感染性医療廃棄物の回収及び処分のための熱処理システム、装置及び方法
感染性医療廃棄物の回収及び処分のシステム及び方法の種々の具現化例が開示されている。一具現化例は、医療廃棄物の容器を収容するためのチャンバを有する本体を備える。前記チャンバは、鋭利な材料の安全な回収のために缶の内部へのアクセスを制限した缶を備える。前記チャンバは、前記チャンバに熱を提供するために接続される少なくとも一つのプレートヒータ及び前記チャンバを冷却するのを補助するための前記チャンバ上の複数のフィンを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感染性医療廃棄物の回収及び処分のための装置、システム及び方法に関し、さらに詳しくは医療廃棄物の安全な及び耐タンパー性回収及び処分、さらに熱処理システム及び方法を用いて感染性医療廃棄物を安全及び無菌に変換する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
種々の医療及びヘルスケア施設からの規制された医療廃棄物の安全な取り扱い及び処分は周知の課題である。多くの環境の規制が廃棄物処分の従来の方法の使用を妨げている、一方、前記感染性医療廃棄物を安全に換えるための多くの現場での方法は、実用的又はコスト効率が良いとは証明されていない。
【0003】
特に重大な事は、汚染された注射針、外科用メス及び人体又は体液に接触して使用された、鋭利な金属又はガラス物体の安全な回収及び処分である。これらの品目は、しばしば、注射器及び管材料、ガラスの小瓶、及び体液に接触した他の物体に見られるような、熱可塑性材料を含む。熱可塑性材料の皮下注射の針及び注射器を使用したことに関する問題は、良く知られている。医療廃棄物の回収は、針がささるという損傷を受けること又は重大な病気又は死亡さえももたらしてしまう再使用を防ぐために注意深く管理されなければならない。従来の処分技術は注射の後に迅速に注射器本体から針を切断するための医療設備の必要要件を含む。この手順は、しかし、機械的な純然たる作用によって引き起こされる空気噴霧を媒介して病気を広めことが判明された。汚染された針先端及び注射器は、その後、規制された廃棄品目として依然として取り扱われ及び処分される必要がある。さらに最近の開発は、前記注射器及び針を「鋭利なもの」容器の中に保管させる。この鋭利なもの容器は、その後、費用のかかる「トラッキング」、取り扱い、及び処分プロセス用の当局の設備に運搬される。
【0004】
焼却、高圧蒸気殺菌、化学処理、電子ビーム放射、ガンマ線、マイクロウェーブエネルギー、針を破壊するための使用場所における低電圧電流の使用、針を樹脂又はゲルに入れたりなどの既存の方法及びシステムは、多くの欠点を有する。それらの欠点は、医療廃棄物が処理されるときに、非効率、ハイコスト、人的エラーの高い可能性、鋭利なもの及び医療廃棄物の収納袋の両方を扱うことができないこと、さらに感染及び危険な刺激臭を作りだすことを含む。
【0005】
例えば、低電圧電流にて針を破壊するための装置は、例えば外科用メス、ガラス、及び注射器の残り物のような他の一般的に使われる材料を安全に溶かすための能力を持っていない。別の例としては、針を包み込むための樹脂又はゲルを使う技術は、典型的に、高圧蒸気滅菌の温度で廃棄物と共に熱可塑性の袋を溶かすことを伴う。しかし、そのようなシステムの生産物は、目的を処理するためには危険な材料のままであり、前記処理された廃棄物として見分けがつき、さらに無菌ではない。さらに、高圧蒸気滅菌は所定の期間にわたって生命体と熱接触を持つことによって微生物の生命を破壊する「湿熱」に依存しているがこの処理は廃棄物がプラスチックバックで覆われているとき、又は溶解したプラスチックに埋まっているときには効率的ではない。他の具体例として、多くのシステムは、湿気を含んだ廃棄物が加熱されたときに、感染性及び危険な刺激臭を放出する。最終的に、多くの既存のシステムは、注射器を扱う能力があるが、単一の現場のシステムにおける殺菌目的のガーゼ、テープ、及び繊維のような柔軟な廃棄物を扱う能力はない。
【0006】
感染性医療廃棄物の回収及び処分のための既存の装置、方法及びシステムに関する多くの不安を処理するための感染性医療廃棄物の回収及び熱処理のための、米国特許番号5,972,291に開示されている方法及びシステムは、この明細書にその全体が参照によって組み込まれている。しかし、全てのタイプの感染性医療廃棄物の回収及び処分のための改善された装置、方法及びシステムの必要性は残されたままである。その必要性とは、制限されるものではないが、いっそう効率的な処理、熱チャンバ及び廃棄材料を伴う容器の間の改善された熱伝達、すなわち熱チャンバ及び熱処理システムで処理され、改善される冷却、さらに強化された処理データ及び法令順守及びシステム信頼性及び能力をサポートするための品質コントロール監視システムにある。
【0007】
(発明の概要)
本発明は、感染性医療廃棄物の熱処理を用いた処分はもとより、前記廃棄物の安全及び効率的な回収及び処分のための装置、システム及び方法を提供する。一具体例にあって、感染性及び医療廃棄物の熱処理のためのシステムは、医療廃棄物の容器を受容するための本体、前記容器に熱を提供するために前記チャンバの外表面上に接続された少なくとも一つのプレートヒータ、及び前記チャンバを冷却するために前記チャンバの少なくとも一つの側部の外表面上に形成された複数のフィンを備える。前記システムは、前記本体内部で、さらに前記チャンバに接続されたインレットを有するフィルタを備える。二つのプレートヒータは、前記チャンバの対向する側部に接続された各プレートヒータにより提供される。前記システムは、前記二つのプレートヒータが接続された前記チャンバ隣接部の前記対向する側部の外表面に形成される複数のフィン、及び/又は前記チャンバの底の外表面に形成される複数のフィンをさらに備える。前記チャンバ上に前記複数のフィンが形成された前記二つの側部及び底部は射出成形される。
【0008】
特定の具現化例にあって、前記チャンバは、チャンバ内に前記容器が収納されるときに、チャンバの複数の内部表面が医療廃棄物の容器の複数の外部表面に接触するように形作られる。システムは、さらに医療廃棄物を受けるための容器を備え、さらに前記容器は上端部を栓封止している缶を備える。一実施の形態にあって、前記医療廃棄物用の缶は、乾燥熱にさらすことでその内容物を内部に封入するために缶内で溶解するという結果になる熱可塑性材料によって構成される。スリーブが前記缶を保持するために備えられ、さらにスリーブと容器の両方が前記チャンバに受容可能とされる。前記スリーブは、再利用可能とされ、その内部には焦げ付かない材料が塗布されており、さらに処理後には溶解された廃棄物缶を一杯に収容する。他の具現化例にあって、缶、リム、及び栓は、後述するように、溶解しないような、そのシステムでの使用に適合される乾燥熱サイクルに耐える材料により作られているが一方、前記缶の出入り口及び部品は前記廃棄物材料を溶解し内部に封止するプラスチック材料によって作られている。
【0009】
特定の具現化例にあって、熱処理システムは、前記廃棄物の加熱に起因する排気用の前記チャンバから延長される排気チューブを備える。第2のチューブは前記排気チューブに接続され、前記第2のチューブはTバルブで終わるスパイラル部分を備え、前記チャンバからの排気はガスと前記第2の管内で凝縮された水蒸気に分離される。第3の管は前記Tバルブの一つの出口に接続され、さらに第4の管は前記Tバルブの他の出口に接続され、前記第3の管はガスをフィルタに通し、さらに前記第4の管は液体を回収容器に通す。
【0010】
一具現化例にあって、システムはさらに遠隔データベースに接続可能な外部リンクに接続されるプロセッサ及び処理サイクルの間に取り込まれたデータを蓄えるためのメモリを備える。前記メモリは、短期データ用、中期データ用及び長期データ用の3つのデータストレージバッファを含む。
【0011】
他の具現化例にあって、感染性医療廃棄物の熱処理方法は、前記チャンバの側部の外面に接続された少なくとも一つのプレートヒータを用いて前記廃棄物を生物学的に安全に換えるためにチャンバ内の廃棄物容器を加熱するステップと、前記チャンバの少なくとも一つの側部の外面に配置された複数のフィン及び前記チャンバの底部の外面に配置された複数のフィンを用いて前記チャンバを冷却するステップとを有する。一具現化例にあって、方法はさらに廃棄物の容器を受容するために前記チャンバを提供するステップを備える。前記チャンバは、前記容器の形に補足的な形状とされるので、前記容器が前記チャンバ内に収納されるときに前記容器の複数の外面は、前記チャンバの複数の内面に接触する。二つのプレートヒータは、廃棄物の容器を加熱するために用いられる。前記プレートヒータは前記チャンバの二つの対向する側部のそれぞれの外面に接続されている。
【0012】
特定の具現化例にあって、前記チャンバの少なくとも一つの側部の外面上に配置された複数のフィンは、前記チャンバの二つの対向する側部のそれぞれの外面及び前記チャンバの底部の外面に配置される複数のフィンを備える。前記チャンバからの前記廃棄物の加熱の結果生じる排出物は、ガス及び凝縮された水蒸気に分離される。いくつかの具現化例にあって、方法は前記ガスを管を通してフィルタに導くステップと、前記凝縮された水蒸気を回収容器に導くステップとを備える。他の具現化例にあって、方法は、廃棄物容器が加熱及び冷却される間の処理サイクルに関連するデータを蓄積するステップと、前記蓄積されたデータの少なくとも一部を遠隔データベースに伝送するステップとを備える。
【0013】
本発明の特定の具現化例は、熱処理を用いての処分がなされた又は殺菌された廃棄物を回収するのに使われる。一具現化例にあって、感染性及び医療廃棄物の回収のための装置は、廃棄物を受け取るための開口を伴った上端部を含む缶と、上端部に係合するように構成されさらに前記缶の上端部にかみ合うリムと、栓が前記缶の開口を封止するように前記リムにかみ合うように構成された栓とを備える。前記缶は、その周辺に一定の間隔で配置された複数のスロットを含み、さらに前記リムは、前記リムが前記缶にかみ合わされたときに前記缶の複数のスロット内で受容される複数の突起を備える。
【0014】
特定の具現化例にあって、前記リムは前記リムの内部の周辺部に一定の間隔で配置された複数のスロットを含み、さらに前記栓は前記栓が前記リムにかみ合わされたときに前記リムの前記複数のスロット内に受容される複数のフックを有する。前記栓は、さらに前記栓の周辺に一定間隔で配置された複数のタブを備える。穴を埋め戻すタブは、前記リム及び缶のかみ合わせが安全であることを確実にするために前記リム、缶及び栓がかみ合わされたときに、前記リムの突起上にちょうど見ることができる。
【0015】
他の具現化例にあって、感染性及び医療の廃棄物を回収するための装置は、廃棄物を受容するための開口を有する缶と、前記缶の端部に大きさが合い、さらに前記缶の上端部に結合するように構成されるリムと、前記缶上のリムに結合されたときに前記リムの内部と連結するように構成されるシュートと、前記シュート内に移動可能に取り付けられかつ、部材の下の缶の内部の一部へのアクセスを制限するために構成される部材と、及び前記缶の開口を封止する栓のような前記リムに連結するために構成される栓とを備える。この具現化例は、鋭利な材料の取り扱いにあって特に有益である。一つの具現化例にあって、前記シュート及び部材は、透明又は部分的に透明な熱可塑性樹脂材料によって作られる。
【0016】
特定の具現化例にあって、前記シュートは、前記シュートとリムが連結されたときに前記リムの内部で起き上がるフランジを備え、前記フランジは前記フランジの回りに一定間隔が取られ、さらに前記リム及び栓の連結を邪魔しないように配置される複数のノッチを有する。熱処理システム内で使用されるための好ましい具現化例にあって、前記シュート及び部材は前記廃棄物材料を溶かし、さらに内部に包み込むプラスチック材料によって作られる。一方、前記缶、リム及び栓はシステムのような使用に適用される乾燥熱サイクルに耐える材料によって作られる。前記部材は、前記シュートのポスト上に取り付けられ、前記廃棄物を受容する領域を特定する複数のフィンを含む。各フィンは、それらフィンの間の一つの領域に廃棄物が置かれたときに、前記部材の下の缶の内部に廃棄物を回して落とすように設計される。
【0017】
特定の具現化例にあって、前記缶は華氏目盛りで340度以下の溶解温度の熱可塑性樹脂材料を用いて作られる。そのような具現化例にあって、前記シュート及び部材を取り付けるための機構を備えるので(他の具現化例のように)、前記リムは前記缶の外体内に一体にされる。そのような部材にあって、熱処理システムを使うため、栓は使用されず、さらに缶/リム、シュート、及び部材は全て前記缶の内部の廃棄物材料を溶かして内部に包むプラスチック材料によって作られる。この方法にて缶が使用されるとき、前述したように、加熱するシステムのチャンバ内の再利用可能なスリーブ内に缶が配置される。
【0018】
さらに他の具現化例にあって、感染及び医療廃棄物の回収のための装置は、廃棄物を受容するための開口を伴う上端部と、前記缶の端部に大きさが合いさらに上端部にはめ込むように構成されるリムと、前記リムの内部に連結されるように構成されるシュートであり前記缶の頂上の前記リムに連結されたときに前記缶の内部に延長する前記シュートと、さらに前記シュート内に移動可能に取り付けられる部材であり、前記部材の下の前記缶の内部へのアクセスを制限するために形成される部材とを備える。
【0019】
以下の詳細な説明には他の具現化例が説明され、明らかになるであろう。
【0020】
(発明の詳細な説明)
本発明は、加熱処理を使用して、感染及び医療廃棄物の回収及び処分のためのシステム、装置及び方法を提供する。本発明の特定の具現化例は、人間及び動物の体の部分、放射性廃棄物、及び化学療法の廃棄物(規制の状態に依存する)を除いた感染性医療廃棄物を処理する能力がある医療廃棄物処理システムに関する。一般的には、医療廃棄物は、例えばプラスチック,綿、アルミニウム、ガラス等の異なるタイプの要素からなる。一般的に、「鋭利」な材料とは針、注射器、IV管類等のことであり、一方、柔軟又は「レッドバック」廃棄物とはガーゼ、綿ボール、管類、ガウン等で、血液等の感染性の強い体液で汚されたものである。
【0021】
本発明の特定の具現化例は、外来患者医療及び歯科クリニック、長期のケア施設、在宅ヘルスケア、公共ヘルスケア施設、獣医施設、軍事施設などに制限されず、医療廃棄物が出されるいろいろな状況の現場において有効である。本発明の特定の具現化例は、全てのタイプの規制された医療廃棄物の殺菌及び/又は処分を扱うための単一の現場のシステムを提供する。
【0022】
例えば、アメリカ合衆国内だけでも、50万を優に超す民間、外来患者医療及び歯科クリニックがある。普通の患者の処理は、使い捨ての試験材料、注射/予防接種に用いる鋭利なもの、被検物の収集及び試験道具、使い捨て可能な随意の外科手術材料、使い捨ての歯科清掃材料、などを含んだ感染性の生物医学の廃棄物を潜在的に出してしまう広範囲にわたる種々の侵襲性及び非侵襲性の処理を含む。これらの廃棄物の適切で効果的な処理、蓄積、格納、及び運搬がないと、患者及びスタッフの両方に不要な暴露の危険性を生じさせてしまう。
【0023】
他の例としては、アメリカ合衆国の人口調査が、長期のヘルスケアの必要性の増加を示していることである。最近では、看護ホーム、支援型の生活施設及びホスピスを含む、40000箇所以上の熟練した看護ケア施設がアメリカ合衆国内にだけでもある。一つの長期ケア施設の各患者の治療はおおよそ8オンスの生物医学的な廃棄物を、一日あたりに出す。長期のケアの必要が増すことで、これらの潜在的に感染性の廃棄物の安全で効率的なより迅速な処理が必要となる。
【0024】
他の具体例としては、ホームヘルスケアの必要性が様々な状況から生じていることであり、さらに広範囲の人口統計学にも及ぶ。例えば、糖尿病患者用のインシュリンはアメリカ合衆国だけでも一年当たり少なくとも30億本の注射の自己管理を要し、さらに、世界では、80億の自己管理される注射器から不要な針と注射器が不適切に捨てられ、傷害と感染のリスクをもたらす。例えば年配者の、慢性病、急性の状態、リアビリテーション、及び寿命末期支援などの在宅ケア業界は、10年以上の間、年20%の比率で成長してきた。医療装置の小型化及び携帯化における多くの医療の進歩がなされてきたが、ホームヘルスケアから出される潜在的に感染性の医療廃棄物の管理上の進歩は、現在まで十分には取り組まれてこなかった。
【0025】
さらに他の具体例としては、実質的には数万の公共のヘルスケア設備がある。公共のヘルスケアクリニック、緊急ケアクリニック、学校のヘルスケアクリニック、ファーストエイドステーション、救急車、エアエヴァキューションビークル、公共の建物(スタジアム、空港、大型船舶等)、薬局のような、それらの設備では、鋭利なもの及びレッドバック生物医療廃棄物の両方の形にて生物医療廃棄物が生成される。加えて、公共の環境のトイレはしばしば、安全な処分のために適切に処理されなければならない潜在的に感染性の廃棄物を出すところの自己治療のための急場しのぎの施設として役立てられる。
【0026】
さらに他の具体例としては、アメリカ合衆国内だけでも約55000の民間の獣医診療所がある。さらに、研究所及び行政の設備の一機能として8000ヵ所が動物を扱っている。獣医の医療にあって、潜在的に感染性の廃棄物が、通常の検査、予防接種及び治療としての結果として、出されている。人畜共通性の病気の危険についての不安が広まることに照らして、そのような廃棄物についての適切な取り扱い及び処分が動物病院のスタッフ及び廃棄物管理担当者の両方の安全のために必要である。獣医クリニック、病院及び緊急のケアセンタ、獣医医学学校、可動性獣医診療所、獣医/動物研究センタ、動物救済組織、可動性獣医医療アシスタントチーム等のような設備を含む。
【0027】
さらなる具体例は、開発途上国のための軍事医療及びヘルスケアを含む。アメリカ合衆国軍隊には約150万人の現役の軍従事者がいるし、さらに他に120万人の予備役名簿の軍人がいる。軍事活動を支援するヘルスケアは、可動性の軍務(空軍の避難、海軍の船、救急車)の手段によって繰り返し施される。加えて、160億を超える注射器が世界中で毎年処分される。ある発展途上国にあってはこれらの注射器の70%超は殺菌されていない状態にされて引き継がれる。インドのみでも、安全でない注射の結果として、多数の新しい肝炎及び新しいHIV/AIDSのケースが報告された。何よりもまずいのは汚染された注射針/注射器を再使用することである。
【0028】
使用中、医療廃棄物が内部にある缶の特定の具体例は、本発明に係る熱処理システムの特定の具体例の熱チャンバ内部に配置される。好ましい実施例にあって、缶又は容器(後述するように、スリーブの中に缶が配置された場合はスリーブ)及び熱チャンバの形状は、前記熱チャンバの側部と前記容器(又はスリーブ)との間の直接の熱伝達を可能とするように相補的である。特定の具現化例にあって、医療廃棄物の容器を保持するチャンバはおおよそ華氏300度から約425度の間の温度に加熱されるので、前記廃棄物のプラスチック部分は少なくとも変形する。好ましくは、前記チャンバは、前記廃棄物の全てのプラスチック部分を溶解させるために華氏約325度から約425度の間の温度、さらに好ましくは華氏約350度から400度の間に加熱される。溶解させるために熱せられ、硬化したそのあとで、溶解された熱可塑性樹脂材料は生物学的に殺菌された、まとまったかたまりとなり、そのかたまりの中では、鋭利な刃先や注射器の先端、管及び針は、少なくとも部分的に樹脂によって包みこまれる。前記鋭利な材料は、見分けが付かなく、さらに再利用不可能に変えられる。さらに、前記鋭利な材料は、前記加熱及び硬化処理のために殺菌されるので、普通のごみとして処分されうる。
