説明

情報処理装置および形状モデル隠蔽化方法および隠蔽化形状モデル復元方法およびプログラムおよび記録媒体

【課題】3次元CAD等の形状モデルのおいて、正確な見積もりに必要な形状は開示しつつ、隠蔽したい部分の形状を容易に隠蔽又復元することができる仕組を提供すること。
【解決手段】端末装置〔A〕100aのCPUは、元の3Dモデルから、指定された各領域に対応する各部分をそれぞれ切り出して1又は複数の隠蔽パーツを生成し、各隠蔽パーツを切り出された元の3Dモデルの各領域に対してブロックパーツをそれぞれ組み込んだ隠蔽化形状モデルを生成する。さらに、端末装置〔A〕100aのCPUは、前記切り出された各隠蔽パーツの位置情報を、前記各隠蔽パーツのID番号に紐付けて、前記隠蔽化モデル内に付加し、前記切り出された前記各隠蔽パーツの位置情報を変更する構成を特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メモリ上に実現される仮想空間内の位置情報,形状情報を含む複数の情報から構成されCADデータ等の形状モデルの隠蔽化に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、樹脂部品の金型を発注する際の費用見積もりには図面を使用していた。しかし、図面では自由曲面などの形状、寸法が判りにくく、見積もり作業が複雑なため、見積精度が悪いなどの問題があった。見積精度を上げるために、3次元CADの形状データを業者に示せば、形状の正確さや見積もり作業の容易さ便宜を与えることはできる。
【0003】
しかし、この方法であると製作を依頼する前に、多数の外部委託業者へ正式部品データが知られてしまい、技術上の情報が漏洩するという新たな問題を抱えることになる。
【0004】
この問題を解決するため、発注する3次元CADの一部を簡略した形状に置き換え、全体を知らせない方法がある。
【0005】
また、特許文献1では、正式部品データ全体の形状を簡略した形態に置き換える方法を提案している。
【特許文献1】特開2004−164221号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、形状全体を簡略化する手法では正式部品の主要な部分の形状をも変えてしまい、この変更は全体に対する見積もりに影響を与えることは否定できないといった問題点があった。
【0007】
また、見積もりに必要な主要な形状を残し、かつ、正式部品データの一部を簡略化する場合には、それぞれの簡略化する部分毎に簡略化の方法を加えるため、部品点数が多い場合は、膨大な手間と時間がかかり、現実的ではないといった問題点があった。
【0008】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、3次元CAD等の形状モデルのおいて、正確な見積もりに必要な形状は開示しつつ、隠蔽したい部分の形状を容易に隠蔽又復元することができる仕組を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、メモリ上に実現される仮想空間内の位置情報,形状情報を含む複数の情報から構成され、前記仮想空間内の実現される形状モデルを取り扱い可能な情報処理装置において、部分的に隠蔽化すべき形状モデルを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された形状モデルに対して隠蔽化を行う1又は複数の領域を指定する指定手段と、前記形状モデルから前記指定手段により指定された各領域に対応する各部分をそれぞれ切り出して1又は複数の隠蔽部分形状モデルを生成する第1の生成手段と、前記各隠蔽部分形状モデルを切り出された前記形状モデルの各領域に対して他の形状モデルをそれぞれ組み込んで隠蔽化形状モデルを生成する第2の生成手段と、前記切り出された前記各隠蔽部分形状モデルの位置情報を、前記各隠蔽部分形状モデルを特定する情報に紐付けて、前記隠蔽化形状モデル内に付加する付加手段と、前記切出手段で切り出された前記各隠蔽部分形状モデルの位置情報を変更する変更手段と、を有することを特徴とする。
【0010】
本発明は、メモリ上に実現される仮想空間内の位置情報,形状情報を含む複数の情報から構成され、前記仮想空間内の実現される形状モデルを取り扱い可能な情報処理装置において、部分的に隠蔽された隠蔽化形状モデルと、前記隠蔽部分を示す1又は複数の隠蔽部分形状モデルを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶される隠蔽化形状モデル内に付加されている前記各隠蔽部分形状モデルの位置情報に基づいて、前記隠蔽化形状モデルと前記各隠蔽部分形状モデルとを合成して、形状モデルの形状を復元する復元処理を実行する復元手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、3次元CAD等の形状モデルの正式部品データ全体を開示することなく、見積精度の許容範囲内において、かつ製作に必要なデータの制限内において、1個以上の部分を切り取り、他の形状に置き換える処理、及び置き換えた部分を元の部分に再現することができる。
