説明

情報処理装置、情報処理方法およびプログラム

【課題】ユーザが所望する文字情報を容易に見る。
【解決手段】情報処理装置は、表示制御部および制御部を具備する。表示制御部は、動画に関する複数の文字情報のうちの1つを最先文字情報とし、時間軸において最先文字情報とこれに連続する1または複数の文字情報とを表示対象文字情報として時間軸に沿って最先文字情報から特定方向に並べて動画とともに表示部に表示させる。制御部は、複数の文字情報のうちから最先文字情報となる文字情報をユーザ操作に基づいて変更する制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、情報処理装置に関する。詳しくは、画像を表示させる情報処理装置および情報処理方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、各放送局からの放送波を受信し、この放送波に基づいて画像を表示するテレビジョン受像機等の情報処理装置が広く普及している。また、表示対象となる画像とともに、この画像に関する文字情報(例えば、字幕やテロップ)を表示する情報処理装置が提案されている。
【0003】
例えば、振り仮名付きの字幕または振り仮名なしの字幕を画像に重ねて表示させるコンテンツ処理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−199711号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の従来技術によれば、画像とともに表示される文字情報を見ることにより、ユーザは、画像に関する文字情報を視覚的に容易に取得することができる。
【0006】
ここで、例えば、放送局からの放送波に基づいて画像が表示される場合に、文字情報が表示される時間は、その放送波を出力している放送局側で決定された時間となる。このため、例えば、ユーザが表示画面から目を離して文字情報を読み逃した場合に、その読み逃がした文字情報の次の文字情報が表示されると、その読み逃がした文字情報を見ることができなくなる。
【0007】
本技術はこのような状況に鑑みて生み出されたものであり、ユーザが所望する文字情報を容易に見ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本技術は、上述の問題点を解消するためになされたものであり、その第1の側面は、動画に関する複数の文字情報のうちの1つを最先文字情報とし、時間軸において上記最先文字情報とこれに連続する1または複数の文字情報とを表示対象文字情報として時間軸に沿って上記最先文字情報から特定方向に並べて上記動画とともに表示部に表示させる表示制御部と、上記複数の文字情報のうちから上記最先文字情報となる文字情報をユーザ操作に基づいて変更する制御を行う制御部とを具備する情報処理装置および情報処理方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムである。これにより、表示対象文字情報を時間軸に沿って、最先文字情報から特定方向に並べて動画とともに表示させ、複数の文字情報のうちから最先文字情報となる文字情報をユーザ操作に基づいて変更するという作用をもたらす。
【0009】
また、この第1の側面において、上記表示制御部は、上記表示対象文字情報を立体視画像として表示させるようにしてもよい。これにより、表示対象文字情報を立体視画像として表示させるという作用をもたらす。
【0010】
また、この第1の側面において、上記表示制御部は、上記表示部の表示面に略直行する方向を上記特定方向とし、上記表示対象文字情報が三次元空間に配置されて上記特定方向に並べられるように上記表示対象文字情報を表示させるようにしてもよい。これにより、表示対象文字情報が三次元空間に配置されて特定方向に並べられるように表示対象文字情報を表示させるという作用をもたらす。
【0011】
また、この第1の側面において、上記表示制御部は、上記表示部の表示面に略直行する方向を上記特定方向とし、上記最先文字情報が最前面となるように上記表示対象文字情報を時間軸に沿って上書き合成することにより上記表示対象文字情報を上記特定方向に並べて表示させるようにしてもよい。これにより、最先文字情報が最前面となるように、表示対象文字情報を時間軸に沿って上書き合成することにより、表示対象文字情報を特定方向に並べて表示させるという作用をもたらす。
【0012】
また、この第1の側面において、上記表示制御部は、上記最先文字情報から上記特定方向に向かうに従って低下するように上記表示対象文字情報に係る表示領域の透明度を設定するようにしてもよい。これにより、最先文字情報から特定方向に向かうに従って低下するように、表示対象文字情報に係る表示領域の透明度を設定するという作用をもたらす。
【0013】
また、この第1の側面において、上記表示制御部は、上記表示対象文字情報に係る表示領域のうち、文字の背景領域の透明度のみを設定するようにしてもよい。これにより、表示対象文字情報に係る表示領域のうち、文字の背景領域の透明度のみを設定するという作用をもたらす。
【0014】
また、この第1の側面において、上記制御部は、時間軸において上記最先文字情報に隣接する2つの文字情報のうちの一方を新たな最先文字情報とするための第1操作と、上記2つの文字情報のうちの他方を上記新たな最先文字情報とするための第2操作との何れかを上記ユーザ操作として受け付けた場合に、上記ユーザ操作に基づいて上記2つの文字情報のうちの1つを上記新たな最先文字情報とする変更を行うようにしてもよい。これにより、第1操作および第2操作の何れかを受け付けた場合に、そのユーザ操作に基づいて最先文字情報の変更を行うという作用をもたらす。
【0015】
また、この第1の側面において、上記第1操作は、上記2つの文字情報のうちの後の文字情報を上記新たな最先文字情報とするための操作であり、上記第2操作は、上記2つの文字情報のうちの前の文字情報を上記新たな最先文字情報とするための操作であり、上記表示制御部は、上記表示対象文字情報のうちで上記最先文字情報が時間軸において最新の文字情報となるように上記表示対象文字情報を表示させ、上記制御部は、上記第1操作が受け付けられた場合には上記第1操作の受付時における最先文字情報に隣接させて上記新たな最先文字情報を表示させ、上記第2操作が受け付けられた場合には上記第2操作の受付時における最先文字情報を消去して上記新たな最先文字情報を表示させるようにしてもよい。これにより、表示対象文字情報のうちで最先文字情報が時間軸において最新の文字情報となるように表示対象文字情報を表示させ、第1操作が受け付けられた場合には、第1操作の受付時における最先文字情報に隣接させて新たな最先文字情報を表示させ、第2操作が受け付けられた場合には、第2操作の受付時における最先文字情報を消去して新たな最先文字情報を表示させるという作用をもたらす。
【0016】
また、この第1の側面において、上記最先文字情報となる文字情報について上記ユーザ操作に基づく変更を行う第1モードと、上記最先文字情報となる文字情報について上記ユーザ操作に基づく変更を行わずに上記動画の表示に応じた変更を行う第2モードとの切替操作を受け付ける操作受付部をさらに具備し、上記制御部は、上記第1モードが設定されている場合における上記表示対象文字情報の表示態様と、上記第2モードが設定されている場合における上記表示対象文字情報の表示態様とを変更するようにしてもよい。これにより、第1モードが設定されている場合における表示対象文字情報の表示態様と、第2モードが設定されている場合における表示対象文字情報の表示態様とを変更するという作用をもたらす。
【0017】
また、この第1の側面において、上記制御部は、上記第1モードが設定されている場合における上記最先文字情報の上記特定方向における位置と、上記第2モードが設定されている場合における上記最先文字情報の上記特定方向における位置とを変更することにより上記表示態様を変更するようにしてもよい。これにより、第1モードが設定されている場合における最先文字情報の特定方向における位置と、第2モードが設定されている場合における最先文字情報の特定方向における位置とを変更することにより、表示態様を変更するという作用をもたらす。
【0018】
また、この第1の側面において、上記表示制御部は、上記表示対象文字情報のうちで上記最先文字情報が時間軸において最新の文字情報となるように上記表示対象文字情報を表示させるようにしてもよい。これにより、表示対象文字情報のうちで最先文字情報が時間軸において最新の文字情報となるように表示対象文字情報を表示させるという作用をもたらす。
【0019】
また、この第1の側面において、上記表示制御部は、上記表示対象文字情報を上記動画に重ねて表示させるようにしてもよい。これにより、表示対象文字情報を動画に重ねて表示させるという作用をもたらす。
【発明の効果】
【0020】
本技術によれば、ユーザが所望する文字情報を容易に見ることができるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本技術の第1の実施の形態における情報処理装置100の機能構成例を示すブロック図である。
【図2】本技術の第1の実施の形態におけるリモコン200の外観構成例を示す図である。
【図3】本技術の第1の実施の形態における文字情報保持部130の保持内容を模式的に示す図である。
【図4】本技術の第1の実施の形態における文字情報保持部130の保持対象となる文字情報を時系列で簡略化して示す図である。
【図5】本技術の第1の実施の形態における表示部160に表示されるメニュー画面例を示す図である。
【図6】本技術の第1の実施の形態における表示部160とこれに表示される文字情報の仮想的な表示位置との関係を示す図である。
【図7】本技術の第1の実施の形態における表示部160に表示される文字情報の表示例を示す図である。
