説明

情報表示装置およびプログラム

【課題】テキストの表示閲覧中に登録単語を表示させて確認した場合でも、簡単に元のテキストの表示状態に復帰することが可能になる情報表示装置を提供する。
【解決手段】装置本体を机上等に静置させ世界文学等のテキストをテキストビューワ画面Gtとしてメイン画面17に表示させた書籍閲覧状態で、装置本体を持ち上げると、当該書籍閲覧中に単語帳登録された最新登録単語[argument]が登録単語表示画面Gwとしてメイン画面17に表示され、装置本体を手前(後ろ)に傾斜させると、表示中の登録単語[argument]の説明情報が辞書から読み出され説明情報表示画面Exとしてサブ画面16に表示される。また装置本体を左(右)に傾斜させると、メイン画面17の登録単語表示画面Gwに表示された登録単語が前(次)の登録単語に入れ替えられて表示される。装置本体を机上等に再静置させると、メイン画面17には元のテキストビューワ画面Gtが再表示されて書籍閲覧状態に戻る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文学作品などのテキストビューワ機能と表示された単語の登録機能とを備えた電子機器からなる情報表示装置およびその制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、テキストビューワ機能を備えた電子辞書装置において、テキストの表示中に同表示されたテキスト内の任意の単語を指定して辞書検索し単語帳に登録した場合、この登録した単語を確認するには、テキストビューワモードから単語帳モードに切り替える必要がある。
【0003】
そして、単語帳モードにして前記単語帳登録した単語を確認した後に、これまで読んでいたテキストを再び読み出すためには、改めてテキストビューワモードに切り替え、未だ読んでいないところの先頭を探し出さなければならない。
【0004】
携帯端末機などを用いて、ネット上にある単語帳を利用したり、例文を表示したりすることのできるネットワーク型語学学習システムが考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−014608号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の電子辞書装置において、テキストビューワモードにて例えば任意の英文テキストを閲覧しながら、適宜、学習したい単語を単語帳に登録している状態で、これまでに登録された単語を確認するために単語帳モードに切り替えると、直前に閲覧していた英文テキストの位置に簡単に戻って表示させることができない。
【0007】
本発明は、このような課題に鑑みなされたもので、テキストの表示閲覧中に登録単語を表示させて確認した場合でも、簡単に元のテキストの表示状態に復帰することが可能になる情報表示装置およびその制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の情報表示装置は、テキストデータを表示するテキスト表示手段と、このテキスト表示手段により表示されたテキストの中からユーザ操作に応じて選択された単語を単語帳として登録する単語帳登録手段と、この単語帳登録手段により登録された単語を表示する単語帳表示手段とを有する情報表示装置において、装置本体の動きを検出する動き検出手段と、この動き検出手段により装置本体の動きが検出されていない状態で、ユーザ操作に応じて前記テキスト表示手段によりテキストデータの表示が開始された場合に、特定のモードを設定する特定モード設定手段と、この特定モード設定手段により特定のモードが設定された状態で、前記動き検出手段により装置本体の動きが検出された場合に、前記単語帳表示手段により前記登録された単語を表示する状態に切り替える単語帳表示切替手段と、この単語帳表示切替手段により前記単語帳表示手段による登録された単語の表示に切り替えられた状態で、前記動き検出手段により装置本体の動きが検出されなくなった場合に、前記テキスト表示手段によりテキストデータを表示する状態に復帰するテキスト表示復帰手段と、を備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、テキストの表示閲覧中に登録単語を表示させて確認した場合でも、簡単に元のテキストの表示状態に復帰することが可能になる情報表示装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態に係る電子辞書装置10の外観構成を示す正面図。
【図2】前記電子辞書装置10におけるテキストビューワモードからの装置本体の動きに応じた登録単語の選択的表示動作を示す図。
【図3】前記電子辞書装置10の電子回路の構成を示すブロック図。
【図4】前記電子辞書装置10による情報表示処理を示すフローチャート。
