説明

手洗いを奨励するための装置

トイレ等の施設に於いて手洗いを奨励するための装置であって、支持面上に着脱可能に取付けるべく構成されたハウジングを有する。部屋の明るさを検出するために、ハウジングに関連して明るさセンサが設けられる。ハウジング内のオーディオ再生装置が、ハウジング内のスピーカから再生されるべき、少なくとも1つの手洗い督促メッセージトラックを含む。制御装置が、明るさセンサ及び再生装置に機能的に接続され、部屋の内部の明るさが所定の閾値を超える場合に、当該装置を起動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2004年11月27日に出願された米国特許出願第10/950,965号の一部継続出願である。
【0002】
本発明は、何らかの事象が発生した時に、記録されたメッセージを自動的に再生するための装置或いはシステムの技術分野に関し、特にユーザに手を洗うように自動的に奨励するための装置に関する。
【背景技術】
【0003】
トイレ、特に公共のトイレを利用した後に手を洗うことは、病気の伝染を防止し、個人の衛生及び清潔さを維持するために重要であることは、医療及び食品取扱産業或いは一般公衆によって良く理解されかつ評価されている。多くの病気は、公共のトイレを利用した後に適切な方法で手を洗わなかったことにより伝染する場合があることが知られている。レストラン業界にあっては、米国の多くの州に於いて、従業員は、トイレを利用した後に職場に戻る前に手を洗うことが法律により義務付けられている。
【0004】
このような理由により、手を洗うことを奨励する注意やメッセージを記した標識やプラカードを用いることが一般的に行われている。残念ながら、このような標識は当たり前のようになり、その存在に注意が払われなくなり、実際に手を洗うことを奨励する効果が比較的小さい。このような標識は、通常一般の人々によって留意されない。
【0005】
人々に手を洗うことをより積極的に奨励するような積極的なシステムを開発する努力がなされている。例えば、米国特許第6,031,461号には、トイレの利用者に、トイレを流したときに、染料、ペイント又はチョークのような洗い落とし得る材料により自動的にマークをつけるようなシステムが開示されている。ユーザは、そのような材料を除去するために手を良く洗わなければならなくなる。このようなシステムは、多くの人に不快感を抱かせ、公共のトイレに於いては、公共物の破壊活動の対象となりやすい。
【0006】
米国特許第5,870,015号及び6,028,520号は、トイレの検出機能により自動的に起動されるような異なる音響メッセージシステムが開示されている。これらは、それぞれ個々のトイレについて設計された何らかの形式のセンサを必要とし、このようなセンサは、例えばトイレが流された時などに、予め記録されたメッセージを再生するようなコントローラと通信する。このようなシステムは、トイレに特別なセンサを備える必要があり、コントローラが様々なソースから信号を受けそれを処理するような高度なものであることを要する点で比較的複雑である。また、センサはトイレを使用する人の目に留まり易くなり、やはりいたずらされる可能性がある。
【0007】
他のシステムとしては、ユーザが所定の場所で手を洗わなかった場合に起動するようなインジケータやバッジをユーザが着用するとしたものがある。例えば米国特許第5,812,059号及び5,610,589号を参照されたい。言うまでもなく、このようなシステムは、一般的な公共のトイレに適用するのに適していない。
【0008】
米国特許第4,896,144号は、トイレのドアを開けることにより起動するような音響的或いは光学的なメッセージシステムを開示している。このシステムは、ユーザが指定された行動を取らない場合には、その施設を離れることができないように、トイレのドアをロックしたり、遠隔位置に向けて警告信号を発するように構成することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
このように、公共トイレのユーザが手を洗うことを奨励するための比較的単純であって、廉価であり、しかもユーザに不快感を与えないような装置に対する需要が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の目的及び利点の一部を以下の記載により明らかにするが、それらは記載から容易に思い至るものや、発明の実施により見出されるものもある。
【0011】
本発明は、部屋や施設に入った人に、手洗いを奨励するための装置に関する。この装置は、公共トイレに於いて特に有用であるが、そのような用途に限定されるものではない。この装置は、或る活動を行う前或いは後に、人が手を洗ったり、或る所定の行動をとるべきであるような部屋や施設に配置されると良い。例えば、本発明の装置は、医療機関、研究室、クリーンルーム等に於いて用いることができる。
【0012】
この装置は、意匠的に好適な形状を有する任意の形式のものであって、壁、カウンター、キャビネットなどの支持面上に着脱可能に取付けるべく構成されたハウジングを有する。そのために、機械式或いは接着式の任意の取付け具を利用することができる。ハウジングは、ベース及びカバーを有し、カバーは、内部部品及び(もしあれば)バッテリ室に対するアクセスを可能にするためにベースから取り外し得る。
【0013】
この装置は、それが配置された部屋の明るさを検出するセンサを有する。このセンサは、例えば1つ又は複数のフォトダイオードのアレイを含むものであって良い。フォトダイオードは、部屋の内部の明るさの閾値のみに応答するように較正されたものであって良い。この点に関して、部屋の内部の人或いは事象により比較的影響されない検出方向を有するようにフォトダイオードを配置すると良い。例えば、フォトダイオードを、ハウジングの上部から部屋の天井に向けて、レンズを通して明るさを検出するように配置すると良い。周囲の明るさを検出するセンサを、ハウジングから離れた位置に配置することができる。或る実施例では、フォトダイオードが、例えばマイクロプロセッサへの入力として、制御回路のための入力信号を供給し、周囲の明るさが十分であることが検出されたときに、メッセージの再生を開始するように利用することができる。また、バッテリの寿命を延長するために、閾値を超えるような周囲の明るさが検出されないときには、スリープモードを開始するように利用することができる。