【図8】本技術の第1の実施の形態における表示部160に表示される文字情報の遷移例を示す図である。
【図9】本技術の第1の実施の形態における表示部160に表示される文字情報の遷移例を示す図である。
【図10】本技術の第1の実施の形態における情報処理装置100による文字情報表示処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図11】本技術の第1の実施の形態における情報処理装置100による文字情報表示処理の処理手順のうちの描画処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図12】本技術の第1の実施の形態における情報処理装置100による文字情報表示処理の処理手順のうちの操作処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図13】本技術の第1の実施の形態における情報処理装置100による文字情報表示処理の処理手順のうちの上方向イベント処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図14】本技術の第1の実施の形態における情報処理装置100による文字情報表示処理の処理手順のうちの下方向イベント処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図15】本技術の第1の実施の形態における情報処理装置100において文字情報表示モードが設定されている場合における文字情報の表示態様の変更例を示す図である。
【図16】本技術の第1の実施の形態における情報処理装置100において文字情報表示モードが設定されている場合における文字情報の表示態様の変更例を示す図である。
【図17】本技術の第2の実施の形態における表示部160に文字情報を立体的に表示させるための立体視画像を示す図である。
【図18】本技術の第2の実施の形態における表示部160とこれに表示される文字情報の仮想的な表示位置との関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態と称する)について説明する。説明は以下の順序により行う。
1.第1の実施の形態(表示制御:時系列で連続する文字情報を奥行方向に並べて表示させ、ユーザ操作に基づいて最前面の文字情報を変更する例)
2.第2の実施の形態(表示制御:時系列で連続する文字情報を立体視画像として表示させる例)
【0023】
<1.第1の実施の形態>
[情報処理装置の構成例]
図1は、本技術の第1の実施の形態における情報処理装置100の機能構成例を示すブロック図である。
【0024】
情報処理装置100は、放送受信部111と、映像復号部112と、音声復号部113と、文字情報取得部120と、文字情報保持部130とを備える。また、情報処理装置100は、制御部140と、表示制御部150と、表示部160と、音声処理部170と、音声出力部180と、操作受付部190とを備える。情報処理装置100は、例えば、各放送局からの放送波を受信して画像(立体視画像または平面画像)を表示するテレビジョン受像機により実現される。
【0025】
放送受信部111は、アンテナ(図示せず)を介して、各放送局からの放送波を受信し、映像信号(ビデオ信号)および音声信号(オーディオ信号)を復調するものである。放送受信部111は、例えば、地上デジタルテレビジョン放送、CS(Communications Satellite)デジタル放送、BS(Broadcasting Satellite)デジタル放送等の放送波を受信する。そして、放送受信部111は、復調された映像信号を映像復号部112に出力し、復調された音声信号を音声復号部113に出力する。
【0026】
映像復号部112は、放送受信部111から出力された映像信号(伝送のために圧縮符号化された映像信号)を復号処理して映像データを復元するものであり、復元された映像データを文字情報取得部120および表示制御部150に出力する。
【0027】
音声復号部113は、放送受信部111から出力された音声信号(伝送のために圧縮符号化された音声信号)を復号処理して音声データを復元するものであり、復元された音声データを音声処理部170に出力する。
【0028】
文字情報取得部120は、映像復号部112から出力された映像データに関する文字情報を取得するものであり、取得された文字情報を文字情報保持部130に保持させる。例えば、映像音声コンテンツが、MPEG(Moving Picture Experts Group)規格に基づいたデータフォーマットである場合を想定する。この場合には、文字情報取得部120は、字幕PES(Packetized Elementary Stream)を抽出することにより字幕情報を取得することができる(図5に示す字幕モード(413))。また、例えば、表示対象画像に含まれる文字を切り出し(いわゆる、文字テロップの切出し)、その文字を文字情報として取得するようにしてもよい(図5に示す切り出しモード(412))。例えば、文字情報取得部120は、文字認識技術(例えば、テンプレートマッチング処理)を用いて所定数以上連続する文字列を表示対象画像から抽出し、この抽出された文字列を切り出して文字情報として取得する。
【0029】
文字情報保持部130は、文字情報取得部120により取得された文字情報を保持するものであり、保持されている文字情報を表示制御部150に供給する。文字情報保持部130における文字情報の保持内容については、図3を参照して詳細に説明する。
【0030】
制御部140は、メモリ(図示せず)に格納されている制御プログラムに基づいて各種の制御を行うものである。制御部140は、例えば、マイクロプロセッサにより構成される。また、例えば、制御部140は、複数の文字情報のうちから最先文字情報(例えば、最前面の文字情報)となる文字情報をユーザ操作に基づいて変更する制御を行う。
【0031】
表示制御部150は、制御部140の制御に基づいて、放送受信部111により受信された放送波に対応する映像(画像)を出力するための出力処理を行うものである。また、表示制御部150は、制御部140の制御に基づいて、文字情報保持部130に保持されている文字情報を取得し、この取得された文字情報をその動画とともに表示部160に表示させる。
【0032】
例えば、表示制御部150は、放送受信部111により受信された放送波に対応する動画に関する複数の文字情報を時間軸に沿って特定方向に並べて、その動画とともに表示部160に表示させる(例えば、図7に示す表示例)。この場合に、その動画に関する複数の文字情報のうちの1つを最先文字情報(例えば、最前面の文字情報)とし、時間軸において最先文字情報とこれに連続する1または複数の文字情報とを表示対象文字情報とする。そして、表示制御部150は、表示対象文字情報を時間軸に沿って最先文字情報から特定方向に並べてその動画に重ねて表示させる。ここで、特定方向は、例えば、表示部160の表示面に略直行する方向(奥行方向)とすることができる。
【0033】
また、例えば、表示制御部150は、最先文字情報が最前面となるように、表示対象文字情報を時間軸に沿って上書き合成することにより、表示対象文字情報を特定方向に並べて表示させる。また、例えば、表示制御部150は、最先文字情報から特定方向に向かうに従って低下するように、表示対象文字情報に係る表示領域の透明度(例えば、α値)を設定する。この場合に、表示対象文字情報に係る表示領域のうち、文字の背景領域の透明度のみを設定することが好ましい。
【0034】
表示部160は、表示制御部150の制御に基づいて、各種画像を表示する表示部である。表示部160は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示素子により実現することができる。
【0035】
音声処理部170は、制御部140の制御に基づいて、放送受信部111により受信された放送波に対応する音声を出力するための出力処理を行うものである。
【0036】
音声出力部180は、音声処理部170の制御に基づいて、各種の音声情報を出力するものである。音声出力部180は、例えば、スピーカにより実現することができる。
【0037】
操作受付部190は、ユーザによる操作入力を受け付ける操作受付部であり、受け付けられた操作入力に応じた操作信号を制御部140に供給する。また、操作受付部190は、リモコン(リモートコントローラ)200からの操作信号を受け付けると、受け付けられた操作信号を制御部140に供給する。
【0038】
リモコン200は、情報処理装置100を離れた場所から遠隔操作するためのリモートコントローラであり、ユーザによる操作入力に応じた操作信号(出力信号)を操作受付部190に出力する。例えば、リモコン200の出力信号として赤外線信号を用いることができる。また、リモコン200の外観構成については、図2を参照して詳細に説明する。
【0039】
[リモコンの構成例]
図2は、本技術の第1の実施の形態におけるリモコン200の外観構成例を示す図である。
【0040】
リモコン200には、電源ボタン201と、チャネル指定ボタン群202と、矢印決定ボタン群203と、映像2D/3D切替ボタン207と、文字情報2D/3D切替ボタン208と、モード切替ボタン209とが設けられている。
【0041】
電源ボタン201は、情報処理装置100の電源をオン/オフする際に用いられるボタンである。
【0042】
チャネル指定ボタン群202は、情報処理装置100を用いて放送波に基づく放送番組を見る場合において放送チャネルを指定する際に用いられるボタン群である。
【0043】
