説明

情報表示装置

【課題】信号の待ち時間が長い場合でも歩行者にストレスを蓄積させることなく、かつ、有益な情報を提供することができる情報表示装置を提供する。
【解決手段】情報表示装置1は、歩行者用信号機10の灯色信号が入力される入力手段110と、所定情報を記憶する記憶手段120と、情報を表示するための情報表示手段130と、該情報表示手段130による情報の表示を制御する表示制御手段140とを備え、表示制御手段140は、灯色信号の示す歩行者用信号機10の灯色が赤色である間、灯色が青色に変わるまでの待ち時間を歩行者に示す待ち時間表示301と所定情報の表示302とを情報表示手段130に一方ずつ行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、横断歩道の歩行者を対象にした情報を表示する情報表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、横断歩道の歩行者を対象とした情報表示装置としては、歩行者用信号機が赤から青に変わるまでの待ち時間を数字を用いずに視認できるようにした待ち時間表示装置や、押しボタン式信号機の押ボタン箱に設け、押ボタンの操作を促す表示をする表示装置があった。
【0003】
また、横断歩道の横断に関する注意を歩行者に表示するものもあった(特許文献1)。すなわち、歩行者用信号の状態に応じて横断の開始を待たせる表示をしたり、横断を促す表示をしたり、間も無く赤信号に変わる旨の表示をしたり、横断を思いとどまらせる表示をしたりするものである。
【0004】
【特許文献1】特開2002−157682号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような従来の技術では、信号の待ち時間の長い所、例えば、歩車分離交差点などでは、待ち時間を表示した場合に、歩行者は待ち時間を知ることが逆にストレスとなって信号無視をして道路を横断してしまうこともあるという問題点があった。
【0006】
本発明は、このような従来の技術が有する問題点に着目してなされたもので、信号の待ち時間が長い場合でも歩行者にストレスを蓄積させることなく、かつ、有益な情報を提供することができる情報表示装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1] 横断歩道(200)の歩行者を対象にした情報を表示する情報表示装置(1)において、
歩行者用信号機(10)の灯色信号が入力される入力手段(110)と、所定情報を記憶する記憶手段(120)と、情報を表示するための情報表示手段(130)と、該情報表示手段(130)による情報の表示を制御する表示制御手段(140)とを備え、
前記表示制御手段(140)は、前記灯色信号の示す前記歩行者用信号機(10)の灯色が赤色である間、前記灯色が青色に変わるまでの待ち時間を歩行者に示す待ち時間表示および前記所定情報の表示(302)を一方ずつ前記情報表示手段(130)に行うことを特徴とする情報表示装置(1)。
【0008】
[2] 横断歩道(200)の歩行者を対象にした情報を表示する情報表示装置(2)において、
歩行者用信号機(10)の灯色信号が入力される入力手段(110)と、所定情報を記憶する記憶手段(120)と、ネットワーク(N)に接続するための接続手段(150)と、情報を表示するための情報表示手段(130)と、該情報表示手段(130)による情報の表示を制御する表示制御手段(140)とを備え、
前記所定情報は前記ネットワーク(N)を介して取得可能であり、
前記表示制御手段(140)は、前記灯色信号の示す前記歩行者用信号機(10)の灯色が赤色である間、前記灯色が青色に変わるまでの待ち時間を歩行者に示す待ち時間表示および前記所定情報の表示(302)を一方ずつ前記情報表示手段(130)に行うことを特徴とする情報表示装置(2)。
【0009】
[3] 前記記憶手段(120)に記憶された所定情報を書き換える所定情報書換え手段(160)と、書き換えられた所定情報を出力する出力手段(170)とを備え、
前記表示制御手段(140)は、
前記書き換えた所定情報を前記出力手段(170)によって前記ネットワーク(N)へ出力し、
前記ネットワーク(N)に接続された他の情報表示装置(2)によって書き換えられた所定情報を前記ネットワーク(N)から取得したときは、前記記憶手段(120)に記憶された所定情報を前記所定情報書換え手段(160)により、前記他の情報表示装置(2)によって書き換えられた所定情報に書き換えることを特徴とする[2]に記載の情報表示装置(2)。
