説明

情報処理装置及び情報処理装置としてコンピュータに機能させるコンピュータ実行可能なプログラム

【課題】 本発明の課題は、ユーザが配信指示書を指定するのみでデータの配信を配信装置に行なわせることができる情報処理装置及び情報処理装置としてコンピュータに機能させるコンピュータ実行可能なプログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】 上記課題は、ネットワークを介してデータを配信する配信装置と接続可能な情報処理装置であって、配信すべきデータに対応する配信指示書を指定することによって、該データを取得可能な配信装置へ配信処理を指示する配信指示手段を有することを特徴とする情報処理装置によって達成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザが配信指示書を指定するのみでデータの配信を配信装置に行なわせることができる情報処理装置及び情報処理装置としてコンピュータに機能させるコンピュータ実行可能なプログラムを提供するものである。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置にネットワークを介して接続されるクライアントPC(Personal Computer)から画像形成装置のプリンタ機能を利用する場合、印刷したい文書を指定し、所望の印刷の処理方法(オプション)を設定したのち、印刷処理を実行することによって所望の印刷を行っていた。
【0003】
ネットワーク上の所定の画像形成装置(例えば、プリンタ装置)に対して印刷指示が集中しないように、画像形成装置が自ら利用権限を示すチケットをクライアントPCのユーザに発行することによって、プリンタ機能を効果的に利用できるようになった(例えば、特許文献1)。
【0004】
また、ネットワークを介して、印刷したい地域を指定したチケットを利用することによって、印刷したい文書をその印刷したい地域に最も近い印刷ステーションにて印刷することができるようになった(例えば、特許文献2)。
【0005】
更に、ユーザ認証用のチケットを利用することによって、ネットワーク上のサーバ装置から情報配信を受けることが可能となるように制御できるようになった(例えば、特許文献3)。
【0006】
上記のような技術によって、ネットワークを介してなされる複数のクライアントPCからの処理指示を所定の条件の下にて制御することができるようになった。
【特許文献1】特開2001−117737号公報
【特許文献2】特開2002−244936号公報
【特許文献3】特開2003−330896号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
近年におけるネットワークに接続可能な画像形成装置は、種々の画像形成処理及び種々の通信手段によって画像データを配信することができるように開発されてきている。
【0008】
しかしながら、上記従来技術では、このような画像形成装置が、処理対象となる文書に対応付けてユーザが設定したオプションを管理する機能がないため、ユーザは、処理度にオプションの設定をする必要があった。
【0009】
例えば、読み込んだ或いはネットワークを介して受信した文書(画像データ)をファックス機能を利用してFAX送信で配信するようなオプションがユーザによって設定され、FAX送信が実行された後にその文書を画像形成装置の電子メール(以下、単にメールと言う)機能を利用してメール送信で配信する場合、ユーザは、別途メール送信するためのオプションを設定し、メール送信を画像形成装置に指示しなければならない。
【0010】
同一の文書である場合に、FAX送信時のオプションの設定(配信指示書)を利用してメール送信させたい場合においても、再度、ユーザはオプションの設定を最初からしなければならなかった。
【0011】
そこで、本発明の課題は、ユーザが配信指示書を指定するのみでデータの配信を配信装置に行なわせることができる情報処理装置及び情報処理装置としてコンピュータに機能させるコンピュータ実行可能なプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するため、本発明は、請求項1に記載されるように、ネットワークを介して文書を配信する文書配信装置と接続可能な情報処理装置であって、配信すべき文書に対応する配信指示書を指定することによって、該文書を取得可能な文書配信装置へ配信処理を指示する配信指示手段を有するように構成される。
【0013】
このような情報処理装置では、ユーザは、配信処理のためのオプションの設定をすることなく、配信指示書を指定するのみでデータ配信を配信装置に行なわせることができる。配信の対象となるデータ(文書)を配信指示書と関連付ける構成とすることによって、ユーザは、単に、所望するデータ(文書)を指示するのみで配信装置にデータ配信を行わせることができる。
【0014】
更に、本発明は、上記情報処理装置としてコンピュータに機能させるコンピュータ実行可能なプログラムとすることもできる。
【発明の効果】
【0015】
本願発明に係る情報処理装置では、ユーザは、配信指示書を指定するのみでデータ配信を配信装置に行なわせることができる。配信指示書を指定するのみであるので、配信指示書の再利用が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
本実施例におけるクライアントPC10は、例えば、図1に示すようなハードウェア構成を有する。図1は、クライアントPCのハードウェア構成を示すブロック図である。
【0018】
図1において、クライアントPC10は、コンピュータによって制御される端末であって、CPU(Central Processing Unit)51と、メモリユニット52と、表示ユニット53と、出力ユニット54と、入力ユニット55と、通信ユニット56と、記憶装置57と、ドライバ58とで構成され、システムバスBに接続される。
【0019】
CPU51は、メモリユニット52に格納されたプログラムに従ってクライアントPC10を制御する。メモリユニット52は、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read-Only Memory)等にて構成され、CPU51にて実行されるプログラム、CPU51での処理に必要なデータ、CPU51での処理にて得られたデータ等を格納する。また、メモリユニット52の一部の領域が、CPU51での処理に利用されるワークエリアとして割り付けられている。
【0020】
表示ユニット53は、CPU51の制御のもとに必要な各種情報を表示する。出力ユニット54は、プリンタ等を有し、利用者からの指示に応じて各種情報を出力するために用いられる。入力ユニット55は、マウス、キーボード等を有し、利用者がクライアントPC10が処理を行なうための必要な各種情報を入力するために用いられる。通信ユニット56は、クライアントPC10が例えばインターネット、LAN(Local Area Network)等を介して他装置と接続する場合に、他装置との間の通信制御をするための装置である。記憶装置57は、例えば、ハードディスクユニットにて構成され、各種処理を実行するプログラム等のデータを格納する。
【0021】
クライアントPC10よって行われる処理を実現するプログラムは、例えば、CD−ROM(Compact Disc Read-Only Memory)等の記憶媒体59によってクライアントPC10に提供される。即ち、プログラムが保存された記憶媒体59がドライバ58にセットされると、ドライバ58が記憶媒体59からプログラムを読み出し、その読み出されたプログラムがシステムバスBを介して記憶装置57にインストールされる。そして、プログラムが起動されると、記憶装置57にインストールされたプログラムに従ってCPU51がその処理を開始する。尚、プログラムを格納する媒体としてCD−ROMに限定するものではなく、コンピュータが読み取り可能な媒体であればよい。本発明に係る処理を実現するプログラムは、通信ユニット56によってネットワークを介してダウンロードし、記憶装置57にインストールするようにしても良い。
【0022】
以下に、配信指示書を指定するのみで配信可能とする配信処理の概要を図2で説明する。図2は、配信指示書を指定するのみで配信可能な第一のネットワーク構成を示すブロック図である。図2において、クライアントPC(Personal Computer)10は、ネットワーク15を介して、融合機1200とリポジトリ装置20とに接続される。コンピュータ端末としてのクライアントPC10と、配信指示書によって指定される文書を配信する融合機1200と、サーバコンピュータとしてのリポジトリサービス実行部1410を有するリポジトリ装置20とはHTTPで通信制御される。
【0023】
融合機1200は、FAX機能を含む多種の画像形成機能を備える画像形成装置であって、文章を配信するための配信サービス実行部1400と、FCU(FAX Control Unit)1320、NIC(Network Interface Card)1311、USB(Universal Serial Bus)1316等の配信エンジン部1360を制御して文書を配信する配信処理を行なうコントロールサービス1250とを有する。FCU1320はFAX機能を実現し、NIC1311は、ネットワーク通信を制御し、USB1316は大容量の画像データの送受信を制御する。融合機1200は、プリンタ機能、印刷機能等の画像形成機能を備えても良い。
【0024】
リポジトリ装置20は、画像データ30とその画像データに関するファイル情報31とを蓄積し管理するリポジトリサービス実行部1410によって、画像データ30を利用するためのチケットを発行し、その発行したチケットによる該画像データ30の利用を許可することによって、該画像データの利用をWebサービスとして提供するサーバコンピュータである。
【0025】
また、クライアントPC10がSOAPによってWebサービスを要求する場合には、融合機1200と、リポジトリ装置20とは、SOAPによって夫々のWebサービスを提供する。クライアントPC10がWebブラウザを利用してWebサービスを要求する場合には、融合機1200と、リポジトリ装置20とは、HTML(Hypertext Transfer Markup Language)によって夫々のWebサービスを提供する。
【0026】
クライアントPC10は、リポジトリ装置20のリポジトリサービス実行部1410から所望する画像データ30を利用するためのチケットを取得して(ステップS1)、そのチケットを融合機1200の配信サービス実行部1400へ渡して配信指示書32の作成を要求する(ステップS2)。配信サービス実行部1400は、クライアントPC10から受け取ったチケットによって、リポジトリサービス実行部1410に対して、文書IDとファイル情報31を要求する(ステップS3)。
【0027】
リポジトリ装置20において、リポジトリサービス実行部1410は、ステップS3で受け取ったチケットがステップS1で発行したものであることを確認後、文書IDとファイル情報31とを融合機1200の配信サービス実行部1400へ提供する(ステップS4)。配信サービス実行部1400は、リポジトリサービス実行部1410から取得した文書IDとファイル情報31とをコントロールサービス1250へ通知することによって配信指示書32を作成する。
【0028】
ファイル情報31には、蓄積した時点での配信条件が設定されている。配信サービス実行部1400は、コントロールサービス1250を使って、このファイル情報31を変換して配信情報33を作成し、文書識別子(文書ID)と配信モード33とが設定される配信指示書32を作成する。そして、配信サービス実行部1400は、作成した配信指示書32を識別する配信指示書IDをクライアントPC10に通知する。
【0029】
クライアントPC10は、配信サービス実行部1400から受信した配信指示書IDによって配信指示書32を指定して配信指示を配信サービス実行部1400へ行う(ステップS5)。配信サービス実行部1400は、配信指示書IDによって配信指示書32を識別し、配信指示書32に設定されている文書IDと配信モードとをコントロールサービス1250へ通知する(ステップS6)。
【0030】
コントロールサービス1250は、配信サービス実行部1400から通知された文書IDと配信モード33とに基づいて、リポジトリ装置20のリポジトリサービス実行部1410から画像データ30を取得し(ステップS7)、また、配信モード33に従って、画像データ30を配信する配信処理を実行する(ステップS8)。つまり、コントロールサービス1250は、配信エンジン部1360(FCU1320、NIC1311、USB1316等)を制御して画像データ30を配信させる。
【0031】
クライアントPC10側の配信オプションを変更しない場合の第一の配信処理について図3で説明する。図3は、配信オプションを変更しない場合の第一の配信処理を説明するためのフローチャート図である。
【0032】
図3において、蓄積文書を表示させるためのユーザの操作によって、クライアントPC10は、リポジトリ装置20のリポジトリサービス実行部1410から文書IDリストを取得する(ステップS31)。そして、その文書IDリストに基づいて、順に文書IDを読み出して各文書IDに対応するサムネイルを、リポジトリサービス実行部1410から取得する(ステップS32)。文書IDリストに示される全文書のサムネイルを取得したか否かを判断する(ステップS33)。全文書のサムネイルを取得した場合、ステップS34へ進む。一方、全文書のサムネイルを取得していない場合、ステップS32へ戻る。
【0033】
全文書のサムネイルを取得後、リポジトリサービス実行部1410から取得したサムネイルによって蓄積文書が示される蓄積文書の一覧画面を表示ユニット53に表示する(ステップS34)。
【0034】
クライアントPC10は、ユーザによって所望する文書が選択され、その文書の配信が選択されたか否かを判断する(ステップS35)。配信が選択されなかった場合、そのまま蓄積文書の一覧画面を表示ユニット53に表示させ、ユーザによる操作を待つ。