【0029】
一実施の形態にあって、前記鋭利な廃棄物が前記缶内部に部分的に包み込まれ、一方前記缶を封止する例えばリム及び栓(後述する)と共に前記廃棄物を保持する全ての缶は通常の固定廃棄物として処理される。レッドバック廃棄物をこの熱量にさらすことは、廃棄物を殺菌し、さらにそのため、通常のごみと同様に処理されるようにする。言い換えると、封止された缶は、前記加熱処理に耐える。しかし、本発明は熱システムによってのみ使用される回収装置に限定されるものではなく、むしろ本発明の特定の実施例は医療廃棄物の単独での回収及び封じ込めのために用いられ、回収され封じ込められた医療廃棄物は多数の他の適切な方法で殺菌され永久に処分されることを理解するべきである。
【0030】
他の具現化例にあって、医療廃棄物用の缶は、前記廃棄物の処理の間の乾燥熱の適用により、前記缶それ自身(上部でのシュート及び/又はスピナでなく)が溶かされ、さらに前記缶の内容物が閉じ込められることを意図されるような、熱可塑性樹脂によって構成される。これらの具現化例にあって、前記シュート及び部材を取り付けるための他の具体的な手段を含んで、前記リムは外体に一体にされてもよい。熱処理システムでの使用のための代替的な具体例にあって、前記栓は除去され、さらに前記缶/リム、シュート及び部材の全ては前記処理される廃棄物材料を溶解し包み込むところのプラスチック材料によって作られる。そのような具現化例にあって、前記処理システムの前記熱チャンバ内に直接的に前記缶が配置される代わりに、前記医療廃棄物缶が配置されるところのスリーブが使用される。このスリーブは、繰り返し使用および処理され、溶解された缶の除去に適した材料によって形成される。一具現化例にあって、前記スリーブはアルミニウムによって形成され、その内部にはこびり付かない材料が塗布される。このスリーブは、前記熱チャンバから前記スリーブへの直接の熱伝達をさせるために挿入されたときに、前記熱チャンバの側部にその側部を接触するような特定の大きさに調整される。一具体例のような缶を処理するため、缶はスリーブに挿入され、前記スリーブ/缶の組み合わせは、前記熱チャンバに挿入される。処理が終わると、前記スリーブは前記熱チャンバから取り除かれ、そして処理された内容物はそこから放出される。
【0031】
ここで図面を参照すると、本発明の熱処理システム20の一具現化例が図1Aから図2Bに示されている。図1A及び1Bは熱処理システム20の斜視図であり、図2Aはシステム20の上面図であり、さらに図2Bは図2Aの線B−Bに沿った断面図である。システム20は前部24を伴う本体20、後部26、側部28、側部29及び底部140を備える。
【0032】
閉鎖デバイス30はシステム20の上部に設けられる。閉鎖デバイス30は本体22内にある熱チャンバ60へのアクセスを行なわせるために開く。医療廃棄物の容器(例えば缶220)は、チャンバ60内に配置され、後述するように取り扱われる。閉鎖デバイス30は一緒にドア又はフタを構成する上部56及び下部58を有する。取り付けブラケット32は閉鎖デバイス30を本体22の上部に固定する。取り付けブラケット32は、性質上、閉鎖デバイス30を開放から閉鎖位置に動かすために回転軸又はバネ特性を持つ。スライディングデバイス、キャップ、締め蓋などのような他の構造が、チャンバ60へのアクセスの制御のためにも使われる。ハンドル36及びロック34は、また、閉鎖デバイス30上に存在している。ロック34は、閉鎖デバイス30を閉鎖位置に締めるために、例えばシステム20の動作の間、はめ込まれる。本体22は、例えばステンレススチールシート材料又はプラスチックのような、熱範囲及びサイクルタイムに耐える能力の剛体材料によって形成される。一具現化例にあって、前記材料は亜鉛メッキされ、焼きなまされた鋼鉄が使われる。一具現化例にあって、本体22は深さ23インチ×幅16インチ×高さ13インチのおおよその体積を有するが、本発明のシステムの具体例は適切ないかなるサイズでも可能であることを理解すべきである。
【0033】
側部28は、チューブ42及びビン40が配置されているくぼみ38を備える。チューブ42はチャンバ60からの蒸気を、図7を参照して後述するように、液体の形でビン40に運ぶ。一対のファン44及び46は、システム20の後部26に配置される。ファン44は外側の本体ハウジング22を冷却し、さらに空気及びガスの流れをフィルタ78に確保する負の空気圧を供給する。ファン44は、システム20の使用の間、運転し続ける。ファン44の使用は、図7−9を参照して後述する。ファン46は、外側の空気を取り入れ、冷却空気流を後述の図10−12を参照して説明するように作り出す。適切なファンは、多くの製造会社から商業的に使用可能である。
【0034】
後部26は、多くが商業的に利用できるパーソナルコンピュータ上に見ることができる、標準電力入力モジュール48、及び複数のポート50も備える。一具現化例にあって、二つのポートが設けられており、一つはプリンタへの接続のためのものであり、他の一つはシステム20がデータを遠隔的に伝送するためのシリアルデータモデムデータポートである。特定の具現化例にあって、システム20はデータストレージ及び処理能力を有し、さらに遠隔診断及びデータストレージ及びシステムキャリブレーション及び/又は機能の検査を支持するために、さらに以下に記述するように、定期的な処理データの遠隔位置伝送を行なわせる。
【0035】
本体22の前部24は、図1Bに示されるように、ディスプレイ及びウィンドウ54を伴ったコントロールパネル52を備える。パネル52は、使用者にシステム20の動作の制御と監視を行なわせる。システム20を制御する電子機器の多くは、図2Bに示されるように、本体22の内部のブラケット72上に設けられている。ソリッドステートリレー74は、ケージ62の外部表面上に設けられている。現状のままでも、当業者ならばシステム20は、システム20及びファン44及び46、チャンバ60のための熱源、操作又は他のデータを提供する測定デバイス等のような部品を制御するために必要なこれらの図面に記載されていない電子機器及び回路を含むことを理解できる。いくつかの例示的及び適切な電子機器及び回路部品は米国特許番号5,972,291に全体的に説明され、かつ示されている、さらに他の部品については当業者により明白であろう。それらの回路部品又は他の部品の改良が成されることを理解するべきである。
【0036】
図2Bを参照すると、システム20の本体22内にチャンバ60が示されている。缶220のような容器は、チャンバ60内に配置される。チャンバ60は本体22内部のケージ62に配置される。ケージ62は、ここにおいて説明される熱範囲及びサイクルタイムに耐えるほどの能力のある剛体材料によって形成され、一具体例にあっては前記材料は亜鉛メッキされ、焼きなまされた鋼鉄によって形成される。一具現化例にあって、チャンバ60は、深さ13インチ×幅8インチ×高さ13インチのおおよその体積を有するが、本発明のシステムの具体例は適切ないかなるサイズでも可能であることを理解すべきである。
【0037】
取り付けブラケット64は、ケージ62内部で閉鎖され、チャンバ60の底90はブラケット60に固定される。ケージ62内の取り付けブラケット64及び斜めに動かされるブラケット126は、図7及び図10−13に示される。スタッド66は、ケージ62の側部から突き出ており、ケージ62の内部に沿って絶縁材料(図示せず)を保持する。フィルタ78は、本体22の後部26近くのフィルタハウジング130内に配置される。フィルタハウジング130はその外部表面にホール80を備える。フィルタ78は、さらに図7を参照して後述される。
【0038】
図7及び図10−12に良く示される、リム68は、チャンバ60の上部近くから伸びる複数のポスト70上に載せられる。閉鎖デバイス30が閉鎖されると、閉鎖デバイス30の低部58は、チャンバ60の上部開口部を封止する。リム68と閉鎖デバイス30の低部58の組み合わせは、廃棄物を処理している間、排気管82を除いて、チャンバ60の中又は外に空気の流れを起こさないことを確実にする。チャンバ60から外へ、及び排気管82内部へのガスの流れは、図7を参照してさらに後述する。熱制限器76はチャンバ60に接続されている。
【0039】
図3−6を参照すると、システム20の熱チャンバ60がさらに詳しく記載されている。図3−6は、チャンバ60の種々の外観である。チャンバ60は、チャンバ60の外周辺に一定間隔で配置された複数のポスト70を備える。複数のポスト70は、前述したようにリム68を受ける。リム68は、チャンバ60の周辺を囲むが、チャンバ60の上端にて、システム20を用いて処理される医療廃棄物の容器を受ける開口84を覆うわけではない。チャンバ60は、長い側部86及び88、底部90及び短い側部92及び114を有する。一実施の形態にあって、側部86及び88及び90は、押し出しアルミニウムであり、側部92及び114は切断された、或いは押し型されたアルミニウム片であり、側部86及び88、底部90、及び側部92及び114はチャンバ60の中央構成を形成するために一緒に溶接される。他の具現化例にあって、全てのチャンバ体は、シート状のアルミニウムから切断され、或いは押し型されてから、所定の形状に折り曲げられ、つなぎ目が溶接される。底部90は、底部90から全体的に横方向に伸びる縁部110を有する。一実施例にあって、縁部110は、底部90の押し出し成型の間に形成される。チャンバ60は、ケージ62内の取り付けブラケット64に、ナット112の真下の縁部110に形成される穴を通して伸びる留め具(図示せず)によって固定される。一具現化例にあって、チャンバ60は、U−形状チャネルとして押し出し成型された側部86及び88及び底部90と、溶接又は他の方法によって固着されて構成される側部92及び114を伴う、3つの部分によって形成される。
【0040】
図3及び5に最もよく見られるように、側部86及び88は開口部84からチャンバ60の底部90に伸びるように可変の厚さ及び特性を有する。図に示されるように、側部86及び88は、側部86及び88がプレートヒータ102及び122にそれぞれ接触するところの部分116及び118にて厚みを増している。これは、チャンバ60の、プレートヒータ102及び122と側部86及び88の、それぞれの、熱伝導の最適化を助ける。他の部位より厚い部分116及び118は、プレートヒータの早すぎる焼ききれを防ぐために、プレートヒータ102及び122からより効果的に熱を消散させる。プレートヒータ102及び122は、前記システムの部品への電力入力モジュール48を通してシステム20に供給される電力を導くためのいかなる従来の方法を用いることによっても加熱される。その熱は、チャンバ60の内部を加熱するという結果をもたらす。プレートヒータ102は、突き通されたポスト104及び108及びバー106によって側部86の外表面に固定され、プレートヒータ122は同様に側部88の外表面に固定される。一実施の形態にあって、ポスト104及び108はチャンバ60の側部86に押し込まれる。
【0041】
複数のフィン94は、側部86の外表面上に形成される。同様に、複数のフィン96は側部88の外表面上に形成され、さらに複数のフィン98は底部90の外表面上に形成される。一具現化例にあって、フィン94、96及び98のセットは押し出し成型の間に側部86及び88及び底部90に形成される。組み立てられたチャンバの具現化例にあって、押し出し成型アルミニウムによって付けられたフィンは、機械的にチャンバの側部及び/又は底部に取り付けられる。フィン94、96及び98は、医療廃棄物の容器の熱処理が完了した後に、前記チャンバを急激に冷却するのを助けるためにチャンバ60内に組み込まれる。システム20を通しての冷却空気流は、さらに図10−12を参照して後述する。排気管82は、チャンバ60の側部86に固定される。排気管82は拡張されたガスをチャンバ60から除去させるが、空気は別の方法でチャンバ60に来ても或いは排気管82を通して引き出されてもよい。排気管は図7を参照してさらに後述する。
【0042】
熱制限器76が側部92に取り付けられるか接続される。熱制限器スイッチは、当業者により周知であり、さらに熱制限器76はチャンバ60がオーバーヒートするときにプレートヒータ102及び122を切るために設けられる。熱電対100は側部86に配置され、熱電対120は側部88に配置される。熱電対100及び120はチャンバ60内のそれら側部の外表面の温度を測定する。プレートヒータ102及び122は熱制限器76を通して電力に電気的に接続している。チャンバ60の温度が熱制限器76の位置にて熱制限器76の設計設定値を超えると、システム20のオーバーヒートを防ぐためのプレート切断のために、熱制限器76はプレートヒータ102及び122への電力回路を切断する。
【0043】
図2Bに示される缶220さらには缶6(図14、17、19、25、26及び28にも同様に示される)のような、廃棄物の容器は、閉鎖デバイス30が開放位置にあるときにチャンバ60内に配置される。缶220の側部は、プレートヒータ102及び122がチャンバ60に接続されるところの領域にて、チャンバ60の側部の内部表面に接触する。他の具現化例にあって、容器とチャンバ60の全内部表面との間に非常に小さな空間が存在するように、チャンバ60はわずかに、チャンバが受けるところの廃棄物の容器よりも大きい。他の具現化例にあって、スリーブ410(図36に示される)再利用可能で、チャンバ60内部に配置され、さらに缶420は溶解されるようにスリーブ410内に配置され、そのようなスリーブ410の側部はチャンバ60の内部表面と接触する。
【0044】
前記容器が配置されると、閉鎖デバイス30は閉鎖されロック34が掛けられる。閉鎖デバイス30の低部58は本体22に拡張し、チャンバ60の上部開口を効果的に封止する。上述しさらに後述するように、排気管82を通すのを除いて、空気のチャンバ60への流出入はない。プレートヒータ102及び122は、殺菌及び/又は廃棄物材料を見分けがつかず、さらに再利用できないように換えるため、適切な温度にされるように、システム20のユーザは、システム20の本体22の前部24上のディスプレイ及びコントロールパネル52を通して前記容器を監視することができる。
【0045】
特定の具現化例にあって、医療廃棄物の容器のための典型的なサイクル時間は、約2時間から2時間30分である。システムは、缶がシステムの熱チャンバに配置されたのち、約18分間、室温からおおよそ華氏300度から425度の所望の範囲内の温度に加熱する。チャンバが所望の温度に達すると、廃棄物の容器は約60−90分間この温度に保持及び加熱される。システムは、医療廃棄物が熱処理される間、閉鎖され、さらにロックされ続ける。前記容器は、その後、前記容器が除去される前に約華氏120度以下の安全に取り扱える温度まで冷却される。この冷却は、約30分間行われる。本発明のシステム及び方法の具現化例は単なる例であり、上記に開示されたサイクル時間にのみ限定されるものではないことを理解すべきである。
【0046】
図6に示すように、缶220はチャンバ60内に置かれるので、缶220内部の廃棄物は加熱され、廃棄物は殺菌されて、さらにいかなる鋭利な材料も見分けがつかず、再利用不可能に変換される。図6に示される前記容器は、図14乃至27を参照して後述するように、栓で封止された缶及びリムの組み合わせである。この容器と共に使用されるとき、側部86及び88の内部表面の少なくとも一部は、チャンバ60の側部86及び88と缶の側部との間に直接の熱接触を提供するように、相補的な形状を有する缶の側部に接触する。これは、容器内の廃棄物を処理するための熱放射に依存する既存のシステムに比較して有利な点である。それは、既存のシステムの熱チャンバの側部は、前記容器の側部に接触しなかったためである。
【0047】
それでもやはり、多くの他の形状及びサイズの容器がチャンバ60内で用いられ、もちろん、そこで処理される廃棄物に応じること、並びに、システムが熱処理の間に閉鎖されロックされるように、その容器はチャンバ60内に効率的に納められることを理解すべきである。さらに、容器は、容器の一つ以上の側部表面がチャンバ60の複数の側部面に接触するように、数多くの形状にて形成される。特に、それらの側部には、プレートヒータまたは他の熱源が設けられる。加えて、むき出しにされた収集用の開口部を有する容器は、対照的には栓などによって封止される缶220のように、チャンバ60と共にも用いられる。そのような例にあって、容器内の廃棄物の一部であるプラスチック材料がゆがめられ又は溶解された後に結果として生じた硬化したかたまりは、好ましくは、容器の収集用開口部よりも大きく、それゆえ、容器からそのかたまりが除去されるのを防止する助けとなる。
【0048】
上述したように、いくつかの具現化例にあって、缶420は、図36に示されるように、乾燥熱の適用により溶解することで医療廃棄物を包み込む熱可塑性樹脂材料によって構成される。そのような缶が用いられるときには、チャンバ60に直接的に缶420が置かれるよりも、むしろスリーブ410が使用される。スリーブ410は、アルミニウムによって形成され、その内部はこびり付きを防止する材料が塗布される。しかし、この具現化例は、そのような材料によって制限されるものではなく、繰り返し使用及び処理され、溶解された医療廃棄物缶を除去するのに適するいかなる材料も使用できる。そのような具現化例が使用されるとき、缶420がスリーブ410に挿入され、その組み合わせが乾燥熱が適用されるチャンバ60に挿入される。冷却されることにより、スリーブ410はチャンバ60から除去され、形式的に缶420及び廃棄物が中に入っている処理された内容物は、放出される。
【0049】
システム20の動作に戻ると、本発明のシステム及び方法の特定の具現化例には3つの空気の流れがある。ひとつは、熱チャンバの排気流、換気用空気流及び冷却用空気流である。ひとつの具体的な熱チャンバ用排気流を図7に示し、具体的な換気用空気流を図8及び9に示し、さらに冷却用空気流を図10−12に示す。図7−12内の種々の斜視部は、種々の空気の流れを明確に表示するために、いくつかの部品を取り去り、或いは示さずに、熱処理システムの具体例の内部の部品を示す。種々の空気の流れは熱チャンバ60からの排気を扱うため、システム20の内部部品を換気及び冷却するため、及び廃棄物材料が加熱され、さらに殺菌されることでシステム20から危険な或るいは生物学的に危険な刺激臭が放出されるのを防ぐ。
【0050】
熱チャンバ排気流、或いは排気流が図7に示される。この流れは、チャンバ60内の廃棄物を伴った容器が加熱されたとき、及びそのようなガス放出の産物が生成されたときに、拡散されたガスの回避を提供する。チャンバ60内には空気は入りこまず、さらにチャンバ60から空気を引き抜くような機構もない。医療廃棄物、又はもっと詳しくは異なる材料を含むいかなる廃棄物が加熱されると、概して材料の規則正しくない加熱となることが理解されるべきである。容器内の異なる構成物及び局部的な容積が加熱されるので、医療廃棄物はむらのない均一な加熱を受けない。例えば、医療廃棄物内でアルコールポケットが加熱されると、アルコールの低い気化点のために材料の取り囲み前にガスが発生しだす。これは急で多量のガスの流れを作り出すだろう。このランダムな加熱のため、システム20は生じるであろう前記関連された予測できない加熱及びガス拡張問題を扱うために設計された。
