説明

手摺り本体

【課題】 使用時において指が入り込まない構成を簡単に得ることができる手摺り本体を提供する。
【解決手段】 芯材5に、内部においてスライド空間18が形成されていると共に、周方向所定位置において長手方向に延びるようにして芯材開口9が形成されている。芯材5の外面全体には、被覆層6が被覆されており、その被覆層6の一部が、一対の開口部被覆部分20として、芯材開口9の幅方向両側の折曲部10にも設けられている。その一対の開口部被覆部分20の間隔(開口21の幅)は、その各開口部被覆部分20の肉厚をもって、芯材9内に配設される取付けねじ34の頭部34aの径よりも狭くされており、これにより、手摺り本体3の開口21が、容易には指が入り込まないものとされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手摺りに用いられる手摺り本体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
手摺りは、一般に、手摺り本体と、該手摺り本体を支持する取付けブラケットとを備えている。この手摺り本体としては、特許文献1に示すように、内部が、帯板状の取付けブラケットの先端部に設けられた連結部をスライド可能に嵌合させるためのスライド空間に構成された芯材と、前記芯材に、前記スライド空間を外部に連通させるべく、周方向所定位置において長手方向に延びるように形成され、前記連結部に取付けられて該連結部を該芯材に押圧固定する取付けねじの頭部を外部に臨ませると共に、該取付けブラケットの先端部を挿通させる芯材開口と、前記芯材の外面全体に被覆され、その一部が、一対の開口部被覆部分として、前記芯材開口の幅方向両側の開口部にも設けられる被覆層と、を備えたものがある。このものにおいては、芯材を押し出し成形に形成することができ、コストダウンを図ることができる。
【特許文献1】特開平11−200579号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記手摺り本体においては、開口から取付けねじが挿入されて、その取付けねじを締結する必要があり、開口の幅は、取付けねじの頭部が十分に挿通できる程度のものとされ、その手摺り本体をそのまま使用すると、その手摺り本体を掴むとき、指が入り込むおそれがあった。このため、開口のうち、取付けブラケットが取付けられる部分の他の部分では、開口を塞ぐべく、パッキンが取付けられており、これが、施工の手間や施工費の上昇を招いていた。
【0004】
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その技術的課題は、使用時において指が入り込まない構成を簡単に得ることができる手摺り本体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記第1の技術的課題を達成するために本発明(請求項1に係る発明)にあっては、
内部に、取付けブラケットの先端部に設けられた連結部をスライド可能に嵌合させるためのスライド空間が構成された芯材と、
前記芯材に、前記スライド空間を外部に連通させるべく、周方向所定位置において長手方向に延びるように形成され、前記連結部に取付けられて該連結部を該芯材に押圧固定する取付けねじの頭部を外部に臨ませると共に、該取付けブラケットの先端部を挿通させる芯材開口と、
前記芯材の外面全体に被覆され、その一部が、一対の開口部被覆部分として、前記芯材開口の幅方向両側の開口部にも設けられる被覆層と、を備えている手摺り本体において、
前記一対の開口部被覆部分の間隔が、その各開口部被覆部分の肉厚をもって、前記取付けねじの頭部の径よりも狭くなるように設定されている構成としてある。この請求項1の好ましい態様としては請求項2以下の記載の通りとなる。
【発明の効果】
【0006】
請求項1に係る発明によれば、一対の開口部被覆部分の間隔が、取付けねじの頭部の径よりも狭くなるように設定されていることから、手摺り本体の開口を、容易には指が入り込まないものにでき、その手摺り本体の開口にパッキンを取付けてその開口を塞ぐ必要はなくなる。しかもこの場合、一対の開口部被覆部分の間隔を、その各開口部被覆部分の肉厚をもって狭めることから、被覆時に、一対の開口部被覆部分の間隔を、取付けねじの頭部の径よりも狭い所望の長さに簡単にすることができる。その一方、当該手摺り本体に取付けブラケットを取付けるに際しては、当該手摺り本体の端部側から、該手摺り本体内に、取付けねじを取付けた連結部(取付けブラケットの先端側)を挿入して、その取付けねじを、細型ドライバ等の回転工具を当該手摺り本体の開口から挿入して締結でき、取付けブラケットを当該手摺り本体に一体化できる。このため、何等新たな問題を生じさせることなく、手摺り本体として、使用時において指が入り込まない構成のものを簡単に得ることができる。
【0007】
請求項2に係る発明によれば、一対の開口部被覆部分の間隔が、取付けねじの頭部の径よりも短い取付けブラケット先端部の肉厚と同程度となるように設定されていることから、その一対の開口部被覆部分間の間隔を指が入り込まないようにできることは勿論、当該手摺り本体内に、該手摺り本体内の端部側から、取付けねじを取付けた連結部(取付けブラケットの先端側)を挿入するに際し、一対の開口部被覆部分間に対する取付けブラケット先端部のスライド容易性を確保できる。