【0010】
[4] 前記ネットワーク(N)はインターネットを含むことを特徴とする[2]または[3]に記載の情報表示装置(2)。
【0011】
[5] 前記所定情報は、交通安全に関する情報であることを特徴とする[1],[2],[3]または[4]に記載の情報表示装置(1,2)。
【0012】
[6] 前記表示制御手段(140)は、前記情報表示手段(130)に前記所定情報をスクロール表示可能なことを特徴とする[1],[2],[3],[4]または[5]に記載の情報表示装置(1,2)。
【0013】
[7] 前記表示制御手段(140)は、前記所定情報の表示を複数回繰り返した後、最後に待ち時間表示を行うことを特徴とする[1],[2],[3],[4],[5]または[6]に記載の情報表示装置(1,2)。
【0014】
[8] 前記表示制御手段(140)は、前記待ち時間表示および前記所定情報の表示を交互に行うことを特徴とする[1],[2],[3],[4],[5]または[6]に記載の情報表示装置(1,2)。
【0015】
前記本発明は次のように作用する。
本発明による横断歩道(200)の歩行者を対象にした情報を表示する情報表示装置(1,2)は、横断歩道(200)の近くに設置され、歩行者用信号機(10)の灯色を示す灯色信号が入力手段(110)に入力されると、表示制御手段(140)は、灯色信号の示す歩行者用信号機(10)の灯色が赤色である間、記憶手段(120)に記憶してある所定情報と歩行者用信号機(10)が青色に変わるまでの待ち時間表示とを情報表示手段(130)に一方ずつ表示させる。
【0016】
従来から有る待ち時間表示として、横に延びた長さの異なる複数本のバーを積み上げて表示するものがある。これは、最も下のバーの長さが最も短く、上のバーほど長いものとして、所定時間の経過ごとに最上のバーから1本ずつバーを消灯していくものである。
【0017】
本発明による情報表示装置(1,2)は、例えば、このようなバーを使用した待ち時間表示を行い、この待ち時間表示および所定情報の表示を一方ずつ行う。この表示の方法としては、歩行者用信号機(10)が赤色になった時点では全てのバーを短時間だけ点灯表示し、その後に所定情報を複数回表示した後、最後に待ち時間表示を行う。
【0018】
また、別の表示方法として、所定情報を表示し、次に、所定情報の表示の間に経過して少なくなった待ち時間を短時間、例えば2秒、行った後、再び所定情報を表示する。これを待ち時間が無くなるまで繰り返してもよい。
【0019】
前記所定情報は予め記憶手段(120)に記憶された異なる内容のものをランダム表示してもよいし、所定の順で表示してもよい。また、同一の情報を表示してもよい。所定情報は、例えば、小学校の近くや通学路上の横断歩道(200)で表示する場合は、小学生向けの交通安全に関する情報にすることが好ましい。また、所定情報は、情報内容の種類別に記憶手段(120)に記憶しておき、時間帯によって表示する情報の種類を変更してもよい。
【0020】
なお、所定情報の表示(302)の仕方の一例としてスクロール表示をしてもよい。情報表示手段(130)に所定情報をスクロール表示する場合には、より密度の濃い情報を提供することができ、信号待ち中の歩行者の興味を引くことができるので、歩行者に蓄積するストレスを減少させることができるとともに、歩行者により有益な情報を提供することができる。
【0021】
また、ネットワーク(N)に接続するための接続手段(150)を備えた情報表示装置(2)によれば、所定の時間間隔でネットワーク(N)に接続し、該ネットワーク(N)を介して所定情報を取得するようにしてもよい。例えば、ネットワーク(N)はインターネットであり、所定情報はニュースや情報表示装置(2)の設置された地域の局地的な天気に関する情報等、リアルタイムに近い情報であってもよい。これにより、歩行者はより有益な情報を得ることができる。
【0022】