【図5】前記電子辞書装置10の情報表示処理に従ったテキストビューワ機能と単語帳機能との連携表示動作(その1)を示す図。
【図6】前記電子辞書装置10の情報表示処理に従ったテキストビューワ機能と単語帳機能との連携表示動作(その2)を示す図。
【図7】前記電子辞書装置10の情報表示処理に従ったテキストビューワ機能と単語帳機能との連携表示動作(その3)を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下図面により本発明の実施の形態について説明する。
【0012】
図1は、本発明の実施形態に係る電子辞書装置10の外観構成を示す正面図である。
【0013】
この電子辞書装置10は、以下に説明する電子辞書専用の携帯機器として構成されるか、辞書機能を備えたPDA(personal digital assistants)、PC(personal computer)、携帯電話、電子ブック、携帯ゲーム機等として構成される。
【0014】
この電子辞書装置10は、その本体ケース11と蓋体ケース12とがヒンジ部13を介して展開/閉塞可能な折り畳み型ケースを備えて構成される。この折り畳み型ケースを展開した本体ケース11の表面には、文字入力キー14a、辞書指定キー14b、[訳/決定]キー14c、[戻る/リスト]キー14d、カーソルキー14e、[ジャンプ]キー14f、スピーカ15などを備えたキー入力部(キーボード)14、およびサブ画面(手書き入力部)16が備えられる。
【0015】
このサブ画面(手書き入力部)16は、ユーザがペンや指等でタッチした位置を検出するタッチ位置検出装置と表示装置が一体となった構造であり、キー入力部14の中央手前側において例えば256×64ドットのカラー液晶表示画面16dに透明タッチパネル16tを重ねて構成される。このサブ画面(手書き入力部)16の領域は、必要に応じて、手書き文字を入力するための手書き文字(漢字)入力領域や各種機能のアイコン入力領域、後述の辞書データベース22bから読み出された説明情報の表示領域、あるいは当該各領域が混在する領域に切り替えられる。
【0016】
そして、前記サブ画面(手書き入力部)16が手書き文字入力領域に切り替えられた状態での手書き入力に伴う軌跡はそのカラー液晶表示画面16dにエコーバックして表示される。
【0017】
また蓋体ケース12の表面には、そのほぼ全面を対象に例えば480×320ドットのバックライト付きのメイン画面17が設けられる。このメイン画面17も、前記サブ画面(手書き入力部)16と同様に、ユーザがペンや指等でタッチした位置を検出するタッチ位置検出装置と表示装置が一体となった構造であり、バックライト付きのカラー液晶表示画面17dに透明タッチパネル17tを重ねて構成される。
【0018】
そして、前記メイン画面17の左端には、前記キー入力部14における一部のキーの押下操作や動作モードに応じて実行可能な機能の指定操作をタッチ操作により行うためのタッチキーエリア17Aが設けられる。
【0019】
例えば図5に示すように、任意のテキストデータを展開したテキストビューワ画面Gtがメイン画面17に表示されるテキストビューワモードの場合、前記タッチキーエリア17Aには、動作メニューを表示させるためのメニューキーBm、表示されたテキスト中の単語を指定して辞書検索(ジャンプ検索)するためのジャンプキーBj、辞書検索された単語を単語帳に登録するための単語登録キーBrなどが表示される。
【0020】
なお、この電子辞書装置10には、装置本体の動いた方向を検出する加速度センサ18が内蔵される。
【0021】
図2は、前記電子辞書装置10におけるテキストビューワモードからの装置本体の動きに応じた登録単語の選択的表示動作を示す図である。
【0022】
この電子辞書装置10は、図2(A)に示すように、装置本体を机上等に置いてテキストビューワ画面Gtをメイン画面17に表示させ任意のテキストを閲覧している状態で、図2(B)に示すように、装置本体を持ち上げた動きが加速度センサ18により検出されると、前記テキストの閲覧中に単語帳に登録された最新の単語(ここでは「argument」)が選択され登録単語表示画面Gwとしてメイン画面17に表示される。
【0023】
この登録単語表示画面Gwにおいて、表示中の単語の前に登録された単語が存在する場合には、同表示中の単語の左側に左傾斜マークMbが付加され、表示中の単語の次に登録された単語が存在する場合には、同表示中の単語の右側に右傾斜マークMnが付加される。
【0024】
ここで、図2(C)に示すように、装置本体を左に傾斜させた動きが加速度センサ18により検出されると、表示中の単語「argument」の前に登録された単語(ここでは「consultation」)が選択され登録単語表示画面Gwとして表示される。
