情報処理装置
【課題】店舗に設置されるPOS端末や情報発信端末などの情報処理装置において、充電料金の値引き処理を行う。
【解決手段】実施形態の情報処理装置は、算出手段と、値引き処理手段と、を有する。算出手段は、一取引毎の商品合計金額を算出する。値引き処理手段は、前記算出手段で算出された商品合計金額に応じて、外部の充電装置により充電される充電対象物の充電料金の値引き金額を算出し、該算出した値引き金額を用いた値引き処理を実行する。
【解決手段】実施形態の情報処理装置は、算出手段と、値引き処理手段と、を有する。算出手段は、一取引毎の商品合計金額を算出する。値引き処理手段は、前記算出手段で算出された商品合計金額に応じて、外部の充電装置により充電される充電対象物の充電料金の値引き金額を算出し、該算出した値引き金額を用いた値引き処理を実行する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、店舗に設置される情報処理装置として、商品販売データを処理するPOS(Point Of Sales System)端末や、各種情報サービスを提供する情報発信端末などが提供されている。
【0003】
また、近年では、店舗に設置され、電気自動車(EV(Electric Vehicle))やHV(Hybrid Vehicle)などの客の所有する充電対象物に実装された動力源としての蓄電池を、有料で充電する充電サービスを提供する充電スタンドなどの充電装置が提供されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の情報処理装置にあっては、充電装置を店舗の販売促進に十分に役立てることができていないなどの課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の情報処理装置は、算出手段と、値引き処理手段と、を有する。算出手段は、一取引毎の商品合計金額を算出する。値引き処理手段は、前記算出手段で算出された商品合計金額に応じて、外部の充電装置により充電される充電対象物の充電料金の値引き金額を算出し、該算出した値引き金額を用いた値引き処理を実行する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】図1は、充電料金値引きシステムの概略構成を示す概要図である。
【図2】図2は、ストアサーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、POS端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、充電装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図5】図5は、ストアサーバにおける機能的構成を示すブロック図である。
【図6】図6は、充電情報記憶テーブルの一構成例を示す図である。
【図7】図7は、POS端末における機能的構成を示すブロック図である。
【図8】図8は、値引き金額テーブルの一構成例を示す図である。
【図9】図9は、POS端末で発行される値引き券やレシートの一構成例を示す図である。
【図10】図10は、充電装置における機能的構成を示すブロック図である。
【図11】図11は、充電装置で発行されるレシートの一構成例を示す図である。
【図12】図12は、充電装置で実行される処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】図13は、ストアサーバで実行される処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】図14は、POS端末で実行される処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】図15は、ストアサーバで実行される処理の流れを示すフローチャートである。
【図16】図16は、充電装置で実行される処理の流れを示すフローチャートである。
【図17】図17は、第2の実施形態の充電装置で実行される処理の流れを示すフローチャートである。
【図18】図18は、第2の実施形態のPOS端末で実行される処理の流れを示すフローチャートである。
【図19】図19は、他の充電料金値引きシステムの概略構成を示す概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態について添付図面を参照して説明する。
【0008】
(第1の実施形態)
なお、以下では、本実施形態の情報処理装置として、店舗に設置され、商品販売データを処理するPOS端末の場合について説明する。
【0009】
図1は、本実施形態に係るPOS端末を含む充電料金値引きシステム1の概略構成を説明するための概要図である。
【0010】
図1に示すように、この充電料金値引きシステム1は、ストアサーバ2と、POS端末3と、充電装置4とを備えており、それらがLAN(Local Area Network)などの内部ネットワーク5を介して相互に通信可能に接続されている。また、POS端末3には、スキャナ装置6が接続されている。
【0011】
ストアサーバ2は、店舗のバックヤードなどに設置され、POS端末3および充電装置4の上位装置として機能するサーバ装置である。
【0012】
POS端末3は、店舗の決済場所などに設置され、客が購入を希望する商品(以下、単に「購入商品」という場合がある。)の登録および決済処理を実行する端末である。
【0013】
充電装置4は、駐車場などに設置され、駐車場に停車されている客の所有する電気自動車などの充電対象物7に実装された蓄電池71を、有料で充電する充電サービスを提供する充電スタンドとして機能する装置である。
【0014】
スキャナ装置6は、購入商品に付されたバーコードなどのコード情報を読み取るコード読取装置である。
【0015】
なお、図1の充電料金値引きシステム1では、説明を簡略化するために、POS端末3およびスキャナ装置6から構成される一対のチェックアウトシステムを1つのみ備える形態を示しているが、これに限定されず、複数のチェックアウトシステムを備える形態とすることも可能である。
【0016】
図2は、ストアサーバ2のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。
【0017】
図2に示すように、このストアサーバ2は、パーソナルコンピュータなどの一般的なコンピュータを利用したハードウェア構成となっており、例えば、CPU(Central Processing Unit)201と、このCPU201とバスラインBL1を介して接続されるROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203、ハードディスク装置(HDD)204、記憶媒体処理部205、通信インタフェース部206、入力部207、表示部208、スピーカ部209などを備えるとともに、それらに電力を供給する電力供給部210などを備えている。
【0018】
CPU201は、ストアサーバ2全体の制御、即ち、各種演算や各構成要素部に対する各種処理を制御する。ROM202およびHDD204は、ストアサーバ2における各種処理を実行するための処理プログラムなどの各種ファイルを記憶する。RAM203は、入力データや表示データなどの作業中のデータを一時的に記憶したり、ストアサーバ2の起動時にROM202から読み出された処理プログラムや商品情報ファイルなどを一時記憶したりする。
【0019】
ここで、商品情報ファイルとは、商品の種別毎に固有に割り振られた商品を特定するための商品コードと、商品の名称(商品名)や単価などを含む商品情報とを対応付けて記憶するファイルのことである。即ち、このストアサーバ2は、POS端末3から商品コードを含む商品情報の問合せ信号を受信した場合に、当該商品コードに基づいて商品情報ファイルから該当する商品情報を検索してPOS端末3に返信する。
【0020】
記憶媒体処理部205は、CD−RW(Compact Disk Rewritable)などの外部記憶媒体に対するデータの読み書きを実行する。
【0021】
通信インタフェース部206は、LANなどの内部ネットワーク5を介して接続されるPOS端末3や充電装置4との間で各種データの送受信を実行したり、インターネットなどの外部ネットワークを介して接続される本部サーバ(不図示)との間で各種データの送受信を実行したりする。
【0022】
入力部207は、各種機能キーを含むキーボードやマウスなどを有し、それらキーボードおよびマウスからの操作信号を入力処理する。表示部208は、ディスプレイなどを有し、そのディスプレイに各種情報を表示処理する。スピーカ部209は、スピーカなどを有し、そのスピーカから各種音声を出力処理する。
【0023】
電力供給部210は、コンセントなどの商用電源にプラグなどの差込み器具が接続されることで、商用電源からの電圧を各負荷部に必要な電力に変換して供給する。
【0024】
図3は、POS端末3のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。
【0025】
図3に示すように、このPOS端末3は、CPU301と、このCPU301とバスラインBL2を介して接続されるROM302、RAM303、通信インタフェース部304、接続インタフェース部305、カード処理部306、入力部307、店員用表示部308、客用表示部309、スピーカ部310、貨幣処理部311、印字部312などを備えるとともに、それらに電力を供給する電力供給部313などを備えている。
【0026】
ここで、CPU301は、POS端末3全体の制御、即ち、各種演算や各構成要素部に対する各種処理を制御する。ROM302は、POS端末3における各種処理を実行するための処理プログラムなどの各種ファイルを記憶する。RAM303は、入力データや表示データなどの作業中のデータを一時的に記憶したり、POS端末3の起動時にROM302から読み出された処理プログラムや売上ファイルなどを一時記憶したりする。
【0027】
ここで、売上ファイルFとは、一取引毎に、スキャナ装置6で読み取られた1または複数の商品コードと、その商品コードを基にストアサーバ2から取得した商品情報とを対応付けて記憶するファイルのことである。
【0028】
通信インタフェース部304は、LANなどの内部ネットワーク5を介して接続されるストアサーバ2との間で各種データの送受信を実行する。また、接続インタフェース部305は、通信ケーブルなどを介して接続されるスキャナ装置6との間で各種データの送受信を実行する。
【0029】
カード処理部306は、客が所持する会員カードCに記憶されている会員番号などの情報を読み取る。
【0030】
入力部307は、各種機能キーを含むキーボードや入力コントローラなどを有し、それらキーボードおよびマウスからの操作信号を入力処理する。また、店員用表示部308および客用表示部309は、それぞれディスプレイなどを有し、そのディスプレイに各種情報を表示処理する。また、スピーカ部310は、スピーカなどを有し、そのスピーカから各種音声を出力処理する。
【0031】
貨幣処理部311は、ドロワや自動釣銭機などで構成され、客から預った貨幣の投入および客に対する釣銭の支払処理を実行する。
【0032】
印字部312は、プリンタなどを有し、そのプリンタにより一取引毎の決済に係る情報を印字したレシートや、充電料金の値引きや割引(以下、単に「値引き」という。)金額を示す情報を印字した値引き券(図9参照)などを発行する。
【0033】
電力供給部313は、コンセントなどの商用電源にプラグなどの差込み器具が接続されることで、商用電源からの電圧を各負荷部に必要な電力に変換して供給する。
【0034】
図4は、充電装置4のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。
【0035】
図4に示すように、この充電装置4は、CPU400と、このCPU400とバスラインBL3を介して接続されるROM401、RAM402、通信インタフェース部403、カード処理部404、値引き金額処理部405、入力部406、表示部407、スピーカ部408、貨幣処理部409、印字部410などを備えているとともに、それらに電力を供給する電力供給部411や充電部412などを備えている。
【0036】
ここで、CPU400は、充電装置4全体の制御、即ち、各種演算や各構成要素部に対する各種処理を制御する。ROM401は、充電装置4における各種処理を実行するための処理プログラムなどの各種ファイルを記憶する。RAM402は、入力データや表示データなどの作業中のデータを一時的に記憶したり、充電装置4の起動時にROM402から読み出された処理プログラムなどを一時記憶したりする。
