説明

情報表示方法、および装置

【課題】設定された配列で所定数の画像を効率よく配置して表示手段に表示する。
【解決手段】入力操作部によって画像の配列(行数および列数)を設定する。位置情報が付加された画像データが記憶部に記憶される。縦軸に緯度と横軸に経度からなるグラフに位置情報をプロットし散布図を作成する。行数および列数と位置情報に基づいて、位置情報を列方向で第1グループに、行方向で第2グループに分類する。この分類は、第1グループ及び第2グループからなる分類グループに1つの位置情報が属すまで繰り返し行われる。分類グループに属す位置情報と配列に基づいて、画像の配置を決定し、表示部に画像を表示させる。よって、設定された配置で所定数の画像を効率よく表示できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、設定された配列で所定数の被表示情報を効率よく配置し、表示手段に表示する情報表示方法、及び装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラ等の撮影装置が一般に普及している。このような撮影装置によって撮影された画像は画像データとして保存されるので、プリント処理を行わなくても画像をモニタ等の表示手段に表示することによって閲覧可能である。このように、表示手段に表示される被表示情報である画像データを大量に管理する場合には、例えば、画像データを画像データベースに登録しておき、画像データの検索及び表示を効率的に行えるようにすることが望ましい。さらに、近年では、GPS(Global Positioning System)測位システムを利用して、撮影地点の位置情報を画像データに付加して記憶することが可能なデジタルカメラ(例えば、GPS機能を有するカメラ付き携帯電話機)なども普及している。このようなデジタルカメラで撮影した画像データは、位置情報が付加された状態で画像データベースに登録される。
【0003】
画像データの検索及び表示を効率的に行うために、各画像データの色や輝度などの特徴量に基づいて画像データ間の類似度合を判定し、隣り合う画像の類似度合が最大となるように画像を格子状に隣接させて表示するデータ表示方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−62356号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、複数の画像データを配列して表示する場合、画像データの一つ一つを配置する際に、その都度配置の更新が行われる。そのため、画像を表示させる処理が複雑になるという問題がある。また、類似度に基づいて複数の画像を配置しているので、複数の画像の最終的な表示配列の形状は不定形となる。そのため、予め決まった配列で複数の画像を配置させる場合には特許文献1の方法は不向きである。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、予め設定された配列で所定数の被表示情報を効率よく配置し、表示手段に表示する情報表示方法、および装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の情報表示方法は、第1および第2特徴量で構成される特徴情報が付加された複数の被表示情報を前記第1および第2特徴量に基づいて予め設定された行数および列数で配列し、表示手段に表示する情報表示方法において、前記第1特徴量に対応する行方向の第1軸と、前記第2特徴量に対応する列方向の第2軸とで構成されるグラフ上に前記特徴情報をプロットして散布図を作成するステップと、前記行数および前記第2特徴量に基づいて、前記列方向で前記特徴情報を第1グループに分類する第1分類ステップと、前記列数および前記第1特徴量に基づいて、前記行方向で前記特徴情報を第2グループに分類する第2分類ステップと、前記第1グループおよび前記第2グループからなる分類グループに属する前記特徴情報が1つとなり、かつこの1つの前記特徴情報が属する前記分類グループの数が前記行数及び前記列数からなる行列数と同数となるように前記第1および第2分類ステップを繰り返し、前記分類グループに属する前記特徴情報と前記配列とに基づいて、前記被表示情報の配置を決定し、前記表示手段に表示するステップとを備えたことを特徴とするものである。なお、被表示情報としては、モニタやスクリーン等の表示手段に表示可能な画像、数字、文字列等の各種情報である。
