説明

情報出力システム、情報出力規制装置、情報出力規制方法及びコンピュータプログラム

【課題】運転者への操作負担の軽減及び閲覧の効率を向上させることができる情報出力システム、情報出力規制装置、情報出力規制方法及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】構造化文書を読込み(S101)、読込んだ構造化文書に記述されたリンク情報が示すリンク先に格納されている閲覧データを読込み(S105)、読込んだ閲覧データが走行中の車両内で閲覧可能な属性を有するか否かを判定し(S106)、閲覧データが走行中の車両内で閲覧可能な属性を有していないと判定した場合(S106でNO)、閲覧データに基づく情報を出力させないための規制情報を閲覧データに付加するようにしてある(S107)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の運転者、船舶の操舵者、航空機のパイロット又はモバイル端末及び携帯電話の利用者などが閲覧可能な形態で出力される情報資源に基づく情報を規制する情報出力システム、情報出力規制装置、情報出力規制方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の運転者、船舶の操舵者、航空機のパイロット又はモバイル端末及び携帯電話の利用者などが閲覧可能な情報出力装置には、カーナビゲーション(Car navigation system)装置又は車載テレビジョン受像機などがあり、運転者は、車内において目的地までの経路、経路上の交通状況又は地上波放送などの様々な情報を取得することができた。
【0003】
更に車両の運転者、船舶の操舵者、航空機のパイロット又はモバイル端末及び携帯電話の利用者などが閲覧可能な情報出力装置は、例えば、運転者が所有する携帯電話機を用いてインターネットに接続可能な通信手段を備え、インターネットから受信した構造化文書として記述された言語をウェブブラウザを用いて解析し、構造化文書に基づく画像を表示すると共に、構造化文書に記述されたリンク情報が示すリンク先にある他の構造化文書、静止画ファイル又は動画ファイルなどの情報資源(以下閲覧データという)を転送し、閲覧データに基づく静止画又は動画を表示することができた(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−166450号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、運転者は、周囲の安全を確認する必要があるため、車両を運転しているときに画面を注視することができない。従って、運転者が車両を運転している場合、一画面当たりの文字サイズが小さい文書、一画面当たりの文字数が多い文書、動画ファイルに基づく画像など、情報量の大きな閲覧データに基づく情報を運転者自身が操作することは、車両の周囲に対する注意がおろそかになるため、危険である。仍って、車載可能な情報出力装置は、情報量の多い閲覧データを少なくとも車両が走行している間、運転者に表示すべきでない。
【0006】
従来、走行中の車両内で表示すべきでない画面画像については、社団法人日本自動車工業会発行「画像表示装置の取り扱いについて」(以下JAMAガイドラインという)において規定されている。しかし、JAMAガイドラインは、情報提供者に対する強制力を有していないため、対象となる画面を確実に規制することができない。また、JAMAガイドラインは、車外で閲覧可能な一般的なウェブページを規制するものでない。
【0007】
従って、運転者は、リンク先にある閲覧データを順次画面に表示させることにより、運転中に操作すべきか否かを手動で判断しなければならず、大きな操作負担を強いられていた。また、運転者は、リンク先にある複数の閲覧データのうちの運転中に操作ができそうな閲覧データを憶測で画面に表示させなければならないので、運転中の閲覧を害されていた。その結果、運転者は、運転中に情報を迅速に取得することができないという問題を有していた。
【0008】
本発明は、斯かる事情を鑑みてなされたものであり、構造化文書に記述されたリンク情報が示すリンク先に格納されている情報資源を受信し、受信した情報資源が走行中の車両内で閲覧可能な属性を有するか否かを判定し、走行中の車両内で閲覧可能な属性を有していないと判定した情報資源には情報を出力させないための規制情報を付加することにより、運転者などへの操作負担の軽減及び閲覧の効率を向上させることができる情報出力システム、情報出力規制装置、情報出力規制方法及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願に開示する情報出力システムは、車両の運転者に閲覧可能な形態で出力される情報資源に基づく情報を規制する情報出力システムであって、所定の構成要素に基づいて構造化されており、情報資源の格納位置をリンク先として関連付けるための一又は複数のリンク情報を含んだ第一の構造化文書をネットワーク経由で受信する手段と、受信した前記第一の構造化文書内に含まれる一又は複数のリンク情報を順次抽出する手段と、抽出したリンク情報が示すリンク先に格納されている情報資源を外部から受信する手段と、受信した情報資源が走行中の車両内で閲覧可能な属性を有するか否かを判定する判定手段と、前記情報資源が閲覧可能な属性を有していないと前記判定手段が判定した場合、該情報資源に基づく情報を表示させないための規制情報を前記情報資源のリンク情報に付加する規制付加手段と、前記第一の構造化文書と前記規制情報が付加されたリンク情報を含む第二の構造化文書とを含む情報を出力する出力手段とを備える情報出力規制装置、該情報出力規制装置から出力された情報を基に表示を行う表示部、前記車両が走行中であるか否かを判定する走行判定部、及び前記走行判定部により前記車両が走行中と判定した場合には前記第二の構造化文書を選定し、前記走行判定部により前記車両が走行中でないと判定した場合には前記第一の構造化文書を選定するリンク表示内容切替部を備える。
【発明の効果】
【0010】
本願によれば、構造化文書に記述されたリンク情報が示すリンク先にある情報資源を走行中の車両内で表示すべきか否かについて、運転者に無用な操作負担を強いることなく、運転中に閲覧すると危険な情報を回避し、閲覧の効率化を図ることができ、迅速に情報取得を行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】一実施例における情報出力規制装置の構成を示すブロック図である。
【図2】構造化文書の記述例を示す図である。
【図3】一覧表の格納例を示す図である。
【図4】構造化文書の記述例を示す図である。
【図5】構造化文書の記述例を示す図である。
【図6】構造化文書の記述例を示す図である。
【図7】構造化文書の記述例を示す図である。
【図8】画面の表示例を示す図である。
【図9】画面の表示例を示す図である。
【図10】情報出力規制処理の手順を示すオペレーションチャートである。
【図11】情報出力制御処理の手順を示すオペレーションチャートである。
【図12】走行判定処理の手順を示すオペレーションチャートである。
【図13】一実施例における情報出力規制装置を備える車載装置の構成を示すブロック図である。
【図14】一実施例における情報出力規制装置を有する情報出力システムの全体構成を示すブロック図である。
【図15】情報出力制御処理の手順を示すオペレーションチャートである。
【図16】走行判定処理の手順を示すオペレーションチャートである。
【図17】一実施例における情報出力規制装置を有する情報出力システムの全体構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本願をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
【0013】
実施の形態1.
