説明

情報処理装置および方法、並びにプログラム

【課題】より容易に情報を利用することができるようにする。
【解決手段】制御部111は、ステップS101において、指紋検出部126を制御して、そのユーザの生体データ(指紋データ)を取得する。制御部111は、ステップS102において、上述したように入力部131を介して入力されるユーザ指示を取得する。制御部111は、ステップS103において、ユーザ指示に従ってデータを生成する。制御部111は、ステップS104において、ステップS103において生成されたデータに、ステップS101において取得した生体データを付与する。本発明は、例えば、デジタルスチルカメラやカムコーダに適用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置および方法、並びにプログラムに関し、特に、情報をより容易に利用することができるようにした情報処理装置および方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報のデジタル化が進み、例えば、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラのようなデジタル情報を取り扱うデジタル機器が普及している。このようなデジタル機器は、例えば家族のような複数のユーザにより共有される場合も多い。
【0003】
複数人でデジタル機器を共有する場合、各ユーザが作成する等したデータが混在すると、その分類が困難になり、ユーザが所望のデータを容易に得ることができなくなる恐れがあった。特に、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラなどのように筐体が小さな機器の場合、複雑な操作が可能な大規模な入力インタフェースを設けることが困難であり、ボタンやタッチパネル等のような簡易な入力インタフェースが設けられていることが多い。このような場合、ユーザはその簡易な入力インタフェースを操作しなければならず、データ分類やデータ検索等の作業が煩雑になってしまうことが多い。
【0004】
そこで、例えば、電源投入時等に指紋認証を行い、その後撮影された写真は、指紋認証の特徴点ごとに生成されたフォルダへ保存されるようにする方法が考えられた(例えば、特許文献1乃至特許文献3参照)。
【0005】
また、撮影データに撮影者情報や撮影条件を付与する方法が考えられた(例えば、特許文献4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−171488号公報
【特許文献2】特開2002−281439号公報
【特許文献3】特開2002−218389号公報
【特許文献4】特開2006−326187号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、引用文献1乃至引用文献3に記載の方法は、生成されたデータを、ユーザの指紋情報等を用いてユーザ毎のフォルダに単に分類するだけのものであり、コンテンツの使用等を制御するものではなかった。例えばコンテンツの使用制限等の設定変更が困難である恐れがあった。また、コンテンツ以外の情報への応用が困難であった。例えば、機器の設定情報やコマンド制御方法等のように、フォルダに分類不可能な情報では実現することが困難であった。また、仮に分類したとしてもその情報の利便性を向上させることができない恐れがあった。
【0008】
また、例えば、引用文献4に記載の方法は、ユーザアカウントとパスワードを用いて撮像機にログインした状態で撮影がなされることが前提にされており、ログイン操作後に他者が撮影操作を行う場合、その操作者の情報を撮影データに付与することができない恐れがあった。
【0009】
本発明は、このような状況に鑑みて提案されたものであり、ユーザの生体情報と指示入力を受け付け、入力された指示により得られる情報に、その情報の制御情報としてユーザの生体情報を関連付けることにより、その情報をより容易に利用することができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一側面は、ユーザの生体情報を取得する取得手段と、前記ユーザの指示を受け付ける受付手段と、前記受付手段により受け付けられた前記指示に基づいて得られる情報に、前記取得手段により取得された前記生体情報を関連付ける関連付け手段とを備える情報処理装置である。
【0011】
前記情報は、前記受付手段により受け付けられた前記指示に基づいて生成される前記情報処理装置の設定情報であるようにすることができる。
【0012】
前記情報は、前記受付手段により受け付けられた前記指示に基づいて前記情報処理装置に登録される前記ユーザのユーザデータであるようにすることができる。
【0013】
前記ユーザデータには、前記情報処理装置の設定情報が関連付けられるようにすることができる。
【0014】
前記受付手段により受け付けられた前記指示に基づいて、他のユーザのユーザデータを複製し、前記ユーザデータに含まれる前記他のユーザの識別情報を前記ユーザの識別情報に変更する複製手段をさらに備え、前記関連付け手段は、前記ユーザデータに含まれる前記他のユーザの生体情報の識別情報を、前記ユーザの生体情報の識別情報に置き換えるようにすることができる。
【0015】
前記情報は、前記受付手段により受け付けられた前記指示により実行が指示されるコマンドの実行可否設定であるようにすることができる。
【0016】
前記情報は、前記受付手段により受け付けられた前記指示に基づいて生成されるコンテンツであるようにすることができる。
【0017】
前記関連付け手段は、前記コンテンツの使用許可設定として、前記コンテンツに前記生体情報を関連付けるようにすることができる。
【0018】
前記関連付け手段は、前記コンテンツの作成者を示す情報として、前記コンテンツに前記生体情報を関連付けるようにすることができる。
【0019】
前記取得手段は、前記情報処理装置の筐体の、前記ユーザの指が接触し易いところに設けられ、前記生体情報として前記ユーザの指紋を取得するようにすることができる。
【0020】
本発明の一側面はまた、ユーザの生体情報を取得し、前記ユーザの指示を受け付け、受け付けられた前記指示に基づいて得られる情報に、取得された前記生体情報を関連付ける情報処理方法である。
【0021】
本発明の一側面はさらに、ユーザの生体情報を取得し、前記ユーザの指示を受け付け、受け付けられた前記指示に基づいて得られる情報に、取得された前記生体情報を関連付ける情報処理方法をコンピュータに実行させるプログラムである。
【0022】
本発明の一側面においては、ユーザの生体情報が取得され、ユーザの指示が受け付けられ、受け付けられた指示に基づいて得られる情報に、取得された生体情報が関連付けられる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、情報を処理することができる。特に、情報をより容易に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明を適用した撮像装置の主な構成の一実施の形態を示すブロック図である。
【図2】センサの設置位置を説明するための図である。
【図3】センサの設置位置を説明するための図である。
【図4】指紋検出部の主な構成の一実施の形態を示すブロック図である。
【図5】データ生成処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】制御部の主な構成の一実施の形態を示すブロック図である。
【図7】撮像処理の流れの一実施の形態を説明するためのフローチャートである。
【図8】画像ファイルと撮影者の関係を示すテーブル情報を説明するための模式図である。
【図9】画像表示処理の流れの一実施の形態を説明するためのフローチャートである。
【図10】撮像画像の表示の一実施の形態を説明するための模式図である。
【図11】撮像画像の表示の一実施の形態を説明するための模式図である。
【図12】制御部の主な構成の他の実施の形態を示すブロック図である。
【図13】閲覧可能者設定処理の流れの一実施の形態を説明するフローチャートである。
【図14】画像ファイルと閲覧可能者の関係を示すテーブル情報を説明するための模式図である。
【図15】制御部の主な構成の、さらに他の実施の形態を示すブロック図である。
【図16】設定データ生成処理の流れの一実施の形態を説明するためのフローチャートである。
【図17】撮影者と撮影の設定の関係を示すテーブル情報を説明するための模式図である。
【図18】撮像処理の流れの他の実施の形態を説明するためのフローチャートである。
【図19】撮像設定の表示の一実施の形態を説明するための模式図である。
【図20】撮像設定の表示の一実施の形態を説明するための模式図である。
【図21】制御部の主な構成の、さらに他の実施の形態を示すブロック図である。
【図22】ユーザデータ生成処理の流れの一実施の形態を説明するためのフローチャートである。
【図23】ユーザの識別情報と生体データの関係を示すテーブル情報を説明するための模式図である。
【図24】ユーザデータ削除処理の流れの一実施の形態を説明するためのフローチャートである。
【図25】撮像設定のテーブル情報とユーザデータのテーブル情報との関連付けの様子の一実施の形態を説明するための模式図である。
【図26】撮像設定のテーブル情報とユーザデータのテーブル情報との関連付けの様子の、他の実施の形態を説明するための模式図である。
【図27】ユーザデータ複製処理の流れの一実施の形態を説明するためのフローチャートである。
【図28】撮像設定のテーブル情報とユーザデータのテーブル情報との関連付けの様子の、さらに他の実施の形態を説明するための模式図である。
【図29】制御部の主な構成の、さらに他の実施の形態を示すブロック図である。
【図30】ユーザデータ複製処理の流れの、他の実施の形態を説明するためのフローチャートである。
【図31】撮像設定のテーブル情報とユーザデータのテーブル情報との関連付けの様子の、さらに他の実施の形態を説明するための模式図である。
【図32】制御部の主な構成の、さらに他の実施の形態を示すブロック図である。
【図33】コマンドと使用可能ユーザの関係を示すテーブル情報を説明するための模式図である。
【図34】コマンド実行制御処理の流れの一実施の形態を説明するためのフローチャートである。
【図35】センサの設置位置を説明するための図である。
【図36】制御部の主な構成の一実施の形態を示すブロック図である。
【図37】コマンド実行処理の流れの実施の形態を説明するためのフローチャートである。
【図38】制御部の主な構成の、他の実施の形態を示すブロック図である。
【図39】コマンド実行処理の流れの実施の形態を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態(撮像画像に撮像者の生体データを付与する方法)
2.第2の実施の形態(撮像画像に閲覧可能者の生体データを付与する方法)
3.第3の実施の形態(設定データに生体データを付与する方法)
4.第4の実施の形態(ユーザデータに生体データを付与する方法)
5.第5の実施の形態(ユーザデータに設定データを関連付けする方法)
6.第6の実施の形態(コマンド制御に生体データを関連付ける方法)
7.第7の実施の形態(他の装置のコマンド制御に生体データを関連付ける方法)
【0026】
<1.第1の実施の形態>
[撮像装置の概要]
図1は、本発明を適用した撮像装置の主な構成の一実施の形態を示すブロック図である。
【0027】
撮像装置100は、被写体11を撮像し、その被写体の画像(撮像画像)を電子データ化し、得られた画像データを、表示したり、記憶したりする。撮像装置100は、例えばデジタルスチルカメラやカムコーダ(ソニー株式会社の商標)等の電子機器である。以下においては電子機器の例としてこの撮像装置100を用いて本発明を説明するが、本発明は、デジタルデータを処理する装置であればどのような装置にも適用することができる。従って、撮像装置100以外にも、例えば、音楽プレーヤ、録音機、テレビジョン受像機、DVDプレーヤ、ハードディスクレコーダ、編集装置、携帯型電話機、TVゲーム機、パーソナルコンピュータ、サーバ、医療機器、計測器、制御器等、任意の電子機器に適用することができる。
【0028】
図1に示されるように、撮像装置100は、制御部111、光学部121、撮像部122、画像処理部123、記憶部124、表示部125、指紋検出部126、入力部131、出力部132、通信部133、および、ドライブ134を有する。
【0029】
なお、図1において矢印は、主な情報の伝送方向や制御関係を示す。各ブロックは、図1に示される以外も、必要に応じて相互に信号(データ)を授受したり制御を行ったりすることが可能とされている。図2以降についても同様である。
【0030】
光学部121は、例えばレンズ、絞り、およびメカシャッタ等の光学素子よりなり、焦点位置や露出の調整を行う。光学部121は、撮像時において、撮像装置100の外部より入射された光を透過し、撮像部122に供給する。撮像部122は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等の光電素子を有する。撮像部122は、その光電素子により、光学部121を介して供給された入射光(撮像画像)を電子データ化し、撮像画像の画像データを生成する。撮像部122は、生成した画像データを画像処理部123に供給する。
【0031】
画像処理部123は、撮像部122より供給された画像データに対して、例えば画質調整やサイズ変更等の所定の画像処理を行う。画像処理部123は、処理後の画像データを、例えば記憶部124に供給して記憶させる。また、画像処理部123は、処理後の画像データを、例えば表示部125に供給してその画像を表示させる。さらに、画像処理部123は、処理後の画像データを、例えば制御部111に供給し、制御部111において実行される処理に利用させる。
【0032】