【0014】
ハウジング内のオーディオ記録/再生装置は、予め記録された1つ又は複数の手洗い奨励オーディオメッセージを含む。記録装置は、テープ装置、CDプレーヤ或いは永久的にプログラムされたROMチップやプログラム可能なRAM等の電子記憶チップ或いは音声チップなどからなるものであって良い。このようなチップとしては、様々なものが知られており、本発明の装置は、特定の形式の記録装置或いは再生装置によって限定されない。ハウジング内に設けられたスピーカは、メッセージトラックの再生のためにオーディオ装置と機能的に通信可能である。
【0015】
オーディオ装置は、カスタム化された音声メッセージを発し得るように、保守要員等の人により、プログラムすることができる。例えば、音声メッセージを直接入力し得るように、内部マイクを備えるものであって良い。それ以外の音声メッセージをカスタム化する手段としては、例えばRF(無線)装置、ハードワイヤ入力機器、コンピュータによるテキストから音声への変換システム、当該装置に接続可能な手持ち機器等がある。別の実施例では、メッセージが、当該装置内の記憶媒体に永久的に記録される。
【0016】
制御回路は、部屋の内部で十分な明るさが検出されると、オーディオ装置を起動する。制御回路は、装置の様々な機能を制御するためのプログラム可能なマイクロプロセッサを含むものであって良いが、比較的単純な実施例では、制御回路は、ハードワイヤされた集積回路基板からなるものであって良い。制御回路は、フォトダイオードからの信号が、十分な明るさが検出されていることを示す限り、所定の順序でメッセージトラックを再生するように構成されているものにであって良い。例えば、制御回路は、各メッセージ間に、約30秒といった中断時間を設け、メッセージを繰り返し再生するような内部タイミングループを有するものであって良い。別の実施例では、中断時間を加減するための調節スイッチが設けられる。
【0017】
この装置は、部屋の内部の明るさに関わらず、制御回路を停止させるようなマスタースイッチを備えているものであって良い。このスイッチは、ハウジング上又はその内部の目立たない位置に配置され、或いはそのアクセス或いは操作に特殊工具を要するものからなる。
【0018】
この装置は、可搬式であって、バッテリにより駆動されるものであって良く、ハウジングからカバーを外すことによりアクセス可能なバッテリ室がハウジング内に設けられる。別の実施例では、装置は、既存のAC電源により駆動され、適当な変圧器を備える。そのような実施例では、装置を永久的に取り付け、施設のAC電源システムにハードワイヤ接続することができる。更に別の実施例では、AC電源及びバッテリDC電源のいずれでも使用可能に構成される。電源を選択するためのスイッチを設けることができる。或いは、制御回路が、AC電源が利用可能かを検出可能であって、AC電源が利用可能であればAC電源に自動的に切り替えるものであって良い。この点に関し、様々な電源構成を採用可能であり、本発明は特定の電源構成により限定されるものではない。
【0019】
また、メッセージトラックも様々なものであって良い。比較的単純な実施例では、オーディオ装置内に単一のメッセージトラックが記録され、明るさセンサにより十分な明るさが検出されている限り、中断時間を伴い或いは伴うことなく、単一のメッセージトラックを繰り返し再生する。別の実施例では、メッセージトラックは複数のメッセージを含み、それらを一定の順序で再生する。
【0020】
或る汎用性の高い実施例では、オーディオ装置内に複数のメッセージトラックが記録され、異なるメッセージトラックを選択するセレクタスイッチが設けられる。例えば、1つのメッセージトラックは、女性用トイレに適する1つ又は複数のメッセージを含み、別のメッセージトラックは、男性用トイレに適する1つ又は複数のメッセージを含む。別の実施例では、1つのメッセージトラックが、ユーザに手を洗うように丁寧に催促する1つ又は複数のメッセージを含み、別のメッセージトラックが、より積極的或いは高圧的な1つ又は複数のメッセージを含む。本発明の概念から逸脱することなく、メッセージの内容或いは意図は様々であって良い。
【0021】
上記したように、或る高度な実施例では、制御回路は、様々な制御機能を果たすマイクロプロセッサを含む。例えば、マイクロプロセッサは内部クロックを含み、内部クロックにより定められる頻度で、フォトダイオードからの明るさを示す信号をサンプルし、処理するようにプログラムされる。明るさを示す信号は、予め記憶された閾値と比較され、実際の明るさを示す信号が閾値を超えると、装置がマイクロプロセッサにより起動される。様々な機能及びメッセージトラックを変更し得るように、マイクロプロセッサをプログラムすることができる。マイクロプロセッサは、プログラムされた順序で或いはランダムな順序で、異なるメッセージトラックに切り替えるように、或いは同一のメッセージトラック内のメッセージを切り替えるように、プログラムすることができる。マイクロプロセッサは、本発明の概念から逸脱することなく、制御動作を実現することができる。
【0022】
更に、装置が、様々なシャットダウン動作或いはスリープモード動作を含むものであって良い。例えば、明るさを示す信号が閾値を上回っていても、必ずしも装置がメッセージを連続して再生するのが好ましくない場合もある。装置が所定時間作動し、別の所定時間非作動となるように、制御部に休止時間をプログラムすることができる。
【0023】
