説明

成分分離デバイスと、この成分分離デバイスを用いた化学分析デバイス

【課題】本発明は、音響波の減衰を抑制し、成分分離デバイスにおける成分分離制御の精度を向上させることを目的とする。
【解決手段】この目的を達成するために本発明は、流路溝11を有する音響波伝搬部7と、流路溝11の上方に設けられた第1連結層8と、この第1連結層8上に流路溝11を覆うように設けられた第1封止部9と、音響波伝搬部7に接続された音響波発生部10とを備え、第1連結層8の弾性率は前記第1封止部9の弾性率より小さいものとした。
これにより本発明は、音響波が第1封止部9へと拡散するのを抑制し、音響波の減衰を低減することができる。そしてその結果、流路溝11内の定在波の強度が増し、成分分離制御の精度を向上させることができるのである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はたとえば血液、乳液などを液体成分と固形成分とに分離するための小型成分分離デバイスと、これを用いて検体の化学分析を行う化学分析デバイスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
次世代の分析技術として注目されているマイクロトータルアナリシスシステム(Micro Total Analsys Systems)とは、例えば液体成分と固形成分の混合物である検体を導入し、成分分離デバイスへ輸送してそれぞれの成分に分離し、これらの成分と試薬とを反応させ、その反応情報を読み取り分析する工程を一体化したものなど、μmスケールの小型化学分析デバイスのことである。
【0003】
図13の断面図に示すように、従来の成分分離デバイス1は、音響波伝搬部2と、この音響波伝搬部2の上方を覆う封止部3と、音響波伝搬部2の側面に形成された音響波発生部4とを備えている。
【0004】
また音響波伝搬部2には、検体を輸送する流路溝5を有している。
【0005】
そして音響波発生部4は、圧電体素子で形成され、所定の周波数の音響波を流路溝5内に印加している。そして流路溝5内に発生した定在波の節に固形成分を凝集させて種々の成分を分離している。
【0006】
なお、音響波を利用した分離方法の実施例としては非特許文献1および非特許文献2などが知られている。
【非特許文献1】Carl Siversson、Micro Total Analysis Systems 2004、pp330−332、vol2
【非特許文献2】Holden Li、Micro Total Analysis Systems 2004、pp12−14、vol1
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記従来の成分分離デバイス1は、音響波伝搬部2と封止部3とを直接接合、または陽極接合させたりして直に連結させていた。
【0008】
しかしこのような従来の構成では、各成分の分離制御精度が低下するという問題があった。
【0009】
それは音響波発生部4で発生させた音響波が封止部3へ拡散して減衰してしまい、流路溝5内で発生させる定在波が弱くなるからである。
【0010】
よって、固形成分を十分に凝集し分離することができなくなるのであった。
【0011】
そこで本発明は音響波の減衰を抑制し、成分分離制御の精度を向上させることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この目的を達成するために、本発明の成分分離デバイスは、流路溝を有する音響波伝搬部と、流路溝の上方に設けられた第1連結層と、この第1連結層上に流路溝を覆うように設けられた第1封止部と、音響波伝搬部に接続された音響波発生部とを備え、第1連結層の弾性率は前記第1封止部の弾性率より小さいものとした。
【発明の効果】
【0013】
本発明の成分分離デバイスは、成分分離制御の精度を向上させることができる。
【0014】
それは、音響波伝搬部と第1封止部との間に、第1封止部より弾性率の小さい第1連結層を設けたことにより、音響波伝搬部の内部から外部(第1連結層)への音響波の伝搬抵抗を増大させることができるためである。
【0015】
これにより音響波が第1封止部へと拡散するのを抑制し、音響波の減衰を低減することができる。そしてその結果、流路溝内の定在波の強度が増し、成分分離制御の精度を向上させることができるのである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1における成分分離デバイスについて説明する。
