説明

感熱記録体

【課題】記録感度、耐熱性、耐水性、耐アルコール(特に75%濃度のアルコール)性に優れた感熱記録体を提供することにある。
【解決手段】支持体上に、無色ないしは淡色の塩基性染料、呈色剤およびバインダーを含有する感熱記録層を備えた感熱記録体において、前記呈色剤として1,5−(3−オキサペンチレン)ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)を含有し、更に感熱記録層中に1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタンおよび1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタンから選ばれた少なくとも一種の化合物を含有していることを特徴とする感熱記録体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無色ないしは淡色の塩基性染料と呈色剤との発色反応を利用した感熱記録体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
無色ないしは淡色のロイコ染料と有機または無機の呈色剤との呈色反応を利用し、熱により両発色物質を接触させて記録像を得るようにした感熱記録体はよく知られている。かかる感熱記録体は比較的安価であり、また記録機器がコンパクトで、且つその保守も容易な為、ファクシミリや各種計算機等の記録媒体としてのみならず巾広い分野において使用されている。
【0003】
その利用分野として、例えばPOS(point of sales)システム用のレジ用紙およびチケット用紙が挙げられるが、同システムの拡大とともにその使用環境、使用方法も多様化しており、厳しい条件下での使用が増加してきている。またプリンタの印字速度も年々増加し、更に低い印字エネルギーでも印字できる事が望まれている。さらに領収書として使用されるため、記録部の油や水、食酢、お酒等のアルコール類、可塑剤、事務用品、ハンドクリームなどに対する保存性や捺印性が良好な事も必要である。
【0004】
特に医療現場では流通・物流の効率化のみでなく、投薬過誤の防止や個人情報の管理、医療の安全性向上のためバーコード導入による管理が図られつつある。このような医療現場において使用される記録媒体は、血液サンプル管、検尿用サンプル管、レントゲン写真、心電図等のデータに個人識別用コードの印字物を貼付したり、アンプル表示やリストバンドにも使用されるなど、多方面に感熱記録媒体が使用されているのが現状である。使用コードも情報を更に入れるため従来のJANコードから、2次元コード(RSS合成シンボル)の導入やUCC/EAN128の導入も図られつつ、印字物の小型化も進んでいる。一方で医療現場では消毒用アルコールに接する機会が多く、記録媒体には、従来の可塑剤性、耐油性に匹敵するように耐アルコール性が重要視されているのが実情である。
【0005】
これらに対し、記録像の保存性を向上させるため、感熱発色層上に保護層を設ける方法、感熱発色層中にエポキシ化合物等の保存安定剤を添加する方法などが提案されているが、いずれも油や可塑剤に対し十分な印字保存性改善の効果が得られていない。また保護層を設けた場合、感度の低下という欠点を有していた。また、近年高い印字保存性を有する呈色剤の開発が進み、上記曝光、高温、高湿雰囲気下での消色や高温下でのコントラスト低下の問題も解決されつつあるが発色感度が低いという欠点がある。
【0006】
感熱記録体の、記録部の保存性特に、耐熱性、耐湿熱性、耐油性および耐可塑剤の改善を目的として1,5−(3−オキサペンチレン)ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエートを含む呈色剤が開示されている(特許文献1)。しかし、呈色剤として1,5−(3−オキサペンチレン)ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエートを使用すると耐熱性、耐湿熱性、耐油性および耐可塑剤は良好であるが、感度および水浸漬後の記録部の保存性がやや低調であることが判明した。
【0007】
また、前記呈色剤との併用系が提案されており、例えば1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニルスルホン)−1−フェニルエタン(特許文献2)、4−アリルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン(特許文献3)、特定3核体(特許文献4)、特定3核体と特定増感剤(特許文献5)が開示されている。
【0008】
記録部の耐アルコール性評価においては、100%エチルアルコールを綿棒に浸漬させ、記録体に塗布し、室温放置後の評価が一般的であるが、医療現場で実用されている消毒用アルコールは、75%〜80%濃度のエチルアルコール水溶液である。消毒用アルコール液と100%エチルアルコールとの保存性比較では、水成分が含有されることにより、感熱記録体に対する挙動が100%エチルアルコールと全く異なり、消毒用アルコールの方が地肌部および記録部に対する影響がより厳しくなる。そして、感熱記録体の記録部、地肌部において、消毒用アルコールに対する耐性が強く望まれている。
【0009】
さらに、感熱記録体の特性として、記録感度、耐熱性、耐水性(記録部の耐水性)に優れた感熱記録体が要望されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2005−104134号公報
