説明

情報提供システム、プログラムおよび情報記憶媒体

【課題】 1人用のゲームからマルチプレイヤーゲームにスムーズに移行させるとともに、当該1人用のゲームが再開される場合に元のゲーム状態を再現することが可能な情報提供システム等を提供すること。
【解決手段】 複数の端末装置との通信を行う通信部110と、マルチプレイヤーゲームの参加要求者数が設定値になったかどうかを判定する判定部130と、1人用ゲーム演算または複数人用ゲーム演算を行うゲーム演算部150と、前記マルチプレイヤーゲームの状態を、前記1人用ゲーム演算が行われている前記端末装置ごとに示す練習管理データ124を記憶する記憶部120と、前記1人用ゲーム演算が行われている場合、前記練習管理データを更新するとともに、前記複数人用ゲーム演算が開始される際に前記練習管理データの更新を停止する更新部160と、ゲーム演算結果情報を生成する情報生成部170とを含んで構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置にマルチプレイヤーゲームを実行させるための情報提供システム、プログラムおよび情報記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2004−344300号公報に記載されているように、クライアントサーバー方式で複数のプレイヤーが参加するマルチプレイヤーゲームを実行する場合、サーバーによってマッチングが行われる。
【特許文献1】特開2004−344300号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、プレイヤーの参加人数がマルチプレイヤーゲームを開始するための人数に達していない場合、サーバーは、マルチプレイヤーゲームを開始することができない。このような場合、一般的には、コンピュータプレイヤーを参加させることによって強制的にマルチプレイヤーゲームを開始させる方式や、クライアントであるゲーム装置にマルチプレイヤーゲームとは異なるミニゲームを行わせることによって実在のプレイヤーが参加するまで待つ方式が採用されている。
【0004】
また、この実在のプレイヤーが参加するまで待つ方式の場合、ミニゲームの実行中にマルチプレイヤーゲームを開始するための人数に達した際に、ミニゲームが強制終了され、当該マルチプレイヤーゲームが開始される。しかし、この方式の場合、当該マルチプレイヤーゲームが終了し、プレイヤーが再びマルチプレイヤーゲームに参加しようとした場合、ミニゲームを最初から開始する必要があった。
【0005】
このように、マルチプレイヤーゲームの場合には実在のプレイヤーを参加させることが好ましいが、上記の実在のプレイヤーが参加するまで待つ方式の場合、プレイヤーは、本来のゲームとは異なるミニゲームを毎回最初から行わなければならない状況にあった。
【0006】
本発明の目的は、複数の実在プレイヤーが参加するマルチプレイヤーゲームが行われる前に1人用のゲームが行われる場合に、当該1人用のゲームからマルチプレイヤーゲームにスムーズに移行させるとともに、当該1人用のゲームが再開される場合に元のゲーム状態を再現することが可能な情報提供システム、プログラムおよび情報記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明に係る情報提供システムは、
通信機能と、ゲーム実行機能とを有する複数の端末装置との通信を行う通信部と、
前記端末装置からの参加要求情報に基づき、マルチプレイヤーゲームの参加要求者数が設定値になったかどうかを判定する判定部と、
前記端末装置からの操作情報に基づき、前記参加要求者数が前記設定値未満の場合に1人の実在プレイヤーおよび少なくとも1人のコンピュータプレイヤーで前記マルチプレイヤーゲームの1人用ゲーム演算を行うとともに、前記参加要求者数が前記設定値になった場合に前記1人用ゲーム演算を停止して複数の実在プレイヤーおよび少なくとも1人のコンピュータプレイヤーあるいは複数の実在プレイヤーで前記マルチプレイヤーゲームの複数人用ゲーム演算を行うゲーム演算部と、
前記マルチプレイヤーゲームの状態を、前記1人用ゲーム演算が行われている前記端末装置ごとに示す練習管理データを記憶する記憶部と、
前記1人用ゲーム演算が行われている場合、前記練習管理データを更新するとともに、前記複数人用ゲーム演算が開始される際に前記練習管理データの更新を停止する更新部と、
前記1人用ゲーム演算または前記複数人用ゲーム演算の結果を示すゲーム演算結果情報を生成する情報生成部と、
を含み、
前記通信部は、前記端末装置から前記参加要求情報および前記操作情報を受信し、前記端末装置へ向け前記ゲーム演算結果情報を送信し、
前記ゲーム演算部は、前記1人用ゲーム演算の停止後に再開する場合、前記練習管理データに基づき、前記1人用ゲーム演算の停止時の状態から前記1人用ゲーム演算を行うことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る他の情報提供システムは、
複数の端末装置と、情報提供装置とを含む情報提供システムにおいて、
前記端末装置は、
操作部と、
当該操作部からの操作情報に基づき、マルチプレイヤーゲームへの参加要求を示す参加要求情報を生成する端末側情報生成部と、
前記情報提供装置との通信を行う端末側通信部と、
前記マルチプレイヤーゲームの状態を示す練習管理データを記憶する端末側記憶部と、
前記操作部からの操作情報に基づき、1人の実在プレイヤーおよび少なくとも1人のコンピュータプレイヤーで前記マルチプレイヤーゲームの1人用ゲーム演算を行うとともに、所定の場合に前記1人用ゲーム演算を停止して複数の実在プレイヤーおよび少なくとも1人のコンピュータプレイヤーあるいは複数の実在プレイヤーで前記マルチプレイヤーゲームの複数人用ゲーム演算を行う端末側ゲーム演算部と、
前記1人用ゲーム演算の結果に基づき、前記練習管理データを更新する端末側更新部と、
を含み、
前記情報提供装置は、
前記複数の端末装置との通信を行う提供側通信部と、
前記端末装置からの参加要求情報に基づき、前記マルチプレイヤーゲームの参加要求者数が設定値になったかどうかを判定する判定部と、
前記マルチプレイヤーゲームの参加要求者数が前記設定値になった場合、前記端末側ゲーム演算部に前記1人用ゲーム演算を停止させることを示す停止制御情報と、前記参加要求者数が前記設定値になったことを示す通知情報とを生成する提供側情報生成部と、
を含み、
前記提供側通信部は、前記端末装置から前記操作情報および前記参加要求情報を受信するとともに、前記操作情報、前記停止制御情報および前記通知情報を前記端末装置へ向け送信し、