以下、実施の形態1における情報出力規制装置、情報出力システム、コンピュータプログラム及び情報出力規制方法を実施の形態を示す図に基づいて説明する。図1は一実施例における情報出力規制装置の構成を示すブロック図である。
【0014】
実施の形態1における情報出力規制装置1は、例えば、カーナビゲーション若しくは車載テレビジョン受像機などの車載装置、携帯電話機などの携帯端末機、又は特定の管理センタ内に設置された管理サーバなどの情報処理装置に内蔵されている。情報出力規制装置1は、運転者からの転送要求に応じて通信網に接続し、通信網上に存在する構造化文書及び閲覧データを転送する。本実施の形態における通信網は、例えば、インターネットプロトコル(Internet Protocol)技術を利用して相互接続されたコンピュータネットワークが該当する。
【0015】
図2は構造化文書の記述例を示す図、図3は一覧表の格納例を示す図、図4〜7は構造化文書の記述例を示す図、図8〜9は画面の表示例を示す図である。構造化文書は、ハイパーリンクに基づいて相互の関連付けられた複数の文書データである。各構造化文書は、HTML(Hyper Text Markup Language)などの言語で記述されている。各構造化文書は、記述された言語がウェブブラウザによって解析されることにより画面画像が生成される。また、各構造化文書には、リンク情報が記述されている。リンク情報は、閲覧データとの関連付けを示す情報である。リンク情報が示すリンク先には、閲覧データが格納されている。
【0016】
情報出力規制装置1は、通信網に接続するための通信制御部10と、接続した通信網を介して各種データを読み込むデータ読込部11と、読み込んだ各種データからリンク情報を抽出するリンク情報抽出部12と、抽出したリンク情報が示すリンク先にある閲覧データを読み込むリンク先データ読込部13と、読み込んだ閲覧データに基づく情報を走行中の車両内で閲覧可能か否かを判定する閲覧可能判定部14と、判定の規則となる判定規則14aと、規制情報を付加するための拡張リンク情報追加部15と、構造化文書を外部装置2へ出力するデータ出力部16と、各部を制御するための制御部17と、制御部17が実行することにより生じたデータを格納する主記憶18とを有する。各部は、通信線(図示せず)を介して相互に接続されている。
【0017】
通信制御部10は、運転者の転送要求に応じて通信網に接続し、通信網に存在する構造化文書又は閲覧データを順次転送して読み込む。通信制御部10は、読み込んだ構造化文書又は閲覧データをデータ読込部11又はリンク先データ読込部13へ出力する。
【0018】
データ読込部11は、通信制御部10から出力された構造化文書を順次受け付けて記憶する。データ読込部11は、記憶してある構造化文書を順次読み出してリンク情報抽出部12へ出力する。転送した構造化文書の記述例を図2に示す。
【0019】
リンク情報抽出部12は、データ読込部11から出力された構造化文書の記述内容を解析し、HTMLのリンク記述であるAタグのHREF要素にURL形式で示されるリンク情報を抽出する。例えば、図2に示す構造化文書にあっては、D1〜D4がリンク情報に該当する。また、リンク情報抽出部12は、リンク情報を抽出する都度記述箇所に対応付けて一覧表Tに格納する。一覧表Tは、ID情報と、記述箇所を示す位置情報と、リンク先情報とを対応付けて格納している。リンク情報抽出部12は、生成した一覧表Tをリンク先データ読込部13へ出力する。
【0020】
リンク先データ読込部13は、リンク情報抽出部12から出力された一覧表Tを受け付け、受け付けた一覧表Tに格納されているリンク情報が示すリンク先に格納されている閲覧データをHTTPなどの通信プロトコルを用いて順次転送して読み込む。リンク先データ読込部13は、読み込んだ閲覧データを閲覧可能判定部14に順次出力する。本実施の形態にあっては、転送した閲覧データが他の構造化文書である場合の一例を説明する。
【0021】
閲覧可能判定部14は、リンク先データ読込部13から出力された閲覧データを順次受け付ける。閲覧可能判定部14は、受け付けた閲覧データが走行中の車両内で閲覧可能な属性を有するか否かを判定規則14aに基づいて判定する。閲覧可能判定部14は、判定結果を拡張リンク情報追加部15へ出力する。
【0022】
判定規則14aは管理者により予め設定されるものであり、例えば、JAMAガイドラインに遵守するものである。判定規則14aは、閲覧データがテレビジョン放送、ビデオ又はDVD再生用の動画ファイルである場合、インターネットなどで流通している動画ファイルである場合、閲覧データが住所、電話番号、レストラン又はホテルなどの紹介文に関する情報である場合、閲覧データが閾値以上の文字数で動的に表示する情報である場合、閲覧データが閾値未満の大きさの文字で表示する情報である場合などに閲覧データを走行中に閲覧不可能なものとすると定めている。尚、判定規則14aは、上述の内容に固定されるものでなく、交通法規の改正又は個別具体的な安全確保の知見の進歩に基づいて適宜更新される。
【0023】
閲覧可能判定部14は、例えば、リンク先の閲覧データである他の構造化文書(HTMLで記述された文書データ)に記述されたリンク情報であるobjectタグ内のCLASSID要素(図4のD5を参照)が示す実行プログラムが動画再生用アプリケーションソフトウェアを示しているとき、閲覧データを走行中に閲覧することができないと判定する。CLASSID要素は、例えば、「22D6F312-B0F6-11D0-94AB-0080C74C7E95」であるとき、「Microsoft(登録商標)社のWindows(登録商標) MEDIA Player 6.3」という動画再生用アプリケーションソフトウェアを示す。
【0024】
また、閲覧可能判定部14は、例えば、リンク先の閲覧データであるHTMLで記述された文書データに記述された本文(図5のD6を参照)の文字数が閾値以上である場合、閲覧データを走行中に閲覧することが不可能と判定する。一方、文書データに記述された本文(図6のD7を参照)の文字数が閾値以下である場合、閲覧データを走行中に閲覧することが可能と判定する。閾値は、運転者に前方不注意を与える情報量を考慮して管理者により予め設定され、閲覧可能判定部14に記憶してある。
【0025】
また、閲覧可能判定部14は、例えば、リンク先の閲覧データが動画ファイルである場合、閲覧データを走行中に閲覧することが不可能と判定する。
【0026】
拡張リンク情報追加部15は、閲覧可能判定部14から出力された判定結果を受け付け、受け付けた判定結果に基づいて、リンク先の閲覧データを走行中に閲覧することができないと判定された場合の構造化文書に規制情報を付加する。拡張リンク情報追加部15は、例えば、HTMLのコメント記述を利用し、規制すべきリンク先のリンク情報の前後に「走行中表示不可能開始」及び「走行中表示不可能終了」の如きコメントを追記する(図7のRを参照)。
【0027】
データ出力部16は、例えば、インターネットに接続可能なモデム、又は赤外線若しくはBluetooth(登録商標、以下同じ)などの近距離無線通信用の装置を有する。データ出力部16は、拡張リンク情報追加部15によって規制情報を付加した構造化文書、又は構造化文書及び一覧表Tを外部装置2へ出力する。また、データ出力部16は、拡張リンク情報追加部15によって規制情報を付加していない構造化文書(図2参照)を外部装置2へ出力する。また、データ出力部16は、閲覧データを外部装置2へ出力する。
【0028】
外部装置2は、例えば、カーナビゲーション装置本体又は車載テレビジョン受像機本体などが該当する。外部装置2は、情報出力規制装置1から受け付けた複数種の構造化文書を選定するリンク表示内容切替部20と、車両状態を検出する車両状態検出部21と、車両が走行中であるか否かを判定する走行判定部22と、構造化文書に記述された内容を画面表示する表示部23とを有する。各部は、通信線を介して相互に接続されている。
【0029】