本発明に基づく手洗いを奨励するための装置の更に別の実施例では、オーディオ再生装置が、ハウジング内にて、取り外し可能な記憶装置に記録されたメッセージトラックを処理し、再生するように構成されている。様々な形式の再生装置が知られており、それらを本発明のために利用することができる。取り外し可能な記憶装置は、再生装置によって処理し得るファイルフォーマットで、1つ又は複数のメッセージトラックファイルを含む、フラッシュメモリのようなメモリカードを含む任意の従来形式の記憶媒体であって良い。メッセージトラックを音響再生するために、スピーカが再生装置により駆動される。この実施例は、単一の装置に於いて、メッセージトラックを任意の組み合わせで含む、任意の数の記憶装置からメッセージを再生し得る利点を有する。記憶装置を別体として収容し、それを保守要員により簡単に交換することができる。記憶装置は、何時でも、メッセージトラックを変更し、或いは追加するために、離れた位置からプログラムすることができ、施設に複数の記憶装置をライブラリとして保管しておくことができる。
【0024】
記憶装置及び再生装置は、記憶フォーマット、ファイル形式或いはマイクロプロセッサの形式によって限定されない。装置は、アナログでもデジタルでも良い。コスト効率の高い実施例では、再生装置が比較的廉価なデジタル再生装置からなり、記憶装置はメッセージトラックを適当なデジタルファイルフォーマットで記憶する。
【0025】
手洗いを奨励するための装置のいずれの実施例でも、制御回路が、メッセージトラックの再生を開始するのに先立って、装置の近傍に於ける閾値条件を検出し得るように、センサが装置に組み込まれる。上記したように、このセンサは、明るさセンサやモーションセンサのような低電力消費の受動センサからなり、装置の近傍に於ける閾値条件が検出される限り、制御回路がメッセージトラックの再生を開始するように、閾値条件を検出する。別の実施例では、センサは、装置の近傍に於ける人又は事象の存在を検出する能動センサからなる。例えば、センサは、装置の近傍に於ける人の動きや存在を検出する能動的なIR又はRF発信器及び受信器を含むものであって良い。有効な検出結果が得られると、制御回路が、所定の頻度で、所定時間に渡って、メッセージトラックの再生を開始する。
【0026】
別の実施例では、装置は、明るさセンサやモーションセンサのような第1の低電力消費のセンサを含み、このセンサは、装置の近傍に於ける閾値条件を検出したときに、装置を、電力消費の少ないスリープモードから、作動状態に切り替えるように構成される。この場合、追加のセンサが、装置の近傍に於ける追加の検出条件を検出したときに、メッセージの再生を開始する。追加のセンサは、例えば、装置の近傍に於ける人又は事象の存在を検出するために、作動時にあっては、所定の頻度で信号を送受信するIR又はRFセンサのような能動センサを含むものであって良い。また、追加のセンサは、作動時にあっては、装置の近傍に於ける条件の変化を検出する明るさセンサやモーションセンサのような受動センサからなるものであっても良い。例えば、追加のセンサは、作動時にあっては、装置の近傍に於ける人の存在により引き起こされる周囲の明るさの僅かな(増減)変化を検出する明るさセンサからなるものであっても良い。そのような場合、追加のセンサにより有効な検出結果が得られたとき、制御回路がメッセージの再生を開始する。
【0027】
本発明に基づく手洗いを奨励するための装置の更に別の実施例では、取り外し可能な電子パッケージがハウジングに組み込まれる。電子パッケージは、オーディオ再生装置、メッセージ記憶装置、関連する制御回路等、電子機能部品の概ね全てを含む。電子パッケージは、ハウジング内の容器に、容易に挿入し、或いは抜き取り得るようにされ、一旦挿入されると、パッケージは、バッテリ室等のような電源に接続される。電子パッケージにスピーカが含まれるようにし、或いはスピーカをハウジング内に永久的に取付けることができる。また、電子パッケージをハウジングに挿入すると、スピーカに接続されるようにすることもできる。
【0028】
ハウジングが、取り外し可能なフロントカバーを有し、カバーが閉じられたときには、電子パッケージを覆い、その抜き取りを阻止するようにすることができる。
【0029】
電子パッケージは、デジタル音声チップのような取り外し不能な内部メッセージ記憶装置や、フラッシュメモリカードのような取り外し可能な記憶装置を含むものであって良い。
【0030】
電子パッケージ全体を取り外し、交換し得ることは、ハウジングを施設から取り外すことなく、装置を保守し得る点で好適である。施設に電子パッケージの在庫を保持しておくことにより必要に応じて、電子パッケージを迅速に交換することができる。
【0031】
本発明の現時点で好ましい実施形態を以下に於いて詳細に参照し、その1つ又はそれ以上の実施例は図に示されている
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
次に、本発明の好適実施例を説明する。一つ又は複数の実施例が図面に示されている。各実施例は本発明を例示するためのものであって、本発明を何ら限定するものではない。例えば、一つの実施例或いは図面に於いて示され或いは記載された特徴は、それらを別の実施例或いは図面に適用することにより、更に別の実施例を生じさせるものであることを了解されたい。また、本発明はそのような変形或いは変更実施例をも含むものであることを了解されたい。
【0033】
部屋や施設に入った人に、手洗いを奨励するための本発明に基づく装置が、各図面に於いて符号10により示されている。図1に於いて、装置10は公共のトイレ12に於いて用いるのに適するものであって、このようなトイレに於いては、施設を利用した後に手を洗うために流し14とソープディスペンサ16が備えられた手洗いステーションが設けられている。装置10は、壁、カウンター、キャビネットなどの支持面18上の適所に取り付けられる。装置は、接着剤や機械的取付具などのような従来形式の手段により取付けられる。好ましくは、装置10は、施設を利用する人に音声が到達可能であるように施設12の適切な位置に配置される。さらに、公共物の破壊活動の対象となり難いように、施設12の適当な高さ及び位置に取付けると良い。これは、装置10を施設12の天井の近傍に取付けることにより達成できる。
【0034】
