説明

情報処理装置、表示制御方法、およびプログラム

【課題】放送信号に基づく放送画面と受信データに基づくブラウザ画面とを表示画面に表示させる場合におけるユーザの利便性を向上させることが可能な情報処理装置、表示制御方法、およびプログラムを提供する。
【解決手段】受信した放送信号に基づく放送画面および/または受信した受信データに基づくブラウザ画面を表示画面に表示させる情報処理装置であって、ブラウザ画面を表示画面に表示させている場合に、ブラウザ画面の表示に関する表示処理および表示処理を行う処理開始条件が設定される設定情報と、受信された放送信号とに基づいて、設定情報に設定された処理開始条件を満たすか否かを判定する判定部と、処理開始条件を満たすと判定された場合に設定情報に設定される表示処理を行い、行われた表示処理に応じたブラウザ画面と受信された放送信号に基づく放送画面とを重畳して表示させる表示処理部とを備える情報処理装置が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、表示制御方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、アナログテレビジョン方式のテレビジョン放送(以下、「アナログ放送」という。)に替わるテレビジョン放送としてデジタルテレビジョン方式のテレビジョン放送(以下、「デジタル放送」という。)が開始され、従来のアナログ放送を受信可能な情報処理装置に加え、デジタル放送やデータ放送を受信可能な情報処理装置の普及が進んでいる。また、上記のような各種放送を受信可能な情報処理装置の中には、例えば、インターネットなどのネットワークを介してサーバなどの外部装置と通信可能なものも登場している。
【0003】
上記のような情報処理装置を用いることによって、ユーザは、例えば、受信された放送信号に基づく映像(動画像/静止画像)が表示が表示される画面(以下、「放送画面」という。)の表示と、インターネットなどから取得したWebページなどが表示される画面(以下、「ブラウザ画面」という。)の表示とを切り替えて表示画面に表示させることが可能となっている。また、上記のような情報処理装置を用いることによって、ユーザは、例えば、放送画面とブラウザ画面との双方を表示画面に表示させることが可能となっている。
【0004】
このような中、複数の画面を表示画面に表示させる技術が開発されている。放送信号に基づく映像が表示される画面上の任意の位置にWebページの任意の領域を表示させる技術としては、例えば、特許文献1が挙げられる。また、第1の層の背景に第2の層を重畳して表示し、所定のイベントがあったときに第2の層の見え方を変更する技術としては、例えば、特許文献2が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2007/111330号
【特許文献2】特開2009−20840号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のように、放送局などから送信される放送信号がのせられた放送波の受信と、例えばインターネットなどのネットワークを介して外部装置から送信される受信データの受信とが可能な情報処理装置を用いるユーザの中には、例えば、ブラウザ画面に表示されたWebページなどの閲覧を主として行い、たまにテレビジョン放送を視聴する使用形態をとるユーザがいることが想定される。
【0007】
ブラウザ画面を表示画面の全画面に表示しているときには放送画面は当該ブラウザ画面に隠れてしまうので、受信した放送信号が示す映像の視聴を所望する場合、ユーザは、例えば、情報処理装置が備える操作デバイスや、リモートコントローラなどの外部操作装置を用いて、表示画面に表示される画面を適宜切り替える必要がある。そのため、ブラウザ画面が表示画面の全画面に表示されている場合には、ユーザは、受信している放送の内容を十分に把握できるとは限らないので、例えば、ユーザが視聴を所望している内容を含む番組などが放映されていることに気づかないことが起こりうる。
【0008】
上記のように、放送信号の受信と受信データの受信とが可能な情報処理装置では、例えばユーザが視聴を所望している内容を含む番組などが放映されていることに気づかないなどのユーザにとって望ましくない事態が生じうる。よって、放送信号の受信と受信データの受信とが可能な情報処理装置におけるユーザの利便性の向上を図るためには、上記のような望ましくない事態の発生を防止する必要がある。
【0009】
ここで、例えば、ブラウザ画面と放送画面との2つの画面を表示画面に常に表示させれば、ユーザは、ブラウザ画面と放送画面とからそれぞれ情報を取得することが可能ではある。しかしながら、ブラウザ画面と放送画面との双方を常に表示画面に表示させる場合には、ブラウザ画面のサイズは例えばブラウザ画面を表示画面全体に表示させる場合に比べて相対的に小さくなるため、例えばブラウザ画面に表示される文字や画像が小さくなるなどによって、ユーザの利便性を損ねる恐れがある。また、例えば、ユーザは、放送画面に表示される映像の視聴を常に所望するとは限らないので、ブラウザ画面と放送画面との双方を常に表示画面に表示させることはユーザにストレスを与えてしまう可能性があり、その結果、ユーザの利便性が損なわれる恐れがある。
【0010】
よって、ブラウザ画面と放送画面との2つの画面を表示画面に常に表示させたとしても、ユーザの利便性を損ねる恐れがあり、利便性の向上は望めない。
【0011】
また、放送信号に基づく映像が表示される画面上の任意の位置にWebページの任意の領域を任意のサイズで表示させる従来の技術(以下、「従来の技術1」という、)は、取得したWebページのデータから任意のデータを抽出して、抽出されたデータを放送信号に合成する。従来の技術1を従来の情報処理装置100のユーザは、放送信号に基づく映像が表示される画面上の任意の位置にWebページの任意の領域を任意のサイズで表示させることが可能であるので、ブラウザ画面と放送画面とを、自己がストレスを感じにくいように表示画面に表示することができる可能性はある。
【0012】
しかしながら、従来の技術1を用いる場合には、ユーザが、その時々の状況に応じて適宜表示の設定を行わなければ、表示が変更されない。よって、従来の技術1を用いる場合には、ブラウザ画面と放送画面とを表示画面に表示させる表示方法を変更するために、ユーザは、設定操作を適宜行わなければならないので、ユーザの利便性を損ねる恐れがある。
【0013】
また、第1の層の背景に第2の層を重畳して表示し、所定のイベントがあったときに第2の層の見え方を変更する従来の技術(以下、「従来の技術2」という。)は、所定のイベントの発生に応じて、第2層に該当する部分の表示を変更する。よって、従来の技術2を用いる場合には、ブラウザ画面と放送画面との2つの画面を表示画面に常に表示させることなく、所定のイベントの発生に応じてブラウザ画面と放送画面とを表示画面に表示させることができる可能性はある。
【0014】
しかしながら、従来の技術2は、ユーザ操作や音声、ユーザの視点など、ユーザに起因するものを所定のイベントとして検出して、処理を行う。そのため、従来の技術2を用いたとしても、上記のように例えばユーザが視聴を所望している内容を含む番組などが放映されていることに気づいていない場合には、従来の技術2を用いる従来の情報処理装置は、所定のイベントを検出できるとは限らない。したがって、従来の技術2を用いたとしても、上記のようなユーザにとって望ましくない事態が生じる可能性があるので、ユーザの利便性を向上させることは、望むべくもない。
【0015】
上記のように、従来の技術1および従来の技術2(以下、総称して「従来の技術」という。)を用いたとしても、受信された放送信号に基づく放送画面と、受信された受信データに基づくブラウザ画面とを表示画面に表示させる場合における、ユーザの利便性を向上させることは、望むべくもない。
【0016】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、受信された放送信号に基づく放送画面と、受信された受信データに基づくブラウザ画面とを表示画面に表示させる場合における、ユーザの利便性を向上させることが可能な、新規かつ改良された情報処理装置、表示制御方法、およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点によれば、放送信号と外部装置から送信される受信データとを受信し、上記放送信号に基づく放送画面、および/または、上記受信データに基づくブラウザ画面を表示画面に表示させる情報処理装置であって、上記ブラウザ画面を表示画面に表示させている場合に、上記ブラウザ画面の表示に関する表示処理、および上記表示処理を行う処理開始条件が設定される設定情報と、受信された放送信号とに基づいて、上記設定情報に設定された上記処理開始条件を満たすか否かを判定する判定部と、上記判定部において上記処理開始条件を満たすと判定された場合に上記設定情報に設定される表示処理を行い、行われた上記表示処理に応じたブラウザ画面と受信された放送信号に基づく放送画面とを重畳して表示させる表示処理部とを備える情報処理装置が提供される。
【0018】
かかる構成により、受信された放送信号に基づく放送画面と、受信された受信データに基づくブラウザ画面とを表示画面に表示させる場合における、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0019】
また上記判定部は、受信された放送信号を処理した第1処理データが上記設定情報に設定される処理開始条件を満たす場合に、上記処理開始条件を満たすと判定して上記設定情報に設定される表示処理を上記表示処理部に行わせるための表示制御情報を上記表示処理部に伝達し、上記表示処理部は、受信された受信データを処理した第2処理データに対して上記表示制御情報に基づく表示処理を行ってもよい。
【0020】
また、上記設定情報には、複数の処理開始条件と、複数の上記処理開始条件にそれぞれ対応する複数の表示処理と、上記複数の処理開始条件の組み合わせを規定する組合せ条件とが設定され、上記判定部は、上記複数の処理開始条件および上記組み合わせ条件により規定される複合処理開始条件を上記第1処理データが満たす場合に、上記処理開始条件を満たすと判定して上記複合処理開始条件に対応する表示処理を上記表示処理部に行わせるための表示制御情報を上記表示処理部に伝達してもよい。
【0021】
また、上記設定情報と、上記設定情報に設定する処理開始条件の候補となるキーワードを記録するキーワード情報とを記憶する記憶部と、上記設定情報への上記キーワード情報に記憶されたキーワードの設定と、上記設定情報への表示処理の設定とを、ユーザ操作に基づいて行う設定部とをさらに備えてもよい。
【0022】
また、受信された放送信号を処理した第1処理データから上記キーワードを抽出し、抽出されたキーワードを上記キーワード情報に記録するキーワード登録部をさらに備えてもよい。
【0023】
また、上記設定情報に設定される表示処理には、表示処理の度合いを規定する情報が含まれ、上記表示処理部は、規定された度合いに応じた表示処理を行ってもよい。
【0024】
また、上記目的を達成するために、本発明の第2の観点によれば、放送信号と外部装置から送信される受信データとを受信し、上記放送信号に基づく放送画面、および/または、上記受信データに基づくブラウザ画面を表示画面に表示させる情報処理装置に用いることが可能な表示制御方法であって、上記ブラウザ画面が表示画面に表示されている場合に、上記ブラウザ画面の表示に関する表示処理、および上記表示処理を行う処理開始条件が設定される設定情報と、受信された放送信号とに基づいて、上記設定情報に設定された上記処理開始条件を満たすか否かを判定するステップと、上記判定するステップにおいて上記処理開始条件を満たすと判定された場合に上記設定情報に設定される表示処理を行い、行われた上記表示処理に応じたブラウザ画面と受信された放送信号に基づく放送画面とを重畳して表示させるステップとを有する表示制御方法が提供される。