矢印決定ボタン群203は、表示部160にメニュー画面等が表示されている際に用いられる上下左右の矢印ボタン(上ボタン204、下ボタン205を含む)および決定ボタン206により構成される。上下左右の矢印ボタンは、表示部160に表示されている表示画面における上下左右方向の選択操作を行う際に用いられるボタンであり、例えば、メニュー画面における選択操作を行う際にその選択状態を上下左右に移動させる場合に用いられる。決定ボタン206は、表示部160に表示されている表示画面における各種決定操作を行う際に用いられるボタンであり、例えば、メニュー画面における選択状態を決定する場合に用いられる。
【0044】
映像2D/3D切替ボタン207は、放送波に基づく放送番組を見る場合において、その放送番組を平面画像(2D画像)および立体視画像(3D画像)の何れかに切り替える際に用いられるボタンである。
【0045】
文字情報2D/3D切替ボタン208は、放送波に基づく放送番組を見る場合において、その放送番組に関連付けられている文字情報を平面画像(2D画像)および立体視画像(3D画像)の何れかに切り替える際に用いられるボタンである。なお、文字情報を立体視画像(3D画像)に切り替えた場合における表示方法については、本技術の第2の実施の形態で示す。
【0046】
モード切替ボタン209は、文字情報を表示する文字情報表示モードが設定されている場合において、ノーマルモードおよびUC(ユーザコントロール)モードの何れかに切り替える際に用いられるボタンである。
【0047】
ここで、ノーマルモードは、予め設定されている表示タイミングに基づいて、最前面の文字情報が順次更新される文字情報表示モードである。なお、最前面の文字情報が更新された場合には、過去の文字情報は奥行方向における奥側に移動される。この場合には、最前面の文字情報の可読性を重視するため、過去の文字情報の一部を見ることができる程度に表示する。このように、過去の文字情報を表示することにより、最前面の文字情報よりも以前の時刻に文字情報が表示されていたことをユーザが容易に確認することができる。なお、ノーマルモードの表示例については、図6乃至図8を参照して詳細に説明する。
【0048】
なお、予め設定されている表示タイミングは、例えば、動画に重畳されている文字テロップの表示タイミングである。この表示タイミングは、例えば、放送波に含まれる字幕PESに挿入されている情報によりコントロールされる。また、例えば、字幕モード(図5に示す字幕モード(413))の設定時において、最前面の文字情報は、放送局側が指定した画面上の表示位置および表示タイミングにより更新される。また、例えば、切り出しモード(図5に示す切り出しモード(412))の設定時において、最前面の文字情報は、次の文字列を切り出してくるまで継続して表示される。
【0049】
また、UCモードは、ユーザ操作に基づいて、最前面の文字情報が更新される文字情報表示モードである。すなわち、UCモードの設定時には、ノーマルモードとは異なり、放送局から新しい文字情報が提供された場合でも、最前面の文字情報がリアルタイムで更新されない。例えば、ユーザ操作に基づいてUCモードが設定された場合には、その設定操作時における表示状態が維持される。そして、最前面の文字情報の更新操作(例えば、リモコン200の上ボタン204または下ボタン205の押下操作)が行われる毎に、最前面の文字情報が更新される。なお、UCモードの表示例については、図9を参照して詳細に説明する。
【0050】
[文字情報保持部の内容例]
図3は、本技術の第1の実施の形態における文字情報保持部130の保持内容を模式的に示す図である。図3(a)には、文字情報が文字情報保持部130に保持されている状態を上下方向に時系列で並べて示す。図3(b)には、文字情報保持部130に保持されている文字情報を斜め方向に時系列で並べて示す。
【0051】
文字情報保持部130には、文字情報取得部120により取得された文字情報のうち、所定数の文字情報が保持される。なお、図3では、説明の容易のため、保持対象となる文字情報の数(文字情報保持部の保持可能数305)を10とする例を示す。また、図3では、時系列で並べた文字情報を表す矩形内に識別番号(#00乃至#09)を付して説明する。すなわち、時間軸において、文字情報#00が最新の文字情報であり、文字情報#09が最古の文字情報であるものとする。
【0052】
ここで、文字情報保持部130に保持されている文字情報のうち、表示対象となる文字情報を表示対象文字情報300として点線の矩形で囲んで示す。また、表示対象文字情報300のうち、最前面に配置される文字情報には最前面ポインタ301が付される。
【0053】
図4は、本技術の第1の実施の形態における文字情報保持部130の保持対象となる文字情報を時系列で簡略化して示す図である。すなわち、図4には、文字情報保持部130の保持対象となる10個の文字情報431乃至440を時系列で並べて示す。また、図4には、新たに取得される文字情報441(矢印302で示す)を時系列で並べて示す。なお、図4に示す各文字情報431乃至441に対応する矩形内には、文字情報431乃至441に対応する文字(説明の容易のため、簡略化した文字列)を付して示す。ここで、文字情報に対応する文字列は、例えば、字幕PESを抽出することにより文字情報(字幕情報)を取得する場合には、放送局側において決定されている。また、文字情報431乃至440は、図3に示す文字情報#00乃至#09に対応するものとする。
【0054】
[文字情報表示モードの選択例]
図5は、本技術の第1の実施の形態における表示部160に表示されるメニュー画面例を示す図である。図5では、放送波に基づく画像400が表示部160に表示されている場合に、画像400上にメニュー画面410を重ねて表示させる場合を例にして説明する。図5では、文字情報表示モードとして、表示対象画像に含まれる文字を切り出し、その文字を文字情報として表示する切り出しモードと、表示対象画像に関連付けられている字幕情報を文字情報として表示する字幕モードとの何れかを選択する例を示す。
【0055】
メニュー画面410は、例えば、リモコン200における矢印決定ボタン群203の所定ボタンの押下に応じて表示される。また、メニュー画面410には、「切」選択領域411と、「切り出し」選択領域412と、「字幕」選択領域413とが設けられている。これらの各領域については、例えば、リモコン200における矢印決定ボタン群203の上ボタン204または下ボタン205の押下操作により所望の領域を選択することができる。また、所望の領域が選択されている状態(例えば、白抜きの楕円形で囲まれている状態)で、決定ボタン206を押下することにより決定操作(文字情報表示モード設定操作)を行うことができる。
【0056】
「切」選択領域411は、文字情報表示モードの設定を解除する場合に選択される領域である。
【0057】
「切り出し」選択領域412は、切り出しモードを設定する場合に選択される領域である。
【0058】
「字幕」選択領域413は、字幕モードを設定する場合に選択される領域である。なお、本技術の第1の実施の形態では、文字情報表示モードとして、主に字幕モードが設定されている場合を例にして説明する。
【0059】
[文字情報の表示例]
図6は、本技術の第1の実施の形態における表示部160とこれに表示される文字情報の仮想的な表示位置との関係を示す図である。
【0060】
図6(a)には、文字情報431乃至436(文字情報群430)が表示部160に表示された際に、視聴者(ユーザ)420が仮想的に立体的に見ることができる文字情報431乃至436の位置を奥行方向に配置した場合における斜視図を模式的に示す。図6(b)には、図6(a)に示す状態で、文字情報431乃至436の位置を奥行方向に仮想的に配置した場合における上面図を模式的に示す。なお、文字情報431乃至436は、図4に示す文字情報431乃至436(図3に示す文字情報#00乃至#05)に対応するものとする。
【0061】
ここで、矢印で示す奥行方向(視線方向)は、例えば、視聴者(ユーザ)420と表示部160の表示面とを結ぶ線に平行な方向であり、表示部160の表示面に直行(または、略直行)する方向である。なお、正面側から見た場合における表示例については、図7に示す。
【0062】
図7は、本技術の第1の実施の形態における表示部160に表示される文字情報の表示例を示す図である。
【0063】
図7(a)には、表示部160に画像451が表示されている場合における文字情報431乃至436(文字情報群430)の表示例を示す。画像451は、例えば、冬の北海道の大地を撮影した画像である。また、画像451に関連する文字情報431として「北海道に冬の訪れ」が最前面に表示される。すなわち、図7(a)では、文字情報保持部130の保持状態が図4に示す状態である場合における表示例を示す。
【0064】
また、本技術の第1の実施の形態では、文字情報群430を構成する各文字情報のα値(アルファ値)を変更して、時間軸において前に位置する文字情報(古い文字情報)が存在することをユーザが把握し易くする。ただし、文字情報における全ての領域のα値を変更した場合には、文字情報に含まれる文字が見難くなるおそれがある。そこで、本技術の第1の実施の形態では、文字情報における文字領域以外の領域(すなわち、背景画像)のα値のみを変更し、文字領域のα値については変更しないようにする。
【0065】
ここで、α値は、透明度を表す数値であり、RGB(赤(Red)、緑(Green)、青(Blue))の透明度を0〜1の範囲内で変更するものである。例えば、α=0が設定されている場合には対象画像が不透明となり、数値が大きくなるに応じて対象画像の透明度が上がる。そして、α=1が設定された場合には対象画像が完全な透明となる。すなわち、画像の透明度を変更する場合に、このα値を変更することにより所望の透明度に変更することができる。
【0066】