装置10は、符号20で示されるように、意匠的に好適な形状及び構造を有するハウジングを備えるものであると良く、ハウジング20は、従来から知られている材料を任意に組み合わせて構成することができる。特に図2,3に示されるように、ハウジング20は、ベース22と、着脱自在なカバー24とを有する。ベース22は施設12の壁18などの支持面に取付けるための取付孔26など適宜な取付手段を備える。カバー24は、装置10の内部部品に対するアクセスを可能にするためにベース22から取り外し得るのが好ましい。カバー24は、ラッチ、摩擦嵌め合い、ディテント機構など任意の従来から知られた手段によりベース22に着脱自在に固定される。
【0035】
カバー24は、意匠的に好適なパターンをもって配置された一連の孔28を備える。この孔の列は、スピーカ62からの音響信号がカバー24を通して施設12内に向けて伝達され得るように配置される。別の実施例に於いては、着脱自在なカバー24に別体の網、ワイヤーグリッドその他の適宜なスピーカカバーを設けることができる。
【0036】
装置10は、施設12内の明るさのレベルを検出するためのセンサを備えている。図示された実施例では、明るさセンサはハウジング20内に配置された少なくとも1つのフォトダイオード40或いは複数のフォトダイオード40を備えている。フォトダイオード40はハウジングカバー24の開口44に嵌め込まれたレンズ38を通して周囲の光を検出する。好ましくは、フォトダイオード40及び関連するレンズ38は、施設内における人の存在やその動きによる影響を受けることなく施設12内の明るさを検出し得るように配置される。例えば、施設12内にいる人の数や位置によりセンサ40により検出される明るさの度合いが変動することは好ましくない。このような理由で、図示された実施例では、センサ40は、施設12の天井に向けられた着脱自在カバー24の上部を通過する光を検出するように配置されている。
【0037】
周囲の明るさを検出するためにセンサシステムに於いてフォトダイオードを利用することは当業者に良く知られており、そのような装置の詳しい説明は本発明を説明する上で不要であろう。
【0038】
図示されていない別の実施例に於いては、明るさセンサが離れた位置に設けられる。例えば、1つ又は複数のフォトダイオードをハウジングから離れた位置に配置し、装置10の制御回路に向けて明るさを表す信号を伝送するために、制御回路に通信し得るようにすることもできる。例えば、フォトダイオードを、制御回路の基板にプラグインし得るものとすることもできる。
【0039】
フォトダイオード40は、施設12内の明るさが或る閾値を越えることを検出し得るように構成しておくことができる。別の実施例では、フォトダイオードは施設12内で検出される広範囲の明るさのレベルを示す信号を発生し、この信号を制御回路により所定の閾値と比較し、それが閾値を越えるレベルである場合には制御回路が記録された音響メッセージを再生し始めるようにすることができる。
【0040】
1つ又は複数の、手洗いを督促するような音響的なメッセージのトラックを予め記憶しておくために、オーディオ記録再生装置がハウジング内に配置されている。この装置10は必ずしも特定の形式のオーディオ装置を備えているものであるとは限定されない。例えば、従来形式のテープ装置、CDプレーヤなどを用いることもできる。或る好適な実施例に於いては、オーディオ装置は、図5に示されるような電子記憶装置をなす音声チップ56を備えている。1つ又は複数の手洗いメッセージがチップ56に組み込まれており、設備12内のユーザに向けて音響的な手洗いメッセージを発し得るように、手洗いメッセージ信号が、関連するスピーカドライバを介してスピーカ62に向けて伝送される。このようなメッセージについては以下に詳しく説明する。
【0041】
或る実施例に於いては、音声チップ56は、装置10の製造の際に所定のメッセージトラックが焼きこまれるようなROM形式のものからなる。この実施例に於いては、メッセージは永久的に焼きこまれ、変更することができない。別の実施例に於いては、音声チップ56がRAM形式のものであって、図5の制御回路52は、RAM音声チップ56をカスタム化或いはプログラムするためのマイクロホン58を備えている。適当な音声チップオーディオ装置としては、Information Storage Devices, Inc.社により市販されているISD2065Aがある。本実施例に於いては、エンドユーザが、マイク58を用いてマイクロプロセッサ54の制御の下に自由に選択されたメッセージを記録することにより、任意の音声メッセージをカスタム化又は記録することもできる。マイク58は、カバー24のスピーカの孔28から機能的にアクセスし得るように、ハウジング20内に取付けられる。このようなメッセージをカスタム化し得る機能は、装置10の汎用性及び機能性を高めるうえで有効である。
【0042】
装置10は、記録されたメッセージを起動或いは再生するための制御回路を含む。制御回路用の部品は、ハウジング20内に備えられた回路基板34上に取付けられる。図示された実施例では、回路基板34は、取り付け用の柱36によりベース22に取り付けられる。或る実施例に於いては、制御回路はマイクロプロセッサを含まずに、ハードワイヤ結線された集積回路を備え、制御機能は、従来形式のロジック回路やチップデバイスにより実現される。例えば、そのような制御回路は、ISD2560SやEletech Electronics, Inc. 社により市販されているQuick Voice Device VP1000などの単一チップ音声記録再生デバイスなどのようなオーディオ回路として組みこまれる。オーディオデバイスは、周囲の光を検出するセンサからの制御信号を、必要に応じてフィルターし、増幅するなどした後に、受信したときに起動される。
【0043】
特に高機能な実施例に於いては、制御回路52(図5)プログラマブルマイクロプロセッサ54を含む。マイクロプロセッサ54は、例えば、Microchip Technology, Inc.により市販されているMicrochip PIC16C505或いはPIC165C56などからなるものであって良い。マイクロプロセッサ54は、図5に示され、以下にさらに詳しく説明する様々なデバイスからの電気的或いは機械的スイッチ入力に直接応答する。マイクロプロセッサ54は、音声チップ56やスピーカドライバ62などに向けて直接駆動出力を供給する。マイクロプロセッサ54の出力能力を向上させるために電力増幅器を追加することもできる。