【0025】
かかる方法を用いることにより、受信された放送信号に基づく放送画面と、受信された受信データに基づくブラウザ画面とを表示画面に表示させる場合における、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0026】
また、上記目的を達成するために、本発明の第3の観点によれば、放送信号と外部装置から送信される受信データとを受信し、上記放送信号に基づく放送画面、および/または、上記受信データに基づくブラウザ画面を表示画面に表示させる情報処理装置に用いることが可能なプログラムであって、上記ブラウザ画面が表示画面に表示されている場合に、上記ブラウザ画面の表示に関する表示処理、および上記表示処理を行う処理開始条件が設定される設定情報と、受信された放送信号とに基づいて、上記設定情報に設定された上記処理開始条件を満たすか否かを判定するステップ、上記判定するステップにおいて上記処理開始条件を満たすと判定された場合に上記設定情報に設定される表示処理を行い、行われた上記表示処理に応じたブラウザ画面と受信された放送信号に基づく放送画面とを重畳して表示させるステップをコンピュータに実行させるためのプログラムが提供される。
【0027】
かかるプログラムを用いることにより、受信された放送信号に基づく放送画面と、受信された受信データに基づくブラウザ画面とを表示画面に表示させる場合における、ユーザの利便性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、受信された放送信号に基づく放送画面と、受信された受信データに基づくブラウザ画面とを表示画面に表示させる場合における、ユーザの利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施形態に係る情報処理装置における設定情報の設定方法の一例を説明するための説明図である。
【図2】本発明の実施形態の第1の例に係る設定画面の一例を示す説明図である。
【図3】本発明の実施形態に係る情報処理装置における、キーワード情報の更新に係る処理の一例を示す流れ図である。
【図4】本発明の実施形態に係る情報処理装置における処理開始条件の設定方法の一例を示す説明図である。
【図5】本発明の実施形態に係る情報処理装置における処理開始条件の設定方法の一例を示す説明図である。
【図6】本発明の実施形態に係るブラウザ画面に対する表示処理の内容を設定するための設定画面の一例を示す説明図である。
【図7】本発明の実施形態に係る情報処理装置が行うブラウザ画面に対する表示処理の一例を示す説明図である。
【図8】本発明の実施形態の第1の例に係る設定画面の他の例を示す説明図である。
【図9】本発明の実施形態の第1の例に係る設定画面の他の例を示す説明図である。
【図10】本発明の実施形態に係る設定画面の一例を示す説明図である。
【図11】本発明の実施形態の第2の例に係る設定画面の第1の例を示す説明図である。
【図12】本発明の実施形態に係る情報処理装置が行うブラウザ画面に対する表示処理の一例を示す説明図である。
【図13】本発明の実施形態に係る情報処理装置が行うブラウザ画面に対する表示処理の一例を示す説明図である。
【図14】本発明の実施形態の第2の例に係る設定画面の他の例を示す説明図である。
【図15】本発明の実施形態に係る情報処理装置における表示制御処理の一例を示す流れ図である。
【図16】本発明の実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を説明するためのブロック図である。
【図17】本発明の実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0031】
(本発明の実施形態に係る利便性向上アプローチ)
本発明の実施形態に係る情報処理装置(以下、「情報処理装置100」とよぶ場合がある。)の構成について説明する前に、まず、本発明の実施形態に係る情報処理装置における利便性向上アプローチについて説明する。
【0032】
以下では、情報処理装置100が、例えばテレビ塔などから送信された放送信号がのせられた放送波を(直接的/間接的に)受信して(直接的/間接的に)受信された放送信号を処理し、また、例えばインターネットなどのネットワークを介して外部装置から送信される受信データを受信して受信した受信データを処理するものとして説明する。
【0033】
ここで、情報処理装置100における放送波に係る放送信号の直接的な受信とは、例えば、情報処理装置100が、放送波を受信することを指す。また、情報処理装置100における放送波に係る放送信号の間接的な受信とは、例えば、放送波を受信した外部アンテナから伝達される放送信号を情報処理装置100が受信すること、または、放送信号をセットトップボックス(Set Top Box)などを介して受信することをいう。本発明の実施形態に係る放送信号としては、例えば、アナログ放送に係る放送信号や、デジタル放送に係る放送信号が挙げられる。以下では、情報処理装置100が、デジタル放送に係る放送信号を処理する場合を例に挙げて説明する。
【0034】
また、本発明の実施形態に係る放送信号には、例えば、映像(動画像または静止画像を示す。以下、同様とする。)を示す映像信号や、音声(音楽も含む。以下、同様とする。)を示す音声信号、データ放送にて送信されるEPG(Electronic Program Guide)などの各種データを示すデータ信号などが含まれるが、上記に限られない。
【0035】
以下では、本発明の実施形態に係る放送画面として、放送信号に含まれる映像信号に基づく映像が表示される画面を例に挙げて説明するが、上記に限られない。例えば、本発明の実施形態に係る放送画面は、映像信号に基づく映像とデータ信号が示す映像とが表示された画面であってもよい。
【0036】
また、本発明の実施形態に係る受信データとしては、例えば、Webページを構成する各種データや、映像や音声などを示すストリーミングデータなどが挙げられるが、上記に限られない。
【0037】
以下では、本発明の実施形態に係るブラウザ画面として、Webページが表示される画面を例に挙げて説明するが、上記に限られない。例えば、本発明の実施形態に係る放送画面は、ストリーミングデータの再生画面であってもよい。
【0038】
[利便性向上アプローチの概要]
上述したように、受信された受信データに基づくブラウザ画面と受信された放送信号に基づく放送画面との2つの画面を表示画面に常に表示させたとしても、ユーザの利便性を損ねる恐れがあり、利便性の向上は望めない。また、従来の技術を用いたとしても、ブラウザ画面と放送画面とを表示画面に表示させる場合における、ユーザの利便性の向上は望めない。
【0039】
そこで、本発明の実施形態に係る情報処理装置100は、ブラウザ画面を表示している場合において、設定情報と、受信した放送信号(より厳密には、後述する放送信号に基づく第1処理データ)とに基づいて、設定情報に設定された処理開始条件を満たすか否かの判定を選択的に行う。そして、情報処理装置100は、上記判定において処理開始条件を満たすと判定された場合(ユーザが所望する情報を含む放送信号が受信されたと判定された場合に相当する。)に、設定情報に設定される表示処理を行い、行われた表示処理に応じたブラウザ画面と受信された放送信号に基づく放送画面とを重畳して表示させることによって、ユーザの利便性向上を図る。以下では、情報処理装置100が、表示画面に表示させる画面の種類(例えば、放送画面/ブラウザ画面)や表示させる画面の数を変えることを、「表示画面の切り替え」、または、「表示状態の切り替え」と表現する場合がある。
【0040】
ここで、本発明の実施形態に係る設定情報とは、ブラウザ画面の表示に関する表示処理と、処理開始条件が設定される情報である。また、設定情報に設定される本発明の実施形態に係る処理開始条件には、設定情報に設定される表示処理を開始するための条件が規定される。情報処理装置100は、ユーザによるブラウザ画面に対する表示処理と処理開始条件との設定情報への設定を可能とすることによって、ユーザにより設定された処理開始条件(ユーザが所望する表示処理の開始条件)を満たす場合に、ユーザにより設定された表示処理(ユーザが所望する表示処理)を、ブラウザ画面に対して選択的に行うことができる。
【0041】
つまり、情報処理装置100は、所定の処理開始条件を満たす場合に所定の表示処理をブラウザ画面に対して選択的に行うことによって、例えば、ブラウザ画面が表示画面全体に表示されている表示画面を、ブラウザ画面と放送画面とが重畳されて放送画面とブラウザ画面とが共に表示画面に表示される表示画面へと選択的に切り替える。よって、情報処理装置100は、所定の処理開始条件を満たす場合に所定の表示処理をブラウザ画面に対して選択的に行うことによって、ユーザが所望する情報が含まれる放送が放映されていることを視覚的にユーザに通知することができる。
【0042】
また、情報処理装置100は、ユーザ操作が可能な操作部(後述する)から伝達される操作信号、および/または、リモートコントローラなどのユーザ操作が可能な外部操作装置から送信される外部操作信号に基づいて、放送画面のみが表示画面に表示された状態とブラウザ画面のみが表示画面に表示された状態との間の切り替えと、ブラウザ画面と放送画面とが重畳されて表示画面に表示された状態から、放送画面のみが表示された状態またはブラウザ画面のみが表示された状態への切り替えとを、選択的に行う。
【0043】
以下では、放送画面のみが表示画面に表示された状態、または、放送画面が主に表示画面に表示された状態を「第1の表示状態」とよぶ場合がある。また、以下では、ブラウザ画面のみが表示画面に表示された状態、または、ブラウザ画面が主に表示画面に表示された状態を「第2の表示状態」とよぶ場合がある。また、以下では、ブラウザ画面と放送画面とが重畳されて表示画面に表示された状態を「第3の表示状態」とよぶ場合がある。
【0044】
なお、本発明の実施形態に係る「放送画面のみが表示画面に表示された状態」、「ブラウザ画面のみが表示画面に表示された状態」とは、ユーザから放送画面またはブラウザ画面のどちらか一方しか視認されない表示状態をいう。よって、本発明の実施形態に係る「放送画面(またはブラウザ画面)のみが表示画面に表示された状態」には、情報処理装置100が、放送画面(またはブラウザ画面)に係る表示処理のみを行っている場合に限られず、ブラウザ画面(または放送画面)に係る表示処理を行っているがブラウザ画面(または放送画面)はユーザから視認されない場合も含まれる。また、本発明の実施形態に係る「画面が主に表示画面に表示される」とは、例えば、当該画面が表示画面の所定の位置(例えば表示画面の中央部分)に表示される、当該画面が表示画面において所定の占有面積(例えば、表示画面の2/3以上など)を有して表示されるなど、当該画面をユーザに注視させるように表示させることをいう。
【0045】
よって、例えば、ブラウザ画面を用いてインターネットのWebページを閲覧しているユーザは、自己が所望する情報が含まれる放送が放映されていることを視覚的に把握することが可能であるので、例えば、下記の(i)〜(iii)に示すようなことを実現することができる。
(i)ユーザが操作部や外部操作装置を操作することによって、放送画面を全画面に表示させる(第3の表示状態から第1の表示状態への切り替え)
(ii)ユーザが操作部や外部操作装置を操作することによって、ブラウザ画面を全画面に表示させる(第3の表示状態から第2の表示状態への切り替え)
(iii)ユーザは、何らの操作を行わない(第3の表示状態のまま。または、第3の表示状態から第2の表示状態への自動的な切り替え)
【0046】
本発明の実施形態に係る情報処理装置100は、上記のように、ブラウザ画面に対する表示処理と処理開始条件とが設定された設定情報を用いた切り替え判定を行うことによって、例えばユーザが視聴を所望している内容を含む番組などが放映されていることに気づかないなどのユーザにとって望ましくない事態の発生を防止することができる。
