのドキュメントデータを1つの印刷ジョブとして統合する印刷ジョブ生成機能と、UI画面から入力されたページ指定に関する情報に基づいて印刷先のページ番号と印刷元のドキュメントファイル名および指定ページ番号との対応関係を一覧表にしたインデックスページを印刷するためのインデックスデータを生成するインデックス生成機能とを備え、ユーザによるページ指定が完了し印刷指示が行われると、前記生成した印刷ジョブとインデックスデータを前記プリンタドライバに送ることを特徴とする。
【0006】
第2の技術手段は、第1の技術手段において、編集支援アプリケーションは、生成したインデックスデータにより印刷されるインデックスページが前記印刷ジョブ内のページ数に含まれないように前記インデックスデータを前記印刷ジョブに付加する機能を有していることを特徴とする。
【0007】
第3の技術手段は、第1又は2の技術手段において、記編集支援アプリケーションは、前記指定ページの並び順を編集可能にする編集機能を有していることを特徴とする。
【0008】
第4の技術手段は、第3の技術手段において、編集支援アプリケーションは、1つのページを複数回印刷する指定を可能にする機能を備えていることを特徴とする。
【0009】
第5の技術手段は、第1から4の何れかの技術手段において、編集支援アプリケーションは、印刷先の1物理ページに印刷元の複数の論理ページを割り付けるN−Up印刷を設定する機能を有することを特徴とする。
【0010】
第6の技術手段は、第5の技術手段において、プリンタドライバは、送られてきた印刷ジョブにN−Up印刷が設定されているページが含まれていた場合、その設定に基づいてページ合成処理をする機能を有することを特徴とする。
【0011】
第7の技術手段は、第1から6のいずれかの技術手段において、編集支援アプリケーションは、タブ印刷機能を有することを特徴とする。
【0012】
第8の技術手段は、第7の技術手段において、編集支援アプリケーションは、前記タブ印刷機能によりタブページが挿入された場合、該タブページは印刷先ページに含めないようにする機能を有することを特徴とする。
【0013】
第9の技術手段は、第1から8のいずれかの技術手段において、編集支援アプリケーションは、前記印刷ジョブに対し、印刷結果にページ番号が印刷されるように設定する機能を有することを特徴とする。
【0014】
第10の技術手段は、第1から9のいずれかの技術手段において、前記編集支援アプリケーションは、前記印刷ジョブに対し、印刷結果にページ番号と共に印刷元ドキュメントのファイル名および印刷元ドキュメント中でのページ番号が印刷されるように設定する機能を有することを特徴とする情報処理装置。
【0015】
第11の技術手段は、第1から10のいずかの技術手段において、編集支援アプリケーションは、複数部数印刷を設定する機能を有することを特徴とする。
【0016】
第12の技術手段は、第11の技術手段において、編集支援アプリケーションは、複数部数印刷が設定された場合に、インデックスページが1部目にのみ印刷されるようにする機能を有することを特徴とする。
【0017】
第13の技術手段は、第11の技術手段において、編集支援アプリケーションは、複数部数印刷が設定された場合に、インデックスページが2部目以降にも1部目の同じインデックスページが印刷されるようにする機能を有することを特徴とする。
【0018】
第14の技術手段は、情報処理装置と接続され、情報処理装置から送られてくる印刷データを印刷する印刷装置において、
それぞれ異なるアプリケーション・プログラムによって作成されたそれぞれのドキュメントファイルにおけるドキュメントデータを統合した1つの印刷ジョブに基づいて生成された印刷データに、印刷先のページ番号と印刷元のドキュメントファイル名および指定ページ番号との対応関係を含む印刷情報が付加されて送られてきた場合にその印刷情報に基づいてインデックスページを印刷するためのインデックス生成機能を備えていることを特徴とする。
【0019】
第15の技術手段は、情報処理装置と印刷装置とがネットワークにより接続され、情報処理装置で作成した印刷ジョブを印刷装置にて印刷する印刷処理システムであって、情報処理装置は、それぞれ異なるアプリケーション・プログラムによって作成されたそれぞれのドキュメントファイルに対してユーザの指定したページのデータを1つの印刷ジョブとして統合し、統合した印刷ジョブに基づいてプリンタに適合する形式の印刷データと共に、印刷先のページ番号と印刷元のドキュメントファイル名および指定ページ番号との対応関係を含む印刷情報を付加して送信する機能を有し、印刷装置は、情報処理装置から前記印刷情報が付加された印刷データが送られてきた場合にその印刷情報に基づいてインデックスページを印刷するためのインデックス生成機能を有していることを特徴とする。
【0020】