【0017】
図1の本実施の形態の成分分離デバイス6は、その要部の分解斜視図に示すように、音響波伝搬部7と、この音響波伝搬部7の上面に設けられた第1連結層8と、この第1連結層8の上面に設けられた第1封止部9と、音響波伝搬部7の側面に設けられた音響波発生部10とを備えている。そして音響波伝搬部7の上面には流路溝11を有し、第1連結層8は複数の貫通孔12が形成された網目構造をしている。そして流路溝11は第1封止部9で封止されている。
【0018】
本実施の形態では、音響波伝搬部7はシリコン、第1封止部9はガラスを用い、第1連結層8は第1封止部9より弾性率が小さく(軟らかく)なるよう、感光性樹脂を用いて形成した。
【0019】
また、図2に示すように、音響波発生部10は、音響波伝搬部(図1の7)に接する順に、チタンおよび白金で形成した第1電極13、チタン酸ジルコン酸鉛で形成した圧電体14、チタンおよび金で形成した第2電極15で構成されている。
【0020】
また、流路溝11は液体成分および固形成分の混合物を収容あるいは流すことができるよう、所定の幅と深さを有している。この流路溝11の幅は流路溝11に所望の定在波を形成できるように設計する。
【0021】
たとえば、流路溝11の幅をW、流路溝11に導入する液体成分および固形成分の混合物のうち、前記液体成分における音速をvとすると
f=(n/2)×v/W (nは自然数)
を満たす周波数fの音響波が流路溝11に照射されると、流路溝11内に定在波(図4の20)が発生する。
【0022】
本実施の形態における成分分離デバイス6は、シリコンからなる音響波伝搬部7の上面に流路溝11を形成し、その後感光性樹脂をパターニングして第1連結層8を形成し、この第1連結層8の上面に第1封止部9を配置することによって製造したものである。
【0023】
次に、本実施の形態における成分分離デバイス6の動作方法を説明する。
【0024】
図3は本実施の形態における成分分離デバイス6の駆動状態を示す断面模式図、図4は流路溝11内部における固形成分16の凝集状態を示す断面模式図、図5は流路溝11の上面図である。
【0025】
まず、図3に示すように液体成分17と固形成分16の混合物を流路溝11に導入する。そして、音響波発生部10に周波数fの駆動電圧を印加すると振動18を発生する。振動18は音響波伝搬部7を伝搬し流路溝11の側壁へ音響波19として伝搬する。
【0026】
さらに図4に示すように、伝搬した音響波19は流路溝11内に定在波20を発生させる。この定在波20により、固形成分16は定在波20の節21に向かう方向へ力を受け、節21に固形成分16を凝集させることができる。
【0027】
そして図5に示すように、流路溝11内部において混合物を液体成分17と固形成分16とに分離させ、液体成分17の流れと固形成分16の流れを流路溝11の分岐などで分けると、液体成分17と固形成分16をそれぞれ抽出することができる。
【0028】
本実施の形態における効果を以下に説明する。
【0029】
まず、上記構成では、成分分離制御の精度を向上させることができる。その理由を以下に詳述する。
【0030】
すなわち、従来のような音響波伝搬部7と第1封止部9とを直接接合させる構成では、音響波発生部10で発生させた音響波は、音響波伝搬部7から第1封止部9へと容易に伝搬し減衰してしまい、流路溝11内部の定在波の強度を弱化させ、その結果成分分離デバイス6における成分の分離性能を低下させていた。
【0031】
一方、本実施の形態は、音響波伝搬部7と第1封止部9との間に、第1連結層8を設け、この第1連結層8として感光性樹脂を用いることによって、ガラスからなる第1封止部9より弾性率を小さくしている。
【0032】
したがって、弾性率の大きいシリコンで形成された音響波伝搬部7と第1連結層8との音響インピーダンスは大きく乖離し、音響波の伝搬抵抗が増大するため、音響波が音響波伝搬部7から第1連結層8および第1封止部9へと拡散するのを抑制することができる。
【0033】
さらに、第1連結層8には複数の貫通孔12を形成しており、音響波伝搬部7と第1封止部9との間には空気を介在させている。したがって、この空気の介在によって音響波の伝搬抵抗はさらに大きくなる。
【0034】