【0012】
従って、3次元CAD等の形状モデルのおいて、正確な見積もりに必要な形状は開示しつつ、隠蔽したい部分の形状を容易に隠蔽することができる等の効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明の詳細を説明する。
【0014】
図1は、本発明の一実施形態を示す形状モデル形状隠蔽化システムの構成を示すシステム構成図である。以下、3次元CADモデルを3Dモデルという。
【0015】
図1において、端末装置〔A〕100aは、発注元(3Dモデルを提供する側)を示す。端末装置〔B〕100bおよび端末装置〔C〕100cは、依頼先(3Dモデルを受取る側)を示す。
【0016】
3Dモデルデータは、WAN400を介してネットワークにて送付、もしくは記憶媒体500(例えばCD-R等)を利用して送付される。
【0017】
DB200は、元の3Dモデルデータが保管されているデータベースサーバであり、LAN700を介して端末装置〔A〕100aと接続される。
【0018】
なお、端末装置〔A〕100aは、一般的なパーソナルコンピュータ等で構成される。以下、図2にそのハードウェア構成の一例を示す。
【0019】
図2は、図1に示した端末装置〔A〕100aのハードウェア構成を示すブロック図であり、図1と同一のものには同一の符号を付してある。
【0020】
図2において、101は端末装置の中枢となるCPUであって、各種制御を行う。102はRAM(Random Access Memory)であって、プログラムのワークエリアや一時的に保持するデータのバッファとして利用する。
【0021】
103はROM(Read Only Memory)であって、制御プログラム等を格納する。104は外部メモリであって、各データ及び各種プログラムの保持を行う。
【0022】
105は記憶媒体への書込み、読込みを行う記録媒体読書き装置であって、具体的にはFD、CD-RW、DAT等のドライブ装置である。500は記憶媒体であり、具体的にはFD,CD-RW、DAT等のメディアである。
【0023】
106は表示装置で、具体的にはディスプレイ等である。107は端末装置への入力装置であり、この装置を通じてモデル情報、パラメータ値の入力等が行なわれる。具体的には、キーボードやマウスである。
【0024】
108は通信インターフェースであり、LAN700等の伝送路と端末装置とを接続する部分である。
【0025】
なお、端末装置〔B〕100b,端末装置〔C〕100cのハードウェア構成も端末装置〔A〕100aと同様なものとする。
【0026】
以下、図3,図4を参照して、本実施形態における「隠蔽化モデル」,「隠蔽パーツ」,「隠蔽パーツアセンブリ」を説明する。
【0027】
図3は、本実施形態における「隠蔽化モデル」,「隠蔽パーツ」,「隠蔽パーツアセンブリ」を説明する模式図である。
【0028】
図3において、300は「元の3Dモデル」である。
【0029】
301は「隠蔽化モデル」であり、隠蔽化モデル301とは、元の3Dモデル300の一部(300a)を判別できないように隠蔽を目的として他の形状(ブロックパーツ304)に置き換えたモデルである。
【0030】
「隠蔽パーツ」302とは、元の3Dモデル300から切り取った隠蔽する部分(300a)の形状である。
【0031】
「隠蔽パーツアセンブリ」303とは、複数の隠蔽パーツ302に関する情報を集めたものであり、元の3Dモデル300から切り取った複数の部分(隠蔽パーツ302)を隠蔽化処理した3D形状情報の集合体である。
【0032】
図4は、図3に示した元の3Dモデル300から分離した(隠蔽化処理した)隠蔽化モデル301と隠蔽パーツ302のそれぞれに付属する基本情報,属性情報の相関関係を示す模式図であり、図3と同一のものには同一の符号を付してある。
【0033】
本実施形態の「3Dモデル」は、「基本情報」と「属性情報」に形状情報を保持している。「基本情報」には、3Dモデル自身の位置情報(原点X、原点Y、原点Zからの値で表す座標値)やその他色彩等の設計データが含まれる。また、「属性情報」には、3Dモデル自身の形状の情報や、その他のデータが含まれる。なお、隠蔽化モデル301と隠蔽パーツ302も、3Dモデルであるので、「基本情報」と「属性情報」を保持している。
【0034】
本実施形態の「隠蔽化処理」では、まず、元の3Dモデル300から隠蔽したいパーツが切り離され、隠蔽化モデル301と、隠蔽パーツ302が生成される。この際、隠蔽パーツ302毎にユニークな「ID番号」401が付加され、隠蔽パーツ302の「属性情報」として格納される。さらに、隠蔽パーツ302毎にユニークな「ID番号」401と、隠蔽パーツ302毎の座標値である「位置情報」402とが紐付けられて、隠蔽化モデル301の「基本情報」として格納される。
【0035】
なお、隠蔽パーツ302の「基本情報」には、元の3Dモデル300における隠蔽パーツ302の位置情報403(座標値)が保持されている。この位置情報403は、本実施形態の隠蔽化処理では、ランダム関数にて乱数化(破壊)され、全く無関係な座標値となり、隠蔽パーツ302の正しい座標位置は隠蔽されたものとなる。