【0035】
一方、配信が選択された場合、クライアントPC10は、ネットワーク15を介してコマンドstartSessionを送信して、融合機1200の配信サービス実行部1400とのセッションを確立し、ユーザが選択した文書の文書IDを送信して、リポジトリ装置20のリポジトリサービス実行部1410からチケットを取得する(ステップS36)。セッション確立後、クライアントPC10は、コマンドcreateJobInstructionを送信して、リポジトリ装置20のリポジトリサービス実行部1410から取得しておいたチケットを配信サービス実行部1400に渡して配信指示書32の作成を要求する(ステップS37)。
【0036】
クライアントPC10は、表示ユニット53に配信を確認する画面を表示する。そして、その画面にて、ユーザによる配信の指示を示すOKボタンが押されたか否かを判断する(ステップS38)。
【0037】
OKが押されなかった場合、キャンセルが押されたか否かを判断する(ステップS39)。キャンセルが押されなかった場合、ステップS38へ戻り、ユーザによる操作を待つ。一方、キャンセルが押された場合、コマンドendSessionを送信して融合機1200とのセッションを終了し(ステップS40)、ステップS34へ戻る。
【0038】
一方、ステップS38において、OKが押されたと判断した場合、コマンドcreateJobを送信して、配信実行を指示する(ステップS41)。そして、クライアントPC10は、コマンドendSessionを送信して融合機1200とのセッションを終了する(ステップS42)。
【0039】
図2及び図3では、既に保存されている配信指示書32をなんら変更せずに再利用した場合について説明したが、既に保存されている配信指示書32を変更して配信する場合について図4から図6で説明する。
【0040】
図4は、配信オプションを変更する場合の第二の配信処理の概要を説明するための図である。図4において、クライアントPC10は、リポジトリ装置20のリポジトリサービス実行部1410から所望する画像データ30を利用するためのチケットを取得して(ステップS21)、そのチケットを融合機1200の配信サービス実行部1400へ渡して配信指示書32の作成を要求する(ステップS22)。配信サービス実行部1400は、クライアントPC10から受け取ったチケットによって、リポジトリサービス実行部1410に対して、文書IDとファイル情報31を要求する(ステップS23)。
【0041】
リポジトリ装置20において、リポジトリサービス実行部1410は、ステップS23で受け取ったチケットがステップS21で発行したものであることを確認後、文書IDとファイル情報31とを融合機1200の配信サービス実行部1400へ提供する(ステップS24)。ファイル情報31には、蓄積した時点での配信条件が設定されている。配信サービス実行部1400は、コントロールサービス1250を使って、このファイル情報31を変換して配信モード33を作成し、文書IDと配信モード33とが設定される配信指示書32を作成する。
【0042】
クライアントPC10は、配信指示書32の内容を示すプロパティを融合機1200の配信サービス実行部1400から取得する(ステップS25)。クライアントPC10は、ユーザが変更したプロパティの値に変更するように配信サービス実行部1400に指示し(ステップS26)、更に、配信指示書32を指定して配信指示を融合機1200の配信サービス実行部1400に対して行う(ステップS27)。配信サービス実行部1400は、プロパティの値を変更した配信指示書32に基づいて、文書IDと配信モード33とをコントロールサービス1250へ通知する(ステップS28)。
【0043】
コントロールサービス1250は、配信サービス実行部1400から通知された文書IDに基づいて、リポジトリ装置20のリポジトリサービス実行部1410から画像データ30を取得し(ステップS29)、また、配信モード33に従って、画像データ30を配信する配信処理を実行する(ステップS30)。つまり、コントロールサービス1250は、配信エンジン部1360(FCU1320、NIC1311、USB1316等)を制御して画像データ30を配信させる。
【0044】
上述した第二の配信処理のステップS28において、配信サービス実行部1400は、プロパティの値を変更した配信指示書32に基づいてファイル情報32を変更するようにしても良い。このような処理によって、ファイル情報32は、リポジトリサービス実行部1410によって最新の状態で管理されることになる。
【0045】
次に、クライアントPC10側で例えば、配信の相手先の変更、配信種別の変更等の配信オプションを変更した場合の配信処理を図5で説明する。図5は、配信オプションを変更する場合の第二の配信処理を説明するためのフローチャート図である。
【0046】
図5において、蓄積文書を表示させるためのユーザの操作によって、クライアントPC10は、リポジトリ装置20のリポジトリサービス実行部1410から文書IDリストを取得する(ステップS31)。そして、その文書IDリストに基づいて、順に文書IDを読み出して各文書IDに対応するサムネイルを、リポジトリサービス実行部1410から取得する(ステップS32)。文書IDリストに示される全文書のサムネイルを取得したか否かを判断する(ステップS33)。全文書のサムネイルを取得した場合、ステップS34へ進む。一方、全文書のサムネイルを取得していない場合、ステップS32へ戻る。
【0047】
全文書のサムネイルを取得後、リポジトリサービス実行部1410から取得したサムネイルによって蓄積文書が示される蓄積文書の一覧画面を表示ユニット53に表示する(ステップS34)。
【0048】
クライアントPC10は、ユーザによって所望する文書が選択され、その文書の配信プロパティの変更が選択されたか否かを判断する(ステップS35−2)。配信プロパティの変更が選択されなかった場合、そのまま蓄積文書の一覧画面を表示ユニット53に表示させ、ユーザによる操作を待つ。
【0049】
一方、配信プロパティの変更が選択された場合、クライアントPC10は、ネットワーク15を介してコマンドstartSessionを送信して、融合機1200の配信サービス実行部1400とのセッションを確立し、ユーザが選択した文書の文書IDを送信して、リポジトリ装置20のリポジトリサービス実行部1410からチケットを取得する(ステップS36)。セッション確立後、クライアントPC10は、コマンドcreateJobInstructionを送信して、リポジトリ装置20のリポジトリサービス実行部1410から取得しておいたチケットを配信サービス実行部1400に渡して配信指示書32の作成を要求する(ステップS37)。
【0050】
更に、配信サービス実行部1400に対してコマンドgetJobInstructionを送信して、配信指示書32の内容を示すプロパティをリポジトリサービス実行部1410から取得する(ステップS37−2)。
【0051】
クライアントPC10は、リポジトリサービス実行部1410から取得した配信指示書32の内容を示すプロパティに基づいて、配信オプション設定画面を表示ユニット53に表示する(ステップS37−4)。
【0052】
ユーザは、表示ユニット53にされた配信オプション設定画面に配信オプションの変更を設定する。その後、クライアントPC10は、表示ユニット53に配信を確認する画面を表示する。その画面にて、ユーザによる配信の指示を示すOKボタンが押されたか否かを判断する(ステップS38)。
【0053】
OKが押されなかった場合、キャンセルが押されたか否かを判断する(ステップS39)。キャンセルが押されなかった場合、ステップS38へ戻り、ユーザによる操作を待つ。一方、キャンセルが押された場合、クライアントPC10は、コマンドendSessionを送信して融合機1200とのセッションを終了し(ステップS40)、ステップS34へ戻る。
【0054】
図6は、配信オプションを変更する場合の第二の配信処理におけるコマンドフローを示す図である。図6において、クライアントPC10がリポジトリサービス実行部1410に対してコマンドstartSession()を送信すると(ステップS201)、リポジトリサービス実行部1410は、セッションIDによって応答する(ステップS202)。クライアントPC10とリポジトリサービス実行部1410との間にセッションを確立する。
【0055】
セッションが確立すると、クライアントPC10は、文書を利用するためのチケットを取得するため、リポジトリサービス実行部1410に対してコマンドgetTicket(セッションID、文書ID)を送信する(ステップS203)。リポジトリサービス実行部1410は、セッションID及び文書IDに対応するチケットIDを発行し、そのチケットIDによって応答する(ステップS204)。
【0056】
次に、クライアントPC10は、配信サービス実行部1400に対してコマンドstartSession()を送信し(ステップS205)、配信サービス実行部1400は、クライアントPC10に対してセッションIDで応答する(ステップS206)。クライアントPC10と配信サービス実行部1400との間にセッションが確立する。
【0057】
セッションが確立すると、クライントPC10は、コマンドcreateJobInstruction(セッションID、チケットID)を送信して、配信サービス実行部1400に対して配信指示書32の作成を要求する(ステップS207)。
【0058】
クライントPC10から配信指示書32の作成要求を受信すると、配信サービス実行部1400は、リポジトリサービス実行部1410に対してコマンドgetDocIdByTicket(チケットID)を送信し(ステップS208)、リポジトリサービス実行部1410は、文書IDによって応答する(ステップS209)。続けて、配信サービス実行部1400は、リポジトリサービス実行部1410に対してコマンドgetDocInfo(文書ID)を送信し(ステップS210)、リポジトリサービス実行部1410は、ファイル情報31によって応答する(ステップS211)。
【0059】
そして、配信サービス実行部1400は、コントロールサービス1250に対してコマンドgetDeliveryMode(文書ID、ファイル情報31)を送信して(ステップS212)、コントロールサービス1250は、配信モード33によって応答する(ステップS213)。配信モード33は、配信機器固有の情報を示している。
【0060】
配信サービス実行部1400は、コントロールサービス1250から取得した配信モード33に基づいて、配信指示書32を作成し、配信指示書32を識別する配信指示書IDをステップ207でのクライアントPC10からのコマンドcreateJobInstructionの応答としてクライアントPC10に送信する(ステップS214)。
【0061】
配信サービス実行部1400は、配信モード33についてその設定が現在の機器で実現できない場合、これを省略すれば配信できるものと、省略してはいけないものとを判断する。この省略を許すか否かは、クライアントPC10の指示による。省略を許す設定の場合は、省略できるものは省略して配信指示書32を作成し、省略を許さない設定の場合は、配信指示書32を作成せずにエラーをクライアントPC10に返す。省略可能な配信モードと省略不可能な配信モード(すなわち、配信オプション)については後述される。
【0062】
クライアントPC10は、配信指示書IDを受信すると、配信サービス実行部1400に対してコマンドgetJobInstruction(セッションID、配信指示書ID)を送信して、配信指示書32のプロパティを要求する(ステップS215)。配信サービス実行部1400は、配信指示書IDに対応する配信指示書32のプロパティによってクライアントPC10へ応答する(ステップS216)。
【0063】
クライアントPC10は、ユーザの配信オプションの設定によって変更した配信指示書32のプロパティによって配信サービス実行部1400にて保存される配信指示書32のプロパティを変更するため、配信サービス実行部1400に対してコマンドsetJobInstruction(セッションID、配信指示書ID、配信指示書32のプロパティ)を送信する(ステップS217)。配信サービス実行部1400は、受信したコマンドsetJobInstructionで指定される配信指示書32のプロパティに基づいて、コントロールサービス1250へ通知するための配信モード33を作成する。
【0064】
そして、配信サービス実行部1400は、コントロールサービス1250に対してコマンドcheckDeliveryMode(文書ID、配信モード33)を送信し(ステップS218)、コントロールサービス1250は、コマンド checkDeliveryModeに指定された配信モード33に従って配信処理が行えるか否かを判断し、その判断結果「OK(処理可)」又は「NOT(処理不可)」を応答として配信サービス実行部1400へ送信する(ステップS219)。
【0065】
配信サービス実行部1400は、コントロールサービス1250から通知された判断結果「OK(処理可)」又は「NOT(処理不可)」をステップS217でのコマンドsetJobInstructionに対する応答として送信する(ステップS220)。
【0066】
クライアントPC10は、コマンドsetJobInstructionに対する応答が「OK(処理可)」を示す場合にのみ、融合機1200にて配信処理を行わせるために、配信サービス実行部1400に対してコマンドcreateJob(セッションID、配信指示書ID)を送信する(ステップS221)。
【0067】
配信サービス実行部1400は、コマンドcreateJobを受信すると、コントロールサービス1250に対してコマンドentryJob(文書ID、配信モード33)を送信して、配信ジョブの実行を指示する(ステップS222)。
【0068】