【0025】
続けて、図2(D)に示すように、装置本体を右に傾斜させた動きが加速度センサ18により検出されると、表示中の単語「consultation」の次に登録された単語「argument」が選択され登録単語表示画面Gwとして表示される。
【0026】
そして、図2(E)に示すように、装置本体を手前または後に傾斜させた動きが加速度センサ18により検出されると、登録単語表示画面Gwに表示中の単語「argument」の説明情報が後述の辞書データベース22bから読み出され、説明情報表示画面Exとしてサブ画面16に表示される。
【0027】
図3は、前記電子辞書装置10の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0028】
この電子辞書装置10は、各種の記録媒体に記録されたプログラム、又は、伝送されたプログラムを読み込んで、その読み込んだプログラムによって動作が制御されるコンピュータによって構成され、その電子回路には、CPU(central processing unit)21が備えられる。
【0029】
CPU21は、メモリ(フラッシュROM)22内に予め記憶された装置制御プログラム、あるいはROMカードなどの外部記録媒体23から記録媒体読み書き部24を介して前記メモリ22に読み込まれた装置制御プログラム、あるいはインターネットN上のWebサーバ(この場合はプログラムサーバ)30から通信部25を介して前記メモリ22に読み込まれた装置制御プログラムに応じて、回路各部の動作を制御する。
【0030】
前記メモリ22に記憶された装置制御プログラムは、キー入力部14、サブ画面(手書き入力部)16、メイン画面17からのユーザ操作に応じた入力信号、あるいは加速度センサ18からの加速度検出信号、あるいは通信部25を介して接続されるインターネットN上の各Webサーバ30…との通信信号、あるいは記録媒体読み書き部24を介して外部接続されるEEPROM,RAM,ROMなどのメモリ・カード(記録媒体)23との接続通信信号に応じて起動される。
【0031】
このように前記CPU21には、前記メモリ22、記録媒体読み書き部24、通信部25、キー入力部14、サブ画面(手書き入力部)16、メイン画面17、加速度センサ18などが接続される。
【0032】
前記メモリ22に記憶される装置制御プログラムとしては、当該電子辞書装置10の全体の動作を司るシステムプログラムや、通信部25を介してインターネットN上の各Webサーバ30…や図示しないユーザPC(Personal Computer)などとデータ通信するための通信プログラムが記憶される。
【0033】
また、辞書情報やテキストデータ等のテキスト表示だけでなく、検索文字列の入力に応じて見出し語を検索する見出し語検索処理、検索された見出し語に対応した説明情報(訳語・語義など)の読み出し表示処理、表示されたテキストの中のユーザ任意の文字列を指定し当該指定の文字列を辞書にジャンプして検索するためのジャンプ検索処理、辞書検索された単語を単語帳に登録したり登録単語を表示したりするための単語帳処理、テキストビューアモードにおける装置本体の動きに応じた単語帳機能との連携処理など、同メモリ22内に記憶された辞書データベース22bやテキストデータベース22cに基づく処理全般を制御するための各種情報表示制御プログラム22aが記憶される。
【0034】
前記辞書データベース22bとしては、漢字/かなの見出し語に対応付けて日本語の説明情報が記述された[国語辞書]、アルファベットの見出し語に対応付けて日本語の説明情報が記述された[英和辞書]、漢字/かなの見出し語に対応付けて英語の説明情報が記述された[和英辞書]などが、予めあるいはダウンロードされて記憶される。
【0035】
テキストデータベース22cとしては、英語や日本語で記述された[世界文学集][日本文学集]などが予めあるいはダウンロードされて記憶される。
【0036】
また、前記メモリ22には、単語帳データメモリ22d、ワークエリア22eなどが確保される。
【0037】
単語帳データメモリ22dには、辞書検索された単語が、単語帳データとして登録するユーザ操作に応じて記憶される。
【0038】
ワークエリア22eには、前記情報表示制御プログラム22aの実行に伴い一時的に保存が必要なデータが記憶される。
【0039】
このように構成された電子辞書装置10は、CPU21が前記情報表示制御プログラム22a(各種のテキスト表示処理、見出し語検索処理、検索見出し語に対応した説明情報表示処理、表示テキスト中の指定文字列のジャンプ検索処理、単語帳登録・閲覧処理、テキストビューア機能と単語帳機能との装置本体の動きに応じた連携処理等を実行するためのプログラムを含む)に記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、以下の動作説明で述べる機能を実現する。