記憶部124は、画像データを記憶する記憶媒体であり、画像処理部123や制御部111より供給される画像データ等を記憶する。また、記憶部124は、必要に応じて、記憶している画像データを、制御部111等に供給する。記憶部124は、例えば、フレキシブルディスク、テープデバイス、若しくはハードディスク等の磁気記録媒体、MD(Mini Disc(ソニー株式会社の登録商標))等の光磁気ディスク、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスク、または、フラッシュメモリ、SRAM(Static Random Access Memory)、若しくはDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の半導体メモリ等、任意の記憶媒体を有する。
【0033】
なお、この記憶媒体は、例えばCDやDVD等のように記憶部124より脱着可能なリムーバブルメディア(記憶可能なリムーバブルメディア)であってもよい。その場合、記憶部124は、その記憶可能なリムーバブルメディアと、そのリムーバブルメディアが装着されたドライブ等により構成される。ドライブは、装着されたリムーバブルメディアに対して情報の読み出しや書き込みが可能なデバイスである。
【0034】
記憶部124は、画像データを記憶することができるものであればどのようなものであってもよく、上述した以外のデバイスに情報を記憶するようにしてもよい。
【0035】
表示部125は、画像処理部123や制御部111より供給された画像データの画像やGUI(Graphical User Interface)等を表示する。表示部125は、例えば、LCD、PDP(Plasma Display Panel)、有機ELディスプレイ(Organic ElectroLuminescence Display)、またはCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ等、任意のディスプレイを有する。表示部125は、画像を表示することができるものであればどのようなものであってもよく、上述した以外のデバイスに情報を表示するようにしてもよい。また、例えば、表示部125の表示面に、ユーザ指示等を受け付けるための透過性のタッチパネルが重畳される等しても良い。
【0036】
指紋検出部126は、生体データとして指紋を検出するセンサを有する。このセンサは、撮像装置100の筐体の所定の位置に設けられ、撮像装置100を操作するユーザの指紋を読み取る。指紋検出部126は、その読み取られたユーザの指紋を電子データ化し、生体データとして検出する。指紋検出部126は、その検出結果を制御部111に供給する。
【0037】
なお、以下においては、生体データの例として指紋を用いて本発明を説明するが、生体データは、ユーザ個人を特定できるものであれば何でもよく、例えば、手のひらや網膜等の静脈パターン、掌形、虹彩、顔形、声紋、筆跡、またはDNA(Deoxyribonucleic acid)等、どのようなものを用いるようにしてもよい。ただし、指紋認証の場合、認証技術が普及しており、安定した認証(検出処理)を、容易に、安価かつ小型に実現することができる。
【0038】
制御部111は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、およびRAM(Random Access Memory)等を有し、撮像装置100の動作を制御する各種処理を行う。制御部111は、CPUがROMより読み出したプログラムやデータをRAMにロードし、実行することにより撮像装置100の各種機能を実現する。
【0039】
例えば、制御部111は、光学部121乃至表示部125を制御し、被写体を撮像させ、得られた画像データを表示させたり、記憶させたりする。また、例えば、制御部111は、指紋検出部126により検出された生体データ(指紋)を、入力部131を介して入力されたユーザ指示に基づいて生成または更新されたデータに関連付ける。さらに、例えば、制御部111は、指紋検出部126により検出された生体データ(指紋)に基づいて、入力部131を介して入力されたユーザ指示により実行される処理の制御を行う。これらの制御処理の詳細については後述する。
【0040】
なお、RAMにロードされるプログラムやデータは、記憶部124より読み出されるようにしてもよいし、ドライブ134に装着されたリムーバブルメディア141より読み出されるようにしてもよい。
【0041】
入力部131は、ユーザに操作されて指示入力を受け付け、その指示入力を制御部111に供給するユーザインタフェースである。入力部131は、例えば、ボタン、つまみ、スイッチ、およびタッチパネル等を有する。もちろん、入力部131が、これら以外の入力デバイスを有するようにしてもよい。
【0042】
出力部132は、制御部111より供給される情報を、撮像装置100の外部に出力する。出力部132は、例えば、音声を出力するためのスピーカ、画像や文字等を表示するための、表示部125以外のモニタ、または、電気信号(情報)を出力するための出力端子等を有する。もちろん、出力部132が、これら以外の出力デバイスを有するようにしてもよい。
【0043】
通信部133は、所定の規格に基づいて撮像装置100以外の他の装置の通信部と有線通信または無線通信を確立し、制御部111より供給される情報を他の装置に提供したり、他の装置より供給される情報を取得して制御部111に供給したりする。通信部133は、例えば、Ethernet(登録商標)、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)802.11、Bluetooth、USB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、またはHDMI(High-Definition Multimedia Interface)等、任意の規格に基づく通信を行う。
【0044】
ドライブ134は、ドライブ134に装着された、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリなどのリムーバブルメディア141を駆動する。ドライブ134は、装着されたリムーバブルメディア141よりプログラムやデータを読み出し、それを制御部111に供給する。なお、ドライブ134は、撮像装置100と異なるデバイスとし、撮像装置100がリムーバブルメディア141に記憶されている情報を読み出す際に、撮像装置100に適宜接続されるようにしてもよい。
【0045】
なお、各部が上述した以外の構成を有するようにしてもよい。また、撮像装置100が、上述した以外の構成も有するようにしてももちろんよい。
【0046】
次に、指紋検出部126に設けられるセンサの位置について説明する。図2および図3は、センサの設置位置を説明するための図である。撮像装置100の筐体に、例えば図2に示されるようにディスプレイが設けられている場合、そのディスプレイの表示面に設けられたタッチパネルに指紋検出機能を設け、タッチパネルを操作するユーザの指紋を検出するようにしてもよい(楕円151)。また、例えばユーザの手が撮像装置100の筐体を握り込んだときに各指が位置すると想定される位置に指紋検出用のセンサを設け、そのセンサが筐体を握り込んだ手(指)の指紋を検出するようにしてもよい(楕円152および楕円153)。
【0047】
また、上述したように、撮像装置100の筐体にタッチパネルが重畳されたディスプレイが設けられている場合、そのディスプレイの表示面全体において検出が行われるようにしてもよいし、一部の領域において検出が行われるようにしてもよい。例えば図3Aに示される楕円161のように、撮像装置100に設けられたディスプレイの表示面全体を検出領域としてもよい。また、例えば図3Aに示される円162のように、表示された撮像画像において顔と判定された部分のみを検出領域としてもよい。さらに、例えば、図3Aに示される楕円163のように、画像ではなくGUIが表示される部分を検出領域としてもよい。
【0048】
また、図3Bに示される楕円165のように、例えばレリーズボタン等、所定のボタンやスイッチ等にセンサを設けるようにしてもよい。さらに、例えば、図3Bに示される楕円164乃至楕円166のように、撮像装置100の筐体の、撮像時にユーザの指が接触するであろうと推測される複数の部分に、センサを設けるようにしてもよい。
【0049】
次に、指紋検出部126の詳細について説明する。図4は、指紋検出部126の主な構成の一実施の形態を示すブロック図である。図4に示されるように、指紋検出部126は、指紋検出窓201、レンズ202、投光素子203、指紋検出用エリアセンサ204、および信号処理部205を有する。
【0050】
指紋検出窓201は、指紋の検出を行う台であり、投光素子203より出射された光、および、その光がユーザの指12において反射された反射光を透過する。つまり、この指紋検出窓201にかざされた指12の指紋が検出される。レンズ202は、指紋検出用の光の焦点距離や位置を調整する。
【0051】
投光素子203は、制御部111に制御され、指紋検出用の光を発光し、出射する。投光素子203より出射された光は、レンズ202および指紋検出窓201を介して指12に照射され、その一部が反射される。その反射光は、指紋検出窓201およびレンズ202を介して指紋検出用エリアセンサ204に供給される。
【0052】
指紋検出用エリアセンサ204は、その反射光を光電変換することにより、指12の指紋パターンを電気信号化する。指紋検出用エリアセンサ204は、その電気信号を信号処理部205に供給する。
【0053】
信号処理部205は、制御部111に制御され、指紋検出用エリアセンサ204より検出結果として供給される電気信号をデジタルデータ化し、生体データを生成する。信号処理部205は、A/D変換部211、画像処理部212、および画像メモリ213を有する。
【0054】
A/D変換部211は、指紋検出用エリアセンサ204より供給されるアナログの電気信号をデジタル化し、デジタルデータを画像処理部212に供給する。つまり、このデジタルデータは、指12の指紋パターンを含む生体データである。画像処理部212は、A/D変換部211より供給されるデジタルデータに対して、例えば指紋パターンがより明確になるように画像処理を行う。画像処理部212は、例えばSRAM等により構成される所定の記憶部である画像メモリ213に、デジタルデータ等を適宜記憶させながら処理を行う。画像処理部212は、処理後のデジタルデータを例えば制御部111に供給する。
【0055】
なお、指紋検出部126が上述した以外の構成を有するようにしてももちろん良い。
【0056】
次に、制御部111が、指紋検出部126により検出された生体データ(指紋)を、入力部131を介して入力されたユーザ指示に基づいて生成または更新されたデータに関連付けるデータ生成処理の流れの一実施の形態を、図5のフローチャートを参照して説明する。
【0057】
ユーザは、指紋検出部126において自分の指12の指紋を検出させるとともに、入力部131を操作してユーザ指示を入力する。このとき、ユーザが指紋を検出させた後に入力部131を操作するようにしてもよいし、指紋検出部126が、入力部131を操作するユーザの指12の指紋を検出するようにしてもよい。
【0058】
データ生成処理が開始されると、制御部111は、ステップS101において、指紋検出部126を制御して、そのユーザの生体データ(指紋)を取得する。制御部111は、ステップS102において、上述したように入力部131を介して入力されるユーザ指示を取得する。制御部111は、ステップS103において、ステップS102において取得したユーザ指示に従ってデータを生成する。制御部111は、ステップS104において、ステップS103において生成したデータに、ステップS101において取得した生体データを付与する。なお、この付与は、生体データまたは生体データを示す情報をデータに付加することだけでなく、データと生体データを関連付ける情報を生成することも含む。
【0059】
ステップS104の処理が終了されると、データ生成処理が終了する。
【0060】
なお、データの更新時に生体データを付与するようにしてもよい。その場合、制御部111は、ステップS103の処理において、データを生成する代わりに、既存のデータを更新する。
【0061】
以上のようにユーザ指示に従って生成または更新したデータに、ユーザの生体データを付与することにより、制御部111は、その生体データを用いてデータの管理や実行を制御することができる。つまり、制御部111は、ユーザの意図に応じたデータの管理・実行制御を容易に行うことができる。これにより、ユーザは、より容易に情報を利用することができる。
【0062】
以下に、具体的な例について説明する。
【0063】
[撮影者特定]
撮像装置100は、例えば、被写体を撮像して得られる撮像画像のデータ(コンテンツ)に、作成者を示す情報として、撮影者の生体データを付与することができる。また、撮像装置100は、例えば、その生体データを用いて画像データの表示を制御することができる。図6は、この場合の、制御部111の主な構成の一実施の形態を示すブロック図である。
【0064】
制御部111は、機能ブロックとして、生体データ取得部241、指示受付部242、画像データ取得部243、撮影者生体データ付与部244、画像データ記憶部245、画像データ検索部246、および検索結果表示部247を有する。
【0065】
これらの機能ブロックが示す機能は、制御部111において、例えばCPUがROMより読み出したプログラムやデータをRAMにロードし、実行することにより実現される。
【0066】
生体データ取得部241は、指紋検出部126を制御し、ユーザ(撮影者)の指12の指紋を検出させ、ユーザの生体データを取得する。指示受付部242は、入力部131を介して入力されるユーザ指示を受け付け、取得する。指示受付部242は、例えば、そのユーザ指示が被写体の撮像を指示するものである場合、そのユーザ指示を画像データ取得部243に供給する。また、指示受付部242は、ユーザ指示が画像データの表示を指示するものである場合、そのユーザ指示を画像データ検索部246に供給する。