【0044】
マイクロプロセッサ54は追加の機能のために任意の数のプログラマブルIOピンを備えているものであって良い。例えば、これらのピンは、図5にメッセージセレクトスイッチ46として示されるように、様々なメッセージトラックを選択可能にするために用いることができる。マイクロプロセッサ54は、中断時間調節部50により連続するメッセージ間の中断時間を手動により調節することもできる。同様に、音量制御部48は、オーディオメッセージの音量を調節するための入力をマイクロプロセッサ54に供給する。
【0045】
図2から5に良く示されているように、装置10は、ハウジングカバー24内の開口41からアクセス可能なマスタースイッチ42を備えている。このスイッチは、部屋の中の明るさと関係なく保守要員が装置10を停止し得るように適切な場所に設けられる。スイッチ42は、一般の人が気づき難い或いはアクセスし難いようにハウジング20内に目立たないように配置される。例えば、スイッチ42は、ハウジング内の奥まった場所に設けられ、ハウジングカバー24の開口41から特殊工具を用いてのみアクセスし得るようにすることができる。このような構造により、装置が管理者の意志に反して停止される事態を防止することができる。
【0046】
装置10は、任意の形式のAC又はDC電源により作動する。例えば、図示された実施例では、装置10は可搬式であって、バッテリ32を内蔵する内部バッテリ室30を備えている。バッテリ32は、図5に示されるように制御回路に対して電力を供給する。別の実施例に於いては、装置10は既存のAC電源から電力の供給を受ける。例えば、装置10はAC電源システムにハードワイヤされ、制御回路52に必要なDC電圧を提供するために内部又は外部変圧器を備えている。さらに別の実施例に於いては、装置10はバッテリ32のような内部DC電源からのDC電力又は外部DC電力のいずれからも電力の供給を受け得るように構成することもできる。図示されないスイッチを設け、所望の電源を選択し得るようにすることができる。
【0047】
電圧検出回路60は、バッテリの電力が低下したことを検出するために用いることができる。例えば、この回路は、バッテリ電源が所定の電圧レベル以下に低下したときにLEDを点灯するものであって良い。
【0048】
上記したように、記録されたメッセージトラックは、本発明の概念から逸脱することなく様々な種類のものであって良い。声のメッセージは、アニメのキャラクターであったり、有名人であったり、異なる言語によるなど様々であって良い。メッセージは、所定のプログラムされた順序により或いはランダムにマイクロプロセッサ54により再生される。この点に関して、音声チップ56は、このようなメッセージをROM或いはRAMメモリ内に記憶し得るように、十分な容量を有するものであると良い。本発明の比較的簡単な実施例に於いては、音声チップ56内に1つのメッセージトラックのみが記憶され、フォトダイオード40により十分な明るさが検出される限り、選択された中断時間をはさんで繰り返し再生される。別の実施例に於いては、メッセージトラックは、交互に再生されるべき複数のメッセージを含んでいる。例えば、1つのメッセージトラックは同一のメッセージをいくつもの言語で含んでいて良い。或いは、単一のメッセージトラックは、同一の言語或いは複数の言語により、様々に異なる内容のメッセージを含むものであって良い。
【0049】
上記したように、本発明の汎用性に富む実施例に於いては、複数のメッセージトラックが音声チップ56に記憶され、マイクロプロセッサ54によりアクセスし得る。上記したように、メッセージセレクトスイッチ46が、所望のメッセージトラックを保守要員が選択することができる。例えば、1つのメッセージトラックは、女性用トイレに適する1つ又は複数のメッセージを含み、別のメッセージトラックは、男性のトイレに適する1つ又は複数のメッセージを含む。1つのメッセージトラックは、ユーザが手を洗うように丁寧にお願いするような1つ又は複数のメッセージを含み、別のメッセージトラックは、より高圧的な1つ又は複数のメッセージを含むものであって良い。このように、様々なメッセージトラックの内容および目的は、本発明の概念から逸脱することなく、様々に変更することができる。
【0050】
制御回路52は、様々な制御機能のための内部クロックを備えていると良い。例えば、マイクロプロセッサ54は、内部クロックにより定められる頻度をもってフォトダイオード40からの明るさの信号をサンプルする。明るさの信号は、記憶された閾値と比較され、装置10は、サンプルされた周囲の明るさを表す信号が閾値よりも高い限り、マイクロプロセッサ54により起動される。この閾値は、マイクロプロセッサ54内に永久的にプログラム或いは記録されているものであっても、保守要員がマイクロプロセッサ54に入力することにより変更し得るものであって良い。
【0051】
メッセージセレクトスイッチ46は、音声チップ56に記憶されたメッセージの順序、数及び組み合わせなどについての追加の機能を提供し得るものであって良い。例えば、マイクロプロセッサは、プログラムされた順序で、或いはランダムな順序で、異なるメッセージトラック間を切り替えたり、個々のメッセージトラック内のメッセージを切り替えたりするようにプログラムされたり、或いはプログラム可能なものであって良い。このように、マイクロプロセッサ54は、本発明の概念から逸脱することなく所望の機能的を様々に組み合わせることを可能にする。
【0052】
上記した内部クロックの機能は本発明のシャットダウン或いはスリープモードをプログラムするために用いることもできる。例えば、装置10は、周囲が明るい場合に常時メッセージを再生することが必ずしも好ましくない場合もある。この点に関して、休止期間を回路52にプログラムすることにより、装置が或る時間メッセージを再生しそれ以外の時間は非作動状態となるようにすることができる。これは、例えば、装置10が常時明るいような部屋又は施設内に配置され、一日の或る時間に於いてはユーザが設備を利用することが予定されないような場合がある。