第16の技術手段は、それぞれ異なるアプリケーション・プログラムによって作成されたそれぞれのドキュメントファイルの指定したページのドキュメントデータを1つの印刷ジョブとして統合して印刷する印刷処理方法において、それぞれ異なるアプリケーション・プログラムによって作成されたそれぞれのドキュメントファイルに対して、ユーザ指定したページのデータを取り込むステップと、取り込んだそれぞれのドキュメントデータを1つの印刷ジョブとして統合するステップと、ユーザが入力したページ指定に関する情報に基づいて、印刷先のページ番号と印刷元のドキュメントファイル名および指定ページ番号との対応関係を一覧表にしたインデックスページを印刷するためのインデックスデータを生成するステップと、ユーザによるページ指定が完了し印刷指示が行われると、前記生成した印刷ジョブとインデックスデータをプリンタドライバに送るステップと、前記印刷ジョブとインデックスデータに基づいて、プリンタに適合する形式の印刷データを生成するステップと、前記印刷データを印刷部に送信するステップと、を有することを特徴とする。
【0021】
第17の技術手段は、第16の技術手段である印刷処理方法を、情報処理装置における制御部で実行させるプログラムであることを特徴とする。
【0022】
第18の技術手段は、第17の技術手段であるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、それぞれ異なるアプリケーション・プログラムによって作成されたそれぞれのドキュメントファイルにおけるドキュメントデータを統合して印刷した場合に、印刷元ドキュメントファイルおよびその指定ページと印刷先のページとの対応関係を示すインデックスページが印刷されるので、対応関係を容易に知ることができ、印刷元のデータを修正する必要がある場合極めて有効になる。
また、本発明によれば、ページの並び順を変更するときに、一つのページを複数回印刷できるようにすることが可能である。
【0024】
また、本発明によれば、N−Up印刷や製本印刷のような1物理ページに複数の論理ページの印刷が可能である。
また、本発明によれば、印刷結果にページ番号が印刷されるようにすることができる。
また、本発明によれば、印刷結果にページ番号と共に印刷元ドキュメントのファイル名および印刷元ドキュメント中でのページ番号が印刷されるようにすることができる。
また、本発明によれば、複数部数印刷が設定された場合に、インデックスページが1部目にのみ印刷されるようにすることも、また、2部目以降にも1部目の同じインデックスページが印刷されるようにすることも可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態における情報処理装置の機能ブロックを示す図である。情報処理装置10は、各種のプログラムを実行し装置全体の制御を行うCPUをはじめ、ROM、RAM、HDD、入出力インターフェース、ネットワークインターフェース等を備えるパーソナルコンピュータで構成され、本発明に係る編集支援アプリケーション11、および通常のプリンタドライバ15がインストールされている。
【0026】
編集支援アプリケーション11のUI制御部12、印刷ジョブ生成部13、およびインデックス生成部14の各機能は、情報処理装置10が起動し、編集支援アプリケーション11が立ち上げることにより実現し、CPUによって実行される。
すなわち、UI制御部12は、入力インターフェースからの入力や表示部への出力制御を行い、印刷ジョブ生成部13は、UI画面からユーザがそれぞれ異なるアプリケーション・プログラムによって作成されたドキュメントファイルを選択し、それぞれページ指定することにより該当するドキュメントファイルの前記指定ページから画像データを取り込み、指定した順序で印刷先のページに順次割り付けて統合し、1つの印刷ジョブを生成する処理を行い、インデックス生成部14は、それぞれの印刷元ドキュメントのページ番号と印刷先のページ番号の対応関係を表すインデックスを生成する処理を行う。
なお、編集支援アプリケーション11は、後述するようにN−Up印刷、両面印刷、タブ紙印刷などの特殊印刷を設定する機能も備えている。なお、タブ紙とは用紙に対してタブがついたもので、タブ紙印刷とはタブ紙におけるタブやタブ以外に印刷することを意味し、例えば、複数ページからなる印刷ジョブを印刷する際、各ページを章別に区分けするためにタブ紙を挿入し、タブ紙のタブに「1章」「2章」などの印刷が行われる。
【0027】
プリンタドライバ15は、アプリケーションで生成された印刷ジョブに基づいて接続されているプリンタに適合する形式の印刷データを生成する印刷データ生成部16、生成した印刷データをプリンタに送信する制御を行う印刷データ送信制御部17、印刷データ送信制御部17からの印刷データを、ネットワークインターフェースを通して印刷部20に送信可能にするためのプリンタインターフェース部18、の各機能を備えている。
【0028】
図2は、本実施形態の情報処理装置におけるデータの流れを概念的に示したものであり、編集支援アプリケーション11で4つのドキュメントを統合して生成した印刷ジョブは、インデックスページデータと共にプリンタドライバ15に送られ、プリンタドライバ15でそれらのデータをもとに合成ドキュメントとして印刷データを生成して印刷部20に送信する。
【0029】