よって、上述のように、音響波の拡散による減衰を効果的に抑制することができる。そしてその結果、音響波による振動を高効率で流路溝11側壁へ伝搬することができ、流路溝11内部の定在波の強度を強化し、成分分離制御の精度を向上させることができるのである。
【0035】
また音響波発生部10が小型、もしくは与えるエネルギーが小さくても、強度の大きな定在波を発生させることが可能となるため、デバイスの小型化、省エネルギー化に有効である。
【0036】
また、本実施の形態では第1連結層8を音響波伝搬部7の上面全体に形成することができ、接着面積を十分とることができるため、封止の信頼性を向上させることができる。
【0037】
さらに、音響波伝搬部7にシリコンを用いることで、流路溝11を形成する際、高精度な加工を容易に行うことができる。
【0038】
また、音響波発生部10は第1電極13と圧電体14と第2電極15で構成されており、容易に音響波を発生できるだけでなく、任意の位置に形成することが可能である。さらに、第1連結層8に感光性樹脂を用いることで、フォトリソグラフィー法を使用し、容易に高精度で任意の形状のパターンを形成することが可能となる。
【0039】
なお、本実施の形態では第1連結層8を感光性樹脂により形成したが、他の例として音響波伝搬部7もしくは第1封止部9に、凹部もしくは凸部を形成しても同様の効果が得られる。
【0040】
なお、本実施の形態ではまた第1連結層8として感光性樹脂を用いたが、シリコンで形成してもよい。シリコンで形成する場合、本実施の形態のように、貫通孔12を設けて網目構造とするなど、音響波伝搬部7と第1封止部9との間にキャビティを形成し、空気の介在によって音響波が伝搬する抵抗を高める構造とすることが望ましい。また、第1連結層8として感光性樹脂を用いる場合、この感光性樹脂にアゾ化合物や炭酸塩等を含有させた発泡性樹脂を用いてもよい。発泡性樹脂に含まれる気体によって、第1連結層8の弾性率が小さくなり、この第1連結層8と音響波伝搬部7との音響インピーダンスが大きく乖離する。よって、音響波が伝搬する抵抗を高めることができ、成分分離制御の精度の向上に寄与する。
【0041】
また、本実施の形態では第1封止部9としてガラスを用いたが、この他プラスチックやシリコンを用いてもよい。
【0042】
(実施の形態2)
本実施の形態と実施の形態1との違いの一つは、図6に示すように、音響波伝搬部(図1の7)が、第2封止部25と、この第2封止部25の上面に形成した第2連結層24と、この第2連結層の上面に形成した二つの音響波伝搬基板23Aおよび23Bとからなり、流路溝26はこの二つの音響波伝搬基板23Aおよび23Bとの隙間で形成されていることである。
【0043】
また、その他の違いとして、音響波発生部27Aおよび27Bを音響波伝搬基板23A、23Bの各側面に形成したことが上げられる。
【0044】
本実施の形態では、第2連結層24の弾性率を第2封止部25の弾性率より小さくするため、第2封止部25をガラス製とし、第2連結層24を感光性樹脂で形成した。さらにこの第2連結層24に、第1連結層と同様の複数の貫通孔(図示せず)を形成し、網目構造とした。なお、第2連結層24は、音響波伝搬基板23Aと23Bの下面もしくは第2封止部25の上面に、凹部もしくは凸部を設けることによって形成しても、同様の効果が得られる。
【0045】
本実施の形態の構成では、音響波発生部27Aおよび27Bは、流路溝26を構成する音響波伝搬基板23Aおよび23Bのみと接続しているため、より効率的に音響波発生部27Aおよび27Bで発生した振動を流路溝26の側面に伝搬することができ、音響波の減衰を抑制し、その結果、成分分離デバイス29の分離精度の向上に寄与する。なお、本実施の形態の場合、音響波伝搬基板23Aおよび23Bの下面に第2連結層24を配置していることから、音響波の効果的な伝搬のためには、第2封止部25の下面または側面ではなく、音響波伝搬基板23Aおよび23Bのそれぞれの側面に形成することが望ましい。第2封止部25上に形成した場合、第2連結層によって音響波の伝搬抵抗が大きくなっているため、殆ど音響波伝搬基板23Aおよび23Bへと伝搬しないからである。
【0046】
その他の構成および効果は実施の形態1と同様であるため省略する。
【0047】
(実施の形態3)
本実施の形態と実施の形態1との違いは、図7の成分分離デバイス30の構成を示す分解斜視図に示すように、第1連結層31を、音響波伝搬部35の上面であって、流路溝33の外枠にのみ形成したことである。また、その他の違いとして、音響波発生部34を音響波伝搬部35の下面に形成したことがあげられる。