【0007】
また、前記配列は正方形状または長方形状であり、前記配列からはみ出す被表示情報がある場合、前記はみ出す被表示情報を配置するはみ出し位置を前記配列のどの辺に隣接させるかを決定するステップと、前記はみ出し位置および前記特徴情報に基づいて、前記複数の被表示情報から前記はみ出す被表示情報を決定するステップとを備え、前記はみ出す被表示情報を決定した後で、前記はみ出す被表示情報を除く複数の被表示情報の前記特徴情報に対して、前記第1分類ステップおよび前記第2分類ステップを繰り返して前記被表示情報の配置を決定し、前記複数の被表示情報を表示する際に、前記はみ出し位置に前記はみ出す被表示情報を表示することが好ましい。
【0008】
また、前記複数の被表示情報に対して優先度を示す優先度情報を設定するステップを備え、前記被表示情報の配置を決定した後、前記優先度情報に基づいて優先度の高い被表示情報から順に表示することが好ましい。
【0009】
また、前記第1特徴量は、前記被表示情報に関連付けられた位置を示す緯度または経度の一方で、前記第2特徴量は前記緯度または前記経度の他方であり、前記特徴情報は前記緯度および前記経度からなる位置情報であってもよい。
【0010】
また、地図上で区画された領域を示す領域情報が記憶手段に複数記憶されており、ユーザによって設定された領域に対応する前記領域情報を前記記憶手段から読み出すステップと、前記領域情報および前記位置情報に基づいて、前記被表示情報が属する領域を判別するステップと、前記位置情報に基づいて前記散布図を作成し、前記第1分類ステップおよび前記第2分類ステップを繰り返して前記位置情報を分類して前記被表示情報の配置を決定し、前記領域情報と前記配置に基づいて、前記表示手段に前記領域とともに前記画像を表示することが好ましい。
【0011】
複数の領域が判別された場合に、前記領域情報に基づいて前記領域同士の隣接条件を判定するステップを備え、前記領域は前記隣接条件に基づいて表示されることが好ましい。
【0012】
また、第1および第2特徴量で構成される特徴情報が付加された複数の被表示情報を前記第1および第2特徴量に基づいて、予め設定された行数および列数で前記被表示情報を配列し、表示手段に表示する情報表示装置において、前記第1特徴量に対応する行方向の第1軸と、前記第2特徴量に対応する列方向の第2軸とで構成されるグラフ上に前記特徴情報をプロットして散布図を作成する散布図作成手段と、前記行数および前記第2特徴量に基づいて、前記列方向で前記特徴情報を第1グループに分類する第1分類手段と、前記列数および前記第1特徴量に基づいて、前記行方向で前記特徴情報を第2グループに分類する第2分類手段と、第1及び第2分類手段が、前記第1グループおよび前記第2グループからなる分類グループに属する前記特徴情報が1つとなり、かつこの1つの前記特徴情報が属する前記分類グループの数と前記行数および前記列数からなる行列数とが同数になるように分類を繰り返した後、前記分類グループに属する前記特徴情報と前記配列とに基づいて、前記被表示情報の配置を決定し、前記表示手段に表示する表示制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の情報表示方法によれば、第1特徴量に対応する行方向の第1軸と、第2特徴量に対応する列方向の第2軸とで構成されるグラフ上に特徴情報をプロットして散布図を作成するステップと、行数および第2特徴量に基づいて、列方向で特徴情報を第1グループに分類する第1分類ステップと、列数および第1特徴量に基づいて、行方向で特徴情報を第2グループに分類する第2分類ステップと、第1グループおよび第2グループからなる分類グループに属する特徴情報が1つとなり、かつこの1つの特徴情報が属する分類グループの数が行数及び列数からなる行列数と同数となるように第1および第2分類ステップを繰り返し、分類グループに属する特徴情報と配列とに基づいて、被表示情報の配置を決定し、表示手段に表示するステップとを備えたので、設定された配列に所定数の画像を効率よく配置して表示することができる。
【0014】
