説明

感光体ドラムの梱包容器及び梱包方法

【課題】梱包された複数本の感光体ドラムの互いの接触を効果的に防げると共に、容易に組み立てられる梱包容器及び梱包方法を提供すること。
【解決手段】複数本の感光体ドラム10を梱包する梱包容器であって、梱包容器本体2と、基部31及び複数の位置決め突起32を有し、複数の位置決め突起32が上方を向くように梱包容器本体2の底面に配置される第1ドラムホルダー3と、一枚のシート状部材により構成され、複数の挿入開口51が形成された仕切り面52及び一対の脚部53を有し、第1ドラムホルダー3の上部に配置される仕切り部材5と、基部41及び複数の位置決め突起42を有し、複数の位置決め突起42が下方を向くように仕切り部材5の上方に配置される第2ドラムホルダー4とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感光体ドラムの梱包容器、及び該梱包容器を用いた筒状感光体ドラムの梱包方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、表面に感光層が形成された筒状の感光体ドラムは、保護シートにより表面が被覆された状態で、複数本が梱包されて運搬及び保管される。このように、複数本の感光体ドラムを梱包する場合には、隣り合って配置される感光体ドラム間に緩衝シートを配置することで、梱包された複数本の感光体ドラムが運搬中や保管中に互いに接触して感光層が破損することを防止している。
【0003】
また、複数のダンボールシートを組み合わせて複数の格子を形成した、格子状断面を有する間仕切りを用いて、複数本の感光体ドラムを互いに接触しないように梱包する感光体ドラムの梱包方法が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−55083号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、隣り合って配置される感光体ドラム間に緩衝シートを配置する梱包方法では、多量の緩衝シートを必要としてしまうと共に、緩衝シートの配置によっては、感光体ドラム同士の接触を十分に防げない場合があった。また、特許文献1で提案された梱包方法では、格子状断面を有する間仕切りを構成するために多数のダンボールシートを組み合わせる作業が必要となり、間仕切りの組み立てに多くの時間を要するという問題があった。
【0006】
従って、本発明は、梱包された複数本の感光体ドラムの互いの接触を効果的に防げると共に、容易に組み立てられる梱包容器及び梱包方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、複数本の円筒状の感光体ドラムを梱包する梱包容器であって、箱状の梱包容器本体と、シート状の基部、及び該基部の一方の面から突出する複数の位置決め突起を有し、該複数の位置決め突起が上方を向くように前記梱包容器本体の底面に配置される第1ドラムホルダーと、一枚のシート状部材により構成され、前記感光体ドラムが挿入される複数の挿入開口が形成された仕切り面、及び該仕切り面における一対の第1側縁から該仕切り面に略直交する方向に屈曲して延びる一対の脚部を有し、前記第1ドラムホルダーの上部に配置される仕切り部材と、シート状の基部、及び該基部の一方の面から突出する複数の位置決め突起を有し、該複数の位置決め突起が下方を向くように前記仕切り部材の上方に配置される第2ドラムホルダーと、を備える梱包容器に関する。
【0008】
また、前記仕切り部材は、前記仕切り面における前記一対の第1側縁に直交する一対の第2側縁から該仕切り面に対して所定角度屈曲して外方に延びる一対のフラップ部を更に備えることが好ましい。
【0009】
また、梱包容器は、前記梱包容器本体の底面と前記第1ドラムホルダーとの間、及び前記第2ドラムホルダーと前記梱包容器本体の上面との間にそれぞれ配置される一対のシート状の補強材を更に備えることが好ましい。
【0010】
また、前記第1ドラムホルダー及び前記第2ドラムホルダーは、前記基部における前記一方の面に設けられ前記複数の位置決め突起を互いに区画するリブ部を更に備えることが好ましい。
【0011】
