説明

情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム

【課題】プロセッサに対するオーディオデータの入力、およびプロセッサからのオーディオデータの出力を、ビデオポートを使って効率的に行うことができるようにする。
【解決手段】オーディオ受信回路31−1および31−2においては、入力されたオーディオデータが、多重ビデオフレームの1フレーム期間に相当する時間内に入力されたサンプル毎に分割される。分割されたオーディオ#1のオーディオデータは、サンプル数を表す情報とともに多重回路42−3において多重ビデオフレームに多重化され、オーディオ#2のオーディオデータはサンプル数を表す情報とともに多重回路42−4において多重化される。オーディオデータが多重化された多重ビデオフレームは、ビデオポートからプロセッサ43に入力される。本発明は、複数系統のオーディオデータを処理する音響機器に適用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムに関し、特に、プロセッサに対するオーディオデータの入力、およびプロセッサからのオーディオデータの出力を、ビデオポートを使って効率的に行うことができるようにした情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
[ビデオ型インタフェース]
クロック、水平同期信号、垂直同期信号等のタイミング信号と、画像データとを伝送する一方向の伝送形式を「ビデオ型インタフェース」という。SMPTE(Society of Motion Picture and Television Engineers)125MやSMPTE274Mはビデオ型インタフェースの代表例となる。
【0003】
ビデオ型インタフェースには、DVI/VESAのようにデータイネーブル信号を加える方式、HDMIのようにビデオデータをシリアライズする方式、SMPTE259MやSMPTE292Mのようにタイミング情報をデータ線にさらに多重する方式もある。
【0004】
以下、適宜、ビデオ型インタフェースにより伝送される信号セットを「ビデオ信号」という。また、ビデオ型インタフェースの入力ピンと出力ピンのセットを「ビデオポート」という。
【0005】
[ビデオポートの帯域幅]
ビデオポートの特長は、帯域幅の広さと実効速度の安定性にある。例えば、24bit HD(1920x1080@30frame/sec)を謳うビデオポートでは、1920×1080×30pix/sec=186MB/sの安定的なデータ転送を保証する。
【0006】
ビデオポートの帯域幅が急速に向上してきている。これは、ディスプレイの解像度が向上したこと、放送画質が標準画質(720×480)からHD画質(1920×1080)へ移行したこと、ディスプレイの表示能力が多様化(480i/480p/1080i/720p/1080p)したことなどによる。いまでは、HD(1920x1080@30frame/sec)やWUXGA(1920x1200@60frame/sec)の帯域幅は一般的なものになっている。
【0007】
[ビデオ・オーディオの多チャンネル化]
ところで、近年、映像音響機器は多数のビデオ/オーディオ信号を扱うようになってきている。
【0008】
例えば、家庭用のデジタルレコーダにおいては次のようなデータが出力系のデータとして扱われる。
・メニューやガイドが入らない映像出力(ビデオ出力)。
・メニューやガイドが入る映像出力(モニタ出力)。
・アンテナからのビットストリームをデコードした映像出力(デコーダ出力)。
【0009】
また、映像加工に用いる業務用の機器においては、多いものでは次のようなデータが出力系のデータとして扱われ、かつ、同時に出力することが求められる。
・標準の映像出力(プログラム出力、ビデオ出力)。
・スーパーインポーズした映像出力(モニタ出力)。
・数秒前の映像(プレビュー出力)。
・外部ディスプレイへの表示画面。
・機器のディスプレイへの表示。
【0010】
特に映像加工に用いる業務用の機器が扱うデータには、SD/HD、4:2:2/4:4:4、RGB/YCbCr、インタレース/プログレッシブといったような、様々なディスプレイサイズ、様々なフレーム周波数(リフレッシュレート)のデータが混在する。
【0011】
入力系についても、異なるフォーマットで非同期のビデオ信号を同時入力・同時記録したり、同時入力しながらそれらを切り替えたり、切り替えるときに加工して合成したり、といったように、多数の映像をプロセッサに同時入力することが求められる。ビデオに付随するオーディオのチャンネル数も、5.1ch、7.1ch、9.1ch、マルチチャンネルでの他カ国語などと急速に増大している。
【0012】
このように、映像音響機器のプロセッサには、複数のビデオ、複数のオーディオの入出力を同時に行うことが可能であることが要求される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2006−236056号公報
【特許文献2】特開2009−71701号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
[一般的なプロセッサのビデオ/オーディオ入出力ポート]
数年前まで、CPU(Central Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)等の入出力としては、アドレス信号、制御信号の信号線と双方向のデータ線、または、制御信号の信号線と双方向のアドレス・データ多重線を用いるのが一般的であった。ビデオ型インタフェースの入出力ポートを持つのはやや特殊なことであった。
【0015】
オーディオ専用を謳ったDSPには以前からオーディオ入出力ポートが装備されているが、オーディオ入出力ポートがオーディオ専用DSP以外にも装備されつつある。また、近年、プロセッサの性能向上と用途別のSoC(System On a Chip)化が進み、メディアプロセッサ、GPU(Graphics Processing Unit)、ビデオ用途向けDSPなどのように、ビデオ型インタフェースの入出力ポートを備えるプロセッサが増えてきた。
【0016】
上述したような複数のビデオをシリアル伝送で入力しようとした場合、数百MHzから数GHzの帯域が必要になるが、このような広帯域の信号を汎用のプロセッサに入力することは現実的ではない。パラレルのまま入力しようとすると1系統あたり数十本の信号線が必要になる。
【0017】
一方、オーディオのシリアル伝送は現実的だが、それでも1系統(一般に2チャンネル)あたり3本の信号線が必要になる。ビデオ、オーディオとも、チャンネル数が増えることに比例して、プロセッサに用意する必要のあるピンの数は増大する。
【0018】
そのため、ビデオ/オーディオ入出力ポートを備えるプロセッサであっても、設けられる入出力ポートの数は、ビデオについては1系統ずつ、オーディオについてもマルチチャンネル1系統から2系統までであることが多い。
【0019】
上述したような複数のビデオ、複数のオーディオの処理をプロセッサに行わせるためには、このような少ない数の入出力ポートを用いて、データの入出力を効率的に行う必要がある。
【0020】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、プロセッサに対するオーディオデータの入力、およびプロセッサからのオーディオデータの出力を、ビデオポートを使って効率的に行うことができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明の一側面の情報処理装置は、所定の画面サイズを有するビデオフレームである多重ビデオフレームを生成する生成手段と、入力されたオーディオデータを、先頭のサンプルから順に、前記多重ビデオフレームの1フレーム期間に相当する時間に入力されたサンプルからなるオーディオデータ毎に分割する分割手段と、複数の系統のデータとして入力されたそれぞれのオーディオデータから得られた複数の前記分割後のオーディオデータと、前記分割後のオーディオデータを構成するサンプルの数を表すサンプル数情報とを、前記多重ビデオフレームのデータとして多重化する多重化手段と、入力ビデオポートから入力された多重化後の前記多重ビデオフレームに多重化されている前記分割後のオーディオデータに処理を施し、処理を施した前記分割後のオーディオデータと前記サンプル数情報とを多重化した前記多重ビデオフレームを出力ビデオポートから出力する処理手段と、前記サンプル数情報に従って、前記処理手段から出力された前記多重ビデオフレームに多重化されている各系統の前記分割後のオーディオデータを抽出する抽出手段と、抽出された各系統の前記分割後のオーディオデータを先頭のサンプルから順に外部に出力する送信手段とを備える。
【0022】
前記分割手段と前記送信手段は、それぞれ、入力されるオーディオデータの系統の数と同じ数だけ設けられ、それぞれの前記分割手段と前記送信手段においては、1系統のオーディオデータを対象として処理が行われるようにすることができる。
【0023】
前記多重化手段には、複数の前記分割後のオーディオデータと前記サンプル数情報とを、系統毎に予め設定された位置のデータとして多重化させることができる。
【0024】
前記抽出手段には、予め設定された位置のデータとして多重化されている前記サンプル数情報により表される数のサンプルを抽出することによって、前記分割後のオーディオデータを抽出させることができる。
【0025】
前記多重ビデオフレームは、フォーマットが異なる複数のビデオデータの各フレーム画像を互いに重ならないように貼り付け可能な、前記複数のビデオデータの各フォーマットが規定する各フレーム画像の画面サイズの総和以上の画面サイズを有するようにすることができる。
【0026】
前記多重化手段には、さらに、前記複数のビデオデータの各フレーム画像が互いに重ならないように、各フォーマットが規定する画面サイズを保持したまま前記多重ビデオフレームに貼り付けることによって前記複数のビデオデータを多重化させることができる。
【0027】