【0037】
通信インタフェース部403は、LANなどの内部ネットワーク5を介して接続されるストアサーバ2との間で各種データ(特に、充電料金や、充電実行中や、充電完了などを示す充電情報)の送受信を実行する。
【0038】
カード処理部404は、客が所持する会員カードCに記憶されている会員番号などの情報を読み取る。値引き金額処理部405は、POS端末3で発行された値引き券Tから値引き金額の情報を読み取る。
【0039】
入力部406は、各種機能キーを含むキーボードや入力コントローラなどを有し、操作信号の入力処理を実行する。表示部407は、ディスプレイや表示コントローラなどを有し、各種情報の表示処理を実行する。スピーカ部408は、スピーカや音声出力コントローラなどを有し、各種音声の出力処理を実行する。
【0040】
貨幣処理部409は、貨幣投入口から投入された貨幣を金庫へ収納するとともに、金庫に収納されている貨幣を貨幣支払口から釣銭として排出する貨幣処理を実行する。
【0041】
印字部410は、一取引毎の決済に係る情報を印字したレシートRを発行する。
【0042】
電力供給部411は、コンセントなどの商用電源にプラグなどの差込み器具が接続されることで、商用電源からの電圧を各負荷部に必要な電力に変換して供給する。
【0043】
充電部412は、商用電源や、店舗に設置された発電機などからの電力をもとに、客の所有する電気自動車などの充電対象物7に実装された蓄電池71を充電する充電器412aと、その充電器412aを用いて充電対象物7の蓄電池71を充電した場合の充電電力量を計測する電力計測部412bなどを有し、充電対象物7に対する充電を実行制御する。
【0044】
図5は、ストアサーバ2における機能的構成を説明するためのブロック図である。
【0045】
図5に示すように、ストアサーバ2は、機能的構成として、情報送受信部21、充電情報記憶部22、充電情報検索部23などを有している。
【0046】
ここで、情報送受信部21は、充電情報、会員情報などの各種情報を送受信する。
【0047】
充電情報記憶部22は、充電情報記憶テーブル22a(図6参照)を有し、情報送受信部21を介して充電装置4から受信した情報に基づいて、充電情報記憶テーブル22aの情報を更新記憶する。
【0048】
図6は、充電情報記憶テーブル22aの一構成例を説明するための図である。
【0049】
図6に示すように、この充電情報記憶テーブル22aは、充電装置4から受信した会員番号などの会員情報に対応付けて、充電料金などの充電情報を記憶するテーブルである。
【0050】
なお、図6の例では、会員番号「12345」に対応付けて、充電料金「500円」が登録されている様子を示している。即ち、図6の例では、会員番号「12345」の客が、充電対象物7の充電料金として「500円」を支払う必要があることを示している。
【0051】
図5に戻って、充電情報検索部23は、情報送受信部21を介してPOS端末3から受信した充電情報の取得要求信号に含まれる会員番号などの会員情報に基づき、当該会員情報に対応付けて記憶されている充電料金などの充電情報を検索し、検索結果を情報送受信部21を介してPOS端末3に通知する。
【0052】
図7は、POS端末3における機能的構成を説明するためのブロック図である。
【0053】
図7に示すように、POS端末3は、情報送受信部31、商品登録処理部32、決済処理部33などを有している。
【0054】
情報送受信部31は、会員情報、充電情報などの各種情報を送受信する。
【0055】
商品登録処理部32は、一取引毎の購入商品の売上ファイルFへの登録処理を実行する。より具体的には、この商品登録処理部32は、例えば、店員により、商品の登録開始を宣言する機能キーが押下されてから、同じく店員により、商品の登録終了を宣言する機能キー(小計キーなど)が押下されるまでの間に、店員によるスキャナ装置6の読取操作により読み取られた購入商品の情報を、売上ファイルFに登録する。
【0056】
決済処理部33は、商品合計金額算出部331、会員/非会員情報入力部332、値引き処理部333、締め処理部334、充電決済完了通知部335などを有しており、一取引毎の決済処理、即ち、商品登録処理部32により一取引毎に登録された購入商品の決済処理を実行する。
【0057】
ここで、商品合計金額算出部331は、一取引毎の購入商品の合計金額(以下、単に「商品合計金額」という。)を算出する。
【0058】
会員/非会員情報入力部332は、店員により、会員/非会員などの客の種別を宣言する機能キーが押下されることにより、一取引毎に客の種別(会員/非会員)を示す情報を一時記憶する。
【0059】
値引き処理部333は、値引き金額テーブル333a(図8参照)、値引き金額算出部333b、充電料金入力部333c、合算合計金額算出部333d、値引き券発行部333eなどを有し、客が、充電料金の決済が必要な客である場合に、充電料金に対する値引き処理を実行する。
【0060】
図8は、値引き金額テーブル333aの一構成例を説明するための図である。
【0061】
図8に示すように、この値引き金額テーブル333aは、商品合計金額の範囲情報別に充電料金の値引き金額の情報(割引率)を対応付けして記憶するテーブルである。
【0062】
なお、図8の例では、商品合計金額の範囲情報「2000円以下」に対応付けして、充電料金の値引き金額の情報(割引率)「10%」が記憶され、また、商品合計金額の範囲情報「2001円〜8000円」に対応付けして、充電料金の値引き金額の情報(割引率)「50%」が記憶され、更に、商品合計金額の範囲情報「8001円以上」に対応付けして、充電料金の値引き金額の情報(割引率)「100%」が記憶されている様子を示している。
【0063】
図7に戻って、値引き金額算出部333bは、商品合計金額算出部331で算出された商品合計金額が、値引き金額テーブル333aにおけるどの商品合計金額の範囲内に属するかに応じて、値引き金額を算出する。例えば、商品合計金額算出部331で算出された商品合計金額が「350円」であった場合には、値引き金額算出部333bは、商品合計金額の範囲情報「2000円以下」に対応付けられた充電料金の値引き金額の情報(割引率)「10%」を、値引き金額を示す情報として算出する。
【0064】
充電料金入力部333cは、情報送受信部31を介してストアサーバ2から充電料金の情報を入力する。
【0065】
合算合計金額算出部333dは、商品合計金額算出部331で算出された商品合計金額に、充電料金入力部333cで入力した充電料金の金額を加算し、更に、値引き金額算出部333bで算出した値引き金額を減算して合算合計金額を算出する。
【0066】
値引き券発行部333eは、客が、充電料金の決済が必要な非会員の客、または、会員カードCを持参し忘れた会員の客である場合に、印字部312のプリンタを用いて、充電料金の値引きを行うための値引き券T(図9の(a)参照)を発行する。
【0067】
締め処理部334は、客からの預り金額の入力処理、客に対する釣銭の支払い処理、レシート(R1、R2)(図9の(b)、(c)参照)の発行処理などの締め処理を実行する。
【0068】
図9は、POS端末3で発行される値引き券およびレシートの一構成例を説明するための図であり、図9(a)が、充電料金の値引きを行うための値引き券Tを示し、図9(b)が、購入商品の決済と合わせて充電料金の決済を行った場合のレシートR1を示し、図9(c)が、充電料金の決済は行わずに購入商品の決済のみを行った場合のレシートR2を示している。
【0069】
図9(a)に示す値引き券Tでは、「充電料金 ¥500」などの充電料金を示す文字情報や、「値引き金額 ¥35」などの値引き金額を示す文字情報や、「35円」などの値引き金額を表現するバーコードなどの情報が印字されている。
【0070】
図9(b)に示すレシートR1では、「きゅうり ¥150」や「ポテト ¥200」などの一取引における客の購入商品を示す文字情報や、「充電料金 ¥500」などの充電料金を示す文字情報や、「値引き金額 ¥35」などの充電料金の値引き金額を示す文字情報などの情報が印字されている。
【0071】
図9(c)に示すレシートR2では、図9(b)のレシートR1における充電料金および値引き金額を示す文字情報が省略された態様となっている。
【0072】
図7に戻って、充電決済完了通知部335は、一取引の購入商品の決済と充電料金の決済とを合わせて行った場合に、充電料金の決済がPOS端末3側で既に済んでいる旨を通知する完了通知信号を、情報送受信部310を介してストアサーバ2に送信する。
【0073】
即ち、決済処理部33は、客が、会員カードCを持参しており、充電料金の決済が必要な会員の客であると判定した場合(第1の条件が成立した場合)に、一取引の商品合計金額に対して、充電料金を加算し、値引き金額を減算して得られた合算合計金額を用いて、一取引の商品合計金額および充電料金の決済を行う値引き処理を実行する。また、決済処理部33は、客が、会員カードCを持参しておらず、充電料金の決済が必要な会員の客または非会員の客であると判定した場合(第2の条件が成立した場合)に、印字部410のプリンタを用いて値引き金額を示す情報を印字した値引き券(印字媒体)Tを発行する値引き処理を実行する。
【0074】
図10は、充電装置4における機能的構成を説明するためのブロック図である。
【0075】
図10に示すように、充電装置4は、情報送受信部41、会員/非会員情報入力部42、充電制御部43、決済処理部44などを有している。
【0076】
情報送受信部41は、ストアサーバ2との間で、充電情報、会員情報などの各種情報を送受信する。
【0077】
会員/非会員情報入力部42は、送信要否判定部421を有し、客により、入力部406の所定の機能キーなどが押下されることにより、客の種別(会員/非会員)を示す情報を一時記憶するとともに、カード処理部404で会員カードCから読み取られた会員番号などの会員情報を一時記憶する。
【0078】
送信要否判定部421は、充電サービスが終了した場合に、充電料金などの充電情報および会員番号などの会員情報を、ストアサーバ2に送信する必要があるか否かを判定する。
【0079】
充電制御部43は、電力計測部431を有し、客の所有する電気自動車などの充電対象物7に実装されている蓄電池71に対する充電を実行制御する。
【0080】
電力計測部431は、充電電力量を計測する。
【0081】
決済処理部44は、充電料金算出部441、値引き金額入力部442、決済完了通知入力部443、締め処理部444、決済完了処理部445などを有し、充電料金の決済処理を実行する。
【0082】
充電料金算出部441は、電力計測部431で計測された電力量に応じて充電料金を算出する。
【0083】
値引き金額入力部442は、POS端末3で発行された値引き券Tから読み取った値引き金額の情報を入力する。
【0084】
決済完了通知入力部443は、ストアサーバ2経由で、POS端末3の充電決済完了通知部335から通知される完了通知信号を入力する。
【0085】
締め処理部444は、充電料金算出部441、値引き金額入力部442および決済完了通知入力部443の情報に基づいて、客からの預り金額の入力処理、客に対する釣銭の支払い処理、レシート(R3、R4)(図11の(a)、(b)参照)の発行処理などの締め処理を実行する。
【0086】
なお、締め処理部444は、決済完了通知入力部443が完了通知信号を入力している場合には、レシートR3を発行しない締め処理を実行し、値引き金額入力部442が値引き金額の情報を入力している場合には、充電料金算出部441で算出された充電料金の金額から値引き金額を減算した充電料金の金額を用いて締め処理を実行する。
【0087】
図11は、充電装置4で発行されるレシートの一構成例を説明するための図であり、図11(a)が、値引き券Tの情報に基づいて充電料金の値引きを行った場合のレシートR3を示し、図11(b)が、値引きを行わずに通常の決済を行った場合のレシートR4を示している。
【0088】
図11(a)に示すレシートR3では、「充電料金 ¥500」などの充電料金を示す文字情報や、「値引き金額 ¥35」などの値引き金額を示す文字情報などの情報が印字されている。
【0089】
図11(b)に示すレシートR4では、「充電料金 ¥500」などの充電料金を示す文字情報などの情報が印字されている。
【0090】
図10に戻って、決済完了処理部445は、締め処理部444などにより充電料金の決済が済んだ場合に、客の充電対象物7を解放する所定の解放処理を実行する。例えば、所定の解放処理としては、客の充電対象物7と充電装置4のコネクタ412cとの接続のロックを解除する処理や、充電用の停車スペースから客の充電対象物7の移動を許可する処理などが挙げられる。
