説明

情報処理装置、情報処理装置制御方法及び情報処理装置制御プログラムを格納した記録媒体

【課題】簡単な操作により画面の切り替えを行うとともに、補助画面に表示されている画面の他方への表示を制限する情報処理装置を提供する。
【解決手段】表示部21と表示部31とを備える。そして、画面切替入力部34は、表示部21に表示されている画面と表示部31に表示されている画面との切り替え命令を入力する。画面切替部112は、画面切替命令の入力を受けて、表示部21に表示させている画面を表示部31に表示させるとともに、表示部31に表示させている画面の第1の表示部への表示を禁止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理装置制御方法及び情報処理装置制御プログラムを格納した記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネット上における動画サイトなどといった、各種動画を配信するメディアが増えてきている。そして、このようなメディアからパソコンに取り込んだ動画をテレビの大きな画面で見たいという要望が増えてきている。そのため、大きな表示画面を有するテレビなどにPC(Personal Computer)の操作画面を映し出すことが増えてきている。
【0003】
このように、テレビをPCの操作画面として利用できる構成でも、放送局から送られてくる番組などの映像を見たいときには、テレビには当然それらの映像が映されることになる。この場合、テレビをPCの操作画面としては利用できないので、小型のモニタなどの補助画面にPCの操作画面を表示させて、PCの操作を行う必要がある。また、動画を検索して家族に見せるような場合にも、検索操作を家族全員に見せる必要は無いので、検索は補助画面で行い、検索して目的の動画を見つけた後に、その動画をテレビに映せばよい。このように、PCにテレビを接続して、テレビにPCの操作画面を映し出せるようにしている場合、PCに接続したテレビと補助画面とを切り替えて使用する場合が多いと考えられる。以下では、PCの操作を行う場合の主たる画面として使用する画面をプライマリディスプレイといい、PCの操作を行う場合の従たる画面として使用する画面をセカンダリディスプレイという。
【0004】
従来、作業中のウィンドウをプライマリディスプレイで全画面表示にした場合、隠れてしまうウィンドウを補助画面に表示する技術が提供されている。また、一方のディスプレイに複数のウィンドウが表示されている状態で所定の操作を行うと、必要とする画面以外の画面を他のディスプレイに移動する技術が提供されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−175173号公報
【特許文献2】特開平04−015688号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来の画面切り替えは、PCの操作画面において複雑な操作を必要としていた。例えば、PCの操作画面で右クリックを行い、「画面の解像度」を選択し、PCの主操作画面にしたい表示装置をプライマリディスプレイとして選択し、決定操作を行うといった多数の工程の操作を行う必要があった。また、補助画面がタッチパネルなどの場合には、画像を切り替えることによりテレビにタッチパネル用の画面が表示されてしまう。しかし、テレビにはタッチパネルの機能が備わっておらず、テレビにタッチパネル用の画面が表示されても操作することができず、意味が無いことになる。これらの問題は、隠れてしまうウィンドウを補助画面に表示する技術や必要とする画面以外を他のディスプレイに移動する技術を用いても、解決することは困難であった。
【0007】
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、簡単な操作により画面を切り替え、且つテレビに不必要な画面を表示させない情報処理装置、情報処理装置制御方法及び情報処理装置制御プログラムを格納した記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願の開示する情報処理装置、情報処理装置制御方法及び情報処理装置制御プログラムを格納した記録媒体は、一つの態様において、画面切替入力部は、第1の表示部に表示されている画面と第2の表示部に表示されている画面との切り替え命令を入力する。表示制御部は、前記切り替え命令の入力を受けて、前記第1の表示部に表示させている画面を前記第2の表示部に表示させ、前記第2の表示部に表示させている画面は前記第1の表示部への表示を禁止する。
【発明の効果】
【0009】
本願の開示する情報処理装置、情報処理装置制御方法及び情報処理装置制御プログラムを格納した記録媒体の一つの態様によれば、簡単な操作により画面を切り替えることで操作性を向上させるとともに、画面切り替えにおいてテレビに不必要な画面を表示させないことで、画面切り替えによる操作の混乱を防止するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、情報処理装置を含むシステムの全体構成を示す概略図である。
【図2】図2は、実施例1に係る情報処理装置を含むシステムのブロック図である。
【図3】図3は、実施例1に係る無線デバイスのハードウェアの構成図である。
【図4】図4は、無線デバイスの表示部にタッチパネル専用画面が表示されている状態を表す平面図である。
【図5】図5は、画面切り替えによる画面の遷移を説明するための図である。
【図6】図6は、実施例1に係る本体のハードウェアの構成図である。
【図7】図7は、実施例1に係る情報処理装置における第1状態又は第3状態からの第2状態又は第4状態への画面切り替えの処理のフローチャートである。
【図8】図8は、プライマリディスプレイとセカンダリディスプレイの入れ替えの処理のフローチャートである。
【図9】図9は、実施例1に係る情報処理装置における第2状態又は第4状態からの第1状態又は第3状態への画面切り替えの処理のフローチャートである。
【図10】図10は、実施例2に係る情報処理装置を含むシステムのブロック図である。
【図11】図11は、実施例2に係る無線デバイスのハードウェアの構成図である。
【図12】図12は、ホームボタンが利用できない旨のメッセージを表示する画面の一例の図である。
【図13】図13は、ホームボタンが押下された場合の処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本願の開示する情報処理装置、情報処理装置制御方法及び情報処理装置制御プログラムを格納した記録媒体の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施例により本願の開示する情報処理装置、情報処理装置制御方法及び情報処理装置制御プログラムを格納した記録媒体が限定されるものではない。
【実施例1】
【0012】
図1は、情報処理装置を含むシステムの全体構成を示す概略図である。図1に示すように、本実施例に係る情報処理装置を含むシステムは、CPU(Central Processing Unit)、メモリ及びハードディスクなどが搭載された筐体である本体1、テレビ2、無線デバイス3及び無線キーボード/マウス4を有する。ここで、本体1が情報処理装置の一例である。本実施例では情報処理装置をパソコンとして説明する。
【0013】
本体1とテレビ2とはケーブルで接続されている。また、本体1と無線デバイス3及び無線キーボード/マウス4とは無線で接続されている。そして、本体1と無線デバイス3及び無線キーボード/マウス4とは、無線によってデータの授受を行う。
【0014】
次に、図2を参照して、実施例に係る情報処理装置を含むシステムの詳細について説明する。図2は、実施例1に係る情報処理装置を含むシステムのブロック図である。
【0015】
まず、テレビ2について説明する。図2に示すように、テレビ2は、表示部21、入力切替部22及び表示制御部23を有している。本実施例では、テレビ2は、HDMI (High-Definition Multimedia Interface) の端子(不図示)を有している。そして、テレビ2は、HDMIで本体1と接続されている。さらに、本実施例におけるテレビ2は、HDMI−CEC(Consumer Electronics Control)によって制御することができる。テレビ2はHDMI−CECで制御可能であることで、電源のオン/オフや、入力の切り替えといった制御を本体1から受けることができる。また、テレビ2がHDMI−CECで制御可能であることで、本体1は、テレビ2がどこから入力された画像信号を用いて表示部21に表示させているかを把握することができる。ここで、本実施例ではテレビ2と本体1との接続にHDMIを用いた場合で説明したが、DVI(Digital Visual Interface)を用いてもよい。さらに、テレビ2は、HotPlugDetect信号を本体1との間でやり取りしている。HotPlugDetect信号とは、テレビ2との間のケーブルが接続されているか否かを判断するための信号である。