【0008】
請求項3に係る発明によれば、一対の開口部被覆部分が径方向内方に入り込むようにして形成され、一対の各開口部被覆部分の肉厚が径方向内方に向かうに従って薄くされて、一対の開口部被覆部分の間隔が径方向内方に向かうに従って次第に拡がるように設定されていることから、一対の開口部被覆部分の剥がれを防止できると共に、連結部に取付けられた取付けねじの頭部側の配設可能空間を拡大できる。
【0009】
請求項4に係る発明によれば、芯材に、スライド空間の区画壁として、芯材開口に沿いつつ該芯材開口に臨むスリットを形成する一対の突片部が一体的に備えられ、一対の突片部間の間隔が、取付けねじの頭部の径よりも長くされていることから、取付けブラケットの先端側を、当該手摺り本体内へ該手摺り本体の端部側から挿入するに際して、一対の突片部上に取付けブラケットの連結部をスライドさせるようにして、該取付けブラケットの先端側を当該手摺り本体内に挿入さえすれば、取付けねじの頭部側が連結部から垂下する態様になっていても、その取付けねじの頭部側の移動空間が芯材内に確保されることになり、当該手摺り本体に対する取付けブラケットのスライドによる位置決めを円滑に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1〜図15は第1実施形態を示す。その第1実施形態における図1において、符号1Aは、建築物の壁体の壁面であり、この壁面1Aの側方には、床面から一定高さ位置において手摺り2が略水平方向に伸びるように配置されている。手摺り2は、手摺り本体3と、取付けブラケット4とからなっており、手摺り本体3は、取付けブラケット4を介して壁面1Aに固定されている。
【0011】
前記手摺り本体3は、図1〜図5にも示すように、芯材5と芯材5を被覆する被覆層6とからなる。芯材5は、十分剛性を有する材質、例えば金属、特にアルミニウム合金等の軽金属を押し出し成形することによりに形成されており、その芯材5は、略円筒形状の外周部7と、その外周部7内に一体的に配置される構造壁部8とを有している。
【0012】
前記芯材5の外周部7には、図1〜図4に示すように、芯材開口9が形成されている。芯材開口9は、手摺り本体3の周方向所定位置において、手摺り本体3の長手方向全長に渡って伸ばされており、外周部7内と外部とは、その芯材開口9を介して連通されている。この芯材開口9の幅方向(図3中、左右方向、図4中、Y方向)両縁部には折曲部10が設けられており、その両折曲部10は、対向した状態で外周部7内に向けて折曲されている。この両折曲部10間の間隔は、押し出し成形を行ってもその成形に支障を与えない通常の間隔であって、後述の取付けねじ34の頭部34aが挿通できる間隔とされており、特別に短くはされていない(既存の間隔)。
【0013】
前記芯材5の構造壁部8は、図1〜図5に示すように、頂壁部11と、一対の縦壁部12と、一対の突片部13とを一体的に備えている。頂壁部11は、外周部7の芯材開口9に対向する側において、該外周部7の内部空間を横切るように配置されている。この頂壁部11は、芯材開口9に対向するように配置された状態で、外周部7の内壁に接続されており、この頂壁部11とその頂壁部11よりも外側の外周部7との間には、空隙14が形成されている。この頂壁部11は、手摺り本体3の幅方向(図3中、左右方向、図4中、Y方向)中央部分において、溝状の膨出部15を有しており、その膨出部15は空隙14内に向けて突出されている。
【0014】
前記一対の縦壁部12は、図1〜図5に示すように、頂壁部11と芯材開口9側との間において、膨出部15及び芯材開口9が該一対の縦壁部12間に臨むようにして、配置されている。この一対の縦壁部12は、手摺り本体3の幅方向Y(図3,図4中、左右方向)に互いに一定間隔離間された状態で外周部7に接続されており、その各縦壁部12よりも手摺り本体3の幅方向外側には、その各縦壁部12、頂壁部11部分及び外周部7部分により空隙16,17がそれぞれ形成されている。
【0015】
前記一対の突片部13は、図1〜図5に示すように、互いが相手方の突片部13に向けて突出する状態で、前記一対の縦壁部12に一体的にそれぞれ設けられている。この一対の突片部13は、芯材開口9から膨出部15側に向けて一定距離(例えば、後述の取付けねじ34の頭部34aの厚みよりも長い距離)だけ離間された位置に位置されており、その各突片部13は、頂壁部11と一対の縦壁部12とが形成する内部空間を、スライド空間(スライド溝)18と室52との二室に区画している。この各突片部13は、その頂壁部11側に臨む面がその頂壁部11に平行とされ、その各突片部13の先端部は、芯材開口9側に向けて折曲されており、その一対の突片部13の先端部間には、スリット19が形成されている。このスリット19は、芯材5の芯材開口9に臨むようにしつつ、該芯材開口9の延び方向に延びており、そのスリット19幅は、その芯材開口9の幅、すなわち一対の折曲部10間の間隔(取付けねじ34の頭部34aが余裕をもって挿通できる間隔)と略同じとされている。
【0016】