【0053】
図6Aおよび6Bは、制御回路がメッセージトラックを再生する前に、装置10の近傍の閾値状態を検出するための追加のセンサを備えた、本発明に基づく手洗い奨励装置10の別の実施例を示す。例えば、図6Aに示されるように、ハウジング20内に追加のセンサ164が、カバー24の前方からの入力に応答するようにハウジング20内に配置されている。図示された実施例では、追加のセンサ164は、追加の明るさセンサやモーションセンサ165などの比較的低い電力消費の受動的なデバイスとして示されている。適切なモーションセンサは当業者に良く知られており、市販されている任意のモーションセンサを利用することができる。明るさセンサが用いられた場合、そのセンサは、上記したようにカバー20の上部に設けられたレンズ38から明るさを検出するセンサとは異なる閾値を有する。追加の明るさセンサ165は、トイレ内に人がいることにより装置10の近傍の明るさが増減するのを検出し得るように較正される。しかしながら、追加の明るさセンサ165は、上記したように、センサ42より所定の閾値を超える明るさを検出した場合以外は、メッセージを再生させることはない。
【0054】
周囲の明るさや装置10の近傍に於ける人の運動など装置10の近傍に於ける事象や状態を検出した時にメッセージを再生する明るさセンサ165などの単一の受動的なセンサを備えるようなものも本発明の概念に含める。この構成によれば、閾値を超える信号が検出されない限り、装置及び関連する制御回路をスリープモードに保持し得る点で好ましい。例えば、図6Aに於けるセンサ165のように装置10の前方に於いて検出し得るように配置された単一の明るさセンサが、対応する施設の照明が消されている間、装置10を停止させることができる。
【0055】
図6Bは、能動的センサ166として示される追加のセンサ164が設けられた実施例を示す。この能動的センサは、例えば関連する受信回路を備えた能動的なIR又はRF発信器からなる。このような装置の使用及び動作は良く知られている。能動的センサ166から適性な検出信号が得られた時、制御回路はメッセージトラックの再生を開始する。この場合も、センサ40より周囲の明るさのレベルが閾値を超えたことが条件となる。別の実施例に於いては、装置10は単一のセンサを備え、そのセンサがIR又はRFセンサのような能動的センサからなる。
【0056】
図6A及び6Bについて上記した追加のセンサの利用は、本実施例に示される何れの装置10、100にも適用し得るものである。
【0057】
図7、8は本発明に基づく手洗い奨励装置100の別の実施例を示す。この実施例に於いては、ハウジング120は、図6A、6Bの実施例に比較して、比較的大きなバッテリ室162を画定するベース122を備えている。装置100のバッテリの容量は、より大きなバッテリ室162を用いることにより増大されている。ベース122は、適当な支持面に装置100を取付けるための取付け孔126を備えている。内部スピーカのために、ハウジング120の適所に複数の或いは格子状のスピーカ孔128が設けられている。カバー124は、上記したように、内部のバッテリ室162及び電子及び制御部品を露出し得るように、ベース122に対して取り外し或いは開き得るようにされている。カバー124をハウジング120及びベース122に対して閉じた状態に維持するために任意の従来形式のロック機構182を用いることができる。
【0058】
上記した他の実施例と同様に、装置100は、装置100をシャットダウンするためのマスタースイッチ142を備えている。
【0059】
装置100は、取り外し可能な記憶装置に記憶されたメッセージトラックを処理し或いは再生するための内部オーディオ再生装置を備えている。図9に示された取り外し可能な記憶装置はメモリカード154からなる。オーディオ再生装置は、取り外し可能な記憶装置154に保存或いは記憶されたオーディオファイルを処理し再生するように構成されている任意の形式のオーディオ装置からなるものであって良い。比較的ローコストの実施例に於いては、オーディオ再生装置は比較的廉価なデジタル再生装置からなり、記憶装置154は、MP3、WMAなど適当なデジタルファイルフォーマットでメッセージトラックを記憶するものからなる。
【0060】
図9に示されるように、カバー124を取り外すと、取り外し可能な記憶装置154を収容するための容器150を露出させる。図示された実施例では、記憶装置は、レール156に沿ってスライドするフラッシュメモリカード154からなる。使用可能位置に挿入されると、メモリカード154は内部オーディオ再生装置と電子的に接続される。中断時間、音量、メッセージトラックの選択など装置の作動パラメータを変更するために任意の形式の制御装置160を設けることができる。更に、初期に装置をプログラムしたり、プログラムファイルやメッセージトラックファイルをダウンロードするなどの様々な目的で内部オーディオ再生装置と通信するためのケーブル接続部178或いはUSBポート180などのような通信ポート或いは接続部の任意の組み合わせを有するものであって良い。
【0061】
また、取り外し可能な記憶装置154は、オーディオ再生装置により処理されるべきファイルフォーマットによりメッセージトラックを所望の数及び所望組み合わせで記憶する任意の記憶媒体からなるものであって良い。フラッシュメモリカードのようなメモリカードは特にこのような目的に適している。記憶装置及びオーディオ再生装置は、記憶のためのフォーマット、ファイル形式或いはマイクロプロセッサの形式などによって何ら限定されないものであることを了解されたい。装置はアナログであってもデジタルであっても良い。
【0062】
図7〜9に示された実施例に於いては、センサ140はハウジング120の前方を探査し得るようなセンサとして示されている。センサ140は他の実施例について上記したように受動的なものでも能動的なものであっても良い。上記したように、能動的或いは受動的な追加のセンサを、図7〜9に示された実施例に追加することもできる。センサは、装置に隣接する状況を検出するような明るさセンサ或いはモーションセンサなど低電力消費であって受動的な装置からなるものであって良い。別の実施例に於いては、追加のセンサは、装置の近傍に於ける人或いは事象の存在を検出するためのRF或いはIRセンサなど能動的な装置からなるものであって良い。
