説明

情報処理装置およびディスク駆動装置の支持構造

【課題】本発明は、記憶装置を装置本体から取り外すことなく構成要素を露出させることができ、記憶装置の耐衝撃性能を充分に確保できる情報処理装置を得ることにある。
【解決手段】情報処理装置(1)は、所定の機能を有する構成要素(13)を収容する装置本体(2)と、与えられた情報を記憶する記憶装置(20)と、記憶装置(20)を支持するホルダ(21)と、ホルダ(21)と装置本体(2)との間に設けられたヒンジ部材(28)とを備えている。ヒンジ部材(28)は、記憶装置(20)が構成要素(13)を覆う第1の位置と、記憶装置(20)が構成要素(13)から離脱する第2の位置との間で移動するように装置本体(2)に回動可能に支持されている。ヒンジ部材(28)とホルダ(21)との間に衝撃吸収用のゴムダンパー(31)が介在されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばハードディスク駆動装置を搭載した複写機のような情報処理装置に係り、特に情報処置装置のメンテナンス時に、ハードディスク駆動装置に衝撃や振動が加わらないようにハードディスク駆動装置を支持する構造に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、複写機能、スキャナ機能およびネットワーク接続機能等を有する多機能画像形成装置では、特許文献1に見られるように、光学式の読取機構で読み取った画像情報をハードディスク駆動装置(以下、HDDと称する)に格納している。
【0003】
HDDは、感光体ドラム、露光装置、現像装置および転写装置のような主要な構成要素と一緒に装置本体の内部に収容されている。この種のHDDは、特に衝撃や振動に弱いことから、従来の多機能画像形成装置では、HDDと装置本体との間に複数のゴムダンパーを介在させている。この構成を採用することで、例えば、多機能画像形成装置の運搬時に装置本体からHDDに加わる衝撃をゴムダンパーで吸収し、HDDの耐衝撃性能を高めている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2005−38096号公報
【特許文献2】特開平11−242881号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、従来の多機能画像形成装置では、装置全体のコンパクト化を図るために、HDDやその他の構成要素が装置本体の内部に高密度に実装されている。このため、HDDとその他の構成要素が装置本体の内部で互いに重なり合い、HDDの背後に例えばロジックボードのようなメンテナンスを要する回路部品が入り込んでしまうことがあり得る。
【0005】
この結果、多機能画像形成装置の定期点検時において、サービスマンが回路部品のメンテナンスを実行する際には、HDDを装置本体から取り外すことが必要となる。
【0006】
従来の多機能画像形成装置によると、装置本体から取り外したHDDは、部屋の床や机の上等に放置されることが多いとともに、装置本体からHDDを取り外した状態では、ゴムダンパーによるHDDの防振支持が解除されることになる。
【0007】
このため、HDDを装置本体から取り外したり、再度装置本体に組み付ける時に、HDDに衝撃や振動が加わるのを避けられない。しかも、例えば多機能画像形成装置のメンテナンス時に、床の上に放置したHDDを誤って蹴飛ばしたり、机の上に放置したHDDを床の上に落下させてしまう虞があり得る。
【0008】
よって、従来の多機能画像形成装置では、メンテナンス時におけるHDDの耐衝撃性能が失われてしまい、HDDの故障や破損の原因となるといった不具合がある。
【0009】
本発明の目的は、記憶装置を装置本体から取り外すことなく構成要素を露出させることができ、しかも、記憶装置を第2の位置に移動させた状態でも、記憶装置の耐衝撃性能を充分に確保できる情報処理装置を得ることにある。
【0010】
本発明の他の目的は、記憶装置をフレームから取り外すことなく構成要素を露出させることができ、しかも、記憶装置を第2の位置に移動させた状態でも、記憶装置の耐衝撃性能を充分に確保できる支持構造を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の一つの形態に係る情報処理装置は、
所定の機能を有する構成要素を収容する装置本体と、