【0067】
画像データ取得部243は、指示受付部242により受け付けられたユーザ指示に基づいて、光学部121乃至表示部125を制御し、被写体11の撮像を行わせ、その撮像画像の画像データを取得する。
【0068】
撮影者生体データ付与部244は、画像データ取得部243により取得された画像データ(撮像画像)に、その画像データの作成者を示す情報として、生体データ取得部241により取得されたユーザ(撮影者、すなわち、画像データの作成者)の生体データを付与(付加または関連付け)する。画像データ記憶部245は、ユーザの生体データが付与された画像データを、記憶部124に供給し、記憶させる。
【0069】
画像データ検索部246は、指示受付部242により受け付けられたユーザ指示に基づいて、生体データ取得部241により取得されたユーザの生体データを用いて、記憶部124に記憶されている画像データの画像の中からユーザに提示する画像の検索を行う。検索結果表示部247は、画像データ検索部246による検索の結果を表示部125に表示させる。
【0070】
このような被写体の撮像を行う撮像処理の流れの一実施の形態を、図7のフローチャートを参照して説明する。
【0071】
撮像処理が開始されると、生体データ取得部241は、ステップS121において、ユーザ(撮影者)の生体データを取得する。ユーザ(撮影者)は、撮像装置100を操作し、指紋検出部126に指12の指紋を検出させ、撮像装置100を被写体11に向け、レリーズボタンを押下する等して、被写体の撮像を指示する。指示受付部242は、ステップS122において、ユーザ指示を受け付ける。
【0072】
画像データ取得部243は、ステップS123において、被写体を撮像し、画像データを生成する。撮影者生体データ付与部244は、ステップS124において、画像データに、その画像データの撮影者(作成者)を示す情報として、ステップS121において取得された生体データを付与する。例えば、撮影者生体データ付与部244は、画像データ(またはそのメタデータ)に撮影者(作成者)の生体データを付加する。生体データは、例えば、RAWデータ内エントリや、Exif(Exchangeable Image File Format)等の既存のフォーマットのユーザ指定領域に付加されるようにしてもよい。また、生体データを付加可能な独自のフォーマットを用意するようにしてもよい。
【0073】
画像データ記憶部245は、ステップS125において、生体データが付与された画像データを記憶部124に記憶させる。
【0074】
なお、生体データは、例えば図8に示されるようなテーブル情報によって関連付けられるようにしてもよい。図8に示されるテーブル情報261は、画像データを管理するためのプロファイル情報である。制御部111は、記憶部124に記憶される画像データに対して、テーブル情報261に示されるような各画像データの管理情報を生成(または更新)し、管理する。
【0075】
すなわち、この場合、画像データ記憶部245は、ステップS125において、画像データとともにテーブル情報261を記憶部124に記憶させる。
【0076】
テーブル情報261においては、各画像データに、画像データが生成された時期を示す撮影月と、撮影を行ったユーザを示す撮影者の情報が関連付けられている。なお、生体データは、別途ユーザ(撮影者)名(ID)を関連付けて登録されている。もちろん、このテーブル情報261に各撮影者の生体データを付加するようにしてもよい。なお、このテーブル情報261は、画像データとともに撮像装置100の外部に出力することができるようにしてもよい。
【0077】
なお、指紋検出部126が、例えばレリーズボタンのように、入力部131のユーザが意思決定を行う部分において指紋を検出するようにし、そのレリーズボタンを押下する指12の指紋を検出するようにしてもよい。その場合、ステップS121とステップS122の処理は並行して行われるようにしてもよい。
【0078】
また、このとき、生体データの取得に失敗した場合、生体データ取得部241が、指示受付部242が受け付けたユーザ指示に基づく処理の実行を禁止し、ユーザに生体データの入力を促すようにしてもよい。
【0079】
また、画像データの更新時に、更新者の生体データを付与するようにしてもよい。その場合の処理は、上述した画像データ生成の場合と基本的に同様に行われる。
【0080】
[画像表示]
以上のように、ユーザの指示に基づいて生成または更新された画像データに、指示を行ったユーザの生体データを関連付けることにより、画像データの使用時に、その生体データを用いた制御を行うことができる。例えば、ユーザが記憶部124に記憶されている画像データの画像を閲覧する際に、制御部111は、ユーザの生体データを取得することにより、そのユーザの生体データと関連付けられた画像データの画像を表示させることができる。
【0081】
図9のフローチャートを参照して、そのような画像表示処理の流れの一実施の形態を説明する。
【0082】
例えばユーザが、撮像装置100の動作モードとして、画像を閲覧するビューアモードを選択すると、制御部111は、ビューアモードに移行し、画像表示処理を開始する。
【0083】
画像表示処理が開始されると、生体データ取得部241は、ステップS141において、指紋検出部126を制御し、ユーザ(閲覧者)の生体データを取得する。ユーザ(閲覧者)は、指紋検出部126に自分の指12の指紋を検出させ、入力部131を操作し、画像の閲覧を指示する。
【0084】
指示受付部242は、ステップS142において、入力部131を介して入力されるそのユーザ指示を受け付ける。ユーザ指示が画像の閲覧であるため、画像データ検索部246は、ステップS143において、記憶部124に記憶されている画像データより、処理対象を選択し、その選択された画像データのプロファイル情報を参照する。上述したようにプロファイル情報において、画像データには撮影者の生体データが関連付けられている。なお、画像データ(またはそのメタデータ)に撮影者の生体データが付加されている場合、画像データ検索部246は、画像データ(またはそのメタデータ)に付加されている生体データを参照するようにしてもよい。
【0085】
画像データ検索部246は、ステップS144において、その処理対象の画像データの撮影者が、ユーザであるか否かを判定する。撮影者がユーザであると判定された場合、処理はステップS145に進む。
【0086】
ステップS145において、画像データ検索部246は、その処理対象の画像データ(の画像)を表示対象に追加する。ステップS145の処理が終了すると、処理はステップS146に進む。また、ステップS144において、撮影者がユーザで無いと判定された場合、処理はステップS146に進む。
【0087】
画像データ検索部246は、ステップS146において、全ての画像データを処理したか否かを判定する。未処理の画像データが存在すると判定された場合、処理は、ステップS143に戻り、それ以降の処理が繰り返される。また、ステップS146において、全ての画像データが処理されたと判定された場合、処理はステップS147に進む。
【0088】
ステップS147において、検索結果表示部247は、検索結果として、表示対象に選択された画像データの画像を表示部125に表示させる。ステップS147の処理が終了すると、画像表示処理が終了される。
【0089】
このように画像閲覧者を制限する方法を用いて、例えば、表示する画像の絞り込みを行うことができる。例えば、図10は、撮像画像の表示の一実施の形態を説明するための模式図である。図10に示される状態は、「全ての画像が閲覧できる状態」であり、撮像装置100の筐体に設けられたディスプレイ(表示部125)に表示される表示画面271には、記憶部124に記憶される全画像データの画像の一覧(の一部)が表示される。ユーザが、この一覧の中から1枚を選択し、決定ボタン272を操作すると、その選択された画像が表示画面271に大きく(または表示画面271全体に)表示される。
【0090】
このとき、記憶部124に数百枚、数千枚の撮像画像の画像データが記憶されているとすると、撮像装置100は、その全ての画像の一覧を表示画面271に表示することになる。ユーザは、その全ての画像の一覧を閲覧することにより所望の画像を検索し、表示させなければならない。
【0091】
そこで、図9のフローチャートを参照して説明したように、制御部111が、ユーザ(閲覧者)の生体データを用いて画像の表示制御を行うことにより、撮像装置100は、表示画面271に表示させる画像数を減らすことができる。
【0092】
図11は、撮像画像の表示の一実施の形態を説明するための模式図である。図11に示されるように、例えば図10の状態からユーザ(閲覧者)が指12で決定ボタン272を操作すると、撮像装置100は、その指12の指紋を検出し、その指紋に関連付けられた画像のみを表示させる。つまり、ユーザ(閲覧者)が撮影者である画像が表示される。
【0093】
例えば、閲覧者の「母」が、決定ボタン272を操作すると、その「母」が撮影した画像のみが検索されて表示される。例えば、「母」が「娘」を多く撮像しているとすると、この絞り込みにより多数の画像の中から「娘」の画像が多く選択されて表示されることになる。このようにすることにより、「娘」に関心のある「母」は、その「娘」の画像を容易に多くの画像の中から検索して閲覧することができる。
【0094】
この例に限らず、一般的に、ユーザは、他人が撮像した画像よりも自分自身が撮像した画像の方に関心がある場合が多い。つまり、自分自身が撮像した画像を他よりも多く閲覧するユーザは多い。したがって、上述したように撮影者の生体データを画像データに付加することにより、制御部111は、画像データの利便性を向上させることができ、画像の閲覧時や整理時の作業の繁雑さを低減させることができる。その結果、ユーザは閲覧や整理を楽しく行うことができる。つまり、撮像装置100は、ユーザの満足度を向上させることができる。
【0095】
なお、このような生体データを用いた制御により、制御部111は、例えば、「自分の生成または変更したファイルを他者に見せない」ようにすることも容易に実現することができる。例えば、制御部111が、ユーザに対して「他者に見せない」ことを指定するロックフラグを立て、これも検索条件に強制的に追加するようにすればよい。このようにすることにより、画像検索時に、制御部111が、このロックフラグが立てられている場合、そのユーザが撮影者の画像を閲覧禁止と判断するようにすることができる。なお、このロックフラグが画像データに対して立てられるようにし、制御部111が、画像データ単位で閲覧の許可または禁止を制御することができるようにしてもよい。
【0096】
また、画像検索時に、ユーザの生体データだけでなく、ユーザが、例えば撮影時期等の任意の条件を、任意の論理で検索条件に追加することができるようにしてもよい。このようにすることにより、ユーザは、例えば、「夕日の画像、若しくは、ユーザAが撮像した画像」や、「去年の8月に私が撮影した画像」のような、複雑な条件で検索を行うことができ、より多様な方法で所望の画像を検索し、閲覧することができるようになる。
【0097】
さらに、撮影者の顔画像を登録することができるようにしてもよい。上述したように、画像データには撮影者の生体データが関連付けられる。例えば、ユーザが自分自身を撮像すると、自分自身の顔画像の画像データに、その際に取得された自分自身の生体データが関連付けられる。これを利用して撮影者の顔を撮像装置100に登録することができる。
【0098】
このようにすることにより、ユーザ(閲覧者)は、登録されている顔画像を選択するだけで、その顔の人物が撮像した画像を容易に検索することができる。つまり、ユーザ(閲覧者)が、他人が撮影した画像も容易に閲覧することができるようになる。このようにすることにより、制御部111は、画像データの利便性を向上させることができる。
【0099】
<2.第2の実施の形態>
[閲覧可能者制御]
また、画像データに、その画像データ(コンテンツ)の使用許可設定として、生体データを関連付けても良い。例えば、その画像の閲覧が許可されたユーザ(閲覧可能者)の生体データを関連付けるようにしてもよい。図12は、その場合の、制御部111の主な構成の他の実施の形態を示すブロック図である。
【0100】
図12に示されるように、この場合の制御部111は、機能ブロックとして、画像データ取得部281、生体データ取得部241、指示受付部242、閲覧可能者生体データ付与部282、画像データ記憶部245、画像データ検索部246、および検索結果表示部247を有する。これらの機能ブロックは、制御部111において、例えばCPUがROMより読み出したプログラムやデータをRAMにロードし、実行することにより実現される。
【0101】
画像データ取得部281は、記憶部124に記憶されている画像データ、例えば、入力部131を介してユーザに選択された画像データを取得する。閲覧可能者生体データ付与部282は、指示受付部242により、閲覧が許可されたユーザの生体データを登録する処理の実行の指示が受け付けられた場合、画像データ取得部281により取得された画像データに、生体データ取得部241により取得されたユーザ(閲覧者)の生体データを、「閲覧可能者」の設定(すなわち、画像データの使用許可設定)として付与する。
【0102】
この「閲覧可能者」の生体データの付与も、撮影者の生体データの付与の場合と同様である。つまり、生体データまたはその生体データと等価な情報が画像データに付加されるようにしてもよいし、生体データまたはその生体データと等価な情報が画像データに関連付けられるプロファイル情報が生成されるようにしてもよい。
【0103】
次に、この場合の制御部111により実行される閲覧可能者設定処理の流れの一実施の形態を、図13のフローチャートを参照して説明する。
【0104】