【0040】
次に、前記構成による電子辞書装置10の動作について説明する。
【0041】
図4は、前記電子辞書装置10による情報表示処理を示すフローチャートである。
【0042】
図5は、前記電子辞書装置10の情報表示処理に従ったテキストビューワ機能と単語帳機能との連携表示動作(その1)を示す図である。
【0043】
図6は、前記電子辞書装置10の情報表示処理に従ったテキストビューワ機能と単語帳機能との連携表示動作(その2)を示す図である。
【0044】
図7は、前記電子辞書装置10の情報表示処理に従ったテキストビューワ機能と単語帳機能との連携表示動作(その3)を示す図である。
【0045】
図5(A)[図2(A)参照]に示すように、電子辞書装置10を机上等に静置し、任意の電子書籍を表示させて読書するために、動作メニューからテキストビューワ(書籍閲覧)モードを起動させると(ステップS1(Yes))、加速度センサ18により加速度が検出されないことで装置本体が静置された状態であると判断され(ステップS2(No))、“静止時書籍モードON”を示すフラグがワークエリア22eに記憶される(ステップS3)。
【0046】
そして、テキストデータベース22cに記憶されている、例えば[世界文学]の<Alice’s Adventure…>を指定して[訳/決定]キー14cを操作すると(ステップS4)、指定された<Alice’s Adventure…>のテキストデータが読み出され、当該テキストデータを前回最後に表示した行位置から展開してなるテキストビューワ画面Gtがメイン画面17に表示される(ステップS5)。
【0047】
このテキストビューワ画面Gtの表示状態では、カーソルキー14e等のユーザ操作に応じてテキストデータの表示位置が適宜スクロールされる。
【0048】
ここで、テキストビューワ画面Gtにて表示中のテキストデータにおける単語を調べるために、図5(B)に示すように、キー入力部14の[ジャンプ]キー14fあるいはタッチキーエリア17AのジャンプキーBjが操作されると、ジャンプ検索モードに移行される。そして、調べたい単語「consultation」がタッチペンPにより指定され識別表示hされると(ステップS6(Yes))、この指定された単語「consultation」の説明情報が、当該単語の文字種に応じた辞書データ[英和辞書]22bから検索されて読み出され、説明情報表示画面Exとしてサブ画面16に表示される(ステップS7)。
【0049】
ここで、前記辞書検索された単語「consultation」を単語帳に登録するために、図5(C)に示すように、タッチキーエリア17Aの単語登録キーBrが操作されると(ステップS8(Yes))、当該単語「consultation」が単語帳データメモリ22dに記憶されて登録されると共にテキストビューワ画面Gt上に登録完了メッセージMrが一時表示され、テキストビューワ(書籍閲覧)モードでの単語帳登録「有」を示すフラグがワークエリア22eに記憶される(ステップS9)。
【0050】
すると、メイン画面17は、前記テキストデータを最後に表示した行位置から展開してなるテキストビューワ画面Gtの表示状態に戻る(ステップS10(No)→S5)。
【0051】
ここで、前記同様に他の単語を調べるために、図5(D)に示すように、ジャンプ検索モードに移行され、調べたい単語「argument」が指定されて識別表示hされると(ステップS6(Yes))、この指定された単語「argument」の説明情報が、[英和辞書]22bから検索されて読み出され、説明情報表示画面Exとしてサブ画面16に表示される(ステップS7)。
【0052】
ここで、前記同様に単語帳登録するために、図6(E)に示すように、タッチキーエリア17Aの単語登録キーBrが操作されると(ステップS8(Yes))、当該単語「argument」が前記単語帳データメモリ22dに追加記憶されて登録されると共にテキストビューワ画面Gt上に登録完了メッセージMrが一時表示され、テキストビューワ(書籍閲覧)モードでの単語帳登録「有」を示すフラグがワークエリア22eに再記憶される(ステップS9)。
【0053】
このように、机上等に静置した電子辞書装置10で閲覧中のテキストビューワ画面Gtにて、適宜、任意の単語をジャンプ検索して単語帳登録した後に、今回のテキスト閲覧中に登録した単語を再確認するために、図6(F)[図2(B)参照]に示すように、ユーザにより装置本体を机上等から持ち上げると、当該装置本体の上方への動きが加速度センサ18にて検出される(ステップS10(Yes))。
【0054】
