説明

感圧器具

【課題】流体の流れを制御するために使用できる植え込み型弁を提供する。
【解決手段】植え込み型弁は、弁入口と弁出口との間で流体の流れを流通状態で受け入れるよう構成された弁ハウジングと、前記弁ハウジング内に設けられていて、前記弁ハウジングを通って流れる流体の流量を制御するように構成された弁組立体と、前記弁ハウジング内に設けられていて、前記弁ハウジングを通って流れる流体の圧力を測定するように構成されたセンサと、を有する。

【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔関連出願の参照〕
本願は、“Pressure Sensing Methods and Devices”を発明の名称とする2005年3月15日に出願された米国仮特許出願第60/661,758号の優先権主張出願であり、この米国仮特許出願を参照により引用し、その記載内容全体を本明細書の一部となす。
【0002】
〔発明の分野〕
本発明は、脳室カテーテルに関し、特に、圧力センサを収納したカテーテル装置およびその使用方法に関する。
【0003】
〔発明の背景〕
水頭症(脳水腫)は、脳脊髄液(CSF)が脳の脳室または腔内に異常に溜まることにより引き起こされる神経学的病体である。CSFは、透明で無色の流体であり、これは、主として脈絡叢によって作られ、脳および脊髄の周りに存在する。CSFは常時脳の脳室系を通って循環し、最終的に血流中へ吸収される。CSFは、脳および脊髄の保護に役立つ。CSFは脳および脊髄を浮遊状態に保つので、このCSFは、中枢神経系に対する損傷を阻止する保護クッションまたは「ショックアブソーバ」としての役目を果たす。
【0004】
水頭症は、子供および大人を冒し、この水頭症は、脳内のCSFの通常のドレナージまたは排液が何らかの仕方で妨害される場合に生じる。かかる妨害は、多くの要因によって引き起こされる場合があり、かかる要因としては、例えば、遺伝的素質、脳室内出血、頭蓋内出血、感染症、例えば髄膜炎、頭部外傷等が挙げられる。CSFの流れの妨害の結果として、脈絡叢により生じるCSFの量とCSFが血流中へ吸収される速度との間に不均衡状態が生じ、それにより脳に加わる圧力が増大し、それにより脳室が拡張する。
【0005】
水頭症は、シャントシステムを外科的に挿入し、このシャントシステムがCSFの流れを脳室から身体の別の領域に迂回させ、この領域において、CSFを循環系の一部として吸収できる、といったことにより最も多くの場合治療される。シャントシステムは、種々のモデルの状態で提供されており、典型的には、ほぼ同じ機能コンポーネントを共有している。これらコンポーネントとしては、頭蓋に設けた穿頭孔を通って導入し、患者の脳室内に植え込まれる脳室カテーテル、CSFをその最終的なドレナージ部位に運搬するドレナージカテーテルおよび任意的に脳室からドレナージ部位へのCSFの一方向流れを調節して脳室内の通常の圧力を維持する流量制御機構、例えばシャント弁が挙げられる。脳室カテーテルは典型的には、その長さに沿って位置決めされていて、CSFをシャントシステム内に流入させることができる多数の穴または細孔を有している。カテーテル挿入を容易にするため、脳室カテーテルのルーメン内に設けられた取り外し可能な剛性スタイレットを用いてカテーテルを所望の標的場所の方へ差し向ける。変形例としてまたは追加例として、カテーテルの配置を助けるために先の尖っていない脳カニューレおよび剥離シースが用いられている。
【0006】
脳室カテーテルの使用と関連した1つの共通の問題は、患者の脳室内の圧力を測定することが困難なことにある。現在の一方法では、圧力センサをカテーテルと直列状態に且つ脳室の外部に配置してセンサがカテーテルを通って流れている脳脊髄液と連絡するようにする。カテーテル前後の圧力降下が無視できるので、センサは、脳室内圧力にほぼ等しい圧力を測定することができる。この技術はこれにより比較的大型のセンサを用いることが可能なので有利であるが、カテーテルの妨害により、圧力がセンサによって検出されるのが妨げられる場合があり、かくして脳室内圧力の正確な測定値が得られないようになる。
【0007】
したがって、患者の脳室圧力を正確に測定することができる圧力センサを備えたカテーテルが要望され続けている。
【0008】
〔発明の概要〕
本発明は一般に、圧力を測定し、より好ましくは脳室内圧力を測定する方法および装置を提供する。これら方法および装置は、気密封止され、それにより装置を永続的に植え込むことができ、しかも、脳室内圧力を直接的に測定でき、かくしてカテーテル中に生じる妨害または閉塞に起因する潜在的に不正確な読みを回避するセンサ組立体を提供するので、特に有利である。
【0009】
一実施形態では、感圧カテーテルが提供され、この感圧カテーテルは、細長い本体を有し、該本体は、この本体を少なくとも部分的に貫通した内部ルーメン及びこの本体に形成されていて、内部ルーメンと流体連通状態にある少なくとも1つの流体導入ポートを有する。カテーテルの遠位部分は、圧力センサを含むのがよく、この圧力センサは、圧力センサが外部環境の圧力を測定できるよう細長い本体の周りの外部環境に対して露出される圧力センサの少なくとも一部を有する。例示の実施形態では、圧力センサは、流体導入ボートの遠位側に位置決めされる。カテーテルは、圧力センサに結合されていて、圧力センサからの測定圧力を外部装置に伝達するよう構成されたアンテナを更に有するのがよい。
【0010】
圧力センサを種々の技術を用いてカテーテルに結合することができる。或る特定の例示の実施形態では、圧力センサを細長い本体の遠位部分の外面に結合してもよく、或いは、これを細長い本体の外面に形成された凹部内に設けてもよい。他の例示の実施形態では、圧力センサを細長い本体内に埋め込むのがよく、細長い本体は、これに形成されていて、圧力センサの少なくとも一部を外部環境に露出させまたはさらす開口部を有するのがよい。さらに別の例示の実施形態では、圧力センサを細長い本体の遠位先端部内に埋め込むことができ、圧力センサの一部が、外部環境の圧力を測定するために細長い本体の遠位先端部を越えて突き出るのがよい。他の特徴では、圧力センサを細長い本体の内部ルーメン内に設けてもよく、この細長い本体は、これに形成されていて、圧力センサの少なくとも一部を外部環境にさらす開口部を有するのがよい。さらに別の実施形態では、細長い本体は、これを貫通して延びる第2の内部ルーメンを有するのがよく、圧力センサを細長い本体の第2の内部ルーメン内に設けるのがよい。この実施形態では、細長い本体は、好ましくはこれに形成されていて第2の内部ルーメン内に延びていて、圧力センサの少なくとも一部を外部環境にさらす開口部を有する。
【0011】
圧力センサに結合されたアンテナもまた、種々の形態を有することができ、これをカテーテル内に設けてもよく、カテーテル内に埋め込んでもよく、カテーテルの周りに位置決めしてもよく、或いはカテーテルの外部に位置決めしてもよい。例示の一実施形態では、アンテナは、コイルの形態をしており、このアンテナは、カテーテルのルーメン内にまたはカテーテルに形成された第2のルーメン内に設けられ、カテーテル内に埋め込まれまたはカテーテルの周りに配置される。別の例示の実施形態では、アンテナは、アンテナをカテーテルから距離を置いて位置決めできるようカテーテルとは別体であってその外部に位置してもよい。しかしながら、アンテナをコネクタによりカテーテルに結合するのがよく、このコネクタは、アンテナからカテーテルにまで延びてアンテナを圧力センサに連結する。
【0012】
他の特徴では、感圧カテーテルの少なくとも一部は、圧力センサ、アンテナおよび(または)圧力センサとアンテナとの間に延びるコネクタを気密封止する生体適合性で流体不透過性の被膜を有するのがよい。例示の一実施形態では、圧力センサ、アンテナおよびこれら相互間に延びるコネクタを被覆して気密封止センサ組立体を形成するのがよい。他の実施形態では、圧力センサ、アンテナおよび(または)コネクタの一部のみを被覆してもよい。例えば、使用中、流体にさらされるよう構成された圧力センサの一部を被覆するのがよい。さらに別の実施形態では、カテーテルは、外部環境にさらされる圧力センサ、アンテナおよびコネクタの任意の部分が被覆されるよう被覆するのがよい。カテーテルを被覆する場合、カテーテルに形成された流体導入ポートは好ましくは、被膜が施されないようにし、もしそうでなければ、この被膜はこの流体導入ポートを通る流体の流れを阻止する。用いられる特定の被膜もまた、様々であってよいが、例示の一実施形態では、被膜は、溶剤を主成分とするシリコーンである。