【0016】
表示部21は、例えば液晶画面などである。さらに、表示部21は、表示する映像信号が入力される入力経路を複数有している。本実施例では、入力経路のうち一つが本体1からの入力に割り当てられている。表示部21の入力が本体1からの入力である場合、表示部21には、本体1で起動されるソフトウェアの画像を表示することができる。本体1で表示されるソフトウェアは、例えば文章編集用のソフトウェアや表計算用のソフトウェアである。また。本実施例では、入力経路のうちの他の一つがテレビ映像の入力に割り当てられている。ここで、テレビ映像とは、放送局から配信される映像などのことを指す。すなわち、表示部21にテレビ映像が表示されている場合には、テレビ2はテレビ視聴用として用いられることになる。以下では、表示部21への入力経路を変更することを、表示部21への入力を変更するということがある。表示部21が第1の表示部の一例である。
【0017】
操作者は、テレビ2の入力切替ボタン(不図示)などを用いて、表示部21へ入力を行う機器を指定する。ここで、入力を行う機器とは、例えば、本体1や後述するテレビ2の表示制御部23である。入力切替部22は、操作者からの表示部21への入力を行う機器の指定を受けて、表示部21の入力を切り替える。例えば、操作者から表示制御部23にからのテレビ映像の入力が指定された場合、入力切替部22は、表示部21の入力を表示制御部23からの入力に切り替える。また、操作者から本体1からのPC(Personal Computer)の操作画面の入力が指定された場合、入力切替部22は、表示部21の入力を本体1の表示制御部11からの入力に切り替える。
【0018】
表示制御部23は、放送局などから受信したテレビ映像を表示部21に表示させる。
【0019】
次に、無線デバイス3について説明する。無線デバイス3は、表示部31、表示制御部32、無線通信制御部33及び画面切替入力部34を有している。
【0020】
無線通信制御部33は、本体1の無線通信制御部12と無線による通信を行う。本実施例では、無線通信制御部33は、ワイヤレスUSB(Universal Serial Bus)を用いて通信を行う。このように実際には、無線デバイス3の各部と本体1の各部との間の信号の授受は無線通信制御部33を介して行われるが、以下では説明の都合上、無線デバイス3の各部が本体1の各部と信号の授受を直接行っているように説明する場合がある。
【0021】
表示部31は、液晶画面(LCD: Liquid Crystal Display)などである。また、表示部31は、タッチパネル35を有している。タッチパネル35は、ユーザの指やタッチペンなどによるタッチ操作を検出する。操作者は、タッチパネル35を用いて入力を行うことができる。そして、表示部31には、タッチパネル35のみを用いて操作を行うためのタッチパネル専用画面又はタッチパネル専用画面以外のPCの操作画面を表示させる。以下では、タッチパネル専用画面以外のPCの操作画面のことを、単に「PCの操作画面」という。表示部31にPCの操作画面が表示されている場合には、操作者はタッチパネル35を用いてポインタを移動することもできる。表示部31が第2の表示部の一例である。
【0022】
表示制御部32は、本体1の表示制御部11からデータを受信する。そして、表示制御部32は、受信したデータを表示部31に合わせて位置合わせを行うなどの画像変換を行う。そして、表示制御部32は、表示部31にPCの操作画面を表示させる。また、表示制御部32は、タッチパネル35からの入力を本体1の表示制御部11及び統括制御部13へ出力する。
【0023】
画面切替入力部34は、画面の切り替え命令を入力するためのボタンを有する。操作者が画面切替入力部34のボタンを押下することにより、画面の切り替え命令が本体1の表示制御部11及び統括制御部13に送信される。
【0024】
ここで、図3を参照して、無線デバイス3のハードウェア構成について説明する。図3は、実施例1に係る無線デバイス3のハードウェアの構成図である。無線デバイス3は、液晶画面(LCD:Liquid Crystal Display)である表示部302を有している。この表示部302が図2の表示部31の機能を有する。そして、表示部302にはタッチパネル301が設けられている。このタッチパネル301が図2のタッチパネル35の機能を有している。そして、タッチパネル301はタッチパネルコントローラ303に接続されている。タッチパネルコントローラ303は、タッチパネル301からの入力の制御を行う。また、表示部302は画像変換部305と接続されている。さらに、画像変換部305はメモリ304を有している。画像変換部305は、本体から送られてきた画像を返還するなどして表示部302に表示させる。このとき、画像変換部305は、必要があればメモリ304に画像を一時記憶させるなどする。このタッチパネルコントローラ303、メモリ304及び画像変換部305を組み合わせたものが、図2の表示制御部32の機能を有する。USB端子307は、USBのケーブルを用いて本体1と無線デバイス3とを接続するための端子である。ワイヤレスUSB306は、アンテナ308を介して本体1との無線通信を行う。このワイヤレスUSB306が、図2の無線通信制御部33の機能を有する。画面切替ボタン315は、ボタンイベント通知部314と接続されている。操作者が画面切替ボタン315を押下すると、ボタンイベント通知部314が画面切り替え命令の入力と判断し、本体1に画面切り替え命令を出力する。この画面切替ボタン315及びボタンイベント通知部314が、図2の画面切替入力部34の機能を有する。USBハブ313は、タッチパネルコントローラ303からの入力を本体1へ出力する。また、USB313は、本体1からの入力された画像信号を画像変換部305に出力する。さらに、ボタンイベント通知部314から入力された画面切り替え命令を本体を出力する。バッテリ312は無線デバイス3の各部に電源を供給する。電源スイッチ311は、無線デバイス3の電源のオン/オフを行うスイッチである。そして、電源制御部309は、電源スイッチ311による電源のオン/オフを受けて、バッテリ312からの電源の供給を制御する。また、DC−IN310は外部から電力の供給を受ける入力端子である。
【0025】
ここで、図4を参照して、無線デバイス3の外観及びタッチパネル専用画面の一例について説明する。図4は、無線デバイスの表示部にタッチパネル専用画面が表示されている状態を表す平面図である。本実施例では、タッチパネル専用画面として、アプリケーションの起動を管理するためのアプリケーションランチャを用いるものとする。
【0026】
表示部31にはタッチパネル35が設けられている。図4では、表示部31にタッチパネル専用画面が表示されている。そして、表示部31には、アプリケーションランチャが表示されている。表示部31に表示されたアプリケーションランチャ上に配置された小さな四角で囲まれた図柄312がアプリケーションの起動ボタンを示している。操作者は、図柄312を手などで物理的に押下することで、図柄312に対応するアプリケーションの起動命令を入力する。さらに、図4に示すように、表示部31とは離れた場所に画面切替入力部34が設けられている。
【0027】
次に、無線キーボード/マウス4について説明する。無線キーボード/マウス4は、キーボード及びマウスとともに無線通信制御部41を有している。
【0028】
無線通信制御部41は、本体1の無線通信制御部12と無線による通信を行う。本実施例では、無線通信制御部33は、ワイヤレスUSBを用いて通信を行う。
【0029】
無線キーボード/マウス4は、キーボード又はマウスによる入力情報を無線通信制御部41を介して本体1の表示制御部11又は統括制御部13へ出力する。
【0030】
次に、パソコンの本体1について説明する。図2に示すように、本体1は、表示制御部11、無線通信制御部12及び統括制御部13を有している。
【0031】
無線通信制御部12は、無線デバイス3及び無線キーボード/マウス4との間の無線によるデータの送受信を行う。具体的には、無線通信制御部12は、無線デバイス3及びキーボード/マウス4から無線信号を受信して、表示制御部11及び統括制御部13に出力する。また、無線通信制御部12は、表示制御部11及び統括制御部13から入力された信号を無線によって無線デバイス3又はキーボード/マウス4へ出力する。このように実際には、本体1の各部と無線デバイス3及びキーボード/マウス4との間の信号の授受は無線通信制御部12を介して行われるが、以下では説明の都合上、本体1の各部が無線デバイス3又はキーボード/マウス4の各部と信号の授受を直接行っているように説明する場合がある。