また、本発明は、複数本の円筒状の感光体ドラムの両端を、シート状の基部、及び該基部の一方の面から突出する複数の位置決め突起を有する第1ドラムホルダーと第2ドラムホルダーとの間に挟み込んで梱包容器本体の内部で固定する感光体ドラムの梱包方法であって、一枚のシート状部材により構成され、複数の挿入開口が形成された仕切り面、及び該仕切り面における一対の第1側縁から該仕切り面に略直交する方向に屈曲して延びる一対の脚部を有する仕切り部材を、前記梱包容器本体の底面に配置された前記第1ドラムホルダーの上部に配置する工程と、前記仕切り部材における前記複数の挿入開口に複数本の感光体ドラムを挿入する工程と、前記複数本の感光体ドラムを挿入した後に、前記仕切り部材の上部に前記第2ドラムホルダーを配置する工程と、を備える。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、梱包された複数本の感光体ドラムの互いの接触を効果的に防げると共に、容易に組み立てられる梱包容器及び梱包方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の感光体ドラムの梱包容器を示す分解斜視図である。
【図2】ドラムホルダーの平面図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】仕切り部材の展開平面図である。
【図5】仕切り部材の断面図であり、図1のB−B線断面を示す図である。
【図6】仕切り部材の断面図であり、図1のC−C線断面を示す図である。
【図7】複数本の感光体ドラムが梱包された梱包容器の断面図であり、図1のC−C線断面に対応する図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の好ましい一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
本発明の梱包容器1は、図1に示すように、両端部にフランジが挿入されていない円筒状の感光体ドラム10を複数本梱包する場合に用いられる。感光体ドラム10は、円筒状の基体と、この基体の表面に設けられた感光層とを含んで構成される(いずれも図示せず)。この感光体ドラム10は、感光層の損傷を防ぐため、保護シート11により感光層が被覆された状態で梱包される。
【0015】
本実施形態の梱包容器1は、図1に示すように、梱包容器本体2と、第1ドラムホルダー3と、仕切り部材5と、第2ドラムホルダー4と、一対のシート状の補強材6と、を備える。
梱包容器本体2は、ダンボール等の紙材により箱状に構成される。本実施形態では、梱包容器本体2は、底面及び上面が開閉可能な蓋部材により構成された平面視略正方形の直方体形状のダンボール箱により構成される。
【0016】
第1ドラムホルダー3は、図1及び図2に示すように、シート状の基部31と、この基部31から突出する複数の位置決め突起32と、これら複数の位置決め突起32を区画するリブ部33と、を備える。
基部31は、平面視において略正方形状に形成される。基部31の一辺の長さは、梱包容器本体2の底面の内寸よりも若干短く構成される。
複数の位置決め突起32は、図3に示すように、基部31の一方の面から突出し、円錐状に形成される。複数の位置決め突起32は、図2に示すように、基部31の対角線に沿う方向に隣り合って配置される位置決め突起32との距離が最短となるように、互いに一定の間隔をあけて千鳥状に配置される。また、複数の位置決め突起32の最大径部分の大きさは、円筒状の感光体ドラム10の端面の内径よりも小さく構成される(図7参照)。
【0017】
リブ部33は、図2及び図3に示すように、基部31の一方の面から突出して設けられ、複数の位置決め突起32を互いに区画する。本実施形態では、リブ部33は、隣り合って配置される2つの位置決め突起32の中間部分をつなぐように、基部31の対角線に沿う方向に延び、格子状に設けられる。また、リブ部33は、基部31の周縁にも設けられる。
【0018】
以上の第1ドラムホルダー3は、図1に示すように、複数の位置決め突起32及びリブ部33が上方を向くように、梱包容器本体2の底面に配置される。
第1ドラムホルダー3は、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の合成樹脂をシート状に成形した樹脂シートを真空成形することにより、基部31、複数の位置決め突起32及びリブ部33が一体的に形成される。
【0019】
仕切り部材5は、図1及び図4に示すように、一枚のシート状部材であるダンボール等の紙材が折り曲げられて構成される。この仕切り部材5は、図1、図4及び図5に示すように、複数の円形の挿入開口51が形成された仕切り面52と、一対の脚部53と、一対のフラップ部54と、を備える。
仕切り面52は、図4に示すように、一対の第1側縁521及び一対の第2側縁522を有する略正方形状に形成される。この仕切り面52は、第1ドラムホルダー3と略同じ大きさに形成される。
【0020】
