説明

情報処理装置、情報処理方法およびプログラム

【課題】単票の被記録用紙の1枚分に記録する記録範囲をユーザが自由に選択できない。
【解決手段】情報処理装置であって、画像を記録する被記録用紙の選択を受け付ける用紙選択受付部と、画像を仮想空間に割り付けて、割り付けた画像、および、用紙選択受付部により選択された被記録用紙のアスペクト比と同一のアスペクト比の枠を画像に重畳させて表示する表示部と、表示部により表示された画像に対する、枠の相対的な表示位置の指定を受け付ける枠受付部と、画像を被記録用紙に記録すべき旨の要求を受け付けた場合に、表示部により表示されている画像のうち、枠受付部により受け付けられた表示位置における枠の枠内の画像を記録装置に出力する入出力部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法およびプログラムに関する。特に、本発明は、被記録用紙のアスペクト比と同一のアスペクト比の枠を画像に重畳させて表示する情報処理装置、情報処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
印刷プレビュー機能を有する情報処理装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の情報処理装置は、異なる印刷装置への出力に対応する異なる設定の印刷プレビューを同時に表示する。
【特許文献1】特開2006−277605号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1の情報処理装置は、アプリケーションソフトウェアがウィンドウ上に展開した展開情報を画像として印刷用紙に出力する場合に、展開情報として出力された画像のなかから、印刷用紙1枚に印刷する印刷領域をユーザに選択させることができないという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態においては、情報処理装置であって、画像を記録する被記録用紙の選択を受け付ける用紙選択受付部と、画像を仮想空間に割り付けて、割り付けた画像、および、用紙選択受付部により選択された被記録用紙のアスペクト比と同一のアスペクト比の枠を画像に重畳させて表示する表示部と、表示部により表示された画像に対する、枠の相対的な表示位置の指定を受け付ける枠受付部と、画像を被記録用紙に記録すべき旨の要求を受け付けた場合に、表示部により表示されている画像のうち、枠受付部により受け付けられた表示位置における枠の枠内の画像を記録装置に出力する入出力部とを備える。これにより、単票の被記録用紙の1枚分に記録する記録領域をユーザに自由に選択させることができる。
【0005】
情報処理装置は、表示部により割り付けられた画像が仮想空間において複数のページに分割される場合に、枠受付部により受け付けられた表示位置における枠が、表示部により表示された複数ページの画像にまたがるときは、枠の枠内の各画像を連結した連結画像を生成する連結画像生成部をさらに備え、連結画像生成部は、枠の枠内の画像がページの周縁の余白の領域を含むときは、当該枠内の画像から当該余白の領域の画像を除いて連結画像を生成し、入出力部は、画像を被記録用紙に記録すべき旨の要求を受け付けた場合に、連結画像生成部により生成された連結画像を記録装置に出力してもよい。これにより、仮想空間において画像が複数のページに分割された場合であっても、被記録用紙の1枚分に記録する記録領域をユーザに選択させることができる。また、この場合に、各ページに余白部分があるときは、当該余白の領域を切除した画像をその記録用紙に記録することができる。
【0006】
表示部は、枠受付部により受け付けられた表示位置における枠が、表示した複数ページの画像にまたがる場合に、枠の枠内の画像がページの周縁の余白の領域を含むときは、枠を拡張することにより、拡張した枠の枠内に当該余白の領域に相当する領域の画像を表示し、連結画像生成部は、表示部により拡張して表示された枠の枠内の画像から当該余白の領域を除いて連結画像を生成し、入出力部は、画像を被記録用紙に記録すべき旨の要求を受け付けた場合に、連結画像生成部により生成された連結画像を記録装置に出力してもよい。これにより、仮想空間において複数のページに分割されている画像を、各ページの余白部分を切除して被記録用紙の1枚分に記録する場合に、当該余白部分に代えて当該余白部分に相当する領域の画像を当該被記録用紙に付加して記録することができる。また、この場合に、当該被記録用紙に付加される画像を記録前にユーザに提示することができる。