さらに、前記ワークエリア22eにおいて、テキストビューワ(書籍閲覧)モードでの単語帳登録「有」を示すフラグが記憶されていると判断され(ステップS11(Yes))、前記単語帳データメモリ22dに最後に登録された単語(最新登録単語)「argument」が表示対象にセットされる(ステップS12)。そして、この最新登録単語「argument」を読み出した登録単語表示画面Gwがメイン画面17に表示される(ステップS13)。
【0055】
この際、前記登録単語表示画面Gwにおいて、表示中の単語「argument」の前に単語帳登録された単語「consultation」が存在するので、同表示中の単語「argument」の左側に左傾斜マークMbが付加される。
【0056】
ここで、図6(G)[図2(E)参照]に示すように、装置本体を手前(又は後ろ)に傾けた動きが加速度センサ18により検出されると(ステップS14(Yes)→S15(Yes))、前記メイン画面17の登録単語表示画面Gwにて表示中の単語「argument」の説明情報が、[英和辞書]22bから検索されて読み出され、説明情報表示画面Exとしてサブ画面16に表示される(ステップS16)。
【0057】
続けて、図6(H)[図2(C)参照]に示すように、装置本体を左へ傾けた動きが加速度センサ18により検出されると(ステップS14(Yes)→S17(Yes))、メイン画面17の登録単語表示画面Gwにて現在表示中の単語「argument」の前に単語帳登録された単語「consultation」が読み出され、同メイン画面17の登録単語表示画面Gwに入れ替えられて表示されると共に、サブ画面16に表示させていた説明情報(Ex)が消去される(ステップS18)。
【0058】
この際、前記登録単語表示画面Gwにおいて、表示された単語「consultation」の次に単語帳登録された単語「argument」が存在するので、同表示中の単語「consultation」の右側に右傾斜マークMnが付加される。
【0059】
さらに、図7(I)に示すように、装置本体を左へ傾けままの動きが加速度センサ18により検出されると(ステップS14(Yes)→S17(Yes))、もう一つ前に単語帳登録された単語「uncomfortable」が読み出され、同メイン画面17の登録単語表示画面Gwに入れ替えられて表示される(ステップS18)。
【0060】
ここで、図7(J)に示すように、装置本体を手前(又は後ろ)に傾けた動きが加速度センサ18により検出されると(ステップS14(Yes)→S15(Yes))、前記メイン画面17の登録単語表示画面Gwにて表示中の単語「uncomfortable」の説明情報が、[英和辞書]22bから検索されて読み出され、説明情報表示画面Exとしてサブ画面16に表示される(ステップS16)。
【0061】
こうして、今回のテキスト閲覧中に登録した単語やその説明情報を適宜再確認した後に、当該テキストの閲覧を再開するため、図7(K)に示すように、装置本体を机上等に再
静置させると、加速度センサ18により加速度が検出されないことにより静置状態であると判断される(ステップS14(No))。
【0062】
そして、前記ワークエリア22eにおいて、“静止時書籍モードON”を示すフラグが記憶されていると判断されると(ステップS19(Yes))、メイン画面17は、前記テキストデータを最後に表示した行位置から展開してなるテキストビューワ画面Gtの表示状態に戻る(ステップS5)。
【0063】
この後、図7(L)に示すように、キー入力部14のユーザ操作に応じて通常通り単語帳機能が起動された場合は(ステップS20(Yes))、加速度センサ18により加速度が検出されないことで装置本体が静置状態にあると判断されるか、あるいは加速度が検出されて装置本体が移動状態にあると判断されるかに関わらず(ステップS21(No/Yes))、前記ワークエリア22eに記憶された“静止時書籍モードON”を示すフラグが消去され(ステップS22)、単語帳データメモリ22dに登録されている先頭の登録単語(ここでは「peep」)が表示対象にセットされる(ステップS23)。そして、この先頭の登録単語「peep」を読み出した登録単語表示画面Gwがメイン画面17に表示される(ステップS13)。
【0064】
この際、前記登録単語表示画面Gwにおいて、表示された先頭の登録単語「peep」の次の登録単語が存在するので、同表示中の単語「peep」の右側に右傾斜マークMnが付加される。
【0065】
ここで、装置本体を手前(又は後ろ)に傾斜させた動きが加速度センサ18により検出されると(ステップS14(Yes)→S15(Yes))、表示中の登録単語の説明情報が[英和辞書]22bから読み出されてサブ画面16に表示される(ステップS16)。
【0066】