与えられた情報を記憶する記憶装置と、
上記記憶装置を支持するホルダと、
上記ホルダと上記装置本体との間に設けられ、上記記憶装置が上記構成要素を覆う第1の位置と、上記記憶装置が上記構成要素から離脱する第2の位置との間で移動するように上記装置本体に回動可能に支持されたヒンジ部材と、を備えており、
上記ヒンジ部材と上記ホルダとの間に衝撃吸収部材を介在させたことを特徴としている。
【0012】
上記目的を達成するため、本発明の一つの形態に係る支持構造は、
所定の機能を有する構成要素を支持するフレームと、
与えられた情報を記憶する記憶装置と、
上記記憶装置を支持するホルダと、
上記ホルダと上記フレームとの間に設けられ、上記記憶装置が上記構成要素を覆う第1の位置と、上記記憶装置が上記構成要素から離脱する第2の位置との間で移動するように上記フレームに回動可能に支持されたヒンジ部材と、を備えており、
上記ホルダと上記記憶装置との間に第1の衝撃吸収部材を介在させるとともに、上記ヒンジ部材と上記ホルダとの間に第2の衝撃吸収部材を介在させたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、記憶装置を第1の位置から第2の位置に移動させると、構成要素が露出するので、記憶装置を装置本体(フレーム)から取り外すことなく構成要素にアクセスが可能となる。しかも、記憶装置を第2の位置に移動させた状態でも、装置本体(フレーム)と記憶装置との間に衝撃吸収部材が介在され続けるので、装置本体(フレーム)から記憶装置に伝わる衝撃や振動を衝撃吸収部材によって吸収できる。
【0014】
そのため、構成要素のメンテナンスを実行する時に、記憶装置の耐衝撃性能を充分に確保することができ、記憶装置の破損および故障を防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
【0016】
図1および図2は、情報処理装置の一例である画像形成装置1を開示している。本実施形態の画像形成装置1は、スキャナ機能、印刷機能、複写機能およびネットワーク接続機能等を有する、いわゆるマルチファンクション・ペリフェラルズ(MFP)と称する多機能形の画像形成装置である。
【0017】
画像形成装置1は、装置本体2を有している。装置本体2は、感光体ドラム、露光装置、現像装置および転写装置等を含む画像形成部(図示せず)を収容している。装置本体2の上部に、原稿から文字等の情報を光学的に読み取る読取装置3と、この読取装置3に原稿を自動的に送り込む自動送り装置4が設置されている。読取装置3の手元側の前端には、画像形成動作をコントロールするコントロールパネル5が設置されている。さらに、装置本体2の下部に複数の給紙カセット6a〜6dが設置されている。
【0018】
装置本体2の前面に、装置本体2の内部を必要に応じて開放するフロントカバー7が取り付けられている。同様に、装置本体2の背面には、画像形成装置1のメンテナンス時に装置本体2の内部を開放するリヤカバー8が取り付けられている。図3は、リヤカバー8を開いた状態を開示している。リヤカバー8を開くと、装置本体2の骨格となるフレーム9が装置本体2の背後に露出するようになっている。
【0019】
図3に示すように、装置本体2の内部にロジックボード11が収容されている。ロジックボード11は、プリント配線板12と、このプリント配線板12に実装されたコネクタ、チップ部品、半導体パッケージのような複数の回路部品13とを備えている。回路部品13は、メンテナンスを要する構成要素の一例である。
【0020】
図4に示すように、ロジックボード11は、板金製のロジックケース14に支持されている。ロジックケース14は、四角い底板15と、この底板15の縁から立ち上がる第1ないし第4の側板16a〜16dとを有している。ロジックケース14は、その四つの角部がフレーム9にねじを介して固定されており、本実施の形態では、底板15がリヤカバー8と向かい合うように装置本体2の高さ方向に沿って起立している。
【0021】
ロジックボード11は、ロジックケース14の底板15にねじ止めされるとともに、第1ないし第4の側板16a〜16dによって取り囲まれている。ロジックボード11は、リヤカバー8と向かい合うように装置本体2の高さ方向に沿って起立している。
【0022】