車両状態検出部21は、例えば、車速を検出するためのパルス信号を検出する車速センサ(図示せず)が該当する。車速センサは、本来、検出したパルス信号を運転席のスピードメータに出力して車速を表示するものであるが、本実施の形態にあっては検出したパルス信号を更に走行判定部22へ出力する。
【0030】
走行判定部22は、例えば、車両状態検出部21から受け付けたパルス信号が示すパルスの発生間隔を測定し、測定した発生間隔が閾値より短いか否かを判定する。走行判定部22は、パルス発生間隔が閾値以上の時間間隔であると判定した場合、車両が停止中であると判断し、車両状態を示す変数を「停止中」に更新する。一方、走行判定部22は、パルス発生間隔が閾値より短い時間間隔であると判定した場合、車両が走行中であると判断し、車両状態を示す変数を「走行中」に更新する。走行判定部22は、判定結果をリンク表示内容切替部20へ出力する。閾値は、車両の衝突エネルギを考慮して管理者により予め設定され、走行判定部22に記憶してある。また、車両状態を示す変数は、走行判定部22に記憶してある。
【0031】
リンク表示内容切替部20は、例えば、インターネットに接続可能なモデム、又は赤外線若しくはBluetoothなどの近距離無線通信用の装置を有する。リンク表示内容切替部20は、情報出力規制装置1のデータ出力部16から出力された構造化文書などのデータを受け付けて記憶する。また、リンク表示内容切替部20は、走行判定部22から出力された判定結果を受け付ける。リンク表示内容切替部20は、車両が停止中であるとの判定結果を受け付けた場合、規制情報を付加していない構造化文書を読み出して表示部23に出力する。一方、リンク表示内容切替部20は、車両が走行中であるとの判定結果を受け付けた場合、規制情報を付加した構造化文書を読み出して表示部23に出力する。
【0032】
表示部23は、例えば、ウェブブラウザによって構造化文書に記述された言語を解析し、解析した結果に基づいて画面画像を生成する。また、表示部23は、例えば、要求に応じて動画再生のアプリケーションソフトウェアをウェブブラウザ上で起動し、起動したアプリケーションソフトウェアで動画ファイル(閲覧データ)を解析して画面画像を生成する。表示部23は、液晶パネルを有し、生成した画面画像を表示する。
【0033】
表示部23は、規制情報を付加していない構造化文書をリンク表示内容切替部20から受け付けた場合、受け付けた構造化文書を解析して画面画像を生成し、生成した画面画像を表示する。表示画面は、構造化文書に記述されたリンク情報を示す文字を下線付き文字D8として表示する(図8参照)。その結果、運転者は、下線付き文字D8を介してリンク先にある閲覧データの転送要求を入力することができる。一方、表示部23は、規制情報を付加した構造化文書をリンク表示内容切替部20から受け付けた場合、受け付けた構造化文書を解析して画面画像を生成し、生成した画面画像を表示する。表示画面は、下線付き文字D8の他、規制すべきリンク情報を示す文字に続けて「走行中表示不可」を加えた文字D9として表示する(図9参照)。その結果、運転者は、転送不可能な閲覧データの存在を知ることができる。
【0034】
情報出力規制装置1は、上述したハードウェア資源を有することにより以下の処理を実行する。図10は情報出力規制処理の手順を示すオペレーションチャートである。情報出力規制装置1の制御部17は、運転者により入力された構造化文書の転送要求を操作部(図示せず)を介して受け付けたとき、通信制御部10を介して通信網に接続する。制御部17は、通信網から構造化文書を転送し、転送した構造化文書をデータ読込部11に読み込む(S101)。制御部17は、読み込んだ構造化文書に記述された全てのリンク情報をリンク情報抽出部12を用いて抽出する(S102)。制御部17は、抽出したリンク情報の全てを処理したか否かを判定し(S103)、リンク情報の全てを処理したと判定した場合(S103でYES)、データ出力部16を用いて構造化文書及び閲覧データを外部装置2へ出力し(S104)、情報出力規制処理を終了する。制御部17は、運転者による新たな構造化文書の転送要求を受け付けたとき、通信網から新たな構造化文書を転送し、転送した新たな構造化文書についての情報出力規制処理を実行する。
【0035】
一方、制御部17は、リンク情報の全てを処理していないと判定した場合(S103でNO)、抽出したリンク情報が示すリンク先に格納されている閲覧データの全てをリンク先データ読込部13に順次読み込む(S105)。制御部17は、読み込んだ閲覧データが走行中に閲覧可能な属性を有するか否かを判定し(S106)、閲覧データが走行中に閲覧可能な属性を有していると判定した場合(S106でYES)、ステップS103へ戻る。制御部17は、抽出したリンク情報の全てを処理したか否かを判定し、リンク情報の全てを処理していないと判定した場合、ステップS105において次に読み込んだ閲覧データが走行中に閲覧可能な属性を有しているか否かを判定する(S106)。
【0036】
一方、制御部17は、閲覧データが走行中に閲覧可能な属性を有していないと判定した場合(S106でNO)、拡張リンク情報追加部15を用いて閲覧データのリンク先が記述された構造化文書に拡張リンク情報を付加する(S107)。制御部17は、ステップS103へ戻り、処理を繰り返す。
【0037】
外部装置2は、情報出力規制装置1から出力された構造化文書を受け付けたとき、以下の処理を実行する。図11は情報出力制御処理の手順を示すオペレーションチャートである。外部装置2は、情報処理規制装置1から出力された複数種の構造化文書及び閲覧データをリンク表示内容切替部20を用いて受け付ける(S201)。外部装置2は、車両が走行中であるか否かを判定する走行判定処理を走行判定部22を用いて実行する(S202)。尚、走行判定処理の手順は、後述にて説明する。
【0038】
外部装置2は、走行判定処理の結果、走行中を示す走行信号を出力したか否かを判定する(S203)。その結果、外部装置2は、走行信号を出力していないと判定した場合(S203でNO)、リンク表示内容切替部20を用いて規制情報を付加していない構造化文書、即ち停止用の内容に切り替える(S204)。外部装置2は、ステップS206へ進む。
【0039】
一方、外部装置2は、走行信号を出力したと判定した場合(S203でYES)、リンク表示内容切替部20を用いて規制情報を付加した構造化文書、即ち走行用の内容に切り替える(S205)。
【0040】
外部装置2は、停止用の内容に切り替える場合(S204)、又は走行用の内容に切り替えた場合(S205)、切り替えた内容についての構造化文書を読み出して表示部23へ出力する。外部装置2は、表示部23を用いて構造化文書に基づく画像を表示し(S206)、ステップS202へ戻り、処理を繰り返す。外部装置2は、情報出力規制装置1から新たな構造化文書を受信したとき、実行中の情報出力制御処理を終了し、新たな構造化文書についての情報出力制御処理を実行する。
【0041】
ここでは、ステップS202で実行する走行判定処理の手順について説明する。図12は走行判定処理の手順を示すオペレーションチャートである。外部装置2は、走行判定部22が格納してある車両状態を示す変数を「停止中」とし(S301)、初期化する。
【0042】
外部装置2は、車両状態検出部21を用いてパルス信号を検出し、検出したパルス信号が示すパルスの発生間隔を計測する(S302)。外部装置2は、計測したパルスの発生間隔が閾値より短いか否かを走行判定部22で判定し(S303)、パルス発生間隔が閾値以上であると判定した場合(S303でNO)、車両状態を示す変数を「停止中」に更新する(S304)。外部装置2は、停止信号を生成してリンク表示内容切替部20に出力し(S305)、次回実行要求があるまで待機する。
【0043】
一方、外部装置2は、計測したパルスの発生間隔が閾値より短いと判定した場合(S303でYES)、車両状態を示す変数を「走行中」に更新する(S306)。外部装置2は、走行信号を生成してリンク表示内容切替部20に出力し(S307)、次回実行要求があるまで待機する。以上、実施の形態1について説明した。
【0044】
実施の形態2.
