説明

情報取得装置付きフレキシブル図面及び情報取得装置付きフレキシブル図面とICタグを用いた図面管理システム

【課題】本発明の目的は、膨大な数の図面から必要な図面を簡易に検索することができるとともに、検索した図面を現場で迅速に利用することができ、現場での作業性を向上させることが可能な情報取得装置付きフレキシブル図面及び情報取得装置付きフレキシブル図面とICタグを用いた図面管理システムを提供することにある。
【解決手段】本発明は、フレキシブルディスプレイ11と、リーダ部12と、アンテナ13と、を有する情報取得装置付きフレキシブル図面1に関する。
リーダ部12には、情報をキーとして図面データを抽出可能に格納したデータベース2aを有する外部コンピュータ22と通信を行う通信装置36が備えられ、ICタグ2から読取られた情報は、外部コンピュータ22に送信されるとともに、外部コンピュータ22からは、ICタグ2から読取られた情報に対応する図面データを受信して、フレキシブルディスプレイ11に画像として表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現場での作業性を向上させることが可能な情報取得装置付きフレキシブル図面及び情報取得装置付きフレキシブル図面とICタグを用いた図面管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
建方工事の際、現場の作業員は、紙媒体の合番図等様々な図面等を参照しながら、組み立てる部材を選択して建方を行っている。
しかし、部材を接合する際には、部材の当て方向、ボルトの種類、ナットの個数等、様々な確認事項がある。
このような状況下において、これら数多い確認事項を紙媒体により確認することは非常に困難であった。
【0003】
例えば、紙媒体の合番図には、接合部の詳細までは記載されていないため、接合部分の詳細を確認するためには、合番図とは異なる詳細図を参照しなければならない。
つまり、部材を一箇所接合するためには、少なくとも、合番図、部材リスト、接合部リストの3つの図面が必要となる。
このため、現場の作業員は、必要に応じて、これら紙媒体の図面を参照しながら建方工事を行っているのが実情である。
【0004】
このような状況下において、図面の検索を容易にするために、サーバにより電子的に図面データを管理し、図面の検索や利用を容易にする方法が提案されている。
例えば、図面を可能な限り簡易に検索でき、必要な図面を現場で容易に取り出すことができるシステムが開発されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1には、建築図面管理システムが開示されている。
特許文献1に記載の建築図面管理システムには、サーバとインターネット網を介して接続された現場管理端末が備えられている。
サーバには図面データが記憶されており、現場管理端末からは、そのサーバに記憶された図面データを検索して取り出すことができるため、現場において、サーバに管理された図面を参照したり修正したりすることができる。
【0005】
【特許文献1】特開2006−004109号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、実際の建方工事現場においては、紙媒体の図面を使用することが多い。
このような場合、建方工事の作業員は、合番図以外の図面を携帯していることは少なく、その他必要な図面は、必要となる毎に、製本された膨大な数の図面の中から探し出す必要がある。
このような状況下においては、複数の図面を見比べるため、見るべき図面又は見るべき場所を誤る可能性を排除することはできない。
【0007】
また、図面データを管理するサーバと接続された現場用の端末を備えていたとしても、その現場に多くとも数台備えられる程度であり、検索が容易になるのみであり、結局はプリントアウトした図面を必要箇所に持ち運んで利用する必要がある。
また、ノート型等の小型端末であっても、場所自体が狭小であったり、制限の多い建方工事の現場に持ち込むのは困難である。
また、接合部の確認作業の際においても、上記と同様の手間がかかるため、ボルトの種類等を確認することに手間がかかり、無用に工数がかかるという問題が生じるとともに、ボルト種類や接合等にミスが生じることを完全に排除することができない。
【0008】
本発明の目的は、上記各問題点を解決することにあり、膨大な数の図面から必要な図面を簡易に検索することができるとともに、検索した図面を現場で迅速に利用することができ、現場での作業性を向上させることが可能な情報取得装置付きフレキシブル図面及び情報取得装置付きフレキシブル図面とICタグを用いた図面管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題は、請求項1に係る発明によれば、可撓性を有し、屈曲可能なディスプレイ装置であるフレキシブルディスプレイと、該フレキシブルディスプレイの一部分に配設され、ICタグに記録された、図面データを特定するための情報を読込むリーダ部と、電波の送受信を行うアンテナと、を有し、前記リーダ部には、前記情報をキーとして前記図面データを抽出可能に格納したデータベースを有する外部コンピュータと通信を行う通信装置が備えられ、前記ICタグから読取られた前記情報は、前記外部コンピュータに送信されるとともに、前記外部コンピュータからは、前記ICタグから読取られた前記情報に対応する前記図面データを受信して、前記フレキシブルディスプレイに画像として表示することにより解決される。
【0010】