【0036】
さらに、「細分化処理」では、隠蔽パーツ302が細分化され細分化隠蔽パーツ302−1〜302−4が生成される。この細分化隠蔽パーツ302−1〜302−4に関しても同様に、細分化隠蔽パーツ毎にユニークな「ID番号」404が付加され、細分化隠蔽パーツの「属性情報」として格納される。さらに、細分化隠蔽パーツ毎にユニークな「ID番号」404と、細分化隠蔽パーツ毎の座標値である「位置情報」405とが紐付けられて、隠蔽化モデル301の「基本情報」として格納される。
【0037】
なお、各細分化隠蔽パーツの「基本情報」には、細分化隠蔽パーツの位置情報405(隠蔽パーツ302からの相対座標であっても絶対座標であってもよい)が保持されている。この位置情報405も、本実施形態の隠蔽化処理では、ランダム関数にて乱数化(破壊)され、全く無関係な座標値となり、細分化隠蔽パーツ302−1〜302−4の正しい座標位置は隠蔽されたものとなる。
【0038】
結果的に、隠蔽パーツ302及び細分化隠蔽パーツ302−1〜302−4は、ランダムに移動した座標値を持つことになる。よって、仮に、細分化隠蔽パーツ302−1〜302−4を上記破壊された座標値に基づいて、元の3Dモデル300に組み込んでも、正常につながらず、元の3Dモデル300は復元できない。
【0039】
なお、これを復元するのには、隠蔽化モデル301の「属性情報」として保持される該当のID番号401を辿って、細分化隠蔽パーツ302−1〜302−4の元の位置情報405及び隠蔽パーツの元の位置情報402を取得しなければならない。しかしながら、「属性情報」は、直接は見えないように構成されており、この復元処理を実行するためには、本発明の復元プログラムを使用する必要がある。
【0040】
この復元プログラムは、パスワード407を知らなければ正しく稼動しないように構成されている。また、復元プログラム以外では「属性情報」を検索できないように構成している。この点で、「属性情報」は、保護されているが、さらに、「属性情報」自体を暗号化して機密保持するように構成してもよい。なお、パスワード407は、隠蔽パーツ302毎に設けられてもよいし、全ての隠蔽パーツ302に共通するものであってもよい。
【0041】
以下、図5を参照して、本発明の形状モデル形状隠蔽化システムを利用した3Dモデルによる発注処理の業務フローについて説明する。
【0042】
図5は、本発明の形状モデル形状隠蔽化システムを利用した3Dモデルによる発注処理について説明するフローチャートであり、発注元のユーザにより図1に示した端末装置〔A〕100aを用いて発注業務が実行され、依頼先のユーザにより端末装置〔B〕100bもしくは端末装置〔C〕100cを用いた復元処理が実行される。
【0043】
まず、ステップS1101において、見積依頼の対象モデルに、隠蔽化処理を行い、隠蔽化モデルと隠蔽パーツを作成する。
【0044】
つぎに、発注元から見積依頼先へ隠蔽化モデルを送付する(S1102)。依頼先では、隠蔽化モデルを取得する(S1103)。
【0045】
次に、依頼先では、隠蔽化モデルに基づき、費用の見積書を作成し、発注元へ送付する(S1104)。発注元では見積書を取得する(S1105)。
【0046】
発注元では、依頼先からの見積書により発注の判断が行なわれる(S116)。発注する場合、以下のS1107〜S1112が実行される。一方、発注しない場合は、以下の処理は行わない(終了する)。
【0047】
発注の流れでは、発注元は、依頼先に隠蔽パーツを送付する(S1107)。依頼先で、隠蔽パーツを取得する(S1108)。
【0048】
さらに、発注元は、依頼先にパスワードを連絡する(S1109)。依頼先で、パスワードを取得する(S1110)。そして、依頼先にて、復元処理を実行し、正式3Dモデルを取得する(S1111)。さらに、依頼先にて、正式3Dモデルをもとに製作を開始する(S1112)。
【0049】
以上が、本発明の形状モデル形状隠蔽化システムを用いた業務処理の流れである。
【0050】
以下、図6〜図11を参照して、本発明の形状モデル形状隠蔽化システム(コンピュータ)が実行する本発明の3Dモデル形状隠蔽化処理(図5のS1101に対応)について説明する。
【0051】
図6は、本発明の形状モデル形状隠蔽化システムにおける第1の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、3Dモデル形状隠蔽化処理(図5のS1101)に対応する。なお、このフローチャートの処理は、図2に示した端末装置〔A〕100aのCPU101によりHD104記憶されたプログラムをRAM102上にロードして実行することにより実現される。
【0052】
まず、ステップS1201において、CPU101は、隠蔽化モデル作成画面600を表示装置106に表示して、CADシステム上のDB200に記憶された3Dモデル形状の中から該当の3Dモデルの選択、隠蔽化を行う部分の指定、隠蔽部の深さ(隠蔽部分に当てはめるブロックパーツの情報として必要)の入力、復元用パスワードの設定、等の入力受け付ける。なお、隠蔽化を行う部分の指定、隠蔽部の深さの入力、復元用パスワードの設定は、端末装置〔A〕100aのCPU101により実行されるCADシステム上で行うものとする。なお、入力された各情報は、RAM102に保存する。