ロジックケース14は、実装領域18を有している。実装領域18は、ロジックボード11の左側に位置するとともに、リヤカバー8に向けて開口している。実装領域18に読取装置3で読み取った画像情報を格納するHDD20が実装されている。HDD20は、記憶装置の一例であり、偏平な四角い箱状をなしている。HDD20は、フラットケーブル19を介してロジックボード11に電気的に接続されている。
【0023】
図4ないし図8に示すように、HDD20は、板金製のホルダ21に支持されている。ホルダ21は、一対の支持板22a,22bを有している。支持板22a,22bは、HDD20の幅方向に向かい合っている。HDD20は、支持板22a,22bの間に位置している。
【0024】
支持板22a,22bに夫々一対の第1のゴムダンパー23が支持されている。第1のゴムダンパー23は、衝撃吸収部材の一例であって、略円柱状をなしている。第1のゴムダンパー23は、HDD20の上部および下部に位置するとともに、一方の支持板22aとHDD20の左側の側面20aとの間および他方の支持板22bとHDD20の右側の側面20bとの間に介在されている。
【0025】
第1のゴムダンパー23の中央部に夫々第1の固定ねじ24が挿通されている。第1の固定ねじ24は、第1のゴムダンパー23を貫通してHDD20の左右の側面20a,20bにねじ込まれている。これにより、第1のゴムダンパー23がHDD20の左右の側面20a,20bとホルダ21の側板22a,22bとの間に圧縮状態で介在されている。したがって、HDD20は、その四箇所が第1のゴムダンパー23を介してホルダ21に弾性的に支持されている。
【0026】
図5および図8に示すように、ホルダ21は、第1の固定片26および第2の固定片27を有している。第1の固定片26は、ホルダ21の下端部からHDD20の下方に向けて突出している。第2の固定片27は、ホルダ21の上端からHDD20の上方に向けて突出している。第1および第2の固定片26,27は、ホルダ21の幅方向に沿う中央よりも左側に片寄っている。言い換えると、HDD20は、第1および第2の固定片26,27よりも右側に張り出している。
【0027】
第1の固定片26に板金製のヒンジ部材28が取り付けられている。ヒンジ部材28は、HDD20の幅方向に延びている。ヒンジ部材28は、第1の固定片26に連結される連結部29と、この連結部29に連なる先端部30とを有している。
【0028】
ヒンジ部材28の連結部29と第1の固定片26との間に、一対の第2のゴムダンパー31が介在されている。第2のゴムダンパー31は、衝撃吸収部材の一例であり、例えば円盤状をなしている。第2のゴムダンパー31は、第1の固定片26に支持されて、HDD20の幅方向に並んでいる。
【0029】
第2のゴムダンパー31の中央部に夫々第2の固定ねじ32が挿通されている。第2の固定ねじ32は、第2のゴムダンパー31を貫通してヒンジ部材28の連結部29にねじ込まれている。これにより、第2のゴムダンパー31がヒンジ部材28と第1の固定片26との間に圧縮状態で介在されている。
【0030】
ヒンジ部材28の先端部30は、第1の固定片26からHDD20の下方に向けて突出している。先端部30は、一対の係合部30a,30bと一対の舌片30c,30dとを有している。係合部30a,30bは、先端部30の左側および右側に張り出すとともに、舌片30c,30dは、係合部30a,30bから略直角に折り返されている。
【0031】
図5および図8に示すように、ホルダ21の第2の固定片27に板金製のブラケット34が取り付けられている。ブラケット34は、ヒンジ部材28に対しHDD20を間に挟んだ反対側に位置している。
【0032】
ブラケット34は、第2の固定片27に連結される連結部35と、この連結部35に連なる脚部36とを有している。ブラケット34の連結部35と第2の固定片27との間に、一対の第3のゴムダンパー37が介在されている。第3のゴムダンパー37は、衝撃吸収部材の一例であり、例えば円盤状をなしている。第3のゴムダンパー37は、第2の固定片27に支持されて、HDD20の幅方向に並んでいる。
【0033】
第3のゴムダンパー37の中央部に夫々第3の固定ねじ38が挿通されている。第3の固定ねじ38は、第3のゴムダンパー37を貫通してブラケット34の連結部35にねじ込まれている。これにより、第3のゴムダンパー37がブラケット34と第2の固定片27との間に圧縮状態で介在されている。
【0034】