具体的には、最前面の文字情報431における背景領域のα値を最も高く設定し、最後面の文字情報436における背景領域のα値を最も低く設定する。例えば、表示制御部150が、文字情報431における背景領域のα値をα=a(0<a<1)とし、文字情報432における背景領域のα値をα=b(0<b<a)とし、文字情報433における背景領域のα値をα=c(0<c<b)とする。また、表示制御部150が、文字情報434における背景領域のα値をα=d(0<d<c)とし、文字情報435における背景領域のα値をα=e(0<e<d)とし、文字情報436における背景領域のα値をα=f(f=0)とする。
【0067】
また、表示制御部150は、文字情報431乃至436に対応する矩形のサイズを、時間軸に従って変更する。具体的には、最前面の文字情報431に対応する矩形のサイズを基準として、時間軸において前の文字情報432乃至436のサイズを、所定の割合で縮小させる。
【0068】
そして、表示制御部150が、最後面の文字情報436から最前面の文字情報431に向かって、背景領域のα値が変更された文字情報431乃至436を上書き合成する。このように、各文字情報における背景領域のα値を変更して合成することにより、図7(a)に示すように、最前面の文字情報431の背景領域において、時間軸において前の文字情報432、433等の存在をユーザが容易に把握することができる。なお、この例では、表示対象文字情報のうち、最後面の文字情報436以外の背景領域のα値を変更する例を示した。ただし、時間軸において最前面の文字情報の後の文字情報として、多数の文字情報をユーザに見えるようにしたとしても、後半部分は、ユーザに見難いことも想定される。そこで、最前面の文字情報と、これに連続する所定数(例えば、3)の文字情報との背景領域のα値のみを変更し(すなわち、0<α)、他の文字情報については背景領域のα値を変更しないようにしてもよい(すなわち、α=0)。
【0069】
図7(b)には、表示部160に画像452が表示されている場合における文字情報441、431乃至435(文字情報群460)の表示例を示す。画像452は、例えば、北海道のスキー場を撮影した画像である。また、画像452に関連する文字情報441として「スキーヤーで賑わうスキー場」が最前面に表示される。
【0070】
すなわち、図7(b)では、図7(a)に示す状態から、新たな文字情報「スキーヤーで賑わうスキー場」が取得されて文字情報保持部130に保持された場合における表示例を示す。すなわち、図7(b)では、図4に示す文字情報保持部130の保持状態から、新たな文字情報441「スキーヤーで賑わうスキー場」が追加され、最古の文字情報440「札幌で食肉フェアを開催」が消去された状態に変化した場合における表示例を示す。この場合には、図7(b)に示すように、図7(a)に示す各文字情報431乃至435が奥行方向における奥側に移動し、図7(a)に示す最古の文字情報436が消去される。
【0071】
このように、新たな文字情報441「スキーヤーで賑わうスキー場」が文字情報保持部130に新たに保持された場合には、最古の文字情報440「札幌で食肉フェアを開催」が文字情報保持部130から消去される。この場合には、表示対象となる文字情報についても、奥行方向において、各文字情報が1つ後退するように(すなわち、視聴者とは反対側に進むように)変更されて表示される。なお、文字情報の遷移例について、図8に示す。
【0072】
このように、表示部160に画像451、452が表示されている場合に、画像451、452に関連付けられている文字情報431、441を表示することにより、ユーザは表示されている画像451、452の内容を把握し易くなる。また、奥行方向において、最新の文字情報から過去の文字情報を並べて配置して表示させることにより、ユーザが過去の文字情報を見ることが可能であることを容易に把握することができる。また、最前面の文字情報およびこれに連続する所定数の文字情報の背景領域を、最前面の文字を判読することができる程度の半透明とすることにより、ユーザが過去の文字情報についても認識することができる。
【0073】
図8は、本技術の第1の実施の形態における表示部160に表示される文字情報の遷移例を示す図である。なお、図8には、ノーマルモードの設定時における文字情報の遷移例を示す。
【0074】
図8(a)には、文字情報保持部130において、文字情報434「オホーツク海の流氷」が最新の文字情報として文字情報保持部130に保持されている場合における表示例(文字情報群471)を示す。
【0075】
図8(b)には、図8(a)に示す状態から、文字情報保持部130において、新たな文字情報433「雪の前の山々(1月前)」が追加された場合における表示例(文字情報群472)を示す。
【0076】
図8(c)には、図8(b)に示す状態から、文字情報保持部130において、新たな文字情報432「白銀の山々(今日)」が追加された場合における表示例(文字情報群473)を示す。
【0077】
図8(d)には、図8(c)に示す状態から、文字情報保持部130において、新たな文字情報431「北海道に冬の訪れ」が追加された場合における表示例(文字情報群430)を示す。なお、図8(d)は、図7(a)に示す表示例(文字情報群430)と同様である。
【0078】
このように、ノーマルモードが設定されている場合には、文字情報取得部120により新たな文字情報が取得されて文字情報保持部130に追加される毎に、表示部160に表示されている文字情報が順次変更される。
【0079】
すなわち、最前面の文字情報として最新の文字情報が配置され、奥行方向における奥側には最新の文字情報よりも過去の文字情報が時系列で配置される。また、新たな文字情報が取得され、最前面の文字情報として描画されると、それよりも古い文字情報は、奥行方向における奥側に移動される。
【0080】
ここで、例えば、表示部160に表示される最前面の文字情報が、図7(a)に示す文字情報431から、図7(b)に示す文字情報441に切り替えられた場合を想定する。この場合に、例えば、図7(a)に示す表示状態で文字情報431をユーザが見逃すことも想定される。このような場合には、表示部160に新たな画像452が表示された場合でも文字情報431を表示させておくことをユーザが所望することが想定される。そこで、以下では、ユーザ操作に基づいて文字情報を変更する例を示す。
【0081】
[ユーザ操作に基づく字幕情報の表示遷移例]
図9は、本技術の第1の実施の形態における表示部160に表示される文字情報の遷移例を示す図である。なお、図9には、UCモードの設定時における文字情報の遷移例を示す。すなわち、図9(a)乃至(d)には、図4に示す各文字情報が表示される場合において、リモコン200の上ボタン204または下ボタン205が押下された際における表示遷移例を示す。なお、図9(a)乃至(d)に示す各文字情報は、図8(a)乃至(d)に示す各文字情報に対応する。
【0082】
ここで、UCモードが設定されている場合には、表示部160に表示される画像(放送波に基づく映像)とは無関係に、ユーザ操作に基づいて文字情報を表示させることができる。このため、図8に示す例とは異なり、同一の文字情報をユーザが所望する時間だけ表示させておくことができる。例えば、図9(a)に示す文字情報群471が表示されている状態で、リモコン200の上ボタン204または下ボタン205の押下操作を行わなければ、図9(a)に示す文字情報群430を一定時間表示させておくことができる。
【0083】
また、時間軸において過去の文字情報についても、再度表示させることができる。例えば、図9(b)に示す文字情報群472が表示されている状態で、リモコン200の下ボタン205の押下操作を行うことにより、図9(a)に示す文字情報群471を表示させることができる。すなわち、リモコン200の上ボタン204または下ボタン205の押下操作に応じて、図4に示す最前面ポインタ301が時間軸に沿って移動する。
【0084】
すなわち、操作受付部190は、リモコン200を介して第1操作(下ボタン205の押下操作)または第2操作(上ボタン204の押下操作)を受け付ける。ここで、第1操作は、時間軸において最先文字情報(最前面の文字情報)に隣接する2つの文字情報のうちの一方(新しい方の文字情報)を新たな最先文字情報とするための操作である。また、第2操作は、その2つの文字情報のうちの他方(古い方の文字情報)を新たな最先文字情報とするための操作である。そして、制御部140は、操作受付部190により受け付けられたユーザ操作(第1操作または第2操作)に基づいて、その2つの文字情報のうちの1つを新たな最先文字情報とする変更を行う。
【0085】
具体的には、制御部140は、第1操作が受け付けられた場合には、第1操作の受付時における最先文字情報に隣接させて、新たな最先文字情報を表示部160に表示させる制御を行う。また、制御部140は、第2操作が受け付けられた場合には、第2操作の受付時における最先文字情報を消去して新たな最先文字情報を表示部160に表示させる制御を行う。
【0086】
ここで、図4等に示すように、文字情報保持部130における文字情報の保持領域は有限である。このため、過去の文字情報については、文字情報保持部130に保持可能な数だけ遡って表示させることができる。
【0087】
また、UCモードの設定時において、ユーザによる更新操作(例えば、リモコン200の上ボタン204または下ボタン205の押下操作)が行われない場合には、上述したように、文字情報が更新されない。しかしながら、ユーザによる更新操作が長い間行われず、放送局からの文字情報が頻繁に取得される場合も想定される。この場合には、文字情報保持部130の保持領域が枯渇し、それ以上保持することができなくなる。このため、ユーザ操作にかかわらず、保持されている文字情報の中で一番古い文字情報が削除される。この削除動作を繰り返し行うと、UCモードの設定操作時に最前面の文字情報として表示されていた文字情報が最終的に削除対象となる。この文字情報を削除する場合においては、最前面の文字情報を更新し、保持されている文字情報の中で最も古い文字情報を最前面の文字情報として描画を行い表示させる。また、これらの削除動作が行われている場合には、その旨(例えば、それ以上過去の文字情報に遡ることができない旨)を表示してユーザに通知するようにしてもよい。