【0053】
図7は、形状の隠蔽化を行う部分を指示している状態を示す模式図である。また、図8は、選択範囲から作成された隠蔽パーツを示す模式図である。
【0054】
次に、ステップS1202において、CPU101は、図7に例示した隠蔽パーツに対するID番号を自動生成し、RAM102に保存する。なお、隠蔽パーツのID番号は、「元モデル名+日付+時間」等で構成し、ユニークな番号とする。
【0055】
次に、ステップS1203において、CPU101は、選択された3DモデルをRAM102に読み出し、該3Dモデルから選択された範囲のモデル形状を抽出し、新しい別の3Dモデルとして隠蔽パーツを作成し、RAM102に保持させる。また、CPU101は、隠蔽パーツを切り出された3Dモデルを、隠蔽化モデルとしてRAM102に保持させる。
【0056】
さらに、CPU101は、切り出した隠蔽パーツのID番号と元の位置情報(正式座標値)を紐付け、属性情報として隠蔽化モデルの属性情報エリアに記録する。また、CPU101は、隠蔽パーツの属性情報エリアに、当該隠蔽パーツのID番号を属性情報として記録する。この属性情報は、3Dモデルにテキスト情報として付加するものであり(図4参照)、3Dモデルファイルを開いただけでは見ることが出来ないように構成されている。なお、この属性情報は、3Dモデルの形状表現とは無関係であり、モデル形状の変更やモデルファイルの移動により影響を受けない構成となっている。
【0057】
次に、ステップS1204において、CPU101は、ステップS203で生成された隠蔽パーツの基本情報エリアにある位置情報(原点X,Y,Zの値)を一般のランダム関数を用いて移動(破壊)し、正しい位置情報を隠蔽化する。
【0058】
さらに、ステップS1205において、CPU101は、ステップS1204で切り出された隠蔽パーツを、本発明の形状モデル形状隠蔽化システム固有の一定分割方法にて細分化し、RAM102に保持させる。
【0059】
図9は、隠蔽パーツ細分化の一例として隠蔽パーツが16等分に細分化される状態を示す模式図である。
【0060】
さらに、CPU101は、図9に示すように細分化された、各細分化隠蔽パーツに対して、細分化前の隠蔽パーツのID番号に枝番号を付加したID番号と、細分化隠蔽パーツの位置情報(隠蔽パーツ上の相対座標)を、隠蔽化モデルの属性情報エリアに追記する。
【0061】
なお、隠蔽化モデルの属性情報エリアに追記する各細分化隠蔽パーツの座標値は、元の3Dモデル上の正式座標値(絶対座標)であってもよい。また、各細分化隠蔽パーツの属性情報エリアに記録する当該細分化隠蔽パーツの座標値もランダム関数を用いて、バラバラに移動(破壊)してもよい。
【0062】
ステップS1206において、CPU101は、細分化隠蔽パーツの情報を1ファイルにまとめ、隠蔽パーツアセンブリとしてHD104に保管する。
【0063】
さらに、ステップS1207において、CPU101は、ステップS1201で選択された隠蔽パーツになる範囲の3Dモデル形状を、RAM102に保持されている隠蔽化モデルから切り取る。
【0064】
図10は、隠蔽パーツの範囲の3Dモデル形状が切り取られた後の隠蔽化モデルの状態を示す模式図である。
【0065】
さらに、CPU101は、切り取った形状部に基づいて、あらかじめ設定されたサイズ(HD104内に格納される)の小さな立方体を周辺高さに合わせたブロックパーツを作成し、このブロックパーツを隠蔽化モデルに埋め、かつ結合することで、隠蔽化モデルの形状を完成させる。
【0066】
図11は、切り取られた部分に設定サイズブロックパーツを配置し結合した状態の隠蔽化モデルを示す模式図である。
【0067】
次に、ステップS1208において、CPU101は、ステップS1201で指定されたパスワードをRAM102の隠蔽化モデルの属性情報エリアに追記し、該隠蔽化モデルの情報をHD104へ保管し、処理を終了する。なお、属性情報は、プログラムが処理する部分であり、人の目に触れることは無いが、機密性を保持するため、暗号化処理を属性情報に施してもよい。
【0068】
次に、図12,図13を参照して、本発明の形状モデル形状隠蔽化システム(コンピュータ)が実行する本発明の隠蔽化された3Dモデル形状の復元処理(本発明の復元プログラムの処理(図5のS1111に対応))について説明する。
【0069】
図12は、本発明の形状モデル形状隠蔽化システムにおける第2の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、隠蔽化された3Dモデル形状の復元処理(本発明の復元プログラムによる復元処理(図5のS1111))に対応する。なお、このフローチャートの処理は、図2に示した端末装置〔B〕100b又は端末装置〔C〕100cのCPUによりHD記憶されたプログラムをRAM上にロードして実行することにより実現される。なお、以下、端末装置〔B〕100bを用いて実行されるものとして説明する。