図9ないし図13に示すように、ロジックケース14は、ヒンジ部材28を回動可能に支持する支持部40を備えている。支持部40は、実装領域18の下端に位置する第1の側板16aに形成されている。支持部40は、第1の側板16aから上向きに切り起こされた一対の支持片41a,41bを有している。支持片41a,41bは、HDD20の幅方向に間隔を存して平行に配置されているとともに、ロジックボード11の左隣りに位置している。
【0035】
支持片41a,41bは、夫々その上縁から下向きに切り込まれたスリット42と、このスリット42に連続するガイド孔43とを有している。スリット42は、ヒンジ部材28の係合部30a,30bが抜き差し可能な大きさに形成されているとともに、係合部30a,30bの裏面が突き当たる第1のストッパ44を有している。第1のストッパ44は、装置本体2の高さ方向に沿って起立している。
【0036】
ガイド孔43は、スリット42の下方に位置しており、このガイド孔43内にスリット42を通過したヒンジ部材28の係合部30a,30bが入り込むようになっている。ガイド孔43は、係合部30a,30bの縁が摺動可能に接する円弧状の開口縁45と、係合部30a,30bの裏面が突き当たる第2のストッパ46とを有している。第2のストッパ46は、第1のストッパ44の下端からロジックケース14の底板15に向けて略水平に延びている。
【0037】
ヒンジ部材28の係合部30a,30bをスリット42を通じてガイド孔43に導入すると、係合部30a,30bの縁がガイド孔43の開口縁45に摺動可能に接触する。そのため、ヒンジ部材28は、係合部30a,30bの縁とガイド孔43の開口縁45との接触部分をガイドとして略90°の角度範囲に亘って回動可能となっており、このヒンジ部材28の回動により、HDD20が第1の位置と第2の位置との間で移動可能となっている。
【0038】
図4は、HDD20が第1の位置に移動した状態を開示している。第1の位置では、HDD20がロジックボード11に沿うように垂直に起立しており、HDD20の右半分がロジックボード11に対しその背後から向かい合っている。言い換えると、本実施の形態では、HDD20がロジックボード11の左端部に位置する回路部品13を覆い隠している。
【0039】
HDD20が第1の位置に移動した状態では、ヒンジ部材28の係合部30a,30bが第1のストッパ44に突き当たり、ヒンジ部材28の回動が制限される。それとともに、ヒンジ部材28の先端部30が垂直に起立して、ロジックケース14の底板15から切り起こされたねじ受け48の上に重なり合う。この先端部30は、ねじ49を介してねじ受け48に固定される。
【0040】
さらに、HDD20の上端に位置するブラケット34の脚部36がロジックケース14の底板15に突き当たる。この脚部36は、一対のねじ50を介して底板15に固定される。したがって、HDD20が第1の位置にある限り、HDD20はロジックケース14に固定されるようになっている。
【0041】
図11ないし図13は、HDD20が第2の位置に移動した状態を開示している。第2の位置では、HDD20が装置本体2の後方に向けて略水平に倒れ込んでおり、HDD20がロジックボード11から離脱している。この結果、ロジックボード11の左端部に位置する回路部品13が装置本体2の後方に向けて露出する。
【0042】
HDD20が第2の位置に移動した状態では、ヒンジ部材28の係合部30a,30bが第2のストッパ46に突き当たる。これにより、ヒンジ部材28の回動が制限されるとともに、HDD20が第2の位置に保持される。
【0043】
このような構成の画像形成装置1によると、HDD20を第1の位置に固定した状態では、装置本体2に固定されたロジックケース14とホルダ21との間に第2および第3のゴムダンパー31,37が介在され、ホルダ21とHDD20との間に第1のゴムダンパー23が介在されている。このため、例えば画像形成装置1の運搬時に装置本体2に衝撃が加わった時に、装置本体2からホルダ21に伝わる衝撃は、第2および第3のゴムダンパー31,37によって吸収される。さらに、第2および第3のゴムダンパー31,37で吸収しきれずにホルダ21からHDD20に伝わる衝撃は、第1のゴムダンパー23によって吸収される。
【0044】
この結果、装置本体2からHDD20に衝撃や振動が伝わり難くなり、HDD20の耐衝撃性能が向上する。
【0045】