また、配列は正方形状または長方形状であり、配列からはみ出す被表示情報がある場合、はみ出す被表示情報を配置するはみ出し位置を配列のどの辺に隣接させるかを決定するステップと、はみ出し位置および特徴情報に基づいて、複数の被表示情報からはみ出す被表示情報を決定するステップとを備え、はみ出す被表示情報を決定した後で、はみ出す被表示情報を除く複数の被表示情報の特徴情報に対して、第1分類ステップおよび第2分類ステップを繰り返して被表示情報の配置を決定し、複数の被表示情報を表示する際に、はみ出し位置にはみ出す被表示情報を表示するので、配列からはみ出す被表示情報が存在しても、設定された配列に所定数の画像を効率よく配置して表示することができる。
【0015】
また、複数の被表示情報に対して優先度を示す優先度情報を設定するステップを備え、被表示情報の配置を決定した後、優先度情報に基づいて優先度の高い被表示情報から順に表示したので、重要な被表示情報から順番に確認することができる。
【0016】
また、第1特徴量は、被表示情報に関連付けられた位置を示す緯度または経度の一方で、第2特徴量は緯度または経度の他方であり、特徴情報は緯度および経度からなる位置情報なので、表示された被表示情報同士の位置関係を知ることができる。
【0017】
また、地図上で区画された領域を示す領域情報が記憶手段に複数記憶されており、ユーザによって設定された領域に対応する領域情報を記憶手段から読み出すステップと、領域情報および位置情報に基づいて、被表示情報が属する領域を判別するステップと、位置情報に基づいて散布図を作成し、第1分類ステップおよび第2分類ステップを繰り返して位置情報を分類して被表示情報の配置を決定し、領域情報と配置に基づいて、表示手段に領域とともに画像を表示するので、設定された配列で領域内に所定数の画像を効率よく配置して表示することができる。
【0018】
また、複数の領域が判別された場合に、領域情報に基づいて領域同士の隣接条件を判定するステップを備え、領域は隣接条件に基づいて表示されるので、領域の隣接条件を満たしつつ、設定された配列で領域内に所定数の被表示情報を効率よく表示することができる。
【0019】
また、本発明の情報表示装置では、第1特徴量に対応する行方向の第1軸と、第2特徴量に対応する列方向の第2軸とで構成されるグラフ上に特徴情報をプロットして散布図を作成する散布図作成手段と、行数および第2特徴量に基づいて、列方向で特徴情報を第1グループに分類する第1分類手段と、列数および第1特徴量に基づいて、行方向で特徴情報を第2グループに分類する第2分類手段と、第1及び第2分類手段が、第1グループおよび第2グループからなる分類グループに属する特徴情報が1つとなり、かつこの1つの特徴情報が属する分類グループの数と行数および列数からなる行列数とが同数になるように分類を繰り返した後、分類グループに属する特徴情報と配列とに基づいて、被表示情報の配置を決定し、表示手段に表示する表示制御手段とを備えたので、設定された配列に所定数の画像を効率よく配置し、表示手段に表示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図1に示すように、情報表示装置である画像表示装置10は、制御部11、情報入力部12、入力操作部13、記憶部14、表示部16で構成されている。制御部11は、画像表示装置10内の各部と接続されており、これらの制御を行う。
【0021】
情報入力部12は、メモリカードリーダやCD−ROMドライブなどである。例えば、情報入力部12には、被表示情報として画像データが記録されたメモリカードが挿入される。この画像データは、GPS(Global Positioning System)機能を有したカメラ付き携帯電話機などで撮影されたものであり、画像データには特徴情報として撮影した位置を示す位置情報が付加されている。情報入力部12は、メモリカードから画像データ等の情報を読み出して記憶部14に記憶させる。
【0022】
入力操作部13は、ユーザによって操作された時に操作信号を制御部11に出力する。この入力操作部13は、例えば、キーボードやマウス等である。ユーザは、入力操作部13を操作して、制御部11にメモリカードからの画像データの読み出しを実行させたり、画像を表示部16に表示させるプログラムの実行を開始させたり、複数の画像を表示する際の配列(行数および列数)を入力する。なお、配列(行数および列数)としては、複数の画像が格子状に配置される長方形状、または正方形状が設定される。
【0023】