閲覧可能者設定処理が開始されると、ステップS161において、画像データ取得部281は、記憶部124から、例えば入力部131を介してユーザに指定された画像データを取得する。生体データ取得部241は、ステップS162において、指紋検出部126を制御してユーザの生体データを検出させ、取得する。指示受付部242は、ステップS163において、入力部131を介して入力されるユーザ指示を受け付ける。
【0105】
ステップS163において閲覧可能者の設定を指示するユーザ指示が受け付けられた場合、閲覧可能者生体データ付与部282は、ステップS164において、ステップS161において取得された画像データに、ステップS162において取得された生体データを、その画像データの使用許可設定(閲覧可能者)として付与する。画像データ記憶部245は、ステップS165において、生体データが付与された画像データを記憶する。
【0106】
なお、撮影者の生体データの場合と同様に、閲覧可能者の生体データも、例えば図14に示されるようなテーブル情報によって関連付けられるようにしてもよい。図14に示されるテーブル情報291は、画像データを管理するためのプロファイル情報である。閲覧可能者生体データ付与部282は、テーブル情報291に示されるような各画像データの管理情報において、画像データと閲覧可能者を関連付け、管理する。
【0107】
すなわち、この場合、画像データ記憶部245は、ステップS165において、画像データとともにテーブル情報291を記憶部124に記憶させる。
【0108】
テーブル情報291は、図8のテーブル情報261の構成の他に、閲覧可能者の情報がをさらに有する。つまり、各画像データに、さらに閲覧可能者の情報が関連付けられている。なお、生体データは、別途ユーザ(撮影者)名(ID)に関連付けて登録されている。もちろん、このテーブル情報291に各撮影者の生体データそのものを付加するようにしてもよい。なお、このテーブル情報291は、画像データとともに撮像装置100の外部に出力することができるようにしてもよい。
【0109】
なお、指紋検出部126が、例えば決定ボタンのように、入力部131のユーザが意思決定を行う部分において指紋を検出するようにし、その決定ボタンを押下する指12の指紋を検出するようにしてもよい。その場合、ステップS162とステップS163の処理は並行して行われるようにしてもよい。
【0110】
また、「閲覧可能者」の設定を、例えば、「私が撮影した画像は、全員が閲覧できる」、「父が撮影した画像は、父だけが閲覧できる」、「母が撮影した画像は、父以外の全員が閲覧できる」、「XX先生が撮影した画像は、指紋登録のない人のみが閲覧できる」等といった予め定められた所定のルールに従って、制御部111がユーザの指示なしに行うようにしてもよい。
【0111】
もちろん、そのルールの対象となるユーザを特定する必要が有る場合、つまり、特定のユーザに対するルールを明示的に指定したい場合、当該ユーザの生体データは、予め登録されている必要がある。例えば、「父だけが閲覧できる」や「父以外の全員が閲覧できる」といったようなルールを成立させるためには、その「父」の生体データが予め登録されている必要がある。なお、上述した「私が撮影した画像は、全員が閲覧できる」といったルールの場合、このような事前の生体データの登録は不要である。
【0112】
また、例えば、上述した「XX先生が撮影した画像は、指紋登録のない人のみが閲覧できる」のようなルールの場合、生体データの登録は事前になされていても良いし、なされていなくても良い。例えば、学校が所有する撮像装置100に、学校の所在地情報などの記載を写した写真と、学校自体を撮影した写真を撮影し、"指紋登録のない人のみが閲覧可能"とすれば、それらの画像情報を紛失時用の情報として、拾得者に提供することができる。つまり、このようにすることにより、撮影装置100の筐体に学校名や住所を記載するのと同様の情報、若しくはそれ以上に有用な情報を拾得者に提供することができる。さらに、このとき他の画像に対して、生体データが登録されていないユーザが閲覧できないように設定しておけば、不要な情報を拾得者に提供することを抑制することができる。
【0113】
画像閲覧時には、ユーザ(閲覧者)の生体データが、閲覧可能者として登録されているか否かが検索条件に追加され、画像データ検索部246が、ユーザの生体データや検索条件に基づいて検索を行う。検索結果表示部247は、そのようにして行われた検索された画像を表示部125に表示させる。例えば、ユーザ(閲覧者)の生体データが、閲覧可能者として登録されていない場合、その画像の表示が禁止される。
【0114】
このようにすることにより、画像閲覧の設定をより多様に行うことができる。これにより画像データの利便性が向上し、ユーザは、より容易に情報を利用することができる。
【0115】
<3.第3の実施の形態>
[設定制御]
生体データが付与される画像データの画像は、動画像であっても静止画像であっても良い。また、画像データ以外にも、例えば、音声データや文書データなどであってもよい。さらに、画像や音声のようなコンテンツのデータでなく、例えば、装置の設定データ等であってもよい。
【0116】
例えば、撮像装置100が、自身の設定を定義する設定データを生体データに関連付けて管理し、ユーザの生体データに基づいて、生体データに対応する設定データを読み出して適用したり、設定データの更新を行ったりすることができるようにしてもよい。
【0117】
図15は、この場合の制御部111の主な構成の、さらに他の実施の形態を示すブロック図である。
【0118】
図15に示される撮像装置100において、制御部111は、機能ブロックとして、生体データ取得部241、指示受付部242、設定データ生成部301、生体データ付与部302、データ記憶部303、設定データ検索部304、および画像データ取得部305を有する。これらの機能ブロックは、制御部111において、例えばCPUがROMより読み出したプログラムやデータをRAMにロードし、実行することにより実現される。
【0119】
設定データ生成部301は、指示受付部242が入力部131を介して受け付けたユーザ指示の通りに、撮像装置100の設定データを生成する。生体データ付与部302は、生体データ取得部241が指紋検出部126を介して取得した生体データを、設定データ生成部301により生成された設定データに付与する。データ記憶部303は、生体データ付与部302により生体データが付与された設定データを記憶部124に記憶させる。設定データ検索部304は、生体データ取得部241により指紋検出部126を介して取得された生体データに対応する設定データを記憶部124から読み出す。画像データ取得部305は、設定に従って光学部121乃至表示部125を制御して、被写体を撮像させ、撮像画像の画像データを取得する。
【0120】
このような制御部111により実行される設定データ生成処理の流れの一実施の形態を、図16のフローチャートを参照して説明する。
【0121】
設定を行うユーザは、指紋検出部126に指12の指紋を検出させ、設定登録の指示を入力部131に入力する。生体データ取得部241は、ステップS181において、指紋検出部126を制御して、設定を行うユーザの生体データを取得する。指示受付部242は、ステップS182において、入力部131を介して入力されるユーザ指示を受け付ける。
【0122】
なお、指紋検出部126が、入力部131に対して設定登録の指示を入力するユーザの指12の指紋を検出するようにしてもよい。その場合、ステップS181の処理がステップS182の処理と並行して実行されるようにしてもよい。
【0123】
設定データの登録を指示するユーザ指示が受け付けられると、設定データ生成部301は、ステップS183において、撮像装置100の設定が行われる設定画面を表示部125に表示させる。ユーザは、その設定画面に従って入力部131を操作し、設定値を入力する。指示受付部242は、ステップS184において、その設定画面に対して入力部131に入力される、撮像装置100の設定に関するユーザ指示を受け付ける。
【0124】
なお、指紋検出部126が、入力部131に対して撮像装置100の設定に関するユーザ指示を入力するユーザの指12の指紋を検出するようにしてもよい。その場合、ステップS181の処理がステップS183の処理と並行して実行されるようにしてもよい。
【0125】
設定データ生成部301は、ステップS185において、ステップS184の処理により受け付けられたユーザ指示に基づいて撮像装置100の設定を行い、その設定データを生成する。生体データ付与部302は、ステップS186において、ステップS185において生成された設定データに、ステップS181において生成された生体データを付与する。データ記憶部303は、ステップS187において、生体データが付与された設定データを記憶部124に記憶させる。
【0126】
図17は、以上のような処理により生成された設定データの一実施の形態を示す模式図である。
【0127】
図17に示されるように、テーブル情報311においては、予め生体データと関連付けて登録されたユーザ(撮影者)毎に、撮像装置100の設定情報が登録されている。設定情報には、例えば、ズーム、フォーカス、フラッシュ、ホワイトバランス、露出補正、赤目補正、ファイルサイズ(画像解像度)、および撮影モード等の、主に撮像に関する項目が用意されている。
【0128】
[設定制御利用]
制御部111は、例えば撮像時において、ユーザに生体データを入力させ、取得したユーザの生体データに基づいて、撮影者を特定し、その撮影者に対応する各種設定を読み出し、定義することができる。したがって、利用者は、自分自身の生体データを入力するだけで、より容易に撮像装置100の設定を行うことができる。
【0129】
この場合も、上述したように、撮像により得られた画像データにユーザの生体データが付与されるようにしてもよい。このとき、生体データは設定データの選択のために取得されるので、制御部111は、その生体データを画像データに付与することが出来る。
【0130】
このような撮像処理の流れの一実施の形態を図18のフローチャートを参照して説明する。
【0131】
ユーザは、被写体11を撮像する際に、撮像装置100の動作モードを撮像モードにし、自分自身の指12の指紋を、指紋検出部126に検出させて予め登録してある撮像に関する設定を読み出させて適用させる。
【0132】
撮像モードになると撮像処理が開始され、生体データ取得部241は、ステップS201において、指紋検出部126を制御して、ユーザの生体データを取得する。設定データ検索部304は、ステップS202において、生体データに対応する設定データを読み出し、その設定に従って各部を制御する。設定が完了すると、設定データ検索部304は、ステップS203において、例えば表示部125を制御し、設定完了を通知する。
【0133】
設定が完了すると、ユーザは、例えばレリーズボタンを押下する等して撮像を指示するユーザ指示を入力部131に入力する。指示受付部242は、ステップS204において、被写体11の撮像を指示するユーザ指示を受け付ける。
【0134】
ステップS204において、撮像を指示するユーザ指示が受け付けられると、画像データ取得部305は、ステップS205において、光学部121乃至表示部125を制御し、被写体を撮像し、画像データを生成する。
【0135】
生体データ付与部302は、ステップS206において、ステップS205において取得された画像データに、ステップS201において設定データ選択のために取得された生体データを付与する。データ記憶部303は、ステップS207において、生体データが付与された画像データを記憶部124に記憶させる。
【0136】
図19は、撮像設定の表示の一実施の形態を説明するための模式図である。撮像装置100のディスプレイ(表示部125)には、取り込み画像321とともに、撮像に関する各種設定の設定値322が表示される。例えば、生体データが取得される前、すなわち、撮影者が特定されていない状態において、設定値322は、図19のように、焦点距離調整方式(FOCUS)、照明(FLASH)、ホワイトバランス調整(WB)等の設定が「自動(AUTO)」に設定されている。
【0137】
図20は、撮像設定の表示の、他の実施の形態を説明するための模式図である。例えば、ユーザがレリーズボタン323を押下すると、そのレリーズボタン323を押下した指12の指紋が指紋検出部126により検出され、撮影者が特定される。撮影者が特定されると、その撮影者の設定が読み出されて適用され、その設定値322が表示される。図20の例の場合、照明(FLASH)の設定が「禁止」、ホワイトバランス調整(WB)の設定が「太陽光」に変更されている。
【0138】
このようにすることにより、ユーザは、被写体を撮像するためにレリーズボタンを押下するだけで、設定のための操作を行わなくても、ユーザの生体データが検出され、その生体データを用いてユーザに割り当てられている設定が適用され、撮像が行われるようにすることができる。つまり、ユーザは予め登録してある設定を容易に適用することができる。また、図19や図20に示されるように、撮像装置100が、現在適用されている設定値を表示することにより、ユーザは容易に設定値の確認を行うことができる。
【0139】
なお、生体データを関連付ける設定項目は任意であり、上述した以外のものであってもよい。
【0140】
また、生体データ取得の方法は任意である。例えば、レリーズボタン323とは異なる場所において指紋検出が行われるようにしてもよい。例えば、ユーザが、レリーズボタン323を押下する前に決定ボタンを操作すると、その指12の指紋が検出されるようにしてもよい。この場合、例えば、レリーズボタン323を押下された時点において、最後に決定ボタンを操作した指12の指紋に対応する設定が適用されることになる。さらに例えば、ファインダーを覗いている瞳の虹彩認証を常時行い、随時「最も直前に虹彩認証で特定されたユーザの設定値」を適用しておいてもよい。
【0141】
また、設定値は、ユーザの指毎に登録することができるようにしてもよい。例えば、親指、人差し指、中指、薬指、および小指のそれぞれに互いに異なる設定値を割り当てることができるようにしてもよい。このようにすることにより、ユーザは、指紋を入力する指を変えるだけで、容易に、適用させる設定値を変更することができる。