【0070】
まず、ステップS1301において、端末装置〔B〕100bのCPUは、隠蔽化モデル復元画面1200を端末装置〔B〕100bの表示装置に表示して、記憶媒体(ハードディスク、FD、CD−ROM等)に記憶された隠蔽化モデルファイルと隠蔽パーツアセンブリファイルの指定入力を受け付ける。そして、隠蔽化モデルファイルと隠蔽パーツアセンブリファイルの指定入力があると、ステップS1302に処理を進める。
【0071】
次に、ステップS1302において、端末装置〔B〕100bのCPUは、パスワードの入力を受け付ける。そして、パスワードの入力があると、ステップS1303に処理を進める。
【0072】
次に、ステップS1303において、端末装置〔B〕100bのCPUは、ステップS1301で指定された隠蔽化モデルを記憶媒体からCADシステム上(即ち、端末装置〔B〕100bのCPUにより実行されているCADシステムが管理するRAM領域上)にロードし、ステップS1304において、該ロードされた隠蔽化モデルの属性情報エリアから隠蔽パーツIDと紐付けた正式座標値群及びパスワードを取り込む。
【0073】
次に、ステップS1305において、端末装置〔B〕100bのCPUは、ステップS1301で指定された隠蔽パーツアセンブリを記憶媒体からCADシステム上にロードし、細分化隠蔽パーツの属性情報からID番号+枝番号を取得する。
【0074】
次に、ステップS1306において、端末装置〔B〕100bのCPUは、パスワードと隠蔽パーツのID番号及び細分化隠蔽パーツの数等について、隠蔽化モデルの属性情報と漏れなく合致するか判定する。一つでも相違があれば、正しい操作をしていないものと判定する。
【0075】
そして、ステップS1306で、端末装置〔B〕100bのCPUが、パスワードと隠蔽パーツのID番号及び細分化隠蔽パーツの数等について、隠蔽化モデルの属性情報と一致しないものがあると判定した場合には、エラーメッセージ等を表示装置に表示し、複合化処理を終了する。
【0076】
一方、ステップS1306で、端末装置〔B〕100bのCPUが、パスワードと隠蔽パーツのID番号及び細分化隠蔽パーツの数等について、隠蔽化モデルの属性情報と全て一致すると判定した場合には、ステップS1307に処理を進める。
【0077】
そして、ステップS1307では、端末装置〔B〕100bのCPUは、ステップS1304で取得したID番号とステップS1305で取得したID番号の一致により、正式な位置情報(隠蔽パーツ上の相対座標位置)取得し、細分化隠蔽パーツの基本情報エリアにある座標値を修正する。
【0078】
さらに、ステップS1308において、端末装置〔B〕100bのCPUは、細分化隠蔽パーツの同一ID番号のもの同士を結合し、これにより隠蔽パーツの形状を復元する。
【0079】
さらに、ステップS1309にて、端末装置〔B〕100bのCPUは、ステップS1308で形状復元した隠蔽パーツのID番号と、ステップS1304で取得した隠蔽化モデルの属性情報エリア内の隠蔽パーツのID番号と一致するIDから位置情報を取得し、隠蔽パーツの基本情報エリアの位置情報に置き換える。これにより、隠蔽パーツは、元の3Dモデル上の正しい座標値に復元されたことになる。
【0080】
次に、ステップS1310において、端末装置〔B〕100bのCPUは、ステップS1303でCADシステム上にロードした隠蔽化モデルに対して、ステップS1309で復元した隠蔽パーツの基本情報に基づき、その外周を形成するブロックパーツを作成し、隠蔽化モデルから切り取りを行う。
【0081】
図13は、隠蔽化モデルから隠蔽化部を切り取った状態を示す模式図である。
【0082】
次に、ステップS1311において、端末装置〔B〕100bのCPUは、ステップS1310でブロックパーツが切り取られた隠蔽化モデルとステップS1309で復元された隠蔽パーツを結合する。ことにより、隠蔽化モデルは、元の3Dモデル形状に復元される。そして、処理を終了する。
【0083】
図14は、隠蔽パーツにより復元された3Dモデルの状態を示す模式図である。
【0084】
なお、本実施形態では、本来の3Dモデル形状の隠蔽パーツ全体について、復元する方法を例示したが、復元する隠蔽パーツを複数に分け、それぞれを別途、提供する実施形態もあり得る。
【0085】
この場合は、隠蔽パーツ全体を復元する相手に提供するのではなく、区分けされた隠蔽パーツのみを提供しなければならない。
【0086】
従って、図12に示した復元処理のステップS1301では、隠蔽パーツアセンブリファイルは、区分けされた隠蔽パーツのみがカタログされていなければならない。
【0087】
これにより、図12に示した復元処理では、区分けされた隠蔽パーツのみを復元することができる。
【0088】
また、隠蔽化する部分が、3次元モデルの大半を占めていてもよい。即ち、隠蔽化パーツの大きさが、隠蔽化モデルの大半を占めていてもよい。
【0089】