【0091】
なお、前記した図5、図7および図10における各機能構成部は、各CPU(201、301及び400)が各ROM(202、302及び401)などの記憶手段に記憶されている処理プログラムを、各RAM(203、303及び402)上に展開して実行することにより実現されるものである。
【0092】
次に、充電料金値引きシステム1の各装置における処理動作について図12〜図16を用いて説明する。
【0093】
図12は、充電装置4における充電時の処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【0094】
図12に示すように、充電装置4では、例えば、不図示のセンサーなどにより、充電サービスを受ける客を検知した場合、表示部407やスピーカ部408を用いて、客に対して会員/非会員(会員カードCを持参し忘れた会員も含む)の種別を指定するように報知することにより、まず、ステップS101において、客により、入力部406のキーボードに含まれる会員/非会員の種別を宣言する機能キーの押下操作に応じて、会員/非会員情報入力部42が、当該充電装置4の充電サービスを受ける客の種別を判定する。
【0095】
この判定の結果、会員であると判定された場合には(ステップS101:Yes)、会員/非会員情報入力部42が、表示部407やスピーカ部408を用いて、客に対して会員カードCをカード処理部404のカード挿入口(不図示)に挿入するように促すことにより、会員番号などの会員情報の読取/記憶処理を実行する(ステップS102)。
【0096】
続いて、ステップS103において、充電制御部43が、客によりコネクタ412cが電気自動車などの充電対象物7の所定接続箇所に接続されるなどして、当該充電対象物7の充電が可能な状態になったか否かを判定する。
【0097】
なお、ステップS101の判定の結果、会員でないと判定された場合には(ステップS101:No)、ステップS102の処理を行うことなく、ステップS103の処理に移行する。
【0098】
ステップS103の判定の結果、充電可能状態であると判定された場合(ステップS103:Yes)、続いて、ステップS104およびステップS105において、充電制御部43が、充電容量が満充電または客により指定された所定の充電容量に達するまで充電対象物7に実装された蓄電池71を充電する。
【0099】
ステップS104およびステップS105の処理により、満充電または客により指定された充電容量に達するなどして充電が終了すると(ステップS105:Yes)、続いて、ステップS106において、送信要否判定部421が、会員/非会員情報入力部42に会員番号などの会員情報が記憶されているか否かを判定する。
【0100】
この判定の結果、会員情報が記憶されていると判定された場合(ステップS106:Yes)、続いて、ステップS107において、充電料金算出部441が、電力計測部431の計測値に基づき充電料金を算出し、情報送受信部41が、前記算出された充電料金などの充電情報および会員/非会員番号情報入力部42が記憶している会員番号などの会員情報を、ストアサーバ2に送信し、その後、充電装置4は、ここでの処理を終了する。
【0101】
なお、ステップS106の判定の結果、会員情報が記憶されていないと判定された場合には(ステップS106:No)、ステップS107の処理を行うことなく、ここでの処理を終了する。
【0102】
図13は、充電装置4から情報を受信した場合のストアサーバ2の処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【0103】
図13において、ストアサーバ2では、情報送受信部21が、充電装置4から、充電料金などの充電情報および会員番号などの会員情報を受信すると(ステップS201:Yes)、充電情報記憶部22が、情報送受信部21で受信した充電情報および会員情報をRAM203上の充電情報記憶エリアに一時記憶し、該記憶した情報に基いて、同じくRAM203上に展開されている充電情報記憶テーブル22aの内容を更新する(ステップS202)。
【0104】
図14は、POS端末3における決済時の処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【0105】
図14に示すように、POS端末3では、まず、ステップS301およびステップS302において、店員によるスキャナ装置6の読取操作により、客が決済場所に持ち込んだ購入商品のバーコードが読み取られることにより、商品登録処理部32が、一取引毎の商品登録処理、即ち、売上ファイルFへの登録処理を実行する。
【0106】
そして、店員により、例えば、入力部307のキーボードに含まれる商品登録の終了を宣言するための機能キーが押下操作されると(ステップS302:Yes)、続いて、店員により、同じくキーボードに含まれる会員/非会員の種別を宣言するための機能キーが押下操作されることにより、ステップS303において、会員/非会員情報入力部332が、当該一取引の決済を行う客の種別を判定する。
【0107】
この判定の結果、会員であると判定された場合には(ステップS303:Yes)、店員の促しにより、客により会員カードCがカード処理部306のカード挿入口(不図示)に挿入されることで、続いて、ステップS304において、会員/非会員情報入力部332が、会員カードCから会員番号などの会員情報の読取および記憶処理を実行する。
【0108】
続いて、ステップS305において、情報送受信部31が、ステップS304で記憶した会員情報に対応付けられた充電料金の情報がストアサーバ2に記憶されているか否かを問合せるための問合せ信号を、ストアサーバ2に送信する。
【0109】
ステップS305の問合せ処理の結果、情報送受信部31が、ストアサーバ2から検索結果としての充電情報を受信すると(ステップS306:Yes)、続いて、ステップS307において、商品合計金額算出部331が、一取引における購入商品の商品合計金額を算出し、続いて、ステップS308において、値引き金額算出部333bが、充電料金の値引き金額を算出する。
【0110】
続いて、ステップS309において、合算合計金額算出部333dが、ステップS307およびステップS308で算出した金額情報を用いて、当該客に対して請求する合算合計金額を算出する。
【0111】
続いて、ステップS310において、締め処理部334が、決済処理を実行する、即ち、このステップS310の決済処理では、一取引に係る購入商品の決済と充電料金の決済とを合わせた合算決済を実行し、該合算決済に係る情報を印字したレシートR1(図9の(b)参照)を発行する締め処理を実行する。
【0112】
一方、ステップS303の判定の結果、会員でないと判定された場合(ステップS303:No)、続いて、ステップS311において、店員により、キーボードに含まれる充電料金の支払いの必要有り/必要無しを宣言するための機能キーが押下操作されることにより、決済処理部33が、充電料金の支払いが必要であるか否かを判定する。
【0113】
この判定の結果、充電料金の支払いが必要であると判定された場合には(ステップS311:Yes)、続いて、ステップS312において、ステップS307の処理と同様の処理により、商品合計金額算出部331が、一取引の商品合計金額を算出し、続いて、ステップS313において、ステップS308の処理と同様の処理により、値引き金額算出部333bが、充電料金の値引き金額を算出する。
【0114】
続いて、ステップS314において、値引き券発行部333eが、ステップS312で算出した値引き金額の情報を印字した充電料金の割引き券T(図9の(a)参照)を発行する。
【0115】
続いて、ステップS315において、締め処理部334が、決済処理を実行する、すなわち、このステップS315の決済処理では、一取引に係る購入商品の決済を行うとともに、その決済に係る情報を印字したレシートR2(図9の(c)参照)を発行する締め処理を実行する。
【0116】
一方、ステップS311の判定の結果、充電料金の支払いが必要でないと判定した場合には(ステップS311:No)、および、ステップS306の処理で、ストアサーバ2から充電情報を受信せず、充電情報の登録無しを通知する通知信号を受信した場合(ステップS306:No)、続いて、ステップS316において、通常の締め処理を実行する。即ち、このステップS316の処理では、ステップS312およびステップS315の処理と同様の処理を行う。
【0117】
なお、ステップS310、ステップS315およびステップS316の締め処理後、POS端末3は、ここでの処理を終了する。
【0118】
図15は、POS端末3から情報を受信した場合のストアサーバ2の処理手順を示している。
【0119】
図15において、ストアサーバ2では、情報送受信部21が、POS端末3から、充電情報の取得要求信号を受信すると(ステップS401:Yes)、充電情報検索部23が、充電情報の検索処理を実行する(ステップS402およびステップS403)。
【0120】
即ち、ステップS402およびステップS403の処理では、充電情報検索部23が、情報送受信部21で受信した取得要求信号に含まれる会員番号などの会員情報を用いて、充電情報記憶テーブル22aを検索し、当該会員情報に対応付けられた充電情報が記憶されているか否かを判定する。
【0121】
この処理により、当該会員情報に対応付けられた充電情報が記憶されていると判定した場合には(ステップS403:Yes)、続いて、ステップS404において、充電情報検索部23が、情報送受信部21を介して、検索結果として、検索された充電情報をPOS端末3に送信し、ここでの処理を終了する。
【0122】
一方、ステップS402およびステップS403の処理により、当該会員情報に対応付けられた充電情報が記憶されていないと判定した場合には(ステップS403:No)、続いて、ステップS405において、充電情報検索部23が、検索結果として、充電情報の登録無しを通知する通知信号を、情報送受信部21を介してPOS端末3に送信し、その後、ストアサーバ2は、ここでの処理を終了する。
【0123】
図16は、充電装置4における充電料金の決済時の処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【0124】
図16に示すように、充電装置4では、例えば、充電が終了した後、表示部407やスピーカ部408を用いて、客に対して充電料金の決済を指定するように報知することにより、ステップS501において、客により、入力部406のキーボードに含まれる決済を宣言するための機能キーが押下操作されたか否かに応じて、決済処理部44が、充電料金の決済を行うか否かを判定する。
【0125】
続いて、ステップS502において、決済処理部44が、決済完了通知入力部443の入力情報に基づいて、充電料金の決済が、POS端末3で既に済んでいるか否かを判定する。
【0126】
この判定の結果、充電料金の決済が済んでいると判定した場合(ステップS502:Yes)、続いて、ステップS503において、決済完了処理部445が、決済完了処理として、客の充電対象物7を解放するための所定の解放処理を実行し、その後、充電装置4は、ここでの処理を終了する。
【0127】
一方、ステップS502の判定の結果、充電料金の決済が済んでいないと判定した場合(ステップS502:No)、続いて、ステップS504において、決済処理部44が、
表示部407やスピーカ部408を用いて、客に対して値引き券Tの読み込みを促す報知を行い、値引き金額入力部442の入力情報またはキーボードに含まれる値引き券Tの無い旨を宣言するための機能キーの押下操作に基づいて、値引き金額情報があるか否かを判定する。
【0128】
この判定の結果、値引き金額情報があると判定した場合(ステップS504:Yes)、続いて、ステップS505において、締め処理部444が、充電料金の値引きを行って、充電料金の決済処理を実行する。なお、このステップS505の処理では、図11(a)に示すようなレシートR3を発行する。
【0129】
また、一方、ステップS504の判定の結果、値引き金額情報がないと判定した場合(ステップS504:No)、続いて、ステップS506において、締め処理部444が、通常の締め処理、即ち、充電料金の値引きを行わない決済処理を実行する。なお、このステップS506の処理では、図11(b)に示すようなレシートR4を発行する。
【0130】
なお、ステップS505およびステップS506の処理後、充電装置4は、処理をステップS503に移行して以下同様の処理を行う。
【0131】