さらに、前記情報表示装置(2)が記憶手段(120)に記憶された所定情報を書き換える所定情報書換え手段(160)と、書き換えられた所定情報を出力する出力手段(170)とを備えたものである場合には、このような情報表示装置(2)をネットワーク(N)によって複数接続して、これら複数の情報表示装置(2)の何れか1つの情報表示装置(2)で所定情報を書き換えると、その書き換えられた所定情報がネットワーク(N)を介して他の情報表示装置(2)に出力され、他のそれぞれの情報表示装置(2)では、表示制御手段(140)が記憶手段(120)に記憶されている所定情報をネットワーク(N)から入力された前記書き換えられた所定情報に書き換えるようにすることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明にかかる情報表示装置によれば、歩行者用信号機の灯色が赤色である間、記憶手段に記憶してある所定情報および歩行者用信号機が青色に変わるまでの待ち時間表示を一方ずつ情報表示手段に表示させることにより、歩行者は所定情報から有益な情報を得られるとともに、所定情報に関心を示している間に待ち時間が減るので、待ち時間の長いところでも、長い時間待たされているという感覚が減じられて、ストレスなく信号が青に変わるまで待つことができる。
【0024】
所定情報を交通安全に関する情報とすることにより、歩行者に交通安全を意識させることができる。
【0025】
また、所定情報は、ネットワークを介して取得してもよく、これにより、歩行者により新しい情報を提供することができる。
【0026】
また、所定情報の表示がスクロール表示可能なものの場合には、量の多い情報でも表示できるので、歩行者により有益な情報を提供することができる。
【0027】
また、複数の情報表示装置をネットワークで接続した場合には、何れか1つの情報表示装置で所定情報が書き換えられると、他の情報表示装置のそれぞれに記憶された所定情報が前記1つの情報表示装置によって書き換えられた所定情報に書き換えることができるので、情報表示システムを構築して、該システム内で所定情報の共通化が図れるとともに、所定情報の管理が容易になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、図面に基づき本発明の好適な各種の実施の形態を説明する。
図1から図3までは、本発明の第1の実施の形態を示している。
本発明に係る情報表示装置1は、横断歩道200上や交差点の向かい側で横断歩道200の近くにいる歩行者を情報表示の対象にしている。特に横断歩道200を渡るために歩行者用信号機10の灯色が赤色から青色に変わるのを待っている歩行者を対象にしており、歩行者用信号機10の灯色が赤色である間、灯色が青色に変わるまでの待ち時間を歩行者に示す待ち時間表示301および歩行者に役立つ所定情報の表示302を一方ずつ行うものである。このため、情報表示装置1は、図2に示すように歩行者用信号機10の横に配置し、横断歩道を渡ってこようとする歩行者に最も良く視認できるように配設することが好ましい。
【0029】
図1のブロック図に示すように、本発明に係る情報表示装置1は、横断歩道200の近くに設置されている歩行者用信号機10および車両用信号機20の双方を制御する信号制御機30に接続されている。情報表示装置1は、この信号制御機30からの灯色信号が入力される入力部110(入力手段)と、前記所定情報を記憶する記憶部120(記憶手段)と、待ち時間表示301および所定情報の表示302を行う情報表示部130(情報表示手段)と、信号制御機30による情報の表示を制御する表示制御部140(表示制御手段)とを備えている。
【0030】
入力部110が信号制御機30から受ける灯色信号は、歩行者用信号機10の灯色を示す信号である。記憶部120は、予め所定情報が書き込まれたROMでもよいし、所定情報を書き換え可能にするRAMなどでもよい。この記憶部120に記憶する情報(所定情報)は、例えば、情報表示装置1が小・中学校の近くや通学路上、公園や児童の出入りが多い施設付近の横断歩道200に設置される場合には、小・中学生などの児童向けに交通安全の意識を高めさせるような情報が好ましい。このような情報としては、例えば交通標語がある。
【0031】
また、情報表示装置1が歩車分離交差点に設置されている場合には、該交差点が歩車分離交差点である旨の文字表示等、信号制御方式の説明などは歩行者にとって有益である。さらに、情報表示装置1が設置された場所から最寄の鉄道の駅までの道案内を文字表示したり、絵図による表示をしたりすることも歩行者にとって有益である。
【0032】
情報表示部130は、例えば多数のLEDをマトリクス状に配置したドットマトリクスタイプのLEDディスプレイである。情報表示部130には、電源箱からAC100Vが供給されている。また、信号灯の灯色ランプの電源線から分岐して電源を供給することもできる。