【0007】
枠受付部は、表示部により表示された画像に対する、枠の相対的な表示サイズの指定を受け付けてもよい。これにより、被記録用紙の1枚分に記録する記録領域をユーザにより自由に選択させることができる。
【0008】
情報処理装置は、ブラウジングするブラウズ処理部をさらに備え、表示部は、ブラウズ処理部がウィンドウ上に展開した展開情報を取得し、取得した展開情報から画像を生成し、展開情報から生成した画像を仮想空間に割り付けてもよい。これにより、被記録用紙のサイズを意識することなく作成されたWebページに表示された内容を記録する場合であっても、被記録用紙の1枚分に記録する記録領域をユーザに自由に選択させることができる。
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の第2の形態においては、情報処理方法であって、画像を記録する被記録用紙の選択を受け付ける用紙選択受付手順と、画像を仮想空間に割り付けて、割り付けた画像、および、用紙選択受付手順により選択された被記録用紙のアスペクト比と同一のアスペクト比の枠を画像に重畳させて表示する表示手順と、表示手順により表示された画像に対する、枠の相対的な表示位置の指定を受け付ける枠受付手順と、画像を被記録用紙に記録すべき旨の要求を受け付けた場合に、表示手順により表示されている画像のうち、枠受付手順により受け付けられた表示位置における枠の枠内の画像を記録装置に出力する入出力手順とを備える。これにより、第1の形態と同一の効果を得ることができる。
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の第3の形態においては、情報処理装置を制御するプログラムであって、情報処理装置に画像を記録する被記録用紙の選択を受け付ける用紙選択受付手順、画像を仮想空間に割り付けて、割り付けた画像、および、用紙選択受付手順により選択された被記録用紙のアスペクト比と同一のアスペクト比の枠を画像に重畳させて表示する表示手順、表示手順により表示された画像に対する、枠の相対的な表示位置の指定を受け付ける枠受付手順、および、画像を被記録用紙に記録すべき旨の要求を受け付けた場合に、表示手順により表示されている画像のうち、枠受付手順により受け付けられた表示位置における枠の枠内の画像を記録装置に出力する入出力手順を実行させる。これにより、第1の形態と同一の効果を得ることができる。
【0011】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【実施例1】
【0013】
図1は、パーソナルコンピュータ10の一例を示す。パーソナルコンピュータ10は、情報処理装置の一例であって、本体12と、ユーザに対して本体12からの出力に基づく表示をするディスプレイ14と、ユーザから本体12に対する入力手段の一例としてのキーボード16及びマウス18とを備える。パーソナルコンピュータ10は、ネットワークを介してプリンタ20と接続する。プリンタ20は、記録装置の一例であって、パーソナルコンピュータ10から出力された情報を被記録用紙に記録する。
【0014】
図2は、パーソナルコンピュータ10のブロック図の一例を示す。パーソナルコンピュータ10は、受付部100、表示部110、連結画像生成部120、入出力部130およびアプリケーション部150を備える。受付部100は、用紙選択受付部102、枠受付部104を備える。
【0015】
アプリケーション部150は、ユーザからの入力に基づいてアプリケーションソフトウェア(以下、単に「アプリケーション」という。)を実行する。アプリケーション部150は、ユーザからの入力を受け付けてアプリケーションを実行し、ディスプレイ14に表示するウィンドウ上に実行結果を展開する。アプリケーション部150は、ウィンドウ上に展開した展開情報をプリンタ20により記録すべき旨の入力を受け付ける。
【0016】
用紙選択受付部102は、画像を記録する被記録用紙の選択を受け付ける。例えば、用紙選択受付部102は、A4縦、B3横など、被記録用紙の大きさと向きの選択を受け付ける。
【0017】
入出力部130は、アプリケーション部150がウィンドウ上に展開した展開情報を取得する。