さらに、上記実施形態では、3次元モデルを部分的に隠蔽化する構成について説明したが、3次元モデルに限られるものではなく、2次元モデル等であってもよい。また、CADデータに限られるものではなく、どのような形状モデルでも適用可能である。
【0090】
以上示したように、本発明では、見積等の目的に供する3Dモデル形状のCADデータとして、形状の一部を隠蔽したCAD情報を与えることにより、全体のCAD情報を秘匿することができる。
【0091】
よって、見積に影響の少ない部分の形状を別の形状に置き換えることにより、本来の3Dモデル形状のデータを隠蔽しつつ、見積が可能な仕組を提供できる。これにより、発注先でもない業者にも設計情報を与え、秘匿すべき情報の漏れが発生することを容易に防止可能である。
【0092】
また、本発明では、本来の3Dモデル形状のCAD設計データを隠蔽化モデルと隠蔽パーツに分離し、合体用の情報(合体される各隠蔽パーツのID番号)を両者の属性情報にカタログしておくことにより、両者の合体用の情報を照合し、分離された情報を戻して3Dモデル形状を復元することができ、隠蔽パーツと隠蔽化モデルを割符的に利用することができる。
【0093】
なお、隠蔽指定がされた部分の形状を判別不可にするために、当該部分を自動裁断して、より細分化する。そして、細分化部分を隠蔽の1単位とし、細分化部分が全て揃って、隠蔽部分となるようにする。さらに、細分化された各隠蔽パーツの位置情報を乱数等により変換する。これにより、隠蔽部分の3Dモデル(隠蔽パーツ)を取得した者が、隠蔽部分の元の3Dモデル形状を類推することは非常に困難となる。
【0094】
なお、隠蔽化モデル内に各隠蔽パーツの本来の位置情報を付記しておくことにより、隠蔽パーツを本来の位置に復元することが可能となる。
【0095】
さらに、復元する際に必要なパスワード等の認証データを3Dモデルに含ませ、さらに、隠蔽部分の秘匿性を高めることができる。
【0096】
また、部分を隠蔽した3Dモデル形状のCADデータと、隠蔽した部分形状のCADデータとを合体させることにより、本来の3Dモデル形状のCADデータを復元することが可能であり、隠蔽パーツと隠蔽化モデルを割符的に利用することができる。
【0097】
従って、設計情報を秘匿しながら見積に必要な情報を確実に提供することができる。また、正当な使用者が正当な手順を踏むことにより、必要に応じて、設計情報を復元することも可能である。
【0098】
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
【0099】
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0100】
以下、図15に示すメモリマップを参照して本発明に係る情報処理装置(端末装置)で読み取り可能なデータ処理プログラムの構成について説明する。
【0101】
図15は、本発明に係る情報処理装置(端末装置)で読み取り可能な各種データ処理プログラムを格納する記録媒体(記憶媒体)のメモリマップを説明する図である。
【0102】
なお、特に図示しないが、記録媒体に記憶されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン情報,作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し側のOS等に依存する情報、例えばプログラムを識別表示するアイコン等も記憶される場合もある。
【0103】
さらに、各種プログラムに従属するデータも上記ディレクトリに管理されている。また、インストールするプログラムやデータが圧縮されている場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もある。
【0104】
本実施形態における図6,図12に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記録媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記録媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
【0105】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0106】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0107】
プログラムコードを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,DVD−ROM,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM,シリコンディスク等を用いることができる。
【0108】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0109】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0110】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0111】