【0013】
脳室内圧力を測定する例示の方法もまた提供される。一実施形態では、圧力センサを備えたカテーテルの遠位部分を患者の脳室内に位置決めし、圧力センサに結合されたアンテナを患者の頭皮に隣接して位置決めする。アンテナを直接カテーテルに結合してもよく、または、アンテナをカテーテルから離すと共にその外部に設け、他方、依然としてセンサとの通信状態を維持するようにしてもよい。この場合、カテーテルの周りの脳室圧力の読みを圧力センサから得ることができ、読みを例えば遠隔計測的に外部装置に伝達することができる。
【0014】
脳室内圧力センサ装置の製造方法もまた提供される。例示の一実施形態では、圧力センサを備えた遠位端部を有するカテーテルが形成される。圧力センサの少なくとも一部は、圧力センサがカテーテルの周りの圧力を測定できるように構成され外部環境に露出される。カテーテルは、カテーテルを貫通して延びる内部ルーメンと、カテーテルに形成されていて、内部ルーメンと流体連通状態にある少なくとも1つの流体導入ポートと、圧力センサに結合されていて、測定圧力を外部装置に伝達するように構成されたアンテナと、圧力センサとアンテナとの間に延びるコネクタを有する。
【0015】
カテーテルは、種々の形態を取ることができ、カテーテルの好ましい製造方法は、この形態に応じて様々であってよい。例えば、カテーテルの製造方法は、アンテナがカテーテルの内部に設けられるか、カテーテル内に埋め込まれるか、カテーテルの周りに配置されるか、またはカテーテルの外部に位置決めされるかどうかに応じて様々であってよい。アンテナがカテーテルの外部に設けられる場合、例示の一実施形態では、カテーテルを該カテーテル内に設けられたコネクタを備えた状態で押出成形するのがよく、コネクタは、アンテナに結合するようカテーテルから延びる。変形例として、アンテナがカテーテル内に埋め込まれている場合、カテーテルをアンテナおよびコネクタの少なくとも一部がカテーテル内に設けられた状態で押出成形してもよい。他の実施形態では、コネクタをカテーテルの側壁に形成されていて、カテーテルの長さの少なくとも一部に沿って延びるスロット内に設けてもよい。カテーテルの製造方法はまた、圧力センサの形態に応じて様々であってもよい。例示の一実施形態では、カテーテルは、カテーテルの遠位端部に結合された弾丸状先端部を有するのがよく、圧力センサの少なくとも一部は、弾丸状先端部内に設けられる。別の例示の実施形態では、アンテナ、コネクタおよび圧力センサを結合してセンサ組立体を形成し、センサ組立体をこれが流体不透過性であるように被覆し、センサ組立体をカテーテルに結合することによりカテーテルを製造することができる。センサ組立体をカテーテルに結合するには、例えば、センサ組立体をカテーテルの外面に取り付けまたはセンサ組立体のうちの何割かまたは全てをカテーテルに形成された切欠き、スロットまたは凹部内に位置決めするのがよい。
【0016】
別の例示の実施形態では、植え込み型弁が提供され、この植え込み型弁は、この中に設けられていて、弁ハウジングを通って流れる流体の流量を制御する弁組立体および弁組立体内に設けられていて、弁ハウジングを通って流れる流体の圧力を測定するセンサを有する。このセンサは、種々の形態を取ることができるが、一実施形態では、センサは、検出圧力を外部読み取り装置に伝達するように構成されたアンテナに結合するのがよい。例示の実施形態では、センサおよびアンテナは、流体不透過性被膜で被覆される。
【0017】
別の実施形態では、センサを圧力センサ組立体内に設けてもよく、圧力センサ組立体を弁入口および弁出口と流体連通状態をなして弁ハウジング内に設けてもよい。圧力センサ組立体は、例えば、リザーバを画定するドーム状部分を有するのがよく、センサは、リザーバを通って流れる流体の圧力を測定するように構成されているのがよい。一実施形態では、圧力センサ組立体は、弁入口内に流れ込む流体を受け入れるように構成された入口管および流体を弁出口に送り出すように構成された出口管を有するのがよい。弁組立体を圧力センサ組立体の出口管と弁出口との間に設けるのがよい。
【0018】
他の特徴では、圧力センサ組立体は、該圧力センサ組立体内に設けられていて、ドーム状部分とセンサとの間に位置決めされた針ガードを有するのがよい。針ガードは、センサをドーム状部分を通って刺入されている針から保護するように構成されているのがよい。例示の一実施形態では、針ガードは、該針ガード内に形成されていて、センサの一部をリザーバを通って流れる流体にさらすように構成されている開口部を有するのがよい。別の実施形態では、圧力センサ組立体は、センサを着座させるようになったワッシャを有するのがよい。センサは、コイル状アンテナに結合され、コイル状アンテナは、ワッシャに形成された中央開口部内に受け入れられるように構成されているのがよい。
【0019】
脳室圧力を測定する例示の方法もまた提供され、この方法は、脳室カテーテルの遠位端部を患者の脳室内に位置決めする段階と、脳室カテーテルの近位端部を植え込み型弁に形成された弁入口に結合し、弁に形成された弁出口をドレナージカテーテルに結合して流体が脳室から弁を通ってドレナージカテーテルに流れるようにする段階とを有する。弁を通って流れる流体の流量は、植え込み型弁内に設けられた弁組立体によって制御される。この方法は、弁内に設けられた圧力センサを用いて弁を通って流れる流体の圧力測定値を得る段階を更に有するのがよい。例示の実施形態では、圧力測定値を遠隔計測的に得るには、読み取り装置を弁に近接して位置決めする。
【0020】
本発明の内容は、添付の図面と関連して行われる以下の詳細な説明から完全に明らかになろう。
【0021】
〔発明の詳細な説明〕
本発明は一般に、圧力を測定し、好ましくは、脳室内圧力を測定する方法および装置を提供する。これら方法および装置は、装置が長期にわたるまたは永続的な植え込みに有用であるようにする気密封止型感圧組立体を提供するという点において特に有利である。或る特定の例示の実施形態では、これら方法および装置はまた、これらが脳室内圧力の直接的な測定値を得ることができ、それにより脳室カテーテル内で生じる閉塞に起因する潜在的に不正確な読みを回避できるという点において特に有利である。当業者であれば、装置を脳室内圧力を測定する脳室カテーテルと関連して説明するが、この装置を種々の腔内の圧力を測定する種々の医療手技に利用できることは理解されよう。
【0022】
例示の一実施形態では、本発明は、圧力センサおよび例えばコネクタによって圧力センサに結合されたアンテナを有する感圧カテーテルを提供する。圧力センサは、カテーテルの周りの圧力を測定するように構成されているのがよく、アンテナは、測定した圧力を外部装置に遠隔計測的に伝達するように構成されているがよい。例示の実施形態では、アンテナ、圧力センサおよび(または)コネクタは、アンテナ、圧力センサおよびコネクタが流体に接触するのを阻止するようカテーテルおよび(または)被膜によって気密封止され、それによりカテーテルを永続的に植え込みまたは長期にわたって使用できるようになっている。カテーテルおよび(または)被膜はまた、腐食性インビボ環境に起因してコンポーネントへの損傷を阻止するのに特に有効である。しかしながら、カテーテルおよび(または)被膜は、圧力センサがこれと接触状態にある流体の圧力を検出するその能力を妨害してはならない。カテーテルについて例示の形態を本明細書において開示する種々の実施形態の状態で説明するが、当業者であれば、感圧カテーテルは種々の他の形態を取ることができることは理解されよう。さらに、圧力センサ、アンテナおよびコネクタを事実上任意のカテーテルまたは他の器具内に組み込むことができる。
【0023】