【0063】
図10は、電子的パッケージ168がハウジング120から取り外し可能にされた実施例100を示す。パッケージ168は、オーディオ再生装置、メッセージトラック記憶装置、制御回路など装置100の電子機能部品の全て或いは大部分を含むものであって良い。パッケージ168は、ハウジング120内の容器170に取り外し可能に収容されている。パッケージ168は、レールその他のガイド構造によりハウジング120内に挿入される。パッケージ168は、挿入されるとハウジング120内のバッテリ室及びスピーカと電気的に接続される。スピーカも、パッケージ168の一部であって良い。パッケージ168をハウジング120に対して、ボルト、螺子その他の取り外し可能な締結部により固定するために取付け孔174が設けられる。パッケージが挿入されると、ハウジングカバー124が閉じられ、パッケージ168を取り出し得ないようにする。
【0064】
取り外し可能なパッケージ168は、デジタル音声チップ、フラッシュメモリなどのような取り外し不能な内部メッセージ記憶装置を含むものであって良い。このような実施例では、パッケージ168をハウジング120内に挿入する前にメッセージトラックが記憶装置にプログラムされる。別の実施例では、パッケージ168は、上記したようなフラッシュメモリのような取り外し可能な記憶装置を受容するべく構成されている。
【0065】
パッケージ168の全体を取り外したり交換したりできることは様々な利点がある。装置が故障した場合、パッケージ168を取り外しそれを別のパッケージと交換することができ、装置全体を取り外したりする必要が不要となる。必要な時にパッケージを迅速に交換し得るように、施設にパッケージ168をストックしておくと良い。パッケージ168は、製造者によりプログラム或いはフォーマットされていたり、それを受け入れた施設に於いてプログラムしたりフォーマットすることもできる。更に、利用されるべきオーディオ再生装置の形式によっては、装置100を取付けた後にパッケージ168をプログラムしたり再プログラムすることができる。
【0066】
上記したように、本発明に基づく様々な装置10、100は、任意の市販されているオーディオ再生デバイスを利用することができる。例えば、カリフォルニア州San Joseに所在するWinbond Electronics Corporation of Americaは、CHIPCODER(商標)デバイスとして知られている好適な幾つもの種類のデバイスを市販している。これらのデバイスは、音声やオーディオの録音及び再生のために設計されたシングルチップデバイスである。このようなチップは、1つの又は複数のメッセージが予め記憶されているものでも、システムに組み込まれた後に再プログラムされるものであって良い。カリフォルニア州City of Industryに所在する別の会社であるEletechは、QUICKVOICE(商標)基板として知られている、様々な音響ファイルの組み合わせを、EPROMチップやフラッシュメモリに記憶してあるデジタル音響ボードを供給している。フラッシュメモリは、メッセージを変更可能であるが、EPROMはメッセージを殆ど変更しないような用途に適している。このような音声は、モーションセンサや外部の状態の変化に応答する制御装置により起動される。Eletechは、更に、本発明に基づく装置のマイクロプロセッサや制御回路に於ける使用に適するように構成された一連のデジタルサウンドチップを供給している。
【0067】
当業者であれば、本発明の概念から逸脱することなく、本発明に基づく装置を、本明細書に開示した態様から様々に変形、変更して実施することができる。このように、このような或いはそれ以外の変形、変更も、添付した特許請求の範囲及びその均等物に含まれるものであることを了解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明装置を適用したトイレ施設の一実施例を示す斜視図である。
【図2】本発明装置の一実施例を横方向から見た斜視図である。
【図3】カバーを外した状態の図2の装置を示す斜視図である。
【図4】本発明装置に適用可能な制御回路基板の一実施例を示す斜視図である。
【図5】本発明装置に用いられる制御回路の一実施例を示すブロック図である。
【図6A】本発明装置の別の実施例を示す斜視図である。
【図6B】本発明装置の更に別の実施例を示す斜視図である。
【図7】本発明装置の追加の実施例を示す斜視図である。
【図8】カバーを外した状態の図7の装置を示す斜視図である。
【図9】特に、取り外し可能なメモリ装置を示す、図8の装置の斜視図である。
【図10】特に、取り外し可能な電子パッケージを示す、本発明装置の別の実施例の斜視図である。
【符号の説明】
【0069】
10 手洗い奨励装置
12 施設
20 ハウジング
22 ベース
24 カバー
28 孔
38 レンズ
40 フォトダイオード
44 開口
52 制御回路
56 音声チップ
62 スピーカ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
手洗いを奨励するための装置であって、
支持面上に着脱可能に取付けるべく構成されたハウジングと、
当該装置の近傍に於ける閾値状態を検出するために前記ハウジングに関連して設けられたセンサと、
少なくとも1つの手洗い督促メッセージトラックを含む取り外し可能な記憶装置を受容するように前記ハウジング内に設けられた容器と、
前記センサにより前記閾値状態を検出したときに、前記取り外し可能な記憶装置に記録された前記メッセージトラックを処理し、スピーカから可聴フォーマットにより再生するために、前記ハウジング内に設けられたオーディオ再生装置とを有し、
前記オーディオ再生装置が、異なる手洗い督促メッセージトラックが記録された複数の取り外し可能な記憶装置に適合することを特徴とする装置。