情報処理装置10で編集支援アプリケーション11を起動すると、図3に示すような印刷元ドキュメントの選択やページ指定を行うためのUI画面が表示される。
ユーザはそのUI画面上で先ず、印刷元の「ドキュメントファイル」aを入力する入力欄に例えば、ファイル名を入力し、次に「ページ」bを入力する入力欄にそのドキュメントファイルの編集対象とするページの数字を、例えばテンキーから入力する。なお、複数のページを入力する場合は、例えばカンマで区切って入力する。また、印刷元ドキュメントの1つのページを印刷先で2回以上印刷するページ指定も可能である。
【0030】
「ドキュメントファイル」aと「ページ」bのそれぞれの入力欄にファイル名と該当ページの数字を入力し「登録ボタン」cをクリックすると、入力した「ファイル名」および「ページ」が「一覧画面」dの先ページに順次表示される。なお、「一覧画面」dにおける「先ページ」とは、複数のドキュメントを合成して印刷した状態でのページ番号のことであり、「元ページ」とは、印刷元のドキュメントとして入力した「ページ」bのことである。また、「一覧画面」dには「両面印刷」「N−Up」の設定状態についても表示される。
【0031】
編集支援アプリケーション11におけるN−Up印刷、両面印刷、タブ紙印刷などの特殊印刷の設定については、例えばキーボードのファンクションキーを利用して行うことができるが、UI画面に特殊印刷の設定を指定するチェックボックスを表示するようにしても良い。また、N−Up設定については、印刷先の1ページに対して印刷元のページを複数入力した場合にその入力ページ数でのN−Upが自動的に設定されるようにしても良い。
【0032】
なお、本実施形態では、編集対象とするドキュメントデータは印刷されたペーパとして手元にあることを想定しているが、編集支援アプリケーションソフトで扱えるドキュメントファイルのリストを表示させ、そのリストから所望のドキュメントファイルを指定することで内容を表示させて該当するページを指定することにより、印刷元ドキュメントファイルとページが入力されるようにしても良い。
【0033】
ユーザがページ指定を完了し、さらに印刷部数やフィニッシング設定をしたうえで、印刷指示を行なうと、印刷ジョブ生成部13は、指定された順序で指定されたページのデータを統合し、1つの印刷ジョブを生成する。
インデックス生成部14は、指定された順序、ページに応じて、印刷元ドキュメントのファイル名及びページ番号と、統合するドキュメントデータでのページ番号の対応関係を一覧表にしたインデックスを生成する。
【0034】
図4は、インデックス生成部14で生成したインデックスページデータに基づいて印刷部で印刷したインデックスページの一例を示し、印刷結果の10〜12ページは4−Upの設定がされたことを、また、印刷結果の1ページと17ページ、3ページと15ページ、4ページと16ページは、1つのページを2回印刷するように指定したことを示している。
【0035】
なお、編集支援アプリケーション11は、ユーザの選択で、印刷先の各ページに印刷元ドキュメントのページ番号及び印刷元ドキュメントのファイル名を付加するモードにすることや、印刷結果におけるページ番号を一緒に付加することもできる機能を有している。
また、編集支援アプリケーション11は、生成したインデックスデータにより印刷されるインデックスページが前記印刷ジョブ内のページ数に含まれないようにインデックスデータを前記印刷ジョブに付加する機能を有している。
また、編集支援アプリケーション11は、指定ページの並び順を編集可能にする編集機能を有している。
【0036】
さらに、編集支援アプリケーション11は、タブ印刷機能を備えており、タブページが挿入された場合、タブページは印刷先ページに含めないように設定する機能も有している。
また、編集支援アプリケーション11は、複数部数印刷を設定する機能を有しており、複数部数印刷が設定された場合に、インデックスページが1部目にのみ印刷されるように設定することが可能である。
【0037】
インデックス生成部14でのインデックスの生成が終わると、印刷ジョブ生成部13で生成した印刷ジョブとインデックス生成部14で生成したインデックスページデータはプリンタドライバ15に送られ、印刷データ生成部16は、それらのデータに基づいて接続されているプリンタに適合する形式の印刷データを生成する。なお、N−Up印刷などの設定がなされている場合は、ここでページ合成の処理が実行される。
【0038】
なお、印刷部数の設定をした場合は、プリンタドライバ15で部数分だけ印刷データを展開する。インデックスデータを1部目の先頭ページだけに付けるようにするか、全ての部の先頭に付けるようにするかは、ユーザがアプリケーションのUI画面で選択することができ、プリンタドライバはその設定に応じてインデックスデータの付け方を決定する。また、N−Up印刷のページ合成もプリンタドライバ15で行われる。
【0039】
印刷データ生成部16が生成した印刷データは、印刷データ送信制御部17からプリンタインターフェース部18を通して印刷部20に送信される。なお、実際では、プリンタドライバで生成された印刷データはHDD等にスプールされ、スプールされた印刷データが順次印刷部に送信されることになる。