複数の挿入開口51は、図4に示すように、仕切り面52の対角線に沿う方向に隣り合って配置される挿入開口51との距離が最短となるように、互いに一定の間隔をあけて千鳥状に配置される。これら複数の挿入開口51それぞれには、感光体ドラム10が挿入される。複数の挿入開口51の直径R1は、感光体ドラム10の外径R2よりも大きく構成される(図7参照)。具体的には、複数の挿入開口51の直径R1は、感光体ドラム10を挿入した場合に感光体ドラム10の周面と仕切り面52とを接触しにくくする観点、及び感光体ドラム10が若干傾いた状態で挿入開口51に挿入された場合に、傾いて挿入された感光体ドラム10を支持すると共に、傾いた状態からでも自立しやすくする観点から、感光体ドラム10の外径R2の130%〜180%であることが好ましい。
【0021】
一対の脚部53は、図1及び図5に示すように、仕切り面52の一対の第1側縁521から仕切り面52に略直交する方向に屈曲して延びる。より具体的には、一対の脚部53は、図4に示すように、シート状部材における仕切り面52の一対の第1側縁521から延出した部分により構成される。そして、延出したシート状部材が一対の第1側縁521において、略90度屈曲されて一対の脚部53が構成されている。
一対の脚部53の幅は、図4に示すように、基端部側(第1側縁521)側から先端部側に向かって徐々に狭く構成される。
一対の脚部53の高さH1は、挿入開口51に挿入された感光体ドラム10を好適に支持する観点から、感光体ドラム10の高さH2(図7参照)の70%〜95%であることが好ましい。
【0022】
また、上記複数の挿入開口51の直径R1と上記感光体ドラム10の外径R2の関係、及び、上記一対の脚部53の高さH1と上記感光体ドラム10の高さH2の関係により、感光体ドラム10の倒れ角度が規制され、後述の第2ドラムホルダー4の複数の位置決め突起42は、複数の感光体ドラム10それぞれの上端部に容易に挿入することができる。
【0023】
一対のフラップ部54は、図6に示すように、仕切り面52の一対の第2側縁522から仕切り面52に対して所定角度屈曲して外方に延びる。より具体的には、一対のフラップ部54は、図4に示すように、シート状部材における仕切り面52の一対の第2側縁522から延出した部分により構成される。そして、延出したシート状部材が一対の第2側縁522において、一対の脚部53とは反対側に屈曲されて一対のフラップ部54が構成されている。
【0024】
以上の仕切り部材5は、図1に示すように、一対の脚部53が第1ドラムホルダー3側を向くように、第1ドラムホルダー3の上部に配置される。
【0025】
第2ドラムホルダー4は、図1〜図3に示すように、第1ドラムホルダー3と同一の構成を備える。即ち、第2ドラムホルダー4は、シート状の基部41と、この基部41から突出する複数の位置決め突起42と、これら複数の位置決め突起42を区画するリブ部43と、を備える。
第2ドラムホルダー4は、図1に示すように、複数の位置決め突起42及びリブ部43が下方を向くように、複数の挿入開口51に複数本の感光体ドラム10が挿入された仕切り部材5の上方に配置される。
【0026】
一対のシート状の補強材6は、図1に示すように、梱包容器本体2の底面と第1ドラムホルダー3との間、及び第2ドラムホルダー4と梱包容器本体2の上面との間にそれぞれ配置される。補強材6は、ダンボール等の紙材により構成され、第1ドラムホルダー3及び第2ドラムホルダー4を補強する。
【0027】
次に、以上説明した梱包容器1を用いて複数本の感光体ドラム10を梱包する感光体ドラム10の梱包方法について、説明する。
本実施形態の梱包容器1を用いた感光体ドラム10の梱包方法では、図7に示すように、梱包容器本体2の内部において、複数本の感光体ドラムの両端が、第1ドラムホルダー3と第2ドラムホルダー4との間に挟み込まれて固定される。
【0028】
より具体的には、感光体ドラム10の梱包方法は、梱包容器本体2の底面に補強材6及び第1ドラムホルダー3を配置する第1工程と、第1ドラムホルダー3の上部に仕切り部材5を配置する第2工程と、仕切り部材5における複数の挿入開口51に複数本の感光体ドラム10を挿入する第3工程と、複数の挿入開口51に複数本の感光体ドラム10を挿入した後に、仕切り部材5の上部に第2ドラムホルダー4を配置する第4工程と、第2ドラムホルダー4の上部に補強材6を配置する第5工程と、梱包容器本体2の上面を閉じる第6工程と、を備える。
【0029】
第1工程では、梱包容器本体2の底面に、補強材6が配置され、この補強材6の上面に第1ドラムホルダー3が配置される。ここで、第1ドラムホルダー3は、図1に示すように、複数の位置決め突起32及びリブ部33が上方を向くように、梱包容器本体2の底面に配置される。