【0051】
排気管82は、チャンバ60の側部86に固定される。排気管82は、アルミニウムによって作られ、チャンバ60の側部86に溶接される。ガス発生物は膨張したとき、チャンバ60を出て排気管82を通りチューブ132内に移動する。チューブ132は、チャンバ60からの、チャンバ60内に置かれた容器内の医療廃棄物を加熱することによって生じるガスのために安全な空間容積を与える。チューブ132は好ましくは金属、高温のガスを保持することに耐えられる、例えば銅によって形成される。
【0052】
チューブ132は、T−バルブ136で終わる螺旋部134を含む。チューブ132、及び特に螺旋部134は、図8−12に示されるように、チューブ132を通る空気流によって補助される凝結チューブとして作用する。したがって、螺旋部134を含む、チューブ132の内容物は、その内容物がT−バルブ136に達したときに、「乾燥」ガス及び凝縮水蒸気となるように、冷却される。前記ガスは、T−バルブ136を上に通り、前記ガスをフィルタ78に運ぶところのチューブ138に入る。チューブ138は、ナイロン、又は他の材料のような、適切なプラスチックにて作られる。ガスは、図7に示すように、フィルタ78に流れ、その後、ファン44を通ってシステムの外に流れる。フィルタハウジング130は、多数の孔80をその表面に備え、フィルタ78を過ぎた空気を充分に引き出すため、さらに全ての排気ガスがフィルタ78を通るのを確実にするのを助ける、逆流空気圧を作り出すように形成される。
【0053】
凝縮された液体はT−バルブ136及びチューブ42を通り、ジャー40に貯まる。チューブ42は、ナイロン、又は他の材料のような、適切なプラスチックによって作られる。ジャー40は、封止され、一つの具体例では、約8オンスの容量を有する。そのような容量で、一般的にジャー40は操作者によって空にされる必要があり、さらに多数のサイクルの後にのみ取り替えられる。前記熱チャンバ排気からの水分の分離は、フィルタ78の水分への露出を低減することがフィルタ78の有用寿命を強化するので、フィルタ78の寿命及び効率を向上できる。
【0054】
フィルタ78は、好ましくはウィルス及び微生物に潜在的に汚染された粒子をフィルタリングすることができる空気フィルタ材料に接続された脱臭フィルタである。適切なフィルタの一つの例は、静電気的に帯電された空気フィルタ媒体である。一具現化例にあって、フィルタ78は、二重ステージチャコール型フィルタである。ガスは、初めにフィルタ78の前記空気の粒子/生物学的な部分を通り、その後、フィルタ78のチャコール部分を通る。最大の有効性のため、フィルタリングされた排気は通過され、さらにチャコールによって臭いを防ぎかつ吸収するように、チャコールのまわりをゆっくりと通される。
【0055】
図8及び9は、換気用の空気の流れを示す。空気は、システム20の本体22の底部140に形成されている複数の孔を通して引き込まれる。同じような孔は、システム20の本体22の側部の低部にも設けられている。前記空気は、図8に示されるように、システム20の一方の側部上の螺旋部134を含めたチューブ132のそばを通って引き込まれ、さらに、図9に示されるように、システム20の他方の側部上のケージ62の外側に沿って引き込まれる。前記空気は、フィルタハウジング130の内部を含めた、システム20の後端部を通して移動する。前記空気はフィルタ78を通らないが、フィルタの周辺では、負の圧力が形成され、システム20のファン44及び本体22の外部を通して引き込まれる。前記換気用空気流は、システム20の内部要素に十分な量の換気を提供するのと同様、前記換気用空気流は本体22の外表面を維持するのを手伝う。
【0056】
図10−12は、システム20を通る冷却用の空気の流れを示す。この空気の流れは、デフレクタ124を用いることによって、システム20の内部方向に外側の空気を運ぶファン46によって生成される。前記空気は、チャンバ60を冷却するのをアシストするためにチャンバ60の側部及び底部上の複数のフィンの傍を通りすぎて運ばれ、チャンバ60の側部及び底部に沿って流れ込む。前記空気はその後、システム20の本体22の底部140内の開口142を通って流れでる。ブラケット144は、開口の真下に取り付けられ、図12に示すように空気を側部の外に導く。
【0057】
上述したように、システム20の特定の具現化例は、データストレージ及び処理能力を有し、また重要な処理パラメータ、遠隔診断、及びデータストレージを補助するための遠隔配置への断続的なデータ伝送の連続的な監視、さらにはシステム校正及び/又は品質パフォーマンスの検討を行う。一実施の形態にあって、システム20は外部リンク168、プロセッサ166、及び3つのデータストレージ要素160,162及び164を、図13に示されるように備える。システム20はリモートサーバ又はデータベース170に、有線、無線又は同様の接続172にて外部リンクを通して接続する。部品160、162及び164は、当業者に良く知られているEEPROM又はFRAM要素であり、データ管理、解析及び報告書作成機能をサポートする。データ管理及び報告書作成機能用ソフトウェアは、重要な動作パラメータを継続的に評価し、さらに周期的な品質制御及びシステムパフォーマンス分析を支援するため、さらにプロセス操作データを遠隔サイトに周期的にアップローディングし、処理失敗のイベントの診断データを遠隔サイトにアップロードし、さらには周期的なファームウェアを遠く離れて改良させるために、システムに組み込まれている。
【0058】
システムは、ファームウェアを通して「フェイルセーフ」を有し、もし、廃棄物付加を含んだ熱チャンバが少なくとも最低処理温度で加熱しても、最小処理時間にてこの処理温度以上が保持され、安全な取り扱い温度(典型的にはおおよそ華氏120度以下)に冷却され、それによって処理は成功するのみであり、さらに処理証明書ラベルが周辺のシリアルラベルプリンタの使用により印刷される。
【0059】
処理サイクルの間、重要なシステム状態は、熱電対の各測定値、ドアラッチ及びロッキングボルトの状態、ファン、時間、及び電子プリントワイヤボードアセンブリ(PWBA)の温度状態、さらに主要なサイクル要素(加熱、処理、冷却、印刷)を通しての経過を記す種々のプロセスフラグの状態を含めて記録される。これらの状態は周期的に(例えば、毎分、5分毎、等)にサンプルされ、かつデータリングバッファメモリに記録される。
【0060】
上記情報に加えて、連続して割りふられる工程番号が各処理に割り当てられる。ユーザシステムインターフェースの一部として、操作者は処理される廃棄物のタイプ(すなわち、鋭利なもの又はレッドバッグ)を入力することを促される。種々の他のデータが各作業工程の間、機械の番号、データ、作業開始時間、処理開始、処理終了及び冷却終了、サイクルの処理フレーズの間に記録される熱チャンバの最小及び最大温度、熱チャンバのための温度制御設定ポイント、最小規定処理温度、及び最小規定作業時間を含めて記録される。
【0061】
3つの重要なデータバッファが存在し、システムファームウェアによって管理される。構成要素160のような診断バッファは、作業の開始から冷却サイクルの完了に至る毎分毎の全測定可能システム状態のサンプリングによる多くの情報を含んでいる。このデータバッファは、最新の5−10処理サイクルの包括的なデータセットを保持する能力がある。システム機能停止のイベントにあって、システムはトラブルシューティングの目的のこの重要な作業情報をアップロードするために自動的にモデムまたは他の外部リンクを通して遠隔データベースに接続する。構成要素162のような中期データバッファは、工程番号、データ、及び処理サイクルを通して周期的なベース上の熱電対の少なくとも一つの測定値を含む重要な処理データを備える。構成要素164のような長期データバッファは、工程番号、データ、作業開始時間、処理開始、処理完了、及び冷却完了、処理サイクルの間の熱電対の監視を通して観察される最小及び最大温度、及び処理される廃棄物のタイプを含む。
【0062】
典型的に月単位を基本とする周期的な上述した能力を備えたシステムは、内蔵のモデム又は他の手段のいずれかを用いることによりシステムデータベースに遠隔的に接続する。3つのデータバッファの全ては、遠隔データベースとの成功した接続に基づいてアップロードされる。広範囲にわたる診断バッファは、全てのシステムが適切な仕様明細及び許容誤差内で機能しているということを確認するための周期的なシステム能力/品質制御モニタをおこなうために用いられる。中期的及び長期的データバッファからのデータは規定されたコンプライアンスのドキュメンテーションをサポートするために遠隔データベースに恒久的に蓄積される。
【0063】
ここで、本発明の熱処理システムのチャンバ60内の使用のための缶の一つの具体例に戻る。具体例の缶220は図14に示される。缶220は、上端部から底部にわずかに先細りであり、さらにとじ合された底部及びその上端部にあって丸められた縁を備える。複数のスロット224は、リム、ふた、又は後述するリム230のような他の上部の取り付けを容易にするように、丸め込まれた縁222の直ぐ下に来る。缶220は、典型的には長方形形状でさらに、尻すぼみであるが、尻すぼみでないことも含め、本発明にしたがって適切な缶の他の形状があることも理解すべきである。一具現化例にあっては、缶220は最大120分間最大華氏約425度の乾燥加熱殺菌サイクルに耐えることができ、さらに寸法の安定を維持できる錫によって作られる。缶220が医療廃棄物処理熱のための装置と共に用いられるなら、缶220はプラスチックを含む、最大華氏約425度の乾燥加熱殺菌温度によってもその寸法の安定性を保つことができる適切な材料によっても製造される。一具現化例にあって、缶220は上部で奥行き10インチ×幅4インチ、底部で奥行き9インチ×幅3インチ、高さ8インチのおおよその寸法を持つが、缶の具現化例は適切なサイズとされることを理解すべきである。
【0064】
レッドバッグ収納及び処理のために用いられる具現化例にあって、缶220はリム230及びセン240と共に用いられる。図15及び16に示されるように、リム230は外周部分232及び内周部分234を含む。リム230の外周部分232は図17に示すように缶220の丸め込まれた縁222に適合する。突起236が外周部分232の周辺に一定間隔にて配置され、外周部分232から下向きに延設されている。小さな穴237が各突起232の直ぐ上に形成されているのが分かる。突起236はリム230を缶220に固定するために缶220の内部から缶のスロット224に差し込まれる。リム230の使用、及び突起236を缶の内周からスロット224にかみ合わせるのは、缶220の上端部を著しく強化する。よって、そのようなリム230の使用は、例えば薄い錫材料によって缶220が製造されたときには有益である。さらに、リム230を缶220の丸くされた縁222に嵌め込む方法は、丸くされた縁222内の缶220の製造時に引き起こされた変動の発展性を減少する。
【0065】
複数のスロット238を含む内周部分234は、リム230及び缶220のかみ合せ上の缶の開口内部に置かれる。リム230は広い中央開口239を備え、その開口を通して感染性医療廃棄物が缶220内に処分される。熱処理プロセスにおける使用のため、上述したような、リム230及び栓240は約華氏425度までの加熱温度でも寸法の安定性を維持することができる適切な材料によって作られる。好ましい具現化例にあって、リム230及び栓240は、ナイロン6/6によって作られる。リム230及び栓240はまたナイロン6/6プラスガラスファイバによって作られてもよいし、ポリエチレンテレフタート(PET)、PETプラスグラスファイバ、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド(PEI)、テフロン(登録商標)又はポリテトラフルオロエチレン、又は他の材料によって作られてもよい。
【0066】
栓240は図18に単独で示されており、缶220及びリム230との組み立ては図19に示されている。加えて、図20は組み立てられたリム230及び栓240の裏側の斜視外観を示す。缶220が一旦、廃棄物で満たされ、加熱処理又は他の処分の準備が行われると、栓240はリム230に挿入される。二つのくぼみ242が栓240の上部に形成される。熱処理装置に連結されての使用では、例えば、くぼみ242は缶/リム/栓の組み合わせを操作者に容易にさらには効果的に熱チャンバ内に置かせ、さらに処理が行われた後にはその組み合わせを熱チャンバから除去させる。複数のフック244は栓240の周辺に一定間隔で配置されている。フック240はリム230及び栓240を確実にかみ合わせるためにリム230内のスロット238にパチッと係合される。
【0067】
缶220は感染性医療廃棄物を格納するために使われるので、前記廃棄物が回収され、処理を通して最終的に処分された後、内容物が熱処理された缶へのアクセスは困難とされるのが望まれる。言い換えると、例えば、リム230及び栓240、又はリム230、栓240、シュート、及び着脱可能な部材(後述される)、のような缶220の上部に配置される蓋システムは、一旦、缶が封止された後には、除去することが困難とされるべきである。なぜならリム230は缶220に内部から、突起236をスロット224を通して延設し、さらに缶220の外側から近づきやすいためである。したがって、好ましい具現化例にあって、栓240は、栓240の周辺に一定に配置された複数のタブ246を含む。リム230と栓240の嵌め込みにあって、タブ246は図20に示されるように、リム230の穴237に埋め戻される。穴237内のタブ246の受け入れは、缶220のスロット224が容易に後退されることからリム230の突起236を守り、それによってリム230及び缶220の嵌め込みのはずれを防ぎ、及び封止され、さらに不法開封防止が施された栓/リム/缶の組み合わせを守る。
【0068】
鋭利な材料の回収に使用するための特定の具現化例は、鋭利な材料の安全な装填を提供するために構成された、前述の前記缶、リム、及び栓要素に加えるための他の要素を備える。一つの具現化例にあって、シュート250及びスピナ260の組み合わせは、缶220及びリム230の組み合わせのために使われる。一旦缶220が一杯にされ、処理の処分の用意がなされて用いられるところの、シュート250、スピナ260、リム230、及び栓240は、図21にて斜視、分解図が示される。図22は組み合わされたシュート250及びスピナ260の外観図を示す。
【0069】
シュート250及びスピナ260は、例えば、缶220の使用者により缶が一杯になったことを確認できるように、その内容物への視的なアクセスを提供するために好ましくは透明又は部分的に透明なプラスチックで作られる。前述したような熱処理プロセスに用いられると、シュート250及びスピナ260は乾燥熱サイクルが適用されている間に、華氏約325度から約350度にて溶解が始まるプラスチック材料(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート)で好ましくは作られる。プラスチック材料が溶解すると、その溶解したプラスチック材料は缶220内に確実に置かれた前記廃棄物材料を包み込む。図26に示されるように、缶220が取り付けられると、シュート250及びスピナ260は缶の内部へのアクセスを制限する。図25はスピナ260が無い状態で缶220に取り付けられたシュート25を示す。
【0070】
シュート250は、廃棄物を受容させるために上部を開口し、廃棄物を缶220に移動させるために底部を開口している先細りにされた本体252を有する。ポスト254は、シュートの短端部の内部表面に配置されている。スピナ260は、スピナ260がその中央軸にて回転されるようにポスト254に取り付けられる。シュート250は、上端部にてフランジ256を備える。フランジ256は、シュート250が缶220の上端部でリム230内に取り付けられると、リム230の内周部分234に接触する。フランジ256は、リム230が栓240に嵌め合わされるために設計されたところのリム230のおおよその位置をシュート250が妨害しないように構成される、一連の切り込み257を備える。これは、例えば、封止された缶の熱処理の間、有益である。なぜなら、リム230及び栓240が前記熱処理に耐えるよう、さらに無傷のままで残されるよう設計されたのに対し、シュート250は好ましくは溶解される材料で作られるからである。タブ258は、シュート250がリム230に固定するようにシュート250の長手方向側にそれぞれ存在する。図21及び22に示されるように、タブ258はシュート250の各長手方向側上の二つの切り欠き257でフランジ256から下に延設している。タブ258は、リム230の内周部234の下側からリム230にはめ込まれ、それによってシュート250をリム230に保持する。
【0071】
スピナ260は、図21乃至23に最適に示されるように、各端部にスピナ260をシュート250に回転可能に取り付けるための、シュート250のポスト254を受け入れる穴262を備える。スピナ260は、スピナ260の中央から全体的に放射状に延設する3枚のフィン264を備える。スピナ260の断面は、廃棄物がスピナ260内に載置されたときに、スピナ260の中央回転軸から各フィン264の低部に偏りを作ることによって助けをかりずに回転するのを確実にするために設計される。したがって、使用にあって、鋭利な材料がフィン264上に載せられると、鋭利な材料の重みはスピナの回転を引き起こす。スピナ260の回転は、鋭利な材料をシュート250の底部を通してスピナ260の下にある缶220の一部に落下させる。そこは鋭利な材料がその後、缶220の外部からのアクセスができないところである。スピナ260は、使用者の手が容易にシュート250を通して、フィン264の周辺に届かないように、さらには缶220の内周部に使用者の手が容易に届かないように、シュート250内に収まる寸法とされる。異なる形状又は構成の適切な材料がスピナ260以外にシュート内で使用可能であることを理解すべきである。そのような適切な材料は、廃棄物を受けとり、受け取られた廃棄物を缶の下部に置くことができ、さらに十分に缶の内部へのアクセスを制限することができる。そのような一つの具現化例460は、スピナ260に似せることができるが、不規則な形状の廃棄物タイプの受け入れを可能とするために、図37に示すように刃の一つのいくつか又は全てが除去される。
【0072】
図34A,34B,及び35Cは、本発明に係るシュート内に取り付けられるスピナ360の他の具現化例を示す。図35A−35Bはスピナ360の各穴361に係合する挿入物366を示す。スピナ360は3枚のフィン364を有し、前述のスピナ260のようと同様な全般的な方法にて動作する。スピナ360は、スピナ360の中央軸内に設けられた空洞のコアを有し、それは結果としてスピナ360の各端部にて穴361とされる。好ましい具現化例にあって、スピナ360は、この部品の製造中にあって、反りの防止を助ける単一の壁厚を有する。シュート内にスピナ360を取り付けるため、挿入物366が各穴361内に配置される。挿入物366は、シュート250のポスト254を受け入れる各穴368を有するので、スピナ360はシュート250に取り付けられ、かつ自由に回転することができる。