コントロールサービス1250は、コマンドentryJobで指定される文書IDを用いてリポジトリサービス実行部1400から画像データ30を取得して、配信モード33に従って画像エンジン部1360を制御して、取得した画像データ30を配信させる。コントロールサービス1250は、その処理結果「OK(処理完了)」又は「NOT(処理エラー)」を応答として配信サービス実行部1400へ送信する(ステップS223)。
【0069】
配信サービス実行部1400は、コントロールサービス1250から通知された処理結果「OK(処理完了)」又は「NOT(処理エラー)」をステップS221でのコマンドcreateJobに対する応答として送信する(ステップS224)。
【0070】
クライアントPC10は、コマンドcreateJobに対する応答が「OK(処理完了)」を示す場合にのみ、配信サービス実行部1400に対してコマンドendSession(セッションID)を送信して、配信サービス実行部1400とのセッションを解放する(ステップS225)。
【0071】
上述により、例えば、FAX送信時に作成した配信指示書32をメール送信に変更する等の配信指示書32の再利用をすることができる。
【0072】
ここで、ステップS31にてリポジトリサービス実行部1410からクライアントPC10へ提供される文書IDリストの記述例について、図7で説明する。図7は、文書IDリストの記述例を示す図である。
【0073】
図7において、文書IDリストの記述36は、例えば、XML(eXtensible Markup Language)で記述され、タグ<fileList>によって文書IDの一覧が示されることを記述し、タグ<fileID>によって文書IDが1つずつ示される。文書IDリストの記述36では、文書ID「10」、文書ID「11」、文書ID「12」等が示される。
【0074】
ステップS32にてクライアントPC10からリポジトリサービス実行部1410へ送信されるサムネイルを取得するための要求に含まれる記述について、図8で説明する。図8は、サムネイルを取得するための記述例を示す図である。
【0075】
図8において、サムネイルを取得するための記述37は、例えば、XMLで記述され、タグ<getThumbnail>によって要求するサムネイルの文書IDが示されることを記述し、タグ<fileID>によって文書IDが指定される。サムネイルを取得するための記述37では、文書ID「10」によって特定される文書のサムネイルを要求していることを示す。
【0076】
配信サービス実行部1400からクライアントPC10へ提供される配信指示書32のプロパティのデータ構成について図9で説明する。図9では、FAX送信を例として、配信指示書32のプロパティの記述例について説明する。図9は、FAXを指定した配信指示書のプロパティの記述例を示す図である。
【0077】
図9(A)において、配信サービス実行部1400は、FAXを指定した配信指示書32のプロパティをXML(eXtensible Markup Language)で生成して管理し、FAXを指定した配信指示書32のプロパティ32bは、配信種別(<deliveryProperty>)、回線種別(<lineType>)、配信宛先(<address>)、配信者(<senderName>)、時刻指定(<timeLater>)、件名(<subject>)、画像フォーマット(<imageFormat>)、画像圧縮方式(<imageCompression>)、プロパティ保存の要又は不要(<saveProperty>)等の要素を有する。この場合、配信指示書32はプロパティ32bのみを有し、文書IDを含まない。
【0078】
図9(A)に示す記述例において、配信種別「FAX」、回線種別「G3」、配信宛先「03−3210−9876」、配信者「suzuki」、時刻指定「2004−02−16T12:01:00(2004年2月16日12時1分00秒)」、件名「appointment」、画像フォーマット「tiff」、画像圧縮方式「MH」、プロパティ保存の要又は不要「true(要)」が示される。
【0079】
図9(B)において、配信サービス実行部1400は、図9(A)に示した配信指示書32のプロパティ32bと、更に、文書IDを示す記述32aを含んで配信指示書32を作成する。文書IDを示す記述32aは、例えば、「<document>http://machineName.folderName.fileName1</document>」のように示される。
【0080】
図9では、FAX送信を指定した配信指示書32のプロパティについて説明したが、メール送信、FTP送信、及び配信サーバ送信を指定した配信指示書32のプロパティについて図10、図11及び図12にて夫々説明する。
【0081】
図10は、メール送信を指定した配信指示書のプロパティの記述例を示す図である。図10において、メール送信を指定した配信指示書32のプロパティ32b−1は、例えば、配信種別「Mail」、回線種別「LAN」、配信宛先「abc@aaa.org」、配信者「suzuki」、時刻指定「2004−02−16T12:01:00(2004年2月16日12時1分00秒)」、件名「appointment」、画像フォーマット「tiff」、画像圧縮方式「MH」、プロパティ保存の要又は不要「true(要)」のようにXMLで記述される。
【0082】
FAX送信が指定された場合と同様に、配信サービス実行部1400は、図10に示した配信指示書32のプロパティ32b−1と、更に、文書IDを示す記述32aを含んで配信指示書32を作成する。
【0083】
図11は、FTP送信を指定した配信指示書のプロパティの記述例を示す図である。図11において、FTP送信を指定した配信指示書32のプロパティ32b−2は、例えば、配信種別「FTP」、回線種別「LAN」、配信宛先「111.112.113.14/foo/bar」、配信者「suzuki」、時刻指定「2004−02−16T12:01:00(2004年2月16日12時1分00秒)」、件名「appointment」、画像フォーマット「tiff」、画像圧縮方式「MH」、プロパティ保存の要又は不要「true(要)」のようにXMLで記述される。
【0084】
FAX送信が指定された場合と同様に、配信サービス実行部1400は、図11に示した配信指示書32のプロパティ32b−2と、更に、文書IDを示す記述32aを含んで配信指示書32を作成する。
【0085】
図12は、配信サーバ送信を指定した配信指示書のプロパティの記述例を示す図である。図12において、配信サーバ送信を指定した配信指示書32のプロパティ32b−3は、例えば、配信種別「deliveryServer」、回線種別「LAN」、配信宛先「111.112.113.14/foo/bar」、配信者「suzuki」、時刻指定「2004−02−16T12:01:00(2004年2月16日12時1分00秒)」、件名「appointment」、画像フォーマット「tiff」、画像圧縮方式「MH」、プロパティ保存の要又は不要「true(要)」のようにXMLで記述される。
【0086】
FAX送信が指定された場合と同様に、配信サービス実行部1400は、図11に示した配信指示書32のプロパティ32b−3と、更に、文書IDを示す記述32aを含んで配信指示書32を作成する。
【0087】
上述したプロパティの記述例では、どの配信種別でも共通に利用されるプロパティについて示しているが、実際には、配信種別に固有の要素を追加して設定する場合がある。その場合、配信種別に固有の要素が追加された配信指示書32を他の配信種別にて再利用する際には、その固有の要素が不要に追加されている場合がある。同一の配信種別であっても、機能のバージョンアップ等により、機能レベル間でプロパティに差異が生じる場合も同様に、異なる機能レベル間で配信指示書32を再利用する際には、機能レベルに固有の要素が不要に含まれている場合がある。
【0088】
そのような固有の要素が必要である場合にはその値が参照され、不要である場合には無視されることによって、いずれの場合であっても配信指示書32が正常に処理される。
【0089】
配信種別に固有の要素が付加されたプロパティの記述例について図13で説明する。また、図13に示す固有の要素を含むプロパティが別の配信種別にて再利用された場合のプロパティの記述例について図14で説明する。固有の要素は、上述同様、XMLで記述されたタグ名によって示される。
【0090】
図13は、配信種別がFTPの場合にFTPに固有の要素が付加された配信指示書のプロパティの記述例を示す図である。図13において、FTPを指定した配信指示書32のプロパティ32b−4は、例えば、配信種別「FTP」、回線種別「LAN」、配信宛先「111.112.113.14」、配信者「suzuki」、時刻指定「2004−02−16T12:01:00(2004年2月16日12時1分00秒)」、件名「appointment」、画像フォーマット「tiff」、画像圧縮方式「MH」、プロパティ保存の要又は不要「true(要)」の共通に利用可能なXMLの記述に加えて、FTPに固有の要素を示す記述32f(“<senderPassword>012345</senderPassword>”)が付加されている。
【0091】
このようにFTPに固有の要素を示す記述32fが付加される場合は、例えば、最初に配信指示書32を作成する際にFTPに固有の要素の設定が要求されていた場合、図11に示すようなプロパティ32b−2を再利用する際に機能レベルの違いによって固有の要素の設定が要求されていた場合、FAXを指定したプロパティ32b(図9(A))、メール送信を指定したプロパティ32b−1(図10)、又は配信サーバを指定したプロパティ32b−3(図12)を再利用する際に機能レベルの違いによって固有の要素の設定が要求されていた場合などである。
【0092】
更に、このようなプロパティ32b−4を示す配信指示書32が作成された後、配信指示書32の再利用によって、ユーザが異なる配信種別のFAXを指定した場合、例えば、図14に示すようなプロパティを示す配信指示書32が作成される。
【0093】
図14は、配信種別がFAXの場合にFTPに固有の要素が含まれる配信指示書のプロパティの記述例を示す図である。図14において、FAXを指定した配信指示書32のプロパティ32b−5は、例えば、配信種別「FAX」、回線種別「G3」、配信宛先「03−3210−9876」、配信者「suzuki」、時刻指定「2004−02−16T12:15:00(2004年2月16日12時15分00秒)」、件名「appointment」、画像フォーマット「tiff」、画像圧縮方式「MH」、プロパティ保存の要又は不要「true(要)」の共通に利用可能なXMLの記述に加えて、FTPに固有の要素を示す記述32f(“<senderPassword>012345</senderPassword>”)が含まれている。
【0094】
配信種別が異なる場合、或いは、機能レベルが異なる場合、固有の要素の設定のユーザインターフェースを持たない場合があるため、配信指示書32を再利用する際にそのまま配信指示書32に含まれることとなる。クライアントPC10にて、固有の要素を削除したり、記述形式を変更したりする必要はない。
【0095】
配信サービス実行部1400は、図9(A)、図10、図11、図12、図13、又は図14に示すようなXMLで記述されたFAX送信、メール送信、FTP送信又は配信サーバ送信を指定した配信指示のプロパティを画像データに対応させて管理している。
【0096】
このようにXMLで記述された配信指示書32は、配信種別に共通に利用可能な形式であるため、異なる配信種別間での再利用が容易に行うことができるようになる。また、配信指示書32に対する処理を統一することが可能となる。更に、異なる配信種別、或いは、異なる機能レベルに固有の要素を配信指示書32に含むことを許容する。サポートしていない機能が無視される。
【0097】
また、上述したようなXMLによる記述例は、CSV形式にて構成することも可能である。
【0098】
次に、このような配信指示書32のプロパティ項目に設定される候補値について図15で説明する。図15は、配信指示書のプロパティ項目に設定される候補値の例を示す図である。
【0099】
図15において、配信種別を示すプロパティ項目DeliveryTypeの候補値として、例えば、FAX送信を指定するFAX、メール送信を指定するMail、FTP送信(ファイル転送)を指定するFTP、又は、配信サーバとして蓄積文書の送信を指定する配信サーバ送信等が示される。
【0100】
回線種別を示すプロパティ項目LineTypeの候補値として、例えば、PSTN(Public Switched Telephone Network)回線でのG3プロトコルを指定するPSTN−G3、ISDN(Integrated Services Digital Network)回線でのG3プロトコルを指定するISDN−G3、G4プロトコルを指定するG4、又は、LAN(Local Area Network)を指定するLAN等が示される。
【0101】
画像フォーマットを示すプロパティ項目ImageFormatの候補値として、例えば、TIFF(Tagged Image File Format)を指定するTIFF、JFIF(JPEG File Interchange Format)を指定するJFIF、又は、PDF(Potable Document Format)を指定するPDF等が示される。
【0102】
画像圧縮方式を示すプロパティ項目ImageCompressionの候補値として、例えば、MH(Modified Huffman)を指定するMH、MR(Modified Read)を指定するMR、MMR(Modified MR)を指定するMMR、圧縮なしを指定するRAW、又は、JPEG(Joint Photographic Experts Group)を指定するJPEG等が示される。
【0103】
上述したように、上記第二の配信処理では、クライアントPC10は、配信サービス実行部1400から取得した配信指示書のプロパティのうち変更があったプロパティを融合機1200へ送信し、配信サービス実行部1400にて作成しておいた配信指示書32の変更を行う。このような処理とすることによって、クライアントPC10は、配信指示書32のプロパティの変更部分を指定するのみで、配信処理を実行することができる。