前記被覆層6は、図1〜図5に示すように、あらかじめ工場等において、芯材5に対して被覆されている。この被覆層6は、軟質、硬質あるいは半硬質の合成樹脂によって形成されて、折曲部10を含む外周部7の外面全体を被覆しており、一対の折曲部10の外面においては、被覆層6の一部として、厚肉の一対の被覆部分20(開口部被覆部分)が形成されている。この一対の被覆部分20は、一対の折曲部10が形成した芯材開口9の幅を狭めた開口21を形成しており、その開口21が、手摺り本体3としての開口(以下、同符号を用いる)を構成している。この開口21の幅(図3,図4中、左右方向幅)は、後述の取付けねじ34の頭部34aの径よりも短く且つ細型のビット・ドライバが入り込むことができる程度、さらに別の観点から言えば、指が入らない程度の細さとされている。本実施形態においては、後述の取付けブラケット4の脚部25先端部の肉厚程度、さらに具体的には5mm前後とされている。このため、このような開口21とすることにより、使用時において、指が入ってけがをすることもなく、目隠しチューブを施すことも必要でなくなる。
【0017】
本実施形態においては、各被覆部分20は、開口21内方に入り込んだ途中から、その被覆部分20の肉厚が、その先端側(内方側)に向うに従って薄くなっている。このため、一対の被覆部分20間の間隔は、その被覆部分20の先端側に向うに従って次第に拡がることになり、前記室52の内部空間は拡大されることになっている。この室52においては、被覆部分20の先端部と前記突片部13との間の間隔は、後述の取付けねじ34の頭部34aの厚み(軸心方向長さ)よりも幾分余裕をもった長さが確保されている。
尚、符号6aは被覆層6の外皮層を示す。
【0018】
前記取付けブラケット4は、手摺り本体3を該取付けブラケット4を介して壁面1Aに固定すべく、図1〜図3、図5、図6、図7にも示すように、本体(取付ブラケット本体)22と連結部23とから構成されている。本体22は、壁面1Aに対する取付け部分となる取付け部24と、取付け部24から一体的に伸びる脚部25とを有している。取付け部24は、壁面1Aに対して着座された状態をもって固定ねじ26により固定され、脚部25は、これに伴い、湾曲しつつ上方に立ち上がり、その脚部25の先端部は、壁面1Aから一定距離離間することになっている。この取付け部24及び脚部25からなる本体22は、帯板状を維持すべく、手摺り本体3の長手方向(取付けブラケット4又は本体22の幅方向)Xにおいて一定の幅をもって連続的に形成されており、この本体22の肉厚は、取付け部24から脚部25の立ち上がり部分付近までは、通常通り、一定厚みとされ、その立ち上がり部分から脚部25の先端部にかけては、徐々に薄くなっている。この脚部25先端部における肉厚は、手摺り本体の3の開口21幅よりも薄くなっており、それを利用して、この脚部25の先端部は、開口21を介してその手摺り本体3の内部に入り込んでいる。このとき、脚部25先端部には、その厚み方向Y両側において、その両板面に対して前記一対の被覆部分20が当接されている。
【0019】
前記連結部23は、押しねじ式固定方法により取付けブラケット4を手摺り本体3に連結すべく、図1〜図3、図5にも示すように、台座部27と、一対の起立片部としての一対の保持片部28と、支持板29とを備えている。台座部27は、取付けブラケット4の幅方向(手摺り本体3の長手方向)Xにおいて、その幅に関して本体22との連続性を維持(一定の幅に維持)しつつ、その脚部25の先端部に一体的に成形されている。この台座部27は、脚部25先端部の厚み方向Yにおいて、脚部25を基準として該脚部25の両側外方に張り出すように形成されており、その台座部27は、脚部25の先端部から離れる方向(上方)に向って順に、その脚部25先端部よりも拡張された第1拡張部30、その第1拡張部30よりも拡張された第2拡張部31を一体的に有している。第1拡張部30は、その大部分が前記突片部13と前記被覆部分20との間の室52内に位置された状態で、一対の突片部13間にスライド可能に嵌合されている。第2拡張部31は、突片部13と頂壁部11との間のスライド空間18に位置されており、第2拡張部31は、その第1拡張部30よりも拡張された部分(脚部25先端部の厚み方向Yにおける両側部分)である一対の段部31aをもって、一対の突片部13に当接されている。この第2拡張部31の先端面(上面)は、台座面として平坦に形成されている。
【0020】
前記一対の保持片部28は、図1〜図5に示すように、脚部25先端部の厚み方向Yにおいて、第2拡張部31の両側から起立されている。この各保持片部28は、脚部25先端部の幅方向(手摺り本体の長手方向)Xに一定長さだけ延ばされており、その長さは、本体22及び台座部27との連続性を維持すべく、一定の幅とされている。また、各保持片部28の先端部28aは、互いに相手方の保持片部28に向うように折曲されており、その両先端部28aと台座部27とは、その間に挿入空間50を形成している。
【0021】