【0047】
また、情報処理装置100は、例えば第2の表示状態のときにユーザが所望する情報を含む放送信号が受信された場合に、第2の表示状態を第3の表示状態へと切り替えるので、ブラウザ画面のみが表示されている表示画面をブラウザ画面と放送画面とが重畳されて表示される表示画面に切り替える場合において、従来の技術1を用いる従来の情報処理装置のように、その時々の状況に応じた適宜のユーザの設定操作を必要としない。また、情報処理装置100は、例えば第2の表示状態のときにユーザが所望する情報を含む放送信号が受信された場合に、第2の表示状態を第3の表示状態へと自動的に切り替えるので、従来の技術2を用いる従来の情報処理装置のように、ユーザの動作などに起因してブラウザ画面のみが表示されている表示画面をブラウザ画面と放送画面とが重畳されて表示される表示画面へと切り替えない。
【0048】
したがって、本発明の実施形態に係る情報処理装置100は、受信された放送信号に基づく放送画面と、受信された受信データに基づくブラウザ画面とを表示画面に表示させる場合における、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0049】
[利便性向上アプローチに係る処理]
次に、上述した本発明の実施形態に係る情報処理装置100における利便性向上アプローチに係る処理について、説明する。情報処理装置100は、例えば、以下の(1)の処理(設定情報設定処理)と、(2)の処理(表示制御処理)とにより、本発明の実施形態に係る利便性向上アプローチを実現する。
【0050】
ここで、以下に示す(1)の処理(設定情報設定処理)は、本発明の実施形態に係る利便性向上アプローチを実現するための前処理であり、ブラウザ画面に対する表示処理と処理開始条件とを設定情報に設定する処理に相当する。
【0051】
また、以下に示す(2)の処理(表示制御処理)は、(1)の処理により設定された設定情報に基づいて表示処理を行うことによって、ブラウザ画面が表示画面に表示された表示画面を、ブラウザ画面と放送画面とが重畳されて共に表示された表示画面へと選択的に切り替える処理である。
【0052】
(1)設定情報設定処理
図1は、本発明の実施形態に係る情報処理装置100における設定情報の設定方法の一例を説明するための説明図である。図1は、情報処理装置100がユーザに対して提示する設定情報を管理する設定情報管理画面の一例を示している。
【0053】
例えば、設定情報の設定の開始を示すユーザ操作が検出されると、情報処理装置100は、図1に示す設定情報管理画面を表示画面に表示させる。
【0054】
ここで、情報処理装置100は、例えば、操作部から伝達されるユーザ操作に応じた操作信号や、外部操作装置から送信されるユーザ操作に応じた外部操作信号を検出することによって、ユーザ操作を検出する。
【0055】
また、情報処理装置100が図1に示す設定情報管理画面や、後述する設定画面、放送画面、ブラウザ画面などの各種画面を表示させる表示画面は、情報処理装置100が備えうる表示部(後述する)に表示されてもよいし、情報処理装置100と接続されている外部表示装置に表示されてもよい。
【0056】
図1に示す設定情報管理画面は、設定情報の新規登録を行うためのボタンSel1と、登録されている設定情報の変更を行うためのボタンSel2と、登録されている設定情報の削除を行うボタンSel3とを有する。また、図1に示すSi1〜Si3は、それぞれ登録されている設定情報の概要を示している。
【0057】
ユーザは、図1に示すボタンSel1〜Sel3を選択することによって、設定情報の新規登録、変更、削除をそれぞれ行うことができる。ここで、本発明の実施形態に係るユーザによる選択は、例えば、ユーザが、操作部や外部操作装置を用いて所定の選択操作(ユーザ操作の一例)を行うことにより行われるが、上記に限られない。例えば、情報処理装置100の表示部や外部表示装置が、タッチスクリーンを備える場合には、ユーザが表示画面に対して直接的に所定の選択操作を行うことによりユーザによる選択操作が行われてもよい。
【0058】
図1に示すボタンSel1、またはボタンSel2が選択されると、情報処理装置100は、設定情報にブラウザ画面に対する表示処理と処理開始条件とを設定するための設定画面(設定情報を更新する設定画面)を表示画面に表示させる。
【0059】
〔設定画面の一例〕
〔1〕第1の例
図2は、本発明の実施形態の第1の例に係る設定画面の一例を示す説明図である。第1の例に係る設定画面は、ユーザが設定可能な設定項目として、設定項目A〜Fを有する。
【0060】
設定項目Aと設定項目Bとは、処理開始条件を設定情報に設定するための設定項目である。設定項目Aは、処理開始条件を判定する判定対象を設定する設定項目であり、設定項目Bは、処理開始条件を示すキーワードを設定する設定項目である。
【0061】
設定項目Aにおいて設定可能な判定対象としては、例えば、放送信号に含まれるEPGや、字幕、音声などの各種データそれぞれ、あるいは、これらの組合せが挙げられるが、上記に限られない。例えば、情報処理装置100は、時間(例えば時間帯などを処理開始条件とするための判定対象)や、リモートコントローラ(例えば所定のユーザ操作を処理開始条件とするための判定対象)を、設定項目Aにおいて設定可能とすることもできる。ここで、図2では、設定項目Aとして“EPG”が設定された例を示している。
【0062】
また、情報処理装置100は、例えば、記憶部(後述する)に記憶しているキーワード情報に記録されているキーワードを、設定項目Bにおいて設定可能な処理開始条件とする。
【0063】
ここで、本発明の実施形態に係るキーワード情報とは、設定情報に設定する処理開始条件の候補となるキーワードが記録される情報(データ)である。情報処理装置100は、例えば、データベース形式で処理開始条件の候補となるキーワードが記録されるキーワード情報を記憶するが、上記に限られない。
【0064】
また、本発明の実施形態に係るキーワード情報は、処理開始条件の候補となるキーワードと対応する情報(データ)を記憶することもできる。上記キーワードと対応する情報としては、例えば、臨時ニュースを示す音や時報を示す音などの様々な音声を示す音声データや、回数情報(後述する)などが挙げられるが、上記に限られない。例えばキーワード情報にキーワードと対応する音声データが記憶されることによって、情報処理装置100は、音声を処理開始条件とすることが可能となる。より具体的には、情報処理装置100は、例えば、設定項目Aにおいて音声が設定された場合、後述する(2)の処理(表示制御処理)において、設定項目Bに設定されたキーワードに対応する音声と、放送信号に含まれる音声とが合致したときに、処理開始条件を満たすと判定することができる。
【0065】
さらに、情報処理装置100は、放送信号から抽出された名詞の情報や、ユーザが放送画面にて視聴した番組の情報(ユーザの履歴を示す履歴情報の一例)に基づいて、当該情報に基づくキーワードをキーワード情報を記録することもできる。例えば、情報処理装置100は、EPGデータからユーザが放送画面にて視聴した番組に対応する情報を取得することによって、当該情報に基づくキーワードをキーワード情報に記録する。
【0066】
<キーワード情報の更新に係る処理の一例>
図3は、本発明の実施形態に係る情報処理装置100における、キーワード情報の更新に係る処理の一例を示す流れ図である。ここで、情報処理装置100は、例えば電源がONとなっているときに図3に示す処理を行うが、上記に限られない。例えば、情報処理装置100は、ユーザ操作によりキーワード情報の更新を行う旨の設定がされている場合に、図3に示す処理を行うこともできる。また、図3に示すキーワード情報の更新に係る処理は、一度行われれば終了する類の処理ではなく、例えば繰り返し行われる。
【0067】
情報処理装置100は、放送信号を受信しているか否かを判定する(S100)。ステップS100において放送信号を受信していると判定されない場合には、情報処理装置100は、放送信号を受信していると判定されるまで処理を進めない。
【0068】
ステップS100において放送信号を受信していると判定された場合には、情報処理装置100は、受信した放送信号をデータ処理する(S102)。ここで、ステップS102におけるデータ処理としては、例えば、受信した放送信号の復号化に係る処理や、復号化された放送信号に含まれるEPGデータの処理、復号化された放送信号に含まれる字幕データの処理などが挙げられる。
【0069】
ステップS102においてデータ処理が行われると、情報処理装置100は、処理したデータから名詞を抽出する(S104)。情報処理装置100は、例えば、字幕データやEPGデータに含まれる文字列に対して、形態素解析や構文解析を行うことによって、名詞を抽出するが、上記に限られない。
【0070】
ステップS104において名詞が抽出されると、情報処理装置100は、抽出された名詞がキーワード情報にキーワードとして記憶されているか否かを判定する(S106)。
【0071】
ステップS106において抽出された名詞がキーワードとしてキーワード情報に記憶されていると判定された場合には、情報処理装置100は、キーワード情報に含まれる、記憶されている当該名詞に対応するキーワードの回数情報を更新する(S108)。
【0072】
ここで、情報処理装置100は、例えば、回数情報として設定されている値(回数を示す値)を1ずつカウントアップすることによって、ステップS108を行う。ステップS108の処理を行うことによって、情報処理装置100は、キーワード情報に含まれる回数情報を用いて、各キーワードに重み付けを行うことが可能となる。また、各キーワードに重み付けを行うことによって、情報処理装置100は、例えば、回数情報の値が大きいキーワード程、ユーザに選択され易い位置に表示させるなど、重み付けの結果に応じた表示を実現することができる。
【0073】
なお、図3に示すキーワード情報の更新に係る処理では、ステップS106において抽出された名詞がキーワードとしてキーワード情報に記憶されていると判定された場合において、情報処理装置100が、ステップS108に示す処理を行う例を示しているが、上記に限られない。例えば、本発明の実施形態に係る情報処理装置100は、ステップS106において抽出された名詞がキーワードとしてキーワード情報に記憶されていると判定された場合、ステップS108の処理を行わなくてもよい。上記の場合であっても、情報処理装置100は、後述するステップS110の処理によって、抽出された名詞をキーワード情報に記録することが可能であるので、キーワード情報の更新に係る処理を実現することができる。
【0074】
また、ステップS106において抽出された名詞がキーワードとしてキーワード情報に記憶されていると判定されない場合には、情報処理装置100は、抽出された名詞をキーワード情報にキーワードとして記録する(S110)。ここで、キーワード情報に回数情報が含まれる場合には、ステップS110における名詞の記録と共に、当該名詞に対応する回数情報の値を初期値(例えば“1”)に設定する。
【0075】
情報処理装置100は、例えば図3に示す処理を行うことによって、新たなキーワードをキーワード情報に記録することができ、また、既に記憶されているキーワードに係る情報を更新することができる。よって、情報処理装置100は、例えば図3に示す処理を行うことによって、キーワード情報を更新することができる。
【0076】
なお、本発明の実施形態に係る情報処理装置100におけるキーワード情報の更新に係る処理は、図3に示す処理に限られない。例えば、情報処理装置100は、情報処理装置100は、例えば、EPGデータからユーザが放送画面にて視聴した番組に対応する情報を取得し、取得した情報から名詞を抽出することによって、ユーザの履歴に応じたキーワードをキーワード情報に記録することもできる。