上述した実施の形態1では、車両状態に応じて出力情報を規制する情報出力規制装置1が情報出力手段及びこれを制御する手段を有していない一例を説明した。しかし、本発明は、これに限定されるものでなく、例えば、情報出力規制装置1、情報出力手段及び情報出力制御手段を車載装置に纏めてもよい。そこで、実施の形態2は、かかる形態について説明する。図13は一実施例における情報出力規制装置1を備える車載装置3の構成を示すブロック図である。
【0045】
実施の形態2における情報出力規制装置1は、実施の形態1における情報出力規制装置1の構成及び作用と同様であるので、対応箇所には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0046】
車載装置3は、例えば、カーナビゲーション装置又は車載テレビジョン受像機などが該当する。車載装置3は、上述した情報出力規制装置1を有すると共に、情報出力規制装置1から受け付けた複数種の構造化文書を選定するリンク表示内容切替部30と、車両状態を検出する車両状態検出部31と、車両が走行中であるか否かを判定する走行判定部32と、構造化文書に記述された内容を画面表示する表示部33と、運転者により入力される操作情報を受け付けるための操作部34とを有する。各部は、通信線を介して相互に接続されている。
【0047】
車両状態検出部31は、例えば、車速を検出するためのパルス信号を検出する車速センサが該当する。車速センサは、検出したパルス信号を走行判定部32へ出力する。
【0048】
走行判定部32は、車両状態検出部31から受け付けたパルス信号が示すパルスの発生間隔を測定し、測定した発生間隔が閾値より短いか否かを判定する。走行判定部32は、パルス発生間隔が閾値以上であると判定した場合、車両が停止中であると判断し、車両状態を示す変数を「停止中」に更新する。一方、走行判定部32は、パルス発生間隔より短いと判定した場合、車両が走行中であると判断し、車両状態を示す変数を「走行中」に更新する。走行判定部32は、判定結果をリンク表示内容切替部30に出力する。
【0049】
リンク表示内容切替部30は、情報出力規制装置1のデータ出力部16から出力された構造化文書などのデータを受け付けて記憶する。また、リンク表示内容切替部30は、走行判定部32から出力された判定結果を受け付ける。リンク表示内容切替部30は、車両が停止中であるとの判定結果を受け付けた場合、規制情報を付加していない構造化文書を読み出して表示部33に出力する。一方、リンク表示内容切替部30は、車両が走行中であるとの判定結果を受け付けた場合、規制情報を付与した構造化文書を読み出して表示部33に出力する。
【0050】
表示部33は、ウェブブラウザによって構造化文書に記述された言語を解析し、解析した結果に基づいて画面画像を生成する。また、表示部33は、例えば、動画再生用アプリケーションソフトウェアをウェブブラウザ上で起動し、起動したアプリケーションソフトウェアで動画ファイル(閲覧データ)を解析して画面画像を生成する。表示部33は、液晶パネルを有し、生成した画面画像を表示する。
【0051】
表示部33は、規制情報を付加していない構造化文書をリンク表示内容切替部30から受け付けた場合、受け付けた構造化文書を解析して画面画像を生成し、生成した画面画像を表示する。表示画面は、構造化文書に記述されたリンク情報を示す文字を下線付き文字D8として表示する(図8参照)。
一方、表示部33は、規制情報を付加した構造化文書をリンク表示内容切替部30から受け付けた場合、受け付けた構造化文書を解析して画面画像を生成し、生成した画面画像を表示する。表示画面は、下線付き文字D8の他、規制すべきリンク情報を示す文字に続けて「走行中表示不可」を加えた文字D9として表示する(図9参照)。
【0052】
操作部34は、例えば、複数のボタン及びレバーなどを有し、車内のセンターコンソールに設置されている。操作部34は、運転者により入力される操作情報を受け付ける。操作情報は、構造化文書の転送要求、リンク先となる閲覧データの転送要求、情報の出力停止要求などが該当する。操作部34は、受け付けた操作情報を制御部17へ出力する。制御部17は、受け付けた操作情報に基づいて各部の制御を行う。
【0053】
車載装置3が有する情報出力規制装置1は、上述したハードウェア資源を有することにより、実施の形態1における情報出力規制装置1が実行する情報出力規制処理と同様の処理を実行する。従って、対応箇所には同一のステップ番号を付し、その説明は省略する。
【0054】
また、車載装置3は、上述したハードウェア資源を有することにより、実施の形態1における外部装置2が実行する情報出力制御処理及び走行判定処理と同様の処理を実行する。従って、対応箇所に同一のステップ番号を付し、その説明を省略する。以上、実施の形態2について説明した。
【0055】
実施の形態3.
上述した実施の形態2では、情報出力規制装置1、情報出力手段及び情報出力制御手段を車載装置3に纏める一例を説明した。しかし、本発明は、これに限定されるものでなく、例えば、情報出力規制装置1及び情報出力制御手段を携帯端末機に纏め、かかる携帯端末機と、情報出力手段を有する車載装置とを有する情報出力システムを成してもよい。実施の形態3では、かかる形態について説明する。図14は一実施例における情報出力規制装置1を有する情報出力システムの全体構成を示すブロック図である。
【0056】
実施の形態3における情報出力システムは、出力情報を規制する情報出力規制装置1及び情報出力の制御手段を有する携帯端末機4と、情報出力手段を有する車載装置5とを有する。携帯端末機4及び車載装置5は、近距離無線通信によって接続可能である。
【0057】
実施の形態3における情報出力規制装置1は、実施の形態1における情報出力規制装置1の構成及び作用と同様であるので、対応箇所には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0058】
携帯端末機4は、例えば、運転者が所有する携帯電話機又は通信機能付きの携帯情報端末(Personal Digital Assistant)などが該当する。携帯端末機4は、上述した情報出力規制装置1を有すると共に、情報出力規制装置1から受け付けた複数種の構造化文書を選定するリンク表示内容切替部40と、車載装置5から車両状態を受信する車両状態受信部41と、車両が走行中であるか否かを判定する走行判定部42と、画面画像を生成するためのブラウザ画面画像生成部43と、生成した画像を車載装置5へ送信する画像送信部44と、車載装置5から操作情報を受信する操作情報受信部45と、操作情報を解析する操作解釈部46とを有する。各部は、通信線を介して相互に接続されている。
【0059】
車両状態受信部41は、車載装置5から送信されたパルス信号を受信して走行判定部42へ出力する。車両状態受信部41及び車載装置5は、赤外線又はBluetoothなどの近距離無線通信により接続可能である。
【0060】
走行判定部42は、車両状態受信部41から受け付けたパルス信号が示すパルスの発生間隔を測定し、測定した発生間隔が閾値より短いか否かを判定する。走行判定部42は、パルス発生間隔が閾値以上と判定した場合、車両が停止中であると判断し、車両状態を示す変数を「停止中」に更新する。一方、走行判定部42は、パルス発生間隔が閾値より短いと判定した場合、車両が走行中であると判断し、車両状態を示す変数を「走行中」に更新する。走行判定部42は、判定結果をリンク表示内容切替部40に出力する。
【0061】