【特許文献2】特開2006−095713号公報
【特許文献3】WO2006/080293A1号公報
【特許文献4】特開2007−152765号公報
【特許文献5】特開2009−292082号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の課題は、記録感度、耐熱性、耐水性、耐アルコール(特に75%濃度のアルコール)性に優れた感熱記録体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者らは、上記課題の解決手段を求めて、鋭意研究を重ねた結果、支持体上に、無色ないしは淡色の塩基性染料、呈色剤およびバインダーを含有する感熱記録層を備えた感熱記録体において、前記呈色剤として1,5−(3−オキサペンチレン)ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)を含有し、更に感熱記録層中に1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタンおよび1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタンから選ばれた少なくとも一種の化合物を含有していることによって、上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】
即ち、本発明は、以下の感熱記録体を提供するものである。
【0014】
項1:支持体上に、無色ないしは淡色の塩基性染料、呈色剤およびバインダーを含有する感熱記録層を備えた感熱記録体において、前記呈色剤として1,5−(3−オキサペンチレン)ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)を含有し、更に感熱記録層中に1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタンおよび1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタンから選ばれた少なくとも一種の化合物を含有していることを特徴とする感熱記録体。
項2:前記1,5−(3−オキサペンチレン)ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)100質量部に対して、前記1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタンおよび1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタンから選ばれた少なくとも一種の化合物を5〜100質量部含有する、項1に記載の感熱記録体。
項3:前記感熱記録体において、さらにバインダーまたは顔料およびバインダーを含有する保護層を設けた、項1または2に記載の感熱記録体。
項4:前記支持体が合成フィルムである、項1〜3のいずれか一項に記載の感熱記録体。
【発明の効果】
【0015】
本発明の感熱記録体は、記録感度、耐熱性、耐水性、耐アルコール(特に75%濃度のアルコール)性に優れた効果を有する。
【発明を実施するための形態】
【0016】
呈色剤
感熱記録層中の、本発明で使用される呈色剤は、1,5−(3−オキサペンチレン)ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエートであり、含有量は、感熱記録層の全固形分量に対して、10〜50質量%が好ましく、20〜40質量%がより好ましい。
【0017】
また、前記1,5−(3−オキサペンチレン)ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエートの、塩基性染料に対する含有量は特に限定するものではないが、一般に塩基性染料1質量部に対して0.5〜4質量部程度が好ましく、1〜3.5質量部程度がより好ましい。
【0018】
前記1,5−(3−オキサペンチレン)ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)の他に、必要に応じて、支障のない範囲で公知の各種の材料、例えば活性白土、アタパルジャイト、コロイダルシリカ、珪酸アルミニウム等の無機酸性物質、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、2,4’‐ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ビス[(4−メチル−3−フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド]ジフェニルスルホン、N−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレア、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、ヒドロキノンモノベンジルエーテル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、4−ヒドロキシ−4’−メチルジフェニルスルホン、4−ヒドロキシフェニル−4’−ベンジルオキシフェニルスルホン、3,4−ジヒドロキシフェニル−4’−メチルフェニルスルホン等のフェノール性化合物、N,N’−ジ−m−クロロフェニルチオウレア等のチオ尿素化合物、N−(p−トルエンスルホニル)カルバモイル酸p−クミルフェニルエステル、N−(