さらに、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムをネットワーク上のサーバ,データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0112】
なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】本発明の一実施形態を示す形状モデル形状隠蔽化システムの構成を示すシステム構成図である。
【図2】図1に示した端末装置〔A〕のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】本実施形態における「隠蔽化モデル」,「隠蔽パーツ」,「隠蔽パーツアセンブリ」を説明する模式図である。
【図4】図3に示した元の3Dモデルから分離した(隠蔽化処理した)隠蔽化モデルと隠蔽パーツのそれぞれに付属する基本情報,属性情報の相関関係を示す模式図である。
【図5】本発明の形状モデル形状隠蔽化システムを利用した3Dモデルによる発注処理について説明するフローチャートである。
【図6】本発明の形状モデル形状隠蔽化システムにおける第1の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図7】形状の隠蔽化を行う部分を指示している状態を示す模式図である。
【図8】選択範囲から作成された隠蔽パーツを示す模式図である。
【図9】隠蔽パーツ細分化の一例として隠蔽パーツが16等分に細分化される状態を示す模式図である。
【図10】隠蔽パーツの範囲の3Dモデル形状が切り取られた後の隠蔽化モデルの状態を示す模式図である。
【図11】切り取られた部分に設定サイズブロックパーツを配置し結合した状態の隠蔽化モデルを示す模式図である。
【図12】本発明の形状モデル形状隠蔽化システムにおける第2の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図13】隠蔽化モデルから隠蔽化部を切り取った状態を示す模式図である。
【図14】隠蔽パーツにより復元された3Dモデルの状態を示す模式図である。
【図15】本発明に係る情報処理装置(端末装置)で読み取り可能な各種データ処理プログラムを格納する記録媒体(記憶媒体)のメモリマップを説明する図である。
【符号の説明】
【0114】
100 端末装置
101 CPU
102 RAM
103 ROM
104 HD
105 記憶媒体読書き装置
106 表示装置
107 入力装置
108 通信インターフェース
200 データベース
700 LAN
400 WAN
500 記憶媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリ上に実現される仮想空間内の位置情報,形状情報を含む複数の情報から構成される形状モデルを取り扱い可能な情報処理装置において、
部分的に隠蔽化すべき形状モデルを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された形状モデルに対して隠蔽化を行う1又は複数の領域を指定する指定手段と、
前記形状モデルから前記指定手段により指定された各領域に対応する各部分をそれぞれ切り出して1又は複数の隠蔽部分形状モデルを生成する第1の生成手段と、
前記各隠蔽部分形状モデルを切り出された前記形状モデルの各領域に対して他の形状モデルをそれぞれ組み込んで隠蔽化形状モデルを生成する第2の生成手段と、
切り出された前記各隠蔽部分形状モデルの位置情報を、前記各隠蔽部分形状モデルを特定する情報に紐付けて、前記隠蔽化形状モデル内に付加する付加手段と、
切り出された前記各隠蔽部分形状モデルの位置情報を変更する変更手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記各隠蔽部分形状モデルを細分化して複数の細分化隠蔽部分形状モデルを生成する細分化手段を有し、
前記付加手段は、前記細分化隠蔽部分形状モデルのそれぞれの位置情報を、前記細分化隠蔽部分形状モデルのそれぞれを特定する情報に紐付けて、前記隠蔽化形状モデル内に付加することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記変更手段は、前記細分化隠蔽部分形状モデルのそれぞれの位置情報を変更することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記隠蔽化形状モデルの元の形状の復元可否を判断するためのパスワードを前記隠蔽化形状モデル内に付加するパスワード付加手段を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記パスワード付加手段は、前記隠蔽部分形状モデル毎のパスワードをそれぞれ前記隠蔽化形状モデル内に付加することを特徴とする請求項4記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記形状モデルは、CADデータであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