前記端末側通信部は、前記操作情報および前記参加要求情報を前記情報提供装置へ向け送信するとともに、前記情報提供装置から前記他の端末装置の操作情報、前記通知情報および前記停止制御情報を受信し、
前記端末側更新部は、前記停止制御情報に基づき、前記練習管理データの更新を停止し、
前記端末側ゲーム演算部は、前記停止制御情報に基づき、前記1人用ゲーム演算を停止し、前記通知情報に基づき、前記複数人用ゲーム演算を開始するとともに、前記1人用ゲーム演算の停止後に前記1人用ゲーム演算を再開する場合、前記練習管理データに基づき、前記1人用ゲーム演算の停止時の状態から前記1人用ゲーム演算を行うことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るプログラムは、
通信機能と、ゲーム実行機能とを有する複数の端末装置との通信を行う通信部を有するコンピュータを、
前記通信部を制御する通信制御部と、
前記端末装置からの参加要求情報に基づき、マルチプレイヤーゲームの参加要求者数が設定値になったかどうかを判定する判定部と、
前記端末装置からの操作情報に基づき、前記参加要求者数が前記設定値未満の場合に1人の実在プレイヤーおよび少なくとも1人のコンピュータプレイヤーで前記マルチプレイヤーゲームの1人用ゲーム演算を行うとともに、前記参加要求者数が前記設定値になった場合に前記1人用ゲーム演算を停止して複数の実在プレイヤーおよび少なくとも1人のコンピュータプレイヤーあるいは複数の実在プレイヤーで前記マルチプレイヤーゲームの複数人用ゲーム演算を行うゲーム演算部と、
前記1人用ゲーム演算が行われている場合、前記マルチプレイヤーゲームの状態を、前記1人用ゲーム演算が行われている前記端末装置ごとに示す練習管理データを更新するとともに、前記複数人用ゲーム演算が開始される際に前記練習管理データの更新を停止する更新部と、
前記1人用ゲーム演算または前記複数人用ゲーム演算の結果を示すゲーム演算結果情報を生成する情報生成部として機能させ、
前記通信制御部は、前記端末装置から前記参加要求情報および前記操作情報を前記通信部に受信させ、前記端末装置へ向け前記ゲーム演算結果情報を前記通信部に送信させ、
前記ゲーム演算部は、前記1人用ゲーム演算の停止後に再開する場合、前記練習管理データに基づき、前記1人用ゲーム演算の停止時の状態から前記1人用ゲーム演算を行うことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、
通信機能と、ゲーム実行機能とを有する複数の端末装置との通信を行う通信部を有するコンピュータにより読み取り可能な情報記憶媒体であって、
上記プログラムを記憶したことを特徴とする。
【0011】
本発明によれば、情報提供システム等は、1人用ゲーム演算時に練習管理データを更新するとともに、複数人用ゲーム演算を開始する際に練習管理データの更新を停止することにより、マルチプレイヤーゲームが行われる前に1人用のゲームが行われる場合に、当該1人用のゲームからマルチプレイヤーゲームにスムーズに移行させることができる。
【0012】
また、本発明によれば、情報提供システム等は、1人用ゲーム演算の停止後に1人用ゲーム演算を再開する場合、練習管理データに基づき、1人用ゲーム演算の停止時の状態から1人用ゲーム演算を行うことにより、1人用のゲームが再開される場合に元のゲーム状態を再現することができる。
【0013】
また、前記ゲーム演算部は、前記複数人用ゲーム演算を行っている場合に前記通信部によって少なくとも1つの前記実在プレイヤーの端末装置との切断が検出された場合、前記複数人用ゲーム演算を停止するとともに、前記練習管理データに基づき、前記1人用ゲーム演算の停止時の状態から前記1人用ゲーム演算を行ってもよい。
【0014】
これによれば、情報提供システム等は、実在プレイヤーの端末装置との切断があった場合であっても、1人用ゲーム演算の停止時の状態から1人用ゲームを再開することができる。
【0015】
また、前記情報提供システム等は、前記参加要求情報に基づき、前記実在プレイヤーの組み合わせを決定するマッチング部を含み、
前記ゲーム演算部は、前記実在プレイヤーの端末装置ごとに前記マルチプレイヤーゲームの成績を演算し、
前記記憶部は、当該成績を示すユーザーデータを記憶し、
前記更新部は、前記ゲーム演算部によって演算された前記成績に基づき、前記ユーザーデータを更新し、
前記マッチング部は、前記成績データに基づき、前記実在プレイヤーの組み合わせを決定してもよい。
【0016】
これによれば、情報提供システム等は、例えば、技術レベルの近いプレイヤー同士で対戦等を行わせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明を情報提供装置に適用した場合を例に採り、図面を参照しつつ説明する。なお、以下に示す実施例は、特許請求の範囲に記載された発明の内容を何ら限定するものではない。また、以下の実施例に示す構成のすべてが、特許請求の範囲に記載された発明の解決手段として必須であるとは限らない。
【0018】
(第1の実施例)
まず、第1の実施例として、本発明に係る情報提供システムの機能を情報提供装置に実装した実施例について説明する。
【0019】
図1は、第1の実施例におけるシステム全体を示す図である。情報提供システムとして機能する情報提供装置100は、ネットワーク300を介して複数の携帯電話(端末装置)200−1〜200−nと接続されている。情報提供装置100は、携帯電話200との間で種々の情報を送受信する。
【0020】
より具体的には、情報提供装置100は、マルチプレイヤーゲームの一種であるマージャンゲームのゲーム演算結果情報を生成し、マージャンゲームに参加している携帯電話200に当該ゲーム演算結果情報を送信する。また、携帯電話200は、通信機能(例えば、通信部等)とゲーム実行機能(例えば、画像生成部、表示部、音声生成部、音声出力部、操作部等)を有している。
【0021】
また、本実施例では、2人の実在プレイヤーと2人のコンピュータプレイヤーで構成されるグループで対戦型のマージャンゲームが行われる。また、当該グループに1人の実在プレイヤーしかいない場合には練習として当該実在プレイヤーと3人のコンピュータプレイヤーで構成されるグループで対戦型のマージャンゲームが行われる。
【0022】
次に、このような機能を有する情報提供装置100の機能ブロックについて説明する。図2は、第1の実施例における情報提供装置100の機能ブロック図である。情報提供装置100は、携帯電話200と種々の情報を送受信する通信部110と、種々のデータを記憶する記憶部120と、種々の判定を行う判定部130と、グループに登録するプレイヤーの組み合わせ(マッチング)を行うマッチング部140とを含んで構成されている。