【0077】
図4、図5は、本発明の実施形態に係る情報処理装置100における処理開始条件の設定方法の一例を示す説明図である。ここで、図4は、キーワード情報に予め記録されているキーワード、または、図3に示す処理により記録されたキーワードが処理開始条件として設定される場合の一例を示している。また、図5は、キーワード情報に記録されているユーザの履歴に応じたキーワードが処理開始条件として設定される場合の一例を示している。
【0078】
情報処理装置100は、例えば、図4(a)〜図4(f)、図5(a)〜図5(d)に示すように、ユーザ操作に応じて階層的にキーワードを表示させることによって、ユーザが所望するキーワードを処理開始条件として図2に示す設定項目Bに設定することができる。
【0079】
再度図2を参照して、本発明の実施形態に係る設定画面の第1の例について説明する。設定項目Cは、例えば後述する設定項目E、設定項目Fにおいて規定されるブラウザ画面に対する表示処理を行う時間を設定するための設定項目である。設定項目Cを設定することによって、ユーザは、第3の表示状態が継続する時間を設定することができるので、情報処理装置100により自己が所望する動作を行わせることができる。
【0080】
ここで、設定項目Cに設定可能な設定としては、例えば、図2の設定項目Cに示す“OFF”(例えば、処理開始条件に合致した番組の終了まで)や、“30秒”などの所定の時間が挙げられるが、上記に限られない。情報処理装置100は、例えば、設定項目Cに設定された条件を満たした場合(例えば、設定された表示処理が開始されてから設定された所定の時間が経過した場合)には、ブラウザ画面に対する表示処理を終了させる(すなわち、第3の表示状態から第2の表示状態(第3の表示状態に切り替える前の表示状態)へと切り替える)。
【0081】
設定項目Dは、ブラウザ画面に対する表示処理と連動した処理を、受信した放送信号に含まれる音声信号に対して行うための設定項目である。例えば、ユーザが、ブラウザ画面にてWebページ等を閲覧しているとき、放送信号に係る音声をミュートしている場合がある。ユーザは、設定項目Dにおいて、ブラウザ画面に対する表示処理と連動した処理を情報処理装置100に行わせる設定(例えば図2の設定項目Dに示す“ON”)を設定することによって、表示処理による視覚的な通知に加え、さらに音声による聴覚的な通知を情報処理装置100にさせることができる。
【0082】
なお、図示はしていないが、設定項目Dにおいて“ON”が設定された場合(ブラウザ画面に対する表示処理と連動した処理を行う設定がされた場合)には、情報処理装置100は、さらに、連動させる処理の内容を設定するための設定画面をさらに表示させることもできる。上記によって、情報処理装置100は、ブラウザ画面に対する表示処理と連動した処理を、ユーザが所望する処理に設定することができる。
【0083】
設定項目Eと設定項目Fとは、処理開始条件を満たす場合におけるブラウザ画面に対する表示処理を設定するための設定項目である。設定項目Eは、表示処理の種別を設定する設定項目であり、設定項目Fは、表示処理の効果を設定する設定項目である。図2に示すように、設定項目Fは、例えば、0[%]〜100[%]の範囲で設定が可能であり、設定された値によって、設定項目Eに設定された表示処理の度合いが規定される。つまり、本発明の実施形態に係る設定情報は、表示処理の度合いを規定する情報を含むことができる。
【0084】
図2では、ブラウザ画面に対する表示処理として、ブラウザ画面の“透過”が設定され(図2の設定項目E)、また、透過の効果として“30%”の透過率が設定されている(図2の設定項目F)例を示している。
【0085】
ここで、設定項目Eにおいて処理の種別が設定された場合には、情報処理装置100は、処理の内容を設定するための設定画面をさらに表示させることができる。図6は、本発明の実施形態に係るブラウザ画面に対する表示処理の内容を設定するための設定画面の一例を示す説明図である。図6は、ブラウザ画面に対する表示処理として図2の設定項目Eに示す“透過”が設定された場合における、表示処理の内容を設定するための設定画面の一例を示している。
【0086】
情報処理装置100は、例えば図6に示す表示処理の内容を設定するための設定画面を表示させることによって、ブラウザ画面に表示されているは背景やフォントなどに対する処理を、ユーザに設定させることができる。
【0087】
また、情報処理装置100は、図6に示す表示処理の内容を設定するための設定画面においてされた各種設定に基づいて、ブラウザ画面に対する表示処理を行う。より具体的には、情報処理装置100は、例えば、ブラウザ画面に表示されている画面を構成するhtmlデータの内容を設定された各種設定に応じて変更することによって、設定に応じた表示を実現させる。ここで、上記htmlデータの内容の変更としては、例えば、htmlに記述されているbgimage部分を一時的に削除することや、htmlに記述されているbgcolor部分を一時的に削除すること、htmlに記述されているfontのbackground−colorを設定に応じて変更すること、などが挙げられるが、上記に限られない。
【0088】
なお、図示はしていないが、情報処理装置100は、図6にような表示処理の内容を設定するための設定画面において各設定項目の設定が行われるごとに、または、所定のユーザ操作に応じて、設定された表示処理の内容をユーザに示すためのプレビュー画面を生成して、ユーザに提示することができる。また、以下では、特に言及しないが、例えば図2の設定項目Fに示すような、表示処理の効果を設定する設定項目が変更された場合においても、情報処理装置100は、上記と同様に、プレビュー画面を生成して、ユーザに提示することができる。例えばプレビュー画面が表示されることによって、ユーザは、設定した設定の効果をリアルタイムに把握することが可能となる。よって、情報処理装置100は、例えばプレビュー画面を表示させることによって、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0089】
情報処理装置100は、例えば、図2の設定項目E、Fと、図6に示す表示処理の内容を設定するための設定画面における各種設定を行うことによって、図2の設定項目A、Bに示す処理開始条件を満たす場合における、ブラウザ画面に対する表示処理を、ユーザに設定させることができる。
【0090】
図7は、本発明の実施形態に係る情報処理装置100が行うブラウザ画面に対する表示処理の一例を示す説明図である。ここで、図7(a)は、図2に示す設定画面において設定された設定情報に基づくブラウザ画面に対する表示処理が行われる前の表示画面の一例を示している。図7(a)に示す表示画面には、Webページが表示されたブラウザ画面のみが表示されているので、図7(a)は、本発明の実施形態に係る第2の表示状態における表示画面の一例と捉えることができる。また、図7(b)は、図2に示す設定画面において設定された設定情報に基づくブラウザ画面に対する表示処理が行われた後の表示画面の一例を示している。よって、図7(b)は、本発明の実施形態に係る第3の表示状態における表示画面の一例と捉えることができる。
【0091】
図2に示す処理開始条件を満たした場合、情報処理装置100は、表示画面の表示状態を、図7(a)に示すブラウザ画面のみが表示される第2の表示状態から、ブラウザ画面が30%透過されてブラウザ画面と放送画面とが重畳されて表示される第3の表示状態へと切り替える。よって、ユーザは、図7に示すように表示状態が切り替わることによって、自己が所望する情報が含まれる放送が放映されていることを視覚的に把握することができる。したがって、情報処理装置100は、例えばユーザが視聴を所望している内容を含む番組などが放映されていることに気づかないなどのユーザにとって望ましくない事態の発生を防止することができる。
【0092】
なお、本発明の実施形態の第1の例に係る設定画面において設定可能な処理開始条件、ブラウザ画面に対する表示処理は、図2に示す例に限られない。図8、図9それぞれは、本発明の実施形態の第1の例に係る設定画面の他の例を示す説明図である。
【0093】
図8は、放送信号に基づく音声が臨時ニュース音を示すことを処理開始条件とし(図8の設定項目A、B)、ブラウザ画面に対する表示処理として、ブラウザ画面を30%下方(表示画面における下方)に移動させること(図8の設定項目E、F)が設定されている例を示している。図8の例において処理開始条件を満たしたと判定された場合には、情報処理装置100は、ブラウザ画面を表示画面の下方へ30%移動させることにより、ブラウザ画面と放送画面とを共に表示画面に表示させる(第2の表示状態から第3の表示状態への切り替え)。そして、情報処理装置100は、図8の設定項目Cにおいて設定された30秒後に、元の表示に戻す(第3の表示状態から第2の表示状態への切り替え)。なお、上述したように、情報処理装置100は、ユーザ操作に基づいて、表示状態を第3の表示状態から第1の表示状態または第2の表示状態へと選択的に切り替えることができる(以下では特に言及しないが、同様とする。)。
【0094】
なお、図8の例において、ブラウザ画面に対する表示処理として、ブラウザ画面を表示画面の右下を基準として30%縮小させること(図9の設定項目E、F)を設定した場合には、情報処理装置100は、表示画面の右下を基準にブラウザ画面を30%縮小させることにより、ブラウザ画面と放送画面とを共に表示画面に表示させる(第2の表示状態から第3の表示状態への切り替え)。そして、情報処理装置100は、図9の設定項目Cにおいて設定された30秒後に、元の表示に戻す(第3の表示状態から第2の表示状態への切り替え)。
【0095】
また、図9は、放送信号を受信した時間帯が午前中であることを処理開始条件とし(図9の設定項目A、B)、ブラウザ画面に対する表示処理として、ブラウザ画面を30%下方(表示画面における下方)に移動させること(図9の設定項目E、F)が設定されている例を示している。図9の例において処理開始条件を満たしたと判定された場合には、情報処理装置100は、図8の例と同様に、ブラウザ画面を表示画面の下方へ30%移動させることにより、ブラウザ画面と放送画面とを共に表示画面に表示させる(第2の表示状態から第3の表示状態への切り替え)。そして、情報処理装置100は、例えば、時間帯が午後となった場合に、元の表示に戻す(第3の表示状態から第2の表示状態への切り替え)。
【0096】
情報処理装置100は、例えば、図2、図8、図9に示すような設定画面により設定情報を設定することによって、ユーザが設定した処理開始条件に基づいて第2の表示状態を第3の表示状態へと切り替え、ユーザが設定したブラウザ画面に対する表示処理を選択的に行うことができる。
【0097】
なお、情報処理装置100は、ユーザ操作を処理開始条件として、表示状態を切り替えることもできる。図10は、本発明の実施形態に係る設定画面の一例を示す説明図である。図10に示す設定情報が設定されることによって、情報処理装置100は、ユーザがリモートコントローラ(外部操作装置の一例)の所定のボタンを押下したことを処理開始条件として(図10の設定項目A、B)、所定の表示処理(図10の設定項目E、F)を行うことができる。また、情報処理装置100は、処理開始条件として設定されている所定のボタンに対する連続的なユーザ操作が検出された場合(例えば、所定の時間内に当該操作が検出された場合)には、例えば検出回数に応じて所定の表示処理の効果をより大きくすることもできる。
【0098】
〔2〕第2の例