p−トルエンスルホニル)カルバモイル酸p−ベンジルオキシフェニルエステル、N−(o−トルオイル)−p−トルエンスルホアミド、N−(p−トルエンスルホニル)−N’−(p−トリル)尿素等の分子内に−SONH−結合を有する有機化合物、p−クロロ安息香酸、4−〔2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ〕サリチル酸、4−〔3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ〕サリチル酸、5−〔p−(2−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル〕サリチル酸等の芳香族カルボン酸、およびこれら芳香族カルボン酸の亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケル等の多価金属との塩、更にはチオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、テレフタルアルデヒド酸と他の芳香族カルボン酸との複合亜鉛塩等の有機酸性物質等を併用することができる。
【0019】
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタンおよび1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタンから選ばれた少なくとも一種
本発明では、感熱記録層中に1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタンおよび1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタンから選ばれた少なくとも一種を含有するものである。
【0020】
感熱記録層中に前記化合物を含有することにより、1,5−(3−オキサペンチレン)ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート含有で得られなかった記録感度、耐水性に優れた感熱記録体を提供することが可能となった。
【0021】
前記1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタンおよび1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタンから選ばれた少なくとも一種の含有量は、前記1,5−(3−オキサペンチレン)ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート100質量部に対して、5〜100質量部であることが好ましく、10〜80質量部であることがより好ましい。
【0022】
5〜100質量部の範囲であれば、記録感度、耐水性、耐アルコール性、耐熱性に優れた効果が得られる。
【0023】
感熱記録層に含有されるその他の化合物について、次に記載する。
【0024】
塩基性染料
感熱記録層に使用される無色ないしは淡色の塩基性染料としては、各種公知のものが使用でき、具体的には、例えば3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(4−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、フルオラン等の青発色性染料、3−(N−エチル−N−p−トリル)アミノ−7−N−メチルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン等の緑発色性染料、3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−アニリノラクタム、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン等の赤発色性染料、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロフェニルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−(p−トルイジノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2,2−ビス{4−〔6’−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−3’−メチルスピロ〔フタリド−3,9’−キサンテン−2’−イルアミノ〕フェニル}プロパン、3−ジエチルアミノ−7−(3’−トリフルオロメチルフェニル)アミノフルオラン等の黒発色性染料、3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−p−(p−ジメチルアミノアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−p−(p−クロロアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3’−(6’−ジメチルアミノ)フタリド等の近赤外領域に吸収波長を有する染料等。勿論、これらに限定されるものではなく、また必要に応じて二種以上を併用することもできる。
【0025】
中でも、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランは、本発明の効果を具現するために好ましく用いられる。
【0026】
バインダー