前記支持板29は、図1〜図5に示すように、台座部27(第2拡張部31)上に載置されている。支持板29は、金属材等を用いて一定幅の帯板形状に形成されており、その幅は一対の保持片部28(先端部を除く部分)間の間隔よりもやや短くされ、その厚みは一対の保持片部28の先端部28aと台座部27先端面との間の間隔よりもやや短くされている。この支持板29は、取付けブラケット4の端部外方から、一対の保持片部28の先端部28aと台座部27の先端面とが形成する挿入空間50に挿入されて、その支持板29の板面が台座部27の先端面に向けられると共にその支持板29の延び方向が取付けブラケット4の幅方向(手摺り本体3の長手方向)Xに向けられた状態で該台座部27上に載置されており、その支持板29の幅方向両側は、一対の保持片部28により包み込むように保持されている。このため、支持板29は、台座部27の先端面上において回動が規制されると共に、その台座部27の先端面から離間する方向(上方)に移動することが規制されることになっている。
【0022】
また、この支持板29の延び方向両端部は、図2,図5〜図7に示すように、取付けブラケット4の幅方向(手摺り本体3の長手方向)Xにおいて、台座部27の両側外方に延出されている。この支持板29の延び方向一端部には、プレス加工により段部32が形成されており、その段差面(規制面)32aは台座部27の端面に当接されている。このため、支持板29は、台座部27の先端面上において、その延び方向他端側に移動することが規制されている。支持板29の延び方向他端部には、台座部27に近接した位置において、ねじ孔33が前記スリット19及び開口21を介して外部に臨むようにしつつ形成され、そのねじ孔33に取付けねじ34が、その先端を頂壁部11に向けて螺合されている。このため、ねじ孔33に取付けねじ34が螺合されている状態においては、その取付けねじ34の頭部34aは、ねじ孔33よりもさらに台座部27に近接することになっている。これは、前記段部32と相まって、台座部27上における支持板29の保持性(支持板29のその延び方向への移動規制)を高めると共に、使用に際して、使用者の荷重が、台座部27からの支持板29の延出部分に作用して撓もうとしても、その撓みに基づき取付けねじ34の頭部34aを台座部27に当接させ、以後、その支持板29の撓みを規制しようとしているのである。もっとも、取付けねじ34の頭部34aと台座部27との近接関係は、作業性も考慮して設定される。
【0023】
前記取付けねじ34の先端は、支持板29のねじ孔33に対するねじ込みに基づき頂壁部11における膨出部15を押し上げるように押圧している。これに伴い、芯材5の一対の突片部13は、第1,第2拡張部30,31の段部31aに押し付けられており、これにより、手摺り本体3は、連結部23を介して取付けブラケット4に一体化され、手摺り本体3は、取付けブラケット4を介して壁面1Aに固定されている。この場合、手摺り本体3を取付けねじ34により押し上げることに伴う反力は、支持板29、台座部27を介して本体22に受け止められる。
【0024】
このような取付けブラケット4においては、本体22の構成要素としての取付け部24及び脚部25、連結部23の構成要素としての台座部27、一対の保持片部28に関しては、押し出し成形により一体成形されている。すなわち、これら構成要素の肉厚面が押し出し断面となるようにして、押し出し成形を行うことにより、押し出し成形品を得、それを必要幅となる所定間隔毎に切断していけば、取付けブラケット4の部品として、本体22及び連結部23の一部(支持板29を除いたもの)からなるものが得られることになる。一方、支持板29に関しては、材料として、既存のプレート材(金属材等)を用意し、そのプレート材をプレス加工することにより、そのプレート材の一端部に段部32を形成する一方、そのプレート材の他端部に取付けねじ34用のねじ孔33を機械加工等により形成すれば、支持板29が得られることになる。
【0025】
したがって、取付けブラケット4に関しては、その製造において、その大部分を、コストの低減が図ることができる押し出し成形により形成でき、残りの部品(支持板29)についても、既存のプレート材料に対してプレス加工等の簡単な加工を施すだけで形成することができることになる。その一方、それらの組み立てにおいては、台座部27上に支持板29を載置(保持)させるだけであることから、支持板29を取付けるための留めねじ等の留め具は不要となり、組立が極めて簡単となると共に部品点数の低減を図ることができることになる。
【0026】
前記取付けブラケット4に対する手摺り本体3の取付けは、次のような手順で行われる。
先ず、前述の手摺り本体3と、壁面1Aに手摺り本体3を固定するために必要な数だけの取付けブラケット4とを用意する。この場合、各取付けブラケット4に関しては、使用に際して、支持板29を、台座部27の先端面と一対の保持片部28先端部との間の挿入空間50に取付けブラケット4の幅方向外方側から挿入して、台座部27上に支持板29を保持(載置)させると共に、その支持板29の他端部におけるねじ孔33に取付けねじ34を取付ける。
【0027】
次に、手摺り本体3の端部側から、その芯材5内に取付けブラケット4の連結部23(台座部27、一対の保持片部28等)を嵌合すると共に、その取付けブラケット4の取付け部24を固定ねじ26により壁面1Aの所定位置に固定する。このとき、芯材5内に取付けブラケット4の連結部23を嵌合するに際しては、芯材5内におけるスライド空間18内に、台座部27のうちの第2拡張部31、一対の保持片部28及び支持板29等が嵌合されるようにする。これにより、基本的に、手摺り本体3の長手方向Xに延びる一対の保持片部28の先端部28aにより芯材5の頂壁部11が支持され、手摺り本体3は、壁面1Aから離間し、床面から所定高さの位置で仮保持される。