【0048】
本実施の形態では、図8に示すように、音響波伝搬部35には流路溝33の深さ方向にたわみ振動28が生ずるが、第1連結層31によって音響波伝搬部35と第1封止部36との間にキャビティ37が形成されているため、たわみ振動28が干渉されることなく、音響波32は効率的に流路溝33へ伝搬される。その結果、音響波の減衰を低減し、成分分離デバイス30の分離精度を向上させることができる。
【0049】
また本実施の形態では、音響波発生部34を音響波伝搬部35上にスパッタリング後エッチング加工するなど、半導体プロセスを利用して直接形成することができるため、加工、配置が容易で精度がよく行うことができる。
【0050】
なお、本実施の形態では音響波発生部34を一つだけ配置したが、他の例として、図9のように音響波発生部38を2つ以上形成してもよく、この場合、位相をずらした音響波を発生させることによって定在波の強度を強めたり、周波数の異なる音響波を発生させることによって定在波の節を複数形成したりでき、成分の分離精度の向上に寄与する。
【0051】
その他の構成および効果は実施の形態1と同様であるため省略する。
【0052】
(実施の形態4)
本実施の形態と実施の形態1との違いは、図10の分解斜視図と図11の断面図とに示すように、第1封止部39の下面にはフレーム40を配置し、このフレーム40で音響波伝搬部41の側面の外周を囲み、フレーム40と音響波伝搬部41との間には中空部分42を有していることである。その他の違いは、音響波発生部43を音響波伝搬部41の下面に形成したことである。
【0053】
上記構成によれば、中空部分42で音響波の伝搬抵抗が大きくなるため、フレーム40部分には音響波が殆ど拡散されない。したがって、音響波の減衰を抑制し、効果的に流路溝44へ伝搬させることができ、結果として成分分離精度を向上させることができる。
【0054】
この場合、フレーム40への音響波の伝搬はほとんど考慮しなくてよいことから、フレーム40を直接第1封止部39と接合してもよく、成分分離デバイス44の強度を向上させることができる。
【0055】
その他の構成および効果は実施の形態1と同様であるため省略する。
【0056】
(実施の形態5)
図12に示すように本実施の形態における化学分析デバイス45は、前述の実施の形態1で示した成分分離デバイス6を搭載した、血液検査用の化学分析デバイス45である。
【0057】
この化学分析デバイス45は、検体導入口46と、この検体導入口に接続された輸送部(ポンプ)47と、この輸送部47と接続された成分分離デバイス6と、この成分分離デバイス6に接続された反応部48と、この反応部48に接続された分析部49とを備えている。
【0058】
採血した血液を検体導入口46から注入すると、血液は輸送部47を経て前述の成分分離デバイス6へと運ばれ、流路溝(図1の11)を通って各血液成分が分離される。そしてそれぞれの成分が各反応部48に到達すると、その反応部48に試薬が注入され、化学反応が開始される。そしてこの化学反応の情報が分析部49で読み取られるものである。
【0059】
本実施の形態の化学分析デバイス45は、20〜30mm四方のシリコン基板50をベースに形成したものである。
【0060】
本実施の形態における化学分析デバイス45は、前述の成分分離デバイス6を用いることによって、高精度な分析が可能である。また、成分分離デバイス6の小型化、省エネルギー化により、化学分析デバイス45全体の小型化、省エネルギー化にも寄与するものである。なお、成分分離デバイス6としては、実施の形態2から4に記載したものを用いても同様の効果を有する。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明は、たとえば、血液、乳液などに代表される、液体成分と固形成分が混合された溶液の成分を、それぞれの成分に分離することができるという効果を有し、成分分離器、成分分析機などに有用である。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】実施の形態1における成分分離デバイスの分解斜視図
【図2】実施の形態1における音響波発生部の断面図
【図3】実施の形態1における成分分離デバイスの動作を示す断面模式図
【図4】実施の形態1における流路溝の断面模式図
【図5】実施の形態1における流路溝の上面図