感熱記録層用塗液中には通常バインダーとして、各種の樹脂が使用される。かかるバインダーとしては、デンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、アラビアガム、ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、珪素変性ポリビニルアルコール、ジイソブチレン・無水マレイン酸共重合体塩、スチレン・無水マレイン酸共重合体塩、エチレン・アクリル酸共重合体塩、スチレン・アクリル酸共重合体塩、スチレン・ブタジエン共重合体エマルジョン、尿素樹脂、メラミン樹脂、アミド樹脂、ポリウレタン樹脂等の少なくとも一種が、感熱記録層の全固形分に対して5〜50質量%程度、特に10〜40質量%程度の範囲で配合される。
【0027】
増感剤
本発明の感熱記録層中には増感剤を添加してもよく、例えばステアリン酸アミド、メトキシカルボニル−N−ステアリン酸ベンズアミルド、N−ベンゾイルステアリン酸アミド、N−エイコサン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、N−メチロールステアリン酸アミド、テレフタル酸ジベンジル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジオクチル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニル、2−ナフチルベンジルエーテル、m−ターフェニル、p−ベンジルビフェニル、シュウ酸ジ−p−クロロベンジルエステル、シュウ酸ジ−p−メチルベンジルエステル、p−トリルビフェニルエーテル、ジ(p−メトキシフェノキシエチル)エーテル、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−クロロフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシエタン、1−(4−メトキシフェノキシ)−2−(3−メチルフェノキシ)エタン、p−メチルチオフェニルベンジルエーテル、1,4−ジ(フェニルチオ)ブタン、p−アセトトルイジド、p−アセトフェネチジド、N−アセトアセチル−p−トルイジン、ジ(β−ビフェニルエトキシ)ベンゼン、p−ジ(ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、1−イソプロピルフェニル−2−フェニルエタン等が例示され、支障のない範囲で併用できる。
増感剤を使用する場合、その使用量は、増感のために有効な量とすればよいが、通常は、感熱記録層の全固形分に対して2〜40質量%程度、特に5〜25質量%程度の範囲で配合されるのが好ましい。
【0028】
保存性改良剤
前記1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタンおよび1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン以外に、必要に応じ支障のない範囲で公知の各種の材料、を添加してもよく、例えば2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)、1−〔α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル〕−4−〔α’,α’−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼン、4,4’−チオビス(3−メチルフェノール)、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラブロモジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラメチルジフェニルスルホン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン等のヒンダードフェノール化合物、1,4−ジグリシジルオキシベンゼン、4,4’−ジグリシジルオキシジフェニルスルホン、4−ベンジルオキシ−4’−(2−メチルグリシジルオキシ)ジフェニルスルホン、テレフタル酸ジグリシジル、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂等のエポキシ化合物、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェイトのナトリウムまたは多価金属塩、ビス(4−エチレンイミノカルボニルアミノフェニル)メタン等が挙げられる。
【0029】
感熱記録層用塗液
上記各種成分を含む感熱記録層用塗液は、一般に水を分散媒体とし、ボールミル、アトライター、サンドミルなどの攪拌・粉砕機により染料、呈色剤、本発明に使用の特定化合物、増感剤等を一緒に又は別々に分散するなどして得られた材料を配合して調製される。
また、感熱記録層用塗液中には必要に応じて各種の助剤を添加することができ、例えばジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルアルコール硫酸エステルナトリウム、脂肪酸金属塩等の分散剤、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等のワックス類、消泡剤、着色染料、および顔料等が適宜添加される。顔料としては、例えばカオリン、クレー、炭酸カルシウム、焼成クレー、焼成カオリン、酸化チタン、水酸化アルミニウム、珪藻土、微粒子状無水シリカ、活性白土等の無機顔料やスチレンマイクロボール、ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、尿素・ホルマリン樹脂フィラー、生デンプン粒子等の有機顔料等が挙げられる。