【0073】
図24A及び24Bは、リム230、栓240、シュート250、及びスピナ260の組み合わされた斜視図及び側面図である。使用にあたって、この組み合わせは、缶220のような缶が廃棄物で一杯となり、熱処理の準備が整い、さもなければ缶に配置されるときには、缶の頂上に置かれる。
【0074】
他の具現化例にあって、図27に示すように、シュート270は、缶220内のリム230に用いられ、さらに栓240は缶が一杯となるか、或いは所望されたときに封止されるために用いられる。シュート270は鋭利な材料又は他の廃棄物を受容するための開口271、及びシュートが用いられるところの缶の内部に廃棄物が回収されるようにする開口273を備える。シュート270は、フランジ276をシュート270の上端部に含み、フランジ276はシュート270が缶220の上端部でリム230に取り付けられると、リム230の内周部に接触する。フランジ276は、栓240にかみ合うように設計されたリム230まわりの位置をシュート270が邪魔しないように構成された一連のノッチ277を備える。タブ278がシュート270をリム230の内周部234の下側からリム230にかみ合わせるためにシュート270の長手方向の各側部に設けられ、それによってシュート250がリム230に保持される。選択的に着脱自在なプラスチックの漏斗(図示せず)を鋭利な材料を入れるのを補助するために使うことができる。シュート270は、好ましくはシュート内の内容物を観察できるようにするため透明なプラスチックにより作られる、及び/又は、熱サイクルが適用されている間に溶解することで缶220内に堆積されている廃棄物材料を溶解した状態で包み込むプラスチック材料で作られる。
【0075】
鋭利な材料の回収での使用のための特定の具現化例は、鋭利な材料を安全に積載するのを提供するために構成される他の部品を備えてもよい。具体的に、壁又は他の表面に設けられて安全にロックされるところの外部容器が医療廃棄物及び他の部品を保持するための容器を収容するために使われる。外部容器を設けることにより、医療廃棄物を安全に及び効果的に回収することができる。外部容器の使用は、特に、公共の施設又は多くの人が医療廃棄物を収納している容器にアクセスできる他の環境にあって望まれる。
【0076】
図28−33を参照すると、外部容器280が示されている。外部容器280は全般的に缶220を受容するために形成されているが、本発明に係る外部容器は医療廃棄物を保持する缶を受容できる形状に応じて種々とりうることを理解すべきである。図28に示すように、リム230、シュート250及びスピナ260がそこに組み立てられた缶220は、外部容器280の内部に配置される。図29−33は、外部容器280に配置される缶220及び他の関連部品を除いた外部容器280を示す。
【0077】
外部容器280は、本体281と上部282を備える。上部282は、ヒンジ286により本体281のフランジ290に連結される。これにより、上部282を開放し、さらに閉鎖するので、本体281は缶220のような、医療廃棄物を格納するための容器を受容でき、さらに医療廃棄物を格納する容器は一杯になるか或いは所望されるときに容易に外部容器280から取り外すことができる。この具現化例の使用にあって、リム230は外部容器280の本体のフランジ290上に置かれ、上部282の底部表面がリム230の上部表面に接触するように上部282は閉鎖される。ラッチ292は本体281に
取り付けられ、ラッチ292が外部容器280の上部282上の留め金288に留まるように動かされる。キーロック294は、ラッチ292の動きをロックし、それにより缶220、リム230、シュート250、及びスピナ260が外部容器280内に固定される。上部282は医療廃棄物が堆積されるときに通るところのフード284を備える。医療廃棄物は、前述したように、回転することで廃棄物をシュート250を通して缶220に捨てる、スピナ260に接触する。
【0078】
この特定の具現化例にあって、外部容器280を缶220の壁又は他の表面に取り付けるための複数の穴303が本体281の後部側302に設けられている。本体部281の各両側部304は各側部304の内部表面上にブラケット298をリベットで止めるために用いられる、複数の孔305を有する。ブラケット298は缶220が外部容器280内に置かれるときに、缶220のための支持を提供する。側部304の底部から及び本体281の前方部300からの延長部は、支持部材296である。この具現化例にあって、支持部材296は全般的にU形状又はJ形状であり、外部容器280内に置かれる缶220の底端部を受容する。
【0079】
図36に示される缶の他の具現化例にあって、缶420は、乾燥熱サイクルに耐えるように設計された缶220とは対照的に、乾燥熱が利用されると溶解し医療廃棄物を包み込む熱可塑性樹脂材料によって作られている。さもなければ、缶420は、缶220と同様、又は同一の形状を有する。リムは、缶の端部にパチッとはまる分離部品であることよりも缶のリムと一体にされてもよい。スリーブ410は、アルミニウムで形成され、内部はこびりつかない材料が塗布され、さらに全体的にチャンバ60の内部に相補的な形状である。しかし、この具現化例は、上述したような材料又は形状に制限されるものではない。缶420はスリーブ410に挿入され、その組み合わせはその後乾燥熱が適用されるチャンバ60内部に挿入される。冷却するとすぐに、スリーブ410はチャンバ60から除去され、形式的に缶420及び内部の廃棄物からなる処理された内容物は放出され、さらにスリーブ410は他の缶の熱処理にて再使用される。缶420が使用されるとき、鋭利な材料及び他の廃棄物の処分及び回収のための構成が、缶220で用いられるのと同様に缶420の上部で用いられる。しかし、栓240のような栓は、用いられない。なぜなら、缶の全体、リム、シュート、及び他の部品は、溶解して廃棄物を包み込むプラスチック材料で形成されており、スリーブ410から除去されて、さらに処分されるからである。
【0080】
本発明の具現化例の上記記述は、図示及び説明の目的のためだけに示したものであり、微細な点まで網羅すること、又は開示された細かな形状に発明を制限することを意図したものではない。多くの修正及び変形が前述の開示の理解から可能である。具現化例は本発明の原理を説明するために選択され、説明された。また、当業者による実行のためのそれら具現化例の実質的な適用、及び種々の変更を伴う種々の具現化例は、意図された特定の使用に適合される。他の具現化例は、本発明の思想及び範囲からはずれることがない適切な分野の当業者には明白となるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1A】本発明に係る熱処理システムの具現化例の斜視図である。
【図1B】本発明に係る熱処理システムの具現化例の斜視図である。
【図2A】図1の熱処理システムの上面図である。
【図2B】図1の熱処理システムの側面断面の概略図であり、図2Aに示された線B−Bに沿って得られており、システムの加熱チャンバ内に廃棄物容器を収納している状態の図である。
【図3】図1のシステムの加熱チャンバの斜視図である。
【図4】図1のシステムの加熱チャンバの側面図である。
【図5】図1のシステムの加熱チャンバの端面図である。
【図6】図1のシステムの前記加熱チャンバであり、前記加熱チャンバ内のシールドされた廃棄物容器をともなっている状態の斜視図である。
【図7】システムを通しての典型的な加熱チャンバ排気の流れを示す図1のシステムの一部分の斜視図である。
【図8】システムを通しての典型的な換気用空気の流れを示す図1のシステムの各部分の斜視図である。
【図9】システムを通しての典型的な換気用空気の流れを示す図1のシステムの各部分の斜視図である。
【図10】システムを通しての典型的な冷却用空気の流れを示す図1のシステムの各部分の斜視図である。
【図11】システムを通しての典型的な冷却用空気の流れを示す図1のシステムの各部分の斜視図である。
【図12】システムを通しての典型的な冷却用空気の流れを示す図1のシステムの各部分の斜視図である。
【図13】本発明に係るシステムのデータストレージ、プロセッサ、及び外部リンク要素の典型的な具体例のブロック図である。
【図14】本発明に係る缶の具体例の斜視図である。
【図15】本発明に係るリムの具体例の斜視図である。
【図16】図15のリムの他の斜視図である。
【図17】図14の缶及び図15のリムを組み合わせた斜視図である。
【図18】本発明に係る栓の具体例の斜視図である。
【図19】図14の缶、図15のリム、及び図18の栓を組み合わせた斜視図である。
【図20】図18の栓に組み合わされた図15のリムの組み立て品の裏面の斜視図である。
【図21】本発明に係るシュートとスピナの具体例の、図15のリム及び図18の栓に沿った分解斜視図である。
【図22】図21のシュートとスピナの組み合わせの全体的な斜視図である。
【図23】図21のスピナの端部を示す図である。
【図24A】図15のリム及び図18の栓に組み合わされた図21のシュート及びスピナの斜視図である。
【図24B】図15のリム及び図18の栓に組み合わされた図21のシュート及びスピナの側面図である。
【図25】図14の缶に組み合わされた図21のシュート及び図15のリムの斜視図である。
【図26】図14の缶に組み合わされた図21のスピナ及び図15のリムの斜視図である。
【図27】本発明に係るシュートの他の具体例の斜視図である。
【図28】外側の容器内に収納された図14の缶、及び前記缶に組み合わされた図15のリム及び図21のシュート及びスピナを伴った、本発明に係る外部容器の具体例の斜視図である。
【図29】上部を開放した、図28の外部容器の斜視図である。
【図30】上部を開放した、図28の外部容器の前面図である。
【図31A】上部を閉鎖した、図28の外部容器の端面図である。
【図31B】上部を閉鎖した、図28の外部容器の前面図である。
【図31C】上部を閉鎖した、図28の外部容器の端面図である。
【図32】上部を閉鎖した、図28の外部容器の斜視図である。
【図33】上部を閉鎖した、図28の外部容器の、下側からの斜視図である。
【図34A】本発明に係るスピナの他の具体例の端面図である。
【図34B】本発明に係るスピナの他の具体例の斜視図である。
【図35A】図34A及びBのスピナの端面図内に係合するインサートの具体例の端面図である。
【図35B】図34A及びBのスピナの端面図内に係合するインサートの具体例の斜視図である。
【図36】本発明に係る加熱処理システムのチャンバ(図3−6に示す)内に配置される缶及びスリーブの他の具体例の分解斜視図である。
【図37】本発明に係るスピナの他の具体例の斜視図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、感染性医療廃棄物の回収及び処分のための装置、システム及び方法に関し、さらに詳しくは医療廃棄物の安全な及び耐タンパー性回収及び処分、さらに熱処理システム及び方法を用いて感染性医療廃棄物を安全及び無菌に変換する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
種々の医療及びヘルスケア施設からの規制された医療廃棄物の安全な取り扱い及び処分は周知の課題である。多くの環境の規制が廃棄物処分の従来の方法の使用を妨げている、一方、前記感染性医療廃棄物を安全に換えるための多くの現場での方法は、実用的又はコスト効率が良いとは証明されていない。
【0003】
特に重大な事は、汚染された注射針、外科用メス及び人体又は体液に接触して使用された、鋭利な金属又はガラス物体の安全な回収及び処分である。これらの品目は、しばしば、注射器及び管材料、ガラスの小瓶、及び体液に接触した他の物体に見られるような、熱可塑性材料を含む。熱可塑性材料の皮下注射の針及び注射器を使用したことに関する問題は、良く知られている。医療廃棄物の回収は、針がささるという損傷を受けること又は重大な病気又は死亡さえももたらしてしまう再使用を防ぐために注意深く管理されなければならない。従来の処分技術は注射の後に迅速に注射器本体から針を切断するための医療設備の必要要件を含む。この手順は、しかし、機械的な純然たる作用によって引き起こされる空気噴霧を媒介して病気を広めことが判明された。汚染された針先端及び注射器は、その後、規制された廃棄品目として依然として取り扱われ及び処分される必要がある。さらに最近の開発は、前記注射器及び針を「鋭利なもの」容器の中に保管させる。この鋭利なもの容器は、その後、費用のかかる「トラッキング」、取り扱い、及び処分プロセス用の当局の設備に運搬される。
【0004】
焼却、高圧蒸気殺菌、化学処理、電子ビーム放射、ガンマ線、マイクロウェーブエネルギー、針を破壊するための使用場所における低電圧電流の使用、針を樹脂又はゲルに入れたりなどの既存の方法及びシステムは、多くの欠点を有する。それらの欠点は、医療廃棄物が処理されるときに、非効率、ハイコスト、人的エラーの高い可能性、鋭利なもの及び医療廃棄物の収納袋の両方を扱うことができないこと、さらに感染及び危険な刺激臭を作りだすことを含む。
【0005】
例えば、低電圧電流にて針を破壊するための装置は、例えば外科用メス、ガラス、及び注射器の残り物のような他の一般的に使われる材料を安全に溶かすための能力を持っていない。別の例としては、針を包み込むための樹脂又はゲルを使う技術は、典型的に、高圧蒸気滅菌の温度で廃棄物と共に熱可塑性の袋を溶かすことを伴う。しかし、そのようなシステムの生産物は、目的を処理するためには危険な材料のままであり、前記処理された廃棄物として見分けがつき、さらに無菌ではない。さらに、高圧蒸気滅菌は所定の期間にわたって生命体と熱接触を持つことによって微生物の生命を破壊する「湿熱」に依存しているがこの処理は廃棄物がプラスチックバックで覆われているとき、又は溶解したプラスチックに埋まっているときには効率的ではない。他の具体例として、多くのシステムは、湿気を含んだ廃棄物が加熱されたときに、感染性及び危険な刺激臭を放出する。最終的に、多くの既存のシステムは、注射器を扱う能力があるが、単一の現場のシステムにおける殺菌目的のガーゼ、テープ、及び繊維のような柔軟な廃棄物を扱う能力はない。
【0006】
感染性医療廃棄物の回収及び処分のための既存の装置、方法及びシステムに関する多くの不安を処理するための感染性医療廃棄物の回収及び熱処理のための、米国特許番号5,972,291に開示されている方法及びシステムは、この明細書にその全体が参照によって組み込まれている。しかし、全てのタイプの感染性医療廃棄物の回収及び処分のための改善された装置、方法及びシステムの必要性は残されたままである。その必要性とは、制限されるものではないが、いっそう効率的な処理、熱チャンバ及び廃棄材料を伴う容器の間の改善された熱伝達、すなわち熱チャンバ及び熱処理システムで処理され、改善される冷却、さらに強化された処理データ及び法令順守及びシステム信頼性及び能力をサポートするための品質コントロール監視システムにある。
【0007】
(発明の概要)
本発明は、感染性医療廃棄物の熱処理を用いた処分はもとより、前記廃棄物の安全及び効率的な回収及び処分のための装置、システム及び方法を提供する。一具体例にあって、感染性及び医療廃棄物の熱処理のためのシステムは、医療廃棄物の容器を受容するための本体、前記容器に熱を提供するために前記チャンバの外表面上に接続された少なくとも一つのプレートヒータ、及び前記チャンバを冷却するために前記チャンバの少なくとも一つの側部の外表面上に形成された複数のフィンを備える。前記システムは、前記本体内部で、さらに前記チャンバに接続されたインレットを有するフィルタを備える。二つのプレートヒータは、前記チャンバの対向する側部に接続された各プレートヒータにより提供される。前記システムは、前記二つのプレートヒータが接続された前記チャンバ隣接部の前記対向する側部の外表面に形成される複数のフィン、及び/又は前記チャンバの底の外表面に形成される複数のフィンをさらに備える。前記チャンバ上に前記複数のフィンが形成された前記二つの側部及び底部は射出成形される。
【0008】
特定の具現化例にあって、前記チャンバは、チャンバ内に前記容器が収納されるときに、チャンバの複数の内部表面が医療廃棄物の容器の複数の外部表面に接触するように形作られる。システムは、さらに医療廃棄物を受けるための容器を備え、さらに前記容器は上端部を栓封止している缶を備える。一実施の形態にあって、前記医療廃棄物用の缶は、乾燥熱にさらすことでその内容物を内部に封入するために缶内で溶解するという結果になる熱可塑性材料によって構成される。スリーブが前記缶を保持するために備えられ、さらにスリーブと容器の両方が前記チャンバに受容可能とされる。前記スリーブは、再利用可能とされ、その内部には焦げ付かない材料が塗布されており、さらに処理後には溶解された廃棄物缶を一杯に収容する。他の具現化例にあって、缶、リム、及び栓は、後述するように、溶解しないような、そのシステムでの使用に適合される乾燥熱サイクルに耐える材料により作られているが一方、前記缶の出入り口及び部品は前記廃棄物材料を溶解し内部に封止するプラスチック材料によって作られている。
【0009】
特定の具現化例にあって、熱処理システムは、前記廃棄物の加熱に起因する排気用の前記チャンバから延長される排気チューブを備える。第2のチューブは前記排気チューブに接続され、前記第2のチューブはTバルブで終わるスパイラル部分を備え、前記チャンバからの排気はガスと前記第2の管内で凝縮された水蒸気に分離される。第3の管は前記Tバルブの一つの出口に接続され、さらに第4の管は前記Tバルブの他の出口に接続され、前記第3の管はガスをフィルタに通し、さらに前記第4の管は液体を回収容器に通す。
【0010】
一具現化例にあって、システムはさらに遠隔データベースに接続可能な外部リンクに接続されるプロセッサ及び処理サイクルの間に取り込まれたデータを蓄えるためのメモリを備える。前記メモリは、短期データ用、中期データ用及び長期データ用の3つのデータストレージバッファを含む。
【0011】
他の具現化例にあって、感染性医療廃棄物の熱処理方法は、前記チャンバの側部の外面に接続された少なくとも一つのプレートヒータを用いて前記廃棄物を生物学的に安全に換えるためにチャンバ内の廃棄物容器を加熱するステップと、前記チャンバの少なくとも一つの側部の外面に配置された複数のフィン及び前記チャンバの底部の外面に配置された複数のフィンを用いて前記チャンバを冷却するステップとを有する。一具現化例にあって、方法はさらに廃棄物の容器を受容するために前記チャンバを提供するステップを備える。前記チャンバは、前記容器の形に補足的な形状とされるので、前記容器が前記チャンバ内に収納されるときに前記容器の複数の外面は、前記チャンバの複数の内面に接触する。二つのプレートヒータは、廃棄物の容器を加熱するために用いられる。前記プレートヒータは前記チャンバの二つの対向する側部のそれぞれの外面に接続されている。
【0012】