リンク表示内容切替部40は、情報出力規制装置1のデータ出力部16から出力された構造化文書などのデータを受け付けて記憶する。また、リンク表示内容切替部40は、走行判定部42から出力された判定結果を受け付ける。リンク表示内容切替部40は、車両が停止中であるとの判定結果を受け付けた場合、規制情報を付加していない構造化文書を読み出してブラウザ画面画像生成部43へ出力する。一方、リンク表示内容切替部40は、車両が走行中であるとの判定結果を受け付けた場合、規制情報を付与した構造化文書を読み出してブラウザ画面画像生成部43に出力する。
【0062】
操作情報受信部45は、車載装置5から送信された操作情報を受信して操作解釈部46へ出力する。操作情報受信部45及び車載装置5は、赤外線又はBluetoothなどの近距離無線通信により接続可能である。
【0063】
操作解釈部46は、操作情報受信部45から出力された操作情報を受け付け、受け付けた操作情報の内容を解析する。操作情報は、例えば、構造化文書の転送要求、リンク先となる閲覧データの転送要求、情報の出力停止要求などを内容とする。操作解釈部46は、解析結果をブラウザ画面画像生成部43へ出力する。
【0064】
ブラウザ画面画像生成部43は、リンク表示内容切替部40から出力された複数種の構造化文書を受け付ける。ブラウザ画面画像生成部43は、ウェブブラウザによって構造化文書に記述された言語を解析し、解析した結果に基づいて画面画像を生成する。また、ブラウザ画面画像生成部43は、例えば、動画再生のアプリケーションソフトウェアをウェブブラウザ上で起動し、起動したアプリケーションソフトウェアで動画ファイル(閲覧データ)を解析して画面画像を生成する。ブラウザ画面画像生成部43は、生成した画面画像を画像送信部44へ出力する。
【0065】
画像送信部44は、ブラウザ画面画像生成部43から出力された画面画像を受け付け、受け付けた画面画像を車載装置5へ送信する。画像送信部44及び車載装置5は、赤外線又はBluetoothなどの近距離無線通信により接続可能である。
【0066】
車載装置5は、例えば、カーナビゲーション装置又は車載テレビジョン受像機などが該当し、上述した携帯端末機4と近距離無線通信により接続可能である。車載装置5は、車両状態を検出する車両状態検出部50と、検出した車両状態を携帯端末機4へ送信する車両状態送信部51と、運転者により入力される操作情報を受け付けるための操作部52と、受け付けた操作情報を携帯端末機4へ送信する操作情報送信部53と、携帯端末機4から送信された画面画像を受信する画像受信部54と、受信した画像を表示する表示部55とを有する。各部は、通信線を介して相互に接続されている。
【0067】
車両状態検出部50は、例えば、車速を検出するためのパルス信号を検出する車速センサが該当する。車速センサは、検出したパルス信号を車両状態送信部51へ出力する。
【0068】
車両状態送信部51は、車両状態検出部50から出力されたパルス信号を受け付け、受け付けたパルス信号を携帯端末機4の車両状態受信部41へ送信する。
【0069】
操作部52は、例えば、複数のボタン及びレバーなどを有し、車内のセンターコンソールに設置されている。操作部52は、運転者により入力される操作情報を受け付ける。操作情報は、構造化文書の転送要求、リンク先となる閲覧データの転送要求、情報の出力停止要求などが該当する。操作部52は、受け付けた操作情報を操作情報送信部53へ出力する。
【0070】
操作情報送信部53は、操作部52から出力された操作情報を受け付け、受け付けた操作情報を携帯端末機4の操作情報受信部45へ送信する。
【0071】
画像受信部54は、携帯端末機4の画像送信部44から送信された画面画像を受信し、受信した画面画像を表示部55へ出力する。
【0072】
表示部55は、画像受信部54から出力された画面画像を受け付け、受け付けた画面画像を表示する。表示部55は、規制情報を付加していない構造化文書に基づく画面画像を受け付けた場合、構造化文書に記述されたリンク情報を示す文字を下線付き文字D8として表示する(図8参照)。一方、表示部55は、規制情報を付加した構造化文書に基づく画面画像を受け付けた場合、下線付き文字D8の他、規制すべきリンク情報を示す文字に続けて「走行中表示不可」を加えた文字D9として表示する(図9参照)。
【0073】
携帯端末機4が有する情報出力規制装置1は、上述したハードウェア資源を有することにより、実施の形態1における情報出力規制装置1が実行する情報出力規制処理と同様の処理を実行する。従って、対応箇所には同一のステップ番号を付し、その説明を省略する。
【0074】
また、携帯端末機4は、上述したハードウェア資源を有することにより以下の情報出力制御処理を実行する。図15は情報出力制御処理の手順を示すオペレーションチャートである。携帯端末機4は、情報処理規制装置1から出力された複数種の構造化文書及び閲覧データをリンク表示内容切替部40を用いて受け付ける(S401)。携帯端末機4は、車両が走行中であるか否かを判定する走行判定処理を実行する(S402)。尚、走行判定処理の手順は、後述にて説明する。
【0075】
携帯端末機4は、走行判定処理の結果、走行中を示す走行信号を出力したか否かを判定する(S403)。その結果、携帯端末機4は、走行信号を出力していないと判定した場合(S403でNO)、リンク表示内容切替部40を用いて規制情報を付加していない構造化文書、即ち停止用の内容に切り替える(S404)。携帯端末機4は、ステップS406へ進む。
【0076】
一方、携帯端末機4は、走行信号を出力したと判定した場合(S403でYES)、リンク表示内容切替部40を用いて規制情報を付加した構造化文書、即ち走行用の内容に切り替える(S405)。
【0077】
携帯端末機4は、停止用の内容に切り替える場合(S404)、又は走行用の内容に切り替えた場合(S405)、切り替えた内容を示す画面画像をブラウザ画面画像生成部43を用いて生成する(S406)。携帯端末機4は、生成した画面画像を車載装置5へ送信し(S407)、ステップS403へ戻り、処理を繰り返す。
【0078】
ここでステップS402で実行する走行判定処理の手順について説明する。図16は走行判定処理の手順を示すオペレーションチャートである。携帯端末機4は、走行判定部42が格納してある車両状態を示す変数を「停止中」とし(S501)、初期化する。
【0079】
携帯端末機4は、車載装置5から送信されたパルス信号を車両状態受信部41を用いて受信し、受信したパルス信号を示すパルスの発生間隔を計測する(S502)。携帯端末機4は、計測したパルスの発生間隔が閾値より短いか否かを走行判定部42を用いて判定し(S503)、パルス発生間隔が閾値以上と判定した場合(S503でNO)、車両状態を示す変数を「停止中」に更新する(S504)。携帯端末機4は、停止信号を生成してリンク表示内容切替部40に出力し(S505)、次回実行要求があるまで待機する。
【0080】
一方、携帯端末機4は、計測したパルスの発生間隔が閾値より短いと判定した場合(S503でYES)、車両状態を示す変数を「走行中」に更新する(S506)。携帯端末機4は、走行信号を生成してリンク表示内容切替部40に出力し(S507)、次回実行要求があるまで待機する。
【0081】
このように実施の形態3にあっては、車載装置5が情報出力手段のみを有することにより、車載装置の規模の拡大を抑制することができ、車内空間を圧迫しないようにできる。以上、実施の形態3について説明した。
【0082】
実施の形態4.