以上説明した第1の実施形態によれば、POS端末3を用いて、充電料金の値引きサービスを提供することができる。これにより、充電装置4による充電サービスの提供を受ける客の囲い込みが可能となり、店舗側の集客率を上げて店舗の売上を向上させることが可能となる。
【0132】
また、第1の実施形態によれば、会員カードCを所有している会員の客に対しては、POS端末3で充電料金の決済を行うことができ、他方、会員カードCを持参し忘れた会員の客や会員でない非会員の客に対しては、POS端末3で充電料金の値引き券を発行することができる。
【0133】
(第2の実施形態)
前記した第1の実施形態では、POS端末3での一取引における購入商品の決済時に、充電装置4による充電対象物7の充電が終了している場合を想定しているが、これとは別に、POS端末3での購入商品の決済時に、充電対象物7に対する充電が終了していない場合においてもPOS端末3で値引き処理を実行することができる第2の実施形態について、図17および図18を用いて説明する。
【0134】
図17は、図12の充電装置4の処理手順の変形例を示すフローチャートであり、図18は、図14のPOS端末3の処理手順の変形例を示すフローチャートである。
【0135】
図17の処理において、図12と相違する点は、図12のステップS102およびステップS103の間に、新たな処理ステップとしてのステップS601を挿入し、且つ、図12のステップS107の処理手順に替えて、新たな処理ステップとしてのステップS602を挿入した点である。なお、ここでは、説明の簡略化のため、同一の処理については説明を省略する。
【0136】
即ち、図17の処理では、充電装置4は、図12で説明したステップS102の処理を実行した後、ステップS601において、情報送受信部41が、会員番号などの会員情報と充電中を示す充電情報をストアサーバ2に送信する。また、図12で説明したステップS106の処理を実行した後、ステップS602において、情報送受信部41が、充電料金などの充電情報および会員番号などの会員情報をストアサーバ2に送信する。
【0137】
また、図18の処理において、図14と相違する点は、ステップS306の処理で、No判定になった後の処理として、新たな処理ステップとしてのステップS701を挿入した点である。なお、ここでも、同一の処理については説明を省略する。
【0138】
即ち、図18の処理では、POS端末3は、図14で説明したステップS306の処理で、No判定となった場合に、ステップS701において、決済処理部33が、ストアサーバ2から充電未完了通知を受信したか否かを判定する。この判定の結果、充電未完了通知を受信したと判定した場合には(ステップS701:Yes)、POS端末3は、続いて、図14で説明したステップS312の処理に移行して以下同様の処理を行い、他方、前記判定の結果、充電未完了通知を受信しない、即ち、充電情報の無し通知を受信した場合には(ステップS701:No)、POS端末3は、続いて、図14で説明したステップS316の処理に移行して以下同様の処理を行う。
【0139】
以上説明した第2の実施形態によれば、POS端末3での購入商品の決済時に、充電対象物7に対する充電が終了していない場合でも、客に対して充電料金の値引きサービスを提供することができる。
【0140】
以上、例示的な実施形態に基づいて説明したが、本実施形態は、前記した第1および第2の実施形態により限定されるものではない。
【0141】
例えば、前記した実施形態では、非会員の客に対しても、充電料金の値引き券Tを発行するという充電料金の値引きサービスを提供する形態について説明したが、これ以外にも、非会員の客には、充電料金の値引きサービスを提供しないような形態とすることも可能である。このような構成によれば、店舗側で会員の客を増加させることができ、これにより、店舗の売上を向上させることが可能となる。
【0142】
また、前記した実施形態では、一取引の商品合計金額を基に、値引き金額テーブル333aに予め設定されている値引き金額情報を用いて、充電料金の値引き金額を決定する形態について説明したが、これ以外にも、例えば、充電装置4の利用回数や利用金額などの利用状況に応じて、値引き金額を変更するような形態とすることも可能であり、具体的には、充電装置4の利用回数や利用金額が多いほど、充電料金の値引き金額が高くなるような形態とすることも可能である。
【0143】
また、前記した実施形態では、一取引の商品合計金額に応じて、充電料金の値引き金額を決定する形態について説明したが、これ以外にも、例えば、一取引の商品合計金額に応じて、充電料金の決済用のポイント値を算出し、該算出した決済用のポイント値を、会員カードやレシートを用いて出力するような形態とすることも可能である。なお、この場合には、客が、充電装置4において会員カードやレシートに記憶された決済用のポイント値を読み取らせることにより、充電料金の値引きサービスを受けることができるように構成する。このような構成によれば、客は貯まった決済用のポイント値を用いて充電料金の決済を行うことができる。
【0144】
また、前記した実施形態では、POS端末3において、一取引の商品合計金額に応じて充電料金の値引き金額を決定し、一取引の商品合計金額および充電料金の決済や、値引き券を発行する形態について説明したが、これ以外にも、そのような形態に、充電料金に応じて、充電料金の決済用のポイント値を算出し、該算出したポイント値を会員カードやレシートを用いて出力するという構成を更に追加することも可能である。
【0145】
また、前記した実施形態では、POS端末3で充電料金の値引きを行うための値引き券Tを発行する形態について説明したが、これ以外にも、例えば、図19に示すように、POS端末3とは別に、店舗内に設置されて各種情報サービスを提供することが可能な情報発信端末8で値引き券Tを発行するように構成することも可能である。
【0146】
なお、その形態においては、情報発信端末8に、会員カードCの会員情報を読み取らせ、POS端末3で発行されたレシートの商品合計金額の情報を読み取らせることにより、POS端末3と同様の値引き券Tを発行させることが可能である。
【0147】
また、前記した実施形態では、POS端末3において、会員カードCを持参した会員の客に対して、一取引の購入商品の決済と値引きした充電料金の合算合計金額の決済処理を行う第1の決済処理と、会員カードを持参し忘れた会員の客または非会員の客に対して、値引き券Tを発行する第2の決済処理とを実行する場合について説明したが、これ以外にも、例えば、前記第1の決済処理および前記第2の決済処理のいずれか一方のみを実行するような形態とすることも可能である。
【0148】
また、前記した実施形態では、POS端末3が、ストアサーバ2を経由して、充電装置4から充電料金などの充電情報を受信する形態について説明したが、これ以外にも、例えば、POS端末3が、ストアサーバ2を介さず充電装置4から直接的に充電情報を受信するような形態とすることも可能である。
【0149】
また、前記した実施形態では、POS端末3として、現金による決済のみを行うことが可能な形態について説明したが、これ以外にも、例えば、現金決済以外にも、クレジットカードやデビットカードなどのカード決済や、携帯電話機を用いた電子決済などが可能な形態とすることも可能である。
【0150】
また、前記した実施形態では、充電対象物7として電気自動車である場合について説明したが、これ以外にも、例えば、充電対象物7としては、電気自転車や、電気自動二輪者や、携帯電話機や携帯型パーソナルコンピュータなどの携帯端末であっても良いものとする。
【0151】
また、前記した実施形態では、商品合計金額に応じて、充電料金の値引き金額値を決定する形態について説明したが、これ以外にも、例えば、商品合計金額および充電料金の合計金額に応じて、充電料金の値引き金額を決定するような形態とすることも可能である。
【0152】
また、前記した実施形態では、値引き金額テーブル333aの値引き金額値の情報として、商品合計金額の割引率の情報である場合について説明したが、これ以外にも、例えば、前記値引き金額値の情報としては、充電料金の割引率の情報や、「50円」、「100円」などの予め定められた値引き金額値の情報とすることも可能である。
【0153】
また、前記した実施形態では言及していないが、充電装置4による充電対象物7の充電が終了した場合に、ストアサーバ2が、予め指定されているメールアドレス宛に充電終了を通知するメッセージを送信するように構成しても良い。
【0154】
また、前記した実施形態のストアサーバ2、POS端末3および充電装置4で実行される各種プログラムは、ROMなどの記憶手段に予め組み込むように提供しても良いし、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成しても良いし、インターネットなどのネットワーク経由で提供又は配布するように構成しても良い。
【0155】
その他、前記した実施形態におけるストアサーバ2、POS端末3および充電装置4のハードウェア構成およびソフトウェア構成や、各種テーブルの構成や、各種処理手順や、レシートの構成などは、単なる例として記載したものであり、本実施形態は、これらにより限定されない。
【符号の説明】
【0156】
1、1A 充電料金値引きシステム
2 ストアサーバ
3 POS端末(情報処理装置)
312 印字部(印字装置)
4 充電装置
412 充電部
412a 充電器
412b 電力計測部
7 充電対象物(電気自動車)
21 情報送受信部
22 充電情報記憶部
22a 充電情報記憶テーブル
23 充電情報検索部
31 情報送受信部(入力手段)
32 商品登録処理部
33 決済処理部(値引き処理手段)
331 商品合計金額算出部(算出手段)
332 会員/非会員情報入力部
333 値引き処理部(値引き処理手段)
333a 値引き金額テーブル
333b 値引き金額算出部
333c 充電料金入力部(入力手段)
333d 合算合計金額算出部
334 締め処理部
335 充電決済完了通知部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0157】
【特許文献1】特開平11−86058号公報
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、店舗に設置される情報処理装置として、商品販売データを処理するPOS(Point Of Sales System)端末や、各種情報サービスを提供する情報発信端末などが提供されている。
【0003】
また、近年では、店舗に設置され、電気自動車(EV(Electric Vehicle))やHV(Hybrid Vehicle)などの客の所有する充電対象物に実装された動力源としての蓄電池を、有料で充電する充電サービスを提供する充電スタンドなどの充電装置が提供されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の情報処理装置にあっては、充電装置を店舗の販売促進に十分に役立てることができていないなどの課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の情報処理装置は、算出手段と、値引き処理手段と、を有する。算出手段は、一取引毎の商品合計金額を算出する。値引き処理手段は、前記算出手段で算出された商品合計金額に応じて、外部の充電装置により充電される充電対象物の充電料金の値引き金額を算出し、該算出した値引き金額を用いた値引き処理を実行する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】図1は、充電料金値引きシステムの概略構成を示す概要図である。
【図2】図2は、ストアサーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、POS端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、充電装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図5】図5は、ストアサーバにおける機能的構成を示すブロック図である。
【図6】図6は、充電情報記憶テーブルの一構成例を示す図である。
【図7】図7は、POS端末における機能的構成を示すブロック図である。
【図8】図8は、値引き金額テーブルの一構成例を示す図である。
【図9】図9は、POS端末で発行される値引き券やレシートの一構成例を示す図である。
【図10】図10は、充電装置における機能的構成を示すブロック図である。
【図11】図11は、充電装置で発行されるレシートの一構成例を示す図である。