【0088】
また、一定条件を満たす場合には、ユーザ操作にかかわらず、文字情報保持部130に保持されている文字情報の全てを削除するようにしてもよい。一定条件を満たす場合は、例えば、ユーザ操作により他チャンネルへの選局や外部入力への入力切換等が行われた場合である。この場合には、ユーザが視聴していたコンテンツ(イベント)を視聴することができなくなるため、文字情報保持部130に保持されている文字情報の全てを削除することができる。
【0089】
また、一定条件を満たす場合は、例えば、そのコンテンツ(イベント)が終了した場合である。このコンテンツの終了は、放送の番組情報を参照することにより判断することができる。例えば、所定の時間帯(20:00から20:54)の番組が放送局により定義されている場合には、その終了時刻(20:54)になった際(または、その終了から一定時間経過後)に、その番組に関する文字情報を全て削除することができる。
【0090】
このように、文字情報保持部130に保持されている全ての文字情報が削除された場合には、次の番組に関する文字情報の新たな保持動作を開始する。
【0091】
また、文字情報保持部130に保持されている全ての文字情報が削除された際に、UCモードが設定されている場合には、UCモードの設定を強制的に解除してノーマルモードを設定するようにしてもよい。
【0092】
[情報処置装置の動作例]
次に、上述の実施の形態における情報処理装置100の動作について図面を参照して説明する。
【0093】
図10は、本技術の第1の実施の形態における情報処理装置100による文字情報表示処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【0094】
最初に、文字情報表示モードが設定されているか否かが判断され(ステップS901)、文字情報表示モードが設定されていない場合には、文字情報表示処理の動作を終了する。一方、文字情報表示モードが設定されている場合には(ステップS901)、文字情報取得部120が、放送波に含まれる文字情報を取得する(ステップS902)。
【0095】
続いて、文字情報保持部130に保持されている文字情報の数が閾値以上であるか否かが判断される(ステップS903)。そして、文字情報保持部130に保持されている文字情報の数が閾値以上である場合には(ステップS903)、文字情報取得部120が、文字情報保持部130に保持されている文字情報のうちで最古の文字情報を削除する(ステップS904)。続いて、保持関連情報として「T(True)」が設定される(ステップS905)。
【0096】
一方、文字情報保持部130に保持されている文字情報の数が閾値未満である場合には(ステップS903)、保持関連情報として「F(False)」が設定される(ステップS906)。
【0097】
続いて、保持関連情報として「T」または「F」が設定された後に(ステップS905、S906)、文字情報取得部120により取得された文字情報が、最新の文字情報として文字情報保持部130に保持される(ステップS907)。
【0098】
続いて、文字情報保持部130に保持されている文字情報を用いて、描画処理が行われる(ステップS910)。この描画処理については、図11を参照して詳細に説明する。なお、ステップS910は、特許請求の範囲に記載の表示手順の一例である。
【0099】
図11は、本技術の第1の実施の形態における情報処理装置100による文字情報表示処理の処理手順のうちの描画処理手順(図10に示すステップS910の処理手順)の一例を示すフローチャートである。
【0100】
最初に、UCモードが設定されているか否かが判断される(ステップS911)。UCモードが設定されていない場合(すなわち、ユーザモードが設定されている場合)には(ステップS911)、表示制御部150が、描画されている文字情報を奥行方向の奥側に1つだけ移動させる(ステップS912)。続いて、表示制御部150が、文字情報保持部130に保持された文字情報のうちで最新の文字情報(すなわち、直前に取得された文字情報)を最前面に描画し(ステップS913)、描画処理の動作を終了する。
【0101】
また、UCモードが設定されている場合には(ステップS911)、保持関連情報として「T」が設定されているか否かが判断される(ステップS914)。保持関連情報として「T」が設定されていない場合(すなわち、保持関連情報として「F」が設定されている場合)には(ステップS914)、ステップS930に進む。一方、保持関連情報として「T」が設定されている場合には(ステップS914)、次の式1を満たすか否かが判断され(ステップS915)、式1を満たす場合には、ステップS930に進む。
CM1−FP1≧IO1−1 … 式1
【0102】
ここで、CM1は、文字情報保持部130における文字情報の保持可能数を示す値である。また、FP1は、最前面ポインタ301の位置を示す値(最新の文字情報から最前面ポインタ301までの文字情報の数を示す値)である。また、IO1は、表示対象文字情報の数を示す値である。
【0103】
式1を満たさない場合には(ステップS915)、文字情報保持部130に保持されている最古の文字情報に最前面ポインタ301が存在するか否かが判断される(ステップS916)。すなわち、CM1=FP1であるか否かが判断される(ステップS916)。
【0104】
最古の文字情報に最前面ポインタ301が存在する場合には(ステップS916)、表示制御部150が、文字情報保持部130に保持されている文字情報のうちで最古の文字情報を最前面に描画する(ステップS917)。この場合には、最古の文字情報のみが表示対象文字情報として表示される。また、その表示対象となる最古の文字情報に最前面ポインタ301が付される。続いて、操作処理が行われる(ステップS930)。この操作処理については、図12を参照して詳細に説明する。なお、ステップS930は、特許請求の範囲に記載の制御手順の一例である。
【0105】
最古の文字情報に最前面ポインタ301が存在しない場合には(ステップS916)、表示制御部150が、表示対象文字情報のうち、最古の文字情報を削除する(ステップS918)。これにより、最後面の文字情報の描画位置が1つ前とされる。なお、このように文字情報を削除する場合には、エフェクト効果を用いて文字情報の消去を行うようにしてもよい。
【0106】
図12は、本技術の第1の実施の形態における情報処理装置100による文字情報表示処理の処理手順のうちの操作処理手順(図11に示すステップS930の処理手順)の一例を示すフローチャートである。
【0107】
最初に、リモコン200において操作入力(または、情報処理装置100における操作受付部190における操作入力)が行われたか否かが判断され(ステップS931)、操作入力が行われていない場合には、操作処理の動作を終了する。
【0108】
操作入力が行われた場合には(ステップS931)、その操作が、リモコン200の上ボタン204または下ボタン205の押下操作であるか否かが判断される(ステップS932)。上ボタン204または下ボタン205の押下操作でない場合には(ステップS932)、その操作に応じた処理が行われ(ステップS933)、操作処理の動作を終了する。
【0109】
一方、上ボタン204または下ボタン205の押下操作である場合には(ステップS932)、その押下操作は、上ボタン204の押下操作であるか否かが判断される(ステップS934)。その押下操作が上ボタン204の押下操作である場合には(ステップS934)、上方向イベント処理が行われる(ステップS940)。この上方向イベント処理については、図13を参照して詳細に説明する。また、その押下操作が下ボタン205の押下操作である場合には(ステップS934)、下方向イベント処理が行われる(ステップS950)。この下方向イベント処理については、図14を参照して詳細に説明する。
【0110】
図13は、本技術の第1の実施の形態における情報処理装置100による文字情報表示処理の処理手順のうちの上方向イベント処理手順(図12に示すステップS940の処理手順)の一例を示すフローチャートである。
【0111】
最初に、文字情報保持部130に保持されている最古の文字情報に最前面ポインタ301が存在するか否かが判断され(ステップS941)、最古の文字情報に最前面ポインタ301が存在する場合には、上方向イベント処理の動作を終了する。この場合には、最前面の文字情報が最古の文字情報であるため、上ボタン204の操作に応じた処理ができない旨を表示させるようにしてもよい。
【0112】
一方、最古の文字情報に最前面ポインタ301が存在しない場合には(ステップS941)、表示制御部150が、最前面ポインタ301を1つ後(時間軸における前)に移動させる(ステップS942)。続いて、表示制御部150が、最前面に描画されている文字情報を消去する(ステップS943)。
【0113】
続いて、表示制御部150が、表示対象文字情報のそれぞれを1つ前に移動させる(ステップS944)。続いて、式1を満たすか否かが判断され(ステップS945)、式1を満たさない場合には、上方向イベント処理の動作を終了する。一方、式1を満たす場合には(ステップS945)、表示制御部150が、最後面の文字情報の描画位置からN番目((IO1−1)番目)の文字情報を描画する(ステップS946)すなわち、最前面の文字情報が描画される。なお、IO1は、式1と同一である。
【0114】
図14は、本技術の第1の実施の形態における情報処理装置100による文字情報表示処理の処理手順のうちの下方向イベント処理手順(図12に示すステップS950の処理手順)の一例を示すフローチャートである。