上記では、本発明の実施形態の第1の例に係る設定画面として、処理開始条件とブラウザ画面に対する表示処理とを1つずつ設定情報に設定することが可能な設定画面を示した。しかしながら、本発明の実施形態に係る設定情報は、処理開始条件とブラウザ画面に対する表示処理とを1つずつ設定されることに限られず、複数の処理開始条件と複数の表示処理とを組み合わせて設定することもできる。そこで、次に、本発明の実施形態の第2の例に係る設定画面として、複数の処理開始条件と、複数の処理開始条件にそれぞれ対応する複数の表示処理と、複数の処理開始条件の組み合わせを規定する組合せ条件とを設定情報に設定することが可能な設定画面について説明する。
【0099】
〔2−1〕第2の例に係る設定画面の第1の例
図11は、本発明の実施形態の第2の例に係る設定画面の第1の例を示す説明図である。図11は、図2に示す設定項目A、B、E、Fと同様の設定項目を有する処理開始条件とブラウザ画面に対する表示処理との組(以下、「キー」と示す場合があり、また、各組を「キーN」(Nは、正の整数)と示す場合がある。)が、2つ設定されている第2の例に係る設定画面の一例を示している。なお、本発明の実施形態の第2の例に係る設定画面において設定可能なキーが、2つに限られない。例えば、本発明の実施形態の第2の例に係る設定画面は、3以上の複数のキーを設定することができる。
【0100】
また、図11に示す第2の例に係る設定画面では、上記2つのキーに組合せ条件を設定する設定項目Gを有する。ここで、図11では、設定項目Gとして、キー1と“and”をとる設定がなされている。
【0101】
図11において設定項目Gとして設定される“and”は、キー2が、キー1に係る処理開始条件を満たしている場合に有効となることを示す。つまり、設定項目Gに組合せ条件が設定されることによって、情報処理装置100は、設定情報に設定されている処理開始条件が組み合わせれた複合処理開始条件により、処理開始条件を満たすか否かの判定を行うこととなる。
【0102】
また、キー2が有効となった場合において、キー2の処理開始条件を満たした場合には、情報処理装置100は、キー1に係るブラウザ画面に対する表示処理の効果に、キー2に係るブラウザ画面に対する表示処理の効果を加える。
【0103】
図12は、本発明の実施形態に係る情報処理装置100が行うブラウザ画面に対する表示処理の一例を示す説明図である。図12(a)は、図11に示すキー1に係るブラウザ画面に対する表示処理が行われているとき、キー2に係る処理開始条件を満たしていない場合における表示画面の一例を示している。また、図12(b)は、図11に示すキー1に係るブラウザ画面に対する表示処理が行われているときにおいて、キー2に係る処理開始条件を満たした場合における表示画面の一例を示している。よって、図12(a)および図12(b)は、本発明の実施形態に係る第3の表示状態における表示画面の一例と捉えることができる。
【0104】
図7(a)に示すように、ブラウザ画面のみが表示画面に表示されているとき(第2の表示状態)、受信した放送信号に基づくEPGにチームAが含まれる場合には、情報処理装置100は、図11に示すキー1に係る処理開始条件を満たすとして、図11に示すキー1に係るブラウザ画面に対する表示処理(図11の設定項目E1、F1に示すキー1に係る表示処理)を行う(第2の表示状態から第3の表示状態への切り替え)。よって、表示画面には、図12(a)に示すように、ブラウザ画面が30%透過されてブラウザ画面と放送画面とが重畳されて表示される。
【0105】
図12(a)の場合において、放送信号に基づく字幕に選手Aが含まれた場合には、情報処理装置100は、図11に示すキー2に係る処理開始条件を満たすとして、図11に示すキー2に係るブラウザ画面に対する表示処理をさらに行う。よって、表示画面には、図12(b)に示すように、ブラウザ画面が80%透過されてブラウザ画面と放送画面とが重畳されて表示される。
【0106】
例えば図11に示すように複数のキーが設定情報に設定され、複数のキーの組合せ条件として“and”が設定される場合、情報処理装置100は、複数のキーに係る表示処理の効果を選択的に加えることによって、図12に示すようにブラウザ画面に対する表示処理を他段階で行う。したがって、情報処理装置100は、ユーザが設定した処理開始条件を満たしたことを、他段階にユーザに通知することができるので、例えばユーザが視聴を所望している内容を含む番組などが放映されていることに気づかないなどのユーザにとって望ましくない事態の発生を防止することができる。
【0107】
〔2−2〕第2の例に係る設定画面の第2の例
図11に示す第2の例に係る設定画面において設定可能な複数のキーの組合せ条件は、上記“and”に限られない。例えば、ユーザは、図11に示す第2の例に係る設定画面の設定項目Gに、組合せ条件としてキー1と“or”を設定することもできる。
【0108】
設定項目Gとして設定される“or”は、キー2が、キー1に係る処理開始条件を満たしているか否かによらず有効となることを示す。つまり、キー2の処理開始条件を満たした場合に、キー1の処理開始条件を満たしている場合には、情報処理装置100は、上記第2の例に係る設定画面の第1の例と同様に、キー1に係るブラウザ画面に対する表示処理の効果に、キー2に係るブラウザ画面に対する表示処理の効果を加えることができる。また、キー2の処理開始条件を満たした場合には、キー1の処理開始条件を満たしていない場合であっても、キー2に係るブラウザ画面に対する表示処理を行う。
【0109】
図13は、本発明の実施形態に係る情報処理装置100が行うブラウザ画面に対する表示処理の一例を示す説明図である。図13(a)は、図11に示す設定画面において設定項目Gとして“or”が設定された設定情報に基づくブラウザ画面に対する表示処理が行われる前の表示画面の一例を示している。つまり、図13(a)は、図7(a)と同様に、本発明の実施形態に係る第2の表示状態における表示画面の一例と捉えることができる。また、図13(b)は、図11に示す設定画面において設定項目Gとして“or”が設定された設定画面におけるキー1に係るブラウザ画面に対する表示処理が行われていないとき、キー2に係る処理開始条件を満たした場合における表示画面の一例を示している。よって、図13(b)は、本発明の実施形態に係る第3の表示状態における表示画面の一例と捉えることができる。
【0110】
図13(a)に示すように、ブラウザ画面のみが表示画面に表示されているとき(第2の表示状態)、受信した放送信号に基づくEPGにチームAが含まれ、かつ放送信号に基づく字幕に選手Aが含まれない場合には、情報処理装置100は、図11に示す設定画面において設定項目Gとして“or”が設定された設定画面におけるキー1に係る処理開始条件を満たすとして、図11に示す設定画面において設定項目Gとして“or”が設定された設定画面におけるキー1に係るブラウザ画面に対する表示処理(図11に示す設定画面において設定項目Gとして“or”が設定された設定画面におけるの設定項目E1、F1に示すキー1に係る表示処理)を行う(第2の表示状態から第3の表示状態への切り替え)。よって、表示画面には、図12(a)に示すように、ブラウザ画面が30%透過されてブラウザ画面と放送画面とが重畳されて表示される。
【0111】
図12(a)の場合において、放送信号に基づく字幕に選手Aが含まれた場合には、情報処理装置100は、図11に示す設定画面において設定項目Gとして“or”が設定された設定画面におけるキー2に係る処理開始条件を満たすとして、図11に示す設定画面において設定項目Gとして“or”が設定された設定画面におけるキー2に係るブラウザ画面に対する表示処理をさらに行う。よって、表示画面には、図12(b)に示すように、ブラウザ画面が80%透過されてブラウザ画面と放送画面とが重畳されて表示される。
【0112】
また、図13(a)に示すように、ブラウザ画面のみが表示画面に表示されているとき(第2の表示状態)、受信した放送信号に基づくEPGにチームAが含まれず、かつ放送信号に基づく字幕に選手Aが含まれている場合には、情報処理装置100は、図11に示す設定画面において設定項目Gとして“or”が設定された設定画面におけるキー2に係る処理開始条件を満たすとして、図11に示す設定画面において設定項目Gとして“or”が設定された設定画面におけるキー2に係るブラウザ画面に対する表示処理(図11に示す設定画面において設定項目Gとして“or”が設定された設定画面における設定項目E2、F2に示すキー2に係る表示処理)を行う(第2の表示状態から第3の表示状態への切り替え)。よって、表示画面には、図13(b)に示すように、ブラウザ画面が50%透過されてブラウザ画面と放送画面とが重畳されて表示される。
【0113】
そして、図13(b)の場合において、放送信号に基づくEPGにチームAが含まれた場合には、情報処理装置100は、図11に示す設定画面において設定項目Gとして“or”が設定された設定画面におけるキー1に係る処理開始条件を満たすとして、図11に示す設定画面において設定項目Gとして“or”が設定された設定画面におけるキー1に係るブラウザ画面に対する表示処理をさらに行う。よって、表示画面には、図12(b)と同様に、ブラウザ画面が80%透過されてブラウザ画面と放送画面とが重畳されて表示されることとなる。
【0114】
例えば上記のように複数のキーが設定情報に設定され、複数のキーの組合せ条件として“or”が設定される場合、情報処理装置100は、複数のキーそれぞれの処理開始条件を満たすか否かに応じて、ブラウザ画面に対する表示処理を独立に行う。つまり、複数のキーの組合せ条件として“or”が設定されることによって、情報処理装置100は、複数のキーに係る処理開始条件が全く関連性を有さない場合であっても、いずれかの処理開始条件を満たせば、ユーザが設定した処理開始条件を満たしたことをユーザに通知することができる。よって、情報処理装置100は、複数のキーの組合せ条件として“or”が設定される場合には、第1の例に係る設定情報を用いる場合よりもより高い確率でユーザが設定した処理開始条件を満たしたことをユーザに通知することが可能となる。
【0115】
したがって、情報処理装置100は、複数のキーの組合せ条件として“or”が設定される場合においても、例えばユーザが視聴を所望している内容を含む番組などが放映されていることに気づかないなどのユーザにとって望ましくない事態の発生を防止することができる。
【0116】
〔2−3〕第2の例に係る設定画面の第3の例
図11に示す第2の例に係る設定画面において設定可能な複数のキーの組合せ条件は、上記“and”、上記“or”に限られない。例えば、ユーザは、図11に示す第2の例に係る設定画面の設定項目Gに、組合せ条件としてキー1と“not”を設定することもできる。
【0117】
設定項目Gとして設定される“not”は、キー2が、キー1に係る処理開始条件を満たしてない場合のみ有効となることを示す。つまり、キー1の処理開始条件を満たしている場合には、たとえキー2の処理開始条件を満たしているとしても、情報処理装置100は、キー2に係るブラウザ画面に対する表示処理を行わない。
【0118】
図13(a)に示すように、ブラウザ画面のみが表示画面に表示されているとき(第2の表示状態)、受信した放送信号に基づくEPGにチームAが含まれず、かつ放送信号に基づく字幕に選手Aが含まれている場合には、情報処理装置100は、図11に示す設定画面において設定項目Gとして“not”が設定された設定画面におけるキー1に係る処理開始条件を満たさず、かつ図11に示す設定画面において設定項目Gとして“not”が設定された設定画面におけるキー2に係る処理開始条件を満たすとして、図11に示す設定画面において設定項目Gとして“not”が設定された設定画面におけるキー2に係るブラウザ画面に対する表示処理(図11に示す設定画面において設定項目Gとして“not”が設定された設定画面における設定項目E2、F2に示すキー2に係る表示処理)を行う(第2の表示状態から第3の表示状態への切り替え)。よって、表示画面には、図13(b)に示すように、ブラウザ画面が50%透過されてブラウザ画面と放送画面とが重畳されて表示される。
【0119】