図1は、感圧カテーテル10の例示の一実施形態を示している。図示のように、カテーテル10は、近位端12a、遠位端12bおよび流体の流れを受け入れるようこれらを貫通して延びる内部ルーメン12cを備えた全体として細長い本体12を有している。内部ルーメン12cは好ましくは、遠位端12bが閉鎖されるよう遠位端12bのすぐ近位側で終端している。近位端12aは、開口しているのがよく、この近位端は、カテーテル10からの流体の流れを制御する別の医療器具、例えば弁に結合するよう構成可能である。カテーテル10は、その側壁に形成され、内部ルーメン12c内へ延びる少なくとも1つの流体導入ポート14を更に有するのがよい。流体導入ポート14の配設場所、個数および寸法は、様々であってよいが、これらは、流体がこれらを通って内部ルーメン12c内へ流入できるように構成されたものであるべきである。
【0024】
カテーテル10を形成する細長い本体12は、事実上任意の形態、形状および寸法を有するものであってよい。好ましくは、細長い本体12は、少なくとも遠位部分12dを患者の脳室内に植え込むことができ、他方、近位部分12pが患者の脳室から延びて別の医療器具、例えば弁に連結するのに十分である距離Lを有している。また、細長い本体12を種々の材料から形成することができる。しかしながら、例示の実施形態では、本体12は、可撓性の生体適合性材料から作られる。適当な材料としては、例えば、ポリマー、例えばシリコーン、ポリエチレンおよびポリウレタンが挙げられ、これらは全て、当該技術分野において公知である。また、本体12を放射線不透過性物質から形成することもできるが、このようにするかどうかは任意である。当業者であれば理解されるように、材料は、本明細書に列記したものには限定されず、所望の性能特性をもたらすことができる適当な物理的性質を有する他の種々の生体適合性材料を使用できる。
【0025】
さらに図1に示すように、カテーテル10は、カテーテル10の周りの外部環境の圧力、例えば脳室内の圧力を測定するように構成された圧力センサ16と、測定した圧力を外部装置に伝達するように構成されたアンテナ18とを更に有している。圧力センサ16とアンテナ18を種々の技術を用いて互いに結合できるが、図1に示す実施形態では、コネクタ20が、圧力センサ16とアンテナ18との間に延びている。
【0026】
圧力センサ16、コネクタ20およびアンテナ18の例示の実施形態は、米国特許第5,321,989号明細書、米国特許第5,431,057号明細書および欧州特許第1,312,302号明細書に詳細に説明されている。これら特許文献を参照により引用し、その開示内容全体を本明細書の一部とする。一般に、圧力センサ16は、図8に示すようにマイクロチップ上に形成できる。圧力センサ16の寸法は、様々であってよいが、例示の一実施形態では、圧力センサ16の長さは、約7mm、その幅は約1mmである。圧力センサ16をアンテナ18に結合するコネクタ20もまた様々であってよいが、例示の実施形態では、コネクタ20は、金線または他の導電性要素である。アンテナ18もまた、種々の形態を有してよいが、例示の実施形態では、アンテナ18は好ましくは、形状としてコイルの形態を有する。特に、図1に示すように、アンテナ18は、実質的に円形のコイルの状態に形成される。別の実施形態としてのアンテナ38が、図2に示されており、この実施形態では、アンテナ38は、実質的に円筒形のコイルを形成するよう細長い本体12に巻き付けられている。コイルの形態により、アンテナ18,38は、外部装置、例えば、図9Aおよび図9Bに示す高周波遠隔計測装置100と共に機能することができよう。遠隔計測装置は、欧州特許第1,312,302号明細書に詳細に説明されている。
【0027】
引き続き図1を参照すると、カテーテル10に対する圧力センサ16、コネクタ20およびアンテナ18の特定の形態は、様々であってよい。図1に示す実施形態では、圧力センサ16は、遠位端12bに隣接して細長い本体12に形成された切欠きまたは凹部22内に設けられている。凹部22は、細長い本体12を部分的に貫通して延びるのがよく、或いは、この凹部は、内部ルーメン12cと連通するよう細長い本体12を完全に貫通して延びてもよい。凹部22の位置は、様々であってよいが、例示の実施形態では、凹部22は、最も遠位側の流体導入ポート14の遠位側に形成される。かかる形態により、圧力センサ16全体を脳室内に位置決めして正確な読みを得ることができる。
【0028】
さらに図1に示すように、コネクタ20は、細長い本体12に形成されていて、凹部22から近位側へ延びる細長いスロット24内に設けられている。コネクタ20の近位部分は、アンテナ18に結合するよう細長いスロット24から延びている。図示のように、アンテナ18は、細長い本体12には取り付けられておらず、より正確に言えば、アンテナは、細長い本体12から分離していて、これはコネクタ20の近位端に結合されている。かかる形態により、アンテナ18を細長い本体12から距離を置いたところに位置決めすることができる。例えば、感圧カテーテル10を患者の脳室内に植え込む場合、アンテナ18を患者の頭皮のすぐ下に位置決めすることができる。これにより、外部装置をアンテナ18に隣接して配置してアンテナ18と遠隔計測的に通信し、圧力センサ16により得られた圧力の読みを受け取ることができるようになり、これについては以下に詳細に説明する。また、細長いスロット24により、コネクタ20およびアンテナ18を必要ならば細長い本体12から分離することができるが、このようにするかどうかは任意である。例えば、アンテナ18は、細長い本体12から特定の距離を置いて位置決めする必要のある場合があり、或いは、細長い本体12を切断して丁度よい長さにすることが必要な場合があり、この場合、コネクタ20の追加の部分をスロット24から除去するのがよい。
【0029】
上述したように、圧力センサ16、コネクタ20、アンテナ18および(または)細長い本体12は、圧力センサ16、コネクタ20およびアンテナ18の全てまたはその少なくとも一部を気密封止するように構成された被膜を更に有するのがよい。この被膜を患者の脳室内の流体にさらされる圧力センサ16、コネクタ20およびアンテナ18の部分にのみ被着させてもよく、或いは、これを圧力センサ16、コネクタ20、アンテナ18の各々、更に任意的に細長い本体12に被着させてもよい。図1に示す実施形態では、圧力センサ16、コネクタ20およびアンテナ18(以下、ひとまとめにセンサ組立体という)は好ましくは、センサ組立体を細長い本体12に結合する前に、あらかじめ被覆が行われる。いったん被覆すると、圧力センサ16を凹部22内に位置決めし、コネクタ20をスロット24内に位置決めするのがよい。接着剤または他の結合手段を用いて圧力センサ16を凹部22内に取り付け、更に任意的にコネクタ20をスロット24内に取り付けるのがよいが、このようにするかどうかは任意である。接着剤または他の結合手段を用いてコネクタ20を細長い本体12に取り付けることができるが、所望ならば、これは、コネクタ20を必要に応じて本体12から剥ぎ取ることができるように構成されるべきである。
【0030】
変形例としてまたは予備被覆に加えて、センサ組立体を細長い本体12に結合した後にカテーテル10を被覆してセンサ組立体に被さる保護シースを形成してもよい。しかしながら、流体導入ポート14は、これに被着された被膜から保護するか、被膜の被着後に形成するか、或いは、流体導入ポート14に被着された被膜を取り除くか、いずれかを行い、流体がかかる流体導入ポートを通って内部ルーメン12c内に流入することができるようにすべきである。他の実施形態では、センサ組立体の或る特定のコンポーネントだけを被覆するのがよい。当業者であれば理解されるように、種々の他の技術を用いて圧力センサ16、コネクタ20およびアンテナ18を気密封止することができる。
【0031】
被膜を形成するために用いられる材料は、様々であってよく、種々の技術を用いて被膜を被着させることができる。非限定的な例として、適当な材料としては、ポリウレタン、シリコーン、溶剤を主成分とするポリマー溶液およびこれが塗布されるコンポーネントにくっつく任意他のポリマーが挙げられ、被膜を被着させる適当な方法としては、溶射被覆または浸漬被覆が挙げられる。
【0032】
図2は別の例示の実施形態としての感圧カテーテル30を示している。カテーテル30は、近位端32a、遠位端32bおよびこれらの間に延びる内部ルーメン32cを備えた細長い本体32および細長い本体32の遠位部分32dに形成されていて、内部ルーメン32cと流体連通状態にあり、流体が内部ルーメンを通って流れることができるようにする数個の流体導入ポート34を有している点においてカテーテル10に類似している。カテーテル30は、細長い本体32の遠位端32b内に設けられた圧力センサ36および圧力センサ36から延びてアンテナ38に結合するコネクタ40を更に有している。圧力センサ36およびコネクタ40を、上述したように細長い本体32に結合してもよく、またはこれらは、図3〜図7Bを参照して詳細に説明するように種々の他の形態を有していてもよい。