上記課題は、請求項6に係る発明によれば、住宅施工のために使用される複数の図面を管理するとともに、利用するためのフレキシブル図面とICタグを用いた図面管理システムであって、該図面管理システムは、図面を特定するための情報が記憶されたICタグと、可撓性を有し、屈曲可能なディスプレイ装置であるフレキシブルディスプレイと、該フレキシブルディスプレイの一部分に配設され、前記ICタグから前記情報を読込むリーダ部と、電波の送受信を行うアンテナとを有した情報取得装置付きフレキシブル図面と、前記複数の図面を図面データとして、前記情報によって検索可能に格納するデータベースを有する管理手段と、を備え、前記情報取得装置付きフレキシブル図面は、前記ICタグから読取った前記情報を前記管理手段に送信し、前記管理手段は、前記フレキシブル図面から送信された前記情報を受信して、前記データベース内より、前記情報に対応する前記図面データを抽出して前記情報取得装置付きフレキシブル図面に送信し、前記情報取得装置付きフレキシブル図面は、前記管理手段から前記図面データを受信して、前記フレキシブルディスプレイに前記図面データを画像として表示することにより解決される。
【0011】
このように、本発明に係る情報取得装置付きフレキシブル図面及び情報取得装置付きフレキシブル図面とICタグを用いた図面管理システムにおいては、現場の作業用に情報取得装置付きフレキシブル図面を使用する。
この情報取得装置付きフレキシブル図面に使用されているフレキシブルディスプレイは、可撓性があり、屈曲可能であるため、紙媒体と同様に携帯性に優れている。
例えば、紙媒体のように、筒状に丸めて形態することができる。
よって、ノート型等の小型端末のように、携帯に困難性がなく、場所自体が狭小であるような制限の多い建方工事の現場へ、作業員が容易に持ち込むことができる。
よって、作業現場における作業員の使用に非常に有効である。
【0012】
また、従来のように、膨大な数の紙媒体の図面から必要な図面を探す必要がないため、図面を忘れることや、図面を間違うことを防止できる。
更に、検索が容易になるのみではなく、手元に携帯している情報取得装置付きフレキシブル図面により図面を見ることができるため、現場に設置されているコンピュータからプリントアウトした図面を必要箇所に持ち運んで利用する手間を省くことができる。
また、3D機能等を活用すれば、視点を変えて、あらゆる方向から図面を確認することができるため、施工や検査が容易になるとともに、誤った施工が行われることを有効に防止することができる。
【0013】
また、上記課題は、請求項2に係る発明によれば、可撓性を有し、屈曲可能なディスプレイ装置であるフレキシブルディスプレイと、該フレキシブルディスプレイの一部分に配設され、ICタグに記録された、図面データを特定するための情報を読込むリーダ部と、電波の送受信を行うアンテナと、を有し、前記リーダ部には、中央演算装置と、記憶装置とが少なくとも備えられており、前記中央演算装置は、前記ICタグから読取られた前記情報をキーとして、前記記憶装置に備えられたデータベースより、前記ICタグから読取られた前記情報に対応するデータを抽出して、前記フレキシブルディスプレイに画像として表示することにより解決される。
【0014】
このように構成されていることによって、請求項1に記載の発明に係る効果に加えて、外部コンピュータとの通信の必要がなくなり、システムを構築するための費用を低減することができる。
また、通信状態(電波状態)等を気にする必要がなくなる。
更に、情報取得装置付きフレキシブル図面毎に、格納されている図面データを変えておけば、不要なメモリーが削減できるため、処理時間を短縮することができるとともに、その情報取得装置付きフレキシブル図面を携帯する人に必要な情報のみを閲覧可能とすることができるため、情報へのアクセス制限となり、セキュリティ面にも寄与する。
【0015】
更に、請求項1に係る発明においては、前記リーダ部には、IDカード認識機能が備えられており、前記IDカードの挿入を認識することを条件に、前記リーダ部の前記ICタグの読取り、若しくは、前記外部コンピュータへの、前記ICタグから読取られた前記情報の送信を許可するよう構成されている。
また、請求項2に係る発明においては、前記リーダ部には、IDカード認識機能が備えられており、前記IDカードの挿入を認識することを条件に、前記リーダ部の前記ICタグの読取り、若しくは、前記図面データの抽出を許可するよう構成されている。
【0016】
このように構成されているため、アクセス制限をかけることが可能となり、セキュリティ性を高めることができる。
つまり、不正に情報取得装置付きフレキシブル図面を入手したとしても、IDカードがなければ、所謂ロックがかかり、図面データを閲覧することができない。
このため、情報へのアクセス制限となり、セキュリティ面に寄与する。
【0017】
また、請求項2に記載の発明においては、前記リーダ部には、IDカード認識機能が備えられており、前記データベースは、前記IDカード固有の情報に応じて複数備えられており、前記中央演算装置は、前記IDカード固有の情報を認識し、固有情報に応じたデータベースを選択して、前記ICタグから読取られた前記情報に対応する図面データを抽出するよう構成されている。
このように構成されているため、検索時間を短縮することができ、全体の処理時間もまた短縮される。
更に、そのIDカードを携帯する人に必要な情報のみしか閲覧することができないため、情報へのアクセス制限となり、セキュリティ面に寄与する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、現場の作業用に情報取得装置付きフレキシブル図面を使用することができる。