上述した実施の形態3では、情報出力規制装置1及び情報出力制御手段を携帯端末機4に纏め、携帯端末機4と、情報出力手段のみを有する車載装置5とを有する情報出力システムの一例について説明した。しかし、本発明は、これに限定されるものでなく、例えば、情報出力規制装置1と、情報出力制御手段のみを有する携帯端末機と、情報出力手段のみを有する車載装置と有する情報出力システムを成してもよい。実施の形態4では、かかる形態について説明する。図17は一実施例における情報出力規制装置1を有する情報出力システムの全体構成を示すブロック図である。
【0083】
実施の形態4における情報出力システムは、出力情報を規制する情報出力規制装置1と、情報出力の制御手段を有する携帯端末機6と、情報出力手段を有する車載装置7とを有する。情報出力規制装置1及び携帯端末機6は、通信網を介して接続されている。また、携帯端末機6及び車載装置7は、近距離無線通信により接続されている。
【0084】
実施の形態4における情報出力規制装置1は、例えば、管理センタに設置された管理サーバが該当する。情報出力規制装置1は、実施の形態1における情報出力規制装置1の構成及び作用と同様であるので、対応箇所には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0085】
携帯端末機6は、例えば、運転者が所有する携帯電話機又は通信機能付きの携帯情報端末などが該当する。携帯端末機6は、上述した情報出力規制装置1から受信した複数種の構造化文書を選定するリンク表示内容切替部60と、車載装置7から車両状態を受信する車両状態受信部61と、車両が走行中であるか否かを判定する走行判定部62と、画面画像を生成するためのブラウザ画面画像生成部63と、生成した画像を車載装置7へ送信する画像送信部64とを有する。各部は、通信線を介して相互に接続されている。
【0086】
車両状態受信部61は、車載装置7から送信されたパルス信号を受信して走行判定部62へ出力する。車両状態受信部61は、車載装置7から送信されたパルス信号を受信して走行判定部62へ出力する。車両状態受信部61及び車載装置7は、赤外線又はBluetoothなどの近距離無線通信により接続可能である。
【0087】
走行判定部62は、車両状態受信部61から受け付けたパルス信号が示すパルスの発生間隔を測定し、測定した発生間隔が閾値より短いか否かを判定する。走行判定部62は、パルスの発生間隔が閾値以上と判定した場合、車両が停止中であると判断し、車両状態を示す変数を「停止中」とする。一方、走行判定部62は、パルス発生間隔が閾値より短いと判定した場合、車両が走行中であると判断し、車両状態を示す変数を「走行中」に更新する。走行判定部62は、判定結果をリンク表示内容切替部60に出力する。
【0088】
リンク表示内容切替部60は、例えば、インターネットに接続可能なモデムを有する。リンク表示内容切替部60は、情報出力規制装置1のデータ出力部16から送信された構造化文書などのデータを受け付けて記憶する。また、リンク表示内容切替部60は、走行判定部62から出力された判定結果を受け付ける。リンク表示内容切替部60は、車両が停止中であるとの判定結果を受け付けた場合、規制情報を付加していない構造化文書を読み出してブラウザ画面画像生成部63へ出力する。一方、リンク表示内容切替部60は、車両が走行中であるとの判定結果を受け付けた場合、規制情報を付加した構造化文書を読み出してブラウザ画面画像生成部63へ出力する。
【0089】
ブラウザ画面画像生成部63は、リンク表示内容切替部60から出力された複数種の構造化文書を受け付ける。ブラウザ画面画像生成部63は、ウェブブラウザによって構造化文書に記述された言語を解析し、解析した結果に基づいて画面画像を生成する。また、ブラウザ画面画像生成部63は、例えば、画像再生のアプリケーションソフトウェアをウェブブラウザ上で起動し、起動したアプリケーションソフトウェアで動画ファイル(閲覧データ)を解析して画面画像を生成する。ブラウザ画面画像生成部63は、生成した画面画像を画像送信部64へ出力する。
【0090】
画像送信部64は、ブラウザ画面画像生成部63から出力された画面画像を受け付け、受け付けた画面画像を車載装置7へ送信する。画像送信部64及び車載装置7は、赤外線又はBluetoothなどの近距離無線通信により接続可能である。
【0091】
車載装置7は、上述した携帯端末機6と近距離無線通信により接続可能である。車載装置7は、車両状態を検出する車両状態検出部70と、検出した車両状態を携帯端末機6へ送信する車両状態送信部71と、携帯端末機7から送信された画面画像を受信する画像受信部72と、受信した画像を表示する表示部73とを有する。各部は、通信線を介して相互に接続されている。
【0092】
車両状態検出部70は、例えば、車速を検出するためのパルス信号を検出する車速センサが該当する。車速センサは、検出したパルス信号を車両状態送信部71へ出力する。
【0093】
車両状態送信部71は、車両状態検出部70から出力されたパルス信号を受け付け、受け付けたパルス信号を携帯端末機6の車両状態受信部61へ送信する。
【0094】
画像受信部72は、携帯端末機6の画像送信部64から送信された画面画像を受信し、受信した画面画像を表示部73へ出力する。
【0095】
表示部73は、画像受信部72から出力された画面画像を受け付け、受け付けた画面画像を表示する。表示部73は、規制情報を付加していない構造化文書に基づく画面画像を受け付けた場合、構造化文書に記述されたリンク情報を示す文字を下線付き文字D8として表示する(図8参照)。一方、表示部73は、規制情報を付加した構造化文書に基づく画面画像を受け付けた場合、下線付き文字D8の他、規制すべきリンク情報を示す文字に続けて「走行中表示不可」を加えた文字D9として表示する(図9参照)。
【0096】
実施の形態4における情報出力規制装置1は、上述したハードウェア資源を有することにより、実施の形態1における情報出力規制装置1が実行する情報出力規制処理と同様の処理を実行する。従って、対応箇所には同一のステップ番号を付し、その説明を省略する。
【0097】
また、携帯端末機6は、上述したハードウェア資源を有することにより、実施の形態3における携帯端末機4が実行する情報出力制御処理及び走行判定処理と同様の処理を実行する。従って、対応箇所には同一のステップ番号を付し、その説明を省略する。
【0098】
このように実施の形態4にあっては、車載装置7が情報出力手段のみを有することにより、車載装置の規模の拡大を抑えることができ、車内空間を圧迫しないようにできる。また、携帯端末機6が情報出力制御手段のみを有することにより、携帯端末機の規模の拡大を抑えることができ、携帯性を阻害しないようにできる。以上、実施の形態4について説明した。
【0099】
尚、上述した実施の形態にあっては、拡張リンク情報追加部15がHTMLのコメント記述を利用することにより規制情報を付加する一例を説明した。しかし、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば、一覧表Tに走行中表示不可能である旨を示す判定変数(フラグ)の列を設けておき、拡張リンク情報追加部15は、走行中に閲覧不可能と判定された閲覧データのリンク情報に対応する判定変数を“真”に更新するようにしてもよい。
【0100】
また、上述した実施の形態にあっては、車両状態検出部21(31,50,70)は、車速を検出するための車速センサとする一例を説明した。しかし、本発明は、これに限定するものでなく、例えば、駐車時の車両を制動するための駐車ブレーキレバーのオン・オフを検出する駐車ブレーキセンサを用いてもよい。この場合、車両状態検出部21(31,50,70)は、車両を制動すべく駐車ブレーキレバーがオンとなる場合、オン信号を走行判定部22(32,51,62)へ出力する。走行判定部22(32,51,62)は、オン信号を受け付けた場合、車両が停止中であると判断する。一方、車両状態検出部21(31,50,70)は、駐車ブレーキレバーがオフとなる場合、オフ信号を走行判定部22(32,51,62)へ出力する。走行判定部22(32,51,62)は、オフ信号を受け付けた場合、車両が走行中であると判断する。