また、記憶部14は、例えば、フラッシュメモリや、ハードディスク等であり、画像表示装置10の各部を制御するための各種プログラムや、表示部16に画像を表示する際に実行させる画像表示プログラムが格納されている。さらに、記憶部14は、情報入力部12によってメモリカードから読み出された画像データを記憶する。これらの画像データは、例えば、GPS(Global Positioning System)機能を有したカメラ付き携帯電話機で撮影された画像データであり、位置情報としてはGPSから得られる経度(第1特徴量)および緯度(第2特徴量)からなる位置情報が付加されている。さらに、各画像データには、属性を示す属性情報も付加されている。属性情報としては、例えば、撮影日時、シャッター速度、輝度値などの撮影条件に関する情報である。
【0024】
表示手段である表示部16は、多数の画像を表示するLCDや、CRTディスプレイ、スクリーン等である。
【0025】
制御部11は画像配置部23を備えている。散布図作成手段である画像配置部23は、図2に示すように、緯度を縦軸25に、経度を横軸26にとり、緯度と経度で形成されるグラフに画像データに付加された位置情報a〜pをプロットして散布図30を作成する。
【0026】
さらに、第1および第2分類手段でもある画像配置部23は、図3に示すように、設定された配列の行数および列数と散布図30とに基づいて、列方向で位置情報a〜pを複数の第1グループ31(図中一点鎖線の範囲)に分類し、さらに行方向で位置情報a〜pを複数の第2グループ32(図中二点鎖線の範囲)に分類する。この分類方法について詳しくは後述するが、画像配置部23は第1グループ31および第2グループ32の分類を繰り返し、図6にも示すように、第1グループ31および第2グループ32からなる分類グループ33(図中点線の範囲)に1つの位置情報が属し、かつこの1つの位置情報が属する分類グループ33の数が行数および列数からなる行列数と同数となるように分類を行う。なお、図3に示す一点鎖線、二点鎖線、点線は、位置情報a〜pを第1グループ31、第2グループ32、分類グループ33に分類したことを視覚的に表示するための分類線である。
【0027】
位置情報a〜pがそれぞれ分類グループ33に分類されると、画像配置部23は配列(行数および列数)及び分類された位置情報に基づいて画像の配置を決定する。この決定された配置に基づいて、制御部11は画像を表示部16に表示させる。なお、図の煩雑化を避けるために、図5および図6には分類グループ33を構成するための第1グループ31および第2グループ32を示す一点鎖線および二点鎖線の記載を省略する。
【0028】
図2〜図7に示す散布図30と図8のフローチャートを用いて、上記構成を用いた画像の配置を決定する際の位置情報の分類方法を説明する。例えば、GPS機能を有したカメラ付き携帯電話機を用いて、千葉県で16枚の画像を撮影した場合を例に挙げて説明する。ユーザは、入力操作部13を操作して制御部11に画像再生プログラムを実行させる。これにより、表示部16には撮影場所と画像の表示配列の設定画面が表示される(図示せず)。ユーザは、入力操作部13を操作して撮影場所として「千葉県」と、画像の配列として(行数×列数=4×4)を入力する。なお、設定する配列としては、例えば、(行数×列数=4×4)の正方形状の他に(行数×列数=2×8)の長方形状などでもよい。また、配列は、ユーザが行数および列数の数値を入力する方法でも、予め設定されている選択肢の中から選ぶ方法でもよい。
【0029】
撮影場所および配列の設定が完了すると、カメラ付き携帯電話機のメモリカードが情報入力部12に挿入される。これにより、情報入力部12はメモリカードから16個の画像データを読み出し、記憶部14に記憶させる。
【0030】
そして、制御部11は、画像データに付加されている位置情報を画像配置部23に出力する。画像配置部23は、縦軸25に緯度、横軸26に経度からなるグラフ上に16個の位置情報a〜pをプロットして散布図30を作成する(図2参照)。
【0031】
そして、画像配置部23は、設定された配列(行数×列数=4×4)に基づいて、位置情報a〜pを複数の第1グループ31および第2グループ32に分類する。この分類方法は、図3に示すように、先ず、分類する位置情報a〜pの数(16個)と行数(4行)とから求められる1を除く最小の公約数(2)で、分類する位置情報a〜pの数(16個)を割った値(8)となるように列方向で位置情報a〜pを2つの第1グループ31に分類する。これにより、図中一点鎖線の範囲で示すように、位置情報a〜hが属する第1グループ31と、位置情報i〜pが属する第1グループ31とに分類される。