つまり、この情報取得装置付きフレキシブル図面に使用されているフレキシブルディスプレイは、可撓性があり、屈曲可能であるため、紙媒体と同様に携帯性に優れているため(例えば、紙媒体のように、筒状に丸めて携帯することができる)、携帯に困難性がなく、場所自体が狭小であるような制限の多い建方工事の現場へ、作業員が容易に持ち込むことができる。
よって、作業現場における作業員の使用に非常に有効である。
【0019】
また、従来のように、膨大な数の紙媒体の図面から必要な図面を探す必要がないため、図面を忘れることや、図面を間違うことを防止できる。
更に、手元に携帯している情報取得装置付きフレキシブル図面により図面を見ることができるため、現場に設置されているコンピュータからプリントアウトした図面を必要箇所に持ち運んで利用する手間を省くことができる。
このため、作業性が向上し、工数を低減させることができる。
また、IDカードを併用することによって、ロック機能やアクセス制限をかけることができるため、セキュリティ面もまた同時に実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下に説明する構成は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
図1乃至図15は、本発明の一実施形態を示すものであり、図1はフレキシブル図面の説明図、図2は図面管理システムの構成図、図3は図面管理コンピュータのハード構成図、図4はリーダ部のハード構成図、図5乃至図10はフレキシブル図面を用いた接合部の確認作業を示す説明図、図11は図面表示例を示す説明図、図12はセキュリティの説明図、図13は現場コンピュータの処理を示すフローチャート、図14は図面管理コンピュータの処理を示すフローチャート、図15はリーダ部の処理を示すフローチャートである。
【0021】
本実施形態は、膨大な数の図面から必要な図面を簡易に検索することができるとともに、検索した図面を現場で迅速に利用することができ、現場での作業性を向上させることが可能な情報取得装置付きフレキシブル図面及び情報取得装置付きフレキシブル図面とICタグを用いた図面管理システムに関するものである。
本実施形態において、「コンピュータ」とは、演算装置を備えた情報端末全てを含む意味である。
例えば、スーパーコンピュータ、汎用コンピュータ、オフィスコンピュータ、制御用コンピュータ、ワークステーション、パソコンのほか、携帯情報端末、演算装置を備えた携帯電話等をも含む。
【0022】
なお、本実施形態においては、情報通信網としてインターネット回線を使用しているが、LAN、WANによりコンピュータを接続したプライベートの情報通信網、専用線による通信、携帯端末の公衆情報通信網、その他の公衆情報通信網によるものであってもよい。
【0023】
本実施形態において、「ICタグ」とは、データを記録するICチップと、電波の送受信を行うアンテナとが一体化された電子コンポーネントである。
また、特にICタグの種類は限定されるものではなく、アクティブ型、パッシブ型等どのようなタイプのものであっても包含する概念である。
【0024】
図1は、本実施形態に係る情報取得装置付きフレキシブル図面1(以下、単に「フレキシブル図面1」と記す)を示すものである。
本実施形態に係るフレキシブル図面1は、フレキシブルディスプレイ11、リーダ部12、アンテナ部13を有して構成されている。
本実施形態に係るフレキシブルディスプレイ11は、略矩形状の映像表示装置である。
本実施形態に係るフレキシブルディスプレイ11は、低温ポリシリコンTFT液晶ディスプレイであり、薄型で可撓性があり屈曲可能であるとともに、曲面表示が可能である。
換言すれば、紙媒体と同様に扱うことが可能であるとともに、各データを液晶面に画像表示することができる。
【0025】
本実施形態に係るリーダ部12は、ICタグリーダであり、ICタグ2内部のICチップに記録されたデータを、非接触で読取ることができる。
また、このリーダ部12は、現場コンピュータ21と無線接続されており、データの送受信を行うことができるよう構成されている。
なお、本実施形態では、現場コンピュータ21がホストとなり、管理を行っているが、構成はこれに限られるものではなく、リーダ部12に、小型CPU及び小型HDD等のコンピュータ機能を搭載し、ICタグ2から読取った情報が指定するデータを処理して、フレキシブルディスプレイ11上に表示するアプリケーションを実行させるよう構成されていてもよい。なお、この場合のハード構成等は後述する。
更に、本実施形態に係るアンテナ部13は、電波送受信用のアンテナであり、フレキシブルディスプレイ11の外周部に沿って配設される。
【0026】
図2により、本実施形態に係る、情報取得装置付きフレキシブル図面とICタグを用いた図面管理システムS(以下、単に「図面管理システムS」と記す)の構成を説明する。
本実施形態に係る図面管理システムSは、フレキシブル図面1と、ICタグ2と、現場コンピュータ21と、図面管理コンピュータ22とを有して構成されている。
本実施形態にかかるフレキシブル図面1及びICタグ2は上述したとおりの構成であり、ICタグ2には、貼付されている部位を施工するために必要な図面を特定するデータ(例えば、図面のID等)が記録されている。
【0027】
また、現場コンピュータ21は、建方現場Gに設置されているコンピュータであり、フレキシブル図面1に備えられたリーダ部12が読取ったICタグ2のデータを受信して処理するためのアプリケーションが組み込まれている。
現場コンピュータ21は、必要なデータを必要な形で保管及び情報処理し、インターネット回線20を通じて、外部のコンピュータと通信を行う。
【0028】
更に、本実施形態における図面管理コンピュータ22は、図面管理システムSにおいて図面データを統括管理するためのコンピュータであり、例えば、住宅供給業者K内の図面管理を行う部門等に設置される。