【0104】
一方、融合機1200は、複数のクライアントPC10との間で上記第二の配信処理を実行すると、各クライアントPC10から配信指示を受信するまで、作成しておいた複数の配信指示書32を保持することになる。融合機1200での配信指示書32を保持するための記憶領域を有効に使用するために、各クライアントPC10にて変更したプロパティを含む配信指示書32を作成するようにすることが考えられる。
【0105】
クライアントPC10にて変更したプロパティを含む配信指示書32を作成する場合について図16から図18で説明する。
【0106】
図16は、配信オプションを変更する場合の第三の配信処理の概要を説明するための図である。図16中、図4と同一の部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。
【0107】
図16において、配信サービス実行部1400は、配信指示書32を作成し、配信指示書32のプロパティをクライアントPC10へ送信すると、記憶領域から作成した配信指示書32を削除する。
【0108】
一方、クライアントPC10は、ステップS25にて取得した配信指示書32のプロパティの変更を行い、変更されたプロパティの値を含む全プロパティの値が設定された印刷指示書32を作成する(ステップS26−4)。そして、クライアントPC10は、作成した配信指示書32を送信することによって、配信サービス実行部1400に配信指示を行う(ステップS27−4)。配信サービス実行部1400は、クライアントPC10から受信した配信指示書32に基づいて、文書IDと配信モード33とをコントロールサービス1250へ通知する(ステップS28)。以降の処理は、図4の説明と同様である。
【0109】
次に、クライアントPC10側で例えば、件名等の配信オプションを変更した場合の配信処理を図17で説明する。図17は、配信オプションを変更する場合の第三の配信処理を説明するためのフローチャート図である。図17中、図5と同一のステップには、同一符号を付し、その説明を省略する。
【0110】
図17において、図5のステップS51がステップS51−2に置き換わる。ステップS51−2では、クライアントPC10は、ユーザの配信オプションの変更に応じて、取得した配信指示書32のプロパティの値を変更し、変更したプロパティの値を含む全プロパティの値が設定された配信指示書32を作成する(ステップS51−2)。そして、クライアントPC10は、コマンドcreateJobを送信して、配信実行を配信サービス実行部1400に指示する(ステップS52)。以降の処理は、図5の説明と同様である。
【0111】
図18は、配信オプションを変更する場合の第三の配信処理におけるコマンドフローを示す図である。図18中、図6と同一のステップには、同一符号を付し、その説明を省略する。
【0112】
図18において、配信サービス実行部1400は、作成して所定記憶領域に保存した配信指示書32を識別する配信指示書IDをクライアントPC10からのコマンドcreateJobInstructionの応答としてクライアントPC10に送信後(ステップS214)、クライアントPC10からコマンドgetJobInstruction(セッションID、配信指示書ID)を受信すると(ステップS215−2)、配信サービス実行部1400は、配信指示書IDに対応する文書IDを含む配信指示書32のプロパティによってクライアントPC10へ応答し、配信サービス実行部1400が作成した配信指示書32を所定記憶領域から削除する(ステップS216−2)。
【0113】
クライアントPC10は、ユーザの配信オプションの設定によって、プロパティを変更した配信指示書32を作成し、配信サービス実行部1400に対してコマンドsetJobInstruction(セッションID、配信指示書32)を送信する(ステップS217−2)。配信サービス実行部1400は、受信した配信指示書32を識別するための配信指示書IDを生成し、この配信指示書32に基づいて、コントロールサービス1250へ通知するための配信モード33を作成する。
【0114】
そして、配信サービス実行部1400は、コントロールサービス1250に対してコマンドcheckDeliveryMode(文書ID、配信モード33)を送信し(ステップS218)、コントロールサービス1250は、コマンドcheckDeliveryModeに指定された配信モード33に従って配信処理が行えるか否かを判断し、その判断結果「OK(処理可)」又は「NOT(処理不可)」を応答として配信サービス実行部1400へ送信する(ステップS219)。
【0115】
配信サービス実行部1400は、コントロールサービス1250から通知された判断結果が「OK(処理可)」である場合、配信指示書IDをステップS217−2でのコマンドsetJobInstructionに対する応答として送信する(ステップS220)。コントロールサービス1250から通知された判断結果が「NOT(処理不可)」である場合、「NOT(処理不可)」を応答として送信する。
【0116】
クライアントPC10は、コマンドsetJobInstructionに対する応答が「OK(処理可)」を示す場合にのみ、融合機1200にて配信処理を行わせるために、配信サービス実行部1400に対してコマンドcreateJob(セッションID、配信指示書ID)を送信する(ステップS221)。以降の処理は、図6の説明と同様である。
【0117】
上述した第三の配信処理において、ステップS216−2にて配信サービス実行部1400からクライアントPC10へ提供される配信指示書32のプロパティについて図19で説明する。
【0118】
図19は、第三の配信処理において、配信サービス実行部から提供される配信指示書のプロパティの記述例を示す図である。図19において、第二の配信処理における配信指示書32のプロパティとの違いは、文書IDに相当する記述32aが付加されている点である。記述32aは、例えば、<dosument>http://machineName.folderName.fileName1</document>及び<dosument>http://machineName.folderName.fileName2</document>のように記述される。この場合、2つの文書が指定されていることを示す。記述32aには、1つ以上の文書を識別するための文書ID(例えば、文書が保存されている場所を示すURL(Uniform Resource Locator)等)が示される。
【0119】
上述の第三の配信処理では、配信サービス実行部1400は、配信指示書32のための記憶領域を有効に使用することができる。
【0120】
次に、省略可能な配信オプション及び省略不可能な配信オプションについて図20で説明する。
【0121】
図20は、配信オプションの省略を判断するための情報を示す図である。図20(A)は、省略可能な配信オプションを示すテーブルである。図20(B)は、省略不可能な配信オプションを示すテーブルである。図20(A)において、省略可能な配信オプション5aとして、配信者名、時刻指定、件名、ソート・スタック、画像フォーマット、画像圧縮方式等がある。また、図20(B)に示されるように、省略不可能な配信オプション5bとして、配信種別、改選種別、配信宛先等がある。
【0122】
配信サービス実行部1400によって、これら省略可能な配信オプション5aと省略不可能な配信オプション5bとを夫々テーブルに基づいて、省略処理が行なわれる。
【0123】
図21は、配信オプションを変更し、且つ、プロパティを保存指定する場合の第四の配信処理の概要を説明するための図である。
【0124】
図21において、リポジトリ装置20のリポジトリサービス実行部1410から所望する画像データ30を利用するためのチケットを取得して(ステップS71)、そのチケットを融合機1200の配信サービス実行部1400へ渡して配信指示書32の作成を要求する(ステップS72)。配信サービス実行部1400は、クライアントPC10から受け取ったチケットによって、リポジトリサービス実行部1410に対して、文書IDとファイル情報31を要求する(ステップS73)。
【0125】
リポジトリ装置20において、リポジトリサービス実行部1410は、ステップS73で受け取ったチケットがステップS71で発行したものであることを確認後、文書IDとファイル情報31とを融合機1200の配信サービス実行部1400へ提供する(ステップS74)。ファイル情報31には、蓄積した時点での配信条件が設定されている。配信サービス実行部1400は、コントロールサービス1250を使って、このファイル情報31を変換して配信モード33を作成し、文書IDと配信モード33とが設定される配信指示書32を作成する。
【0126】
クライアントPC10は、配信指示書32の内容を示すプロパティを融合機1200の配信サービス実行部1400から取得する(ステップS75)。クライアントPC10は、ユーザが変更したプロパティ値に変更するように配信サービス実行部1400に指示する(ステップS76)。この時、プロパティが保存指定となる。
【0127】
プロパティが保存指定のプロパティ値の変更要求を受信すると、配信サービス実行部1400は、リポジトリサービス実行部1410に変更されたプロパティ値を保存する(ステップS77)。
【0128】
このように、変更されたプロパティ値によって、リポジトリサービス実行部1410で管理されるファイル情報31を上書き保存することができる。
【0129】
クライアントPC10側でのプロパティを保存指定とする場合の処理について図22で説明する。図22は、配信オプションを変更し、且つ、プロパティを保存指定する場合の第四の配信処理を説明するフローチャート図である。図22中、図5と同一のステップには、同一符号を付し、その説明を省略する。
【0130】
図22において、図5のステップS51がステップS51−4に置き換わる。ステップS51−4では、クライアントPC10は、ユーザの配信オプションの変更に応じて、取得した配信指示書32のプロパティの値を変更し、プロパティ保存が指定されたコマンドsetJobInstructionを送信して、配信指示書32のプロパティの変更及び保存をリポジトリサービス実行部1410へ指示する(ステップS51−4)。そして、クライアントPC10は、コマンドcreateJobを送信して、配信実行を配信サービス実行部1400に指示する(ステップS52)。以降の処理は、図5の説明と同様である。
【0131】
図23は、配信オプションを変更し、且つ、プロパティを保存指定する場合の第四の配信処理におけるコマンドフローを示す図である。図23において、クライアントPC10が融合機1200の配信サービス実行部1400に対してコマンドgetJobInstruction(セッションID、配信指示書ID)を送信すると(ステップS301)、配信サービス実行部1400は、配信指示書32のプロパティによって応答する(ステップS302)。
【0132】
クライアントPC10は、プロパティ保存が有りに設定されたコマンドsetJobInstruction(セッションID、配信指示書ID、配信指示書32のプロパティ)を配信サービス実行部1400に送信する(ステップS303)。
【0133】
配信サービス実行部1400は、プロパティ保存が有りに設定されたコマンドsetJobInstructionを受信すると、コントロールサービス1250に対してコマンドcheckDeliveryMode(文書ID、配信モード33)を送信する(ステップS304)。コントロールサービス1250は、コマンドcheckDeliveryModeに指定された配信モード33に従って配信処理が行えるか否かを判断し、その判断結果「OK(処理可)」又は「NOT(処理不可)」を応答として配信サービス実行部1400へ送信する(ステップS305)。
【0134】
配信サービス実行部1400は、その判断結果が「OK(処理可)」を示す場合にのみ、コントロールサービス1250に対してコマンドgetFileInfo(文書ID、配信モード33)を送信する(ステップS306)。コントロールサービス1250は、受信したコマンドgetFileInfoから配信モード33を取り出してファイル情報31に変換し、そのファイル情報31によって配信サービス実行部1400に応答する(ステップS307)。
【0135】
配信サービス実行部1400は、コントロールサービス1250から配信モード33から変換されたファイル情報31を受信すると、リポジトリサービス実行部1410に対してコマンドsetDocInfo(文書ID、ファイル情報31)を送信する(ステップS308)。リポジトリサービス実行部1410は、文書IDに対応させてファイル情報31を保存して、その保存処理結果「OK(保存完了)」又は「NOT(保存エラー)」によって配信サービス実行部1400に応答する(ステップS309)。
【0136】
配信サービス実行部1400は、リポジトリサービス実行部1410から通知された保存処理結果「OK(保存完了)」又は「NOT(保存エラー)」をステップS303に対する応答としてクライアントPC10に通知する(ステップS310)。
【0137】
次に、異なる複数の配信種別による画像データ30の配信を一連の処理にて行う複合配信について図24から図26で説明する。図24は、複合配信処理を説明するためのフローチャート図である。図24中、図5と同一のステップには、同一符号を付し、その説明を省略する。
【0138】
図24において、図5のステップS52とステップS53との間に、ステップS52−2が加えられる。ステップS52−2では、クライアントPC10は、ユーザが続けて配信を行なう複合配信を指定したか否かを判断する。複合配信が指定された場合、確立したセッションを終了させずに、ステップS37へ戻り、上述したような配信処理を繰り返し実行する。一方、複合配信が指定されなかった場合、配信サービス実行部1400とのセッションを終了する(ステップS53)。
【0139】