【0018】
表示部110は、入出力部130を介してアプリケーション部150がウィンドウ上に展開した展開情報を取得し、取得した展開情報から画像を生成する。表示部110は、生成した画像を仮想空間に割り付ける。なお、仮想空間は、展開情報から生成した画像を全て割り付けることができる仮想的な大きさを有する領域である。
【0019】
表示部110は、仮想空間に割り付けた画像とともに、この画像に重畳させて用紙選択受付部102により選択された被記録用紙のアスペクト比と同一のアスペクト比の枠(以下、「プレビュー枠」という。)を表示する。
【0020】
枠受付部104は、表示部110により表示された画像に対する、プレビュー枠の相対的な表示サイズおよび表示位置の指定を受け付ける。例えば、枠受付部104は、プレビュー枠はダブルクリックにより、表示サイズの指定を受け付けるサイズ変更受付モードと表示位置の指定を受け付ける位置変更受付モードとを切り替え、各モードにおいてプレビュー枠に対するドラッグアンドドロップなどの操作を受け付けることにより、表示サイズおよび表示位置の指定を受け付けてもよい。この場合、表示部110は、枠受付部104により受け付けられた表示サイズおよび表示サイズのプレビュー枠を再表示する。
【0021】
また、入出力部130は、表示部110により生成された画像を被記録用紙に記録すべき旨の要求を受け付ける。例えば、入出力部130は、アプリケーション部150を介して上記要求を受け付ける。また例えば、入出力部130は、受付部100および表示部110を介して上記要求を受け付けてもよい。入出力部130は、上記要求を受け付けた場合に、表示部110により表示されている画像のうち、プレビュー枠の枠内の画像をプリンタ20に出力する。
【0022】
連結画像生成部120は、表示部110により割り付けられた画像が仮想空間において複数のページに分割される場合に、枠受付部104により受け付けられた表示位置におけるプレビュー枠が、表示部110により表示された複数ページの画像にまたがるときは、プレビュー枠の枠内の各画像を連結した連結画像を生成する。連結画像生成部120は、プレビュー枠の枠内の画像がページの周縁の余白の領域を含むときは、当該枠内の画像から当該余白の領域の画像を除いて連結画像を生成する。この場合、入出力部130は、画像を被記録用紙に記録すべき旨の要求を受け付けたときは、連結画像生成部120により生成された連結画像をプリンタ20に出力する。
【0023】
さらに表示部110は、枠受付部104により受け付けられた表示位置におけるプレビュー枠が、表示した複数ページの画像にまたがる場合に、プレビュー枠の枠内の画像がページの周縁の余白の領域を含むときは、プレビュー枠を拡張することにより、拡張したプレビュー枠の枠内に当該余白の領域に相当する領域の画像を表示する。そして連結画像生成部120は、表示部110により拡張して表示されたプレビュー枠の枠内の画像から当該余白の領域を除いて連結画像を生成する。そして入出力部130は、画像を被記録用紙に記録すべき旨の要求を受け付けた場合に、連結画像生成部120により生成された連結画像をプリンタ20に出力する。
【0024】
記憶媒体70は、受付部100、表示部110、連結画像生成部120、入出力部130およびアプリケーション部150の動作を行わせるプログラムを記憶する。パーソナルコンピュータ10は、記憶媒体70に記憶された上記プログラムをインストールすることにより、受付部100等の動作を行わせてもよい。さらに、他の方法として、パーソナルコンピュータ10は、そのようなプログラムを、ネットワークを介して取得してもよい。
【0025】
図3は、パーソナルコンピュータ10の動作の一例を示すフローチャートである。本フローチャートは、アプリケーション部150がウィンドウ上に展開した展開情報をプリンタ20により記録すべき旨の入力を受け付けることにより開始する。なお、被記録用紙は、デフォルト設定としてA4縦が選択されているものとする。
【0026】
表示部110は、入出力部130を介してアプリケーション部150がウィンドウ上に展開している展開情報を取得し、取得した展開情報から画像を生成する。表示部110は、生成した画像を仮想空間に割り付ける。表示部110は、仮想空間に割り付けた画像とともに、画像に重畳させてデフォルト設定であるA4縦の被記録用紙のアスペクト比と同一のアスペクト比のプレビュー枠を表示する(S100)。