なお、本実施形態に係る住宅供給業者とは、住宅及び住宅関連商品等の受注、販売、建築等、住宅に関する業務を総合的に行う。
また、本実施形態では、住宅供給業者を、一般的な住宅建築販売メーカーで構成しているが、設計事務所、住宅建築販売メーカーから委託された業者として構成してもよい。
【0029】
この図面管理コンピュータ22は、インターネット回線20を介して、現場コンピュータ21と接続されており、図面データを格納するデータベース22aが備えられている。
本実施形態に係る図面管理コンピュータ22は、汎用コンピュータであり、その構成は後述する。
【0030】
なお、本実施形態における図面管理コンピュータ22は、住宅供給業者内の設計部門等に備えられる、所謂CADシステム(Computer Aided Design System)と称される設計コンピュータ(図示しない)等と接続されており、これら設計コンピュータで作成された図面が蓄積されて管理されている。
【0031】
以上のように、本実施形態においては、フレキシブル図面1に備えられたリーダ部12により、ICタグ2に記録されたデータ(必要な図面を特定するデータ)が読出され、現場コンピュータ21に無線送信される。
現場コンピュータ21は、当該データを受信すると、そのデータを図面要求信号とともに、インターネット回線20を介して、図面管理コンピュータ22へと送信する。
【0032】
図面管理コンピュータ22は、ICタグ2から読取られたデータと図面要求信号を受けて、ICタグ2から読取られたデータ(必要な図面を特定するデータ)に該当する図面データを検索及び抽出し、インターネット回線20を介して現場コンピュータ21へ送信する。
現場コンピュータ21は、図面データを受信すると、その図面データを、必要であればフレキシブルディスプレイ11に図面表示可能なデータ形式に変換して、フレキシブル図面1に送信する。
このように、本実施形態においては、ICタグ2に記録されたデータ(必要な図面を特定するデータ)を読取ることにより、フレキシブルディスプレイ11に図面を表示することができる。
【0033】
なお、本実施形態においては、上記システム構成を例示したが、このシステム構成は一例であり、これに限られるものではない。
例えば、図面管理コンピュータ22を使用することなく、現場コンピュータ21に所謂サーバとしての機能を持たせてもよい。
この場合には、フレキシブル図面1と現場コンピュータ21の通信のみで、フレキシブルディスプレイ11への図面表示が完結する。
【0034】
また、リーダ部12に、小型CPU及び小型HDD等のコンピュータ機能を搭載し、ICタグ2から読取った情報が指定するデータを処理して、フレキシブルディスプレイ11上に表示するアプリケーションを実行させるよう構成されていてもよい。
この場合には、フレキシブル図面1のみで、フレキシブルディスプレイ11への図面表示が完結する。
【0035】
このように構成することにより、システムを構築するためのコストを低減することができる。
また、フレキシブル図面1毎に、格納されている図面データを変えておけば、不要なメモリーが削減できるため、処理時間を短縮することができる。
更に、そのフレキシブル図面1を携帯する人に必要な情報のみを閲覧可能とすることができるため、情報へのアクセス制限となり、セキュリティ面にも寄与する。
なお、この場合のハード構成等は後述する。
【0036】
次いで、図3により本実施形態に係る図面管理コンピュータ22のハード構成について説明する。
なお、現場コンピュータ21のハード構成も、この図面管理コンピュータ22のハード構成と同様であるため説明は省略する。
また、図面管理コンピュータ22を使用することなく、現場コンピュータ21に所謂サーバとしての機能を持たせる場合には、現場コンピュータ21のハード構成は、図面管理コンピュータ22のハード構成と同様のものとすればよい。
本実施形態に係る図面管理コンピュータ22は、汎用コンピュータであり、図3に示すように、CPU32、HDD33、RAM34、ROM35、記憶媒体装置37、通信装置36を有して構成されている。
【0037】
CPU32は、データの演算・制御を行う中央演算処理装置であり、RAM34、ROM35、HDD33及び記憶媒体装置37は、記憶装置である。
CPU32は、ROM35又はHDD33に記憶されているプログラムにしたがって各種の処理を実行するようになされ、各機能構成群の動作管理や各信号の入出力制御など、所定の処理を実行するための中枢的役割を担うものである。
RAM34には、CPU32が各種処理を実行する上において必要なデータなどが適宜記憶される。
【0038】
記憶媒体装置37は、外付けハードディスク、光磁気ディスク、CD−R、DVD、メモリスティック等により構成されている。
通信装置36は、インターネット回線20に対してデータを送信し、またインターネット回線20を介して受信されたデータを適宜記憶する。
例えば、HDD33には、各種図面データが格納されたデータベース22aが備えられており、このデータベース22aのファイルには、各種図面データが、ID番号毎のレコードとして格納されている。
このデータベース22aの構成及びファイル構成は、これに限られることはなく、本発明の趣旨を逸脱することなく、ICタグ2から読取った情報により、必要な図面等を抽出することのできる構成であればどのような構成であってもよい。
例えば、ファイルが複数備えられており、どのファイルの情報を読取るかを示す情報をICタグ2に格納させてもよい。
つまり、一のファイルには詳細図のような図面がID番号毎のレコードとして格納されるとともに、他のファイルに、例えば位置情報図(読取ったICタグ2が貼設された部材の位置が全体図の中のどの位置にあるかを示す図)のような図面が格納されており、この位置情報図もまた、抽出することができるように構成されていてもよい。