【0033】
図2に示す実施形態は、アンテナ38が細長い本体32から離れていて外部に位置するのではなく、より正確に言えば、細長い本体32の近位部分32pに結合されている点において、図1に示す実施形態とは異なっている。特に、アンテナ38は、円筒形の形をしたコイルの状態に形成され、細長い本体32中に埋め込まれている。これは、細長い本体32をアンテナ38周りに成形することにより達成できる。好ましくは、コネクタ40は、アンテナ38に結合され、このコネクタもまた、細長い本体32内に成形される。他の実施形態では、アンテナ38を細長い本体32に巻き付けてもよく、或いは、これを細長い本体32の内部ルーメン32c内に設けてもよい。接着剤を用いてアンテナ38を細長い本体32に固定するのがよいが、このようにするかどうかは任意である。使用にあたり、図11を参照して詳細に説明するように、細長い本体32の近位部分32p内に設けられたアンテナ38を脳室の外部に且つ患者の頭皮に隣接して位置決めして読みをアンテナ38経由で圧力センサ32から得ることができる。したがって、例示の実施形態では、アンテナ38は、使用中、アンテナ38のかかる位置決めを可能にする細長い本体32上の場所に位置決めすべきである。
【0034】
図1を参照して上述したように、カテーテル30は、圧力センサ36、アンテナ38、コネクタ40および(または)細長い本体32に被着された被膜を更に有するのがよい。例示の実施形態では、被膜は、圧力センサ36にのみ被着され、または、少なくとも、カテーテルがこの中に埋め込まれたコネクタ40およびアンテナ38周りにシールを形成するときに、外部環境にさらされる圧力センサ36の部分に被着される。例えば、圧力センサ36を細長い本体32に形成された凹部内に設け、被膜を凹部を覆って被着して圧力センサ36をこの中に密封するのがよい。
【0035】
図3〜図7Bは、細長い本体に対する圧力センサおよびコネクタの種々の他の形態を示している。図示していないが、圧力センサおよびコネクタに結合されるアンテナをカテーテルに結合してもよく、或いは、これはカテーテルから分離されると共にその外部に位置してもよい。圧力センサおよびコネクタは種々の形態を有することができるが、或る特定の例示の実施形態では、圧力センサおよび(または)コネクタを細長い本体の内部ルーメン内に位置決めし、細長い本体に設けられた第2の内部ルーメン内に位置決めし、細長い本体内に埋め込み、細長い本体の外面上に設けると共に(或いは)細長い本体の外部に位置決めしてもよい。被膜を圧力センサおよび(または)コネクタに被着するのがよいが、各実施形態において圧力センサおよびコネクタを気密封止するために用いられる特定の方法は、圧力センサおよびコネクタならびにアンテナの形態(図1および図2に示す)ならびにアンテナが細長い本体の内部に位置しているか外部に位置しているかどうかで決まる場合がある。各実施形態を構成し、圧力センサおよびコネクタを気密封止する例示の方法もまた、開示される。当業者であれば理解されるように、感圧カテーテルは、種々の形態を有することができ、感圧カテーテルの製造方法は、その形態に応じて様々であってよい。
【0036】
図3は、感圧カテーテルの細長い本体52の遠位部分50を示している。この実施形態では、圧力センサ56およびコネクタ58は、細長い本体52の外面上に設けられている。接着剤または任意他の結合手段を用いて圧力センサ56およびコネクタ58を本体52に取り付けるのがよい。センサ56およびコネクタ58を流体による損傷から保護するために、被膜を上述したように装置の何割かの部分または全体に被着させるのがよい。例えば、センサ組立体を、細長い本体52へのセンサ組立体の結合前にあらかじめ被覆するのがよい。変形例として、または追加例として、センサ組立体を細長い本体52に結合した後に被膜を細長い本体52に被着させてもよい。当然のことながら、流体導入ポートは、被膜が被着されていないはずであり、それにより流体がかかる流体導入ポートを通って流れることができる。
【0037】
図4は、感圧カテーテルの細長い本体62の遠位部分60の別の実施形態を示している。図1に示す実施形態に類似したこの実施形態では、圧力センサ66は、細長い本体62に形成された凹部64内に設けられ、コネクタ68は、細長い本体62内に埋め込まれている。コネクタ68を成形中に細長い本体62内に埋め込むのがよく、凹部64を細長い本体62に成形法により形成するかまたは細長い本体62の形成後に細長い本体62を切断形成してもよい。しかる後、センサ66を凹部64内に位置決めするのがよい。上述したように、接着剤または任意他の結合手段を用いて圧力センサ66を凹部64内に保持するのがよい。圧力センサ66を凹部64内に配置する前および(または)後に被膜を圧力センサ66に被着させてもよい。被膜を細長い本体62に被着させて凹部64内の圧力センサ66を密封するのがよいが、このようにするかどうかは任意である。
【0038】
図5は、感圧カテーテルの細長い本体72の遠位部分70の更に別の実施形態を示している。この実施形態では、圧力センサ76およびコネクタ78は、細長い本体72の内部ルーメン70c内に設けられている。切欠きまたは窓74が、カテーテルの周りの圧力を測定するように構成された圧力センサ76の一部を露出させるよう細長い本体72に形成されている。被膜が好ましくは、センサ組立体を細長い本体72内に設ける前にセンサ組立体に被着されており、接着剤または他の結合手段を用いてセンサ組立体を細長い本体72に取り付けるのがよい。被膜を窓74に被着させるのがよいが、このようにするかどうかは任意である。
【0039】
図6は、感圧カテーテルの細長い本体82の遠位部分80の別の実施形態を示している。この実施形態では、細長い本体82は、第1の内部ルーメン82aおよび第2の内部ルーメン82bを有し、圧力センサ86およびコネクタ88は、第2の内部ルーメン82b内に設けられている。切欠きまたは窓84が、細長い本体82に形成され、この切欠きまたは窓は、カテーテルの周りの圧力を測定するように構成された圧力センサ86の一部を露出させるよう第2の内部ルーメン82bと連通状態にある。センサ組立体を細長い本体82の第2の内部ルーメン82b内に設ける前に、被膜をセンサ組立体に被着させてもよく、或いは、被膜を窓84に被着させて細長い本体82内の圧力センサ86およびコネクタ88を密封してもよい。
【0040】
図7Aおよび図7Bは、感圧カテーテルの細長い本体92の遠位部分90の別の実施形態を示している。この実施形態では、圧力センサ96は、細長い本体92に取り付けられた弾丸状先端部95内に設けられている。弾丸状先端部95と細長い本体92を別個のコンポーネントとして製造し、次に互いに結合して圧力センサ96をコネクタ98に結合するのがよい。図7Aおよび図7Bに示すように、圧力センサ96は、弾丸状先端部95の最も遠位側の端に形成された凹部94内に設けられているが、圧力センサ96の一部は好ましくは、外部圧力を測定できるよう凹部94から延びる。接着剤を用いて圧力センサ96を先端部95内に保持するのがよく、被膜を圧力センサ96および(または)先端部95に被着させるのがよい。さらに図7Aに示すように、細長い本体92は、この中に埋め込まれたコネクタ98を備えるのがよい。次に、接着剤または他の結合手段を用いて弾丸状先端部95を細長い本体92の開口遠位端に取り付けるのがよい。次に、細長い本体92内に設けられたコネクタ98を先端部95内の圧力センサ96に結合するのがよい。種々の技術を用いて連結を達成することができる。例えば、コネクタ98の一部を先端部95内に埋め込みまたは配置し、圧力センサ96が凹部94内に挿入されると、圧力センサ96に連結するのがよい。次に、コネクタ98の2つの部分を、先端部95が細長い本体92に取り付けられると、互いに結合するのがよい。変形例として、凹部は、細長い本体92から延びるコネクタ98の一部を圧力センサ96に連結できるよう遠位先端部95を完全に貫通してもよい。上述したように、種々の技術を用いて圧力センサ96、コネクタ98およびアンテナ(図1および図2に示す)を気密封止するのがよい。
