説明

情報提供システム

【課題】システムの調整時間を短縮し且つ適切な情報提供を行うことが可能な情報提供システムを提供する。
【解決手段】車両内の乗客に対して複数種類の映像情報を提供する情報提供システムに、前記映像情報を表示する映像表示装置と、所定周期で前記複数種類の映像情報の各々について順番に表示の必要性の有無を判断し、前記表示の必要性有りと判断した映像情報が表示されるように前記映像表示装置を制御する表示制御装置とを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提供システムに関し、特に公共交通車両内の乗客に対して車両の運行情報や広告情報、ニュース情報などの各種の映像情報を乗客に提供する情報提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、公共交通車両(以下、車両と略す)内に映像表示装置を設けて、車両の運行情報や広告情報、ニュース情報などの各種の映像情報を乗客に提供する情報提供システムの採用が一般的となっている。例えば、下記特許文献1(特許第3859954号公報)には、上記のように乗客に提供すべき映像情報に優先順位を設定し、現在表示中の映像情報より優先順位の高い映像情報の表示指令の割込みが発生した場合に、優先順位の高い映像情報の表示に優先的に切り替える技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3859954号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、乗客に提供すべき映像情報の優先順位は、車両の種類や路線の状況によって変化するものである。例えば、大規模空港内における旅客移動手段として利用される新交通システム用の車両では、車両の乗客は航空機を利用する旅客であると共に車両内に拘束される時間も短い(路線の距離が短い)ため、広告情報やニュース情報などより天気情報や航空機の欠航情報などを優先的に提供すべきである。一方、例えば、一般的な鉄道車両のように比較的長距離路線を走行する車両では、乗客は長時間車両内に拘束されるため、天気情報やニュース情報などより広告情報、娯楽情報などを優先的に提供すべきである(勿論、事故発生や遅延発生などの緊急情報の表示を最優先する)。
【0005】
上記特許文献1の技術では、予め乗客に提供すべき映像情報に優先順位を設定しておく必要があるが、上記の理由のために、車両の種類や路線の状況に応じて適切な優先順位に設定し直さなければならず、優先順位の設定作業に時間がかかる(システムの調整時間が長くなる)と共に、人為的な設定ミスにより適切な情報提供ができなくなるなどの問題がある。
【0006】
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、システムの調整時間を短縮し且つ適切な情報提供を行うことが可能な情報提供システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係る情報提供システムは、車両内の乗客に対して複数種類の映像情報を提供する情報提供システムであって、前記映像情報を表示する映像表示装置と、所定周期で前記複数種類の映像情報の各々について順番に表示の必要性の有無を判断し、前記表示の必要性有りと判断した映像情報が表示されるように前記映像表示装置を制御する表示制御装置とを備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る情報提供システムにおいて、前記映像表示装置は、メイン画面及びサブ画面を備え、前記表示制御装置は、新たに前記表示の必要性有りと判断した映像情報が前記メイン画面で表示されるように、且つ以前に前記メイン画面で表示されていた映像情報が前記サブ画面で表示されるように前記映像表示装置を制御することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る情報提供システムにおいて、前記表示制御装置は、前記メイン画面における映像情報の表示終了後に前記サブ画面において映像情報の表示が継続している場合、前記サブ画面において現在表示中の映像情報が前記メイン画面で表示されるように前記映像表示装置を制御することを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る情報提供システムにおいて、前記表示制御装置は、前記サブ画面において映像情報の表示を行う必要のない場合、予め用意されている基本映像が前記サブ画面で表示されるように前記映像表示装置を制御することを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る情報提供システムにおいて、前記表示制御装置は、新たに前記表示の必要性有りと判断された映像情報の種類が緊急情報に該当する場合、前記サブ画面において現在表示中の映像情報に加えて前記緊急情報に該当する映像情報が表示されるように前記映像表示装置を制御することを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る情報提供システムにおいて、前記表示制御装置は、前記メイン画面における映像情報の表示終了後、前記サブ画面において現在表示中の緊急情報に該当する映像情報が全画面に表示されるように前記映像表示装置を制御することを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る情報提供システムは、前記車両の運行情報に応じて表示すべき映像情報を前記表示制御装置に指示する運行情報管理装置と、前記運行情報以外の映像情報を配信