また、図13(b)の場合において、放送信号に基づくEPGにチームAが含まれた場合には、情報処理装置100は、図11に示す設定画面において設定項目Gとして“not”が設定された設定画面におけるキー1に係る処理開始条件を満たすとして、たとえキー2の処理開始条件を満たしているとしても、キー2に係るブラウザ画面に対する表示処理を終了させる。上記の場合、表示画面には、図11に示す設定画面において設定項目Gとして“not”が設定された設定画面におけるキー1に係るブラウザ画面に対する表示処理(図11に示す設定画面において設定項目Gとして“not”が設定された設定画面における設定項目E1、F1に示すキー1に係る表示処理)が行われることによって、例えば図12(a)に示すように、ブラウザ画面が30%透過されてブラウザ画面と放送画面とが重畳されて表示されることとなる。
【0120】
例えば上記のように複数のキーが設定情報に設定され、複数のキーの組合せ条件として“not”が設定される場合、情報処理装置100は、複数のキーに係るブラウザ画面に対する表示処理を、所定のキーに係るブラウザ画面に対する表示処理を優先しつつ、排他的に行うことができる。したがって、情報処理装置100は、複数のキーの組合せ条件として“not”が設定される場合においても、ユーザが設定した処理開始条件を満たしたことをユーザに通知することができるので、例えばユーザが視聴を所望している内容を含む番組などが放映されていることに気づかないなどのユーザにとって望ましくない事態の発生を防止することができる。
【0121】
情報処理装置100は、例えば、図11に示すような設定画面や、図11に示す設定画面において設定項目Gとして“or”または“not”が設定された設定画面を用いることによって、複数の処理開始条件と、複数の処理開始条件にそれぞれ対応する複数の表示処理と、複数の処理開始条件の組み合わせを規定する組合せ条件とを設定情報に設定することができる。また、例えば、図11に示すような設定画面や、図11に示す設定画面において設定項目Gとして“or”または“not”が設定された設定画面により設定された設定情報を用いることによって、情報処理装置100は、ユーザが設定した処理開始条件に基づいて第2の表示状態を第3の表示状態へと切り替え、ユーザが設定したブラウザ画面に対する表示処理を選択的に行うことができる。なお、本発明の実施形態に係る設定情報に設定可能な組合せ条件は、上記“and”、“or”、“not”に限られない。
【0122】
また、図11では、2つのキーが設定された場合を例に挙げて説明したが、上述したように、情報処理装置100は、設定画面において3以上のキーを設定することができる。
【0123】
図14は、本発明の実施形態の第2の例に係る設定画面の他の例を示す説明図である。ここで、図14は、3つのキーが設定され、組合せ条件を示す設定項目G1〜G3に“and”が設定されている場合を示している。以下、図14に示す設定情報が設定されている場合において情報処理装置100が行う表示状態の切り替えの一例について説明する。
【0124】
受信した放送信号に基づく映像がニュース番組を示している場合、図14に示すキー1の処理開始条件を満たしているとしても、図14に示すキー1の表示処理の種別(図14の設定項目E1)が設定されていないので、情報処理装置100は、キー1に係るブラウザ画面に対する表示処理を行わない。
【0125】
次に、受信した放送信号に基づく字幕情報から、例えば「続いては天気予報です」という文字列が取得された場合には、図14に示すキー2の処理開始条件を満たすので、5分間(図14の設定項目C2)ブラウザ画面が30%透過されて(図14の設定項目E2、F2)、ブラウザ画面と放送画面とが表示される。
【0126】
情報処理装置100が上記にようにブラウザ画面に対する表示処理を行うことによって、情報処理装置100は、ユーザに放送画面において所望する情報が取得できる可能性があることを認識させることができる。
【0127】
上記5分以内に、受信した放送信号に基づく字幕情報から、例えば「関東地方の空模様です」という文字列が取得された場合には、情報処理装置100は、図14に示すキー2の処理開始条件を満たすので、2分間(図14の設定項目C3)、ブラウザ画面を70%さらに透過させる(図14の設定項目E3、F3)。
【0128】
情報処理装置100が上記にようにブラウザ画面に対する表示処理を行うことによって、情報処理装置100は、ブラウザ画面が100%透過された状態で、ブラウザ画面と放送画面とを共に表示させることができる。
【0129】
なお、上記2分間が経過したときに、キー3に係るタイマーが動作している場合には、情報処理装置100は、キー3に係るブラウザ画面に対する処理を解除(終了)する。また、上記5分間が経過したときに、キー2に係るタイマーが動作している場合には、情報処理装置100は、キー2に係るブラウザ画面に対する処理を解除する。よって、上記の場合、情報処理装置100は、表示画面の表示状態を、第3の表示状態から第2の表示状態へと切り替えることとなる。
【0130】
図14に示すように、3つのキーが設定情報に設定されている場合には、情報処理装置100は、例えば上記のように表示状態を選択的に切り替えることができる。
【0131】
(2)表示制御処理
情報処理装置100は、上記(1)の処理(設定情報設定処理)により設定された設定情報を用いることによって、例えば図7などに示すような表示状態の選択的な切り替えを実現することができる。次に、本発明の実施形態に係る表示制御処理((2)の処理)について、より具体的に説明する。
【0132】
図15は、本発明の実施形態に係る情報処理装置100における表示制御処理の一例を示す流れ図である。ここで、情報処理装置100は、例えば電源がONとなっているときに図15に示す処理を行うが、上記に限られない。例えば、情報処理装置100は、ユーザ操作により本発明の実施形態に係る表示制御処理を行う旨の設定がされている場合に、図15に示す処理を行うこともできる。また、図15示する表示制御処理は、一度行われれば終了する類の処理ではなく、例えば繰り返し行われる。
【0133】
情報処理装置100は、ブラウザ画面を表示させているか否かを判定する(S200)。なお、情報処理装置100は、単にブラウザ画面を表示させているか否かに限られず、例えば、第2の表示状態であるか否かに基づいて、ステップS200の判定を行うこともできる。
【0134】
ステップS200においてブラウザ画面を表示させていると判定されない場合には、情報処理装置100は、ブラウザ画面を表示させていると判定されるまで処理を進めない。
【0135】
また、ステップS200においてブラウザ画面を表示させていると判定された場合には、情報処理装置100は、放送信号が受信されているか否かを判定する(S202)。
【0136】
ステップS202において放送信号が受信されていると判定されない場合には、情報処理装置100は、ステップS200からの処理を繰り返す。
【0137】
また、ステップS202において放送信号が受信されていると判定された場合には、情報処理装置100は、受信している放送信号をデータ処理する(S204)。ここで、ステップS204におけるデータ処理としては、例えば、受信した放送信号の復号化に係る処理や、復号化された放送信号に含まれる映像信号や音声信号に係る処理(例えば、デコード処理などの各種処理)、復号化された放送信号に含まれるEPGデータの処理、復号化された放送信号に含まれる字幕データの処理などが挙げられるが、上記に限られない。
【0138】
ステップS204においてデータ処理が行われると、情報処理装置100は、処理されたデータと、設定情報に設定された処理開始条件とに基づいて、処理開始条件を満たすか否かを判定する(S206。条件判定処理)。
【0139】
ステップS206において処理開始条件を満たしていると判定されない場合には、情報処理装置100は、ステップS200からの処理を繰り返す。
【0140】
また、ステップS206において処理開始条件を満たしていると判定された場合には、情報処理装置100は、ブラウザ画面に対して設定情報に設定された表示処理を選択的に行う(S210)。ステップS210の処理を行うことによって、情報処理装置100は、ユーザからブラウザ画面と放送画面とが重畳して視認される画面を表示画面に表示させる(第3の表示状態)ことができる。また、表示の切り替え前の状態が、例えばブラウザ画面が全画面に表示されているなど第2の表示状態である場合には、ステップS210の処理は、第2の表示状態を第3の表示状態へと切り替える処理となる。
【0141】
情報処理装置100は、ユーザ操作によって第3の表示状態から第1の表示状態または第2の表示状態へと切り替えられた場合や、設定情報に設定されたタイマー(例えば図2のCなど)の条件を満たした場合には、ステップS210の処理を終了させる。
【0142】
情報処理装置100は、例えば図15に示す処理を行うことによって、選択的にブラウザ画面と放送画面とを重畳して表示画面に表示させ、例えば図7などに示すような表示状態の選択的な切り替えを実現することができる。なお、本発明の実施形態に係る情報処理装置100における表示制御処理が図15に示す処理に限られないことは、言うまでもない。
【0143】
情報処理装置100は、例えば、上記(1)の処理(設定情報設定処理)を行うことによって、ユーザによる切替条件およびブラウザ画面に対する表示処理の設定を可能とする。また、情報処理装置100は、上記(2)の処理(表示制御処理)を行うことによって、ユーザが設定した処理開始条件に基づいて、ブラウザ画面と放送画面とを選択的に重畳して表示させ(例えば第2の表示状態を第3の表示状態へと切り替え)、ユーザが設定したブラウザ画面に対する表示処理を選択的に行うことができる。よって、情報処理装置100は、上記(1)の処理(設定情報設定処理)と、上記(2)の処理(表示制御処理)とを行うことによって、上述した本発明の実施形態に係る利便性向上アプローチを実現することができる。
【0144】
したがって、情報処理装置100は、受信された放送信号に基づく放送画面と、受信された受信データに基づくブラウザ画面とを表示画面に表示させる場合における、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0145】
(本発明の実施形態に係る情報処理装置)
次に、上述した本発明の実施形態に係る利便性向上アプローチを実現するための処理を行うことが可能な、情報処理装置100の構成の一例について説明する。図16は、本発明の実施形態に係る情報処理装置100の構成の一例を説明するためのブロック図である。
【0146】
情報処理装置100は、第1通信部102と、第2通信部104と、第3通信部106と、記憶部108と、制御部110と、操作部112とを備える。
【0147】
また、情報処理装置100は、ROM(Read Only Memory。図示せず)や、RAM(Random Access Memory。図示せず)、表示部(図示せず)などを備えてもよい。情報処理装置100は、例えば、データの伝送路としてのバス(bus)により各構成要素間を接続する。
【0148】
ここで、ROMは、制御部110が使用するプログラムや演算パラメータなどの制御用データを記憶する。RAMは、制御部110により実行されるプログラムなどを一次記憶する。
【0149】
表示部(図示せず)は、情報処理装置100が備える表示手段であり、表示画面に様々な情報を表示する。表示部の表示画面に表示される画面としては、例えば、放送画面や、ブラウザ画面、各種設定画面、所望する動作を情報処理装置100に対して行わせるための操作画面などが挙げられる。ここで、表示部(図示せず)としては、例えば、LCD(Liquid Crystal Display。液晶ディスプレイ)や有機ELディスプレイ(organic ElectroLuminescence display。または、OLEDディスプレイ(Organic Light Emitting Diode display)ともよばれる。)などが挙げられるが、上記に限られない。