【図12】図12は、充電装置で実行される処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】図13は、ストアサーバで実行される処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】図14は、POS端末で実行される処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】図15は、ストアサーバで実行される処理の流れを示すフローチャートである。
【図16】図16は、充電装置で実行される処理の流れを示すフローチャートである。
【図17】図17は、第2の実施形態の充電装置で実行される処理の流れを示すフローチャートである。
【図18】図18は、第2の実施形態のPOS端末で実行される処理の流れを示すフローチャートである。
【図19】図19は、他の充電料金値引きシステムの概略構成を示す概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態について添付図面を参照して説明する。
【0008】
(第1の実施形態)
なお、以下では、本実施形態の情報処理装置として、店舗に設置され、商品販売データを処理するPOS端末の場合について説明する。
【0009】
図1は、本実施形態に係るPOS端末を含む充電料金値引きシステム1の概略構成を説明するための概要図である。
【0010】
図1に示すように、この充電料金値引きシステム1は、ストアサーバ2と、POS端末3と、充電装置4とを備えており、それらがLAN(Local Area Network)などの内部ネットワーク5を介して相互に通信可能に接続されている。また、POS端末3には、スキャナ装置6が接続されている。
【0011】
ストアサーバ2は、店舗のバックヤードなどに設置され、POS端末3および充電装置4の上位装置として機能するサーバ装置である。
【0012】
POS端末3は、店舗の決済場所などに設置され、客が購入を希望する商品(以下、単に「購入商品」という場合がある。)の登録および決済処理を実行する端末である。
【0013】
充電装置4は、駐車場などに設置され、駐車場に停車されている客の所有する電気自動車などの充電対象物7に実装された蓄電池71を、有料で充電する充電サービスを提供する充電スタンドとして機能する装置である。
【0014】
スキャナ装置6は、購入商品に付されたバーコードなどのコード情報を読み取るコード読取装置である。
【0015】
なお、図1の充電料金値引きシステム1では、説明を簡略化するために、POS端末3およびスキャナ装置6から構成される一対のチェックアウトシステムを1つのみ備える形態を示しているが、これに限定されず、複数のチェックアウトシステムを備える形態とすることも可能である。
【0016】
図2は、ストアサーバ2のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。
【0017】
図2に示すように、このストアサーバ2は、パーソナルコンピュータなどの一般的なコンピュータを利用したハードウェア構成となっており、例えば、CPU(Central Processing Unit)201と、このCPU201とバスラインBL1を介して接続されるROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203、ハードディスク装置(HDD)204、記憶媒体処理部205、通信インタフェース部206、入力部207、表示部208、スピーカ部209などを備えるとともに、それらに電力を供給する電力供給部210などを備えている。
【0018】
CPU201は、ストアサーバ2全体の制御、即ち、各種演算や各構成要素部に対する各種処理を制御する。ROM202およびHDD204は、ストアサーバ2における各種処理を実行するための処理プログラムなどの各種ファイルを記憶する。RAM203は、入力データや表示データなどの作業中のデータを一時的に記憶したり、ストアサーバ2の起動時にROM202から読み出された処理プログラムや商品情報ファイルなどを一時記憶したりする。
【0019】
ここで、商品情報ファイルとは、商品の種別毎に固有に割り振られた商品を特定するための商品コードと、商品の名称(商品名)や単価などを含む商品情報とを対応付けて記憶するファイルのことである。即ち、このストアサーバ2は、POS端末3から商品コードを含む商品情報の問合せ信号を受信した場合に、当該商品コードに基づいて商品情報ファイルから該当する商品情報を検索してPOS端末3に返信する。
【0020】
記憶媒体処理部205は、CD−RW(Compact Disk Rewritable)などの外部記憶媒体に対するデータの読み書きを実行する。
【0021】
通信インタフェース部206は、LANなどの内部ネットワーク5を介して接続されるPOS端末3や充電装置4との間で各種データの送受信を実行したり、インターネットなどの外部ネットワークを介して接続される本部サーバ(不図示)との間で各種データの送受信を実行したりする。
【0022】
入力部207は、各種機能キーを含むキーボードやマウスなどを有し、それらキーボードおよびマウスからの操作信号を入力処理する。表示部208は、ディスプレイなどを有し、そのディスプレイに各種情報を表示処理する。スピーカ部209は、スピーカなどを有し、そのスピーカから各種音声を出力処理する。
【0023】
電力供給部210は、コンセントなどの商用電源にプラグなどの差込み器具が接続されることで、商用電源からの電圧を各負荷部に必要な電力に変換して供給する。
【0024】
図3は、POS端末3のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。
【0025】
図3に示すように、このPOS端末3は、CPU301と、このCPU301とバスラインBL2を介して接続されるROM302、RAM303、通信インタフェース部304、接続インタフェース部305、カード処理部306、入力部307、店員用表示部308、客用表示部309、スピーカ部310、貨幣処理部311、印字部312などを備えるとともに、それらに電力を供給する電力供給部313などを備えている。
【0026】
ここで、CPU301は、POS端末3全体の制御、即ち、各種演算や各構成要素部に対する各種処理を制御する。ROM302は、POS端末3における各種処理を実行するための処理プログラムなどの各種ファイルを記憶する。RAM303は、入力データや表示データなどの作業中のデータを一時的に記憶したり、POS端末3の起動時にROM302から読み出された処理プログラムや売上ファイルなどを一時記憶したりする。
【0027】
ここで、売上ファイルFとは、一取引毎に、スキャナ装置6で読み取られた1または複数の商品コードと、その商品コードを基にストアサーバ2から取得した商品情報とを対応付けて記憶するファイルのことである。
【0028】
通信インタフェース部304は、LANなどの内部ネットワーク5を介して接続されるストアサーバ2との間で各種データの送受信を実行する。また、接続インタフェース部305は、通信ケーブルなどを介して接続されるスキャナ装置6との間で各種データの送受信を実行する。
【0029】
カード処理部306は、客が所持する会員カードCに記憶されている会員番号などの情報を読み取る。
【0030】
入力部307は、各種機能キーを含むキーボードや入力コントローラなどを有し、それらキーボードおよびマウスからの操作信号を入力処理する。また、店員用表示部308および客用表示部309は、それぞれディスプレイなどを有し、そのディスプレイに各種情報を表示処理する。また、スピーカ部310は、スピーカなどを有し、そのスピーカから各種音声を出力処理する。
【0031】
貨幣処理部311は、ドロワや自動釣銭機などで構成され、客から預った貨幣の投入および客に対する釣銭の支払処理を実行する。
【0032】
印字部312は、プリンタなどを有し、そのプリンタにより一取引毎の決済に係る情報を印字したレシートや、充電料金の値引きや割引(以下、単に「値引き」という。)金額を示す情報を印字した値引き券(図9参照)などを発行する。
【0033】
電力供給部313は、コンセントなどの商用電源にプラグなどの差込み器具が接続されることで、商用電源からの電圧を各負荷部に必要な電力に変換して供給する。
【0034】
図4は、充電装置4のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。
【0035】
図4に示すように、この充電装置4は、CPU400と、このCPU400とバスラインBL3を介して接続されるROM401、RAM402、通信インタフェース部403、カード処理部404、値引き金額処理部405、入力部406、表示部407、スピーカ部408、貨幣処理部409、印字部410などを備えているとともに、それらに電力を供給する電力供給部411や充電部412などを備えている。
【0036】
ここで、CPU400は、充電装置4全体の制御、即ち、各種演算や各構成要素部に対する各種処理を制御する。ROM401は、充電装置4における各種処理を実行するための処理プログラムなどの各種ファイルを記憶する。RAM402は、入力データや表示データなどの作業中のデータを一時的に記憶したり、充電装置4の起動時にROM402から読み出された処理プログラムなどを一時記憶したりする。
【0037】
通信インタフェース部403は、LANなどの内部ネットワーク5を介して接続されるストアサーバ2との間で各種データ(特に、充電料金や、充電実行中や、充電完了などを示す充電情報)の送受信を実行する。
【0038】
カード処理部404は、客が所持する会員カードCに記憶されている会員番号などの情報を読み取る。値引き金額処理部405は、POS端末3で発行された値引き券Tから値引き金額の情報を読み取る。
【0039】
入力部406は、各種機能キーを含むキーボードや入力コントローラなどを有し、操作信号の入力処理を実行する。表示部407は、ディスプレイや表示コントローラなどを有し、各種情報の表示処理を実行する。スピーカ部408は、スピーカや音声出力コントローラなどを有し、各種音声の出力処理を実行する。
【0040】
貨幣処理部409は、貨幣投入口から投入された貨幣を金庫へ収納するとともに、金庫に収納されている貨幣を貨幣支払口から釣銭として排出する貨幣処理を実行する。
【0041】
印字部410は、一取引毎の決済に係る情報を印字したレシートRを発行する。
【0042】
電力供給部411は、コンセントなどの商用電源にプラグなどの差込み器具が接続されることで、商用電源からの電圧を各負荷部に必要な電力に変換して供給する。
【0043】
充電部412は、商用電源や、店舗に設置された発電機などからの電力をもとに、客の所有する電気自動車などの充電対象物7に実装された蓄電池71を充電する充電器412aと、その充電器412aを用いて充電対象物7の蓄電池71を充電した場合の充電電力量を計測する電力計測部412bなどを有し、充電対象物7に対する充電を実行制御する。
【0044】
図5は、ストアサーバ2における機能的構成を説明するためのブロック図である。
【0045】
図5に示すように、ストアサーバ2は、機能的構成として、情報送受信部21、充電情報記憶部22、充電情報検索部23などを有している。
【0046】
ここで、情報送受信部21は、充電情報、会員情報などの各種情報を送受信する。
【0047】
充電情報記憶部22は、充電情報記憶テーブル22a(図6参照)を有し、情報送受信部21を介して充電装置4から受信した情報に基づいて、充電情報記憶テーブル22aの情報を更新記憶する。
【0048】
図6は、充電情報記憶テーブル22aの一構成例を説明するための図である。
【0049】
図6に示すように、この充電情報記憶テーブル22aは、充電装置4から受信した会員番号などの会員情報に対応付けて、充電料金などの充電情報を記憶するテーブルである。
【0050】
なお、図6の例では、会員番号「12345」に対応付けて、充電料金「500円」が登録されている様子を示している。即ち、図6の例では、会員番号「12345」の客が、充電対象物7の充電料金として「500円」を支払う必要があることを示している。
【0051】
図5に戻って、充電情報検索部23は、情報送受信部21を介してPOS端末3から受信した充電情報の取得要求信号に含まれる会員番号などの会員情報に基づき、当該会員情報に対応付けて記憶されている充電料金などの充電情報を検索し、検索結果を情報送受信部21を介してPOS端末3に通知する。
【0052】
図7は、POS端末3における機能的構成を説明するためのブロック図である。