【0023】
また、情報提供装置100は、ゲーム演算部150と、記憶部120内のデータを更新する更新部160と、ゲーム演算結果等を示す情報を生成する情報生成部170とを含んで構成されている。
【0024】
また、記憶部120は、ユーザーデータ122、練習管理データ124、対戦管理データ126等を記憶している。次に、これらのデータについてより詳細に説明する。
【0025】
図3は、第1の実施例におけるユーザーデータ122の一例を示す図である。ユーザーデータ122は、各プレイヤーの順位等を示すデータである。ユーザーデータ122の項目としては、例えば、各プレイヤー(携帯電話200)の識別情報である「ID」、各プレイヤーのマージャンゲームにおける名前を示す「ハンドル名」、各プレイヤーがマージャンゲームで獲得した得点の累積値を示す「合計点」、各プレイヤーがマージャンゲームにおけるランクを示す「ランク」、各プレイヤーのマージャンゲームにおける順位を示す「順位」、各プレイヤーの練習管理データ124の有無を示す「練習管理データ有無」、各携帯電話200のゲームにおける状態を示す「状態」等が該当する。なお、「合計点」、「ランク」、「順位」は各プレイヤーの成績を示す成績データの一種である。
【0026】
次に、練習管理データ124について説明する。図4は、第1の実施例における練習管理データ124の一例を示す図である。練習管理データ124は、練習状態でのマージャンゲームにおける各プレイヤーの状態を管理するためのデータである。練習管理データ124の項目としては、各グループの識別情報である「グループID」、各グループのゲームの状態(例えば、マージャン牌の配列、各プレイヤーの所有するマージャン牌、ドラ等)を示す「ゲーム状態」、各プレイヤーの識別情報である「ID」、各プレイヤーの当該ゲームにおける得点を示す「得点」等が該当する。
【0027】
次に、対戦管理データ126について説明する。図5は、第1の実施例における対戦管理データ126の一例を示す図である。対戦管理データ126は、対戦状態でのマージャンゲームにおける各プレイヤーの状態を管理するためのデータである。また、対戦管理データ126の項目は、練習管理データ124の項目と同様である。
【0028】
また、記憶部120には、これらのデータ以外にも対戦型のマージャンゲームを行うためのゲームプログラム、コンピュータプレイヤーに関するデータ等も記憶されている。
【0029】
なお、本実施例のマージャンゲームは、東1局から東4局まで行われ、東4局の終了時にゲームが終了する。情報提供装置100は、1回のゲームにおける成績を練習管理データ124または対戦管理データ126として管理し、累積の成績をユーザーデータ122として管理する。
【0030】
また、情報提供装置100の各部の機能は、例えば、以下のハードウェアによって実装されてもよい。例えば、通信部110としてはLANカード等、記憶部120としてはHDD等、判定部130、マッチング部140、ゲーム演算部150、更新部160、情報生成部170としてはCPU等が採用されてもよい。
【0031】
また、情報提供装置100が、判定部130等としてコンピュータを機能させるためのプログラムを記憶した情報記憶媒体400から当該プログラムを読み取って判定部130等の機能を実装してもよい。このような情報記憶媒体400としては、例えば、CD−ROM、DVD−ROM、ROM、RAM、HDD等を適用でき、そのプログラムの読み取り方式は接触方式であっても、非接触方式であってもよい。
【0032】
次に、情報提供装置100による処理の流れについて説明する。まず、情報生成部170は、メインメニュー画像の画像情報を生成し、通信部110は、当該画像情報を携帯電話200へ向け送信し、携帯電話200は、当該画像情報に基づき、メインメニュー画像を表示する。
【0033】
図6は、第1の実施例におけるメインメニュー画像500の一例を示す図である。メインメニュー画像500は、複数の選択肢を示す。この選択肢としては、例えば、ゲームへの参加要求指示である「対戦する」、プレイヤーの成績の表示指示である「今までの成績」、プレイヤーのランキングの表示指示である「ランキング」、ゲームの遊び方の表示指示である「遊び方」、ハンドル名等の設定指示である「各種設定」等が該当する。
【0034】
プレイヤーが、携帯電話200のボタン等を操作して「対戦する」を選択した場合、携帯電話200の通信部はゲームへの参加要求を示す参加要求情報を情報提供装置100へ向け送信する。
【0035】
通信部110は、当該参加要求情報を受信し、判定部130は、当該参加要求情報と、対戦管理データ126に基づき、マージャンゲームの参加要求者数が設定値(本実施例では2)になったかどうかを判定する。なお、設定値を示すデータは、記憶部120に記憶されていてもよく、判定部130が有していてもよい。
【0036】
参加要求者数が設定値未満の場合、情報生成部170は、待機画像を示す画像情報を生成し、通信部110は、当該画像情報を携帯電話200へ向け送信する。携帯電話200は、当該画像情報に基づき、待機画像を表示する。これにより、マージャンゲームの状態は初期状態から待機状態に遷移する。
【0037】
図7は、第1の実施例における待機画像510の一例を示す図である。待機画像510は、例えば、「対戦者募集中」といった文字列を示す画像、1人で3人のコンピュータプレイヤーを相手にして練習状態でマージャンゲームを行うことを示す「練習する」という選択肢、メインメニュー画像500に戻ることを示す「戻る」という選択肢等を示す。
【0038】
プレイヤーが、携帯電話200を操作して「練習する」を選択した場合、マージャンゲームの状態は待機状態から練習状態に遷移する。次に、練習状態における情報提供装置100の処理の流れについて説明する。
【0039】
図8は、第1の実施例における練習状態における処理の流れを示すフローチャートである。判定部130は、参加要求情報に含まれる携帯電話200の識別情報と、練習管理データ124のIDに基づき、練習管理データ124に携帯電話200の既存のデータがあるかどうかを判定する(ステップS1)。
【0040】
既存のデータがある場合、情報生成部170は、マージャンゲームをはじめから開始するか、続きから開始するかを選択させる練習開始画像用の選択画像情報を生成し、通信部110は、当該選択画像情報を携帯電話200へ向け送信する(ステップS2)。
【0041】