【0150】
[情報処理装置100のハードウェア構成例]
図17は、本発明の実施形態に係る情報処理装置100のハードウェア構成の一例を示す説明図である。図17を参照すると、情報処理装置100は、例えば、MPU150と、ROM152と、RAM154と、記録媒体156と、入出力インタフェース158と、操作デバイス160と、表示デバイス162と、通信インタフェース164と、赤外線インタフェース166とを備える。また、情報処理装置100は、例えば、データの伝送路としてのバス168で各構成要素間を接続する。
【0151】
MPU150は、MPU(Micro Processing Unit)や、制御機能を実現するための複数の回路が集積された集積回路、映像信号や音声信号を処理する各種回路などで構成され、情報処理装置100全体を制御する制御部110として機能する。また、MPU150は、情報処理装置100において、後述する第1処理部120、第2処理部122、表示処理部124、判定部126、設定部128、キーワード登録部130としての役目を果たすこともできる。
【0152】
ROM152は、MPU150が使用するプログラムや演算パラメータなどの制御用データを記憶し、また、RAM154は、例えば、MPU150により実行されるプログラムなどを一次記憶する。
【0153】
記録媒体156は、情報処理装置100における記憶手段であり、情報処理装置100における記憶部108として機能する。記録媒体156には、例えば、上記設定情報や、キーワード情報、各種アプリケーションなど様々なデータが記憶される。
【0154】
ここで、記録媒体156としては、例えば、ハードディスク(Hard Disk)などの磁気記録媒体や、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、フラッシュメモリ(flash memory)などの不揮発性メモリ(nonvolatile memory)が挙げられるが、上記に限られない。また、情報処理装置100は、記録媒体156を着脱可能に備えることもできる。
【0155】
入出力インタフェース158は、例えば、操作入力デバイス160や、表示デバイス162を接続する。ここで、入出力インタフェース158としては、例えば、USB(Universal Serial Bus)端子や、DVI(Digital Visual Interface)端子、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)端子、各種処理回路などが挙げられるが、上記に限られない。なお、入出力インタフェース158は、情報処理装置100の外部装置としての操作入力デバイス(例えば、キーボードやマウスなど)や、表示デバイス(例えば、外部ディスプレイ(外部表示装置の一例)など)と接続することもできることは、言うまでもない。
【0156】
操作入力デバイス160は、操作部112として機能する。また、操作入力デバイス160は、例えば、情報処理装置100上に備えられ、情報処理装置100の内部で入出力インタフェース158と接続される。操作入力デバイス160としては、例えば、ボタン、方向キー、あるいは、これらの組み合わせなどが挙げられるが、上記に限られない。
【0157】
表示デバイス162は、放送画面や、ブラウザ画面、各種設定画面、所望する動作を情報処理装置100に対して行わせるための操作画面などの各種画面を表示画面に表示する表示部(図示せず)として機能する。表示デバイス162は、例えば、情報処理装置100上に備えられ、情報処理装置100の内部で入出力インタフェース158と接続される。表示デバイス162としては、例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどが挙げられるが、上記に限られない。
【0158】
通信インタフェース164は、情報処理装置100が備える通信手段である。通信インタフェース164は、放送波200を介した放送信号を(直接的/間接的に)受信する第1通信部102として機能し、ネットワーク300を介して(あるいは、直接的に)外部装置と通信を行い受信データを受信する第2通信部104として機能する。また、通信インタフェース164は、ユーザが操作可能なリモートコントローラなどの外部操作装置400から送信される外部操作信号を受信する第3受信部106として機能する。
【0159】
ここで、通信インタフェース164としては、例えば、チューナおよびデモジュレータ(放送信号の受信に係る構成の一例)や、ネットワーク300を介してサーバなどの外部装置と通信を行うLAN(Local Area Network)端子および送受信回路(受信データの受信に係る構成の一例)、赤外線通信ポートおよび受信回路(外部操作信号の受信に係る構成の一例)などが挙げられるが、上記に限られない。
【0160】
また、ネットワーク300としては、例えば、LANなどの有線ネットワーク、無線MAN(WMAN;Wireless Metropolitan Area Network)などの無線ネットワーク、あるいは、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)などの通信プロトコルを用いたインターネットなどが挙げられるが、上記に限られない。
【0161】
なお、図17では、情報処理装置100が1つの通信インタフェースを備える構成を示しているが、上記に限られない。例えば、本発明の実施形態に係る情報処理装置100は、放送信号の受信に係る通信インタフェースと、受信データの受信に係る通信インタフェースと、外部操作信号の受信に係る通信インタフェースとを別体の通信インタフェースとして備えることもできる。
【0162】
情報処理装置100は、例えば図17に示す構成によって、上述した利便性向上アプローチに係る処理を行う。なお、本発明の実施形態に係る情報処理装置100のハードウェア構成は、図17に示す構成に限られない。例えば、本発明の実施形態に係る情報処理装置100は、表示デバイス162を備えない構成とすることができ、また、例えば、DSP(Digital Signal Processor)や、増幅器(アンプ)やスピーカなどから構成される音声出力デバイスを備えることもできる。
【0163】
再度図16を参照して、本発明の実施形態に係る情報処理装置100の構成の一例について説明する。第1通信部102は、情報処理装置100が備える第1の通信手段であり、放送波200を介した放送信号を(直接的/間接的に)受信する。第1通信部102としては、例えば、チューナおよびデモジュレータなどが挙げられるが、上記に限られない。
【0164】
第2通信部104は、情報処理装置100が備える第2の通信手段であり、ネットワーク300を介してサーバなどの外部装置と通信を行い、当該外部装置から送信される受信データを受信する。ここで、第2通信部104としては、例えば、LAN端子および送受信回路や、IEEE802.11bポートおよび送受信回路などが挙げられるが、上記に限られない。
【0165】
第3通信部106は、情報処理装置100が備える第3の通信手段であり、外部操作装置400から送信される外部操作信号を受信する。ここで、第2通信部106としては、例えば、赤外線通信ポートおよび受信回路や、IEEE802.15.1ポートおよび送受信回路などが挙げられるが、上記に限られない。
【0166】
記憶部108は、情報処理装置100が備える記憶手段である。ここで、記憶部108としては、例えば、ハードディスクなどの磁気記録媒体や、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリなどが挙げられるが、上記に限られない。
【0167】
また、記憶部108は、例えば、上記設定情報や、キーワード情報、各種アプリケーションなど様々なデータを記憶する。ここで、図16では、設定情報140と、データベース形式にてキーワードなどを記憶するキーワードDB142(キーワード情報の一例)とが記憶部108に記憶されている例を示しているが、上記に限られない。
【0168】
制御部110は、例えば、MPUや、各種処理回路が集積された集積回路などで構成され、情報処理装置100全体を制御する役目を果たす。また、制御部110は、第1処理部120と、第2処理部122と、表示処理部124と、判定部126と、設定部128と、キーワード登録部130とを備え、上述した利便性向上アプローチに係る処理を主導的に行う。
【0169】
第1処理部120は、第1通信部102が放送信号が受信した場合に、受信された放送信号を処理する。ここで、第1処理部120は、例えば、受信した放送信号の復号化に係る処理や、復号化された放送信号に含まれる映像信号や音声信号に係る処理(例えば、デコード処理などの各種処理)、復号化された放送信号に含まれるEPGデータの処理、復号化された放送信号に含まれる字幕データの処理などを行うが、上記に限られない。以下では、第1処理部120が処理した処理後のデータを、「第1処理データ」という。
【0170】
第2処理部122は、第2通信部104が受信データを受信した場合に、受信された受信データを処理する。ここで、第2処理部122は、例えば、受信データに含まれるタグの解析や、受信データに含まれるスクリプトの実行などが挙げられるが、上記に限られない。以下では、第2処理部122が処理した処理後のデータを、「第2処理データ」という。
【0171】
表示処理部124と、判定部126とは、上記(2)の処理(表示制御処理)を主導的に行う役目を果たす。
【0172】
表示処理部124は、第1処理データに基づく放送画面、および/または、第2処理部が処理した第2処理データに基づくブラウザ画面を表示画面に表示させる。つまり、表示処理部124は、第1の表示状態と、第2の表示状態と、第3の表示状態とを切り替え、表示画面に表示状態に応じた画面を表示させる役目を果たす。また、表示処理部124は、表示画面に表示させている表示状態を、判定部126へ伝達する。
【0173】
また、表示処理部124は、判定部126から伝達される、判定部126における判定結果としての表示制御情報(後述する)に基づいて、設定情報に設定されているブラウザ画面に対する表示処理に基づく表示処理をブラウザ画面に行うことによって、ブラウザ画面と放送画面とを選択的に重畳して表示させる。上記によって、表示処理部124は、例えば第2の表示状態を第3の表示状態へと選択的に切り替えることができる。また、表示処理部124は、設定情報に設定されているタイマー(例えば図2の設定項目Cなど)の設定に基づいてブラウザ画面に対する表示処理を選択的に行う。
【0174】
また、表示処理部124は、操作部112から伝達される操作信号、および/または、第3受信部106が受信した外部操作信号に基づいて、放送画面のみが表示画面に表示された状態とブラウザ画面のみが表示画面に表示された状態との間の切り替え(第1表示状態と第2表示状態との間の切り替え)と、ブラウザ画面と放送画面とが重畳されて表示画面に表示された状態から、放送画面のみが表示された状態またはブラウザ画面のみが表示された状態への切り替え(第3表示状態から第1表示状態または第2表示状態への切り替え)とを選択的に行う。
【0175】
判定部126は、表示処理部124から伝達される表示状態に基づいて、例えば表示処理部124における表示状態が第2の表示状態(または第3の表示状態)である場合に、設定情報と、第1処理部120から伝達される第1処理データとに基づいて、設定情報に設定された処理開始条件を満たすか否かの判定を行う。より具体的には、判定部126は、設定情報140に設定されている1、または複数の処理開始条件を第1処理データが満たすか否かを判定する。そして、判定部126は、設定情報140に設定されている1、または複数の処理開始条件を第1処理データが満たす場合に、満たす処理開始条件に対応する表示処理を示す表示制御情報を、表示処理部124に判定結果として伝達する。