【0053】
図7に示すように、POS端末3は、情報送受信部31、商品登録処理部32、決済処理部33などを有している。
【0054】
情報送受信部31は、会員情報、充電情報などの各種情報を送受信する。
【0055】
商品登録処理部32は、一取引毎の購入商品の売上ファイルFへの登録処理を実行する。より具体的には、この商品登録処理部32は、例えば、店員により、商品の登録開始を宣言する機能キーが押下されてから、同じく店員により、商品の登録終了を宣言する機能キー(小計キーなど)が押下されるまでの間に、店員によるスキャナ装置6の読取操作により読み取られた購入商品の情報を、売上ファイルFに登録する。
【0056】
決済処理部33は、商品合計金額算出部331、会員/非会員情報入力部332、値引き処理部333、締め処理部334、充電決済完了通知部335などを有しており、一取引毎の決済処理、即ち、商品登録処理部32により一取引毎に登録された購入商品の決済処理を実行する。
【0057】
ここで、商品合計金額算出部331は、一取引毎の購入商品の合計金額(以下、単に「商品合計金額」という。)を算出する。
【0058】
会員/非会員情報入力部332は、店員により、会員/非会員などの客の種別を宣言する機能キーが押下されることにより、一取引毎に客の種別(会員/非会員)を示す情報を一時記憶する。
【0059】
値引き処理部333は、値引き金額テーブル333a(図8参照)、値引き金額算出部333b、充電料金入力部333c、合算合計金額算出部333d、値引き券発行部333eなどを有し、客が、充電料金の決済が必要な客である場合に、充電料金に対する値引き処理を実行する。
【0060】
図8は、値引き金額テーブル333aの一構成例を説明するための図である。
【0061】
図8に示すように、この値引き金額テーブル333aは、商品合計金額の範囲情報別に充電料金の値引き金額の情報(割引率)を対応付けして記憶するテーブルである。
【0062】
なお、図8の例では、商品合計金額の範囲情報「2000円以下」に対応付けして、充電料金の値引き金額の情報(割引率)「10%」が記憶され、また、商品合計金額の範囲情報「2001円〜8000円」に対応付けして、充電料金の値引き金額の情報(割引率)「50%」が記憶され、更に、商品合計金額の範囲情報「8001円以上」に対応付けして、充電料金の値引き金額の情報(割引率)「100%」が記憶されている様子を示している。
【0063】
図7に戻って、値引き金額算出部333bは、商品合計金額算出部331で算出された商品合計金額が、値引き金額テーブル333aにおけるどの商品合計金額の範囲内に属するかに応じて、値引き金額を算出する。例えば、商品合計金額算出部331で算出された商品合計金額が「350円」であった場合には、値引き金額算出部333bは、商品合計金額の範囲情報「2000円以下」に対応付けられた充電料金の値引き金額の情報(割引率)「10%」を、値引き金額を示す情報として算出する。
【0064】
充電料金入力部333cは、情報送受信部31を介してストアサーバ2から充電料金の情報を入力する。
【0065】
合算合計金額算出部333dは、商品合計金額算出部331で算出された商品合計金額に、充電料金入力部333cで入力した充電料金の金額を加算し、更に、値引き金額算出部333bで算出した値引き金額を減算して合算合計金額を算出する。
【0066】
値引き券発行部333eは、客が、充電料金の決済が必要な非会員の客、または、会員カードCを持参し忘れた会員の客である場合に、印字部312のプリンタを用いて、充電料金の値引きを行うための値引き券T(図9の(a)参照)を発行する。
【0067】
締め処理部334は、客からの預り金額の入力処理、客に対する釣銭の支払い処理、レシート(R1、R2)(図9の(b)、(c)参照)の発行処理などの締め処理を実行する。
【0068】
図9は、POS端末3で発行される値引き券およびレシートの一構成例を説明するための図であり、図9(a)が、充電料金の値引きを行うための値引き券Tを示し、図9(b)が、購入商品の決済と合わせて充電料金の決済を行った場合のレシートR1を示し、図9(c)が、充電料金の決済は行わずに購入商品の決済のみを行った場合のレシートR2を示している。
【0069】
図9(a)に示す値引き券Tでは、「充電料金 ¥500」などの充電料金を示す文字情報や、「値引き金額 ¥35」などの値引き金額を示す文字情報や、「35円」などの値引き金額を表現するバーコードなどの情報が印字されている。
【0070】
図9(b)に示すレシートR1では、「きゅうり ¥150」や「ポテト ¥200」などの一取引における客の購入商品を示す文字情報や、「充電料金 ¥500」などの充電料金を示す文字情報や、「値引き金額 ¥35」などの充電料金の値引き金額を示す文字情報などの情報が印字されている。
【0071】
図9(c)に示すレシートR2では、図9(b)のレシートR1における充電料金および値引き金額を示す文字情報が省略された態様となっている。
【0072】
図7に戻って、充電決済完了通知部335は、一取引の購入商品の決済と充電料金の決済とを合わせて行った場合に、充電料金の決済がPOS端末3側で既に済んでいる旨を通知する完了通知信号を、情報送受信部310を介してストアサーバ2に送信する。
【0073】
即ち、決済処理部33は、客が、会員カードCを持参しており、充電料金の決済が必要な会員の客であると判定した場合(第1の条件が成立した場合)に、一取引の商品合計金額に対して、充電料金を加算し、値引き金額を減算して得られた合算合計金額を用いて、一取引の商品合計金額および充電料金の決済を行う値引き処理を実行する。また、決済処理部33は、客が、会員カードCを持参しておらず、充電料金の決済が必要な会員の客または非会員の客であると判定した場合(第2の条件が成立した場合)に、印字部410のプリンタを用いて値引き金額を示す情報を印字した値引き券(印字媒体)Tを発行する値引き処理を実行する。
【0074】
図10は、充電装置4における機能的構成を説明するためのブロック図である。
【0075】
図10に示すように、充電装置4は、情報送受信部41、会員/非会員情報入力部42、充電制御部43、決済処理部44などを有している。
【0076】
情報送受信部41は、ストアサーバ2との間で、充電情報、会員情報などの各種情報を送受信する。
【0077】
会員/非会員情報入力部42は、送信要否判定部421を有し、客により、入力部406の所定の機能キーなどが押下されることにより、客の種別(会員/非会員)を示す情報を一時記憶するとともに、カード処理部404で会員カードCから読み取られた会員番号などの会員情報を一時記憶する。
【0078】
送信要否判定部421は、充電サービスが終了した場合に、充電料金などの充電情報および会員番号などの会員情報を、ストアサーバ2に送信する必要があるか否かを判定する。
【0079】
充電制御部43は、電力計測部431を有し、客の所有する電気自動車などの充電対象物7に実装されている蓄電池71に対する充電を実行制御する。
【0080】
電力計測部431は、充電電力量を計測する。
【0081】
決済処理部44は、充電料金算出部441、値引き金額入力部442、決済完了通知入力部443、締め処理部444、決済完了処理部445などを有し、充電料金の決済処理を実行する。
【0082】
充電料金算出部441は、電力計測部431で計測された電力量に応じて充電料金を算出する。
【0083】
値引き金額入力部442は、POS端末3で発行された値引き券Tから読み取った値引き金額の情報を入力する。
【0084】
決済完了通知入力部443は、ストアサーバ2経由で、POS端末3の充電決済完了通知部335から通知される完了通知信号を入力する。
【0085】
締め処理部444は、充電料金算出部441、値引き金額入力部442および決済完了通知入力部443の情報に基づいて、客からの預り金額の入力処理、客に対する釣銭の支払い処理、レシート(R3、R4)(図11の(a)、(b)参照)の発行処理などの締め処理を実行する。
【0086】
なお、締め処理部444は、決済完了通知入力部443が完了通知信号を入力している場合には、レシートR3を発行しない締め処理を実行し、値引き金額入力部442が値引き金額の情報を入力している場合には、充電料金算出部441で算出された充電料金の金額から値引き金額を減算した充電料金の金額を用いて締め処理を実行する。
【0087】
図11は、充電装置4で発行されるレシートの一構成例を説明するための図であり、図11(a)が、値引き券Tの情報に基づいて充電料金の値引きを行った場合のレシートR3を示し、図11(b)が、値引きを行わずに通常の決済を行った場合のレシートR4を示している。
【0088】
図11(a)に示すレシートR3では、「充電料金 ¥500」などの充電料金を示す文字情報や、「値引き金額 ¥35」などの値引き金額を示す文字情報などの情報が印字されている。
【0089】
図11(b)に示すレシートR4では、「充電料金 ¥500」などの充電料金を示す文字情報などの情報が印字されている。
【0090】
図10に戻って、決済完了処理部445は、締め処理部444などにより充電料金の決済が済んだ場合に、客の充電対象物7を解放する所定の解放処理を実行する。例えば、所定の解放処理としては、客の充電対象物7と充電装置4のコネクタ412cとの接続のロックを解除する処理や、充電用の停車スペースから客の充電対象物7の移動を許可する処理などが挙げられる。
【0091】
なお、前記した図5、図7および図10における各機能構成部は、各CPU(201、301及び400)が各ROM(202、302及び401)などの記憶手段に記憶されている処理プログラムを、各RAM(203、303及び402)上に展開して実行することにより実現されるものである。
【0092】
次に、充電料金値引きシステム1の各装置における処理動作について図12〜図16を用いて説明する。
【0093】
図12は、充電装置4における充電時の処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【0094】
図12に示すように、充電装置4では、例えば、不図示のセンサーなどにより、充電サービスを受ける客を検知した場合、表示部407やスピーカ部408を用いて、客に対して会員/非会員(会員カードCを持参し忘れた会員も含む)の種別を指定するように報知することにより、まず、ステップS101において、客により、入力部406のキーボードに含まれる会員/非会員の種別を宣言する機能キーの押下操作に応じて、会員/非会員情報入力部42が、当該充電装置4の充電サービスを受ける客の種別を判定する。
【0095】
この判定の結果、会員であると判定された場合には(ステップS101:Yes)、会員/非会員情報入力部42が、表示部407やスピーカ部408を用いて、客に対して会員カードCをカード処理部404のカード挿入口(不図示)に挿入するように促すことにより、会員番号などの会員情報の読取/記憶処理を実行する(ステップS102)。
【0096】
続いて、ステップS103において、充電制御部43が、客によりコネクタ412cが電気自動車などの充電対象物7の所定接続箇所に接続されるなどして、当該充電対象物7の充電が可能な状態になったか否かを判定する。
【0097】
なお、ステップS101の判定の結果、会員でないと判定された場合には(ステップS101:No)、ステップS102の処理を行うことなく、ステップS103の処理に移行する。
【0098】
ステップS103の判定の結果、充電可能状態であると判定された場合(ステップS103:Yes)、続いて、ステップS104およびステップS105において、充電制御部43が、充電容量が満充電または客により指定された所定の充電容量に達するまで充電対象物7に実装された蓄電池71を充電する。
【0099】
ステップS104およびステップS105の処理により、満充電または客により指定された充電容量に達するなどして充電が終了すると(ステップS105:Yes)、続いて、ステップS106において、送信要否判定部421が、会員/非会員情報入力部42に会員番号などの会員情報が記憶されているか否かを判定する。
【0100】
この判定の結果、会員情報が記憶されていると判定された場合(ステップS106:Yes)、続いて、ステップS107において、充電料金算出部441が、電力計測部431の計測値に基づき充電料金を算出し、情報送受信部41が、前記算出された充電料金などの充電情報および会員/非会員番号情報入力部42が記憶している会員番号などの会員情報を、ストアサーバ2に送信し、その後、充電装置4は、ここでの処理を終了する。
【0101】