【0032】
表示制御部11は、ポインタ制御部111及び画面切替部112を有している。また、表示制御部11は、タッチパネル専用画面のフォーマットを予め記憶している。
【0033】
画面切替部112は、後述する統括制御部13からテレビ2がHDMIで接続されているかの情報、HDMI−CECの設定が有効になっているかの情報を受信する。テレビ2においてHDMI−CECの設定が有効の場合、画面切替部112は、無線デバイス3から画面切り替え命令の入力を受けると、テレビ2の電源が入っており、且つ表示部21の入力が本体1からの入力になっているか否かを判定する。ここで、本実施例では、表示部21の入力の状態は後述する統括制御部13から取得することができる。テレビ2の電源が入っていなければ、画面切替部112は、テレビ2の電源をONにする。また、表示部21の入力が本体1からの入力でなければ、画面切替部112は、表示部21の入力を本体1からの入力に変更する。こうすることで、画面切替部112は、本体1が複数の画面を利用できるマルチディスプレイ環境を構築することができる。
【0034】
そして、テレビ2の電源がONであり、且つ表示部21の入力が本体1からの入力になると、画面切替部112は、プライマリディスプレイとセカンダリディスプレイの設定を逆にする。具体的には、表示部21がプライマリディスプレイで、表示部31がセカンダリディスプレイであった場合、画面切替部112は、表示部31をプライマリディスプレイに設定し、表示部21をセカンダリディスプレイに設定する。さらに、画面切替部112は、テレビ2の表示部21に表示させている画面と無線デバイスの表示部31に表示させている画面の切り替えを行う。具体的には、画面切替部112は、表示部21に表示させている画面を表示部31に表示させる。さらに、画面切替部112は、表示部31に表示させている画面がタッチパネル専用画面か否かを判定する。そして、画面切替部112は、表示部31に表示させている画面がタッチパネル専用画面でなければ、表示部31に表示させていた画面を表示部21に表示させる。これに対して、画面切替部112は、表示部31に表示させている画面がタッチパネル専用画面であれば、そのタッチパネル画面の表示部21への表示を禁止する。そして、画面切替部112は、PCの操作画面を表示部21へ表示させる。
【0035】
ここで、画面切替部112がタッチパネル専用画面の表示部21への表示を禁止する理由を説明する。表示部21はタッチパネルを有していない。また、タッチパネル専用画面は、ポインタなどを利用して入力を行うことができない。そのため、表示部31に表示させていたタッチパネル専用画面を表示部21に表示させた場合、操作者は、表示部21が表示している画面を用いての操作が行えなくなってしまう。そこで、表示部31にタッチパネル画面が表示されている場合、画面切り替え命令に対して、画面切替部112は、表示部31に表示されていた画面の表示部21への表示を禁止して、表示部21の画面を用いた操作が行えなくなる状況を回避する。
【0036】
これに対して、テレビ2でHDMI−CECの設定が有効でない状態で、表示部31をセカンダリディスプレイに変更する画面切替命令が入力されると、画面切替部112は、切替不可の情報を表示部31に表示させる。また、テレビ2でHDMI−CECの設定が有効でない状態で、表示部31をプライマリディスプレイに変更する画面切替命令が入力されると、画面切替部112は、表示部31のプライマリディスプレイへの変更を行い、さらに表示部31にPCの操作画面の表示のみを行う。逆に、テレビ2でHDMI−CECの設定が有効でない状態で、表示部31をセカンダリディスプレイに変更する画面切替命令が入力されると、画面切替部112は、切替不可の情報を表示部31に表示させる。
【0037】
ポインタ制御部111は、無線キーボード/マウス4からの入力を受けて、テレビ2の表示部21の画面に表示されているポインタを移動するなどポインタの位置の制御を行う。また、無線デバイス3の表示部31にPCの操作画面が表示されている場合、ポインタ制御部111は、無線デバイス3又は無線キーボード/マウス4からの入力を受けて、表示部31の画面に表示されているポインタの画面上の位置の制御を行う。これに対して、表示部31にタッチパネル専用画面が表示されている場合、ポインタ制御部111は、表示部31の画面にポインタが移動しないよう制御する。さらに、ポインタ制御部111は、表示部31に表示されている画面がPCの操作画面からタッチパネル専用画面に変更された場合には、表示部31に表示されていたポインタを表示部21の画面に移動する。
【0038】
ここで、図5を参照して、各状態からの画面切り替えによる画面の遷移について説明する。図5は、画面切り替えによる画面の遷移を説明するための図である。まず表示画面の各状態について説明する。
【0039】
第1状態501では、表示部21がPCの主画面であるプライマリディスプレイであり、表示制御部11は、PCの操作画面を表示部21に表示させている。また、表示部31がPCの副画面であるセカンダリディスプレイであり、表示制御部11は、タッチパネルを用いてPCの操作を行えるタッチパネル画面を表示部31に表示させている。第1状態501では、表示制御部11は、表示部21と表示部31とに対して独立した表示を行わせている。
【0040】
第2状態502では、表示部21がセカンダリディスプレイであり、表示制御部11は、PCの操作画面を表示部21に表示させている。また、表示部31がプライマリディスプレイであり、表示制御部11は、PCの操作画面を表示部31に表示させている。第2状態502では、表示制御部11は、表示部21と表示部31とを連携させた表示を行わせている。すなわち、表示部21と表示部31とは二つの画面で同じ一つの画面を表示している状態である。例えば、表示部21から表示部31へマウスポインタをシームレスに移動させることができる。
【0041】
第3状態503では、表示部21がプライマリディスプレイであり、表示制御部11は、PCの操作画面を表示部21に表示させている。また、表示部31がセカンダリディスプレイであり、表示制御部11は、PCの操作画面を表示部31に表示させている。第3状態503では、第2状態502と同様に、表示制御部11は、表示部21と表示部31とを連携させた表示を行わせている。すなわち、第2状態502と第3状態503とは、表示部21と表示部31との画面の状態が入れ替わったものである。
【0042】
第4状態504では、表示部21がセカンダリディスプレイであり、テレビ映像が表示されている又はテレビの電源が切られているため、表示制御部11は、表示部21に何も表示させていない状態である。ここで、テレビ映像の表示部21への表示は、後述するようにテレビ2に内蔵された表示制御部23が行う。また、表示部31がプライマリディスプレイであり、表示制御部11は、PCの操作画面を表示部31に表示させている。
【0043】
次に、各状態から他の状態への画面の遷移を説明する。
【0044】
画面切替部112は、第1状態501の状態で、画面切り替え命令の入力を受けると、表示部31をプライマリディスプレイにし、表示部21をセカンダリディスプレイに設定する。そして、画面切替部112は、表示部21に表示されていたPCの操作画面を表示部31に表示させる。さらに、画面切替部112は、表示部31に表示されていたタッチパネル画面の表示部21への表示を禁止する。そして、画面切替部112は、表示部21にPCの操作画面を表示させる。ここで、単に表示部31に表示されていたタッチパネル画面の表示部21への表示の禁止のみを行った場合、操作者による画面切り替え命令の入力後、表示部21には何も映らない状態になってしまう。これでは、表示部21が故障したのか表示が禁止されただけなのか、操作者は区別ができなくなってしまう。そこで、本実施例では、故障は発生していないことを操作者に把握させるために、表示部21にPCの操作画面を表示させている。ただし、故障か否かを操作者に把握させる必要が低い場合には、画面切替部112は、単に表示部31に表示されていたタッチパネル画面の表示部21への表示を禁止するだけでもよい。そして、画面切替部112は、画面切り替え前に表示部31がタッチパネル専用画面を表示していたことを記憶する。この場合、ポインタ制御部111は、第1状態501で表示部31の画面にポインタが移動しないよう制御しているが、画面切り替え命令の入力を受けて、表示部31の画面にポインタが移動するよう制御する。このようにして、表示制御部11は、第1状態501から第2状態502への画面の遷移511を実行する。