一方、HDD20が第1の位置に固定された状態では、HDD20の右半分がロジックボード11の左端部に重なり合い、メンテナンスを要する回路部品13を後方から覆っている。このため、例えば画像形成装置1の定期点検時に回路部品13のメンテナンスが必要となった時は、リヤカバー8を開いてHDD20を第1の位置から第2の位置に向けて動かす。
【0046】
具体的には、まず最初にリヤカバー8を開いてHDD20を装置本体2の背後に露出させる。次に、三つのねじ49,50を弛めて取り外し、ロジックケース14に対するHDD20の固定を解除する。
【0047】
引き続いて、ヒンジ部材28の係合部30a,30bとガイド孔43の開口縁45との接触部分を支点にHDD20を下向きに回動させる。この回動により、ヒンジ部材28の係合部30a,30bが第2のストッパ46に突き当たると、HDD20がロジックボード11から遠ざかるように水平に倒れ込む第2の位置に保持される。
【0048】
このため、ロジックボード11の上の回路部品13が装置本体2の後方に露出し、この回路部品13に対するアクセスが可能となる。よって、HDD20を装置本体2から取り外すことなく回路部品13のメンテナンスを実行できる。
【0049】
それとともに、HDD20を第2の位置に移動させた状態でも、ロジックケース14に回動可能に支持されたヒンジ部材28とホルダ21との間には、第2のゴムダンパー23が介在され続ける。このため、例えばHDD20を第1の位置から第2の位置に回動させる時に、誤ってヒンジ部材28を第2のストッパ46に衝突させたり、あるいは装置本体2を蹴飛ばした場合でも、装置本体2からHDD20を支えるホルダ21に伝わろうとする衝撃を第2のゴムダンパー23によって吸収できる。
【0050】
加えて、ホルダ21とHDD20との間には、第1のゴムダンパー23が介在されているので、たとえ第2のゴムダンパー31で衝撃を吸収しきれなかったとしても、ホルダ21に伝えられた衝撃を第1のゴムダンパー23で吸収できる。
【0051】
したがって、回路部品13のメンテナンスを実行する時点においても、HDD20の耐衝撃性能を充分に確保することができ、HDD20の破損や故障を防止できるといった有益な効果が得られる。
【0052】
本発明は、上記実施の形態に特定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施可能である。
【0053】
例えば、記憶装置はHDDに特定されるものではなく、例えば光ディスク装置、光磁気ディスク装置、CD−ROM駆動装置であってもよい。
【0054】
加えて、メンテナンスを要する構成要素もロジックボード上の回路部品に限らず、例えばファンのようなその他の機器であってもよい。
【0055】
さらに、本発明に係る情報処理装置は、画像形成装置に限らず、例えば据え置き形のコンピュータやサーバでも同様に実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の実施の形態に係る多機能画像形成装置の斜視図。
【図2】本発明の実施の形態に係る多機能画像形成装置を背後から見た斜視図。
【図3】本発明の実施の形態において、装置本体の内部に収容されたロジックボードおよびHDDを示す斜視図。
【図4】本発明の実施の形態において、ロジックケースにロジックボードおよびHDDを実装した状態を示す斜視図。
【図5】本発明の実施の形態において、HDDを第1のゴムダンパーを介してホルダに取り付けた状態を示す正面図。
【図6】図5のF6−F6線に沿う断面図。
【図7】図5のF7−F7線に沿う断面図。
【図8】本発明の実施の形態において、HDDを第1のゴムダンパーを介してホルダに取り付けた状態を示す斜視図。
【図9】本発明の実施の形態に係るロジックケースの斜視図。
【図10】本発明の実施の形態において、ロジックケースの支持部の付近を拡大して示す斜視図。
【図11】本発明の実施の形態において、HDDを第1の位置から第2の位置に向けて移動させた状態を示す斜視図。
【図12】本発明の実施の形態において、HDDを第2の位置に移動させた状態を示す斜視図。
【図13】本発明の実施の形態において、HDDを第2の位置に移動させた時のヒンジ部材とロジックケースとの位置関係を示す斜視図。
【符号の説明】
【0057】