特定の具現化例にあって、前記チャンバの少なくとも一つの側部の外面上に配置された複数のフィンは、前記チャンバの二つの対向する側部のそれぞれの外面及び前記チャンバの底部の外面に配置される複数のフィンを備える。前記チャンバからの前記廃棄物の加熱の結果生じる排出物は、ガス及び凝縮された水蒸気に分離される。いくつかの具現化例にあって、方法は前記ガスを管を通してフィルタに導くステップと、前記凝縮された水蒸気を回収容器に導くステップとを備える。他の具現化例にあって、方法は、廃棄物容器が加熱及び冷却される間の処理サイクルに関連するデータを蓄積するステップと、前記蓄積されたデータの少なくとも一部を遠隔データベースに伝送するステップとを備える。
【0013】
本発明の特定の具現化例は、熱処理を用いての処分がなされた又は殺菌された廃棄物を回収するのに使われる。一具現化例にあって、感染性及び医療廃棄物の回収のための装置は、廃棄物を受け取るための開口を伴った上端部を含む缶と、上端部に係合するように構成されさらに前記缶の上端部にかみ合うリムと、栓が前記缶の開口を封止するように前記リムにかみ合うように構成された栓とを備える。前記缶は、その周辺に一定の間隔で配置された複数のスロットを含み、さらに前記リムは、前記リムが前記缶にかみ合わされたときに前記缶の複数のスロット内で受容される複数の突起を備える。
【0014】
特定の具現化例にあって、前記リムは前記リムの内部の周辺部に一定の間隔で配置された複数のスロットを含み、さらに前記栓は前記栓が前記リムにかみ合わされたときに前記リムの前記複数のスロット内に受容される複数のフックを有する。前記栓は、さらに前記栓の周辺に一定間隔で配置された複数のタブを備える。穴を埋め戻すタブは、前記リム及び缶のかみ合わせが安全であることを確実にするために前記リム、缶及び栓がかみ合わされたときに、前記リムの突起上にちょうど見ることができる。
【0015】
他の具現化例にあって、感染性及び医療の廃棄物を回収するための装置は、廃棄物を受容するための開口を有する缶と、前記缶の端部に大きさが合い、さらに前記缶の上端部に結合するように構成されるリムと、前記缶上のリムに結合されたときに前記リムの内部と連結するように構成されるシュートと、前記シュート内に移動可能に取り付けられかつ、部材の下の缶の内部の一部へのアクセスを制限するために構成される部材と、及び前記缶の開口を封止する栓のような前記リムに連結するために構成される栓とを備える。この具現化例は、鋭利な材料の取り扱いにあって特に有益である。一つの具現化例にあって、前記シュート及び部材は、透明又は部分的に透明な熱可塑性樹脂材料によって作られる。
【0016】
特定の具現化例にあって、前記シュートは、前記シュートとリムが連結されたときに前記リムの内部で起き上がるフランジを備え、前記フランジは前記フランジの回りに一定間隔が取られ、さらに前記リム及び栓の連結を邪魔しないように配置される複数のノッチを有する。熱処理システム内で使用されるための好ましい具現化例にあって、前記シュート及び部材は前記廃棄物材料を溶かし、さらに内部に包み込むプラスチック材料によって作られる。一方、前記缶、リム及び栓はシステムのような使用に適用される乾燥熱サイクルに耐える材料によって作られる。前記部材は、前記シュートのポスト上に取り付けられ、前記廃棄物を受容する領域を特定する複数のフィンを含む。各フィンは、それらフィンの間の一つの領域に廃棄物が置かれたときに、前記部材の下の缶の内部に廃棄物を回して落とすように設計される。
【0017】
特定の具現化例にあって、前記缶は華氏目盛りで340度以下の溶解温度の熱可塑性樹脂材料を用いて作られる。そのような具現化例にあって、前記シュート及び部材を取り付けるための機構を備えるので(他の具現化例のように)、前記リムは前記缶の外体内に一体にされる。そのような部材にあって、熱処理システムを使うため、栓は使用されず、さらに缶/リム、シュート、及び部材は全て前記缶の内部の廃棄物材料を溶かして内部に包むプラスチック材料によって作られる。この方法にて缶が使用されるとき、前述したように、加熱するシステムのチャンバ内の再利用可能なスリーブ内に缶が配置される。
【0018】
さらに他の具現化例にあって、感染及び医療廃棄物の回収のための装置は、廃棄物を受容するための開口を伴う上端部と、前記缶の端部に大きさが合いさらに上端部にはめ込むように構成されるリムと、前記リムの内部に連結されるように構成されるシュートであり前記缶の頂上の前記リムに連結されたときに前記缶の内部に延長する前記シュートと、さらに前記シュート内に移動可能に取り付けられる部材であり、前記部材の下の前記缶の内部へのアクセスを制限するために形成される部材とを備える。
【0019】
以下の詳細な説明には他の具現化例が説明され、明らかになるであろう。
【0020】
(発明の詳細な説明)
本発明は、加熱処理を使用して、感染及び医療廃棄物の回収及び処分のためのシステム、装置及び方法を提供する。本発明の特定の具現化例は、人間及び動物の体の部分、放射性廃棄物、及び化学療法の廃棄物(規制の状態に依存する)を除いた感染性医療廃棄物を処理する能力がある医療廃棄物処理システムに関する。一般的には、医療廃棄物は、例えばプラスチック,綿、アルミニウム、ガラス等の異なるタイプの要素からなる。一般的に、「鋭利」な材料とは針、注射器、IV管類等のことであり、一方、柔軟又は「レッドバック」廃棄物とはガーゼ、綿ボール、管類、ガウン等で、血液等の感染性の強い体液で汚されたものである。
【0021】
本発明の特定の具現化例は、外来患者医療及び歯科クリニック、長期のケア施設、在宅ヘルスケア、公共ヘルスケア施設、獣医施設、軍事施設などに制限されず、医療廃棄物が出されるいろいろな状況の現場において有効である。本発明の特定の具現化例は、全てのタイプの規制された医療廃棄物の殺菌及び/又は処分を扱うための単一の現場のシステムを提供する。
【0022】
例えば、アメリカ合衆国内だけでも、50万を優に超す民間、外来患者医療及び歯科クリニックがある。普通の患者の処理は、使い捨ての試験材料、注射/予防接種に用いる鋭利なもの、被検物の収集及び試験道具、使い捨て可能な随意の外科手術材料、使い捨ての歯科清掃材料、などを含んだ感染性の生物医学の廃棄物を潜在的に出してしまう広範囲にわたる種々の侵襲性及び非侵襲性の処理を含む。これらの廃棄物の適切で効果的な処理、蓄積、格納、及び運搬がないと、患者及びスタッフの両方に不要な暴露の危険性を生じさせてしまう。
【0023】
他の例としては、アメリカ合衆国の人口調査が、長期のヘルスケアの必要性の増加を示していることである。最近では、看護ホーム、支援型の生活施設及びホスピスを含む、40000箇所以上の熟練した看護ケア施設がアメリカ合衆国内にだけでもある。一つの長期ケア施設の各患者の治療はおおよそ8オンスの生物医学的な廃棄物を、一日あたりに出す。長期のケアの必要が増すことで、これらの潜在的に感染性の廃棄物の安全で効率的なより迅速な処理が必要となる。
【0024】
他の具体例としては、ホームヘルスケアの必要性が様々な状況から生じていることであり、さらに広範囲の人口統計学にも及ぶ。例えば、糖尿病患者用のインシュリンはアメリカ合衆国だけでも一年当たり少なくとも30億本の注射の自己管理を要し、さらに、世界では、80億の自己管理される注射器から不要な針と注射器が不適切に捨てられ、傷害と感染のリスクをもたらす。例えば年配者の、慢性病、急性の状態、リアビリテーション、及び寿命末期支援などの在宅ケア業界は、10年以上の間、年20%の比率で成長してきた。医療装置の小型化及び携帯化における多くの医療の進歩がなされてきたが、ホームヘルスケアから出される潜在的に感染性の医療廃棄物の管理上の進歩は、現在まで十分には取り組まれてこなかった。
【0025】
さらに他の具体例としては、実質的には数万の公共のヘルスケア設備がある。公共のヘルスケアクリニック、緊急ケアクリニック、学校のヘルスケアクリニック、ファーストエイドステーション、救急車、エアエヴァキューションビークル、公共の建物(スタジアム、空港、大型船舶等)、薬局のような、それらの設備では、鋭利なもの及びレッドバック生物医療廃棄物の両方の形にて生物医療廃棄物が生成される。加えて、公共の環境のトイレはしばしば、安全な処分のために適切に処理されなければならない潜在的に感染性の廃棄物を出すところの自己治療のための急場しのぎの施設として役立てられる。
【0026】
さらに他の具体例としては、アメリカ合衆国内だけでも約55000の民間の獣医診療所がある。さらに、研究所及び行政の設備の一機能として8000ヵ所が動物を扱っている。獣医の医療にあって、潜在的に感染性の廃棄物が、通常の検査、予防接種及び治療としての結果として、出されている。人畜共通性の病気の危険についての不安が広まることに照らして、そのような廃棄物についての適切な取り扱い及び処分が動物病院のスタッフ及び廃棄物管理担当者の両方の安全のために必要である。獣医クリニック、病院及び緊急のケアセンタ、獣医医学学校、可動性獣医診療所、獣医/動物研究センタ、動物救済組織、可動性獣医医療アシスタントチーム等のような設備を含む。
【0027】
さらなる具体例は、開発途上国のための軍事医療及びヘルスケアを含む。アメリカ合衆国軍隊には約150万人の現役の軍従事者がいるし、さらに他に120万人の予備役名簿の軍人がいる。軍事活動を支援するヘルスケアは、可動性の軍務(空軍の避難、海軍の船、救急車)の手段によって繰り返し施される。加えて、160億を超える注射器が世界中で毎年処分される。ある発展途上国にあってはこれらの注射器の70%超は殺菌されていない状態にされて引き継がれる。インドのみでも、安全でない注射の結果として、多数の新しい肝炎及び新しいHIV/AIDSのケースが報告された。何よりもまずいのは汚染された注射針/注射器を再使用することである。
【0028】
使用中、医療廃棄物が内部にある缶の特定の具体例は、本発明に係る熱処理システムの特定の具体例の熱チャンバ内部に配置される。好ましい実施例にあって、缶又は容器(後述するように、スリーブの中に缶が配置された場合はスリーブ)及び熱チャンバの形状は、前記熱チャンバの側部と前記容器(又はスリーブ)との間の直接の熱伝達を可能とするように相補的である。特定の具現化例にあって、医療廃棄物の容器を保持するチャンバはおおよそ華氏300度から約425度の間の温度に加熱されるので、前記廃棄物のプラスチック部分は少なくとも変形する。好ましくは、前記チャンバは、前記廃棄物の全てのプラスチック部分を溶解させるために華氏約325度から約425度の間の温度、さらに好ましくは華氏約350度から400度の間に加熱される。溶解させるために熱せられ、硬化したそのあとで、溶解された熱可塑性樹脂材料は生物学的に殺菌された、まとまったかたまりとなり、そのかたまりの中では、鋭利な刃先や注射器の先端、管及び針は、少なくとも部分的に樹脂によって包みこまれる。前記鋭利な材料は、見分けが付かなく、さらに再利用不可能に変えられる。さらに、前記鋭利な材料は、前記加熱及び硬化処理のために殺菌されるので、普通のごみとして処分されうる。
【0029】
一実施の形態にあって、前記鋭利な廃棄物が前記缶内部に部分的に包み込まれ、一方前記缶を封止する例えばリム及び栓(後述する)と共に前記廃棄物を保持する全ての缶は通常の固定廃棄物として処理される。レッドバック廃棄物をこの熱量にさらすことは、廃棄物を殺菌し、さらにそのため、通常のごみと同様に処理されるようにする。言い換えると、封止された缶は、前記加熱処理に耐える。しかし、本発明は熱システムによってのみ使用される回収装置に限定されるものではなく、むしろ本発明の特定の実施例は医療廃棄物の単独での回収及び封じ込めのために用いられ、回収され封じ込められた医療廃棄物は多数の他の適切な方法で殺菌され永久に処分されることを理解するべきである。
【0030】
他の具現化例にあって、医療廃棄物用の缶は、前記廃棄物の処理の間の乾燥熱の適用により、前記缶それ自身(上部でのシュート及び/又はスピナでなく)が溶かされ、さらに前記缶の内容物が閉じ込められることを意図されるような、熱可塑性樹脂によって構成される。これらの具現化例にあって、前記シュート及び部材を取り付けるための他の具体的な手段を含んで、前記リムは外体に一体にされてもよい。熱処理システムでの使用のための代替的な具体例にあって、前記栓は除去され、さらに前記缶/リム、シュート及び部材の全ては前記処理される廃棄物材料を溶解し包み込むところのプラスチック材料によって作られる。そのような具現化例にあって、前記処理システムの前記熱チャンバ内に直接的に前記缶が配置される代わりに、前記医療廃棄物缶が配置されるところのスリーブが使用される。このスリーブは、繰り返し使用および処理され、溶解された缶の除去に適した材料によって形成される。一具現化例にあって、前記スリーブはアルミニウムによって形成され、その内部にはこびり付かない材料が塗布される。このスリーブは、前記熱チャンバから前記スリーブへの直接の熱伝達をさせるために挿入されたときに、前記熱チャンバの側部にその側部を接触するような特定の大きさに調整される。一具体例のような缶を処理するため、缶はスリーブに挿入され、前記スリーブ/缶の組み合わせは、前記熱チャンバに挿入される。処理が終わると、前記スリーブは前記熱チャンバから取り除かれ、そして処理された内容物はそこから放出される。
【0031】
ここで図面を参照すると、本発明の熱処理システム20の一具現化例が図1Aから図2Bに示されている。図1A及び1Bは熱処理システム20の斜視図であり、図2Aはシステム20の上面図であり、さらに図2Bは図2Aの線B−Bに沿った断面図である。システム20は前部24を伴う本体20、後部26、側部28、側部29及び底部140を備える。
【0032】
閉鎖デバイス30はシステム20の上部に設けられる。閉鎖デバイス30は本体22内にある熱チャンバ60へのアクセスを行なわせるために開く。医療廃棄物の容器(例えば缶220)は、チャンバ60内に配置され、後述するように取り扱われる。閉鎖デバイス30は一緒にドア又はフタを構成する上部56及び下部58を有する。取り付けブラケット32は閉鎖デバイス30を本体22の上部に固定する。取り付けブラケット32は、性質上、閉鎖デバイス30を開放から閉鎖位置に動かすために回転軸又はバネ特性を持つ。スライディングデバイス、キャップ、締め蓋などのような他の構造が、チャンバ60へのアクセスの制御のためにも使われる。ハンドル36及びロック34は、また、閉鎖デバイス30上に存在している。ロック34は、閉鎖デバイス30を閉鎖位置に締めるために、例えばシステム20の動作の間、はめ込まれる。本体22は、例えばステンレススチールシート材料又はプラスチックのような、熱範囲及びサイクルタイムに耐える能力の剛体材料によって形成される。一具現化例にあって、前記材料は亜鉛メッキされ、焼きなまされた鋼鉄が使われる。一具現化例にあって、本体22は深さ23インチ×幅16インチ×高さ13インチのおおよその体積を有するが、本発明のシステムの具体例は適切ないかなるサイズでも可能であることを理解すべきである。
【0033】
側部28は、チューブ42及びビン40が配置されているくぼみ38を備える。チューブ42はチャンバ60からの蒸気を、図7を参照して後述するように、液体の形でビン40に運ぶ。一対のファン44及び46は、システム20の後部26に配置される。ファン44は外側の本体ハウジング22を冷却し、さらに空気及びガスの流れをフィルタ78に確保する負の空気圧を供給する。ファン44は、システム20の使用の間、運転し続ける。ファン44の使用は、図7−9を参照して後述する。ファン46は、外側の空気を取り入れ、冷却空気流を後述の図10−12を参照して説明するように作り出す。適切なファンは、多くの製造会社から商業的に使用可能である。
【0034】
後部26は、多くが商業的に利用できるパーソナルコンピュータ上に見ることができる、標準電力入力モジュール48、及び複数のポート50も備える。一具現化例にあって、二つのポートが設けられており、一つはプリンタへの接続のためのものであり、他の一つはシステム20がデータを遠隔的に伝送するためのシリアルデータモデムデータポートである。特定の具現化例にあって、システム20はデータストレージ及び処理能力を有し、さらに遠隔診断及びデータストレージ及びシステムキャリブレーション及び/又は機能の検査を支持するために、さらに以下に記述するように、定期的な処理データの遠隔位置伝送を行なわせる。
【0035】
本体22の前部24は、図1Bに示されるように、ディスプレイ及びウィンドウ54を伴ったコントロールパネル52を備える。パネル52は、使用者にシステム20の動作の制御と監視を行なわせる。システム20を制御する電子機器の多くは、図2Bに示されるように、本体22の内部のブラケット72上に設けられている。ソリッドステートリレー74は、ケージ62の外部表面上に設けられている。現状のままでも、当業者ならばシステム20は、システム20及びファン44及び46、チャンバ60のための熱源、操作又は他のデータを提供する測定デバイス等のような部品を制御するために必要なこれらの図面に記載されていない電子機器及び回路を含むことを理解できる。いくつかの例示的及び適切な電子機器及び回路部品は米国特許番号5,972,291に全体的に説明され、かつ示されている、さらに他の部品については当業者により明白であろう。それらの回路部品又は他の部品の改良が成されることを理解するべきである。
【0036】
図2Bを参照すると、システム20の本体22内にチャンバ60が示されている。缶220のような容器は、チャンバ60内に配置される。チャンバ60は本体22内部のケージ62に配置される。ケージ62は、ここにおいて説明される熱範囲及びサイクルタイムに耐えるほどの能力のある剛体材料によって形成され、一具体例にあっては前記材料は亜鉛メッキされ、焼きなまされた鋼鉄によって形成される。一具現化例にあって、チャンバ60は、深さ13インチ×幅8インチ×高さ13インチのおおよその体積を有するが、本発明のシステムの具体例は適切ないかなるサイズでも可能であることを理解すべきである。
【0037】
取り付けブラケット64は、ケージ62内部で閉鎖され、チャンバ60の底90はブラケット60に固定される。ケージ62内の取り付けブラケット64及び斜めに動かされるブラケット126は、図7及び図10−13に示される。スタッド66は、ケージ62の側部から突き出ており、ケージ62の内部に沿って絶縁材料(図示せず)を保持する。フィルタ78は、本体22の後部26近くのフィルタハウジング130内に配置される。フィルタハウジング130はその外部表面にホール80を備える。フィルタ78は、さらに図7を参照して後述される。
【0038】
図7及び図10−12に良く示される、リム68は、チャンバ60の上部近くから伸びる複数のポスト70上に載せられる。閉鎖デバイス30が閉鎖されると、閉鎖デバイス30の低部58は、チャンバ60の上部開口部を封止する。リム68と閉鎖デバイス30の低部58の組み合わせは、廃棄物を処理している間、排気管82を除いて、チャンバ60の中又は外に空気の流れを起こさないことを確実にする。チャンバ60から外へ、及び排気管82内部へのガスの流れは、図7を参照してさらに後述する。熱制限器76はチャンバ60に接続されている。
【0039】