【0040】
印刷部20では、インデックスページデータがフロントページとして付加された印刷データを受信すると、印刷データの印刷に先立ち、先ず、インデックスページを印刷する。通常、インデックスページはドキュメントのページ番号に含まれない設定にするが、ユーザ設定により、ページ番号に含めることもできる。
【0041】
図5は、インデックスページを印刷装置側で生成するようにした本発明の第2の実施形態としての印刷装置を示したもので、情報処理装置を含む情報処理システムの中で機能ブロックのみを示している。この場合、情報処理装置30の編集支援アプリケーションにより実現される機能は、UI制御部32、印刷ジョブ生成部33となり、第1の実施形態の場合のインデックス生成部に相当する機能は含まれない。ただし、印刷元のドキュメントファイル名およびそのページ番号情報はと印刷先のページ番号を含む印刷情報を印刷ジョブと一緒に送る機能は有している。
なお、プリンタドライバ34は上述したプリンタドライバ15と同様に通常のプリンタドライバであるので、印刷データ生成部35、印刷データ送信制御部36、プリンタインターフェース部37についての説明は省略する。
【0042】
印刷装置40は、情報処理装置30から送られてくる上述の印刷情報が付加された印刷データが送られてくると、先ず、インデックス生成部41でインデックスデータを生成してインデックスページの印刷処理を実行し、その後印刷部42で印刷データの印刷処理を実行する。
この実施形態の場合、印刷装置にインデックスページを印刷するためのインデックス生成機能は、例えばファームウェアとして記憶部に格納しておくとことにより実現される。
【0043】
図6は、本発明の第1の実施形態における情報処理装置の処理を示すフローチャートである。情報処理装置上で上述した印刷編集印刷編集アプリケーションを起動すると、UI画面が表示され(ステップS1)、印刷先のページ番号であるNが“1”にセットされる(ステップS2)。ユーザはこのUI画面で印刷元のドキュメントファイルを選択し(ステップS3)、その中から取り込むドキュメントデータが記載されているページを指定する(ステップS4)。複数のページを指定するN−Up印刷や両面印刷などの特殊印刷を行わせる場合はステップS5でその設定を行う。通常の印刷の場合は次のステップに進み、ステップS3で選択したドキュメントのファイル名、ステップS4で指定したページ番号、特殊印刷などの印刷設定情報を印刷先のNページに割り付けるための登録が行われ(ステップS7)、次いでUI画面に表示されているページ番号対応一覧表示欄のN番目に、今回の指定で登録された印刷元のドキュメントファイル名とその指定ページ、印刷設定情報を追加する(ステップS8)。
【0044】
同じドキュメントファイルでさらにページ指定を続行する場合は(ステップS9/Y)、Nに1を加え(ステップS10)、ステップS4からステップS9を繰り返す。そのドキュメントファイルでのページ指定が終わり、他のドキュメントファイルを選択する場合は(ステップS11)、Nに1を加え(ステップS12)、ステップS3からステップS11を繰り返す。
【0045】
指定が完了し(ステップS13)、印刷の指示が行われると(ステップS14)、上述したインデックスページを生成し(ステップS15)、次いで、各ドキュメントファイルから指定ページのデータを取り込み、1つの印刷ジョブとして統合処理し(ステップS16)、その印刷ジョブに上述のインデックス情報を含む印刷設定情報を付加してプリンタドライバに送る(ステップS17)。
プリンタドライバ15に上述の印刷ジョブと印刷情報が送られると、接続されたプリンタの処理形式に適合した印刷データを生成し、生成した印刷データをスプールし(ステップS18)、スプールした印刷データを順次プリンタに送信し(ステップS19)、送信する印刷データが無くなると(ステップS20)と処理を終了する。
【0046】
図7は、第2の実施形態における印刷装置を用いた印刷システムの処理を示すフローチャートである。なお、ステップS21からステップS34までは、図6の場合のステップS1からステップS14と同じなので説明は省略する。
ページの指定が完了し、印刷の指示が行われると、各ドキュメントファイルから指定ページのデータを取り込み、1つの印刷ジョブとして統合処理し(ステップS35)、その印刷ジョブに印刷元のドキュメントファイル名およびそのページ番号情報はと印刷先のページ番号を含む印刷情報を付加してプリンタドライバ15に送る(ステップS36)。
プリンタドライバ15に上述の印刷ジョブと印刷情報が送られると、接続されたプリンタの処理形式に適合した印刷データを生成し、生成した印刷データをスプールし(ステップS37)、スプールした印刷データを順次プリンタに送信する(ステップS38)。
【0047】