【0030】
下塗り層
本発明では、必要であれば、支持体と感熱記録層との間に、記録感度及び記録走行性をより高めるために、下塗り層を設けることもできる。下塗り層は、吸油量が70ml/100g以上、特に80〜150ml/100g程度の吸油性顔料及び/又は有機中空粒子及び/又は熱膨張性粒子、並びに接着剤を主成分とする下塗り層用塗液を支持体上に塗布乾燥して形成される。ここで、上記吸油量はJIS K5101の方法に従い求められる値である。
【0031】
上記吸油性顔料としては、各種のものが使用できるが、具体例としては、焼成カオリン、無定形シリカ、軽質炭酸カルシウム、タルク等の無機顔料があげられる。これら吸油性顔料の一次粒子の平均粒子径は0.01〜5μm程度、特に0.02〜3μm程度であるのが好ましい。吸油性顔料の使用量は、広い範囲から選択できるが、一般に下塗り層全固形分に対して2〜95質量%程度、特に5〜90質量%程度であるのが好ましい。
【0032】
また、有機中空粒子としては、従来公知のもの、例えば、膜材がアクリル系樹脂、スチレン系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂等からなる中空率が50〜99%程度の粒子が例示できる。ここで中空率は(d/D)×100で求められる値である。該式中、dは有機中空粒子の内径を示し、Dは有機中空粒子の外径を示す。有機中空粒子の平均粒子径は0.5〜10μm程度、特に1〜3μm程度であるのが好ましい。上記有機中空粒子の使用量は、広い範囲から選択できるが、一般に下塗り層全固形分に対して2〜90質量%程度、特に5〜70質量%程度であるのが好ましい。
【0033】
なお、上記吸油性無機顔料を有機中空粒子と併用する場合、吸油性無機顔料と有機中空粒子とは上記使用量範囲で使用し、且つ吸油性無機顔料と有機中空粒子の合計量が下塗り層全固形分に対して、5〜90質量%程度、特に10〜80質量%程度であるのが好ましい。
【0034】
また、上記接着剤としては、前記感熱記録層に使用される接着剤、特にデンプン−酢酸ビニルグラフト共重合体、ポリビニルアルコール、スチレン−ブタジエン系ラテックス等が好ましい。上記接着剤の使用割合は広い範囲で選択できるが、一般には下塗り層全固形分に対して5〜30質量%程度、特に10〜20質量%程度の量で使用するのが好ましい。
【0035】
保護層
本発明の感熱記録体は、記録層上に可塑剤や油等の薬品に対する記録像の保存性、或いは記録適性を改良する目的で保護層を設けることが好ましい。
【0036】
保護層形成用塗液の調製方法については特に限定するものではなく、一般に水を分散媒体とし、デンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、アラビアガム、ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、珪素変性ポリビニルアルコール等のバインダー、及び必要に応じてカオリン、軽質炭酸カルシウム、微粒子シリカ等の顔料を混合、攪拌して調製される。
保護層は、顔料を使用することなく、上記バインダー及び必要に応じて後述の各種助剤の1種以上を使用して形成することもできる。
【0037】
また、保護層は、上記バインダーと上記顔料とを併用して形成することもできる。この場合、上記バインダーの使用量は、特に限定されず広い範囲から適宜選択できるが、一般には、保護層の全固形量に対して1〜95質量%程度、特に2〜80質量%程度とするのが好ましい。また、顔料の使用量も、特に限定されず広い範囲から適宜選択できるが、一般には、保護層の全固形量に対して1〜95質量%程度、特に2〜90質量%程度とするのが好ましい。
【0038】
更に、保護層用塗液中には、必要に応じてステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等の滑剤、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等の界面活性剤(分散剤、湿潤剤)、消泡剤、カリミョウバンや酢酸アルミニウム等の水溶性多価金属塩等の各種助剤を適宜添加することもできる。また耐水性を一層向上させるためにグリオキザ−ル、ホウ酸、ジアルデヒドデンプン、エポキシ系化合物等の硬化剤を併用することもできる。
【0039】
特に、保護層中に、2−(2’−ヒドロキシ−3’−ドデシル−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等の常温で液体の紫外線吸収剤を内包したマイクロカプセルを保護層の全固形量に対して紫外線吸収剤が10〜40質量%程度、特に15〜38質量%程度となるように添加すると光暴露に対して地肌部の黄変や記録像の退色が著しく改良される。
【0040】
支持体
支持体としては、合成フィルム、紙、不織布、金属蒸着物等が適宜選択して使用される。中でも、合成フィルムは、取扱い時に破損しにくいという理由で好ましく用いられる。
尚、従来、支持体として古紙入り原紙を使用すると保存性が低下する傾向があったが、本発明では、支持体として古紙入り原紙を使用しても良好な保存性が得られる。
【0041】