携帯電話200は、当該選択画像情報に基づき、練習開始画像を表示する。図9は、第1の実施例における練習開始画像520の一例を示す図である。練習開始画像520は、例えば、マージャンゲームをはじめから開始することを示す「はじめから」という選択肢、マージャンゲームを続きから開始することを示す「続きから」という選択肢、メインメニュー画像500に戻ることを示す「戻る」という選択肢等を示す。
【0042】
携帯電話200は、プレイヤーの選択に応じて選択内容を示す選択情報を情報提供装置100へ向け送信する。通信部110は、当該選択情報を受信し、判定部130は、当該選択情報に基づき、プレイヤーが「はじめから」を選択したかどうかを判定する(ステップS3)。
【0043】
プレイヤーによって「はじめから」が選択された場合、更新部160は、練習管理データ124に残っている当該プレイヤーのデータを初期化する(ステップS4)。なお、この場合、更新部160は、当該データを削除して新たに当該プレイヤー用のデータを練習管理データ124に追加してもよい。
【0044】
一方、ステップS1において、既存のデータがないと判定された場合、更新部160は、練習管理データ124に当該プレイヤーのデータを新規に作成する(ステップS5)。
【0045】
このようにして練習管理データ124に当該プレイヤーのデータが存在するようになった状態で、情報提供装置100は、練習状態でのマージャンゲームを開始する。具体的には、判定部130は、通信部110によって当該プレイヤーの携帯電話200から操作内容を示す操作情報が受信されたかどうかを判定する(ステップS6)。
【0046】
操作情報が受信された場合、ゲーム演算部150は、当該操作情報と、ゲームプログラムに基づき、マージャンゲームの1人用ゲーム演算を行う(ステップS7)。ここで、ゲーム演算としては、例えば、牌の配置変更、役の成否判定、得点の演算等が該当する。なお、ゲーム演算部150は、練習管理データ124を用いて1人用ゲーム演算を行ってもよい。
【0047】
更新部160は、ゲーム演算部150によるゲーム演算結果に基づき、練習管理データ124を更新する(ステップS8)。なお、ユーザーデータ122は、ステップS8の処理で更新されてもよいし、ゲーム終了時に更新されてもよい。
【0048】
情報生成部170は、ゲーム演算部150からの情報と、練習管理データ124に基づき、ゲーム演算部150による1人用ゲーム演算の結果を示すゲーム演算結果情報(例えば、HTMLデータ等。音声データを含んでもよい。)を生成し、通信部110は、当該ゲーム演算結果情報を、1人用ゲームを行っている1台の携帯電話200へ向け送信する(ステップS9)。
【0049】
判定部130は、ゲームが終了したかどうかを判定し(ステップS10)、情報提供装置100は、ゲームが終了していない場合はステップS6〜S10の処理を繰り返し実行し、ゲームが終了した場合は処理を終了する。ゲームが終了した場合は待機状態になる。
【0050】
なお、練習状態で、他のプレイヤーから対戦要求があった場合は対戦状態になる。次に、対戦状態における処理の流れについて説明する。
【0051】
図10は、第1の実施例における対戦状態における処理の流れを示すフローチャートである。判定部130は、待機状態または練習状態において、通信部110によって携帯電話200からの対戦要求情報(参加要求情報)が受信されたかどうかを判定することにより、対戦要求の有無を判定する(ステップS11)。
【0052】
対戦要求があった場合、マッチング部140は、対戦要求情報と、ユーザーデータ122に基づき、実在プレイヤーのマッチング(組み合わせの決定)を行う(ステップS12)。なお、マッチングの方法は、任意であり、例えば、図3において、得点または順位が一定範囲内のプレイヤー同士をマッチングする手法、同じランクのプレイヤー同士をマッチングする手法等が採用されてもよい。
【0053】
具体的には、例えば、同じランクのプレイヤー同士をマッチングする手法の場合は以下のようになる。例えば、図3に示す状態で「ID」が「U0000009」で「ランク」が「初級」のプレイヤーが対戦要求を行った場合、マッチング部140は、「状態」が「練習」で「ランク」が「上級」の「U0000003」のプレイヤーではなく、「状態」が「待機」で「ランク」が「初級」の「U0000008」のプレイヤーと当該プレイヤーとをマッチングする。なお、マッチングの対象となるプレイヤー(携帯電話200)は、例えば、ユーザーデータ122の「状態」が「練習」または「待機」のプレイヤーである。
【0054】
判定部130は、マッチング(ステップS12)によって対戦可能になったかどうかを判定する(ステップS13)。なお、対戦可能ではない場合、対戦要求を行ったプレイヤーの携帯電話200は、待機状態に移行する。
【0055】
一方、対戦可能である場合、情報提供装置100は、マッチングしたプレイヤーの携帯電話200を対戦状態に移行する(ステップS14)。具体的には、例えば、マッチングした携帯電話200が練習状態である場合、ゲーム演算部150は、練習状態の携帯電話200の1人用ゲーム演算を終了する。また、この場合、情報生成部170は、「対戦者が現れました」等の文字列を示す画像情報を生成し、通信部110は、当該画像情報をマッチングされたプレイヤーの携帯電話200へ向け送信してもよい。
【0056】
また、この場合、更新部160は、対戦管理データ126に新たなグループを生成し、マッチングされた2人の実在プレイヤーのIDと2人のコンピュータプレイヤーのIDを当該グループに追加する。
【0057】
対戦管理データ126にマッチングされたプレイヤーのデータが存在するようになった状態で、情報提供装置100は、対戦状態でのマージャンゲームを開始する。具体的には、判定部130は、通信部110によってマッチングされたいずれかのプレイヤーの携帯電話200から操作内容を示す操作情報が受信されたかどうかを判定する(ステップS15)。
【0058】
操作情報が受信された場合、ゲーム演算部150は、当該操作情報と、ゲームプログラムに基づき、マージャンゲームの複数人用ゲーム演算を行う(ステップS16)。なお、ゲーム演算部150は、対戦管理データ126を用いて複数人用ゲーム演算を行ってもよい。
【0059】
更新部160は、ゲーム演算部150によるゲーム演算結果に基づき、対戦管理データ126を更新する(ステップS17)。なお、ユーザーデータ122は、ステップS17の処理で更新されてもよいし、ゲーム終了時に更新されてもよい。
【0060】