【0045】
また、画面切替部112は、第3状態503の状態で、画面切り替え命令の入力を受けると、表示部31をプライマリディスプレイにし、表示部21をセカンダリディスプレイに設定する。そして、画面切替部112は、表示部21に表示されていたPCの操作画面を表示部31に表示させる。さらに、画面切替部112は、表示部31に表示されていたPCの操作画面を表示部21に表示させる。この場合、表示部31に表示されていた画面はタッチパネル画面でないため、そのまま表示部21に表示させても問題が無い。そして、画面切替部112は、画面切り替え前に表示部31がPC操作画面を表示していたことを記憶する。このようにして、画面切替部112は、第3状態503から第2状態502への画面の遷移514を実行する。
【0046】
逆に、画面切替部112は、第2状態502の状態で、画面切り替え命令の入力を受けると、表示部31をセカンダリディスプレイにし、表示部21をプライマリディスプレイに設定する。画面切替部112は、自己が記憶している前回の画面切り替え前の表示部21に表示されていた画面が、タッチパネル専用画面又はPC操作画面のいずれかであるかを確認する。
【0047】
前回の画面切り替え前の表示部21に表示されていた画面がタッチパネル専用画面の場合、画面切替部112は、表示部31に表示されていたアプリケーションなどを表示部21に移動させる。そして、画面切替部112は、表示部21に表示されていたPCの操作画面を表示部31に表示させる。さらに、画面切替部112は、表示制御部11が記憶しているタッチパネル専用画面のフォーマットを用いてタッチパネル専用画面を表示部31に表示させる。この場合、ポインタ制御部111は、第2状態502で表示部31の画面にポインタが移動できるよう制御しているが、画面切り替え命令の入力を受けて、表示部31の画面にポインタが移動しないよう制御する。このようにして、表示制御部11は、第2状態502から第1状態501への画面の遷移512を実行する。
【0048】
これに対して、前回の画面切り替え前の表示部21に表示されていた画面がPCの操作画面の場合、画面切替部112は、表示部21に表示されていたPCの操作画面を表示部31に表示させる。さらに、画面切替部112は、表示部31に表示されていたPCの操作画面を表示部21に表示させる。このようにして、表示制御部11は、第2状態502から第3状態503への画面の遷移513を実行する。
【0049】
次に、第1状態501の時に、表示制御部11が、表示部31の表示をPCの操作画面へ変更する命令の入力を無線デバイス3又は無線キーボード/マウス4から受けた場合を説明する。この場合、表示制御部11は、表示部21に表示されているPCの操作画面と連動したPCの操作画面を表示部31に表示させる。この場合、ポインタ制御部111は、第1状態501で表示部31の画面にポインタが移動しないよう制御しているが、表示部31の表示をPCの操作画面へ変更する命令の入力を受けて、表示部31の画面にポインタが移動するよう制御する。このようにして、表示制御部11は、第1状態501から第3状態503へ画面の遷移515を実行する。
【0050】
逆に、第3状態503の時に、表示制御部11が、表示部31の表示をタッチパネル専用画面へ変更する命令の入力を無線デバイス3又は無線キーボード/マウス4から受けた場合を説明する。まず、表示制御部11は、表示部31に表示されていたアプリケーションなどを表示部21に移動させる。そして、表示制御部11は、タッチパネル専用画面を表示部31に表示させる。この場合、ポインタ制御部111は、第3状態503で表示部31の画面にポインタが移動できるよう制御しているが、画面切り替え命令の入力を受けて、表示部31の画面にポインタが移動しないよう制御する。このようにして、表示制御部11は、第1状態501から第3状態503へ画面の遷移516を実行する。
【0051】
次に、第2状態502の時に、テレビ2を操作者が操作することで、表示部21の表示画面がテレビ映像へ切り替えた、もしくはテレビ2の電源が切られた場合を説明する。操作者がテレビ2を操作して表示部21の表示画面をテレビ映像に切り替えた場合も、表示制御部11は、表示部21に対してPCの操作画面を送り続けている。しかし、テレビ2の入力がテレビ映像になっているため、表示制御部11からの出力は表示部21には表示されない。また、操作者がテレビ2の電源を切った場合も、表示制御部11は、表示部21に対してPCの操作画面を送り続けている。しかし、テレビ2の電源が切られているため、表示制御部11からの出力は表示部21には表示されない。このようにして、テレビ2の操作によって、表示制御部11とは独立して第2状態502から第4状態504への遷移517が行われる。ここで、本実施例では、表示部21の画面がテレビ映像に切り替わった、もしくはテレビ2の電源が切られた場合にも、PCの操作状態を維持するため表示制御部23はPCの操作画面を表示部21に送っている。しかし、テレビ映像によってPCの操作画面が隠れることを避けるために、表示制御部23はPCの操作画面を表示部21に送らないようにしても良い。この場合、表示制御部23は、表示部21に表示されていたアプリケーションなどを表示部31に移動することが好ましい。
【0052】
次に、第4状態504の時に、テレビ2を操作者が操作することで、表示部21の表示画面がPCの操作画面へ切り替えた場合を説明する。ここで、表示部21の表示画面をPCの操作画面へ切り替えるとは、具体的には、テレビ2の入力を本体1からの入力に変更することを指す。本実施例では、第4状態504の状態で、表示制御部11は、表示部21に対してPCの操作画面を送り続けている。そのため、テレビ2の入力が本体1からの入力に変更された場合、表示部21にはPCの操作画面が表示される。このようにして、テレビ2の操作によって、表示制御部11とは独立して第4状態504から第2状態502への遷移518が行われる。
【0053】
統括制御部13は、プログラムの実行など本体1において実行される各種処理を行う。例えば、統括制御部13は、無線デバイス3又は無線キーボード/マウス4からの入力を受けて処理を実行する。また、統括制御部13は、各種処理を行うに際して、表示部21又は表示部31に表示を行わせる必要がある場合には、表示制御部11を介して表示部21又は表示部31に表示を行わせる。
【0054】
また、統括制御部13は、テレビ2との間でHotPlugDetect信号の受け渡しができるか否かすなわち、HotPlugDetect信号がConnectか否かを判定する。HotPlugDetect信号がConnectで無い場合、統括制御部13は、テレビ2と接続が切れているという情報を画面切替部112に送信する。また、統括制御部13は、テレビ2がHDMIで接続されているかを判定する。そして、テレビ2がHDMIで接続されている場合には、統括制御部13は、テレビ2におけるHDMI−CECの設定が有効になっているか否かを判定する。そして、統括制御部13は、テレビ2のHDMI−CECの設定の情報を画面切替部112へ送信する。さらに、統括制御部13は、HDMI−CECのルーティングに関するコマンドを監視することで、テレビ2の表示部21への入力経路を取得する。
【0055】
次に、図6を参照して、本体1のハードウェア構成を説明する。図6は、実施例1に係る本体1のハードウェア構成図である。図6に示すように、本実施例に係る本体1は、CPU101、メモリ102、HDD(Hard Disk Drive)103、ワイヤレスUSB104、アンテナ105、HDMI−CEC制御部106及びHDMI端子107を備えている。メモリ102及びHDD103は記憶部である。CPU101は、メモリ102やHDD103を用いながらプログラムの実行などの各種処理を行う。また、CPU101は、ワイヤレスUSB104及びアンテナ105を介して無線デバイス3や無線キーボード/マウス4とのデータの送受信を行う。ここで、CPU101、メモリ102及びHDD103の組み合わせが、図2の表示制御部11及び統括制御部13の機能を有する。また、ワイヤレスUSB104が図2の無線通信制御部12の機能を有する。HDMI端子107は、HDMIに対応した機器との接続端子である。本実施例では、テレビ2と本体1とはこのHDMI端子107を介して接続されている。CPU101は、映像や音声などの情報をHDMI端子107を介してテレビ2へ送信する。HDMI−CEC制御部106は、CPU101が出力したテレビ2の制御命令をCECの規格に変換してHDMI端子107を介してテレビ2へ出力する。また、テレビ2からの制御信号を変換してCPU101へ出力する。