図3−6を参照すると、システム20の熱チャンバ60がさらに詳しく記載されている。図3−6は、チャンバ60の種々の外観である。チャンバ60は、チャンバ60の外周辺に一定間隔で配置された複数のポスト70を備える。複数のポスト70は、前述したようにリム68を受ける。リム68は、チャンバ60の周辺を囲むが、チャンバ60の上端にて、システム20を用いて処理される医療廃棄物の容器を受ける開口84を覆うわけではない。チャンバ60は、長い側部86及び88、底部90及び短い側部92及び114を有する。一実施の形態にあって、側部86及び88及び90は、押し出しアルミニウムであり、側部92及び114は切断された、或いは押し型されたアルミニウム片であり、側部86及び88、底部90、及び側部92及び114はチャンバ60の中央構成を形成するために一緒に溶接される。他の具現化例にあって、全てのチャンバ体は、シート状のアルミニウムから切断され、或いは押し型されてから、所定の形状に折り曲げられ、つなぎ目が溶接される。底部90は、底部90から全体的に横方向に伸びる縁部110を有する。一実施例にあって、縁部110は、底部90の押し出し成型の間に形成される。チャンバ60は、ケージ62内の取り付けブラケット64に、ナット112の真下の縁部110に形成される穴を通して伸びる留め具(図示せず)によって固定される。一具現化例にあって、チャンバ60は、U−形状チャネルとして押し出し成型された側部86及び88及び底部90と、溶接又は他の方法によって固着されて構成される側部92及び114を伴う、3つの部分によって形成される。
【0040】
図3及び5に最もよく見られるように、側部86及び88は開口部84からチャンバ60の底部90に伸びるように可変の厚さ及び特性を有する。図に示されるように、側部86及び88は、側部86及び88がプレートヒータ102及び122にそれぞれ接触するところの部分116及び118にて厚みを増している。これは、チャンバ60の、プレートヒータ102及び122と側部86及び88の、それぞれの、熱伝導の最適化を助ける。他の部位より厚い部分116及び118は、プレートヒータの早すぎる焼ききれを防ぐために、プレートヒータ102及び122からより効果的に熱を消散させる。プレートヒータ102及び122は、前記システムの部品への電力入力モジュール48を通してシステム20に供給される電力を導くためのいかなる従来の方法を用いることによっても加熱される。その熱は、チャンバ60の内部を加熱するという結果をもたらす。プレートヒータ102は、突き通されたポスト104及び108及びバー106によって側部86の外表面に固定され、プレートヒータ122は同様に側部88の外表面に固定される。一実施の形態にあって、ポスト104及び108はチャンバ60の側部86に押し込まれる。
【0041】
複数のフィン94は、側部86の外表面上に形成される。同様に、複数のフィン96は側部88の外表面上に形成され、さらに複数のフィン98は底部90の外表面上に形成される。一具現化例にあって、フィン94、96及び98のセットは押し出し成型の間に側部86及び88及び底部90に形成される。組み立てられたチャンバの具現化例にあって、押し出し成型アルミニウムによって付けられたフィンは、機械的にチャンバの側部及び/又は底部に取り付けられる。フィン94、96及び98は、医療廃棄物の容器の熱処理が完了した後に、前記チャンバを急激に冷却するのを助けるためにチャンバ60内に組み込まれる。システム20を通しての冷却空気流は、さらに図10−12を参照して後述する。排気管82は、チャンバ60の側部86に固定される。排気管82は拡張されたガスをチャンバ60から除去させるが、空気は別の方法でチャンバ60に来ても或いは排気管82を通して引き出されてもよい。排気管は図7を参照してさらに後述する。
【0042】
熱制限器76が側部92に取り付けられるか接続される。熱制限器スイッチは、当業者により周知であり、さらに熱制限器76はチャンバ60がオーバーヒートするときにプレートヒータ102及び122を切るために設けられる。熱電対100は側部86に配置され、熱電対120は側部88に配置される。熱電対100及び120はチャンバ60内のそれら側部の外表面の温度を測定する。プレートヒータ102及び122は熱制限器76を通して電力に電気的に接続している。チャンバ60の温度が熱制限器76の位置にて熱制限器76の設計設定値を超えると、システム20のオーバーヒートを防ぐためのプレート切断のために、熱制限器76はプレートヒータ102及び122への電力回路を切断する。
【0043】
図2Bに示される缶220さらには缶6(図14、17、19、25、26及び28にも同様に示される)のような、廃棄物の容器は、閉鎖デバイス30が開放位置にあるときにチャンバ60内に配置される。缶220の側部は、プレートヒータ102及び122がチャンバ60に接続されるところの領域にて、チャンバ60の側部の内部表面に接触する。他の具現化例にあって、容器とチャンバ60の全内部表面との間に非常に小さな空間が存在するように、チャンバ60はわずかに、チャンバが受けるところの廃棄物の容器よりも大きい。他の具現化例にあって、スリーブ410(図36に示される)再利用可能で、チャンバ60内部に配置され、さらに缶420は溶解されるようにスリーブ410内に配置され、そのようなスリーブ410の側部はチャンバ60の内部表面と接触する。
【0044】
前記容器が配置されると、閉鎖デバイス30は閉鎖されロック34が掛けられる。閉鎖デバイス30の低部58は本体22に拡張し、チャンバ60の上部開口を効果的に封止する。上述しさらに後述するように、排気管82を通すのを除いて、空気のチャンバ60への流出入はない。プレートヒータ102及び122は、殺菌及び/又は廃棄物材料を見分けがつかず、さらに再利用できないように換えるため、適切な温度にされるように、システム20のユーザは、システム20の本体22の前部24上のディスプレイ及びコントロールパネル52を通して前記容器を監視することができる。
【0045】
特定の具現化例にあって、医療廃棄物の容器のための典型的なサイクル時間は、約2時間から2時間30分である。システムは、缶がシステムの熱チャンバに配置されたのち、約18分間、室温からおおよそ華氏300度から425度の所望の範囲内の温度に加熱する。チャンバが所望の温度に達すると、廃棄物の容器は約60−90分間この温度に保持及び加熱される。システムは、医療廃棄物が熱処理される間、閉鎖され、さらにロックされ続ける。前記容器は、その後、前記容器が除去される前に約華氏120度以下の安全に取り扱える温度まで冷却される。この冷却は、約30分間行われる。本発明のシステム及び方法の具現化例は単なる例であり、上記に開示されたサイクル時間にのみ限定されるものではないことを理解すべきである。
【0046】
図6に示すように、缶220はチャンバ60内に置かれるので、缶220内部の廃棄物は加熱され、廃棄物は殺菌されて、さらにいかなる鋭利な材料も見分けがつかず、再利用不可能に変換される。図6に示される前記容器は、図14乃至27を参照して後述するように、栓で封止された缶及びリムの組み合わせである。この容器と共に使用されるとき、側部86及び88の内部表面の少なくとも一部は、チャンバ60の側部86及び88と缶の側部との間に直接の熱接触を提供するように、相補的な形状を有する缶の側部に接触する。これは、容器内の廃棄物を処理するための熱放射に依存する既存のシステムに比較して有利な点である。それは、既存のシステムの熱チャンバの側部は、前記容器の側部に接触しなかったためである。
【0047】
それでもやはり、多くの他の形状及びサイズの容器がチャンバ60内で用いられ、もちろん、そこで処理される廃棄物に応じること、並びに、システムが熱処理の間に閉鎖されロックされるように、その容器はチャンバ60内に効率的に納められることを理解すべきである。さらに、容器は、容器の一つ以上の側部表面がチャンバ60の複数の側部面に接触するように、数多くの形状にて形成される。特に、それらの側部には、プレートヒータまたは他の熱源が設けられる。加えて、むき出しにされた収集用の開口部を有する容器は、対照的には栓などによって封止される缶220のように、チャンバ60と共にも用いられる。そのような例にあって、容器内の廃棄物の一部であるプラスチック材料がゆがめられ又は溶解された後に結果として生じた硬化したかたまりは、好ましくは、容器の収集用開口部よりも大きく、それゆえ、容器からそのかたまりが除去されるのを防止する助けとなる。
【0048】
上述したように、いくつかの具現化例にあって、缶420は、図36に示されるように、乾燥熱の適用により溶解することで医療廃棄物を包み込む熱可塑性樹脂材料によって構成される。そのような缶が用いられるときには、チャンバ60に直接的に缶420が置かれるよりも、むしろスリーブ410が使用される。スリーブ410は、アルミニウムによって形成され、その内部はこびり付きを防止する材料が塗布される。しかし、この具現化例は、そのような材料によって制限されるものではなく、繰り返し使用及び処理され、溶解された医療廃棄物缶を除去するのに適するいかなる材料も使用できる。そのような具現化例が使用されるとき、缶420がスリーブ410に挿入され、その組み合わせが乾燥熱が適用されるチャンバ60に挿入される。冷却されることにより、スリーブ410はチャンバ60から除去され、形式的に缶420及び廃棄物が中に入っている処理された内容物は、放出される。
【0049】
システム20の動作に戻ると、本発明のシステム及び方法の特定の具現化例には3つの空気の流れがある。ひとつは、熱チャンバの排気流、換気用空気流及び冷却用空気流である。ひとつの具体的な熱チャンバ用排気流を図7に示し、具体的な換気用空気流を図8及び9に示し、さらに冷却用空気流を図10−12に示す。図7−12内の種々の斜視部は、種々の空気の流れを明確に表示するために、いくつかの部品を取り去り、或いは示さずに、熱処理システムの具体例の内部の部品を示す。種々の空気の流れは熱チャンバ60からの排気を扱うため、システム20の内部部品を換気及び冷却するため、及び廃棄物材料が加熱され、さらに殺菌されることでシステム20から危険な或るいは生物学的に危険な刺激臭が放出されるのを防ぐ。
【0050】
熱チャンバ排気流、或いは排気流が図7に示される。この流れは、チャンバ60内の廃棄物を伴った容器が加熱されたとき、及びそのようなガス放出の産物が生成されたときに、拡散されたガスの回避を提供する。チャンバ60内には空気は入りこまず、さらにチャンバ60から空気を引き抜くような機構もない。医療廃棄物、又はもっと詳しくは異なる材料を含むいかなる廃棄物が加熱されると、概して材料の規則正しくない加熱となることが理解されるべきである。容器内の異なる構成物及び局部的な容積が加熱されるので、医療廃棄物はむらのない均一な加熱を受けない。例えば、医療廃棄物内でアルコールポケットが加熱されると、アルコールの低い気化点のために材料の取り囲み前にガスが発生しだす。これは急で多量のガスの流れを作り出すだろう。このランダムな加熱のため、システム20は生じるであろう前記関連された予測できない加熱及びガス拡張問題を扱うために設計された。
【0051】
排気管82は、チャンバ60の側部86に固定される。排気管82は、アルミニウムによって作られ、チャンバ60の側部86に溶接される。ガス発生物は膨張したとき、チャンバ60を出て排気管82を通りチューブ132内に移動する。チューブ132は、チャンバ60からの、チャンバ60内に置かれた容器内の医療廃棄物を加熱することによって生じるガスのために安全な空間容積を与える。チューブ132は好ましくは金属、高温のガスを保持することに耐えられる、例えば銅によって形成される。
【0052】
チューブ132は、T−バルブ136で終わる螺旋部134を含む。チューブ132、及び特に螺旋部134は、図8−12に示されるように、チューブ132を通る空気流によって補助される凝結チューブとして作用する。したがって、螺旋部134を含む、チューブ132の内容物は、その内容物がT−バルブ136に達したときに、「乾燥」ガス及び凝縮水蒸気となるように、冷却される。前記ガスは、T−バルブ136を上に通り、前記ガスをフィルタ78に運ぶところのチューブ138に入る。チューブ138は、ナイロン、又は他の材料のような、適切なプラスチックにて作られる。ガスは、図7に示すように、フィルタ78に流れ、その後、ファン44を通ってシステムの外に流れる。フィルタハウジング130は、多数の孔80をその表面に備え、フィルタ78を過ぎた空気を充分に引き出すため、さらに全ての排気ガスがフィルタ78を通るのを確実にするのを助ける、逆流空気圧を作り出すように形成される。
【0053】
凝縮された液体はT−バルブ136及びチューブ42を通り、ジャー40に貯まる。チューブ42は、ナイロン、又は他の材料のような、適切なプラスチックによって作られる。ジャー40は、封止され、一つの具体例では、約8オンスの容量を有する。そのような容量で、一般的にジャー40は操作者によって空にされる必要があり、さらに多数のサイクルの後にのみ取り替えられる。前記熱チャンバ排気からの水分の分離は、フィルタ78の水分への露出を低減することがフィルタ78の有用寿命を強化するので、フィルタ78の寿命及び効率を向上できる。
【0054】
フィルタ78は、好ましくはウィルス及び微生物に潜在的に汚染された粒子をフィルタリングすることができる空気フィルタ材料に接続された脱臭フィルタである。適切なフィルタの一つの例は、静電気的に帯電された空気フィルタ媒体である。一具現化例にあって、フィルタ78は、二重ステージチャコール型フィルタである。ガスは、初めにフィルタ78の前記空気の粒子/生物学的な部分を通り、その後、フィルタ78のチャコール部分を通る。最大の有効性のため、フィルタリングされた排気は通過され、さらにチャコールによって臭いを防ぎかつ吸収するように、チャコールのまわりをゆっくりと通される。
【0055】
図8及び9は、換気用の空気の流れを示す。空気は、システム20の本体22の底部140に形成されている複数の孔を通して引き込まれる。同じような孔は、システム20の本体22の側部の低部にも設けられている。前記空気は、図8に示されるように、システム20の一方の側部上の螺旋部134を含めたチューブ132のそばを通って引き込まれ、さらに、図9に示されるように、システム20の他方の側部上のケージ62の外側に沿って引き込まれる。前記空気は、フィルタハウジング130の内部を含めた、システム20の後端部を通して移動する。前記空気はフィルタ78を通らないが、フィルタの周辺では、負の圧力が形成され、システム20のファン44及び本体22の外部を通して引き込まれる。前記換気用空気流は、システム20の内部要素に十分な量の換気を提供するのと同様、前記換気用空気流は本体22の外表面を維持するのを手伝う。
【0056】
図10−12は、システム20を通る冷却用の空気の流れを示す。この空気の流れは、デフレクタ124を用いることによって、システム20の内部方向に外側の空気を運ぶファン46によって生成される。前記空気は、チャンバ60を冷却するのをアシストするためにチャンバ60の側部及び底部上の複数のフィンの傍を通りすぎて運ばれ、チャンバ60の側部及び底部に沿って流れ込む。前記空気はその後、システム20の本体22の底部140内の開口142を通って流れでる。ブラケット144は、開口の真下に取り付けられ、図12に示すように空気を側部の外に導く。
【0057】
上述したように、システム20の特定の具現化例は、データストレージ及び処理能力を有し、また重要な処理パラメータ、遠隔診断、及びデータストレージを補助するための遠隔配置への断続的なデータ伝送の連続的な監視、さらにはシステム校正及び/又は品質パフォーマンスの検討を行う。一実施の形態にあって、システム20は外部リンク168、プロセッサ166、及び3つのデータストレージ要素160,162及び164を、図13に示されるように備える。システム20はリモートサーバ又はデータベース170に、有線、無線又は同様の接続172にて外部リンクを通して接続する。部品160、162及び164は、当業者に良く知られているEEPROM又はFRAM要素であり、データ管理、解析及び報告書作成機能をサポートする。データ管理及び報告書作成機能用ソフトウェアは、重要な動作パラメータを継続的に評価し、さらに周期的な品質制御及びシステムパフォーマンス分析を支援するため、さらにプロセス操作データを遠隔サイトに周期的にアップローディングし、処理失敗のイベントの診断データを遠隔サイトにアップロードし、さらには周期的なファームウェアを遠く離れて改良させるために、システムに組み込まれている。
【0058】
システムは、ファームウェアを通して「フェイルセーフ」を有し、もし、廃棄物付加を含んだ熱チャンバが少なくとも最低処理温度で加熱しても、最小処理時間にてこの処理温度以上が保持され、安全な取り扱い温度(典型的にはおおよそ華氏120度以下)に冷却され、それによって処理は成功するのみであり、さらに処理証明書ラベルが周辺のシリアルラベルプリンタの使用により印刷される。
【0059】
処理サイクルの間、重要なシステム状態は、熱電対の各測定値、ドアラッチ及びロッキングボルトの状態、ファン、時間、及び電子プリントワイヤボードアセンブリ(PWBA)の温度状態、さらに主要なサイクル要素(加熱、処理、冷却、印刷)を通しての経過を記す種々のプロセスフラグの状態を含めて記録される。これらの状態は周期的に(例えば、毎分、5分毎、等)にサンプルされ、かつデータリングバッファメモリに記録される。
【0060】
上記情報に加えて、連続して割りふられる工程番号が各処理に割り当てられる。ユーザシステムインターフェースの一部として、操作者は処理される廃棄物のタイプ(すなわち、鋭利なもの又はレッドバッグ)を入力することを促される。種々の他のデータが各作業工程の間、機械の番号、データ、作業開始時間、処理開始、処理終了及び冷却終了、サイクルの処理フレーズの間に記録される熱チャンバの最小及び最大温度、熱チャンバのための温度制御設定ポイント、最小規定処理温度、及び最小規定作業時間を含めて記録される。
【0061】
3つの重要なデータバッファが存在し、システムファームウェアによって管理される。構成要素160のような診断バッファは、作業の開始から冷却サイクルの完了に至る毎分毎の全測定可能システム状態のサンプリングによる多くの情報を含んでいる。このデータバッファは、最新の5−10処理サイクルの包括的なデータセットを保持する能力がある。システム機能停止のイベントにあって、システムはトラブルシューティングの目的のこの重要な作業情報をアップロードするために自動的にモデムまたは他の外部リンクを通して遠隔データベースに接続する。構成要素162のような中期データバッファは、工程番号、データ、及び処理サイクルを通して周期的なベース上の熱電対の少なくとも一つの測定値を含む重要な処理データを備える。構成要素164のような長期データバッファは、工程番号、データ、作業開始時間、処理開始、処理完了、及び冷却完了、処理サイクルの間の熱電対の監視を通して観察される最小及び最大温度、及び処理される廃棄物のタイプを含む。
【0062】
典型的に月単位を基本とする周期的な上述した能力を備えたシステムは、内蔵のモデム又は他の手段のいずれかを用いることによりシステムデータベースに遠隔的に接続する。3つのデータバッファの全ては、遠隔データベースとの成功した接続に基づいてアップロードされる。広範囲にわたる診断バッファは、全てのシステムが適切な仕様明細及び許容誤差内で機能しているということを確認するための周期的なシステム能力/品質制御モニタをおこなうために用いられる。中期的及び長期的データバッファからのデータは規定されたコンプライアンスのドキュメンテーションをサポートするために遠隔データベースに恒久的に蓄積される。
【0063】