本発明の一側面の情報処理方法は、所定の画面サイズを有するビデオフレームである多重ビデオフレームを生成し、入力されたオーディオデータを、先頭のサンプルから順に、前記多重ビデオフレームの1フレーム期間に相当する時間に入力されたサンプルからなるオーディオデータ毎に分割し、複数の系統のデータとして入力されたそれぞれのオーディオデータから得られた複数の前記分割後のオーディオデータと、前記分割後のオーディオデータを構成するサンプルの数を表すサンプル数情報とを、前記多重ビデオフレームのデータとして多重化し、入力ビデオポートから処理手段に入力された多重化後の前記多重ビデオフレームに多重化されている前記分割後のオーディオデータに前記処理手段において処理を施し、処理を施した前記分割後のオーディオデータと前記サンプル数情報とを多重化した前記多重ビデオフレームを前記処理手段の出力ビデオポートから出力し、前記サンプル数情報に従って、前記処理手段から出力された前記多重ビデオフレームに多重化されている各系統の前記分割後のオーディオデータを抽出し、抽出した各系統の前記分割後のオーディオデータを先頭のサンプルから順に外部に出力するステップを含む。
【0028】
本発明の一側面のプログラムは、所定の画面サイズを有するビデオフレームである多重ビデオフレームを生成し、入力されたオーディオデータを、先頭のサンプルから順に、前記多重ビデオフレームの1フレーム期間に相当する時間に入力されたサンプルからなるオーディオデータ毎に分割し、複数の系統のデータとして入力されたそれぞれのオーディオデータから得られた複数の前記分割後のオーディオデータと、前記分割後のオーディオデータを構成するサンプルの数を表すサンプル数情報とを、前記多重ビデオフレームのデータとして多重化し、入力ビデオポートから処理手段に入力された多重化後の前記多重ビデオフレームに多重化されている前記分割後のオーディオデータに前記処理手段において処理を施し、処理を施した前記分割後のオーディオデータと前記サンプル数情報とを多重化した前記多重ビデオフレームを前記処理手段の出力ビデオポートから出力し、前記サンプル数情報に従って、前記処理手段から出力された前記多重ビデオフレームに多重化されている各系統の前記分割後のオーディオデータを抽出し、抽出した各系統の前記分割後のオーディオデータを先頭のサンプルから順に外部に出力するステップを含む処理をコンピュータに実行させる。
【0029】
本発明の一側面においては、所定の画面サイズを有するビデオフレームである多重ビデオフレームが生成され、入力されたオーディオデータが、先頭のサンプルから順に、前記多重ビデオフレームの1フレーム期間に相当する時間に入力されたサンプルからなるオーディオデータ毎に分割される。また、複数の系統のデータとして入力されたそれぞれのオーディオデータから得られた複数の前記分割後のオーディオデータと、前記分割後のオーディオデータを構成するサンプルの数を表すサンプル数情報とが、前記多重ビデオフレームのデータとして多重化され、入力ビデオポートから処理手段に入力された多重化後の前記多重ビデオフレームに多重化されている前記分割後のオーディオデータに前記処理手段において処理が施され、処理が施された前記分割後のオーディオデータと前記サンプル数情報とが多重化された前記多重ビデオフレームが前記処理手段の出力ビデオポートから出力される。さらに、前記サンプル数情報に従って、前記処理手段から出力された前記多重ビデオフレームに多重化されている各系統の前記分割後のオーディオデータが抽出され、抽出された各系統の前記分割後のオーディオデータが先頭のサンプルから順に外部に出力される。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、プロセッサに対するオーディオデータの入力、およびプロセッサからのオーディオデータの出力を、ビデオポートを使って効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の一実施形態に係る情報処理装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】オーディオサンプルの切り出しの例を示す図である。
【図3】多重ビデオフレームの例を示す図である。
【図4】多重化後の多重ビデオフレームの例を示す図である。
【図5】多重ビデオフレームのビデオ信号の例を示す図である。
【図6】ビデオ型インタフェースを模式的に示す図である。
【図7】ビデオ信号の波形の例を示す図である。
【図8】図7の実線矢印で示す範囲の波形の詳細を示す図である。
【図9】情報処理装置の処理について説明するフローチャートである。
【図10】図9のステップS1において行われるビデオ受信処理について説明するフローチャートである。
【図11】図9のステップS2において行われるオーディオ受信処理について説明するフローチャートである。
【図12】図9のステップS4において行われる多重化処理について説明するフローチャートである。
【図13】図9のステップS6において行われる抽出処理について説明するフローチャートである。
【図14】図9のステップS7において行われるオーディオ出力処理について説明するフローチャートである。
【図15】図9のステップS8において行われるビデオ出力処理について説明するフローチャートである。
【図16】多重ビデオフレームの例を示す図である。
【図17】多重ビデオフレームの他の例を示す図である。
【図18】情報処理装置の他の構成例を示すブロック図である。
【図19】情報処理装置の他の構成例を示すブロック図である。
【図20】図19の多重ビデオフレームを拡大して示す図である。
【図21】情報処理装置の他の構成例を示すブロック図である。
【図22】情報処理装置の他の構成例を示すブロック図である。
【図23】情報処理装置の他の構成例を示すブロック図である。
【図24】情報処理装置の他の構成例を示すブロック図である。
【図25】コンピュータの構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
[情報処理装置の全体構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置1の構成例を示すブロック図である。
【0033】
情報処理装置1は、1入力1出力のビデオポートを有するプロセッサ43を用いて2系統ずつ入力されたビデオデータ、オーディオデータに対して処理を施し、ビデオデータ、オーディオデータを2系統ずつ出力する機器である。
【0034】
外部から供給されたビデオ#1のビデオ信号は同期信号とともにビデオ受信回路21−1に入力され、ビデオ#2のビデオ信号は同期信号とともにビデオ受信回路21−2に入力される。
【0035】
解像度、フレームレート、走査方式、伝送方式、および圧縮方式等の、ビデオ#1とビデオ#2のフォーマットは互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。ビデオ#1のフレームとビデオ#2のフレームの入力タイミングは同期していなくてもよい。
【0036】
また、外部から供給されたオーディオ#1のオーディオ信号はオーディオ受信回路31−1に入力され、オーディオ#2のオーディオ信号はオーディオ受信回路31−2に入力される。例えば、オーディオ受信回路31−1と31−2には、クロック信号、データ信号、サンプリング周波数を表す信号からなる三線オーディオの形でオーディオ信号が入力される。
【0037】
サンプリング周波数、ビット数、チャンネル数等の、オーディオ#1とオーディオ#2のフォーマットも、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。オーディオ#1のデータとオーディオ#2のデータの入力タイミングも同期していなくてもよい。オーディオはビデオに付随するものであってもよいし、独立したものであってもよい。
【0038】
ビデオ受信回路21−1は、ケーブルイコライザ、デシリアライザ、各種デコーダ、4:2:2/4:4:4デコーダ、およびA/D(Analog/Digital)コンバータ等を有する。ビデオ受信回路21−1は、入力されたビデオ信号に対してA/D変換等の各種の処理を施し、ビデオ#1を構成する各フレームのデータを生成する。ビデオ受信回路21−1は、生成した各フレームのデータをフレームシンクロナイザ22−1に出力する。
【0039】
フレームシンクロナイザ22−1は、各系統のビデオ間でフレームのタイミングを同期させ、ビデオ受信回路21−1から供給された1フレームのデータをフレームメモリ23−1に記憶させる。フレームシンクロナイザ22−1は、多重回路42−1からの要求に応じてフレームメモリ23−1からフレームデータを読み出し、出力する。
【0040】
実装上、ビデオ受信回路21−1、フレームシンクロナイザ22−1、多重回路42−1の動作クロックとしてそれぞれ周波数の異なるクロックが用いられる場合、ビデオ受信回路21−1とフレームシンクロナイザ22−1の間、フレームシンクロナイザ22−1と多重回路42−1の間にはそれぞれDual-Port RAM等のFIFOが設けられる。FIFOを経由することによって、データの送受信を確実に行うことが可能になる。また、メモリアクセス時のデータレートの偏りを軽減することが可能になる。
【0041】
ビデオ受信回路21−2とフレームシンクロナイザ22−2の間、フレームシンクロナイザ22−2と多重回路42−2の間にも、適宜、FIFOが設けられる。オーディオデータを処理する構成についても同様に、オーディオ受信回路31−1とメモリ制御回路32−1の間、メモリ制御回路32−1と多重回路42−3の間や、オーディオ受信回路31−2とメモリ制御回路32−2の間、メモリ制御回路32−2と多重回路42−4の間にも、適宜、FIFOが設けられる。
【0042】
ここで、入力されたビデオ#1のビデオ信号のフレーム周波数と、後述する多重ビデオ信号のフレーム周波数が一致している保証はない。フレームシンクロナイザ22−1は、フレームメモリ23−1に記憶されているビデオデータを重複して(同じフレームのデータを続けて)多重回路42−1に供給したり、読み飛ばしを行ったりして、フレーム周波数の違いを吸収する。ビデオ#1のビデオ信号のフレーム周波数と、多重ビデオ信号のフレーム周波数を一致させることについては特開2009−71701号公報に記載されている。
【0043】
ビデオ受信回路21−2は、ビデオ受信回路21−1と同様に、入力されたビデオ信号に各種の処理を施し、ビデオ#2を構成する各フレームのデータを生成する。ビデオ受信回路21−2は、生成した各フレームのデータをフレームシンクロナイザ22−2に出力する。
【0044】
フレームシンクロナイザ22−2は、フレームシンクロナイザ22−1と同様に、各系統のビデオ信号間でフレームのタイミングを同期させ、ビデオ受信回路21−2から供給されたフレームデータをフレームメモリ23−2に記憶させる。フレームシンクロナイザ22−2は、多重回路42−2からの要求に応じてフレームメモリ23−2からフレームデータを読み出し、出力する。フレームシンクロナイザ22−2においても、フレームメモリ23−2に記憶されているフレームデータの重複読み出しや読み飛ばしが適宜行われる。