【0032】
次に、位置情報a〜hが属する第1グループ31を第2グループ32に分類する。分類する位置情報a〜hの数(8個)と列数(4列)とから求められる1を除く最小の公約数(2)で、分類する位置情報a〜hの数(8個)を割った値(4)となるように、行方向で位置情報a〜hを2つの第2グループ32に分類する。これにより、図中二点鎖線の範囲で示すように、位置情報a〜dが属する第2グループ32と、位置情報e〜hが属する第2グループ32とに分類される。この時、図中点線の範囲で示すように、位置情報a〜dが属する分類グループ33と、位置情報e〜hが属する分類グループ33とに分類されている。しかし、分類グループに属する位置情報が1つではないので、繰り返し第1部ループ31および第2クループ32への分類が行われる。
【0033】
図4に示すように、第2グループ32に属する位置情報a〜dが第1グループ31に分類される。この時も、分類される位置情報a〜dの数(4個)と行数(4)とから求められる1を除く最小の公約数(2)で、位置情報a〜dの数(4個)を割った値(2)となるように列方向で位置情報a〜dが分類される。これにより、位置情報a、bが属する第1グループ31と、位置情報c、dが属する第1グループ31とに分類される。さらに、位置情報e〜hが属する第2グループ32も上記と同様に、位置情報e、fが属する第1グループ31、位置情報g、hが属する第1グループ31に分類される。
【0034】
上記のように、第1グループ31と第2グループ32への分類を繰り返し、図5に示すように、第1グループ31と第2グループ32からなる分類グループ33に位置情報a〜hが1つずつ分類される。このように、散布図30の下方にプロットされた位置情報i〜pも第1グループ31と第2グループ32への分類が繰り返し行われる。この時、1つの位置情報が属する分類グループ33の数と行数および列数からなる行列数の数が同数となるように分類が行われる。つまり、本実施形態では、分類グループ33は16個となる。
【0035】
プロットされた位置情報a〜pが全て分類グループ33に分類されると、画像配置部23は、分類グループ33に属する位置情報a〜pと配列(行数×列数=4×4)に基づいて、画像A〜Pの配置を決定する。これにより、表示制御手段である制御部11は図7に示すように、画像A〜Pを決定された配列で表示部16に表示する。上記のような情報表示方法を用いることによって、設定された配列に所定数の画像を効率よく、かつ迅速に表示することができる。なお、画像A〜Pを表示した際に、どこで撮影された画像であるかを知らせるために、配列とともに入力された撮影位置「千葉県」を文字列で表示部16に表示させることが好ましい。
【0036】
なお、本実施形態では位置情報a〜pの分類を第1グループ31と第2グループ32とで交互に行ったが、これに限らず、第1グループ31への分類を行った後に、第2グループ32への分類を行ってもよい。また、第2グループ32への分類を行った後に第1グループ31への分類を行ってもよい。また、第1グループ31及び第2グループ32への分類方法は上記に示した方法に限るものではない。
【0037】
また、千葉県で撮影した画像データが17個であった場合、上記のように正方形状または長方形状に設定する配列から1個の画像がはみ出してしまう。この場合の画像の表示方法を図9〜11を用いて説明する。
【0038】
画像配置部23に配列が(行数×列数=4×4)および17個の画像データが入力されると、画像配置部23は配列(行数×列数=4×4)に対して1個の画像データがはみ出すと判定する。そして、制御部11は表示部16にはみ出す画像があることを表示する。これにより、ユーザは画像のはみ出し位置の設定を行う。このはみ出し位置の設定は、ユーザが入力操作部13を操作して、正方形状(行数×列数=4×4)の配列のどの辺にはみ出す画像を隣接させて配置するかを決定する。なお、本実施形態では、はみ出す画像を配列の右側の辺に隣接させる場合を例に説明する。
【0039】