【0115】
最初に、最前面の文字情報が、文字情報保持部130に保持されている最新の文字情報であるか否かが判断され(ステップS941)、最前面の文字情報が最新の文字情報である場合には、下方向イベント処理の動作を終了する。この場合には、最前面の文字情報が最新の文字情報であるため、下ボタン205の操作に応じた処理ができない旨を表示させるようにしてもよい。
【0116】
一方、最前面の文字情報が最新の文字情報でない場合には(ステップS951)、表示制御部150が、最前面ポインタ301を1つ前(時間軸における後)に移動させ(ステップS952)、表示対象文字情報のそれぞれを1つ後に移動させる(ステップS953)。この場合には、描画されていた文字情報のうちの最古の文字情報が削除される。
【0117】
続いて、表示制御部150が、最前面ポインタ301が存在する文字情報を最前面に描画する(ステップS954)。
【0118】
[モードに応じた表示態様の変更例]
以上では、文字情報表示モード(ノーマルモードまたはUCモード)が設定されている場合における文字情報の表示位置(例えば、最前面の文字情報の表示位置)を固定とする例を示した。ただし、例えば、設定されているモードをユーザが視覚的に把握することができるように、設定されているモードに応じて文字情報の表示態様を変更するようにしてもよい。
【0119】
例えば、ノーマルモードの設定時における文字情報の背景領域の色と、UCモードの設定時における文字情報の背景領域の色とを異なるようにすることができる。例えば、ノーマルモードの設定時における文字情報の背景領域の色を薄い青とし、UCモードの設定時における文字情報の背景領域の色を薄い赤とすることができる。
【0120】
また、例えば、ノーマルモードの設定時における文字情報に対応する矩形の枠の色と、UCモードの設定時における文字情報に対応する矩形の枠の色とを異なるようにすることができる。
【0121】
また、例えば、ノーマルモードの設定時における文字情報に対応する領域の形状(またはそのサイズ)と、UCモードの設定時における文字情報に対応する領域の形状(またはそのサイズ)とを異なるようにすることができる。
【0122】
また、例えば、ノーマルモードの設定時における文字情報の表示位置と、UCモードの設定時における文字情報の表示位置とを異なるようにすることができる。この例については、図15および図16に示す。
【0123】
図15および図16は、本技術の第1の実施の形態における情報処理装置100において文字情報表示モードが設定されている場合における文字情報の表示態様の変更例を示す図である。すなわち、図15には、文字情報501乃至506の位置を奥行方向に仮想的に配置した場合における上面図を模式的に示し、図16には、表示部160に表示される文字情報の表示例を示す。また、図15(a)および図16(a)には、ノーマルモードの設定時における文字情報の表示態様例を示し、図15(b)および図16(b)には、UCモードの設定時における文字情報の表示態様例を示す。
【0124】
ここで、図15(a)および図16(a)に示す文字情報の表示態様は、上述した表示形態と同様である。例えば、図15(a)および図16(a)に示す状態(ノーマルモードの設定状態)で、リモコン200のモード切替ボタン209の押下操作が行われた場合には、UCモードが設定される。すなわち、ノーマルモードからUCモードへの切替が行われる。また、このように文字情報表示モードの切替操作が行われた場合には、文字情報の表示位置を変更する。例えば、点線509に示すように、文字情報501乃至506を奥行方向における奥側に移動させる。このように表示位置を変更した場合には、図16(b)に示すように、文字情報501乃至506が奥行方向における奥側に移動したようにユーザが見ることができる。これにより、ユーザがモード切替を行った旨を視覚的に容易に把握することができる。また、ユーザは、現在のモードが、文字情報の変更操作が不可能なノーマルモードであるか、文字情報の変更操作が可能なUCモードであるかを視覚的に容易に把握することができる。
【0125】
また、例えば、図15(b)および図16(b)に示す状態(UCモードの設定状態)で、リモコン200のモード切替ボタン209の押下操作が行われた場合には、ノーマルモードが設定される。すなわち、UCモードからノーマルモードへの切替が行われる。また、このように文字情報表示モードの切替操作が行われた場合には、文字情報の表示位置を変更する。この場合については、ノーマルモードからUCモードへの切替時における遷移とは逆の変更が行われる。
【0126】
すなわち、操作受付部190は、リモコン200を介して最先文字情報(最前面の文字情報)となる文字情報について、UCモード(第1モード)およびノーマルモード(第2モード)の切替操作を受け付ける。また、UCモード(第1モード)は、最先文字情報となる文字情報について、ユーザ操作に基づく変更を行うことが可能な文字情報表示モードである。また、ノーマルモード(第2モード)は、最先文字情報となる文字情報について、ユーザ操作に基づく変更を行わずに、動画の表示に応じた変更を行う文字情報表示モードである。そして、制御部140は、操作受付部190により受け付けられた切替操作が受け付けられた場合には、各モード(第1モードまたは第2モード)の設定時における表示対象文字情報の表示態様を変更する制御を行う。例えば、制御部140は、第1モードの設定時における最先文字情報の特定方向(奥行方向)における位置と、第2モードの設定時における最先文字情報の特定方向における位置とを変更することにより、表示態様を変更する。
【0127】
また、リモコン200の上ボタン204または下ボタン205の押下操作に応じて、最前面の文字情報を奥行方向において移動させるようにしてもよい。例えば、リモコン200の上ボタン204の押下操作が行われた場合には、最前面の文字情報およびこれに連続する他の表示対象文字情報を奥行方向における奥側に移動させる。また、例えば、リモコン200の下ボタン205の押下操作が行われた場合には、最前面の文字情報およびこれに連続する他の表示対象文字情報を奥行方向における手前側に移動させる。これにより、文字情報の変更操作が行われたことをユーザが視覚的に容易に把握することができる。
【0128】
<2.第2の実施の形態>
本技術の第1の実施の形態では、表示部160に平面画像(例えば、放送波に基づく映像)を表示させ、この平面画像に文字情報(平面画像)を重ねて表示させる例を示した。ここで、平面画像に重ねて表示される文字情報を立体視画像として表示させることにより、さらに立体感を出すことができると考えられる。そこで、本技術の第2の実施の形態では、文字情報を立体視画像として表示させる例を示す。なお、本技術の第2の実施の形態における情報処理装置の構成については、図1に示す例と略同様である。このため、本技術の第1の実施の形態と共通する部分については、同一の符号を付して、これらの説明の一部を省略する。
【0129】
また、本技術の第2の実施の形態では、表示部160に立体視画像を表示するための表示方式の一例として、視差バリア方式や専用メガネ方式を用いることができる。専用メガネ方式は、立体視画像を見るための専用メガネ(例えば、アクティブシャッター方式メガネ、偏光板タイプメガネ)をユーザがかけることにより、そのユーザに立体視画像を提供する方式である。なお、視差バリア方式や専用メガネ方式以外の他の方式についても本技術の第2の実施の形態を適用することができる。
【0130】
[立体視画像とこれに含まれる文字情報の奥行方向における位置との関係例]
図17は、本技術の第2の実施の形態における表示部160に文字情報を立体的に表示させるための立体視画像を示す図である。
【0131】
図18は、本技術の第2の実施の形態における表示部160とこれに表示される文字情報の仮想的な表示位置との関係を示す図である。なお、図18に示す文字情報の仮想的な表示位置の関係は、図6に示す例と同様である。
【0132】
図17(a)には、最前面に文字情報を表示させるための立体視画像(左眼視用画像(第1レイヤ)601、右眼視用画像(第1レイヤ)603)を示す。左眼視用画像(第1レイヤ)601には、文字情報に対応する矩形領域602が含まれ、右眼視用画像(第1レイヤ)603には、文字情報に対応する矩形領域604が含まれる。また、左眼視用画像(第1レイヤ)601および右眼視用画像(第1レイヤ)603間における矩形領域602および604のズラシ量をd1で示す。
【0133】
また、矩形領域602および604は、本技術の第1の実施の形態と同様に、最前面の文字情報としてα値が設定される(ただし、文字領域については、α=0)。なお、左眼視用画像(第1レイヤ)601における矩形領域602以外の領域については透明(すなわち、α=1)とされ、右眼視用画像(第1レイヤ)603における矩形領域604以外の領域については透明とされる。
【0134】
ここで、左眼視用画像(第1レイヤ)601および右眼視用画像(第1レイヤ)603が表示部160に表示された際に、ユーザの左眼が左眼視用画像(第1レイヤ)601を見て、ユーザの右眼が右眼視用画像(第1レイヤ)603を見た場合を想定する。この場合には、図18(a)および(b)に示すように、左眼視用画像(第1レイヤ)601および右眼視用画像(第1レイヤ)603に含まれる矩形領域602および604が表示面の手前側の位置(文字情報651の位置)に見える。
【0135】
なお、図17では、説明の容易のため、左眼視用画像および右眼視用画像に含まれる矩形領域のズラシ量を比較的大きくして示す。
【0136】