【0045】
オーディオ受信回路31−1は、入力されたオーディオ信号に対してA/D変換、サンプリングレート変換、S/P変換などの各種の処理を施し、オーディオ#1を構成するオーディオデータを生成する。生成されたオーディオデータは、オーディオサンプルの時系列から構成される。
【0046】
オーディオ受信回路31−1は、オーディオ#1のオーディオデータを、多重ビデオフレームの1フレーム期間に相当する時間内に入力されたサンプルからなるオーディオデータ毎に分割する(切り出す)。また、オーディオ受信回路31−1は、分割したオーディオデータを、それを構成するオーディオサンプルの数を表す情報であるサンプル数情報とともにメモリ制御回路32−1に出力する。オーディオ受信回路31−1に対しては、多重ビデオフレームの1フレーム期間を表す同期信号が多重ビデオ信号発生回路41から供給される。多重ビデオフレームについては後述する。
【0047】
図2は、オーディオサンプルの切り出しの例を示す図である。
【0048】
図2の横軸は時間を表し、時間軸上に並ぶそれぞれの実線がオーディオサンプルを表す。図2の例においては、多重ビデオ信号発生回路41から供給される同期信号(垂直同期信号)により、時刻tから時刻tまでの時間である時間T、および、時刻tから時刻tまでの時間である時間Tが、それぞれ多重ビデオフレームの1フレーム期間とされている。
【0049】
オーディオ受信回路31−1は、時間Tに入力されたオーディオサンプルの数をカウントし、時刻tになったタイミングで、時間Tに入力されたオーディオサンプルを切り出す。オーディオ受信回路31−1は、切り出したオーディオサンプルのデータを、時間Tに多重ビデオ信号発生回路41から出力された多重ビデオフレームに多重化するデータとして、サンプル数情報とともにメモリ制御回路32−1に出力する。
【0050】
同様に、オーディオ受信回路31−1は、時間Tに入力されたオーディオサンプルを切り出し、時間Tに多重ビデオ信号発生回路41から出力された多重ビデオフレームに多重化するデータとしてサンプル数情報とともに出力する。
【0051】
オーディオデータとビデオデータとで異なる点は、フレームシンクロナイザ機能を装備してはならない点である。これは、原則、オーディオデータは重複も欠落もしてはならないためである。従って、オーディオ受信回路31−1においては、多重ビデオフレームの同期信号を基準として、1フレーム期間内に入力されたオーディオサンプルが、そのまま、1つの多重ビデオフレームに多重化するオーディオデータとして切り出される。
【0052】
オーディオデータのサンプリング周波数が、多重ビデオフレームのフレーム周波数の整数倍ではない場合、1フレーム期間内にオーディオ受信回路31−1に入力されるオーディオサンプルの数にばらつきが生じる。サンプル数情報をも多重ビデオフレームに多重化することによって、何サンプルのオーディオサンプルが多重ビデオフレームに多重化されているのかを、その多重ビデオフレームの供給を受けたプロセッサ43等は判断することが可能になる。
【0053】
図1の説明に戻り、メモリ制御回路32−1は、オーディオ受信回路31−1から供給されたオーディオデータとサンプル数情報をメモリ33−1に記憶させる。メモリ制御回路32−1は、多重回路42−3からの要求に応じて、メモリ33−1からオーディオデータとサンプル数情報を読み出し、出力する。
【0054】
オーディオ受信回路31−2は、オーディオ受信回路31−1と同様に、入力されたオーディオ信号に対して各種の処理を施し、オーディオ#2を構成するオーディオデータを生成する。オーディオ受信回路31−2は、オーディオ#2のオーディオデータを、多重ビデオフレームの1フレーム期間に相当する時間内に入力されたサンプルからなるオーディオデータ毎に分割し、サンプル数情報とともにメモリ制御回路32−2に出力する。
【0055】
メモリ制御回路32−2は、オーディオ受信回路31−2から供給されたオーディオデータとサンプル数情報をメモリ33−2に記憶させる。メモリ制御回路32−2は、多重回路42−4からの要求に応じて、メモリ33−2からオーディオデータとサンプル数情報を読み出し、出力する。
【0056】
多重ビデオ信号発生回路41は、発振子とPLL(Phase Locked Loop)を有する周波数マルチプライヤである。多重ビデオ信号発生回路41は、各系統のビデオデータ、オーディオデータを多重化してプロセッサ43に入力、またはプロセッサ43から出力するためのビデオフレームを生成する。多重ビデオ信号発生回路41により生成されるビデオフレームは、例えば、伝送に使用する帯域幅がプロセッサ43のビデオポートの帯域幅を超えない範囲で許容される最大のサイズ(画素数)を有するフレームとされる。
【0057】
以下、ビデオデータ、オーディオデータ等の、プロセッサ43に入力するデータの多重化に用いられるビデオフレームを多重ビデオフレームという。また、多重ビデオフレームの信号を多重ビデオ信号という。
【0058】
図3は、多重ビデオフレームの例を示す図である。
【0059】
図3に示すように、多重ビデオ信号発生回路41により生成された多重ビデオフレームは、ビデオデータ、オーディオデータが多重化されていないブランク(Blank)の画像である。
【0060】
多重ビデオフレームのサイズは、各系統のビデオのフレームサイズと、各系統のオーディオの、多重ビデオフレームの1フレーム期間内に入力されたオーディオデータのサイズとの総和より大きい。多重ビデオフレームには、各系統のビデオのフレームを互いに重ならないように貼り付けることが可能とされる。また、各系統のオーディオの、多重ビデオフレームの1フレーム期間内に入力されたオーディオデータを挿入することが可能とされる。
【0061】
多重ビデオ信号発生回路41は、多重ビデオフレームのデータと同期信号を多重回路42−1に出力する。多重ビデオフレームの同期信号は、多重ビデオフレームのデータとともに、多重回路42−1より後段の各回路に供給される。多重ビデオ信号発生回路41から出力された同期信号は、オーディオ受信回路31−1と31−2にも供給される。
【0062】
多重回路42−1は、要求に応じてフレームシンクロナイザ22−1からデータが供給されたビデオ#1のフレームを多重ビデオ信号発生回路41から供給された多重ビデオフレームに貼り付ける。多重回路42−1は、ビデオ#1のフレームを貼り付けた多重ビデオフレームのデータを多重回路42−2に出力する。
【0063】
多重回路42−2は、要求に応じてフレームシンクロナイザ22−2からデータが供給されたビデオ#2のフレームを多重回路42−1から供給された多重ビデオフレームに貼り付ける。ビデオ#2の1フレームは、ビデオ#1のフレームと重ならない位置に貼り付けられる。多重回路42−2は、ビデオ#2のフレームを貼り付けた多重ビデオフレームのデータを多重回路42−3に出力する。
【0064】
多重回路42−2から出力された多重ビデオフレームのデータは、ビデオ#1の1フレームのデータと、ビデオ#2の1フレームのデータが多重化されたデータになる。
【0065】
多重回路42−3は、要求に応じてメモリ制御回路32−1から供給されたオーディオ#1のオーディオデータとサンプル数情報を、多重回路42−2から供給された多重ビデオフレームに挿入する。多重回路42−3は、オーディオ#1のオーディオデータとサンプル数情報を挿入した多重ビデオフレームのデータを多重回路42−4に出力する。
【0066】
多重回路42−4は、要求に応じてメモリ制御回路32−2から供給されたオーディオ#2のオーディオデータとサンプル数情報を、多重回路42−3から供給された多重ビデオフレームに挿入する。多重回路42−4は、オーディオ#2のオーディオデータとサンプル数情報を挿入した多重ビデオフレームのデータをプロセッサ43に出力する。プロセッサ43に対する入力は1系統のビデオデータになる。
【0067】
図4は、多重化後の多重ビデオフレームの例を示す図である。
【0068】
プロセッサ43に入力される多重ビデオフレームは、ビデオ#1および#2の1フレームが貼り付けられるとともに、多重ビデオフレームの1フレーム期間内に入力されたオーディオ#1および#2のオーディオデータが挿入された画像になる。以下、適宜、水平方向に並ぶ画素をラインとして説明する。
【0069】
図4の例においては、多重ビデオフレームの有効画枠の左上端に左上頂点を合わせるようにしてビデオ#1のフレームが貼り付けられている。ビデオ#1のフレームの1ライン目と、多重ビデオフレームの1ライン目は一致する。
【0070】
また、ビデオ#1のフレームと重ならず、かつ、1ライン目が、多重ビデオフレームのmライン目にくるようにビデオ#2のフレームが貼り付けられている。
【0071】
さらに、多重ビデオフレームのn-2ライン目と次のラインであるn-1ライン目にオーディオ#1のオーディオデータが挿入され、多重ビデオフレームの最も下のラインであるnライン目にオーディオ#2のオーディオデータが挿入されている。
【0072】
多重ビデオフレームに挿入されたオーディオ#1のオーディオサンプルの数を表すサンプル数情報sは、例えば図4に示すように、オーディオ#1に割り当てられているラインの先頭であるn-2ライン目の先頭に挿入される。
【0073】
また、オーディオ#2のオーディオサンプルの数を表すサンプル数情報sは、例えば、オーディオ#2に割り当てられているラインの先頭であるnライン目の先頭に挿入される。
【0074】
各データの多重位置に関する情報は、多重回路42−1乃至42−4、プロセッサ43、および抽出回路45−1乃至45−4のそれぞれに予め設定される。多重位置に関する情報には、どのデータを多重ビデオフレームのどこに貼り付けるのかを表す、水平位置、垂直位置、横サイズ、縦サイズ、ライン間隔などの情報が含まれる。
【0075】
図5は、図4に示す形で各データが貼り付けられた多重ビデオフレームのビデオ信号の例を示す図である。
【0076】
図5に示すように、多重ビデオ信号は、それを時間軸上に表した場合、多重ビデオフレームの1ライン目からnライン目までの各ラインのデータを伝送する区間毎の信号から構成される。
【0077】
図5の例においては、時刻tからtまでの区間である区間Tは、多重ビデオフレームの1ライン目のデータを伝送する区間であり、時刻tからtまでの区間である区間Tは、多重ビデオフレームの2ライン目のデータを伝送する区間である。