【0101】
また、上述した実施の形態にあっては、車両状態検出部21(31,50,70)は、車速を検出するための車速センサとする一例を説明した。しかし、本発明は、これに限定されるものでなく、例えば、車両状態検出部21(31,50,70)がGPS(Global Positioning System)受信機であって車両の走行位置を取得し、取得した走行位置に移動状況に応じて車両が走行中であるか否かを走行判定部22(32,51,62)が判定するようにしてもよい。
【0102】
また、上述した実施の形態にあっては、リンク表示内容切替部20(30,40,60)が複数種の構造化文書をデータ出力部16から受け付けて記憶しておき、走行判定部22(32,51,62)で判定する都度、判定結果に応じた構造化文書を読み出して表示する例を説明した。しかし、本発明は、これに限定するものでなく、リンク表示内容切替部20(30,40,60)が走行判定部22(32,51,62)で判定する都度、判定結果に応じた構造化文書をデータ出力部16から適宜受け付けて表示するようにしてもよい。
【0103】
また、上述した実施の形態にあっては、携帯端末機4(又は6)及び車載装置5(又は7)は、近距離無線通信によって接続可能な一例を説明した。しかし、本発明は、これに限定されるものでなく、通信線によって接続するようにしてもよい。
【0104】
上述した実施の形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0105】
(付記1)閲覧可能な形態で出力される情報資源に基づく情報を規制する情報出力規制装置であって、
前記情報資源が閲覧可能な属性を有するか否かを夫々判定する判定手段と、
前記情報資源が閲覧可能な属性を有していないと判定した場合、該情報資源に基づく情報を表示させないための規制情報を前記情報資源に対応付ける規制付加手段と、
前記情報資源及び規制情報に基づいて、前記情報資源又は表示できない旨を外部の表示可能な装置へ出力する出力手段と
を備えることを特徴とする情報出力規制装置。
【0106】
(付記2)前記情報出力規制装置は、車両に搭載され、該車両の運転者に閲覧可能な形態で出力される情報資源に基づく情報を規制するものであり、
更に、所定の構成要素に基づいて構造化された構造化文書をネットワーク経由で受信する手段と、
受信した構造化文書内に記述された、情報資源の格納位置をリンク先として関連付けるための一又は複数のリンク情報を順次抽出する手段と、
抽出したリンク情報が示すリンク先に格納されている情報資源を外部から受信する手段と
を備え、
前記判定手段は、前記受信した情報資源が走行中の車両内で閲覧可能な属性を有するか否かを夫々判定し、
前記規制付加手段は、前記受信した情報資源が走行中の車両内で閲覧可能な属性を有していないと判定した場合、該情報資源に基づく情報を表示させないための規制情報を前記情報資源のリンク情報に付加し、
前記出力手段は、前記構造化文書及び規制情報に基づいて、前記情報資源又は表示できない旨を外部の表示可能な装置へ出力すること
を特徴とする付記1に記載の情報出力規制装置。
【0107】
(付記3)前記規制付加手段は、規制すべきリンク情報の記述に前記規制情報を付記するようにしてあることを特徴とする付記1又は2に記載の情報出力規制装置。
【0108】
(付記4)前記規制付加手段は、前記規制情報を付加したリンク情報を構造化文書内の記述箇所に対応付けて格納する一覧表を生成するようにしてあることを特徴とする付記2に記載の情報出力規制装置。
【0109】
(付記5)前記出力手段は、前記規制情報を含む第1の構造化文書及び受信した情報資源並びに前記規制情報を含んでいない第2の構造化文書を出力するようにしてあることを特徴とする付記2又は3に記載の情報出力規制装置。
【0110】
(付記6)車両の運転者に情報資源を閲覧可能な形態で出力する車載装置において、
付記2乃至5のいずれかに記載の情報出力規制装置と、
該情報出力規制装置から出力された構造化文書及び情報資源を受付ける手段と、
受付けた構造化文書及び情報資源に基づく情報を表示する表示手段と、
自らを搭載している車両が走行中であるか否かを判定する手段と、
走行中であると判定した場合、受付けた構造化文書が含む規制情報により規制されている情報資源に基づく情報を前記表示手段が表示しないように制御する手段と
を備えることを特徴とする車載装置。
【0111】
(付記7)付記2及び6のいずれかに記載の情報出力規制装置を備え、該情報出力規制装置から受付けた構造化文書及び情報資源に基づく情報を出力する携帯端末機と、
該携帯端末機から出力された構造化文書及び情報資源に基づく情報を受付ける車載装置と
を備え、
該車載装置は、
受付けた情報を表示する表示手段と、
自らを搭載している車両の状態を検出して前記携帯端末機へ送信する手段と
を備え、
前記携帯端末装置は、
前記車載装置から出力された車両の状態を受信する手段と、
受信した車両の状態に基づいて該車両が走行中であるか否かを判定する手段と、
車両が走行中であると判定した場合、構造化文書が含む規制情報により規制されている情報資源に基づく情報を前記表示手段が表示しないように制御するための制御信号を前記車載装置へ送信する手段と
を備え、
前記車載装置は、更に、
前記携帯端末機から受信した制御信号に従って前記表示手段が制御されるようにしてあることを特徴とする情報出力システム。
【0112】
(付記8)付記2乃至6のいずれかに記載の情報出力規制装置と、
該情報出力規制装置から出力された構造化文書及び情報資源を受付け、受け付けた構造化文書及び情報資源に基づく情報を出力する携帯端末機と、
該携帯端末機から出力された情報を受付ける車載装置と
を備え、
前記車載装置は、
前記携帯端末機から受付けた情報を表示する表示手段と、
自らを搭載している車両の状態を検出して前記携帯端末機へ送信する手段と
を備え、
前記携帯端末機は、
前記車載装置から出力された車両の状態を受信する手段と、
受信した車両の状態に基づいて該車両が走行中であるか否かを判定する手段と、
車両が走行中であると判定した場合、受付けた構造化文書が含む規制情報により規制されている情報資源に基づく情報を前記表示手段が表示しないように制御するための制御信号を前記車載装置へ送信する手段と
を備え、
前記車載装置は、更に、
前記携帯端末機から受信した制御信号に従って前記表示手段が制御されるようにしてあることを特徴とする情報出力システム。
【0113】
(付記9)コンピュータに、車両の運転者に閲覧可能な形態で出力される情報資源に基づく情報を規制させるコンピュータプログラムであって、
所定の構成要素に基づいて構造化された構造化文書をネットワーク経由で受信したとき、受信した構造化文書内に記述された、情報資源の格納位置をリンク先として関連付けるための一又は複数のリンク情報を順次抽出させるステップと、
抽出したリンク情報が示すリンク先に格納されている情報資源を外部から受信したとき、受信した情報資源が走行中の車両内で閲覧可能な属性を有するか否かを夫々判定させるステップと、
受信した情報資源が走行中の車両内で閲覧可能な属性を有していないと判定した場合、該情報資源に基づく情報を表示させないための規制情報を前記情報資源のリンク情報に付加させるステップと、
前記情報資源及び規制情報に基づいて、前記情報資源又は表示できない旨を外部の表示可能な装置へ出力させるステップと
をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【0114】
(付記10)車両の運転者に閲覧可能な形態で出力される情報資源に基づく情報を規制する情報出力規制方法であって、
所定の構成要素に基づいて構造化された構造化文書をネットワーク経由で受信し、
受信した構造化文書内に記述された、情報資源の格納位置をリンク先として関連付けるための一又は複数のリンク情報を順次抽出し、
抽出したリンク情報が示すリンク先に格納されている情報資源を外部から受信し、
受信した情報資源が走行中の車両内で閲覧可能な属性を有するか否かを夫々判定し、
受信した情報資源が走行中の車両内で閲覧可能な属性を有していないと判定した場合、該情報資源に基づく情報を表示させないための規制情報を前記情報資源のリンク情報に付加させ、