【0033】
前記表示制御部140は、情報表示部130に表示する待ち時間表示301や所定情報の表示302を行うための制御をするためのものである。表示制御部140は、歩行者用信号機10の灯色が赤色である間は、情報表示部130に待ち時間表示301および所定情報の表示302を一方ずつ行わせる。なお表示制御部140は、待ち時間表示301のみを表示させることもできる。
【0034】
また表示制御部140は、歩行者用信号機10の灯色が青色であり、それが点灯している間および点滅している間には、情報表示部130に所定情報のみを表示することができる。この場合、所定情報としては色覚異常のある歩行者のために、横断が可能なこと、横断可能時間が残り少なくなっていることを文字表示してもよい。また、横断可能の間には所定情報の表示302を行わないようにすることもできる。表示制御部140はまた、情報表示部130に所定情報をスクロール表示302aさせることもできる。
【0035】
情報表示装置1は、該情報表示装置1を構成する入力部110、記憶部120、および表示制御部140を信号制御機30に組み込んでもよい。あるいは、信号制御機30が備える不図示の制御部と記憶部にそれぞれ表示制御部140と記憶部120とを兼ねさせてもよい。
【0036】
次に作用を説明する。
本発明による横断歩道200の歩行者を対象にした情報を表示する情報表示装置1は、歩行者用信号機10の灯色が赤色になると、この灯色が赤色であることを示す灯色信号を信号制御機30から入力部110が受ける。表示制御部140は、歩行者用信号機10の灯色が赤色である間、記憶部120に記憶してある所定情報および歩行者用信号機10が青色に変わるまでの待ち時間表示を情報表示部130に一方ずつ表示させる。
【0037】
図3に示すように、待ち時間表示301としては、横に延びた長さの異なる複数本のバー301aを積み上げたように表示して、所定時間の経過ごとに最上のバー301aから1本ずつバー301aを消灯していくものである。複数本のバー301aは、最も下のバー301aの長さが最も短く、上のバー301aほど長い。したがって、全体的には下に向かって先細ったイメージである。したがって、待ち時間の経過とともに上のバー301aから消灯されるので、信号待ちしている歩行者は、感覚的に待ち時間の少なくなっていることがわかる。図示した例では、8本のバー301aが表示されるので、待ち時間を8等分して、8等分の時間が経過するごとにバー301aが消灯していく。なお、所定情報の表示時間の長さによっては、8段階に亘って順次に消灯されるバー301aの表示状態の全てが表示されるわけではない。
【0038】
また、所定情報の表示302の内容としては、前記のように交通標語、交差点の種類を知らせるための表示、道案内表示などである。また、右折車を感知する右折車感知機を備えたものの場合、右折車感知機が右折車を感知したときに、右折車が有ることに対する注意を喚起する表示をしてもよい。これらの表示は、文字情報、図柄や記号による情報、あるいは文字および図柄や記号を混在させた情報として表示する。
【0039】
情報表示部130による待ち時間表示301と所定の情報表示302との表示の仕方は、歩行者用信号機10の灯色が赤色になったときに、先ず、待ち時間表示301を予め定められた時間だけ行う。このときの待ち時間表示301は、全てのバー301aを点灯表示する。
【0040】
この点灯表示を所定時間、例えば2〜3秒だけ行ってから所定情報を1つ表示する。この所定情報の表示302が終わったら、再び待ち時間表示301を2〜3秒だけ行う。このとき待ち時間は所定情報を表示することによって経過した時間だけ短くなっているので、それに対応して、最初の待ち時間表示301よりも少ない数のバー301aが表示される。この後、再び所定情報の表示302を行う。
【0041】
このように待ち時間表示301と所定情報の表示302との交互の表示を繰り返す。表示される所定情報は、繰り返しの表示の度に内容を変えてもよいし、1回の信号待ちの間に表示される内容は同一としてもよい。このように待ち時間表示301と所定情報の表示302とを繰り返すことにより、信号待ち中の歩行者の興味を引くことができるので、該歩行者に蓄積するストレスを減少させることができる。ひいては信号無視による道路の横断を少なくすることができ、交通安全に貢献することとなる。
【0042】