する情報配信装置と無線ネットワークを介して通信可能な無線通信機と、前記運行情報に該当する映像情報を予め記憶すると共に、前記無線通信機を用いて前記情報配信装置から取得した前記運行情報以外の映像情報を記憶する映像情報記憶装置とをさらに備え、前記表示制御装置は、前記表示すべき映像情報の指示状況、及び前記運行情報以外の映像情報の取得状況に基づいて、所定周期で前記映像情報の各々について順番に表示の必要性の有無を判断し、前記表示の必要性有りと判断した映像情報を前記映像情報記憶装置から読出して前記映像表示装置に表示させることを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る情報提供システムは、前記運行情報に該当する映像情報と共に提供すべき音声情報を予め記憶すると共に、前記無線通信機を用いて前記情報配信装置から取得した前記運行情報以外の映像情報と共に提供すべき音声情報を記憶する音声情報記憶装置と、前記音声情報に応じた音声を出力する音声出力装置とをさらに備え、前記表示制御装置は、前記表示の必要性有りと判断した映像情報と共に提供すべき音声情報を前記音声情報記憶装置から読出して前記音声出力装置に送出することを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る情報提供システムは、前記運行情報に該当する映像情報と共に提供すべき文字情報を予め記憶すると共に、前記無線通信機を用いて前記情報配信装置から取得した前記運行情報以外の映像情報と共に提供すべき文字情報を記憶する文字情報記憶装置と、前記文字情報を表示する文字表示装置とをさらに備え、前記表示制御装置は、前記表示の必要性有りと判断した映像情報と共に提供すべき文字情報を前記文字情報記憶装置から読出して前記文字表示装置に送出することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る情報提供システムによると、所定周期で複数種類の映像情報の各々について順番に表示の必要性の有無を判断し、表示の必要性有りと判断した映像情報を表示するため、従来技術のように予め乗客に提供すべき映像情報に優先順位を設定しておく必要がなく、システムの調整時間を短縮でき、且つ人為的なミスがなくなるため適切な情報提供を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本実施形態の新交通システムで使用される車両1の構成概略図である。
【図2】本実施形態の車両1に搭載される情報提供システムのブロック構成図である。
【図3】本実施形態における映像情報種別番号と表示必要性判断フラグとの対応関係を示すテーブルデータの一例である。
【図4】本実施形態の情報提供システムにおける表示制御装置28の動作を示す第1フローチャートである。
【図5】本実施形態の情報提供システムにおける表示制御装置28の動作を示す第2フローチャートである。
【図6】本実施形態の情報提供システムにおける映像表示装置25による映像情報の表示例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
なお、以下では、本実施形態に係る情報提供システムとして、新交通システム用の車両内の乗客に対して車両の運行情報や広告情報、ニュース情報などの各種の映像情報を提供する情報提供システムを例示して説明する。
【0019】
周知のように、新交通システムとは、人口の比較的密集した都市空間において鉄道とバスとの中間の輸送力を持つ公共交通機関として開発されたものであり、近年では大規模空港内における旅客移動手段としても利用されている。このような新交通システムは、専用の軌道をゴムタイヤで支持された車両が案内軌条(ガイドレール)にガイドされて走行する方式を採用しているため、快適性・低公害性・安全性に優れた輸送システムとして注目されている。
【0020】
図1は、新交通システム用の車両1の概略構成図であり、図1(a)は軌道W上を走行する車両1の正面図、図1(b)は車両1の台車の構造を説明するための概略平面図である。これら図1(a)及び(b)に示すように、車両1は、乗客を収容するための本体部である車体10と、4輪のゴムタイヤ11に支持された台車12とを備えている。台車12には集電装置13及び後輪側のゴムタイヤ11を回転させる駆動モータ14が設置されており、車両1は、軌道Wの側壁に沿って設置された電車線15から集電装置13を介して電力(例えば3相交流電力)供給を受けて走行するようになっている。
【0021】
また、台車12には、ゴムタイヤ11の操舵手段として、前輪側及び後輪側の2箇所に案内バー16が取り付けられている。案内バー16の両側には案内輪17が取り付けられており、軌道側壁に設けられたガイドレール18に案内輪17をガイドさせて走行することにより、軌道Wのカーブに追従して曲がることができるようになっている。
【0022】
また、案内バー16には、案内輪17の下方に分岐案内輪19が取り付けられている。この分岐案内輪19は、軌道Wの分岐部横に設置された電気転轍機の可動案内板(図示略)にフックして車両1を所望の方向に分岐させるものであり、直進するときには電気転轍機の直進側の可動案内板がせり出してきて車両1の進路を直進方向に維持し、分岐するときには分岐側の可動案内板がせり出してきて車両1の進路を分岐方向に変更するようになっている。
【0023】
図2は、上述した車両1に搭載され、車両1内の乗客に対して車両1の運行情報や広告情報、ニュース情報などの各種の映像情報を提供する情報提供システムのブロック構成図である。この図2に示すように、本実施形態に係る情報提供システムは、運行情報管理装置20、無線通信機21、映像情報記憶装置22、音声情報記憶装置23、文字情報記憶装置24、映像表示装置25、音声出力装置26、文字表示装置27及び表示制御装置28から構成されている。