【0056】
次に、図7を参照して、本実施例に係る情報処理装置における第1状態又は第3状態からの第2状態又は第4状態への画面切り替えの処理を説明する。図7は、実施例1に係る情報処理装置における第1状態又は第3状態からの第2状態又は第4状態への画面切り替えの処理のフローチャートである。
【0057】
統括制御部13は、テレビ2がHDMIで接続されているか否かを判定する(ステップS101)。
【0058】
テレビ2がHDMIで接続されていた場合(ステップS101肯定)、統括制御部13は、テレビ2のHDMI−CECの設定が有効か否かを判定する(ステップS102)。テレビ2のHDMI−CECの設定が有効の場合(ステップS102肯定)、統括制御部13は、HDMI−CECの設定を示すフラグである「HDMI_CEC_SUPPORT Flag」を1に設定する(ステップS103)。そして、統括制御部13は、HDMI−CECのルーティングに関するコマンドの監視を行う(ステップS104)。これにより、統括制御部13は、テレビ2の入力がPCの操作画面になっているか否かを把握する。
【0059】
これに対して、テレビ2がHDMIで接続されていない場合(ステップS101否定)又はテレビ2のHDMI−CECの設定が有効でない場合(ステップS102否定)、HDMI_CEC_SUPPORT Flagを0に設定する(ステップS105)。
【0060】
操作者によるTV操作が行われる(ステップS106)。テレビの操作とは、例えば、チャンネルの変更や、入力の切り替えである。
【0061】
統括制御部13は、HotPlugDetect信号がConnectになっているか否かを判定する(ステップS107)。ここで、HotPlugDetect信号がConnectであるとは、テレビ2と本体1とが接続されていることを意味する。また、HotPlugDetect信号がConnectでないとは、テレビ2と本体1とが接続が切れていることを意味する。
【0062】
HotPlugDetect信号がConnectでない場合(ステップS107否定)、画面切替部112は、無線デバイス3の表示部31をプライマリディスプレイに設定し、PCの操作画面を表示させる(ステップS113)。この時、画面切替部112は、テレビ2の表示部21の制御を行わない。
【0063】
これに対して、HotPlugDetect信号がConnectである場合(ステップS107肯定)、画面切替部112は、画面切替ボタンが押下されたか否かを判定する(ステップS108)。画面切替ボタンが押下されていない場合(ステップS108否定)、画面切替部112は、画面切替ボタンが押下されるまで待機し、その間、ステップS106及びステップS107が繰り返される。そして、画面切替ボタンが押下された場合(ステップS108肯定)、画面切替部112は、表示部31に表示されていた画面を記憶することで、切り替え前の動作モードを保持する(ステップS109)。
【0064】
そして、画面切替部112は、統括制御部13によって記憶されたHDMI_CEC_SUPPORT Flagが1か否かを判定する(ステップS110)。HDMI_CEC_SUPPORT Flagが1の場合(ステップS110肯定)、画面切替部112は、テレビ2の表示部21の入力がPCの操作画面か否かを判定する(ステップS111)。そして、テレビ2の表示部21の入力がPCの操作画面の場合(ステップS111肯定)、画面切替部112は、プライマリディスプレイとセカンダリディスプレイを入れ替える(ステップS112)。このステップS112のプライマリディスプレイとセカンダリディスプレイの入れ替えは、後で詳細に説明する。
【0065】
これに対して、HDMI_CEC_SUPPORT Flagが1でない場合(ステップS110否定)、この場合、画面切替部112は、表示部21の入力の情報を受け取ることができない。そこで、画面切替部112は、テレビ2の状態を考慮せずに、画面切替部112は、プライマリディスプレイとセカンダリディスプレイを入れ替えを行う(ステップS112)。ただし、この場合、表示部21の入力がPCの操作画面になっていない場合があり、その場合には、表示部21にはPCの操作画面は表示されないことになる。
【0066】
また、表示部21の入力がPCの操作画面で無い場合(ステップS111否定)、画面切替部112は、無線デバイス3の表示部31をプライマリディスプレイに設定し、PCの操作画面を表示させる(ステップS113)。この時、画面切替部112は、テレビ2の表示部21の制御を行わない。
【0067】
そして、ポインタ制御部111は、表示部31のタッチパネル35へポインタが移動できるようにタッチパネル35の動作モードを設定する(ステップS114)。
【0068】
次に、図8を参照して、図7のステップS112におけるプライマリディスプレイとセカンダリディスプレイの入れ替えの処理について詳細に説明する。図8は、プライマリディスプレイとセカンダリディスプレイの入れ替えの処理のフローチャートである。
【0069】
画面切替部112は、無線デバイス3の表示部31をプライマリディスプレイに設定する(ステップS201)。また、画面切替部112は、テレビ2の表示部21をセカンダリディスプレイに設定する(ステップS202)。
【0070】
さらに、画面切替部112は、テレビ2の表示部21に表示させていたPCの操作画面を、無線デバイス3の表示部31に表示させる(ステップS203)。
【0071】
次に、画面切替部112は、切り替え前に無線デバイス3の表示部31に表示させていた画面がタッチパネル専用画面か否かを判定する(ステップS204)。
【0072】
表示部31に表示させていた画面がタッチパネル専用画面である場合(ステップS204肯定)、画面切替部112は、無線デバイス3の表示部31に表示させていた画面をテレビ2の表示部21への表示を禁止する(ステップS205)。そして、画面切替部112は、無線デバイス3の表示部31に表示させているPCの操作画面と連携するテレビ2の表示部21に表示させる(ステップS206)。
【0073】
これに対して、表示部31に表示させていた画面がタッチパネル専用画面でない場合(ステップS204否定)、画面切替部112は、無線デバイス3の表示部31に表示させていた画面をテレビ2の表示部21に表示させる(ステップS207)。
【0074】
次に、図9を参照して、本実施例に係る情報処理装置における第2状態又は第4状態からの第1状態又は第3状態への画面切り替えの処理を説明する。図9は、実施例1に係る情報処理装置における第2状態又は第4状態からの第1状態又は第3状態への画面切り替えの処理のフローチャートである。ここで、図9は、図7に示す処理によって第2状態又は第4状態に表示部21及び表示部31の状態が遷移した状態から始まるものとして説明する。
【0075】
統括制御部13は、図7に示す処理においてHDMI_CEC_SUPPORT Flagを1又は0に設定している。そこで、統括制御部13は、HDMI_CEC_SUPPORT Flagが1か否かを判定する(ステップS301)。HDMI_CEC_SUPPORT Flagを1の場合(ステップS301肯定)、統括制御部13は、HDMI−CECのルーティングに関するコマンドの監視を行う(ステップS302)。これに対して、HDMI_CEC_SUPPORT Flagが1でない場合(ステップS301否定)、統括制御部13は、HDMI−CECのルーティングに関するコマンドの監視を行わない。
【0076】
操作者によるTV操作が行われる(ステップS303)。
【0077】
画面切替部112は、画面切替ボタンが押下されたか否かを判定する(ステップS304)。画面切替ボタンが押下されていない場合(ステップS304否定)、画面切替部112は、画面切替ボタンが押下されるまで待機し、その間、ステップS303が繰り返される。
【0078】
そして、画面切替ボタンが押下された場合(ステップS304肯定)、統括制御部13は、HotPlugDetect信号がConnectになっているか否かを判定する(ステップS305)。
【0079】
HotPlugDetect信号がConnectでない場合(ステップS305否定)、表示制御部11は、切り替え不可能のメッセージを表示部31に表示させ画面切り替え処理を終了する(ステップS316)。
【0080】