また、装置本体を左(又は右)に傾斜させた動きが加速度センサ18により検出されると(ステップS14(Yes)→S17(Yes))、メイン画面17の登録単語表示画面Gwに表示中の登録単語が、前(又は次)の登録単語に入れ替えられて表示される(ステップS18)。
【0067】
この通常通りの単語帳機能により登録単語やその説明情報を表示させた場合には、装置本体を静置状態に戻しても(ステップS14(No))、前記ワークエリア22eを読み出して“静止時書籍モードOFF”と判断されるので(ステップS19(No))、メイン画面16が前記テキストビューワ画面Gtによるテキストデータの表示状態に戻ることはない。
【0068】
そして、テキストビューワ(書籍閲覧)モードを起動させたときに(ステップS1(Yes))、加速度センサ18により加速度が検出されることで装置本体が移動状態にあると判断された場合には(ステップS2(Yes))、前記“静止時書籍モードON”のフラグは記憶されることなく、通常のテキストビューワ画面Gtを基にした動作状態となり、前述した通り、単語帳機能を通常通り起動させないと登録単語とその説明情報の確認処理には移行されない。
【0069】
したがって、前記構成の電子辞書装置10によるテキストビューワ機能と単語帳機能との連携機能によれば、装置本体を机上等に静置させて[世界文学]22cなどのテキストをテキストビューワ画面Gtとしてメイン画面17に表示させた書籍閲覧状態において、装置本体を持ち上げると、当該書籍閲覧中に単語帳データメモリ22dに登録された最新の登録単語「argument」が登録単語表示画面Gwとしてメイン画面17に表示され、装置本体を手前(又は後ろ)に傾斜させると、前記表示された登録単語「argument」の説明情報が[英和辞書]22bから読み出され説明情報表示画面Exとしてサブ画面16に表示される。また、装置本体を左(又は右)に傾斜させると、前記メイン画面17の登録単語表示画面Gwに表示された登録単語が、前(又は次)の登録単語に入れ替えられて表示される。そして、装置本体を前記机上等に再静置させると、前記メイン画面17には元のテキストビューワ画面Gtが再表示されて書籍閲覧状態に戻る。
【0070】
このため、メイン画面17のテキストビューワ画面Gtにて表示閲覧中のテキストから、適宜、任意の単語を辞書検索して単語帳登録できるだけでなく、当該テキストの表示閲覧中に登録単語を表示させて確認した場合でも、簡単に元のテキストの表示状態に復帰することが可能になる。
【0071】
なお、前記各実施形態において記載した電子辞書装置10による各処理の手法およびデータベース、すなわち、図4のフローチャートに示す情報表示処理などの各手法、および辞書データベース22bやテキストデータベース22cは、何れもコンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリ・カード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フロッピディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の外部記録媒体23に格納して配布することができる。そして、メイン画面17およびサブ画面16を備えた電子機器のコンピュータは、この外部記録媒体23に記憶されたプログラムを記憶装置(22)に読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、前記各実施形態において説明したテキストビューワ機能と単語帳機能との連携機能を実現し、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
【0072】
また、前記各手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態としてネットワークN上を伝送させることができ、このプログラムデータを、ネットワークNに接続された電子機器のコンピュータに通信部25によって取り込むことで、前述したテキストビューワ機能と単語帳機能との連携機能を実現することもできる。
【0073】
なお、本願発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、前記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、各実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、幾つかの構成要件が異なる形態にして組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。
【0074】
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0075】
[1]