【0030】
第2工程では、第1ドラムホルダー3の上部に、仕切り部材5が配置される。より具体的には、仕切り部材5は、一対の脚部53が第1ドラムホルダー3側を向くように、第1ドラムホルダー3の上部に配置される。ここで、第1ドラムホルダー3の基部31及び仕切り部材5の仕切り面52は、略同じ大きさの正方形状に構成され、また、仕切り面52において形成された複数の挿入開口51の配置パターンは、第1ドラムホルダー3における複数の位置決め突起32の配置パターンと同一となっている。これにより、複数の挿入開口51の位置は、梱包容器1の高さ方向から視て、複数の位置決め突起32の位置と一致する位置に配置される。
また、本実施形態においては、一対のフラップ部54が仕切り面52の一対の第2側縁522から外方に延びている。これにより、仕切り部材5は、図7に示すように、一対のフラップ部54が梱包容器本体2の内側面に押し付けられるように配置されるので、仕切り部材5が梱包容器本体2の内部でがたつきにくい。
【0031】
第3工程では、仕切り部材5における複数の挿入開口51に複数本の感光体ドラム10が挿入される。ここで、上述のように、複数の挿入開口51の位置は、梱包容器1の高さ方向から視て、複数の位置決め突起32の位置と一致する位置に配置されている。これにより、挿入開口51から挿入された感光体ドラム10の下端部は、対応して配置される位置決め突起32及び位置決め突起32の周囲に設けられたリブ部33により好適な位置に誘導され、位置決めされる。また、挿入開口51に挿入された感光体ドラム10は、仕切り部材5により起立状態が好適に維持される。
【0032】
第4工程では、複数本の感光体ドラム10が挿入された仕切り部材5の上部に第2ドラムホルダー4が配置される。より具体的には、第2ドラムホルダー4は、複数の位置決め突起42及びリブ部43が下方を向くように配置される。ここで、第2ドラムホルダー4は、第1ドラムホルダー3と同一の構成を備えている。これにより、第2ドラムホルダー4の複数の位置決め突起42は、複数の感光体ドラム10それぞれの上端部に容易に挿入される。
【0033】
第5工程では、第2ドラムホルダー4の上部に補強材6が配置される。
第6工程では、梱包容器本体2の上面を構成する蓋材が閉じられ、梱包が完了する。
【0034】
以上説明した本実施形態の梱包容器1及びこの梱包容器1を用いた感光体ドラム10の梱包方法によれば、以下のような効果を奏する。
【0035】
(1)梱包容器1を、複数の位置決め突起32を有する第1ドラムホルダー3と、複数の位置決め突起42を有する第2ドラムホルダー4と、これら第1ドラムホルダー3と第2ドラムホルダー4との間に配置される仕切り部材5と、を含んで構成し、この仕切り部材5を、一枚のシート状部材により、複数の挿入開口51が形成された仕切り面52及び一対の脚部53を含んで構成した。これにより、一枚のシート状部材を折り曲げることで仕切り部材5を構成できるので、仕切り部材5を容易に組み立てられる。
また、複数の挿入開口51の配置パターンを、第1ドラムホルダー3における複数の位置決め突起32の配置パターン及び第2ドラムホルダー4における複数の位置決め突起42の配置パターンと一致させた。これにより、梱包容器本体2に感光体ドラム10を収容して梱包する場合に、複数の挿入開口51に挿入された複数の感光体ドラム10それぞれの上端部及び下端部を、位置決め突起32,42により、好適な位置に誘導できる。よって、複数本の感光体ドラム10を、第1ドラムホルダー3及び第2ドラムホルダー4により好適な位置で挟み込んで固定できるので、梱包された複数本の感光体ドラム10の互いの接触を効果的に防げる。
【0036】
(2)仕切り部材5を、仕切り面52の外方に延びる一対のフラップ部54を含んで構成した。これにより、仕切り部材5を、一対のフラップ部54が梱包容器本体2の内側面に押し付けられるように配置できるので、仕切り部材5が梱包容器本体2の内部でがたつきにくい。
【0037】
(3)梱包容器1を、一対の補強材6を含んで構成した。これにより、一対の補強材6により梱包容器本体2の底面近傍及び上面近傍の剛性を向上できるので、第1ドラムホルダー3及び第2ドラムホルダー4を薄く構成できる。よって、梱包容器1の製造コストを低減できる。
【0038】
(4)第1ドラムホルダー3及び第2ドラムホルダー4を、リブ部33,43を含んで構成した。これにより、複数の位置決め突起32,42のみでなく、リブ部33,43によっても感光体ドラム10の下端部又は上端部を、好適な位置に誘導できるので、梱包容器1に梱包される感光体ドラム10の位置決めをより正確に行える。また、第1ドラムホルダー3及び第2ドラムホルダー4の剛性を向上させられる。