図17(b)には、最前面の次に文字情報を表示させるための立体視画像(左眼視用画像(第2レイヤ)605、右眼視用画像(第2レイヤ)607)を示す。なお、左眼視用画像(第2レイヤ)605および右眼視用画像(第2レイヤ)607における矩形領域606および608、ズラシ量d2、α値の関係については、図17(a)と同様である。
【0137】
また、左眼視用画像(第2レイヤ)605および右眼視用画像(第2レイヤ)607が表示部160に表示された際には、図18(a)および(b)に示すように、矩形領域606および608が表示面の手前側の位置(文字情報652の位置)に見える。
【0138】
図17(c)には、最前面の次に文字情報を表示させるための立体視画像(左眼視用画像(第4レイヤ)611、右眼視用画像(第4レイヤ)613)を示す。なお、左眼視用画像(第4レイヤ)611および右眼視用画像(第4レイヤ)613における矩形領域612および614、α値の関係については、図17(a)と同様である。
【0139】
ここで、矩形領域612および614については、図18(a)および(b)に示すように、表示面の位置(文字情報654の位置)に相当するため、ズレが発生しない。このため、左眼視用画像(第4レイヤ)611および右眼視用画像(第4レイヤ)613における矩形領域612および614が重複する。
【0140】
図17(c)には、最後面の文字情報を表示させるための立体視画像(左眼視用画像(第6レイヤ)615、右眼視用画像(第6レイヤ)617)を示す。なお、左眼視用画像(第6レイヤ)615および右眼視用画像(第6レイヤ)617における矩形領域616および618、ズラシ量d3、α値の関係については、図17(a)と同様である。
【0141】
また、左眼視用画像(第6レイヤ)615および右眼視用画像(第6レイヤ)617が表示部160に表示された際には、図18(a)および(b)に示すように、矩形領域616および618が表示面の奥側の位置(文字情報656の位置)に見える。
【0142】
なお、図17では、図18(a)および(b)に示す文字情報653、655の位置に対応する第3レイヤ、第5レイヤについては、図示およびその説明を省略する。
【0143】
このように、表示面の位置の文字情報(矩形領域612、614)を基準とする場合において、立体感を構成する文字情報(矩形領域602、604等)は、立体視画像内において水平方向にズレている。また、表示面の位置を基準とする場合において、飛び出している文字情報(矩形領域602、604等)と、引っ込んでいる文字情報(矩形領域616、618等)とは、ズレの位置が反転している。
【0144】
このように、左右眼の視差を利用して立体的な視覚を得るため、左眼視用画像および右眼視用画像に含まれる文字情報は、その表示位置(奥行方向における位置)に応じてズレている。すなわち、文字情報のズラシ量は、立体視物体(3Dオブジェクト)の飛出量または引込量に対応するものである。そこで、本技術の第2の実施の形態では、立体視画像を構成する左眼視用画像および右眼視用画像に関する文字情報のズラシ量(立体視物体の飛出量または引込量)をパラメータとして、表示制御部150が保持する。
【0145】
また、表示制御部150は、各左眼視画像のそれぞれを上書き合成し、各右眼視画像のそれぞれを上書き合成する。この場合に、レイヤ番号(第1レイヤ、第2レイヤ等)が小さい画像が上側となるように合成される。すなわち、左眼視画像を上書き合成する場合には、左眼視用画像(第1レイヤ)601が一番上側となり、左眼視用画像(第6レイヤ)615が一番下側となるように合成される。なお、この合成により奥行方向における奥側の文字情報が見難くなることも想定される。そこで、例えば、各文字情報に対応する矩形領域を上下方向にずらして配置するようにしてもよい。例えば、奥行方向における奥側に進むに従って(すなわち、レイヤ番号が大きくなるに従って)、各文字情報に対応する矩形領域を上下方向における上側に所定量だけずらすようにする。これにより、少なくとも各文字情報に対応する矩形領域の上側を立体視画像としてユーザが認識することができる。
【0146】
このように、表示制御部150は、表示対象文字情報を立体視画像として表示させる。この場合に、表示制御部150は、表示部160の表示面に略直行する方向を特定方向(奥行方向)とし、表示対象文字情報が三次元空間に配置されて特定方向に並べられるように、表示対象文字情報を表示させる。
【0147】
また、文字情報を立体視画像とした点以外については、本技術の第1の実施の形態を適用することができる。すなわち、本技術の第1の実施の形態で示した表示態様を、本技術の第2の実施の形態にも適用することができる。
【0148】
なお、本技術の実施の形態では、表示部160における表示領域の下部に、所定単位(例えば、文章毎、段落毎)の文字情報を表示させる例を示した。ただし、所定単位の文字情報を表示させる位置については、適宜変更することが可能である。例えば、表示部160における表示領域の上部、真中部分、左右の端部に表示させることができる。
【0149】
また、本技術の実施の形態では、1つの表示部160に動画および文字情報を同時に表示する例を示したが、例えば、複数の表示部に動画および文字情報を表示するようにしてもよい。例えば、1つの表示部には動画を表示させ、他の表示部には文字情報を表示させるようにしてもよい。この場合には、例えば、他の表示部の表示領域における中央部分に文字情報を表示させることができる。
【0150】
また、本技術の実施の形態では、リモコン200の上ボタン204または下ボタン205の押下操作に応じて、最前面の文字情報を奥行方向において移動させる例を示したが、他の操作方法を用いて最前面の文字情報を変更するようにしてもよい。例えば、タッチパネルを用いて、最前面の文字情報とすべき文字情報をタッチ操作することにより、最前面の文字情報を変更するようにしてもよい。また、例えば、タッチパネルを用いて、何れかの表示対象文字情報を引っ張るような操作等を行うことにより、最前面の文字情報を変更するようにしてもよい。
【0151】
このように、本技術の実施の形態では、奥行方向に時間の概念を導入し、奥行方向において、放送局から提供される時系列に沿った文字情報を配置する。すなわち、過去の文字情報を奥行方向に時系列に沿って配置する。このように配置されている文字情報をユーザが操作することにより、現在時刻よりも過去に遡って任意の文字情報を容易に見ることができる。例えば、ユーザが読み逃した文字情報をリモコン200の操作により最前面に表示させることにより、その読み逃した文字情報を見ることができる。また、過去の文字情報を最前面に表示している間に、順次受信される文字情報については、文字情報保持部130に保持させておくことができる。このため、最前面に表示されている文字情報よりも新しい文字情報についてもユーザ操作により容易に見ることができる。これにより、ユーザが所望する文字情報を容易に見ることができ、ユーザの利便性をさらに向上させることができる。
【0152】
なお、上述の実施の形態は本技術を具現化するための一例を示したものであり、実施の形態における事項と、特許請求の範囲における発明特定事項とはそれぞれ対応関係を有する。同様に、特許請求の範囲における発明特定事項と、これと同一名称を付した本技術の実施の形態における事項とはそれぞれ対応関係を有する。ただし、本技術は実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において実施の形態に種々の変形を施すことにより具現化することができる。
【0153】
また、上述の実施の形態において説明した処理手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。この記録媒体として、例えば、CD(Compact Disc)、MD(MiniDisc)、DVD(Digital Versatile Disk)、メモリカード、ブルーレイディスク(Blu-ray Disc(登録商標))等を用いることができる。
【0154】
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1) 動画に関する複数の文字情報のうちの1つを最先文字情報とし、時間軸において前記最先文字情報とこれに連続する1または複数の文字情報とを表示対象文字情報として時間軸に沿って前記最先文字情報から特定方向に並べて前記動画とともに表示部に表示させる表示制御部と、
前記複数の文字情報のうちから前記最先文字情報となる文字情報をユーザ操作に基づいて変更する制御を行う制御部と
を具備する情報処理装置。
(2) 前記表示制御部は、前記表示対象文字情報を立体視画像として表示させる前記(1)に記載の情報処理装置。
(3) 前記表示制御部は、前記表示部の表示面に略直行する方向を前記特定方向とし、前記表示対象文字情報が三次元空間に配置されて前記特定方向に並べられるように前記表示対象文字情報を表示させる前記(2)に記載の情報処理装置。
(4) 前記表示制御部は、前記表示部の表示面に略直行する方向を前記特定方向とし、前記最先文字情報が最前面となるように前記表示対象文字情報を時間軸に沿って上書き合成することにより前記表示対象文字情報を前記特定方向に並べて表示させる前記(1)に記載の情報処理装置。
(5) 前記表示制御部は、前記最先文字情報から前記特定方向に向かうに従って低下するように前記表示対象文字情報に係る表示領域の透明度を設定する前記(1)から(4)のいずれかに記載の情報処理装置。
(6) 前記表示制御部は、前記表示対象文字情報に係る表示領域のうち、文字の背景領域の透明度のみを設定する前記(5)に記載の情報処理装置。
(7) 前記制御部は、時間軸において前記最先文字情報に隣接する2つの文字情報のうちの一方を新たな最先文字情報とするための第1操作と、前記2つの文字情報のうちの他方を前記新たな最先文字情報とするための第2操作との何れかを前記ユーザ操作として受け付けた場合に、前記ユーザ操作に基づいて前記2つの文字情報のうちの1つを前記新たな最先文字情報とする変更を行う前記(1)から(6)のいずれかに記載の情報処理装置。