テキストデータを表示するテキスト表示手段と、このテキスト表示手段により表示されたテキストの中からユーザ操作に応じて選択された単語を単語帳として登録する単語帳登録手段と、この単語帳登録手段により登録された単語を表示する単語帳表示手段とを有する情報表示装置において、
装置本体の動きを検出する動き検出手段と、
この動き検出手段により装置本体の動きが検出されていない状態で、ユーザ操作に応じて前記テキスト表示手段によりテキストデータの表示が開始された場合に、特定のモードを設定する特定モード設定手段と、
この特定モード設定手段により特定のモードが設定された状態で、前記動き検出手段により装置本体の動きが検出された場合に、前記単語帳表示手段により前記登録された単語を表示する状態に切り替える単語帳表示切替手段と、
この単語帳表示切替手段により前記単語帳表示手段による登録された単語の表示に切り替えられた状態で、前記動き検出手段により装置本体の動きが検出されなくなった場合に、前記テキスト表示手段によりテキストデータを表示する状態に復帰するテキスト表示復帰手段と、
を備えたことを特徴とする情報表示装置。
【0076】
[2]
前記単語帳表示切替手段により前記単語帳表示手段による登録された単語の表示に切り替えられた状態で、当該単語帳表示手段により表示される登録された単語は、前記特定モード設定手段により特定のモードが設定された状態で、前記単語帳登録手段により単語帳として登録された単語である、
ことを特徴とする[1]に記載の情報表示装置。
【0077】
[3]
複数の単語と当該各単語の説明情報とを対応付けた辞書データを記憶する辞書データ記憶手段と、
前記単語帳表示切替手段により前記単語帳表示手段による登録された単語の表示に切り替えられた状態で、前記動き検出手段により装置本体の前方または後方向への動きが検出された場合に、前記単語帳表示手段により表示されている単語の説明情報を前記辞書データ記憶手段により記憶された辞書データから読み出してサブ画面に表示する説明情報表示手段と、
を備えたことを特徴とする[2]に記載の情報表示装置。
【0078】
[4]
前記単語帳表示切替手段により前記単語帳表示手段による登録された単語の表示に切り替えられた状態で、前記動き検出手段により装置本体の左または右への動きが検出された場合に、前記単語帳表示手段により表示されている単語を前記単語帳登録手段により登録された当該単語の前後の単語に入れ替える表示単語入れ替え手段を備えた、
ことを特徴とする[3]に記載の情報表示装置。
【0079】
[5]
表示部と、機器本体の動きを検出する動き検出部とを備えた電子機器のコンピュータを制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
テキストデータを前記表示部に表示させるテキスト表示手段、
このテキスト表示手段により表示されたテキストの中からユーザ操作に応じて選択された単語を単語帳としてメモリに登録する単語帳登録手段、
この単語帳登録手段により登録された単語を前記表示部に表示させる単語帳表示手段、
前記動き検出部により機器本体の動きが検出されていない状態で、ユーザ操作に応じて前記テキスト表示手段によりテキストデータの表示が開始された場合に、特定のモードを設定する特定モード設定手段、
この特定モード設定手段により特定のモードが設定された状態で、前記動き検出部により機器本体の動きが検出された場合に、前記単語帳表示手段により前記登録された単語を前記表示部に表示させる状態に切り替える単語帳表示切替手段、
この単語帳表示切替手段により前記表示部が前記単語帳表示手段による登録された単語の表示に切り替えられた状態で、前記動き検出部により機器本体の動きが検出されなくなった場合に、前記テキスト表示手段によりテキストデータを前記表示部に表示させる状態に復帰させるテキスト表示復帰手段、
として機能させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0080】
10 …電子辞書装置
11 …本体ケース
12 …蓋体ケース
13 …ヒンジ部
14 …キー入力部(キーボード)
14a…文字入力キー
14b…辞書指定キー
14c…[訳/決定]キー
14d…[戻る/リスト]キー
14e…カーソルキー
14f…[ジャンプ]キー
15 …スピーカ
16 …サブ画面(手書き入力部)
16d…カラー液晶表示画面
16t…透明タッチパネル
17 …メイン画面
17d…カラー液晶表示画面
17t…透明タッチパネル
17A…タッチキーエリア
Bm …メニューキー
Bj …ジャンプキー
Br …単語登録キー
18 …加速度センサ
21 …CPU
22 …メモリ
22a…情報表示制御プログラム
22b…辞書データベース
22c…テキストデータベース
22d…単語帳データメモリ
22e…ワークエリア
23 …外部記録媒体