情報生成部170は、ゲーム演算部150からの情報と、対戦管理データ126に基づき、ゲーム演算部150による複数人用ゲーム演算の結果を示すゲーム演算結果情報を生成し、通信部110は、当該ゲーム演算結果情報を、複数人用ゲームを行っている2台の携帯電話200へ向け送信する(ステップS18)。
【0061】
判定部130は、ゲームが終了したかどうかを判定し(ステップS19)、情報提供装置100は、ゲームが終了していない場合はステップS15〜S19の処理を繰り返し実行し、ゲームが終了した場合は処理を終了する。ゲームが終了した場合は初期状態になる。
【0062】
以上のように、本実施例によれば、情報提供装置100は、1人用ゲーム演算時に練習管理データ124を更新するとともに、複数人用ゲーム演算を開始する際に練習管理データ124の更新を停止することにより、マルチプレイヤーゲームが行われる前に1人用のゲームが行われる場合に、当該1人用のゲームからマルチプレイヤーゲームにスムーズに移行させることができる。
【0063】
また、本実施例によれば、情報提供装置100は、1人用ゲーム演算の停止後に1人用ゲーム演算を再開する場合、練習管理データ124に基づき、1人用ゲーム演算の停止時の状態から1人用ゲーム演算を行うことにより、1人用のゲームが再開される場合に元のゲーム状態を再現することができる。
【0064】
また、本実施例によれば、情報提供装置100は、対戦管理データ126だけでなく、練習管理データ124の成績もユーザーデータ122に反映することができる。これにより、練習状態におけるゲーム成績もランキング等に反映されるため、プレイヤーは、練習状態においてもゲームをより真剣に楽しむことができる。
【0065】
また、本実施例によれば、練習状態におけるゲームも対戦状態におけるゲームも同一のゲームであるため、プレイヤーは、対戦状態に移行した場合であっても、違和感なくゲームを楽しむことができる。
【0066】
また、本実施例によれば、情報提供装置100は、技術レベルの近いプレイヤー同士で対戦を行わせることができる。これにより、プレイヤーは、より白熱したゲームを楽しむことができる。
【0067】
(第2の実施例)
次に、第2の実施例として、本発明に係る情報提供システムの機能を情報提供装置と端末装置に分散して実装した実施例について説明する。
【0068】
図11は、第2の実施例におけるシステム全体を示す図である。第2の実施例では、情報提供装置101および端末装置の一種である携帯電話201−1〜201−nが情報提供システムとして機能する。
【0069】
図12は、第2の実施例における情報提供装置101および携帯電話201の機能ブロック図である。
【0070】
情報提供装置101は、情報提供装置101は、第1の実施例で説明した判定部130と、マッチング部140と、更新部160とを含んで構成されている。また、情報提供装置101は、携帯電話201との通信を行う通信部(提供側通信部)210と、マルチプレイヤーゲームの参加要求者数が設定値になった場合、携帯電話201に1人用ゲーム演算を停止させることを示す停止制御情報を生成する情報生成部(提供側情報生成部)171と、記憶部121とを含んで構成されている。
【0071】
なお、記憶部121には練習管理データ124は記憶されておらず、ユーザーデータ123、対戦管理データ126等が記憶されている。また、ゲーム演算機能は携帯電話201が有しているため、情報提供装置101にはゲーム演算部150は含まれていない。
【0072】
なお、第2の実施例では、練習管理データ222は携帯電話201に記憶される。このため、ユーザーデータ123には「練習管理データ有無」を示すデータは不要である。ユーザーデータ123のその他の項目は第1の実施例のユーザーデータ122と同様である。
【0073】
また、携帯電話201は、操作部230と、操作部230からの操作情報に基づき、マルチプレイヤーゲームへの参加要求を示す参加要求情報を生成する情報生成部(端末側情報生成部)270と、情報提供装置101との通信を行う通信部(端末側通信部)210と、マルチプレイヤーゲームの状態を示す練習管理データ222、対戦管理データ224等を記憶する記憶部(端末側記憶部)220とを含んで構成されている。
【0074】
また、携帯電話201は、操作部230からの操作情報、他の携帯電話201からの操作情報、練習管理データ222に基づき、上述した1人用ゲーム演算および複数人用ゲーム演算を行うゲーム演算部(端末側ゲーム演算部)250と、1人用ゲーム演算の結果に基づき、練習管理データ222を更新し、複数人用ゲーム演算の結果に基づき、対戦管理データ224を更新する更新部(端末側更新部)更新部160とを含んで構成されている。
【0075】
さらに、携帯電話201は、ゲーム演算結果に基づいてゲーム画像を生成して表示する表示部280と、ゲーム演算結果に基づいてゲーム音声を生成して出力する音声出力部290とを含んで構成されている。
【0076】
なお、携帯電話201の各部の機能を実装するためのハードウェアとしては携帯電話に用いられる一般的なハードウェアを採用可能である。例えば、通信部210としては無線通信ユニット等、記憶部220としてはRAM等、操作部230としてはボタン等、ゲーム演算部250、更新部260、情報生成部270としてはCPU等、表示部280としては画像生成回路、液晶ディスプレイ等、音声出力部290としては音声生成回路、スピーカー等が採用されてもよい。
【0077】
次に、情報提供装置101と携帯電話201を用いたマルチプレイヤーゲームの処理の流れについて説明する。通信部110は、第1の実施例と同様に、参加要求情報を常時受信しており、判定部130は、当該参加要求情報と、対戦管理データ126に基づき、マージャンゲームの参加要求者数が設定値(本実施例では2)になったかどうかを判定する。
【0078】
例えば、プレイヤーが、メインメニュー画像500が表示された状態で、携帯電話201のボタン等を操作して「対戦する」を選択した場合、情報生成部270は参加要求情報を生成し、通信部210は、当該参加要求情報を情報提供装置101へ向け送信する。
【0079】
情報提供装置101は、第1の実施例と同様に、参加要求者数の判定、マッチング等を行う。ここでは、参加要求者数が設定値未満であり、携帯電話201に待機画像510が表示されるものとする。
【0080】
例えば、待機画像510で「練習する」が選択された場合、携帯電話201は、1人用ゲーム演算を行う。図13は、第2の実施例における1人用ゲーム演算時の処理の流れを示すフローチャートである。
【0081】
ゲーム演算部250は、操作部230からの操作情報、練習管理データ222、ゲームプログラムに基づき、1人用ゲーム演算を行う(ステップS21)。