歩行者用信号機10が青色の点灯および点滅をしている間は、横断歩道200の歩行者が表示に気を取られないように、所定情報の1つを表示したままにしておく固定表示302bにすることが好ましい。また、表示を行わなくてもよい。
【0043】
所定情報は、情報内容の種類別に記憶部120に記憶しておき、1日のうち時間帯を分けて表示する情報の内容的種類を変更してもよい。例えば、通学路上の交差点に設置されている情報表示装置1では、登校時間帯、下校時間帯、夜間などである。
【0044】
別の表示方法としては、所定情報の表示302を複数回くり返し、最後に待ち時間表示301をするようにしてもよい。
【0045】
所定情報の表示302の仕方の一例として文字や図柄等の情報を固定して表示する仕方の他に、流すように表示するスクロール表示302aがある。情報表示部130に所定情報をスクロール表示する場合には、より密度の濃い情報を提供することができる。これにより、信号待ち中の歩行者の興味を引くことができるので、歩行者に蓄積するストレスを一層に減少させることができるとともに、歩行者にとって一層に有益な情報を提供することができる。
【0046】
このスクロール表示302aの場合には、前後の待ち時間表示301の間の時間を指定したのでは所定情報をスクロール表示している途中で待ち時間表示301に変わってしまう虞があるので、スクロール表示302aの回数を設定する。これにより、設定した回数のスクロール表示302aを繰り返して最後に待ち時間表示301をする。
【0047】
また、所定情報のスクロール表示302aと待ち時間表示301とを交互にするようにしてもよい。この場合、待ち時間表示301と次の待ち時間表示301との間に所定情報を1回だけ表示してもよいし、繰り返し表示してもよい。また、表示する所定情報の内容は同一でもよいし、異なるものを表示してもよい。
【0048】
図4は本発明の第2の実施の形態を示している。
図4のブロック図に示すように、第2の実施の形態に係る情報表示装置2は、ネットワークNに接続するための接続部150(接続手段)と、記憶部120に記憶された所定情報を書き換える所定情報書換え部160(所定情報書換え手段)と、書き換えられた所定情報を情報表示装置2の外部に出力する出力部170(出力手段)とを備える点が第1の実施の形態とは異なっている。なお、第1の実施の形態と同種の部位には同一符号を付し重複した説明を省略する。
【0049】
複数の情報表示装置2は、それぞれ接続部150によってネットワークNを介して接続することができ、双方向に通信できる。ネットワークNとの接続は、有線ないし無線で行うことができる。これにより、複数の情報表示装置2から構成される情報表示システムを構築することができる。なお、所定情報書換え部160はプログラムでもよい。
【0050】
次に作用を説明する。
複数の情報表示装置2がネットワークNによって接続されている場合には、何れか1つの情報表示装置2にて所定情報が書き換えられると、該情報表示装置2の表示制御部140は、前記書き換えられた所定情報を出力部170によって接続部150から前記ネットワークNを介して他の情報表示装置2に出力させることができる。
【0051】
一方、ネットワークNを介して前記書き換えられた所定情報を取得した情報表示装置2では、接続部150、入力部110を経た前記書き換えられた所定情報に基づいて表示制御部140は所定情報書換え部160により、記憶部120に記憶されている所定情報を前記書き換えられた所定情報に書き換えることができる。
【0052】
これにより、複数の情報表示装置2によって構築された前記システム内での所定情報の共通化が図れるとともに、所定情報の管理が容易になる。また、記憶部120に記憶しておく所定情報を常に適切かつ有益なものに維持しておくことができる。
【0053】
本実施の形態の変形例として、ネットワークNがインターネットである場合には、所定情報としてインターネットから取得した時事ニュースや天気予報を表示することができる。これらの情報は、例えば、所定の時間間隔でインターネットに接続して最新の情報を取得することにより、歩行者にとってタイムリーでより有益な情報を表示することができる。天気予報の場合には、都市における区単位のピンポイント天気予報もインターネットを介して取得することもできるので、情報表示装置2が設置されている地域ごとの天気予報を表示することもできる。
【0054】