【0028】
またこの場合、一対の被覆部分20間の間隔が、その被覆部分20の先端側に向うに従って次第に拡げられて、室52の内部空間が拡大されており、手摺り本体3の端部側から、芯材5内に取付けブラケット4の連結部23を嵌合する際、或いは嵌合後、位置決めのために連結部23をスライドさせる際に、室52内に配設されることになる取付けねじ34の頭部34aが手摺り本体3の内壁に接触する可能性は低くなる。
【0029】
本実施形態においては、上述の通り、上記仮保持時において手摺り本体3の安定支持性を確保すべく、手摺り本体3の長手方向Xに延びる一対の保持片部28の先端部28aにより芯材5の頂壁部11を支持するために、取付けブラケット4の台座部27及び一対の保持片部28をスライド空間18内に嵌合するに際して、それらがスライド空間18にそのスライド空間と略同等の断面大きさをもって嵌合されることになっているが、膨出部15が空隙14に向って膨出していることから、取付けねじ34の先端が、保持片部28の先端部から多少、突出していても、嵌合作業に支障は及ぼさない。このため、支持板29に対する取付けねじ34の取付けにおいては、その支持板29からの突出量に関し、厳密性は要求されず、取付けブラケット4の準備負担は軽減されることになる。
【0030】
勿論、連結部23の別の構成態様として、一対の保持片部28を台座部27上に設けない構成とするときには、取付けねじ34の先端が芯材5の頂壁部11(膨出部15)を直接、支持することになることから、スライド空間18への嵌合作業だけを考慮すれば、支持板29からの取付けねじ34の突出量(取付けねじ34先端と台座部27下面との間の長さ)は少ない方が好ましいが、その反面、台座部27の段部31aと突片部13との間に隙間が生じると、手摺り本体3が取付けブラケット4の先端側を基準として傾倒し易くなり、それに伴って、取付けねじ34も傾倒して、支持板29の一端部側が持ち上がるおそれがある。このため、このような構造の場合には、支持板29からの取付けねじ34の突出量を調整して、スライド空間18に嵌合するに際して、台座部27の両段部31aと取付けねじ34の先端とが、一対の突片部13と芯材5の頂壁部11との間に略適合するようにすることが好ましい。このようにすれば、手摺り本体3の仮保持時に、台座部27の段部32と突片部13との間に隙間を生じさせないようにすることができ、手摺り本体3の傾倒を防ぐことができるからである。しかもこの場合には、段部32の段差面32aが台座部27の端面に当接していることから、取付けねじ34に傾倒させる力が作用しても、支持板29が移動ないしは持ち上がろうとすることが規制される。
【0031】
次に、取付けブラケット4と手摺り本体3との相対位置(取付面の所定位置に対する手摺り本体3の相対位置)を決め、その上で、取付けねじ34を螺進させて該取付けねじ34の支持板29からの突出量を増やし、取付けねじ34の先端を頂壁部11(膨出部15)に当接させる。これにより、手摺り本体3が上方に持ち上げられ、一対の突片部13が台座部27の両段部31aに着座し、その着座以後の支持板29に対する取付けねじ34のねじ込みは、台座部27の段部31aに対する一対の突片部13の着座力を高める。これにより、手摺り本体3と取付けブラケット4とは強固に一体化され、手摺り本体3は、取付けブラケット4を介して壁面1Aに固定される。この場合、細型のビットドライバー等の回転工具を外部から開口21を介して手摺り本体3内に挿入し、その回転工具により取付けねじ34のねじ込み作業が行われる。このねじ込み作業においては、一対の保持片部28により支持板29の回動が規制されていることから、取付けねじ34は、そのねじ込みに伴い、円滑に支持板29から突出する。
【0032】
別の取付け手順として、取付けねじ34を利用して、手摺り本体3と取付けブラケット4との結合を先に行うこともできる。この場合には、手摺り本体3と取付けブラケット4との結合後、その取付けブラケット4を壁面1Aに固定することになる。
【0033】
前記手摺り本体3は、継ぎ足して用いる場合がある。この場合には、図8に示すように、ジョイントバー35が用いられ、その際、隣り合う手摺り本体3の端部同士間に目地リング36が挟むようにして用いられる。
【0034】
前記ジョイントバー35は、芯材5におけるスライド空間18及び膨出部15内空間の両断面と略同じ断面とされており、その一端側が一方の手摺り本体3Aにおける芯材5内に嵌合され、その他端部が他方の手摺り本体3Bにおける芯材5内に嵌合されている。これにより、ジョイントバー35下面の幅方向両側は、一対の突片部13に当接し、ジョイントバー35上面の幅方向両側は、手摺り本体3の幅方向において、頂壁部11(膨出部15よりも外方側部分)に当接することになる。このジョイントバー35の両端側には、複数のねじ孔37が、頂壁部11における膨出部15とスリット19との間を貫通するようにそれぞれ形成されており、その各ねじ孔37には、取付けねじ38が、先端部を頂壁部11における膨出部15に向けてそれぞれ螺合されている。その取付けねじ38のうち、ジョイントバー35の一端側の取付けねじ38は、その先端が一方の手摺り本体3における頂壁部11を押圧しており、ジョイントバー35の他端側の取付けねじ38は、その先端が他方の手摺り本体3における頂壁部11を押圧している。この頂壁部11内壁に対する取付けねじ38の先端の押圧により(頂壁部11に少なからず食い込む場合を含む)、反力を受けて、ジョイントバー35の下面の幅方向両側が、反力受け部としての一対の突片部13に強く圧着され、これによって、隣り合う手摺り本体3A,3Bのいずれもが、ジョイントバー35に対して該手摺り本体3の長手方向に相対変位することがが規制され、隣り合う手摺り本体3A,3Bは、ジョイントバー35を介して連結される。