図25及び図26は、複合配信処理のコマンドフローを示す図である。図25及び図26に示されるコマンドフローは、連続して実行される一連の処理を示している。ここでは、FAX送信とメール送信とを一連の処理にて行う複合配信を例として説明する。また、FAX送信を行い、そしてメール送信を行う場合で説明されるが、複合配信は、FAX送信、メール送信、FTP送信、及び配信サーバ送信の複数を組み合わせた一連の処理であり、その配信種別の処理順序は任意であり、限定されるものではない。
【0140】
図25において、クライアントPC10がリポジトリサービス実行部1410に対してコマンドstartSession()を送信すると(ステップS701)、リポジトリサービス実行部1410は、セッションIDによって応答する(ステップS702)。クライアントPC10とリポジトリサービス実行部1410との間にセッションを確立する。
【0141】
セッションが確立すると、クライアントPC10は、文書を利用するためのチケットを取得するため、リポジトリサービス実行部1410に対してコマンドgetTicket(セッションID、文書ID)を送信する(ステップS703)。リポジトリサービス実行部1410は、セッションID及び文書IDに対応するチケットIDを発行し、そのチケットIDによって応答する(ステップS704)。
【0142】
次に、クライアントPC10は、配信サービス実行部1400に対してコマンドstartSession()を送信し(ステップS705)、配信サービス実行部1400は、クライアントPC10に対してセッションIDで応答する(ステップS706)。クライアントPC10と配信サービス実行部1400との間にセッションが確立する。
【0143】
セッションが確立すると、クライントPC10は、コマンドcreateJobInstruction(セッションID、チケットID)を送信して、配信サービス実行部1400に対して配信指示書32の作成を要求する(ステップS707)。
【0144】
クライントPC10から配信指示書32の作成要求を受信すると、配信サービス実行部1400は、リポジトリサービス実行部1410に対してコマンドgetDocIdByTicket(チケットID)を送信し(ステップS708)、リポジトリサービス実行部1410は、文書IDによって応答する(ステップS709)。続けて、配信サービス実行部1400は、リポジトリサービス実行部1410に対してコマンドgetDocInfo(文書ID)を送信し(ステップS710)、リポジトリサービス実行部1410は、ファイル情報31によって応答する(ステップS711)。
【0145】
そして、配信サービス実行部1400は、コントロールサービス1250に対してコマンドgetDeliveryMode(文書ID、ファイル情報31)を送信して(ステップS712)、コントロールサービス1250は、配信モード(1)33によって応答する(ステップS713)。配信モード(1)33は、配信機器固有の情報を示している。
【0146】
配信サービス実行部1400は、コントロールサービス1250から取得した配信モード(1)33に基づいて、配信指示書(1)32を作成し、配信指示書(1)32を識別する配信指示書ID(1)をステップ707でのクライアントPC10からのコマンドcreateJobInstructionの応答としてクライアントPC10に送信する(ステップS714)。
【0147】
配信サービス実行部1400は、配信モード(1)33についてその設定が現在の機器で実現できない場合、これを省略すれば配信できるものと、省略してはいけないものとを判断する。この省略を許すか否かは、クライアントPC10の指示による。省略を許す設定の場合は、省略できるものは省略して配信指示書32を作成し、省略を許さない設定の場合は、配信指示書32を作成せずにエラーをクライアントPC10に返す。
【0148】
クライアントPC10は、配信指示書ID(1)を受信すると、配信サービス実行部1400に対してコマンドgetJobInstruction(セッションID、配信指示書ID(1))を送信して、配信指示書(1)32のプロパティを要求する(ステップS715)。配信サービス実行部1400は、配信指示書ID(1)に対応する配信指示書(1)32のプロパティによってクライアントPC10へ応答する(ステップS716)。
【0149】
クライアントPC10は、ユーザの配信オプションの設定によって変更した配信指示書(1)32のプロパティによって配信サービス実行部1400にて保存される配信指示書(1)32のプロパティを変更するため、配信サービス実行部1400に対してコマンドsetJobInstruction(セッションID、配信指示書ID(1)、配信指示書(1)32のプロパティ)を送信する(ステップS717)。配信サービス実行部1400は、受信したコマンドsetJobInstructionで指定される配信指示書(1)32のプロパティに基づいて、コントロールサービス1250へ通知するための配信モード(1)33を作成する。
【0150】
そして、配信サービス実行部1400は、コントロールサービス1250に対してコマンドcheckDeliveryMode(文書ID、配信モード(1)33)を送信し(ステップS718)、コントロールサービス1250は、コマンド checkDeliveryModeに指定された配信モード33に従って配信処理が行えるか否かを判断し、その判断結果「OK(処理可)」又は「NOT(処理不可)」を応答として配信サービス実行部1400へ送信する(ステップS719)。
【0151】
配信サービス実行部1400は、コントロールサービス1250から通知された判断結果「OK(処理可)」又は「NOT(処理不可)」をステップS717でのコマンドsetJobInstructionに対する応答として送信する(ステップS720)。
【0152】
続けて、図26において、クライントPC10は、コマンドcreateJobInstruction(セッションID、チケットID)を送信して、配信サービス実行部1400に対して配信指示書32の作成を要求する(ステップS721)。ここで指定されるセッションIDは、ステップS701及びS702にて取得したセッションIDである。また、チケットIDは、図25のステップS703及びS704にて取得したチケットIDである。
【0153】
クライントPC10から配信指示書32の作成要求を受信すると、配信サービス実行部1400は、リポジトリサービス実行部1410に対してコマンドgetDocIdByTicket(チケットID)を送信し(ステップS722)、リポジトリサービス実行部1410は、文書IDによって応答する(ステップS723)。続けて、配信サービス実行部1400は、リポジトリサービス実行部1410に対してコマンドgetDocInfo(文書ID)を送信し(ステップS724)、リポジトリサービス実行部1410は、ファイル情報31によって応答する(ステップS725)。
【0154】
そして、配信サービス実行部1400は、コントロールサービス1250に対してコマンドgetDeliveryMode(文書ID、ファイル情報31)を送信して(ステップS726)、コントロールサービス1250は、配信モード(2)33によって応答する(ステップS727)。配信モード(2)33は、配信機器固有の情報を示している。
【0155】
配信サービス実行部1400は、コントロールサービス1250から取得した配信モード(2)33に基づいて、配信指示書(2)32を作成し、配信指示書(2)32を識別する配信指示書ID(2)をステップ707でのクライアントPC10からのコマンドcreateJobInstructionの応答としてクライアントPC10に送信する(ステップS728)。
【0156】
配信サービス実行部1400は、配信モード(2)33についてその設定が現在の機器で実現できない場合、これを省略すれば配信できるものと、省略してはいけないものとを判断する。この省略を許すか否かは、クライアントPC10の指示による。省略を許す設定の場合は、省略できるものは省略して配信指示書32を作成し、省略を許さない設定の場合は、配信指示書32を作成せずにエラーをクライアントPC10に返す。
【0157】
クライアントPC10は、配信指示書ID(2)を受信すると、配信サービス実行部1400に対してコマンドgetJobInstruction(セッションID、配信指示書ID(2))を送信して、配信指示書(2)32のプロパティを要求する(ステップS729)。配信サービス実行部1400は、配信指示書ID(2)に対応する配信指示書(2)32のプロパティによってクライアントPC10へ応答する(ステップS730)。
【0158】
クライアントPC10は、ユーザの配信オプションの設定によって変更した配信指示書(2)32のプロパティによって配信サービス実行部1400にて保存される配信指示書(2)32のプロパティを変更するため、配信サービス実行部1400に対してコマンドsetJobInstruction(セッションID、配信指示書ID(2)、配信指示書(2)32のプロパティ)を送信する(ステップS731)。配信サービス実行部1400は、受信したコマンドsetJobInstructionで指定される配信指示書(2)32のプロパティに基づいて、コントロールサービス1250へ通知するための配信モード(2)33を作成する。
【0159】
そして、配信サービス実行部1400は、コントロールサービス1250に対してコマンドcheckDeliveryMode(文書ID、配信モード(2)33)を送信し(ステップS732)、コントロールサービス1250は、コマンド checkDeliveryModeに指定された配信モード33に従って配信処理が行えるか否かを判断し、その判断結果「OK(処理可)」又は「NOT(処理不可)」を応答として配信サービス実行部1400へ送信する(ステップS733)。
【0160】
配信サービス実行部1400は、コントロールサービス1250から通知された判断結果「OK(処理可)」又は「NOT(処理不可)」をステップS731でのコマンドsetJobInstructionに対する応答として送信する(ステップS734)。
【0161】
クライアントPC10は、コマンドsetJobInstructionに対する応答が「OK(処理可)」を示す場合にのみ、融合機1200にて配信処理を行わせるために、配信サービス実行部1400に対してコマンドcreateJob(セッションID、配信指示書ID(1)、配信指示書ID(2))を送信する(ステップS735)。
【0162】
配信サービス実行部1400は、コマンドcreateJobを受信すると、コントロールサービス1250に対してコマンドentryJob(文書ID、配信モード(1)33、配信モード(2)33)を送信して、配信ジョブの実行を指示する(ステップS736)。
【0163】
コントロールサービス1250は、コマンドentryJobで指定される文書IDを用いてリポジトリサービス実行部1400から画像データ30を取得して、配信モード(1)33に従って画像エンジン部1360を制御して、取得した画像データ30を配信させる。例えば、配信モード(1)がFAX送信を指定している場合、取得した画像データ30をFAXで配信する。続けて、配信モード(2)33に従って画像エンジン部1360を制御して、取得した画像データ30を配信させる。例えば、配信モード(1)がメール送信を指定している場合、取得した画像データ30をメールで配信する。
【0164】
コントロールサービス1250は、その処理結果「OK(処理完了)」又は「NOT(処理エラー)」を応答として配信サービス実行部1400へ送信する(ステップS737)。
【0165】
配信サービス実行部1400は、コントロールサービス1250から通知された処理結果「OK(処理完了)」又は「NOT(処理エラー)」をステップS735でのコマンドcreateJobに対する応答として送信する(ステップS738)。
【0166】
クライアントPC10は、コマンドcreateJobに対する応答が「OK(処理完了)」を示す場合にのみ、配信サービス実行部1400に対してコマンドendSession(セッションID)を送信して、配信サービス実行部1400とのセッションを解放する(ステップS739)。
【0167】
このようにセッションの確立は、一連の処理の開始に行うのみでよく、配信処理毎に行う必要がない。
【0168】
以上、リポジトリサービス実行部1410が融合機1200とは別のリポジトリ装置20に備えられる例にて説明してきたが、本願発明は、図27に示すように、融合機1200に配信サービス実行部1400とリポジトリサービス実行部1410とを備えるようにしても良い。図27は、配信指示書を指定するのみで配信可能な第二のネットワーク構成を示すブロック図である。
【0169】
図27に示す第二のネットワーク構成において、図2に示す第一のネットワーク構成と異なり、融合機1200は、融合機1200内に配信サービス実行部1400と、リポジトリサービス実行部1410と、コントロールサービス1250と、配信エンジン部1360とを有する。そのため、ネットワーク15を介して行われた配信サービス実行部1400とリポジトリサービス実行部1410との通信は、内部的なコマンドの発行によって行われる。
【0170】
このような構成とすることで、クライアントPC10は、融合機1200との間でチケットの取得及び配信指示書32の取得を行えばよい。
【0171】
本発明によると、クライアントPC10は、画像データ30の使用を許可するチケットを融合機1200へ送信し、配信指示書32を指定するのみで配信処理を実行させることができる。つまり、配信指示書32の再利用を実現することができる。また、クライアントPC10は、融合機1200から取得したプロパティを変更して、例えば、変更した配信種別にて配信処理を実行させることができる。更に、その変更したプロパティに基づく配信指示書32を作成可能なファイル情報31を保存することができる。
【0172】
以下に、図25に示す第二のネットワーク構成にて、チケットを使わない場合について説明する。図2に示す第一のネットワーク構成にても同様に実現される。