24 …記録媒体読み書き部
25 …通信部
30 …Webサーバ
N …インターネット
Gt …テキストビューワ画面
Gw …登録単語表示画面
Mb …左傾斜マーク
Mn …右傾斜マーク
Ex …説明情報表示画面
P …タッチペン
h …識別表示
Mr …登録完了メッセージ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テキストデータを表示するテキスト表示手段と、このテキスト表示手段により表示されたテキストの中からユーザ操作に応じて選択された単語を単語帳として登録する単語帳登録手段と、この単語帳登録手段により登録された単語を表示する単語帳表示手段とを有する情報表示装置において、
装置本体の動きを検出する動き検出手段と、
この動き検出手段により装置本体の動きが検出されていない状態で、ユーザ操作に応じて前記テキスト表示手段によりテキストデータの表示が開始された場合に、特定のモードを設定する特定モード設定手段と、
この特定モード設定手段により特定のモードが設定された状態で、前記動き検出手段により装置本体の動きが検出された場合に、前記単語帳表示手段により前記登録された単語を表示する状態に切り替える単語帳表示切替手段と、
この単語帳表示切替手段により前記単語帳表示手段による登録された単語の表示に切り替えられた状態で、前記動き検出手段により装置本体の動きが検出されなくなった場合に、前記テキスト表示手段によりテキストデータを表示する状態に復帰するテキスト表示復帰手段と、
を備えたことを特徴とする情報表示装置。
【請求項2】
前記単語帳表示切替手段により前記単語帳表示手段による登録された単語の表示に切り替えられた状態で、当該単語帳表示手段により表示される登録された単語は、前記特定モード設定手段により特定のモードが設定された状態で、前記単語帳登録手段により単語帳として登録された単語である、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報表示装置。
【請求項3】
複数の単語と当該各単語の説明情報とを対応付けた辞書データを記憶する辞書データ記憶手段と、
前記単語帳表示切替手段により前記単語帳表示手段による登録された単語の表示に切り替えられた状態で、前記動き検出手段により装置本体の前方または後方向への動きが検出された場合に、前記単語帳表示手段により表示されている単語の説明情報を前記辞書データ記憶手段により記憶された辞書データから読み出してサブ画面に表示する説明情報表示手段と、
を備えたことを特徴とする請求項2に記載の情報表示装置。
【請求項4】
前記単語帳表示切替手段により前記単語帳表示手段による登録された単語の表示に切り替えられた状態で、前記動き検出手段により装置本体の左または右への動きが検出された場合に、前記単語帳表示手段により表示されている単語を前記単語帳登録手段により登録された当該単語の前後の単語に入れ替える表示単語入れ替え手段を備えた、
ことを特徴とする請求項3に記載の情報表示装置。
【請求項5】
表示部と、機器本体の動きを検出する動き検出部とを備えた電子機器のコンピュータを制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
テキストデータを前記表示部に表示させるテキスト表示手段、
このテキスト表示手段により表示されたテキストの中からユーザ操作に応じて選択された単語を単語帳としてメモリに登録する単語帳登録手段、
この単語帳登録手段により登録された単語を前記表示部に表示させる単語帳表示手段、
前記動き検出部により機器本体の動きが検出されていない状態で、ユーザ操作に応じて前記テキスト表示手段によりテキストデータの表示が開始された場合に、特定のモードを設定する特定モード設定手段、
この特定モード設定手段により特定のモードが設定された状態で、前記動き検出部により機器本体の動きが検出された場合に、前記単語帳表示手段により前記登録された単語を前記表示部に表示させる状態に切り替える単語帳表示切替手段、
この単語帳表示切替手段により前記表示部が前記単語帳表示手段による登録された単語の表示に切り替えられた状態で、前記動き検出部により機器本体の動きが検出されなくなった場合に、前記テキスト表示手段によりテキストデータを前記表示部に表示させる状態に復帰させるテキスト表示復帰手段、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−174188(P2012−174188A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−38382(P2011−38382)
【出願日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】