【0024】
運行情報管理装置20は、例えば車両1の自動運転を行うATO(Automatic Train Operation)装置であり、各駅に設置された地上ATO装置と車両1に搭載された車上ATO装置とから構成されている。地上ATO装置は、車両1の駅停車中において車上ATO装置と連携して、車両1の車両ドア及び駅ホームドアの連動開閉制御や車両1の出発制御など駅内における車両1の自動運転に必要な制御を行うものである。一方、車上ATO装置は、車両1の発車、加速、定速走行、減速、停止など駅間における車両1の自動運転に必要な制御を行うものである。
【0025】
このような運行情報管理装置20は、車両1の運行情報に応じて表示すべき映像情報を指示するためのコマンドを表示制御装置28に出力する。ここで、映像情報にはその種類毎に番号(以下、映像情報種別番号と称す)が付与されており、上記のコマンドには表示すべき映像情報に付与された映像情報種別番号が含まれている。また、車両1の運行情報とは、例えば駅停車中に案内(提供)すべき停車駅名やドアの開閉状態、発車後に案内すべき次停車駅名、駅停車前に案内すべき到着駅名などである。つまり、運行情報管理装置20は、例えば駅停車前に到着駅名を乗客に案内するタイミングが到来すると、到着駅名を乗客に案内するために表示すべき映像情報の映像情報種別番号をコマンドによって表示制御装置28に通知する。
【0026】
無線通信機21は、上記の運行情報以外の映像情報を配信する情報配信装置(図示省略)と無線ネットワーク(例えば無線LAN)を介して通信可能な車載無線通信機であり、無線ネットワークを介して受信した無線信号から運行情報以外の映像情報(以下、配信映像情報と称する)を抽出して表示制御装置28に出力する。ここで、配信映像情報とは、広告情報や娯楽情報、ニュース情報、天気情報、緊急情報(事故発生情報や遅延発生情報)などを乗客に提供するために表示すべき映像情報を指す。これら配信映像情報にもその種類毎に映像情報種別番号が付与されている。
【0027】
なお、情報配信装置から配信される情報には、配信映像情報だけでなく、この配信映像情報と共に提供すべき音声情報及び文字情報が含まれており、無線通信機21は、無線ネットワークを介して受信した無線信号から配信映像情報に加えて音声情報及び文字情報を抽出して表示制御装置28に出力する。
【0028】
映像情報記憶装置22は、例えばフラッシュメモリやハードディスク等の書き換え可能な不揮発性の記憶装置であり、上記の各種類の運行情報に該当する映像情報(運行情報を乗客に案内するために表示すべき映像情報:以下、運行映像情報と称する)を予め記憶すると共に、表示制御装置28の要求に応じて上記の情報配信装置から取得した配信映像情報を記憶する。ここで、映像情報記憶装置22は、上記の運行映像情報及び配信映像情報をそれぞれの種類毎に付与されている映像情報種別番号と対応付けて記憶する。
【0029】
音声情報記憶装置23は、例えばフラッシュメモリやハードディスク等の書き換え可能な不揮発性の記憶装置であり、上記の運行映像情報と共に提供(案内)すべき音声情報(以下、運行音声情報と称する)を予め記憶すると共に、表示制御装置28の要求に応じて上記の情報配信装置から取得した配信映像情報と共に提供すべき音声情報(以下、配信音声情報と称する)を記憶する。ここで、音声情報記憶装置23は、上記の運行音声情報及び配信音声情報をそれぞれとペアになる映像情報に付与されている映像情報種別番号と対応付けて記憶する。
【0030】
文字情報記憶装置24は、例えばフラッシュメモリやハードディスク等の書き換え可能な不揮発性の記憶装置であり、上記の運行映像情報と共に提供(案内)すべき文字情報(以下、運行文字情報と称する)を予め記憶すると共に、表示制御装置28の要求に応じて上記の情報配信装置から取得した配信映像情報と共に提供すべき文字情報(以下、配信文字情報と称する)を記憶する。ここで、文字情報記憶装置24は、上記の運行文字情報及び配信文字情報をそれぞれとペアになる映像情報に付与されている映像情報種別番号と対応付けて記憶する。
【0031】
映像表示装置25は、例えば4つのLCD(Liquid Crystal Display)が横一列に配置されてなる4画面マルチディスプレイであり、表示制御装置28による制御の下、所定の規則に従って4つの画面を用いて上記の運行映像情報或いは配信映像情報を表示する。なお、映像表示装置25が備える4つの画面の内、中2画面がメイン画面、外2画面がサブ画面として設定されている。これら4つの画面を用いてどのような規則に従って運行映像情報或いは配信映像情報を表示するかについての詳細な説明は後述する。
【0032】
音声出力装置26は、例えばオーディオスピーカであり、表示制御装置28による制御の下、上記の運行音声情報或いは配信音声情報に応じた音声を出力する。文字表示装置27は、例えばLED(Light Emitting Diode)表示器であり、表示制御装置28による制御の下、上記の運行文字情報或いは配信文字情報を表示する。
【0033】
表示制御装置28は、運行情報管理装置20から出力されるコマンドの入力状況(表示すべき運行映像情報の指示状況)と、無線通信機21を介して情報配信装置から取得した配信映像情報の取得状況とに基づいて、所定周期で各種類の映像情報(運行映像情報及び配信映像情報を含む)の各々について順番に表示の必要性の有無を判断し、表示の必要性有りと判断した映像情報を映像情報記憶装置22から読出して映像表示装置25に表示させる機能を有している。