【0027】
枠受付部104は、画像に対するプレビュー枠の相対的な表示サイズの変更の指定を受け付けたか否かを判断する(S110)。ステップS110において枠受付部104は、画像に対するプレビュー枠の相対的な表示サイズの変更の指定を受け付けていないと判断した場合には(S110:No)、画像に対するプレビュー枠の相対的な表示位置の変更の指定を受け付けたか否かを判断する(S120)。ステップS120において枠受付部104は、画像に対するプレビュー枠の相対的な表示位置の変更の指定を受け付けていないと判断した場合(S120:No)、入出力部130は、表示部110により生成された画像を被記録用紙に記録すべき旨の要求を受け付けたか否かを判断する(S130)。ステップS130において入出力部130は表示部110により生成された画像を被記録用紙に記録すべき旨の要求を受け付けたと判断した場合には(S130:Yes)、表示部110により表示されている画像のうち、プレビュー枠の枠内の画像をプリンタ20に出力する(S300)。そして本プローチャートは終了する。なお、ステップS300は、図5においてさらに説明する。
【0028】
ステップS130において入出力部130は表示部110により生成された画像を被記録用紙に記録すべき旨の要求を受け付けていないと判断した場合には(S130:No)、ステップS110に戻る。
【0029】
一方、ステップS110において枠受付部104は、画像に対するプレビュー枠の相対的な表示サイズの変更の指定を受け付けたと判断した場合には(S110:Yes)、または、ステップS120において枠受付部104は、画像に対するプレビュー枠の相対的な表示位置の変更の指定を受け付けたと判断した場合(S120:Yes)、表示部110はプレビュー枠を再表示する(S200)。そしてステップS130に進む。なお、ステップS200は、図4においてさらに説明する。
【0030】
図4は、パーソナルコンピュータ10の動作の一例を示すフローチャートである。本フローチャートは、図3に示すフローチャートのステップS110(Yes)、または、ステップS120(Yes)により開始する。
【0031】
表示部110は、表示すべきプレビュー枠が、分割して割り付けた複数ページの画像にまたがるか否かを判断する(S210)。ステップS210において表示部110は、表示すべきプレビュー枠が、分割して割り付けた複数ページの画像にまたがらないと判断した場合には(S210:No)、ステップS110またはステップS120において枠受付部104により受け付けられた表示サイズおよび表示サイズのプレビュー枠を再表示する(S220)。そして本フローチャートは終了する。
【0032】
一方、ステップS210において表示部110は、表示すべきプレビュー枠が、分割して割り付けた複数ページの画像にまたがると判断した場合には(S210:Yes)、表示すべきプレビュー枠内に余白があるか否かを判断する(S230)。ステップS230において表示部110は、表示すべきプレビュー枠内に余白がないと判断した場合には(S230:No)、表示部110は、ステップS220を実行する。そして本フローチャートは終了する。
【0033】
一方、ステップS230において表示部110は、表示すべきプレビュー枠内に余白があると判断した場合には(S230:Yes)、枠受付部104により受け付けられた表示サイズおよび表示サイズに基づき、プレビュー枠の枠内に当該余白の領域に相当する領域の画像を表示すべく、プレビュー枠を拡張し、拡張したプレビュー枠を再表示する(S240)。そして本フローチャートは終了する。これにより、仮想空間において複数のページに分割されている画像を、各ページの余白部分を切除して被記録用紙1枚に記録する場合に、当該余白部分に代えて当該余白部分に相当する領域の画像を当該被記録用紙に付加して記録することができる。また、この場合に、当該被記録用紙に付加される画像を記録前にユーザに提示することができる。
【0034】
図5は、パーソナルコンピュータ10の動作の一例を示すフローチャートである。本フローチャートは、図3に示すフローチャートのステップS130(Yes)により開始する。
【0035】