【0082】
更新部260は、ゲーム演算部250によるゲーム演算結果に基づき、練習管理データ222を更新する(ステップS22)。これにより、マルチプレイヤーゲームの最新の状態が練習管理データ222に反映される。
【0083】
表示部280は、ゲーム演算部250によるゲーム演算結果と、記憶部220に記憶されたゲーム画像データに基づき、ゲーム画像を生成、表示し、音声出力部290は、ゲーム演算部250によるゲーム演算結果と、記憶部220に記憶されたゲーム音声データに基づき、ゲーム音声を生成、出力する(ステップS23)。
【0084】
また、情報生成部270は、対戦者の有無を問い合わせる対戦者有無問い合わせ情報を生成し、通信部210は、当該対戦者有無問い合わせ情報を情報提供装置101へ向け送信する(ステップS24)。
【0085】
情報提供装置101の通信部110は、当該問い合わせ情報を受信する。また、通信部110は、第1の実施例と同様に、常時参加要求情報を受信しており、判定部130は、当該参加要求情報、ユーザーデータ123、対戦管理データ126に基づき、マージャンゲームの参加要求者数が設定値になったかどうかを判定する。
【0086】
マージャンゲームの参加要求者数が設定値になった場合、情報生成部171は、携帯電話201に1人用ゲーム演算を停止させることを示す停止制御情報と対戦可能になったことを示す通知情報を生成し、通信部110は、停止制御情報および通知情報を対戦者有無問い合わせ情報の送信元の携帯電話201へ向け送信する。
【0087】
ゲーム演算部250は、通信部210によって停止制御情報および通知情報が受信されたかどうかを判定することにより、対戦可能かどうかを判定する(ステップS25)。対戦可能になった場合、ゲーム演算部250は、停止制御情報に基づき、1人用ゲーム演算を停止し(ステップS26)。また、更新部260は、停止制御情報に基づき、練習管理データ222の更新を停止する(ステップS27)。
【0088】
さらに、情報生成部270は、練習管理データ222に基づき、1人用ゲーム演算の結果を示すゲーム演算結果情報を生成し、通信部210は、当該ゲーム演算結果情報を情報提供装置101へ向け送信する(ステップS28)。
【0089】
情報提供装置101は、当該ゲーム演算結果情報に基づき、対戦管理データ126を更新する。これにより、1人用ゲーム演算の結果が対戦管理データ126に反映される。
【0090】
以上の手順により携帯電話201における1人用ゲーム演算は終了する。なお、対戦可能ではない場合、携帯電話201は、ステップS21〜S25の処理を繰り返し実行する。
【0091】
次に、第2の実施例における対戦状態における処理の流れについて説明する。第1の実施例と同様に、マッチング部140によるマッチングが行われた場合、マッチングされた複数の携帯電話201は対戦状態に移行する。図14は、第2の実施例における対戦状態における処理の流れを示すフローチャートである。
【0092】
判定部130は、通信部110によって携帯電話201からの操作情報が受信されたかどうかを判定する(ステップS31)。操作情報が受信された場合、通信部110は、対戦管理データ126に基づき、当該操作情報の送信元の携帯電話201とマッチングされた携帯電話201へ向け当該操作情報を送信する(ステップS32)。なお、マッチングされた携帯電話201の識別情報、送信先を示す情報等は対戦管理データ126の一部として記憶されていてもよい。
【0093】
また、判定部130は、通信部110によって携帯電話201からの終了通知情報が受信されたかどうかを判定する(ステップS33)。なお、判定部130は、マッチングされた携帯電話201との通信が切断された場合(例えば、携帯電話201の電源がオフになった場合等)に終了したと判定し、通信部110は、情報生成部171によって生成される終了制御情報(携帯電話201での複数人用ゲーム演算を終了させる制御情報)を接続中のマッチングされた携帯電話201へ向け送信してもよい。
【0094】
判定部130によって終了と判定された場合、情報生成部171は、複数人用ゲーム演算の結果を要求するゲーム演算結果要求情報を生成し、通信部110は、当該ゲーム演算結果要求情報を、最後に操作情報を送信した携帯電話201へ向け送信する(ステップS34)。
【0095】
通信部110は、携帯電話201からゲーム演算結果要求情報に対するゲーム演算結果情報を受信する(ステップS35)。なお、このゲーム演算結果情報は、複数人用ゲーム演算の結果を示す情報である。
【0096】
更新部160は、当該ゲーム演算結果情報に基づき、対戦管理データ126を更新する(ステップS36)。これにより、携帯電話201における複数人用ゲーム演算の結果が対戦管理データ126に反映される。
【0097】
次に、対戦状態における携帯電話201での処理の流れについて説明する。図15は、第2の実施例における対戦状態における携帯電話201での処理の流れを示すフローチャートである。
【0098】
通信部210は、操作部230から操作情報が入力されたかどうかを判定することにより、プレイヤーによる操作の有無を判定する(ステップS41)。操作があった場合、通信部210は、操作情報を情報提供装置101へ向け送信する(ステップS42)。また、通信部210は、情報提供装置101から他の携帯電話201の操作情報を受信したかどうかを判定する(ステップS43)。
【0099】
ゲーム演算部250は、操作部230からの操作情報、通信部210によって受信された他の携帯電話201の操作情報、対戦管理データ224に基づき、複数人用ゲーム演算を行う(ステップS44)。
【0100】
更新部260は、複数人用ゲーム演算の結果に基づき、対戦管理データ224を更新する(ステップS45)。また、表示部280は、ゲーム演算部250によるゲーム演算結果と、記憶部220に記憶されたゲーム画像データに基づき、ゲーム画像を生成、表示し、音声出力部290は、ゲーム演算部250によるゲーム演算結果と、記憶部220に記憶されたゲーム音声データに基づき、ゲーム音声を生成、出力する(ステップS46)。
【0101】
携帯電話201は、ゲームを終了すべきかどうかを判定する(ステップS47)。なお、ゲームを終了すべき場合としては、例えば、一連のゲームステージが終了した場合、プレイヤーによる終了指示があった場合、上述した終了制御情報が受信された場合等が該当する。ゲームを終了すべきではない場合、携帯電話201は、ステップS41〜S47の処理を繰り返し実行する。
【0102】