【0035】
この場合、ジョイントバー35として、図14,図15に示すように、前述の取付けブラケット4を用いることもできる。取付けブラケット4の連結部23を隣り合う手摺り本体3内に跨るようにして配置して、その取付けブラケット4に対して両手摺り本体3を該手摺り本体3の長手方向Xに相対変位不能にできるからである。この場合、取付けブラケット4における支持板29には、その他端部においてだけでなく、両端部においてねじ孔33を形成すると共に、その両ねじ孔33に取付けねじ34を取付けて、その両取付けねじ34を用いて、隣り合う手摺り本体3を取付けブラケット4に該手摺り本体3の長手方向Xに相対変位不能に押圧する必要がある。
【0036】
前記目地リング36は、図8〜図13に示すように、軟質樹脂材により一体成形されて、略円板状の薄肉円板部39と、複数の保持突片部40(41,42)とを備えている。薄肉円板部39は、円板状の本体部43と、外周部44とを有している。本体部43は、一定厚み(例えば、2mm前後)とされており、その本体部43には、径方向略中央を中心として、略十字状の貫通孔45が形成されている。この貫通孔45は、その厚み方向において本体部43を貫通しており、その貫通孔45は、基本孔46と、その基本孔46に連なる切り欠き孔47とにより形成されている。基本孔46は、前記ジョイントバー35と略同じ断面(スライド空間18と膨出部15内空間とが合わさった断面)とされており、その基本孔46には、ジョイントバー35が横切るように貫通することになっている。切り欠き孔47は、基本孔46から径方向外方に延びて外周部44に至っており、その切り欠き孔47は、外周部44から外部に開放されている。この切り欠き孔47の幅は、本実施形態においては、前記手摺り本体3の開口21の幅と略同じとされているが、目地リング36が軟質樹脂材により形成されていることに基づき、取付けねじ38が取付けられたジョイントバー35を貫通孔45に通すときには、ジョイントバー35をそのまま押し込めば、取付けねじ38は、切り欠き孔47を押し開いて通過することになる。勿論、この切り欠き孔47の幅を取付けねじ38(頭部)が通過できる大きさにしてもよい。
【0037】
前記外周部44は、図10〜図13に示すように、前記本体部43の外周側に一体的に設けられている。外周部44は、手摺り本体3における被覆層6の端面が当接する部分であり、その外周部44は、径方向外方に向かうに従って厚み方向外方に拡がるように形成されている。これは、手摺り本体3における被覆層6の端面が部分的に他の部分よりも引っ込んでいたり、芯材5の線膨張係数が被覆層6の線膨張係数よりも大きいことに基づき、隣り合う手摺り本体3の端面間の隙間が開くとしても、隣り合う手摺り本体3(3A,3B)の端面が必ず外周部44に当接するようにしているのである。この薄肉円板部39における厚み方向両側面の径は、手摺り本体3の外径Dと略同じに設定されており、このことは、図13において、手摺り本体3(3A,3B)の外径を示す一点鎖線をもって示す。
【0038】
また、外周部44の外周面44aは、図10,図12,図13に示すように、厚み方向内方に向かうに従って径方向外方に向けて凸となる円弧面(以下、符号44aを使用する)に形成されている。この円弧面44aは、薄肉円板部39の厚み方向両側面を跨ぐように形成されており、その円弧面44aにおける外径dは、薄肉円板部39の厚み方向両側面の外径Dよりも長くなっている。これは、薄肉円板部39の厚み方向両側から、その両側面の外径Dと略等しい外径の手摺り本体3の端面をもって押圧挟持すると(図13参照)、隣り合う両手摺り本体3A,3Bの端面が薄肉円板部39を押しつぶして互いに近づく一方、それに伴って、薄肉円板部39の厚み方向外方に向かうに従って円弧面44aの外径dが短くなっていることに基づき、円弧面44aの曲率半径が小さくなって、その円弧面44aの厚み方向両側部分が手摺り本体3の外周面に当接する方向に変形し、隣り合う手摺り本体3A,3Bの端部間に薄肉円板部39の円弧面44aを被せることができるからである。つまり、目地リング36に被せジョイントリングとしての機能も持たせ、隣り合う手摺り本体3A,3Bの端部間を覆うこととしているのである。このとき、目地リング36の外周面44aは、手摺り本体3A(3B)の外周面から0.5mm前後突出することになる。
【0039】