(8) 前記第1操作は、前記2つの文字情報のうちの後の文字情報を前記新たな最先文字情報とするための操作であり、前記第2操作は、前記2つの文字情報のうちの前の文字情報を前記新たな最先文字情報とするための操作であり、
前記表示制御部は、前記表示対象文字情報のうちで前記最先文字情報が時間軸において最新の文字情報となるように前記表示対象文字情報を表示させ、
前記制御部は、前記第1操作が受け付けられた場合には前記第1操作の受付時における最先文字情報に隣接させて前記新たな最先文字情報を表示させ、前記第2操作が受け付けられた場合には前記第2操作の受付時における最先文字情報を消去して前記新たな最先文字情報を表示させる
前記(7)に記載の情報処理装置。
(9) 前記最先文字情報となる文字情報について前記ユーザ操作に基づく変更を行う第1モードと、前記最先文字情報となる文字情報について前記ユーザ操作に基づく変更を行わずに前記動画の表示に応じた変更を行う第2モードとの切替操作を受け付ける操作受付部をさらに具備し、
前記制御部は、前記第1モードが設定されている場合における前記表示対象文字情報の表示態様と、前記第2モードが設定されている場合における前記表示対象文字情報の表示態様とを変更する
前記(1)から(8)のいずれかに記載の情報処理装置。
(10) 前記制御部は、前記第1モードが設定されている場合における前記最先文字情報の前記特定方向における位置と、前記第2モードが設定されている場合における前記最先文字情報の前記特定方向における位置とを変更することにより前記表示態様を変更する前記(9)に記載の情報処理装置。
(11) 前記表示制御部は、前記表示対象文字情報のうちで前記最先文字情報が時間軸において最新の文字情報となるように前記表示対象文字情報を表示させる前記(1)から(10)のいずれかに記載の情報処理装置。
(12) 前記表示制御部は、前記表示対象文字情報を前記動画に重ねて表示させる前記(1)から(11)のいずれかに記載の情報処理装置。
(13) 動画に関する複数の文字情報のうちの1つを最先文字情報とし、時間軸において前記最先文字情報とこれに連続する1または複数の文字情報とを表示対象文字情報として時間軸に沿って前記最先文字情報から特定方向に並べて前記動画とともに表示部に表示させる表示手順と、
前記複数の文字情報のうちから前記最先文字情報となる文字情報をユーザ操作に基づいて変更する制御手順と
を具備する情報処理方法。
(14) 動画に関する複数の文字情報のうちの1つを最先文字情報とし、時間軸において前記最先文字情報とこれに連続する1または複数の文字情報とを表示対象文字情報として時間軸に沿って前記最先文字情報から特定方向に並べて前記動画とともに表示部に表示させる表示手順と、
前記複数の文字情報のうちから前記最先文字情報となる文字情報をユーザ操作に基づいて変更する制御手順と
をコンピュータに実行させるプログラム。
【符号の説明】
【0155】
100 情報処理装置
111 放送受信部
112 映像復号部
113 音声復号部
120 文字情報取得部
130 文字情報保持部
140 制御部
150 表示制御部
160 表示部
170 音声処理部
180 音声出力部
190 操作受付部
200 リモコン
201 電源ボタン
202 チャネル指定ボタン群
203 矢印決定ボタン群
204 上ボタン
205 下ボタン
206 決定ボタン
207 映像2D/3D切替ボタン
208 文字情報2D/3D切替ボタン
209 モード切替ボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
動画に関する複数の文字情報のうちの1つを最先文字情報とし、時間軸において前記最先文字情報とこれに連続する1または複数の文字情報とを表示対象文字情報として時間軸に沿って前記最先文字情報から特定方向に並べて前記動画とともに表示部に表示させる表示制御部と、
前記複数の文字情報のうちから前記最先文字情報となる文字情報をユーザ操作に基づいて変更する制御を行う制御部と
を具備する情報処理装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記表示対象文字情報を立体視画像として表示させる請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記表示部の表示面に略直行する方向を前記特定方向とし、前記表示対象文字情報が三次元空間に配置されて前記特定方向に並べられるように前記表示対象文字情報を表示させる請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記表示部の表示面に略直行する方向を前記特定方向とし、前記最先文字情報が最前面となるように前記表示対象文字情報を時間軸に沿って上書き合成することにより前記表示対象文字情報を前記特定方向に並べて表示させる請求項1記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記最先文字情報から前記特定方向に向かうに従って低下するように前記表示対象文字情報に係る表示領域の透明度を設定する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、前記表示対象文字情報に係る表示領域のうち、文字の背景領域の透明度のみを設定する請求項5記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、時間軸において前記最先文字情報に隣接する2つの文字情報のうちの一方を新たな最先文字情報とするための第1操作と、前記2つの文字情報のうちの他方を前記新たな最先文字情報とするための第2操作との何れかを前記ユーザ操作として受け付けた場合に、前記ユーザ操作に基づいて前記2つの文字情報のうちの1つを前記新たな最先文字情報とする変更を行う請求項1記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記第1操作は、前記2つの文字情報のうちの後の文字情報を前記新たな最先文字情報とするための操作であり、前記第2操作は、前記2つの文字情報のうちの前の文字情報を前記新たな最先文字情報とするための操作であり、
前記表示制御部は、前記表示対象文字情報のうちで前記最先文字情報が時間軸において最新の文字情報となるように前記表示対象文字情報を表示させ、
前記制御部は、前記第1操作が受け付けられた場合には前記第1操作の受付時における最先文字情報に隣接させて前記新たな最先文字情報を表示させ、前記第2操作が受け付けられた場合には前記第2操作の受付時における最先文字情報を消去して前記新たな最先文字情報を表示させる
請求項7記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記最先文字情報となる文字情報について前記ユーザ操作に基づく変更を行う第1モードと、前記最先文字情報となる文字情報について前記ユーザ操作に基づく変更を行わずに前記動画の表示に応じた変更を行う第2モードとの切替操作を受け付ける操作受付部をさらに具備し、
前記制御部は、前記第1モードが設定されている場合における前記表示対象文字情報の表示態様と、前記第2モードが設定されている場合における前記表示対象文字情報の表示態様とを変更する
請求項1記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記第1モードが設定されている場合における前記最先文字情報の前記特定方向における位置と、前記第2モードが設定されている場合における前記最先文字情報の前記特定方向における位置とを変更することにより前記表示態様を変更する請求項9記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記表示制御部は、前記表示対象文字情報のうちで前記最先文字情報が時間軸において最新の文字情報となるように前記表示対象文字情報を表示させる請求項1記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記表示制御部は、前記表示対象文字情報を前記動画に重ねて表示させる請求項1記載の情報処理装置。
【請求項13】
動画に関する複数の文字情報のうちの1つを最先文字情報とし、時間軸において前記最先文字情報とこれに連続する1または複数の文字情報とを表示対象文字情報として時間軸に沿って前記最先文字情報から特定方向に並べて前記動画とともに表示部に表示させる表示手順と、
前記複数の文字情報のうちから前記最先文字情報となる文字情報をユーザ操作に基づいて変更する制御手順と
を具備する情報処理方法。
【請求項14】
動画に関する複数の文字情報のうちの1つを最先文字情報とし、時間軸において前記最先文字情報とこれに連続する1または複数の文字情報とを表示対象文字情報として時間軸に沿って前記最先文字情報から特定方向に並べて前記動画とともに表示部に表示させる表示手順と、
前記複数の文字情報のうちから前記最先文字情報となる文字情報をユーザ操作に基づいて変更する制御手順と
をコンピュータに実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図17】
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【図18】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−209776(P2012−209776A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−74082(P2011−74082)
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】