【0034】
具体的には、この表示制御装置28は、図3に示すように内部メモリに、映像情報種別番号と、コマンドの入力状況或いは配信映像情報の取得状況に応じて値が切り替わる表示必要性判断フラグとの対応関係を示すテーブルデータを記憶しており、運行情報管理装置20から入力されるコマンドに含まれる映像情報種別番号に対応する表示必要性判断フラグを「1」にセットし、また、情報配信装置から取得した配信映像情報の映像情報種別番号に対応する表示必要性判断フラグを「1」にセットする。
【0035】
なお、図3では、映像情報種別番号の「2」〜「10」が運行映像情報に対して付与された番号であり、映像情報種別番号の「11」、「12」が配信映像情報に対して付与された番号である場合を例示しており、コマンドに含まれる映像情報種別番号が「8」であって、これに対応する表示必要性判断フラグを「1」にセットし、また、情報配信装置から取得した配信映像情報の映像情報種別番号が「11」であって、これに対応する表示必要性判断フラグを「1」にセットした状態を例示している。
つまり、表示制御装置28は、上記のようなテーブルデータを基に、表示必要性判断フラグが「1」にセットされている映像情報種別番号に対応する映像情報(運行映像情報及び配信映像情報を含む)を表示の必要性有りと判断するのである。
【0036】
さらに、この表示制御装置28は、情報配信装置から取得した配信映像情報を映像情報記憶装置22に記憶させ、情報配信装置から配信映像情報と共に取得した配信音声情報を音声情報記憶装置23に記憶させ、また、情報配信装置から配信映像情報と共に取得した配信文字情報を文字情報記憶装置24に記憶させるというダウンロード機能も有している。
【0037】
そして、この表示制御装置28は、表示の必要性有りと判断した映像情報(運行映像情報及び配信映像情報を含む)に付与されている映像情報種別番号に対応する音声情報(運行音声情報及び配信音声情報を含む)及び文字情報(運行文字情報及び配信文字情報を含む)を音声情報記憶装置23及び文字情報記憶装置24から読出し、音声出力装置26を制御して音声情報に応じた音声を出力させると共に、文字表示装置27を制御して文字情報を表示させる機能も有している。
【0038】
次に、上記のように構成された本実施形態に係る情報提供システムの動作について詳細に説明する。まず、図4及び図5のフローチャートを参照して表示制御装置28の動作について説明する。なお、以下では、表示制御装置28の内部メモリに図3のような映像情報種別番号と表示必要性判断フラグとの対応関係を示すテーブルデータが記憶されていることを前提として説明する。
【0039】
図4に示すように、表示制御装置28は、車両1の電源が投入されて運転が開始されると、まず、内部メモリに記憶している上記テーブルデータの表示必要性判断フラグを全て「0」にリセットする(ステップS1)。以降は、車両1の運転中において、運行情報管理装置20から運行状況に応じてコマンドが表示制御装置28に送出され、また、一定時間おきに情報配信装置から配信映像情報、配信音声情報及び配信文字情報が無線通信機21を介して表示制御装置28に配信されるため、テーブルデータの表示必要性判断フラグの値はコマンドの入力状況或いは配信映像情報の取得状況に応じて切り替わることになる。
【0040】
なお、例えば広告情報など非常にデータ量の大きい配信映像情報の場合、車両1の運転中にダウンロードするのでは効率が悪く、また、広告情報などは頻繁に更新されるものではないので、1日または数日に1回の割合で運転終了後に車両ドックに車両1を戻してからダウンロードしておくことが多い。従って、上記のようにステップS1でテーブルデータの表示必要性判断フラグを全て「0」にリセットした後、映像情報記憶装置22の記憶データをチェックして広告情報に該当する配信映像情報が記憶されていた場合には、その映像情報種別番号に対応する表示必要性判断フラグを「1」にセットしておくことが望ましい。
【0041】
続いて、表示制御装置28は、周期タイマを起動し(ステップS2)、周期タイマが時間T1を経過したか否かを判断する(ステップS3)。ここで、周期タイマは例えば1秒程度に設定されている。表示制御装置28は、上記ステップS3において、「No」の場合はステップS3の処理を繰り返し、「Yes」の場合はステップS4の処理に移行する。つまり、表示制御装置28は、ステップS4において、内部メモリに記憶されているテーブルデータ(図3参照)を基に映像情報種別番号「2」の表示必要性判断フラグが「1」か否かを判断し(ステップS4)、「Yes」の場合はステップ5の処理に移行する一方、「No」の場合はステップS6の処理に移行する。
【0042】
表示制御装置28は、ステップS5において、映像情報種別番号「2」に対応する運行映像情報、運行音声情報及び運行文字情報を映像情報記憶装置22、音声情報記憶装置23及び文字情報記憶装置24から読出し、映像表示装置25を制御して映像情報種別番号「2」に対応する運行映像情報を表示させ、音声出力装置26を制御して運行音声情報に応じた音声を出力させ、また、文字表示装置27を制御して運行文字情報を表示させる(ステップS5)。
【0043】
続いて、表示制御装置28は、ステップS6において、周期タイマが時間T2を経過したか否かを判断する(ステップS6)。表示制御装置28は、このステップS6において、「No」の場合はステップS6の処理を繰り返し、「Yes」の場合はステップS7の処理に移行する。つまり、表示制御装置28は、ステップS7において、内部メモリに記憶されているテーブルデータを基に映像情報種別番号「3」の表示必要性判断フラグが「1」か否かを判断し(ステップS7)、「Yes」の場合はステップ8の処理に移行する一方、「No」の場合はステップS9の処理に移行する。