メモリ上に実現される仮想空間内の位置情報,形状情報を含む複数の情報から構成される形状モデルを取り扱い可能な情報処理装置において、
部分的に隠蔽された隠蔽化形状モデルと、前記隠蔽部分を示す1又は複数の隠蔽部分形状モデルを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶される隠蔽化形状モデル内に付加されている前記各隠蔽部分形状モデルの位置情報に基づいて、前記隠蔽化形状モデルと前記各隠蔽部分形状モデルとを合成して、形状モデルの形状を復元する復元処理を実行する復元手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】
前記復元手段は、前記隠蔽化形状モデル内に付加されている前記いずれかの隠蔽部分形状モデルの位置情報に基づいて、前記隠蔽化形状モデルと前記いずれかの隠蔽部分形状モデルとを合成して、形状モデルの形状を部分的に復元することを特徴とする請求項7記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記隠蔽部分形状モデルは、前記隠蔽化形状モデルの隠蔽部分を細分化した複数の細分化隠蔽部分形状モデルの集合体であり、
前記復元手段は、前記隠蔽化形状モデル内に付加されている前記各細分化隠蔽部分形状モデルの位置情報に基づいて、前記各細分化隠蔽部分形状モデルから前記隠蔽化形状モデルの隠蔽部分を復元し、該隠蔽部分と前記隠蔽化形状モデルとを合成して、形状モデルの形状を復元することを特徴とする請求項7又は8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記復元手段は、入力されるパスワードと前記隠蔽化形状モデル内に付加されているパスワードとを比較して復元処理の実行可否を制御することを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記復元手段は、入力されるパスワードと前記隠蔽化形状モデル内に付加された隠蔽部分形状モデル毎のパスワードとを比較して前記隠蔽部分形状モデル毎に復元処理の実行可否を制御することを特徴とする請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記形状モデルは、CADデータであることを特徴とする請求項7乃至11のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
メモリ上に実現される仮想空間内の位置情報,形状情報を含む複数の情報から構成される形状モデルを取り扱い可能な情報処理装置における形状モデル隠蔽化方法において、
記憶手段に記憶される部分的に隠蔽化すべき形状モデルを読み出す読み出しステップと、
該読み出された部分的に隠蔽化すべき形状モデルに対して隠蔽化を行う1又は複数の領域を指定する指定ステップと、
該形状モデルから指定された各領域に対応する各部分をそれぞれ切り出して1又は複数の隠蔽部分形状モデルを生成する第1の生成ステップと、
前記各隠蔽部分形状モデルを切り出された前記形状モデルの各領域に対して他の形状モデルをそれぞれ組み込んで隠蔽化形状モデルを生成する第2の生成ステップと、
切り出された前記各隠蔽部分形状モデルの位置情報を、前記各隠蔽部分形状モデルを特定する情報に紐付けて、前記隠蔽化形状モデル内に付加する付加ステップと、
切り出された前記各隠蔽部分形状モデルの位置情報を変更する変更ステップと、
を有することを特徴とする形状モデル隠蔽化方法。
【請求項14】
メモリ上に実現される仮想空間内の位置情報,形状情報を含む複数の情報から構成される形状モデルを取り扱い可能な情報処理装置における隠蔽化形状モデル復元方法において、
記憶手段から部分的に隠蔽された隠蔽化形状モデルと、前記隠蔽部分を示す1又は複数の隠蔽部分形状モデルを読み出す読み出しステップと、
該読み出された前記隠蔽化形状モデル内に付加されている前記各隠蔽部分形状モデルの位置情報に基づいて、前記隠蔽化形状モデルと前記各隠蔽部分形状モデルとを合成して、形状モデルの形状を復元する復元処理を実行する復元ステップと、
を有することを特徴とする隠蔽化形状モデル復元方法。
【請求項15】
請求項13に記載された形状モデル隠蔽化方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項16】
請求項14に記載された隠蔽化形状モデル復元方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項17】
請求項13に記載された形状モデル隠蔽化方法をコンピュータに実行させるためのプログラムをコンピュータが読み取り可能に記憶した記録媒体。
【請求項18】
請求項14に記載された隠蔽化形状モデル復元方法をコンピュータに実行させるためのプログラムをコンピュータが読み取り可能に記憶した記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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