なお、ステップS106の判定の結果、会員情報が記憶されていないと判定された場合には(ステップS106:No)、ステップS107の処理を行うことなく、ここでの処理を終了する。
【0102】
図13は、充電装置4から情報を受信した場合のストアサーバ2の処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【0103】
図13において、ストアサーバ2では、情報送受信部21が、充電装置4から、充電料金などの充電情報および会員番号などの会員情報を受信すると(ステップS201:Yes)、充電情報記憶部22が、情報送受信部21で受信した充電情報および会員情報をRAM203上の充電情報記憶エリアに一時記憶し、該記憶した情報に基いて、同じくRAM203上に展開されている充電情報記憶テーブル22aの内容を更新する(ステップS202)。
【0104】
図14は、POS端末3における決済時の処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【0105】
図14に示すように、POS端末3では、まず、ステップS301およびステップS302において、店員によるスキャナ装置6の読取操作により、客が決済場所に持ち込んだ購入商品のバーコードが読み取られることにより、商品登録処理部32が、一取引毎の商品登録処理、即ち、売上ファイルFへの登録処理を実行する。
【0106】
そして、店員により、例えば、入力部307のキーボードに含まれる商品登録の終了を宣言するための機能キーが押下操作されると(ステップS302:Yes)、続いて、店員により、同じくキーボードに含まれる会員/非会員の種別を宣言するための機能キーが押下操作されることにより、ステップS303において、会員/非会員情報入力部332が、当該一取引の決済を行う客の種別を判定する。
【0107】
この判定の結果、会員であると判定された場合には(ステップS303:Yes)、店員の促しにより、客により会員カードCがカード処理部306のカード挿入口(不図示)に挿入されることで、続いて、ステップS304において、会員/非会員情報入力部332が、会員カードCから会員番号などの会員情報の読取および記憶処理を実行する。
【0108】
続いて、ステップS305において、情報送受信部31が、ステップS304で記憶した会員情報に対応付けられた充電料金の情報がストアサーバ2に記憶されているか否かを問合せるための問合せ信号を、ストアサーバ2に送信する。
【0109】
ステップS305の問合せ処理の結果、情報送受信部31が、ストアサーバ2から検索結果としての充電情報を受信すると(ステップS306:Yes)、続いて、ステップS307において、商品合計金額算出部331が、一取引における購入商品の商品合計金額を算出し、続いて、ステップS308において、値引き金額算出部333bが、充電料金の値引き金額を算出する。
【0110】
続いて、ステップS309において、合算合計金額算出部333dが、ステップS307およびステップS308で算出した金額情報を用いて、当該客に対して請求する合算合計金額を算出する。
【0111】
続いて、ステップS310において、締め処理部334が、決済処理を実行する、即ち、このステップS310の決済処理では、一取引に係る購入商品の決済と充電料金の決済とを合わせた合算決済を実行し、該合算決済に係る情報を印字したレシートR1(図9の(b)参照)を発行する締め処理を実行する。
【0112】
一方、ステップS303の判定の結果、会員でないと判定された場合(ステップS303:No)、続いて、ステップS311において、店員により、キーボードに含まれる充電料金の支払いの必要有り/必要無しを宣言するための機能キーが押下操作されることにより、決済処理部33が、充電料金の支払いが必要であるか否かを判定する。
【0113】
この判定の結果、充電料金の支払いが必要であると判定された場合には(ステップS311:Yes)、続いて、ステップS312において、ステップS307の処理と同様の処理により、商品合計金額算出部331が、一取引の商品合計金額を算出し、続いて、ステップS313において、ステップS308の処理と同様の処理により、値引き金額算出部333bが、充電料金の値引き金額を算出する。
【0114】
続いて、ステップS314において、値引き券発行部333eが、ステップS312で算出した値引き金額の情報を印字した充電料金の割引き券T(図9の(a)参照)を発行する。
【0115】
続いて、ステップS315において、締め処理部334が、決済処理を実行する、すなわち、このステップS315の決済処理では、一取引に係る購入商品の決済を行うとともに、その決済に係る情報を印字したレシートR2(図9の(c)参照)を発行する締め処理を実行する。
【0116】
一方、ステップS311の判定の結果、充電料金の支払いが必要でないと判定した場合には(ステップS311:No)、および、ステップS306の処理で、ストアサーバ2から充電情報を受信せず、充電情報の登録無しを通知する通知信号を受信した場合(ステップS306:No)、続いて、ステップS316において、通常の締め処理を実行する。即ち、このステップS316の処理では、ステップS312およびステップS315の処理と同様の処理を行う。
【0117】
なお、ステップS310、ステップS315およびステップS316の締め処理後、POS端末3は、ここでの処理を終了する。
【0118】
図15は、POS端末3から情報を受信した場合のストアサーバ2の処理手順を示している。
【0119】
図15において、ストアサーバ2では、情報送受信部21が、POS端末3から、充電情報の取得要求信号を受信すると(ステップS401:Yes)、充電情報検索部23が、充電情報の検索処理を実行する(ステップS402およびステップS403)。
【0120】
即ち、ステップS402およびステップS403の処理では、充電情報検索部23が、情報送受信部21で受信した取得要求信号に含まれる会員番号などの会員情報を用いて、充電情報記憶テーブル22aを検索し、当該会員情報に対応付けられた充電情報が記憶されているか否かを判定する。
【0121】
この処理により、当該会員情報に対応付けられた充電情報が記憶されていると判定した場合には(ステップS403:Yes)、続いて、ステップS404において、充電情報検索部23が、情報送受信部21を介して、検索結果として、検索された充電情報をPOS端末3に送信し、ここでの処理を終了する。
【0122】
一方、ステップS402およびステップS403の処理により、当該会員情報に対応付けられた充電情報が記憶されていないと判定した場合には(ステップS403:No)、続いて、ステップS405において、充電情報検索部23が、検索結果として、充電情報の登録無しを通知する通知信号を、情報送受信部21を介してPOS端末3に送信し、その後、ストアサーバ2は、ここでの処理を終了する。
【0123】
図16は、充電装置4における充電料金の決済時の処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【0124】
図16に示すように、充電装置4では、例えば、充電が終了した後、表示部407やスピーカ部408を用いて、客に対して充電料金の決済を指定するように報知することにより、ステップS501において、客により、入力部406のキーボードに含まれる決済を宣言するための機能キーが押下操作されたか否かに応じて、決済処理部44が、充電料金の決済を行うか否かを判定する。
【0125】
続いて、ステップS502において、決済処理部44が、決済完了通知入力部443の入力情報に基づいて、充電料金の決済が、POS端末3で既に済んでいるか否かを判定する。
【0126】
この判定の結果、充電料金の決済が済んでいると判定した場合(ステップS502:Yes)、続いて、ステップS503において、決済完了処理部445が、決済完了処理として、客の充電対象物7を解放するための所定の解放処理を実行し、その後、充電装置4は、ここでの処理を終了する。
【0127】
一方、ステップS502の判定の結果、充電料金の決済が済んでいないと判定した場合(ステップS502:No)、続いて、ステップS504において、決済処理部44が、
表示部407やスピーカ部408を用いて、客に対して値引き券Tの読み込みを促す報知を行い、値引き金額入力部442の入力情報またはキーボードに含まれる値引き券Tの無い旨を宣言するための機能キーの押下操作に基づいて、値引き金額情報があるか否かを判定する。
【0128】
この判定の結果、値引き金額情報があると判定した場合(ステップS504:Yes)、続いて、ステップS505において、締め処理部444が、充電料金の値引きを行って、充電料金の決済処理を実行する。なお、このステップS505の処理では、図11(a)に示すようなレシートR3を発行する。
【0129】
また、一方、ステップS504の判定の結果、値引き金額情報がないと判定した場合(ステップS504:No)、続いて、ステップS506において、締め処理部444が、通常の締め処理、即ち、充電料金の値引きを行わない決済処理を実行する。なお、このステップS506の処理では、図11(b)に示すようなレシートR4を発行する。
【0130】
なお、ステップS505およびステップS506の処理後、充電装置4は、処理をステップS503に移行して以下同様の処理を行う。
【0131】
以上説明した第1の実施形態によれば、POS端末3を用いて、充電料金の値引きサービスを提供することができる。これにより、充電装置4による充電サービスの提供を受ける客の囲い込みが可能となり、店舗側の集客率を上げて店舗の売上を向上させることが可能となる。
【0132】
また、第1の実施形態によれば、会員カードCを所有している会員の客に対しては、POS端末3で充電料金の決済を行うことができ、他方、会員カードCを持参し忘れた会員の客や会員でない非会員の客に対しては、POS端末3で充電料金の値引き券を発行することができる。
【0133】
(第2の実施形態)
前記した第1の実施形態では、POS端末3での一取引における購入商品の決済時に、充電装置4による充電対象物7の充電が終了している場合を想定しているが、これとは別に、POS端末3での購入商品の決済時に、充電対象物7に対する充電が終了していない場合においてもPOS端末3で値引き処理を実行することができる第2の実施形態について、図17および図18を用いて説明する。
【0134】
図17は、図12の充電装置4の処理手順の変形例を示すフローチャートであり、図18は、図14のPOS端末3の処理手順の変形例を示すフローチャートである。
【0135】
図17の処理において、図12と相違する点は、図12のステップS102およびステップS103の間に、新たな処理ステップとしてのステップS601を挿入し、且つ、図12のステップS107の処理手順に替えて、新たな処理ステップとしてのステップS602を挿入した点である。なお、ここでは、説明の簡略化のため、同一の処理については説明を省略する。
【0136】
即ち、図17の処理では、充電装置4は、図12で説明したステップS102の処理を実行した後、ステップS601において、情報送受信部41が、会員番号などの会員情報と充電中を示す充電情報をストアサーバ2に送信する。また、図12で説明したステップS106の処理を実行した後、ステップS602において、情報送受信部41が、充電料金などの充電情報および会員番号などの会員情報をストアサーバ2に送信する。
【0137】
また、図18の処理において、図14と相違する点は、ステップS306の処理で、No判定になった後の処理として、新たな処理ステップとしてのステップS701を挿入した点である。なお、ここでも、同一の処理については説明を省略する。
【0138】
即ち、図18の処理では、POS端末3は、図14で説明したステップS306の処理で、No判定となった場合に、ステップS701において、決済処理部33が、ストアサーバ2から充電未完了通知を受信したか否かを判定する。この判定の結果、充電未完了通知を受信したと判定した場合には(ステップS701:Yes)、POS端末3は、続いて、図14で説明したステップS312の処理に移行して以下同様の処理を行い、他方、前記判定の結果、充電未完了通知を受信しない、即ち、充電情報の無し通知を受信した場合には(ステップS701:No)、POS端末3は、続いて、図14で説明したステップS316の処理に移行して以下同様の処理を行う。
【0139】
以上説明した第2の実施形態によれば、POS端末3での購入商品の決済時に、充電対象物7に対する充電が終了していない場合でも、客に対して充電料金の値引きサービスを提供することができる。
【0140】