表示部110は、表示すべきプレビュー枠が、分割して割り付けた複数ページの画像にまたがるか否かを判断する(S310)。ステップS310において表示部110は、表示すべきプレビュー枠が、分割して割り付けた複数ページの画像にまたがらないと判断した場合には(S310:No)、入出力部130は、表示部110により表示されている画像のうち、プレビュー枠の枠内の画像をプリンタ20に出力する。そして本フローチャートは終了する。
【0036】
一方、ステップS310において表示部110は、表示すべきプレビュー枠が、分割して割り付けた複数ページの画像にまたがると判断した場合には(S310:Yes)、表示すべきプレビュー枠内に余白があるか否かを判断する(S330)。ステップS230において表示部110は、表示すべきプレビュー枠内に余白がないと判断した場合には(S330:No)、連結画像生成部120にプレビュー枠内に余白がないと判断した旨を通知する。連結画像生成部120は、プレビュー枠の枠内の各画像を連結した連結画像を生成する(S340)。入出力部130は、連結画像生成部120により生成された連結画像をプリンタ20に出力する(S350)。そして本フローチャートは終了する。
【0037】
一方、ステップS330において表示部110は、表示すべきプレビュー枠内に余白があると判断した場合には(S330:Yes)、連結画像生成部120にプレビュー枠内に余白があると判断した旨を通知する。連結画像生成部120は、プレビュー枠の枠内の各画像の余白を切除して連結した連結画像を生成する(S360)。例えば、連結画像生成部120は、各画像の余白でない領域の画像を繋ぎ合わせることにより連結画像を生成する。入出力部130は、連結画像生成部120により生成された連結画像をプリンタ20に出力する(S350)。そして本フローチャートは終了する。
【0038】
図6は、アプリケーション部150により展開された展開情報の一例を示す。図7から図9は、表示部110により表示された画像の一例を示す。図10は、プリンタ20により被記録用紙に記録された情報の一例である。なお、図6から図10に示す例において、アプリケーション部150は、Webブラウザなど文字等を被記録用紙のサイズとは無関係に自由に表示するアプリケーションを実行する。この例において、アプリケーション部150は、図6に示すように、実行結果を被記録用紙のサイズに比べて横方向に長くウィンドウ200上に展開している。
【0039】
アプリケーション部150は、展開している展開情報をプリンタ20により記録すべき旨の入力を受け付けたときは、ウィンドウ200上に展開している展開情報を入出力部130に受け渡す。例えば、アプリケーション部150は、展開している展開情報を分割することなくまとめて入出力部130に受け渡す。表示部110は、入出力部130を介してこの展開情報を取得し、取得した展開情報から画像を生成する。表示部110は、図3に示すフローチャートのステップS100において、図7に示すように、仮想空間400に割り付けた画像500とともに、画像500に重畳させてデフォルト設定であるA4縦の被記録用紙のアスペクト比と同一のアスペクト比のプレビュー枠600を画像500の左上に表示する(S100)。
【0040】
例えば、枠受付部104がステップS110およびステップS120において、画像500に対するプレビュー枠600の相対的な表示サイズおよび表示位置の変更の指定を受け付けたと判断することなく(S110:No、S120:No)、入出力部130がステップS130において、表示部110により生成された画像を被記録用紙に記録すべき旨の要求を受け付けたと判断した場合には(S130:Yes)、プリンタ20は、図7に示すプレビュー枠600の枠内の画像を記録した、図10(a)に示す被記録用紙を出力する。
【0041】
また例えば、枠受付部104がステップS110において、画像500に対するプレビュー枠600の相対的な表示サイズの変更の指定を受け付けたと判断することなく(S110:No)、ステップS120において、相対的な表示位置の変更の指定を受け付けたと判断したときは(S120:Yes)、表示部110は、当該表示位置に基づいて例えば、図8に示すように、変更された表示位置にプレビュー枠600を再表示する(S200)。そして入出力部130が、続くステップS130において、表示部110により生成された画像を被記録用紙に記録すべき旨の要求を受け付けたと判断した場合には(S130:Yes)、プリンタ20は、図8に示すプレビュー枠600の枠内の画像を記録した、図10(b)に示す被記録用紙を出力する。