【0176】
表示処理部124と判定部126とは、上記のように連携して処理を行うことによって、例えば図15に示す処理を実現することができる。よって、表示処理部124と判定部126とは、上記(2)の処理(表示制御処理)を主導的に行うことができる。
【0177】
設定部128は、上記(1)の処理(設定情報設定処理)を主導的に行う役目を果たし、設定情報へのキーワードの設定と、設定情報への表示処理の設定とを、ユーザ操作に基づいて行う。より具体的には、設定部128は、例えば、図2などの設定画面においてユーザにより設定された各種設定を、設定情報140に記録する。
【0178】
キーワード登録部130は、第1処理部120から伝達される第1処理データからキーワードを抽出し、抽出されたキーワードをキーワードDB142に記録する。より具体的には、キーワード登録部130は、例えば図3に示す処理を主導的に行う。
【0179】
制御部110は、上記のような第1処理部120、第2処理部122、表示処理部124、判定部126、設定部128、およびキーワード登録部130を備えることによって、上述した利便性向上アプローチに係る処理を主導的に行うことができる。
【0180】
操作部112は、ユーザによる操作を可能とする情報処理装置100が備える操作手段である。情報処理装置100は、操作部112を備えることによって、ユーザ操作を可能とし、ユーザ操作に応じてユーザが所望する処理(例えば、表示状態の選択的な切り替えや、設定情報への各種設定など)を行うことができる。ここで、操作部112としては、例えば、ボタン、方向キー、あるいは、これらの組み合わせなどが挙げられるが、上記に限られない。
【0181】
情報処理装置100は、例えば図16に示す構成によって、本発明の実施形態に係る利便性向上アプローチに係る処理を実現することができる。したがって、情報処理装置100は、例えば図16に示す構成によって、受信された放送信号に基づく放送画面と、受信された受信データに基づくブラウザ画面とを表示画面に表示させる場合における、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0182】
以上のように、本発明の実施形態に係る情報処理装置100は、処理開始条件とブラウザ画面に対する表示処理とを設定情報に設定する上記(1)の処理(設定情報設定処理)と、設定された設定情報に基づいてブラウザ画面と放送画面とを選択的に重畳して表示させる上記(2)の処理(表示制御処理)とを行う。情報処理装置100は、ブラウザ画面に対する表示処理と処理開始条件とが設定された設定情報を用いて処理開始条件を満たすか否かの判定を行うことによって、例えばユーザが視聴を所望している内容を含む番組などが放映されていることに気づかないなどのユーザにとって望ましくない事態の発生を防止することができる。また、情報処理装置100は、処理開始条件を満たす場合には自動的にブラウザ画面と放送画面とを重畳して表示画面に表示させるので、例えばブラウザ画面のみが表示されている表示画面をブラウザ画面と放送画面とが重畳されて表示される表示画面に切り替える場合(第2の表示状態を第3の表示状態へと切り替える場合)において、従来の技術1を用いる従来の情報処理装置のように、その時々の状況に応じた適宜のユーザの設定操作を必要としない。また、情報処理装置100は、処理開始条件を満たす場合には自動的にブラウザ画面と放送画面とを重畳して表示画面に表示させるので、従来の技術2を用いる従来の情報処理装置のように、ユーザの動作などに起因して表示状態の切り替えを行わない。
【0183】
したがって、情報処理装置100は、受信された放送信号に基づく放送画面と、受信された受信データに基づくブラウザ画面とを表示画面に表示させる場合における、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0184】
また、上記では、本発明の実施形態として情報処理装置100を挙げて説明したが、本発明の実施形態は、かかる形態に限られない。本発明の実施形態は、例えば、テレビジョン放送を受信するテレビ受像機、セットトップボックス、ハードディスクレコーダやDVDレコーダ、Blu−ray(登録商標)レコーダなどのような映像記録/再生装置、PCなどのコンピュータ、LCDや有機ELディスプレイなどのような表示装置、携帯電話などの携帯型通信装置、など、様々な機器に適用することができる。
【0185】
(本発明の実施形態に係るプログラム)
コンピュータを、本発明の実施形態に係る情報処理装置として機能させるためのプログラムによって、受信された放送信号に基づく放送画面と、受信された受信データに基づくブラウザ画面とを表示画面に表示させる場合における、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0186】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0187】
例えば、図16に示す情報処理装置100では、制御部110が、第1処理部120、第2処理部122、表示処理部124、判定部126、設定部128、およびキーワード登録部130を備える構成を示したが、本発明の実施形態に係る情報処理装置の構成は、上記に限られない。例えば、本発明の実施形態に係る情報処理装置は、図16に示す第1処理部120、第2処理部122、表示処理部124、判定部126、設定部128、およびキーワード登録部130の任意の構成要素を個別に備える(例えば、それぞれを個別の処理回路で実現する)こともできる。
【0188】
また、上記では、コンピュータを、本発明の実施形態に係る情報処理装置としてそれぞれ機能させるためのプログラム(コンピュータプログラム)が提供されることを示したが、本発明の実施形態は、さらに、上記プログラムを記憶させた記憶媒体も併せて提供することができる。
【0189】
上述した構成は、本発明の実施形態の一例を示すものであり、当然に、本発明の技術的範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0190】
100 情報処理装置
102 第1通信部
104 第2通信部
106 第3通信部
108 記憶部
110 制御部
112 操作部
120 第1処理部
122 第2処理部
124 表示処理部
126 判定部
128 設定部
130 キーワード登録部
300 ネットワーク
400 外部操作装置



【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送信号と外部装置から送信される受信データとを受信し、前記放送信号に基づく放送画面、および/または、前記受信データに基づくブラウザ画面を表示画面に表示させる情報処理装置であって、
前記ブラウザ画面を表示画面に表示させている場合に、前記ブラウザ画面の表示に関する表示処理、および前記表示処理を行う処理開始条件が設定される設定情報と、受信された放送信号とに基づいて、前記設定情報に設定された前記処理開始条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記判定部において前記処理開始条件を満たすと判定された場合に前記設定情報に設定される表示処理を行い、行われた前記表示処理に応じたブラウザ画面と受信された放送信号に基づく放送画面とを重畳して表示させる表示処理部と、
を備えることを特徴とする、情報処理装置。
【請求項2】
前記判定部は、受信された放送信号を処理した第1処理データが前記設定情報に設定される処理開始条件を満たす場合に、前記処理開始条件を満たすと判定して前記設定情報に設定される表示処理を前記表示処理部に行わせるための表示制御情報を前記表示処理部に伝達し、
前記表示処理部は、受信された受信データを処理した第2処理データに対して前記表示制御情報に基づく表示処理を行うことを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記設定情報には、複数の処理開始条件と、複数の前記処理開始条件にそれぞれ対応する複数の表示処理と、前記複数の処理開始条件の組み合わせを規定する組合せ条件とが設定され、
前記判定部は、前記複数の処理開始条件および前記組み合わせ条件により規定される複合処理開始条件を前記第1処理データが満たす場合に、前記処理開始条件を満たすと判定して前記複合処理開始条件に対応する表示処理を前記表示処理部に行わせるための表示制御情報を前記表示処理部に伝達することを特徴とする、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記設定情報と、前記設定情報に設定する処理開始条件の候補となるキーワードを記録するキーワード情報とを記憶する記憶部と、
前記設定情報への前記キーワード情報に記憶されたキーワードの設定と、前記設定情報への表示処理の設定とを、ユーザ操作に基づいて行う設定部と、
をさらに備えることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
受信された放送信号を処理した第1処理データから前記キーワードを抽出し、抽出されたキーワードを前記キーワード情報に記録するキーワード登録部をさらに備えることを特徴とする、請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記設定情報に設定される表示処理には、表示処理の度合いを規定する情報が含まれ、
前記表示処理部は、規定された度合いに応じた表示処理を行うことを特徴とする、請求項1〜3に記載の情報処理装置。
【請求項7】
放送信号と外部装置から送信される受信データとを受信し、前記放送信号に基づく放送画面、および/または、前記受信データに基づくブラウザ画面を表示画面に表示させる情報処理装置に用いることが可能な表示制御方法であって、
前記ブラウザ画面が表示画面に表示されている場合に、前記ブラウザ画面の表示に関する表示処理、および前記表示処理を行う処理開始条件が設定される設定情報と、受信された放送信号とに基づいて、前記設定情報に設定された前記処理開始条件を満たすか否かを判定するステップと、
前記判定するステップにおいて前記処理開始条件を満たすと判定された場合に前記設定情報に設定される表示処理を行い、行われた前記表示処理に応じたブラウザ画面と受信された放送信号に基づく放送画面とを重畳して表示させるステップと、
を有することを特徴とする、表示制御方法。
【請求項8】
放送信号と外部装置から送信される受信データとを受信し、前記放送信号に基づく放送画面、および/または、前記受信データに基づくブラウザ画面を表示画面に表示させる情報処理装置に用いることが可能なプログラムであって、
前記ブラウザ画面が表示画面に表示されている場合に、前記ブラウザ画面の表示に関する表示処理、および前記表示処理を行う処理開始条件が設定される設定情報と、受信された放送信号とに基づいて、前記設定情報に設定された前記処理開始条件を満たすか否かを判定するステップ、
前記判定するステップにおいて前記処理開始条件を満たすと判定された場合に前記設定情報に設定される表示処理を行い、行われた前記表示処理に応じたブラウザ画面と受信された放送信号に基づく放送画面とを重畳して表示させるステップ、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。





【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−120069(P2011−120069A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−276546(P2009−276546)
【出願日】平成21年12月4日(2009.12.4)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】