前記情報資源及び規制情報に基づいて、前記情報資源又は表示できない旨を外部の表示可能な装置へ出力することを特徴とする情報出力規制方法。
【符号の説明】
【0115】
1 情報出力規制装置
10 通信制御部
11 データ読込部
12 リンク情報抽出部
13 リンク先データ読込部
14 閲覧可能判定部
15 拡張リンク情報追加部
16 データ出力部
17 制御部
18 主記憶
2 外部装置
20 リンク表示内容切替部
21 車両状態検出部
22 走行判定部
23 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の運転者に閲覧可能な形態で出力される情報資源に基づく情報を規制する情報出力システムであって、
所定の構成要素に基づいて構造化されており、情報資源の格納位置をリンク先として関連付けるための一又は複数のリンク情報を含んだ第一の構造化文書をネットワーク経由で受信する手段と、
受信した前記第一の構造化文書内に含まれる一又は複数のリンク情報を順次抽出する手段と、
抽出したリンク情報が示すリンク先に格納されている情報資源を外部から受信する手段と、
受信した情報資源が走行中の車両内で閲覧可能な属性を有するか否かを判定する判定手段と、
前記情報資源が閲覧可能な属性を有していないと前記判定手段が判定した場合、該情報資源に基づく情報を表示させないための規制情報を前記情報資源のリンク情報に付加する規制付加手段と、
前記第一の構造化文書と前記規制情報が付加されたリンク情報を含む第二の構造化文書とを含む情報を出力する出力手段と
を備える情報出力規制装置、
該情報出力規制装置から出力された情報を基に表示を行う表示部、
前記車両が走行中であるか否かを判定する走行判定部、及び
前記走行判定部により前記車両が走行中と判定した場合には前記第二の構造化文書を選定し、前記走行判定部により前記車両が走行中でないと判定した場合には前記第一の構造化文書を選定するリンク表示内容切替部
を備える
ことを特徴とする情報出力システム。
【請求項2】
前記情報出力規制装置は、車両に搭載され、該車両の運転者に情報資源を閲覧可能な形態で出力する車載装置に設けられており、
該車載装置は、前記表示部、前記走行判定部及び前記リンク表示内容切替部を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の情報出力システム。
【請求項3】
前記表示部及び前記走行判定部は、車両に搭載され、該車両の運転者に情報資源を閲覧可能な形態で出力する車載装置に設けられており、
前記情報出力規制装置及び前記リンク表示内容切替部は、携帯端末機に設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の情報出力システム。
【請求項4】
前記表示部及び前記走行判定部は、車両に搭載され、該車両の運転者に情報資源を閲覧可能な形態で出力する車載装置に設けられており、
前記リンク表示内容切替部は、携帯端末機に設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の情報出力システム。
【請求項5】
車両に搭載され、該車両の運転者に閲覧可能な形態で出力される情報資源に基づく情報を規制する情報出力規制装置であって、
所定の構成要素に基づいて構造化されており、情報資源の格納位置をリンク先として関連付けるための一又は複数のリンク情報を含んだ第一の構造化文書をネットワーク経由で受信する手段と、
受信した前記第一の構造化文書内に含まれる一又は複数のリンク情報を順次抽出する手段と、
抽出したリンク情報が示すリンク先に格納されている情報資源を外部から受信する手段と、
受信した情報資源が走行中の車両内で閲覧可能な属性を有するか否かを判定する判定手段と、
前記情報資源が閲覧可能な属性を有していないと前記判定手段が判定した場合、該情報資源に基づく情報を表示させないための規制情報を前記情報資源のリンク情報に付加する規制付加手段と、
前記第一の構造化文書と前記規制情報が付加されたリンク情報を含む第二の構造化文書とを含む情報を、車両が走行中と判定した場合には前記第二の構造化文書を選定し、走行中でないと判定した場合には前記第一の構造化文書を選定して表示する外部装置へ出力する出力手段と
を備えることを特徴とする情報出力規制装置。
【請求項6】
車両に搭載された情報出力規制装置にて前記車両の運転者に閲覧可能な形態で出力される情報資源に基づく情報を規制する情報出力規制方法であって、
前記情報出力規制装置は、
所定の構成要素に基づいて構造化されており、情報資源の格納位置をリンク先として関連付けるための一又は複数のリンク情報を含んだ第一の構造化文書をネットワーク経由で受信し、
受信した前記第一の構造化文書内に含まれる一又は複数のリンク情報を順次抽出し、
抽出したリンク情報が示すリンク先に格納されている情報資源を外部から受信し、
受信した情報資源が走行中の車両内で閲覧可能な属性を有するか否かを判定し、
前記情報資源が閲覧可能な属性を有していないと判定した場合、該情報資源に基づく情報を表示させないための規制情報を前記情報資源のリンク情報に付加し、
前記第一の構造化文書と前記規制情報が付加されたリンク情報を含む第二の構造化文書とを含む情報を、外部装置へ出力し、
前記外部装置は、
前記車両が走行中であるか否かを判定し、
前記車両が走行中と判定した場合には前記第二の構造化文書を選定し、前記車両が走行中でないと判定した場合には前記第一の構造化文書を選定して前記情報出力規制装置から受け付けた情報を表示手段に表示する
ことを特徴とする情報出力規制方法。
【請求項7】
所定の構成要素に基づいて構造化されており、情報資源の格納位置をリンク先として関連付けるための一又は複数のリンク情報を含んだ第一の構造化文書をネットワーク経由で受信し、
受信した前記第一の構造化文書内に含まれる一又は複数のリンク情報を順次抽出し、
抽出したリンク情報が示すリンク先に格納されている情報資源を外部から受信し、
受信した情報資源が走行中の車両内で閲覧可能な属性を有するか否かを判定し、
前記情報資源が閲覧可能な属性を有していないと前記判定手段が判定した場合、該情報資源に基づく情報を表示させないための規制情報を前記情報資源のリンク情報に付加し、
前記第一の構造化文書と前記規制情報が付加されたリンク情報を含む第二の構造化文書とを含む情報を、前記車両が走行中と判定した場合には前記第二の構造化文書を選定し、前記車両が走行中でないと判定した場合には前記第一の構造化文書を選定して表示手段に表示する外部装置へ出力する
ことを特徴とする情報出力規制方法。
【請求項8】
車両に搭載されたコンピュータを、
所定の構成要素に基づいて構造化されており、情報資源の格納位置をリンク先として関連付けるための一又は複数のリンク情報を含んだ第一の構造化文書から、一又は複数のリンク情報を順次抽出する手段、
抽出したリンク情報が示すリンク先に格納されている情報資源を外部から取得する手段、
取得した情報資源が走行中の車両内で閲覧可能な属性を有するか否かを判定する判定手段、
前記情報資源が閲覧可能な属性を有していないと前記判定手段が判定した場合、該情報資源に基づく情報を表示させないための規制情報を前記情報資源のリンク情報に付加する規制付加手段、及び
前記第一の構造化文書と前記規制情報が付加されたリンク情報を含む第二の構造化文書とを含む情報を、前記車両が走行中であると判定した場合には前記第二の構造化文書を選定し、前記車両が走行中でないと判定した場合には前記第一の構造化文書を選定して表示手段に表示する外部装置へ出力する出力手段
として機能させるためのコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2013−80514(P2013−80514A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−289212(P2012−289212)
【出願日】平成24年12月29日(2012.12.29)
【分割の表示】特願2008−196944(P2008−196944)の分割
【原出願日】平成20年7月30日(2008.7.30)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】