プリンタに、上述の印刷情報が付加された印刷データが送られてくると、先ず、インデックス生成部41で印刷情報に基づいてインデックスデータを生成し(ステップS39)、インデックスページの印刷処理を実行する(ステップS41)。次いで統合したドキュメントの印刷データを印刷処理し(ステップS41)、印刷データが無くなったら(ステップS42)、処理を終了する。この実施形態の場合も、第1の実施形態の場合と同様にN−Up印刷、両面印刷、タブ印刷等にも対応している。また、前述したように、この印刷装置に接続される情報処理装置にも、印刷元のドキュメントファイル名およびそのページ番号情報はと印刷先のページ番号を含む印刷情報を印刷ジョブと一緒に送る機能が必要となる。
【0048】
以上に説明したように、本発明によれば、統合印刷において、印刷結果と共に印刷結果のページ番号と印刷元ドキュメント及びそのページ番号の対応関係が簡単に把握できるようになる。
なお、本発明では、第1の実施形態のようにインデックス生成機能を情報処理装置側に設けるようにしても、又、第2の実施形態のように印刷装置側に設けるようにしても実現できる。
第1の実施形態の場合は、編集支援アプリケーションソフトをパーソナルコンピュータにインストールするだけで良く、プリンタドライバやプリンタに特別な機能は必要ない、というメリットがある。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の第1の実施形態における情報処理装置の機能ブロックを示す図である。
【図2】第1の実施形態の情報処理装置におけるデータの流れを示す概念図である。
【図3】印刷元ドキュメントの選択やページ指定を行うUI画面の表示例を示す図である。
【図4】インデックスページの一例を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施形態における印刷装置を情報処理システムの中で示した機能ブロック図である。
【図6】本発明の第1の実施形態における情報処理装置の処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施形態における印刷装置の処理フローを情報処理装置の処理フローを含めて示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0050】
10…情報処理装置、11…編集支援アプリケーション、12…UI制御部、13…印刷ジョブ生成部、14…インデックス生成部、15,34…プリンタドライバ、16,35…印刷データ生成部、17,36…印刷データ送信制御部、18,37…プリンタインターフェース部、20…印刷部、40…印刷装置、41…インデックス生成-部、42…印刷部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリンタドライバを備えると共に、UI画面を表示し、それぞれ異なるアプリケーション・プログラムによって作成されたそれぞれのドキュメントファイルにおけるドキュメントデータに対して前記UI画面からそれぞれページ指定することにより該当するドキュメントファイルの指定ページからドキュメントデータを取り込み、指定された順序で印刷先のページに順次割り付けて1つの印刷ジョブを生成する編集支援アプリケーションソフトを実行する情報処理装置であって、
前記編集支援アプリケーションは、それぞれのドキュメントデータを1つの印刷ジョブとして統合する印刷ジョブ生成機能と、UI画面から入力されたページ指定に関する情報に基づいて印刷先のページ番号と印刷元のドキュメントファイル名および指定ページ番号との対応関係を一覧表にしたインデックスページを印刷するためのインデックスデータを生成するインデックス生成機能とを備え、
ユーザによるページ指定が完了し印刷指示が行われると、前記生成した印刷ジョブとインデックスデータを前記プリンタドライバに送ることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記編集支援アプリケーションは、生成したインデックスデータにより印刷されるインデックスページが前記印刷ジョブ内のページ数に含まれないように前記インデックスデータを前記印刷ジョブに付加する機能を有していることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記編集支援アプリケーションは、前記指定ページの並び順を編集可能にする編集機能を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記編集支援アプリケーションは、1つのページを複数回印刷する指定を可能にする機能を備えていることを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記編集支援アプリケーションは、印刷先の1物理ページに印刷元の複数の論理ページを割り付けるN−Up印刷を設定する機能を有することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プリンタドライバは、送られてきた印刷ジョブにN−Up印刷が設定されているページが含まれていた場合、その設定に基づいてページ合成処理をする機能を有することを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記