前記複数の保持突片部40(41,42)は、手摺り本体3の端面に対して当該目地リング36を位置決めると共に保持する機能(径方向移動の規制、回り止め機能を含む)を有している。本実施形態においては、複数の保持突片部40(41,42)は、図8〜図12に示すように、薄肉円板部39の厚み方向一方側の面に3つ設けられている。各保持突片部40(41,42)は、帯板形状をもって、薄肉円板部39の厚み方向一方側の面から離れる方向に突設されており、その各先端面は円弧状に形成されている。保持突片部40は、芯材5の空隙14に挿入されるべきものであり、その保持突片部40の板面は、切り欠き孔47と対向する位置に位置されて、芯材5内への挿入状態において、膨出部15の外面に当接することになっている。保持突片部41は、芯材5の空隙16内に挿入されるべきものであり、この保持突片部41の板面は、基本孔46に向かうように配置されて、芯材5内への挿入状態において、一方の縦壁部12の外面に当接することになっている。保持突片部42は、芯材5の空隙17内に挿入されるべきものであり、この保持突片部42の板面は、基本孔46を間に挟んで前記保持突片部41の板面と対向するように配置されて、芯材5内への挿入状態において、他方の縦壁部12の外面に当接することになっている。この各保持突片部40(41,42)の先端部内面には、各空隙14(16,17)への挿入を容易にすべく、その各先端に向かうに従って薄肉円板部39の径方向外方に向かうように傾斜させた傾斜面48が形成されており、本実施形態においては、この各保持突片部40(41,42)の傾斜面48を得るために、各保持突片部40(41,42)の先端部の肉厚が、先端に向かうに従って薄くされている。
【0040】
したがって、このような目地リング36を使用するに際しては、連結すべき一方の手摺り本体3Aにおける芯材5内の空隙14(16,17)内にその端面側から各保持突片部40(41,42)を挿入すれば、その一方の手摺り本体3Aの端面に対して目地リング36の位置決めがなされ、目地リング36は、適正な状態で一方の手摺り本体3Aの端面に保持される。この一方の手摺り本体3Aの芯材5内に、取付けねじ38が取付けられたジョイントバー35の一端側を目地リング36の貫通孔45を介して嵌合して、前述の如く、取付けねじ38をねじ込めば、ジョイントバー35の一端側は一方の手摺り本体3Aに一体化される。この後、取付けねじ38が取付けられたジョイントバー35の他端側を他方の手摺り本体3Bの芯材5内に嵌合し、その両手摺り本体3A,3Bの端面により目地リング36を押しつぶすように突き合わせた状態とし、ジョイントバー35の他方側端部における取付けねじ38をねじ込めば、ジョイントバー35の他端側は他方の手摺り本体3Bに一体化される。これにより、前述の通り、目地リング36の外周面44aが、隣り合う手摺り本体3A,3Bの端面間に被さり(被せジョイントリング機能)、その両端面間にゴミが入り込むことを防止する。
【0041】
図16〜図19は第2実施形態を示す。この第2実施形態において、前記第1実施形態と同一構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。
【0042】
図16〜図19に示す第2実施形態は、第1実施形態の変形例を示す。この第2実施形態においては、支持板29のねじ孔33に対する取付けねじ34のねじ込みに基づき、支持板29と座板としての座金60とが、台座部27及び一対の突片部13を挟持することになっており、これにより、手摺り本体3と取付けブラケット4とが一体化されている。
【0043】
すなわち、本実施形態においては、取付けブラケット4に、支持板29,取付けねじ34に加えて、座金60が備えられている。その座金60は、一対の縦壁部12間に挿入可能で且つ一対の突片部13間に跨る大きさとされており、その座金60には、取付けねじ34の軸部34bを挿通させるための挿通孔61が形成されている。この座金60の挿通孔61には、支持板29のねじ孔33に螺合された取付けねじ34の軸部34bが挿通されており、座金60は、取付けねじ34の頭部34aにより受け止められている。
【0044】
このような取付けブラケット4は、その連結部23を手摺り本体3内にその端面側から挿入するに際しては、台座部27と座金60との間に一対の突片部13が位置するようにされる。これにより、支持板29のねじ孔33に対する取付けねじ34のねじ込みに伴って、取付けねじ34(頭部34a)が座金60を支持板29に向けて移動させることになり、その座金60の移動により、座金60は、手摺り本体3の構成要素としての一対の突片部13に当接して、手摺り本体3の一対の突片部13を取付けブラケット4に対して相対的に移動させる。この結果、支持板29と座金60とが、手摺り本体3の一対の突片部13及び台座部27を挟持することになり、取付けブラケット4と手摺り本体3とは一体化する。この場合、座金60が一対の突片部13に当接するに際し、座金60の比較的広い面が一対の突片部13に当接することになり、手摺り本体3は、取付けブラケット4に対して傾くことなく適正に移動することになる。このため、支持板29と座金60とが、手摺り本体3の一対の突片部13及び台座部27を挟持する際、的確に手摺り本体3を取付けブラケット4に対して正規の姿勢状態にできる。
【0045】
また、比較的広い面を有する支持板29と座金60とが、手摺り本体3の一対の突片部13及び台座部27を挟持する構成とされており、それらは、安定した一体化強度を示すことになる。このため、その一体化強度は、手摺り本体3からの使用者による荷重に対しても安定した強度を示すことになる。
【0046】