【0078】
また、時刻tからtm+1までの区間である区間Tは、多重ビデオフレームのmライン目のデータを伝送する区間であり、時刻tn-2からtn-1までの区間である区間Tn-2は、多重ビデオフレームのn-2ライン目のデータを伝送する区間である。時刻tn-1からtまでの区間である区間Tn-1は、多重ビデオフレームのn-1ライン目のデータを伝送する区間であり、時刻tからtn+1までの区間である区間Tは、多重ビデオフレームのnライン目のデータを伝送する区間である。
【0079】
図4に示す形で各データが貼り付けられた場合、多重ビデオ信号の区間Tには、ビデオ#1のフレームの1ライン目の信号が挿入される。また、多重ビデオ信号の区間Tには、ビデオ#1のフレームの2ライン目の信号が挿入される。
【0080】
また、多重ビデオフレームの区間Tには、その前半に、ビデオ#1のフレームのmライン目の信号が挿入され、所定の期間だけ空けて後半に、ビデオ#2のフレームの1ライン目の信号が挿入される。
【0081】
多重ビデオフレームの区間Tn-2の先頭にはサンプル数情報sが挿入される。区間Tn-2と区間Tn-1には、サンプル数情報sに続けて、サンプル数情報sにより表される数のオーディオ#1のオーディオサンプルの信号が挿入される。
【0082】
多重ビデオフレームの区間Tの先頭にはサンプル数情報sが挿入され、サンプル数情報sに続けて、サンプル数情報sにより表される数のオーディオ#2のオーディオサンプルの信号が挿入される。
【0083】
このように、プロセッサ43に入力するデータの多重化は、入力するデータの信号を、多重ビデオ信号を構成する全区間のうちの、多重ビデオフレームにおける貼り付け位置に応じた区間に挿入することによって実現される。
【0084】
図1の説明に戻り、プロセッサ43は、ビデオポート(Video In)に入力された多重ビデオフレームのデータに多重化されている各系統のビデオデータと各系統のオーディオデータを抽出し、抽出したデータを対象として所定の処理を行う。プロセッサ43は、CPU,GPU,DSP,SoCなどの演算装置である。
【0085】
例えば、ビデオデータの抽出は、後述する抽出回路45−3および45−4による抽出と同様にして行われ、オーディオデータの抽出は、抽出回路45−1および45−2による抽出と同様にして行われる。
【0086】
また、プロセッサ43は、処理を施した各系統のビデオのフレーム、オーディオのサンプルを多重ビデオフレームに貼り付け、それらのデータを多重化する。
【0087】
なお、プロセッサ43から出力される多重ビデオフレームにおける各ビデオデータ、各オーディオデータの多重位置は、プロセッサ43に入力される多重ビデオフレームにおける多重位置と異なっていてもよい。また、各系統のビデオデータ、各系統のオーディオデータを対象として処理が行われるのではなく、多重ビデオフレーム全体を対象として処理が行われるようにしてもよい。
【0088】
プロセッサ43は、処理後のデータが多重化された多重ビデオフレームをビデオポート(Video Out)から出力する。プロセッサ43からの出力も、1系統のビデオデータになる。プロセッサ43から出力された多重ビデオフレームのデータは同期信号とともに抽出回路45−1に供給される。プロセッサ43から出力された同期信号はタイミング発生回路44にも供給される。
【0089】
タイミング発生回路44は、プロセッサ43から供給された同期信号、または各系統のビデオ、オーディオのフォーマットに基づいて、各系統のビデオのフレーム、オーディオサンプルの出力タイミングの基準となる同期信号を生成する。例えば、ビデオ#1の1フレームのデータとビデオ#2の1フレームのデータは同期して同じタイミングで出力される。
【0090】
タイミング発生回路44には、フレーム周波数等の各系統のビデオのフォーマットに関する情報や、サンプリング周波数等の各系統のオーディオのフォーマットに関する情報が予め設定されている。
【0091】
タイミング発生回路44は、ビデオ#1用の同期信号をビデオ送信回路53−1に出力し、ビデオ#2用の同期信号をビデオ送信回路53−2に出力する。また、タイミング発生回路44は、オーディオ#1用の同期信号をオーディオ送信回路63−1に出力し、オーディオ#2用の同期信号をオーディオ送信回路63−2に出力する。
【0092】
抽出回路45−1は、プロセッサ43から供給された多重ビデオフレームのデータから、オーディオ#2のオーディオデータを抽出する。
【0093】
図4を参照して説明したように、抽出回路45−1が抽出対象とするオーディオ#2のオーディオデータの多重位置は、多重ビデオフレームの例えばnライン目として予め設定されている。また、nライン目に挿入されているオーディオ#2のオーディオサンプルの数は、nライン目の先頭に挿入されているサンプル数情報sにより表される。
【0094】
抽出回路45−1は、多重ビデオフレームが供給されたとき、nライン目の先頭に挿入されている所定のビット数のデータをサンプル数情報sとして抽出し、nライン目に挿入されているオーディオ#2のオーディオサンプルの数を特定する。また、抽出回路45−1は、サンプル数情報sに続けてnライン目に挿入されているデータを、特定したサンプル数に相当する分だけ、オーディオ#2のオーディオサンプルとして抽出する。
【0095】
抽出回路45−1は、抽出したオーディオ#2のオーディオサンプルをメモリ制御回路61−2に出力し、プロセッサ43から供給された多重ビデオフレームのデータを抽出回路45−2に出力する。
【0096】
抽出回路45−2は、抽出回路45−1から供給された多重ビデオフレームから、抽出回路45−1と同様にしてオーディオ#1のオーディオサンプルを抽出する。
【0097】
すなわち、抽出回路45−2は、n-2ライン目の先頭に挿入されている所定のビット数のデータをサンプル数情報sとして抽出し、n-2ライン目とn-1ライン目に挿入されているオーディオ#1のオーディオサンプルの数を特定する。また、抽出回路45−2は、サンプル数情報sに続けてn-2ライン目とn-1ライン目に挿入されているデータを、特定したサンプル数に相当する分だけ、オーディオ#1のオーディオサンプルとして抽出する。
【0098】
抽出回路45−2は、抽出したオーディオ#1のオーディオサンプルをメモリ制御回路61−1に出力し、抽出回路45−1から供給された多重ビデオフレームのデータを抽出回路45−3に出力する。
【0099】
抽出回路45−3は、抽出回路45−2から供給された多重ビデオフレームのデータから、ビデオ#2のフレームデータを抽出する。
【0100】
図4を参照して説明したように、抽出回路45−3が抽出対象とするビデオ#2のフレームの多重位置は予め設定されている。抽出回路45−3は、ビデオ#2のフレームの多重位置として予め設定されている位置のデータをビデオ#2のフレームデータとして多重ビデオフレームから抽出する。
【0101】
抽出回路45−3は、抽出したビデオ#2のフレームデータをフレームシンクロナイザ51−2に出力し、抽出回路45−2から供給された多重ビデオフレームのデータを抽出回路45−4に出力する。
【0102】
抽出回路45−4は、抽出回路45−3から供給された多重ビデオフレームのデータから、抽出回路45−3と同様にしてビデオ#1のフレームデータを抽出する。抽出回路45−4は、抽出したビデオ#1のフレームデータをフレームシンクロナイザ51−1に出力する。
【0103】
フレームシンクロナイザ51−1は、抽出回路45−4から供給されたビデオ#1のフレームデータをフレームメモリ52−1に記憶させる。フレームシンクロナイザ51−1は、ビデオ送信回路53−1からの要求に応じてフレームメモリ52−1からフレームデータを読み出し、出力する。
【0104】
ビデオ送信回路53−1は、ケーブルドライバ(Cable Driver)、シリアライザ(Serializer)、各種エンコーダ(Encoder)、4:2:2/4:4:4コンバータ、およびD/A(Digital / Analog)コンバータ等を有する。ビデオ送信回路53−1は、要求に応じてフレームシンクロナイザ51−1から供給されたビデオ#1のフレームデータを同期信号とともに、タイミング発生回路44から供給された同期信号に従って情報処理装置1の外部に出力する。情報処理装置1の外部に出力する前、ビデオ送信回路53−1は、適宜、フレームシンクロナイザ51−1から供給されたフレームデータに対してD/A変換等の所定の処理を施す。
【0105】
実装上、抽出回路45−4、フレームシンクロナイザ51−1、ビデオ送信回路53−1の動作クロックとしてそれぞれ周波数の異なるクロックが用いられる場合、抽出回路45−4とフレームシンクロナイザ51−1の間、フレームシンクロナイザ51−1とビデオ送信回路53−1の間にはそれぞれDual-Port RAM等のFIFOが設けられる。FIFOを経由することによって、データの送受信を確実に行うことが可能になる。また、メモリアクセス時のデータレートの偏りを軽減することが可能になる。
【0106】
抽出回路45−3とフレームシンクロナイザ51−2の間、フレームシンクロナイザ51−2とビデオ送信回路53−2の間にも、適宜、FIFOが設けられる。オーディオデータを処理する構成についても同様に、抽出回路45−2とメモリ制御回路61−1の間、メモリ制御回路61−1とオーディオ送信回路63−1の間や、抽出回路45−1とメモリ制御回路61−2の間、メモリ制御回路61−2とオーディオ送信回路63−2の間にも、適宜、FIFOが設けられる。
【0107】
ここで、出力するビデオ#1のビデオ信号のフレーム周波数と、多重ビデオ信号のフレーム周波数が一致している保証はない。フレームシンクロナイザ51−1は、フレームメモリ52−1に記憶されているビデオデータを重複して(同じフレームのビデオデータを続けて)ビデオ送信回路53−1に供給したり、読み飛ばしを行ったりして、フレーム周波数の違いを吸収する。
【0108】
フレームシンクロナイザ51−2は、抽出回路45−3から供給されたビデオ#2のフレームデータをフレームメモリ52−2に記憶させる。フレームシンクロナイザ51−2は、ビデオ送信回路53−2からの要求に応じてフレームメモリ52−2からフレームデータを読み出し、出力する。
【0109】
ビデオ送信回路53−2は、ビデオ送信回路53−1と同様に、要求に応じてフレームシンクロナイザ51−2から供給されたビデオ#2のフレームデータを同期信号とともに、タイミング発生回路44から供給された同期信号に従って外部に出力する。情報処理装置1の外部に出力する前、ビデオ送信回路53−2は、適宜、フレームシンクロナイザ51−2から供給されたフレームデータに対してD/A変換等の所定の処理を施す。