【請求項2】
少なくとも1つの取り外し可能な記憶装置を更に有し、前記取り外し可能な記憶装置が、前記メッセージトラックをデジタル形式で記録することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記取り外し可能な記憶装置が、前記ハウジング内に設けられた前記容器に挿入可能なメモリカードを含むことを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記取り外し可能な記憶装置が、複数の異なるメッセージトラックを含むことを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記取り外し可能な記憶装置が、異なる或いは追加のメッセージトラックをプログラム可能であることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項6】
当該装置がバッテリにより駆動され、前記再生装置及び受動センサが組み込まれた制御回路を更に有し、
前記制御回路が、前記閾値状態を検出したときに、前記再生装置を、電力が供給された作動状態にするように構成され、
当該装置の近傍の追加の検出パラメータが検出されたときに、前記メッセージトラックの再生を開始するように、前記制御回路に関連して設けられた追加のセンサを更に有することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記受動センサが明るさセンサを含み、前記追加のセンサが受動センサを含むことを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記追加のセンサが、当該装置の近傍に位置する或いは該装置の近傍を通過する人により引き起こされる周囲の明るさの変化を検出する追加の明るさセンサを含むことを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記明るさセンサが、前記ハウジングから、当該装置の近傍に位置する人によって周囲の明るさに通常影響を及ぼされることのないような方向に向けられており、前記追加の明るさセンサが、当該装置の近傍に位置する人によって周囲の明るさに影響を及ぼされるような異なる方向に向けられていることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記追加のセンサが、能動センサを含むことを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項11】
前記能動センサが、IR送信器及び受信器を含むことを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
自己充足的な電子パッケージと、前記電子パッケージを受容するように前記ハウジング内に設けられた容器とを更に含み、前記電子パッケージが、オーディオ再生装置と、前記メッセージ記憶装置と、関連する制御回路とを含み、前記電子パッケージを、前記ハウジングから取り外し可能としたことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記ハウジング内に設けられたスピーカを更に有し、前記電子パッケージが前記ハウジング内に装着されたときに、前記スピーカと通信するように構成されたことを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記メッセージ記憶装置が、前記電子パッケージの取り外し不能な内部部品をなすことを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記電子パッケージが、前記メッセージ記憶装置の前記メッセージトラックを外部からプログラムするための入力ポートを有することを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記メッセージ記憶装置が、前記電子パッケージから取り外し可能であることを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項17】
前記電子パッケージが更に、前記制御回路が前記メッセージトラックの再生を開始するのに先立って、当該装置の近傍に於ける閾値状態を検出するセンサを有することを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項18】
前記センサが、当該装置の近傍に於ける周囲の明るさの閾値を検出し、周囲の明るさが前記閾値を超えたときに、前記制御回路が所定の頻度で前記メッセージトラックの再生を開始することを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記センサが、当該装置の近傍に於ける人の存在を検出する能動センサを含むことを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項20】
前記ハウジングが、取り外し可能なフロントカバーを有し、前記カバーが閉じられたときには、前記電子パッケージの抜き取りを阻止するようにしたことを特徴とする請求項12に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2008−514834(P2008−514834A)
【公表日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−533603(P2007−533603)
【出願日】平成17年9月21日(2005.9.21)
【国際出願番号】PCT/US2005/033792
【国際公開番号】WO2006/036687
【国際公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【出願人】(504460441)キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド (396)
【Fターム(参考)】