換言すれば、ファイルの数、格納する図面及び帳票等の種類、及び構成等は公知の手法で実現可能なものであり、技術の適用の際に、適宜構築される設計事項に係るものである。
【0039】
次いで、図4により、小型CPU及び小型HDD等のコンピュータ機能を搭載し、ICタグ2から読取った情報が指定するデータを処理して、フレキシブルディスプレイ11上に表示するアプリケーションを実行させるよう構成されたリーダ部12のハード構成図について説明する。
リーダ部12は、図4に示すように、CPU132、HDD133、RAM134、ROM135、記憶媒体装置137、リーダ装置121を有して構成されている。
【0040】
CPU132は、データの演算・制御を行う中央演算処理装置であり、RAM134、ROM315、HDD133及び記憶媒体装置137は、記憶装置である。
CPU132は、ROM135又はHDD133に記憶されているプログラムにしたがって各種の処理を実行するようになされ、各機能構成群の動作管理や各信号の入出力制御など、所定の処理を実行するための中枢的役割を担うものである。
RAM134には、CPU132が各種処理を実行する上において必要なデータやアプリケーションなどが適宜記憶される。
【0041】
記憶媒体装置137は、外付けハードディスク、光磁気ディスク、CD−R、DVD、メモリスティック等により構成されている。
リーダ装置121は、ICタグ2に搭載されたICチップに記録されたデータを読取るためのものである。
HDD133には、各種図面データが格納されたデータベース122aが備えられており、このデータベース122aのファイルには、各種図面データが、ID番号毎のレコードとして格納されている。
【0042】
次いで、図5乃至図10により、本実施形態に係るフレキシブル図面1を用いた接合部の確認作業の工程を説明する。
図5に示すように、まず、接合部に配設されたICタグ2aを、フレキシブル図面1に備えられたリーダ部12により読取る。
このようにして読取られたICタグ2aに記録された図面IDは、現場コンピュータ21へと送信される。
【0043】
上述したように、この図面IDは、図面データ送信指令とともに、インターネット回線20を介して、図面管理コンピュータ22へと送信される。
図面管理コンピュータ22では、この図面IDに相当する図面データを、データベース22aより検索及び抽出して、インターネット回線20を介して、この検索及び抽出した図面データを現場コンピュータ21へと送信する。
【0044】
現場コンピュータ21では、受信した図面データを(必要であれば、フレキシブル図面1で表示可能なデータ形式に変換して)、フレキシブル図面1へ送信する。
このようにして、フレキシブル図面1のフレキシブルディスプレイ11には、図面の画像が表示される。
【0045】
図6に、フレキシブルディスプレイ11に表示された図面画像の一例を示す。
このように、接合箇所の立体図と、部材や部品の品番等が表示される。
作業者は、このフレキシブルディスプレイ11に表示された画像を見て、接合部の部材(本例では、ガゼットプレート)の品番が正しい仕様となっているか否か、及び接合する部材の合番を確認する。
作業者は、確認した合番を基に部材を配置する。
つまり、このフレキシブルディスプレイ11に表示された画面は、合番図として機能する。
【0046】
また、次に、図7に示すように、被接合部材の配設されているICタグ2bをフレキシブル図面1に備えられたリーダ部12により読取る。
このようにして読取られたICタグ2bに記録された図面IDは、現場コンピュータ21へと送信される。
【0047】
上述したように、この図面IDは、図面データ送信指令とともに、インターネット回線20を介して、図面管理コンピュータ22へと送信される。
図面管理コンピュータ22では、この図面IDに相当する図面データを、データベース22aより検索及び抽出して、インターネット回線20を介して、この検索及び抽出した図面データを現場コンピュータ21へと送信する。
【0048】
現場コンピュータ21では、受信した図面データを(必要であれば、フレキシブル図面1で表示可能なデータ形式に変換して)、フレキシブル図面1へ送信する。
このようにして、フレキシブル図面1のフレキシブルディスプレイ11には、図面の画像が表示される。
【0049】
図8に、このときフレキシブルディスプレイ11に表示された図面画像の一例を示す。
このように、フレキシブルディスプレイ11には、接合箇所の詳細図が表示される。
詳細図には、使用するボルトの種類等(図8では「●●●」で示される)が表示されており、作業者は、これらの情報を確認しながら、接合作業を実施する。
【0050】
このようにして、接合作業が終了した時点での接合部分の斜視図を図9に示す。
この時点で、この接合部分と、フレキシブルディスプレイ11に表示されている画像(図10)とを比較することによって、正しく接合ができているか否かの確認作業を行う。
このように、作業員が携帯可能なフレキシブル図面1を使用することにより、確認作業もまた簡易に実行することができる。
【0051】
また、図11に示すように、フレキシブル図面1は、紙媒体ではないため、拡大表示及び縮小表示が可能であるとともに(図11(a)参照)、平面図としても表示が可能である(図11(b)参照)。
また、3D表示機能を持たせることによって、図11(c)に示すように、視点を変えた立体表示を行うことができ、他方向からの収まりを確認することができる。
【0052】
更に、本実施形態においては、IDカードを併用することで、セキュリティ面を充実させることも可能である。