【0110】
メモリ制御回路61−1は、抽出回路45−2から供給されたオーディオ#1のオーディオデータをメモリ62−1に一時的に記憶させる。メモリ62−1には、多重ビデオフレームの1フレーム期間内に入力されたオーディオサンプル単位で、オーディオ#1のオーディオデータが記憶されることになる。メモリ制御回路61−1は、オーディオ送信回路63−1からの要求に応じて、メモリ62−1からオーディオデータを読み出し、出力する。
【0111】
オーディオ送信回路63−1は、要求に応じてメモリ制御回路61−1から供給されたオーディオ#1のオーディオデータを、1サンプルのデータずつ、タイミング発生回路44から供給された同期信号に従って情報処理装置1の外部に出力する。情報処理装置1の外部に出力する前、オーディオ送信回路63−1は、適宜、メモリ制御回路61−1から供給されたオーディオデータに対してサンプリング周波数の変換、D/A変換等の処理を施す。
【0112】
メモリ制御回路61−2は、抽出回路45−1から供給されたオーディオ#2のオーディオデータをメモリ62−2に一時的に記憶させる。メモリ制御回路61−2は、オーディオ送信回路63−2からの要求に応じて、メモリ62−2に記憶されているオーディオデータを読み出し、出力する。
【0113】
オーディオ送信回路63−2は、要求に応じてメモリ制御回路61−2から供給されたオーディオ#2のオーディオデータを、1サンプルのデータずつ、タイミング発生回路44から供給された同期信号に従って情報処理装置1の外部に出力する。情報処理装置1の外部に出力する前、オーディオ送信回路63−2は、適宜、メモリ制御回路61−2から供給されたオーディオデータに対してD/A変換等の所定の処理を施す。
【0114】
[ビデオ型インタフェース]
図6は、ビデオ型インタフェースを模式的に示す図である。
【0115】
ビデオ型インタフェースにおいては、水平同期信号(H-Sync)、垂直同期信号(V-Sync)、フィールドフラグ信号(Field Flag)、画像や音声よりなるデータ信号(Data)、クロックを示すイネーブル信号(EN)などが送信側から受信側に伝送される。フィールドフラグ信号は、第1フィールドであるか第2フィールドであるかを示す。
【0116】
図6のビデオ型インタフェースにおいて伝送されるビデオ信号の波形の例を図7に示す。図7の上段の信号群#11は、インタレース方式のビデオ信号の波形の例を示し、下段の信号群#12は、プログレッシブ方式のビデオ信号の波形の例を示す。
【0117】
図7の信号群#11に示す波形のうち、実線矢印で示す範囲の波形の詳細を図8に示す。図8は、HD(High-Definition)画像のビデオ信号の波形の例を示す。
【0118】
図8に示すように、垂直同期信号(V)の1周期の間に、1フィールド(540ライン)分のデータ(Data)が伝送される(Active Video)。また、水平同期信号(H)の1周期の間に1ライン(1920画素)分のデータ(Data)が伝送される。
【0119】
[情報処理装置の動作]
ここで、図9のフローチャートを参照して、情報処理装置1の処理について説明する。
【0120】
ステップS1において、ビデオ受信回路21−1および21−2によりビデオ受信処理が行われる。ビデオ受信回路21−1により受信されたビデオ#1を構成する各フレームのデータはフレームメモリ23−1に記憶される。また、ビデオ受信回路21−2により受信されたビデオ#2を構成する各フレームのデータはフレームメモリ23−2に記憶される。
【0121】
ステップS2において、オーディオ受信回路31−1および31−2によりオーディオ受信処理が行われる。オーディオ受信回路31−1により切り出された、多重ビデオフレームの1フレーム期間内に入力されたオーディオ#1のオーディオサンプルとサンプル数情報はメモリ33−1に記憶される。また、オーディオ受信回路31−2により切り出された、多重ビデオフレームの1フレーム期間内に入力されたオーディオ#2のオーディオサンプルとサンプル数情報はメモリ33−2に記憶される。
【0122】
ステップS3において、多重ビデオ信号発生回路41は、多重ビデオフレームを生成し、多重ビデオフレームのデータと同期信号を出力する。
【0123】
ステップS4において、多重化処理が行われる。すなわち、ビデオ#1の1フレームが多重回路42−1により多重ビデオフレームに貼り付けられ、ビデオ#2の1フレームが多重回路42−2により多重ビデオフレームに貼り付けられる。また、オーディオ#1のオーディオデータとサンプル数情報が多重回路42−3により多重ビデオフレームに挿入され、オーディオ#2のオーディオデータとサンプル数情報が多重回路42−4により多重ビデオフレームに挿入される。
【0124】
ステップS5において、プロセッサ43は、ビデオポートに入力された多重ビデオフレームのデータに多重化されているビデオデータ、オーディオデータを対象として所定の処理を行う。また、プロセッサ43は、処理後のデータが多重化された多重ビデオフレームをビデオポートから出力する。
【0125】
ステップS6において、抽出処理が行われる。すなわち、オーディオ#2のオーディオデータが、多重ビデオフレームのデータから抽出回路45−1により抽出され、オーディオ#1のオーディオデータが、多重ビデオフレームのデータから抽出回路45−2により抽出される。また、ビデオ#2のビデオデータが、多重ビデオフレームのデータから抽出回路45−3により抽出され、ビデオ#1のビデオデータが、多重ビデオフレームのデータから抽出回路45−4により抽出される。
【0126】
ステップS7において、オーディオ出力処理が行われる。多重ビデオフレームのデータから抽出されたオーディオ#1のデータが、メモリ62−1に一時的に記憶された後、1サンプルずつ外部に出力され、オーディオ#2のデータが、メモリ62−2に一時的に記憶された後、1サンプルずつ外部に出力される。
【0127】
ステップS8において、ビデオ出力処理が行われる。多重ビデオフレームから抽出されたビデオ#1のフレームデータが、フレームメモリ52−1に一時的に記憶された後、外部に出力され、ビデオ#2のフレームデータが、フレームメモリ52−2に一時的に記憶された後、外部に出力される。ビデオ出力処理が終了した後、処理は終了される。
【0128】
次に、図10のフローチャートを参照して、図9のステップS1において行われるビデオ受信処理について説明する。
【0129】
ステップS11において、ビデオ受信回路21−1は、入力されたビデオ信号を受信し、A/D変換等の各種の処理を施すことによって、ビデオ#1を構成する各フレームのデータを生成する。ビデオ受信回路21−2においても同様の処理が行われることによって、ビデオ#2を構成する各フレームのデータが生成される。
【0130】
ステップS12において、フレームシンクロナイザ22−1は、ビデオ受信回路21−1により生成されたビデオ#1のフレームデータをフレームメモリ23−1に記憶させる。フレームシンクロナイザ22−2においても、ビデオ#2のフレームデータをフレームメモリ23−2に記憶させることが行われる。
【0131】
ビデオ#1および#2のフレームデータがフレームメモリに記憶された後、図9のステップS1に戻り、それ以降の処理が行われる。
【0132】
次に、図11のフローチャートを参照して、図9のステップS2において行われるオーディオ受信処理について説明する。
【0133】
ステップS21において、オーディオ受信回路31−1は、入力されたオーディオ信号を受信し、A/D変換等の処理を施すことによって、オーディオサンプルの時系列から構成されるオーディオ#1のオーディオデータを生成する。オーディオ受信回路31−2においても同様の処理が行われ、オーディオ#2のオーディオデータが生成される。
【0134】
ステップS22において、オーディオ受信回路31−1は、サンプル数をカウントしつつ、多重ビデオフレームの1フレーム期間内に入力されたオーディオ#1のオーディオサンプルを切り出す。オーディオ受信回路31−2においても同様の処理が行われ、多重ビデオフレームの1フレーム期間内に入力されたオーディオ#2のオーディオサンプルが切り出される。
【0135】
ステップS23において、メモリ制御回路32−1は、切り出されたオーディオ#1のオーディオサンプルとサンプル数情報をメモリ33−1に記憶させる。また、メモリ制御回路32−2は、切り出されたオーディオ#2のオーディオサンプルとサンプル数情報をメモリ33−2に記憶させる。
【0136】
オーディオ#1および#2のオーディオサンプルがメモリに記憶された後、図9のステップS2に戻り、それ以降の処理が行われる。
【0137】
次に、図12のフローチャートを参照して、図9のステップS4において行われる多重化処理について説明する。図9のステップS3において生成された多重ビデオフレームのデータは多重回路42−1に供給される。
【0138】
ステップS31において、多重回路42−1は、フレームシンクロナイザ22−1に対して要求することによって、ビデオ#1のフレームデータをフレームメモリ23−1から読み出す。
【0139】
ステップS32において、多重回路42−1は、フレームメモリ23−1からデータを読み出したビデオ#1のフレームを、多重ビデオ信号発生回路41から供給された多重ビデオフレームの所定の位置に貼り付ける。
【0140】
ステップS31,S32の処理と同様の処理が多重回路42−2においても行われ、フレームメモリ23−2からデータが読み出されたビデオ#2のフレームが、多重回路42−1から供給された多重ビデオフレームに貼り付けられる。
【0141】
ステップS33において、多重回路42−3は、メモリ制御回路32−1に対して要求することによって、オーディオ#1のオーディオデータとサンプル数情報をメモリ33−1から読み出す。
【0142】
ステップS34において、多重回路42−3は、メモリ33−1から読み出したオーディオ#1のオーディオデータとサンプル数情報を、多重回路42−2から供給された多重ビデオフレームに挿入する。
【0143】
ステップS33,S34の処理と同様の処理が多重回路42−4においても行われ、メモリ33−2から読み出されたオーディオ#2のオーディオデータが、多重回路42−3から供給された多重ビデオフレームにサンプル数情報とともに挿入される。
【0144】