画像配置部23は、17個の位置情報a〜qをグラフ上にプロットして図9に示す散布図30を作成する。そして、画像配置部23は、設定されたはみ出し位置に基づいて、散布図30の一番右側に配置されている位置情報qを判定し、位置情報qが付加されている画像データをはみ出し画像に設定する。
【0040】
そして、画像配置部23は位置情報qを除いた位置情報a〜pに対して上記の分類方法を用いて画像A〜Pの配置を決定する。制御部11は、画像配置部23で決定された配置に基づいて、図10に示すように画像A〜Pを4×4の正方形状に配置し、さらに、はみ出し画像と判定された画像Qをはみ出し位置である画像Fの右側に隣接させて表示する。なお、本実施形態では、配列からはみ出す画像が1個の場合を説明したが、はみ出す画像が複数個の場合も同様である。また、上記実施形態では、はみ出し位置を配列の右側に設定したが、はみ出し位置を配列の上下や左側に設定しても同様である。
【0041】
また、表示部16に表示させる複数の画像のうち、重要な画像を優先的に表示させるようにしてもよい。例えば、表示する画像データ量が大きい場合、複数の画像を完全に配列表示するまでに時間がかかる。そのため、予め画像データに優先度を設定し、この優先度に基づいて優先度の高い画像から順に表示部16に表示させてもよい。
【0042】
この場合を図12のフローチャートを用いて説明する。入力操作部13の操作によって、ユーザは記憶部14に記憶された各画像データの属性情報に、例えば、「最優先」、「優先」、「普通」の3種類の優先度情報を付加する。そして、撮影位置および配列が設定されると、記憶部14から、画像データに付加された位置情報a〜pが画像配置部23に読み出される。そして、画像配置部23は、上記の分類方法を用いて画像データを複数の分類グループ33に分類する。制御部11は、分類グループ33に属する位置情報a〜pと配列とを対応させて画像A〜Pの配置を決定する。
【0043】
そして、画像A〜Pの配置が決定されると、制御部11は各画像データの属性情報に付加された優先度情報を読み出し、最優先の画像から順番に表示を行う。これにより、複数の画像を全て表示させる際に時間がかかっても、優先度が高い画像を早く確認することができる。
【0044】
なお、上記実施形態では、各画像データの属性情報にユーザが優先度情報を付加したが、これに限らず、例えば、特定の撮影位置(例えば、都道府県や公園などのランドマーク)で撮影された画像データ群に対して自動的に優先度情報を付加してもよい。また、ランドマーク毎に画像データをグループに分け、撮影枚数の多いグループの画像データに優先度の高い優先度情報を付加してもよい。
【0045】
また、画像データベースに登録された各画像データに対して優先度情報を入力操作部13によって付加させたが、これに限らず、デジタルカメラに優先度情報入力部を設け、画像データをメモリカードに記録する際に、画像データに優先度情報を付加させてもよい。
【0046】
また、記録部14に、撮影位置として地図上で区画された領域を示す国、都道府県、市町村、公園や建物などのランドマークの領域情報を記憶させ、画像データに付加された位置情報と領域情報とを判別し、位置情報が属すると判別された領域とともに、この領域に画像を配置して表示してもよい。この場合、図13に示すように、画像表示装置10には画像データに付加された位置情報が領域に含まれるか否かを判別する領域判別部34を設ける。なお、上記実施形態と同一の構成部材には同じ符号を付して、その説明は省略する。また、領域とともに、所定数の画像を領域内に配置して表示する流れを図14のフローチャートを用いて説明する。
【0047】
例えば、ユーザは「東京都、埼玉県、千葉県」で撮影を行い、東京都で6個、埼玉県で4個、千葉県で3個からなる合計16個の画像データを取得した場合を例に説明する。ユーザは、情報入力部12に領域情報が記録されたメモリカードを挿入し、記憶部14に領域情報を記憶させる。この領域情報としては、地図上で区画された領域(国、都道府県、市町村、建物や公園などのランドマーク)の位置を示す緯度および経度である。また、領域の緯度および経度は領域の名称と対応付けられている。
【0048】
そして、ユーザは入力操作部13で配列(行数×列数=4×4)を設定する。そして、ユーザは、情報入力部12に画像データが記録されたメモリカードを挿入する。情報入力部12は、16個の画像データを読み出し、記憶部14に記憶させる。
【0049】