【0042】
また例えば、枠受付部104がステップS110において、画像500に対するプレビュー枠600の相対的な表示サイズの変更の指定を受け付けたと判断したときは(S110:Yes)、表示部110は、当該表示サイズに基づいて例えば、図9に示すように、変更された表示サイズのプレビュー枠600を再表示する(S200)。そして入出力部130が、続くステップS130において、表示部110により生成された画像を被記録用紙に記録すべき旨の要求を受け付けたと判断した場合には(S130:Yes)、プリンタ20は、図9に示すプレビュー枠600の枠内の画像を記録した、図10(c)に示す被記録用紙を出力する。これにより、被記録用紙のサイズを意識することなく作成されたWebページに表示された内容を記録する場合であっても、被記録用紙1枚に記録する記録領域をユーザに自由に選択させることができる。なお、アプリケーション部150は、展開情報を分割することなくまとめて受け渡すことにかえて、展開情報を被記録用紙の単位毎に、入出力部130へ受け渡してもよいし、展開情報を被記録用紙の単位と異なる単位毎に、入出力部130へ受け渡してもよい。
【0043】
図11は、アプリケーション部150により展開された展開情報の一例を示す。図12から図15は、表示部110により表示された画像の一例を示す。なお、図11から図15に示す例において、アプリケーション部150は、ワープロソフトなど文字等を被記録用紙単位に編集するアプリケーションを実行するものとする。ここではアプリケーション部150は、図11に示すように、実行結果を、被記録用紙2ページ分、ウィンドウ210上に展開している。
【0044】
アプリケーション部150は、展開している展開情報をプリンタ20により記録すべき旨の入力を受け付けたときは、ウィンドウ210上に展開している展開情報を入出力部130に受け渡す。例えば、アプリケーション部150は、2ページ分の展開情報をページ単位に、入出力部130へ受け渡す。表示部110は、入出力部130を介してこの展開情報を取得し、取得した展開情報から画像を生成する。表示部110は、図3に示すフローチャートのステップS100において、図12に示すように、仮想空間400に割り付けた画像510および画像512とともに、画像510に重畳させてデフォルト設定であるA4縦の被記録用紙のアスペクト比と同一のアスペクト比のプレビュー枠600を表示する(S100)。また、図12の網掛け部分は、余白の領域を示す(図13から図15も同様である)。
【0045】
例えば、表示部110がステップS230において、表示すべきプレビュー枠内に余白があると判断したときは(S230:Yes)、例えば図13に示すように、プレビュー枠の枠内に当該余白の領域に相当する領域の画像を表示すべく、プレビュー枠を拡張し、拡張したプレビュー枠を再表示する(S240)。そして入出力部130が、続くステップS130において、表示部110により生成された画像を被記録用紙に記録すべき旨の要求を受け付けたと判断した場合には(S130:Yes)、連結画像生成部120は、プレビュー枠600の枠内の画像510、512の余白を切除して連結した連結画像を生成し(S360)、プリンタ20は、当該連結画像を記録した、図10(d)に示す被記録用紙を出力する。これにより、被記録用紙1枚に記録する記録領域をユーザに自由に選択させることができる。また、仮想空間において複数のページに分割されている画像を、各ページの余白部分を切除して被記録用紙1枚に記録する場合に、当該余白部分に代えて当該余白部分に相当する領域の画像を当該被記録用紙に付加して記録することができる。また、この場合に、当該被記録用紙に付加される画像を記録前にユーザに提示することができる。
【0046】
なお、ステップS240において、表示部110は、図15に示すように、プレビュー枠を拡張し、拡張したプレビュー枠を再表示してもよい(S240)。この場合、プリンタ20は、当該連結画像を記録した、図10(e)に示す被記録用紙を出力する。なお、図13に示すプレビュー枠600は、画像510の余白(d1)分、画像510側に拡張され、画像512の余白(d2)分、画像512側に拡張されている。一方、図14に示すプレビュー枠600は、画像512の余白(d2)と画像512の余白(d2)分、画像512側に拡張されている。