ここで、本発明の熱処理システムのチャンバ60内の使用のための缶の一つの具体例に戻る。具体例の缶220は図14に示される。缶220は、上端部から底部にわずかに先細りであり、さらにとじ合された底部及びその上端部にあって丸められた縁を備える。複数のスロット224は、リム、ふた、又は後述するリム230のような他の上部の取り付けを容易にするように、丸め込まれた縁222の直ぐ下に来る。缶220は、典型的には長方形形状でさらに、尻すぼみであるが、尻すぼみでないことも含め、本発明にしたがって適切な缶の他の形状があることも理解すべきである。一具現化例にあっては、缶220は最大120分間最大華氏約425度の乾燥加熱殺菌サイクルに耐えることができ、さらに寸法の安定を維持できる錫によって作られる。缶220が医療廃棄物処理熱のための装置と共に用いられるなら、缶220はプラスチックを含む、最大華氏約425度の乾燥加熱殺菌温度によってもその寸法の安定性を保つことができる適切な材料によっても製造される。一具現化例にあって、缶220は上部で奥行き10インチ×幅4インチ、底部で奥行き9インチ×幅3インチ、高さ8インチのおおよその寸法を持つが、缶の具現化例は適切なサイズとされることを理解すべきである。
【0064】
レッドバッグ収納及び処理のために用いられる具現化例にあって、缶220はリム230及びセン240と共に用いられる。図15及び16に示されるように、リム230は外周部分232及び内周部分234を含む。リム230の外周部分232は図17に示すように缶220の丸め込まれた縁222に適合する。突起236が外周部分232の周辺に一定間隔にて配置され、外周部分232から下向きに延設されている。小さな穴237が各突起232の直ぐ上に形成されているのが分かる。突起236はリム230を缶220に固定するために缶220の内部から缶のスロット224に差し込まれる。リム230の使用、及び突起236を缶の内周からスロット224にかみ合わせるのは、缶220の上端部を著しく強化する。よって、そのようなリム230の使用は、例えば薄い錫材料によって缶220が製造されたときには有益である。さらに、リム230を缶220の丸くされた縁222に嵌め込む方法は、丸くされた縁222内の缶220の製造時に引き起こされた変動の発展性を減少する。
【0065】
複数のスロット238を含む内周部分234は、リム230及び缶220のかみ合せ上の缶の開口内部に置かれる。リム230は広い中央開口239を備え、その開口を通して感染性医療廃棄物が缶220内に処分される。熱処理プロセスにおける使用のため、上述したような、リム230及び栓240は約華氏425度までの加熱温度でも寸法の安定性を維持することができる適切な材料によって作られる。好ましい具現化例にあって、リム230及び栓240は、ナイロン6/6によって作られる。リム230及び栓240はまたナイロン6/6プラスガラスファイバによって作られてもよいし、ポリエチレンテレフタート(PET)、PETプラスグラスファイバ、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド(PEI)、テフロン(登録商標)又はポリテトラフルオロエチレン、又は他の材料によって作られてもよい。
【0066】
栓240は図18に単独で示されており、缶220及びリム230との組み立ては図19に示されている。加えて、図20は組み立てられたリム230及び栓240の裏側の斜視外観を示す。缶220が一旦、廃棄物で満たされ、加熱処理又は他の処分の準備が行われると、栓240はリム230に挿入される。二つのくぼみ242が栓240の上部に形成される。熱処理装置に連結されての使用では、例えば、くぼみ242は缶/リム/栓の組み合わせを操作者に容易にさらには効果的に熱チャンバ内に置かせ、さらに処理が行われた後にはその組み合わせを熱チャンバから除去させる。複数のフック244は栓240の周辺に一定間隔で配置されている。フック240はリム230及び栓240を確実にかみ合わせるためにリム230内のスロット238にパチッと係合される。
【0067】
缶220は感染性医療廃棄物を格納するために使われるので、前記廃棄物が回収され、処理を通して最終的に処分された後、内容物が熱処理された缶へのアクセスは困難とされるのが望まれる。言い換えると、例えば、リム230及び栓240、又はリム230、栓240、シュート、及び着脱可能な部材(後述される)、のような缶220の上部に配置される蓋システムは、一旦、缶が封止された後には、除去することが困難とされるべきである。なぜならリム230は缶220に内部から、突起236をスロット224を通して延設し、さらに缶220の外側から近づきやすいためである。したがって、好ましい具現化例にあって、栓240は、栓240の周辺に一定に配置された複数のタブ246を含む。リム230と栓240の嵌め込みにあって、タブ246は図20に示されるように、リム230の穴237に埋め戻される。穴237内のタブ246の受け入れは、缶220のスロット224が容易に後退されることからリム230の突起236を守り、それによってリム230及び缶220の嵌め込みのはずれを防ぎ、及び封止され、さらに不法開封防止が施された栓/リム/缶の組み合わせを守る。
【0068】
鋭利な材料の回収に使用するための特定の具現化例は、鋭利な材料の安全な装填を提供するために構成された、前述の前記缶、リム、及び栓要素に加えるための他の要素を備える。一つの具現化例にあって、シュート250及びスピナ260の組み合わせは、缶220及びリム230の組み合わせのために使われる。一旦缶220が一杯にされ、処理の処分の用意がなされて用いられるところの、シュート250、スピナ260、リム230、及び栓240は、図21にて斜視、分解図が示される。図22は組み合わされたシュート250及びスピナ260の外観図を示す。
【0069】
シュート250及びスピナ260は、例えば、缶220の使用者により缶が一杯になったことを確認できるように、その内容物への視的なアクセスを提供するために好ましくは透明又は部分的に透明なプラスチックで作られる。前述したような熱処理プロセスに用いられると、シュート250及びスピナ260は乾燥熱サイクルが適用されている間に、華氏約325度から約350度にて溶解が始まるプラスチック材料(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート)で好ましくは作られる。プラスチック材料が溶解すると、その溶解したプラスチック材料は缶220内に確実に置かれた前記廃棄物材料を包み込む。図26に示されるように、缶220が取り付けられると、シュート250及びスピナ260は缶の内部へのアクセスを制限する。図25はスピナ260が無い状態で缶220に取り付けられたシュート25を示す。
【0070】
シュート250は、廃棄物を受容させるために上部を開口し、廃棄物を缶220に移動させるために底部を開口している先細りにされた本体252を有する。ポスト254は、シュートの短端部の内部表面に配置されている。スピナ260は、スピナ260がその中央軸にて回転されるようにポスト254に取り付けられる。シュート250は、上端部にてフランジ256を備える。フランジ256は、シュート250が缶220の上端部でリム230内に取り付けられると、リム230の内周部分234に接触する。フランジ256は、リム230が栓240に嵌め合わされるために設計されたところのリム230のおおよその位置をシュート250が妨害しないように構成される、一連の切り込み257を備える。これは、例えば、封止された缶の熱処理の間、有益である。なぜなら、リム230及び栓240が前記熱処理に耐えるよう、さらに無傷のままで残されるよう設計されたのに対し、シュート250は好ましくは溶解される材料で作られるからである。タブ258は、シュート250がリム230に固定するようにシュート250の長手方向側にそれぞれ存在する。図21及び22に示されるように、タブ258はシュート250の各長手方向側上の二つの切り欠き257でフランジ256から下に延設している。タブ258は、リム230の内周部234の下側からリム230にはめ込まれ、それによってシュート250をリム230に保持する。
【0071】
スピナ260は、図21乃至23に最適に示されるように、各端部にスピナ260をシュート250に回転可能に取り付けるための、シュート250のポスト254を受け入れる穴262を備える。スピナ260は、スピナ260の中央から全体的に放射状に延設する3枚のフィン264を備える。スピナ260の断面は、廃棄物がスピナ260内に載置されたときに、スピナ260の中央回転軸から各フィン264の低部に偏りを作ることによって助けをかりずに回転するのを確実にするために設計される。したがって、使用にあって、鋭利な材料がフィン264上に載せられると、鋭利な材料の重みはスピナの回転を引き起こす。スピナ260の回転は、鋭利な材料をシュート250の底部を通してスピナ260の下にある缶220の一部に落下させる。そこは鋭利な材料がその後、缶220の外部からのアクセスができないところである。スピナ260は、使用者の手が容易にシュート250を通して、フィン264の周辺に届かないように、さらには缶220の内周部に使用者の手が容易に届かないように、シュート250内に収まる寸法とされる。異なる形状又は構成の適切な材料がスピナ260以外にシュート内で使用可能であることを理解すべきである。そのような適切な材料は、廃棄物を受けとり、受け取られた廃棄物を缶の下部に置くことができ、さらに十分に缶の内部へのアクセスを制限することができる。そのような一つの具現化例460は、スピナ260に似せることができるが、不規則な形状の廃棄物タイプの受け入れを可能とするために、図37に示すように刃の一つのいくつか又は全てが除去される。
【0072】
図34A,34B,及び35Cは、本発明に係るシュート内に取り付けられるスピナ360の他の具現化例を示す。図35A−35Bはスピナ360の各穴361に係合する挿入物366を示す。スピナ360は3枚のフィン364を有し、前述のスピナ260のようと同様な全般的な方法にて動作する。スピナ360は、スピナ360の中央軸内に設けられた空洞のコアを有し、それは結果としてスピナ360の各端部にて穴361とされる。好ましい具現化例にあって、スピナ360は、この部品の製造中にあって、反りの防止を助ける単一の壁厚を有する。シュート内にスピナ360を取り付けるため、挿入物366が各穴361内に配置される。挿入物366は、シュート250のポスト254を受け入れる各穴368を有するので、スピナ360はシュート250に取り付けられ、かつ自由に回転することができる。
【0073】
図24A及び24Bは、リム230、栓240、シュート250、及びスピナ260の組み合わされた斜視図及び側面図である。使用にあたって、この組み合わせは、缶220のような缶が廃棄物で一杯となり、熱処理の準備が整い、さもなければ缶に配置されるときには、缶の頂上に置かれる。
【0074】
他の具現化例にあって、図27に示すように、シュート270は、缶220内のリム230に用いられ、さらに栓240は缶が一杯となるか、或いは所望されたときに封止されるために用いられる。シュート270は鋭利な材料又は他の廃棄物を受容するための開口271、及びシュートが用いられるところの缶の内部に廃棄物が回収されるようにする開口273を備える。シュート270は、フランジ276をシュート270の上端部に含み、フランジ276はシュート270が缶220の上端部でリム230に取り付けられると、リム230の内周部に接触する。フランジ276は、栓240にかみ合うように設計されたリム230まわりの位置をシュート270が邪魔しないように構成された一連のノッチ277を備える。タブ278がシュート270をリム230の内周部234の下側からリム230にかみ合わせるためにシュート270の長手方向の各側部に設けられ、それによってシュート250がリム230に保持される。選択的に着脱自在なプラスチックの漏斗(図示せず)を鋭利な材料を入れるのを補助するために使うことができる。シュート270は、好ましくはシュート内の内容物を観察できるようにするため透明なプラスチックにより作られる、及び/又は、熱サイクルが適用されている間に溶解することで缶220内に堆積されている廃棄物材料を溶解した状態で包み込むプラスチック材料で作られる。
【0075】
鋭利な材料の回収での使用のための特定の具現化例は、鋭利な材料を安全に積載するのを提供するために構成される他の部品を備えてもよい。具体的に、壁又は他の表面に設けられて安全にロックされるところの外部容器が医療廃棄物及び他の部品を保持するための容器を収容するために使われる。外部容器を設けることにより、医療廃棄物を安全に及び効果的に回収することができる。外部容器の使用は、特に、公共の施設又は多くの人が医療廃棄物を収納している容器にアクセスできる他の環境にあって望まれる。
【0076】
図28−33を参照すると、外部容器280が示されている。外部容器280は全般的に缶220を受容するために形成されているが、本発明に係る外部容器は医療廃棄物を保持する缶を受容できる形状に応じて種々とりうることを理解すべきである。図28に示すように、リム230、シュート250及びスピナ260がそこに組み立てられた缶220は、外部容器280の内部に配置される。図29−33は、外部容器280に配置される缶220及び他の関連部品を除いた外部容器280を示す。
【0077】
外部容器280は、本体281と上部282を備える。上部282は、ヒンジ286により本体281のフランジ290に連結される。これにより、上部282を開放し、さらに閉鎖するので、本体281は缶220のような、医療廃棄物を格納するための容器を受容でき、さらに医療廃棄物を格納する容器は一杯になるか或いは所望されるときに容易に外部容器280から取り外すことができる。この具現化例の使用にあって、リム230は外部容器280の本体のフランジ290上に置かれ、上部282の底部表面がリム230の上部表面に接触するように上部282は閉鎖される。ラッチ292は本体281に
取り付けられ、ラッチ292が外部容器280の上部282上の留め金288に留まるように動かされる。キーロック294は、ラッチ292の動きをロックし、それにより缶220、リム230、シュート250、及びスピナ260が外部容器280内に固定される。上部282は医療廃棄物が堆積されるときに通るところのフード284を備える。医療廃棄物は、前述したように、回転することで廃棄物をシュート250を通して缶220に捨てる、スピナ260に接触する。
【0078】
この特定の具現化例にあって、外部容器280を缶220の壁又は他の表面に取り付けるための複数の穴303が本体281の後部側302に設けられている。本体部281の各両側部304は各側部304の内部表面上にブラケット298をリベットで止めるために用いられる、複数の孔305を有する。ブラケット298は缶220が外部容器280内に置かれるときに、缶220のための支持を提供する。側部304の底部から及び本体281の前方部300からの延長部は、支持部材296である。この具現化例にあって、支持部材296は全般的にU形状又はJ形状であり、外部容器280内に置かれる缶220の底端部を受容する。
【0079】
図36に示される缶の他の具現化例にあって、缶420は、乾燥熱サイクルに耐えるように設計された缶220とは対照的に、乾燥熱が利用されると溶解し医療廃棄物を包み込む熱可塑性樹脂材料によって作られている。さもなければ、缶420は、缶220と同様、又は同一の形状を有する。リムは、缶の端部にパチッとはまる分離部品であることよりも缶のリムと一体にされてもよい。スリーブ410は、アルミニウムで形成され、内部はこびりつかない材料が塗布され、さらに全体的にチャンバ60の内部に相補的な形状である。しかし、この具現化例は、上述したような材料又は形状に制限されるものではない。缶420はスリーブ410に挿入され、その組み合わせはその後乾燥熱が適用されるチャンバ60内部に挿入される。冷却するとすぐに、スリーブ410はチャンバ60から除去され、形式的に缶420及び内部の廃棄物からなる処理された内容物は放出され、さらにスリーブ410は他の缶の熱処理にて再使用される。缶420が使用されるとき、鋭利な材料及び他の廃棄物の処分及び回収のための構成が、缶220で用いられるのと同様に缶420の上部で用いられる。しかし、栓240のような栓は、用いられない。なぜなら、缶の全体、リム、シュート、及び他の部品は、溶解して廃棄物を包み込むプラスチック材料で形成されており、スリーブ410から除去されて、さらに処分されるからである。
【0080】
本発明の具現化例の上記記述は、図示及び説明の目的のためだけに示したものであり、微細な点まで網羅すること、又は開示された細かな形状に発明を制限することを意図したものではない。多くの修正及び変形が前述の開示の理解から可能である。具現化例は本発明の原理を説明するために選択され、説明された。また、当業者による実行のためのそれら具現化例の実質的な適用、及び種々の変更を伴う種々の具現化例は、意図された特定の使用に適合される。他の具現化例は、本発明の思想及び範囲からはずれることがない適切な分野の当業者には明白となるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1A】本発明に係る熱処理システムの具現化例の斜視図である。
【図1B】本発明に係る熱処理システムの具現化例の斜視図である。
【図2A】図1の熱処理システムの上面図である。
【図2B】図1の熱処理システムの側面断面の概略図であり、図2Aに示された線B−Bに沿って得られており、システムの加熱チャンバ内に廃棄物容器を収納している状態の図である。
【図3】図1のシステムの加熱チャンバの斜視図である。
【図4】図1のシステムの加熱チャンバの側面図である。
【図5】図1のシステムの加熱チャンバの端面図である。
【図6】図1のシステムの前記加熱チャンバであり、前記加熱チャンバ内のシールドされた廃棄物容器をともなっている状態の斜視図である。
【図7】システムを通しての典型的な加熱チャンバ排気の流れを示す図1のシステムの一部分の斜視図である。
【図8】システムを通しての典型的な換気用空気の流れを示す図1のシステムの各部分の斜視図である。
【図9】システムを通しての典型的な換気用空気の流れを示す図1のシステムの各部分の斜視図である。
【図10】システムを通しての典型的な冷却用空気の流れを示す図1のシステムの各部分の斜視図である。
【図11】システムを通しての典型的な冷却用空気の流れを示す図1のシステムの各部分の斜視図である。
【図12】システムを通しての典型的な冷却用空気の流れを示す図1のシステムの各部分の斜視図である。
【図13】本発明に係るシステムのデータストレージ、プロセッサ、及び外部リンク要素の典型的な具体例のブロック図である。
【図14】本発明に係る缶の具体例の斜視図である。
【図15】本発明に係るリムの具体例の斜視図である。
【図16】図15のリムの他の斜視図である。
【図17】図14の缶及び図15のリムを組み合わせた斜視図である。
【図18】本発明に係る栓の具体例の斜視図である。
【図19】図14の缶、図15のリム、及び図18の栓を組み合わせた斜視図である。
【図20】図18の栓に組み合わされた図15のリムの組み立て品の裏面の斜視図である。
【図21】本発明に係るシュートとスピナの具体例の、図15のリム及び図18の栓に沿った分解斜視図である。
【図22】図21のシュートとスピナの組み合わせの全体的な斜視図である。
【図23】図21のスピナの端部を示す図である。