これに対して、HotPlugDetect信号がConnectである場合(ステップS305肯定)、画面切替部112は、統括制御部13によって記憶されたHDMI_CEC_SUPPORT Flagが1か否かを判定する(ステップS306)。HDMI_CEC_SUPPORT Flagが1でない場合(ステップS306否定)、表示制御部11は、切り替え不可能のメッセージを表示部31に表示させ画面切り替え処理を終了する(ステップS316)。
【0081】
これに対して、HDMI_CEC_SUPPORT Flagが1の場合(ステップS306肯定)、画面切替部112は、テレビ2からHDMI−CECのコマンドであるActive Sourceを受信して、表示部21に画像信号の入力を行っている装置の情報を取得する(ステップS307)。
【0082】
画面切替部112は、テレビ2の電源がONになっており、且つ表示部21の入力が本体1からの入力になっているか否かを判断する(ステップS308)。テレビ2の電源がOFF又は入力が本体1からの入力でない場合(ステップS308否定)、画面切替部112は、タイムアウトカウントを15秒に設定する(ステップS309)。そして、画面切替部112は、テレビ2の電源がOFFの場合には電源をONにし、表示部21の入力が本体1で無い場合には、表示部21の入力を本体1に切り替えを実施する(ステップS310)。
【0083】
画面切替部112は、テレビ2の電源がONになっており、且つ表示部21の入力が本体1からの入力になっているか否かを判定する(ステップS311)。テレビ2の電源がOFF又は入力が本体1からの入力でない場合(ステップS311否定)、画面切替部112は、タイムアウトしたか否かを判定する(ステップS314)。タイムアウトしていない場合には、画面切替部112は、テレビ2の電源がONになり且つ入力が本体1からの入力になるまで待機する。これに対して、タイムアウトした場合(ステップS314肯定)、表示制御部11は、テレビ2の制御に失敗した旨のメッセージを表示部31に表示させ(ステップS315)、画面切り替えの処理を終了する。
【0084】
これに対して、テレビの電源がONで入力が本体1からの入力と判定した場合(ステップS308肯定又はステップS311肯定)、画面切替部112は、保持していたモードに表示部21及び表示部31を遷移させる(ステップS312)。具体的には、画面切替部112は、記憶している切り替え前の表示部31が表示していた画面に合わせて、表示部31に画面を表示させる。また、画面切替部112は、PCの操作画面を表示部21に表示させる。
【0085】
そして、ポインタ制御部111は、タッチパネル35の動作モードを設定する(ステップS313)。具体的には、表示部31にタッチパネル専用画面が表示された場合には、ポインタ制御部111は、表示部31にポインタが移動しないように制御する。このとき、表示制御部11は、表示部31に表示されているアプリケーション及びポインタを表示部21に移動する。これに対して、表示部31にPCの操作画面が表示された場合には、表示部31にポインタ移動できるように制御する。
【0086】
以上に説明したように、本実施例に係る情報処理装置は、画面切替ボタンを押下するだけで、プライマリディスプレイとセカンダリディスプレイの切り替えを行うことができ、簡単な操作により画面の切り替えを行うことができる。これにより、操作性を向上させることができる。また、切り替え前の無線デバイスに表示されていたタッチパネル専用画面を、切り替え後のテレビに表示することを禁止することができる。したがって、タッチパネルの画面がテレビに表示されることを防ぐことができる。これにより、画面切り替えによる操作の混乱を防止することができる。
【0087】
また、以上の説明では、テレビがHDMIを有しているものとして説明したが、本実施例に係る情報処理装置はテレビがHDMIを有していなくでも動作可能である。その場合にも、画面の切り替えの簡略化及び切り替え後のタッチパネル専用画面の表示の制限は実現でき、操作性を向上及び操作の混乱防止という効果を得ることができる。
【実施例2】
【0088】
図10は、実施例2に係る情報処理装置を含むシステムのブロック図である。また、図11は、実施例2に係る無線デバイスのハードウェアの構成図である。本実施例に係る情報処理装置は、表示部21及び表示部31の状態を、簡単に初期状態に復帰させることができる点が実施例1と異なるものである。具体的には、本実施例に係る情報処理装置は、図5に示した第2〜4状態のいずれの状態からも、表示部21及び表示部31の状態を簡単に第1状態501に戻る機能を有する。そこで、以下では他の状態から第1の状態への復帰について主に説明する。図10の各部で図2と同じ符号を有するものは、特に説明のない限り同じ機能を有するものとする。また、図11の各部で図3と同じ符号を有するものは、特に説明のない限り同じハードウェアであるとする。以下の説明では、図5における第1状態501を初期状態とする。さらに、初期状態である第1状態501を「ホーム」という場合がある。
【0089】
本実施例に係る無線デバイス3は、図10に示すように復帰命令入力部36を有している。復帰命令入力部36は、図5における第1状態501への復帰命令を入力するためのボタンを有している。操作者が復帰命令入力部36のボタンを押下することにより、第1状態501への復帰命令が本体1の表示制御部11及び統括制御部13に送信される。また、無線デバイス3は、ハードウェア構成としても、図11に示すように、ホームボタン316を有する。ホームボタン316は、ボタンイベント通知部314に接続されている。このホームボタン316及びボタンイベント通知部314の組み合わせが、図10の復帰命令入力部36の機能を有する。
【0090】
操作者により復帰命令入力部36を用いて第1状態への復帰命令が入力されると、画面切替部112は、テレビ2の電源が入っており、且つ表示部21の入力が本体1からの入力になっているかを判定する。すなわち、本実施例における画面切替部112が判定部の一例である。画面切替部112は、テレビ2の電源が入っていない場合には、テレビ2の電源の投入を実施する。すなわち、本実施例における画面切替部112が電源投入部の一例である。また、表示部21の入力が本体1からの入力になっていない場合には、画面切替部112は、表示部21の入力を本体1からの入力に切り替える指示を入力切替部22に送信する。すなわち、本実施例における本体1の画面切替部112及びテレビ2の入力切替部22の組み合わせが入力切替部の一例である。ここで、画面切替部112は、テレビ2の電源投入及び表示部21の入力の切替において、予め決められているタイムアウトの時間を経過した場合、処理を終了する。この場合、表示制御部11は、表示部31にホームボタンが利用できない旨のメッセージを表示させる。例えば、表示部21は、図12に示すような画面を表示する。図12は、ホームボタンが利用できない旨のメッセージを表示する画面の一例の図である。
【0091】
そして、テレビ2の電源がONになり、且つ表示部21の入力が本体1からの入力となると、画面切替部112は、表示部21をプライマリディスプレイに変更し、表示部31をセカンダリディスプレイに変更する。そして、画面切替部112は、表示部21にPCの操作画面を表示させ、表示部31にタッチパネル専用画面であるアプリケーションの起動画面を表示させる。
【0092】
ポインタ制御部111は、第1状態501への復帰命令の入力を受けると、表示部31にポインタがある場合には、表示部31上のポインタを表示部21に移動させる。さらに、ポインタ制御部111は、画面切り替え後に表示部31にポインタが移動しないように制御する。
【0093】
表示制御部11は、画面切り替え前の表示部31上に起動されているアプリケーションが表示されていたか否かを判定する。そして、画面切り替え前の表示部31上に起動されているアプリケーションが表示されていた場合には、表示制御部11は、それらのアプリケーションを表示部21へ移動する。
【0094】
さらに、本実施例では、テレビ2の表示部21と無線デバイス3の表示部31とは、図1に示すように長方形の画面を有しているとする。そして、表示制御部11は、表示部21の画面上の座標と表示部31の画面上の座標が連続するように画面を表示する。この時、表示制御部11は、表示部31の画面の長軸方向の座標と表示部21の画面の長軸方向の座標が一致するように画面を表示させる。さらに、表示制御部11は、表示部31の画面上の短軸方向の座標を増やしていくと表示部21の画面上の座標につながるように表示させる。以下では、短軸方向の座標が増える方向を上側という。すなわち、表示部21及び表示部31をそれぞれ画面の長軸が向かって左右に延びる方向に位置するよう配置した場合、表示部21の座標は表示部31の座標に対して向かって上側に位置することになる。
【0095】