特に、フレキシブル図面1そのものに、コンピュータ機能を持たせて全図面データを格納した場合(つまり、現場コンピュータ21及び図面管理コンピュータ22とのデータ通信が不要とした構成の場合)、セキュリティ管理が有効となる。
例えば、フレキシブル図面1を不正に取得した者が、図面データを閲覧することを有効に防止することができる。
【0053】
このように、セキュリティ面を充実させるために、フレキシブル図面1のリーダ部12に、公知のIDカード装置が備えられているとよい。
このような実施形態としては、IDカードを挿入しなければ(つまりIDカードを認識することができなければ)、図面データを読出せないようにロック機能を設ける形態が考えられる。
【0054】
また、IDカードを数種類準備し、そのIDカードの種類に応じて、図面データ等のデータへのアクセス範囲を限定することもできる。
つまり、同じICタグ2を読取った場合であっても、挿入されているIDカードの種類に応じて、アクセスできるデータの範囲に制限を設ける(換言すれば、異なったデータにアクセスすることができるように制限する)ことができる。
【0055】
具体的には、図12(a)に示すように、設備図IDカードを挿入した場合には、設備図のみにアクセスできるように制限をかけるとともに、図12(b)に示すように、建方検査表IDカードを挿入した場合には、建方検査帳票のデータのみにアクセスできるように構成することができる。
このように、アクセスを制限することによって、開示範囲を管理して、情報の流出範囲を限定することができるとともに、検索元のデータを細分することができるため、検索時間も短くなり、より機能的にフレキシブル図面1を使用することができる。
また、建方検査帳票を画面表示した場合には、キー入力やタッチペン入力等により、建方検査帳票に検査結果を入力することができるように構成されている。
このため、検査結果を簡易に記録することができるとともに、検査漏れが生じることを有効に防止することができる。
【0056】
更に、その他のセキュリティ設備も併用するとより有効である。
つまり、指紋認証、静脈認証、光彩認証等の生体認証を併用することによって、データにアクセスできる人を制限することができる。
また、これらのアクセス履歴を保存することによって、よりセキュリティ面を高めることができる。
また、このフレキシブル図面1にUSBポートを設けておけば、プリンタへ接続して、表示されている図面を紙媒体へ打出すことができる。
【0057】
次いで、図13により、現場コンピュータ21の処理について説明する。
図13は、現場コンピュータ21の処理の流れを示すフローチャートであり、この処理は、図示しないCPUにより制御される。
まず、現場コンピュータ21に外部からのアクセスがあったことを条件として、図13の処理はスタートする。
【0058】
外部からのアクセスがあると、ステップS1で、そのアクセスがフレキシブル図面1からのアクセスであるか否かを判定する。
ステップS1で、認識したアクセスがフレキシブル図面1からのアクセスであると判定した場合(ステップS1:Yes)、ステップS2で、受信した図面ID(ICタグ2から読出したもの)と図面送信指令信号を図面管理コンピュータ22へ送信して処理を終了する。
【0059】
ステップS1で、認識したアクセスがフレキシブル図面1からのアクセスではないと判定した場合(ステップS1:No)、このアクセスは図面管理コンピュータ22からのアクセスであると判断できる。
この場合、ステップS3で、このアクセスがエラー信号の受信であるか否かを判定する。
ステップS3で、認識したアクセスがエラー信号の受信であった場合(ステップS3:Yes)、ステップS4でエラー信号をフレキシブル図面1へ送信して処理を終了する。
【0060】
また、ステップS3で、このアクセスがエラー信号の受信ではないと判定した場合(ステップS3:No)、このアクセスは図面管理コンピュータ22からの図面データの受信であると判断できるため、ステップS5で、受信した図面データをフレキシブル図面1へ送信して処理を終了する。
なお、図面データをフレキシブルディスプレイ11に表示可能な形式に変換する必要がある場合には、ステップ4でYesの判断後、ステップ5の処理を行う前に行う。
【0061】
また、ロック機能を実行する際には、IDカードの挿入がなければリーダ部12が作動しないように構成してもよいし、ステップS2の前に「IDカード挿入有りか否か」の判定を加えて、IDカードの挿入がない場合には、その後の処理を遮断するように構成してもよい。
つまり、ステップS2の後に、IDカードが認識できなかった場合には、図面管理コンピュータ22への図面IDの送信を中止するように構成するとよい。
また、フレキシブル図面1側で、IDカードを認識することができなければ、リーダ部12の作動をロックしたり、図面IDの現場コンピュータへの送信を遮断するように構成されていてもよい。
【0062】
次いで、図14により、図面管理コンピュータ22の処理について説明する。
図14は、図面管理コンピュータ22の処理の流れを示すフローチャートであり、この処理は、CPU32により制御される。
まず、図面管理コンピュータ22に外部からアクセスがあったことを条件として、図14の処理はスタートする。
【0063】
外部からアクセスがあると、ステップS11で、要求された図面IDがデータベース22a内に存在するか否かを判定する。
ステップS11で、要求された図面IDがデータベース22a内に存在しないと判定した場合(ステップS11:No)、ステップS12で、エラー信号を現場コンピュータ21へ送信して処理を終了する。
【0064】