【0044】
表示制御装置28は、ステップS8において、映像情報種別番号「3」に対応する運行映像情報、運行音声情報及び運行文字情報を映像情報記憶装置22、音声情報記憶装置23及び文字情報記憶装置24から読出し、映像表示装置25を制御して映像情報種別番号「3」に対応する運行映像情報を表示させ、音声出力装置26を制御して運行音声情報に応じた音声を出力させ、また、文字表示装置27を制御して運行文字情報を表示させる(ステップS8)。
【0045】
続いて、表示制御装置28は、ステップS9において、周期タイマが時間T3を経過したか否かを判断する(ステップS9)。表示制御装置28は、このステップS9において、「No」の場合はステップS9の処理を繰り返し、「Yes」の場合はステップS10の処理に移行する。つまり、表示制御装置28は、ステップS10において、内部メモリに記憶されているテーブルデータを基に映像情報種別番号「4」の表示必要性判断フラグが「1」か否かを判断し(ステップS10)、「Yes」の場合はステップ11の処理に移行する一方、「No」の場合はステップS12の処理に移行する。
【0046】
表示制御装置28は、ステップS11において、映像情報種別番号「4」に対応する運行映像情報、運行音声情報及び運行文字情報を映像情報記憶装置22、音声情報記憶装置23及び文字情報記憶装置24から読出し、映像表示装置25を制御して映像情報種別番号「4」に対応する運行映像情報を表示させ、音声出力装置26を制御して運行音声情報に応じた音声を出力させ、また、文字表示装置27を制御して運行文字情報を表示させる(ステップS11)。
【0047】
続いて、表示制御装置28は、ステップS12において、周期タイマが時間T4を経過したか否かを判断する(ステップS12)。表示制御装置28は、このステップS12において、「No」の場合はステップS12の処理を繰り返し、「Yes」の場合はステップS13の処理に移行する。つまり、表示制御装置28は、ステップS13において、内部メモリに記憶されているテーブルデータを基に映像情報種別番号「5」の表示必要性判断フラグが「1」か否かを判断し(ステップS13)、「Yes」の場合はステップ14の処理に移行する一方、「No」の場合はステップS15の処理に移行する。
【0048】
表示制御装置28は、ステップS14において、映像情報種別番号「5」に対応する運行映像情報、運行音声情報及び運行文字情報を映像情報記憶装置22、音声情報記憶装置23及び文字情報記憶装置24から読出し、映像表示装置25を制御して映像情報種別番号「5」に対応する運行映像情報を表示させ、音声出力装置26を制御して運行音声情報に応じた音声を出力させ、また、文字表示装置27を制御して運行文字情報を表示させる(ステップS14)。
【0049】
続いて、表示制御装置28は、ステップS15において、周期タイマが時間T5を経過したか否かを判断する(ステップS15)。表示制御装置28は、このステップS15において、「No」の場合はステップS15の処理を繰り返し、「Yes」の場合はステップS16の処理に移行する。つまり、表示制御装置28は、ステップS16において、内部メモリに記憶されているテーブルデータを基に映像情報種別番号「6」の表示必要性判断フラグが「1」か否かを判断し(ステップS16)、「Yes」の場合はステップ17の処理に移行する一方、「No」の場合はステップS18の処理に移行する。
【0050】
表示制御装置28は、ステップS17において、映像情報種別番号「6」に対応する運行映像情報、運行音声情報及び運行文字情報を映像情報記憶装置22、音声情報記憶装置23及び文字情報記憶装置24から読出し、映像表示装置25を制御して映像情報種別番号「6」に対応する運行映像情報を表示させ、音声出力装置26を制御して運行音声情報に応じた音声を出力させ、また、文字表示装置27を制御して運行文字情報を表示させる(ステップS17)。
【0051】
続いて、表示制御装置28は、ステップS18において、周期タイマが時間T6を経過したか否かを判断する(ステップS18)。表示制御装置28は、このステップS18において、「No」の場合はステップS18の処理を繰り返し、「Yes」の場合はステップS19の処理に移行する。つまり、表示制御装置28は、ステップS19において、内部メモリに記憶されているテーブルデータを基に映像情報種別番号「7」の表示必要性判断フラグが「1」か否かを判断し(ステップS19)、「Yes」の場合はステップ20の処理に移行する一方、「No」の場合は図5のステップS21の処理に移行する。
【0052】
表示制御装置28は、ステップS20において、映像情報種別番号「7」に対応する運行映像情報、運行音声情報及び運行文字情報を映像情報記憶装置22、音声情報記憶装置23及び文字情報記憶装置24から読出し、映像表示装置25を制御して映像情報種別番号「6」に対応する運行映像情報を表示させ、音声出力装置26を制御して運行音声情報に応じた音声を出力させ、また、文字表示装置27を制御して運行文字情報を表示させる(ステップS20)。
【0053】
続いて、図5に示すように、表示制御装置28は、ステップS21において、周期タイマが時間T7を経過したか否かを判断する(ステップS21)。表示制御装置28は、このステップS21において、「No」の場合はステップS21の処理を繰り返し、「Yes」の場合はステップS22の処理に移行する。つまり、表示制御装置28は、ステップS22において、内部メモリに記憶されているテーブルデータを基に映像情報種別番号「8」の表示必要性判断フラグが「1」か否かを判断し(ステップS22)、「Yes」の場合はステップ23の処理に移行する一方、「No」の場合はステップS24の処理に移行する。