同様の構成は、手摺り本体3同士を連結すべく、図19に示すように、取付けブラケット4をジョイントバーとして用いる場合にも利用される。このときには、支持板29に、その延び方向両側においてねじ孔33が形成され、その両ねじ孔33に取付けねじ34が螺合されることになるが、その各取付けねじ34に座金60が、その軸部34bを挿通した状態で保持される。そして、手摺り本体3同士を連結するに際して、その各手摺り本体3において、座金60と支持板29とが、支持板29のねじ孔33に対する取付けねじ34のねじ込みに伴い、台座部27及び一対の突片部13を挟持することになる。
【0047】
以上実施形態について説明したが本発明にあっては、次の態様を包含する。
(1)被覆部分20の肉厚を、被覆層6のうちの他の部分の肉厚よりも厚肉として、一対の被覆部分20の間隔を狭めること。
(2)一対の被覆部分20の間隔を、取付けブラケット4(本体脚部25)の肉厚と同程度となるように設定すること。
(3)目地リング36が切り欠き孔47を有しないものであること。
【0048】
尚、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましい或いは利点として記載されたものに対応したものを提供することをも含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】第1実施形態に係る手摺りが壁面に取付けられた状態を部分的に示す斜視図。
【図2】第1実施形態に係る手摺りの一部破断斜視図。
【図3】第1実施形態に係る手摺りの取付け状態を説明する説明図。
【図4】図3の部分拡大図。
【図5】第1実施形態に係る手摺りの組み付け手順を説明する説明図。
【図6】第1実施形態に係る取付けブラケットを示す正面図。
【図7】図6の左側面図。
【図8】第1実施形態に係る目地リングを用いた手摺り本体の連結を説明する縦断面図。
【図9】第1実施形態に係る目地リングと手摺り本体の端面との配置関係を示す図。
【図10】第1実施形態に係る目地リングを示す斜視図。
【図11】第1実施形態に係る目地リングを示す正面図。
【図12】図11の平面図。
【図13】実施形態に係る目地リングの外周部、外周面を説明する説明図。
【図14】ジョイントバーに換えて取付けブラケットを用いて手摺り本体を連結する作業工程を説明する説明図。
【図15】図14に続く工程を説明する説明図。
【図16】第2実施形態に係る手摺りが壁面に取付けられた状態を部分的に示す斜視図。
【図17】第2実施形態に係る手摺りの内部構造を示す縦断面図。
【図18】第2実施形態に係る手摺りの組み付け手順を説明する説明図。
【図19】第2実施形態における手摺り本体の連結作業工程を説明する説明図。
【符号の説明】
【0050】
3:手摺り本体
4:取付けブラケット
5:芯材
6:被覆層
9:芯材開口
18:スライド空間
19:スリット
20:被覆部分(開口部被覆部分)
21:開口
22:本体
23:連結部
34:取付けねじ
34a:取付けねじの頭部



【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に、取付けブラケットの先端部に設けられた連結部をスライド可能に嵌合させるためのスライド空間が構成された芯材と、
前記芯材に、前記スライド空間を外部に連通させるべく、周方向所定位置において長手方向に延びるように形成され、前記連結部に取付けられて該連結部を該芯材に押圧固定する取付けねじの頭部を外部に臨ませると共に、該取付けブラケットの先端部を挿通させる芯材開口と、
前記芯材の外面全体に被覆され、その一部が、一対の開口部被覆部分として、前記芯材開口の幅方向両側の開口部にも設けられる被覆層と、を備えている手摺り本体において、
前記一対の開口部被覆部分の間隔が、その各開口部被覆部分の肉厚をもって、前記取付けねじの頭部の径よりも狭くなるように設定されている、
ことを特徴とする手摺り本体。
【請求項2】
請求項1において、
前記一対の開口部被覆部分の間隔が、前記取付けねじの頭部の径よりも短い前記取付けブラケット先端部の肉厚と同程度となるように設定されている、
ことを特徴とする手摺り本体。
【請求項3】
請求項1において、
前記一対の開口部被覆部分が径方向内方に入り込むようにして形成され、
前記一対の各開口部被覆部分の肉厚が径方向内方に向かうに従って薄くされて、前記一対の開口部被覆部分の間隔が径方向内方に向かうに従って次第に拡がるように設定されている、
ことを特徴とする手摺り本体。
【請求項4】
請求項1において、
前記芯材に、前記スライド空間の区画壁として、前記芯材開口に沿いつつ該芯材開口に臨むスリットを形成する一対の突片部が一体的に備えられ、
前記一対の突片部間の間隔が、該取付けねじの頭部の径よりも長くされている、
ことを特徴とする手摺り本体。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2007−197969(P2007−197969A)
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−16636(P2006−16636)
【出願日】平成18年1月25日(2006.1.25)
【出願人】(000110479)ナカ工業株式会社 (125)
【Fターム(参考)】