2…装置本体、9…フレーム、13…構成要素(回路部品)、20…記憶装置(HDD)、21…ホルダ、23…第1の衝撃吸収部材(第1のゴムダンパー)、28…ヒンジ部材、31…第2の衝撃吸収部材(第2のゴムダンパー)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の機能を有する構成要素を収容する装置本体と、
与えられた情報を記憶する記憶装置と、
上記記憶装置を支持するホルダと、
上記ホルダと上記装置本体との間に設けられ、上記記憶装置が上記構成要素を覆う第1の位置と、上記記憶装置が上記構成要素から離脱する第2の位置との間で移動するように上記装置本体に回動可能に支持されたヒンジ部材と、
上記ヒンジ部材と上記ホルダとの間に介在される衝撃吸収部材と、を具備することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
請求項1の記載において、上記ホルダと上記記憶装置との間に介在された他の衝撃吸収部材をさらに備えていることを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2の記載において、上記ヒンジ部材は、上記ホルダから突出する先端部を有するとともに、上記装置本体は、上記ヒンジ部材の先端部を回動可能に支持する支持部を有し、この支持部は、上記ヒンジ部材の先端部が取り外し可能に挿入されるスリットと、このスリットに連続して設けられ、上記ヒンジ部材の先端部の縁が摺動可能に接する円弧状の開口縁を有するガイド孔とを備えていることを特徴とする情報処理装置。
【請求項4】
請求項3の記載において、上記支持部は、上記記憶装置が第1の位置に移動した時に上記ヒンジ部材の先端部が突き当たる第1のストッパと、上記記憶装置が第2の位置に移動した時に上記ヒンジ部材の先端部が突き当たる第2のストッパとを有し、上記ヒンジ部材の先端部が上記第2のストッパに突き当たることで、上記ヒンジ部材の回動が規制されて上記記憶装置が上記第2の位置に保持されることを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
請求項3又は請求項4の記載において、上記装置本体は、上記構成要素を支持するケースを有し、上記支持部は上記ケースに形成されていることを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
請求項1又は請求項2の記載において、上記ヒンジ部材は、上記記憶装置が第1の位置に移動した時に、ねじを介して上記装置本体に固定されることを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
請求項1又は請求項2の記載において、上記ホルダは、上記記憶装置が第1の位置に移動した時に、上記装置本体にねじを介して固定されるブラケットを有し、このブラケットと上記ホルダとの間にさらに他の衝撃吸収部材が介在されていることを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】
所定の機能を有する構成要素を支持するフレームと、
与えられた情報を記憶する記憶装置と、
上記記憶装置を支持するホルダと、
上記ホルダと上記フレームとの間に設けられ、上記記憶装置が上記構成要素を覆う第1の位置と、上記記憶装置が上記構成要素から離脱する第2の位置との間で移動するように上記フレームに回動可能に支持されたヒンジ部材と、
上記ホルダと上記記憶装置との間に介在される第1の衝撃吸収部材と、
上記ヒンジ部材と上記ホルダとの間に介在される第2の衝撃吸収部材と、を具備することを特徴とする支持構造。
【請求項9】
請求項8の記載において、上記ホルダは、上記ヒンジ部材に対し上記記憶装置を間に挟んだ反対側に位置するブラケットを有し、このブラケットと上記ホルダとの間に第3の衝撃吸収部材が介在されるとともに、上記ヒンジ部材および上記ブラケットは、上記記憶装置が第1の位置に移動した時に、夫々ねじを介してフレームに固定されることを特徴とする支持構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−188012(P2007−188012A)
【公開日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−7848(P2006−7848)
【出願日】平成18年1月16日(2006.1.16)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】