以上、例示的な実施形態に基づいて説明したが、本実施形態は、前記した第1および第2の実施形態により限定されるものではない。
【0141】
例えば、前記した実施形態では、非会員の客に対しても、充電料金の値引き券Tを発行するという充電料金の値引きサービスを提供する形態について説明したが、これ以外にも、非会員の客には、充電料金の値引きサービスを提供しないような形態とすることも可能である。このような構成によれば、店舗側で会員の客を増加させることができ、これにより、店舗の売上を向上させることが可能となる。
【0142】
また、前記した実施形態では、一取引の商品合計金額を基に、値引き金額テーブル333aに予め設定されている値引き金額情報を用いて、充電料金の値引き金額を決定する形態について説明したが、これ以外にも、例えば、充電装置4の利用回数や利用金額などの利用状況に応じて、値引き金額を変更するような形態とすることも可能であり、具体的には、充電装置4の利用回数や利用金額が多いほど、充電料金の値引き金額が高くなるような形態とすることも可能である。
【0143】
また、前記した実施形態では、一取引の商品合計金額に応じて、充電料金の値引き金額を決定する形態について説明したが、これ以外にも、例えば、一取引の商品合計金額に応じて、充電料金の決済用のポイント値を算出し、該算出した決済用のポイント値を、会員カードやレシートを用いて出力するような形態とすることも可能である。なお、この場合には、客が、充電装置4において会員カードやレシートに記憶された決済用のポイント値を読み取らせることにより、充電料金の値引きサービスを受けることができるように構成する。このような構成によれば、客は貯まった決済用のポイント値を用いて充電料金の決済を行うことができる。
【0144】
また、前記した実施形態では、POS端末3において、一取引の商品合計金額に応じて充電料金の値引き金額を決定し、一取引の商品合計金額および充電料金の決済や、値引き券を発行する形態について説明したが、これ以外にも、そのような形態に、充電料金に応じて、充電料金の決済用のポイント値を算出し、該算出したポイント値を会員カードやレシートを用いて出力するという構成を更に追加することも可能である。
【0145】
また、前記した実施形態では、POS端末3で充電料金の値引きを行うための値引き券Tを発行する形態について説明したが、これ以外にも、例えば、図19に示すように、POS端末3とは別に、店舗内に設置されて各種情報サービスを提供することが可能な情報発信端末8で値引き券Tを発行するように構成することも可能である。
【0146】
なお、その形態においては、情報発信端末8に、会員カードCの会員情報を読み取らせ、POS端末3で発行されたレシートの商品合計金額の情報を読み取らせることにより、POS端末3と同様の値引き券Tを発行させることが可能である。
【0147】
また、前記した実施形態では、POS端末3において、会員カードCを持参した会員の客に対して、一取引の購入商品の決済と値引きした充電料金の合算合計金額の決済処理を行う第1の決済処理と、会員カードを持参し忘れた会員の客または非会員の客に対して、値引き券Tを発行する第2の決済処理とを実行する場合について説明したが、これ以外にも、例えば、前記第1の決済処理および前記第2の決済処理のいずれか一方のみを実行するような形態とすることも可能である。
【0148】
また、前記した実施形態では、POS端末3が、ストアサーバ2を経由して、充電装置4から充電料金などの充電情報を受信する形態について説明したが、これ以外にも、例えば、POS端末3が、ストアサーバ2を介さず充電装置4から直接的に充電情報を受信するような形態とすることも可能である。
【0149】
また、前記した実施形態では、POS端末3として、現金による決済のみを行うことが可能な形態について説明したが、これ以外にも、例えば、現金決済以外にも、クレジットカードやデビットカードなどのカード決済や、携帯電話機を用いた電子決済などが可能な形態とすることも可能である。
【0150】
また、前記した実施形態では、充電対象物7として電気自動車である場合について説明したが、これ以外にも、例えば、充電対象物7としては、電気自転車や、電気自動二輪者や、携帯電話機や携帯型パーソナルコンピュータなどの携帯端末であっても良いものとする。
【0151】
また、前記した実施形態では、商品合計金額に応じて、充電料金の値引き金額値を決定する形態について説明したが、これ以外にも、例えば、商品合計金額および充電料金の合計金額に応じて、充電料金の値引き金額を決定するような形態とすることも可能である。
【0152】
また、前記した実施形態では、値引き金額テーブル333aの値引き金額値の情報として、商品合計金額の割引率の情報である場合について説明したが、これ以外にも、例えば、前記値引き金額値の情報としては、充電料金の割引率の情報や、「50円」、「100円」などの予め定められた値引き金額値の情報とすることも可能である。
【0153】
また、前記した実施形態では言及していないが、充電装置4による充電対象物7の充電が終了した場合に、ストアサーバ2が、予め指定されているメールアドレス宛に充電終了を通知するメッセージを送信するように構成しても良い。
【0154】
また、前記した実施形態のストアサーバ2、POS端末3および充電装置4で実行される各種プログラムは、ROMなどの記憶手段に予め組み込むように提供しても良いし、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成しても良いし、インターネットなどのネットワーク経由で提供又は配布するように構成しても良い。
【0155】
その他、前記した実施形態におけるストアサーバ2、POS端末3および充電装置4のハードウェア構成およびソフトウェア構成や、各種テーブルの構成や、各種処理手順や、レシートの構成などは、単なる例として記載したものであり、本実施形態は、これらにより限定されない。
【符号の説明】
【0156】
1、1A 充電料金値引きシステム
2 ストアサーバ
3 POS端末(情報処理装置)
312 印字部(印字装置)
4 充電装置
412 充電部
412a 充電器
412b 電力計測部
7 充電対象物(電気自動車)
21 情報送受信部
22 充電情報記憶部
22a 充電情報記憶テーブル
23 充電情報検索部
31 情報送受信部(入力手段)
32 商品登録処理部
33 決済処理部(値引き処理手段)
331 商品合計金額算出部(算出手段)
332 会員/非会員情報入力部
333 値引き処理部(値引き処理手段)
333a 値引き金額テーブル
333b 値引き金額算出部
333c 充電料金入力部(入力手段)
333d 合算合計金額算出部
334 締め処理部
335 充電決済完了通知部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0157】
【特許文献1】特開平11−86058号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一取引毎の商品合計金額を算出する算出手段と、
前記算出手段で算出された商品合計金額に応じて、外部の充電装置により充電される充電対象物の充電料金の値引き金額を算出し、該算出した値引き金額を用いた値引き処理を実行する値引き処理手段と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
外部から充電料金の情報を入力する入力手段と、
情報を印字して印字媒体を発行する印字装置と、
を更に有し、
前記値引き処理手段は、
第1の条件が成立した場合に、前記算出手段で算出された前記商品合計金額に対して、前記入力手段で入力した充電料金を加算し、前記値引き金額を減算して得られた合算合計金額を用いて、一取引の商品合計金額および充電料金の決済を行う値引き処理を実行し、
他方、第2の条件が成立した場合に、前記印字装置を用いて前記値引き金額を示す情報を印字した印字媒体の発行を行う値引き処理を実行する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記値引き処理手段は、前記商品合計金額および前記充電装置の利用状況を示す情報に従って、前記値引き金額を算出する、請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記値引き処理手段は、前記商品合計金額に応じて、前記充電対象物の充電料金の決済用のポイント値を算出し、該算出したポイント値を出力する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記値引き処理手段は、前記入力手段で入力した充電料金に応じて、前記充電対象物の充電料金の決済用のポイント値を算出し、該算出したポイント値を出力する、請求項2または3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記入力手段は、前記充電料金以外に、前記充電対象物の充電状態を示す状態情報を入力し、
前記値引き処理手段は、前記入力手段で入力した状態情報により、前記充電対象物の充電が終了していないと判断した場合、前記充電装置の前記充電対象物に対する充電を終了させ、該終了後に、前記商品合計金額に対して、前記入力手段で入力した前記終了までの充電料金を加算し、前記値引き金額を減算して得られた合算合計金額を用いて、一取引の商品合計金額および充電料金の決済を行う値引き処理を実行する、請求項2または3に記載の情報処理装置。
【請求項1】
一取引毎の商品合計金額を算出する算出手段と、
前記算出手段で算出された商品合計金額に応じて、外部の充電装置により充電される充電対象物の充電料金の値引き金額を算出し、該算出した値引き金額を用いた値引き処理を実行する値引き処理手段と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
外部から充電料金の情報を入力する入力手段と、
情報を印字して印字媒体を発行する印字装置と、
を更に有し、
前記値引き処理手段は、
第1の条件が成立した場合に、前記算出手段で算出された前記商品合計金額に対して、前記入力手段で入力した充電料金を加算し、前記値引き金額を減算して得られた合算合計金額を用いて、一取引の商品合計金額および充電料金の決済を行う値引き処理を実行し、
他方、第2の条件が成立した場合に、前記印字装置を用いて前記値引き金額を示す情報を印字した印字媒体の発行を行う値引き処理を実行する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記値引き処理手段は、前記商品合計金額および前記充電装置の利用状況を示す情報に従って、前記値引き金額を算出する、請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記値引き処理手段は、前記商品合計金額に応じて、前記充電対象物の充電料金の決済用のポイント値を算出し、該算出したポイント値を出力する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記値引き処理手段は、前記入力手段で入力した充電料金に応じて、前記充電対象物の充電料金の決済用のポイント値を算出し、該算出したポイント値を出力する、請求項2または3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記入力手段は、前記充電料金以外に、前記充電対象物の充電状態を示す状態情報を入力し、
前記値引き処理手段は、前記入力手段で入力した状態情報により、前記充電対象物の充電が終了していないと判断した場合、前記充電装置の前記充電対象物に対する充電を終了させ、該終了後に、前記商品合計金額に対して、前記入力手段で入力した前記終了までの充電料金を加算し、前記値引き金額を減算して得られた合算合計金額を用いて、一取引の商品合計金額および充電料金の決済を行う値引き処理を実行する、請求項2または3に記載の情報処理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2012−38101(P2012−38101A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−177997(P2010−177997)
【出願日】平成22年8月6日(2010.8.6)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月6日(2010.8.6)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
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