感熱記録層および保護層の形成方法については特に限定されず、例えばエアーナイフコーティング、バリバーブレードコーティング、ピュアーブレードコーティング、ロッドブレードコーティング、ショートドウェルコーティング、カーテンコーティング、ダイコーティング等の適当な塗布方法により支持体上に感熱記録層用塗液、保護層用塗液をそれぞれ塗布・乾燥する等の方法で形成される。
【0042】
さらに、下塗り層を設ける場合、下塗り層用塗液の塗布量は乾燥重量で3〜20g/m程度、好ましくは5〜12g/m程度である。感熱記録層用塗液の塗布量は乾燥重量で2〜12g/m程度、好ましくは3〜10g/m程度である。保護層を設ける場合、保護層用塗液の塗布量は乾燥重量で0.5〜15g/m程度、好ましくは1.0〜8g/m程度の範囲で調節される。
【0043】
なお、必要に応じて感熱記録体の裏面側にも保護層を設け、一層保存性を高めたり、強光沢を持たせることも可能である。各層塗抹後にスーパーカレンダー掛け等の平滑化処理を施したり、あるいは記録体裏面に粘着剤処理を施して粘着ラベルに加工したり、磁気記録層や印刷用塗被層さらには熱転写記録層を設けるなど、感熱記録体製造分野における各種の公知技術が必要に応じて付加し得るものである。
【実施例】
【0044】
以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明するが、勿論これらに限定されるものではない。また、特に断らない限り、例中の「部」及び「%」はそれぞれ「質量部」及び「質量%」を示す。
【0045】
実施例1
A液調製
3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン100部、ポリビニルアルコ−ル(商品名:ゴ−セランL−3266、日本合成化学社製)の20%水溶液50部および水125部からなる組成物を縦型サンドミル(アイメックス社製)にて平均粒子径が0.5μmになるまで粉砕して、A液を得た。
【0046】
B液調製
1,5−(3−オキサペンチレン)ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート100部、ポリビニルアルコ−ル(商品名:ゴ−セランL−3266、前出)の20%水溶液50部および水125部からなる組成物を縦型サンドミル(アイメックス社製)にて、平均粒子径が1μmになるまで粉砕して、B液を得た。
【0047】
C液調製
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン100部、ポリビニルアルコ−ル(商品名:ゴ−セランL−3266、前出)の20%水溶液50部および水125部からなる組成物を縦型サンドミル(アイメックス社製)にて、平均粒子径が1μmになるまで粉砕して、C液を得た。
【0048】
D液調製
シュウ酸ジ−p−メチルベンジルエステル(商品名:HS−3520、大日本インキ化学工業社製)50部、シュウ酸ジ−p−クロルベンジルエステル(商品名:HS−3519、大日本インキ化学工業社製)50部、ポリビニルアルコ−ル(商品名:ゴ−セランL−3266、前出)の20%水溶液50部および水125部からなる組成物を縦型サンドミル(アイメックス社製)にて、平均粒子径が1μmになるまで粉砕して、D液を得た。
【0049】
感熱記録層用塗液の調製
A液27.5部、B液82.5部、C液27.5部、D液55部、ポリビニルアルコールの12%水溶液167部および炭酸カルシウム(商品名:ブリリアント15、白石工業社製)の60%分散体16.7部を混合攪拌して感熱記録層用塗液を得た。
【0050】
保護層用塗液の調製
アセトアセチル変性ポリビニルアルコール(商品名:Z-200、日本合成化学工業社製)の10%水溶液250部、カオリン(商品名:UW−90、EC社製)67部、グリオシシル酸ナトリウム(商品名:SPM−01:日本合成化学工業社製)の10%水溶液5部、ステアリン酸亜鉛の30%水分散液6.7部および水150部からなる組成物を混合撹拌し、保護層用塗液を得た。
【0051】
感熱記録体の作成
95μmの合成フィルム基材(商品名:ユポFPH95、ユポコーポレション社製)の片面に、感熱記録層用塗液に乾燥後の塗布量が5g/mとなるように塗布乾燥した後、感熱記録層上に乾燥後の塗布量が2.5g/mとなるように上記記載の保護層塗液を塗布し感熱記録体を得た。
【0052】
実施例2
実施例1のC液調製において、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタンの代わりに、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタンを用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0053】
実施例3
実施例1において、C液を13.75部使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0054】
実施例4
実施例1において、C液を6.875部使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0055】
実施例5
実施例1において、C液を55部使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0056】
実施例6
実施例1において、C液を82.5部使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0057】
比較例1
実施例1において、C液を使用しなかった以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0058】