【0142】
さらに、複数の指の組み合わせに対して、設定値を割り当てる事ができるようにしても良い。このようにすることにより、ユーザは、さらに多くの設定パターンを登録させることができる。また、1つの生体データに対して複数の設定パターンを登録することができるようにしてもよい。その場合、例えば、生体データに基づいて複数の設定パターンのうちいずれか1つが選択されて読み出され適用されるようにしてもよい。また、生体データに基づいて複数の設定パターンが読み出され、ユーザがその中から選択する事ができるようにしても良い。
【0143】
また、例えば、所定の生体データが入力された場合、若しくは、所定の方法で生体データが入力された場合、自分自身の生体データに対して割り当てられた設定値以外の設定値を読み出すことができるようにしてもよい。例えば、小指の指紋が入力された場合、他のユーザの設定値がランダムに読み出されて適用されるようにしてもよい。また、撮像装置100が適切と判断する設定値が適用されるようにしてもよい。
【0144】
<4.第4の実施の形態>
[ユーザデータ管理]
撮像装置100に登録されるユーザの登録情報であるユーザデータに、そのユーザの生体データを付与するようにしてもよい。このようにすることにより、ユーザデータを、そのユーザの生体データを用いて利用することができる。
【0145】
図21は、この場合の制御部111の主な構成の、さらに他の実施の形態を示すブロック図である。
【0146】
図21に示される撮像装置100において、制御部111は、機能ブロックとして、生体データ取得部241、指示受付部242、ユーザデータ生成部331、生体データ付与部332、ユーザデータ記憶部333、ユーザデータ削除部334、およびユーザデータ検索部335を有する。これらの機能ブロックは、制御部111において、例えばCPUがROMより読み出したプログラムやデータをRAMにロードし、実行することにより実現される。
【0147】
ユーザデータ生成部331は、指示受付部242により受け付けられるユーザ指示に従って、ユーザデータを生成する。ユーザデータは、ユーザの登録情報であり、例えば、ユーザを識別するユーザID、ユーザが属するグループを識別するグループID等を含む情報である。生体データ付与部332は、生体データ取得部241が取得した生体データを、ユーザデータ生成部331により生成されたユーザデータに付与する。ユーザデータ記憶部333は、生体データ付与部302により生体データが付与されたユーザデータを記憶部124に記憶させる。
【0148】
ユーザデータ削除部334は、指示受付部242により受け付けられたユーザ指示に従って、記憶部124に記憶されているユーザデータを削除する。ユーザデータ検索部335は、記憶部124に記憶されているユーザデータの中から、例えばユーザデータ削除部334が所望するユーザデータを検索する。
【0149】
このような制御部111により実行されるユーザデータ生成処理の流れの一実施の形態を、図22のフローチャートを参照して説明する。
【0150】
ユーザ登録を行うユーザは、指紋検出部126に指12の指紋を検出させ、ユーザに関する情報をユーザ指示として入力部131に入力する。生体データ取得部241は、ステップS221において、指紋検出部126を制御して、ユーザ登録を行うユーザの生体データを取得する。指示受付部242は、ステップS222において、入力部131を介して入力される、ユーザに関する情報等のユーザ指示を受け付ける。
【0151】
なお、指紋検出部126が、入力部131に対してユーザ指示を入力するユーザの指12の指紋を検出するようにしてもよい。その場合、ステップS221の処理がステップS222の処理と並行して実行されるようにしてもよい。
【0152】
ユーザデータ生成部331は、ステップS223において、ステップS222において受け付けられたユーザ指示に基づいてユーザデータを生成する。ユーザデータ生成部331は、ステップS224において、ステップS222において受け付けられたユーザ指示により登録が要求されたユーザが既存のユーザであるか否かを判定する。生体データは例えば指ごとに登録が可能であり、ユーザデータも1ユーザに対して複数生成することができる。
【0153】
既に登録済みのユーザであると判定された場合、処理は、ステップS225に進む。ステップS225において、ユーザデータ生成部331は、そのユーザが属する既存のグループIDを割り当てる。ステップS225の処理が終了すると、処理はステップS227に進む。
【0154】
また、ステップS224において、ステップS222において受け付けられたユーザ指示により登録が要求されたユーザが新規のユーザであると判定された場合、処理はステップS226に進む。ユーザデータ生成部331は、ステップS226において、新規のグループIDを割り当てる。ステップS226の処理が終了すると、処理はステップS227に進む。
【0155】
生体データ付与部332は、ステップS227において、ユーザデータに生体データを付与する。ユーザデータ記憶部333は、ステップS228において、ステップS227において生体データが付与されたユーザデータを記憶する。ステップS228の処理が終了すると、ユーザデータ生成処理が終了する。
【0156】
図23は、ユーザの識別情報と生体データの関係を示すテーブル情報を説明するための模式図である。図23に示されるテーブル情報341は、生体データが付与されたユーザデータの集合であり、各ユーザの識別情報に生体データがそれぞれ関連付けられている。
【0157】
例えば、ユーザIDが「1」のユーザには、生体データID「1」乃至「3」の3つの生体データが関連付けられている。各生体データには、例えばOS(Operating System)のユーザIDやグループIDが割り当てられる。図23に示される実施の形態の場合、OSのユーザIDによって各生体データが識別され、OSのグループIDによって各ユーザが識別されるようになされている。
【0158】
なお、図23に示される実施の形態の場合、テーブル情報341に、各生体データの特徴量が登録されている。この特徴量はどのようなものであってもよく、例えば指紋の画像データであってもよい。また、例えば生体データの保存先のリンク情報等、生体データと等価の情報であっても良い。
【0159】
ちなみに、各生体データ特徴量の値で示されるとおり、生体データIDは、各ユーザに割り当てられた生体データを識別する情報である。例えば、ユーザID「1」に関連付けられた生体データID「1」は、ユーザID「1」のユーザの生体データの1つを示す識別情報であり、その生体データ特徴量は、「8.273」である。また、例えば、ユーザID「2」に関連付けられた生体データID「2」は、ユーザID「2」のユーザの生体データの1つを示す識別情報であり、その生体データ特徴量は、「2.358」である。つまり、これらの生体データIDは、ともに値が「1」ではあるものの、互いに異なる生体データを示す。
【0160】
なお、図23に示されるユーザID「99」のように、登録されているユーザ以外のユーザのユーザIDを設けるようにしてもよい。
【0161】
図24のフローチャートを参照して、このようなユーザデータを削除するユーザデータ削除処理の流れの一実施の形態を説明する。
【0162】
ユーザデータの削除を行うユーザは、指紋検出部126に指12の指紋を検出させ、ユーザデータ削除の指示を入力部131に入力する。生体データ取得部241は、ステップS241において、指紋検出部126を制御して、ユーザデータの削除を行うユーザの生体データを取得する。指示受付部242は、ステップS242において、入力部131を介して入力されるユーザ指示を受け付ける。
【0163】
なお、指紋検出部126が、入力部131に対してユーザデータ削除の指示を入力するユーザの指12の指紋を検出するようにしてもよい。その場合、ステップS241の処理がステップS242の処理と並行して実行されるようにしてもよい。
【0164】
ユーザデータの削除を指示するユーザ指示が受け付けられると、ユーザデータ削除部334は、ステップS243において、ユーザ指示により指定されるユーザデータを削除する。ユーザデータ検索部335は、ステップS244において、ステップS243において削除されたユーザデータとグループIDが同一のユーザデータが存在するか否かを判定する。同一グループIDのユーザデータが存在すると判定された場合、処理はステップS245に進む。
【0165】
ユーザデータ削除部334は、ステップS245において、ユーザデータを削除するか否かを判定する。例えばユーザ指示等に基づいて、そのユーザデータを削除すると判定された場合、処理はステップS243に戻り、それ以降の処理が繰り返される。ステップS245においてユーザデータを削除しないと判定された場合、または、ステップS244において同一グループIDのユーザデータが存在しないと判定された場合、ユーザデータ削除処理が終了する。
【0166】
以上のように、ユーザは、生体データを用いて、ユーザデータの登録や削除を容易に行うことができる。
【0167】
<5.第5の実施の形態>
[ユーザデータと設定の関連付け]
以上のようなユーザデータを他の情報と関連付けるようにしてもよい。例えば、上述した撮像装置100の設定データを、ユーザデータと関連付けるようにしてもよい。
【0168】
図25は、撮像設定のテーブル情報とユーザデータのテーブル情報との関連付けの様子の一実施の形態を説明するための模式図である。
【0169】
図25に示される設定データ351は、撮像装置100の例えば撮像に関する設定を示すテーブル情報である。この設定データ351は、基本的に図17を参照して説明したテーブル情報311と同様である。つまり、例えば、ズーム、フォーカス、フラッシュ、ホワイトバランス、露出補正、赤目補正、ファイルサイズ(画像解像度)、および撮影モード等の、主に撮像に関する設定項目について、それぞれの値が表データとしてまとめられている。ただし、表データ311の場合、各設定項目の設定値が、生体データ毎にまとめられているが、設定データ351は、設定値ID毎にまとめられている。つまり、設定値IDは、各設定項目の設定値の組み合わせの識別情報である。設定データ351の各設定値ID(設定値の組み合わせ)には、生体データそのものは直接関連付けられていない。
【0170】
生体データは、ユーザデータ352において管理される。ユーザデータ352は、図23を参照して説明したテーブル情報341と同様の情報である。つまり、ユーザデータ352は、ユーザ毎に生体データを管理する情報である。ユーザIDは、ユーザを識別する情報であり、生体データIDは、各ユーザの生体データを識別する情報である。OSのユーザIDおよびOSのグループIDは、OSが各生体データに割り当てるユーザIDとグループIDである。生体データ特徴量は、各生体データの特徴量を示す。
【0171】
図23の場合と同様に、ユーザデータ352においても、生体データIDは、1ユーザの生体データを識別する情報である。したがって、例えば、ユーザID「1」の生体データID「1」の生体データ(生体データ特徴量「8.273」)と、ユーザID「2」の生体データID「2」の生体データ(生体データ特徴量「2.358」)は、互いに異なる。このことは、図26以降においても同様である。
【0172】
図25の例の場合、設定データ351の設定値IDがユーザデータ352に登録されることにより、ユーザデータに登録される各ユーザに、設定データ351に登録される設定値の組み合わせが関連付けられている。
【0173】
例えば、ユーザデータ352において、ユーザID「1」の各生体データには、設定値ID「1」が登録されている。つまり、ユーザID「1」のユーザには、設定値ID「1」の設定値の組み合わせが割り当てられている。したがって、例えば、ユーザID「1」のユーザが、生体データID「1」乃至「3」の生体データ(指紋)を指紋検出部126に検出させると、撮像装置100の設定として、設定値ID「1」の各設定値が読み出され、適用される。
【0174】
また、例えば、ユーザデータ352において、ユーザID「2」の生体データには、設定値ID「2」が登録されている。つまり、ユーザID「2」のユーザには、設定値ID「2」の設定値の組み合わせが割り当てられている。したがって、例えば、ユーザID「2」のユーザが、生体データID「1」の生体データ(指紋)を指紋検出部126に検出させると、撮像装置100の設定として、設定値ID「2」の各設定値が読み出され、適用される。
【0175】
さらに、例えば、ユーザデータ352において、ユーザID「3」の生体データには、設定値ID「3」が登録されている。つまり、ユーザID「3」のユーザには、設定値ID「3」の設定値の組み合わせが割り当てられている。したがって、例えば、ユーザID「3」のユーザが、生体データID「1」または「2」の生体データ(指紋)を指紋検出部126に検出させると、撮像装置100の設定値として、設定値ID「3」の各設定値が読み出され、適用される。
【0176】
このように、ユーザデータ352を利用することにより、設定データ351の各設定値ID(設定値の組み合わせ)の、ユーザに対する関連付け(つまり、ユーザ単位での関連付け)を容易に実現することができる。
【0177】
なお、設定値ID(設定値の組み合わせ)の割り当てを、生体データ単位で行うようにしてももちろんよい。また、1つの設定値ID(設定値の組み合わせ)を、複数のユーザの生体データに割り当てるようにしてもよい。
【0178】
図26は、撮像設定のテーブル情報とユーザデータのテーブル情報との関連付けの様子の、他の実施の形態を説明するための模式図である。
【0179】
図26に示されるユーザデータ353の場合、設定値ID(設定値の組み合わせ)が、生体データ単位で割り当てられている。つまり、1ユーザの各生体データに対して互いに異なる設定値ID(設定値の組み合わせ)を割り当てることができる。例えば、ユーザデータ353のユーザID「1」において、生体データID「1」の生体データには設定値ID「1」が登録され、生体データID「2」の生体データには設定値ID「4」が登録され、生体データID「3」の生体データには設定値ID「5」が登録されている。