一方、ゲームを終了すべき場合、情報生成部270は、ゲームが終了したことを示す終了通知情報を生成し、通信部210は、当該終了通知情報を情報提供装置101へ向け送信する(ステップS48)。
【0103】
また、この場合、情報生成部270は、対戦管理データ224に基づき、ゲーム演算結果(例えば、プレイヤーごとの得点等)を示すゲーム演算結果情報を生成し、通信部210は、当該ゲーム演算結果情報を情報提供装置101へ向け送信する(ステップS49)。
【0104】
以上の手順により、携帯電話201での複数人用ゲーム演算が行われ、複数人用ゲーム演算の結果が情報提供装置101の対戦管理データ126に反映される。
【0105】
以上のように、本実施例によれば、第1の実施例の情報提供装置100の機能を情報提供装置101と携帯電話201に分散した場合であっても第1の実施例と同様の作用効果を奏する。
【0106】
特に、第2の実施例によれば、1人用ゲーム演算が行われる場合の情報提供装置101との通信量は少なくなるため、ネットワーク300における通信負荷が低減される。
【0107】
(その他の実施例)
なお、本発明の適用は上述した実施例に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、マルチプレイヤーゲームの人数は上述した実施例には限定されない。例えば、1人用ゲーム演算が行われる場合としては、1人の実在プレイヤーおよび少なくとも1人のコンピュータプレイヤーが参加している状態であればよい。また、例えば、複数人用ゲーム演算が行われる場合としては、複数(2人には限定されず、3人以上であってもよい。)の実在プレイヤーだけが参加している状態または複数の実在プレイヤーと少なくとも1人のコンピュータプレイヤーが参加している状態であってもよい。
【0108】
また、判定部130が判定を行う設定値は2には限定されず、マルチプレイヤーゲームの種別や内容に応じて2以上の任意の数値を採用可能である。
【0109】
また、ゲーム演算部150は、2人の実在プレイヤーでマルチプレイヤーゲームが行われている場合に、一方の実在プレイヤーの携帯電話200との切断があった場合、複数人用ゲーム演算を停止し、練習管理データ124に基づき、他方の実在プレイヤーにおける1人用ゲーム演算の停止時の状態から1人用ゲームを再開してもよい。なお、通信の切断は、例えば、判定部130が、一般的なセッション管理の手法を用いて検出することができる。
【0110】
また、この場合、ゲーム演算部150が、複数人用ゲーム演算を停止し、情報生成部170が、メインメニュー画像500を表示するための情報を生成し、通信部110が、当該情報を他方の実在プレイヤーの携帯電話200へ向け送信してもよい。
【0111】
これによれば、プレイヤーは、複数人用ゲームから1人用ゲームにスムーズに移行することができ、1人用ゲーム演算の停止時の状態から1人用ゲームを再開することができる。
【0112】
また、マルチプレイヤーゲームとしては、マージャンゲーム以外にも、例えば、リバーシ、クイズゲーム、トランプゲーム、いわゆる落ちゲー等の種々のゲームが該当する。また、マッチング部140によるマッチングは、対戦相手としての組み合わせだけでなく、協力相手としての組み合わせであってもよい。
【0113】
また、端末装置は、携帯電話200には限定されず、例えば、携帯型ゲーム装置、家庭用ゲーム装置、業務用ゲーム装置、PC(Personal Computer)等の通信機能とゲーム実行機能を有する種々の装置を採用可能である。
【0114】
また、情報提供装置100の機能を分散する場合の実施形態は第2の実施例には限定されず、種々の実施形態を採用可能である。例えば、携帯電話が1人用ゲーム演算のみを行い、情報提供装置が複数人用ゲーム演算を行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】第1の実施例におけるシステム全体を示す図である。
【図2】第1の実施例における情報提供装置の機能ブロック図である。
【図3】第1の実施例におけるユーザーデータの一例を示す図である。
【図4】第1の実施例における練習管理データの一例を示す図である。
【図5】第1の実施例における対戦管理データの一例を示す図である。
【図6】第1の実施例におけるメインメニュー画像の一例を示す図である。
【図7】第1の実施例における待機画像の一例を示す図である。
【図8】第1の実施例における練習状態における処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】第1の実施例における練習開始画像の一例を示す図である。
【図10】第1の実施例における対戦状態における処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】第2の実施例におけるシステム全体を示す図である。
【図12】第2の実施例における情報提供装置および携帯電話の機能ブロック図である。
【図13】第2の実施例における練習状態における処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】第2の実施例における対戦状態における情報提供装置での処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】第2の実施例における対戦状態における携帯電話での処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0116】
100、101 情報提供装置(情報提供システム)、110 通信部、120、121 記憶部、122、123 ユーザーデータ、124、222 練習管理データ、126、224 対戦管理データ、130 判定部、140 マッチング部、150、250 ゲーム演算部、160、260 更新部、170、270 情報生成部、200、201 携帯電話(端末装置)、300 ネットワーク、400 情報記憶媒体、500 メインメニュー画像、510 待機画像、520 練習開始画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信機能と、ゲーム実行機能とを有する複数の端末装置との通信を行う通信部と、
前記端末装置からの参加要求情報に基づき、マルチプレイヤーゲームの参加要求者数が設定値になったかどうかを判定する判定部と、
前記端末装置からの操作情報に基づき、前記参加要求者数が前記設定値未満の場合に1人の実在プレイヤーおよび少なくとも1人のコンピュータプレイヤーで前記マルチプレイヤーゲームの1人用ゲーム演算を行うとともに、前記参加要求者数が前記設定値になった場合に前記1人用ゲーム演算を停止して複数の実在プレイヤーおよび少なくとも1人のコンピュータプレイヤーあるいは複数の実在プレイヤーで前記マルチプレイヤーゲームの複数人用ゲーム演算を行うゲーム演算部と、