【0041】
図10および図11は、感圧カテーテルの例示の使用方法を示している。まず最初に図10を参照すると、感圧カテーテル110は、その遠位端部内に設けられた圧力センサ112(「チップ」でラベル表示されている)およびその近位端部から距離を置いて位置決めされた外部アンテナ114(「コイル」でラベル表示されている)を有する状態で示されている。図示のように、カテーテル110は、患者の脳室内に位置決めされ、外部アンテナ114は、患者の頭皮のすぐ下に位置決めされている。カテーテル110の周りの流体にさらされている圧力センサ112は、カテーテル110の周りの脳室圧力を測定することができる。次に、図示のように、外部装置100をアンテナ114に隣接して位置決めしてアンテナ114と遠隔計測的に通信し、それにより測定された圧力の読みを得ることができる。
【0042】
図11は同様に、患者の脳室内に設けられ、脳室内圧力を測定する圧力センサ122を有する感圧カテーテル120を示している。この実施形態では、アンテナ124は、カテーテル120の内部に位置するが、これは依然として、患者の頭皮のすぐ下に位置決めされている。したがって、装置100は、図10を参照して上述したのと同じ仕方で機能する。
【0043】
当業者であれば、圧力センサ組立体が脳室カテーテルの遠位部分内に位置決めされた状態でこれと関連して図示されると共に記載されているが、圧力センサ組立体を種々の他の配置場所に、しかも種々の他の装置内に設けてもよいことは理解されよう。また、多数の圧力センサ組立体を用いることができ、これら圧力センサ組立体を互いに対して種々の場所に配置することができる。多数の圧力センサ組立体を用いることは、それによりシステムの差圧を得ることができるので特に有利な場合がある。システムの差圧は、システムの動作圧力に等しいはずであり、かくして、システムが正しく働いているかどうかが分かる。
【0044】
図12Aおよび図12Bは、圧力センサ組立体の別の例示の実施形態を示しており、この圧力センサ組立体は、流体の流れを制御するために使用できる埋め込み型弁200の弁ハウジング内に設けられている。上述したように、例示の弁200を単独でまたは脳室カテーテルの遠位部分内に配置されている圧力センサ組立体および(または)弁200の上流側または下流側に設けられた他の圧力センサ組立体と組み合わせて使用できる。
【0045】
植え込み型弁200は事実上任意の形態を有することができ、しかも当該技術分野において知られている種々の植え込み型弁を使用することができるが、図12Aは、入口202aおよび出口202bを備えた弁ハウジング202を有する植え込み型弁200を示している。弁ハウジング202は、図12Bを参照して詳細に説明するように、入口202aから出口202bまでの流体の流れを制御する弁機構204および弁200を通って流れる流体の圧力を測定する圧力センサ組立体206を収容するのがよい。弁200の弁機構204と圧力センサ組立体206は、互いに直列に且つ入口202aおよび出口202bと一線をなした状態で示され、圧力センサ組立体206が弁200の上流側に位置決めされているが、弁200は、種々の他の形態を有することができ、弁機構204、圧力センサ組立体206、入口202aおよび出口202bを互いに対して種々の場所に配置することができる。例えば、入口202aは、圧力センサ組立体206に対して直角をなして延びて入口202aが弁200の長手方向軸線に実質的に横方向に延びるようになっていてもよい。弁機構204もまた、種々の形態を有することができる。非限定的な例を挙げると、例示の弁は、米国特許第3,886,948号明細書、同第4,332,255号明細書、同第4,387,715号明細書、同第4,551,128号明細書、同第4,595,390号明細書、同第4,615,691号明細書、同第4,772,257号明細書および同第5,928,182号明細書に記載されており、これら米国特許を参照により引用し、これらの記載内容を本明細書の一部となす。
【0046】
例示の圧力センサ組立体206が、図12Bに詳細に示されており、図示のように、圧力センサ組立体206は、センサハウジング208、センサ212および支持体216を有するのがよい。図示の圧力センサ組立体206は、以下に詳細に説明するように、針ガード210およびワッシャ214を更に有している。
【0047】
センサハウジング208は、種々の寸法形状を有することができるが、図示の例示の実施形態では、センサハウジング208は、全体として半球形またはドーム状部分208aを有し、この部分208aは、この中に圧送リザーバを画定している。センサハウジング208は、弁200の入口202aに結合された入口管208cおよび弁200の出口202bに結合された出口管208dを更に有するのがよい。センサハウジング208を支持体216に結合すると、ハウジング202により画定されたリザーバチャンバが密封され、それにより流体が弁200の入口202aからセンサハウジング208を通り、弁210を通って流れて弁200の出口202bから流出することができる。センサハウジング208は、ドーム状部分208aのベースの周りに形成されていて、装置を組織に固定できるフランジ208bを更に有するのがよい。例えば、フランジ208bには、縫合糸を受け入れてフランジ208bを組織に取り付けるようにするための1つ以上の縫合糸穴を形成するのがよい。
【0048】
上述したように、センサハウジング206内には、センサ212を設けるのがよい。図8に示すセンサ16とほぼ同じセンサ212をマイクロチップ上に形成するのがよく、このマイクロチップを検出した圧力を外部装置に伝達するためにアンテナに結合するのがよい。図12Bに示すように、アンテナは、実質的に円形の形状を有し、マイクロチップセンサは、アンテナに結合され、このアンテナは、例えば、金製のマイクロコイルの形態をしているのがよい。センサ212は、上述したようにこの周りに設けられていて、センサをセンサハウジング208を通って流れる流体から保護する流体不透過性被膜を更に有するのがよい。センサ212は、センサ16とほぼ同じであるのがよいが、センサ212の寸法は、ハウジング208の寸法に起因してセンサ16の寸法よりも大きいのがよい。寸法は、弁200に応じて様々であるが、例示の一実施形態では、マイクロチップセンサ212は、約1mm〜3mm、より好ましくは約2.5mm2の寸法を有する。上述したように、圧力センサおよびアンテナの例示の実施形態は、米国特許第5,321,989号明細書、米国特許第5,431,057号明細書および欧州特許第1,312,302号明細書に詳細に記載されている。
【0049】
使用にあたり、センサハウジング208内に設けられているセンサ212は、センサハウジング208を通って流れる流体の圧力を測定するように構成されている。特に、弁200の入口202aを脳室カテーテルに結合して脳室からの流体の流れを受け入れるのがよく、出口202bをドレナージカテーテルに結合するのがよい。流体がセンサハウジング208に入ると、流体の圧力により、力がセンサ212上に形成されたアクティブなセンサメンブレンに加えられ、それにより流体圧力を測定できる。検出された圧力をアンテナ経由で外部読み取り装置、例えば図9Aおよび図9Bに示す装置100に伝達するのがよい。
【0050】
上述したように、また図12Bに更に示すように、センサ組立体206は、ワッシャ214を更に有するのがよい。ワッシャ214は、センサ212を着座させるよう設けられているのがよく、従って、ワッシャ214およびセンサ212を支持体216に当てて位置決めするようになっている。ワッシャ214は、センサ212がワッシャ214とほぼ面一をなすように構成されたものであるのがよい。かかる形態により、ハウジング208のドーム状部分208aを押し下げてハウジング208を通って流体を圧送するときまたは弁を試験し、或いは弁からデブリ等を除く場合に生じる潜在的な損傷からセンサ212を保護することができる。
【0051】