【0173】
図28は、チケットを使わない場合の第五の配信処理の概要を説明するための図である。図28において、クライアントPC10は、リポジトリサービス実行部1410に対して、所望する画像データ30を利用するための文書パスワードを送信し、リポジトリサービス実行部1410がその文書パスワードをチェックする(ステップS101)。文書パスワードによって文書へのアクセスの正当性が確認された場合、画像データ30を識別する文書IDを融合機1200の配信サービス実行部1400へ渡して配信指示書32の作成を要求する(ステップS102)。
【0174】
配信サービス実行部1400は、クライアントPC10から受け取った文書IDによって、リポジトリサービス実行部1410に対して、文書IDとファイル情報31を要求する(ステップS103)。
【0175】
リポジトリサービス実行部1410は、ステップS103で受け取った文書IDがステップS101で正当性が確認されたものであることを確認後、文書IDとファイル情報31とを融合機1200の配信サービス実行部1400へ提供する(ステップS104)。配信サービス実行部1400は、リポジトリサービス実行部1410から取得した文書IDとファイル情報31とをコントロールサービス1250へ通知することによって配信指示書32を作成する。
【0176】
ファイル情報31には、蓄積した時点での配信条件が設定されている。配信サービス実行部1400は、コントロールサービス1250を使って、このファイル情報31を変換して配信モード33を作成し、文書IDと配信モード33とが設定される配信指示書32を作成する。そして、配信サービス実行部1400は、作成した配信指示書32を識別する配信指示書IDをクライアントPC10に通知する。
【0177】
クライアントPC10は、配信サービス実行部1400から受信した配信指示書IDによって配信指示書32を指定して配信指示を配信サービス実行部1400へ行う(ステップS105)。配信サービス実行部1400は、配信指示書IDによって配信指示書32を識別し、配信指示書32に設定されている文書IDと配信モード33とをコントロールサービス1250へ通知する(ステップS106)。
【0178】
コントロールサービス1250は、リポジトリサービス実行部1410から通知された文書IDに基づいて、リポジトリサービス実行部1410から画像データ30を取得し(ステップS107)、また、リポジトリサービス実行部1410から通知された配信モード33に従って、画像データ30を配信する配信処理を実行する(ステップS108)。つまり、コントロールサービス1250は、配信エンジン部1360(FCU1320、NIC1311、USB1316等)を制御して画像データ30を配信させる。
【0179】
図29は、チケットを使わない場合の第五の配信処理を説明するためのフローチャート図である。図29中、図3と同一のステップには、同一符号を付し、その説明を省略する。
【0180】
図29において、図3のステップS36及びS37とがステップS36−2、S36−4及びS37−6に置き換わる。ステップS36−2では、クライアントPC10は、ネットワーク15を介してコマンドstartSessionを送信して、融合機1200の配信サービス実行部1400とのセッションを確立する(ステップS36−2)。セッション確立後、クライアントPC10は、コマンドcheckPasswordを送信して、リポジトリサービス実行部1410がその文書パスワードをチェックする(ステップS36−4)。
【0181】
文書パスワードによって文書へのアクセスの正当性が確認された場合、クライアントPC10は、コマンドcreateJobInstructionを送信することによって、画像データ30を識別する文書IDを融合機1200の配信サービス実行部1400へ渡して配信指示書32の作成を要求する(ステップS37−2)。以降の処理は、図3の説明と同様である。
【0182】
このように、文書パスワードに基づいて文書に対するアクセスの正当性が判断され、融合機1200の配信サービス実行部1400に配信指示をするのみである。従って、文書(画像データ)自体をネットワーク15を介して転送することがなく、融合機1200への伝送効率が良い。
【0183】
以下に、チケットを使わない場合のコマンドフローについて図30から図32にて説明する。先ず、WebサービスとクライアントPC10との間のセッションをWebサービスを実行するWebサービスファンクション毎に管理する場合について説明する。本実施例では、配信サービス実行部1400とリポジトリサービス実行部1410毎にセッションが管理される。
【0184】
図30は、チケットを使わない場合の第一のコマンドフローを示す図である。図30において、クライアントPC10がリポジトリサービス実行部1410に対してコマンドstartSession()を送信すると(ステップS601)、リポジトリサービス実行部1410は、リポジトリセッションIDによって応答する(ステップS602)。クライアントPC10とリポジトリサービス実行部1410との間にセッションを確立する。
【0185】
セッションが確立すると、クライアントPC10は、文書に対するアクセスの正当性を確認するため、リポジトリサービス実行部1410に対してコマンドcheckPassword(リポジトリセッションID、文書ID、文書パスワード)を送信する(ステップS603)。リポジトリサービス実行部1410は、文書ID及び文書パスワードによって、文書IDによって識別される文書に対するアクセスの正当性をチェックし、そのチェック結果によって応答する(ステップS604)。
【0186】
次に、クライアントPC10は、配信サービス実行部1400に対してコマンドstartSession()を送信し(ステップS605)、配信サービス実行部1400は、クライアントPC10に対して配信セッションIDで応答する(ステップS606)。クライアントPC10と配信サービス実行部1400との間にセッションが確立する。
【0187】
セッションが確立すると、クライントPC10は、コマンドcreateJobInstruction(配信セッションID、リポジトリセッションID、文書ID)を送信して、サービス実行部1400に対して配信指示書32の作成を要求する(ステップS607)。
【0188】
クライントPC10から配信指示書32の作成要求を受信すると、配信サービス実行部1400は、リポジトリサービス実行部1410に対してコマンドgetDocInfo(リポジトリセッションID、文書ID)を送信し(ステップS608)、リポジトリサービス実行部1410は、ファイル情報31によって応答する(ステップS609)。
【0189】
そして、配信サービス実行部1400は、コントロールサービス1250に対してコマンドgetDeliveryMode(文書ID、ファイル情報31)を送信して(ステップS610)、コントロールサービス1250は、配信モード33によって応答する(ステップS611)。配信モード33は、配信機器固有の情報を示している。
【0190】
配信サービス実行部1400は、コントロールサービス1250から取得した配信モード33に基づいて、配信指示書32を作成し、配信指示書32を識別する配信指示書IDをステップ607でのクライアントPC10からのコマンドcreateJobInstructionの応答としてクライアントPC10に送信する(ステップS612)。
【0191】
クライアントPC10は、配信指示書IDを受信すると、配信サービス実行部1400に対してコマンドgetJobInstruction(配信セッションID、配信指示書ID)を送信して、配信指示書32のプロパティを要求する(ステップS613)。配信サービス実行部1400は、配信指示書IDに対応する配信指示書32のプロパティによってクライアントPC10へ応答する(ステップS614)。
【0192】
クライアントPC10は、ユーザの設定によって変更した配信指示書32のプロパティによって配信サービス実行部1400にて保存される配信指示書32のプロパティを変更するため、配信サービス実行部1400に対してコマンドsetJobInstruction(配信セッションID、配信指示書ID、配信指示書32のプロパティ)を送信する(ステップS615)。
【0193】
配信サービス実行部1400は、受信したコマンドsetJobInstructionで指定される配信指示書32のプロパティに基づいて、コントロールサービス1250へ通知するための配信モード33を作成する。そして、配信サービス実行部1400は、コントロールサービス1250に対してコマンドcheckDeliveryMode(文書ID、配信モード33)を送信し(ステップS616)、コントロールサービス1250は、コマンドcheckDeliveryModeに指定された配信モード33に従って配信処理が行えるか否かを判断し、その判断結果「OK(処理可)」又は「NOT(処理不可)」を応答として配信サービス実行部1400へ送信する(ステップS617)。
【0194】
配信サービス実行部1400は、コントロールサービス1250から通知された判断結果「OK(処理可)」又は「NOT(処理不可)」をステップS615でのコマンドsetJobInstructionに対する応答として送信する(ステップS618)。
【0195】
クライアントPC10は、コマンドsetJobInstructionに対する応答が「OK(処理可)」を示す場合にのみ、融合機1200にて配信処理を行わせるために、配信サービス実行部1400に対してコマンドcreateJob(配信セッションID、配信指示書ID)を送信する(ステップS619)。配信サービス実行部1400は、コマンドcreateJobを受信すると、コントロールサービス1250に対してコマンドentryJob(文書ID、配信モード33)を送信して、配信ジョブの実行を指示する(ステップS620)。
【0196】
コントロールサービス1250は、コマンドentryJobで指定される文書IDを用いてリポジトリサービス実行部1400から画像データ30を取得して、配信モード33に従って、配信エンジン部1360(FCU1320、NIC1311、USB1316等)を制御して画像データ30を配信させる。コントロールサービス1250は、その処理結果「OK(処理完了)」又は「NOT(処理エラー)」を応答として配信サービス実行部1400へ送信する(ステップS621)。
【0197】
配信サービス実行部1400は、コントロールサービス1250から通知された処理結果「OK(処理完了)」又は「NOT(処理エラー)」をステップS619でのコマンドcreateJobに対する応答として送信する(ステップS622)。
【0198】
クライアントPC10は、コマンドcreateJobに対する応答が「OK(処理完了)」を示す場合にのみ、配信サービス実行部1400に対してコマンドendSession(配信セッションID)を送信して、配信サービス実行部1400とのセッションを解放する(ステップS623)。
【0199】
次に、クライアントPC10が利用する一連のWebサービスで共通にセッションを管理する場合について図31で説明する。図31は、チケットを使わない場合の第二のコマンドフローを示す図である。
【0200】
図31において、クライアントPC10がリポジトリサービス実行部1410に対してコマンドstartSession()を送信すると(ステップS631)、リポジトリサービス実行部1410は、グローバルセッションIDによって応答する(ステップS632)。クライアントPC10とリポジトリサービス実行部1410との間にセッションを確立する。
【0201】
セッションが確立すると、クライアントPC10は、文書に対するアクセスの正当性を確認するため、リポジトリサービス実行部1410に対してコマンドcheckPassword(グローバルセッションID、文書ID、文書パスワード)を送信する(ステップS633)。リポジトリサービス実行部1410は、文書ID及び文書パスワードによって、文書IDによって識別される文書に対するアクセスの正当性をチェックし、そのチェック結果によって応答する(ステップS634)。
【0202】
ステップS631及びS632によって、クライアントPC10とリポジトリサービス実行部1410との間でセッションが確立すると、グローバルセッションIDによってセッションが管理されるため、クライアントPC10は、配信サービス1400との間のセッションを確立する必要がない。
【0203】
従って、クライントPC10は、配信サービス実行部1400とのセッションを確立するための処理を行うことなく、コマンドcreateJobInstruction(グローバルセッションID、リポジトリセッションID、文書ID)を送信して、配信サービス実行部1400に対して配信指示書32の作成を要求する(ステップS635)。
【0204】
クライントPC10から配信指示書32の作成要求を受信すると、配信サービス実行部1400は、リポジトリサービス実行部1410に対してコマンドgetDocInfo(グローバルセッションID、文書ID)を送信し(ステップS636)、リポジトリサービス実行部1410は、ファイル情報31によって応答する(ステップS637)。
【0205】
そして、配信サービス実行部1400は、コントロールサービス1250に対してコマンドgetDeliveryMode(文書ID、ファイル情報31)を送信して(ステップS638)、コントロールサービス1250は、配信モード33によって応答する(ステップS639)。配信モード33は、配信機器固有の情報を示している。
【0206】
配信サービス実行部1400は、コントロールサービス1250から取得した配信モード33に基づいて、配信指示書32を作成し、配信指示書32を識別する配信指示書IDをステップ635でのクライアントPC10からのコマンドcreateJobInstructionの応答としてクライアントPC10に送信する(ステップS640)。
【0207】