【図6】実施の形態2における成分分離デバイスの分解斜視図
【図7】実施の形態3における成分分離デバイスの分解斜視図
【図8】実施の形態3における成分分離デバイスの動作を示す断面模式図
【図9】実施の形態3における成分分離デバイスの分解斜視図
【図10】実施の形態4における成分分離デバイスの分解斜視図
【図11】実施の形態4における成分分離デバイスの断面図
【図12】実施の形態5における化学分析デバイスの斜視模式図
【図13】従来の成分分離デバイスの断面図
【符号の説明】
【0063】
6 成分分離デバイス
7 音響波伝搬部
8 第1連結層
9 第1封止部
10 音響波発生部
11 流路溝
12 貫通孔
13 第1電極
14 圧電体
15 第2電極
16 固形成分
17 液体成分
18 振動
19 音響波
20 定在波
21 節
22 第1連結層
23A、23B 音響波伝搬基板
24 第2連結層
25 第2封止部
26 流路溝
27A、27B 音響波発生部
28 たわみ振動
29 成分分離デバイス
30 成分分離デバイス
31 第1連結層
32 音響波
33 流路溝
34 音響波発生部
35 音響波伝搬部
36 第1封止部
37 キャビティ
38 音響波発生部
39 第1封止部
40 フレーム
41 音響波伝搬部
42 中空部分
43 音響波発生部
44 成分分離デバイス
45 化学分析デバイス
46 検体導入口
47 輸送部
48 反応部
49 分析部
50 シリコン基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流路溝を有する音響波伝搬部と、
前記流路溝の上方に設けられた第1連結層と、
この第1連結層上に前記流路溝を覆うように設けられた第1封止部と、
前記音響波伝搬部に接続された音響波発生部とを備え、
前記第1連結層の弾性率は前記第1封止部の弾性率より小さい成分分離デバイス。
【請求項2】
流路溝を有する音響波伝搬部と、
前記流路溝の上方に設けられた第1連結層と、
この第1連結層上に前記流路溝を覆うように設けられた第1封止部と、
前記音響波伝搬部に接続された音響波発生部とを備え、
前記第1封止部と前記音響波伝搬部との間にはキャビティを有する成分分離デバイス。
【請求項3】
前記第1連結層は
前記音響波伝搬部と接する面に凹部を有する請求項1または2に記載の成分分離デバイス。
【請求項4】
前記第1連結層は貫通孔を有する請求項1または2に記載の成分分離デバイス。
【請求項5】
前記第1連結層は感光性樹脂からなる請求項1から4のいずれか一つに記載の成分分離デバイス。
【請求項6】
前記第1封止部はシリコンまたはガラスからなる請求項1から5のいずれか一つに記載の成分分離デバイス。
【請求項7】
前記音響波伝搬部はシリコンからなる請求項1から6のいずれか一つに記載の成分分離デバイス。
【請求項8】
前記音響波発生部が、
第1電極と、
この第1電極上に設けられた圧電体と、
この圧電体上に設けられた第2電極とからなる請求項1から7のいずれか一つに記載の成分分離デバイス。
【請求項9】
前記音響波発生部は、
前記音響波伝搬部の表面であって、前記流路溝を有する面の対面に設けられた請求項1から8のいずれか一つに記載の成分分離デバイス。
【請求項10】
前記音響波発生部は、
前記音響波伝搬部の表面であって、前記流路溝を有する面の側面に設けられた請求項1から8のいずれか一つに記載の成分分離デバイス。
【請求項11】
前記第1連結層は、前記音響波伝搬部上であって、少なくとも前記流路溝の外枠に形成された請求項1から10のいずれか一つに記載の成分分離デバイス。
【請求項12】
検体導入口と、
この検体導入口に接続された輸送部と、
この輸送部と接続された請求項1から11に記載の成分分離デバイスのいずれか一つと、
この成分分離デバイスに接続された反応部と、
この反応部に接続された分析部とを備えた化学分析デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−285908(P2007−285908A)
【公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−114175(P2006−114175)
【出願日】平成18年4月18日(2006.4.18)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】