【0180】
また、例えば、ユーザデータ353のユーザID「3」において、生体データID「1」の生体データには設定値ID「3」が登録され、生体データID「2」の生体データには設定値ID「2」が登録されている。
【0181】
また、1つの設定値ID(設定値の組み合わせ)を複数の生体データや複数のユーザに割り当てることもできる。例えば、ユーザデータ353のユーザID「2」の生体データID「1」の生体データと、ユーザID「3」の生体データID「2」の生体データの両方に、設定値ID「2」が登録されている。つまり、互いに異なる複数の生体データに、互いに同一の設定値ID(設定値の組み合わせ)が関連付けられている。
【0182】
以上のように、生体データを設定値データとは別のユーザデータにおいて管理することにより、ユーザデータに登録される設定値IDを変更するだけで、設定値データに関連付ける生体データを容易に変更することができる。つまり、撮像装置100は、設定値と生体データを、容易に、より多様な方法で関連付けることができる。
【0183】
もちろん、設定データ以外の任意のデータをユーザデータに関連付けることができる。
【0184】
また、以上のように、ユーザデータ(生体データ)を一元管理することで、制御部111は、各種データの作成、更新、削除等の処理を容易に行うことができる。また、ユーザデータが他のデータと分けて管理されるので、制御部111は、ユーザデータに関連付けられる他のデータを更新せずに、ユーザデータのみを更新することができる。
【0185】
さらに、例えば、ユーザデータを複製するだけで、設定データ等のユーザデータに関連付けられたデータを容易に他の生体データに継承させることができる。例えば、ユーザAのユーザデータを複製してユーザBのユーザデータとすることにより、ユーザAのユーザデータに関連付けられていた設定値をユーザBのユーザデータにも関連付けることができる。このようなユーザデータ複製処理の流れの一実施の形態を図27のフローチャートを参照して説明する。
【0186】
ユーザデータを複製する場合、最初に、複製元のユーザAが指紋検出部126にユーザAの指12の指紋を検出させる。次に、ユーザAまたはユーザBが入力部131を操作してユーザデータの複製を指示する。次に、複製先のユーザBが指紋検出部126にユーザBの指12の指紋を検出させる。
【0187】
以上の作業に対して、生体データ取得部241は、ステップS261において、指紋検出部126を制御し、複製元のユーザAの生体データを取得する。指示受付部242は、ステップS262において、入力部131を介して入力されるユーザデータ複製の指示を受け付ける。生体データ取得部241は、ステップS263において、指紋検出部126を制御し、複製先のユーザBの生体データを取得する。
【0188】
ユーザデータ生成部331は、ステップS264において、ユーザAのユーザデータを複製し、その複製されたユーザデータのユーザIDをユーザBのユーザIDに変更する。生体データ付与部332は、ステップS265において、複製されたユーザデータのユーザAの生体データを、ユーザBの生体データに置き換える。ユーザデータ記憶部333は、ステップS266において、更新されたユーザデータを記憶部124に記憶させ、表示部125を制御して処理終了をユーザに通知する。ステップS266の処理が終了すると、ユーザデータ複製処理が終了する。
【0189】
このようにすることにより、制御部111は、例えば、ユーザAと同一の設定値に関連付けられたユーザBのユーザデータ(生体データ)を、容易に生成することができる。
【0190】
図28は、撮像設定のテーブル情報とユーザデータのテーブル情報との関連付けの様子の、さらに他の実施の形態を説明するための模式図である。
【0191】
例えば、図28に示されるように設定データ351とユーザデータ354が関連付けられているとする。制御部111は、この状態から、例えば図26に示されるように、ユーザID「3」の生体データID「2」の生体データを新規に生成する場合、上述したように、既存のユーザID「2」の生体データID「1」のデータを複製する。このときの、更新し終わったときの設定データの一例が図26(353)である。このようにすることにより制御部111は、既存の生体データ(ユーザID「2」の生体データID「1」の生体データ)の関連付けを継承した、新規の生体データ(ユーザID「3」の生体データID「2」の生体データ)を生成することができる。
【0192】
もちろん、上述したように生体データの置き換え(生体データ特徴量等の置き換え)は行われる。つまり、制御部111は、OSのユーザID、OSのグループID、および生体データ特徴量等を変更する。したがって、新たに生成されたユーザID「3」の生体データID「2」は、複製元のユーザID「2」の生体データID「1」とは異なる生体データを示す。
【0193】
このように制御部111がユーザデータを更新するだけで、ユーザは、他のユーザの設定値を利用することができる。したがって、ユーザは、他のユーザの設定値を真似して各設定を一つずつ入力する必要がなく、容易に設定作業を行うことができる。例えば、「デジタルスチルカメラに父が設定した、父の親指の指紋により使える「撮影用設定値」を、母の親指の指紋によっても使えるようにする」といったことを容易に実現することができる。
【0194】
[他の装置とのユーザデータの授受]
なお、このようなユーザデータの複製は、複数の装置の間で行うこともできる。例えば、「撮像装置100Aの、自分の生体データに関連付けられた設定値を、他の撮像装置100Bにおいて、友人の生体データでも使えるようにする」ということも可能である。
【0195】
図29は、この場合の撮像装置100Aおよび撮像装置100Bの主な構成の、さらに他の実施の形態を示す機能ブロック図である。
【0196】
図29に示されるように、撮像装置100Aの制御部111Aは、機能ブロックとして、生体データ取得部241A、指示受付部242A、ユーザデータ供給部361、通知取得部362、および通知表示部363を有する。
【0197】
これらの機能ブロックは、制御部111において、例えばCPUがROMより読み出したプログラムやデータをRAMにロードし、実行することにより実現される。
【0198】
ユーザデータ供給部361は、指示受付部242Aにより受け付けられたユーザ指示に基づいて、生体データ取得部241Aにより取得された生体データのユーザデータを、通信部133Aを介して、撮像装置100Bに供給する。通信部133Aは、通信媒体360を介して、撮像装置100Bの通信部133Bと通信を行う。通信媒体360は、例えば、伝送ケーブルやネットワーク等の有線の通信媒体、または、空間等の無線の通信媒体を示す。
【0199】
通知取得部362は、撮像装置100より供給される通知を、通信部133Aを介して取得する。通知表示部363は、通知取得部362により取得された通知を、表示部125に表示させる。
【0200】
また、撮像装置100Bの制御部111Bは、生体データ取得部241B、指示受付部242B、ユーザデータ取得部371、通知供給部372、およびユーザデータ更新部373を有する。
【0201】
ユーザデータ取得部371は、撮像装置100Aより供給されるユーザデータを、通信部133Bを介して取得する。通知供給部372は、ユーザデータ取得部371がユーザデータを取得したことを示す通知を、通信部133Bを介して撮像装置100Bに通知する。ユーザデータ更新部373は、撮像装置100Bのユーザデータの更新を行う。
【0202】
このような複数の装置間のユーザデータ複製処理の流れの実施の形態を図30のフローチャートを参照して説明する。
【0203】
ユーザデータを複製する場合、撮像装置100AのユーザAは、指紋検出部126Aに生体データ(指紋)を検出させ、さらに、入力部131Aを操作して、ユーザデータ複製を指示する。
【0204】
このような操作に対して、生体データ取得部241Aは、ステップS281において、指紋検出部126Aを制御し、ユーザAの生体データを取得する。指示受付部242Aは、ステップS282において、入力部131を介して入力されるユーザAのユーザ指示を受け付ける。そのユーザ指示によりユーザデータの複製が指示されると、ユーザデータ供給部361は、ステップS283において、ユーザデータを、通信部133Aを介して撮像装置100Bに供給する。
【0205】
これに対して、撮像装置100BのユーザBは、指紋検出部126Bに生体データ(指紋)を検出させ、さらに、入力部131Bを操作して、ユーザデータ受信を指示する。
【0206】
このような操作に対して、生体データ取得部241Bは、ステップS301において、指紋検出部126Bを制御し、ユーザBの生体データを取得する。指示受付部242Bは、ステップS302において、入力部131を介して入力されるユーザBのユーザ指示を受け付ける。そのユーザ指示によりユーザデータの受信が指示されると、ユーザデータ取得部371は、ステップS303において、撮像装置100Aより供給されるユーザデータを取得する。
【0207】
ユーザデータを取得すると、通知供給部372は、ステップS304において、通信部133Bを制御し、受信完了通知を撮像装置100Aに供給する。通知取得部362は、ステップS284において、その撮像装置100Bより供給される受信完了通知を、通信部133Bを介して取得する。通知表示部363は、ステップS285において、表示部125Aを制御し、処理終了をユーザAに通知する。
【0208】
また、撮像装置100Bのユーザデータ更新部373は、ステップS305において、ステップS303において取得されたユーザデータのユーザIDをユーザBのユーザIDに変更する。ユーザデータ更新部373は、ステップS306において、ステップS303において取得されたユーザデータの生体データをユーザBの生体データに置き換える(更新する)。ユーザデータ更新部373は、ステップS307において、表示部125を制御し、処理終了をユーザBに通知する。
【0209】
このようにすることにより、制御部111は、容易に、他の装置にユーザデータを供給したり、他の装置からユーザデータを取得したりすることができる。
【0210】
なお、制御部111は、例えば、全ユーザデータを他の装置に供給することができるようにしてもよい。
【0211】
また、以上のようなユーザデータの複製は、同一ユーザの互いに異なる生体データ間で行うようにしてもよい。例えば、制御部111が、あるユーザの親指に割り当てられたユーザデータを複製し、そのユーザの人差し指のユーザデータを生成することができるようにしてもよい。
【0212】
[ユーザデータと操作と設定の関連付け]
また、ユーザデータに関連付けられた設定値を読み出す際の操作方法が、ユーザデータにおいて定義されるようにしてもよい。図31は、撮像設定のテーブル情報とユーザデータのテーブル情報との関連付けの様子の、さらに他の実施の形態を説明するための模式図である。図31に示されるように、ユーザデータ355においては、各ユーザデータ(生体データ)には、設定値IDが関連付けられているだけでなく、設定値を読み出すための操作方法(操作内容)が定義されている。
【0213】
例えば、ユーザデータ355には、ユーザID「1」のユーザが、生体データID「1」を指紋検出部126に検出させ、決定ボタンを「1回押し」することにより、設定値ID「1」の設定値が読み出されて適用されるように示されている。
【0214】
このように、設定値を読み出させるのに、生体データの入力だけでなく、所定の操作を必要とすることにより、誤操作により設定値が読み出されるのを抑制することができる。
【0215】
なお、以上においては、ユーザデータに他のデータのIDを関連付けるように説明したが、逆に、設定データ等の他のデータに、ユーザIDを関連付けることにより、他のデータとユーザデータを関連付けるようにしてもよい。
【0216】
また、以上においては、生体データIDがユーザ毎に独立して設定される識別情報であり、互いに異なるユーザに属する値が同一の生体データIDは、互いに異なる生体データを示すように説明した。しかしながら、これに限らず、生体データIDが、全てのユーザの生体データを識別する情報であるようにしてもよい。例えば、生体データが指紋であるとしたときに、生体データIDによって、どのユーザのどの指の指紋であるかまで識別することができるようにしてもよい。
【0217】
<6.第6の実施の形態>
[コマンド実行制御]
また、制御部111において実行されるコマンドの実行可否設定に生体データを関連付けるようにしてもよい。つまり、各種コマンドが実行可能であるか否かを、予めユーザ毎に設定しておき、その設定に各ユーザの生体データを関連付けておく。このようにすることにより、制御部111は、コマンド実行時において、ユーザの生体データを用いて、そのユーザがコマンドを実行可能であるか否かを容易に把握することができる。なお、コマンド実行可否設定に生体データを付与する方法は、上述した、設定データに生体データを付与する場合と同様であるので、その説明を省略する。
【0218】
以下に、コマンド実行時のコマンド実行可否判定について説明する。
【0219】
図32は、制御部の主な構成の、さらに他の実施の形態を示すブロック図である。図32において、制御部111は、機能ブロックとして、生体データ取得部241、指示受付部242、コマンド実行可否判定部401、および処理実行部402を有する。これらの機能ブロックは、制御部111において、例えばCPUがROMより読み出したプログラムやデータをRAMにロードし、実行することにより実現される。
【0220】
コマンド実行可否判定部401は、生体データ取得部241により取得されたユーザの生体データを用いて、指示受付部242により受け付けられたユーザ指示により指定されるコマンドの実行をユーザが許可されているか否かを判定する。
【0221】