【0054】
表示制御装置28は、ステップS23において、映像情報種別番号「8」に対応する運行映像情報、運行音声情報及び運行文字情報を映像情報記憶装置22、音声情報記憶装置23及び文字情報記憶装置24から読出し、映像表示装置25を制御して映像情報種別番号「8」に対応する運行映像情報を表示させ、音声出力装置26を制御して運行音声情報に応じた音声を出力させ、また、文字表示装置27を制御して運行文字情報を表示させる(ステップS23)。
【0055】
続いて、表示制御装置28は、ステップS24において、周期タイマが時間T8を経過したか否かを判断する(ステップS24)。表示制御装置28は、このステップS24において、「No」の場合はステップS24の処理を繰り返し、「Yes」の場合はステップS25の処理に移行する。つまり、表示制御装置28は、ステップS25において、内部メモリに記憶されているテーブルデータを基に映像情報種別番号「9」の表示必要性判断フラグが「1」か否かを判断し(ステップS25)、「Yes」の場合はステップ26の処理に移行する一方、「No」の場合はステップS27の処理に移行する。
【0056】
表示制御装置28は、ステップS26において、映像情報種別番号「9」に対応する運行映像情報、運行音声情報及び運行文字情報を映像情報記憶装置22、音声情報記憶装置23及び文字情報記憶装置24から読出し、映像表示装置25を制御して映像情報種別番号「9」に対応する運行映像情報を表示させ、音声出力装置26を制御して運行音声情報に応じた音声を出力させ、また、文字表示装置27を制御して運行文字情報を表示させる(ステップS26)。
【0057】
続いて、表示制御装置28は、ステップS27において、周期タイマが時間T9を経過したか否かを判断する(ステップS27)。表示制御装置28は、このステップS27において、「No」の場合はステップS27の処理を繰り返し、「Yes」の場合はステップS28の処理に移行する。つまり、表示制御装置28は、ステップS28において、内部メモリに記憶されているテーブルデータを基に映像情報種別番号「10」の表示必要性判断フラグが「1」か否かを判断し(ステップS28)、「Yes」の場合はステップ29の処理に移行する一方、「No」の場合はステップS30の処理に移行する。
【0058】
表示制御装置28は、ステップS29において、映像情報種別番号「10」に対応する運行映像情報、運行音声情報及び運行文字情報を映像情報記憶装置22、音声情報記憶装置23及び文字情報記憶装置24から読出し、映像表示装置25を制御して映像情報種別番号「10」に対応する運行映像情報を表示させ、音声出力装置26を制御して運行音声情報に応じた音声を出力させ、また、文字表示装置27を制御して運行文字情報を表示させる(ステップS29)。
【0059】
続いて、表示制御装置28は、ステップS30において、周期タイマが時間T10を経過したか否かを判断する(ステップS30)。表示制御装置28は、このステップS30において、「No」の場合はステップS30の処理を繰り返し、「Yes」の場合はステップS31の処理に移行する。つまり、表示制御装置28は、ステップS31において、内部メモリに記憶されているテーブルデータを基に映像情報種別番号「11」の表示必要性判断フラグが「1」か否かを判断し(ステップS31)、「Yes」の場合はステップ32の処理に移行する一方、「No」の場合はステップS33の処理に移行する。
【0060】
表示制御装置28は、ステップS32において、映像情報種別番号「11」に対応する配信映像情報(広告情報)、配信音声情報及び配信文字情報を映像情報記憶装置22、音声情報記憶装置23及び文字情報記憶装置24から読出し、映像表示装置25を制御して映像情報種別番号「11」に対応する配信映像情報を表示させ、音声出力装置26を制御して配信音声情報に応じた音声を出力させ、また、文字表示装置27を制御して配信文字情報を表示させる(ステップS32)。
【0061】
続いて、表示制御装置28は、ステップS33において、周期タイマが時間T11を経過したか否かを判断する(ステップS33)。表示制御装置28は、このステップS33において、「No」の場合はステップS33の処理を繰り返し、「Yes」の場合はステップS34の処理に移行する。つまり、表示制御装置28は、ステップS34において、内部メモリに記憶されているテーブルデータを基に映像情報種別番号「12」の表示必要性判断フラグが「1」か否かを判断し(ステップS34)、「Yes」の場合はステップ35の処理に移行する一方、「No」の場合はステップS36の処理に移行する。
【0062】
表示制御装置28は、ステップS35において、映像情報種別番号「12」に対応する配信映像情報(ニュース情報や緊急情報などの特殊情報)、配信音声情報及び配信文字情報を映像情報記憶装置22、音声情報記憶装置23及び文字情報記憶装置24から読出し、映像表示装置25を制御して映像情報種別番号「12」に対応する配信映像情報を表示させ、音声出力装置26を制御して配信音声情報に応じた音声を出力させ、また、文字表示装置27を制御して配信文字情報を表示させる(ステップS35)。
【0063】
続いて、表示制御装置28は、ステップS36において、周期タイマが時間T12を経過したか否かを判断する(ステップS36)。表示制御装置28は、このステップS36において、「No」の場合はステップS36の処理を繰り返し、「Yes」の場合は図4のステップS1の処理に戻る。
【0064】