さらに図12Bに示すように、センサ組立体206は、センサ212を保護する針ガード210を更に有するのがよい。特に、針ガード210は、ハウジング208のドーム状部分208aを押し下げたときに、センサ212がドーム状部分208aに接触しないよう保護することができる。というのは、針ガード210をセンサ212とドーム状部分208aとの間に位置決めできるからである。針ガード210はまた、センサをセンサハウジング208のドーム状部分208aを通って刺入されている針から保護するよう設けられているのがよく、それにより、センサ212に対する潜在的な損傷が阻止される。針を用いて流体をセンサハウジング208に出し入れすることができる。針ガード210の形状は、センサ組立体206の形状に応じて様々であってよいが、例示の実施形態では、図示のように、針ガード210は実質的に平らで円形の形状を有し、これは、ハウジング208のドーム状部分208aとセンサ212との間に配置されるように構成されている。しかしながら、針ガード210には開口部を形成するのがよく、この開口部は、センサハウジング208を通って流れる流体がセンサ212に接触できるようマイクロチップセンサ212に隣接して位置決めされている。例示の実施形態では、開口部を閉鎖して流体の流れを止めることなく、ユーザが不用意に開口部に針を刺入するのを阻止するために、フランジまたは保護部材が、開口部上に設けられる。当業者であれば、センサ212を保護するために他の種々の手段を使用できることは理解されよう。
【0052】
当業者であれば、上述の実施形態に基づいて本発明の別な特徴および利点を理解されよう。したがって、本発明は、特許請求の範囲の記載を除き、具体的に図示し説明した内容によって限定されることはない。本明細書に引用した刊行物および特許文献を参照により引用し、これらの記載内容全体を本明細書の一部となす。
【0053】
〔実施の態様〕
本発明の具体的な実施態様は、次の通りである。
(1)感圧カテーテルにおいて、
細長い本体であって、
この本体を少なくとも部分的に貫通した内部ルーメン、
圧力センサを含む遠位部分であって、前記圧力センサの少なくとも一部は、前記細長い本体の周りの外部環境に対して露出され、前記圧力センサは前記外部環境の圧力を測定することができるようになっている、遠位部分、および
前記圧力センサの近位側で前記細長い本体に形成された少なくとも1つの流体導入ポートであって、前記内部ルーメンと流体連通状態にある、流体導入ポート、
を備える、細長い本体と、
前記圧力センサに結合されているアンテナであって、前記圧力センサからの測定圧力を外部装置に伝達するよう構成されたアンテナと、
を有する、感圧カテーテル。
(2)実施態様(1)記載の感圧カテーテルにおいて、
前記圧力センサの少なくとも前記露出部分には、生体適合性であって流体不透過性の被膜が被着されている、感圧カテーテル。
(3)実施態様(2)記載の感圧カテーテルにおいて、
前記生体適合性であって流体不透過性の被膜は、前記圧力センサおよび前記アンテナが流体不透過性であるよう前記圧力センサおよび前記アンテナに被着されている、感圧カテーテル。
(4)実施態様(1)記載の感圧カテーテルにおいて、
前記アンテナは、コイルを含み、前記コイルは、コネクタにより前記圧力センサに結合されている、感圧カテーテル。
(5)実施態様(4)記載の感圧カテーテルにおいて、
前記コイルは、前記細長い本体の周りに設けられている、感圧カテーテル。
【0054】
(6)実施態様(4)記載の感圧カテーテルにおいて、
前記コイルは、前記細長い本体内に埋め込まれている、感圧カテーテル。
(7)実施態様(4)記載の感圧カテーテルにおいて、
前記コイルは、前記細長い本体から距離を置いて位置決めされる、感圧カテーテル。
(8)実施態様(1)記載の感圧カテーテルにおいて、
前記圧力センサは、前記細長い本体の前記遠位部分の外面に結合される、感圧カテーテル。
(9)実施態様(1)記載の感圧カテーテルにおいて、
前記圧力センサは、前記細長い本体の外面に形成された凹部内に設けられている、感圧カテーテル。
(10)実施態様(1)記載の感圧カテーテルにおいて、
前記圧力センサは、前記細長い本体内に埋め込まれ、前記細長い本体には、前記圧力センサの少なくとも一部を外部環境に露出させる開口部が形成されている、感圧カテーテル。
【0055】
(11)実施態様(1)記載の感圧カテーテルにおいて、
前記圧力センサは、前記細長い本体の遠位先端部内に埋め込まれ、前記圧力センサの一部は、外部環境の圧力を測定するよう前記細長い本体の前記遠位先端部を越えて突き出ている、感圧カテーテル。
(12)実施態様(1)記載の感圧カテーテルにおいて、
前記圧力センサは、前記細長い本体の前記内部ルーメン内に設けられ、前記細長い本体には、前記圧力センサの少なくとも一部を外部環境に露出させる開口部が形成されている、感圧カテーテル。
(13)実施態様(1)記載の感圧カテーテルにおいて、
前記細長い本体は、該本体を貫通した第2の内部ルーメンを有し、前記圧力センサは、前記細長い本体の前記第2の内部ルーメン内に設けられ、前記細長い本体には、前記圧力センサの少なくとも一部を外部環境に露出させるよう開口部が前記第2の内部ルーメン内へ延びる状態で形成されている、感圧カテーテル。
(14)脳室内圧力を測定する脳室カテーテルにおいて、
細長い本体であって、該細長い本体は、これを貫通して延びる内部ルーメンと、前記細長い本体に形成され、前記内部ルーメンと流体連通状態にある少なくとも1つの流体導入ポートと、前記細長い本体の周りの環境の圧力を測定するよう構成された圧力センサを備えた遠位端部とを有する、細長い本体と、
圧力センサに結合されているアンテナであって、前記圧力センサからの測定圧力を外部装置に伝達するよう構成されたアンテナと、を有する、脳室カテーテル。
(15)実施態様(14)記載の脳室カテーテルにおいて、
前記圧力センサおよび前記アンテナが流体不透過性であるように前記圧力センサおよび前記アンテナに被着された生体適合性であって流体不透過性の被膜を更に有する、脳室カテーテル。
【0056】
(16)実施態様(14)記載の脳室カテーテルにおいて、
コイルが、前記細長い本体の側壁内に埋め込まれている、脳室カテーテル。
(17)実施態様(14)記載の脳室カテーテルにおいて、
前記アンテナは、前記細長い本体から距離を置いて位置し、コネクタが、前記アンテナと前記圧力センサとの間に延びている、脳室カテーテル。
(18)実施態様(14)記載の脳室カテーテルにおいて、
前記圧力センサは、前記細長い本体の遠位先端部内に設けられ、前記圧力センサの少なくとも一部は、前記細長い本体の周りの外部環境に露出されている、脳室カテーテル。
(19)脳室カテーテルにおいて、
細長い本体であって、該本体は、この本体を貫通して延びていて、遠位端部のすぐ近位側で終端する内部ルーメンと、前記本体の側壁に形成されていて、前記内部ルーメン内へ延びる少なくとも1つのポートを有する、細長い本体と、
前記細長い本体の外面に結合されたセンサ組立体であって、該センサ組立体は、圧力センサおよび該圧力センサから距離を置いて位置するアンテナを備えた、センサ組立体と、を有する、脳室カテーテル。
(20)実施態様(19)記載の脳室カテーテルにおいて、
前記センサ組立体が流体不透過性であるように前記センサ組立体の周りに被着された被膜を更に有する、脳室カテーテル。
【0057】
(21)実施態様(19)記載の脳室カテーテルにおいて、
前記アンテナは、前記細長い本体の周りに設けられたコイルを含む、脳室カテーテル。
(22)実施態様(19)記載の脳室カテーテルにおいて、
前記アンテナは、前記細長い本体から距離を置いて位置決めされたコイルを含む、脳室カテーテル。
(23)脳室内圧力を測定する方法において、
圧力センサを有するカテーテルの遠位部分を患者の脳室内に位置決めする段階であって、前記カテーテルは、該カテーテルに形成されていて、前記カテーテルを貫通して延びる内部ルーメンと連通状態にある少なくとも1つの流体導入ポートを有する、段階と、
前記圧力センサに結合されたアンテナを患者の頭皮に隣接して位置決めする段階と、
前記カテーテルの周りの脳室圧力の少なくとも1つの読みを前記圧力センサから得る段階と、を有する、方法。
(24)実施態様(23)記載の方法において、
前記圧力センサは、前記少なくとも1つの流体導入ポートの遠位側に位置決めされている、方法。
(25)実施態様(23)記載の方法において、