【0047】
なお、表示部110がステップS230において、表示すべきプレビュー枠内に余白があると判断したときに(S230:Yes)、例えば図15に示すように、プレビュー枠の枠内に当該余白の領域に相当する領域の画像を表示すべくプレビュー枠を拡張することなく、プレビュー枠を再表示してもよい。そして入出力部130が、続くステップS130において、表示部110により生成された画像を被記録用紙に記録すべき旨の要求を受け付けたと判断した場合には(S130:Yes)、連結画像生成部120は、プレビュー枠600の枠内の画像510、512の余白を切除して連結した連結画像を生成し(S360)、プリンタ20は、当該連結画像を記録した、図10(f)に示す被記録用紙を出力してもよい。これにより、仮想空間において画像が複数のページに分割された場合であっても、被記録用紙1枚に記録する記録領域をユーザに選択させることができる。また、この場合に、各ページに余白部分があるときは、当該余白の領域を切除した画像をその記録用紙に記録することができる。なお、アプリケーション部150は、2ページ分の展開情報をページ単位で受け渡すことにかえて、2ページ分をまとめて入出力部130に受け渡してもよい。
【0048】
以上、本実施例によれば、被記録用紙1枚に記録する記録領域をユーザに自由に選択させることができる。なお、本実施例において、アプリケーション部150は、ブラウザ、ワープロソフトを実行すると記載したが、これに限定されない。例えば、表計算ソフト、電子メール、地図情報など画像を表示するソフトウェア、各種ゲームソフトなどであってもよい。また、パーソナルコンピュータ10は、非図示のDBMS(DataBase Management System)部を備え、入出力部130は、DBMSによりウィンドウ上に展開された情報を取得してもよい。
【0049】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】パーソナルコンピュータ10の一例を示す。
【図2】パーソナルコンピュータ10のブロック図の一例を示す。
【図3】パーソナルコンピュータ10の動作の一例を示すフローチャートである。
【図4】パーソナルコンピュータ10の動作の一例を示すフローチャートである。
【図5】パーソナルコンピュータ10の動作の一例を示すフローチャートである。
【図6】アプリケーション部150により展開された展開情報の一例を示す。
【図7】表示部110により表示された画像の一例を示す。
【図8】表示部110により表示された画像の一例を示す。
【図9】表示部110により表示された画像の一例を示す。
【図10】プリンタ20により被記録用紙に記録された情報の一例である。
【図11】アプリケーション部150により展開された展開情報の一例を示す。
【図12】表示部110により表示された画像の一例を示す。
【図13】表示部110により表示された画像の一例を示す。
【図14】表示部110により表示された画像の一例を示す。
【図15】表示部110により表示された画像の一例を示す。
【符号の説明】
【0051】
10 パーソナルコンピュータ、12 本体、14 ディスプレイ、16 キーボード、18 マウス、20 プリンタ、70 記憶媒体、100 受付部、102 用紙選択受付部、104 枠受付部、110 表示部、120 連結画像生成部、130 入出力部、
150 アプリケーション部、200 ウィンドウ、210 ウィンドウ、300 ウィンドウ、400 仮想空間、500 画像、510 画像、512 画像、600 プレビュー枠

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を記録する被記録用紙の選択を受け付ける用紙選択受付部と、
画像を仮想空間に割り付けて、割り付けた前記画像、および、前記用紙選択受付部により選択された前記被記録用紙のアスペクト比と同一のアスペクト比の枠を前記画像に重畳させて表示する表示部と、
前記表示部により表示された前記画像に対する、前記枠の相対的な表示位置の指定を受け付ける枠受付部と、
前記画像を前記被記録用紙に記録すべき旨の要求を受け付けた場合に、前記表示部により表示されている前記画像のうち、前記枠受付部により受け付けられた前記表示位置における前記枠の枠内の画像を記録装置に出力する入出力部と