処理実行部402は、コマンド実行可否判定部401によりコマンドの実行が可能と判定された場合、そのコマンドを実行する。
【0222】
各種コマンド実行の可否判定の設定は、例えば、図33に示されるテーブル情報411としてまとめられ、記憶部124等に記憶されて管理される。図33に示されるテーブル情報411において、各コマンドの実行可否がユーザ毎に設定されている。また、各コマンドの実行を指示する操作方法が、ユーザ毎に設定されている。例えば、図33に記載される「シャッター」は、レリーズボタンを操作することを示しており、「決定」は決定ボタンを操作することを示している。なお、「×」は、実行禁止であることを示している。
【0223】
例えば、ユーザ「A」は、レリーズボタンを操作するか、決定ボタンを操作することにより、「撮影」コマンドの実行を指示することができるが、ユーザ「B」は、レリーズボタンを操作することでしか「撮影」コマンドの実行を指示することができない。また、例えば、ユーザ「B」は、他のユーザの設定を変更することができない。
【0224】
このような各ユーザの各コマンドの実行可否の設定を示すテーブル情報411は、例えば、上述したユーザデータに関連付けられるか、または、テーブル情報411に各ユーザの生体データ若しくは生体データと等価のデータが付加される。したがって、コマンド実行可否判定部401は、容易に、入力された生体データとユーザ指示に基づいて、所望のコマンドの実行可否判定を行うことができる。
【0225】
このようなコマンドの実行可否判定を行うためのコマンド実行制御処理の流れの一実施の形態を、図34のフローチャートを参照して説明する。
【0226】
コマンドの実行を指示するユーザは、指紋検出部126に指12の指紋を検出させ、実行するコマンドを指定する指示を入力部131に入力する。生体データ取得部241は、ステップS321において、指紋検出部126を制御して、ユーザの生体データを取得する。指示受付部242は、ステップS322において、入力部131を介して入力されるユーザ指示を受け付ける。
【0227】
なお、指紋検出部126が、入力部131に対してユーザ指示を入力するユーザの指12の指紋を検出するようにしてもよい。その場合、ステップS321の処理がステップS322の処理と並行して実行されるようにしてもよい。
【0228】
コマンド実行可否判定部401は、ステップS323において、ステップS321において取得された生体データのユーザが、ステップS322において受け付けたユーザ指示により指定されるコマンドの実行を許可されているか否かを判定する。許可されていると判定された場合、処理はステップS324に進む。処理実行部402は、ステップS324において、ステップS322において受け付けたユーザ指示により指定されるコマンドに対応する処理を実行する。ステップS324の処理が終了すると、コマンド実行制御処理が終了する。また、ステップS323において、ユーザが、ステップS322において受け付けたユーザ指示により指定されるコマンドの実行を許可されていないと判定された場合、そのコマンドは実行されず、コマンド実行制御処理が終了する。
【0229】
このようにすることにより、制御部111は、容易に、コマンドの実行をユーザ毎に制御することができる。これにより、ユーザは、容易に、コマンドを正しく実行することができる。
【0230】
なお、このように実行制御が全てのコマンドに対して行われるようにしてもよいし、一部のコマンドに対してのみ行われるようにしてもよい。
【0231】
また、OSが権限処理機構を有する場合、その権限処理機構を利用して実行制御が行われるようにしてもよい。例えば、制御部111は、各コマンドに対してOSのグループIDを割り当て、各生体データに対してOSのユーザIDを割り当て、各ユーザを、自分自身が実行可能な全コマンドのグループに所属させる。このようにすることによりOSを用いて各ユーザを分類することができるので、コマンド実行可否判定部401は、より容易にコマンド実行の可否判定を行うことができる。
【0232】
この機能を用いることで、例えば、店頭での展示用機器を容易に「機能限定版」にできるため、展示用機器へのいたずらを防ぎやすくなる。
【0233】
<7.第7の実施の形態>
[リモートコントローラ]
なお、コマンドの指定を行う装置と異なる装置において、その指定されたコマンドが実行されるようにしてもよい。例えば、テレビジョン受像機と、専用のリモートコントローラのように、リモートコントローラで入力されたコマンドが、テレビジョン受像機において実行されるようにしてもよい。
【0234】
図35は、センサの設置位置を説明するための図である。図35に示されるように、リモートコントローラ421の筐体の、通常、そのリモートコントローラ421を操作するユーザの手が接触する部分(例えば、枠422乃至枠425)には、指紋検出部126の指紋検出窓201が設けられる。つまり、指紋検出部126は、通常、リモートコントローラ421を操作するユーザの手が接触する部分において、ユーザの指紋(生体データ)を検出する。
【0235】
[リモートコントローラにおいて可否判定]
このような構成のシステムにおいて、コマンドの実行可否判定が、リモートコントローラ側において行われるようにしてもよい。図36は、各デバイスの制御部の主な構成の一実施の形態を示すブロック図である。
【0236】
図36に示されるように、リモートコントローラ421は、テレビジョン受像機431用のコントローラであり、テレビジョン受像機431に対するユーザ指示を受け付ける。リモートコントローラ421は、制御部441、指紋検出部442、入力部443、記憶部444、ドライブ445、および通信部446を有する。
【0237】
指紋検出部442は、上述した指紋検出部126に対応し、指紋検出部126と基本的に同様の構成を有し、同様の処理を行う。入力部443は、上述した入力部131に対応し、入力部131と基本的に同様の構成を有し、同様の処理を行う。記憶部444は、上述した記憶部124に対応し、記憶部124と基本的に同様の構成を有し、同様の処理を行う。ドライブ445は、上述したドライブ134に対応し、ドライブ134と基本的に同様の構成を有し、同様の処理を行う。
【0238】
通信部446は、上述した通信部133に対応し、通信部133と基本的に同様の構成を有し、通信媒体430を介してテレビジョン受像機431の通信部462と通信を行う。なお、この通信媒体430は、例えば伝送ケーブルやネットワーク等の有線通信の通信媒体であってもよいし、例えば空間等の無線通信の通信媒体であってもよい。
【0239】
制御部441は、リモートコントローラ421の各部を制御し、処理を実行する。制御部441は、上述した制御部111と同様に、例えば、CPU、ROM、およびRAM等を有し、リモートコントローラ421の動作を制御する各種処理を行う。
【0240】
制御部441は、機能ブロックとして、生体データ取得部451、指示受付部452、コマンド実行可否判定部453、コマンド符号化部454、送信信号加工部455、およびコマンド供給部456を有する。
【0241】
これらの機能ブロックは、制御部441において、例えばCPUがROMより読み出したプログラムやデータをRAMにロードし、実行することにより実現される。
【0242】
生体データ取得部451は、上述した生体データ取得部241と同様に、指紋検出部126において検出された生体データ(指紋)を取得する。指示受付部452は、上述した指示受付部242と同様に、入力部443を介して入力されるユーザ指示を受け付ける。
【0243】
コマンド実行可否判定部453は、上述したコマンド実行可否判定部401と同様に、例えば、図33に示されるテーブル情報411のような情報を参照し、生体データ取得部451において取得された生体データに対応するユーザが、指示受付部452において受け付けられたユーザ指示により指定されるコマンドを実行可能か否かを判定する。
【0244】
コマンド符号化部454は、指示受付部452において受け付けられたユーザ指示により指定されるコマンドを符号化する。送信信号加工部455は、コマンド実行可否判定部453によりコマンドの実行が許可された場合、コマンド符号化部454において符号化されたコマンドを、送信信号に埋め込む。コマンド供給部456は、送信信号加工部455においてコマンドが埋め込まれた信号を、通信部446を介してテレビジョン受像機431に供給する。
【0245】
また、図36において、テレビジョン受像機431は、リモートコントローラ421より供給される制御信号に基づいて制御され、放送局より放送されるテレビジョン信号を受信し、その画像を表示する装置である。テレビジョン受像機431は、例えば、制御部461、通信部462、受信部463、画像処理部464、表示部465、記憶部466、およびドライブ467を有する。
【0246】
通信部462は、上述した通信部133に対応し、通信部133と基本的に同様の構成を有し、通信媒体430を介してリモートコントローラ421の通信部446と通信を行う。
【0247】
受信部463は、放送局等より供給されるテレビジョン信号の放送波を受信し、放送されたテレビジョン信号を得る。画像処理部464は、受信部463において受信されたテレビジョン信号に対して画像処理を行う。表示部465は、上述した表示部125に対応し、表示部125と基本的に同様の構成を有し、例えば画像処理部464において画像処理された画像や制御部461から供給された画像等を表示する。
【0248】
記憶部466は、上述した記憶部124に対応し、記憶部124と基本的に同様の構成を有し、同様の処理を行い、情報を記憶する。ドライブ467は、上述したドライブ134に対応し、ドライブ134と基本的に同様の構成を有し、同様の処理を行う。
【0249】
制御部461は、テレビジョン受像機431の各部を制御し、処理を実行する。制御部461は、上述した制御部111と同様に、例えば、CPU、ROM、およびRAM等を有し、テレビジョン受像機431の動作を制御する各種処理を行う。
【0250】
制御部461は、機能ブロックとして、コマンド取得部471およびコマンド実行部472を有する。これらの機能ブロックは、制御部461において、例えばCPUがROMより読み出したプログラムやデータをRAMにロードし、実行することにより実現される。
【0251】
コマンド取得部471は、リモートコントローラ421より供給されるコマンドを、通信部462を介して取得する。コマンド実行部472は、コマンド取得部471により取得されたコマンドを実行する。
【0252】
このような構成のシステムにおいて実行されるコマンド実行処理の流れの実施の形態を、図37のフローチャートを参照して説明する。
【0253】
リモートコントローラ421の生体データ取得部451は、ステップS341において、指紋検出部442を制御し、リモートコントローラ421を操作するユーザの生体データ(例えば指12の指紋)を取得する。指示受付部452は、ステップS342において、入力部443を介して入力されるユーザ指示を受け付ける。
【0254】
コマンド実行可否判定部453は、ステップS343において、ステップS341において取得された生体データのユーザについて、ステップS342において受け付けられたユーザ指示により指定されるコマンドの実行可否判定を行う。コマンド符号化部454は、ステップS344において、そのコマンドを符号化する。送信信号加工部455は、コマンドが実行可能であると判定された場合、ステップS345において、送信信号を加工し、符号化されたコマンドを信号内に埋め込む。コマンド供給部456は、ステップS346において、コマンドが埋め込まれた送信信号を、通信部446を介してテレビジョン受像機431に送信する。
【0255】
テレビジョン受像機431のコマンド取得部471は、ステップS361において、リモートコントローラ421より供給される送信信号を、通信部462に受信させ、送信信号に含まれるコマンドを取得する。コマンド実行部472は、ステップS362において、ステップS361において取得されたコマンドを実行する。
【0256】
なお、ステップS343の処理によりコマンドが実行不可能であると判定された場合、コマンドの送信は中止される。
【0257】
このようにすることにより、リモートコントローラ421は、自分自身を操作するユーザに対して許可されたコマンドのみをテレビジョン受像機431に実行させるように、コマンド送信制御を行うことができる。
【0258】
例えば、「お父さんかお母さん以外、テレビのチャンネルを変えることができない」といったようなユーザ単位のコマンド実行制御を行うことができる。このような制御において、生体データを用いることにより、制御部441は、コマンドの実行可否設定をより容易に利用することができる。
【0259】
[テレビジョン受像機において可否判定]
なお、コマンド実行可否判定は、受信側のテレビジョン受像機431において行われるようにしてもよい。その場合の各デバイスの、制御部の主な構成の実施の形態を図38に示す。
【0260】
図38に示されるように、この場合、制御部441は、図36の制御部441が有するコマンド実行可否判定部453を有しておらず、代わりに、制御部461がコマンド実行可否判定部453を有する。つまり、コマンドの実行可否判定は、リモートコントローラ421(制御部441)ではなくテレビジョン受像機431(制御部461)が実行する。
【0261】
このコマンド実行可否判定部453以外の構成は、基本的に図36の場合と同様である。ただし、この場合、制御部441の送信信号加工部455は、コマンド符号化部454において符号化されたコマンドと、生体データ取得部451において取得された生体データを送信信号に埋め込む。コマンド供給部456は、符号化されたコマンドと、生体データを含む送信信号を、通信部446を介してテレビジョン受像機431に供給する。
【0262】
制御部461のコマンド取得部471は、通信部462を介してその送信信号を受信し、コマンドおよび生体データを取得する。コマンド実行可否判定部453は、コマンド取得部471により取得された生体データのユーザが、コマンド取得部471により取得されたコマンドを実行可能であるか否かを判定する。コマンドが実行可能である場合、コマンド実行部472は、そのコマンドを実行する。