なお、情報表示装置2は、情報表示装置2同士を接続するためのネットワークおよび、これとは別に前記インターネットにも接続するようにしてもよい。
【0055】
また、情報表示装置2は、情報表示部130以外の構成要素を信号制御機30に組み込んでもよい。あるいは、信号制御機30が備える不図示の制御部と記憶部等に兼ねさせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る情報表示装置を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る情報表示装置が配置される位置を示す説明図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る情報表示装置における待ち時間表示と所定情報の表示を例示して説明する説明図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る情報表示装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0057】
1…情報表示装置
2…情報表示装置
10…歩行者用信号機
20…車両用信号機
30…信号制御機
110…入力部
120…記憶部
130…情報表示部
140…表示制御部
150…接続部
160…所定情報書換え部
170…出力部
200…横断歩道
301…待ち時間表示
301a…バー
302…所定情報の表示
302a…スクロール表示
302b…固定表示
N…ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
横断歩道の歩行者を対象にした情報を表示する情報表示装置において、
歩行者用信号機の灯色信号が入力される入力手段と、所定情報を記憶する記憶手段と、情報を表示するための情報表示手段と、該情報表示手段による情報の表示を制御する表示制御手段とを備え、
前記表示制御手段は、前記灯色信号の示す前記歩行者用信号機の灯色が赤色である間、前記灯色が青色に変わるまでの待ち時間を歩行者に示す待ち時間表示および前記所定情報の表示を一方ずつ前記情報表示手段に行うことを特徴とする情報表示装置。
【請求項2】
横断歩道の歩行者を対象にした情報を表示する情報表示装置において、
歩行者用信号機の灯色信号が入力される入力手段と、所定情報を記憶する記憶手段と、ネットワークに接続するための接続手段と、情報を表示するための情報表示手段と、該情報表示手段による情報の表示を制御する表示制御手段とを備え、
前記所定情報は前記ネットワークを介して取得可能であり、
前記表示制御手段は、前記灯色信号の示す前記歩行者用信号機の灯色が赤色である間、前記灯色が青色に変わるまでの待ち時間を歩行者に示す待ち時間表示および前記所定情報の表示を一方ずつ前記情報表示手段に行うことを特徴とする情報表示装置。
【請求項3】
前記記憶手段に記憶された所定情報を書き換える所定情報書換え手段と、書き換えた所定情報を出力する出力手段とを備え、
前記表示制御手段は、
前記書き換えた所定情報を前記出力手段によって前記ネットワークへ出力し、
前記ネットワークに接続された他の情報表示装置によって書き換えられた所定情報を前記ネットワークから取得したときは、前記記憶手段に記憶された所定情報を前記所定情報書換え手段により、前記他の情報表示装置によって書き換えられた所定情報に書き換えることを特徴とする請求項2に記載の情報表示装置。
【請求項4】
前記ネットワークはインターネットを含むことを特徴とする請求項2または3に記載の情報表示装置。
【請求項5】
前記所定情報は、交通安全に関する情報であることを特徴とする請求項1,2,3または4に記載の情報表示装置。
【請求項6】
前記表示制御手段は、前記情報表示手段に前記所定情報をスクロール表示可能なことを特徴とする請求項1,2,3,4または5に記載の情報表示装置。
【請求項7】
前記表示制御手段は、前記所定情報の表示を複数回繰り返した後、最後に待ち時間表示を行うことを特徴とする請求項1,2,3,4,5または6に記載の情報表示装置。
【請求項8】
前記表示制御手段は、前記待ち時間表示および前記所定情報の表示を交互に行うことを特徴とする請求項1,2,3,4,5または6に記載の情報表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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