制御部11は、記録部14から領域情報と位置情報a〜pを領域判別部34に入力するとともに、位置情報a〜pを画像配置部23に入力する。領域判別部34は、領域情報と位置情報a〜pに基づいて、位置情報a〜pが含まれる領域(東京都、埼玉県、千葉県)を判別する。さらに、領域判別部34は、位置情報a〜pが属すると判別された領域「東京都、埼玉県、千葉県」の領域情報に基づいて、領域同士の隣接条件を判定する。
【0050】
画像配置部23は、入力された配列(行数×列数=4×4)と位置情報a〜pに基づいて、上記実施形態と同様に位置情報a〜pをグラフ上にプロットした散布図30(図6参照)を作成し、配列に基づいて位置情報a〜pを第1グループ31および第2グループ32に繰り返し分類し、画像A〜Pの配置を決定する。
【0051】
制御部11は、領域判別部34による判定された領域情報と、領域同士の隣接条件と、画像配置部23によって決定された画像A〜Pの配置に基づいて、図14に示すように、表示部16に1都2県の領域36〜38を表示するとともに、1都2県の領域36〜38内に画像A〜Pを配置して表示する。この時、画像A〜Pは配列(行数×列数=4×4)通りに表示されて、かつ隣接条件を満たした領域36〜38内に表示される。これにより、表示部16に表示される1都2県の領域36〜38は、隣接条件を変更せずに表示されているので、1都2県はその相対的な位置関係を変更されずに表示されている。なお、図に示す太線は、県境を示す境界線35である。
【0052】
また、1都2県の領域36〜38には、その名称(東京都、埼玉県、千葉県)を示す文字列を表示してもよい。このように、撮影位置に対応する1都2県の領域36〜38に画像A〜Pを配置して表示させたので、撮影位置が複数設定されても画像A〜Pがどこで撮影されたかが確認できる。
【0053】
なお、本実施形態では、被表示情報として画像データを用いて説明したが、被表示情報としてはこれに限らず、表示部16に表示可能な画像、文字列、数値などの情報であればよい。また、特徴情報である位置情報として、緯度および経度を用いて説明したが、位置情報としては、位置を示す名称、住所、郵便番号などでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の画像表示装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】位置情報をプロットした散布図である。
【図3】位置情報を第1及び第2グループに分類する方法を示す説明図である。
【図4】位置情報を第1および第2グループに分類する方法を示す説明図である。
【図5】位置情報を第1および第2グループに分類する方法を示す説明図である。
【図6】分類グループに属する位置情報を示す説明図である。
【図7】表示部に配列表示された画像を示す説明図である。
【図8】画像の配置を決定する流れを示すフローチャートである。
【図9】散布図に基づいてはみ出す画像を決定する説明図である。
【図10】はみ出し画像がある場合の配列表示を示す説明図である。
【図11】はみ出し画像がある場合の配置を決定する流れを示すフローチャートである。
【図12】優先度に基づいて画像を表示させる流れを示すフローチャートである。
【図13】領域判別部を備えた画像表示装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図14】領域とともに領域内に画像を表示する流れを示すフローチャートである。
【図15】設定された領域に画像を配列表示した表示部を示す説明図である。
【符号の説明】
【0055】
10 画像表示装置
11 制御部
12 情報入力部
13 入力操作部
14 記憶部
16 表示部
23 画像配置部
30 散布図
34 領域判別部
a〜p 位置情報
A〜P 画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1および第2特徴量で構成される特徴情報が付加された複数の被表示情報を前記第1および第2特徴量に基づいて予め設定された行数および列数で配列し、表示手段に表示する情報表示方法において、
前記第1特徴量に対応する行方向の第1軸と、前記第2特徴量に対応する列方向の第2軸とで構成されるグラフ上に前記特徴情報をプロットして散布図を作成するステップと、
前記行数および前記第2特徴量に基づいて、前記列方向で前記特徴情報を第1グループに分類する第1分類ステップと、