全系統のビデオデータとオーディオデータが多重ビデオフレームのデータに多重化された後、図9のステップS4に戻り、それ以降の処理が行われる。多重ビデオフレームのデータとして多重化されたビデオデータとオーディオデータに対してプロセッサ43により処理が施され、処理後のデータを多重化した多重ビデオフレームのデータが抽出回路45−1に供給される。
【0145】
次に、図13のフローチャートを参照して、図9のステップS6において行われる抽出処理について説明する。
【0146】
ステップS51において、抽出回路45−1は、プロセッサ43から出力された多重ビデオフレームのデータを受信する。
【0147】
ステップS52において、抽出回路45−1は、上述したようにサンプル数情報を参照して、オーディオ#2のオーディオデータを多重ビデオフレームのデータから抽出する。
【0148】
ステップS53において、メモリ制御回路61−2は、抽出回路45−1により抽出されたオーディオ#2のオーディオデータをメモリ62−2に記憶させる。
【0149】
ステップS52,S53の処理と同様の処理が抽出回路45−2、メモリ制御回路61−1においても行われ、多重ビデオフレームのデータから抽出されたオーディオ#1のオーディオデータがメモリ62−1に記憶される。
【0150】
ステップS54において、抽出回路45−3は、ビデオ#2のフレームデータを多重ビデオフレームのデータから抽出する。
【0151】
ステップS55において、フレームシンクロナイザ51−2は、抽出回路45−3により抽出されたビデオ#2のフレームデータをフレームメモリ52−2に記憶させる。
【0152】
ステップS54,S55の処理と同様の処理が抽出回路45−4、フレームシンクロナイザ51−1においても行われ、多重ビデオフレームのデータから抽出されたビデオ#1のフレームデータがフレームメモリ52−1に記憶される。
【0153】
全系統のビデオデータとオーディオデータが多重ビデオフレームから抽出された後、図9のステップS6に戻り、それ以降の処理が行われる。
【0154】
次に、図14のフローチャートを参照して、図9のステップS7において行われるオーディオ出力処理について説明する。
【0155】
ステップS61において、オーディオ送信回路63−2は、メモリ制御回路61−2に対して要求することによって、オーディオ#2のオーディオデータをメモリ62−2から読み出す。
【0156】
ステップS62において、オーディオ送信回路63−2は、1サンプルのデータずつ、メモリ62−2から読み出したオーディオ#2のオーディオデータを外部に出力する。
【0157】
ステップS61,S62の処理と同様の処理がオーディオ送信回路63−1においても行われ、メモリ62−1から読み出されたオーディオ#1のオーディオデータが外部に出力される。
【0158】
全系統のオーディオデータが出力された後、図9のステップS7に戻り、それ以降の処理が行われる。
【0159】
次に、図15のフローチャートを参照して、図9のステップS8において行われるビデオ出力処理について説明する。
【0160】
ステップS71において、ビデオ送信回路53−2は、フレームシンクロナイザ51−2に対して要求することによって、ビデオ#2のフレームデータをフレームメモリ52−2から読み出す。
【0161】
ステップS72において、ビデオ送信回路53−2は、フレームメモリ52−2から読み出したビデオ#2のフレームデータを外部に出力する。
【0162】
ステップS71,S72の処理と同様の処理がビデオ送信回路53−1においても行われ、フレームメモリ52−1から読み出されたビデオ#1のフレームデータが外部に出力される。
【0163】
全系統のビデオのフレームデータが出力された後、図9のステップS8に戻り、それ以降の処理が行われる。
【0164】
以上の各ステップの処理は、必ずしも図に示す順に行われるものではなく、適宜、他のステップの処理と並行して、または他のステップの処理と前後して行われる。
【0165】
以上の一連の処理により、1つの入力ビデオポートを備えるプロセッサ43に対して複数の系統のオーディオデータを入力することができる。また、1つの出力ビデオポートを備えるプロセッサ43から、複数の系統のオーディオデータを出力させることができる。すなわち、プロセッサ43に対するオーディオデータの入力、およびプロセッサ43からのオーディオデータの出力を、1つのビデオポートを使って効率的に行うことができる。
【0166】
[多重化の例]
以上においては、2系統のビデオ信号と2系統のオーディオ信号が情報処理装置1に入力されるものとしたが、入力される信号の数は適宜変更可能である。例えば、ビデオ信号とオーディオ信号が4系統ずつ入力されるようにしてもよい。
【0167】
図16は、ビデオ信号とオーディオ信号が4系統ずつ入力された場合の多重ビデオフレームの例を示す図である。
【0168】
図16の例においては、ビデオ#0乃至#3のフレームが、互いに重ならないように、それぞれのフレームサイズを保持したまま、多重ビデオフレームの有効画枠内に貼り付けられている。図16の多重ビデオフレームにおいては、ブランキング領域が水平方向と垂直方向にそれぞれ設けられ、有効画枠内の1ライン目から所定のラインまでの領域がビデオ用の領域であるビデオ領域Aとして設定されている。
【0169】
また、ビデオ領域Aの下側に、オーディオデータ用の領域であるオーディオ領域Aが設定されている。オーディオデータ領域Aの各ラインには、オーディオ#0乃至#3のオーディオデータが、情報処理装置1に入力された順に、各ラインの左側を先頭にして詰めて挿入されている。
【0170】
各ラインの先頭には、そのラインに挿入されたオーディオサンプルの数を表すサンプル数情報が挿入される。なお、サンプル数情報は、各系統のオーディオデータに割り当てられたラインの先頭ではなく、多重ビデオフレームのブランキング期間などの他の位置に挿入することも可能である。
【0171】
図16において、各ラインに挿入されるオーディオデータの水平方向の長さが異なることは、挿入されているオーディオデータのデータ量が系統毎に異なることを表す。上述したように、同じ多重ビデオフレームに多重化されるオーディオデータは、その多重ビデオフレームのフレーム期間内に入力されたものである。従って、各オーディオデータのサンプリング周波数が異なる場合や量子化精度が異なる場合、同じ多重ビデオフレームに多重化されるオーディオデータのデータ量にはばらつきが生じることになる。
【0172】
図17は、ビデオ信号とオーディオ信号が4系統ずつ入力された場合の多重ビデオフレームの他の例を示す図である。
【0173】
図17の多重ビデオフレームのビデオ領域Aには、水平方向の画素数が有効画枠の水平方向の画素数と等しく、垂直方向の画素数が所定のライン数分の画素数からなる領域が各ビデオのフレームのデータを挿入するための領域として設定されている。図17の例においては、ビデオ#0乃至#3のフレームのデータを挿入するための領域が上から順に設定されている。
【0174】
このように、入力されたときのサイズを保持したまま多重ビデオフレームに貼り付けられるのではなく、各ビデオのフレームが、入力時の形と合同ではない他の形で貼り付けられるようにしてもよい。各ビデオのフレームを貼り付けるための領域の設定の仕方によっては、データの多重化を効率的に行うことが可能になる。
【0175】
[変形例1]
図18は、情報処理装置1の他の構成例を示すブロック図である。
【0176】
図18に示す構成のうち、図1に示す構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
【0177】
図18に示す構成は、多重ビデオ信号発生回路41の前段に切り替え回路111が設けられている点で図1に示す情報処理装置1の構成と異なる。
【0178】
切り替え回路111に対しては、ビデオ#1の同期信号、ビデオ#2の同期信号、および、その2つの同期信号とは別に外部から入力された同期信号である外部同期信号が入力される。外部同期信号はタイミング発生回路44にも供給される。
【0179】
切り替え回路111は、ビデオ#1の同期信号、ビデオ#2の同期信号、および外部同期信号のうちの所定の同期信号を選択し、多重ビデオ信号発生回路41に出力する。
【0180】
多重ビデオ信号発生回路41は、切り替え回路111から供給された同期信号により規定される周期で多重ビデオフレームを生成し、生成した多重ビデオフレームのデータを、切り替え回路111から供給された同期信号とともに多重回路42−1に出力する。
【0181】
タイミング発生回路44は、外部同期信号、または各系統のビデオ、オーディオのフォーマットに基づいて、各系統のビデオのフレームデータ、オーディオデータの出力タイミングの基準となる同期信号を生成し、出力する。
【0182】
このように、多重ビデオフレームを生成する周期を規定する同期信号として、外部から入力された同期信号を切り替えて用いるようにすることも可能である。
【0183】
[変形例2]
図19は、情報処理装置1のさらに他の構成例を示すブロック図である。
【0184】
図19の情報処理装置1に対しては、4系統のオーディオデータが入力されるようになされている。すなわち、図19の情報処理装置1はオーディオデータ専用の機器である。入力されるオーディオデータの数は4以外の数とすることも可能である。重複する説明については適宜省略する。
【0185】
図19のオーディオ受信回路31−1および31−2は、それぞれ、図1のオーディオ受信回路31−1および31−2と同様である。オーディオ受信回路31−1においては、オーディオ#1のオーディオデータが切り出され、サンプル数情報とともにメモリ33−1に記憶される。また、オーディオ受信回路31−2においては、オーディオ#2のオーディオデータが切り出され、サンプル数情報とともにメモリ33−2に記憶される。
【0186】
オーディオ受信回路31−3は、入力されたオーディオ信号に対して各種の処理を施し、オーディオ#3を構成するオーディオデータを生成する。オーディオ受信回路31−3は、オーディオ#3のオーディオデータを、多重ビデオフレームの1フレーム期間に相当する時間内に入力されたサンプルからなるオーディオデータ毎に分割し、サンプル数情報とともにメモリ制御回路32−3に出力する。
【0187】
メモリ制御回路32−3は、オーディオ受信回路31−3から供給されたオーディオデータとサンプル数情報をメモリ33−3に記憶させる。メモリ制御回路32−3は、多重回路42−3からの要求に応じて、メモリ33−3からオーディオデータとサンプル数情報を読み出し、出力する。
【0188】