クライアントPC10は、配信指示書IDを受信すると、配信サービス実行部1400に対してコマンドgetJobInstruction(グローバルセッションID、配信指示書ID)を送信して、配信指示書32のプロパティを要求する(ステップS641)。配信サービス実行部1400は、配信指示書IDに対応する配信指示書32のプロパティによってクライアントPC10へ応答する(ステップS642)。
【0208】
クライアントPC10は、ユーザの設定によって変更した配信指示書32のプロパティによって配信サービス実行部1400にて保存される配信指示書32のプロパティを変更するため、配信サービス実行部1400に対してコマンドsetJobInstruction(グローバルセッションID、配信指示書ID、配信指示書32のプロパティ)を送信する(ステップS643)。
【0209】
配信サービス実行部1400は、受信したコマンドsetJobInstructionで指定される配信指示書32のプロパティに基づいて、コントロールサービス1250へ通知するための配信情報33を作成する。そして、配信サービス実行部1400は、コントロールサービス1250に対してコマンドcheckDeliveryMode(文書ID、配信モード33)を送信し(ステップS644)、コントロールサービス1250は、コマンドcheckDeliveryModeに指定された配信モード33に従って配信処理が行えるか否かを判断し、その判断結果「OK(処理可)」又は「NOT(処理不可)」を応答として配信サービス実行部1400へ送信する(ステップS645)。
【0210】
配信サービス実行部1400は、コントロールサービス1250から通知された判断結果「OK(処理可)」又は「NOT(処理不可)」をステップS645でのコマンドsetJobInstructionに対する応答として送信する(ステップS646)。
【0211】
クライアントPC10は、コマンドsetJobInstructionに対する応答が「OK(処理可)」を示す場合にのみ、融合機1200にて配信処理を行わせるために、配信サービス実行部1400に対してコマンドcreateJob(グローバルセッションID、配信指示書ID)を送信する(ステップS647)。配信サービス実行部1400は、コマンドcreateJobを受信すると、コントロールサービス1250に対してコマンドentryJob(文書ID、配信モード33)を送信して、配信ジョブの実行を指示する(ステップS648)。
【0212】
コントロールサービス1250は、コマンドentryJobで指定される文書IDを用いてリポジトリサービス実行部1400から画像データ30を取得して、配信モード33に従って、配信エンジン部1360(FCU1320、NIC1311、USB1316等)を制御して画像データ30を配信させる。コントロールサービス1250は、その処理結果「OK(処理完了)」又は「NOT(処理エラー)」を応答として配信サービス実行部1400へ送信する(ステップS649)。
【0213】
配信サービス実行部1400は、コントロールサービス1250から通知された処理結果「OK(処理完了)」又は「NOT(処理エラー)」をステップS649でのコマンドcreateJobに対する応答として送信する(ステップS650)。
【0214】
クライアントPC10は、コマンドcreateJobに対する応答が「OK(処理完了)」を示す場合にのみ、配信サービス実行部1400に対してコマンドendSession(グローバルセッションID)を送信して、配信サービス実行部1400とのセッションを解放する(ステップS651)。
【0215】
次に、クライアントPC10がWebサービスへの利用毎に文書パスワードによってアクセスの正当性をチェックする場合について図32で説明する。
【0216】
図32は、チケットを使わない場合の第三のコマンドフローを示す図である。図32中、図31と同一のステップには、同一符号を付し、その説明を省略する。図32に示される第三のコマンドフローでは、クライアントPC10がリポジトリサービス実行部1410との接続時及び配信サービス実行部1400への接続時に、文書パスワードによって文書へのアクセスの正当性を確認する点が、図31に示される第二のコマンドフローと異なっている。従って、ここでは、ステップS633からS637までの処理について説明する。その他のステップについては、図31での説明と同様である。
【0217】
クライアントPC10は、文書に対するアクセスの正当性を確認するため、リポジトリサービス実行部1410に対してコマンドcheckPassword(グローバルセッションID、文書ID、文書パスワード)を送信する(ステップS633)。リポジトリサービス実行部1410は、文書ID及び文書パスワードによって、文書IDによって識別される文書に対するアクセスの正当性をチェックし、そのチェック結果によって応答する(ステップS634)。
【0218】
次に、クライアントPC10は、配信サービス実行部1400への接続をコマンドcreateJobInstruction(グローバルセッションID、文書ID、文書パスワード)によって行う(ステップS635−2)。配信サービス実行部1400への接続は、文書パスワードを指定した配信指示書32の作成を要求することによって行う。
【0219】
配信サービス実行部1400は、リポジトリサービス事項部1410へコマンドcheckPassword(グローバルセッションID、文書ID、文書パスワード)を送信して、文書へのアクセスの正当性を確認する(ステップS635−4)。リポジトリサービス実行部1410は、文書ID及び文書パスワードによって、文書IDによって識別される文書に対するアクセスの正当性をチェックし、そのチェック結果によって応答する(ステップS635−6)。
【0220】
続けて、配信サービス実行部1400は、リポジトリサービス事項部1410に対してコマンドgetDocInfo(グローバルセッションID、文書ID)を送信し(ステップS636)、リポジトリサービス実行部1410は、ファイル情報31によって応答する(ステップS637)。以下の処理は、図31に示す第二のコマンドフローの説明と同一である。
【0221】
このように、本発明によると、文書パスワードによって文書(画像データ30)へのアクセスの許可を判断することができ、また、クライアントPC10は、融合機1200から取得したプロパティを変更して、配信指示書32を再利用しつつ配信処理を実行させることができる。例えば、変更した配信種別にて配信処理を実行させることができる。更に、その変更したプロパティに基づくファイル情報31を保存することができる。
【0222】
次に、クライアントPC10の表示ユニット53に表示される画面例を図33から図38で説明する。
【0223】
図33は、蓄積文書の一覧画面を示す図である。図33において、蓄積文書の一覧画面300は、文書名の一覧を表示する表示域350と、サムネイルで文書を表示する表示域360とを有する。
【0224】
表示域350には、ユーザが例えばマウス等で「全ての文書」351を選択するとリポジトリサービス実行部1410に蓄積されている文書名の一覧が表示域360に表示される。表示域350にて、先ず、複数のフォルダ名が表示され、所望するフォルダを選択すると文書名の一覧が表示されるようにしても良い。
【0225】
表示域360には、表示域350での選択に応じて、蓄積される文書のサムネイルと文書名が表示される。ユーザは、所望するサムネイル(例えば、文書「FAX002」を示すサムネイル)を選択し、更に、マウスの右クリックで表示されるメニュー370から配信370aを選択すると、FAX送信を配信種別とする配信処理が開始される。ユーザは、サムネイルを複数選択することで複数の文書に対して一度に配信処理を行わせることができる。
【0226】
或いは、ユーザが文書「MAIL001」を示すサムネイルを選択し、メニュー370から配信370aを選択すると、メール送信を配信種別とする配信処理が開始される。同様に、ユーザが文書「FTP001」を示すサムネイルを選択し、メニュー370から配信370aを選択すると、FTP送信を配信種別とする配信処理が開始される。
【0227】
このように、ユーザは、文書を指定して配信を指示するのみで文書に対応付けられた配信指示書32に従って配信処理を行なうことができる。この場合、図2及び図3で説明したような第一の配信処理が実行される。
【0228】
また、例えば、ユーザが文書「FAX002」を示すサムネイルを選択し、メニュー370から変更370bを選択すると、配信オプションを変更するための画面(図34参照)が表示ユニット53に表示される。
【0229】
一方、ユーザがメニュー370から削除370cを選択すると、リポジトリサービス実行部1410に対して文書を削除する指示が行なわれる。
【0230】
図34は、FAX送信が選択された配信オプション設定画面の例を示す図である。図34において、配信オプション設定画面400は、配信オプションを変更するための画面であり、表示ユニット53に表示された時には、ユーザによって選択された文書に対応する現在設定されている配信オプションが表示されている。
【0231】
配信オプション設定画面400は、配信種別を選択可能な設定域401と、ユーザが選択した文書名を表示するための表示域402と、件名を設定するための設定域403と、配信宛先を設定するための設定域404と、画像フォーマットを選択可能な設定域405と、画像圧縮方式を選択可能な設定域406と、時刻指定をするための設定域407と、回線種別を選択可能な設定域408と、配信者名を設定する設定域409と、設定内容を保持するためのチェック域411と、配信オプションの自動省略を許すためのチェック域412と、設定した配信オプションにて配信処理を実行するためのOKボタン413と、配信処理をキャンセルするためのキャンセルボタン414とを有する。
【0232】
図34に示す配信オプション設定画面400では、例えば、設定域401に配信種別として「FAX送信」が設定され、表示域402に文書名として「FAX002」が表示され、設定域403に件名として「appointment」が設定され、設定域404に配信宛先(FAX番号)として「03-3210-9876」が設定され、設定域405に画像フォーマットとして「TIFF」が設定され、設定域406に画像圧縮方式として「MH」が設定され、設定域407に時刻指定として「2004年02月16日12時01分00秒」が設定され、設定域408に回線種別として「G3」が設定され、設定域409に配信者名として「suzuki」が設定されている。
【0233】
更に、チェック域411のチェック有りによって設定内容の保持が指定され、チェック域412のチェック有りによって配信オプションの自動省略を許すことが示されている。
【0234】
これらの設定は、メール送信、FTP送信及び配信サーバ送信へと配信種別を変更することができる。これらの変更された配信オプションの設定例について、図35から図37で説明する。
【0235】
図35は、メール送信が選択された配信オプション設定画面の例を示す図である。図35において、変更された配信オプションについて説明する。図34に示す配信オプションの設定から、設定域401にて配信種別がメール送信に変更され、設定域404にて配信宛先(メールアドレス)として「abc@aaa.org」に変更され、設定域408にて回線種別として「LAN」に変更されたことを例示している。
【0236】
図36は、FTP送信が選択された配信オプション設定画面の例を示す図である。図36において、変更された配信オプションについて説明する。図34に示す配信オプションの設定から、設定域401にて配信種別がFTP送信に変更され、設定域404にて配信宛先(送信アドレス)として「111.112.113.14/foo/bar」に変更され、設定域408にて回線種別として「LAN」に変更されたことを例示している。
【0237】
また、FTPに固有の要素としてパスワードの設定が必要となる場合には、更に、パスワードを設定するための領域が配信オプション設定画面400に表示されることとなる。
【0238】
図37は、配信サーバ送信が選択された配信オプション設定画面の例を示す図である。図37において、変更された配信オプションについて説明する。図34に示す配信オプションの設定から、設定域401にて配信種別が配信サーバ送信に変更され、設定域404にて配信宛先(送信アドレス)として「111.112.113.14/foo/bar」に変更され、設定域408にて回線種別として「LAN」に変更されたことを例示している。
【0239】
図34から図37において、設定域401にて設定された配信種別に応じて、設定域403から409の一部を非表示とするようにしても良い。或いは、必要に応じて、別画面で表示されなかった配信オプションの項目を表示するようにしても良い。また、配信種別によって予め決定される設定値については、表示のみをし、ユーザによる設定をさせないようにしても良い。
【0240】
図34から図37に示されるいずれかの配信オプション設定画面400にて配信処理を指示し、配信処理が終了すると、例えば、図38に示すような複合配信を実行するための画面が表示ユニット53に表示される。図38は、複合配信のための画面例を示す図である。
【0241】
図38において、複合配信のための画面420は、融合機1200の配信サービス実行部1400から配信処理の終了を受信するとクライアントPC10の表示ユニット53に表示される画面であって、メッセージを表示する表示域421と、次の配信を行なわず終了するための終了ボタン422と、次の配信を行なうためのボタン423とを有する。
【0242】
表示域421には、配信処理が終了したことを通知すると共に、配信をまだ行なうか否かの確認をするメッセージが表示される。例えば、「文書の配信が完了しました。配信をまだ続けますか?」等が表示される。
【0243】
ユーザが終了ボタン422をクリックすると、クライアントPC10からコマンドendSessionが送信されセッションが終了する。一方、ユーザが次ぎの配信を行なうためボタン423をクリックすると、配信オプション設定画面400が表示される。
【0244】