このように、表示制御部11は、表示部21の画面上の座標と表示部31の画面上の座標の位置を固定した状態で連続させて表示させることで、表示部21の画面と表示部31の画面とを常に位置関係を保ちながら連続している画面とすることができる。例えば、無線デバイス3の表示部31上に写真を表示している状態で、操作者が表示部31の上側の方向に写真を移動させると、写真は表示部21に移動する。操作者は、この動作を無線デバイス3の位置にかかわらず行うことができる。つまり、無線デバイス3を持って横になっていたり、逆さになっていたりしても、操作者は、無線デバイス3の上側に向かって写真を移動させることで、テレビ2の画面に写真を移動させることができる。
【0096】
ここで、本実施例では、表示部31の画面上の短軸方向の座標が増加する方向に表示部21の画面上の座標が位置するように配置したが、この配置は他の配置を用いてもよい。例えば、表示部21の画面上の座標の位置は、表示部31の画面上の短軸方向の座標が減少する方向でも、表示部31の画面上の長軸方向の座標が増加する方向でも、表示部31の画面上の長軸方向の座標が減少する方向でも良い。
【0097】
次に、図13を参照して、ホームボタンが押下された場合の処理を説明する。図13は、ホームボタンが押下された場合の処理のフローチャートである。
【0098】
統括制御部13は、テレビ2においてHDMI−CECの設定が有効か否かを判定する(ステップS401)。HDMI−CECの設定が有効の場合(ステップS401肯定)、画面切替部112は、テレビ2からHDMI−CECのコマンドであるActive Sourceを受信して、表示部21に画像信号の入力を行っている装置の情報を取得する(ステップS402)。
【0099】
画面切替部112は、テレビ2の電源がONで、且つ表示部21の入力が本体1からの入力になっているか否かを判定する(ステップS403)。
【0100】
テレビ2の電源がOFF又は入力が本体1からの入力でない場合(ステップS403否定)、画面切替部112は、タイムアウトカウントを15秒に設定する(ステップS404)。そして、画面切替部112は、テレビ2の電源がOFFの場合には電源をONにし、表示部21の入力が本体1で無い場合には、表示部21の入力を本体1に切り替えを実施する(ステップS405)。
【0101】
画面切替部112は、テレビ2の電源がONになっており、且つ表示部21の入力が本体1からの入力になっているか否かを判定する(ステップS406)。テレビ2の電源がOFF又は入力が本体1からの入力でない場合(ステップS406否定)、画面切替部112は、タイムアウトしたか否かを判定する(ステップS412)。タイムアウトしていない場合には、画面切替部112は、テレビ2の電源がONになり且つ入力が本体1になるまで待機する。これに対して、タイムアウトした場合(ステップS412肯定)、表示制御部11は、テレビ2の制御に失敗した旨のメッセージを表示部31に表示させ(ステップS413)、画面切り替えの処理を終了する。
【0102】
これに対して、テレビ2の電源がONで入力が本体1と判定した場合(ステップS403肯定又はステップS406肯定)、画面切替部112は、テレビ2の表示部21をプライマリディスプレイに設定する。また、画面切替部112は、無線デバイス3の表示部31をセカンダリディスプレイに設定する(ステップS407)。
【0103】
また、HDMI−CECの設定が有効でない場合(ステップS401否定)、ステップS407に進む。この場合、HDMI−CECが有効でないためテレビ2の制御が行えないことから、テレビ2の状態は無視して、画像の切り替えを実施することになる。
【0104】
画面切替部112は、表示部31にタッチパネル専用画面であるアプリケーションランチャを表示部31に表示させる(ステップS408)。
【0105】
ポインタ制御部111は、表示部31にポインタが有る場合には表示部21に移動させ、さらに画面切り替え後に表示部31にポインタが移動しないように制御することで、タッチパネルの動作モードを設定する(ステップS409)。
【0106】
表示制御部11は、無線デバイス3の表示部31上で起動されていたアプリケーションがあるか否か判定する(ステップS410)。表示部31上で起動されていたアプリケーションがある場合(ステップS410肯定)、表示制御部11は、表示部31上に起動されていたアプリケーションを表示部21に移動する(ステップS411)。
【0107】
これに対して、表示部31上で起動されていたアプリケーションがない場合(ステップS410否定)、表示制御部11は、画面切り替えの処理を終了する。
【0108】
以上に説明したように、本実施例2に係る情報処理装置は、各表示部がどのような状態であっても、ホームボタンの押下を受けて、初期状態である第1状態に各表示部を遷移させることができる。この点、例えば、テレビの電源が切れている状態の場合、従来であれば、操作者がテレビの電源を投入し、入力を情報処理装置からの入力に変更してマルチディスプレイ環境を構築した後、初期状態へ復帰する命令を入力していた。このように、従来は、初期状態に戻るのに、多数の工程を有し、初期状態への復帰処理が非常に煩雑であった。これに対して、実施例2に係る情報処理装置では、ホームボタンを押下するだけで自動的に初期状態に復帰するため、簡単に初期状態への復帰が行え、操作性の向上という効果を有する。
【0109】
さらに、以上の各実施例における説明では、無線接続を用いて表示部31に画面を表示させる構成で説明したが、表示部31はケーブルなどを用いて本体1と接続されていてもよい。その場合でも、画面切り替え時における手順の簡略化や、画面切り替えによる不要な画面の表示の制限は実現でき、操作性の向上及び操作の混乱防止という効果を得ることができる。
【0110】
なお、本実施例は主に情報処理装置、情報処理装置制御方法を中心に説明したが、本発明は、予め用意された情報処理プログラムをコンピュータで実行することによって、上述の実施例と同様の機能を実現することができる。また、情報処理装置制御プログラムは、コンピュータに設けられたメモリ、ハードディスク、その他のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
【0111】
具体的には、本実施例では、本体1のHDD103に、上述した各種の処理を実施する機能を発揮する情報処理装置制御プログラムが記憶されている。そして、CPU101は、HDD103から情報処理装置制御プログラムを読み出して実行する。これにより、情報処理装置制御プログラムは、上述した各種処理を実行していく情報処理装置制御プロセスとなる。
【0112】
また、以上の各実施例における説明では、テレビを例に説明したが、テレビに限らずHDMI端子を有する表示装置であれば情報処理装置は適用可能である。さらに、以上の説明では、テレビがHDMIを有しているものとして説明したが、映像信号の入力元が把握できる表示装置、すなわちHDMIと同等な仕様を有する表示装置であれば情報処理装置は動作可能である。
【0113】
以上の各実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0114】
(付記1)前記第1の表示部に表示されている画面と前記第2の表示部に表示されている画面との切り替え命令を入力する画面切替入力部と、
前記切り替え命令の入力を受けて、前記第1の表示部に表示させている画面を前記第2の表示部に表示させるとともに、前記第2の表示部に表示させている画面の前記第1の表示部への表示を禁止する表示制御部と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【0115】
(付記2)前記第1の表示部はテレビであることを特徴とする付記1に記載の情報処理装置。
【0116】
(付記3)前記第2の表示部は前記表示制御部と無線で接続されていることを特徴とする付記1又は付記2に記載の情報処理装置。
【0117】
(付記4)前記第2の表示部は、タッチパネルを有していることを特徴とする付記1乃至付記3のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【0118】
(付記5)前記画面切替入力部は前記表示制御部と無線で接続されており、
前記第2の表示部及び前記画面切替入力部は一つの筐体に配置されている
ことを特徴とする付記1乃至付記4のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【0119】
(付記6)前記表示制御部は、前記第2の表示部にタッチパネルを用いて操作を行う画面を表示させる場合、前記第2の表示部へのポインタの移動を禁止するポインタ制御部をさらに備えたことを特徴とする付記1乃至付記5のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【0120】