オーディオ受信回路31−4も同様に、入力されたオーディオ信号に対して各種の処理を施し、オーディオ#4を構成するオーディオデータを生成する。オーディオ受信回路31−4は、オーディオ#4のオーディオデータを、多重ビデオフレームの1フレーム期間に相当する時間内に入力されたサンプルからなるオーディオデータ毎に分割し、サンプル数情報とともにメモリ制御回路32−4に出力する。
【0189】
メモリ制御回路32−4は、オーディオ受信回路31−4から供給されたオーディオデータとサンプル数情報をメモリ33−4に記憶させる。メモリ制御回路32−4は、多重回路42−4からの要求に応じて、メモリ33−4からオーディオデータとサンプル数情報を読み出し、出力する。
【0190】
多重回路42−1は、メモリ制御回路32−1から供給されたオーディオ#1のオーディオデータとサンプル数情報を多重ビデオ信号発生回路41から供給された多重ビデオフレームのデータに挿入する。多重回路42−1は、オーディオ#1のオーディオデータとサンプル数情報を挿入した多重ビデオフレームのデータを多重回路42−2に出力する。
【0191】
多重回路42−2は、メモリ制御回路32−2から供給されたオーディオ#2のオーディオデータとサンプル数情報を多重回路42−1から供給された多重ビデオフレームのデータに挿入する。多重回路42−2は、オーディオ#2のオーディオデータとサンプル数情報を挿入した多重ビデオフレームのデータを多重回路42−3に出力する。
【0192】
多重回路42−3は、メモリ制御回路32−3から供給されたオーディオ#3のオーディオデータとサンプル数情報を多重回路42−2から供給された多重ビデオフレームのデータに挿入する。多重回路42−3は、オーディオ#3のオーディオデータとサンプル数情報を挿入した多重ビデオフレームのデータを多重回路42−4に出力する。
【0193】
多重回路42−4は、メモリ制御回路32−4から供給されたオーディオ#4のオーディオデータとサンプル数情報を多重回路42−3から供給された多重ビデオフレームのデータに挿入する。多重回路42−4は、オーディオ#4のオーディオデータとサンプル数情報を挿入した多重ビデオフレームのデータをプロセッサ43に出力する。
【0194】
抽出回路45−1は、プロセッサ43から供給された多重ビデオフレームのデータから、オーディオ#4のオーディオデータを抽出し、メモリ制御回路61−4に出力する。また、抽出回路45−1は、プロセッサ43から供給された多重ビデオフレームのデータを抽出回路45−2に出力する。
【0195】
抽出回路45−2は、抽出回路45−1から供給された多重ビデオフレームのデータから、オーディオ#3のオーディオデータを抽出し、メモリ制御回路61−3に出力する。また、抽出回路45−2は、抽出回路45−1から供給された多重ビデオフレームのデータを抽出回路45−3に出力する。
【0196】
抽出回路45−3は、抽出回路45−2から供給された多重ビデオフレームのデータから、オーディオ#2のオーディオデータを抽出し、メモリ制御回路61−2に出力する。また、抽出回路45−3は、抽出回路45−2から供給された多重ビデオフレームのデータを抽出回路45−4に出力する。
【0197】
抽出回路45−4は、抽出回路45−3から供給された多重ビデオフレームのデータから、オーディオ#1のオーディオデータを抽出し、メモリ制御回路61−1に出力する。
【0198】
メモリ制御回路61−1は、抽出回路45−4から供給されたオーディオ#1のオーディオデータをメモリ62−1に一時的に記憶させる。
【0199】
オーディオ送信回路63−1は、メモリ制御回路61−1から供給されたオーディオ#1のオーディオデータを、1サンプルのデータずつ、タイミング発生回路44から供給された同期信号に従って外部に出力する。
【0200】
メモリ制御回路61−2は、抽出回路45−3から供給されたオーディオ#2のオーディオデータをメモリ62−2に一時的に記憶させる。
【0201】
オーディオ送信回路63−2は、メモリ制御回路61−2から供給されたオーディオ#2のオーディオデータを、1サンプルのデータずつ、タイミング発生回路44から供給された同期信号に従って外部に出力する。
【0202】
メモリ制御回路61−3は、抽出回路45−2から供給されたオーディオ#3のオーディオデータをメモリ62−3に一時的に記憶させる。
【0203】
オーディオ送信回路63−3は、メモリ制御回路61−3から供給されたオーディオ#3のオーディオデータを、1サンプルのデータずつ、タイミング発生回路44から供給された同期信号に従って外部に出力する。
【0204】
メモリ制御回路61−4は、抽出回路45−1から供給されたオーディオ#4のオーディオデータをメモリ62−4に一時的に記憶させる。
【0205】
オーディオ送信回路63−4は、メモリ制御回路61−4から供給されたオーディオ#4のオーディオデータを、1サンプルのデータずつ、タイミング発生回路44から供給された同期信号に従って外部に出力する。
【0206】
このように、オーディオデータだけを多重化した多重ビデオフレームがプロセッサ43に入力されるようにしたり、プロセッサ43から出力されるようにしたりすることも可能である。
【0207】
多重ビデオフレームに対するオーディオデータの挿入の仕方も、多重ビデオフレームの1ライン全体に1系統のオーディオデータが挿入されるのではなく、1ラインに複数系統のオーディオデータが挿入されるようにしてもよい。
【0208】
図20は、図19のプロセッサ43の入力を示す吹き出しの中の多重ビデオフレームを拡大して示す図である。
【0209】
図20の例においては、多重ビデオフレームの1ライン目から3ライン目まで、各ラインにオーディオ#1と#2のオーディオデータが挿入されている。1ライン目のオーディオ#1のデータの先頭には、オーディオ#1のオーディオサンプルの数を表すサンプル数情報sが挿入され、オーディオ#2のデータの先頭には、オーディオ#2のオーディオサンプルの数を表すサンプル数情報sが挿入されている。
【0210】
4ライン目と5ライン目には、それぞれ、ラインの一部にオーディオ#2のオーディオデータが挿入されている。
【0211】
6ライン目と7ライン目には、それぞれ、ライン全体にオーディオ#3のオーディオデータが挿入されている。最終ラインであるnライン目には、ライン全体にオーディオ#4のオーディオデータが挿入されている。
【0212】
[変形例3]
図21は、情報処理装置1の他の構成例を示すブロック図である。
【0213】
図21に示す構成のうち、図1または図19に示す構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
【0214】
図21の情報処理装置1に対しては、1系統のビデオ信号と、3系統のオーディオ信号が入力されるようになされている。ビデオ#1のビデオ信号はビデオ受信回路21−1に入力され、オーディオ#1乃至#3のオーディオ信号はオーディオ受信回路31−1乃至31−3に入力される。ビデオ#1の同期信号は多重ビデオ信号発生回路41とタイミング発生回路44にも入力される。
【0215】
多重ビデオ信号発生回路41は、ビデオ#1の同期信号により規定される周期で多重ビデオフレームを生成し、生成した多重ビデオフレームを同期信号とともに多重回路42−1に出力する。図1の構成においては多重ビデオフレームの同期信号として情報処理装置1の内部でいわば自己生成された信号が用いられるのに対して、図21の構成においては、入力ビデオ信号の同期信号が用いられることになる。
【0216】
タイミング発生回路44は、ビデオ#1の同期信号、または各系統のビデオ、オーディオのフォーマットに基づいて、各系統のビデオのフレームデータ、オーディオサンプルのデータの出力タイミングの基準となる同期信号を生成し、出力する。
【0217】
[変形例4]
図22は、情報処理装置1の他の構成例を示すブロック図である。
【0218】
図22に示す構成のうち、図21に示す構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
【0219】
図22の多重ビデオ信号発生回路41とタイミング発生回路44に対しては、外部から入力された同期信号である外部同期信号が入力される。
【0220】
多重ビデオ信号発生回路41は、外部同期信号により規定される周期で多重ビデオフレームを生成し、生成した多重ビデオフレームを同期信号とともに多重回路42−1に出力する。図22の構成においては、多重ビデオフレームの同期信号として外部同期信号が用いられる。
【0221】
タイミング発生回路44は、外部同期信号、または各系統のビデオ、オーディオのフォーマットに基づいて、各系統のビデオのフレームデータ、オーディオサンプルのデータの出力タイミングの基準となる同期信号を生成し、出力する。
【0222】
[変形例5]
図23および図24は、情報処理装置1の他の構成例を示すブロック図である。
【0223】
図23は、プロセッサ43に入力される多重ビデオフレームを処理する入力側の構成を示し、図24は、プロセッサ43から出力された多重ビデオフレームを処理する出力側の構成を示す。図23および図24に示す構成のうち、図21に示す構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
【0224】
図23の例においては、多重回路42−1の後段には、モジュール121乃至123が直列に接続されている。モジュール121は、オーディオ受信回路31−1、メモリ制御回路32−1、メモリ33−1、および多重回路42−2から構成される。モジュール122は、オーディオ受信回路31−2、メモリ制御回路32−2、メモリ33−2、および多重回路42−3から構成される。モジュール123は、オーディオ受信回路31−3、メモリ制御回路32−3、メモリ33−3、および多重回路42−4から構成される。
【0225】
図24の例においては、プロセッサ43の後段には、モジュール131乃至133が直列に接続されている。モジュール131は、抽出回路45−1、メモリ制御回路61−3、メモリ62−3、およびオーディオ送信回路63−3から構成され、モジュール132は、抽出回路45−2、メモリ制御回路61−2、メモリ62−2、およびオーディオ送信回路63−2から構成される。モジュール133は、抽出回路45−3、メモリ制御回路61−1、メモリ62−1、およびオーディオ送信回路63−1から構成される。
【0226】