要求された図面IDがデータベース22a内に存在すると判定した場合(ステップS11:Yes)、ステップS13で、データベース22a内を検索して、受信した図面IDに相当する図面データを抽出する。
次いで、ステップS14で抽出した図面データを現場コンピュータ21へ送信して処理を終了する。
なお、IDカードによるセキュリティチェックを行う際には、ステップS13の前に、セキュリティチェックの処理を加えるとよい。
つまり、セキュリティチェックの処理で、検索場所を振分けたり、「アクセス許可有りか否か」の判定を加えて、要求された図面IDが存在していても、アクセス許可のないもののアクセスを拒否するように構成するとよい。
【0065】
次いで、図15により、フレキシブル図面1のリーダ部12に、小型CPU及び小型HDD等のコンピュータ機能が搭載され、ICタグ2から読取った情報が指定するデータを処理して、フレキシブルディスプレイ11上に表示するよう構成されている場合の処理について説明する。
図15は、フレキシブル図面1に搭載されたリーダ部12の処理の流れを示すフローチャートであり、この処理は、CPU132により制御される。
まず、フレキシブル図面1の電源がオンされたこと、若しくは、直近の図面表示が終了したことを条件として、図15の処理はスタートする。
【0066】
ステップS21で、ICタグ2より図面IDを受信したか否かを判定する。
ICタグ2より図面IDを受信していないと判定した場合(ステップS21:No)、ステップS22で、所定時間が経過したか否かを判定する。
ステップS22で所定時間が経過していないと判定した場合(ステップS22:No)、処理は、ステップS21へ戻り、ICタグ2より図面IDを受信したか否かを判定する。
ステップS22で所定時間が経過したと判定した場合(ステップS22:Yes)には、何らかの理由で電源がオンになった可能性や消し忘れの可能性があるため、処理を終了して電源を自動的にオフする。
【0067】
ICタグ2より図面IDを受信したと判定した場合(ステップS21:Yes)、ステップS23で、要求された図面IDがデータベース122a内に存在するか否かを判定する。
ステップS23で、要求された図面IDがデータベース122a内に存在しないと判定した場合(ステップS23:No)、ステップS24でエラー信号を発生して、ステップS25でフレキシブルディスプレイ11にエラー表示を行い、処理を終了する。
【0068】
要求された図面IDがデータベース122a内に存在すると判定した場合(ステップS23:Yes)、ステップS26で、データベース122a内を検索して、受信した図面IDに相当する図面データを抽出する。
次いで、ステップS27で抽出した図面データをデータ処理して、フレキシブルディスプレイ11に表示可能な形式に変換する(このステップは必要であれば実行される)。
次いで、ステップS28で、フレキシブルディスプレイ11に図面を表示して処理を終了する。
【0069】
なお、IDカードによるセキュリティチェックを行う際には、ステップS26の前に、セキュリティチェックの処理を加えるとよい。
つまり、セキュリティチェックの処理で、検索場所を振分けたり、「アクセス許可有りか否か」の判定を加えて、要求された図面IDが存在していても、アクセス許可のないもののアクセスを拒否するように構成するとよい。
また、ロック機能を実行する際には、ステップS21の前に「IDカード挿入有りか否か」の判定を加えて、IDカードの挿入がない場合には、その後の処理を遮断するように構成してもよいし、IDカードの挿入がなければリーダ部12が作動しないように構成してもよい。
【0070】
以上のように、本実施形態においては、現場の作業用にフレキシブル図面1を使用することができる。
このフレキシブル図面1に使用されているフレキシブルディスプレイ11は、可撓性があり、紙媒体と同様に携帯性に優れている。
例えば、紙媒体のように、筒状に丸めて形態することができる。
よって、作業現場における作業員の使用に非常に有効である。
【0071】
また、従来のように、膨大な数の紙媒体の図面から必要な図面を探す必要がないため、図面を忘れることや、図面を間違うことを防止できる。
更に、3Dを活用すれば、視点を変えて、あらゆる方向から図面を確認することができるため、施工や検査が容易になるとともに、誤った施工が行われることを有効に防止することができる。
また、検査帳票等もまた表示されて入力を行うことができるため、検査結果を簡易に入力できるとともに、検査漏れを有効に防止することができる。
更に、IDカードを併用することにより、セキュリティ性を高めることも容易である。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の一実施形態に係るフレキシブル図面の説明図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る図面管理システムの構成図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る図面管理コンピュータのハード構成図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るリーダ部のハード構成図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るフレキシブル図面を用いた接合部の確認作業を示す説明図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るフレキシブル図面を用いた接合部の確認作業を示す説明図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るフレキシブル図面を用いた接合部の確認作業を示す説明図である。