【0263】
図このような構成のシステムにおけるコマンド実行処理の流れの実施の形態を、図39のフローチャートを参照して説明する。
【0264】
リモートコントローラ421の生体データ取得部451は、ステップS381において、指紋検出部442を制御し、リモートコントローラ421を操作するユーザの生体データ(例えば指12の指紋)を取得する。指示受付部452は、ステップS382において、入力部443を介して入力されるユーザ指示を受け付ける。
【0265】
コマンド符号化部454は、ステップS383において、ステップS382において受け付けられたユーザ指示により指定されるコマンドを符号化する。送信信号加工部455は、ステップS384において、送信信号を加工し、ステップS383において符号化されたコマンド、および、ステップS381において取得された生体データを信号内に埋め込む。コマンド供給部456は、ステップS385において、ステップS384においてコマンドおよび生体データが埋め込まれた送信信号を、通信部446を介してテレビジョン受像機431に送信する。
【0266】
テレビジョン受像機431のコマンド取得部471は、ステップS401において、リモートコントローラ421より供給される送信信号を、通信部462に受信させ、送信信号に含まれるコマンドおよび生体データを取得する。
【0267】
コマンド実行可否判定部453は、ステップS402において、ステップS401において取得された生体データのユーザについて、ステップS401において取得されたコマンドの実行可否判定を行う。コマンドが実行可能であると判定された場合、コマンド実行部472は、ステップS403において、ステップS401において取得されたコマンドを実行する。
【0268】
なお、ステップS402の処理によりコマンドが実行不可能であると判定された場合、コマンドの実行は中止される。
【0269】
このように、コマンド実行可否判定を受信側のテレビジョン受像機431において実行させることも可能である。このようにすることにより、リモートコントローラ421の負荷を低減させることができる。ただし、その分、テレビジョン受像機431の負荷が増大する。このコマンド実行可否判定を送信側で行うか受信側で行うかは任意であるが、各装置の能力に応じて決定するのが望ましい。
【0270】
なお、以上においては、テレビジョン受像機431と、そのテレビジョン受像機431を制御するリモートコントローラ421により構成されるシステムについて説明したが、このようなコマンド実行可否判定は、コマンドを送受信するシステムであれば、どのようなシステムにおいても適用可能である。例えば、受信側の装置が、レコーダ、ホームステレオ、ゲーム機、照明、冷暖房機等であってもよい。もちろんこれら以外の装置であっても良い。また、例えば、ネットワークを介して接続される2台以上のパーソナルコンピュータにより構成されるシステムであってもよいし、ネットワークを介して接続されるサーバとクライアントからなるシステムであってもよい。
【0271】
以上のように、ユーザの生体情報と指示入力を受け付け、指示により得られる情報に、その情報の制御情報としてユーザの生体情報を関連付けることにより、撮像装置100またはリモートコントローラ421は、情報の利便性を向上させ、その情報をより容易に利用できるようにすることができる。
【0272】
特に、装置の設定データにユーザの生体データ(ユーザデータ等)を関連付けることにより、撮像装置100は、より容易に、ユーザに、ユーザが所望の設定値を提供することができる。また、生体データを用いて設定データを読み出すことができるので、設定データの更新・追加・削除等の処理も容易になる。さらに、生体データをユーザデータとして設定データと別に管理し、そのユーザデータに設定データを関連付けることにより、必要な情報のみを更新・追加・削除等の処理が容易になる。また、他のユーザのユーザデータを容易に複製することができるので、ユーザは、容易に他のユーザの設定値を自分のユーザデータに登録することができる。
【0273】
さらに、撮像装置100またはリモートコントローラ421は、コマンドに生体データ(または生体データが関連付けられたユーザデータ)を関連付けることにより、コマンドの実行可否設定をユーザ毎に行うことができる。これにより、撮像装置100またはリモートコントローラ421は、単にユーザに不要なコマンドを実行させないようにするだけでなく、例えばGUIを用いてユーザに実行コマンドを指定させる場合に、GUIの表示をユーザ毎に調整することができる。
【0274】
例えば、撮像装置100またはリモートコントローラ421は、ユーザが実行不可能なコマンドを指定するGUIボタン等の操作を禁止したり(入力不可能としたり)、そのGUIボタン等の色、明るさ、またはデザイン等を変えてユーザに入力禁止であることを示したりすることができる。さらに、撮像装置100またはリモートコントローラ421は、例えば、ユーザが実行不可能なコマンドを指定するGUIボタン等を非表示にすることもできる。さらに、撮像装置100またはリモートコントローラ421は、例えば、その非表示に合わせて他のGUIボタン等を大きく表示する等、レイアウトを変更してユーザがより入力操作し易いようにしてもよい。
【0275】
このようにすることにより、ユーザが、コマンド実行の誤指示を抑制し、容易に装置を操作することができるようになるので、装置の安全性を向上させることができる。例えばチャイルドロックのように、子供等の特定のユーザの操作の禁止に利用することができる。また、例えばログインパスワードのように、コマンド実行時における生体データを用いた簡易ユーザ認証にも利用することができ、例えば装置を遺失したときに他の人物に不要に操作されるのを抑制することができる。さらに、例えば、一方のユーザは情報入力のみ許可し、他方のユーザは情報出力のみ許可する等、実行コマンドを制限することにより、装置を介した情報伝送制御も可能である。
【0276】
撮像装置100またはリモートコントローラ421は、ユーザの生体データを用いることにより、これらの制御を容易に実現することができる。
【0277】
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行させることもできるし、ソフトウエアにより実行させることもできる。上述した一連の処理をソフトウエアにより実行させる場合、そのソフトウエアを構成するプログラムが、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
【0278】
この記録媒体は、例えば、図1に示されるように、装置本体とは別に、撮像装置100(リモートコントローラ421またはテレビジョン受像機431)の管理者にプログラムを配信するために配布される、プログラムが記録されているリムーバブルメディア141により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で管理者に配信される、制御部111のROMや、記憶部124に含まれるハードディスクなどで構成される。
【0279】
また、プログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供することができる。この場合、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部133により受信され、記憶部124等にインストールされる。
【0280】
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
【0281】
また、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0282】
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置、手段などより構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0283】
また、以上において、1つの装置(または処理部)として説明した構成を分割し、複数の装置(または処理部)として構成するようにしてもよい。逆に、以上において複数の装置(または処理部)として説明した構成をまとめて1つの装置(または処理部)として構成されるようにしてもよい。また、各装置(または各処理部)の構成に上述した以外の構成を付加するようにしてももちろんよい。さらに、システム全体としての構成や動作が実質的に同じであれば、ある装置(または処理部)の構成の一部を他の装置(または他の処理部)の構成に含めるようにしてもよい。つまり、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0284】
100 撮像装置, 111 制御部, 126 指紋検出部, 241 生体データ記憶部, 242 指示受付部, 243 画像データ取得部, 244 撮影者生体データ付与部, 245 画像データ記憶部, 246 画像データ検索部, 247 検索結果表示部, 281 画像データ取得部, 282 閲覧可能者生体データ付与部, 301 設定データ生成部, 302 生体データ付与部, 303 データ記憶部, 304 設定データ検索部, 305 画像データ取得部, 331 ユーザデータ生成部, 332 生体データ付与部, 333 ユーザデータ記憶部, 334 ユーザデータ削除部, 335 ユーザデータ検索部, 361 ユーザデータ供給部, 362 通知取得部, 363 通知表示部, 371 ユーザデータ取得部, 372 通知供給部, 373 ユーザデータ更新部, 401 コマンド実行可否判定部, 402 処理実行部, 421 リモートコントローラ, 431 テレビジョン受像機, 441 制御部, 442 指紋検出部, 446 通信部, 451 生体データ取得部, 452 指示受付部, 453 コマンド実行可否判定部, 454 コマンド符号化部, 455 送信信号加工部, 456 コマンド供給部, 461 制御部, 462 通信部, 465 表示部, 471 コマンド取得部, 472 コマンド実行部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの生体情報を取得する取得手段と、
前記ユーザの指示を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けられた前記指示に基づいて得られる情報に、前記取得手段により取得された前記生体情報を関連付ける関連付け手段と
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記情報は、前記受付手段により受け付けられた前記指示に基づいて生成される前記情報処理装置の設定情報である
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記情報は、前記受付手段により受け付けられた前記指示に基づいて前記情報処理装置に登録される前記ユーザのユーザデータである
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記ユーザデータには、前記情報処理装置の設定情報が関連付けられる
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記受付手段により受け付けられた前記指示に基づいて、他のユーザのユーザデータを複製し、前記ユーザデータに含まれる前記他のユーザの識別情報を前記ユーザの識別情報に変更する複製手段をさらに備え、
前記関連付け手段は、前記ユーザデータに含まれる前記他のユーザの生体情報の識別情報を、前記ユーザの生体情報の識別情報に置き換える
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記情報は、前記受付手段により受け付けられた前記指示により実行が指示されるコマンドの実行可否設定である
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記情報は、前記受付手段により受け付けられた前記指示に基づいて生成されるコンテンツである
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記関連付け手段は、前記コンテンツの使用許可設定として、前記コンテンツに前記生体情報を関連付ける
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記関連付け手段は、前記コンテンツの作成者を示す情報として、前記コンテンツに前記生体情報を関連付ける
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記取得手段は、前記情報処理装置の筐体の、前記ユーザの指が接触し易いところに設けられ、前記生体情報として前記ユーザの指紋を取得する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
ユーザの生体情報を取得し、
前記ユーザの指示を受け付け、
受け付けられた前記指示に基づいて得られる情報に、取得された前記生体情報を関連付ける
情報処理方法。
【請求項12】
ユーザの生体情報を取得し、
前記ユーザの指示を受け付け、
受け付けられた前記指示に基づいて得られる情報に、取得された前記生体情報を関連付ける
情報処理方法をコンピュータに実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【公開番号】特開2010−183500(P2010−183500A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−27389(P2009−27389)
【出願日】平成21年2月9日(2009.2.9)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】