このように、表示制御装置28は、所定周期(1秒周期)で各種類の映像情報(運行映像情報及び配信映像情報を含む)の各々について順番に表示の必要性の有無を判断し、表示の必要性有りと判断した映像情報を映像情報記憶装置22から読出して映像表示装置25に表示させることになる。このため、本実施形態によると、従来技術のように予め乗客に提供すべき映像情報に優先順位を設定しておく必要がなく、システムの調整時間を短縮でき、且つ人為的なミスがなくなるため適切な情報提供を行うことが可能となる。
【0065】
さらに、本実施形態では、以下で説明するように、4画面マルチディスプレイである映像表示装置25を利用し、所定の規則に従って4つの画面を用いて上記の運行映像情報或いは配信映像情報を表示することにより、乗客に対して映像情報を提供する際の利便性の向上を図ることが可能となる。
【0066】
まず、基本的には、図6(a)に示すように、表示制御装置28は、図4及び図5の処理において新たに表示の必要性有りと判断した映像情報(表示必要性判断フラグが「1」の映像情報)が、メイン画面(中2画面)で表示されるように、且つ以前にメイン画面で表示されていた映像情報がサブ画面(外2画面)で表示されるように映像表示装置25を制御する。
【0067】
これにより、例えば、当初、メイン画面で広告情報が表示されている状態で新たに運行情報(例えば駅停車前に案内すべき到着駅名など)の表示の必要性有りと判断した場合、広告情報はサブ画面に移って表示され、メイン画面には運行情報が表示されることになり、乗客は直近の情報である運行情報を知ることができ、その後はサブ画面において広告情報の観賞を継続することができるようになる。しかしながら、運行情報は長い時間表示されるものではないため、広告情報をサブ画面で表示し続けると乗客に違和感を与えることになり、さらにサブ画面はそれぞれ1画面分の大きさの映像しか表示できないため、乗客から見えにくいという問題が生じる。
【0068】
そこで、表示制御装置28は、図6(b)に示すように、メイン画面における映像情報の表示終了後にサブ画面において映像情報の表示が継続している場合、サブ画面において現在表示中の映像情報がメイン画面で表示されるように映像表示装置25を制御する。これにより、メイン画面での運行情報の表示が終了すると、サブ画面で表示されていた広告情報はメイン画面に移って表示されることになり、乗客に違和感を与えることなく、2画面分の大きさで広告情報を表示することができるようになる。
【0069】
ここで、サブ画面において映像情報の表示を行う必要のない状態が発生するが、この時、サブ画面を全黒表示しておくことは見映え上好ましくない。そこで、表示制御装置28は、このようにサブ画面において映像情報の表示を行う必要のない場合、予め用意されている(予め映像情報記憶装置22に記憶されている)基本映像がサブ画面で表示されるように映像表示装置25を制御する。なお、基本映像としては、新交通システムのロゴマークやキャラクター、その他の図形、文字、模様等、どのような映像でも良く、静止映像でも動画映像でも良い。
【0070】
さらに、表示制御装置28は、新たに表示の必要性有りと判断された映像情報の種類が緊急情報に該当する場合、図6(c)に示すように、サブ画面において現在表示中の映像情報に加えて緊急情報が表示されるように映像表示装置25を制御する。この時、最初にサブ画面に表示されていた映像を小さくし、緊急情報の映像を強調表示することが望ましい。そして、表示制御装置28は、メイン画面における映像情報の表示終了後、サブ画面において現在表示中の緊急情報に該当する映像情報が全画面(4画面)に表示されるように映像表示装置25を制御する。これにより、乗客に対して効果的に緊急情報の発生を知らせることができる。なお、全画面に緊急情報が表示されている時に、例えば新たに運行情報の表示の必要性有りと判断した場合には、緊急情報をサブ画面に移し、運行情報をメイン画面で表示する。
【0071】
一方、音声出力装置26から出力する音声情報と、文字表示装置27にて表示する文字情報としては、基本的にメイン画面で表示されている映像情報に対応する音声情報及び文字情報を用いる。但し、緊急情報を乗客に提供すべき時には緊急情報に対応する音声情報及び文字情報を優先的に用いることが望ましい。
【0072】
以上説明したように、本実施形態に係る情報提供システムによれば、従来技術のように予め乗客に提供すべき映像情報に優先順位を設定しておく必要がなく、システムの調整時間を短縮でき、且つ人為的なミスがなくなるため適切な情報提供を行うことが可能になると共に、乗客に対して映像情報を提供する際の利便性の向上を図ることが可能となる。
【0073】
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、以下のように変形例が考えられる。
(1)上記実施形態では、本発明に係る情報提供システムを新交通システム用の車両1に適用した場合を例示したが、本発明の適用範囲はこれに限定されず、例えば鉄道車両、路線バスなど乗客に対して複数種類の映像情報を提供する公共交通車両であれば本発明を適用することができる。
【0074】
(2)上記実施形態では、車両1内の乗客に提供すべき映像情報として、車両1の運行情報(例えば駅停車中に案内すべき停車駅名やドアの開閉状態、発車後に案内すべき次停車駅名、駅停車前に案内すべき到着駅名など)や、情報配信装置から配信される広告情報、娯楽情報、ニュース情報、天気情報、緊急情報(事故発生情報や遅延発生情報)などを例示したが、これらはあくまで一例を列挙したに過ぎず、車両の種類や路線の状況に応じて適宜変更しても良い。
【0075】