前記読みは、前記アンテナから外部装置に遠隔計測的に伝達される、方法。
【0058】
(26)実施態様(23)記載の方法において、
前記アンテナは、前記カテーテルから距離を置いて位置決めされている、方法。
(27)実施態様(23)記載の方法において、
前記アンテナは、前記カテーテルの周りに設けられている、方法。
(28)実施態様(23)記載の方法において、
前記アンテナおよび前記圧力センサは、流体不透過性被膜で被覆されている、方法。
(29)実施態様(28)記載の方法において、
前記流体不透過性被膜は、溶剤を主成分とするシリコーンを含む、方法。
(30)実施態様(23)記載の方法において、
前記圧力センサと前記アンテナとの間に延びていて、前記圧力センサからの測定圧力を前記アンテナに伝達するコネクタを更に有する、方法。
【0059】
(31)実施態様(23)記載の方法において、
前記圧力センサは、前記カテーテル内に埋め込まれており、前記カテーテルは、該カテーテルに形成されていて、前記圧力センサの一部を前記カテーテルの周りの外部環境に露出させるよう構成された窓を有する、方法。
(32)実施態様(23)記載の方法において、
前記圧力センサは、前記カテーテルの外面上に設けられている、方法。
(33)脳室内圧力センサ装置の製造方法において、
カテーテルを形成する工程を有し、該カテーテルは、
圧力センサを備えた遠位端部であって、前記圧力センサの少なくとも一部は、前記圧力センサが前記カテーテルの周りの圧力を測定できるように外部環境に露出される、圧力センサを備えた遠位端部と、
前記カテーテルを貫通して延びる内部ルーメンと、
前記カテーテルに形成されていて、前記内部ルーメンと流体連通状態にある少なくとも1つの流体導入ポートと、
前記圧力センサに結合されていて、測定圧力を外部装置に伝達するよう構成されたアンテナと、
前記圧力センサと前記アンテナとの間に延びるコネクタと、を有する、方法。
(34)実施態様(33)記載の方法において、
前記カテーテルは、該カテーテル内に設けられたコネクタを備えた状態で押出成形され、前記アンテナは、前記カテーテルの外部に位置決めされている、方法。
(35)実施態様(33)記載の方法において、
前記カテーテルは、前記アンテナおよび前記コネクタの少なくとも一部が前記カテーテル内に設けられた状態で押出成形される、方法。
【0060】
(36)実施態様(35)記載の方法において、
前記アンテナは、コイルを含む、方法。
(37)実施態様(33)記載の方法において、
前記カテーテルは、前記カテーテルの遠位端部に結合された弾丸状先端部を有し、前記圧力センサの少なくとも一部は、前記弾丸状先端部内に設けられている、方法。
(38)実施態様(33)記載の方法において、
前記コネクタは、前記カテーテルの側壁に形成されていて、前記カテーテルの長さの少なくとも一部に沿って延びるスロット内に設けられている、方法。
(39)実施態様(33)記載の方法において、
前記カテーテルを形成する工程は、
前記アンテナ、前記コネクタおよび前記圧力センサを互いに結合してセンサ組立体を形成する工程と、
前記センサ組立体が流体不透過性であるように前記センサ組立体を被覆する工程と、
前記センサ組立体を前記カテーテルに結合する工程と、を含む、方法。
(40)実施態様(39)記載の方法において、
前記センサ組立体を前記カテーテルに結合する前記工程は、前記圧力センサを前記カテーテルの前記遠位端に形成された切欠き内に挿入する工程を含む、方法。
【0061】
(41)実施態様(39)記載の方法において、
前記被膜は、溶剤を主成分とするシリコーンを含む、方法。
(42)実施態様(33)記載の方法において、
前記アンテナ、前記コネクタおよび前記圧力センサが流体不透過性であるように前記カテーテルを被覆する工程を更に有する、方法。
(43)植え込み型弁において、
弁入口と弁出口との間で流体の流れを流通状態で受け入れるよう構成された弁ハウジングと、
前記弁ハウジング内に設けられていて、前記弁ハウジングを通って流れる流体の流量を制御するように構成された弁組立体と、
前記弁ハウジング内に設けられていて、前記弁ハウジングを通って流れる流体の圧力を測定するように構成されたセンサと、を有する、植え込み型弁。
(44)実施態様(43)記載の植え込み型弁において、
前記センサは、検出された圧力を外部読み取り装置に伝達するよう構成されたアンテナに結合されている、植え込み型弁。
(45)実施態様(44)記載の植え込み型弁において、
前記センサおよび前記アンテナは、流体不透過性被膜で被覆されている、植え込み型弁。
【0062】
(46)実施態様(43)記載の植え込み型弁において、
前記センサは、圧力センサ組立体内に設けられ、前記圧力センサ組立体は、前記弁ハウジング内に設けられ、前記弁入口および前記弁出口と流体連通状態にある、植え込み型弁。
(47)実施態様(46)記載の植え込み型弁において、
前記圧力センサ組立体は、リザーバが形成されたドーム状部分を有し、前記センサは、前記リザーバを通って流れる流体の圧力を測定するよう構成された、植え込み型弁。
(48)実施態様(47)記載の植え込み型弁において、
前記圧力センサ組立体は、該圧力センサ組立体内に設けられていて、前記ドーム状部分と前記センサとの間に位置決めされた針ガードを有し、前記針ガードは、前記センサを前記ドーム状部分を通って刺入されている針から保護するように構成された、植え込み型弁。
(49)実施態様(48)記載の植え込み型弁において、
前記針ガードは、該針ガード内に形成されていて、前記センサの一部を前記リザーバを通って流れる流体にさらすよう構成された開口部を有する、植え込み型弁。
(50)実施態様(47)記載の植え込み型弁において、
前記圧力センサ組立体は、前記センサを着座させるよう構成されたワッシャを有する、植え込み型弁。
【0063】
(51)実施態様(50)記載の植え込み型弁において、
前記センサは、コイル状アンテナに結合され、前記センサおよび前記コイル状アンテナは、前記ワッシャに形成された中央開口部内に受け入れられるよう構成された、植え込み型弁。
(52)実施態様(46)記載の植え込み型弁において、
前記圧力センサ組立体は、前記弁入口内に流れ込む流体を受け入れるよう構成された入口管および流体を前記弁出口に送り出すよう構成された出口管を有する、植え込み型弁。
(53)実施態様(52)記載の植え込み型弁において、
前記弁組立体は、前記圧力センサ組立体の前記出口管と前記弁出口との間に設けられている、植え込み型弁。
(54)植え込み型弁において、
圧力センサ組立体および該圧力センサ組立体内に設けられた弁組立体を有するハウジングを有し、前記圧力センサ組立体は、前記ハウジングを通って流れる流体の圧力を測定するよう構成されており、前記弁組立体は、前記ハウジングを通って流れる流体の流量を制御するよう構成された、植え込み型弁。
(55)実施態様(54)記載の植え込み型弁において、
前記圧力センサ組立体は、アンテナに結合された圧力センサを有する、植え込み型弁。
【0064】
(56)実施態様(55)記載の植え込み型弁において、
前記圧力センサおよび前記アンテナは、前記圧力センサおよび前記アンテナが流体不透過性であるように前記圧力センサおよび前記アンテナの周りに設けられた被膜を有する、植え込み型弁。
(57)実施態様(54)記載の植え込み型弁において、
前記圧力センサ組立体は、ハウジングを有し、該ハウジングは、このハウジング内に形成されていて、流体の流れを流通状態で受け入れるリザーバを画定し、前記圧力センサは、前記リザーバを通って流れる流体の圧力を測定するよう構成された、植え込み型弁。
(58)実施態様(57)記載の植え込み型弁において、
前記圧力センサ組立体は、該圧力センサ組立体内に設けられていて、前記センサを前記ハウジングを通って刺入されている針から保護するよう構成されたガード部材を有する、植え込み型弁。
(59)脳室圧力を測定する方法において、
脳室カテーテルの遠位端部を患者の脳室内に位置決めする段階と、
前記脳室カテーテルの近位端部を植え込み型弁に形成された弁入口に結合し、前記弁に形成された弁出口をドレナージカテーテルに結合して流体が前記脳室から前記弁を通って前記ドレナージカテーテルに流れるようにする段階であって、前記弁を通って流れる流体の流量は、前記植え込み型弁内に設けられた弁組立体によって制御される、段階と、