(付記7)前記ポインタ制御部は、前記第2の表示部にタッチパネルを用いて操作を行う画面が表示されている状態で、前記画面の切り替え命令の入力を受けると、前記第2の表示部へのポインタの移動を許可することを特徴とする付記6に記載の情報処理装置。
【0121】
(付記8)前記第1の表示部が主画面であり前記第2の表示部が副画面であり、前記第1の表示部には自装置の操作画面を表示させ、前記第2の表示部に所定の画面を表示させた状態である初期状態に戻す命令を入力する復帰命令入力部と、
前記初期状態に戻す命令の入力を受けて、前記第1の表示部の電源が入っており且つ前記第1の表示部の入力が自装置からの入力か否かを判定する判定部と、
前記判定部により前記第1の表示部の電源が入っていないと判定された場合、前記第1の表示部の電源を入れる電源投入部と、
前記第1の表示部の入力が自装置からの入力でないと判定された場合に、前記第1の表示部の入力を自装置からの入力に変更する入力変更部と、
をさらに備え、
前記表示制御部は、前記判定部により前記第1の表示部の電源が入っており且つ前記第1の表示部の入力が自装置からの入力となっていると判定された場合、もしくは前記電源投入部又は前記入力変更部のいずれか一方又は双方により前記第1の表示部の電源が入っており且つ前記第1の表示部の入力が自装置からの入力である状態にされた場合に、前記第1の表示部を主画面として自装置の前記操作画面を表示させ、前記第2の表示部を副画面として前記所定の画面を表示させることで前記初期状態に戻す
ことを特徴とする付記1乃至付記7のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【0122】
(付記9)前記表示制御部は、前記初期状態に戻す命令の入力を受けて、前記第2の表示部に前記所定の画面としてタッチパネルを用いて操作を行う画面を表示させる場合に、前記初期状態に戻す命令の入力を受けた時点で前記第2の表示部で起動表示されているアプリケーションを全て前記第1の表示部に移動させることを特徴とする付記7に記載の情報処理装置。
【0123】
(付記10)前記第1の表示部と前記第2の表示部はそれぞれ長方形の画面を有しており、前記表示制御部は、前記初期状態において、前記第1の表示部の画面上の座標と前記第2の表示部の画面上の座標とが連続する座標となり、且つ前記第1の表示部の画面上の短軸方向の座標が前記第2の表示部の画面上の短軸方向の座標よりも大きくなるように画面を表示することを特徴とする付記8又は付記9に記載の情報処理装置。
【0124】
(付記11)前記表示制御部は、前記初期状態において、前記第1の表示部の長軸方向の座標の中心と、前記第2の表示部の短軸方向の中心が一致するように画面を表示させることを特徴とする付記10に記載の情報処理装置。
【0125】
(付記12)前記復帰命令入力部は前記表示制御部と無線で接続されており、
前記第2の表示部及び前記復帰命令入力部は一つの筐体に配置されていることを特徴とする付記1乃至付記11のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【0126】
(付記13)一方のディスプレイに表示されている画面と他方のディスプレイに表示されている画面との切り替え命令の入力を受けるステップと、
前記一方のディスプレイに表示させている画面を前記他方のディスプレイに表示させるステップと、
前記他方のディスプレイに表示させている画面の前記一方のディスプレイへの表示を禁止するステップと
を含んだことを特徴とする情報処理装置制御方法。
【0127】
(付記14)一方のディスプレイに表示されている画面と他方のディスプレイに表示されている画面との切り替え命令の入力を受ける手順と、
前記一方のディスプレイに表示させている画面を前記他方のディスプレイに表示させる手順と、
前記他方のディスプレイに表示させている画面の前記一方のディスプレイへの表示を禁止する手順と
をコンピュータに実行させる情報処理装置制御プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【符号の説明】
【0128】
1 本体
2 テレビ
3 無線デバイス
4 無線キーボード/マウス
11 表示制御部
12 無線通信制御部
13 統括制御部
21 表示部
22 入力切替部
23 表示制御部
31 表示部
32 表示制御部
33 無線通信制御部
34 画面切替入力部
35 タッチパネル
36 復帰命令入力部
41 無線通信制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の表示部に表示されている画面と第2の表示部に表示されている画面との切り替え命令を入力する画面切替入力部と、
前記切り替え命令の入力を受けて、前記第1の表示部に表示させている画面を前記第2の表示部に表示させるとともに、前記第2の表示部に表示させている画面の前記第1の表示部への表示を禁止する表示制御部と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記第2の表示部は前記表示制御部と無線で接続されていることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第2の表示部は、タッチパネルを有していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記第2の表示部にタッチパネルを用いて操作を行う画面を表示させる場合、前記第2の表示部へのポインタの移動を禁止し、前記第2の表示部にタッチパネルを用いて操作を行う画面が表示されている状態で、前記画面の切り替え命令の入力を受けると、前記第2の表示部へのポインタの移動を許可することを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第1の表示部が主画面であり前記第2の表示部が副画面であり、前記第1の表示部には自装置の操作画面を表示させ、前記第2の表示部に所定の画面を表示させた状態である初期状態に戻す命令を入力する復帰命令入力部と、
前記初期状態に戻す命令の入力を受けて、前記第1の表示部の電源が入っており且つ前記第1の表示部の入力が自装置からの入力か否かを判定する判定部と、
前記判定部により前記第1の表示部の電源が入っていないと判定された場合、前記第1の表示部の電源を入れる電源投入部と、
前記第1の表示部の入力が自装置からの入力でないと判定された場合に、前記第1の表示部の入力を自装置からの入力に変更する入力変更部と、
をさらに備え、
前記表示制御部は、前記判定部により前記第1の表示部の電源が入っており且つ前記第1の表示部の入力が自装置からの入力となっていると判定された場合、もしくは前記電源投入部又は前記入力変更部のいずれか一方又は双方により前記第1の表示部の電源が入っており且つ前記第1の表示部の入力が自装置からの入力である状態にされた場合に、前記第1の表示部を主画面として自装置の前記操作画面を表示させ、前記第2の表示部を副画面として前記所定の画面を表示させることで前記初期状態に戻す
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【請求項6】
一方のディスプレイに表示されている画面と他方のディスプレイに表示されている画面との切り替え命令の入力を受けるステップと、
前記一方のディスプレイに表示させている画面を前記他方のディスプレイに表示させるステップと、
前記他方のディスプレイに表示させている画面の前記一方のディスプレイへの表示を禁止するステップと
を含んだことを特徴とする情報処理装置制御方法。
【請求項7】
一方のディスプレイに表示されている画面と他方のディスプレイに表示されている画面との切り替え命令の入力を受ける手順と、
前記一方のディスプレイに表示させている画面を前記他方のディスプレイに表示させる手順と、
前記他方のディスプレイに表示させている画面の前記一方のディスプレイへの表示を禁止する手順と
をコンピュータに実行させる情報処理装置制御プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−8962(P2012−8962A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−146692(P2010−146692)
【出願日】平成22年6月28日(2010.6.28)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】