配信指示書32の概念は、例えば、配信指示書というクラスの設定(変更を含む)、取得、作成などのメソッド(操作)が行えるオブジェクトとして考えられている。
【0245】
図39は、オブジェクト指向に基づく配信指示書を説明するための図である。図37において、上述した配信指示書32がオブジェクト90として示されている。オブジェクト90は、配信指示書(配信指示書クラス)であることを示し、配信種別(delivery type)と、作成(create)、取得(例えば、配信種別を取得するためのgetDeliveryType)、設定(例えば、配信種別を設定するためのsetDeliveryType)のいずれか1つのメソッドを指定している。このようなオブジェクトからジョブクラスのオブジェクト91が作成される。また、配信指示書クラスのオブジェクト90は、ジョブクラスのオブジェクト91とは切り離されたオブジェクトとして構成される。
【0246】
ユーザが配信オプション設定画面400に基づいて設定した配信指示書32は、融合機1200にて図38に示すようなオブジェクト90として生成される。
【0247】
上記より、本発明によれば、複数の異なる配信種別(例えば、FAX送信、メール送信、FTP送信、配信サーバ送信等)に共通に利用可能な形式で構成される配信指示書32が適用されるため、ユーザは配信指示書32を指定するのみで配信種別に係りなく再利用することが可能となる。従って、複数の異なる配信種別の夫々に対応する配信処理を統一した一つのサービス(Webサービス)としてユーザに提供することができる。また、配信指示書32が複数の異なる配信種別によって共有可能であるため、配信指示書32に係る格納領域を重複させることなく効率的に使用することができる。
【0248】
また、複数の異なる配信種別の夫々に対応する配信処理を統一した一つのサービス(Webサービス)が提供されるため、配信種別毎にセッションを確立する必要がない。従って、一回のセッションの確立で、複合配信(例えば、FAX送信とメール送信のような異なる配信種別の組み合わせ)が可能となる。
【0249】
また、ユーザは、配信オプションの設定をしなくても配信指示書32を指定するのみでデータ配信をすることができる。配信の対象となる画像データ(文書)30を配信指示書32を作成するためのファイル情報31と関連付ける構成とすることによって、ユーザは、単に、所望する画像データ(文書)を指示するのみで融合機1200にデータ配信を行わせることができる。
【0250】
本発明は、具体的に開示された実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0251】
【図1】クライアントPCのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図2】配信指示書を指定するのみで配信可能な第一のネットワーク構成を示すブロック図である。
【図3】配信オプションを変更しない場合の第一の配信処理を説明するためのフローチャート図である。
【図4】配信オプションを変更する場合の第二の配信処理の概要を説明するための図である。
【図5】配信オプションを変更する場合の第二の配信処理を説明するためのフローチャート図である。
【図6】配信オプションを変更する場合の第二の配信処理におけるコマンドフローを示す図である。
【図7】文書IDリストの記述例を示す図である。
【図8】サムネイルを取得するための記述例を示す図である。
【図9】FAXを指定した配信指示書のプロパティの記述例を示す図である。
【図10】メール送信を指定した配信指示書のプロパティの記述例を示す図である。
【図11】FTP送信を指定した配信指示書のプロパティの記述例を示す図である。
【図12】配信サーバ送信を指定した配信指示書のプロパティの記述例を示す図である。
【図13】配信種別がFTPの場合にFTPに固有の要素が付加された配信指示書のプロパティの記述例を示す図である。
【図14】配信種別がFAXの場合にFTPに固有の要素が含まれる配信指示書のプロパティの記述例を示す図である。
【図15】配信指示書のプロパティ項目に設定される候補値の例を示す図である。
【図16】配信オプションを変更する場合の第三の配信処理の概要を説明するための図である。
【図17】配信オプションを変更する場合の第三の配信処理を説明するためのフローチャート図である。
【図18】配信オプションを変更する場合の第三の配信処理におけるコマンドフローを示す図である。
【図19】第三の配信処理において、配信サービス実行部から提供される配信指示書のプロパティの記述例を示す図である。
【図20】配信オプションの省略を判断するための情報を示す図である。
【図21】配信オプションを変更し、且つ、プロパティを保存指定する場合の第四の配信処理の概要を説明するための図である。
【図22】配信オプションを変更し、且つ、プロパティを保存指定する場合の第四の配信処理を説明するフローチャート図である。
【図23】配信オプションを変更し、且つ、プロパティを保存指定する場合の第四の配信処理におけるコマンドフローを示す図である。
【図24】複合配信処理を説明するためのフローチャート図である。
【図25】複合配信処理のコマンドフローを示す図である。
【図26】複合配信処理のコマンドフローを示す図である。
【図27】配信指示書を指定するのみで配信可能な第二のネットワーク構成を示すブロック図である。
【図28】チケットを使わない場合の第五の配信処理の概要を説明するための図である。
【図29】チケットを使わない場合の第五の配信処理を説明するためのフローチャート図である。
【図30】チケットを使わない場合の第一のコマンドフローを示す図である。
【図31】チケットを使わない場合の第二のコマンドフローを示す図である。
【図32】チケットを使わない場合の第三のコマンドフローを示す図である。
【図33】蓄積文書の一覧画面を示す図である。
【図34】FAX送信が選択された配信オプション設定画面の例を示す図である。
【図35】メール送信が選択された配信オプション設定画面の例を示す図である。
【図36】FTP送信が選択された配信オプション設定画面の例を示す図である。
【図37】配信サーバ送信が選択された配信オプション設定画面の例を示す図である。
【図38】複合配信のための画面例を示す図である。
【図39】オブジェクト指向に基づく配信指示書を説明するための図である。
【符号の説明】
【0252】
10 クライアントPC
20 リポジトリ装置
30 画像データ
31 ファイル情報
32 配信指示書
33 配信モード
51 CPU
52 メモリユニット
53 表示ユニット
54 出力ユニット
55 入力ユニット
56 通信ユニット
57 記憶装置
58 ドライバ
59 記憶媒体
1200 融合機
1311 NIC
1316 USB
1320 FAXコントロールユニット
1360 配信エンジン部
1400 配信サービス実行部(WSF)
1410 リポジトリサービス実行部(WSF)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介してデータを配信する配信装置と接続可能な情報処理装置であって、
配信すべきデータに対応する配信指示書を指定することによって、該データを取得可能な配信装置へ配信処理を指示する配信指示手段を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記データに対応する配信指示書に設定可能な前記配信処理に関するプロパティを、前記配信装置から取得するプロパティ取得手段と、
前記プロパティ取得手段によって取得した前記プロパティに基づいて、該プロパティの値を変更可能とする変更画面を表示ユニットに表示させる変更画面表示手段と、
前記配信装置に対して、前記変更画面表示手段によって変更されたプロパティの値を前記配信指示書に設定させる変更手段とを有し、
前記変更手段の実行後、前記配信指示手段を実行することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記変更手段の実行後に実行される前記配信指示手段は、前記プロパティを前記配信装置から取得する際のセッションと同一のセッションにてなされることを特徴とする請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記変更画面は、複数の異なる配信種別の1つを選択可能であって、該複数の異なる配信種別に共通に利用可能な形式で前記表示ユニットに表示されることを特徴とする請求項2又は3記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記変更手段は、前記変更されたプロパティと該プロパティの値とを前記配信装置に送信することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記変更手段は、前記変更されたプロパティと該プロパティの値とを含むプロパティの全てを変更された配信指示書として前記配信装置へ送信することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記変更画面は、前記変更されたプロパティの保存の有無を選択可能とし、
前記変更手段は、前記配信装置に対して前記変更されたプロパティの値を前記配信指示書に設定させると共に、変更された該配信指示書を保存させることを特徴とする請求項2乃至6のいずれか一項記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記配信指示手段によって前記配信装置にて前記データの配信処理がなされた際、次の配信処理を連続して行なう複合配信の有無を判断する複合配信有無手段を有し、
前記複合配信有無手段によって前記複合配信を行なうと判断した場合、前記プロパティ取得手段、前記変更画面表示手段、前記変更手段、そして前記配信指示手段とを再度実行することを特徴とする請求項2乃至7のいずれか一項記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記複合配信を行なうと判断した場合に実行される前記配信指示手段は、同一セッションにて前記配信装置へ配信処理を指示することを特徴とする請求項8項記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記配信すべきデータの利用を示すチケットを前記配信装置へ送信することによって、該データに対応する前記配信指示書を識別する指示書識別情報を取得する指示書識別情報取得手段を有し、
前記プロパティ取得手段は、前記指示書識別情報取得手段によって取得した前記指示書識別情報を用いて、前記プロパティを前記配信装置から取得することを特徴とする請求項2乃至9のいずれか一項記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記配信すべきデータを識別する情報であって、かつ、認証されたデータ識別情報を前記配信装置へ送信することによって、該データに対応する前記配信指示書を識別する指示書識別情報を取得する指示書識別情報取得手段を有し、
前記プロパティ取得手段は、前記指示書識別情報取得手段によって取得した前記指示書識別情報を用いて、前記プロパティを前記配信装置から取得することを特徴とする請求項2乃至9のいずれか一項記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記配信すべきデータと、該データを識別するデータ識別情報とを前記配信装置へ送信することによって、該データに対する認証が成功した場合に、該データに対応する前記配信指示書を識別する指示書識別情報を取得する指示書識別情報取得手段を有し、
前記プロパティ取得手段は、前記指示書識別情報取得手段によって取得した前記指示書識別情報を用いて、前記プロパティを前記配信装置から取得することを特徴とする請求項2乃至9のいずれか一項記載の情報処理装置。
【請求項13】
ネットワークを介してデータを配信する配信装置と接続可能な情報処理装置としてコンピュータに機能させるコンピュータ実行可能なプログラムにおいて、該コンピュータに、
配信すべきデータに対応する配信指示書を指定することによって、前記配信装置へ配信処理を指示する配信指示手段として機能させるコンピュータ実行可能なプログラム。
【請求項14】
前記データに対応する配信指示書に設定可能な前記配信処理に関するプロパティを、前記配信装置から取得するプロパティ取得手段と、
前記プロパティ取得手段によって取得した前記プロパティに基づいて、該プロパティの値を変更可能とする変更画面を表示ユニットに表示させる変更画面表示手段と、
前記配信装置に対して、前記変更画面表示手段によって変更されたプロパティの値を前記配信指示書に設定させる変更手段とを有し、
前記変更手段の実行後、前記配信指示手段を実行することを特徴とする請求項13記載のコンピュータ実行可能なプログラム。
【請求項15】
前記変更画面は、複数の異なる配信種別の1つを選択可能であって、該複数の異なる配信種別に共通に利用可能な形式で前記表示ユニットに表示されることを特徴とする請求項14記載のコンピュータ実行可能なプログラム。
【請求項16】
前記配信指示手段によって前記配信装置にて前記データの配信処理がなされた際、次の配信処理を連続して行なう複合配信の有無を判断する複合配信有無手段を有し、
前記複合配信有無手段によって前記複合配信を行なうと判断した場合、前記プロパティ取得手段、前記変更画面表示手段、前記変更手段、そして前記配信指示手段とを再度実行することを特徴とする請求項14又は15項記載のコンピュータ実行可能なプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【公開番号】特開2006−31684(P2006−31684A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−166151(P2005−166151)
【出願日】平成17年6月6日(2005.6.6)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】