比較例2
実施例1のC液調製において、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタンの代わりに4,4’−ブタジエンビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0059】
比較例3
実施例1のB液調製において、1,5−(3−オキサペンチレン)ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエートの代わりに、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン(商品名:D−8、日本曹達製)を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0060】
比較例4
実施例1のB液調製において、1,5−(3−オキサペンチレン)ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエートの代わりに、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン(商品名:TG−SH、日本化薬社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0061】
得られた感熱記録体について、以下の評価試験を行い、その結果を表1に記載した。
【0062】
〔発色性〕
得られた感熱記録体を感熱評価機(商品名:TH−PMD、大倉電気社製)を用い、印加エネルギー0.35および0.45mJ/dotにて8mm×8mmの面積で発色させ、得られた発色部の濃度をマクベス濃度計(RD−914型、マクベス社製)のビジュアルモードにて測定した。記録部については、実用上、1.0以上であることが必要とされる。
【0063】
〔耐熱性〕
上記〔発色性〕評価試験において、0.45mJ/dotの印加エネルギーで発色させた感熱記録体を、90℃中に1時間放置した後の発色部の濃度と地肌部の濃度をマクベス濃度計(RD−914型、マクベス社製)のビジュアルモードにて測定し、耐熱性を評価した。地肌部の濃度については、0.2以下、発色部の濃度については、1.0以上であることが実用上必要とされる。
【0064】
〔耐アルコール性〕
上記〔発色性〕評価試験において、0.45mJ/dotの印加エネルギーで発色させた感熱記録体を、消毒用アルコール(エチルアルコール濃度75%)に10分間浸漬し、その後、浸漬を止め、20℃の環境下で24時間放置した後、地肌部と発色部の濃度をマクベス濃度計(RD−914型、マクベス社製)のビジュアルモードにて測定し、耐アルコール性を評価した。地肌部の濃度については、0.2以下、発色部の濃度については、0.8以上であることが実用上必要とされる。
【0065】
〔耐水性〕
上記〔発色性〕評価試験において、0.45mJ/dotの印加エネルギーで発色させた感熱記録体を水道水に24時間間浸漬し、その後、浸漬を止め、20℃の環境下で24時間放置した後、地肌部と発色部の濃度をマクベス濃度計(RD−914型、マクベス社製)のビジュアルモードにて測定し、耐油性を評価した。地肌部の濃度については、0.15以下、発色部の濃度については、0.8以上であることが実用上必要とされる。
【0066】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体上に、無色ないしは淡色の塩基性染料、呈色剤およびバインダーを含有する感熱記録層を備えた感熱記録体において、前記呈色剤として1,5−(3−オキサペンチレン)ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)を含有し、更に感熱記録層中に1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタンおよび1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタンから選ばれた少なくとも一種の化合物を含有していることを特徴とする感熱記録体。
【請求項2】
前記1,5−(3−オキサペンチレン)ビス(3−(3’−(p−トルエンスルホニル)ウレイド)ベンゾエート)100質量部に対して、前記1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタンおよび1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタンから選ばれた少なくとも一種の化合物を5〜100質量部含有する、請求項1に記載の感熱記録体。
【請求項3】
前記感熱記録体において、さらにバインダーまたは顔料およびバインダーを含有する保護層を設けた、請求項1または2に記載の感熱記録体。
【請求項4】
前記支持体が合成フィルムである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の感熱記録体。

【公開番号】特開2012−11687(P2012−11687A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−151051(P2010−151051)
【出願日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【出願人】(000122298)王子製紙株式会社 (2,055)
【Fターム(参考)】