情報処理装置1においては、各ビデオデータ/オーディオデータの入出力条件にも、各ビデオデータ/オーディオデータの処理にも相互依存はなく、多重化方法、多重化順序にも制限はない。従って、各ビデオデータ/オーディオデータの入力から多重化までの回路と、抽出から出力までの回路は完全に独立することが可能になる。
【0227】
これは、1系統のビデオデータを多重する単純な入力回路と、1系統のオーディオデータを多重する単純な入力回路を全体の系統数と同じ数だけ直列接続すれば所望の入力回路を実現できることを意味する。また、1系統のビデオデータを出力する単純な回路と、1系統のオーディオデータを出力する単純な回路を全体の系統数と同じ数だけ直列接続すれば所望の出力回路を実現できることを意味する。
【0228】
共通する回路をモジュール化することによって、情報処理装置1の構成を単純化することが可能になる。
【0229】
[その他の変形例]
以上においては、1入力1出力のビデオポートがプロセッサ43に設けられるものとしたが、入力と出力がそれぞれ複数設けられるようにしてもよい。それぞれのビデオポートを用いて多重ビデオフレームの入出力が行われるようにすることにより、プロセッサ43に対してさらに多くの系統のデータを入力し、また、処理後のデータがプロセッサ43から出力されるようにすることが可能である。
【0230】
以上においては、入力ビデオデータ、多重ビデオフレームがフレーム単位で処理されるものとしたが、フィールド単位で処理されるようにしてもよい。上述した“フレーム”は、すべて“フィールド”と言い換えることが可能である。
【0231】
[コンピュータの構成例]
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行することもできるし、ソフトウェアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行する場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム記録媒体からインストールされる。
【0232】
図25は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウェアの構成例を示すブロック図である。
【0233】
CPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203は、バス204により相互に接続されている。
【0234】
バス204には、さらに、入出力インタフェース205が接続されている。入出力インタフェース205には、キーボード、マウスなどよりなる入力部206、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部207が接続される。また、入出力インタフェース205には、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる記憶部208、ネットワークインタフェースなどよりなる通信部209、リムーバブルメディア211を駆動するドライブ210が接続される。
【0235】
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU201が、例えば、記憶部208に記憶されているプログラムを入出力インタフェース205及びバス204を介してRAM203にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
【0236】
CPU201が実行するプログラムは、例えばリムーバブルメディア211に記録して、あるいは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供され、記憶部208にインストールされる。
【0237】
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
【0238】
本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0239】
1 情報処理装置, 21−1および21−2 ビデオ受信回路, 22−1および22−2 フレームシンクロナイザ, 23−1および23−2 フレームメモリ, 31−1および31−2 オーディオ受信回路, 32−1および32−2 メモリ制御回路, 33−1および33−2 メモリ, 41 多重ビデオ信号発生回路, 42−1乃至42−4 多重回路, 43 プロセッサ, 44 タイミング発生回路, 45−1乃至45−4 抽出回路, 51−1および51−2 フレームシンクロナイザ, 52−1および52−2 フレームメモリ, 53−1および53−2 ビデオ送信回路, 61−1および61−2 メモリ制御回路, 62−1および62−2 メモリ, 63−1および63−2 オーディオ送信回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の画面サイズを有するビデオフレームである多重ビデオフレームを生成する生成手段と、
入力されたオーディオデータを、先頭のサンプルから順に、前記多重ビデオフレームの1フレーム期間に相当する時間に入力されたサンプルからなるオーディオデータ毎に分割する分割手段と、
複数の系統のデータとして入力されたそれぞれのオーディオデータから得られた複数の前記分割後のオーディオデータと、前記分割後のオーディオデータを構成するサンプルの数を表すサンプル数情報とを、前記多重ビデオフレームのデータとして多重化する多重化手段と、
入力ビデオポートから入力された多重化後の前記多重ビデオフレームに多重化されている前記分割後のオーディオデータに処理を施し、処理を施した前記分割後のオーディオデータと前記サンプル数情報とを多重化した前記多重ビデオフレームを出力ビデオポートから出力する処理手段と、
前記サンプル数情報に従って、前記処理手段から出力された前記多重ビデオフレームに多重化されている各系統の前記分割後のオーディオデータを抽出する抽出手段と、
抽出された各系統の前記分割後のオーディオデータを先頭のサンプルから順に外部に出力する送信手段と
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記分割手段と前記送信手段は、それぞれ、入力されるオーディオデータの系統の数と同じ数だけ設けられ、
それぞれの前記分割手段と前記送信手段においては、1系統のオーディオデータを対象として処理が行われる
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記多重化手段は、複数の前記分割後のオーディオデータと前記サンプル数情報とを、系統毎に予め設定された位置のデータとして多重化する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記抽出手段は、予め設定された位置のデータとして多重化されている前記サンプル数情報により表される数のサンプルを抽出することによって、前記分割後のオーディオデータを抽出する
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記多重ビデオフレームは、フォーマットが異なる複数のビデオデータの各フレーム画像を互いに重ならないように貼り付け可能な、前記複数のビデオデータの各フォーマットが規定する各フレーム画像の画面サイズの総和以上の画面サイズを有する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記多重化手段は、さらに、前記複数のビデオデータの各フレーム画像が互いに重ならないように、各フォーマットが規定する画面サイズを保持したまま前記多重ビデオフレームに貼り付けることによって前記複数のビデオデータを多重化する
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
所定の画面サイズを有するビデオフレームである多重ビデオフレームを生成し、
入力されたオーディオデータを、先頭のサンプルから順に、前記多重ビデオフレームの1フレーム期間に相当する時間に入力されたサンプルからなるオーディオデータ毎に分割し、
複数の系統のデータとして入力されたそれぞれのオーディオデータから得られた複数の前記分割後のオーディオデータと、前記分割後のオーディオデータを構成するサンプルの数を表すサンプル数情報とを、前記多重ビデオフレームのデータとして多重化し、
入力ビデオポートから処理手段に入力された多重化後の前記多重ビデオフレームに多重化されている前記分割後のオーディオデータに前記処理手段において処理を施し、処理を施した前記分割後のオーディオデータと前記サンプル数情報とを多重化した前記多重ビデオフレームを前記処理手段の出力ビデオポートから出力し、
前記サンプル数情報に従って、前記処理手段から出力された前記多重ビデオフレームに多重化されている各系統の前記分割後のオーディオデータを抽出し、
抽出した各系統の前記分割後のオーディオデータを先頭のサンプルから順に外部に出力する
ステップを含む情報処理方法。
【請求項8】
所定の画面サイズを有するビデオフレームである多重ビデオフレームを生成し、
入力されたオーディオデータを、先頭のサンプルから順に、前記多重ビデオフレームの1フレーム期間に相当する時間に入力されたサンプルからなるオーディオデータ毎に分割し、
複数の系統のデータとして入力されたそれぞれのオーディオデータから得られた複数の前記分割後のオーディオデータと、前記分割後のオーディオデータを構成するサンプルの数を表すサンプル数情報とを、前記多重ビデオフレームのデータとして多重化し、
入力ビデオポートから処理手段に入力された多重化後の前記多重ビデオフレームに多重化されている前記分割後のオーディオデータに前記処理手段において処理を施し、処理を施した前記分割後のオーディオデータと前記サンプル数情報とを多重化した前記多重ビデオフレームを前記処理手段の出力ビデオポートから出力し、
前記サンプル数情報に従って、前記処理手段から出力された前記多重ビデオフレームに多重化されている各系統の前記分割後のオーディオデータを抽出し、
抽出した各系統の前記分割後のオーディオデータを先頭のサンプルから順に外部に出力する
ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2011−146927(P2011−146927A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−6135(P2010−6135)
【出願日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】