【図24A】図15のリム及び図18の栓に組み合わされた図21のシュート及びスピナの斜視図である。
【図24B】図15のリム及び図18の栓に組み合わされた図21のシュート及びスピナの側面図である。
【図25】図14の缶に組み合わされた図21のシュート及び図15のリムの斜視図である。
【図26】図14の缶に組み合わされた図21のスピナ及び図15のリムの斜視図である。
【図27】本発明に係るシュートの他の具体例の斜視図である。
【図28】外側の容器内に収納された図14の缶、及び前記缶に組み合わされた図15のリム及び図21のシュート及びスピナを伴った、本発明に係る外部容器の具体例の斜視図である。
【図29】上部を開放した、図28の外部容器の斜視図である。
【図30】上部を開放した、図28の外部容器の前面図である。
【図31A】上部を閉鎖した、図28の外部容器の端面図である。
【図31B】上部を閉鎖した、図28の外部容器の前面図である。
【図31C】上部を閉鎖した、図28の外部容器の端面図である。
【図32】上部を閉鎖した、図28の外部容器の斜視図である。
【図33】上部を閉鎖した、図28の外部容器の、下側からの斜視図である。
【図34A】本発明に係るスピナの他の具体例の端面図である。
【図34B】本発明に係るスピナの他の具体例の斜視図である。
【図35A】図34A及びBのスピナの端面図内に係合するインサートの具体例の端面図である。
【図35B】図34A及びBのスピナの端面図内に係合するインサートの具体例の斜視図である。
【図36】本発明に係る加熱処理システムのチャンバ(図3−6に示す)内に配置される缶及びスリーブの他の具体例の分解斜視図である。
【図37】本発明に係るスピナの他の具体例の斜視図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療廃棄物の容器を収容するためのチャンバを有する本体と、
熱を前記容器に提供する前記チャンバの外表面に接続される少なくとも一つのプレートヒータと、
前記チャンバを冷却するために前記チャンバの少なくとも片側の外表面上に形成される複数のフィンと
を備える感染性医療廃棄物の熱処理システム。
【請求項2】
前記本体内で前記チャンバに連結されるインレットを有するフィルタをさらに備える請求項1記載の感染性医療廃棄物の熱処理システム。
【請求項3】
前記少なくとも一つのプレートヒータは、二つのプレートヒータを備え、各プレートヒータは前記チャンバの相互に対向する側部の外表面上に接続され、
前記システムはさらに、
前記二つのプレートヒータが接続されている前記チャンバの隣接辺の前記相互に対向する側部の外部表面上及び前記チャンバの底部外表面内の複数のフィンを備える請求項1記載の感染性医療廃棄物の熱処理システム。
【請求項4】
医療廃棄物を収容するための
缶を含む容器をさらに備える請求項1記載の感染性医療廃棄物の熱処理システム。
【請求項5】
前記容器が前記チャンバに収容されるときに前記チャンバの複数の内部表面が前記容器の複数の外部表面に接触するように前記チャンバが形成される請求項4記載の感染性医療廃棄物の熱処理システム。
【請求項6】
前記容器は寸法安定性及び耐熱性を有する請求項4記載の感染性医療廃棄物の熱処理システム。
【請求項7】
前記容器は、熱が適用されたときに溶解し鋭利な廃棄物を包み込む熱可塑性材料を備える請求項4記載の感染性医療廃棄物の熱処理システム。
【請求項8】
医療廃棄物を収容するために熱可塑性樹脂により作られている缶を備える容器と、
前記容器を収容しさらに前記容器の複数の外部表面に接触するような形状のスリーブとをさらに備え、
前記チャンバは、前記スリーブが前記チャンバ内に収容されるときに、前記チャンバの複数の内部表面が前記スリーブの複数の外部表面に接触するような形状である請求項1記載の感染性医療廃棄物の熱処理システム。
【請求項9】
前記廃棄物を加熱することにより結果として生じる排気のために前記チャンバから延伸する排気チューブと、
前記排気チューブと連結する第2のチューブであり、T−バルブで終結するコイル状部分を含み、前記チャンバからの排気をガス及び凝縮水分とに分離する第2のチューブと、
前記T−バルブの一つの出口に連結し、前記排気ガスをフィルタに通すための第3のチューブと、
前記T−バルブの他の出口に連結し、水分を回収容器に通すための第4のチューブと
をさらに備える請求項1記載の感染性医療廃棄物の熱処理システム。
【請求項10】
遠隔データベース及び処理サイクルの間に取り込まれた蓄積データ用のメモリに接続できる外部リンクに結合されるプロセッサをさらに備え、前記メモリは短期データ用、中期データ用、及び長期データ用の3つのデータ蓄積バッファを含む請求項1記載の感染性医療廃棄物の熱処理システム。
【請求項11】
チャンバの側部の外部表面に接続される少なくとも一つのプレートヒータを用いてチャンバ内の廃棄物入り容器を生物学的に安全な廃棄物に変換するための加熱ステップと、
前記チャンバの少なくも一方の側部の外部表面上に配置される複数のフィン及び前記チャンバの底部の外部表面内に配置される複数のフィンを用いることにより前記チャンバを冷却する冷却ステップと
を備える感染性医療廃棄物の熱処理方法。
【請求項12】
廃棄物の容器を収容するためのチャンバを取り付ける取り付けステップをさらに備え、前記容器が前記チャンバ内に収容されるとき、前記容器の複数の外部表面が前記チャンバの複数の内部表面に接触するように、前記チャンバは前記容器の形状に相補的な形状とされる請求項11記載の感染性医療廃棄物の熱処理方法。
【請求項13】
廃棄物の容器を収容するためのチャンバを取り付ける取り付けステップ及び廃棄物の容器を収容するために前記チャンバ内に再利用可能なスリーブを取り付ける取り付けステップをさらに備え、前記スリーブは前記チャンバの内部及び前記容器の外部とに相補的な形状とされる請求項11記載の感染性医療廃棄物の熱処理方法。
【請求項14】
廃棄物の前記容器を加熱する加熱ステップは、前記チャンバを華氏約350度から約400度の温度に加熱する工程をさらに備える請求項11記載の感染性医療廃棄物の熱処理方法。
【請求項15】
前記廃棄物を加熱することにより結果として生じた排気をガス及び凝縮水分に分離する分離ステップと、
前記ガスをチューブに通してフィルタに案内し、さらに前記凝縮水分を回収容器に案内する案内ステップとをさらに備える請求項11記載の感染性医療廃棄物の熱処理方法。
【請求項16】
廃棄物の容器が加熱及び冷却される処理サイクルの間に関連するデータを蓄積する蓄積ステップと、
前記蓄積されたデータの少なくとも一部を遠隔データベースに伝送する伝送ステップとをさらに備える請求項11記載の感染性医療廃棄物の熱処理方法。
【請求項17】
廃棄物を収容するため開口している上端部を含む缶と、
前記缶の前記上端部に端部を合わせさらにはめ合わせるために形成されるリムと、
前記缶の開口を栓が封止するように前記リムにはめ合わせるために形成される栓と
を備える感染性医療廃棄物回収用の装置。
【請求項18】
前記リムの内周部とはめ合わせるために形成されるシュートであり、前記リムを前記缶の上にはめ合わせるときに前記缶の内部に延設するシュートと、
前記シュート内に着脱自在に取り付けられる部材であり、さらに前記部材の下部で前記缶の前記内部の一部へのアクセスを制限するために形成される部材とをさらに備える請求項17記載の感染性医療廃棄物回収用の装置。
【請求項19】
前記缶は缶の周辺回りに一定間隔にて配置される複数のスロットをさらに備え、
前記リムは前記リムが前記缶にはめ込まれると前記缶の複数のスロットで受けられる複数の突起をさらに備える請求項17記載の感染性医療廃棄物回収用の装置。
【請求項20】
前記リムは、前記リムの内周部周辺に一定間隔で配置された複数のスロット(a)及び前記複数の突起の直ぐ上に複数の穴(b)をさらに備え、
前記栓は、前記栓が前記リムにかみ合わされると前記リムの複数のスロット内で受けられる複数のフック(a)及び前記栓が前記リムにかみ合わされると前記リムの穴内で受けられる複数のタブ(b)とをさらに備える請求項19記載の感染性医療廃棄物回収用の装置。
【請求項21】
前記シュートは前記シュート及びリムがはめ合わされと前記リムの内周部上に座るフランジと、前記部材が取り付けられるところのポストをさらに備え、前記フランジは前記フランジの周辺に一定間隔で配置され、前記リムと栓とのはめ込みによる干渉を避けるために配置される複数のノッチを備える請求項18記載の感染性医療廃棄物回収用の装置。
【請求項22】
前記部材は、前記廃棄物を収容する領域を定める複数のフィンを伴うスピナをさらに備え、各フィンは、廃棄物が前記領域の一部に置かれると前記部材の下の前記缶の内部の部分に廃棄物を回転して捨てるように構成される請求項18記載の感染性医療廃棄物回収用の装置
【請求項23】
チャンバを有する本体と、
前記チャンバを収容するように構成されるスリーブと、
医療廃棄物を収容するための缶とを備え、
前記缶は前記スリーブ内にはまるように構成され、前記チャンバを高温加熱することにより溶解する熱可塑性樹脂によって形成され、さらにその後前記缶内の廃棄物を包み込むために冷却することで固体化する感染性医療廃棄物の熱処理システム。
【請求項24】
前記スリーブは寸法安定性及び熱耐性を有する請求項23記載の感染性医療廃棄物の熱処理システム。
【請求項25】
前記スレーブはその複数の外部表面が前記チャンバの複数の内部表面に接触するように構成される請求項23記載の感染性医療廃棄物の熱処理システム。
【請求項1】
医療廃棄物の容器を収容するためのチャンバを有する本体と、
熱を前記容器に提供する前記チャンバの外表面に接続される少なくとも一つのプレートヒータと、
前記チャンバを冷却するために前記チャンバの少なくとも片側の外表面上に形成される複数のフィンと
を備える感染性医療廃棄物の熱処理システム。
【請求項2】
前記本体内で前記チャンバに連結されるインレットを有するフィルタをさらに備える請求項1記載の感染性医療廃棄物の熱処理システム。
【請求項3】
前記少なくとも一つのプレートヒータは、二つのプレートヒータを備え、各プレートヒータは前記チャンバの相互に対向する側部の外表面上に接続され、
前記システムはさらに、
前記二つのプレートヒータが接続されている前記チャンバの隣接辺の前記相互に対向する側部の外部表面上及び前記チャンバの底部外表面内の複数のフィンを備える請求項1記載の感染性医療廃棄物の熱処理システム。
【請求項4】
医療廃棄物を収容するための
缶を含む容器をさらに備える請求項1記載の感染性医療廃棄物の熱処理システム。
【請求項5】
前記容器が前記チャンバに収容されるときに前記チャンバの複数の内部表面が前記容器の複数の外部表面に接触するように前記チャンバが形成される請求項4記載の感染性医療廃棄物の熱処理システム。
【請求項6】
前記容器は寸法安定性及び耐熱性を有する請求項4記載の感染性医療廃棄物の熱処理システム。
【請求項7】
前記容器は、熱が適用されたときに溶解し鋭利な廃棄物を包み込む熱可塑性材料を備える請求項4記載の感染性医療廃棄物の熱処理システム。
【請求項8】
医療廃棄物を収容するために熱可塑性樹脂により作られている缶を備える容器と、
前記容器を収容しさらに前記容器の複数の外部表面に接触するような形状のスリーブとをさらに備え、
前記チャンバは、前記スリーブが前記チャンバ内に収容されるときに、前記チャンバの複数の内部表面が前記スリーブの複数の外部表面に接触するような形状である請求項1記載の感染性医療廃棄物の熱処理システム。
【請求項9】
前記廃棄物を加熱することにより結果として生じる排気のために前記チャンバから延伸する排気チューブと、
前記排気チューブと連結する第2のチューブであり、T−バルブで終結するコイル状部分を含み、前記チャンバからの排気をガス及び凝縮水分とに分離する第2のチューブと、
前記T−バルブの一つの出口に連結し、前記排気ガスをフィルタに通すための第3のチューブと、
前記T−バルブの他の出口に連結し、水分を回収容器に通すための第4のチューブと
をさらに備える請求項1記載の感染性医療廃棄物の熱処理システム。
【請求項10】
遠隔データベース及び処理サイクルの間に取り込まれた蓄積データ用のメモリに接続できる外部リンクに結合されるプロセッサをさらに備え、前記メモリは短期データ用、中期データ用、及び長期データ用の3つのデータ蓄積バッファを含む請求項1記載の感染性医療廃棄物の熱処理システム。
【請求項11】
チャンバの側部の外部表面に接続される少なくとも一つのプレートヒータを用いてチャンバ内の廃棄物入り容器を生物学的に安全な廃棄物に変換するための加熱ステップと、
前記チャンバの少なくも一方の側部の外部表面上に配置される複数のフィン及び前記チャンバの底部の外部表面内に配置される複数のフィンを用いることにより前記チャンバを冷却する冷却ステップと
を備える感染性医療廃棄物の熱処理方法。
【請求項12】
廃棄物の容器を収容するためのチャンバを取り付ける取り付けステップをさらに備え、前記容器が前記チャンバ内に収容されるとき、前記容器の複数の外部表面が前記チャンバの複数の内部表面に接触するように、前記チャンバは前記容器の形状に相補的な形状とされる請求項11記載の感染性医療廃棄物の熱処理方法。
【請求項13】
廃棄物の容器を収容するためのチャンバを取り付ける取り付けステップ及び廃棄物の容器を収容するために前記チャンバ内に再利用可能なスリーブを取り付ける取り付けステップをさらに備え、前記スリーブは前記チャンバの内部及び前記容器の外部とに相補的な形状とされる請求項11記載の感染性医療廃棄物の熱処理方法。
【請求項14】
廃棄物の前記容器を加熱する加熱ステップは、前記チャンバを華氏約350度から約400度の温度に加熱する工程をさらに備える請求項11記載の感染性医療廃棄物の熱処理方法。
【請求項15】
前記廃棄物を加熱することにより結果として生じた排気をガス及び凝縮水分に分離する分離ステップと、
前記ガスをチューブに通してフィルタに案内し、さらに前記凝縮水分を回収容器に案内する案内ステップとをさらに備える請求項11記載の感染性医療廃棄物の熱処理方法。
【請求項16】
廃棄物の容器が加熱及び冷却される処理サイクルの間に関連するデータを蓄積する蓄積ステップと、
前記蓄積されたデータの少なくとも一部を遠隔データベースに伝送する伝送ステップとをさらに備える請求項11記載の感染性医療廃棄物の熱処理方法。
【請求項17】
廃棄物を収容するため開口している上端部を含む缶と、
前記缶の前記上端部に端部を合わせさらにはめ合わせるために形成されるリムと、
前記缶の開口を栓が封止するように前記リムにはめ合わせるために形成される栓と
を備える感染性医療廃棄物回収用の装置。
【請求項18】
前記リムの内周部とはめ合わせるために形成されるシュートであり、前記リムを前記缶の上にはめ合わせるときに前記缶の内部に延設するシュートと、
前記シュート内に着脱自在に取り付けられる部材であり、さらに前記部材の下部で前記缶の前記内部の一部へのアクセスを制限するために形成される部材とをさらに備える請求項17記載の感染性医療廃棄物回収用の装置。
【請求項19】
前記缶は缶の周辺回りに一定間隔にて配置される複数のスロットをさらに備え、
前記リムは前記リムが前記缶にはめ込まれると前記缶の複数のスロットで受けられる複数の突起をさらに備える請求項17記載の感染性医療廃棄物回収用の装置。
【請求項20】
前記リムは、前記リムの内周部周辺に一定間隔で配置された複数のスロット(a)及び前記複数の突起の直ぐ上に複数の穴(b)をさらに備え、
前記栓は、前記栓が前記リムにかみ合わされると前記リムの複数のスロット内で受けられる複数のフック(a)及び前記栓が前記リムにかみ合わされると前記リムの穴内で受けられる複数のタブ(b)とをさらに備える請求項19記載の感染性医療廃棄物回収用の装置。
【請求項21】
前記シュートは前記シュート及びリムがはめ合わされと前記リムの内周部上に座るフランジと、前記部材が取り付けられるところのポストをさらに備え、前記フランジは前記フランジの周辺に一定間隔で配置され、前記リムと栓とのはめ込みによる干渉を避けるために配置される複数のノッチを備える請求項18記載の感染性医療廃棄物回収用の装置。
【請求項22】
前記部材は、前記廃棄物を収容する領域を定める複数のフィンを伴うスピナをさらに備え、各フィンは、廃棄物が前記領域の一部に置かれると前記部材の下の前記缶の内部の部分に廃棄物を回転して捨てるように構成される請求項18記載の感染性医療廃棄物回収用の装置
【請求項23】
チャンバを有する本体と、
前記チャンバを収容するように構成されるスリーブと、
医療廃棄物を収容するための缶とを備え、
前記缶は前記スリーブ内にはまるように構成され、前記チャンバを高温加熱することにより溶解する熱可塑性樹脂によって形成され、さらにその後前記缶内の廃棄物を包み込むために冷却することで固体化する感染性医療廃棄物の熱処理システム。
【請求項24】
前記スリーブは寸法安定性及び熱耐性を有する請求項23記載の感染性医療廃棄物の熱処理システム。
【請求項25】
前記スレーブはその複数の外部表面が前記チャンバの複数の内部表面に接触するように構成される請求項23記載の感染性医療廃棄物の熱処理システム。
【図1A】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24A】
【図24B】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31A】
【図31B】
【図31C】
【図32】
【図33】
【図34A】
【図34B】
【図35A】
【図35B】
【図35C】
【図36】
【図37】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24A】
【図24B】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31A】
【図31B】
【図31C】
【図32】
【図33】
【図34A】
【図34B】
【図35A】
【図35B】
【図35C】
【図36】
【図37】
【公表番号】特表2009−530106(P2009−530106A)
【公表日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−501550(P2009−501550)
【出願日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際出願番号】PCT/US2007/007071
【国際公開番号】WO2007/111918
【国際公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【出願人】(508284540)バイオメディカル テクノロジー ソリューションズ インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際出願番号】PCT/US2007/007071
【国際公開番号】WO2007/111918
【国際公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【出願人】(508284540)バイオメディカル テクノロジー ソリューションズ インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】
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