【図8】本発明の一実施形態に係るフレキシブル図面を用いた接合部の確認作業を示す説明図である。
【図9】本発明の一実施形態に係るフレキシブル図面を用いた接合部の確認作業を示す説明図である。
【図10】本発明の一実施形態に係るフレキシブル図面を用いた接合部の確認作業を示す説明図である。
【図11】本発明の一実施形態に係る図面表示例を示す説明図である。
【図12】本発明の一実施形態に係るセキュリティの説明図である。
【図13】本発明の一実施形態に係る現場コンピュータの処理を示すフローチャートである。
【図14】本発明の一実施形態に係る図面管理コンピュータの処理を示すフローチャートである。
【図15】本発明の一実施形態に係るリーダ部の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0073】
1 フレキシブル図面
2,2a,2b ICタグ
11 フレキシブルディスプレイ
12 リーダ部
13 アンテナ
21 現場コンピュータ
22 図面管理コンピュータ
22a,122a データベース
20 インターネット回線
32,132 CPU
33,133 HDD
34,134 RAM
35,135 ROM
36 通信装置
37,137 記憶媒体装置
121 リーダ装置
G 建方現場
K 住宅供給業者
S 図面管理システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性を有し、屈曲可能なディスプレイ装置であるフレキシブルディスプレイと、
該フレキシブルディスプレイの一部分に配設され、ICタグに記録された、図面データを特定するための情報を読込むリーダ部と、
電波の送受信を行うアンテナと、を有し、
前記リーダ部には、前記情報をキーとして前記図面データを抽出可能に格納したデータベースを有する外部コンピュータと通信を行う通信装置が備えられ、
前記ICタグから読取られた前記情報は、前記外部コンピュータに送信されるとともに、前記外部コンピュータからは、前記ICタグから読取られた前記情報に対応する前記図面データを受信して、前記フレキシブルディスプレイに画像として表示することを特徴とする情報取得装置付きフレキシブル図面。
【請求項2】
可撓性を有し、屈曲可能なディスプレイ装置であるフレキシブルディスプレイと、
該フレキシブルディスプレイの一部分に配設され、ICタグに記録された、図面データを特定するための情報を読込むリーダ部と、
電波の送受信を行うアンテナと、を有し、
前記リーダ部には、中央演算装置と、記憶装置とが少なくとも備えられており、
前記中央演算装置は、前記ICタグから読取られた前記情報をキーとして、前記記憶装置に備えられたデータベースより、前記ICタグから読取られた前記情報に対応するデータを抽出して、前記フレキシブルディスプレイに画像として表示することを特徴とする情報取得装置付きフレキシブル図面。
【請求項3】
前記リーダ部には、IDカード認識機能が備えられており、
前記IDカードの挿入を認識することを条件に、前記リーダ部の前記ICタグの読取り、若しくは、前記外部コンピュータへの、前記ICタグから読取られた前記情報の送信を許可することを特徴とする請求項1に記載の情報取得装置付きフレキシブル図面。
【請求項4】
前記リーダ部には、IDカード認識機能が備えられており、
前記IDカードの挿入を認識することを条件に、前記リーダ部の前記ICタグの読取り、若しくは、前記図面データの抽出を許可することを特徴とする請求項2に記載の情報取得装置付きフレキシブル図面。
【請求項5】
前記リーダ部には、IDカード認識機能が備えられており、
前記データベースは、前記IDカード固有の情報に応じて複数備えられており、
前記中央演算装置は、前記IDカード固有の情報を認識し、固有情報に応じたデータベースを選択して、前記ICタグから読取られた前記情報に対応する図面データを抽出することを特徴とする請求項2に記載の情報取得装置付きフレキシブル図面。
【請求項6】
住宅施工のために使用される複数の図面を管理するとともに、利用するためのフレキシブル図面とICタグを用いた図面管理システムであって、
該図面管理システムは、
図面を特定するための情報が記憶されたICタグと、
可撓性を有し、屈曲可能なディスプレイ装置であるフレキシブルディスプレイと、該フレキシブルディスプレイの一部分に配設され、前記ICタグから前記情報を読込むリーダ部と、電波の送受信を行うアンテナとを有した情報取得装置付きフレキシブル図面と、
前記複数の図面を図面データとして、前記情報によって検索可能に格納するデータベースを有する管理手段と、を備え、
前記情報取得装置付きフレキシブル図面は、前記ICタグから読取った前記情報を前記管理手段に送信し、前記管理手段は、前記フレキシブル図面から送信された前記情報を受信して、前記データベース内より、前記情報に対応する前記図面データを抽出して前記情報取得装置付きフレキシブル図面に送信し、前記情報取得装置付きフレキシブル図面は、前記管理手段から前記図面データを受信して、前記フレキシブルディスプレイに前記図面データを画像として表示することを特徴とするフレキシブル図面とICタグを用いた図面管理システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2009−163637(P2009−163637A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−2540(P2008−2540)
【出願日】平成20年1月9日(2008.1.9)
【出願人】(390037154)大和ハウス工業株式会社 (946)
【Fターム(参考)】