前記弁内に設けられた圧力センサを用いて前記弁を通って流れる前記流体の圧力測定値を得る段階と、を有する、方法。
(60)実施態様(59)記載の方法において、
前記圧力測定値は、読み取り装置を前記弁に近接して位置決めすることにより遠隔計測的に得られる、方法。
【0065】
(61)実施態様(59)記載の方法において、
前記圧力センサは、前記弁組立体の上流側に設けられている、方法。
(62)実施態様(59)記載の方法において、
前記圧力センサは、前記弁組立体と直列状態にある、方法。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】外部アンテナを備えた感圧カテーテルの例示の一実施形態の斜視図、
【図2】内部アンテナを備えた感圧カテーテルの別の例示の実施形態の断面図、
【図3】外面に圧力センサが設けられた感圧カテーテルの遠位部分の一実施形態の断面図、
【図4】形成された凹部内に収められた圧力センサを有する感圧カテーテルの遠位部分の別の実施形態の断面図、
【図5】形成された内部ルーメン内に収められた圧力センサを有すると共に圧力センサの一部を外部環境に露出させるよう形成された窓を有する感圧カテーテルの遠位部分の更に別の実施形態の断面図、
【図6】カテーテルに形成された第2のルーメン内に収められた圧力センサを有する感圧カテーテルの遠位部分の別の実施形態の断面図、
【図7A】カテーテルの遠位先端部内に収められた圧力センサを有する感圧カテーテルの遠位部分の更に別の実施形態の断面図、
【図7B】図7Aに示すカテーテルの遠位先端部のB−B線矢視断面図、
【図8】圧力センサの例示の実施形態の平面図、
【図9A】外部高周波遠隔計測システムの例示の実施形態の斜視図、
【図9B】図9Aの外部高周波遠隔計測システムを分解形態で示す斜視図、
【図10】脳室内に植え込まれた遠位部分および患者の頭皮の下に位置決めされた外部アンテナを有する脳内カテーテルの一実施形態を示す人の脳の断面図、
【図11】脳室内に植え込まれた遠位部分を有すると共に患者の頭皮の下に位置決めされた内部アンテナを有する脳内カテーテルの一実施形態を示す人の脳の断面図、
【図12A】植え込み型弁内に設けられた圧力センサの別の実施形態を示す図、
【図12B】図12Aに示す植え込み型弁の一部の分解組立て図である。
【符号の説明】
【0067】
10,30,50,60等 感圧カテーテル
12,32,52,62等 細長い本体
12a,32a,52a,62a等 近位端
12b,32b,52b,62b等 遠位端
12c,32c 内部ルーメン
12d,32d 遠位部分
12p,32p 近位部分
14,34 流体導入ポート
16,36,56,66等 圧力センサ
18,38 アンテナ
20,40,58,68等 コネクタ
24 スロット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
植え込み型弁において、
弁入口と弁出口との間で流体の流れを流通状態で受け入れるよう構成された弁ハウジングと、
前記弁ハウジング内に設けられていて、前記弁ハウジングを通って流れる流体の流量を制御するように構成された弁組立体と、
前記弁ハウジング内に設けられていて、前記弁ハウジングを通って流れる流体の圧力を測定するように構成されたセンサと、を有する、植え込み型弁。
【請求項2】
請求項1記載の植え込み型弁において、
前記センサは、検出された圧力を外部読み取り装置に伝達するよう構成されたアンテナに結合されている、植え込み型弁。
【請求項3】
請求項2記載の植え込み型弁において、
前記センサおよび前記アンテナは、流体不透過性被膜で被覆されている、植え込み型弁。
【請求項4】
請求項1記載の植え込み型弁において、
前記センサは、圧力センサ組立体内に設けられ、前記圧力センサ組立体は、前記弁ハウジング内に設けられ、前記弁入口および前記弁出口と流体連通状態にある、植え込み型弁。
【請求項5】
請求項4記載の植え込み型弁において、
前記圧力センサ組立体は、リザーバが形成されたドーム状部分を有し、前記センサは、前記リザーバを通って流れる流体の圧力を測定するよう構成された、植え込み型弁。
【請求項6】
請求項5記載の植え込み型弁において、
前記圧力センサ組立体は、該圧力センサ組立体内に設けられていて、前記ドーム状部分と前記センサとの間に位置決めされた針ガードを有し、前記針ガードは、前記センサを前記ドーム状部分を通って刺入されている針から保護するように構成された、植え込み型弁。
【請求項7】
請求項6記載の植え込み型弁において、
前記針ガードは、該針ガード内に形成されていて、前記センサの一部を前記リザーバを通って流れる流体にさらすよう構成された開口部を有する、植え込み型弁。
【請求項8】
請求項5記載の植え込み型弁において、
前記圧力センサ組立体は、前記センサを着座させるよう構成されたワッシャを有する、植え込み型弁。
【請求項9】
請求項8記載の植え込み型弁において、
前記センサは、コイル状アンテナに結合され、前記センサおよび前記コイル状アンテナは、前記ワッシャに形成された中央開口部内に受け入れられるよう構成された、植え込み型弁。
【請求項10】
請求項4記載の植え込み型弁において、
前記圧力センサ組立体は、前記弁入口内に流れ込む流体を受け入れるよう構成された入口管および流体を前記弁出口に送り出すよう構成された出口管を有する、植え込み型弁。
【請求項11】
請求項10記載の植え込み型弁において、
前記弁組立体は、前記圧力センサ組立体の前記出口管と前記弁出口との間に設けられている、植え込み型弁。
【請求項12】
植え込み型弁において、
圧力センサ組立体および該圧力センサ組立体内に設けられた弁組立体を有するハウジングを有し、前記圧力センサ組立体は、前記ハウジングを通って流れる流体の圧力を測定するよう構成されており、前記弁組立体は、前記ハウジングを通って流れる流体の流量を制御するよう構成された、植え込み型弁。
【請求項13】
請求項12記載の植え込み型弁において、
前記圧力センサ組立体は、アンテナに結合された圧力センサを有する、植え込み型弁。
【請求項14】
請求項13記載の植え込み型弁において、
前記圧力センサおよび前記アンテナは、前記圧力センサおよび前記アンテナが流体不透過性であるように前記圧力センサおよび前記アンテナの周りに設けられた被膜を有する、植え込み型弁。
【請求項15】
請求項12記載の植え込み型弁において、
前記圧力センサ組立体は、ハウジングを有し、該ハウジングは、このハウジング内に形成されていて、流体の流れを流通状態で受け入れるリザーバを画定し、前記圧力センサは、前記リザーバを通って流れる流体の圧力を測定するよう構成された、植え込み型弁。
【請求項16】
請求項15記載の植え込み型弁において、
前記圧力センサ組立体は、該圧力センサ組立体内に設けられていて、前記センサを前記ハウジングを通って刺入されている針から保護するよう構成されたガード部材を有する、植え込み型弁。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11】
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【図12A】
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【図12B】
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【公開番号】特開2011−212502(P2011−212502A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−171694(P2011−171694)
【出願日】平成23年8月5日(2011.8.5)
【分割の表示】特願2006−69651(P2006−69651)の分割
【原出願日】平成18年3月14日(2006.3.14)
【出願人】(500140415)コドマン・アンド・シャートレフ・インコーポレイテッド (34)
【氏名又は名称原語表記】Codman & Shurtleff, Inc.
【住所又は居所原語表記】325 Paramount Drive, Raynham, Massachusetts 02767−0350, U.S.A.
【Fターム(参考)】