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記情報処理装置は、前記表示部により割り付けられた前記画像が前記仮想空間において複数のページに分割される場合に、前記枠受付部により受け付けられた前記表示位置における前記枠が、前記表示部により表示された前記複数ページの画像にまたがるときは、前記枠の枠内の各画像を連結した連結画像を生成する連結画像生成部をさらに備え、
前記連結画像生成部は、
前記枠の枠内の画像がページの周縁の余白の領域を含むときは、当該枠内の画像から当該余白の領域の画像を除いて前記連結画像を生成し、
前記入出力部は、
前記画像を前記被記録用紙に記録すべき旨の要求を受け付けた場合に、前記連結画像生成部により生成された前記連結画像を前記記録装置に出力する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示部は、
前記枠受付部により受け付けられた前記表示位置における前記枠が、表示した前記複数ページの画像にまたがる場合に、前記枠の枠内の画像がページの周縁の余白の領域を含むときは、前記枠を拡張することにより、拡張した前記枠の枠内に当該余白の領域に相当する領域の画像を表示し、
前記連結画像生成部は、
前記表示部により拡張して表示された前記枠の枠内の画像から当該余白の領域を除いて前記連結画像を生成し、
前記入出力部は、
前記画像を前記被記録用紙に記録すべき旨の要求を受け付けた場合に、前記連結画像生成部により生成された前記連結画像を前記記録装置に出力する請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記枠受付部は、前記表示部により表示された前記画像に対する、前記枠の相対的な表示サイズの指定を受け付ける請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記情報処理装置は、ブラウジングするブラウズ処理部をさらに備え、
前記表示部は、前記ブラウズ処理部がウィンドウ上に展開した展開情報を取得し、取得した前記展開情報から前記画像を生成し、前記展開情報から生成した前記画像を前記仮想空間に割り付ける請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
画像を記録する被記録用紙の選択を受け付ける用紙選択受付手順と、
画像を仮想空間に割り付けて、割り付けた前記画像、および、前記用紙選択受付手順により選択された前記被記録用紙のアスペクト比と同一のアスペクト比の枠を前記画像に重畳させて表示する表示手順と、
前記表示手順により表示された前記画像に対する、前記枠の相対的な表示位置の指定を受け付ける枠受付手順と、
前記画像を前記被記録用紙に記録すべき旨の要求を受け付けた場合に、前記表示手順により表示されている前記画像のうち、前記枠受付手順により受け付けられた前記表示位置における前記枠の枠内の画像を記録装置に出力する入出力手順と
を備える情報処理方法。
【請求項7】
情報処理装置を制御するプログラムであって、前記情報処理装置に、
画像を記録する被記録用紙の選択を受け付ける用紙選択受付手順、
画像を仮想空間に割り付けて、割り付けた前記画像、および、前記用紙選択受付手順により選択された前記被記録用紙のアスペクト比と同一のアスペクト比の枠を前記画像に重畳させて表示する表示手順、
前記表示手順により表示された前記画像に対する、前記枠の相対的な表示位置の指定を受け付ける枠受付手順、および、
前記画像を前記被記録用紙に記録すべき旨の要求を受け付けた場合に、前記表示手順により表示されている前記画像のうち、前記枠受付手順により受け付けられた前記表示位置における前記枠の枠内の画像を記録装置に出力する入出力手順
を実行させるプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2008−123368(P2008−123368A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−308264(P2006−308264)
【出願日】平成18年11月14日(2006.11.14)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】