前記マルチプレイヤーゲームの状態を、前記1人用ゲーム演算が行われている前記端末装置ごとに示す練習管理データを記憶する記憶部と、
前記1人用ゲーム演算が行われている場合、前記練習管理データを更新するとともに、前記複数人用ゲーム演算が開始される際に前記練習管理データの更新を停止する更新部と、
前記1人用ゲーム演算または前記複数人用ゲーム演算の結果を示すゲーム演算結果情報を生成する情報生成部と、
を含み、
前記通信部は、前記端末装置から前記参加要求情報および前記操作情報を受信し、前記端末装置へ向け前記ゲーム演算結果情報を送信し、
前記ゲーム演算部は、前記1人用ゲーム演算の停止後に再開する場合、前記練習管理データに基づき、前記1人用ゲーム演算の停止時の状態から前記1人用ゲーム演算を行うことを特徴とする情報提供システム。
【請求項2】
請求項1において、
前記ゲーム演算部は、前記複数人用ゲーム演算を行っている場合に前記通信部によって少なくとも1つの前記実在プレイヤーの端末装置との切断が検出された場合、前記複数人用ゲーム演算を停止するとともに、前記練習管理データに基づき、前記1人用ゲーム演算の停止時の状態から前記1人用ゲーム演算を行うことを特徴とする情報提供システム。
【請求項3】
請求項1、2のいずれかにおいて、
前記参加要求情報に基づき、前記実在プレイヤーの組み合わせを決定するマッチング部を含み、
前記ゲーム演算部は、前記実在プレイヤーの端末装置ごとに前記マルチプレイヤーゲームの成績を演算し、
前記記憶部は、当該成績を示すユーザーデータを記憶し、
前記更新部は、前記ゲーム演算部によって演算された前記成績に基づき、前記ユーザーデータを更新し、
前記マッチング部は、前記成績データに基づき、前記実在プレイヤーの組み合わせを決定することを特徴とする情報提供システム。
【請求項4】
複数の端末装置と、情報提供装置とを含む情報提供システムにおいて、
前記端末装置は、
操作部と、
当該操作部からの操作情報に基づき、マルチプレイヤーゲームへの参加要求を示す参加要求情報を生成する端末側情報生成部と、
前記情報提供装置との通信を行う端末側通信部と、
前記マルチプレイヤーゲームの状態を示す練習管理データを記憶する端末側記憶部と、
前記操作部からの操作情報に基づき、1人の実在プレイヤーおよび少なくとも1人のコンピュータプレイヤーで前記マルチプレイヤーゲームの1人用ゲーム演算を行うとともに、所定の場合に前記1人用ゲーム演算を停止して複数の実在プレイヤーおよび少なくとも1人のコンピュータプレイヤーあるいは複数の実在プレイヤーで前記マルチプレイヤーゲームの複数人用ゲーム演算を行う端末側ゲーム演算部と、
前記1人用ゲーム演算の結果に基づき、前記練習管理データを更新する端末側更新部と、
を含み、
前記情報提供装置は、
前記複数の端末装置との通信を行う提供側通信部と、
前記端末装置からの参加要求情報に基づき、前記マルチプレイヤーゲームの参加要求者数が設定値になったかどうかを判定する判定部と、
前記マルチプレイヤーゲームの参加要求者数が前記設定値になった場合、前記端末側ゲーム演算部に前記1人用ゲーム演算を停止させることを示す停止制御情報と、前記参加要求者数が前記設定値になったことを示す通知情報とを生成する提供側情報生成部と、
を含み、
前記提供側通信部は、前記端末装置から前記操作情報および前記参加要求情報を受信するとともに、前記操作情報、前記停止制御情報および前記通知情報を前記端末装置へ向け送信し、
前記端末側通信部は、前記操作情報および前記参加要求情報を前記情報提供装置へ向け送信するとともに、前記情報提供装置から前記他の端末装置の操作情報、前記通知情報および前記停止制御情報を受信し、
前記端末側更新部は、前記停止制御情報に基づき、前記練習管理データの更新を停止し、
前記端末側ゲーム演算部は、前記停止制御情報に基づき、前記1人用ゲーム演算を停止し、前記通知情報に基づき、前記複数人用ゲーム演算を開始するとともに、前記1人用ゲーム演算の停止後に前記1人用ゲーム演算を再開する場合、前記練習管理データに基づき、前記1人用ゲーム演算の停止時の状態から前記1人用ゲーム演算を行うことを特徴とする情報提供システム。
【請求項5】
通信機能と、ゲーム実行機能とを有する複数の端末装置との通信を行う通信部を有するコンピュータを、
前記通信部を制御する通信制御部と、
前記端末装置からの参加要求情報に基づき、マルチプレイヤーゲームの参加要求者数が設定値になったかどうかを判定する判定部と、
前記端末装置からの操作情報に基づき、前記参加要求者数が前記設定値未満の場合に1人の実在プレイヤーおよび少なくとも1人のコンピュータプレイヤーで前記マルチプレイヤーゲームの1人用ゲーム演算を行うとともに、前記参加要求者数が前記設定値になった場合に前記1人用ゲーム演算を停止して複数の実在プレイヤーおよび少なくとも1人のコンピュータプレイヤーあるいは複数の実在プレイヤーで前記マルチプレイヤーゲームの複数人用ゲーム演算を行うゲーム演算部と、
前記1人用ゲーム演算が行われている場合、前記マルチプレイヤーゲームの状態を、前記1人用ゲーム演算が行われている前記端末装置ごとに示す練習管理データを更新するとともに、前記複数人用ゲーム演算が開始される際に前記練習管理データの更新を停止する更新部と、
前記1人用ゲーム演算または前記複数人用ゲーム演算の結果を示すゲーム演算結果情報を生成する情報生成部として機能させ、
前記通信制御部は、前記端末装置から前記参加要求情報および前記操作情報を前記通信部に受信させ、前記端末装置へ向け前記ゲーム演算結果情報を前記通信部に送信させ、
前記ゲーム演算部は、前記1人用ゲーム演算の停止後に再開する場合、前記練習管理データに基づき、前記1人用ゲーム演算の停止時の状態から前記1人用ゲーム演算を行うことを特徴とするプログラム。
【請求項6】
通信機能と、ゲーム実行機能とを有する複数の端末装置との通信を行う通信部を有するコンピュータにより読み取り可能な情報記憶媒体であって、
請求項5に記載のプログラムを記憶した情報記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2008−279049(P2008−279049A)
【公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−125478(P2007−125478)
【出願日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】