編集支援アプリケーションは、タブ印刷機能を有することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記編集支援アプリケーションは、前記タブ印刷機能によりタブページが挿入された場合、該タブページは印刷先ページに含めないようにする機能を有することを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記編集支援アプリケーションは、前記印刷ジョブに対し、印刷結果にページ番号が印刷されるように設定する機能を有することを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記編集支援アプリケーションは、前記印刷ジョブに対し、印刷結果にページ番号と共に印刷元ドキュメントのファイル名および印刷元ドキュメント中でのページ番号が印刷されるように設定する機能を有することを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記編集支援アプリケーションは、複数部数印刷を設定する機能を有することを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記編集支援アプリケーションは、複数部数印刷が設定された場合に、前記インデックスページが1部目にのみ印刷されるようにする機能を有することを特徴とする請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記編集支援アプリケーションは、複数部数印刷が設定された場合に、前記インデックスページが2部目以降にも1部目の同じインデックスページが印刷されるようにする機能を有することを特徴とする請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項14】
情報処理装置と接続され、該情報処理装置から送られてくる印刷データを印刷する印刷装置において、
それぞれ異なるアプリケーション・プログラムによって作成されたそれぞれのドキュメントファイルにおけるドキュメントデータを統合した1つの印刷ジョブに基づいて生成された印刷データに、印刷先のページ番号と印刷元のドキュメントファイル名および指定ページ番号との対応関係を含む印刷情報が付加されて送られてきた場合にその印刷情報に基づいてインデックスページを印刷するためのインデックス生成機能を備えていることを特徴とする印刷装置。
【請求項15】
情報処理装置と印刷装置とがネットワークにより接続され、情報処理装置で作成した印刷ジョブを前記印刷装置にて印刷する印刷処理システムであって、
前記情報処理装置は、それぞれ異なるアプリケーション・プログラムによって作成されたそれぞれのドキュメントファイルに対してユーザの指定したページのデータを1つの印刷ジョブとして統合し、統合した前記印刷ジョブに基づいてプリンタに適合する形式の印刷データと共に、印刷先のページ番号と印刷元のドキュメントファイル名および指定ページ番号との対応関係を含む印刷情報を付加して送信する機能を有し、
前記印刷装置は、前記情報処理装置から前記印刷情報が付加された印刷データが送られて場合にその印刷情報に基づいてインデックスページを印刷するためのインデックス生成機能を有していることを特徴とする印刷処理システム。
【請求項16】
それぞれ異なるアプリケーション・プログラムによって作成されたそれぞれのドキュメントファイルの指定したページのドキュメントデータを1つの印刷ジョブとして統合して印刷する印刷処理方法において、
それぞれ異なるアプリケーション・プログラムによって作成されたそれぞれのドキュメントファイルに対して、ユーザ指定したページのデータを取り込むステップと、
取り込んだそれぞれのドキュメントデータを1つの印刷ジョブとして統合するステップと、
ユーザが入力したページ指定に関する情報に基づいて、印刷先のページ番号と印刷元のドキュメントファイル名および指定ページ番号との対応関係を一覧表にしたインデックスページを印刷するためのインデックスデータを生成するステップと、
ユーザによるページ指定が完了し印刷指示が行われると、前記生成した印刷ジョブとインデックスデータをプリンタドライバに送るステップと、
前記印刷ジョブとインデックスデータに基づいて、プリンタに適合する形式の印刷データを生成するステップと、
前記印刷データを印刷部に送信するステップと、
を有することを特徴とする印刷処理方法。
【請求項17】
請求項16の印刷処理方法を、情報処理装置における制御部で実行させるプログラム。
【請求項18】
請求項17に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−46792(P2008−46792A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−220879(P2006−220879)
【出願日】平成18年8月14日(2006.8.14)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】