【0039】
(5)一対の脚部53の幅を、基端部側から先端部側に向かって徐々に狭くなるように構成した。よって、梱包容器本体2の内部に仕切り部材5をより容易に配置できる。
【0040】
(6)複数の挿入開口51の直径R1を、感光体ドラム10の外径R2の130%〜180%とした。これにより、挿入開口51に感光体ドラム10を挿入する場合に、仕切り部材5(仕切り面52)に感光体ドラム10が接触しにくいので、感光層の損傷を防げる。また、感光体ドラム10が多少傾いた状態で挿入開口51に挿入された場合であっても、挿入された感光体ドラム10が過度に傾くことを防げる。よって、複数の挿入開口51に挿入された複数本の感光体ドラム10が互いに接触することを防げる。
【0041】
以上、本発明の好ましい一実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
例えば、本実施形態では、第1ドラムホルダー3及び第2ドラムホルダー4を、樹脂シートにより構成したが、これに限らない。即ち、第1ドラムホルダー及び第2ドラムホルダーを、ダンボール材やパルプモールド材により構成してもよい。
【符号の説明】
【0042】
1……梱包容器、2……梱包容器本体、3……第1ドラムホルダー、4……第2ドラムホルダー、5……仕切り部材、6……補強材、10……感光体ドラム、31、41……基部、32、42……位置決め突起、33、43……リブ部、51……挿入開口、52……仕切り面、53……脚部、54……フラップ部、521……第1側縁、522……第2側縁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数本の円筒状の感光体ドラムを梱包する梱包容器であって、
箱状の梱包容器本体と、
シート状の基部、及び該基部の一方の面から突出する複数の位置決め突起を有し、該複数の位置決め突起が上方を向くように前記梱包容器本体の底面に配置される第1ドラムホルダーと、
一枚のシート状部材により構成され、前記感光体ドラムが挿入される複数の挿入開口が形成された仕切り面、及び該仕切り面における一対の第1側縁から該仕切り面に略直交する方向に屈曲して延びる一対の脚部を有し、前記第1ドラムホルダーの上部に配置される仕切り部材と、
シート状の基部、及び該基部の一方の面から突出する複数の位置決め突起を有し、該複数の位置決め突起が下方を向くように前記仕切り部材の上方に配置される第2ドラムホルダーと、を備える梱包容器。
【請求項2】
前記仕切り部材は、前記仕切り面における前記一対の第1側縁に直交する一対の第2側縁から該仕切り面に対して所定角度屈曲して外方に延びる一対のフラップ部を更に備える請求項1に記載の梱包容器。
【請求項3】
前記梱包容器本体の底面と前記第1ドラムホルダーとの間、及び前記第2ドラムホルダーと前記梱包容器本体の上面との間にそれぞれ配置される一対のシート状の補強材を更に備える請求項1又は2に記載の梱包容器。
【請求項4】
前記第1ドラムホルダー及び前記第2ドラムホルダーは、前記基部における前記一方の面に設けられ前記複数の位置決め突起を互いに区画するリブ部を更に備える請求項1〜3のいずれかに記載の梱包容器。
【請求項5】
複数本の円筒状の感光体ドラムの両端を、シート状の基部、及び該基部の一方の面から突出する複数の位置決め突起を有する第1ドラムホルダーと第2ドラムホルダーとの間に挟み込んで梱包容器本体の内部で固定する感光体ドラムの梱包方法であって、
一枚のシート状部材により構成され、複数の挿入開口が形成された仕切り面、及び該仕切り面における一対の第1側縁から該仕切り面に略直交する方向に屈曲して延びる一対の脚部を有する仕切り部材を、前記梱包容器本体の底面に配置された前記第1ドラムホルダーの上部に配置する工程と、
前記仕切り部材における前記複数の挿入開口に前記複数本の感光体ドラムを挿入する工程と、
前記複数本の感光体ドラムを挿入した後に、前記仕切り部材の上部に前記第2ドラムホルダーを配置する工程と、を備える感光体ドラムの梱包方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−240716(P2012−240716A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−113189(P2011−113189)
【出願日】平成23年5月20日(2011.5.20)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】