前記列数および前記第1特徴量に基づいて、前記行方向で前記特徴情報を第2グループに分類する第2分類ステップと、
前記第1グループおよび前記第2グループからなる分類グループに属する前記特徴情報が1つとなり、かつこの1つの前記特徴情報が属する前記分類グループの数が前記行数及び前記列数からなる行列数と同数となるように前記第1および第2分類ステップを繰り返し、
前記分類グループに属する前記特徴情報と前記配列とに基づいて、前記被表示情報の配置を決定し、前記表示手段に表示するステップとを備えたことを特徴とする情報表示方法。
【請求項2】
前記配列は正方形状または長方形状であり、
前記配列からはみ出す被表示情報がある場合、前記はみ出す被表示情報を配置するはみ出し位置を前記配列のどの辺に隣接させるかを決定するステップと、
前記はみ出し位置および前記特徴情報に基づいて、前記複数の被表示情報から前記はみ出す被表示情報を決定するステップとを備え、
前記はみ出す被表示情報を決定した後で、前記はみ出す被表示情報を除く複数の被表示情報の前記特徴情報に対して、前記第1分類ステップおよび前記第2分類ステップを繰り返して前記被表示情報の配置を決定し、前記複数の被表示情報を表示する際に、前記はみ出し位置に前記はみ出す被表示情報を表示することを特徴とする請求項1記載の情報表示方法。
【請求項3】
前記複数の被表示情報に対して優先度を示す優先度情報を設定するステップを備え、
前記被表示情報の配置を決定した後、前記優先度情報に基づいて優先度の高い被表示情報から順に表示することを特徴とする請求項1または2記載の情報表示方法。
【請求項4】
前記第1特徴量は、前記被表示情報に関連付けられた位置を示す緯度または経度の一方で、前記第2特徴量は前記緯度または前記経度の他方であり、前記特徴情報は前記緯度および前記経度からなる位置情報であることを特徴とする請求項1または3記載の情報表示方法。
【請求項5】
地図上で区画された領域を示す領域情報が記憶手段に複数記憶されており、
ユーザによって設定された領域に対応する前記領域情報を前記記憶手段から読み出すステップと、
前記領域情報および前記位置情報に基づいて、前記被表示情報が属する領域を判別するステップと、
前記位置情報に基づいて前記散布図を作成し、前記第1分類ステップおよび前記第2分類ステップを繰り返して前記位置情報を分類して前記被表示情報の配置を決定し、前記領域情報と前記配置に基づいて、前記表示手段に前記領域とともに前記画像を表示することを特徴とする請求項4記載の情報表示方法。
【請求項6】
複数の領域が判別された場合、前記領域情報に基づいて前記領域同士の隣接条件を判定するステップを備え、
前記領域は前記隣接条件に基づいて表示されることを特徴とする請求項5記載の情報表示方法。
【請求項7】
第1および第2特徴量で構成される特徴情報が付加された複数の被表示情報を前記第1および第2特徴量に基づいて、予め設定された行数および列数で前記被表示情報を配列し、表示手段に表示する情報表示装置において、
前記第1特徴量に対応する行方向の第1軸と、前記第2特徴量に対応する列方向の第2軸とで構成されるグラフ上に前記特徴情報をプロットして散布図を作成する散布図作成手段と、
前記行数および前記第2特徴量に基づいて、前記列方向で前記特徴情報を第1グループに分類する第1分類手段と、
前記列数および前記第1特徴量に基づいて、前記行方向で前記特徴情報を第2グループに分類する第2分類手段と、
前記第1及び第2分類手段が、前記第1グループおよび前記第2グループからなる分類グループに属する前記特徴情報が1つとなり、かつこの1つの前記特徴情報が属する前記分類グループの数と前記行数および前記列数からなる行列数とが同数になるように分類を繰り返した後、前記分類グループに属する前記特徴情報と前記配列とに基づいて、前記被表示情報の配置を決定し、前記表示手段に表示する表示制御手段とを備えたことを特徴とする情報表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2008−46165(P2008−46165A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−218966(P2006−218966)
【出願日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】