(3)上記実施形態では、映像表示装置25として4画面マルチディスプレイを用いた場合を例示したが、画面数はこれに限定されず、画面の配置も横一列に限定されない。横一列配置の4画面マルチディスプレイを用いた理由は、新交通システム用の車両1内における映像表示装置25の設置スペースに最適な構成であったためであり、車両の仕様に応じて映像表示装置25の画面数や画面配置は適宜変更すれば良い。
【0076】
(4)上記実施形態では、映像情報種別番号「12」に、緊急情報等の特殊情報を割り当てて、ステップS34で表示必要性判断フラグが「1」か否かを判断し、「Yes」の場合はステップS35で映像情報種別番号「12」の映像情報を表示するように説明したが、これに限るものではない。緊急情報などの特殊情報を映像情報種別番号「2」〜「12」のいずれかに割り当てても良く、例えば、映像情報種別番号「4」の表示必要性判断フラグが「1」か否かを判断している最中に、緊急情報等の特殊情報を表示する必要が生じた場合には、次の映像情報種別番号「5」に緊急情報等の特殊情報を割り当てても良い。
【符号の説明】
【0077】
1…車両、20…運行情報管理装置、21…無線通信機、22…映像情報記憶装置、23…音声情報記憶装置、24…文字情報記憶装置、25…映像表示装置、26…音声出力装置、27…文字表示装置、28…表示制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両内の乗客に対して複数種類の映像情報を提供する情報提供システムであって、
前記映像情報を表示する映像表示装置と、
所定周期で前記複数種類の映像情報の各々について順番に表示の必要性の有無を判断し、前記表示の必要性有りと判断した映像情報が表示されるように前記映像表示装置を制御する表示制御装置と、
を備えることを特徴とする情報提供システム。
【請求項2】
前記映像表示装置は、メイン画面及びサブ画面を備え、
前記表示制御装置は、新たに前記表示の必要性有りと判断した映像情報が前記メイン画面で表示されるように、且つ以前に前記メイン画面で表示されていた映像情報が前記サブ画面で表示されるように前記映像表示装置を制御することを特徴とする請求項1記載の情報提供システム。
【請求項3】
前記表示制御装置は、前記メイン画面における映像情報の表示終了後に前記サブ画面において映像情報の表示が継続している場合、前記サブ画面において現在表示中の映像情報が前記メイン画面で表示されるように前記映像表示装置を制御することを特徴とする請求項2記載の情報提供システム。
【請求項4】
前記表示制御装置は、前記サブ画面において映像情報の表示を行う必要のない場合、予め用意されている基本映像が前記サブ画面で表示されるように前記映像表示装置を制御することを特徴とする請求項2または3に記載の情報提供システム。
【請求項5】
前記表示制御装置は、新たに前記表示の必要性有りと判断された映像情報の種類が緊急情報に該当する場合、前記サブ画面において現在表示中の映像情報に加えて前記緊急情報に該当する映像情報が表示されるように前記映像表示装置を制御することを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載の情報提供システム。
【請求項6】
前記表示制御装置は、前記メイン画面における映像情報の表示終了後、前記サブ画面において現在表示中の緊急情報に該当する映像情報が全画面に表示されるように前記映像表示装置を制御することを特徴とする請求項5記載の情報提供システム。
【請求項7】
前記車両の運行情報に応じて表示すべき映像情報を前記表示制御装置に指示する運行情報管理装置と、
前記運行情報以外の映像情報を配信する情報配信装置と無線ネットワークを介して通信可能な無線通信機と、
前記運行情報に該当する映像情報を予め記憶すると共に、前記無線通信機を用いて前記情報配信装置から取得した前記運行情報以外の映像情報を記憶する映像情報記憶装置と、
をさらに備え、
前記表示制御装置は、前記表示すべき映像情報の指示状況、及び前記運行情報以外の映像情報の取得状況に基づいて、所定周期で前記映像情報の各々について順番に表示の必要性の有無を判断し、前記表示の必要性有りと判断した映像情報を前記映像情報記憶装置から読出して前記映像表示装置に表示させることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の情報提供システム。
【請求項8】
前記運行情報に該当する映像情報と共に提供すべき音声情報を予め記憶すると共に、前記無線通信機を用いて前記情報配信装置から取得した前記運行情報以外の映像情報と共に提供すべき音声情報を記憶する音声情報記憶装置と、
前記音声情報に応じた音声を出力する音声出力装置と、
をさらに備え、
前記表示制御装置は、前記表示の必要性有りと判断した映像情報と共に提供すべき音声情報を前記音声情報記憶装置から読出して前記音声出力装置に送出することを特徴とする請求項7記載の情報提供システム。
【請求項9】
前記運行情報に該当する映像情報と共に提供すべき文字情報を予め記憶すると共に、前記無線通信機を用いて前記情報配信装置から取得した前記運行情報以外の映像情報と共に提供すべき文字情報を記憶する文字情報記憶装置と、
前記文字情報を表示する文字表示装置と、
をさらに備え、
前記表示制御装置は、前記表示の必要性有りと判断した映像情報と共に提供すべき文字情報を前記文字情報記憶装置から読出して前記文字表示装置に送出することを特徴とする請求項7または8に記載の情報提供システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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